JP2003049010A - プラスチック物品の製造方法 - Google Patents

プラスチック物品の製造方法

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JP2003049010A
JP2003049010A JP2001239089A JP2001239089A JP2003049010A JP 2003049010 A JP2003049010 A JP 2003049010A JP 2001239089 A JP2001239089 A JP 2001239089A JP 2001239089 A JP2001239089 A JP 2001239089A JP 2003049010 A JP2003049010 A JP 2003049010A
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meth
acrylate
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energy ray
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JP2001239089A
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Kazumasa Inada
和正 稲田
Ichiro Igarashi
一郎 五十嵐
Satoshi Yoneda
智 米田
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチック材料への密着性に優れ、かつ硬度
に優れる硬化膜が形成されたプラスチック物品の製造方
法の提供。 【解決手段】プラスチック材料に活性エネルギー線硬化
型組成物を塗工した後、活性エネルギー線を照射して前
記組成物を硬化させる製造方法であって、前記組成物と
して組成物全体の(メタ)アクリロイル基当量が6me
q/g以上を有するものを使用し、かつ活性エネルギー
線照射前又は照射時に塗工膜の温度を50℃以上とする
プラスチック物品の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック物品
の製造方法に関するものであり、本発明の製造方法によ
れば、密着性及び硬度に優れるハードコートを有するプ
ラスチック物品を製造することができ、プラスチック物
品の製造の技術分野において賞用され得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチック材料は種々の用
途に使用されている。例えば、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート及びトリアセチルセルロース
等の透明性に優れるプラスチックは、各種光学用材料に
使用され、又、ポリスチレン及びABS樹脂等のプラス
チックは、各種電子機器の筐体として使用されている。
これらのプラスチック材料は、表面硬度が充分でないた
めに、製品の輸送中、組立て作業中及び使用中等にその
表面が損傷し、製品歩留まりの低下や商品価値の低下を
招く等の問題があった。この問題を改良するために、近
年では、これら材料の表面に、(メタ)アクリロイル基
を2個以上有する(メタ)アクリレート〔以下多官能
(メタ)アクリレートという〕を主成分とする活性エネ
ルギー線硬化型組成物を塗布・硬化させ、通常ハードコ
ートと称される硬化膜を形成させ、その表面を保護して
いる。
【0003】しかしながら、従来の活性エネルギー線硬
化型組成物によるハードコートは、基材への密着性が充
分でないことが多かった。これを改良するために、組成
物に、ポリ(メタ)アクリレート系、ポリスチレン系及
びポリエステル系等のポリマーを混合することが多かっ
たが、これらポリマーを配合すると、組成物の粘度が極
端に上昇してしまうため、通常は溶剤系の活性エネルギ
ー線硬化型組成物で使用されている。
【0004】しかしながら、近年の環境問題の関係か
ら、溶剤系の活性エネルギー線硬化型組成物は敬遠され
ることが多くなり、低粘度でかつ密着性に優れる無用剤
系の活性エネルギー線硬化型組成物が要求されてきてい
る。一方、従来知られている無溶剤系でかつ低粘度の活
性エネルギー線硬化型組成物は、プラスチック材料への
密着性が不充分な場合が多く、密着性が十分な場合で
も、その硬化物が軟らかく、硬度が不充分であるという
欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、プラス
チック材料への密着性に優れ、かつ硬度に優れる硬化膜
が形成されたプラスチック物品の製造方法を見出すた
め、鋭意検討を行ったのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため種々の検討を重ねた結果、活性エネルギ
ー線硬化型組成物として、特定(メタ)アクリロイル基
当量を有する組成物を使用し、さらにプラスチック材料
に塗工した後、活性エネルギー線照射前又は照射時に、
塗工膜の温度を特定温度以上にすることでプラスチック
材料への密着性を大きく向上させることができることを
見出し、本発明を完成した。以下、本発明を詳細に説明
する。尚、本明細書においては、アクリレート又はメタ
クリレートを(メタ)アクリレートと表す。
【0007】
【発明の実施の形態】1.プラスチック材料 本発明で使用可能なプラスチック材料としては、種々の
ものが使用可能であり、熱可塑性樹脂に好ましく適用で
きる。熱可塑性樹脂としては、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、
ポリスチレン、ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリ塩化
ビニル及びポリアミド等が挙げられる。
【0008】2.活性エネルギー線硬化型組成物 本発明で使用される活性エネルギー線硬化型組成物とし
ては、組成物全体の(メタ)アクリロイル基当量が6m
eq/g以上を有するものを使用する。これにより、プ
ラスチック材料に塗工した後、活性エネルギー線照射時
に重合熱による温度上昇をより高くすることができ、組
成物の硬化膜の密着性を優れたものとすることができ
る。組成物の(メタ)アクリロイル基当量が6meq/
gに満たない場合は、硬化膜の密着性が乏しくなる。組
成物全体の(メタ)アクリロイル基当量の上限として
は、11meq/g以下であることが好ましい。アクリ
ロイル基当量が11meq/gを超えると、硬化物にひ
び割れが発生する場合がある。
【0009】本発明で使用される組成物としては、前記
(メタ)アクリロイル基当量が6meq/g以上を有す
るものであれば種々のものが使用可能であるが、3個以
上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレー
トを含むものが好ましく、より好ましくは3個以上の
(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート
であって、分子量250〜1000のもの〔以下単に3
官能以上(メタ)アクリレートという〕である。
【0010】3官能以上(メタ)アクリレートとして
は、例えば、ペンタエリスリトールのトリ又はテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのペン
タ又はヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパンのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド
付加物のトリ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸
のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物
のトリ(メタ)アクリレート及びウレタン(メタ)アク
リレート等が挙げられる。ウレタン(メタ)アクリレー
トとしては、ポリイソシアネートと水酸基含有(メタ)
アクリレートとの反応物等が挙げられ、ポリイソシアネ
ートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及
びキシリレンジイソシアネート等が挙げられ、水酸基含
有(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
ジ(メタ)アクリレート、イソシアヌール酸のエチレン
オキサイド又はプロピレンオキサイド3モル付加物のジ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0011】3官能以上(メタ)アクリレートの割合と
しては、組成物の硬化性成分合計量に対して30〜10
0質量%含むことが、組成物の硬化物が硬度に優れたも
のとなるため好ましい。
【0012】本発明で使用する組成物としては、3官能
以上(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリレート
を含むものであっても良く、好ましくは分子量250未
満のエチレン性不飽和化合物であり、より好ましくは分
子量250未満の1個のエチレン性不飽和基を有するエ
チレン性不飽和化合物(以下低分子単官能不飽和化合物
という)を含有するものが好ましい。当該低分子単官能
不飽和化合物としては、さらに基材を溶解し得るもので
あるものが、本発明の効果が非常に大きいためより好ま
しい。
【0013】低分子単官能不飽和化合物としては、N−
ビニルピロリドン及び(メタ)アクリレートが挙げられ
る。分子量250未満の(メタ)アクリレートとして
は、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマ
ー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチル−
ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル
(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)ア
クリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒ
ドロフルフリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、モルホリノエチル(メタ)アクリレ
ート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート及
び2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0014】組成物中の分子量250未満のエチレン性
不飽和化合物の割合としては、組成物の硬化性成分合計
量に対して5〜40質量%含むことが好ましい。この値
が5質量%より少ない場合は、配合効果が乏しく、一方
40質量%を超えると硬化物の硬度が不充分となる場合
がある。
【0015】本発明で使用する組成物には、粘度等の他
の物性を調整するために、上記(メタ)アクリレート成
分以外に、ポリマー、(メタ)アクリレートオリゴマ
ー、無機フィラー及び無機微粒子等を所望により配合す
ることができる。(メタ)アクリレートオリゴマーとし
ては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル
(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレー
ト等が挙げられる。尚、ポリマー又はオリゴマーを添加
することにより、硬化膜のひび割れを防ぐことができ
る。
【0016】本発明で使用する組成物には、耐候性の向
上を目的として、紫外線吸収剤、光安定剤及び酸化防止
剤から選択される1種以上の耐候性向上剤を配合するこ
ともできる。
【0017】紫外線吸収剤としては、例えば、2−(5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル及び2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール
系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0018】光安定剤としては、例えば、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セ
バケート及び2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)等の
ヒンダードアミン系光安定剤、並びに2,4−ジ−t−
ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンゾエート等のベンゾエート系光安定剤等が挙げ
られる。
【0019】酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ
−t−ブチルヒドロキシトルエン等のヒンダードフェノ
ール系、ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジニル−4−セバケート)等のヒンダードアミン系酸化
防止剤、ジラウリル−3,3’−ジチオプロピオネート
等の硫黄系酸化防止剤等が挙げられる。
【0020】耐候性向上剤の好ましい配合割合は、組成
物100質量部に対して、0.01〜5質量部である。
この割合が0.01質量部に満たないと耐候性向上の効
果が得られず、5質量部を超えると、組成物の硬化性が
低下する等の問題が生じる場合がある。
【0021】本発明において、活性エネルギー線が紫外
線又は可視光線である場合、組成物の硬化性を充分なも
のにするため、一般的に使用されている光重合開始剤を
配合することが好ましい。又、光重合開始剤には、必要
に応じて増感剤を併用することもできる。
【0022】好ましい光重合開始剤としては、具体的に
は、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2
−モルフォリノ−1−プロパノン(チバガイギー製イル
ガキュアー907)、ベンジルジメチルケタール(チバ
ガイギー製イルガキュアー651)、1−ヒドロキシシ
クロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製イルガキ
ュア184)、ジエトキシアセトフェノン(ファースト
ケミカル製ファーストキュアーDEAP)、2−ヒドロ
キシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
(チバガイギー製ダロキュアー1173)、4−(2−
ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−
プロピル)ケトン(チバガイギー製イルガキュアー29
59)及び2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン(チバガイギ
ー製イルガキュアー369)等のアセトフェノン系光重
合開始剤;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル及びベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン
エーテル系光重合開始剤;ベンゾフェノン、o−ベンゾ
イル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4
−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド
及び2,4,6−トリメチルベンゾフェノン等のベンゾ
フェノン系光重合開始剤;2−イソプロピルチオキサン
トン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジク
ロロチオキサントン及び1−クロロ−4−プロポキシチ
オキサントン等のチオキサントン系光重合開始剤;2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)
−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサ
イド等のアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始
剤;並びにカンファーキノン等が挙げられる。
【0023】上記光重合開始剤と併用する増感剤として
は、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ
安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、
4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4,4−ジメ
チルアミノベンゾフェノン及び4,4−ジエチルアミノ
ベンゾフェノン等が好ましい。
【0024】光重合開始剤の配合割合としては、硬化性
成分の合計量100質量部に対して、0.1〜15質量
部とするのが好ましく、より好ましくは、0.5〜10
質量部である。0.1質量部未満では重合の開始を促進
する効果が不十分になり、15質量部を越えると硬化膜
に真に必要な成分を減少させて、硬化膜の目標とする特
性が低下する恐れがある。
【0025】本発明の組成物を得るには、通常の混合法
により上記各成分を均一に混合すればよく、各成分を混
合する順序、混合装置等に特別の限定はない。但し、室
温において固体の成分を混合する場合は、その成分が融
解又は分散する温度まで加熱して混合を行うこともでき
る。
【0026】3.プラスチック物品の製造方法 本発明は、プラスチック材料に前記活性エネルギー線硬
化型組成物を塗工した後、活性エネルギー線を照射して
前記組成物を硬化させる製造方法であって、活性エネル
ギー線照射前又は照射時に塗工膜の温度を50℃以上に
するプラスチック物品の製造方法に関するものである。
【0027】プラスチック材料に対する組成物の塗工方
法としては、常法に従えば良く、スプレー、ロールコー
ター、フローコーター、ディッピング及び刷毛塗り等が
挙げられる。
【0028】本発明では、活性エネルギー線照射前又は
照射時に、組成物を基材に塗工した後の塗工膜の温度を
50℃以上とする必要があり、より好ましくは60℃以
上であり、特に好ましくは80℃以上である。50℃に
満たない温度では、得られる硬化膜の密着性向上に必要
な加熱時間が長くなり、活性エネルギー線硬化の長所の
一つである生産性の高さを損なうことになる。尚、塗工
膜の温度の上限としては、温度を上げ過ぎるとプラスチ
ック材料自体が熱によって変形するため、プラスチック
材料が変形しない温度を上限とすることが好ましい。塗
工膜の温度としては、50℃以上となるのであれば、使
用するプラスチック材料、組成物及び加熱時間により適
宜設定すれば良い。加熱時間は、使用するプラスチック
材料、組成物及び加熱温度により適宜設定すれば良い
が、好ましくは1分以上であり、より好ましくは3分以
上であり、特に好ましくは6分以上である。
【0029】活性エネルギー線照射前に、塗工膜の温度
を50℃以上とする方法としては、プラスチック材料に
組成物を塗工した後、これを乾燥機や加熱炉に入れて加
熱する方法や、生産ラインにおいて、活性エネルギー線
照射装置の手前に熱源を置く方法等が挙げられる。使用
する熱源は種々のものが使用でき、ハロゲンランプ等の
赤外線ランプ及び電熱器等が挙げられる。
【0030】活性エネルギー線照射時に、塗工膜の温度
を50℃以上とする方法としては、活性エネルギー線照
射装置内に別途熱源を設置する方法等があり、塗膜温度
が、活性エネルギー線源からの放熱により目的の温度と
なる場合や、組成物の重合熱により目的温度となる場合
は、熱源を設置する必要がない。
【0031】本発明においては、得られる硬化膜の密着
性により優れるものとなるため、活性エネルギー線照射
前に塗工膜の温度を50℃以上とする方法が好ましい。
【0032】活性エネルギー線の照射方法としては常法
に従えば良い。活性エネルギー線としては、紫外線、X
線及び電子線等が挙げられ、安価な装置を使用できるこ
とから紫外線を使用することが好ましい。紫外線により
硬化させる場合の光源としては、様々なものを使用する
ことができ、例えば高圧水銀灯、メタルハライドラン
プ、キセノンランプ、無電極放電ランプ及びカーボンア
ーク灯等が挙げられる。活性エネルギー線の照射条件
も、使用する組成物に応じて常法に従い適宜設定すれば
良い。
【0033】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を示し、本発明を
より具体的に説明する。尚、以下において、「部」は質
量部を意味する。又、以下において、アクリロイル基当
量は、Ac当量と表し、その単位のmeq/gは記載を
省略する。又、以下の表における記号は、以下の意味を
示す。 M310:東亞合成(株)製アロニックスM310、ト
リメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付
加物のトリアクリレート M305:東亞合成(株)製アロニックスM305、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート M450:東亞合成(株)製アロニックスM450、ペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート M315:東亞合成(株)製アロニックスM315、イ
ソシアヌール酸のエチレンオキサイド3モル付加物のト
リアクリレート M402:東亞合成(株)製アロニックスM402、ジ
ペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート M309:東亞合成(株)製アロニックスM309、ト
リメチロールプロパントリアクリレート M408:東亞合成(株)製アロニックスM408、ジ
トリメチロールプロパンテトラアクリレート M320:東亞合成(株)製アロニックスM320、ト
リメチロールプロパンのプロピレンオキサイド6モル付
加物のトリアクリレート IPDI−HPA:イソホロンジイソシアネートと2−
ヒドロキシプロピルアクリレートの反応生成物であるウ
レタンアクリレート NVP:N−ビニルピロリドン HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート HPA:2−ヒドロキシプロピルアクリレート THF−A:テトラヒドロフルフリルアクリレート HA:2−エチル−ヘキシルアクリレート GMA−A:2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプ
ロピルメタクリレート Irg−184:光重合開始剤、チバガイギー(株)イ
ルガキュアー184
【0034】○実施例1−1〜同2−2、比較例1及び
同2、比較例a−1〜同a−3 表1に示す成分及びIrg−184の5部を常法に従い
混合し、活性エネルギー線硬化型組成物を調製した。
【0035】
【表1】
【0036】ポリメチルメタクリレート(以下PMMA
と略す)基材に、得られた組成物を膜厚30μmで塗工
し、室温のまま、又は乾燥機中で表2に示す条件で加熱
した後、試験体を直ちに取り出し、下記の条件で紫外線
を照射し、組成物を硬化させた。得られた硬化物を、下
記の方法に従い密着性及び硬度を評価した。それらの結
果を表2に示す。尚、実施例で得られた硬化膜は、いず
れの場合も鉛筆硬度でH以上を有する硬度に優れたもの
であった。
【0037】1)紫外線照射条件 160W/cm集光型高圧水銀灯(1灯)、水銀灯高さ
10cm、コンベアスピード10m/分の条件にて1パ
スで硬化させた後、さらに2パス通過させた。
【0038】2)評価 (密着性)得られた硬化膜について、JISK−540
0の試験法に従って、セロハンテープ剥離にて、10升
中の残存した升目により以下のように評価した。 ○:90以上、△:10〜90、×:10以下。 (硬度)得られた硬化膜について、鉛筆硬度をJISK
−5400の試験法に従って、手かき法で行った。
【0039】
【表2】
【0040】○実施例3−1〜同11−3、比較例3〜
同11 表3に示す成分及びIrg−184の5部を使用し、実
施例1〜4と同様の方法により活性エネルギー線硬化型
組成物を調製した。
【0041】
【表3】
【0042】得られた組成物を使用し、実施例1〜4と
同様の方法で、室温のまま、又は下記条件で加熱した
後、紫外線照射し、実施例1〜4と同様に評価した。得
られた結果を表4に示す。尚、実施例で得られた硬化膜
は、いずれの場合も鉛筆硬度でH以上を有する硬度に優
れたものであった。
【0043】
【表4】
【0044】○実施例12−1〜同17−2、比較例1
2〜同17、比較例b−1〜同c−3 表5に示す成分及びIrg−184の5部を使用し、実
施例1〜4と同様の方法により活性エネルギー線硬化型
組成物を調製した。
【0045】
【表5】
【0046】得られた組成物を使用し、実施例1〜4と
同様の方法で、室温のまま、又は下記条件で加熱した
後、紫外線照射し、実施例1〜4と同様に評価した。得
られた結果を表6に示す。尚、実施例で得られた硬化膜
は、いずれの場合も鉛筆硬度でH以上を有する硬度に優
れたものであった。
【0047】
【表6】
【0048】
【発明の効果】本発明のプラスチック物品の製造方法に
よれば、活性エネルギー線硬化型組成物により形成され
た、密着性及び硬度に優れるハードコートを有するプラ
スチック物品を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 5/00 B05D 5/00 K 7/02 7/02 7/24 302 7/24 302P 303 303E // C08L 101:00 C08L 101:00 Fターム(参考) 4D075 BB24Z BB42Z BB46Z CA02 CA32 DB31 EB22 EC37 4F006 AA22 AA35 AA36 AB24 BA02 EA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチック材料に活性エネルギー線硬化
    型組成物を塗工した後、活性エネルギー線を照射して前
    記組成物を硬化させる製造方法であって、前記組成物と
    して組成物全体の(メタ)アクリロイル基当量が6me
    q/g以上を有するものを使用し、かつ活性エネルギー
    線照射前又は照射時に塗工膜の温度を50℃以上とする
    ことを特徴とするプラスチック物品の製造方法。
  2. 【請求項2】前記活性エネルギー線硬化型組成物が、3
    個以上の(メタ)アクリロイル基を有し分子量250〜
    1000である(メタ)アクリレートを含むものである
    ことを特徴とする請求項1記載のプラスチック物品の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記活性エネルギー線硬化型組成物が、さ
    らに分子量250未満のエチレン性不飽和基を有するエ
    チレン性不飽和化合物を含むことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載のプラスチック物品の製造方法。
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