JP2001265056A - トナーバインダー - Google Patents

トナーバインダー

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JP2001265056A
JP2001265056A JP2000080880A JP2000080880A JP2001265056A JP 2001265056 A JP2001265056 A JP 2001265056A JP 2000080880 A JP2000080880 A JP 2000080880A JP 2000080880 A JP2000080880 A JP 2000080880A JP 2001265056 A JP2001265056 A JP 2001265056A
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polyester
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toner binder
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秀男 中西
Showa Iwata
将和 岩田
Tomohisa Kato
智久 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温定着性と耐オフセット性のいずれにも優
れたトナーバインダーを提供する。 【解決手段】 2種のポリエステル(A)および(B)
からなるトナーバインダーにおいて、該(A)がテトラ
ヒドロフラン(THF)不溶分を15wt%以上含有し
ている軟化点が160〜200℃の非線状ポリエステル
であり、該(B)が軟化点80〜130℃のポリエステ
ルであることを特徴とするトナーバインダー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真、静電記
録、静電印刷などに用いられる乾式トナー用のトナーバ
インダーに関する。
【0002】
【従来の技術】乾式トナーに用いられるトナーバインダ
ーには、熱ロール温度が低くてもトナーが定着できるこ
と(低温定着性)と、高い熱ロール温度でもトナーが熱
ロールに融着しないこと(耐ホットオフセット性)とい
う相反する性能を満たすことが求められている。従来、
トナーバインダーとしては、スチレンアクリル樹脂、ポ
リエステル、エポキシ樹脂などが用いられているが、低
温定着性に優れることから、架橋ポリエステルが多用さ
れつつある。近年、省エネルギー化の観点から、従来よ
りいっそうの低温定着性が求められるとともに、複写機
等の装置の小型化の観点から、よりいっそうの耐ホット
オフセット性が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリエステルの低温定
着性と耐ホットオフセット性の向上を狙ったものとし
て、分子量分布の異なる2種のポリエステルを混合する
方法(たとえば特開昭60−214368号公報、特開
昭63−225244号公報、特開平4−313760
号公報など)が提案されている。しかし、これらに開示
されているものは、従来のポリエステルよりも低温定着
性と耐ホットオフセット性のバランスは改善傾向にはあ
るものの、未だ十分に満足できるものではない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低温定着
性と耐オフセット性のいずれにも優れたトナーバインダ
ーを開発すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、2種のポリエステル(A)および
(B)からなるトナーバインダーにおいて、該(A)が
テトラヒドロフラン(THF)不溶分を15wt%以上
含有している軟化点が160〜200℃の非線状ポリエ
ステルであり、該(B)が軟化点80〜130℃のポリ
エステルであることを特徴とするトナーバインダーであ
る。
【0005】以下本発明を詳述する。本発明において非
線状ポリエステル(A)としては、ポリオール成分とポ
リカルボン酸成分の重縮合物などが挙げられる。ポリオ
ール成分としてはジオール(1)、3価以上のポリオー
ル(2)およびその低級アルカン酸エステル(酢酸エス
テルなど)が挙げられる。ポリカルボン酸成分としては
ジカルボン酸(3)、3価以上のポリカルボン酸(4)
およびその酸無水物、または低級アルコールエステル
(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエス
テル、エチレングリコールエステルなど)が挙げられ
る。
【0006】ジオール(1)としては、アルキレングリ
コール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ドデカンジオ
ールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレ
ングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールな
ど);脂環式ジオール(1,4-シクロヘキサンジメタノー
ル、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノー
ルFなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式
ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチ
レンオキサイド、α−オレフィンオキサイドなど)付加
物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド、スチレンオキサイド、α−オレフィンオキサ
イドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ま
しいものは、炭素数2〜18のアルキレングリコール、
ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、脂環
式ジオールであり、さらに好ましいものはビスフェノー
ル類のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブ
チレンオキサイド、スチレンオキサイド、α−オレフィ
ンオキサイド付加物、炭素数2〜8のアルキレングリコ
ール、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノ
ールF、およびこれらの併用であり、特に好ましいもの
はビスフェノール類のエチレンオキサイド、プロピレン
オキサイド付加物、およびこれらと他のジオールの併用
である。3価以上のポリオール(2)としては、3〜8
価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリ
ン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);トリスフ
ェノール類(トリスフェノールPAなど);ノボラック
樹脂(フェノールノボラック、クレゾールノボラックな
ど);上記トリスフェノール類のアルキレンオキサイド
付加物;上記ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付
加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、
3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコールおよび
ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物であり、
特に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキサ
イド付加物である。
【0007】ジカルボン酸(3)としては、アルキレン
ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカ
ルボン酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク
酸、オクタデセニルコハク酸、ダイマー酸など);アル
ケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸な
ど);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙
げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜5
0のアルキレンジカルボン酸、炭素数4〜50のアルケ
ニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボ
ン酸およびこれらの併用であり、さらに好ましいもの
は、炭素数4〜50のアルキレンジカルボン酸、炭素数
8〜20の芳香族ジカルボン酸、およびこれらと炭素数
4〜50のアルキレンジカルボン酸の併用であり、より
好ましいものは、炭素数16〜50のアルケニルコハク
酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマル
酸およびこれらの併用であり、特に好ましいものはテレ
フタル酸、およびこれと他のジカルボン酸の併用であ
る。3価以上のポリカルボン酸(4)としては、炭素数
9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピ
ロメリット酸など)、不飽和カルボン酸のビニル重合物
(スチレン/マレイン酸共重合物、スチレン/アクリル
酸共重合物、α−オレフィン/マレイン酸共重合物、ス
チレン/フマル酸共重合物など)などが挙げられる。こ
れらのうち好ましいものは、炭素数9〜20の芳香族ポ
リカルボン酸であり、特に好ましいものはトリメリット
酸である。
【0008】また、(1)、(2)、(3)、(4)と
ともにヒドロキシカルボン酸(5)を共重合することも
できる。ヒドロキシカルボン酸(5)としては、ヒドロ
キシステアリン酸、硬化ヒマシ油脂肪酸などが挙げられ
る。
【0009】ポリオールとポリカルボン酸の比率は、水
酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]
/[COOH]として、通常2/1〜1/2、好ましくは
1.5/1〜1/1.3、さらに好ましくは1.3/1
〜1/1.2である。3価以上のポリオール(2)およ
び3価以上のポリカルボン酸(4)の比率は、(2)と
(4)のモル数の和が(1)〜(5)のモル数の合計に
対して、通常0.1〜40モル%、好ましくは1〜25
モル%、さらに好ましくは3〜20モル%、特に好まし
くは5〜15モル%である。また、3価以上の成分とし
て(4)を含有しているのが好ましく、(2)と(4)
の併用が特に好ましく、とりわけ3価以上の芳香族ポリ
カルボン酸を含有することが好ましい。(4)の比率
は、全ポリカルボン酸の合計に対して、通常0〜50モ
ル%、好ましくは5〜40モル%、さらに好ましくは1
0〜30モル%、特に好ましくは15〜25モル%であ
る。(4)とりわけ3価以上の芳香族ポリカルボン酸を
含有することで、耐ホットオフセット性が向上する点で
好ましい。
【0010】(A)のTHF不溶分は15%以上、好ま
しくは35〜70%、さらに好ましくは40〜65%、
特に好ましくは45〜60%である。15%未満では耐
オフセット性が不良となる。(A)の軟化点は160〜
200℃、好ましくは162〜190℃、さらに好まし
くは167〜190℃である。160℃未満では耐オフ
セット性が不良となり、200℃を超えると低温定着性
と顔料分散性が不良となる。(A)のTHF可溶分のピ
ークトップ分子量(MpA)は、耐オフセット性及び低
温定着性の観点から、通常6,000〜30,000、
好ましくは6,500〜25,000、さらに好ましく
は7,000〜25,000、特に好ましくは8,00
0〜20,000である。
【0011】(A)のガラス転移点は、耐熱保存性及び
低温定着性の観点から、通常30〜80℃であり、好ま
しくは45〜75℃、さらに好ましくは、50〜70℃
である。(A)の水酸基価は、環境安定性及び帯電量の
向上の観点から、通常70mgKOH/g以下、好ましくは5
〜50mgKOH/g、さらに好ましくは8〜30mgKOH/gであ
る。(A)の酸価は、環境安定性、帯電の立ち上がり及
び耐ホットオフセット性の観点から、通常0〜40mgKO
H/g、好ましくは8〜30mgKOH/g、さらに好ましくは1
0〜30mgKOH/g、特に好ましくは13〜25mgKOH/gで
ある。また、(A)の酸価(AVA)は、(A)中の3
価以上の芳香族ポリカルボン酸またはその無水物の含有
量(WPA重量%)、3価以上の芳香族ポリカルボン酸
またはその無水物の平均分子量(MPA)、(A)中の
3価以上の芳香族ポリカルボン酸またはその無水物の価
数の平均(XPA)との関数として、{AVA−[WP
A×(XPA−2)×561/MPA]}が、好ましく
は−10〜10、さらに好ましくは−5〜10、特に好
ましくは−5〜5である。
【0012】ポリエステル(B)としては、ポリオール
成分とポリカルボン酸成分の重縮合物などが挙げられ
る。ポリオール成分およびポリカルボン酸成分として
は、(A)と同様のジオール(1)、3価以上のポリオ
ール(2)、ジカルボン酸(3)、3価以上のポリカル
ボン酸(4)が挙げられ、好ましいものも同様である。
また、(A)と(B)の組成は同一であってもよく、異
なっていてもよい。ポリオールとポリカルボン酸の比率
は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比
[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/2、好ま
しくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.
4/1〜1/1.4である。3価以上のポリオール
(2)の比率は、全ポリオール成分の合計に対して、通
常10モル%以下、好ましくは5モル%以下、さらに好
ましくは3モル%以下、特に好ましくは含有しないもの
である。3価以上のポリカルボン酸(4)の比率は、全
ポリカルボン酸の合計に対して通常0〜30モル%、好
ましくは3〜30モル%、さらに好ましくは7〜24モ
ル%である。3価以上のポリカルボン酸、特に芳香族ポ
リカルボン酸を含有させることで、ガラス転移点が高く
なり、耐熱保存性が向上する点で好ましいが、後述の分
子量分布が大きくなると低温定着性の観点で不利になる
ため、3価以上のポリカルボン酸を含有させる場合は、
実質的に1または2官能として反応させ、残りの官能基
は未反応として残すのが好ましい。
【0013】(B)の軟化点は80〜130℃であり、
好ましくは80〜120℃、さらに好ましくは85〜1
15℃、特に好ましくは85〜110℃である。80℃
未満では耐熱保存性が不良となり、130℃を超えると
低温定着性が不良となる。(B)はTHF不溶分を含有
していないことが好ましく、架橋に伴う分岐のあるもの
よりも、実質的に線状であることが好ましい。(B)の
重量平均分子量(MwB)は、低温定着性の観点から、
通常20,000以下、好ましくは、1,000〜15,
000、さらに好ましくは2,500〜8,000、特に
好ましくは3,000〜6,500である。(B)の数平
均分子量(MnB)は、耐熱保存性の観点から、通常
1,000以上、好ましくは、1,500〜10,00
0、さらに好ましくは1,600〜6,000、特に好ま
しくは2,000〜5,000である。(B)の分子量分
布(Mw/MwB)は、低温定着性の観点から、通常3
0以下、好ましくは4以下、さらに好ましくは3.5以
下、特に好ましくは1.5〜3である。(B)のガラス
転移点は、耐熱保存性及び低温定着性の観点から、通常
30〜80℃であり、好ましくは45〜75℃、さらに
好ましくは、50〜70℃である。(B)の水酸基価
は、環境安定性及び帯電量の向上の観点から、通常70
mgKOH/g以下、好ましくは5〜50mgKOH/g、さらに好ま
しくは10〜45mgKOH/gである。(B)の酸価は、環
境安定性及び帯電の立ち上がりの観点から、通常0〜5
0mgKOH/g、好ましくは1〜45mgKOH/g、さらに好まし
くは10〜40mgKOH/g、特に好ましくは15〜35mgK
OH/gである。また、(B)の酸価(AVB)は、(B)
中の3価以上の芳香族ポリカルボン酸またはその無水物
の含有量(WPB重量%)、3価以上の芳香族ポリカル
ボン酸またはその無水物の平均分子量(MPB)、
(B)中の3価以上の芳香族ポリカルボン酸またはその
無水物の価数の平均(XPB)との関数として、{AV
B−[WPB×(XPB−1)×561/MPB]}
が、好ましくは−10〜15、さらに好ましくは−6〜
12、特に好ましくは−3〜10である。
【0014】(A)の重量%(WA)と(B)の重量%
(WB)の比率は、通常60:40〜10:90、好ま
しくは50:50〜15:85、さらに好ましくは4
9:51〜20:80、特に好ましくは40:60〜2
5:75である。
【0015】本発明のトナーバインダーの具体例として
は以下のものなどが挙げられる。 (A):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モ
ル付加物/ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル
付加物/フェノールノボラックのエチレンオキサイド付
加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (B):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル
付加物/ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付
加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (A):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モ
ル付加物/フェノールノボラックのプロピレンオキサイ
ド付加物/テレフタル酸/無水ドデセニルコハク酸/無
水トリメリット酸重縮合物 (B):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル
付加物/無水ドデセニルコハク酸/テレフタル酸/無水
トリメリット酸重縮合物 (A):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モ
ル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モ
ル付加物/フェノールノボラックのプロピレンオキサイ
ド付加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (B):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル
付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル
付加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (A):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モ
ル付加物/ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル
付加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (B):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル
付加物/ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付
加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (A):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モ
ル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モ
ル付加物/フェノールノボラックのプロピレンオキサイ
ド付加物/テレフタル酸/無水トリメリット酸重縮合物 (B):ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル
付加物/フマル酸/無水トリメリット酸重縮合物
【0016】本発明のトナーバインダーの製造方法とし
ては以下の方法などが挙げられる。ポリエステル(A)
および(B)は、定法に従い、ポリカルボン酸とポリオ
ールとを、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオ
キサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、窒素など
の不活性気流下に150〜280℃に加熱し、脱水縮合
することで得られる。反応末期の反応速度を向上させる
ために減圧にすることも有効である。(A)は、反応終
点が近づいたならば、粘度または軟化点を追跡しながら
反応を進め、所定の粘度または軟化点に到達した時点で
反応装置から取り出し冷却することで得られる。(B)
において、3価以上のポリカルボン酸を用いて、1また
は2官能として反応させる場合は、3価以上のポリカル
ボン酸として酸無水物を用い、これを加えずに通常のポ
リエステル化を行った後、3価以上のポリカルボン酸無
水物を150〜200℃で加え、常圧または加圧下30
分〜2時間反応させることで酸無水物のハーフエステル
化のみを優先的に行うようにする。
【0017】(A)と(B)の混合は粉体混合法、溶融
混合法のいずれも用いることができるが、溶融混合法が
トナーバインダーの均一性が向上し、それに伴い顔料分
散性が向上するので好ましい。粉体混合法はヘンシェル
ミキサー、ナウターーミキサー、バンバリーミキサー等
の混合機を用いて(A)と(B)を0〜80℃で混合す
ることで得られる。溶融混合における混合装置として
は、反応槽などのバッチ混合、連続式混合装置が挙げら
れる。連続式混合装置としては、エクストルーダー、コ
ンティニアスニーダー、3本ロールなどが挙げられる。
混合温度は通常は80〜180℃、好ましくは100〜
170℃、さらに好ましくは120〜160℃で行う。
混合温度が低いと十分に混合できず、不均一となり好ま
しくなく、混合温度が高いと(A)と(B)のエステル
交換反応に伴う平均化が起こり、耐ホットオフセット
性、低温定着性が悪化する。また(A)と(B)を混合
する際にワックスなど他の成分も同時に混合することが
できる。
【0018】本発明のトナーバインダーは、着色剤およ
び必要により離型剤、荷電制御剤などの種々の添加剤等
を混合し、乾式トナーとして用いられる。トナー中の本
発明のトナーバインダーの含有量は、着色剤として染料
または顔料を使用する場合は、通常60〜98重量%で
あり、磁性粉を使用する場合は、通常25〜80重量%
である。また、トナー中にポリエステル(A)、(B)
以外の他のバインダー樹脂を含有させさせさせることも
できる。他のバインダー樹脂としては、スチレン/(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/ブタジエン
共重合体、スチレン/(メタ)アクリロニトリル共重合
体、エポキシ樹脂、ポリウレタン等公知のトナーバイン
ダー樹脂が挙げられる。トナー中の他のバインダー樹脂
の含有量は、通常20重量%以下、好ましくは10重量
%以下である。着色剤としては公知の染料、顔料および
磁性粉を用いることができる。具体的には、カーボンブ
ラック、スーダンブラックSM、ファーストイエロ−
G、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インド
ファーストオレンジ、イルガシンレッド、バラニトアニ
リンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメ
ントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、
ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フ
タロシアニンブルー、ピグメントブルー、プリリアント
グリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローG
G、カヤセットYG、オラゾールブラウンB、オイルピ
ンクOP、マグネタイト、鉄黒などが挙げられる。トナ
ー中の着色剤の含有量は、染料または顔料を使用する場
合は、通常2〜15重量%であり、磁性粉を使用する場
合は、通常20〜70重量%である。離型剤としては公
知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス
(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスな
ど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾール
ワックスなど);カルボニル基含有ワックス(カルナバ
ワックス、モンタンワックス、ジステアリルケトンな
ど)などが挙げられる。トナー中の離型剤の含有量は通
常0〜10重量%であり、好ましくは1〜7重量%であ
る。荷電制御剤としては、公知のものすなわち、ニグロ
シン染料、4級アンモニウム塩化合物、4級アンモニウ
ム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸金属
塩、スルホン酸基含有ポリマー、含フッソ系ポリマー、
ハロゲン置換芳香環含有ポリマーなどが挙げられる。ト
ナー中の荷電制御剤の含有量は通常0〜5重量%であ
る。さらに、流動化剤を使用することもできる。流動化
剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チ
タン粉末、炭酸カルシウム粉末など公知のものを用いる
ことができる。
【0019】乾式トナーの製造法としては、公知の混練
粉砕法などが挙げられる。上記トナー成分を乾式ブレン
ドした後、溶融混練され、その後、ジェットミルなどを
用いて微粉砕し、さらに風力分級し、粒径が通常2〜2
0μmの粒子として得られる。
【0020】本発明のトナーバインダーを用いた乾式ト
ナーは必要に応じて鉄粉、ガラスビーズ、ニッケル粉、
フェライト、マグネタイト、および樹脂(アクリル樹
脂、シリコーン樹脂など)により表面をコーティングし
たフェライトなどのキャリアー粒子と混合されて電気的
潜像の現像剤として用いられる。また、キャリア粒子の
かわりに帯電ブレードなどの部材と摩擦し、電気的潜像
を形成することもできる。次いで、公知の熱ロール定着
方法などにより支持体(紙、ポリエステルフィルムな
ど)に定着して記録材料とされる。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明を更に説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重
量部を示す。
【0022】実施例および比較例で得られたトナーバイ
ンダーの性質の測定法を次に示す。 1.酸価および水酸基価 JIS K0070に規定の方法。以下の方法で溶融混
練後のものを試料として用いた。 混練装置 : 東洋精機(株)製 ラボプラストミル MODEL30R150 混練条件 : 130℃、70rpmにて30分 2.ガラス転移点(Tg) ASTM D3418−82に規定の方法(DSC
法)。 装置:セイコー電子工業(株)製 DSC20,SSC
/580 3.分子量 THF可溶分をゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)で測定。GPCによる分子量測定の条件は
以下の通りである。 装置 : 東洋曹達製 HLC−802A カラム : TSK GEL GMH6 2本 (東洋曹達製) 測定温度 : 25℃ 試料溶液 : 0.25重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液 溶液注入量: 200μl 検出装置 : 屈折率検出器 なお、分子量校正曲線は標準ポリスチレンを用いて作成
した。 4.テトラヒドロフラン(THF)不溶分 試料0.5gに50mlのTHFを加え、3時間撹拌還
流させる。冷却後、グラスフィルターにて不溶分をろ別
し、80℃で3時間減圧乾燥する。グラスフィルター上
の樹脂分の重量と試料の重量比から、不溶分を算出す
る。 5.軟化点の測定 フローテスターを用いて、下記条件で等速昇温し、その
流出量が1/2になる温度をもって軟化点とした。 装置 : 島津(株)製 フローテスター CFT−500 荷重 : 20kg ダイ : 1mmΦ−1mm 昇温速度 : 6℃/min.
【0023】実施例1 [ポリエステル(A)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド2モル付加物235部、ビスフェノール
Aプロピレンオキサイド3モル付加物530部、フェノ
ールノボラック(平均重合度約5)のエチレンオキサイ
ド5モル付加物11部、テレフタル酸120部、フマル
酸73部および縮合触媒としてジブチルチンオキサイド
3部を入れ、210℃で窒素気流化に生成する水を留去
しながら10時間反応させた後、5〜20mmHgの減
圧下に反応させ、酸価が2以下になるまで反応させた。
次いで、無水トリメリット酸87部を加え、常圧下に1
時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下に反応
させ軟化点が165℃になった時点で取り出した。これ
をポリエステル(A1)とする。ポリエステル(A1)のTHF
不溶分は47%、酸価20、水酸基価21、Tgは60
℃、THF可溶分のピークトップ分子量は6,800で
あった。 [ポリエステル(B)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレ
ンオキサイド2モル付加物465部、ビスフェノールA
プロピレンオキサイド2モル付加物330部、テレフタ
ル酸92部および縮合触媒としてジブチルチンオキサイ
ド3部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留
去しながら5時間反応させた。次いで5〜20mmHg
の減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で20
0℃に冷却した。これにフマル酸193部を加え、20
0℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら6時間反
応させた。次いで180℃にて、100mmHgの減圧
下に反応させ、105℃におけるに溶融粘度が10000poi
seになった時点で、無水トリメリット酸27部を加え、
180℃常圧密閉下で1時間反応後取り出した。これを
ポリエステル(B1)とする。ポリエステル(B1)はTHF不
溶分を含有しておらず、軟化点97℃、酸価27、水酸
基価21、Tgは59℃、数平均分子量は3,500、
重量平均分子量は11,400であり、実質的に線状で
あった。 [トナーバインダーの合成]ポリエステル(A1)450部
とポリエステル(B1)550部をヘンシェルミキサーにて
5分間粉体混合して本発明のトナーバインダー(1)を
得た。
【0024】実施例2 [ポリエステル(A)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド3モル付加物779部、テレフタル酸1
53部、フマル酸54部および縮合触媒としてジブチル
チンオキサイド3部を入れ、210℃で窒素気流下に生
成する水を留去しながら10時間反応させた後、5〜2
0mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になるま
で反応させた。次いで、無水トリメリット酸71部を加
え、常圧下に1時間反応させた後、20〜40mmHg
の減圧下に反応させ軟化点が171℃になった時点で取
り出した。これをポリエステル(A2)とする。ポリエステ
ル(A2)のTHF不溶分は51%、酸価14、水酸基価1
9、Tgは59℃、THF可溶分のピークトップ分子量
は9,500であった。 [ポリエステル(B)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレ
ンオキサイド2モル付加物173部、ビスフェノールA
プロピレンオキサイド2モル付加物553部、テレフタ
ル酸251部および縮合触媒としてジブチルチンオキサ
イド3部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を
留去しながら8時間反応させた。次いで5〜20mmH
gの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で1
80℃に冷却した。これに無水トリメリット酸73部を
加え、180℃常圧密閉下で2時間反応後取り出し、室
温まで冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル
(B2)とする。ポリエステル(B2)はTHF不溶分を含有し
ておらず、軟化点99℃、酸価41、水酸基価45、T
gは68℃、数平均分子量は2,000、重量平均分子
量は4,900であり、実質的に線状であった。 [トナーバインダーの合成]ポリエステル(A2)400部
とポリエステル(B2)600部を、コンティニアスニーダ
ーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間1分で溶融
混合した。溶融樹脂を室温まで冷却後、粉砕機にて粉砕
し、本発明のトナーバインダー(2)を得た。
【0025】実施例3 [ポリエステル(A)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド2モル付加物658部、テレフタル酸8
6部、無水ドデセニルコハク酸230部、ハイドロキノ
ン2部および縮合触媒としてジブチルチンオキサイド3
0部を入れ、210℃で窒素気流下に生成する水を留去
しながら10時間反応させた後、5〜20mmHgの減
圧下に反応させ、酸価が2以下になるまで反応させた。
次いで、無水トリメリット酸66部を加え、常圧下に1
時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧下に反応
させ軟化点が178℃になった時点で取り出した。これ
をポリエステル(A3)とする。ポリエステル(A3)のTHF
不溶分は55%、酸価14、水酸基価16、Tgは59
℃、THF可溶分のピークトップ分子量は11,300
であった。 [ポリエステル(B)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド2モル付加物837部、フマル酸236
部、ハイドロキノン2部および縮合触媒としてジブチル
チンオキサイド3部を入れ、200℃で窒素気流下に生
成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで18
0℃に冷却し、100mmHgの減圧下に反応させ、8
4℃における溶融粘度が10000poiseになった時点でこれ
に無水トリメリット酸27部を加え、180℃常圧密閉
下で1時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕し粒
子化した。これをポリエステル(B3)とする。ポリエステ
ル(B3)はTHF不溶分を含有しておらず、軟化点92
℃、酸価26、水酸基価44、Tgは55℃、数平均分
子量は2,600、重量平均分子量は6,800であ
り、実質的に線状であった。 [トナーバインダーの合成]ポリエステル(A3)400部
とポリエステル(B3)600部を、コンティニアスニーダ
ーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間1分で溶融
混合した。溶融樹脂を室温まで冷却後、粉砕機にて粉砕
し、本発明のトナーバインダー(3)を得た。
【0026】比較例1 [ポリエステル(A)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド2モル付加物324部、ビスフェノール
Aエチレンオキサイド2モル付加物457部、フマル酸
164部、ハイドロキノン2部および縮合触媒としてジ
ブチルチンオキサイド3部を入れ、210℃で窒素気流
下に生成する水を留去しながら10時間反応させた後、
5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下に
なるまで反応させた。次いで、無水トリメリット酸11
7部を加え、常圧下に1時間反応させた後、20〜40
mmHgの減圧下に反応させ軟化点が136℃になった
時点で取り出した。これをポリエステル(CA1)とする。
ポリエステル(CA1)のTHF不溶分は37%、酸価3
1、水酸基価34、Tgは62℃、THF可溶分のピー
クトップ分子量は5,700であった。 [ポリエステル(B)の合成]冷却管、撹拌機および窒
素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピ
レンオキサイド2モル付加物820部、フマル酸260
部、ハイドロキノン2部および縮合触媒としてジブチル
チンオキサイド3部を入れ、200℃で窒素気流下に生
成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで18
0℃に冷却し、100mmHgの減圧下に反応させ、ガ
ラス転移点が60℃になった時点で取り出し、室温まで
冷却後、粉砕し粒子化した。これをポリエステル(CB1)
とする。ポリエステル(CB1)はTHF不溶分を含有して
おらず、軟化点98℃、酸価12、水酸基価28、Tg
は60℃、数平均分子量は3,400、重量平均分子量
は12,000であった。 [トナーバインダーの合成]ポリエステル(CA1)450
部とポリエステル(CB1)550部をヘンシェルミキサー
にて5分間粉体混合して比較トナーバインダー(C1)
を得た。
【0027】比較例2 [トナーバインダーの合成]ポリエステル(CA1)600
部とポリエステル(CB1)400部をヘンシェルミキサー
にて5分間粉体混合して比較トナーバインダー(C2)
を得た。
【0028】評価例1〜3および比較評価例1、2 本発明のトナーバインダー(1)〜(3)、比較トナー
バインダー(C1)または(C2)100部に対して、
カーボンブラックMA−100(三菱化学(株)製)8
部、カルナバワックス5部、荷電制御剤T−77(保土
谷化学(製))1部を加え、下記の方法でトナー化した。
まず、ヘンシェルミキサ(三井三池化工機(株)製 FM
10B)を用いて予備混合した後、二軸混練機((株)池
貝製 PCM−30)で混練した。ついで超音速ジェッ
ト粉砕機ラボジェット(日本ニューマチック工業(株)
製)を用いて微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマ
チック工業(株)製 MDS−I)で分級し、粒径d50
が9μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子10
0部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本ア
エロジル製)0.3部をサンプルミルにて混合して、ト
ナー(1)〜(3)および比較トナー(C1)を得た。
評価結果を表1に示す。
【0029】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナーNo MFT HOT −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− トナー(1) 140℃ 235℃ トナー(2) 135℃ 240℃ トナー(3) 130℃ 240℃以上 比較トナー(C1) 145℃ 190℃ 比較トナー(C2) 155℃ 220℃ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0030】[評価方法] 最低定着温度(MFT) 市販複写機(AR5030;シャープ製)を用いて現像
した未定着画像を、市販複写機(AR5030;シャー
プ製)の定着機を用いて評価した。定着画像をパットで
擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロ
ール温度をもって最低定着温度とした。 ホットオフセット発生温度(HOT) 上記MFTと同様に定着評価し、定着画像へのホットオ
フセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発
生した定着ロール温度をもってホットオフセット発生温
度とした。
【0031】
【発明の効果】本発明のトナーバインダーは、低温定着
性と耐ホットオフセット性のいずれにも優れた効果を奏
する。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種のポリエステル(A)および(B)
    からなるトナーバインダーにおいて、該(A)がテトラ
    ヒドロフラン(THF)不溶分を15wt%以上含有し
    ている軟化点が160〜200℃の非線状ポリエステル
    であり、該(B)が軟化点80〜130℃のポリエステ
    ルであることを特徴とするトナーバインダー。
  2. 【請求項2】 該(A)と該(B)の重量比が60:4
    0〜10:90である請求項1記載のトナーバインダ
    ー。
  3. 【請求項3】 該(A)のTHF可溶分のゲルパーミエ
    ーションクロマトグラフィー(GPC)におけるピーク
    トップ分子量(MpA)が6,000〜30,000であ
    る請求項1または2記載のトナーバインダー。
  4. 【請求項4】 該(A)が、ポリカルボン酸成分とポリ
    オール成分を重縮合してなるポリエステルであり、ポリ
    カルボン酸成分中の3価以上の芳香族ポリカルボン酸ま
    たはその無水物の含有量が5〜40モル%であり、かつ
    該(A)の酸価(AVA)が下式(1)の関係を満たす
    請求項1〜3いずれか記載のトナーバインダー。 −10 ≦ AVA−[WPA×(XPA−2)×561/MPA] ≦ 10 …(1) (式中WPAは(A)中の3価以上の芳香族ポリカルボ
    ン酸またはその無水物の含有量(重量%)を、MPAは
    3価以上の芳香族ポリカルボン酸またはその無水物の平
    均分子量を、XPAは(A)中の3価以上の芳香族ポリ
    カルボン酸またはその無水物の価数の平均を表す)
  5. 【請求項5】 該(B)がTHF不溶分を含有しないポ
    リエステルである請求項1〜4のいずれか記載のトナー
    バインダー。
  6. 【請求項6】 該(B)の重量平均分子量(MwB)
    が、20,000以下である請求項5記載のトナーバイ
    ンダー。
  7. 【請求項7】 該(B)が実質的に線状のポリエステル
    である請求項5または6記載のトナーバインダー。
  8. 【請求項8】 該(B)が、ポリカルボン酸成分とポリ
    オール成分を重縮合してなるポリエステルであり、ポリ
    カルボン酸成分中の3価以上の芳香族ポリカルボン酸ま
    たはその無水物の含有量(CTB)が3〜30モル%で
    あり、かつ該(B)の分子量分布(Mw/Mn)が4以
    下である請求項1〜7のいずれか記載のトナーバインダ
    ー。
  9. 【請求項9】 該(B)の酸価(AVB)が下式(2)
    の関係を満たす請求項8記載のトナーバインダー。 −10 ≦ AVB−[WPB×(XPB−2)×561/MPB] ≦ 15 …(2) (式中WPBは(B)中の3価以上の芳香族ポリカルボ
    ン酸またはその無水物の含有量(重量%)を、MPBは
    3価以上の芳香族ポリカルボン酸またはその無水物の平
    均分子量を、XPBは(B)中の3価以上の芳香族ポリ
    カルボン酸またはその無水物の価数の平均を表す。)
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