JP2000159916A - プラスチック基材フィルム用ハ―ドコ―ト膜、ハ―ドコ―トフィルム及びハ―ドコ―ト膜の形成方法 - Google Patents

プラスチック基材フィルム用ハ―ドコ―ト膜、ハ―ドコ―トフィルム及びハ―ドコ―ト膜の形成方法

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JP2000159916A
JP2000159916A JP10370574A JP37057498A JP2000159916A JP 2000159916 A JP2000159916 A JP 2000159916A JP 10370574 A JP10370574 A JP 10370574A JP 37057498 A JP37057498 A JP 37057498A JP 2000159916 A JP2000159916 A JP 2000159916A
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hard coat
coat film
plastic substrate
inorganic filler
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English (en)
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Toshio Yoshihara
俊夫 吉原
Yurie Ota
有里恵 太田
Nobuko Takahashi
伸子 高橋
Noboru Kunimine
昇 国峯
Satoshi Shioda
聡 塩田
Mikiko Hojo
美貴子 北條
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な印字特性を持ち、十分なハード性を有
し、プラスチック基材フィルムが変形した場合の影響が
ハードコート膜に影響するのを防止し、割れや剥がれを
防止したハードコート膜、ハードコートフィルム、反射
防止フィルム及びハードコート膜の形成方法を提供す
る。 【解決手段】 重合性官能基を有する1種以上の有機成
分と無機フィラーとを含む塗膜成分から形成されてお
り、該有機成分の少なくとも1種が水素結合形成基を有
しないものであり、塗膜にした場合、その表面層に無機
フィラーが多く含まれるプラスチック基材フィルム用ハ
ードコート膜である。該ハードコート膜は、反射防止フ
ィルムやホログラムラベルに適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字特性が良好
な、透明性が高いプラスチック基材用ハードコート膜に
関する。さらに詳しくは高速での印字が可能であると同
時に耐擦傷性に優れた表面形状を有し、それと同時にひ
び割れ防止性、接着性、及びプラスチック基材の変形等
の影響の防止性に優れたハードコート膜、ホログラム用
ハードコート膜、ハードコートフィルム、反射防止フィ
ルム、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製品の表面は傷つき易いた
め、耐擦傷性を付与する目的でハードコートフィルムを
貼り合わして用いる場合が多いが、ハードコートフィル
ムは、通常、熱硬化性樹脂、あるいは紫外線硬化型樹脂
などの電離放射線硬化型樹脂をプラスチック基材フィル
ム上に直接、或いは1μm程度のプライマー層を介して
3〜15μm程度の薄い塗膜を形成して製造している
(例えば、特開平7−151914号公報)。
【0003】また、従来のハードコートフィルムにおい
て、フィルム形成性の重合性官能基を有する有機成分中
に、硬度を高めるための無機フィラーを添加する試みが
行われている(例えば、特開平2−41362号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のハードコート膜は、塗膜厚みが薄いため下地のプラ
スチック基材フィルムが変形した場合にその影響がダイ
レクトにハードコート膜に影響し、表面強度は低下し、
十分に満足できるものではなかった。
【0005】一方、ハードコート膜の厚みを通常の3〜
15μmよりも単に厚くすれば、得られたハードコート
フィルムの表面硬度は向上するが、割れや剥がれが生じ
易くなるのと同時に、硬化収縮によるカールが大きくな
り実用上使用できるハードコートフィルムとはならなか
った。
【0006】一方、従来のハードコートフィルムにおい
て、重合性官能基を有する有機成分中に、無機フィラー
を添加して得られたフィルムは表面硬度が向上するが、
割れや剥がれが生じ易くなるのと同時に、硬化収縮によ
るカールが大きくなり実用上使用できるハードコートフ
ィルムとはならなかった。
【0007】また、これらのハードコート膜を特定の製
品の傷つき防止用保護膜として使用する場合、ハードコ
ート膜に印刷法によりその製品の製造番号や日付等を印
字するが、表面を緻密な膜構造にしたり、滑り性を持た
せるなどして耐擦傷性を付与しているハードコート膜
は、印刷用インキが染み込みにくかったり、昇華転写用
染料が固定しづらいために生産生が劣るという欠点があ
る。
【0008】また、プラスチック基材フィルムの裏面に
タック性の有る層が存在するような場合、該基材フィル
ムのもう一方の面にハードコート膜形成後に、重ね合わ
せたり、巻き取ったりすると、タック性の層がハードコ
ート膜に移行するという問題があった。
【0009】そこで本発明は、プラスチック基材フィル
ムを使用したハードコートフィルムにおいて、前記した
問題点を解決し、良好な印字特性を持ちながら膜厚が薄
い場合でも十分なハード性を有し、プラスチック基材フ
ィルムが変形した場合の影響がハードコート膜に影響す
るのを防止し、ハードコート膜の割れや剥がれを防止
し、またハードコートフィルムの表面の鉛筆硬度をH以
上5H以下にすることができ、さらにまた、ハードコー
ト膜を形成したプラスチック基材フィルム裏面にタック
性の層が存在する場合に、該裏面の層がハードコート膜
に移行することを防止できる、プラスチック基材フィル
ム用ハードコート膜、ホログラム用ハードコート膜、該
ハードコート膜をプラスチック基材フィルムに適用した
ハードコートフィルム、該ハードコート膜を反射防止フ
ィルムに適用した反射防止フィルム、及びハードコート
膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明のプラスチック基材
フィルム用ハードコート膜は、重合性官能基を有する1
種以上の有機成分と無機フィラーとを含む塗膜成分から
形成されており、該有機成分の少なくとも1種が水素結
合形成基を有しないものであることを特徴とする。
【0011】また、本発明のプラスチック基材フィルム
用ハードコート膜の製造方法は、塗布液中に重合性官能
基を有する1種以上の有機成分と無機フィラーとを含
み、該有機成分の内少なくとも1種が水素結合形成基を
有しない有機成分を含む塗布液を、プラスチック基材フ
ィルム上に塗布し、塗膜中の溶剤を乾燥した後、20℃
〜100℃の温度範囲で5秒〜5分間エージングを行
い、その後硬化処理を行うことを特徴とする。
【0012】本発明のハードコート膜がプラスチック基
材フィルムに適用されてなるハードコートフィルムは、
プラスチック基材フィルム上の少なくとも一方の面に直
接、又は他の層を介してコーティング処理等によりハー
ドコート膜が形成されてハード性が付与されたものであ
る。
【0013】本発明のプラスチック基材フィルム用ハー
ドコート膜は、該無機フィラーの含有量が、膜表層の方
が膜内部よりも多く存在し、膜表面が凹凸状であり、表
面積が増え、或いは極めて微小な領域で多孔質構造とな
っているので、印字特性を高めることができ、また、非
タック性が高い。
【0014】また、本発明のプラスチック基材フィルム
用ハードコート膜は、その無機フィラーの少なくとも一
部が編目状に連結していることが、ハードコート膜の割
れや剥がれを防止し、ハードコートフィルム自体のカー
ルを防止し、同時にハードコートフィルム表面の鉛筆硬
度を高めるために望ましい。
【0015】また、本発明のプラスチック基材フィルム
用ハードコート膜は、有機成分と無機フィラーの少なく
とも一部が独立したネットワークを形成していること
が、ハードコート膜の割れや剥がれを防止し、ハードコ
ートフィルム自体のカールを防止し、同時にハードコー
トフィルムの表面の鉛筆硬度を高めるために望ましい。
さらに好ましくは、有機成分のネットワークと無機フィ
ラーのネットワークの両者の少なくとも一部が独立して
存在することにより、これらの効果がさらに高まる。
【0016】このとき、本発明のハードコート膜は重合
性官能基を有する1種以上の有機成分と無機フィラーと
からなり且つ該有機成分の少なくとも1種が水素結合形
成基を有しないので、有機成分が重合することにより得
られる有機成分のネットワークと無機フィラー粒子同士
の凝集力により形成される無機フィラーのネットワーク
がある程度独立し、しかも部分的に絡み合う構造をとる
ことができ、このような構造が、塗膜の高硬度とフレキ
シビリティー性を両立させることができる。即ち、本発
明のハードコート膜がプラスチック基材フィルムに適用
されてなるハードコートフィルムは、表面の鉛筆硬度が
高いにもかかわらず、ハードコート膜の割れや剥がれを
防ぐことができ、ハードコートフィルム自体のカールの
発生を防止することができる。
【0017】もし、プラスチック基材フィルム用ハード
コート膜の有機成分中に水酸基やカルボキシル基、アミ
ド基等の水素結合形成基が多数存在すると、無機フィラ
ー粒子の表面と有機成分が強固な水素結合を形成し、結
果として無機フィラー粒子同士のネットワーク構造を破
壊し、ハードコート膜中に局所的に無機フィラー粒子が
凝集する構造をつくりやすくなるため、得られたフィル
ムの表面硬度は向上するが、割れや剥がれが生じ易くな
ると同時に、硬化収縮によるカールが大きくなり実用上
使用できるハードコートフィルムとはならないという不
都合を生じてしまう。したがって、1種以上の有機成分
の少なくとも1種は水素結合形成基を持たないことが必
須である。
【0018】本発明の反射防止フィルムは、プラスチッ
ク基材フィルム上に、直接又は他の層を介して、前記の
ハードコート膜を設け、さらに該ハードコート膜上に反
射防止層を形成してなることを特徴とする。
【0019】本発明のホログラムラベル用ハードコート
膜は、プラスチック基材フィルムの一方の面に該基材フ
ィルム側からホログラム画像形成層、アルミ蒸着層、粘
着層を順次形成し、他方の面に前記のハードコート膜を
形成してなるホログラムラベルに適用されることを特徴
とする。
【0020】本発明のホログラムラベル用ハードコート
膜は、前記ハードコート膜が、プラスチック基材フィル
ムの一方の面に形成された後、該基材フィルムの裏面に
ホログラム画像形成層、アルミ蒸着層、粘着層を順次形
成してホログラムラベルを製造する場合に、該製造工程
中に、重ね合わせたり、巻き取ったりすると、基材フィ
ルム裏面のホログラム画像形成層等のタック性の層が基
材フィルムのもう一方の側のハードコート膜に移行する
不都合を防止できる特徴を有する。
【0021】このようなタック性防止効果が発生するの
は、ハードコート膜表面に凹凸が形成されているためで
ある。ハードコート膜表面のタック性を特に下げる目的
のためには、ハードコート膜を形成する材料に一次粒子
径が0.01〜0.3μmの無機フィラーに加え更に一
次粒子径が0.3μm〜10μmの無機フィラーを含ま
せることが望ましい。一次粒子径が0.3μm〜10μ
mの無機フィラーの添加量が、一次粒子径が0.01〜
0.3μmの無機フィラーの20重量%以下とすること
が、ハードコート膜表面に比較的細かな凹凸と比較的大
きな凹凸とが適度に分散され、タック性防止効果が特に
発揮されるので好ましい。
【0022】なお、このタック性防止のためにハードコ
ート膜の形成において一次粒子径の異なる2種の無機フ
ィラーを併用する前記手段は、前記ホログラムに限ら
ず、一般的にプラスチック基材の裏面にタック性の層が
存在する場合に適用できる。
【0023】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。
【0024】本発明で好ましく使用できる無機フィラー
は粒子径が0.01μm〜0.3μmの範囲であり、こ
の範囲が高分子鎖のセグメント運動を妨げず、独立した
ネットワークを形成しやすい範囲であり、塗膜の最表面
に無機フィラーが多く存在するような場合であっても塗
膜の透明性を損なわない範囲である。0.01μm未満
であれば、独立したネットワークの形成が困難となり好
ましくなく、0.3μmを越えれば、透明性が損なわれ
るので好ましくない。
【0025】無機フィラーの種類としては、金属酸化物
超微粒子が大きな表面積に起因する強い凝集力により塗
膜中で強固な網目状のネットワークを形成するので好ま
しい。金属酸化物には、超微粒子状のシリカ、アルミ
ナ、チタニア、ジルコニア、酸化スズ、ITO等が挙げ
られる。無機フィラーがマトリックス樹脂中に分散さ
れ、無機フィラーがある一定範囲濃度の場合には、網目
構造状に凝集することができ、パーコレーション作用に
より網目構造が形成される。
【0026】本発明で好ましく使用できる有機成分は少
なくともその1種が分子1モルに対して4モル以上の重
合性官能基を持つ電離放射線硬化型樹脂材料であり、熱
や紫外線、電子線などにより重合して、3次元網目状の
ネットワークを形成することができるものである。この
時、有機成分中に水酸基やカルボキシル基、アミド基等
の水素結合形成基が存在すると、金属酸化物超微粒子の
表面と強固な水素結合を形成し、結果として粒子同士の
ネットワーク構造を破壊し、膜中に局所的に粒子が凝集
する構造となりやすくなり、得られるハードコート膜に
フレキシビリティー性が欠如するため、該有機成分の少
なくとも1種は水素結合形成基を持たないことが望まし
い。
【0027】本発明で好ましく用いられる有機成分の分
子量は数平均分子量で千〜3万の範囲にあることが好ま
しい。分子量が千以下の場合、強いネットワークを形成
せず、3万以上の場合、分子量が大きすぎて無機フィラ
ーのネットワーク形成を阻害するため好ましくない。
【0028】本発明で好ましく用いることができる、重
合性官能基を有し、しかも水素結合形成基を有しない有
機成分は、具体的には、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート(DPHA)、ペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアク
リレート等の多官能アクリレート類や、ウレタン(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポ
リエステルアクリレート、ポリアクリルアクリレート等
の1分子中に4モル以上の重合性官能基を有するオリゴ
マーやポリマー類が挙げられる。
【0029】本発明において、有機成分と無機フィラー
との割合は重量比で2:8〜7:3の範囲であることが
好ましく、特に好ましくは、3:7〜6:4である。従
来のハードコート膜に含ませる無機フィラーの量は有機
成分7に対して3程度であるが、本発明においては、有
機成分の少なくとも1種が水素結合形成基を有しない重
合性官能基を有する有機成分を使用することにより、無
機フィラーの添加量を従来添加されていた量よりもはる
かに多くすることができるので、印字特性の向上に必要
な、最表層での無機フィラーの量を増やすことができ、
しかも無機フィラーのネットワーク構造の形成が容易と
なる。
【0030】しかしながら、無機フィラーの量が増えす
ぎると塗膜の硬度は向上するが非常に脆い膜となる。一
方、有機成分量が多すぎると、塗膜の硬度が極端に低下
する。
【0031】また、上記の有機成分と無機フィラーとの
割合とすることは、ハードコート膜の無機フィラーの含
有量が、膜表面において膜内部よりも多く存在させ、膜
表面を凹凸状とする上で重要である。
【0032】本発明のハードコートフィルムに使用され
るプラスチック基材フィルム、或いは他の層には、鉛筆
硬度が4B以上HB以下程度の範囲のものが有効に使用
できる。このようなプラスチック基材フィルムには、例
えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムが、他の層
としてはレーザー等で書き込みが可能な記録層やホログ
ラム層が好適に使用できる。ハードコートフィルムが貼
付される被対象物の表面の視認性が要求される場合に
は、透明なプラスチック基材フィルムが使用される。ハ
ードコート膜自体の鉛筆硬度はH以上5H以下である。
【0033】本発明において、「ハードコート膜自体の
鉛筆硬度」とは、25μm以上のポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に材料の乾燥厚みで約3μm塗工され
た膜をJISK5400に準じた鉛筆硬度試験によって
測定した鉛筆硬度である。該鉛筆硬度試験は、5回の鉛
筆硬度試験の内、1回以上の傷などの外観異常が認めら
れなかった場合に使用した鉛筆についての硬度を求める
ものである。例えば、3Hの鉛筆を用いて、5回の試験
を行い、1回でも外観異常が生じなければ、その材料の
鉛筆硬度は少なくとも3Hである。
【0034】また、本発明において「ハードコートフィ
ルムの鉛筆硬度」とは、種々のプラスチック基材フィル
ムに対してハードコート膜が形成されてなるハードコー
トフィルムについて、JISK5400に準じた鉛筆硬
度試験によって測定した鉛筆硬度であり、前記「ハード
コート膜自体の鉛筆硬度」と同様に判定したものであ
る。なお、このハードコートフィルムの鉛筆硬度は、ハ
ードコート膜の材質、ハードコート膜の厚み、ハードコ
ート膜以外の他の層(プラスチック基材フィルムを含め
た層)によって影響される。
【0035】また、本発明のハードコート膜を適用した
ハードコートフィルムに反射防止性を付与しても良く、
例えば、ハードコート膜の表面にさらに反射防止層を形
成することにより達成できる。反射防止層は、ハードコ
ート層の表面に以下〜のような形成方法が挙げられ
る。 厚み0.1μm程度のMgF2 などの極薄膜を反射防
止層とする方法。 金属蒸着膜を形成して反射防止層とする方法。 光の屈折率がハードコート膜の屈折率よりも低い材料
の低屈折率層(屈折率:1.46以下)を設けて反射防
止層とする方法。 高屈折率層がハードコート膜に接し、その上に低屈折
率層を設けて反射防止層とする方法。例えば、反射防止
層におけるハードコート膜に接する部位に高屈折率を有
する金属酸化物の超微粒子層を偏在させてもよい。 前記の層構成を繰返し積層して設けて反射防止層と
する方法。 中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層を設けて反射防
止層とする方法。
【0036】本発明のプラスチック基材フィルム用ハー
ドコート膜の製造において、ハードコート膜の強度とフ
レキシビリティーを共に向上させるためには、ハードコ
ート膜中に無機フィラーを膜内部よりも膜最表層に多く
存在させ、有機成分と無機フィラーが独立したネットワ
ークを形成させることが必須となる。
【0037】このような無機フィラーの理想的な分布の
実現や独立したネットワークを形成するために、プラス
チック基材フィルム上に直接、或いは他の層を介して塗
布した塗膜の溶剤を乾燥させた後、20℃〜100℃の
温度範囲で5秒〜5分間エージングを行うことにより、
有機成分中で無機フィラーの網目構造を発達させる(パ
ーコレーション)ことができる。次いで、塗膜を電離放
射線の照射等により硬化させて、独立したネットワーク
を形成した本発明のハードコート膜を得る。
【0038】エージングの温度、及び保持時間は、使用
する有機成分の粘度、ガラス転移温度、塗膜の厚み等の
条件を変更することにより適宜調節する必要があるが、
そのいずれの場合も上記範囲内のエージングで好ましい
特性となる。
【0039】
【実施例】以下に、本発明のハードコート膜をプラスチ
ック基材フィルム上に形成する方法を実施例により説明
する。
【0040】〔実施例1〕透明プラスチック基材フィル
ムとして、188μm厚の易接着ポリエチレンテレフタ
レートフィルム(A4350:商品名、東洋紡(株)
製)を用い、その上に、電離放射線硬化型樹脂であるジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA:
商品名、日本化薬(株)製)と、無機フィラーであるコ
ロイダルシリカ(IPA−ST:商品名、日産化学
(株)製、固形分20重量%溶液)の固形分重量比で
1:1の混合物をドライ厚みで約6μmとなるように塗
工し、80℃で塗膜を乾燥させた後、60秒間80℃で
エージングし、加速電圧175kV、照射線量10Mr
adの電子線で硬化させることにより、ハードコート層
を形成して、本実施例1のハードコートフィルムを得
た。
【0041】〔実施例2〕前記実施例1と同様のプラス
チック基材フィルム上にハードコート層として、電離放
射線硬化型樹脂(DPHA:商品名、日本化薬(株)
製)と、シリカ超微粒子(アエロジル200:商品名、
日本アエロジル(株)製)のメチルエチルケトンとトル
エンの1:1混合溶剤に溶かしたもの(30重量%固形
分)を、固形分重量比で1:1の混合物をドライ厚みで
約6μmとなるように塗工し、80℃で塗膜を乾燥させ
た後、60秒間80℃でエージングし、加速電圧175
kV、照射線量10Mradの電子線で硬化させて、本
実施例2のハードコートフィルムを得た。
【0042】〔比較例1〕電離放射線硬化型樹脂に無機
フィラーを添加しない以外は前記実施例1と同様の方法
で、プラスチック基材フィルム上にハードコート層を形
成して、比較例1のハードコートフィルムを得た。
【0043】〔比較例2〕電離放射線硬化型樹脂とコロ
イダルシリカを固形分重量比で2:8の混合物を使用し
た以外は前記実施例1と同様の方法で、プラスチック基
材フィルム上にハードコート層を形成して、比較例2の
ハードコートフィルムを得た。
【0044】〔比較例3〕電離放射線硬化型樹脂とコロ
イダルシリカを固形分重量比で8:2の混合物を使用し
た以外は前記実施例1と同様の方法で、プラスチック基
材フィルム上にハードコート層を形成して、比較例3の
ハードコートフィルムを得た。
【0045】〔比較例4〕電離放射線硬化型樹脂として
水酸基含有電離放射線硬化型樹脂(SR−399:商品
名、日本化薬(株)製)を用い、有機成分と無機フィラ
ーの混合比を固形分重量比で5:5とした以外は前記実
施例1と同様の方法で、プラスチック基材フィルム上に
ハードコート層を形成して、比較例4のハードコートフ
ィルムを得た。
【0046】前記実施例1〜2、及び比較例1〜4で得
られた各ハードコートフィルムの表面、及びハードコー
ト膜形成材料自体の鉛筆硬度を下記の表1に示す。ま
た、得られた各ハードコートフィルムのカールの程度を
〇印(試験片の両端の反りが0〜5mmのものであり、
カールが全く認められない程度と判定)、×印(試験片
の両端の反りが1cm以上のもので、明らかなカールが
認められると判定)、△(試験片の両端の反りが5mm
〜1cmのものであり、ごく僅かなカールが認められる
と判定)で評価した結果も合わせて下記の表1に示す。
また、得られた各ハードコートフィルムの密着性の評価
を、1.5mm角の100個の被検体についての密着性
の良好なものの被検体の個数の割合を下記の表1に示
す。
【0047】
【表1】
【0048】前記表1によれば、水素結合を持たない電
離放射線硬化型樹脂材料と無機フィラーを特定の比率で
配合した実施例1及び実施例2のハードコートフィルム
は鉛筆硬度、カール発生程度、密着性において良好な結
果を示した。
【0049】〔比較例5〕前記実施例1と同様のプラス
チック基材フィルム上に同様の材料を用いて塗膜を形成
させた後、エージング処理を行わずに、そのまま、加速
電圧175kV、照射線量10Mradの電子線で硬化
させることにより、ハードコート層を形成して、比較例
5のハードコートフィルムを得た。該ハードコートフィ
ルムにおけるこのハードコート層の密着性は良好であっ
たが、若干のカール発生が認められ(△)、ハードコー
ト膜形成材料自体の鉛筆硬度、及びハードコートフィル
ム表面の鉛筆硬度はHであった。
【0050】〔実施例3〕反射防止膜の形成 前記実施例1で得られたハードコートフィルムにおける
ハードコート層上に反射防止層としてITOを膜厚27
nm、SiO2 を膜厚24nm、ITOを膜厚75n
m、SiO2 を膜厚92nmの順にスパッタリング法に
より形成することによって反射防止フィルムを得た。こ
の反射防止膜表面の鉛筆硬度は3Hであった。
【0051】〔実施例4〕透明プラスチック基材フィル
ムとして、50μm厚の易接着ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(東洋紡(株)製)を用い、その上に、ハ
ードコート層として、ウレタンアクリレートオリゴマー
(UV−1700B:商品名、日本合成化学(株)製)
と多官能アクリレート(DPHA:商品名、日本化薬
(株)製)が重量比で7:3となる組成(有機成分)に
対し、コロイダルシリカ(MEK−ST:商品名、日産
化学(株)製)を無機フィラー:有機成分が重量比で
6:4となる混合物に光重合開始剤(イルガキュア90
7:商品名、チバスペシャリティケミカルズ社製)を
0.3重量%加えドライ厚みで約3μmとなるように塗
工し、100℃で塗膜を乾燥させた後、30秒間100
℃でエージングを行い、UV照射装置(フュージョン
(株)製Hバルブ)で240mJ/m2 照射を行い、ハ
ードコート層を形成して、本実施例4のハードコートフ
ィルムを得た。
【0052】〔比較例6〕電離放射線硬化型樹脂に無機
フィラーを添加しない以外は前記実施例4と同様の方法
で、プラスチック基材フィルム上にハードコート層を形
成して、比較例6のハードコートフィルムを得た。
【0053】〔比較例7〕電離放射線硬化型樹脂とコロ
イダルシリカを固形分重量比で2:8の混合物を使用し
た以外は前記実施例4と同様の方法で、プラスチック基
材フィルム上にハードコート層を形成して、比較例7の
ハードコートフィルムを得た。
【0054】〔比較例8〕電離放射線硬化型樹脂とコロ
イダルシリカを固形分重量比で8:2の混合物を使用し
た以外は前記実施例4と同様の方法で、プラスチック基
材フィルム上にハードコート層を形成して、比較例8の
ハードコートフィルムを得た。
【0055】〔比較例9〕電離放射線硬化型樹脂として
前記実施例4のDPHAの代わりに水酸基含有電離放射
線硬化型樹脂(SR−399:商品名、日本化薬(株)
製)を用い、無機フィラーと有機成分の混合比を前記実
施例4と同様に固形分重量比で6:4として、前記実施
例4と同様の方法で、プラスチック基材フィルム上にハ
ードコート層を形成して、比較例9のハードコートフィ
ルムを得た。
【0056】前記実施例4、及び比較例6〜9で得られ
た各ハードコートフィルムの表面、及びハードコート膜
形成材料自体の鉛筆硬度を下記の表2に示す。また、得
られた各ハードコートフィルムのカールの程度(10×
20cmに切り出した時の最大浮き高さ)を〇印(試験
片の両端の反りが0〜5mmのものであり、カールが全
く認められない程度と判断)、×印(試験片の両端の反
りが1cm以上のもので、明らかなカールが認められる
と判断)、△印(試験片の両端の反りが5mm〜1cm
のものであり、ごく僅かなカールが認められると判断)
で評価した結果も合わせて下記の表2に示す。また、得
られた各ハードコートフィルムへ染料昇華転写型プリン
ター(デュラプリンターSR:商品名、日東電工(株)
製)でMMフォントを用いた10桁番号の印字適正を〇
印(目視にてかすれ等が認められない)、×印(目視に
て一部でもかすれが認められる)で評価した結果も合わ
せて下記の表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】前記表2によれば、水素結合を持たない電
離放射線硬化型樹脂材料と無機フィラーを特定の比率で
配合した前記実施例4のハードコートフィルムは、鉛筆
硬度、カール発生程度、印字適正において良好な結果を
示した。
【0059】〔実施例5〕ハードコート膜のプラスチック基材フィルムへの形成 透明プラスチック基材フィルムとして、50μm厚の易
接着ポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡
(株)製)を用い、その上にハードコート層として、ウ
レタンアクリレートオリゴマー(UV−1700B:商
品名、日本化薬(株)製)が重量比で7:3となる組成
(有機成分)に対し、コロイダルシリカ(MEK−S
T:商品名、日産化学(株)製)を無機フィラー:有機
成分が重量比で6:4となる混合物に光重合開始剤(イ
ルガキュア907:商品名、チバスペシャリティケミカ
ルズ社製)を0.3重量%加えドライ厚みで3μmとな
るように塗工し、UV照射装置(フュージョン(株)製
Hバルブ)で240mJ/m2 照射を行い、ハードコー
ト層を形成して本実施例5のハードコートフィルムを得
た。
【0060】ホログラムラベルの製造 以下の樹脂溶液を用いてホログラムの複製を行いホログ
ラム層を形成した。 シリコーン:トリメチルシロキシケイ酸含有メチルポリシロキサン(商品名:K F−7312、信越化学工業社製) 1重量部 多官能モノマー(SR−399:商品名、サイトマー社製) 20重量部 光重合開始剤(イルガキュア907:商品名、チバスペシァリティケミカルズ社 製) 5重量部 2−ブタノン 26重量部 ホログラムの複製は、エンボスローラー上に設けたホロ
グラム原版上に硬化性樹脂を塗布した基材フィルムを押
付けローラーで押圧し、ガイドローラーにより該フィル
ムをガイドすることにより(特開昭61−56273号
に記載の図1に示された連続複製装置により)行った。
【0061】前記樹脂溶液を先にハードコート層を形成
したポリエチレンテレフタレートの裏面に20m/mi
nの速度でロールコーターで塗工し、100℃で乾燥し
て用材を揮散させた後、乾燥膜厚で2μmの複製用感光
性フィルムを得た。
【0062】複製装置のエンボスローラーには、レーザ
ー光を用いて作ったマスターホログラムから引き続き作
成したプレススタンパーが設置されている。なお、樹脂
製版にマスターホログラムから複製したホログラムを作
製し、これをシリンダー上に張り付けたものも使用でき
る。
【0063】上記で作製した複製用感光性フィルムを給
紙側に仕掛け、150℃で加熱プレスして微細な凹凸パ
ターンを形成させた。引続き、水銀灯より発生した紫外
線を照射して光硬化させた。引続き真空蒸着法によりア
ルミニウム層をこの上に蒸着して反射型のリレーフホロ
グラムを形成した。
【0064】この表面に、接着剤(ニッセツPE−11
8+CK101:商品名、日本カーバイド製)をロール
コートで塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させた
後、剥離フィルムとしてシリコーン処理ポリエチレンテ
レフタレートフィルム(SPO5:商品名、東京セロフ
ァン紙社製)をラミネートとし、乾燥膜厚で25μmの
接着剤層を形成して、本実施例5のホログラムラベルを
得た。
【0065】〔比較例10〕電離放射線硬化型樹脂に無
機フィラーを添加しない以外は前記実施例5と同様の方
法で、プラスチック基材フィルム上にハードコート層を
形成して、比較例10のホログラムラベルを得た。
【0066】〔比較例11〕電離放射線硬化型樹脂とコ
ロイダルシリカが固形分重量比で1:9の混合物を使用
した以外は前記実施例5と同様の方法で、プラスチック
基材フィルム上にハードコート層を形成して、比較例1
1のホログラムラベルを得た。
【0067】〔比較例12〕電離放射線硬化型樹脂とコ
ロイダルシリカを固形分重量比で8:2の混合物を使用
した以外は前記実施例5と同様の方法で、プラスチック
基材フィルム上にハードコート層を形成して、比較例1
2のホログラムラベルを得た。
【0068】〔比較例13〕電離放射線硬化型樹脂とし
て前記実施例5のDPHAの代わりに水酸基含有電離放
射線硬化型樹脂(SR−399:商品名、日本化薬
(株)製)を用い、無機フィラーと有機成分との混合比
を前記実施例5と同様の6:4として、前記実施例5と
同様の方法で、プラスチック基材フィルム上にハードコ
ート層を形成して、比較例13のホログラムラベルを得
た。
【0069】前記実施例5、及び比較例10〜13で得
られた各ホログラムラベルの表面及びハードコート膜形
成材料の鉛筆硬度を下記の表3に示す。また、ホログラ
ムラベルのカールの程度、及び印字適正は、前記実施例
4、比較例6〜9での評価方法と同じにして評価し、そ
の結果を下記の表3に示す。
【0070】
【表3】
【0071】上記表3によれば、水素結合を持たない電
離放射線硬化型樹脂材料と無機フィラーを特定の比率で
配合した前記実施例5のホログラムラベルの鉛筆硬度、
カール発生程度、印字適正は良好な値を示した。
【0072】
【発明の効果】本発明のハードコート膜によれば、重合
性官能基を有する1種以上の有機成分と無機フィラーと
からなり、該有機成分の少なくとも1種が水素結合形成
基を有していないため、ハードコート膜中で有機成分が
重合することにより形成されるネットワークと、無機フ
ィラー同士の凝集力により少なくとも無機フィラーの一
部のネットワークが、ある程度独立しているが、部分的
に絡み合う構造となるために、無機フィラーの充填効果
によるカールの防止と同時に、両者のネットワークがお
互いを補強しあうことにより、ハードコート膜自体の鉛
筆硬度が向上する。
【0073】本発明のハードコート膜によれば、無機フ
ィラーの一部が塗膜の最表層に多く存在する構造を自発
的に形成するため、印字適正に優れた表面構造も併せ持
ったプラスチック基材フィルム用ハードコート膜とな
る。
【0074】本発明のハードコート膜によれば、ハード
コート膜を形成したプラスチック基材フィルム裏面にタ
ック性の層が存在する場合に、重ね合わせたり、巻き取
ったりしても、該裏面の層がハードコート膜に移行する
ことを防止できる。特に、一次粒子径が0.3μm〜1
0μmの無機フィラーの添加量が、一次粒子径が0.0
1〜0.3μmの無機フィラーの20重量%以下とした
2種類の無機フィラーを併用すると高いタック防止性が
発揮される。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 伸子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 国峯 昇 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 塩田 聡 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 北條 美貴子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2K009 AA07 AA15 BB24 CC09 CC24 DD04 DD05 DD06 EE00 4F006 AA35 AB42 AB43 AB72 AB76 BA01 BA02 CA05 CA07 DA04 EA03 4F100 AA01H AA17H AA20H AA33H AB10E AK01A AK01B AK25 AK41 BA01 BA03 BA05 BA06 BA07 BA10B BA10C BA10D BA10E BA42 CA23 DC16H DD01C DE01H EC18E EH46 EH462 EH66E GB90 HB31 JA07A JD08D JK01 JK12A JK13B JK14 JL04 JL11 YY00A

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性官能基を有する1種以上の有機成
    分と無機フィラーとを含む塗膜成分から形成されてお
    り、該有機成分の少なくとも1種が水素結合形成基を有
    しないものであることを特徴とするプラスチック基材フ
    ィルム用ハードコート膜。
  2. 【請求項2】 前記無機フィラーのハードコート膜中の
    含有量は、膜表層の方が膜内部よりも多く存在し、膜表
    面が凹凸状であることを特徴とする請求項1記載のプラ
    スチック基材フィルム用ハードコート膜。
  3. 【請求項3】 ハードコート膜中で前記無機フィラーの
    少なくとも一部が網目状に連結していることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のプラスチック基材フィルム用ハ
    ードコート膜。
  4. 【請求項4】 ハードコート膜中で前記有機成分と前記
    無機フィラーの少なくとも一部が独立したネットワーク
    を形成していることを特徴とする請求項1、2又は3記
    載のプラスチック基材フィルム用ハードコート膜。
  5. 【請求項5】 前記有機成分の少なくとも1種が分子1
    モル中に4モル以上の重合性官能基を有する電離放射線
    硬化型樹脂材料であることを特徴とする請求項1、2、
    3又は4記載のプラスチック基材フィルム用ハードコー
    ト膜。
  6. 【請求項6】 前記有機成分の分子量が数平均分子量で
    千〜3万の範囲であることを特徴とする請求項1、2、
    3、4又は5記載のプラスチック基材フィルム用ハード
    コート膜。
  7. 【請求項7】 前記無機フィラーが金属酸化物超微粒子
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は
    6記載のプラスチック基材フィルム用ハードコート膜。
  8. 【請求項8】 前記無機フィラーの一次粒子径が0.0
    1〜0.3μmであることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6又は7記載のプラスチック基材フィルム
    用ハードコート膜。
  9. 【請求項9】 前記有機成分と前記無機フィラーとの割
    合が重量比で2:8〜7:3の範囲であることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のプ
    ラスチック基材フィルム用ハードコート膜。
  10. 【請求項10】 一次粒子径が0.3μm〜10μmの
    無機フィラーを更に含むことを特徴とする請求項8又は
    9記載のプラスチック基材フィルム用ハードコート膜。
  11. 【請求項11】 前記一次粒子径が0.3μm〜10μ
    mの無機フィラーの添加量が、一次粒子径が0.01〜
    0.3μmの無機フィラーの20重量%以下であること
    を特徴とする請求項10記載のプラスチック基材フィル
    ム用ハードコート膜。
  12. 【請求項12】 プラスチック基材フィルムの少なくと
    も一方の面に、直接又は他の層を介して、請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の
    プラスチック基材フィルム用ハードコート膜を設けてな
    るハードコートフィルムであって、該ハードコート膜が
    適用されるプラスチック基材フィルム、及び他の層の鉛
    筆硬度が4B以上HB以下で、且つ該ハードコート膜自
    体の鉛筆硬度がH以上5H以下であることを特徴とする
    ハードコートフィルム。
  13. 【請求項13】 プラスチック基材フィルム上に、直接
    又は他の層を介して、請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10又は11記載のプラスチック基材フィ
    ルム用ハードコート膜を設け、さらに該ハードコート膜
    上に反射防止層を形成してなることを特徴とする反射防
    止フィルム。
  14. 【請求項14】 請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8、9、10又は11記載のプラスチック基材フイルム
    用ハードコート膜が、プラスチック基材フィルムの一方
    の面に該基材フィルム側からホログラム画像形成層、ア
    ルミ蒸着層、粘着層を順次形成し、他方の面にハードコ
    ート膜を形成してなるホログラムラベルに適用されるこ
    とを特徴とするホログラムラベル用ハードコート膜。
  15. 【請求項15】 重合性官能基を有する1種以上の有機
    成分と無機フィラーとを塗布液中に含み、該有機成分の
    うち少なくとも1種が水素結合形成基を有しない有機成
    分を含む塗布液を、プラスチック基材フィルム上に塗布
    し、塗膜中の溶剤を乾燥した後、20℃〜100℃の温
    度範囲で5秒〜5分間エージングを行い、その後硬化処
    理を行うことを特徴とするプラスチック基材フィルム用
    ハードコート膜の形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277607A (ja) * 2001-03-21 2002-09-25 Toppan Printing Co Ltd 反射防止積層体、およびこの積層体を用いた表示装置
JP2003049010A (ja) * 2001-08-07 2003-02-21 Toagosei Co Ltd プラスチック物品の製造方法
JP2004284178A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Dainippon Printing Co Ltd 賦型方法、賦型フィルム、及び射出成形品
JP2015212842A (ja) * 2015-07-27 2015-11-26 日本ゼオン株式会社 ハードコートフィルム及びハードコートフィルムの製造方法

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