JP2003061467A - 真菌生物の生産のための台車およびその栽培方法 - Google Patents

真菌生物の生産のための台車およびその栽培方法

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JP2003061467A JP2001254989A JP2001254989A JP2003061467A JP 2003061467 A JP2003061467 A JP 2003061467A JP 2001254989 A JP2001254989 A JP 2001254989A JP 2001254989 A JP2001254989 A JP 2001254989A JP 2003061467 A JP2003061467 A JP 2003061467A
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Masato Iwata
眞人 岩田
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I M B KK
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、効率よくきのこのような真菌生物を
栽培および生育するための装置および方法を提供するこ
と、および容積を最大限に活用して栽培用の培地を滅菌
するための装置および方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】本発明は、取り外し可能な棚および/また
は屋根部分を備える台車を作製することで上記課題を解
決した。取り外し可能な棚および/または屋根部分を備
える台車を利用することによって、培地の効率的な滅
菌、菌床の効率よい運搬、高品質な栽培および生育を行
うことが可能になった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真菌生物(例え
ば、きのこ)を生産するための台車に関し、より詳細に
は栽培するためおよび/または生育に使用する培地を滅
菌するための台車に関する。
【0002】
【従来の技術】きのこのような真菌生物は、食用として
利用されるものもあり、そのような食用きのこは、近年
では栽培設備で大量に栽培されるようになっている。
【0003】そのような栽培設備では、台車を用いて培
地を滅菌することが多い。滅菌の前に、培地は、耐熱性
の袋に培地を充填し、成型することが広く行われてい
る。滅菌前の成型直後の培地は、柔らかく、崩れやすい
ことから、丁寧に扱う必要があり、結果として、棚同士
の間隔が広い台車を使用せざるを得ない。
【0004】具体的には、従来品では、高さ1600m
m程度の台車を使用することが多いが、上記理由から、
配置作業の関係から棚同士の上下間隔が30cm程度必
要となる。その結果、この台車に含むことができる最大
の棚の数は5個程度であり、効率の改善が望まれてい
る。また、従来の棚が取り付けられた台車を用いて滅菌
する場合、培地を入れるときに側面をもつことが必要な
場合もあり、そのような場合、培地が型崩れすることが
頻発している。
【0005】きのこ栽培の最終工程は、生育(発生)工
程である。そのための栽培設備として、菌床を置く据え
置き型の棚が一般に使用されている。通常この最終工程
では、覆土および菌掻きの工程からの菌体を別の棚台車
によって生育室に運搬し、棚に移し替えるという煩雑な
作業が行われている。
【0006】台車には、一般に取っ手がないものが多
く、外側の縁を持って運搬する際に、手の甲に傷害を負
うという事故が頻発している。取っ手が備えられている
台車もあるが、そのような取っ手は台車本体から突出し
ていることから、台車を運搬する際の障害となったり、
部屋に配置する際に効率よく配置することができないな
いなどの問題があった。
【0007】また、生育室は、湿度を保つために加湿器
が一般に取り付けられているが、そのような加湿器は、
効率等の面から天井付近に設置されることが多い。しか
し、従来の生育設備(例えば、松本フジ販売の生育台車
S16−15など)では、特に棚の最上段において水滴
が付着し、満足行く生育が行えないという問題があっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、効
率よくきのこのような真菌生物を栽培および生育するた
めの装置および方法を提供することを課題とする。本発
明はまた、容積を最大限に活用して栽培用の培地を滅菌
するための装置および方法を提供することを課題とす
る。さらに、本発明は、加湿器による水滴付着という、
真菌生物の栽培および生育の障害を克服することを課題
とする。本発明は、加えて、運搬時の障害を回避するた
めの台車を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、取り外し可能
な棚および/または屋根部分を備える台車を作製するこ
とで上記課題を解決した。取り外し可能な棚および/ま
たは屋根部分を備える台車を利用することによって、培
地の効率的な滅菌、菌床の効率よい運搬、高品質な栽培
および生育を行うことが可能になった。さらに、本発明
は、棚の内部に取っ手を備える台車を提供することによ
って、上記課題を解決した。また、取り外し可能な屋根
部分によって、従来品では達成困難であった、一般的規
格(プレハブ)の生育室においてきのこへの水滴の付着
が回避され、生育の改善が達成された。
【0010】本発明は、以下を提供する。
【0011】1つの局面において、本発明は、真菌生物
の生育のための台車を提供する。この台車は、取り外し
可能な棚および取り外し可能な屋根部分からなる群より
選択される、少なくとも1つの要素を備える。
【0012】別の局面において、本発明は、真菌生物を
生育培地を滅菌するための台車を提供する。この台車
は、少なくとも1つの取り外し可能な棚を備える。
【0013】他の局面において、本発明は、真菌生物を
生育するための台車を提供する。この台車は、取り外し
可能な屋根部分を備える。この屋根部分には、シートを
かけることが可能である。屋根部分は、取り外し可能で
あればどのような形状でもよく、一体型であっても、分
離型(例えば、2部、4部など)でもよい。詳細には、
この屋根部分には、シートを固定することができる部分
が備えられる。このシートは、水滴が滴下したり付着し
たりするのを防止する目的で使用される。従って、この
シートは、防水性の材料で作製されることが好ましく、
例えば、ビニール(塩化ビニル)で作製され得る。
【0014】1つの実施形態において、本発明の台車
は、その棚の内部に取っ手を備え得る。この取っ手は、
好ましくは、棚の面上に設置される。この取っ手は、台
車または棚から突出していないことから、作業者が取っ
手を持って作業し、狭い部分を通過する際にも、手に傷
害を負うことはない。取っ手は、棚内部に設置される限
り、どのような形態をも採り得、縦方向もしくは横方向
に取り付けることも可能である。しかし、好ましくは、
斜め方向に設置することで、作業者が運搬する際も楽に
作業することが可能である。また、斜め方向に取っ手を
設置することで、棚の安定性が増すという効果もある。
別の実施形態において、この取っ手は、2つ以上の高さ
レベルにおいて取り付けられることが好ましい。作業者
の身長に応じて、適宜持ちやすい高さを予め提供するこ
とが好ましいからである。従って、3つ以上、4つ以
上、5つ以上などの高さレベルにおいて取っ手を取り付
けることも可能である。棚が取り外し可能である場合
は、各棚に取っ手が設置されることにより、これら多重
レベルの取っ手の提供が達成され得る。また、取っ手
は、固定されていてもよく、取り外し可能であってもよ
い。取り外し可能な場合、種々の高さレベルに取り付け
ることができることが好ましい。
【0015】別の実施形態において、本発明で栽培され
る真菌生物は、きのこである。本発明において使用され
るきのことしては、マイタケ、シイタケ、ホンシメジ、
ブナシメジ、エノキタケ、マツタケ、マッシュルーム、
エリンギ、アガリクス、ヤナギマツタケ、ヒラタケ、ハ
タケシメジ、ナメコ、フクロタケ、トリュフ、ブクリョ
ウ、ハナビラタケ、マンネンタケ、ヤマブシタケ、キク
ラゲ、メシマコブ、ヌメリスギタケなどが挙げられる。
【0016】本発明の屋根部分を備える台車の実施形態
において、好ましくは、台車の高さは、2100mm未
満である。建物の種類によって扉の高さに限界があるか
らである。例えば、きのこ栽培によく利用されるプレハ
ブの建物では、2100mmを超える高さの扉は、構造
上構築することが困難である。従って、生育に利用され
る建物の高さに応じて高さを調節することが好ましい
が。この実施形態においては、棚部分は取り外し可能で
あることは必須ではない。棚部分が取り外し不可能な場
合は、棚部分の高さは可変であることが好ましい。
【0017】他の局面において、本発明は、真菌生物の
栽培のための培地を滅菌するための方法を提供する。こ
の方法は、以下の工程を包含する: a)本発明にの台車の取り外し可能な棚に、培地を入れ
る工程; b)上記取り外し可能な棚を台車(またはすでに積み重
ねられた棚)に積み重ねる工程;および c)上記取り外し可能な棚が積み重ねられた台車を滅菌
する工程。
【0018】1つの実施形態において、上記培地は、袋
中に充填成型されたものであり得る。この袋は、耐熱性
袋であり得る。滅菌は、滅菌釜に搬入して行うことがで
きる。
【0019】別の局面において、本発明は、真菌生物を
生育するための方法を提供する。この方法は以下の工程
を包含する: a)上記取り外し可能な屋根部分のない請求項1または
3に記載の台車の棚に、上記真菌生物の菌床を置く工
程; b)上記台車を生育室へと移動させる工程; c)上記台車に上記取り外し可能な屋根部分をかけ、上
記取り外し可能な屋根部分にシートをかける工程;およ
び d)上記真菌生物を生育する工程。
【0020】この生育室は、天井付近に加湿器を備え得
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本明細書において使用さ
れる用語を説明するが、特に言及しない限り、本明細書
において使用される用語は、当該分野において通常使用
される意味と同様の意味で使用される。
【0022】本明細書において、「真菌生物」とは、核
膜を有する真核生物であって、ミトコンドリア、小胞体
などの細胞小器官が発達し、キチン、グルカンなどから
なる細胞壁を有する生物をいう。真菌生物には、きの
こ、カビ、酵母など7万以上の種が存在する。多くは多
細胞性の菌糸を形成して伸長し発育する。有性生殖およ
び無性生殖を営み繁殖体として胞子形成が見られること
が多いが、酵母のように単細胞性増殖を行うこともあ
る。本明細書においては、食用の真菌生物が好ましく、
特にきのこが好ましい。より好ましくは、このきのこは
マイタケ、シイタケ、ホンシメジ、ブナシメジ、エノキ
タケ、マツタケ、マッシュルーム、エリンギ、アガリク
ス、ヤナギマツタケ、ヒラタケ、ハタケシメジ、ナメ
コ、フクロタケ、トリュフ、ブクリョウ、ハナビラタ
ケ、マンネンタケ、ヤマブシタケ、キクラゲ、メシマコ
ブ、ヌメリスギタケであり得る。
【0023】培地の「滅菌」とは、所望の真菌(例え
ば、きのこ)以外の微生物(例えば、細菌)をその真菌
の生育を妨害しない程度に減少または死滅させることを
いう。滅菌するためには、高温および/または高圧の条
件下に培地を一定時間入れておく。一般的な滅菌条件と
しては、常圧〜1気圧、100〜121℃で45分間〜
5時間が挙げられる。好ましくは、0.9気圧、118
℃で90分間である。
【0024】「菌床」とは、真菌生物(例えば、きの
こ)を植菌し、菌条を増殖させるための培地をいう。
【0025】「生育」とは、真菌生物(例えば、きの
こ)の植菌後、充分に菌が生長した後に、適切な温度、
湿度などの適切な環境の下で、きのこ子実体へと生長さ
せることをいう。
【0026】きのこの栽培は、一般に、培地を仕込むこ
とから始める。仕込みは、広葉樹のおがくず、ふすま、
栄養剤、水などを混ぜて攪拌する。攪拌した混合物をき
のこ栽培用の袋につめ、雑菌の発生を防ぐためにこの袋
詰培地を滅菌する。滅菌は高圧釜などで行うことができ
る。その後、無菌状態の培地に、植菌をする。植菌後、
充分に菌が生長したら、菌糸表面の菌糸と培地を5mm
程度掻き取る「菌掻き」または菌床表面に土を被せる
「覆土」と呼ばれる刺激を与え、子実体原基の発芽を促
す。さらに、菌床を新鮮な空気に触れさせたり、または
温度を2〜5℃に下げるなどをして、適宜光をあて、適
切な温度および湿度を維持しつつ、きのこを発生させ
る。発生したきのこは適宜収穫する。
【0027】本発明の滅菌台車を用いれば、これまで煩
雑な作業が必要であった滅菌作業が簡略化され、効率よ
く行うことが可能となる。本発明の生育台車を用いれ
ば、作業者が外傷を負う危険性を減らし、従来障害とな
っていた水滴の付着を防ぐことが可能になった。これら
を組み合わせた台車を用いることによって、きのこ栽培
が一連の作業としてストリームライン化された形で行う
ことが可能となった。
【0028】
【実施例】以下に、本発明を実施するための実施例を記
載する。以下に記載する実施例は、本発明の例示のため
に挙げるのであって、当然本発明の減縮は意図しないこ
とが理解されるべきである。
【0029】(実施例1:滅菌台車)本実施例では、本
発明の滅菌台車の具体例およびその使用を説明する。
【0030】図1は、本発明の滅菌台車の組立て時の概
観であり、図2に、棚部分について、一部が嵌め合わさ
れ、一部が取り外されているときの概観を示す。図2に
示されているように、一番上に嵌め合わせる棚は、2a
のような上に持ち手をつけた形状をさせることが好まし
い。図3には、本発明の滅菌台車の一例を説明する設計
図が示されている。この設計図に基づき、素材にスチー
ル(または、アルミニウム、ステンレス)を用いて台車
および取り外し可能な棚を製造した。製造は、通常の金
属成型法に従って、製造した。この台車の製造をトヨタ
L&F福岡株式会社(福岡市)に発注し、和新工業株式
会社(福岡県朝倉郡三輪町)がこの台車を製造した。
【0031】本願発明の滅菌台車は、図4に示されるよ
うに取り外し可能な棚を手で持ち上げて、図5に示され
るように嵌め合わせることが可能である。ここで、14
で示される嵌め込み突出部が、別の棚にある嵌め込み受
け部16にちょうどはめ込まれる。嵌め込みが完了する
と、図5で示されるように強固な構造が達成される。
【0032】次に、本発明の滅菌台車の使用方法を説明
する。
【0033】本発明の滅菌台車に取り付けられた一番上
の棚に、袋詰された培地22を順次詰めていく(図
6)。袋詰された培地が棚全体に詰め終わった後に、図
7に示されるように、次の棚を取り付ける。棚の取り付
けは、図4および5に示されている。袋詰された培地が
棚に詰められた状態を横から見た様子を図8に示す。
【0034】この台車を、滅菌釜(間口の高さが160
0mm、有効幅1500mm、および奥行き7500m
m)に入れ(図には示さず)、所定の時間加熱して、滅
菌を完了する。
【0035】(従来の滅菌台車との比較)既製品は、例
えば、http://www.nippo-co.com/mash/maihowto/sld00
3.htmなどに示されるような、固定された棚を備える台
車である(図9および10)。ここでは、棚102およ
び棚202は、固定されており、取り外しできない。従
って、袋詰された培地を棚に詰める際には、作業空間が
必要となることから、上に10cm程度以上の隙間が必
要となる。
【0036】このような既存の台車の仕様は、例えば、
幅460mm、長さ1400mm、棚段数が5段であっ
た(図9の場合)。この場合、上記滅菌釜に搬入するこ
とができる培地の個数は、16個/段×5段×15台で
合計1200個である。
【0037】これに対し、本願発明の滅菌台車では、一
段あたりの高さを袋詰された培地の高さとほぼ同程度で
ある200mm程度に減少させることができることか
ら、16個/段×7段×15台と1680個の培地を一
度に滅菌することが可能となった。これは、実に、40
%の効率化に相当する。
【0038】(実施例2:生育台車)本実施例では、本
発明の生育台車の具体例およびその使用を説明する。
【0039】図11は、本発明の生育台車300の屋根
部分を取り外したときの概観である。図12は、取り外
し可能な屋根部分320の拡大図である。この場合、取
り外し可能な屋根部分は2部の構成をとる。図11の突
出部302には、取り外し可能な屋根部分320が嵌め
込まれる。取り外し可能な屋根部分320の下方には、
棚との接続のための窪み320がある(図12では窪み
は見えない)。図12に示されるように、1対の他方の
取り外し可能な屋根部分とフレームで連結するための連
結部分324、326が存在する。324は、側方でフ
レームを嵌め込む役割を果たし、326は頂部でフレー
ムを嵌め込む役割を果たす。図13は、棚における屋根
部分が取り付けられる部分の拡大図である。図13に示
すように、突出部302に、取り外し可能な屋根部分を
取り付ける。図14に示すように、取り外し可能な屋根
部分320の窪み322が棚の突出部302に嵌め込ま
れる。このようにして、取り外し可能な屋根部分は、強
固に屋根部分に取り付けられる。その後、その屋根部分
の頂部および側方部はフレームがはめ込まれ、1対の屋
根部分が固定され、シートがかけられる。
【0040】図15(設計図)は、本実施例の生育台車
のための設計図である。この設計図に基づき、素材にス
チール(または、アルミニウム、ステンレス)を用いて
台車および取り外し可能な部分を製造した。製造は、通
常の金属成型法に従って、製造した。この台車の製造を
トヨタL&F福岡株式会社(福岡市)に発注し、和新工
業株式会社(福岡県朝倉郡三輪町)がこの台車を製造し
た。
【0041】本願発明の生育台車は、図16に示される
ように、屋根部分を取り外した状態で植菌された培地を
詰めた後に生育室へと運搬される。運搬後、屋根部分を
取り付け、図17に示されるように、フレーム354、
356およびビニールシート352を取り付ける。この
生育台車は、図18に示されるように、内側に取っ手3
42が取り付けられている。この取っ手の存在により、
台車の運搬が容易になる。取っ手は内側に存在し、外側
には突出がないので、運搬時の障害にもならず、生育台
車を配置する際の障害にもならないことから、作業効率
よいきのこの生育を行うことが可能である。
【0042】(実施例3:滅菌兼生育台車)本実施例で
は、培地の滅菌および生育の両方に使用することができ
る台車を説明する。
【0043】図19に、この滅菌兼生育台車を例示す
る。この滅菌兼生育台車は、図20に示すように、取り
外し可能な屋根部分および取り外し可能な棚を備える。
これらの屋根部分および棚は、上記実施例1および2に
示すように、製造および使用することができる。
【0044】(実施例4:きのこの栽培) (培地作製)おがくず、米ぬか、ふすまなどの培地原料
に適量の水を62%程度になるように加え、混合して、
培地を作製した。この培地を、底部がガゼットになって
いる耐熱性培養袋に詰め、幅200mm、奥行き100
mm、高さ120mmの大きさに成型した。袋の上端を
持ち、滅菌台車の最下段の棚に置いた。培養袋の上部を
折り畳んだ。この工程を繰り返して順次培養袋を並べて
いき、二段目の取り外し可能な棚をセットした。同様に
して、所定の段数にまで積み上げた。
【0045】(滅菌)培地の滅菌を、0.9気圧、11
8℃、90分間の条件で行った。
【0046】(放冷および接種)清浄な室内で、滅菌後
の培地を、温度が18℃になるまで冷却した。その後、
シイタケの菌糸を一袋あたり30〜40g接種し、上端
部をシールした。菌糸が接種された培地を再び台車に積
み、培養室に搬送した。
【0047】(培養)培養を、温度20℃、湿度70%
RH、CO2濃度1500ppmの環境下で行った。培
養60日目までは、暗黒下培養を行い、その後120日
目までは、昼間12時間の間10〜50ルクスの光を照
射した。
【0048】(生育)培養120日目で培地から培養袋
をはがした。生育は温度16℃、湿度90%RH、CO
2濃度1000ppmで行い、昼間300ルクスとし
た。
【0049】90%RHの湿度の湿度を得るために、天
井から吊り下げた超音波加湿器(ウェットマスター株式
会社、東京都新宿区)で加湿を行った。ここで、水滴防
止のため、実施例2で製造した取り外し可能な屋根部分
を備えた台車を用い、加湿時には、取り外し可能な屋根
部分を取り付け、その上にビニルシートを被せてシイタ
ケを生育させた。
【0050】(収穫)きのこ子実体の傘が六分開きで裏
側の皮膜が破れる前を目安に収穫した。
【0051】(等価物)本発明を以上のように特定の実
施形態および実施例をもって説明してきたが、それらの
実施形態は、本発明をより明快に説明するためのもので
あり、それらは何ら限定を意図するものではないことに
留意するべきである。さらに、本発明につき、本明細書
の開示および技術常識に鑑み、特許請求の範囲内にある
ように上記の実施形態および実施例に改変および変更を
加えることは当業者に容易であることが理解される。
【0052】
【発明の効果】真菌生物(特に、きのこ)の効率よい生
育および効率よい培地の滅菌を行うことが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、組立てられた本発明の滅菌台車の模式
図を示す。
【図2】図2は、本発明の滅菌台車の一部の取り外し可
能な棚を取り外した場合の模式図を示す。
【図3】図3は、本発明の滅菌台車の一例の設計図を示
す。
【図4】図4は、本発明の滅菌台車を手で持ち上げて使
用する場合の形態を示す。
【図5】図5は、本発明の滅菌台車において取り外し可
能な棚を嵌め込んだ形態を示す。
【図6】図6は、本発明の滅菌台車の取り外し可能な棚
において袋詰された培地を順次詰めていく状態を示す図
である。
【図7】図7は、図6において次の棚を取り付ける状態
を示す図である。
【図8】図8は、袋詰された培地が棚に詰められた状態
を横から見た図である。
【図9】図9は、滅菌台車の既製品を示す図である。
【図10】図10は、滅菌台車の既製品を示す別の図で
ある。
【図11】図11は、本発明の生育台車の屋根部分を取
り外した場合の模式図である。
【図12】図12は、取り外し可能な屋根部分の拡大図
である。
【図13】図13は、本発明の台車の棚において屋根部
分が取り付けられる部分の拡大図である。
【図14】図14は、取り外し可能な屋根部分を取り付
ける際の状態を示す図である。
【図15】図15は、本発明の生育台車の設計図であ
る。
【図16】図16は、本発明の生育台車を生育室へと運
搬する状況を示す模式図である。
【図17】図17は、本発明の生育台車の上にビニール
シートを取り付ける状況を示す模式図である。
【図18】図18は、本発明の1つの実施形態において
使用される取っ手の拡大図である。
【図19】図19は、本発明の滅菌兼生産台車を示す模
式図である。
【図20】図20は、本発明の滅菌兼生産台車の取り外
し可能部分を一部取り外した状況を示す図である。
【符号の説明】
1 本発明の滅菌台車 2 取り外し可能な棚 2a 取り外し可能な棚(持ち手つき) 4 台車の台部分 6 台車の車 12 棚の網部分 14 嵌め込み突出部 16 嵌め込み受け部 18 棚のフレーム 22 袋詰された培地 100 従来の滅菌台車 102 固定棚 104 台部分 106 車 122 袋詰された培地 200 従来の滅菌台車 202 固定棚 204 台部分 206 車 222 袋詰された培地 300 本発明の生育台車 302 突出部 306 車 312 棚の底部分 318 棚のフレーム 320 取り外し可能な屋根部分 322 窪み 324 側方部の連結部分 326 頂部の連結部分 332 きのこ生育用袋 342 取っ手 352 シート 354 フレーム(側方部) 356 フレーム(頂部) 400 本発明の滅菌生育台車 402 取り外し可能な棚 402a 取り外し可能な棚(屋根部分取り付け部分付
き) 403 取り外し可能な屋根部分 404 台部分 406 車

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真菌生物生産のための台車であって、該
    台車は、取り外し可能な棚および取り外し可能な屋根部
    分からなる群より選択される少なくとも1つの要素を備
    える、台車。
  2. 【請求項2】 真菌生物を生育培地を滅菌するための台
    車であって、該台車は、少なくとも1つの取り外し可能
    な棚を備える、台車。
  3. 【請求項3】 真菌生物を生育するための台車であっ
    て、該台車は、取り外し可能な屋根部分を備え、該屋根
    部分には、シートをかけることが可能である、台車。
  4. 【請求項4】 前記真菌生物がきのこである、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の台車。
  5. 【請求項5】 さらに、前記棚の内部に取っ手を備え
    る、請求項1〜4のいずれか1項に記載の台車。
  6. 【請求項6】 前記取っ手が2以上の高さレベルにおい
    て取り付けられる、請求項5に記載の台車。
  7. 【請求項7】 前記取っ手が斜め方向に取り付けられ
    る、請求項5または6に記載の台車。
  8. 【請求項8】 前記台車の取り外し可能な屋根部分を除
    いた高さが、2100mm未満である、請求項1または
    3に記載の台車。
  9. 【請求項9】 真菌生物の生育培地を滅菌するための方
    法であって、該方法は、 a)請求項1または2に記載の台車の取り外し可能な棚
    に、該生育培地を入れる工程; b)該取り外し可能な棚を台車に積み重ねる工程;およ
    び c)該取り外し可能な棚が積み重ねられた台車を滅菌す
    る工程、を包含する、方法。
  10. 【請求項10】 前記培地が袋中に充填成型されたもの
    である、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 真菌生物を生育するための方法であっ
    て、該方法は以下の工程: a)前記取り外し可能な屋根部分のない請求項1または
    3に記載の台車の棚に、該真菌生物の菌床を置く工程; b)該台車を生育室へと移動させる工程; c)該台車に該取り外し可能な屋根部分をかけ、該取り
    外し可能な屋根部分にシートをかける工程;および d)該真菌生物を生育する工程、を包含する、方法。
  12. 【請求項12】 前記生育室は、天井付近に加湿器を備
    える、請求項11に記載の方法。
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