JP3803526B2 - 側弁型エンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,クランク軸を収容するクランク室を有するクランクケースと,シリンダボアを有するシリンダブロックとを備え,このシリンダブロックの側壁には,吸気弁及び排気弁,並びにこれら弁をクランク軸に連動して開閉駆動する動弁機構を設けた,側弁型エンジンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
かゝる側弁型エンジンは,例えば特開昭62−223404号公報に開示されているように,既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報に開示された側弁型エンジンは,クランクケースの下部に油溜めを設け,コンロッドの大端部に形成したオイルディッパにより油溜めの貯留オイルを飛散させて,その飛散オイルをピストンや動弁機構に振りかけるようにしている。
【0004】
こうしたものでは,クランクケースの下部に油溜めを設けることから,エンジン本体の全高が高くなって,コンパクト化が困難となる。
【0005】
また上記公報のものは,動力取出し機構を動弁機構と同側でクランク軸に設けているため,クランク軸は,動弁機構及び動力取出し機構からの負荷を一端部に集中して受けることになり,その一端部を支持する軸受等の耐久性に影響を与える。
【0006】
本発明は,かゝる事情に鑑みてなされたもので,エンジン本体の全高を下げながら,エンジンの如何なる運転姿勢でも,動弁機構その他を潤滑することができ,しかも耐久性の高い前記側弁型エンジンを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために,本発明は,クランク軸を収容するクランク室を有するクランクケースと,シリンダボアを有するシリンダブロックとを備え,このシリンダブロックの側部には,吸気弁及び排気弁,並びにこれらの弁をクランク軸に連動して開閉駆動するカムフォロワを有する動弁機構を設けた,側弁型エンジンにおいて,クランクケースからシリンダブロックにわたりその一側壁に,クランク室とは隔離してオイルを貯留するオイルタンクを形成し,このオイルタンク内には,貯留オイルからオイルミストを生成するオイルミスト生成手段と前記動弁機構とを収容すると共に,オイルタンク内で生成されたオイルミストをクランク室に供給し得るようにし,オイルタンクを貫通して外部に突出するクランク軸により駆動される冷却ファンをオイルタンクに隣接して配置する一方,クランクケースを挟んでオイルタンクと反対でクランク軸に動力取出し機構を設け,クランク軸により駆動される動弁機構のカムフォロワをオイルタンクに揺動自在に軸支させたことを第1の特徴とする。
【0008】
上記オイルミスト生成手段は,後述する本発明の実施例におけるオイルスリンガ36〜41に対応し,前記動力取出し機構は,同実施例における遠心クラッチ31に対応する。
【0009】
この第1の特徴によれば,オイルタンクをクランクケースからシリンダブロックにわたりその一側壁に連設したことから,クランクケースの下部に油溜めを設ける必要がなくなり,エンジンの全高を低く抑えて,そのコンパクト化を図ることができる。また,クランク軸がオイルタンクを貫通して外部に突出するようにしたことから,そのクランク軸によりオイルタンク内のカムフォロワ及び外部の冷却ファンを駆動することが可能となり,それらのための動力伝達系を簡素化することができるので,エンジンのコンパクト化に寄与し得る。
【0010】
しかもオイルタンク内はオイルミスト生成手段により生成されたオイルミストで満たすと共に,そのオイルミストをクランク室に供給するので,オイルタンク内に配設された動弁機構は勿論,クランク室内の各部を,エンジンの如何なる運転姿勢でも,確実に潤滑することができる。
【0011】
さらにオイルタンクに隣接して冷却ファンが配置されるので,この冷却ファンにより生起させた冷却風によってオイルタンク,したがってその内部の貯留オイル及びオイルミストを効果的に冷却し,各部の潤滑及び冷却を良好に行うことができる。
【0012】
またクランク軸の両端部に動弁機構及び動力取出し機構がそれぞれ連結されるので,エンジンの作動中,動弁機構及び動力取出し機構からの負荷は,クランク軸の両端部に分散して作用することになるため,クランク軸及びその軸受並びにクランクケースの側壁への集中荷重を回避して,それらの耐久性を向上させることができる。
【0013】
また,本発明は,第1の特徴に加えて,シリンダボア及びクランク軸の各軸線と直交する方向に沿ってシリンダブロックの両側に気化器及び排気マフラを配設したことを第2の特徴とする。
【0014】
この第2の特徴によれば,気化器及び排気マフラをオイルタンク,冷却ファン及び動力取出し機構に何ら邪魔されることなく容易にレイアウトすることができ,エンジンのコンパクト化に寄与し得る。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を,添付図面に示す本発明の実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明を適用したハンドヘルド型四サイクルエンジンの一使用例を示す斜視図,図2は上記四サイクルエンジンの縦断側面図,図3は図2の3−3線断面図,図4は図3の4−4線断面図,図5は図4の5−5線断面図,図6は図5の6−6線断面図である。
【0017】
図1に示すように,本発明を適用したハンドヘルド型四サイクルエンジンEは,例えば動力トリマTの動力源として,その駆動部に取付けられる。動力トリマTは,その作業状態によりカッタCを色々の方向に向けて使用されるので,その都度エンジンEも大きく傾けられ,あるいは逆さにされ,その運転姿勢は一定しない。
【0018】
図2及び図3において,上記ハンドヘルド型四サイクルエンジンEのエンジン本体1は,クランク室6aを有するクランクケース6,一つのシリンダボア7aを有するシリンダブロック7,並びに燃焼室8aを有するシリンダヘッド8からなっており,シリンダブロック7及びシリンダヘッド8の外周には多数の冷却フィン11が形成される。
【0019】
クランク室6aに収容されるクランク軸12は,クランクケース6の左右両側壁にボールベアリング14,14′を介して回転自在に支承されると共に,シリンダボア7aに嵌装されたピストン15にコンロッド16を介して連接される。
【0020】
クランクケース6からシリンダブロック7にかけてその左側壁にはオイルタンク13が連設される。このオイルタンク13は,クランクケース6及びシリンダブロック7に一体に連なるタンク内側半体13aと,これにボルト結合されるタンク外側半体13bとからなっており,このオイルタンク13をクランク軸12の左端部が貫通して外部に突出し,このクランク軸12の外周面に密接するオイルシール17がタンク外側半体13bに装着される。
【0021】
オイルタンク13外に突出したクランク軸12の左端部には,多数の冷却羽根25を備えた冷却ファン兼フライホイール24が固着され,このフライホイール24の外側にリコイル式スタータ26が配設される。
【0022】
クランクケース6の右側壁には,ベアリング14′の外側に隣接してオイルシール17′が装着され,このオイルシール17′を貫通して外部に突出するクランク軸12の右端部に駆動板27が固着され,この駆動板27に複数の遠心シュー28(図には1個のみを示す)が揺動自在に軸支される。この遠心シュー28は,前記カッタCを駆動する駆動軸29に連なるクラッチドラム30と共に遠心クラッチ31を構成するもので,クランク軸12の回転数が所定値を超えると,遠心シュー28が,それ自体の遠心力によりクラッチドラム30の内周壁に圧接して,クランク軸12の出力トルクを駆動軸29に伝達するようになる。
【0023】
シリンダブロック7及びシリンダヘッド8は,オイルタンク13と同側に張出す張出し部19を有し,この張出し部19の下部はタンク内側半体13aの上壁の一部を構成する。この張出し部19においてシリンダヘッド8に燃焼室8aが形成され,それに連なる吸気ポート9i及び排気ポート9eがシリンダブロック7に形成される。燃焼室8aに電極を望ませる点火プラグ10はシリンダヘッド8に螺着される。
【0024】
張出し部19即ちタンク内側半体13aの上壁には,吸気ポート9i及び排気ポート9eを開閉する吸気弁18i及び排気弁18eが各弁頭をオイルタンク13内に突出するようにして昇降自在に取付けられる。そして,これら吸気弁18i及び排気弁18eを開閉駆動する動弁機構23がオイルタンク13内に配設される。
【0025】
この動弁機構23は,クランク軸12に固着される駆動ギヤ32と,クランク軸12の上方でオイルタンク13に設けられた一対の支軸33,34に回転自在に支承されて駆動ギヤ32により2分の1の減速比をもって駆動される一対の被動ギヤ36,37と,これら被動ギヤ36,37にそれぞれ一体に形成される吸気カム21i及び排気カム21eと,オイルタンク13に揺動自在に軸支されて吸気カム21i及び吸気弁18i間に介裝される吸気カムフォロワ22iと,排気カム21e及び排気弁18e間に介裝される排気カムフォロワ22eと,吸気弁18i及び排気弁18eをそれぞれ閉じ方向に付勢する弁ばね20i,20eとから構成される。こうして,エンジンEは側弁型に構成される。
【0026】
被動ギヤ36と吸気カム21i,被動ギヤ37と排気カム21eは,それぞれオイルタンク13の左右内側壁に近接するように,互いに大きく軸方向に離隔して配置され,しかも吸気カム21i及び排気カム21eにそれぞれ隣接して歯車型のオイルスリンガ39,40が一体に形成される。
【0027】
またオイルタンク13には,クランク軸12の下方に位置する更に1本の支軸35が設けられ,この支軸35には,駆動ギヤ32により駆動される被動ギヤ38及びこれと一体の羽根型のオイルスリンガ41が回転自在に支承される。これら被動ギヤ38及びオイルスリンガ41は,それぞれオイルタンク13の左右内側壁に近接するように,互いに軸方向に離隔して配置される。
【0028】
オイルタンク13内には,規定量の潤滑用オイルOが貯留されるもので,エンジンEの如何なる運転姿勢においても,各3個の被動ギヤ36〜38及びオイルスリンガ39〜41の何れかが貯留オイルO中に一部を浸漬していて,その回転により貯留オイルOを飛散させ,オイルミストを生成するようになっている。したがって,3個の被動ギヤ36〜38も,オイルスリンガとして機能するものであり,結局,3本の支軸33,34,35には,それぞれ軸方向に離隔した一対のオイルスリンガ36,39;37,40;38,41が支持されることになる。
【0029】
図3に示すように,吸入ポート9iには気化器2及びエアクリーナ4が順次接続され,排気ポート9eには排気マフラ3が接続される。その気化器2及び排気マフラ3は,クランク軸12及びシリンダボア7aの各軸線と直交する方向に沿って配置される。
【0030】
次に,オイルタンク13及びクランク室6a間におけるオイルミストの循環経路について,図2,図4〜図6により説明する。
【0031】
オイルタンク13及びクランク室6a間には,オイルタンク13内で生成されたオイルミストを上記二室13,6a間で循環させるための往路45及び復路46が設けられる。その往路45は,クランク軸12に形成されてオイルタンク13及びクランク室6a間を連通する通孔で構成され,復路46は,クランクケース6底壁の弁孔47と,この弁孔47を介してクランク室6aに連通する弁室48と,この弁室48及びオイルタンク13間を連通する第1戻し管49とで構成される。弁室48には,弁孔47を開閉するリード弁からなる一方向弁51が設けられ,ピストン15の昇降運動に伴いクランク室6aに正圧が発生したとき開弁して弁孔47を開き,負圧が発生したとき閉弁して弁孔47を閉じるようになっている。
【0032】
上記往路45及び第1戻し管49のオイルタンク13への開口端は,エンジンEの如何なる運転姿勢でも,貯留オイルOの液面から常に露出するように配置されるものである。
【0033】
また弁室48の一側には,この弁室48に連通孔52を介して連通するブリーザ室53が設けられる。このブリーザ室53は,障壁54により複数の膨張室53a,53b(図では2室)に仕切られる。これら膨張室53a,53bは,障壁54の両側の絞り通路55,55を介して相互に連通しており,連通孔52から最も離れた膨張室53bは,ブリーザパイプ56を介して前記エアクリーナ4内に連通される。
【0034】
ブリーザ室53の直下には,水平方向の偏平室57aが設けられ,またブリーザ室53の,オイルタンク13側の一側には,この水平方向の偏平室57aの一端から立ち上がる縦方向の偏平室57bが設けられ,両偏平室57a,57bにより吸い出し室57が構成される。そして水平方向の偏平室57aは,数箇所に分散配置したオリフィス58,58…を介してブリーザ室53と連通され,縦方向の偏平室57bも,ブリーザ室53の天井に近接したオリフィス58,58…を介してブリーザ室53と連通される。
【0035】
吸い出し室57は,第2戻し管59を介してオイルタンク13内と連通される。その際,第2戻し管59のオイルタンク13への開口端は,第1戻し管49と同様に,エンジンEの如何なる運転姿勢でも,貯留オイルOの液面から常に露出するように配置される
上記弁室48及びブリーザ室53は,クランクケース6の下部に一体に形成された囲い壁60と,その下端面に接合されるガスケット61との間に画成され,また水平方向の偏平室57aは,ガスケット61と,その周縁部を挟んで囲い壁60に結合される底板62との間に画成される。また縦方向の偏平室57bは,ブリーザ室63及びオイルタンク13間の隔壁に形成される。
【0036】
再び図2において,エンジン本体1には,これを覆うエンジンカバー65が固着され,このカバーによってリコイルスタータ26が支持され,このリコイルスタータ26の周囲のエンジンカバー65に空気取り入れ口66がフライホイール24の冷却羽根25に対向して設けられる。
【0037】
次に,この実施例の作用について説明する。
【0038】
エンジンEの作動中,クランク軸12と共に駆動ギヤ32が回転すると,これによって,3本の支軸33,34,35に支持された3組のオイルスリンガ36,39;37,40;38,41が一斉に回転し,エンジンEの如何なる運転姿勢でも,何れか1個のオイルスリンガが貯留オイルOを飛散してオイルミストを確実に生成するので,オイルタンク13内を常にオイルミストで満たすことができる。このようなオイルタンク13内に動弁機構23が配設され,上部の被動ギヤ36,37と共に回転する吸気カム21i及び排気カム21eが弁ばね20i,20eと協働しながらカムフォロワ22i,22eを揺動駆動し,そのカムフォロワ22i,22eが吸気弁18i及び排気弁18eを適時開閉駆動するので,この動弁機構23の各部を上記オイルミストにより確実に潤滑することができる。したがって,動弁機構23の潤滑のための特別なオイル供給油路をエンジン本体1に設ける必要がなく,エンジンEの小型,軽量化を図ることができる。またオイルタンク13をクランクケース6からシリンダブロック7にわたりその一側壁に連設したことから,クランクケース6の下部に油溜めを設ける必要がなくなり,エンジンEの全高を低く抑えて,その小型化を一層図ることができる。
【0039】
一方,クランク室6aではピストン15の昇降に伴い負圧及び正圧が交互に発生する圧力脈動が生じ,その負圧発生時には,一方向弁51が閉弁して弁孔47を閉じると共に,クランク軸12の通孔,即ち往路45を通してオイルタンク13内のオイルミストをクランク室6aに吸入し,これによりクランク軸12及びピストン15を潤滑することができる。このとき,オイルタンク13内は,オイルミストのクランク室6aへの吸入により減圧される。
【0040】
次に正圧発生時には,一方向弁51が開弁して弁孔47を開くので,クランク室6aのオイルミストは,復路46,即ち弁孔47,弁室48及び第1戻し管49を通して低圧のオイルタンク13内に戻される。こうしてオイルミストはオイルタンク13及びクランク室6aの2室間を循環すれば足りるので,上記2室13,6a間を結ぶ往路45及び復路46を比較的短く,且つ単純化することが可能となり,エンジン本体1の小型,軽量化に寄与し得る。
【0041】
この間に,クランク室6aで発生したブローバイガスは,オイルミストと共に弁室48へ,更に連通孔52を通ってブリーザ室53へ移り,第1及び第2膨張室53a,53bを経るうちに気液分離され,ブローバイガスのみはブリーザパイプ56からエアクリーナ4へと排出される。
【0042】
ブリーザ室53で分離されて液化したオイルは,オリフィス58,58…を通って吸い出し室57に流入する。吸い出し室57は,第2戻し管59を介して低圧のオイルタンク13内と連通しているので,吸い出し室57に移ったオイルは第2戻し管59を通してオイルタンク13内に吸い上げられる。特に,吸い出し室57は,前述のように,水平方向の偏平室57aと,その一端部から立ち上がる縦方向の偏平室57bとからなっていて,それぞれオリフィス58,58…を介してブリーザ室53と連通しているので,水平方向の偏平室57aを下方にしたエンジンEの正立時は勿論,縦方向の偏平室57bを下方にしたエンジンEの横倒し時でも,ブリーザ室53に溜まったオイルを吸い出し室57に流入させ,オイルタンク13に戻すことができる。
【0043】
また,オイルタンク13の外側に隣接して,クランク軸12により駆動される冷却羽根25付きのフライホイール24が配置されるので,冷却羽根25の回転によりエンジンカバー65の空気取り入れ口66から吸入された冷却空気をオイルタンク13に直ちに当てゝ,その内部の貯留オイルO及びオイルミストを効果的に冷却し,各部の潤滑及び冷却を良好に行うことができる。
【0044】
さらに,エンジン本体1を間に置いて,クランク軸12の両端部に動弁機構23及び遠心クラッチ31がそれぞれ連結されるので,エンジンEの作動中,動弁機構23及び駆動軸29による負荷は,クランク軸12の両端部に分散して作用することになるため,クランク軸12及びそれを支持するベアリング14,14′,並びにクランクケース6の側壁への集中荷重を回避して,それらの耐久性を向上させることができる。またそれらの負荷容量を特別大きくせずとも良いので,エンジンEのコンパクト化を一層図ることができる。
【0045】
さらにまた,気化器2及び排気マフラ3は,クランク軸12及びシリンダボア7aの各軸線と直交する方向に沿って配置されるので,気化器2及び排気マフラ3を,クランク軸12の軸線にそって並ぶオイルタンク13,冷却ファン24及び遠心クラッチ31に何ら邪魔されることなく容易にレイアウトすることができ,エンジンEのコンパクト化に寄与し得る。
【0046】
本発明は,上記実施例に限定されるものではなく,その要旨の範囲を逸脱することなく種々の設計変更が可能である。例えば,一方向弁61に代えて,クランク軸12に連動して,オイル送り導管60をピストン15の下降時に導通し,その上昇時に遮断するように作動するロータリバルブを設けることもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明の第1の特徴によれば,クランク軸を収容するクランク室を有するクランクケースと,シリンダボアを有するシリンダブロックとを備え,このシリンダブロックの側壁には,吸気弁及び排気弁,並びにこれらの弁をクランク軸に連動して開閉駆動するカムフォロワを有する動弁機構を設けた,側弁型エンジンにおいて,クランクケースからシリンダブロックにわたりその一側壁に,クランク室とは隔離してオイルを貯留するオイルタンクを形成し,このオイルタンク内には,貯留オイルからオイルミストを生成するオイルミスト生成手段と前記動弁機構とを収容すると共に,オイルタンク内で生成されたオイルミストをクランク室に供給し得るようにし,オイルタンクを貫通して外部に突出するクランク軸により駆動される冷却ファンをオイルタンクに隣接して配置する一方,クランクケースを挟んでオイルタンクと反対でクランク軸に動力取出し機構を設け,クランク軸により駆動される動弁機構のカムフォロワをオイルタンクに揺動自在に軸支させたので,クランクケースの下部に油溜めを設ける必要がなくなり,エンジンの全高を低く抑えて,そのコンパクト化を図ることができ,しかもオイルタンクで生成されたオイルミストにより動弁機構は勿論,クランク室内の各部を,エンジンの如何なる運転姿勢でも,確実に潤滑することができる。さらにオイルタンクに隣接する冷却ファンにより生起させた冷却風によってオイルタンク,したがってその内部の貯留オイル及びオイルミストを効果的に冷却し,各部の潤滑及び冷却を良好に行うことができる。またクランク軸の両端部に動弁機構及び動力取出し機構がそれぞれ配置されることから,動弁機構及び動力取出し機構からの負荷を,クランク軸の両端部に分散させて,クランク軸及びその軸受への集中荷重を回避し,それらの耐久性を向上させることができる。
【0048】
また,本発明の第2の特徴によれば,シリンダボア及びクランク軸の各軸線と直交する方向に沿ってシリンダブロックの両側に気化器及び排気マフラを配設したので,気化器及び排気マフラをオイルタンク,冷却ファン及び動力取出し機構に何ら邪魔されることなく容易にレイアウトすることができ,エンジンのコンパクト化に寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したハンドヘルド型四サイクルエンジンの使用例を示す斜視図。
【図2】上記四サイクルエンジンの縦断側面図。
【図3】図2の3−3線断面図。
【図4】図3の4−4線断面図。
【図5】図4の5−5線断面図。
【図6】図5の6−6線断面図。
【符号の説明】
E・・・・・エンジン
O・・・・・貯留オイル
1・・・・・エンジン本体
2・・・・・気化器
3・・・・・排気マフラ
6・・・・・クランクケース
6a・・・・クランク室
7・・・・・シリンダブロック
7a・・・・シリンダボア
12・・・・クランク軸
13・・・・オイルタンク
18i・・・吸気弁
18e・・・排気弁
23・・・・動弁機構
24・・・・冷却ファン
31・・・・動力取出し機構(遠心クラッチ)
36〜41・・・オイルミスト生成手段(オイルスリンガ)
Claims (2)
- クランク軸(12)を収容するクランク室(6a)を有するクランクケース(6)と,シリンダボア(7a)を有するシリンダブロック(7)とを備え,このシリンダブロック(7)の側部には,吸気弁(18i)及び排気弁(18e),並びにこれらの弁をクランク軸(12)に連動して開閉駆動するカムフォロワ(22i,22e)を有する動弁機構(23)を設けた,側弁型エンジンにおいて,
クランクケース(6)からシリンダブロック(7)にわたりその一側壁に,クランク室(6a)とは隔離してオイル(O)を貯留するオイルタンク(13)を形成し,このオイルタンク(13)内には,貯留オイル(O)からオイルミストを生成するオイルミスト生成手段(36〜41)と前記動弁機構(23)とを収容すると共に,オイルタンク(13)内で生成されたオイルミストをクランク室(6a)に供給し得るようにし,オイルタンク(13)を貫通して外部に突出するクランク軸(12)により駆動される冷却ファン(24)をオイルタンク(13)に隣接して配置する一方,クランクケース(6)を挟んでオイルタンク(13)と反対側でクランク軸(12)に動力取出し機構(31)を設け,クランク軸(12)により駆動される動弁機構(23)のカムフォロワ(22i,22e)をオイルタンク(13)に揺動自在に軸支させたことを特徴とする,側弁型エンジン。 - 請求項1記載の側弁型エンジンにおいて,
シリンダボア(7a)及びクランク軸(12)の各軸線と直交する方向に沿ってシリンダブロック(7)の両側に気化器(2)及び排気マフラ(3)を配設したことを特徴とする,側弁型エンジン。
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