JP2003040167A - 自動2輪車 - Google Patents

自動2輪車

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JP2003040167A
JP2003040167A JP2001262380A JP2001262380A JP2003040167A JP 2003040167 A JP2003040167 A JP 2003040167A JP 2001262380 A JP2001262380 A JP 2001262380A JP 2001262380 A JP2001262380 A JP 2001262380A JP 2003040167 A JP2003040167 A JP 2003040167A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】駐車時におけるシートを多目的に活用可能にす
る。 【構成】ヘッドパイプ3から斜め下がりのダウン部4と
エンジン10の下方を水平に延びるロアー部5と後輪2
の前方を斜め上がりのアップ部6によりアンダーボーン
式フレームを構成し、ダウン部4とアップ部6の上端に
連結し、かつ後端が後輪2の上に達するシートフレーム
7を略水平に設け、その上に長大なベンチ状のシート8
を支持する。エンジン10の側方はサイドカバー14で
覆うとともに、ロアー部5と平行にライディングフロア
15を設け、さらにその延長上にピリオンフロア16を
後輪2の中心部まで設ける。シート8の長さL1をライ
ディングフロア15及びピリオンフロア16の長さ、並
びにダウン部4の下端に設けたメインスタンド21の接
地部と後輪2の接地部間の長さL2とを略同程度に揃え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多目的に利用で
きる長大なシートを備えた自動2輪車に関する。なお、
本願において車体に関する前後・左右・上下の各方向と
は、車体の直進走行時並びに進行方向前方を基準にす
る。
【0002】
【従来の技術】前後方向へ略直線状に延びる車体フレー
ムを設け、この車体フレーム上に一人乗り又は二人乗り
用のシートを配置した自動2輪車は公知である。またア
ンダーボーン式フレームも公知である。ここで、アンダ
ーボーン式フレームとは、前輪と運転シート前方の間に
車体フレームの一部を下方へ凹部をなすように形成し、
ヘッドパイプから斜め下がりに車体中心に沿って下方へ
延びる一本のパイプ部材等からなるダウン部と、その下
端から後方へ略水平に延びるロアー部と、その後端部か
ら斜め上がりに上方へ延びるアップ部とを有する形式で
ある。ロアー部とアップ部は通常左右一対で設けられ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、駐車時にシ
ート表面はほとんど使用されないが、このときのシート
表面を物品支持用等多目的に利用できれば便利である。
しかし、シート表面は曲面に形成され、かつ駐車時のシ
ートは前後又は左右へ傾いているため、物品を載置する
ことは難しく、かつその長さもせいぜい二人で座るに足
りるだけ程度のものであり、ヘッドパイプ近傍から後輪
に達するような長大なものは存在せず、利用できる面積
が限られていた。そこで本願発明は、新規車体構造と長
大シートによりこの要請を実現することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本願の自動2輪車に係る第1の発明は、アンダーボーン
式フレームのヘッドパイプとリヤクッション取付部近傍
とを結んで車体後方に延びるシートフレームを有し、該
シートフレーム上面にシートフレームの略長さ全体にわ
たる長さのシートを設けたことを特徴とする。
【0005】このとき、前記シートの前端に燃料タンク
のキャップを臨ませるように構成することができる。ま
た、前記フレームとシートフレームとで囲まれるループ
を左右方向からサイドカバーで覆うこともできる。さら
にこのサイドカバーを貫通してチェンジペダル軸を設け
るようにしてもよい。
【0006】第2の発明は、アンダーボーン式フレーム
のダウン部下端付近にメインスタンドを設け、該メイン
スタンドの接地点から後輪の接地点までの距離とシート
の長さをほぼ等しくしたことを特徴とする。
【0007】このとき、前記フレームの下側ループに沿
ってライディングフロアーを設け、該ライディングフロ
アー後端に連続してピリオンフロアーとを設け、両フロ
アーの長さの和と前記シートの長さとがほぼ等しくする
ように構成してもよい。また、前記ピリオンフロアーを
車体へ支持するため、リヤクッションユニットと略平行
なフロア支持部材を設けることもできる。
【0008】
【発明の効果】第1の発明によれば、アンダーボーン式
フレームを採用することにより、ヘッドパイプとリヤク
ッション取付部近傍とを結んで車体後方に右水平に延び
る長いシートフレームを設けたので、このシートフレー
ム上面にシートフレームの略長さ全体にわたる長大なシ
ートを設けることができ、小型の自動2輪車にも無理な
く配置できる。また、駐車時にシート上面をフラットな
スペースとして活用することにより、多目的に利用でき
る。
【0009】第2の発明によれば、上記長大なシートの
長さとフロアー長さ又はメインスタンドと後輪の各接地
部間の距離を略揃えたので、自動2輪車を停めた場合に
着座位置に関わらずシートをベンチとして活用できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、一実施例
を説明する。各図は、アンダーボーン式フレームを有す
る小型の自動2輪車に係り、図1はその左側面図、図2
はその右斜め後方から示す斜視図、図3はその平面図、
図4はハンドル取付部を示す図、図5はシートを取り去
って車体内部を斜め上方から示す図である。
【0011】図1において、前輪1と後輪2の間に前後
方向へ長く配置される車体フレームは、アンダーボーン
式フレームであり、ヘッドパイプ3から斜め下がりに車
体中心に沿って下方へ延びる一本のパイプ部材からなる
ダウン部4とその下端から左右へ対をなして略直線状に
後方へ略平行に延びるロアー部5と、その各後端部から
上方へ屈曲し連続して斜め上がりに上方へ延び、上端が
ヘッドパイプ3の上下方向略中間部まで達するアップ部
6を有する。
【0012】ダウン部4の上方には、略平行に前後方向
へ延びるシートフレーム7が設けられる。シートフレー
ム7は、ロアー部5やアップ部6等よりも比較的細いパ
イプ部材からなり、その前部はダウン部4の上部へ連結
され、中間部はアップ部6の上端へ連結され、それぞれ
の連結はボルト止めによる。シートフレーム7の後端部
は後輪2の中心である車軸2aを越えて後方側まで延び
ている、なお、ヘッドパイプ3、ダウン部4、ロアー部
5、アップ部6及びシートフレーム7により車体フレー
ムを構成し、ロアー部5とアップ部6はその一部として
のメインフレームを構成する。
【0013】シートフレーム7の上には、長大なシート
8が支持される。シート8は通常の二人乗り用シートに
比べて著しく長大であり、その前端は、シートフレーム
7の前端部より若干後方へずれた位置にあり、後端部は
シートフレーム7の後端部まで達する長さL1をなす。
シート8の厚さは前後方向全範囲でほぼ一定であり、か
つその上面もほぼ平坦に形成され、公共施設に接地され
ることの多い上面がフラットで、多人数用に長いベンチ
シートの座部と同様な形状をなしている。
【0014】ダウン部4、ロアー部5、アップ部6及び
シートフレーム7はループ状をなしてエンジン配設空間
を囲み、このエンジン配設空間内には前後方向へ長く配
置した水平エンジン10が配置され、これらの車体フレ
ームに支持される。エンジン10の上方には気化器11
及びエアクリーナ12が配置される。また、ダウン部4
とシートフレーム7の接続部近傍には燃料タンク13が
配置される。
【0015】これらエンジン10等の収容される空間
は、左右から一対のサイドカバー14で覆われる。サイ
ドカバー14は樹脂又は金属等の適宜材料からなり、そ
の周囲はダウン部4、ロアー部5、アップ部6及びシー
トフレーム7へボルト止めされる。左右のロアー部5の
側方にはそれぞれライディングフロア15が側方へ張り
出して設けられる。ライディングフロア15は樹脂又は
金属等からなる平板状の部材であり、ロアー部5に沿っ
て略水平かつ直線状に設けられる。
【0016】ライディングフロア15の後端部はピリオ
ンフロア16へ連続している。ピリオンフロア16はラ
イディングフロア15の延長として一体又は別体で形成
され、図示の側面視でライディングフロア15と連続す
る一直線上に後方へ延び、その後端は後輪2の車軸2a
の近傍へ達している。
【0017】車体左側におけるサイドカバー14の前方
下部外側かつライディングフロア15の上側にチェンジ
ペダル17が配置され、その中間部に設けられたチェン
ジ軸18はサイドカバー14を貫通して、サイドカバー
14の内側を前後方向へ配されてミッション部へ接続す
るチェンジリンク19へ連結されている。
【0018】ダウン部4の下端部には下方へ突出するス
タンドブラケット20を介してメインスタンド21が回
動自在に支持される。メインスタンド21は2股状をな
し、接地させてスタンドを立てた状態では車体を左右へ
傾けずに直立状態で支持できる。メインスタンド21の
接地部と後輪2の接地点すなわち後輪車軸2aの略直下
位置間の長さL2はほぼシート8の長さL1と同程度で
ある。また、ライディングフロア15及びピリオンフロ
ア16のフロア長さもほぼL2と同程度であるから、や
はりシート8の長さL1と同程度になっている。
【0019】図中の符号22はフロントフォークであ
り、その上端部をボトムブリッジ23及びトップブリッ
ジ24を介してヘッドパイプ3へ回動自在に支持され、
ハンドル25により操向される。26はヘッドライト、
27はメーター、28はウインカであり、フロントフォ
ーク22と一体に回動する。
【0020】30はリヤスイングアームであり、左右一
対で設けられ、前端をアップ部6の下部へ揺動自在に連
結され、後端部にて後輪車軸2aを介して後輪2を支持
する。また、後端部とアップ部6の上端部近傍間にリヤ
クッションユニット31が配置される。リヤクッション
ユニット31は後輪2を挟んで左右一対で設けられ、各
上端はアップ部6を連結するクロスパイプへ揺動可能に
支持されている。符号29はエンジンハンガを支持する
揺動リンクである。
【0021】各リヤクッションユニット31の近傍には
略平行にロッド状のフロアステー32が左右一対で設け
られ、上端をリヤクッションユニット31の上端前方で
アップ部6の上端へボルト止めされている。左右のフロ
アステー32の下端は、ピリオンフロア16の各後端を
支持している。33はテールライト、34はウインカ、
35はライセンスステーであり、それぞれシートフレー
ム7の後端部に支持されている。
【0022】図2に示すように、ライディングフロア1
5及びピリオンフロア16の各下方にマフラー36が車
体右側に前後方向へ配設されている。この図から明らか
なように、ライディングフロア15の左右幅はピリオン
フロア16よりも広くなっている。また、ピリオンフロ
ア16より上方の車体後部は、サイドカバー14で覆わ
ない開放空間をなし、この中にバッテリ37が配置され
てアップ部6の左右を連結するクロスパイプにバンドで
止められている。
【0023】図3に示すように、シート8は前方側の幅
が次第に狭くなる形状をなし、前端部は幅狭部38をな
し、その前方に燃料タンク13及びそのキャップ39が
配置されている。サイドカバー14はシート8の中間部
側方がライディングフロア15の左右幅略一杯に張り出
す張り出し部40が設けられ、ここでほぼライディング
フロア15とピリオンフロア16の境界となっている。
ピリオンフロア16はマフラー36の上方を覆い、同乗
者の足をマフラー36から十分に上方へ離すようになっ
ている。
【0024】図4に示すように、ハンドル25のパイプ
は左右に分離されており、後方視略V字状をなすよう
に、各パイプの下端部41がクロスパイプ42へ溶接さ
れ、このクロスパイプ42の両端がトップブリッジ24
上のハンドルステー43へ固定されている。
【0025】図5に示すように、シートフレーム7は平
面視ループ状をなし、前端部は幅狭部44をなし、ここ
に燃料タンク13が吊り下げ支持される。キャップ39
は幅狭部44よりも側面視で若干上方へ突出する程度の
高さであり、幅狭部44に囲まれている。45〜47は
左右のシート8を連結するクロスパイプであり、リヤク
ッションユニット31及びフロアステー32の各上端部
はクロスパイプ46に設けられた取付部へ連結されてい
る。符号48はライディングフロア15上に設けられた
滑り止めストリップである。
【0026】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例はアンダーボーン式フレームを採用することにより、
ヘッドパイプ3とリヤクッション31の取付部近傍とを
結んで車体後方に右水平に延びる長いシートフレーム7
を設けたので、このシートフレーム7の上面に長大なシ
ート8をシートフレーム7の略長さ全体にわたって設け
ることができ、小型の自動2輪車にも無理なく配置でき
る。また、シート8の上面が平坦に形成され、かつ駐車
時にシート8の上面が前後・左右に傾かないフラットな
状態を維持するため、この部分を物品の載置スペースや
ベンチのように着座するスペースとして活用することに
より、多目的に利用できる。
【0027】このとき、シート8の前端をヘッドパイプ
3よりも若干後方へずらすことにより、その前方へ燃料
タンク13のキャップ39を露出させることができ、給
油作業を容易に行えるようになっている。
【0028】さらに、車体フレーム(4,5,6及び
7)側面のループにより形成される比較的大きなエンジ
ン収容空間を左右方向からサイドカバー14で覆うこと
により、外観性を向上させることができる。このとき、
サイドカバー14を貫通してチェンジペダル軸18を設
けることにより、サイドカバー外部におけるチェンジペ
ダル17の操作が可能になり、チェンジペダルの配置が
簡単になる。
【0029】また、このような長大なシート8の長さL
1とライディングフロア15とピリオンフロア16の長
さの和であるフロアーの長さ及びメインスタンド21と
後輪2の各接地部間の距離L2をそれぞれ略揃えたの
で、接地間距離L2の範囲にシート8及びライディング
フロア15とピリオンフロア16を位置させることがで
きるので、シート8及びライディングフロア15やピリ
オンフロア16のどこに乗っても車体を安定させること
ができる。
【0030】したがって、メインスタンド21を立てて
自動2輪車を駐車したとき、シートをベンチとして活用
できる。この場合、ライディングフロア15とピリオン
フロア16は乗降時並びに着座時の足乗せ場所として利
用する。但し場合によってはライディングフロア15と
ピリオンフロア16自体もベンチとして使用することも
できる。
【0031】さらに、ピリオンフロア16の後部を支持
するフロアステー32をリヤクッションユニット31と
略平行に設けたので、長いピリオンフロア16を確実に
支持できるとともに、比較的支持に適した部材が存在し
ない後輪2の近傍部において、外観を損なわずに支持部
材を配設できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る自動2輪車全体の左側面図
【図2】上記自動2輪車全体を斜め右後方から示す斜視
【図3】上記自動2輪車全体の平面図
【図4】ハンドル取付部近傍を拡大して示す図
【図5】シートを取り去ってシートフレーム及び車体内
部を示す図
【符号の説明】
1:前輪、2:後輪、3:ヘッドパイプ、4:ダウン
部、5:ロアー部、6:アップ部、7:シートフレー
ム、8:シート、10:エンジン、14:サイドカバ
ー、15:ライディングフロア、16:ピリオンフロ
ア、21:メインスタンド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月18日(2001.10.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正書】
【提出日】平成13年10月24日(2001.10.
24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62J 35/00 B62J 35/00 D B62K 11/04 B62K 11/04 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アンダーボーン式フレームのヘッドパイ
    プとリヤクッション取付部近傍とを結んで車体後方に延
    びるシートフレームを有し、該シートフレーム上面にシ
    ートフレームの略長さ全体にわたる長さのシートを設け
    たことを特徴とする自動2輪車。
  2. 【請求項2】 前記シートの前端に燃料タンクのキャッ
    プを臨ませたことを特徴とする請求項1に記載の自動2
    輪車。
  3. 【請求項3】 前記フレームとシートフレームとで囲ま
    れるループを左右方向から覆うサイドカバーを設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動2輪車。
  4. 【請求項4】 前記サイドカバーを貫通してチェンジペ
    ダル軸が設けられていること特徴とする請求項3に記載
    の自動2輪車。
  5. 【請求項5】 アンダーボーン式フレームのダウン部下
    端付近にメインスタンドを設け、該メインスタンドの接
    地点から後輪の接地点までの距離とシートの長さをほぼ
    等しくしたことを特徴とする自動2輪車。
  6. 【請求項6】 前記フレームの下側ループに沿ってライ
    ディングフロアーを設け、該ライディングフロアー後端
    に連続してピリオンフロアーとを設け、両フロアーの長
    さの和と前記シートの長さとがほぼ等しいことを特徴と
    する請求項5に記載の自動2輪車。
  7. 【請求項7】 前記ピリオンフロアーを車体へ支持する
    ため、リヤクッションユニットと略平行なフロア支持部
    材を設けたことを特徴とする請求項5に記載の自動2輪
    車。
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