JP2011032466A - 活性エネルギー線硬化型組成物及びこれを使用したシートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水や溶剤を使用せずに得られる無溶剤型組成物であって、その硬化膜が良好な接着性及び耐熱性を有し、かつ、製品ロット間での接着性のバラツキが少ないといった接着安定性に優れた活性エネルギー線硬化性組成物、及び当該組成物から得られる粘着シートの提供。
【解決手段】マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(A)、(A)成分以外の化合物であって、分子量が300以下のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)及び重合体(C)を含有する組成物であって、(A)〜(C)成分の合計量を基準として、(A)成分を0.1〜15重量%、(B)成分を45〜97.9重量%及び(C)成分を2〜40重量%を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、特に粘着剤として有用な活性エネルギー線硬化型組成物、及び当該組成物の硬化膜を有するシート及びシートの製造方法に関する。
重合体の製造方法、特にアクリル系重合体のような単量体をラジカル重合させて重合体を製造する方法としては、有機溶媒を使用する溶液重合、乳化重合や懸濁重合のような水系重合、溶媒を使用しない塊状重合などが知られている。
しかしながら、溶液重合で得られた重合体を使用する場合は、基材に塗布又は含浸した後、有機溶媒を高温で乾燥するために多くのエネルギーを必要とし、又有機溶媒による大気汚染を防止するために大規模な回収装置を必要とし、さらに、有機溶媒は引火しやすいため安全保持のために充分な安全装置を必要とすることから、近年溶媒の使用は敬遠されがちである。
水系重合の場合、乳化剤又は懸濁剤等の存在下に単量体を重合する必要があるが、得られた重合体は、これらの添加剤により耐久性や耐水性が低下するといった欠点があった。又、乳化剤等を使用しない系においても、分散媒である水の潜熱がかなり高いことから、得られた水系の重合体から重合体を取り出す場合、例えばシートにする場合には、水の除去には膨大なエネルギーを要するといった問題があった。さらに、これらの系では水溶性単量体が使用できないために単量体種が限定され、多種多様なニーズに対応しにくいという欠点があった。
塊状重合の場合は、実質的に水及び溶剤を使用しないので、水の除去や溶剤の除去、溶剤の回収といった問題は無いが、重合速度の制御が難しく、特に重合速度の早いアクリル酸エステルを水系重合や溶剤系重合で使用されている反応装置で重合速度を制御して重合反応させるのは困難であった。塊状重合で得られた重合体を使用する場合、基材に塗布又は含浸させる場合に、そのままでは高粘度であるために加熱溶融して塗工する必要があり、特にシートとして使用するには、耐熱性のない基材が使用できないために基材が限定され、多種多様なニーズに対応しにくいという欠点があった。
このような中、水や溶剤を使用せずに粘着剤又は粘着シートを製造する方法が種々提案されている。
例えば、(メタ)アクリレートを主成分とする単量体と一分子中に光開裂点を二箇所以上有する光重合開始剤を含む光重合性液状組成物(特許文献1)や、(メタ)アクリレートを主成分とする単量体、(メタ)アクリレート系重合体、光重合開始剤及び架橋剤を含む無溶剤型のアクリル系粘着剤組成物、及び当該組成物を使用する無溶剤型粘着シートの製造方法(特許文献2及び同3)が提案されている。
特開平2−160802号公報(特許請求の範囲) 特開2002−241709号公報(特許請求の範囲) 特開2000−34453号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1の組成物は、反応効率の点では改善が見られるものの、光重合の際の安定性に関しては充分ではなく、当該組成物を使用して製造される粘着テープの製品ロット違いにより所定の性能バラツキが生じるおそれがあった。
一方、特許文献2及び同3では、(メタ)アクリレートを主成分とする単量体を熱や紫外線照射によって部分重合してシロップを製造して、これに他の成分を配合して組成物を製造している。得られた組成物は、基材に塗布した後に加熱又は紫外線照射して粘着シートが製造されている。しかしこの方法では、部分重合の制御が難しいうえ、所定の反応率を求めるにはサンプリングしてガスクロマトグラフィーにて残存モノマー量を定量したり、又は不揮発分を加熱残渣から求める等の手間がかかるものであった。
又、特許文献2及び同3の組成物は、イソシアネート化合物やエポシキ化合物等といった一般に使用されるような架橋剤を併用し、加熱により架橋を行っている。しかしながら,これらのような架橋剤を使用する際には、架橋反応を完結させる為にエージングと呼ばれる作業が必要であり、加熱重合を光重合によるエージングレス(エージング不要)といった特徴が損なわれるといった欠点があった。
又、特許文献3では、架橋剤として多官能(メタ)アクリレートを使用しているが、多官能(メタ)アクリレートとそれ以外の成分の相溶性や重合速度が大きく、異なることで、架橋密度がシートの表裏や表層と内部で異なり、耐熱性が不十分となる場合があった。
本発明者は、水や溶剤を使用せずに得られる無溶剤型組成物であって、その硬化膜が良好な接着性及び耐熱性を有し、かつ、製品ロット間での接着性のバラツキが少ないといった接着安定性に優れた活性エネルギー線硬化性組成物、及び当該組成物から得られる粘着シートを見出すため鋭意検討を行ったのである。
本発明者は、種々の研究を重ねた結果、マレイミド基を有するエチレン性不飽和化合物、低分子量エチレン性不飽和化合物、重合体及び光重合開始剤を含む組成物が、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の組成物及び粘着シートによれば、無溶剤型の組成物であって、その硬化膜は、良好な接着性及び耐熱性を有し、かつ、製品ロット間での接着性のバラツキが少ないといった接着安定性に優れたものとなる。
本発明は、マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(A)〔以下、(A)成分という〕、(A)成分以外の化合物であって、分子量が300以下のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)〔以下、(B)成分という〕及び重合体(C)〔以下、(C)成分という〕を含有する組成物であって、(A)〜(C)成分の合計量を基準として、(A)成分を0.1〜15重量%、(B)成分を45〜97.9重量%及び(C)成分を2〜40重量%を含む活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
以下、それぞれの成分について説明する。
1.(A)成分
(A)成分は、マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物である。
(A)成分におけるマレイミド基としては、下記一般式(1)で表される基が好ましい。
Figure 2011032466
〔但し、一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、アルキル基若しくはアリール基を表すか、又はR1及びR2は一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基を表す。〕
アルキル基としては、炭素数4以下のアルキル基が好ましい。
アルケニル基としては、炭素数4以下のアルケニル基が好ましい。
アリール基としてはフェニル基等を挙げることができる。
一つとなって5員環若しくは6員環を形成する炭化水素基としては、基−CH2CH2CH2−、基−CH2CH2CH2CH2−、基−CH=CH−CH2CH2−等が挙げられる。
一般式(1)におけるマレイミド基の好ましい具体例を、以下の式(3)〜式(8)に示す。尚、式(7)において、Xは塩素原子又は臭素原子を表す。式(8)におけるPhは、フェニル基を表す。
Figure 2011032466
Figure 2011032466
Figure 2011032466
1及びR2としては、一方が水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基、R1及びR2の両方が炭素数4以下のアルキル基、並びにそれぞれが一つとなって炭素環を形成する飽和炭化水素基が好ましい。
マレイミド基以外のエチレン性不飽和基としては、ビニル基、ビニルエーテル基、(メタ)アクリロイル基及び(メタ)アクリルアミド基が挙げられ、製造が容易である点で、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
(A)成分としては、エチレン性不飽和基とマレイミド基とが、エーテル骨格、エステル骨格及びウレタン骨格等の骨格と結合した化合物が挙げられる。
(A)成分としては、下記一般式(2)で表される化合物が、製造が容易で、硬化性に優れるため好ましい。
Figure 2011032466
〔但し、式(2)において、R1及びR2は前記と同義である。又、R3はアルキレン基を表し、R4は水素原子又はメチル基を表し、nは1から6の整数を表す。〕
3のアルキレン基としては、直鎖状であっても又は分岐状を有していても良い。より好ましくは炭素数1〜6のアルキレン基である。
(A)成分の割合としては、(A)〜(C)成分の合計量を基準として、0.1〜15重量%とする必要があり、好ましくは0.5〜10重量%である。
(A)成分の割合を0.1重量%以上とすることにより、活性エネルギー線による硬化性に優れ、硬化物が耐熱性に優れたものとなり、一方、15重量%以下とすることにより粘着性能に優れるものとすることができる。
2.(B)成分
(B)成分は、(A)成分以外の化合物であって、分子量が300以下のエチレン性不飽和基を有する化合物である。
(B)成分としては、分子量が300以下のエチレン性不飽和基を有する化合物であれば種々の化合物が使用でき、具体的には低分子量の(メタ)アクリレート、ビニル化合物、ビニルエステル及びアリル化合物等が挙げられる。
これらの化合物としては、エチレン性不飽和基を1個有する化合物が好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、i−ミリスチル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、i−デシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート及びトリデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート及びトリシクロデカン(メタ)アクリレート等の脂環式アルキル(メタ)アクリレート;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシ基含有(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、p−クミルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート及びo−フェニルフェノールアルキレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート(アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイド等が挙げられる);
ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート及びテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;並びに
2−(アセトアセトキシ)エチル(メタ)アクリレート;並びに
グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
ビニル化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、アクリロイルモルホリン、ビニルトルエン、N−ビニルカプロラクトン、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル及びスチレン等が挙げられる。
ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、塩化ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル及びバーサチック酸ビニル等が挙げられる。
アリル化合物としては、アリルアセトアセテート、アリルトリメチルアンモニウムクロライド及びジメチルアリルビニルケトン等が挙げられる。
本発明の組成物において、後記する架橋剤を併用する場合には、(B)成分として、架橋剤と反応性の官能基を有する化合物を含むことが好ましい。
架橋剤と反応性の官能基を有する化合物としては、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物等が挙げられる。
水酸基を有するエチレン性不飽和化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート3−クロロ2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシ3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ基含有芳香族(メタ)アクリレート;N−メチロール(メタ)アクリルアミド;並びにアリルアルコール等が挙げられる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、フマール酸、アクリルアミドN−グリコール酸、ケイ皮酸、(メタ)アクリル酸のミカエル付加物(例えば、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等)、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステル(例えば、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等)等が挙げられる。
(B)成分としては、2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物(以下、多官能不飽和化合物という)を使用することもできる。
多官能不飽和化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能の(メタ)アクリル系モノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等の3官能以上の(メタ)アクリル系モノマーが挙げられる。
又上記以外にも、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物、エポキシ(メタ)アクリレート系等のアクリレート化合物を使用することも可能である。
これらの中でも、アルキル(メタ)アクリレートが好ましく、アルキル基の炭素数が2〜20のアルキル(メタ)アクリレートがより好ましく、さらに好ましくはアルキル基の炭素数が4〜18のアルキル(メタ)アクリレートであり、特に好ましくはアルキル基の炭素数が4〜10の(メタ)アクリレートである。
より好ましい具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートである。
(B)成分の割合としては、(A)〜(C)成分の合計量を基準として、45〜97.9重量%とする必要があり、好ましくは60〜92.5重量%である。
(B)成分の割合を45重量%以上とすることで、目的とする組成物の特性例えば粘着剤であれば粘着性に優れるものとすることができ、(B)成分の割合を97.9重量%以下とすることで、組成物を塗工性に優れるものとすることができる。
3.(C)成分
本発明の組成物は、低分子量化合物である(B)成分を組成物中に多量に含むものであり、低粘度であるため基材への塗工性が不十分となってしまう。このため、本発明では、組成物の粘度を向上させ、基材への塗工性を改善する目的で(C)成分の重合体を配合する。
(C)成分の分子量としては、重量平均分子量(以下、Mwと表す)が1万以上であるものが好ましく、より好ましくは3万以上である。(C)成分のMwの上限としては、300万以下が好ましく、特には250万以下、更には200万以下が好ましい。
(C)成分のMwを1万以上とすることで、硬化物の凝集力を十分なものとすることができ、一方、Mwを300万以下にすることで、組成物中に(C)成分が均一に相溶することができる。
尚、本発明におけるMwは、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量を意味し、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10、000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるものである。
又、(C)成分の分散度(Mw/Mn)が20以下であることが好ましく、特には15以下が好ましい。ポリマー(A)の分散度(Mw/Mn)が大きすぎると、凝集力や耐熱性の活性エネルギー線照射条件による振れが大きくなる傾向にある。なお、分散度(Mw/Mn)の下限値としては通常2である。
(C)成分のガラス転移温度(以下、Tgという)は、目的に応じて種々のものを使用することができ、組成物を粘着シートとして使用する場合は−80〜20℃であることが好ましく、より好ましくは−60〜0℃であり、更に好ましくは−55〜−10℃であることが好ましい。C)成分のTgを−80℃以上とすることにより、凝集力を優れるものとすることができ、一方、Tgを高すぎると、粘着剤の脆質化を招く傾向にある。
尚、本発明におけるTgは、Foxの式より算出されるものを意味する。
(C)成分の割合としては、(A)〜(C)成分の合計量を基準として、2〜40重量%とする必要があり、好ましくは3〜15重量%である。
2重量%より低いと平滑なシートを得るのに必要な液粘度が低くくなり、ハジキが発生したりして平滑面が得られなくなる恐れが生じる。また40重量%以上より高くなると液粘度が高くなりハンドリングが悪くなったり、塗工時に筋が入って平滑な塗工面が得られない場合がある。
(C)成分としては、重合体であれば種々の化合物を使用することができ、ポリアクリレート、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド及びポリカーボネート等が挙げられる。
(C)成分としては、ラジカル重合性単量体を使用してラジカル重合して得られる重合体が好ましい。これらの中でも、組成物への溶解性に優れるため線状の重合体が好ましい。
体が好ましい。
(C)成分としては、ラジカル重合性単量体を使用してラジカル重合して得られる重合体〔以下、(C-R)重合体という〕及びマレイミド基を有する重合体〔以下、(C-M)重合体という〕が好ましい。
以下、(C-R)重合体及び(C-M)重合体について説明する。
3−1.(C-R)重合体
(C-R)重合体においいて、ラジカル重合性単量体としては、ラジカル重合性を有する化合物であれば種々の化合物が使用でき、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下、単官能(メタ)アクリレートという〕、ビニル化合物、ビニルエステル、共役ジエン及び(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレート、ビニル化合物及びビニルエステルとしては、前記(B)成分で挙げたものと同様の化合物が挙げられる。
共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン及びイソブチレン等挙げられる。
(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−(2−ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
本発明の組成物において、後記する架橋剤を併用する場合には、ラジカル重合性単量体として、架橋剤と反応性の官能基を有する化合物を併用して重合した共重合体が好ましい。
架橋剤と反応性の官能基を有する化合物としては、水酸基を有するエチレン性不飽和化合物及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物等が挙げられる。
水酸基を有するエチレン性不飽和化合物及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和化合物等としては、前記(B)成分で挙げたものと同様の化合物が挙げられる。
(C)成分としては、活性エネルギー線による重合反応が阻害される問題がなく、硬化物が透明性に優れるものとなる点で、他の構成成分が均一に相溶して濁りが生じないものが好ましい。
(C)成分としては、他の成分との相溶性に優れ、得られる組成物が濁りがないものとなる点で、(メタ)アクリレートと主成分とする(メタ)アクリレート系重合体が好ましい。
(C-R)重合体は、常法に従い製造されたもので良く、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合及び乳化重合等が挙げることができる。
溶液重合法でラジカル重合により製造する方法としては、使用する原料単量体を有機溶剤に溶解させ、熱重合開始剤の存在下に加熱攪拌する方法等が挙げられる。
又、必要に応じて、重合体の分子量を調節するために連鎖移動剤を使用することができる。
使用される熱重合開始剤の例としては、熱によりラジカル種を発生する過酸化物、アゾ化合物及びレドックス開始剤等が挙げられる。
有機溶剤としては、炭化水素系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、窒素化合物系溶剤及び硫黄化合物系溶剤が挙げられる。
3−2.(C-M)重合体
(C-M)重合体におけるマレイミド基としては、前記(A)成分で挙げたものと同様の基が挙げられる。
(C-M)重合体としては、種々の方法で得られた重合体が使用できるが、次の4種の重合体が、製造が容易である点で好ましい。
[1]マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物及びこれと共重合性を有するエチレン性不飽和単量体の共重合体(以下、重合体M1という)
[2]2個以上のイソシアネート基を有するプレポリマーと、マレイミド基及び活性水素基を有する化合物の付加反応物(以下、重合体M2という)。
[3]2個以上の水酸基を有するプレポリマーとマレイミド基を有するカルボン酸のエステル化反応物(以下、重合体M3という)。
[4]2個以上のカルボキシル基を有するプレポリマーと、マレイミド基及び活性水素基を有する化合物のエステル化反応物(以下、重合体M4という)。
以下、重合体M1〜M4について説明する。
3−2−1.重合体M1
重合体M1は、マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物及びこれと共重合性を有するエチレン性不飽和単量体の共重合体である。
マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物としては、前記した(A)成分と同様のものが使用できる。
共重合性を有するエチレン性不飽和単量体としては、前記した(B)成分と同様のものが使用できる。
重合体M1は、これら単量体を使用して、前記(C-R)重合体で説明したものと同様の方法で製造したもので良い。
3−2−2.重合体M2
重合体M2は、2個以上のイソシアネート基を有するプレポリマー(以下単にウレタンプレポリマーという)と、マレイミド基及び活性水素基を有する化合物(以下単にマレイミド活性水素化合物という)の付加反応物であり、ウレタンプレポリマー1モルに対してマレイミド活性水素化合物を2モル以上反応させ製造する。
以下、ウレタンプレポリマー及びマレイミド活性水素化合物について説明する。
A)ウレタンプレポリマー
ウレタンプレポリマーとしては、分子の末端に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば種々の化合物が使用できる。
ウレタンプレポリマーとしては、2個以上の水酸基を有するポリオール(以下単にポリオールという)と、2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート(以下単にポリイソシアネートという)との反応物等が挙げられる。
a1)ポリオール
ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、及びラジカル重合性単量体から製造されたポリマーポリオール等が挙げられる。これらの中でも、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールが、得られる硬化塗膜が低粘度で、得られる粘着剤が粘着性に加え、耐水性にも優れるものとなる点で好ましい。
a1−1)ポリエーテルポリオール
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等のポリアルキレングリコール;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン及びジペンタエリスリトール等のアルキレングリコールの、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物及びテトラヒドロフラン変性物;エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体;ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール及び水添ポリブタジエングリコール等の炭化水素系ポリオール;並びにポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)等が挙げられる。
a1−2)ポリエステルポリオール
ポリエステルポリオールは、多価カルボン酸と多価アルコールとのランダム共縮重合物である。これらの中でも、脂肪族ポリエステルポリオールが組成物の活性エネルギー線による硬化性に優れるため好ましい。
ここで、多価カルボン酸としては、分子内に2個以上のカルボキシル基を有するものであれば種々のものが使用できる。具体的には、コハク酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アイコ酸二酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、グルタル酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、マロン酸、フマル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、イタコン酸、マレイン酸、2,5−ノルボルナンジカルボン酸、1,4−テレフタル酸、1,3−テレフタル酸、ダイマー酸及びパラオキシ安息香酸が挙げられる。
これらの中でも、脂肪族ジカルボン酸が好ましく、より好ましくは、アジピン酸及びセバシン酸である。
多価アルコールとしては、分子内に2個以上の水酸基を有するものであれば種々のものが使用できる。具体的には、ブチルエチルプロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びポリエチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−へプタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2デカンジオール、1,10−デカンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジメタノール及び1,4−シクロヘキサンジメタノール、ダイマー酸ジオール及び2−メチル−1,8−オクタンジオール等が挙げられる。
これらの中でも、脂肪族ジオールが好ましく、さらにブチルエチルプロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ダイマー酸ジオール及び2−メチル−1,8−オクタンジオールが、得られる組成物が、低粘度で、粘着性及び耐水性に優れるものとなるためより好ましい。
ポリエステルポリオールの製造方法としては、一般的なエステル化反応に従えば良く、触媒の存在下に、多価カルボン酸と多価アルコールを攪拌下に加熱する方法等が挙げられる。
前記触媒としては、エステル化反応で通常使用される触媒が使用でき、塩基触媒、酸触媒及び金属アルコキシド等が挙げられる。
エステル化反応における反応温度及び時間としては、目的に応じて適宜設定すれば良い。反応温度としては、80〜220℃が好ましい。
a1−3)ポリマーポリオール
ラジカル重合性単量体から製造されたポリマーポリオールとしては、エチレン性不飽和基及び水酸基を有する単量体を必須成分とする重合体が挙げられる。より具体的には、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及びヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとこれ以外の(メタ)アクリレート等のラジカル重合性単量体を重合したもの等が挙げられる。
ポリマーポリオールの製造方法としては、ラジカル重合性単量体を溶液重合や高温連続重合法により製造する方法等が挙げられる。
a2)ポリイソシアネート
ポリイソシアネートは、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば種々のものが使用可能である。具体的には、p−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニレンジイソシアネート、1,5−オクチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイネシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート及びカルボジイミド変性4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。
これらの中でも、脂環族又は脂肪族のイソシアネートが、組成物の活性エネルギー線による硬化性及び硬化物の耐候性に優れる点で好ましい。脂環族又は脂肪族のイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートが好ましい。
ポリイソシアネートは、必要に応じて2種以上を併用することができる。
本発明において、ウレタンプレポリマーを製造する際のポリオールに対するポリイソシアネートの量は、基−NCO/基−OHの当量比が1.8〜3となるような範囲が好ましく、より好ましくは2〜2.5である。
a3)ウレタンプレポリマーの製造方法
ウレタンプレポリマーの製造は常法に従えば良い。例えば、ポリオールとポリイソシアネートを、触媒の存在下に加熱する方法等が挙げられる。
触媒としては、一般的なウレタン化反応で使用される触媒が使用でき、例えば金属化合物及びアミン等が挙げられる。金属化合物としては、ラウリン酸ジブチルスズ及びジオクチル酸スズ等のスズ系触媒、ジオクチル酸鉛等の鉛系触媒、ジルコニウム系触媒、アルミニウム系触媒;並びにテトラ2−エチルヘキシルチタネート等のチタネート系触媒が挙げられる。アミンとしては、トリエチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン及びトリエチレンジアミン等が挙げられる。
又、ウレタンプレポリマー製造の際には、反応中のゲル化を防止する目的で、必要に応じてハイドロキノン及びトリエチルアミン等の一般的なラジカル重合禁止剤を用いることもできる。
B)マレイミド活性水素化合物
マレイミド活性水素化合物としては、マレイミド基を有するアルコール(以下マレイミドアルコールという)が好ましい。具体的には、マレイミド基と水酸基がアルキレン基で連結された化合物を挙げることができる。
C)製造方法
(A)成分の製造方法としては、ウレタンプレポリマーとマレイミド活性水素化合物を、一般的なウレタン化反応に従い製造すれば良い。具体的なウレタン化反応としては、前記と同様の方法が挙げられる。
(A)成分の製造においては、得られるマレイミド化合物の変色を防止するため、酸化防止剤の存在下に反応させることが好ましい。
酸化防止剤としては、一般に使用されるにフェノール系、亜リン酸トリエステル系及びアミン系酸化防止剤等が挙げられる。
3−2−3.重合体M3
重合体M3は、2個以上の水酸基を有するプレポリマー(以下単にポリオールプレポリマーという)とマレイミド基を有するカルボン酸(以下マレイミドカルボン酸という)とからエステル化反応物である。
ポリオールプレポリマーとしては、前記ポリオールと同様のものが挙げられる。
マレイミドカルボン酸としては、種々の化合物が使用でき、マレイミド基とカルボキシル基がエチレン基で連結された化合物をあげることができる。
ポリオールプレポリマーとマレイミドカルボン酸とエステル化反応方法は、前記と同様の方法に従えば良い。
3−2−4.重合体M4
重合体M4は、末端に2個以上のカルボキシル基を有するプレポリマー(以下単にカルボン酸プレポリマーという)とマレイミド活性水素化合物のエステル化反応物である。
カルボン酸プレポリマーとしては、前記した多価カルボン酸とポリオール又は多価アルコールと同様のものを使用して製造されたもの等が挙げられる。
マレイミド活性水素化合物としては、前記と同様のものが挙げられる。
カルボン酸プレポリマー及びマレイミド活性水素化合物とエステル化反応方法は、前記と同様の方法に従えば良い。
4.その他の成分
本発明の組成物は、前記成分を必須とするものであるが、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲内で種々の成分を配合することも可能である。
本発明の組成物は、活性エネルギー線の照射により架橋・硬化するものであるが、紫外線及び可視光線による硬化させる場合には、光重合開始剤〔以下、(D)成分という〕を配合する。電子線により硬化させる場合には、必ずしも(D)成分を配合する必要はない。
本発明の組成物は、活性エネルギー線の照射により(A)成分中のマレイミド基が光二量化によりすることから光重合開始剤は不要もしくは、通常より少量使用が可能となるものである。
(D)成分の光重合開始剤としては、光の作用によりラジカルを発生するものであれば特に限定されず、分子内自己開裂型の光重合開始剤や水素引抜型の光重合開始剤が用いられる。
分子内自己開裂型の光重合開始剤としては、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−アシロキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プ
ロピル)ケトン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフェニルサルファイド等が挙げられ、中でも2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが好適である。
又、水素引抜型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェ
ノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン等が挙げられ、中でもベンゾフェノン、メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンが好適である。
これら(D)成分は1種又は2種以上併用して用いられる。
更に、必要に応じて、(D)成分の助剤としてトリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。
(D)成分の割合としては、目的に応じて適宜設定すれば良いが、組成物中に0.1〜10重量%が好ましく、より好ましくは0.2〜5重量%ある。
(D)成分の割合を0.1重量%以上にすることで、紫外線等の活性エネルギー線照射による重合のばらつきを防止することができ、10重量%以下にすること(D)成分の分解物による臭気を防止でき、又硬化物の着色を防止することができる。
架橋剤としては、イソシアネート系、エポキシ系、金属塩、金属アルコシド、アルデヒド系化合物、非アミノ樹脂系アミノ化合物、尿素系、金属キレート系、メラミン系、アジリジン系等、一般的に使用される架橋剤を挙げることができる。
又、本発明では本発明の効果を損なわない範囲において、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤、公知の添加剤や紫外線あるいは放射線照射により呈色あるいは変色を起こすような化合物を添加することができる。
5.製造・使用方法
本発明の組成物は、前記必須成分の(A)〜(C)成分を使用し、さらに必要に応じてその他所望成分を併用して、常法に従い、攪拌・混合して製造することができる。
この場合、必要に応じて加温又は加熱することができ、60℃以下が好ましい。
本発明の組成物は、実質的に溶媒を含有していないものが好ましい。又、各構成成分が均一に相溶した組成物が好ましい。
本発明の組成物は、種々の用途に使用することができ、例えば、粘着剤、接着剤、インキ、コーティング剤、レジスト及び成形剤等が挙げられる。
本発明の組成物は、粘着剤として好ましく使用することができる。
本発明の組成物を粘着剤として使用する場合は、硬化物のTgが−90〜−10℃となるものが好ましい。
本発明の組成物の使用方法としては、常法に従えば良く、基材に組成物を塗布した後、活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
基材としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、紙、木材、プラスチック、セラミックス及び金属箔等を挙げることができる。
プラスチックとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン及び環状ポリオレフィン(ノルボルネン及びテトラシクロドデセンや、それらの誘導体等の環状オレフィンから得られる樹脂)等のポリオレフィン;ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン及び塩素化ポリプロピレン等の塩素系プラスチック;ポリスチレン;トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂;アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂);ポリメチルメタクリレート;ポリアミド;ポリイミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリウレタン;ポリビニルアルコール;及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。使用用途に応じて、表面に金属蒸着等の処理がなされているものも使用できる。
セラミックスとしては、シリコン、アルミニウム、亜鉛、インジウム、スズ、チタン、バリウム、ジルコニウム、セリウム、イットリウム等各種金属の酸化物、複合酸化物、窒化物等が挙げられる。
金属としては、鉄、アルミニウム、銅、亜鉛及びステンレス等を挙げることができる。
プラスチックとしては、シート又はフィルム状のものが好ましい。
離型材としては、表面未処理OPPフィルム(ポリプロピレン)、シリコーン処理ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム及び表面をシリコーン処理した紙等が挙げられる。
ポリマーを接着する場合、層間接着力を大きくするために、一方又は両方の表面に活性化処理を行うことができる。表面活性化処理としては、プラズマ処理、コロナ放電処理、薬液処理、粗面化処理、エッチング処理及び火炎処理等が挙げられ、これらを併用しても良い。
塗工方法としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、従来公知のロールコーティング、ダイコーティング及びナイフコーティング等が挙げられる。
活性エネルギー線としては、目的に応じて適宜設定すれば良く、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が挙げられ、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線が好ましい。
紫外線照射には、150〜450nm波長域の光を発する高圧水銀ランプ、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、無電極放電ランプ及び紫外線LED等を用いることができる。
本発明の組成物は、前記の通り種々の用途に使用することができるが、粘着剤として好ましく使用することができる。
本発明の組成物を粘着剤として使用する場合の使用方法としては、基材に本発明の組成物を塗工した後、他の基材と貼合し、活性エネルギー線を照射する方法等が挙げられる。
この場合、活性エネルギー線の照射は、元の基材側又は他の基材側のいずれからでも良い。但し、元の基材又は他の基材のいずれかが透明である必要がある。
又、基材としてプラスチックフィルム等の可撓性を有する基材(以下、「可撓性基材」という)を使用する場合においては、平面状態に限らず、曲面状態で貼合することもできる。
即ち、可撓性基材を、凹状態又は凸状態に折り曲げ、この状態で組成物を塗工後、もう一方の可撓性基材を貼り合せ、活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
別の方法としては、可撓性基材を平面状態で本発明の組成物を塗工し、もう一方の可撓性基材を貼り合わせ、凹状態又は凸状態に折り曲げ、活性エネルギー線を照射して接着する方法が挙げられる。
この場合、平面状態で組成物を塗工する方法としては、前記した方法に従えば良い。曲面状態で組成物を塗工する方法としては、スプレー、ディップ、カーテンフローコーター、スクリーン印刷及びスロットダイコーター等を使用する方法が挙げられる。
本発明の組成物を粘着剤として使用する場合、特に粘着シートとして使用することが好ましい。
本発明の組成物を使用して粘着シートを製造する場合においては、基材シートの他に離型シートを方法することが好ましい。
この場合の製造方法としては、例えば以下の4つの製造方法を挙げることができる。
(1)基材シート上に組成物を塗布した後、活性エネルギー線を照射し、硬化膜上に離型シートを貼合する方法
(2)離型シート上に組成物を塗布した後、活性エネルギー線を照射し、硬化膜上に基材シート又は離型シートを貼合する方法
(3)基材シート上に組成物を塗布した後に離型シート貼合し、これに活性エネルギー線を照射する方法
(4)離型シート上に組成物を塗布した後に離型シート貼合し、これに活性エネルギー線を照射する方法
この場合、活性エネルギー線の照射は、基材シート側又は離型シート側のいずれからでも良い。但し、基材シート又は離型シートのいずれかが透明である必要がある。
活性エネルギー線照射後に貼合する場合は、活性エネルギー線照射時の酸素による重合阻害要因を排除するため、不活性ガス雰囲気下において活性エネルギー線を照射することがより好ましいが、塗膜界面からの酸素を遮断する目的で離型シートや基材シートを貼合することや、酸素による重合阻害要因を考慮して照射条件を調整し物性のバランスをとることも可能である。
活性エネルギー線としては、前記と同様のものが挙げられる。
本発明において、活性エネルギー線の照射量としては、500mJ/cm2以上であることが好ましく、より好ましくは1000mJ/cm2以上であり、特により好ましくは1500mJ/cm2以上である。照射量を500mJ/cm2以上とすることにより活性エネルギー線照射による重合にばらつきを防止することができる。尚、照射量の上限は通常10000mJ/cm2である。照射量が多すぎると装置及びコストの関係で実用的ではない。
粘着シートの組成物硬化物層の厚さは、用途に応じて適宜設定すれば良く、3〜200μmが好ましく、更には5〜50μmが好ましい。この厚さを3μm以上とすることで性能が安定したものとすることができ、200μm以下とすることで、組成物の深部への活性エネルギー線の到達を可能とし、得られる硬化膜を耐熱性に優れるものとすることができる。
又、前記と同様に、粘着シート製造においても、可撓性基材を使用する場合においては、平面状態に限らず、曲面状態で貼合することもできる。この場合、被着体及び剥離シートのいずれも可撓性基材である必要がある。
この場合の貼合方法も前記と同様の方法が挙げられ、可撓性基材を、凹状態又は凸状態に折り曲げ、この状態で組成物を塗工後、もう一方の可撓性基材を貼り合せ、活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
別の方法としては、可撓性基材を平面状態で本発明の組成物を塗工し、もう一方の可撓性基材を貼り合わせ、凹状態又は凸状態に折り曲げ、活性エネルギー線を照射して接着する方法が挙げられる。
この場合、平面状態で組成物を塗工する方法及び曲面状態で組成物を塗工する方法としては、前記と同様の方法が挙げられる。
本発明の粘着シートは、各成分を設計することで、装飾シート、光学シートや粘着テープ等の用途に使用することが可能である。
より具体的には、包装用粘着テープ、事務用粘着テープ、医療用粘着製品、農業用粘着製品、電気絶縁テープ、マスキング用テープ又はシート、粘着ラベル、両面粘着テープ及び特殊粘着テープ等の各種粘着剤加工品に使用できる。
又、特に高度な粘着性能を要する用途として、自動車等に使用される金属、ガラスを接着する場合の他に、電気、電子部品関連に使用される粘着テープ、粘着ラベル、特殊粘着テープ、偏光板等の光学部品用の粘着テープ又はシート、粘着ラベル等に使用できる。
さらに、自動車部品の製造、電気、電子部品の製造、偏光板等の光学部品の製造にも使用することができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。
尚、以下において、「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
〔製造例1:マレイミド基を有する重合体(重合体M1)の製造〕
撹拌機、温度計、冷却器を備えたフラスコに、室温で、下記式(9)で表される化合物(以下、THPIという)13.0g、ブチルアクリレート(以下、BAという)81.0g、アクリル酸(以下、AAという)5.0g、ヒドロキシエチルアクリレート(以下、HEAという)1.0g、酢酸エチル100g及び2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)0.5g(以下、AMBNという)を仕込み、均一に溶解させた。
この後昇温して、78℃で8時間撹拌した。続いて系内を減圧して酢酸エチル及び未反応物を除去した。得られた共重合体のMwは約50万であった。得られた共重合体をP3という。
Figure 2011032466
〔製造例2:マレイミド基を有する重合体(重合体M2)の製造〕
攪拌機、温度計及び冷却器を備えたフラスコに、室温でポリエステルポリオールのキョーワポール5000PA〔2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸の反応物であるポリエステルジオール、協和発酵工業(株)製〕を250g仕込み、撹拌しながら温度を120℃まで上げ、減圧下で1時間脱水した。
脱水後、80℃まで冷却し、これにイソフォロンジイソシアネート22.8gを仕込んで1時間混合した後に、ジラウリン酸ジ−n−ブチル錫0.050gを仕込み2時間反応させた。さらに2−ヒドロキシエチルシトラコイミド15.9gを仕込み2時間反応させ重合体を得た。
この重合体の25℃における粘度は60万mpa・Sであり、Mwは約5万であった。この重合体をP4という。
〔実施例1〕
○組成物の製造
(A)成分として、THPIの10部、(B)成分として、BAの78.0部及びHEAの2.0部、(C)成分として、下記ベイマックGの10.0部、並びに(D)成分として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(商品名:「ダロキュア1173」;チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製。以下、DCという。)の0.5部を攪拌機のついた容器に入れ、24時間攪拌混合し溶解し活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
●ベイマックG:デュポン社製商品名。以下を構成単量体単位とするエチレンアクリルゴム。Mw;約29万。Tg;約―29℃。以下、P1という。
エチレン/メチルアクリレート/アクリル酸=70/29.2/0.8(重量比)
得られた組成物の粘度は3,000mPa・s/25℃であった。
○粘着シートの製造
上記で得られた組成物を、30分間窒素バブリングして、飯島電子工業株式会社製の溶存酸素計B−505にて溶存酸素が検出下限になった後に、未処理の厚さが60μmのOPP基材上に25μmの厚さになるように、窒素置換されたグローブブックス内で塗布した。さらに離型処理された厚さが60μmの2軸延伸ポリプロピレン(OPP)基材を用い、離型処理面が該塗工面に接するようにして貼り合せた。
しかる後、照射強度が40mW/cm2のケミカルライトを使用して30分間紫外線照射して光重合し、粘着シートを得た。
この粘着シートの一部を切り取り室温で7日間THF(テトラヒドフラン)に浸漬して得られた抽出物を分析した結果、未反応BAは0.1%未満であった。
得られた粘着シートを使用して、以下の(1)〜(3)の評価を行った。評価結果を表3に示す。
<粘着シートの評価試験>
(1)接着力試験
得られた粘着テープをJIS Z−0273に準じ180°剥離強度を測定した。被着体としては、BA処理(冷間圧延後光輝熱処理とスキンパス)したSUS304板を使用した。
(2)保持力試験
得られた粘着テープをJIS Z−0273に準じ、BA処理したSUS304を被着体とし、貼付面積25mm×25mmで貼り付けた後、60℃で20分間放置してから1kgの荷重をかけて測定し、下記の通り評価した。
○・・・24時間放置後でも落下しなかった
△・・・24時間放置後のズレが1mm以内
×・・・24時間放置後のズレが1mm以上又は落下
(3)接着安定性
上記実施例及び比較例の方法で粘着テープを作業日を変えて3回作成し、得られた3水準の粘着テープについて、それぞれ接着力を測定し、その平均値に対して、3水準の粘着テープすべてが誤差10%以内の接着力を有する場合は○、1水準が誤差10%以内である場合は△、2水準以上が誤差10%以内である場合は×として評価した。
〔実施例2及び同3、比較例1及び同2〕
各成分の種類及び配合比率を下記表1及び表2に変えた以外は、実施例1と同様の方法で組成物を製造した。
得られた組成物を使用して、実施例と同様の方法で粘着シートを製造しそれらの結果を表3に示す。
た。
Figure 2011032466
表1における略号は、前記で定義したもの以外は下記を意味する。
・EMA:エチルメタクリレート(THPIとTgがほぼ同一)
・P2:ポリブチルアクリレート、Mw約41万
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート
・L−45:多官能ポリイソシアネート、日本ポリレタン工業(株)製コロネートL45
Figure 2011032466
表2における略号は、前記で定義したもの以外は下記を意味する。
・P5:ルミキュアMIA200〔DIC(株)製商品名、下記式(10)で表されるポリエーテル系ビスマレイミド酢酸エステル〕
Figure 2011032466
Figure 2011032466
本発明の組成物は、粘着剤、接着剤、インキ、コーティング剤、レジスト及び成形剤等の種々の用途に使用することができ、特に粘着剤として好ましく使用することができる。さらに本発明の組成物は、基材に硬化膜を形成して種々の用途に使用することができ、特に粘着シートとして好ましく使用することができる。

Claims (11)

  1. マレイミド基及びマレイミド基以外のエチレン性不飽和基を有する化合物(A)、(A)成分以外の化合物であって、分子量が300以下のエチレン性不飽和基を有する化合物(B)及び重合体(C)を含有する組成物であって、(A)〜(C)成分の合計量を基準として、(A)成分を0.1〜15重量%、(B)成分を45〜97.9重量%及び(C)成分を2〜40重量%を含む活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. 有機溶剤を含まない請求項1記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  3. 前記(B)成分がアルキル(メタ)アクリレートを含む請求項1又は請求項2記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  4. 前記(C)成分が重量平均分子量1万以上の重合体である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  5. 前記(C)成分がマレイミド基を有する重合体である請求項1〜請求項4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  6. さらに、光重合開始剤(D)を含有する請求項1〜請求項5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  7. 組成物中に、光重合開始剤(D)を0.1〜10重量%含有する請求項6記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の組成物を含む活性エネルギー線硬化型粘着剤組成物。
  9. 基材上に、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の組成物の硬化膜を含む粘着シート。
  10. 基材上に、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の組成物を塗工した後、活性エネルギー線を照射するシートの製造方法。
  11. 基材に請求項1〜請求項7のいずれかに記載の組成物を塗工した後に、活性エネルギー線を照射する粘着シートの製造方法。
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