JP2003048991A - 多層ペレット及びその製造方法 - Google Patents

多層ペレット及びその製造方法

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JP2003048991A
JP2003048991A JP2001236078A JP2001236078A JP2003048991A JP 2003048991 A JP2003048991 A JP 2003048991A JP 2001236078 A JP2001236078 A JP 2001236078A JP 2001236078 A JP2001236078 A JP 2001236078A JP 2003048991 A JP2003048991 A JP 2003048991A
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olefin
ethylene
copolymer
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propylene
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JP2001236078A
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English (en)
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Tadaaki Nishiyama
忠明 西山
Hiroyuki Mori
寛之 森
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Sumika Color Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumika Color Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 互着が少なくハンドリング性に優れ、加えて
ポリオレフィン樹脂の柔軟化効果に優れた、特定の共重
合体を芯とする多層ペレット。 【解決手段】 下記(A)を鞘とし、下記(B)及び/
又は(C)を芯とする多層ペレット。 (A):結晶性ポリオレフィン樹脂 (B):エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα
−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフ
ィンを必須として構成され、エチレン、プロピレン及び
C4〜20のα−オレフィンの炭素数の合計が6以上で
あり、かつ下記式(1)を満足するオレフィン共重合体 [y/(x+y)]≧0.30 (式1) (x:エチレンの含有量(モル%) y:炭素数4〜2
0のα−オレフィンの含有量(モル%)) (C):下記(C−1)及び/又は(C−2) (C−1):ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物と
からなる共重合体 (C−2):(C−1)の水素添加物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペレット同士の互
着が少なくハンドリング性に優れ、加えてポリオレフィ
ン樹脂の柔軟化効果に優れた、特定の共重合体を芯とす
る多層ペレットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンに代表されるポリオレフ
ィン系樹脂は、強度や耐熱性に優れる反面、柔軟性、透
明性に劣るという欠点がある。ポリオレフィン系樹脂に
柔軟性、透明性を付与するために柔軟性付与剤を用いる
技術が知られている。ところが、従来の技術によると、
柔軟性付与剤は、それ自身の性質上粘着性が激しく、少
しの荷重で互着しペレット等の小塊の形状を長期間維持
できない。そのため、ポリオレフィン系樹脂への配合の
際に輸送や計量などの取り扱い及び作業性が極めて悪い
という問題点があった。
【0003】かかる問題を解決する方法としては、例え
ば特定のオレフィン共重合体およびポリオレフィン樹脂
からなる樹脂組成物ペレットが、特開2000−729
23号公報に開示されている。しかしながらこの方法で
は、樹脂組成物中のポリオレフィン樹脂量が低下する
と、ペレット互着頻度が高くなる問題のため、ポリオレ
フィン樹脂量を15重量%未満とすることができなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況の下、本発
明の解決しようとする課題は、ペレット同士の互着が少
なくハンドリング性に優れ、加えてポリオレフィン樹脂
の柔軟化効果に優れた、特定の共重合体を芯とする多層
ペレットを提案することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記(A)を鞘とし、下記(B)及び/又は(C)を芯と
する形状を有する多層ペレットに係るものである。 (A):結晶性ポリオレフィン樹脂 (B):エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα
−オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフ
ィンを必須として構成され、エチレン、プロピレン及び
C4〜20のα−オレフィンの炭素数の合計が6以上で
あり、かつ下記式(1)を満足するオレフィン共重合体 [y/(x+y)]≧0.30 (式1) (xはエチレンの含有量(モル%)を表し、yは炭素数
4〜20のα−オレフィンの含有量(モル%)を表
す。) (C):下記(C−1)及び/又は(C−2) (C−1):ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物と
からなる共重合体 (C−2):(C−1)の水素添加物
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)は、結晶性ポ
リオレフィン樹脂である。(A)として、たとえば高密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等のポ
リエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、エチレン−ア
クリル酸エステル共重合体樹脂、エチレン−メタクリル
酸共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸エステル共重
合体樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、
ポリ−4−メチル−ペンテン−1系樹脂、エチレン−ス
チレン共重合体樹脂、ポリノルボルネン樹脂、エチレン
−環状オレフィン共重合体樹脂等があげられ、なかでも
ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
【0007】本発明の組成物に使用される場合のポリプ
ロピレン系樹脂は、結晶性ポリプロピレン系樹脂であ
り、プロピレンの単独重合体あるいはプロピレンと少量
のα−オレフィンおよび/またはエチレンとのランダム
又はブロック共重合体である。前記ポリプロピレン系樹
脂が共重合体である場合には、ランダム共重合体の場
合、該共重合体中の他のα−オレフィンおよび/または
エチレンの共重合割合は、一般に合計で10重量%以下
好ましくは0.5〜7重量%であり、ブロック共重合体
の場合、該共重合体中の他のα−オレフィンおよび/ま
たはエチレンの共重合割合は一般に1〜40重量%、好
ましくは1〜25重量%、更には2〜20重量%、特に
好ましくは3〜15重量%である。これらのポリプロピ
レン系重合体は、2種以上の重合体を併用したものであ
ってもよい。ポリプロピレンの結晶性の指標としては例
えば、融点、結晶融解熱量などが用いられ、融点は12
0℃〜176℃、結晶融解熱量は60J/g〜120J
/gの範囲にあることが好ましい。結晶の融点が低すぎ
るもしくは融解熱量が低すぎると、得られる多層ペレッ
トを用いて成形した成形品の耐熱性に劣ることがある。
【0008】該ポリプロピレン系樹脂は、気相重合法、
バルク重合法、溶媒重合法及び任意にそれらを組み合わ
せて多段重合を採用することができ、また、重合体の数
平均分子量についても特に制限はないが、好ましくは1
0,000〜1,000,000に調整される。なお、
(A)としては、該当する市販品を用いることができ、
2種類以上の(A)を併用してもよい。
【0009】本発明の成分(B)は、エチレン、プロピ
レン及び炭素数4〜20のα−オレフィンからなる群か
ら選ばれた二種以上のオレフィンを必須として構成さ
れ、エチレン、プロピレン及びC4〜20のα−オレフ
ィンの炭素数の合計が6以上であり、かつ下記式(1)
を満足するオレフィン共重合体である。 [y/(x+y)]≧0.30 (式1) (xはエチレンの含有量(モル%)を表し、yは炭素数
4〜20のα−オレフィンの含有量(モル%)を表
す。)
【0010】該共重合体を構成するエチレン、プロピレ
ン及びC4〜20のα−オレフィンの炭素数の合計は6
以上であることが必要である。炭素数の合計が6未満と
なるようなオレフィンの組み合わせを選択した場合、得
られる多層ペレットを用いて成形した成形品の柔軟性、
透明性に劣る。
【0011】炭素数4〜20のα−オレフィンとして
は、直鎖状及び分岐状のα−オレフィンが含まれ、具体
的には、直鎖状のα−オレフィンとしては、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテン、1−オ
クテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1
−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−
ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、
1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等
が例示され、分岐状のα−オレフィンとしては、3−メ
チル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メ
チル−1−ペンテン、2−エチル−1−ヘキセン、2,
2,4−トリメチル−1−ペンテン等が例示される。
【0012】(B)は下記式(1)の関係を満足する必
要がある。 [y/(x+y)]≧0.3 式(1) より好ましくは、[y/(x+y)]≧0.4であり、
更に好ましくは、[y/(x+y)]≧0.5である。
上記の範囲を外れると、得られる多層ペレットを用いて
成形した成形品の柔軟性、透明性に劣る。なお、上記式
において、xは共重合体中のエチレンのモル含量を表
し、yは共重合体中の炭素数4〜20のα−オレフィン
のモル含量の合計を表す。
【0013】(B)は、エチレン、プロピレン及び炭素
数4〜20のα−オレフィンからなる群から選ばれた二
種以上のオレフィン以外に任意のモノマーを共重合して
いてもよく、任意のモノマーの一例として、環状オレフ
ィン、ポリエン化合物、ビニル芳香族化合物をあげるこ
とができる。ここで、上記、「二種以上のオレフィン」
と「環状オレフィン」は、相互に異なる概念である。
【0014】環状オレフィンとしては、たとえば、ノル
ボルネン、5−メチルノルボルネン、5−エチルノルボ
ルネン、5−プロピルノルボルネン、5,6−ジメチル
ノルボルネン、1−メチルノルボルネン、7−メチルノ
ルボルネン、5,5,6−トリメチルノルボルネン、5
−フェニルノルボルネン、5−ベンジルノルボルネン、
5−エチリデンノルボルネン、5−ビニルノルボルネ
ン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−メチ
ル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2−エチ
ル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4
a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2,3−
ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2
−ヘキシル−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、2
−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,
3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレ
ン、2−フルオロ−1,4,5,8−ジメタノ−1,
2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、1,5−ジメチル−1,4,5,8−ジメタノ−
1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、2−シクロへキシル−1,4,5,8−ジメ
タノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒ
ドロナフタレン、2,3−ジクロロ−1,4,5,8−
ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オク
タヒドロナフタレン、2−イソブチル−1,4,5,8
−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オ
クタヒドロナフタレン、1,2−ジヒドロジシクロペン
タジエン、5−クロロノルボルネン、5,5−ジクロロ
ノルボルネン、5−フルオロノルボルネン、5,5,6
−トリフルオロ−6−トリフルオロメチルノルボルネ
ン、5−クロロメチルノルボルネン、5−メトキシノル
ボルネン、5,6−ジカルボキシルノルボルネンアンハ
イドレート、5−ジメチルアミノノルボルネン、5−シ
アノノルボルネン、シクロペンテン、3−メチルシクロ
ペンテン、4−メチルシクロペンテン、3,4−ジメチ
ルシクロペンテン、3,5−ジメチルシクロペンテン、
3−クロロシクロペンテン、シクロへキセン、3−メチ
ルシクロへキセン、4−メチルシクロヘキセン、3,4
−ジメチルシクロヘキセン、3−クロロシクロヘキセ
ン、シクロへプテン等が例示される。
【0015】ポリエン化合物としては、二重結合間に単
結合を1つ挟んだいわゆる共役ポリエン化合物や、それ
以外の非共役ポリエン化合物が含まれる。共役ポリエン
化合物としては、脂肪族共役ポリエン化合物及び脂環族
共役ポリエン化合物等があげられる。脂肪族共役ポリエ
ン化合物としては直鎖状脂肪族共役ポリエン化合物及
び、分岐状脂肪族共役ポリエン化合物が含まれる。ま
た、脂肪族共役ポリエン化合物及び脂環族共役ポリエン
化合物は、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ
基、アラルキル基、アラルキルオキシ基等を含んでいて
もよい。脂肪族共役ポリエン化合物としては、たとえ
ば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−エチル−
1,3−ブタジエン、2−プロピル−1,3―ブタジエ
ン、2−イソプロピル−1,3−ブタジエン、2−ヘキ
シル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3−ブタジエ
ン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、2−メチル−
1,3−ヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジ
エン、2−メチル−1,3−デカジエン、2,3−ジメ
チル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,
3−ヘキサジエン、2,3−ジメチル−1,3−オクタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−デカジエン等が例
示される。脂環族共役ポリエン化合物としては、たとえ
ば、2−メチル−1,3−シクロペンタジエン、2−メ
チル−1,3−シクロヘキサジエン、2,3−ジメチル
−1,3−シクロペンタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−シクロヘキサジエン、2−クロロ−1,3−ブ
タジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、1
−フルオロ−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3
−ペンタジエン、2−クロロ−1,3−シクロペンタジ
エン、2−クロロ−1,3−シクロヘキサジエン等が例
示される。
【0016】非共役ポリエン化合物としては、脂肪族非
共役ポリエン化合物、脂環族非共役ポリエン化合物及び
芳香族非共役ポリエン化合物等があげられる。脂肪族非
共役ポリエン化合物としては直鎖状脂肪族非共役ポリエ
ン化合物及び分岐状脂肪族非共役ポリエン化合物が含ま
れる。また、脂肪族非共役ポリエン化合物、脂環族非共
役ポリエン化合物及び芳香族非共役ポリエン化合物は、
アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラル
キル基、アラルキルオキシ基等を含んでいてもよい。脂
肪族非共役ポリエン化合物のとしては、たとえば、1,
4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘ
プタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジ
エン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,
13−テトラデカジエン、1,5,9−デカトリエン、
3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,
4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエ
ン、4−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル−
1,5−ヘキサジエン、3.3−ジメチル−1,4−ヘ
キサジエン、3,4−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ン、5−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−エチル−
1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジ
エン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5−エチル
−1,5−ヘプタジエン、3−メチル−1,6−ヘプタ
ジエン、4−メチル−1,6−ヘプタジエン、4,4−
ジメチル−1,6−ヘプタジエン、4−エチル−1,6
−ヘプタジエン、4−メチル−1,4−オクタジエン、
5−メチル−1,4−オクタジエン、4−エチル−1,
4−オクタジエン、5−エチル−1,4−オクタジエ
ン、5−メチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−
1,5−オクタジエン、5−エチル−1,5−オクタジ
エン、6−エチル−1,5−オクタジエン、6−メチル
−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロ
ピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1.6−オ
クタジエン、4−メチル−1,4−ノナジエン、5−メ
チル−1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナ
ジエン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル
−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエ
ン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−
1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−
1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−
1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエ
ン、5−メチル−1,4−デカジエン、5−エチル−
1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル−
1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,6−デカジエン、6−エチル−
1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエ
ン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエ
ン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエ
ン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−
1,8−デカジエン、6−メチル−1,6−ウンデカジ
エン、9−メチル−1,8−ウンデカジエン、6,10
−ジメチル1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−ジ
メチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン8
−メチル−1,7−ノナジエン、13−エチル−9−メ
チル−1,9,12−ペンタデカトリエン、5,9,1
3−トリメチル−1,4,8,12−テトラデカジエ
ン、8,14,16−トリメチル−1,7,14−ヘキ
サデカトリエン、4−エチリデン−12−メチル−1,
11−ペンタデカジエン等が例示される。脂環族非共役
ポリエン化合物としては、たとえば、ビニルシクロヘキ
セン、5−ビニル2−ノルボルネン、5−エチリデン−
2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、
5−イソプロペニル−2−ノルボルネン、シクロヘキサ
ジエン、ジシクロペンタジエン、シクロオクタジエン、
2,5−ノルボルナジエン、2−メチル−2,5−ノル
ボルナジエン、2−エチル−2,5−ノルボルナジエ
ン、2,3−ジイソプロピリデン−5−ノルボルネン、
2−エチリデン−3−イソプロピリデン−5−ノルボル
ネン、6−クロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノ
ルボルネン、1,4−ジビニルシクロヘキサン、1,3
−ジビニルシクロヘキサン、1,3−ジビニルシクロペ
ンタン、1,5−ジビニルシクロオクタン、1−アリル
−4−ビニルシクロヘキサン、1,4−ジアリルシクロ
ヘキサン、1−アリル−5−ビニルシクロオクタン、
1,5−ジアリルシクロオクタン、1−アリル−4−イ
ソプロペニルシクロヘキサン、1−イソプロペニル−4
−ビニルシクロヘキサン、1−イソプロペニル−3−ビ
ニルシクロペンタン、メチルテトラヒドロインデン等が
例示される。芳香族非共役ポリエン化合物としては、た
とえば、ジビニルベンゼン、ビニルイソプロペニルベン
ゼン等があげられる。
【0017】ビニル芳香族化合物としては、たとえばス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビ
ニルキシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレ
ン、モノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロ
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチ
レン、ビニルナフタレン等が例示される。
【0018】(B)の共重合体の例としては、例えば、
下記(イ)〜(ツ)の組み合わせがあげられる。
【0019】(イ)エチレン 及び、炭素数3から20
のα−オレフィンを必須とし、任意にポリエン化合物、
環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択される
1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオレフ
ィン共重合体 (ロ)エチレン及び炭素数4〜20のα−オレフィンを
必須として、任意にポリエン化合物、環状オレフィン及
びビニル芳香族化合物から選択される1種類以上のモノ
マー成分を共重合して得られるオレフィン共重合体 (ハ)エチレン、プロピレン、及び炭素数4〜20のα
−オレフィンを必須成分として、任意にポリエン化合
物、環状オレフィン及びビニル芳香族化合物から選択さ
れる1種類以上のモノマー成分を共重合して得られるオ
レフィン共重合体 (ニ)プロピレン、及び炭素数4〜20のα−オレフィ
ンを必須成分として、任意にポリエン化合物、環状オレ
フィン及びビニル芳香族化合物から選択される1種類以
上のモノマー成分を共重合して得られるオレフィン共重
合体 (ホ)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィンから
なるオレフィン共重合体 (ヘ)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及び
ポリエン化合物からなるオレフィン共重合体 (ト)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及び
環状オレフィン化合物からなるオレフィン共重合体 (チ)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及び
ビニル芳香族化合物からなるオレフィン共重合体 (リ)エチレン、炭素数4〜20のα−オレフィン、ポ
リエン化合物及びビニル芳香族化合物からなるオレフィ
ン共重合体 (ヌ)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オ
レフィンからなるオレフィン共重合体 (ル)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オ
レフィン及びポリエン化合物からなるオレフィン共重合
体 (オ)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オ
レフィン及び環状オレフィン化合物からなるオレフィン
共重合体 (ワ)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オ
レフィン及びビニル芳香族化合物からなるオレフィン共
重合体 (カ)エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オ
レフィン、ポリエン化合物及びビニル芳香族化合物から
なるオレフィン共重合体 (ヨ)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィンを
共重合して得られるオレフィン共重合体 (タ)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及
びポリエン化合物からなるオレフィン共重合体 (レ)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及
び環状オレフィン化合物からなるオレフィン共重合体 (ソ)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン及
びビニル芳香族化合物からなるオレフィン共重合体 (ツ)プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフィン、
ポリエン化合物及びビニル芳香族化合物からなるオレフ
ィン共重合体
【0020】成分(B)は、任意のポリプロピレン系樹
脂とからなる熱可塑性樹脂組成物の下記式(2)で定義
された弾性回復率Sが70≦Sの条件を充足するオレフ
ィン共重合体であることが好ましい。 弾性回復率S(%)=[(応力残留変形回復率)/(伸張変形率)]×100 …式(2) (但し、弾性回復率Sはポリプロピレン系樹脂20〜4
0重量%及び、オレフィン共重合体80〜60重量%条
件において定義されるものとする。) より好ましくは S≧72 更に好ましくは S≧74 更に好ましくは S≧76 更に好ましくは S≧78 特に好ましくは S≧80 である。該範囲を外れると、得られる多層ペレットを用
いて成形した成形品の柔軟性や傷付け回復性能に劣るこ
とがある。
【0021】本発明に記載されている、ポリプロピレン
系樹脂としては、アイソタクチックシークエンス構造も
しくはシンジオタクチックシークエンス構造を主として
有する結晶性のポリプロピレンで、ホモタイプやコモノ
マーを含むランダムタイプ、もしくは、多段重合による
ブロックタイプ等広範な構造のものが使用可能である。
【0022】ポリプロピレン系樹脂としては、第一にプ
ロピレンを単独重合することによって得られるホモポリ
プロピレンがあげられる。
【0023】ポリプロピレン系樹脂としては、第二にプ
ロピレンとプロピレン以外のオレフィンとを共重合させ
ることによって得られるランダムポリプロピレンがあげ
られる。
【0024】ポリプロピレン系樹脂としては、第三にプ
ロピレンとプロピレン以外のオレフィンを2段階以上の
多段で共重合させることにより得られるポリプロピレン
系樹脂があげられる。より詳細には、第一段階において
プロピレンの単独重合体又はプロピレンとプロピレン以
外の共重合体を得て、第二段階以降においてプロピレン
とプロピレン以外の共重合体を得るポリプロピレン系樹
脂である。
【0025】弾性回復率Sとは、ヒステリシス曲線より
得られる伸張変形率に対する応力残留回復率の比であ
る。試験片を所定の長さ(伸張変形率%)に伸張し、切
断する前に荷重を減らし、縮めていくと、伸ばしたとき
と別な曲線をたどり、荷重をゼロにしても伸びはゼロと
はならない。この曲線をヒステリシス曲線と呼ぶ。
【0026】より具体的には以下の方法で測定すること
ができる。試験片形状をJIS−K−6251準拠のダ
ンベル状1号型(標線間距離40mm)、厚さ0.5m
mとする。東洋精機製作所社製ストログラフRを用いク
ロスヘッドスピード200mm/minで標線間距離8
0mm(伸張変形率100%)まで伸張する。伸張後、
直ちにクロスヘッドをリバースさせ、伸張時と同様に2
00mm/minで応力がゼロになるまで収縮させる。
チャートから伸張変形率に相当する寸法及び、応力残留
回復率に相当する寸法を測り伸張変形率及び、応力残留
回復率を算出する。試験片の数は3個とし、相加平均値
を測定結果として使用する。
【0027】また、オレフィン共重合体と、ポリプロピ
レン系樹脂とのブレンドは、各成分を、通常の混練り装
置、たとえばラバーミル、ブラベンダーミキサー、バン
バリーミキサー、加圧ニーダー、ルーダー、二軸押出機
等を用いて混練すればよい。混練り温度は、混合された
成分のすべてが溶融する温度であり、通常160〜25
0℃とされ、好ましくは180〜240℃とされる。得
られた樹脂組成物は、JIS K 6758に準拠した方
法で、所定の厚さにプレス成形してサンプルとする。
【0028】本発明の成分(B)は、ブロック共重合体
でないことを特徴とするオレフィン共重合体であること
が好ましい。ブロック共重合体とは、2種類以上の単量
体から誘導されるブロック重合体のことであり、ブロッ
ク重合体とは、直線状に連結されたブロックから成り立
つ分子の重合体を意味する。またブロックとは多数の構
成単位からなり、隣接部分には存在しない構成上又は立
体配置上の特徴を少なくとも1つもつ重合体分子の1部
分のことである。
【0029】本発明の(B)は、温度135℃における
テトラリン溶媒による極限粘度[η]が好ましくは0.
3〜10.0であり、より好ましくは0.5〜7.0で
あり、更に好ましくは0.7〜5.0である。該極限粘
度が低すぎると、得られる多層ペレットの互着性が劣る
場合がある。また、該極限粘度が高すぎると、得られる
多層ペレットの形状が悪化しペレット流動性が劣る場合
がある。
【0030】極限粘度[η]の測定は、135℃テトラ
リン中でウベローデ粘度計を用いて行う。サンプルは3
00mgを100mlテトラリンに溶解し、3mg/m
lの溶液を調製した。更に当該溶液を1/2、1/3、
1/5に希釈し、それぞれを135℃(±0.1℃)の
恒温油槽中で測定する。それぞれの濃度で3回繰り返し
測定し、得られた値を平均して用いる。
【0031】本発明の(B)は、ゲルパーミエイション
クロマトグラフィー(GPC)によって測定した分子量
分布(Mw/Mn)が5以下であることが好ましく、よ
り好ましくは4以下であり、更に好ましくは3以下であ
る。分子量分布が広すぎる場合には、得られる多層ペレ
ットの柔軟性が劣る場合がある。
【0032】分子量分布はゲルパーミエイションクロマ
トグラフ(GPC)法(たとえば、Waters社製、
150C/GPC装置)により行う。溶出温度は140
℃、使用カラムは、たとえば昭和電工社製Shodex
Packed ColumnA−80M、分子量標準
物質はポリスチレン(たとえば、東ソー社製、分子量6
8−8,400,000)を用いる。得られたポリスチ
レン換算重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(M
n)、更にこの比(Mw/Mn)を分子量分布とする。
測定サンプルは約5mgの重合体を5mlのo−ジクロ
ロベンゼンに溶解、約1mg/mlの濃度とする。得ら
れたサンプル溶液の400μlをインジェクションし、
溶出溶媒流速は1.0ml/minとし、屈折率検出器
にて検出する。
【0033】本発明の(B)は、示差走査熱量計(DS
C)を用い、JIS K 7122に準拠して測定した場
合に、結晶の融解に基く1J/g以上のピーク及び結晶
化に基づく1J/g以上のピークのいずれをも有しない
ことが好ましい。かかるピークを有する場合、得られる
多層ペレットの柔軟性が劣る場合がある。示差走査熱量
計は、たとえばセイコー電子工業社製 DSC220C
を用い、昇温及び降温過程のいずれも10℃/minの
速度で測定を行う。
【0034】次に、本発明の成分(B)は、公知のチー
グラー・ナッタ型触媒又は公知のシングルサイト触媒
(メタロセン系等)を用いて製造することができるが、
得られる重合体の組成分布の均一性という観点からは、
公知のシングルサイト触媒(メタロセン系等)が好まし
く、かかるシングルサイト触媒の例としては、たとえば
特開昭58−19309号公報、特開昭60−3500
5号公報、特開昭60−35006号公報、特開昭60
−35007号公報、特開昭60−35008号公報、
特開昭61−130314号公報、特開平3−1630
88号公報、特開平4−268307号公報、特開平9
−12790号公報、特開平9−87313号公報、、
特開平10−508055号公報、特開平11−802
33号公報、特表平10−508055号公報、等に記
載のメタロセン系触媒、特開平10−316710号公
報、特開平11−100394号公報、特開平11−8
0228号公報、特開平11−80227号公報、特表
平10−513489号公報、特開平10−33870
6号公報、特開表11−71420号公報記載の非メタ
ロセン系の錯体触媒を例示することができるが、これら
の中でも、一般的にはメタロセン触媒が使用され、その
中でも好適なメタロセン触媒の例としては、シクロペン
タジエン形アニオン骨格を少なくとも1個有し、かつ得
られる重合体の柔軟性という観点からは、C1対称構造
を有する周期表第3族〜第12族の遷移金属錯体が好ま
しい。更に、高分子量の重合体を得るに際してのメタロ
セン触媒を用いた好適な製造方法の例として、特開平1
1−293047号公報に詳細に開示されている。
【0035】本発明の成分(C)は、下記(C−1)及
び/又は(C−2)である。 (C−1):ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物と
からなる共重合体 (C−2):(C−1)の水素添加物
【0036】上記成分(C−1)にかかるビニル芳香族
化合物として、スチレン、α−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、ビニルキシレン、モノクロルスチレン、
ジクロルスチレン、モノブロムスチレン、ジブロムスチ
レン、フルオロスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、エチルスチレン及びビニルナフタレンを例示するこ
とができる。これらの化合物は、単独で用いてもよい
し、2種以上を組合せて用いてもよい。これら化合物の
中、スチレンが好ましい。
【0037】上記成分(C−1)にかかる共役ジエン化
合物として、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3
−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−ネオペンチル−
1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエ
ン、2−シアノ−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペ
ンタジエン類、直鎖共役ヘキサジエン、及び側鎖共役ヘ
キサジエンを例示することができる。これらの化合物
は、単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いて
もよい。これら化合物の中、1,3−ブタジエンやイソ
プレンが特に好ましい。
【0038】成分(C−1)におけるビニル芳香族化合
物と共役ジエン化合物の結合様式は、ランダム共重合、
ブロック共重合、グラフト共重合、交互共重合といった
様式をとることができるが、得られる多層ペレットを用
いて成形した成形品の柔軟性や弾性回復性の観点から、
ブロック共重合が好ましい。
【0039】成分(C−1)がブロック共重合体である
場合は、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役ジエ
ン化合物重合体ブロックから構成される。
【0040】ビニル芳香族化合物重合体ブロック中の、
ビニル芳香族化合物単位の含有量は好ましくは60重量
%以上、さらに好ましくは80〜100重量%である。
この場合、他に含有される共単量体の種類は特に限定さ
れず、例えば共役ジエン化合物をあげることができる。
ビニル芳香族化合物含有量が60重量%未満であると、
得られる多層ペレットを用いて成形した成形品の機械的
強度が劣る場合がある。
【0041】共役ジエン化合物重合体ブロック中の、共
役ジエン化合物単位の含有量は好ましくは60重量%以
上、さらに好ましくは80〜100重量%である。この
場合、他に含有される共単量体の種類は特に限定され
ず、例えばビニル芳香族化合物をあげることができる。
共役ジエン化合物含有量が60重量%未満であると、得
られる多層ペレットを用いて成形した成形品の柔軟性が
劣る場合がある。
【0042】また、共役ジエン化合物重合体ブロックに
おける共役ジエン単位のビニル結合含量は、好ましくは
20%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好まし
くは60%以上である。この場合、ビニル結合含量が過
少の場合、得られる多層ペレットを用いて成形した成形
品の柔軟性が劣る場合がある。
【0043】ブロック共重合体である場合、成分(C−
1)は、下式(3)〜(5)で表すことができるる (H−S)n (3) (H−S)n−H (4) (H−S)n−X (5) (式中、Hはビニル芳香族化合物重合体ブロックを表
し、Sは共役ジエン化合物重合体ブロックを表し、Xは
カップリング剤残基を表し、nは1以上の整数を表す)
【0044】成分(C−1)中の、ビニル芳香族化合物
重合体ブロックと、共役ジエン化合物重合体ブロックと
の好ましい含有比率(重量比)は2/98〜50/50
である。該比率が2/98未満であると、得られる多層
ペレットを用いて成形した成形品の弾性が低くなる場合
がある。該比率が50/50を超えると、得られる多層
ペレットを用いて成形した成形品の柔軟性が劣る場合が
ある。
【0045】上式(3)で表される成分の一般的な製造
方法として、有機リチウム化合物のような重合開始剤を
用いて、有機溶媒中で、先ずビニル芳香族化合物または
共役ジエン化合物を重合させて重合体ブロックHまたは
重合体ブロックSを生成させ(工程1)、次いで、共役
ジエン化合物またはビニル芳香族化合物を重合させて重
合体ブロックSまたは重合体ブロックHを生成させる
(工程2)からなる方法を例示することができる。nが
2以上の成分は、工程1及び2をそれぞれ2回以上繰り
返すことによって製造することができる。
【0046】上式(4)で表される成分の一般的な製造
方法として、上記と同様に、先ず重合体ブロックHを生
成させ(工程1)、次いで、重合体ブロックSを生成さ
せ(工程2)、更に重合体ブロックHを生成させる(工
程3)からなる方法を例示することができる。nが2以
上の成分は、工程1及び2をそれぞれ2回以上繰り返す
ことによって製造することができる。
【0047】上式(5)で表される成分は、上式(3)
で表される成分の製造過程において得られるブロック共
重合体(H−S)nと、カップリング剤とを反応させこ
とによって得ることができる。
【0048】カップリング剤として、アジピン酸ジエチ
ル、ジビニルベンゼン、テトラクロロシラン、ブチルト
リクロロシラン、テトラクロロスズ、ブチルトリクロロ
スズ、ジメチルジクロロシラン、テトラクロロゲルマニ
ウム、1,2−ジブロモエタン、1,4−クロロメチル
ベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタン、エポキシ
化アマニ油、トリレンジイソシアネート、及び、1,
2,4−ベンゼントリイソシアネートを例示することが
できる。
【0049】成分(C−2)の製造方法として、成分
(C−1)を不活性溶媒中に溶解し、次いで、1〜10
0kg/cm2Gの加圧水素下、水素化触媒を用いて2
0〜150℃で、成分(C−1)中の共役ジエン化合物
重合体ブロックを水素添加する工程からなる方法を例示
することができる。水素添加率は、水素化触媒、成分
(C−1)の使用量、水素圧力および反応時間のような
条件を変えることによって調節することができる。
【0050】成分(C)として市販品を用いてもよい。
成分(C−1)及び(C−2)は、それぞれ単独で用い
てもよく、両者を併用してもよい。得られる多層ペレッ
トを用いて成形した成形品に耐光性、耐熱性が要求され
る場合は(C−2)を使用することが好ましい。
【0051】本発明の多層ペレットは、(A)を鞘と
し、(B)及び/又は(C)を芯とする形状を有し、芯
層及び鞘層の少なくとも2層を有する。本発明の目的を
損なわない範囲で、必要に応じ他の層を有してもよい。
【0052】芯層は、(B)単独、(C)単独、(B)
ならびに(C)の併用、(B)を含む組成物、(C)を
含む組成物、(B)及び(C)を含む組成物、とする。
【0053】(B)と(C)を併用する場合、(B)と
(C)の混合比率は任意に選択されるが、得られる多層
ペレットを用いて成形した成形品に耐光性が要求される
場合は(B)を50重量部以上使用することが好まし
く、一方得られる多層ペレットを用いて成形した成形品
に弾性回復性が要求される場合は(C)を50重量部以
上使用することが好ましい。
【0054】(B)や(C)を組成物とする場合は、成
分(A)である結晶性ポリオレフィン樹脂の他、(B)
や(C)以外のゴム成分、たとえば、天然ゴム、ポリブ
タジエン、液状ポリブタジエン、ポリアクリロニトリル
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、ス
チレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレ
ン共重合体ゴム、部分水添アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体ゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、フッ
素ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、シリコーンゴ
ム、ウレタンゴム、イソブチレン−イソプレン共重合体
ゴム、ハロゲン化イソブチレン−イソプレン共重合体ゴ
ム、(B)以外のエチレン−αオレフィン共重合体エラ
ストマー等や、架橋剤、架橋助剤、老化防止剤、酸化防
止剤、オゾン劣化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の
各種安定剤、帯電防止剤、スリップ剤、内部剥離剤、着
色剤、分散剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤、
抗菌剤、石油樹脂、難燃剤、発泡剤、発泡助剤、高周波
加工助剤、などの添加剤を適宜配合することができる。
【0055】得られる多層ペレット同士の互着性を更に
低減させるためには、芯材を構成する(B)及び/又は
(C)100重量部に対し成分(A)を1〜10重量部
含むことが好ましい。成分(A)が過少であると、互着
性防止改良効果が十分に得られないことがあり、一方成
分(A)が過多であると、得られる多層ペレットを用い
て成形した成形品の柔軟性に劣ることがある。
【0056】本発明の多層ペレットの鞘材(A)は、芯
材を構成する(B)及び/又は(C)よりも粘着性の低
いものを用いる。粘着性の低いものを用いることによ
り、ペレットの互着を防止することができ、取扱いを容
易にすることができる。鞘層は、芯材を覆いペレット同
士の互着を防止できる接着防止性能を発揮できる厚み以
上であればよい。一方、芯材と鞘材をブレンドして熱可
塑性エラストマーを製造する場合等は、芯材と鞘材の比
率をそのブレンド比率と同一にすることにより、熱可塑
性エラストマーの製造を容易にすることができる。通常
の場合、芯層と鞘層の重量比率が50/50〜99/1
の範囲であることが好ましく、50/50〜95/5の
範囲であることがより好ましい。芯層の重量比率が過多
(鞘層の重量比率が過少)であると、得られる多層ペレ
ットの互着防止効果が十分に得られないことがあり、一
方芯層の重量比率が過少(鞘層の重量比率が過多)であ
ると、得られる多層ペレットを用いて成形した成形品の
柔軟性に劣ることがある。
【0057】本発明の多層ペレットの製造方法として
は、鞘層構成成分(A)ならびに芯層構成成分(B)及
び/又は(C)を溶融した状態で二層又は多層ストラン
ドダイ装置に供給し、(A)を外層とし、(B)及び/
又は(C)を内層とする二層又は多層ストランドを押出
し、冷却し、カッティングする方法が例示される。
【0058】芯層及び鞘層を構成するものを供給する方
法は、特に制限はない。芯層と鞘層を構成する成分をそ
れぞれ別個の押出機により供給する方法でも良く、又は
(B)及び/又は(C)重合装置の後ラインを利用して
も良い。
【0059】(B)及び/又は(C)の供給装置として
は、フィーダールーダー、コールドフィード押出機、二
軸テーパ押出機等があげられ、押出機は1軸押出機でも
2軸押出機でもよい。
【0060】中でも、得られる多層ペレットの互着性を
低減しかつ生産効率を高くする観点からは、(i)複数
の押し出し機を用いて、鞘成分(A)並びに芯成分
(B)及び/又は(C)をクロスヘッドダイに供給し、
(ii)芯成分(B)及び/又は(C)の周囲を鞘成分
(A)で覆われた多層ストランドを複数押出し成型し、
(iii)複数の多層ストランドを切断することで多層ペ
レットを得る方法が好ましい。
【0061】使用する押し出し機の最少台数としては、
目的とする多層ペレットの層数に応じて用意すればよ
く、芯鞘2層構造の場合は押し出し機を最低2台、芯
層、鞘層の他もう1層を加える場合は押し出し機を最低
3台用意すればよい。
【0062】使用するクロスヘッドダイの好適な構造の
例としては、EP1063070−A2に詳細に開示さ
れている。
【0063】多層ストランドの押し出し成型本数は、押
し出し機の最大吐出能力に応じて決めるべきであり一概
に論じることはできないが、多層ストランド1本あたり
の最大生産能力は1〜60kg/時間が好ましく、より
好ましくは5〜20kg/時間である。多層ストランド
1本あたりの生産量が過少であると、生産効率が低く生
産コスト的に不利な場合があり、一方多層ストランド1
本あたりの生産量が過多であると、ペレット形状が悪化
しペレットの互着性が高くなったり、ペレットの流動性
が低下する場合がある。
【0064】複数の多層ストランドの切断方法として
は、溶融押出後にストランドをカッティングした後それ
を水中に落として冷却する方法や、ストランドを冷却水
槽に導入し冷却した後カッティングしペレットとする方
法等があげられる。通常、ストランドを冷却水槽に導入
する方法が一般的である。
【0065】溶融押出するストランドの太さは特に制限
されるものではないが、直径が0.5〜20mmが好ま
しく、より好ましくは2〜8mmである。
【0066】冷却した芯鞘型のストランドを好ましくは
長さ1〜5mm、より好ましくは2.5〜3.5mmに
切断することにより、本発明の多層ペレットが得られ
る。本発明の多層ペレットはストランドと同様に(B)
及び/又は(C)を含む芯層が接着性の少ない(A)を
含む鞘層により被覆された構造である。
【0067】ペレットの形状は、通常は、円柱状である
が、断面形状は任意であり、適当なダイスを選択するこ
とにより角柱状、楕円の断面等任意の形状にすることが
できる。
【0068】また、ペレットの生産性を向上するため、
同心円状に配置された複数の押出口を有するストランド
成型装置を使用して複数本のストランドを同時に製造す
る方法も採用できる。
【0069】多層ペレットは、そのペレットの表面に、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、タルク、ステ
アリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛
及びポリオレフィンパウダーのうちの一種又は二種以上
が打粉されているものであることが、互着をさらに押
え、あるいはサイロ等から取出す際のペレットのブリッ
ジ現象の抑制の観点から好ましい。打粉量はペレットの
サイズ、形状に応じて必要量添加すればよいが通常多層
ペレットに対して0.05〜3重量部添加する。添加量
が少なすぎると互着をさらに押える効果ができず、多す
ぎると得られる最終製品の物性等の低下及び製造コスト
上昇の原因となる。特に、得ようとする多層ペレットを
用いた製品の透明性が重要な場合は、ポリオレフィンパ
ウダーを用いることが好ましい。ポリオレフィンパウダ
ーとしてはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂
のパウダーがあげられる。
【0070】ポリオレフィンパウダーの平均粒径は、好
ましくは500μm以下、特に好ましくは300μm以
下である。粒径が大きいとペレット表面に付着できずに
互着性改良効果が得られない場合がある。
【0071】芯材を構成する成分(B)及び/又は
(C)と鞘材を構成する成分(A)をブレンドして熱可
塑性エラストマーを製造する場合、芯材成分と鞘材成分
の比率が目的とする熱可塑性エラストマー中のゴムと樹
脂の比率と異なる場合は、多層ペレットに付加成分を加
えて混練し、成型すればよい。
【0072】付加成分としては、追加添加成分としての
成分(A)、(B)、(C)の他、前述した(B)や
(C)の組成物の構成成分を用いればよい。一方、多層
ペレット中の芯材成分と鞘材成分の比率が、目的とする
熱可塑性比率と同一の場合は、ペレットをそのまま混錬
することにより所望の熱可塑性エラストマーを得ること
ができる。
【0073】このようにして製造された熱可塑性エラス
トマーは、その優れた特徴を利用して、車両部品、電気
・電子機器部品、電線、建築材料、農・水産・園芸用
品、化学産業用品、土木資材、産業・工業資材、家具、
文房具、日用・雑貨用品、衣服、容器・包装用品、玩
具、レジャー用品、医療用品等の用途に用いることがで
きる。車両部品としては、たとえば、インパネ、ドア、
ピラー、エアーバッグカバー等の自動車内装表皮、オー
バーフェンダー、クラウディングパネル、ルーフレー
ル、サイドモール等の自動車外装部品、ホース、チュー
ブ、ガスケット、パッキング、ウェザーストリップ、各
種シールスポンジ、ウォッシャー液ドレンチューブ、燃
料タンク用クッション材、自転車部品等があげられる。
電気・電子機器部品としては、たとえば、電気・機部
品、電子部品、弱電部品、家電部材、冷蔵庫用品、照明
器具、電気用各種カバー等があげられる。電線として
は、プラスチックケーブル、絶縁電線、電線保護材等が
あげられる。建築材料としては、たとえば、リブ、巾
木、パネル、ターポリン等の壁・天井材用途、波板、
樋、屋根下地材等の屋根材用途、敷居材、タイル等の床
部材用途、目地、目地棒、防水シート等の防水用途、ダ
クト、ケーブルダクト、プレハブ部材、浄化槽等の設備
・装置部品用途、建築用エッジ、建築用ガスケット、カ
ーペット抑え、アングル、ルーバー等の構造・造作材用
途、ジョイナー、養生シート等の工業資材用途があげら
れる。農・水産・園芸用品としては、たとえば、農業用
ハウス用途等があげられる。産業・工業用資材として
は、たとえば、機械カバー、機械部品、パッキング、ガ
スケット、フランジ、レザー帆布、ボルト、ナット、バ
ルブ、金属保護用フィルム、ポリエチレンやポリプロピ
レン等の熱可塑性樹脂組成物を補強材として複合使用し
た凹凸付ホース等があげられる。家具としては、たとえ
ば、キャビネット、スツール、ソファー、マット、カー
テン、テーブルクロス等があげられる。文房具として
は、カードケース、筆記具ケース、アクセサリー、キー
ケース、キャッシュカードケース、ステッカー、ラベ
ル、ブックカバー、ノートカバー、バインダー、手帳、
表紙、ファイル、カード、定期類、下敷き、ホルダー、
マガジントレー、アルバム、テンプレート、筆記具軸等
があげられる。日用・雑貨用品としては、たとえば、風
呂蓋、すのこ、バケツ、洋服カバー、布団ケース、洋
傘、傘カバー、すだれ、裁縫用具、棚板、棚受け、額
縁、エプロン、トレー、テープ、紐、ベルト類、鞄、等
があげられる。衣服としては、レインコート、合羽、雨
具シート、子供レザーコート、靴、シューズカバー、履
き物、手袋、スキーウエア、帽子、帽子用副資材等があ
げられる。容器・包装用品としては、たとえば、食品容
器、衣料包装品、梱包・包装資材、化粧品瓶、化粧品容
器、薬品瓶、食品瓶、理化学瓶、洗剤瓶、コンテナ、キ
ャップ、フードパック、積層フィルム、工業用シュリン
クフィルム、業務用ラップフィルム等があげられる。医
療用品としては、たとえば、輸液バック、連続携行式腹
膜透析バック、血液バック等があげられる。
【0074】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、これらは例示のためのものであり、本発明を
限定するものではない。 [1]オレフィン共重合体(B)の合成 参考例1 攪拌羽根を備えた100LのSUS製重合器を用いて連
続的にエチレン、プロピレン、1−ブテンの共重合を行
った。すなわち、重合器下部から重合溶媒としてヘキサ
ンを98L/時間、エチレン0.40Kg/時間、プロ
ピレン24.00Kg/時間、1−ブテン1.81Kg
/時間の速度で連続的に供給する。一方、重合器上部か
ら重合器中の重合液が100Lとなるように連続的に重
合液を抜き出す。触媒としてジメチルシリル(テトラメ
チルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−
5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライ
ド、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレート、トリイソブチルアルミニウム(以後
TIBAと略記)をそれぞれ0.005g/時間、0.
268g/時間、2.315g/時間の速度で重合器下
部から重合器中に連続的に供給した。また、分子量調節
を水素により行った。共重合反応は、重合器外部に取り
付けられたジャケットに冷却水を循環させることで38
℃で行った。重合器から抜き出した重合液に少量のエタ
ノールを添加して重合反応を停止させ、脱モノマー、水
洗浄後、大量の水中でスチームにより溶媒を除去して共
重合体を取り出し、80℃で昼夜減圧乾燥した。以上の
操作により、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合
が6.96Kg/時間の速度で行われた。その結果、エ
チレン(=x)含量4モル%、プロピレン含量92モル
%、1−ブテン含量(=y)4モル%、135℃テトラ
リン中での極限粘度[η]3.3のエチレン−プロピレ
ン−1−ブテン共重合体が得られた。概共重合体に酸化
防止剤としてイルガノックス1076(チバ・スペシャ
ルティ・ケミカルズ製)を0.6phr添加し、成分
(B)を得た。
【0075】[2]ペレットの製造 実施例1 [1]で得られたオレフィン共重合体組成物(B)を粉
砕機でチップ状に粉砕し、互着防止剤としてカルシウム
ステアレートを1phrまぶしたのち、芯用二軸押出機
(46φmm、L/D=35)に供給し、一方でランダ
ムポリプロピレン(商品名:住友ノーブレンS131、
住友化学工業社製、230℃MFR=1.2)を鞘用単
軸押出機(40φmm、L/D=25)に供給した。そ
れぞれの押出機から温度240℃で芯鞘型ダイ(口金6
個)に芯鞘比が、芯/鞘=95/5重量%で供給した。
押し出された6本のストランドを水槽に通し冷却しペレ
タイザーにてカッティングし、ペレット外径4.0φm
m、長さ4.0mm、鞘厚み0.06mmの芯鞘構造を
とる2層ペレットを得た。該ペレットに互着防止剤とし
てカルシウムステアレートを500ppmまぶした。
【0076】実施例2 鞘比が、芯/鞘=90/10重量%で供給した他は、実
施例1同様に実施し、ペレット外径4.0φmm、長さ
4.0mm、鞘厚み0.11mmの芯鞘構造をとる2層
ペレットを得た。該ペレットに互着防止剤としてカルシ
ウムステアレートを500ppmまぶした。
【0077】比較例1 実施例2で得たペレットを、230℃にて溶融押出成型
し、押し出されたストランドを水槽に通し冷却しペレタ
イザーにてカッティングし、ペレット外径4.0φm
m、長さ4.0mmの、(B)成分90重量%、ポリプ
ロピレン10重量%からなる単層練りこみペレットを得
た。該ペレットに互着防止剤としてカルシウムステアレ
ートを2000ppmまぶした。
【0078】[3]ペレットの互着性評価 内径85mmのビーカーにペレットを150g充填し、
1900g荷重をかけ、16時間室温に放置した後、ペ
レットをビーカーから取り出し、互着度合いを観察し
た。結果を表1に示した。 互着性の判定 ◎:全体的に互着がなく、容易に容器からペレットが取
り出せる。 ○:容器からの取り出し時は全体的に互着が認められる
が、容易にほぐすことができ、ペレットとしての使用が
可能となる。 ×:容器からの取り出し時に全体的に互着しており、容
易にほぐすことができず、ペレットとしての使用は困難
である。
【0079】[4]熱可塑性エラストマー組成物の製造
と評価 実施例1〜2、比較例1のペレットを、ブラベンダー社
製プラスチコーダーPLV151型を用いて、温度20
0℃、スクリュー回転数10rpmで5分間予備混練を
行った後、100rpmで5分間混練を行った。該組成
物をJIS−K−6758に準拠してプレス成形を行な
い、シートを作成した。該シートをJIS−K−625
3に準拠したデュロA型硬度計による硬さを測定し、柔
軟性を評価した。結果を表1に示した。
【0080】
【表1】
【0081】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ペ
レット同士の互着が少なくハンドリング性に優れ、加え
てポリオレフィン樹脂の柔軟化効果に優れた、特定の共
重合体を芯とする多層ペレットを提供することができ
た。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 9:06 C08L 9:06 23:16 23:16 (72)発明者 森 寛之 兵庫県伊丹市森本1丁目35番地 住化カラ ー株式会社内 Fターム(参考) 4F070 AA08 AA16 DA11 DA55 DC01 DC02 DC05 4F201 AA03 AA09 AA46J AA47 BA02 BC01 BC02 BC12 BC15 BC37 BD05 BL08 BL42 BL43 BQ47

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)を鞘とし、下記(B)及び/
    又は(C)を芯とする形状を有する多層ペレット。 (A):結晶性ポリオレフィン樹脂 (B):エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα
    −オレフィンからなる群から選ばれた二種以上のオレフ
    ィンを必須として構成され、エチレン、プロピレン及び
    C4〜20のα−オレフィンの炭素数の合計が6以上で
    あり、かつ下記式(1)を満足するオレフィン共重合体 [y/(x+y)]≧0.30 (式1) (xはエチレンの含有量(モル%)を表し、yは炭素数
    4〜20のα−オレフィンの含有量(モル%)を表
    す。) (C):下記(C−1)及び/又は(C−2) (C−1):ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物と
    からなる共重合体 (C−2):(C−1)の水素添加物
  2. 【請求項2】 (B)が、エチレン、プロピレン、炭素
    数4〜20のα−オレフィン及び環状オレフィンからな
    る群から選ばれた二種以上のオレフィンを必須として構
    成され、かつエチレン、プロピレン及びC4〜20のα
    −オレフィンの炭素数の合計が6以上である請求項1記
    載の多層ペレット。
  3. 【請求項3】 (B)が、任意のポリプロピレン系樹脂
    とからなる熱可塑性樹脂組成物の下記式(2)で定義さ
    れた弾性回復率Sが70≦Sの条件を充足するオレフィ
    ン共重合体である請求項1記載の多層ペレット。 弾性回復率S(%)=[(応力残留変形回復率)/(伸張変形率)]×100 ・・・(2) (但し、弾性回復率Sはポリプロピレン系樹脂20〜4
    0重量%及び、オレフィン共重合体80〜60重量%条
    件において定義されるものとする。)
  4. 【請求項4】 (A)と(B)及び/又は(C)の重量
    比率が50対50〜99対1である請求項1記載の多層
    ペレット。
  5. 【請求項5】 (i)複数の押し出し機を用いて、請求
    項1記載の(A)並びに(B)及び/又は(C)をクロ
    スヘッドダイに供給し、(ii)芯成分(B)及び/又は
    (C)の周囲を鞘成分(A)で覆われた多層ストランド
    を複数押出し成型し、(iii)複数の多層ストランドを
    切断することで多層ペレットを得る、芯材料の周囲を鞘
    材料で覆われた芯鞘構造を有する多層ペレットの製造方
    法。
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