JP2015025123A - 活性エネルギー線硬化性組成物及びコーティング剤、粘着剤組成物、ならびに硬化物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物及びコーティング剤、粘着剤組成物、ならびに硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基材や金属基材との密着性に優れた硬化物を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物、及び、かかる活性エネルギー線硬化性組成物より形成される硬化物、更にはかかる活性エネルギー線硬化性組成物を用いてなるコーティング剤を提供する。【解決手段】式(1)で示される、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物、かかる活性エネルギー線硬化性組成物を含有するコーティング剤、粘着剤組成物、更にはこれらが硬化されてなる硬化物に関するものである。
従来より、(メタ)アクリル系樹脂は各種基材へのコーティング剤や接着剤、粘着剤等として幅広く用いられている。また、光重合性の(メタ)アクリル系モノマー等を含有する活性エネルギー線硬化性組成物は、短時間の活性エネルギー線の照射により(メタ)アクリル系樹脂を形成し硬化物となるため、活性エネルギー線硬化性組成物は各種基材へのコーティング剤やアンカーコート剤として用いられている。
中でもコーティング剤として、プラスチック基材の表面に硬化被膜を形成する活性エネルギー線硬化性組成物の開発が進んでおり、かかる活性エネルギー線硬化性組成物として、ウレタン(メタ)アクリレート、または他の多官能(メタ)アクリレートを含むウレタン(メタ)アクリレート、および有機溶媒を分散媒とした疎水化シリカゾルとからなる表面硬化用塗料(例えば、特許文献1参照。)や、分子中に少なくとも2個以上の(メタ)アクリロイル基と活性水素を有する放射線硬化型多官能(メタ)アクリレートとポリイソシアネートとを反応させた多官能ウレタンアクリレート及び一次粒径が1〜200ナノメートルのコロイダルシリカを含有する硬化型樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)などが提案されている。
特公昭63−38056号公報 特開2001−113649号公報
しかしながら、上記特許文献の開示技術では、プラスチック基材に対する密着性については種々検討されているものの、金属基材に対する密着性やガラス面に対する密着性については充分に検討されていないものである。
近年、様々な基材に対する密着性が要求されている状況下において、特に、液晶ディスプレイ等の電子部材の小型化、薄型化の点から、ガラスや金属基材に対する密着性が非常に高いフォトレジスト材料が求められている。また、自動車ボディのような金属表面や高い意匠性が求められる家具等のガラス製品に対する密着性の高いコーティング剤が求められている。
一方、アクリル系樹脂を粘着剤として用いる場合にも、プラスチックに加えて、ガラスや金属など各種被着体との粘着性に優れたものが求められている。
このような背景下において、本発明は、アクリル系樹脂を用いたコーティング剤や接着剤、粘着剤等において、特にガラス基材や金属基材との密着性に優れた硬化物を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物、及び、かかる活性エネルギー線硬化性組成物より形成される硬化物、更にはかかる活性エネルギー線硬化性組成物を用いてなるコーティング剤を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、活性エネルギー線硬化性組成物において、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有させることにより、基材とイミダゾール基との相関関係から、特にガラス基材や金属基材に対して優れた密着性を有する硬化物(硬化塗膜)が得られることを見出し、本発明を完成した。これは、イミダゾール基によって極性、濡れ性が向上するため、基材面との密着性が向上するものと推定される。
更に、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有させることにより、粘着性に優れた硬化物を得ることができることも見出した。
即ち、本発明の要旨は、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物に関するものである。
また、本発明では、上記の活性エネルギー線硬化性組成物を含有してなるコーティング剤、粘着剤組成物、更には、該活性エネルギー線硬化性組成物を硬化してなる硬化物も提供するものである。
また、本発明は、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及びその他のエチレン性不飽和基含有化合物(A3)を共重合してなるイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂が、架橋されてなることを特徴とする硬化物をも提供するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなるため、かかる活性エネルギー線硬化性組成物を硬化してなる硬化物(硬化塗膜)は、基材への密着性に優れ、特にガラス基材、金属基材に対して優れた密着性を有するものであり、フォトレジスト材料、自動車ボディ等の金属表面や高い意匠性が求められる家具等のガラス製品に対する密着性の高いコーティング剤として非常に有用である。また、各種被着体に対する粘着力にも優れるため、粘着剤、接着剤としても有用である。
また、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及びその他のエチレン性不飽和基含有化合物(A3)を共重合してなるイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂(A)が、架橋されてなることを特徴とする硬化物は粘着剤として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなるものである。
イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)のエチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基など一般的なものを挙げることができるが、本発明においては(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。
イミダゾール基の構造は、一般的なイミダゾール化合物であればよいが、本発明においては、無置換もしくは、2位、4位、5位のいずれかが比較的極性の低い置換基で置換されたイミダゾール基が一分子中に1個含まれることが好ましい。
イミダゾール基とエチレン性不飽和基の両官能基間の構造は任意であるが、両官能基間がある程度離れていることが密着性や粘着性の点から好ましく、例えば直鎖構造であることが好ましい。直鎖構造は、原料入手や合成が容易である点から、アルキレン基、(ポリ)エチレンオキシド基、(ポリ)プロピレンオキシド基等が好ましいが、他の構造であってもよい。また、エチレン性不飽和基と直鎖構造の結合は、エステル結合、アミド結合で結合していることが好ましい。
本発明においては、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)としては、(メタ)アクリロイル基からイミダゾール基が離れていて密着性が確保出来る点で、下記一般式(1)で示されるイミダゾール系化合物であることが好ましい。
Figure 2015025123
ここで、一般式(1)中、
〜Rは、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜15のアルキル基、炭素数2〜15のアルケニル基、炭素数2〜15のアルキニル基、アリール基のうちのいずれかである。
は、水素原子又はメチル基である。
Xは、酸素原子又はNRのいずれかである。
は、水素原子、メチル基、エチル基のいずれかである。
Yは、側鎖に水酸基及び/又はメチル基を有する炭素数3〜30のアルキレン基、又は下記一般式(2)もしくは(3)で示される構造である。
Figure 2015025123
ここで、一般式(2)中、lは0〜10の整数、mは1〜10の整数である。
Figure 2015025123
ここで、一般式(3)中、nは0〜10の整数である。
一般式(1)で示されるイミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)としては、Xが酸素原子である化合物が好ましく、また、Yが一般式(2)の場合(l、m)=(0、1〜10)もしくは(1〜10、2〜4)である化合物、一般式(3)の場合nが0〜8の整数であることが好ましい。R〜Rはそれぞれ水素原子、メチル基、エチル基のいずれかであることが好ましい。
更に、本発明においては、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)が下記一般式(4)で示されるイミダゾール系化合物であることが好ましい。
Figure 2015025123
ここで、一般式(4)中、R、Rはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基である。
上記一般式(1)の具体的な化合物としては、例えば、1−〔(2−(メタ)アクリロイル)ジ(オキシエチル)〕イミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイル)ジ(オキシエチル)〕−2−メチルイミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイル)トリ(オキシエチル)〕イミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイル)トリ(オキシエチル)〕−2−メチルイミダゾールなどの(ポリ)エチレングリコール鎖を持つイミダゾール系化合物、1−〔(3−(メタ)アクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕イミダゾール、1−〔(3−(メタ)アクリロイルオキシ)−2−ヒドロキシプロピル〕−2−メチルイミダゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(イミダゾール−1−イル)プロポキシ〕プロピル(メタ)アクリレート、2−〔2−ヒドロキシ−3−(2−メチルイミダゾール−1−イル)プロポキシ〕プロピル(メタ)アクリレートなどの(ポリ)プロピレングリコール鎖を持つイミダゾール系化合物、1−〔(2−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイルオキシ)エチル〕−2−メチルイミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイルオキシ)プロピル〕イミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイルオキシ)プロピル〕−2−メチルイミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイルオキシ)ブチル〕イミダゾール、1−〔(2−(メタ)アクリロイルオキシ)ブチル〕−2−メチルイミダゾールなどのアルキル基を持つイミダゾール系化合物などが挙げられる。
中でも、合成の簡便さ、化合物の安定性の点から、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕−2−メチルイミダゾールであることが好ましい。
一般式(1)で示されるイミダゾール系化合物は、例えば、Journal of Polymer Science: Part A: Polymer Chemistry, Vol. 37, 1501-1512 (1999)など、公知の合成条件に準じて製造することができる。
本発明で用いられる光重合性化合物(A2)は、活性エネルギー線の照射により重合し得る化合物であり、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)、エポキシ(メタ)アクリレート系化合物、ポリエステル(メタ)アクリレート系化合物等の多官能オリゴマーや、更には、1分子内にエチレン性不飽和基を2個以上、好ましくは2〜15個、特に好ましくは2〜6個含有する多官能モノマー等が挙げられ、これらの中から1種のみを用いてもよいし、また2種以上を併用してもよい。これらの中でも、硬化物の柔軟性が高い点でウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)を用いることが好ましい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)としては、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物、多価イソシアネート系化合物及びポリオール系化合物を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)、または、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物及び多価イソシアネート系化合物を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)が挙げられ、これらの中から1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも硬化物(硬化塗膜)とした際に塗膜のべとつきを抑制する点、および、硬化物(硬化塗膜)に耐久性を付与できる程度の架橋密度が得られる点においては、比較的低分子量として合成されるウレタン(メタ)アクリレート化合物(U2)が好ましく、また硬化物(硬化塗膜)に柔軟性を付与する点においては、ポリオール系化合物を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート化合物(U1)が好ましい。
これらは、目的とする硬化物(硬化塗膜)の諸物性付与を考慮して適宜選択される。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)のエチレン性不飽和基の含有数は、通常2〜10個が好ましく、特に好ましくは2〜6個である。かかるエチレン性不飽和基数が多すぎると硬化後の架橋密度が大きくなりすぎることから、塗膜が硬くなりすぎる傾向があり、少なすぎると充分な架橋密度が得られないため、硬化物表面がべたついたり、各種耐久性能が低下してしまう傾向がある。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)の重量平均分子量は、400〜30,000であることが好ましく、特に好ましくは1,000〜25,00030,000、殊に好ましくは2,000〜20,000である。かかる重量平均分子量が小さすぎると相対的に架橋密度が大きくなるため、硬化物表面が硬くなりすぎる傾向があり、大きすぎると活性エネルギー線硬化性組成物の粘度が高くなりすぎる傾向があり、また、充分な架橋密度が得られず、硬化物表面がべたついたり、各種耐久性が低下しやすくなったりする傾向がある。
なお、上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(昭和電工社製、「Shodex GPC system−11型」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定される。
上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)の60℃における粘度は、1,000〜70,000mPa・sであることが好ましく、特に好ましくは1,500〜30,000mPa・sである。かかる粘度が上記範囲外では塗工性が低下する傾向がある。
なお、粘度の測定法はE型粘度計による。
上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)について、以下に説明する。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物、多価イソシアネート系化合物及びポリオール系化合物を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート系化合物である。
水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、脂肪酸変性−グリシジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイル−オキシプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、エチレン性不飽和基を1個有する水酸基(メタ)アクリレート系化合物が塗膜形成の際の硬化収縮を緩和することができる理由から好ましく、更に好ましくは、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートであり、特には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートを用いることが、反応性および汎用性に優れる点で好ましい。
また、これらは1種または2種以上組み合わせて使用することができる。
多価イソシアネート系化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族系ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等の脂肪族系ポリイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ポリイソシアネート、或いはこれらポリイソシアネートの3量体化合物又は多量体化合物、アロファネート型ポリイソシアネート、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(例えば、日本ポリウレタン工業(株)製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アクアネート200」「アクアネート210」等)、等が挙げられる。
これらの中でも、黄変が少ない点から、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族系ジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環式系ジイソシアネートが、好ましく用いられ、特に好ましくは硬化収縮が小さい点でイソホロンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、汎用性が高い点でヘキサメチレンジイソシアネートが用いられ、更に好ましくは、反応性および汎用性に優れる点でイソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが用いられる。
ポリオール系化合物としては、例えば、脂肪族ポリオール、脂環族ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、(メタ)アクリル系ポリオール、ポリシロキサン系ポリオール等が挙げられる。
上記脂肪族ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、2、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−テトラメチレンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、ペンタエリスリトールジアクリレート、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の2個の水酸基を含有する脂肪族アルコール類、キシリトールやソルビトール等の糖アルコール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン等の3個以上の水酸基を含有する脂肪族アルコール類等が挙げられ、これらは1種または2種以上を併用して用いることができる。
上記脂環族ポリオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、シクロヘキシルジメタノール等のシクロヘキサンジオール類、水添ビスフェノールA等の水添ビスフェノール類、トリシクロデカンジメタノール等が挙げられ、これらは1種または2種以上を併用して用いることができる。
上記ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリペンタメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール等のアルキレン構造含有ポリエーテル系ポリオールや、これらポリアルキレングリコールのランダム或いはブロック共重合体が挙げられる。
上記ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との縮合重合物;環状エステル(ラクトン)の開環重合物;多価アルコール、多価カルボン酸及び環状エステルの3種類の成分による反応物などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−テトラメチレンジオール、1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、シクロヘキサンジオール類(1,4−シクロヘキサンジオールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールなど)などが挙げられる。
前記多価カルボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
前記環状エステルとしては、例えば、プロピオラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンなどが挙げられる。
上記ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホスゲンとの反応物;環状炭酸エステル(アルキレンカーボネートなど)の開環重合物などが挙げられる。
前記多価アルコールとしては、前記ポリエステル系ポリオールの説明中で例示の多価アルコール等が挙げられ、上記アルキレンカーボネートとしては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチレンカー
ボネートなどが挙げられる。
なお、ポリカーボネートポリオールは、分子内にカーボネート結合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であればよく、カーボネート結合とともにエステル結合を有していてもよい。
上記ポリオレフィン系ポリオールとしては、飽和炭化水素骨格としてエチレン、プロピレン、ブテン等のホモポリマーまたはコポリマーを有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
上記ポリブタジエン系ポリオールとしては、炭化水素骨格としてブタジエンの共重合体を有し、その分子末端に水酸基を有するものが挙げられる。
ポリブタジエン系ポリオールは、その構造中に含まれるエチレン性不飽和基の全部または一部が水素化された水添化ポリブタジエンポリオールであってもよい。
上記(メタ)アクリル系ポリオールとしては、(メタ)アクリル酸エステルを重合体又は共重合体の分子内にヒドロキシル基を少なくとも2つ有しているものが挙げられ、かかる(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等が挙げられる。
上記ポリシロキサン系ポリオールとしては、例えば、ジメチルポリシロキサンポリオールやメチルフェニルポリシロキサンポリオール等が挙げられる。
これらの中でも、硬化物となった際のべたつき抑制の点では、脂肪族ポリオール、脂環族ポリオールが好ましく用いられ、柔軟性付与の点ではポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールが好ましく用いられる。
上記ポリオール系化合物の重量平均分子量としては、60〜8000が好ましく、特に好ましくは100〜5000、更に好ましくは150〜3000である。ポリオール系化合物の重量平均分子量が大きすぎると、硬化の際に充分な架橋密度が得られず、硬化物表面がべたついたり、各種耐久性が低下しやすかったりする傾向があり、また活性エネルギー線硬化性組成物が高粘度となり取り扱いにくくなる傾向がある。また、ポリオール系化合物の重量平均分子量が小さすぎると、硬化物の柔軟性が低下する傾向がある。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)の製造法は、通常、上記水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物、多価イソシアネート系化合物、ポリオール系化合物を、反応器に一括又は別々に仕込み反応させてもよいが、ポリオール系化合物と多価イソシアネート系化合物とを予め反応させて得られる反応生成物に、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を反応させるのが、反応の安定性や副生成物の低減等の点で有用である。
ポリオール系化合物と多価イソシアネート系化合物との反応には、公知の反応手段を用いることができる。その際、例えば、多価イソシアネート系化合物中のイソシアネート基:ポリオール系化合物中の水酸基とのモル比を通常2n:(2n−2)(nは2以上の整数)程度にすることにより、イソシアネート基を残存させた末端イソシアネート基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物を得た後、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との付加反応を可能にする。
上記ポリオール系化合物と多価イソシアネート系化合物とを予め反応させて得られる反応生成物と、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との付加反応にも、公知の反応手段を用いることができる。
反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との反応モル比は、例えば、多価イソシアネート系化合物のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物が1:2程度であり、多価イソシアネート系化合物のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の水酸基が1個である場合は、反応生成物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物が1:3程度である。
この反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)が得られる。
かかるポリオール系化合物と多価イソシアネート系化合物との反応、更にその反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との反応においては、反応を促進する目的で触媒を用いることも好ましく、かかる触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレート、トリメチル錫ヒドロキシド、テトラ−n−ブチル錫等の有機金属化合物、オクトエ酸亜鉛、オクトエ酸錫、ナフテン酸コバルト、塩化第1錫、塩化第2錫等の金属塩、トリエチルアミン、ベンジルジエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N−エチルモルホリン等のアミン系触媒、硝酸ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマス、硫化ビスマス等の他、ジブチルビスマスジラウレート、ジオクチルビスマスジラウレート等の有機ビスマス化合物や、2−エチルヘキサン酸ビスマス塩、ナフテン酸ビスマス塩、イソデカン酸ビスマス塩、ネオデカン酸ビスマス塩、ラウリル酸ビスマス塩、マレイン酸ビスマス塩、ステアリン酸ビスマス塩、オレイン酸ビスマス塩、リノール酸ビスマス塩、酢酸ビスマス塩、ビスマスリビスネオデカノエート、ジサリチル酸ビスマス塩、ジ没食子酸ビスマス塩等の有機酸ビスマス塩等のビスマス系触媒等が挙げられ、中でも、ジブチル錫ジラウレート、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセンが好適である。
またポリオール系化合物と多価イソシアネート系化合物との反応、更にその反応生成物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との反応においては、イソシアネート基に対して反応する官能基を有しない有機溶剤、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族類等の有機溶剤を用いることができる。
また、反応温度は、通常30〜90℃、好ましくは40〜80℃であり、反応時間は、通常2〜10時間、好ましくは3〜8時間である。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)は、硬化物に耐久性を付与する点で2〜10個のエチレン性不飽和基を有するものであることが好ましく、特に好ましくは2〜6個のエチレン性不飽和基を有するものである。かかるエチレン性不飽和基数が多すぎると硬化後の架橋密度が大きくなりすぎることから、硬化物が硬くなりすぎる傾向があり、少なすぎると充分な架橋密度が得られにくいため、硬化物表面がべたついたり、耐久性能が低下したりする傾向がある。
得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)の重量平均分子量は1,000〜30,000あることが好ましく、更に好ましくは2,000〜20,000である。かかる重量平均分子量が小さすぎると硬化物が脆くなる傾向があり、大きすぎると高粘度となり取り扱いにくくなる傾向がある。
なお、上記の重量平均分子量とは、上記と同様にして測定される。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)の60℃における粘度は1,000〜70,000mPa・sであることが好ましく、特に好ましくは1,500〜30,000mPa・sである。かかる粘度が上記範囲外では塗工性が低下する傾向がある。
尚、粘度の測定法は、上記と同様、E型粘度計による。
次に、上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)について、以下に説明する。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)は、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物及び多価イソシアネート系化合物を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレート系化合物である。
かかる水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物や多価イソシアネート系化合物については、上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)の説明で用いたものと同様のものが挙げられる。
本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)のエチレン性不飽和基の含有数は、通常2〜10個が好ましく、特に好ましくは2〜6個である。かかるエチレン性不飽和基数が多すぎると硬化後の架橋密度が大きくなりすぎることから、硬化物が硬くなりすぎる傾向があり、少なすぎると充分な架橋密度が得られにくいため、硬化物表面がべたついたり、耐久性能が低下してしまう傾向がある。
なお、エチレン性不飽和基の個数を調整するためには、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物と、多価イソシアネート系化合物とを、適宜選択して用いればよく、例えば、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物として3個のエチレン性不飽和基を有するものを用いて、多価イソシアネート系化合物として、ジイソシアネート化合物を用いる場合には、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)中のエチレン性不飽和基数は6個となる。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)の製造方法については、上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U1)の製造方法に準じて製造すればよい。
なお、多価イソシアネート系化合物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との反応モル比は、例えば、多価イソシアネート系化合物のイソシアネート基が2個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の水酸基が1個である場合は、多価イソシアネート系化合物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物が1:2程度であり、多価イソシアネート系化合物のイソシアネート基が3個で、水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の水酸基が1個である場合は、多価イソシアネート系化合物:水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物が1:3程度である。
この多価イソシアネート系化合物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との付加反応においては、反応系の残存イソシアネート基含有率が0.5重量%以下になる時点で反応を終了させることにより、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)が得られる。
得られたウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)の重量平均分子量は400〜20,000であることが好ましく、更に好ましくは1000〜10,000である。かかる重量平均分子量が小さすぎると硬化物の柔軟性が低下する傾向があり、大きすぎると、硬化の際に充分な架橋密度が得られず、硬化物表面がべたついたり、耐久性が低下しやすかったりする傾向がある。
尚、上記の重量平均分子量は、上記と同様にして測定される。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U2)の60℃における粘度は1,000〜30,000mPa・sであることが好ましく、特に好ましくは1,000〜20,000mPa・sである。かかる粘度が上記範囲外では塗工性が低下する傾向がある。
尚、粘度の測定法は、上記と同様、E型粘度計による。
かくして本発明で用いられるウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)が得られる。
また、本発明で用いられる多官能モノマーとしては、2官能モノマー、3官能以上のモノマーが挙げられる。
2官能モノマーとしては、エチレン性不飽和基を2つ含有するモノマーであればよく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートジエステル等が挙げられる。
3官能以上のモノマーとしては、エチレン性不飽和基を3個以上含有するモノマーであればよく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリアクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、本発明においては、必要に応じて、エチレン性不飽和基を1つ含有する単官能モノマーを用いてもよく、例えば、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフエステル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートモノエステル等が挙げられる。
また、前記の単官能モノマーの他にアクリル酸のミカエル付加物あるいは2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルも挙げられ、アクリル酸のミカエル付加物としては、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等が挙げられる。また、特定の置換基をもつカルボン酸である2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルとしては、例えば2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等が挙げられる。更に、オリゴエステルアクリレートも挙げられる。
かくして本発明においては、上記イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び上記光重合性化合物(A2)を含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物を得ることができる。
本発明において、上記イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の含有量は、上記光重合性化合物(A2)100重量部に対して0.1〜1000重量部であることが好ましく、特には0.3〜500重量部、更には0.5〜200重量部であることが好ましい。かかるイミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の含有量が少なすぎると密着性や粘着力が低下する傾向があり、多すぎると硬化物が着色する傾向がある。
とりわけ、コーティング剤用に用いる場合には、上記イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の含有量は、上記光重合性化合物(A2)100重量部に対して0.1〜100重量部であることが好ましく、特には0.5〜90重量部、更には1〜80重量部であることが好ましい。粘着剤用に用いる場合には、上記イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の含有量は、上記光重合性化合物(A2)100重量部に対して0.1〜50重量部であることが好ましく、特には0.5〜30重量部、更には1〜10重量部であることが好ましい。
また、上記光重合性化合物(A2)中において、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)の含有量は10〜100重量%であることが好ましく、更に好ましくは50〜100重量%である。
そして、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(U)100重量部に対して、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の含有量は0.1〜2000重量部であることが好ましく、特には0.5〜1000重量部、更には1〜400重量部であることが好ましい。
本発明において、上記活性エネルギー線硬化性組成物を活性エネルギー線照射により架橋構造を有する(メタ)アクリル系樹脂を形成し硬化物となるわけであるが、かかる活性エネルギー線照射に際しては、光重合開始剤を配合することが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;等があげられる。なお、これら光重合開始剤は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、これらの助剤として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。
これらの中でも、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンを用いることが好ましい。
光重合開始剤の含有量としては、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)と光重合性化合物(A2)の合計100重量部に対して、0.1〜40重量部であることが好ましく、特に好ましくは1〜20重量部、殊に好ましくは2〜20重量部である。
光重合開始剤の含有量が少なすぎると硬化不良となる傾向があり、多すぎるとコーティング剤とした際に析出するなど溶液安定性が低下する傾向があったり、脆化や着色の問題が起こりやすい傾向がある。
かくして本発明の活性エネルギー線硬化性組成物が得られるが、必要に応じて更に、レベリング剤、表面調整剤、重合禁止剤、油、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、安定剤、補強剤、研削剤、無機微粒子、高分子化合物(アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、等)等を配合することもできる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、必要に応じて、有機溶剤を配合し、粘度を調整して使用することも可能である。かかる有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、トルエン、キシレン等の芳香族類、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、ジアセトンアルコール等が挙げられる。これら上記の有機溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、上記有機溶剤を用いて、通常3〜60重量%に希釈し、基材等に塗工することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、各種基材、とりわけガラス基材や金属基材に対して良好な密着性を有する硬化物(硬化塗膜)を形成するための硬化性組成物として有効であり、活性エネルギー線硬化性組成物を基材に塗工した後(有機溶剤で希釈した組成物を塗工した場合には、さらに乾燥させた後)、活性エネルギー線を照射することにより硬化される。塗工方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、スプレー、シャワー、ディッピング、ロール、スピン、スクリーン印刷等のようなウェットコーティング法が挙げられる。
かかる活性エネルギー線としては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。尚、電子線照射を行う場合は、光重合開始剤を用いなくても硬化し得る。
紫外線照射により硬化させる方法としては、150〜450nm波長域の光を発する高圧水銀ランプ、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、無電極放電ランプ、LED等を用いて、30〜3000mJ/cm程度照射すればよい。
紫外線照射後は、必要に応じて加熱を行って硬化の完全を図ることもできる。
塗工膜厚(硬化後の膜厚=硬化物の膜厚)としては、通常1〜500μmであることが好ましく、特には2〜300μm、更には5〜200μmであることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を塗工する対象である基材としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド樹脂等やそれらの成型品(フィルム、シート、カップ、等)、金属(アルミニウム、銅、鉄、ステンレス(SUS)、亜鉛、マグネシウム、これらの合金等)、ガラス等、またそれらの複合基材が挙げられるが、中でもガラス、金属(特にSUS)に対する密着性が非常に良好であり、特に有効である。
また、各種被着体に対する粘着力にも優れるため、粘着剤、接着剤としても有用である。
次に、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及びその他のエチレン性不飽和基含有化合物(A3)を共重合してなるイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂が、架橋されてなる硬化物について説明する。
イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)は、上記に説明した化合物と同様のものであり、好ましい化合物についても同様のものが挙げられる。
エチレン性不飽和基含有化合物(A3)としては、通常一般的に用いられる公知の共重合性モノマーであればよく、例えば、アクリル酸エステル系モノマーや官能基含有モノマーの他、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、ビニルトルエン、イタコン酸ジアルキルエステル、フマル酸ジアルキルエステル、アリルアルコール、アクリルクロライド、ビニルアセテート、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、メチルビニルケトン等も挙げられる。
アクリル酸エステル系モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でもアルキル基の炭素数が1〜12、特には2〜10、更には4〜8のアクリル酸アルキルエステルが好ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
官能基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、アルコキシシリル基含有モノマー、アミド基やメチロール基、アセトアセチル基を含有するモノマー、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能性モノマー等が挙げられる。
上記イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の共重合成分中における含有量としては、0.1〜90重量%、特には0.2〜50重量%、更には0.5〜20重量%であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると粘着力が低下する傾向があり、多すぎると硬化物が着色する傾向がある。
上記のイミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)とその他のエチレン性不飽和基含有化合物(A3)を共重合して(メタ)アクリル系樹脂を製造するにあたっては、溶液ラジカル重合、懸濁重合、塊状重合、乳化重合などの従来公知の方法により行なうことができるが、溶液ラジカル重合により製造することが、安全に、安定的に、任意のモノマー組成で製造できる点で好ましい。
かくして得られるイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂は、粘着剤を形成する粘着剤組成物として含有されることが好ましく、特に粘着力が高く、固定用途での使用に好ましい粘着剤を得るためには、(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が−40℃以上であることが好ましく、特に好ましくは−35℃以上であり、上限としては好ましくは40℃以下、特に好ましくは10℃以下、更に好ましくは0℃以下、殊に好ましくは−10℃以下である。ガラス転移温度(Tg)が低すぎると、粘着力が低下する傾向があり、高すぎると、粘着剤が被着体となじみにくく浮きが生じる傾向がある。
一方、特に粘着力が低く、表面保護用途での使用に好ましい粘着剤を得るためには、(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)が−30℃以下であることが好ましく、特に好ましくは−35℃以下、更に好ましくは−40℃以下、特に好ましくは−45℃以下、殊に好ましくは−50℃以下であり、下限としては通常−100℃である。ガラス転移温度(Tg)が高すぎると、粘着力が高くなりすぎ被着体を破損してしまう傾向がある。
上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、Foxの式より算出されるものである。
上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量については、好ましくは10万〜250万、特に好ましくは20万〜200万、さらに好ましくは30万〜100万である。重量平均分子量が小さすぎると、被着体を汚染してしまう傾向があり、大きすぎると希釈溶剤を大量に必要とし、塗工性やコストの面で好ましくない傾向となる。
また、上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂の分散度(重量平均分子量/数平均分子量)は、20以下であることが好ましく、特には15以下が好ましく、更には10以下が好ましく、殊には7以下が好ましい。なお、分散度の下限は、通常1.1である。
なお、上記の重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による重量平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本Waters社製、「Waters 2695(本体)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×10、分離範囲:100〜2×10、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列を用いることにより測定されるものであり、数平均分子量も同様の方法により測定されるものである。また、分散度は重量平均分子量と数平均分子量より求められる。
上記イミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂の粘度(mPa・s(25℃))は、25℃において、通常10〜500,000mPa・s(25℃)であり、好ましくは100〜100,000mPa・s(25℃)である。
なお、粘度は、JIS K5400(1990)の4.5.3回転粘度計法に従って測定することができる。
本発明においては、上記の通りにて調製したイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂に架橋剤を配合して粘着剤組成物とし、架橋構造を形成させ硬化物とする。 かかる架橋剤としては、通常一般的に用いられる公知のものでよく、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、メラミン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤、アミン系架橋剤等があげられる。これらの中でもイソシアネート系架橋剤が好適に用いられる。なお、上記架橋剤は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
上記架橋剤の含有量は、通常、(メタ)アクリル系樹脂100重量部に対して、0.5〜40重量部であることが好ましく、さらに好ましくは1〜30重量部、特に好ましくは2〜20重量部、殊に好ましくは5〜15重量部である。上記架橋剤が少なすぎると、粘着剤として用いた場合に粘着剤の凝集力が低下し、糊残りの原因となる傾向があり、多すぎると、粘着剤の架橋が進みすぎて、粘着力が低下するので、被着体表面との間に浮きを生じてしまう傾向がある。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、さらに酸化防止剤、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、顔料、希釈剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、粘着付与樹脂等の他の添加剤をさらに含有していてもよく、これら添加剤は単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
かくして、本発明のイミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及びその他のエチレン性不飽和基含有化合物(A3)を共重合してなるイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂が架橋されてなる硬化物を得ることができる。かかる硬化物は、粘着剤、接着剤として有効である。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)として、下記の化合物を製造した。
<1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール(MEIZ)の製造>
〔粗1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールの製造〕
攪拌機、滴下漏斗の付いた5000ml容の4つ口フラスコ(ガラス製)に、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール256.0g(2.28モル)、トリエチルアミン462.0g(4.57モル)、3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン256.0mg(1−(2−ヒドロキシルエチル)イミダゾールに対して0.1%)、酢酸エチル2050mlを仕込み、メタクリル酸クロリド257.4g(2.46モル)を冷却攪拌しながら、0℃で滴下して6時間熟成した。なお、攪拌は、半月板の攪拌翼を取り付けたスリーワンモーターを用いて、攪拌速度300rpm程度で行なった。
その後、ガスクロマトグラフィーで原料消失を確認し反応を終了させ、ろ過により無機塩を除去し、減圧濃縮で残った溶媒を留去させ、褐色液体を得た。かかる反応物中には1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールが濃度80%含まれており生成率60%であった。
〔抽出〕
上記で得られた、粗1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを含む反応液300ml(1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール:1.24モル)に水を2240ml仕込み、25℃で30分間攪拌した後静置して分液した。このとき、水相の1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールの濃度は9%であった。水相にシュウ酸二水和物156.5g(1.24モル)を仕込み、常温で1時間攪拌させ、酢酸エチル670mlを仕込み、常温で15分間攪拌し、分液ロートに移液して15分間静置した後分液した。
〔塩基抽出〕
分液後の水相2800ml(1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールのシュウ酸塩:1.24モル)に、トルエン895mlを仕込み、炭酸カリウム102.9g(0.75モル)を分割で仕込み、常温で15分間攪拌し、分液ロートに移液し、常温で15分間静置を行い分液した。分液後の水相にトルエン2235mlを仕込み、炭酸カリウム274.4g(1.99モル)を分割で仕込み、常温で15分間攪拌し分液ロートに移液し、常温で15分間静置を行い分液して、目的物の1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールが溶解する有機相を回収した。
〔溶媒留去〕
回収した有機相に、3,5−ジ−ターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエンを有機相の量に対して0.05%仕込み、40℃、40Torrで減圧濃縮を行い、有機溶剤を留去して、目的物の1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール154.2g(0.84モル)を得た。得率70%、純度98.7%であった。
〔蒸留〕
得られた1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを1〜2Torr、150℃で減圧蒸留を行い、高純度の精1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを得た。蒸留得率85%、純度99.5%であった。
なお、純度はガスクロマトグラフィー(島津製作所製、GC−14B)を用いて、下記の条件にて測定した。
〔ガスクロマトグラフィー分析条件〕
Column:PEG20M 0.53mmID×25m×3.0μm、
Oven Temp:100℃(3min)−20℃/min−220℃(11min)、
Inj:220℃、
Det:220℃ FID、
Analysis Time:20min。
〔実施例1〕
1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール60部、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3000B」)40部、光重合開始剤(BASF社製、「ダロキュア1173」)4部を配合してよく混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、ガラス上にバーコータNo.20を用いて塗工した(厚み45μm)後、高圧水銀ランプ80W、1灯を用いて、18cmの高さから4.2m/minのコンベア速度で、10パスの紫外線照射を行い(1パスの積算照射量240mJ/cm)、硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜について、下記の通り基材密着性の評価を行った。結果を、表1に示す。
<基材密着性>
上記で得られた硬化塗膜に対して、JIS K 5400(1990年版)に準じて碁盤目テープ法により基材密着性を評価した。
更に、上記で得られた硬化塗膜の防曇性について、室温下で呼気を吹きかけ、曇りの有無を目視判定した結果、曇りが見られなかった。
〔実施例2〕
実施例1において、活性エネルギー線硬化性組成物を、ステンレス板(株式会社エンジニアリングテストサービス社製「JISG4305 SUS304」上に塗工した以外は同様にして硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に基材密着性の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1において、多官能ウレタンアクリレートを、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−7510B」)に変えた以外は同様にして硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に基材密着性の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを配合せず、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3000B」)100部とし、更に酢酸エチル40部を配合して良く混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を塗工した後、室温で溶剤を乾燥させ、その後紫外線照射した以外は同様にして硬化させ、硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に基材密着性の評価を行おうとしたところ、碁盤目作製時に基材から塗膜が剥がれたため評価できなかった。
更に、上記で得られた硬化塗膜の防曇性について、室温下で呼気を吹きかけ、曇りの有無を目視判定した結果、曇りが持続した。
〔比較例2〕
実施例2において、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを配合せず、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3000B」)を100部とし、更に酢酸エチル40部を配合して良く混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を塗工した後、室温で溶剤を乾燥させ、その後紫外線照射した以外は同様にして硬化させ、硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例2と同様に基材密着性の評価を行おうとしたところ、碁盤目作製時に基材から塗膜が剥がれたため評価できなかった。
〔比較例3〕
実施例3において、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを配合せず、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−7510B」)を100部とし、更に酢酸エチル40部を配合して良く混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、塗工した後、溶剤を室温で乾燥させ、その後紫外線照射した以外は同様にして硬化させ、硬化塗膜を形成した。得られた硬化塗膜について、実施例1と同様に基材密着性の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015025123
上記結果より、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物が、紫外線照射により硬化し、イミダゾール基を有するアクリル系樹脂が形成されてなる実施例1〜3の硬化塗膜は、ガラス基材や金属基材との密着性に非常に優れることがわかる。一方、イミダゾール基を有しないアクリル系樹脂の硬化物である比較例1〜3の硬化塗膜は、ガラス基材や金属基材との密着性がないことがわかる。
また、実施例1より、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物を、紫外線照射により硬化してなる、イミダゾール基を有するアクリル系樹脂を形成してなる硬化塗膜は、防曇性を有することがわかる。これは、イミダゾール基によって樹脂表面の親水性(極性)が向上したためと推定される。
〔実施例4〕
1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾール5部、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3630ID」)95部、光重合開始剤(BASF社製、「ダロキュア1173」)5部を配合してよく混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、離型PET(膜厚25μm;ポリエチレンテレフタレートフィルム)(東レ株式会社製、「SP−PET38−01」)に、アプリケータを用いて塗工し(厚み200μm)、80℃で4分間乾燥させた。その後、形成された粘着剤組成物層側を未処理PET(膜厚38μm;東レ株式会社製、「ルミラー38T60」)と貼り合せ、ついで、高圧水銀ランプ80W、1灯を用いて、18cmの高さから4.2m/minのコンベア速度で、10パスの紫外線照射を行い(1パスの積算照射量160mJ/cm)硬化させ、粘着シートを得た。
得られた粘着シートを24mm×24mmに切断した後、軽剥離PETフィルムを剥がし、これを、被着体としてガラス上に、23℃、相対湿度50%の雰囲気下で2kgゴムローラーを用いて2往復させることにより圧着し、試験片を作製した。得られた試験片について、下記の通り粘着力を測定した。結果を、表2に示す。
<粘着性>
得られた試験片を、23℃、相対湿度50%の雰囲気下で、30分放置した後、剥離速度0.3m/分により、180度剥離試験を行い、粘着力を測定した(N/24mm)。
〔実施例5〕
実施例4において、被着体をステンレス板(株式会社エンジニアリングテストサービス社製「JISG4305 SUS304」に変えた以外は同様にして試験片を作製した。得られた試験片について、実施例4と同様に粘着力を測定した。結果を表2に示す。
〔実施例6〕
実施例4において、被着体を、ポリメタクリル酸メチル樹脂板(株式会社エンジニアリングテストサービス社製)に変えた以外は同様にして試験片を作製した。得られた試験片について、実施例4と同様に粘着力を測定した。結果を表2に示す。
〔比較例4〕
実施例4において、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを配合せず、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3630ID」)100部とし、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を用いて、実施例4と同様にして粘着シートの試験片を作製し、粘着力を測定した。結果を表2に示す。
〔比較例5〕
実施例5において、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを配合せず、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3630ID」)100部とし、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を用いて、実施例5と同様にして粘着シートの試験片を作製し、粘着力を測定した。結果を表2に示す。
〔比較例6〕
実施例6において、1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールを配合せず、多官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業社製、「紫光UV−3630ID」)100部とし、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。得られた活性エネルギー線硬化性組成物を用いて、実施例6と同様にして粘着シートの試験片を作製し、粘着力を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2015025123
上記結果より、イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなる活性エネルギー線硬化性組成物が紫外線照射により硬化し、イミダゾール基を有するアクリル系樹脂が形成してなる実施例4〜6の粘着剤は、イミダゾール基を有しないアクリル系樹脂の硬化物である比較例4〜6の粘着剤と比較して、各種被着体に対する粘着力がいずれも向上していることがわかり、特に、ガラスや金属に対する粘着力が向上していることがわかる。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、ガラス基材、金属基材との密着性に優れるため、ガラス基材、金属基材、金属蒸着された基材などの基材面へのトップコート剤、アンカーコー剤などのコーティング剤として非常に有用である。また、本発明の硬化物は、防曇性を有するため、窓ガラスやプラスチック容器、メガネのレンズ等の曇り防止用コーティングとして、有用である。更に、本発明の硬化物は、各種被着体に対する粘着力に優れるため、粘着剤、接着剤としての使用にも有効である。

Claims (11)

  1. イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及び光重合性化合物(A2)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
  2. イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)が下記一般式(1)で示されるイミダゾール系化合物であることを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
    Figure 2015025123
    (ここで、一般式(1)中、
    〜Rは、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜15のアルキル基、炭素数2〜15のアルケニル基、炭素数2〜15のアルキニル基、アリール基のうちのいずれかである。
    は、水素原子又はメチル基である。
    Xは、酸素原子又はNRのいずれかであり、
    は、水素原子、メチル基、エチル基のいずれかである。
    Yは、側鎖に水酸基及び/又はメチル基を有する炭素数3〜30のアルキレン基、又は下記一般式(2)もしくは(3)で示される構造である。)
    Figure 2015025123
    (ここで、一般式(2)中、lは0〜10の整数、mは1〜10の整数である。)
    Figure 2015025123
    (ここで、一般式(3)中、nは0〜10の整数である。)
  3. イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)が1−〔(2−メタクリロイルオキシ)エチル〕イミダゾールであることを特徴とする請求項1又は2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  4. 光重合性化合物(A2)が、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)の含有量が、光重合性化合物(A2)100重量部に対して、0.1〜1000重量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物を含有することを特徴とするコーティング剤。
  7. 請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物を含有することを特徴とする粘着剤組成物。
  8. 請求項1〜5いずれか記載の活性エネルギー線硬化性組成物が活性エネルギー線の照射により硬化されてなることを特徴とする硬化物。
  9. イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)及びその他のエチレン性不飽和基含有化合物(A3)を共重合してなるイミダゾール基を有する(メタ)アクリル系樹脂が、架橋されてなることを特徴とする硬化物。
  10. イミダゾール基含有エチレン性不飽和化合物(A1)が下記一般式(1)で示されるイミダゾール系化合物であることを特徴とする請求項9記載の硬化物。
    Figure 2015025123
    (ここで、一般式(1)中、
    〜Rは、それぞれ独立して水素原子または炭素数1〜15のアルキル基、炭素数2〜15のアルケニル基、炭素数2〜15のアルキニル基、アリール基のうちのいずれかである。
    は、水素原子又はメチル基である。
    Xは、酸素原子又はNRのいずれかである。
    は、水素原子、メチル基、エチル基のいずれかである。
    Yは、側鎖に水酸基及び/又はメチル基を有する炭素数3〜30のアルキレン基、又は下記一般式(2)もしくは(3)で示される構造である。)
    Figure 2015025123
    (ここで、一般式(2)中、lは0〜10の整数、mは1〜10の整数である。)
    Figure 2015025123
    (ここで、一般式(3)中、nは0〜10の整数である。)
  11. 粘着剤として用いられることを特徴とする請求項9又は10記載の硬化物。
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