JP2003045011A - スピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

スピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超高記録密度に対応した完全反射型のスピン
バルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドおよびその製造方法を
提供する。 【解決手段】 第1および第2の強磁性層からなるフリ
ー層7と、このフリー層7との間で結晶学的整合性を有
し、伝導電子を完全反射させる材料からなる緩衝層4と
を備えるようにした。これにより、フリー層の厚みを低
減しても上向きスピンをもった電子と下向きスピンを持
った電子との平均自由行程の差を維持することができ、
磁気抵抗変化率を増大させることができる。このような
SVMRヘッドは、より高記録密度化された記録媒体か
らの微弱な信号磁界を感知することが可能である。さら
に、縦バイアス層と導電性リードオーバーレイ層とを備
えるようにしたので、出力振幅およびセンサ部における
検出性能の安定性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巨大磁気抵抗効果
を利用した磁気再生ヘッドに関し、特に、極薄のフリー
層を備えたスピンバルブ型の巨大磁気抵抗効果再生ヘッ
ドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】初期の形式の磁気再生ヘッドは、パーマ
ロイのような磁性材料中での異方性磁気抵抗効果(anis
otropic magnetoresistive effect :AMR)を利用す
ることによって、ディスクおよびテープのような媒体上
に磁気的に格納されたデータを読み取るものであった。
AMR効果とは、所定の磁性材料の電気抵抗の変化rで
あり、磁性材料の磁化方向と、磁性材料中に流れる電流
の方向との角度に比例するものである。磁気信号によっ
て情報を記録する磁気テープや磁気ディスクといった磁
気記録媒体を再生する際、磁気記録媒体の再生箇所の移
動に伴って磁界が変化する。この磁界の変化が磁気再生
ヘッドにおける磁化の方向を変えるため、AMR効果に
よる電気抵抗変化が生じる。これにより、適切に設計さ
れた回路が磁気記録媒体に記録された情報を感知し、読
み取ることが可能となる。
【0003】しかし、AMR効果によって生じる磁気抵
抗変化率(magnetoresistive ratio:MR比)とも呼ば
れるわずかな抵抗変化の最大値Dr/r(Drは、異方
性磁界Hkとゼロ磁界との間で生じる磁性体の抵抗変化
である)は、数パーセント程度しかないという欠点があ
った。このため、AMR効果を利用した磁気再生ヘッド
では、磁気信号を十分正確に感知することが困難であっ
た。
【0004】1980年代後半から1990年代の初め
に、巨大磁気抵抗(GMR)という現象が発見され、こ
の現象は磁気再生ヘッド技術にすぐに適用された。GM
R効果は、厚みが2.0nm〜8.0nm程度の2つの
強磁性層が、導電性非磁性材料よりなるさらに薄い
(2.0nm〜3.0nm)層によって隔てられると、
2つの強磁性層の間での交換相互作用によって強磁性状
態(2つの強磁性層のスピン方向が互いに平行)あるい
は反強磁性状態(2つの強磁性層のスピン方向が互いに
反平行)となるという現象である。電子がこれらの層の
間を通過する際のスピン依存散乱の結果、このような階
層状の構造体の磁気抵抗は、強磁性状態の場合よりも反
強磁性状態の場合により高くなることがわかった。さら
に、GMR効果による抵抗変化は、AMR効果による抵
抗変化よりはるかに高かった。
【0005】こののち、スピンバルブ磁気抵抗(Spin V
alve Magnetoresistive;SVMR)効果と呼ばれるGM
R効果の一種が発見され、磁気再生ヘッド技術に導入さ
れた。このSVMR効果を利用した磁気再生ヘッド(以
下、SVMRヘッドという。)は、スピンバルブ構造と
いう積層構造を含んでいる。このSV構造は、コバルト
鉄合金(CoFe)あるいはニッケル鉄合金(NiF
e)等からなる2つの強磁性層と、それら2つの強磁性
層を隔てる、例えば、銅(Cu)のような導電性非磁性
材料よりなる薄層とを備えている。2つの強磁性層のう
ちの一方は、隣接する反強磁性層との交換結合によって
磁化方向が一定方向に固定されており、一般的に「ピン
ド層」と呼ばれる。他方の強磁性層は、磁化方向が一定
方向に固定されていない層、すなわちフリー層と呼ばれ
る。このフリー層は、磁気記録媒体の移動に伴って生じ
る外部磁界の微小な変化に応じてその磁化方向を回転さ
せることができる。この場合、フリー層の磁化方向回転
は、ピンド層の磁化方向には影響を与えない。このよう
に、一方の強磁性層における磁化方向が回転し、他方の
強磁性層における磁化方向との相対的な角度が変化する
と、SV構造における抵抗に変化が生じる。SVMRヘ
ッドでは、この抵抗変化を利用することにより、磁気記
録媒体の磁気信号を感知し磁気情報を読み取る。
【0006】他の種類のSVMRヘッドとしては、ピン
ド層として反強磁性層を利用したものがある。Nepela等
は米国特許第5717550号において、緩衝層が軟磁
性層(保磁力が小さい層)と隣接して積層されているS
VMRヘッドを開示している。このSVMRヘッドに
は、ピンド層の磁化方向を固定するための反強磁性層が
含まれており、緩衝層によってより強い交換結合が反強
磁性層に生じるようになっている。さらに、このSVM
Rヘッドでは、軟磁性層により磁気抵抗センサ部に縦バ
イアスが印加されるようになっている。また、Brnard等
による米国特許第5919580号では、ピンド層を固
定するためのピンニング層として機能するクロム(C
r)とアルミニウム(Al)とからなる反強磁性層を含
むSVMRヘッドについて開示されている。
【0007】フリー層とピンド層とが積層された構造体
は、信号磁界を検知できる磁気トンネル接合(MTJ)
デバイスを形成する際に利用され、また、磁気ランダム
アクセスメモリ(Magnetic Random Access Memory ;M
RAM)のメモリアレイ中のメモリセルとして使用され
る。SVMRヘッドとMTJデバイスとの間には構造的
な類似性があるが、機能的な類似性はほとんどない。Ga
llagher 等による米国特許第5841692号では、上
部電極スタックが交換結合によって固定されないフリー
層を含んでいるMTJデバイスについて開示されてい
る。この上部電極スタックは、ピンド層上に積層された
トンネル層の上部に形成され、このピンド層の磁気モー
メントは、ピンド層より下部に形成されている反強磁性
層との界面で生じる交換結合によって固定されている。
このMTJデバイスにおける上部電極スタックは、「2
0nm厚の白金(Pt)層/4nm厚のニッケル鉄合金
(NiFe)層/10nm厚のマンガン鉄合金(MnF
e)層/8nm厚のNiFe層」という構成の積層体で
ある。この場合、MnFe層は、NiFe層同士を反強
磁性結合させるように機能する。Parkinは米国特許57
64567号により、シード層、反強磁性層、ピンド
層、トンネル層、フリー層とが順に形成された積層体
と、この積層体の両側面を挟み込む一対の導電リード層
とを含んでなるMTJデバイスについて開示している。
さらに、Parkinは米国特許第5936293号により、
「硬磁性層/軟磁性層(すなわち、高保磁力層/低保磁
力層)」という積層構造を備えるMTJデバイスを開示
している。このMTJデバイスでは、隣接した縦バイア
ス層によって、上記の「硬磁性層/軟磁性層」を横切る
ように磁気バイアスが印加される。これにより、磁壁移
動によって「硬磁性層/軟磁性層」が消磁されてしまう
ことを抑制することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】SV構造は、磁気再生
ヘッドのセンサ部として用いられる標準的な構造の1つ
になっている。しかしながら最近では、超高記録密度
(例えば、60Gb/inch2 ≒9.3Gb/cm2
を越える記録密度)化がますます進んでおり、ビットの
線密度(1インチ当たりのビット数、すなわちBPI)
およびトラック密度(1インチ当たりのトラック数すな
わちTPI)の著しい向上に対応することが可能な(上
記したようなMTJデバイスとは異なる)SVMR再生
ヘッドに対する要求が高まっている。その結果、SVM
Rヘッドを設計するにあたり、高い信号出力を維持する
ためにトラック幅をより狭くし、フリー層をより薄くす
るという方向に向かうようになっている。このようにS
VMRヘッドについては、記録密度向上に追従するため
の継続的な開発が要求されている。ところで、MTJデ
バイスは上記したようなGMR同様の課題を抱えている
わけではないので、MTJデバイスにおいて、極薄のフ
リー層や、MR比および再生出力の向上に対応するため
の方法を見出すことはできない。さらに、上記のBarnar
d 等やNepala等によって開示された再生ヘッドは、記録
密度の増加に対応可能な極薄のフリー層を備えていな
い。
【0009】極薄のフリー層を設けることは、MR比の
向上と共に、高密度化された磁気記録データを再生する
際、より高い信号強度を得るために有効な方法である。
ここで、「極薄のフリー層」とは、その磁気モーメント
が、厚み2.0nmのCo90Fe10の磁気モーメント
か、または、厚み3.6nmのNi80Fe20の磁気モー
メントよりも少ない磁気モーメントを有する強磁性層と
して定義されるものである。
【0010】なお、本発明に関連する米国特許出願(整
理番号HT99−031)では、本出願人が、磁気再生
ヘッドの電気的な出力に影響を与えずに、より薄い再生
ヘッド構造を実現できるバイアス補填層(BCL:bias
compensation layer )を既に開示している。本発明に
関連する他の米国特許出願(整理番号HT99−03
5)では、本出願人が、完全反射の程度を増強し、上向
きスピン電子の平均自由行程および下向きスピン電子の
平均自由行程の差をより大きな値にすることができるシ
ンセティック反強磁性被固定層を備えたシングルトップ
スピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド用の材料の組成
について開示している。
【0011】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、完全反射型のスピンバルブ型
磁気抵抗効果再生ヘッドおよびその製造方法を提供する
ことにある。
【0012】本発明の第2の目的は、超高密度(100
Gb/in2 ≒15.5Gb/cm 2 )の磁気記録媒体
を再生可能な完全反射型のスピンバルブ型磁気抵抗効果
再生ヘッドおよびその製造方法を提供することにある。
【0013】本発明の第3の目的は、フリー層の磁歪が
小さい正値であって、高い信号出力を得ることのできる
完全反射型のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドお
よびその製造方法を提供することにある。
【0014】本発明の第4の目的は、従来のスピンバル
ブ構造に見られる出力振幅の劣化を克服し、検出性能の
安定性が改善された導電性リードオーバーレイ層と、縦
バイアス層とを備えた完全反射型のスピンバルブ型磁気
抵抗効果再生ヘッドおよびその製造方法を提供すること
にある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のスピンバルブ型
磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法は、伝導電子を完全
反射し、超高記録密度に対応したスピンバルブ型磁気抵
抗再生ヘッドの製造方法であり、下部基体上に、信号磁
界を感知する積層構造のフリー層を備えたセンサ部を形
成する第1の工程と、このセンサ部の両側に、縦バイア
ス層を形成する第2の工程と、この縦バイアス層を覆っ
て対称的に延在するように導電性リードオーバーレイ層
を形成し、センサ部におけるトラック幅に対応する幅を
規定する第3工程とを含み、第1の工程が、シード層を
形成する第4の工程と、このシード層上に、前記フリー
層との間で結晶学的整合性を有し、伝導電子を完全反射
させる材料により緩衝層を形成する第5の工程と、この
緩衝層上に、磁気的に自由な層として機能するフリー層
を、強磁性材料を積層することによって形成する第6の
工程と、このフリー層上に、非磁性材料を用いて非磁性
層を形成する第7の工程と、この非磁性層上に、シンセ
ティック反強磁性被固定層を形成する第8の工程と、こ
のシンセティック反強磁性被固定層上に、固定作用層を
形成する第9の工程と、この固定作用層上に、保護層を
形成する第10の工程とを含むようにしたものである。
【0016】本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生
ヘッドの製造方法では、センサ部を形成するにあたっ
て、フリー層との間で結晶学的整合性を有し、伝導電子
を完全反射させる材料により緩衝層を形成する工程と、
この緩衝層上に、磁気的に自由な層として機能するフリ
ー層を、強磁性材料を積層することによって形成する工
程とを含むようにした。これにより、上向きスピンをも
った電子と下向きスピンを持った電子との平均自由行程
の差を維持することができる。
【0017】さらに、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗
効果再生ヘッドおよびその製造方法では、第1の強磁性
層と第2の強磁性層とを順に積層するステップを含むこ
とによりフリー層を形成することが好ましい。この場
合、第1の強磁性層が少なくともニッケル鉄合金を含
み、1nm以上1.6nm以下の厚みとなるようにし、
第2の強磁性層が少なくともコバルト鉄合金を含み、1
nm以上1.6nm以下の厚みとなるようにすることが
好ましい。
【0018】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、第1の強磁性層
との間で結晶学的整合性を有する第1の層と、第2の強
磁性層との間で結晶学的整合性を有する第2の層とを含
むように緩衝層を形成することが好ましい。この場合、
第1の層が少なくともルテニウムを含み、0.4nm以
上0.6nm以下の厚みとなるようにし、第2の層が少
なくとも銅を含み、0.4nm以上0.6nm以下の厚
みとなるようにすることが好ましい。
【0019】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、フリー層とシン
セティック反強磁性固定層とが磁気的に交換結合するよ
うに非磁性層を設けることが好ましく、非磁性層は、層
間結合磁界の信号およびその大きさを制御可能な程度の
厚みを有することが好ましい。この場合、非磁性層は銅
を含み、1.6nm以上2.2nm以下の厚みとするこ
とが好ましい。
【0020】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、第1の反平行強
磁性層と、スペーサ層と、第2の反平行強磁性層とを順
に積層してシンセティック反強磁性被固定層を形成する
ことが好ましく、第1の反平行強磁性層と第2の反平行
強磁性層とがスペーサ層を介して交換結合することが好
ましい。第1の反平行強磁性層の厚みは、第2の反平行
強磁性層の厚みよりも大きくなるようにしてもよい。そ
の場合、第1の反平行強磁性層がコバルト鉄合金からな
り、1.5nmを超えて2nm以下の厚みとなるように
し、スペーサ層がルテニウムからなり、0.7nm以上
0.8nm以下の厚みとなるようにし、第2の反平行強
磁性層がコバルト鉄合金からなり、1.5nm以上2n
m未満の厚みとなるようにすることが望ましい。
【0021】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、第1の反平行強
磁性層の厚みは、第2の反平行強磁性層の厚みよりも小
さくなるようにしてもよい。その場合、第1の反平行強
磁性層がコバルト鉄合金からなり、1.6nm以上2n
m以下の厚みとなるようにし、スペーサ層がルテニウム
からなり、0.7nm以上0.8nm以下の厚みとなる
ようにし、第2の反平行強磁性層がコバルト鉄合金から
なり、1.8nm以上2.1nm以下の厚みとなるよう
にすることが望ましい。
【0022】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、マンガン白金合
金を用いて、10nm以上20nm以下の厚みとなるよ
うに固定作用層を設けることが好ましい。さらに、ニッ
ケルクロムおよびタンタルのうちの少なくとも1種を用
いて、2nm以上3nm以下の厚みとなるように保護層
を設けることが好ましい。
【0023】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、高保磁力を有す
る磁性材料を用いて縦バイアス層を設けることが好まし
く、特にコバルト白金クロム合金を用いて、15nm以
上25nm以下の厚みとすることが好ましい。
【0024】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドおよびその製造方法では、5nmの厚みの
タンタル層と、25nmの厚みの金層と、5nmの厚み
のタンタル層とを順に積層し、全体で35nmの厚みと
なるように導電性リードオーバーレイ層を設けることが
好ましい。
【0025】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドは、伝導電子を完全反射し、超高記録密度
に対応したスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドであ
り、積層構造からなり、信号磁界を感知するフリー層を
備えたセンサ部と、このセンサ部分の両側に延在する硬
質磁性材料よりなる縦バイアス層と、縦バイアス層を覆
って対称的に延在し、センサ部におけるトラック幅に対
応する幅を規定する導電性リードオーバーレイ層とを含
み、センサ部が、シード層と、フリー層との間で結晶学
的整合性を有し、伝導電子を完全反射させる材料よりな
る緩衝層と、強磁性材料の積層構造を有するフリー層
と、非磁性材料よりなる非磁性層と、積層構造を有する
シンセティック反強磁性被固定層と、反強磁性材料より
なる固定作用層と、保護層とがこの順に積層された積層
構造を含むようにしたものである。
【0026】また、本発明のスピンバルブ型磁気抵抗効
果再生ヘッドでは、センサ部において、フリー層との間
で結晶学的整合性を有し、伝導電子を完全反射させる材
料よりなる緩衝層と、強磁性材料の積層構造を有するフ
リー層とを含むようにした。これにより、上向きスピン
をもった電子と下向きスピンを持った電子との平均自由
行程の差を維持することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て適宜、図面を参照して詳細に説明する。
【0028】最初に、図1を参照して、主に、本発明の
実施の形態に係るスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
ド(以下、SVMRヘッドという。)の構成について説
明する。
【0029】図1は、本発明の実施の形態に係るSVM
Rヘッドの断面構成を表すものである。図1では、SV
MRヘッドの、エアベアリング面(磁気記録媒体に対向
する面)に沿った要部断面構成を表している。
【0030】このSVMRヘッドは、主に、下部基体2
上に配設されたセンサ部30と、このセンサ部30の両
側に延在する硬質磁性材料よりなる縦バイアス層18
と、この縦バイアス層18およびセンサ部30を覆うよ
うに配設された導電性リードオーバーレイ層20とを備
えている。この導電性リードオーバーレイ層20上には
上部基体23が配設され、さらに、上部基体23上に
は、上部シールド層8が配設されている。下部基体2の
下側(センサ部30とは反対側)には、下部シールド層
9が形成されている。このSVMRヘッドは、磁気記録
媒体等の外部からの信号磁界に応じてセンサ部30の電
気抵抗が変化することを利用して、磁気記録媒体等の記
録情報を読み出すようになっている。
【0031】下部シールド層9は、例えば、ニッケル鉄
合金(NiFe)等の磁性材料からなり、センサ部30
に不要な磁界の影響が及ぶのを阻止する機能を有する。
下部基体2は、10〜20nmの厚みを有し、アルミナ
(Al2 3 )等の絶縁材料からなるものである。同様
に、上部基体23も、アルミナ等の絶縁材料からなる。
上部シールド層8は、例えば、ニッケル鉄合金(NiF
e)等の磁性材料からなり、下部シールド層9と同様
に、センサ部30に不要な磁界の影響が及ぶのを阻止す
る機能を有する。
【0032】センサ部30は、下部基体2側から順に、
シード層3、緩衝層4、フリー層7、非磁性層10、シ
ンセティック反強磁性被固定(Synthetic Antiferroma
gnetic Pinnned,SyAP)層12、固定作用層25お
よび保護層22が順に積層されたものである。センサ部
30の詳細な構成については、SVMRヘッドの製造方
法と併せて後述する。
【0033】縦バイアス層18は、フリー層7の磁化の
向きを揃え、単磁区化し、いわゆるバルクハウゼンノイ
ズの発生を抑える機能を示すものである。この縦バイア
ス層18は、例えば、高保磁力を有する硬質磁性材料、
具体的にはコバルト白金クロム(CoPtCr)を含む
磁性材料からなり、15nm以上25nm以下の厚みを
有する。
【0034】導電性リードオーバーレイ層20は、セン
サ部30にセンス電流を導くためのものである。この導
電性リードオーバーレイ層20は、5nmの厚みを有す
る下部タンタル(Ta)層20Aと、25nmの厚みを
有する金(Au)層20Bと、5nmの厚みを有する上
部タンタル(Ta)層20Cとが順に積層され、全体の
厚みが35nmとなった3層構造である。下部タンタル
層20Aはセンサ部30および縦バイアス層18の全体
を覆うように配設されており、金層20Bおよび上部タ
ンタル層20Cは、センサ部30上の中央部で分断さ
れ、端面21を有している。
【0035】本実施の形態のSVMRヘッドでは、縦バ
イアス層18によってセンサ部30に縦方向バイアスが
印加された状態において、導電性リードオーバーレイ層
20にセンス電流が付与されるとセンサ部30にGMR
効果が生じる。このGMR効果を利用し、磁気記録媒体
に記録された信号磁界をセンサ部30によって検出する
ことにより、磁気記録情報の再生を行う。
【0036】次に、図1を参照して、主に、本発明の実
施の形態に係るSVMRヘッドの製造方法について説明
する。さらに、SVMRヘッドの製造方法と併せて、セ
ンサ部30の構成および機能についても説明する。
【0037】まず、例えば、アルティック(Al2 3
・TiC)よりなる基体(図示せず)を用意し、その基
体上に絶縁層を形成した後、例えばスパッタリング法に
より下部シールド層9を形成する。さらに、例えばスパ
ッタリング法によりアルミニウム膜を形成し、酸化処理
することでAl2 3 からなる下部基体2を形成する。
【0038】続いて、下部基体2上に、センサ部30を
形成する。ます、シード層3と、緩衝層4とを順に積層
する。シード層3は、厚みが5.0nm以上6.0nm
以下であり、ニッケルクロム合金(NiCr)等で構成
され、磁気抵抗効果を高める機能を有するものである。
緩衝層4は、フリー層7に含まれる後述の第1の強磁性
層との間で結晶学的整合性を有する第1の層と、後述の
第2の強磁性層との間で結晶学的整合性を有する第2の
層とを順に積層したものである。具体的には、緩衝層4
は、少なくともルテニウム(Ru)を含み、厚みが0.
4nm以上0.6nm以下である第1の層と、少なくと
も銅(Cu)を含み、厚みが0.4nm以上0.6nm
以下である第2の層とを順に積層したものである。この
場合、第1の層および第2の層は、いずれも0.5nm
の厚みであることが望ましい。緩衝層4は、フリー層7
との界面において伝導電子の散乱を起こさず、電子の完
全反射を促進する。
【0039】次に、緩衝層4上に第1の強磁性層と第2
の強磁性層とを順に積層することによりフリー層7を形
成する。フリー層7は、軟磁性層とも呼ばれ、磁気記録
媒体からの信号磁界に応じて磁化の向きが変化するもの
である。ここでは、第1の磁性層を、少なくともNiF
eを用いて1nm以上1.6nm以下の厚みとなるよう
に形成し、第2の磁性層を、少なくともCoFeを用い
て1nm以上1.6nm以下の厚みとなるように形成す
ることが望ましい。特に、NiFeからなる第1の磁性
層およびCoFeからなる第2の磁性層は、ともに1n
mの厚みであることが好ましい。
【0040】フリー層7の上に、非磁性材料、例えば銅
を用いて、1.6nm以上2.2nm以下の厚みとなる
ように非磁性層10を形成する。この場合、銅からなる
非磁性層10の厚みは、1.8nm以上2.0nm以下
であることが好ましく、より好ましくは、1.9nmで
ある。非磁性層10は、フリー層7とSyAP層12と
が、磁気的に交換結合をおこなうようにするためのもの
であり、層間結合磁界の信号および大きさを制御可能な
厚みを有していることが望ましい。
【0041】続いて、非磁性層10の上に、第1の反平
行強磁性層(以下、AP1とする。)と、スペーサ層
と、第2の反平行強磁性層(以下、AP2とする。)と
を順に積層することにより、SyAP層12を形成す
る。AP1の厚みは、AP2の厚みよりも大きくなるよ
うに形成することが望ましく、この場合には、CoFe
を用いて1.5nm以上2nm以下の厚みとなるように
AP1を形成し、ルテニウム(Ru)を用いて0.7n
m以上0.8nm以下の厚みとなるようにスペーサ層を
形成し、さらに、CoFeを用いて1.5nmを超えて
2.0nm未満の厚みとなるようにAP2を形成するこ
とが望ましい。この場合、ルテニウムからなるスペーサ
層は0.75nmの厚みとすることがより望ましい。ま
た、AP1の厚みが、AP2の厚みよりも小さくなるよ
うに形成してもよい。その場合には、CoFeを用いて
1.6nm以上2nm以下の厚みとなるようにAP1を
形成し、ルテニウムを用いて0.7nm以上0.8nm
以下の厚みとなるようにスペーサ層を形成し、さらに、
CoFeを用いて1.8nm以上2.1nm未満の厚み
となるようにAP2を形成することが望ましい。この場
合、ルテニウムからなるスペーサ層は0.75nmの厚
みとすることがより望ましい。AP1およびAP2の厚
みは、非磁性層10の厚みに応じて変化させればよい。
SyAP層12では、スペーサ層を介して、交換結合作
用によりAP1およびAP2の2つの強磁性層が互いに
反平行状態となるようにする。
【0042】次いで、SyAP層12の上に、マンガン
白金合金(MnPt)を用いて10nm以上20nm以
下の厚みとなるように固定作用層25を形成する。この
場合、特に、12nmの厚みとすることが望ましい。こ
の固定作用層25は、一般的にピンニング層と呼ばれ、
SyAP層12の磁化方向を固定するものである。最後
に、固定作用層25上に、ニッケルクロム合金(NiC
r)およびタンタル(Ta)のうちの少なくとも1種を
用いて、2nm以上3nm以下、好ましくは2nmの厚
みとなるように保護層22を形成する。
【0043】以上により、センサ部30の形成が完了す
る。
【0044】センサ部30を形成したのち、このセンサ
部30の両側に隣接するように、縦バイアス層18を形
成する。CoPtCrを用いて縦バイアス層18を形成
する場合、それに先立ち、下地層としてクロム層を形成
するようにしてもよい。さらに、この縦バイアス層18
とセンサ部30の最上層である保護層22とを覆うよう
に、下部タンタル層20A、金層20Bおよび上部タン
タル層20Cを順に積層することによって導電性リード
オーバーレイ層20を形成する。導電性リードオーバー
レイ層20のうち、センサ部30上に形成された磁気記
録媒体のトラック幅に対応する部分を、反応性イオンエ
ッチング(Reactive Ion Etching;RIE)等により下
部タンタル層20Aに達するまでエッチング処理する。
これにより端面21が露出する。こののち、全体を覆う
ように上部基体23をAl2 3等で形成し、最後に上
部基体23の上に上部シールド層8を形成することによ
り、SVMRヘッドが完成する。
【0045】以上、説明した本実施の形態のSVMRヘ
ッドは、完全反射型のシングルトップスピンバルブ型磁
気抵抗効果再生ヘッドである。これに含まれるセンサ部
30の最適な構成例は、下部基体2上のシード層3から
順に「NiCr(5.5nm厚)/ルテニウム(0.5
nm厚)/銅(0.5nm厚)/NiFe(1nm厚)
/CoFe(1nm厚)/Cu(1.9nm厚)/Co
Fe/ルテニウム(0.75nm厚)/CoFe/Mn
Pt(12nm厚)/NiCr(2nm厚)」である。
ここで、「ルテニウム/銅」の積層構造からなる緩衝層
4は、第1の強磁性層としてのNiFeおよび第2の強
磁性層としてのCoFeとの間で最適な結晶学的整合性
を有し、極薄のフリー層7の構成を可能とする。この場
合、より軟磁性を示すフリー層7とするため、NiFe
からなる第1の磁性層をCoFeからなる第2の磁性層
よりも厚くすることが好ましい。
【0046】
【実施例】本実施の形態のSVMRヘッドの優れた諸物
理特性を明らかにするため、いくつかの調査をおこなっ
たので以下に説明する。
【0047】表1は、本実施の形態のSVMRヘッドの
センサ部30とは異なった構成を有するセンサのサンプ
ルS11を作製し、本実施の形態のSVMRヘッドのサ
ンプルS12,S13と諸物理特性について比較したも
のである。
【0048】
【表1】
【0049】表1は、最も左側の列から順に、サンプル
名、センサ部の構成、フリー層の磁気モーメントBs
[nWb]、フリー層の保磁力Hc[A/m]、層間結
合磁界He[A/m]、異方性磁界Hk[A/m]、シ
ート抵抗[Ω/□]、磁気抵抗変化率Dr/r[単位無
し]、磁気抵抗変化Dr[Ω/□]および磁歪定数λs
[単位無し]を示したものである。S11〜S13の各
サンプルは、それぞれ極薄のフリー層を備えており、厚
み3.7nmのNiFe層とほぼ同等の磁気モーメント
を示す。
【0050】S11は、従来のスピンバルブ構造におけ
るセンサ部である。S11は、「NiFe/CoFe」
からなる複合のフリー層を有しているが、このフリー層
とNiCrからなるシード層との間に緩衝層を備えてい
ない。S12は、NiCrからなるシード層3と「Ni
Fe/CoFe」からなる複合のフリー層7との間に、
厚み1.0nmの銅からなる緩衝層4を有している。こ
の場合、緩衝層4は、いわゆるHCL(high conductiv
e layer )と呼ばれる。
【0051】S13は、フリー層7が単層のCoFe層
となっている。S13は、いわゆるBCLと呼ばれる、
厚み0.5nmのルテニウムからなる緩衝層4を有して
いる。このBCLと呼ばれる緩衝層4は、フリー層7の
CoFe層との間で結晶学的整合性を有するものであ
る。これによって、伝導電子が完全反射するために有効
な領域が形成される。実際に、S13では、緩衝層4
(ルテニウム)とフリー層7(CoFe)との界面での
完全反射因子は0.6である。このような「ルテニウム
/CoFe」の構成により、「ルテニウム/NiFe」
の構成よりも完全反射因子をより大きくすることができ
るばかりでなく、保磁力Hcを下げることができる。さ
らに、再生出力の大きさを表す磁気抵抗変化率Dr/r
を向上させることができる。
【0052】表2に、様々な緩衝層上に極薄のフリー層
を備えたSVMRヘッドのサンプルS21〜S23につ
いて、諸物理特性を測定した結果を示す。
【0053】
【表2】
【0054】S21は、銅からなる緩衝層の上に「Ni
Fe/CoFe」の複合層からなるフリー層を備えた標
準的なサンプルである。S22は、ルテニウムからなる
緩衝層の上にCoFeからなる単層のフリー層を備えた
BCL構成のサンプルである。S23は、銅からなる緩
衝層の上にCoFeからなる単層のフリー層を備えたH
CL構成のサンプルである。表2における右側から2列
目の項目は、各サンプルS21〜S23において、フリ
ー層の磁化方向を困難軸(HA;Hard Axis )に近づけ
るために要する磁界の大きさを示す。最も右側の項目
は、磁歪定数λsを示す。この磁歪定数λsは、SVM
Rヘッドの性能を示す重要な指標である。SVMRヘッ
ドでは、フリー層の厚みが薄くなるほど磁歪定数λsが
漸次増加する。この磁歪定数λsは、負の値の場合より
も正の値のほうが良好であり、特に、1.0×10-6
度の小さな正値であることが望ましい。
【0055】次に、本実施の形態のSVMRヘッドにお
いて、抵抗変化率Dr/rおよび磁気抵抗Drの、フリ
ー層7を構成する第2の強磁性層の厚み依存性を調査し
た。図2は、横軸を第2の強磁性層を形成するCoFe
層の厚みXとし、縦軸を抵抗変化率Dr/rとして特性
値をプロットしたものである。図3は、横軸を第2の強
磁性層を形成するCoFe層の厚みXとし、縦軸を磁気
抵抗変化Dr[Ω/□]として特性値をプロットしたも
のである。図2および図3の場合、センサ部30の詳細
な構成は、「Ni60Cr40(5.5nm厚)/NiFe
(Ynm厚)/CoFe(Xnm厚)/Cu(1.8n
m厚)/CoFe(1.8nm厚)/Ru(0.75n
m厚)/CoFe(2.3nm厚)/MnPt(15n
m厚)/Ni60Cr40」である。なお、フリー層7(す
なわち、Ynm厚のNiFe層とXnm厚のCoFe層
とを合わせた全体)の磁気モーメントは、厚み3.7n
mのNiFe層の磁気モーメントとほぼ同等である。図
2,図3に示したように、第2の強磁性層であるCoF
e層の厚みXが0.5nm未満の場合、抵抗変化率Dr
/rおよび磁気抵抗変化Drは共に急激な変化を示す。
しかし、第2の強磁性層であるCoFe層の厚みXが
0.5nm〜2.0nmの場合には、抵抗変化率Dr/
rおよび磁気抵抗変化Drの変化は共に緩やかである。
【0056】表3に、本実施の形態のSVMRヘッドの
製造方法に基づいて形成されたSVMRヘッドから得ら
れた諸物理特性を示すものである。
【0057】
【表3】
【0058】S31は、本発明に関連する米国特許出願
(整理番号HT99−031)の明細書中に記載され
た、ルテニウムからなる緩衝層上にCoFeからなるフ
リー層を備えたSVMRヘッドのサンプルであり、比較
例として表3に示した。S32〜S34は、全て本実施
の形態のSVMRヘッドのサンプルであり、いずれも
「ルテニウム/銅」の2層の緩衝層4と、その緩衝層4
上に形成される「NiFe/CoFe」からなる2層の
フリー層とを備えている。
【0059】表3に示したように、S31と、S32〜
S34とを比較すると、磁気抵抗変化Drについてはほ
とんど同等の値である。しかし、磁歪定数λsについて
は、S31の4.8×10-6に対し、S32〜S34で
は1.8〜2.2×10-6と、小さな正の値を示してい
る。このことは、SVMRヘッドとして非常に有利であ
る。さらに、層間結合磁界Heは、S32〜S34では
負の値を示している。S32〜S34では、センサの安
定性、すなわち、SyAP層12における磁化方向の安
定性を得るため、SyAP層12を「CoFe(1.9
nm厚)/ルテニウム(0.75nm厚)/CoFe
(2.1nm厚)」という構成にし、AP1(すなわ
ち、1.9nm厚のCoFe層)がAP2(すなわち、
2.1nm厚のCoFe層)よりも僅かに薄くなるよう
にしている。層間結合磁界Heと、フリー層7とSyA
P層12とを隔てる銅の非磁性層10の厚みとの間には
相関があり、銅の非磁性層10の厚みを厚く、あるいは
薄くすることにより層間結合磁界Heを正の値とするこ
とができる。その場合には、例えば、SyAP層12を
「CoFe(2.1nm厚)/ルテニウム(0.75n
m厚)/CoFe(1.9nm厚)」という構成にし、
AP1(すなわち、2.1nm厚のCoFe層)がAP
2(すなわち、1.9nm厚のCoFe層)よりも僅か
に厚くなるようにする必要がある。
【0060】以上、説明したように、本実施の形態のS
VMRヘッドおよびその製造方法によれば、以下に挙げ
る効果が得られる。
【0061】(1)ルテニウムからなる緩衝層(BC
L)および銅からなる緩衝層(HCL)を適用したこと
により、完全反射を促進させ、全体の厚みが1.5nm
以上2.0nm以下であるコバルト鉄合金(CoFe)
からなる極薄のフリー層7が使用できるようになる。
【0062】(2)「NiFe/CoFe」の複合層か
らなるフリー層7の磁気抵抗変化Drは、本発明に関連
する米国特許出願(整理番号HT99−031)の明細
書中に記載された、ルテニウムからなる緩衝層(BC
L)上にCoFeからなるフリー層を備えたSVMRヘ
ッドの磁気抵抗変化Drと同等の値を示す。
【0063】(3)極薄のフリー層7とすることによ
り、磁歪定数λsを1.0-6以上2.2-6以下とするこ
とができる。
【0064】(4)センサ部30の両側に縦バイアス層
18を設け、さらに縦バイアス層18を覆ってセンサ部
30を中央として対称的に拡がるように導電性リードオ
ーバーレイ層20を設けたことにより、出力振幅および
センサ部30の検出性能の安定性を改善できる。
【0065】以上のように、本実施の形態によれば、例
えば、「ルテニウム/銅/NiFe/CoFe」で示さ
れる緩衝層4およびフリー層7の積層構造を有するの
で、伝導電子を完全反射することができる。このような
完全反射は、GMR効果のスピン依存散乱と調和し(上
向きスピンをもった電子と下向きスピンを持った電子と
の平均自由行程の差を維持し)、磁気抵抗変化率(Dr
/r)を増大させる。これにより、センサ部30は、よ
り高記録密度化された記録媒体からの微弱な信号磁界を
感知することが可能となる。さらに、フリー層7は、優
れた熱安定性を有し、非常に好ましい磁気特性を示す。
特に、軟磁性特性の改善による信号磁界の感度向上の信
頼性が得られる。
【0066】さらに、本実施の形態のSVMRヘッドで
は、「CoFe/ルテニウム/CoFe」という3層構
造からなるSyAP層12を備えており、このSyAP
層12の磁化方向はアニール処理によって一定方向に固
定される。このため、製造後のSyAP層12における
磁化方向の変動がなく安定している。さらにまた、固定
作用層25がMnPtからなるので、高ブロッキング温
度、高交換バイアス磁界および優れた耐食性という特性
が得られる。
【0067】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではな
く、種々変形可能である。例えば、上部実施の形態にお
いて説明したSVMRヘッドの構成や製造方法に関する
詳細な部分については、必ずしもこれに限定されるもの
ではなく、各請求項に記載した範囲において製造方法、
材料、構造および寸法において変更可能である。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項19のいずれか1項に記載のスピンバルブ型磁気抵
抗効果再生ヘッドの製造方法または請求項20ないし請
求項38のいずれか1項に記載のスピンバルブ型磁気抵
抗効果再生ヘッドによれば、強磁性材料の積層構造を有
するフリー層と、このフリー層との間で結晶学的整合性
を有し、伝導電子を完全反射させる材料からなる緩衝層
とを備えるようにしたので、フリー層の厚みを低減して
も磁気抵抗変化率を増大させることができる。これによ
り、より高記録密度化された記録媒体からの微弱な信号
磁界を感知することが可能となる。さらに、縦バイアス
層と導電性リードオーバーレイ層とを備えるようにした
ので、出力振幅およびセンサ部における検出性能の安定
性を改善できる。
【0069】特に、請求項10ないし請求項14のいず
れか1項に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
ドの製造方法、または請求項29ないし請求項33のい
ずれか1項に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘ
ッドによれば、第1の反平行強磁性層とスペーサ層と第
2の反平行強磁性層とが順に積層されたシンセティック
反強磁性被固定層を備えており、このシンセティック反
強磁性被固定層の磁化方向は一定方向に固定されてい
る。このため、磁化方向の変動がなく安定した磁気特性
を得ることができる。
【0070】さらに、請求項15に記載のスピンバルブ
型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法、または請求項3
4に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドによ
れば、固定作用層がマンガン白金合金層からなるので、
高ブロッキング温度、高交換バイアス磁界および優れた
耐食性という特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るスピンバルブ構造
の断面構成を説明するための断面図である。
【図2】図1のスピンバルブ構造における抵抗変化率の
フリー層の厚み依存性を示す特性図である。
【図3】図1のスピンバルブ構造における磁気抵抗変化
のフリー層の厚み依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
2…下部基体、3…シード層、4…緩衝層、7…フリー
層、10…非磁性層、12…シンセティック反強磁性被
固定層(SyAP層)、18…縦バイアス層、20…導
電性リードオーバーレイ層、25…固定作用層、30…
センサ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茹瑛 童 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 95130 サンノゼ レバイン ドライブ 2433 (72)発明者 民 李 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 94538 フレモント ショー コート 40469 Fターム(参考) 5D034 BA02 BA03 BA04 BA05 BA11 BA12 CA04 CA08 DA07 5E049 AA01 AA04 AA07 BA12 DB12

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝導電子を完全反射し、超高記録密度に
    対応したスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造
    方法であって、 下部基体上に、信号磁界を感知する積層構造のフリー層
    を備えたセンサ部を形成する第1の工程と、 前記センサ部の両側に、縦バイアス層を形成する第2の
    工程と、 前記縦バイアス層を覆って前記センサ部を中央として対
    称的に延在するように導電性リードオーバーレイ層を形
    成し、前記センサ部におけるトラック幅に対応する幅を
    規定する第3工程とを含み、 前記第1の工程は、 シード層を形成する第4の工程と、 このシード層上に、前記フリー層との間で結晶学的整合
    性を有し、伝導電子を完全反射させる材料により緩衝層
    を形成する第5の工程と、 この緩衝層上に、磁気的に自由な層として機能する前記
    フリー層を、強磁性材料を積層して形成する第6の工程
    と、 このフリー層上に、非磁性材料を用いて非磁性層を形成
    する第7の工程と、 この非磁性層上に、シンセティック反強磁性被固定層を
    形成する第8の工程と、 このシンセティック反強磁性被固定層上に、固定作用層
    を形成する第9の工程と、 この固定作用層上に、保護層を形成する第10の工程と
    を含むことを特徴とするスピンバルブ型磁気抵抗効果再
    生ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第6の工程において、 第1の強磁性層と第2の強磁性層とを順に積層するステ
    ップを含むことにより前記フリー層を形成することを特
    徴とする請求項1に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果
    再生ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第6の工程において、 少なくともニッケル鉄合金(NiFe)を用いて、1n
    m以上1.6nm以下の厚みとなるように前記第1の強
    磁性層を形成することを特徴とする請求項2に記載のス
    ピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第6の工程において、 少なくともコバルト鉄合金(CoFe)を用いて、1n
    m以上1.6nm以下の厚みとなるように前記第2の強
    磁性層を形成することを特徴とする請求項2に記載のス
    ピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第5の工程において、 前記第1の強磁性層との間で結晶学的整合性を有する第
    1の層と、 前記第2の強磁性層との間で結晶学的整合性を有する第
    2の層とを含むように前記緩衝層を形成することを特徴
    とする請求項1に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再
    生ヘッドの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第5の工程において、 少なくともルテニウム(Ru)を用いて0.4nm以上
    0.6nm以下の厚みを有するように前記第1の層を形
    成し、 少なくとも銅(Cu)を用いて0.4nm以上0.6n
    m以下の厚みを有するように前記第2の層を形成するこ
    とを特徴とする請求項5に記載のスピンバルブ型磁気抵
    抗効果再生ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第7の工程において、 前記フリー層とシンセティック反強磁性被固定層とが、
    磁気的に交換結合をおこなうように前記非磁性層を形成
    することを特徴とする請求項1に記載のスピンバルブ型
    磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第7の工程において、 層間結合磁界の信号および大きさを制御可能な厚みを有
    するように前記非磁性層を形成することを特徴とする請
    求項7に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第7の工程において、 銅(Cu)を用いて、1.6nm以上2.2nm以下の
    厚みとなるように前記非磁性層を形成することを特徴と
    する請求項8に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生
    ヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第8の工程において、 第1の反平行強磁性層と、スペーサ層と、第2の反平行
    強磁性層とを順に積層し、前記第1の反平行強磁性層と
    前記第2の反平行強磁性層とが前記スペーサ層を介して
    交換結合するように前記シンセティック反強磁性被固定
    層を形成することを特徴とする請求項1に記載のスピン
    バルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記第8の工程において、前記第1の
    反平行強磁性層の厚みは前記第2の反平行強磁性層の厚
    みよりも大きくなるように形成することを特徴とする請
    求項10に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
    ドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第8の工程において、前記第1の
    反平行強磁性層の厚みは前記第2の反平行強磁性層の厚
    みよりも小さくなるように形成することを特徴とする請
    求項10に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
    ドの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記第8の工程において、 コバルト鉄合金(CoFe)を用いて、1.5nmを超
    えて2nm以下の厚みとなるように前記第1の反平行強
    磁性層を形成し、 ルテニウム(Ru)を用いて、0.7nm以上0.8n
    m以下の厚みとなるようにスペーサ層を形成し、 さらに、コバルト鉄合金(CoFe)を用いて、1.5
    nm以上2nm未満の厚み範囲で前記第1の反平行強磁
    性層の厚みよりも薄くなるように前記第2の反平行強磁
    性層を形成することを特徴とする請求項10に記載のス
    ピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記第8の工程において、コバルト鉄
    合金(CoFe)を用いて、1.6nm以上2nm以下
    の厚みとなるように前記第1の反平行強磁性層を形成
    し、 ルテニウム(Ru)を用いて、0.7nm以上0.8n
    m以下の厚みとなるように前記スペーサ層を形成し、 さらに、コバルト鉄合金(CoFe)を用いて、1.8
    nm以上2.1nm以下の厚み範囲で前記第1の反平行
    強磁性層よりも厚くなるように前記第2の反平行強磁性
    層を形成することを特徴とする請求項10に記載のスピ
    ンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第9の工程において、 マンガン白金合金(MnPt)を用いて、10nm以上
    20nm以下の厚みとなるように前記固定作用層を形成
    することを特徴とする請求項1に記載のスピンバルブ型
    磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第10の工程において、 ニッケルクロム合金(NiCr)およびタンタル(T
    a)のうちの少なくとも一種を用いて、2nm以上3n
    m以下の厚みとなるように前記保護層を形成することを
    特徴とする請求項1に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効
    果再生ヘッドの製造方法。
  17. 【請求項17】 前記第2の工程において、 高保磁力を有する磁性材料を用いて前記縦バイアス層を
    形成することを特徴とする請求項1に記載のスピンバル
    ブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  18. 【請求項18】 前記第2の工程において、 少なくともコバルト白金クロム合金(CoPtCr)を
    用いて、15nm以上25nm以下の厚みとなるように
    前記縦バイアス層を形成することを特徴とする請求項1
    7に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製
    造方法。
  19. 【請求項19】 前記第3の工程において、 5nmの厚みのタンタル層と、25nmの厚みの金の層
    と、5nmの厚みのタンタル層とを順に積層し、全体で
    35nmの厚みとなるように前記導電性リードオーバー
    レイ層を形成することを特徴とする請求項1に記載のス
    ピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドの製造方法。
  20. 【請求項20】 伝導電子を完全反射し、超高記録密度
    に対応したスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッドであ
    って、 積層構造からなり、信号磁界を感知するフリー層を備え
    たセンサ部と、 このセンサ部分の両側に延在する硬質磁性材料よりなる
    縦バイアス層と、 この縦バイアス層を覆って前記センサ部を中央として対
    称的に延在し、前記センサ部におけるトラック幅に対応
    する幅を規定する導電性リードオーバーレイ層とを含
    み、前記センサ部は、 シード層と、前記フリー層との間で結晶学的整合性を有
    し、伝導電子を完全反射させる材料よりなる緩衝層と、
    強磁性材料の積層構造を有する前記フリー層と、非磁性
    材料よりなる非磁性層と、積層構造を有するシンセティ
    ック反強磁性被固定層と、反強磁性材料よりなる固定作
    用層と、保護層とがこの順に積層された積層構造を含む
    ことを特徴とするスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
    ド。
  21. 【請求項21】 前記フリー層は、第1の強磁性層と第
    2の強磁性層とを含み、前記緩衝層の側からこの順に積
    層されていることを特徴とする請求項20に記載のスピ
    ンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  22. 【請求項22】 前記第1の強磁性層は、ニッケル鉄合
    金(NiFe)よりなり、1nm以上1.6nm以下の
    厚みを有することを特徴とする請求項21に記載のスピ
    ンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  23. 【請求項23】 前記第2の強磁性層は、コバルト鉄合
    金(CoFe)よりなり、1nm以上1.6nm以下の
    厚みを有することを特徴とする請求項21に記載のスピ
    ンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  24. 【請求項24】 前記緩衝層は、 前記第1の強磁性層との間で結晶学的整合性を有する第
    1の層と、 前記第2の強磁性層との間で結晶学的整合性を有する第
    2の層とを含むことを特徴とする請求項20に記載のス
    ピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  25. 【請求項25】 前記第1の層は、ルテニウム(Ru)
    よりなり、0.4nm以上0.6nm以下の厚みを有
    し、 前記第2の層は、銅(Cu)よりなり、0.4nm以上
    0.6nm以下の厚みを有することを特徴とする請求項
    24に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  26. 【請求項26】 前記非磁性層は、 前記強磁性フリー層とシンセティック反強磁性被固定層
    とを磁気的に交換結合させる機能を有することを特徴と
    する請求項20に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再
    生ヘッド。
  27. 【請求項27】 前記非磁性層は、層間結合磁界の信号
    および大きさを制御する機能を有することを特徴とする
    請求項26に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘ
    ッド。
  28. 【請求項28】 前記非磁性層は、銅(Cu)よりな
    り、1.6nm以上2.2nm以下の厚みを有すること
    を特徴とする請求項27に記載のスピンバルブ型磁気抵
    抗効果再生ヘッド。
  29. 【請求項29】 前記シンセティック反強磁性被固定層
    は、 第1の反平行強磁性層と、非磁性材料よりなるスペーサ
    層と、第2の反平行強磁性層とが順に積層された構造を
    含み、 前記スペーサ層を介して前記第1および第2の反平行強
    磁性層が互いに交換結合していることを特徴とする請求
    項20に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
    ド。
  30. 【請求項30】 前記第1の反平行強磁性層の厚みは、
    前記第2の反平行強磁性層の厚みよりも大きいことを特
    徴とする請求項29に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効
    果再生ヘッド。
  31. 【請求項31】 前記第1の反平行強磁性層の厚みは、
    前記第2の反平行強磁性層の厚みよりも小さいことを特
    徴とする請求項29に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効
    果再生ヘッド。
  32. 【請求項32】 前記第1の反平行強磁性層は、コバル
    ト鉄合金(CoFe)よりなり、1.5nmを超えて2
    nm以下の厚みを有し、 前記スペーサ層は、ルテニウム(Ru)よりなり、0.
    7nm以上0.8nm以下の厚みを有し、 前記第2の反平行強磁性層は、コバルト鉄合金(CoF
    e)よりなり、1.5nm以上2nm未満の範囲内で前
    記第1の反平行強磁性層の厚みよりも薄い厚みを有する
    ことを特徴とする請求項30に記載のスピンバルブ型磁
    気抵抗効果再生ヘッド。
  33. 【請求項33】 前記第1の反平行強磁性層は、コバル
    ト鉄合金(CoFe)よりなり、1.6nm以上2nm
    以下の厚みを有し、 前記スペーサ層は、ルテニウム(Ru)よりなり、0.
    7nm以上0.8nm以下の厚みを有し、 前記第2の反平行強磁性層は、コバルト鉄合金(CoF
    e)よりなり、1.8nm以上2.1nm以下の範囲内
    で前記第1の反平行強磁性層の厚みを越える厚みを有す
    ることを特徴とする請求項31に記載のスピンバルブ型
    磁気抵抗効果再生ヘッド。
  34. 【請求項34】 前記固定作用層は、マンガン白金合金
    (MnPt)よりなり、10nm以上20nm以下の厚
    みを有することを特徴とする請求項20に記載のスピン
    バルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  35. 【請求項35】 前記保護層は、ニッケルクロム合金
    (NiCr)およびタンタル(Ta)のうちの少なくと
    も一種からなり、2nm以上3nm以下の厚みを有する
    ことを特徴とする請求項20に記載のスピンバルブ型磁
    気抵抗効果再生ヘッド。
  36. 【請求項36】 前記縦バイアス層は、高保磁力を有す
    る磁性材料からなることを特徴とする請求項20に記載
    のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
  37. 【請求項37】 前記縦バイアス層は、少なくともコバ
    ルト白金クロム合金(CoPtCr)を含み、15nm
    以上25nm以下の厚みを有することを特徴とする請求
    項36に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッ
    ド。
  38. 【請求項38】 前記導電性リードオーバーレイ層は、 5nmの厚みを有するタンタル(Ta)層と、25nm
    の厚みを有する金(Au)層と、5nmの厚みを有する
    タンタル(Ta)層とが順に積層された構造であり、全
    体で350nmの厚みを有することを特徴とする請求項
    20に記載のスピンバルブ型磁気抵抗効果再生ヘッド。
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