JP2003040986A - 結晶性ポリエステル - Google Patents
結晶性ポリエステルInfo
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Abstract
高品質な画像が得られる電子写真用トナーを提供するこ
と。 【解決手段】1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
−2−プロパノール不溶分が1〜50重量%であり、軟
化点が85〜160℃である結晶性ポリエステル、該結
晶性ポリエステルを1〜40重量%含有してなる樹脂組
成物、該樹脂組成物からなるトナー用結着樹脂、並びに
該トナー用結着樹脂を含有してなる電子写真用トナー。
Description
記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現
像に用いられる電子写真用トナーの結着樹脂に用いられ
得る結晶性ポリエステル、該結晶性ポリエステルを含有
した樹脂組成物、及び該樹脂組成物を含有したトナー用
結着樹脂、及び該結着樹脂を含有した電子写真用トナー
に関する。
定着性の向上を目的として、結晶性ポリエステルを結着
樹脂としたトナーが検討されているが、耐高温オフセッ
ト性の改善が課題とされている。
て、軟化点の異なる非晶質樹脂の併用が報告されている
(特開昭63−225246号公報、特開昭63−22
5245号公報等)。しかし、結晶性ポリエステルは非
常にシャープな軟化点を有するために単に軟化点が高い
結晶性ポリエステルを添加しても、耐オフセット性の改
善はわずかで、かえって定着性が低下する。
用使用が耐オフセット性に有効であることも知られてい
るが(特開昭57−208559号公報、特開昭58−
11952号公報等)、低温定着性のみならず保存性の
低下につながる。
を確保し、かつ耐高温オフセット性、保存性にも優れた
トナーに用いられ得る結晶性ポリエステル、該結晶性ポ
リエステルを含有した樹脂組成物、及び該樹脂組成物を
含有したトナー用結着樹脂、及び該結着樹脂を含有した
電子写真用トナーを提供することを目的とする。
1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノー
ル不溶分が1〜50重量%であり、軟化点が85〜16
0℃である結晶性ポリエステル、(2) 炭素数2〜6
の脂肪族ジオールを80モル%以上含有したアルコール
成分と炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸化合物を80
モル%以上含有したカルボン酸成分を縮重合させて得ら
れる前記(1)記載の結晶性ポリエステル、(3) 前
記(1)又は(2)記載の結晶性ポリエステルを1〜4
0重量%含有してなる樹脂組成物、(4) 前記(3)
記載の樹脂組成物からなるトナー用結着樹脂、並びに
(5) 前記(4)記載のトナー用結着樹脂を含有して
なる電子写真用トナーに関する。
極性溶媒である1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2−プロパノール(以下、HFIPという)に対し
て特定の不溶分を有している点に特徴を有する。従来よ
り公知の結晶性ポリエステルのHFIP不溶分は、1重
量%未満であり、テトラヒドロフラン(以下、THFと
いう)不溶分やクロロホルム不溶分は80重量%以上で
ある。これは従来の結晶性ポリエステルは明確な軟化点
を有することが特徴となるため、反応液が高粘度化する
以前に重合を停止して得られる低分子量品であることに
起因するものと推定される。一般に、ゲル分を有する非
晶質架橋樹脂を結着樹脂とする場合には、耐高温オフセ
ット性が改善されるものの、低温定着性が悪化すること
が知られている。またこれらの樹脂を結晶性ポリエステ
ルと併用しても十分な耐オフセット性を得難く、多量の
ゲル分を含んだ非晶質樹脂中に結晶性ポリエステルを分
散させることも非常に困難であり、低温定着性、保存性
が低下する。しかしながら、ゲル分を有する結晶性ポリ
エステルは、高温でも適度な溶融粘度を有し、かつシャ
ープな軟化点を有することから、耐オフセット性と低温
定着性の両立に極めて有効である。
耐オフセット性と保存性、定着性との両立の観点から、
1〜50重量%であり、好ましくは3〜40重量%、よ
り好ましくは5〜30重量%である。
カルボン酸成分とアルコール成分の種類及びその比率、
反応時間、減圧度、反応温度等の反応条件を調整して、
高分子量体を増加させることにより、調整することがで
きる。
2〜6、好ましくは4〜6の脂肪族ジオールを80モル
%以上含有したアルコール成分と炭素数が2〜8、好ま
しくは4〜6、より好ましくは4の脂肪族ジカルボン酸
化合物を80モル%以上含有したカルボン酸成分を縮重
合させて得られた樹脂(以下、脂肪族系結晶性ポリエス
テルともいう)が好ましい。
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオー
ル等が挙げられ、特にα,ω−直鎖アルカンジオールが
好ましい。
ール成分中に、80モル%以上、好ましくは90〜10
0モル%、より好ましくは95〜100モル%含有され
ているのが望ましく、特にその中の1種の脂肪族ジオー
ルが、アルコール成分中の70モル%以上、好ましくは
80モル%以上、より好ましくは85〜95モル%を占
めているのが望ましい。
族ジオール以外の多価アルコール成分が含有されていて
もよく、該多価アルコール成分としては、ポリオキシプ
ロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフ
ェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の
ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサ
イド(平均付加モル数1〜10)付加物等の2価の芳香
族アルコールやグリセリン、ペンタエリスリトール、ト
リメチロールプロパン等の3価以上のアルコールが挙げ
られる。
としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル
酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク
酸、アジピン酸、及びこれらの酸の無水物、アルキル
(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの中で
はフマル酸が好ましい。なお、脂肪族ジカルボン化合物
とは、前記の如く、脂肪族ジカルボン酸、その無水物及
びそのアルキル(炭素数1〜3)エステルを指すが、こ
れらの中では、脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
は、カルボン酸成分中に、80モル%以上、好ましくは
90〜100モル%、より好ましくは95〜100モル
%含有されているのが望ましく、特にその中の1種の脂
肪族ジカルボン酸化合物が、カルボン酸成分中の80モ
ル%以上、好ましくは90〜100モル%以上を占めて
いるのが望ましい。なかでも、結晶性ポリエステルの保
存性の観点から、フマル酸が、カルボン酸成分中、好ま
しくは60モル%以上、より好ましくは80〜100モ
ル%含有されているのが望ましい。
族ジカルボン酸化合物以外の多価カルボン酸成分が含有
されていてもよく、該多価カルボン酸成分としては、フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカル
ボン酸;セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハ
ク酸、n−ドデセニルコハク酸の脂肪族ジカルボン酸;
シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;
トリメリット酸、ピロメリット酸等の3価以上の多価カ
ルボン酸;及びこれらの酸の無水物、アルキル(炭素数
1〜3)エステル等が挙げられる。
性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒、重合禁
止剤等を用いて、120〜230℃の温度で反応させる
こと等により縮重合させることができる。具体的には、
樹脂の強度を上げるために全単量体を一括仕込みした
り、低分子量成分を少なくするために2価の単量体を先
ず反応させた後、3価以上の単量体を添加して反応させ
る等の方法を用いてもよい。また、重合の後半に反応系
を減圧することにより、反応を促進させてもよい。な
お、本発明の結晶性ポリエステルを得るにはより高分子
量化することが好ましく、反応液粘度が高くなるまで反
応させるのが特に好ましい。高分子量化した結晶性ポリ
エステルを得るためには、アルコール成分とカルボン酸
成分を、窒素雰囲気下、160〜230℃で1〜10時
間反応させた後、さらに、5kPa以下、より好ましく
は3kPa以下にて0.5〜5時間反応させることが好
ましい。
軟化点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク
温度)が0.9以上1.1未満、好ましくは0.98〜
1.05であることをいい、また「非晶質」とは、軟化
点と融解熱の最大ピーク温度の比(軟化点/ピーク温
度)が1.1〜4.0、好ましくは1.5〜3.0であ
ることをいう。
60℃、好ましくは100〜150℃、より好ましくは
110〜130℃であり、融解熱の最大ピーク温度は、
好ましくは77〜150℃、より好ましくは100〜1
50℃、特に好ましくは110〜130℃である。
脂からなる場合は、その少なくとも1種、好ましくはそ
のいずれもが以上に説明した結晶性ポリエステルである
のが望ましい。
ステルを、保存性及び低温定着性の観点から、1〜40
重量%、好ましくは5〜35重量%、より好ましくは1
0〜30重量%含有する。
脂としては、非晶質ポリエステル、非晶質ポリエステル
ポリアミド、非晶質スチレンアクリル樹脂等が挙げら
れ、これらの中では、定着性や結晶性ポリエステルとの
相溶性の観点から、非晶質ポリエステルが好ましい。特
に、樹脂組成物中、結晶性ポリエステルと非晶質ポリエ
ステルとを含むポリエステル組成物が、50重量%以
上、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは9
0〜100重量%が含有されているのが好ましい。
て、多価アルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無
水物、カルボン酸エステル等の多価カルボン酸成分とを
縮重合させて得られる。
プロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシ
フェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の
ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサ
イド(平均付加モル数1〜10)付加物、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロー
ルプロパン、水添ビスフェノールA、ソルビトール、又
はそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平
均付加モル数1〜10)付加物等が挙げられ、これらの
1種以上を含有するものが好ましい。
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイ
ン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチル
コハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2
〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリ
ット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれ
らの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げら
れ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
ルと同様にして製造することができる。
180℃、より好ましくは100〜160℃、融解熱の
最大ピーク温度は、好ましくは50〜85℃、より好ま
しくは60〜75℃、ガラス転移点は、好ましくは45
〜80℃、より好ましくは55〜75℃、THF不溶分
は、好ましくは0〜50重量%である。なお、ガラス転
移点は非晶質樹脂に特有の物性であり、融解熱の最大ピ
ーク温度とは区別される。
る場合は、その少なくとも1種、好ましくはそのいずれ
もが以上に説明した物性を有する非晶質樹脂であるのが
望ましい。
ポリエステル/非晶質樹脂)は、保存性及び低温定着性
の観点から、1/99〜40/60が好ましく、10/
90〜35/65がより好ましい。
物は、それぞれトナー用結着樹脂として好適に用いられ
る。
写真用トナーには、さらに着色剤、荷電制御剤、離型
剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填
剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニ
ング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよ
い。
いられている染料、顔料等のすべてを使用することがで
き、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、パーマ
ネントブラウンFG、ブリリアントファーストスカーレッ
ト、ピグメントグリーンB、ローダミン−Bベース、ソ
ルベントレッド49、ソルベントレッド146 、ソルベント
ブルー35、キナクリドン、カーミン6B、ジスアゾエロ
ー等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合し
て用いることができ、本発明のトナーは、黒トナー、カ
ラートナー、フルカラートナーのいずれにも使用するこ
とができる。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部
に対して、1〜40重量部が好ましく、3〜10重量部
がより好ましい。
級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染
料、4級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂、イミ
ダゾール誘導体等の正帯電性荷電制御剤及び含金属アゾ
染料、銅フタロシアニン染料、サリチル酸のアルキル誘
導体の金属錯体、ベンジル酸のホウ素錯体等の負帯電性
荷電制御剤が挙げられる。
イスワックス等の天然エステル系ワックス、ポリプロピ
レンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャート
ロプッシュ等の合成ワックス、モンタンワックス等の石
炭系ワックス、アルコール系ワックス等のワックスが挙
げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して含有
されていてもよく、またこれらのなかでは、結着樹脂と
の相溶性の観点から、カルナウバワックス及びポリエチ
レンワックスが好ましい。
軟化点(ただし、2種以上の結晶性ポリエステルが含有
される場合は、最も低い軟化点を有する結晶性ポリエス
テルの軟化点)よりも10℃以上、好ましくは10〜5
0℃低いことが望ましく、その含有量は、結着樹脂10
0重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましい。
られる粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色
剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉
式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機、連続式二本
ロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して
製造することができる。さらに、トナーの表面には、必
要に応じて流動性向上剤等を添加してもよい。このよう
にして得られるトナーの体積平均粒子径は、好ましくは
3〜15μmである。
着性の観点から、90〜150℃が好ましく、120〜
145℃がより好ましい。
末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微
粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、
もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用
される。
津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を
昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより
1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mm
のノズルを押し出すようにし、これによりフローテスタ
ーのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、
そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温
度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
点〕示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC2
10)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温
速度10℃/分で0℃まで冷却したサンプルを昇温速度
10℃/分で測定し、融解熱の最大ピーク温度を求め
る。また、ガラス転移点は、前記測定で最大ピーク温度
以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分
から、ピークの頂点まで、最大傾斜を示す接線との交点
の温度とする。
42メッシュ(目開き:355μm)の篩を通過した試
料粉体5.0g採取し、濾過助剤ラジオライト(#70
0)5.0gとともに150ml容の容器に入れ、この
容器内にHFIP100gを注入し、ボールミル架台に
載せて5時間以上にわたって回転させて充分に試料を溶
解させる。一方、加圧濾過器内に直径7cmの濾紙(N
o.2)を置き、その上にラジオライトを均一にプレコ
ートし、少量のHFIPを加えて濾紙を濾過器に密着さ
せた後、前記容器内の内容物を濾過器内に流し込む。さ
らに100mlのHFIPにより充分に洗浄して濾過器
に流し込み、容器の器壁に付着物が残留しないようにす
る。その後、濾過器の上蓋を閉じ、濾過を行う。濾過は
4kg/cm3 以下の加圧下で行い、HFIP流出が止
まった後、HFIP100mlで洗浄後、更に加圧濾過
を行う。以上の操作終了後、濾紙及びその上の残渣なら
びにラジオライトの全てをアルミホイルに載せて真空乾
燥器に入れ、温度85℃、圧力100mmHGで10時
間乾燥させ得られた乾固物の重量を測定し、不溶分の重
量比率を計算する。
定方法において、HFIPに代えてTHFを用いる以外
は、HFIP不溶分と同様にして、THF不溶分を測定
する。
雰囲気下、160℃で5時間かけて反応させた後、20
0℃に昇温して1時間反応させ、さらに2.1kPaに
て2時間反応させた。得られた樹脂を樹脂aとする。
雰囲気下、160℃で5時間かけて反応させた後、20
0℃に昇温して1時間反応させ、さらに8.3kPaに
て1時間反応させた。得られた樹脂を樹脂b、cとす
る。
雰囲気下、220℃で8時間かけて反応させた後、さら
に8.3kPaにて所望の軟化点に達するまで反応させ
た。得られた樹脂を樹脂A、Bとする。
ンシェルミキサーで十分に混合した後、同方向回転二軸
押出機(混練部分の全長:1560mm、スクリュー
径:42mm、バレル内径:43mm)を用い、ロール
回転速度を200回転/分、ロール内の加熱温度を10
0℃、混合物の供給速度を10kg/時に調整して溶融
混練した。混合物の平均滞留時間は約18秒であった。
得られた溶融混練物を、冷却、粗粉砕した後、ジェット
ミルにより粉砕し分級して、体積平均粒子径が8.0μ
mの粉体を得た。得られた粉体100重量部に、外添剤
として「アエロジル R−972」(日本アエロジル
(株)製)1.0重量部を添加し、ヘンシェルミキサー
で混合することにより、トナーを得た。
放置し、トナーの凝集の程度を目視により判断し、以下
の評価基準により、保存性を評価した。結果を表4に示
す。
(関東電化工業社製、平均粒子径:90μm )96重量
部とを10分間ターブラーミキサーにて混合して現像剤
を得た。次いで、複写機「AR−505」(シャープ
(株)製)を改造した装置に実装し、定着ロールの温度
を90℃から240℃へと順次上昇させながら画像出し
を行った。定着紙には、「CopyBond SF−7
0NA」(シャープ社製、75g/m2 )を用いた。
荷重をかけた底面が15mm×7.5mmの砂消しゴム
で5往復擦り、擦る前後の光学反射密度を反射濃度計
「RD−915」(マクベス社製)を用いて測定した。
両者の比率(擦り後/擦り前)が最初に70%を超える
定着ローラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基
準により、低温定着性を評価した。結果を表4に示す。
0℃へと順次上昇させた際に、最初にオフセットが確認
される温度を目視により判断し、以下の評価基準によ
り、耐高温オフセット性を評価した。結果を表4に示
す。
未満 ×:高温オフセット発生温度が180℃未満
い結晶性ポリエステルを用いた比較例1〜3のトナーと
対比して、所望のHFIP不溶分を有する結晶性ポリエ
ステルを用いた実施例1〜3のトナーは、耐高温オフセ
ット性をはじめ、低温定着性及び保存性にも優れている
ことが分かる。また、結晶性ポリエステルを用いていな
い比較例4のトナーは、耐高温オフセット性、保存性に
は優れているものの、低温定着性に欠けている。
つ保存性、耐高温オフセット性にも優れたトナーに用い
られ得る結晶性ポリエステル、該結晶性ポリエステルを
含有した樹脂組成物、及び該結晶性ポリエステル又は樹
脂組成物を含有したトナー用結着樹脂、及び該結着樹脂
を含有した電子写真用トナーを提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロ−2−プロパノール不溶分が1〜50重量%であり、
軟化点が85〜160℃である結晶性ポリエステル。 - 【請求項2】 炭素数2〜6の脂肪族ジオールを80モ
ル%以上含有したアルコール成分と炭素数2〜8の脂肪
族ジカルボン酸化合物を80モル%以上含有したカルボ
ン酸成分を縮重合させて得られる請求項1記載の結晶性
ポリエステル。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の結晶性ポリエステ
ルを1〜40重量%含有してなる樹脂組成物。 - 【請求項4】 請求項3記載の樹脂組成物からなるトナ
ー用結着樹脂。 - 【請求項5】 請求項4記載のトナー用結着樹脂を含有
してなる電子写真用トナー。
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