JP2003049393A - 印刷用塗工紙 - Google Patents
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Abstract
用塗工紙を提供する。 【解決手段】 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を
設けた印刷用塗工紙において、広葉樹の木材チップをア
ルカリ過酸化水素溶液に含浸させてから、常圧または加
圧リファイニング処理を行って製造する機械パルプを原
紙に含有することを特徴とする印刷用塗工紙。
Description
度で印刷適性に優れた印刷用塗工紙に関する。
品質の一つとして嵩があげられる。近年の環境保護気運
の高まりに伴い、森林資源から製造される製紙用パルプ
を有効に活用するうえで、紙の厚さは維持しつつ軽量化
を図る、すなわち低密度化を施した紙製品がユーザーか
ら求められている。
用パルプに関して検討が行われる。一般的に製紙用パル
プには木材パルプが使用されるが、低密度化を行うため
には、化学薬品により木材繊維中の補強材料であるリグ
ニンを抽出した化学パルプよりも、グラインダーで木材
を磨り潰す砕木パルプやリファイナーで木材を精砕する
リファイナーメカニカルパルプ、またはサーモメカニカ
ルパルプのような機械パルプの方が繊維は剛直で効果的
である。しかし、現行の機械パルプはリグニン含有量の
高い針葉樹から製造されており、白色度の高いパルプが
製造できないことから、高白色度が要求される紙製品を
製造する場合に問題がある。また、機械パルプのうちサ
ーモメカニカルパルプは比較的繊維長が長く、剛度が高
いことから製造したシートの平滑度が低下することや、
顔料を塗工する場合またはヒートセット型オフセット輪
転機にて印刷する場合に、繊維が紙表面に浮き上がるラ
フニングが発生する問題がある。また、嵩高な原紙を使
用した場合、繊維間強度が弱くなり、オフセット輪転印
刷時において、インキを乾燥させた場合、塗工紙の含有
水分が塗工紙表面から抜けず、ブリスターという表面に
膨れが発生する問題があった。
使用が考えられる。例えば特開平5-339898号公報には中
空の合成有機物カプセルを配合することにより低密度化
する手法が開示されている。しかしながらこのような合
成有機物は紙力を低下させるため、印刷時の紙ムケや断
紙などの問題がある上、十分な嵩高効果を得るには高配
合する必要があるため、製造原価が高くなる等の問題も
あった。特開昭52-74001号公報には、シラスバルーンを
用いる方法が提案されている。しかしこれは、製紙用パ
ルプとの混合性が悪く、また、それを配合した用紙も印
刷むらが発生するなどの問題があった。
は、パルプ原料に界面活性剤を添加してパルプ表面の疎
水化を行い、密度の低いシートを製造する技術が特許第
3093200号に記載されている。しかしながら、高
価な薬品を使用する必要があり製造コストが増加、ある
いは操業性等に劣るという問題があった。
でラフリング、耐ブリスター性などの印刷適性に優れた
印刷用塗工紙の開発が望まれていた。
度かつ高白色度で、ラフニング、耐ブリスター性などの
印刷適性に優れた印刷用塗工紙を提供することにある。
について鋭意研究を行った結果、原紙に顔料と接着剤を
含有する塗工層を設けた印刷用塗工紙において、広葉樹
の木材チップをアルカリ過酸化水素溶液に含浸させてか
ら、常圧または加圧リファイニング処理を行って製造す
る機械パルプを原紙に含有することによって、低密度か
つ高白色度で、ラフニング、耐ブリスターなどの印刷適
性に優れた印刷用塗工紙を得ることができた。本発明に
おいては、木材チップをアルカリ過酸化水素溶液に含浸
させてから、常圧または加圧リファイニング処理を行っ
た後、薬液とともに常温または加温下において一定時間
保持して製造することが好ましい。また、より嵩高で高
白色度を得るために、ルンケル比4.0以上の細胞壁厚
を有し、容積重が450kg/m3以上である広葉樹の
木材チップから製造する機械パルプを使用することが好
ましい。また、本発明で用いる広葉樹から製造する機械
パルプは、濾水度100mlの時のシート密度が0.4
5g/cm3以下が好ましい。尚、この機械パルプのシ
ートはJIS P 8228:1998に準じて作成し
たものである。
H.Runkelが1940年にWachbl.Pap
ierfabr.誌上で発表したパラメータであり、
(ルンケル比)=(繊維壁厚の2倍)/繊維内腔径)で
算出される。ルンケル比が大きいほど剛直な繊維である
ことを示している。ルンケル比はFiber Lab.
(Kajaani社)により測定された繊維幅、繊維壁
厚より算出されたものである。
とは、広葉樹を原料とする機械パルプで、リファイナー
グランドウッドパルプ(RGP)、サーモメカニカルパ
ルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTM
P)、アルカリ過酸化水素メカニカルパルプ(APM
P)、アルカリ過酸化水素サーモメカニカルパルプ(A
PTMP)等が挙げられ、嵩高、高不透明度、高白色度
が得られる点からAPMP、APTMPを使用すること
が好ましい。
トリウム、過酸化水素、珪酸ナトリウムを含むアルカリ
過酸化水素水溶液を含浸させ、大気圧でリファイニング
処理を行って製造され、APTMPは高温・加圧下でリ
ファイニング処理を行って製造されるものであり、より
高白色度を得るためにリファイニング処理した後、更に
アルカリ過酸化水素水溶液とともに常温又は加温下にお
いて5分以上保持される。
を経て、APMP、APTMPを製造することができ
る。 a)広葉樹の木材チップを少なくとも4:1の圧縮比以上
で圧縮し、圧解放時にキレート剤を含浸させる工程: b)前記含浸チップを5分以上、温度10℃〜80℃で保
持する工程: c)前記含浸チップを更に少なくとも4:1の圧縮比以上
で圧縮し、解放時にアルカリ性薬液を含浸させる工程: d)前記含浸チップを約10分〜1時間、温度10℃〜8
0℃で保持する工程: e)前記処理チップを更にアルカリ過酸化物を含浸させ
て、加圧もしくは大気圧リファイニング装置に通してチ
ップを解繊し、木材パルプを製造する工程: f)前記製造パルプを温度50℃以上で5分間以上保持す
る工程: g)前記製造パルプを濃度5%以下に希釈し、洗浄してか
ら、再度15%以上に濃縮する工程: h)前記製造パルプを加圧もしくは大気圧でリファイニン
グを行い、所望の濾水度を有するパルプを得る工程: i)必要に応じて得られたパルプが、酸化剤或いは還元剤
を用いて一段以上で漂白される工程を経て製造される。
などのキレート剤を使用するのが好ましく、また、c)工
程において使用するアルカリ性薬剤は、絶乾チップ重量
に対して約0.2〜2.0%の水酸化ナトリウム、約0.2〜2.0%
の珪酸ナトリウム、約0.01〜0.2%の硫酸マグネシウム、
約0.05〜0.4%のキレート剤及び約0.2〜5%の過酸化水素
を含有する水溶液であることが好ましい。
なされた木材チップには、一次リファイニング直前にキ
レート剤を含むアルカリ過酸化物が添加され、加圧もし
くは大気圧リファイニング装置にてパルプ繊維に解繊さ
れる。リファイニングは一般の解繊装置で充分であり、
好ましくはシングルディスクリファイナー、コニカルデ
ィスクリファイナー、ダブルディスクリファイナー、ツ
インディスクリファイナー等で解繊される。
が求められる場合には、1つ以上の公知の漂白工程によ
りパルプを更に漂白することができる。この場合には、
過酸化水素、オゾン、過酢酸等の酸化剤あるいはハイド
ロサルファイト(亜二チオン酸ナトリウム)、硫酸水素ナ
トリウム、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアミジンス
ルフィン酸(FAS)等の還元剤を用いることができる。
は、高白色度、高不透明度で、強度が強いものである。
特にルンケル比4.0以上で容積重450kg/m3以
上の高容積重材から製造した機械パルプは、繊維内腔
(ルーメン)がつぶれにくく剛直であるため、このパルプ
繊維が配合されたシートは、嵩高構造を維持し、密度が
低くすることができる。使用する樹種としては、ユーカ
リ属が好ましく、より好ましくはユーカリグロビュラ
ス、ユーカリグランディス等である。また、使用する広
葉樹機械パルプのシート密度が0.45g/cm3以下
が好ましく、より好ましくは0.35g/cm3以下で
ある。尚、本発明においては機械パルプの効果をより発
揮させるために、上記嵩高な機械パルプを全パルプ中の
5〜95重量%が好ましく、より好ましくは、5〜50
重量%である。
の嵩高機械パルプ以外に、原料パルプとして化学パルプ
(針葉樹の晒クラフトパルプ(NBKP)または未晒クラフ
トパルプ(NUKP)、広葉樹の晒クラフトパルプ(LBKP)
または未晒クラフトパルプ(LUKP)等)、機械パルプ
(グラウンドウッドパルプ(GP)、リファイナーメカニ
カルパルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、
ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)等)、脱墨パルプ
(DIP)を単独または任意の割合で混合して使用する。原
紙の抄造は長網抄紙機、ギャップフォーマ、ハイブリッ
ドフォーマ(オントップフォーマ)など公知の抄紙機にて
行うことができる。その抄造条件は特に規定されるもの
ではなく、抄紙時のpHは酸性、中性、アルカリ性のいず
れでも良い。
しても良い。填料としてはホワイトカーボン、タルク、
カオリン、クレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カル
シウム、酸化チタン、合成樹脂填料等の公知の填料を使
用する事ができる。また、硫酸バンドや各種のアニオン
性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり
向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の
抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。
更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコ
ントロール剤、スライムコントロール剤等も必要に応じ
て添加することができる。
で、水溶性高分子を主成分とする表面処理剤の塗布を行
っても良い。水溶性高分子としては、澱粉、酸化澱粉、
加工澱粉、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル
アミド、ポリビニルアルコール等の表面処理材として通
常使用されるものを単独、あるいはこれらの混合物を使
用することができる。また、表面処理剤の中には、水溶
性高分子の他に耐水化、表面強度向上を目的とした紙力
増強剤やサイズ性付与を目的とした外添サイズ剤を添加
することができる。表面処理剤は、2ロールサイズプレ
スコーター、ゲートロールコーター、ブレードメタリン
グコーター、ロッドメタリングコーター等の塗工機によ
って塗布することができる。塗工原紙としては、一般の
塗工紙に用いられる坪量が30〜200g/m2程度を
用いることができる。
塗工原紙の上に顔料と接着剤を含有する塗工層を設け
る。
く、塗工紙用に従来から用いられている、カオリン、ク
レー、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、
軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、ケイ酸、ケイ酸塩、
コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料、プ
ラスチックピグメントなどの有機顔料であり、これらの
顔料は必要に応じて単独または二種以上混合で使用する
ことが出来る。
無く、塗工紙用に従来から用いられている、スチレン・
ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸
ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸
ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合およびポ
リビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリ
ル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成系接着
剤;カゼイン、大豆蛋白、合成蛋白等の蛋白質類;酸化
澱粉、陽性澱粉、尿素燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシ
エチルエーテル化澱粉などのエーテル化澱粉、デキスト
リン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体等の通常の塗工紙用接着剤1種類以
上を適宜選択して使用される。これらの接着剤は顔料1
00重量部当たり5〜50重量部、より好ましくは10
〜30重量部程度の範囲で使用される。また、必要に応
じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、着
色剤等、通常の塗工紙用顔料に配合される各種助剤が適
宜使用される。
バーコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、
リバースロールコーター、カーテンコーター、サイズプ
レスコーター、ゲートロールコーター等を用いて、一層
もしくは二層以上を原紙上に片面または両面に塗工す
る。本発明の塗工層の塗工量は、片面当たり5〜30g
/m2が好ましく、より好ましくは7〜20g/m2で
ある。塗工紙全体の坪量は、30〜200g/m2が好
ましく、より好ましくは30〜160g/m2である。
えば蒸気過熱シリンダ、加熱熱風エアドライヤ、ガスヒ
ータードライヤ、電気ヒータードライヤ、赤外線ヒータ
ードライヤ等各種の方法が単独もしくは併用して用いら
れる。
まま、あるいはスーパーカレンダー、ソフトカレンダ
ー、グロスカレンダー等のカレンダー処理によって得る
ことができる。本発明の印刷用塗工紙は、密度1.10
g/cm3以下、白色度80.0%以上のものが好まし
い。以上の様に、広葉樹から製造された嵩高な機械パル
プを原紙に配合することにより、嵩高軽量かつ高白色度
で、耐ブリスター性、ラフニングなどの印刷適性が良好
な印刷用塗工紙が得られる。本発明の印刷用塗工紙は、
オフセット印刷用塗工紙、凸版印刷用塗工紙、グラビア
印刷用塗工紙等に使用することができる。
説明するが、本発明はこれらにより何等限定されるもの
ではない。尚、特に断らない限り、例中の部、および%
はそれぞれ、重量部および重量%を示す。 <嵩高機械パルプの製造> (製造例1、4、7) CTMP (ケミサーモメカニカル)法 薬液として亜硫酸ソーダを木材チップ絶乾重量当たり
2.0%添加し、室温、減圧下で30分間含浸させた。
薬液浸透後チップを取り出し、原料濃度40%となるよ
うに調整した。次にラボ用加圧リファイナー(熊谷理器
工業(株)製 BRP45−300SS)を用いて、一
次リファイニングを行った。その後、パルプ濃度20%
でラボ用常圧リファイナー(熊谷理器工業(株)製 B
R−300CB)によって二次リファイニングを行っ
た。また、二次リファイニング後の濾水度はカナダ標準
フリーネス(CSF)で100mlに調整した。 (製造例2、5) APTMP (アルカリ過酸化水素サーモメカニカルパルプ)法 木材チップを薬液(木材チップ絶乾重量当たり水酸化ナ
トリウムを1.5%、ジエチレントリアミンペンタ酢
酸:DTPA0.3%、ケイ酸ナトリウム2.0%、硫酸マ
グネシウム0.05%となるように添加)中に室温、減
圧(−760mmHg)下で30分含浸した。一度常圧
まで戻した後、薬液に過酸化水素溶液を2.5%添加し
て再度室温、減圧下で1時間含浸させた。
た後、ラボ用加圧リファイナー(熊谷理器工業(株)製
BRP45−300SS)を用いて一次リファイニン
グを行った。その後、パルプ濃度20%でラボ用常圧リ
ファイナー(熊谷理器工業(株)製 BR−300C
B)によって二次リファイニングを行った。また、二次
リファイニング後の濾水度はカナダ標準フリーネス(C
SF)で100mlに調整した。 (製造例3、6) APMP(アルカリ過酸化水素メカニカルパルプ) 木材チップにDTPAを木材チップ絶乾量当たり0.2
%となるように含浸させた後、水酸化ナトリウム1.5
%、過酸化水素2.0%、ケイ酸ソーダ3.0%、硫酸
マグネシウム0.1%、DTPA0.2%となるように
薬液を添加し、薬液含浸時と一次リファイニング直前に
木材チップに分割して浸透させた。
た後、ラボ用常圧リファイナー(熊谷理器工業(株)製
BR−300CB)を用いて一次リファイニングを行
った。得られたパルプはそのまま約60℃で30分間保
持して残存薬品の反応を進行させた後、パルプ濃度を4
%まで希釈してpHを4〜8に調整し、洗浄を行った。
洗浄したパルプは再度、濃度20%まで濃縮し、ラボ用
常圧リファイナー(熊谷理器工業(株)製 BR−30
0CB)によって二次リファイニングを行った。また、
二次リファイニング後の濾水度はカナダ標準フリーネス
(CSF)で100mlに調整した。
し、嵩高な機械パルプを得た。製造例1〜7で得られたパ
ルプを製造パルプ〜とする。
当たり30%、晒しクラフトパルプ(濾水度410m
l)70%からなるパルプスラリーを配向性シートマシ
ン(熊谷理器工業(株)製)を用いて、坪量64g/m
2の原紙を得た。
部、二級カオリンを10部、微粒カオリンを10部、分散剤
としてポリアクリルソーダを0.05部、バインダーとして
カルボキシ変性スチレンブタジエンラテックスを11部、
燐酸エステル化澱粉4部を加え、さらに水を加えて65%濃
度に調整した塗工液を、塗工量が片面あたり14g/m
2となるように、塗工速度800m/分でCLC(シリ
ンダーラボコーター)で、原紙に両面塗工を行った後、
スーパーカレンダー処理することにより印刷用塗工紙を
得た。 [実施例2]製造パルプに替えて製造パルプを使用
した以外は実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。 [実施例3]製造パルプに替えて製造パルプを使用
した以外は実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。 [実施例4]製造パルプに替えて製造パルプを使用
した以外は実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。 [実施例5]製造パルプに替えて製造パルプを使用
した以外は実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。 [実施例6]製造パルプに替えて製造パルプを使用
した以外は実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。 [比較例1]製造パルプに替えて製造パルプを使用
した以外は実施例1と同様に印刷用塗工紙を得た。 [比較例2]製造パルプに替えてGP(アカマツ、濾
水度64ml)を使用した以外は実施例1と同様に印刷
用塗工紙を得た。 [比較例3]パルプとしてLBKP(濾水度410m
l)のみを使用した以外は実施例1と同様に印刷用塗工
紙を得た。
で評価し、結果を表2に示した。 〈評価項目〉 1.密度: JIS P 8118 2.白色度: JIS P 8123 3.ラフニング: ファイバーライジングテスター(商品
名:FIBRO 1000、Fibro system社
製)を用いて、ヒートセット後の繊維毛羽立ち数を測定
した。この装置は水を試料表面に塗布(水滴量8.0μ
l)して、150℃で乾燥させた後、試料を折り曲げた
時の表面状態をCCDカメラにより画像解析を行うもの
である。 4.耐ブリスター性:RI−II型印刷機(明製作所
製)を用い、東洋インキ製(TKマーク617)を使用
し、インキ量0.8cc一定で両面印刷して一昼夜調湿
した後、この試験片を温度140℃に設定した恒温オイ
ルバスに浸し、ブリスター(塗工紙表面のふくれ)の発
生状況を目視判定した。
しい
白色度でラフニング、耐ブリスター性などの印刷適性に
優れていた。比較例1は、白色度、ラフニング、比較例
2は、密度、白色度、耐ブリスター性、比較例3は密度
に劣っていた。
することにより、容易に低密度、高白色度でラフニン
グ、耐ブリスター性などの印刷適性に適した印刷用塗工
紙を得ることができた。
Claims (6)
- 【請求項1】 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を
設けた印刷用塗工紙において、原紙に広葉樹機械パルプ
を含有することを特徴とする印刷用塗工紙。 - 【請求項2】 広葉樹木材チップをアルカリ過酸化水素
溶液に含浸させてから、常圧または加圧リファイニング
処理を行って製造する機械パルプを原紙に含有すること
を特徴とする請求項1に記載の印刷用塗工紙。 - 【請求項3】 広葉樹木材チップをアルカリ過酸化水素
溶液に含浸させてから、常圧または加圧リファイニング
処理を行った後、薬液とともに常温または加温下におい
て一定時間保持して製造する機械パルプであることを特
徴とする請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。 - 【請求項4】 ルンケル比4.0以上の細胞壁厚を有
し、容積重が450kg/m3以上の広葉樹の木材チッ
プから製造する機械パルプであることを特徴とする請求
項1〜3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。 - 【請求項5】 前記機械パルプの配合量が全パルプ中の
5〜95重量%であることを特徴とする請求項1〜3の
いずれかに記載の印刷用塗工紙。 - 【請求項6】 原紙に顔料と接着剤を含有する塗工層を
設けた印刷用塗工紙において、原紙に含有する広葉樹機
械パルプのシートの密度が0.45g/cm 3以下であ
ることを特徴とする請求項1〜5に記載の印刷用塗工
紙。
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