JP4128886B2 - 揺動式自動3輪車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1つの前輪が支持された前部車体と、左右一対の後輪が支持された後部車体とに車体を分割し、前部車体を後部車体に対して揺動式ジョイント機構を介することにより左右方向へ揺動自在に連結した揺動式自動3輪車に係り、特に同乗者を快適に乗車できるようにしたものに関する。
なお、本願の説明中における前後・左右・上下の各方向は直進時の車両についてその進行方向を基準とする。
【0002】
【従来の技術】
従来の揺動式自動3輪車においては、前輪が支持された前部車体と後輪が支持された後部車体を揺動式ジョイント機構により連結し、前部車体を左右へ揺動自在としてかつ運転者席を設けるとともに、非揺動部である後部車体に荷台を設けたものがある(特許文献1〜4参照)。また前部車体に屋根を設けることも公知である(特許文献4参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開昭55−153291号公報
図4、図5
【特許文献2】
特公平4−11426号公報
図2、図3
【特許文献3】
特開平11−334670号公報
図1〜図4
【特許文献4】
特開平10−59254号公報
図1
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような揺動式自動3輪車の後部車体は人を乗せる構造になっていないので、ここに同乗者が乗車すると、良好な居住性を得られず、そのうえ足の置き場にも困ることになる。そこで本願発明は、後部車体を同乗者用の乗車に適した構造にすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1は、1つの前輪が支持された前部車体と、左右一対の後輪が支持された後部車体とに車体を分割し、前部車体を後部車体に対して揺動式ジョイント機構を介することにより左右方向へ揺動自在に連結した揺動式自動3輪車において、前記前部車体に運転者席を設け、前記後部車体に同乗者席を設け、この後部車体に同乗者用の足載せ部をなすステップフロアを前記揺動式ジョイント機構と後輪の間に設けるとともに、
前記後部車体に設けられた後部車体フレームは階段状をなして下段部とその後部から斜め上がりに後方へ延びる斜め部とを備え、
前記ステップフロアが前記下段部上に前上がりに傾斜して設けられ、前記斜め部に支持されているパワーユニットの前方に位置し、前記斜め部に対してパワーユニットを揺動自在にする軸着部が前記ステップフロアの後端部よりも高い位置にあることを特徴とする。
【0006】
請求項2は、上記請求項1において、前記ステップフロアが、前記ジョイント機構のジョイントシャフト後部上を覆うとともに、前記前部フレームのロア部より低くなっていることを特徴とする
【0007】
請求項は、上記請求項1において、前記後部車体側に前記運転者席との間を仕切るガードを設けたことを特徴とする。また、請求項は上記請求項1において、前記後部車体側に同乗者用のグリップを設けたことを特徴とする。さらに請求項前記後部車体側に前記運転者席との間を仕切るガードを設け、このガードへグリップを設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項は、上記請求項1において、前記後部車体側に屋根を設けたことを特徴とする。請求項は上記請求項1において、前記前部車体と後部車体がそれぞれ互いに独立した車室を有することを特徴とする。さらに、請求項は 上記請求項において、前記前部車体と後部車体がそれぞれ互いに独立した屋根を有することを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】
請求項1によれば、前部車体に運転者席を設け、後部車体に同乗者席を設けるとともに、この後部車体に同乗者用の足載せ部を設けたので、後部車体を同乗者用の乗車部として使用できる。特に後部車体は非揺動部であるから、走行中の揺れが少なく、かつ専用の同乗者席及び足載せ部が設けられているので、快適な居住性が得られる。また、乗降性も良好にできる。一方、前部車体はこれまで同様に揺動自在であるから良好な操縦性が維持される。したがって、前部車体の良好な操縦性と後部車体の同乗者に対する乗車時の快適性を同時に実現できる。
【0010】
また、同乗者用の足載せ部を揺動式ジョイント機構と後輪の間に位置させたので、足載せ部を設けることが容易となり、高さ方向における自由度を確保し、乗降性を良好にできる。さらに、同乗者の乗車時における非揺動部である後部車体の重心を低くして操縦し易くすることができる。
また、足載せ部がステップフロアを構成するので、足を置く位置が自由になり、かつ跨座式でなく椅子式の着座形式が可能になる。そのうえ路面からの雨水や泥等の跳ね上がりに対する防護カバーとして利用できるので居住性が向上する。
【0011】
請求項によれば、非揺動部である後部車体側に運転者席との間を仕切るガードを設けたので、同乗者の前方へ前部車体と一体に揺動しないように位置させることができ、着座した同乗者に安心感を与えることができる。
また、請求項によれば、同乗者に専用のグリップを設けたので、グリップの位置が一定となって同乗者の姿勢が安定し、疲れにくくなるとともに、運転者側も操縦が容易になる。
さらに、請求項によれば、グリップをガードに設けたので、同乗者前方の最適位置にグリップを設けることができ、ガードをグリップの取付部材として利用することによりステー等の特別な取付用部材を省略できる。
【0012】
請求項によれば、後部車体側に屋根を設けたので、雨天等の走行でも同乗者に快適な居住性を与えることができる。
請求項によれば、前部車体と後部車体にそれぞれ互いに独立した車室を設けたので、運転者及び同乗者のそれぞれに快適な居住空間を形成できる。しかも前部車体側は操縦に適した揺動する居住空間とし、後部車体側は揺れの少ない居住空間となるので、それぞれの機能に適した異なる性格の車室を前後に備えて複数人が同時に同乗する形式の小型揺動式自動3輪車を得ることができる。
また、請求項によれば、それぞれの車室に独立した屋根を設けることにより、前後の各車室を雨天でも快適に走行できるようにすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて実施例を説明する。図1〜4は第1実施例に係り、図1は揺動式自動3輪車の側面図、図2は車体フレーム部分の平面図、図3は揺動式ジョイント部の側断面図、図4はその平断面図、図5はパワーユニット部の側面図である。
【0014】
図1において、本実施例に係る揺動式自動3輪車は、車体を前後に分割した前部車体1と後部車体2を備える。前部車体1は揺動部をなし、後部車体2は非揺動部をなすように、前部車体1が後部車体2に対して左右へ揺動自在に連結されている。
【0015】
前部車体1は、金属製等の適宜部材からなる丸パイプ製の前部車体フレーム3を備える。この前部車体フレーム3は側面視略U字状をなし、ウオークイン式の乗降を可能とする低床フロアを有する。前部車体フレーム3の前端にはヘッドパイプ4が設けられ、これによりハンドル軸5を回動自在に支持し、その上端部にハンドル6を設け、下部側はフロントフォーク7を介して前輪8を支持する。
【0016】
前部車体フレーム3は、その前部を構成する後方へ斜め下がりをなすダウンフレーム3a、その後端部から左右へ枝分かれして略水平に後方へ延びるロア部3b、その後端部から斜め上がりに後方へ延びるアップ部3cを備える。ロア部3bとアップ部3cは連続する一体の部材であって、境界部は屈曲部3dとなっている。
【0017】
アップ部3cの上端部には運転者席をなす運転者用シート10が支持され、その上に運転者Dが着座するようになっており、シート10の下方に燃料タンク11が支持される。ロア部3bの下方で屈曲部3dの近傍にジョイントケース12が支持され、ここにジョイントシャフト13の前端側が嵌合して揺動ジョイント機構を構成している。
【0018】
ジョイントシャフト13は後端部を後部車体2の前端部中央へ固定され、前端側を車体中心に沿って前方へ突出する部材であり、ジョイントシャフト13とジョイントケース12を相対回動自在に連結する。
【0019】
後部車体2は階段状をなして前後方向へ延びる後部車体フレーム14を備える。後部車体フレーム14は前側の下段部14a、その後部から斜め上がりに後方へ延びる斜め部14b、その上端部から略水平に後方へ延びる上段部14cを連続一体に備える金属製等の適宜材料よりなる角パイプ状部材である。
【0020】
下段部14aは、前部車体フレーム3のロア部3bよりも低い位置にあり、その前端部にジョイントシャフト13が固定され、かつ前ガード15の下端部が支持される。前ガード15はアップ部3cと側面視略平行に上下方向へ延びて運転者用シート10と後述する同乗者用シートとの間を略アーチ状をなして左右方向へ仕切る金属製丸パイプ等の適宜材料よりなる部材である。
【0021】
前ガード15のうち、下部側は後方へ斜め上がりに延びる。前ガード15の上部側は曲がって略垂直になり、この上部にグリップ16が取付られ、側面視で後方へ略水平に突出している。前ガード15の屈曲部のうち車体右側には後述するサイドガードの前端部が接続する。
【0022】
下段部14aの上には若干前上がりに傾斜するパネルが設けられてステップフロア17をなし、このステップフロア17は同乗者用の足載せ部をなし、ここに同乗者Pの足Fが載るようになっている。ステップフロア17はジョイントケース12と後輪19の間に位置し、ジョイントシャフト13及び下段部14aの上を幅広く覆うとともに、前部フレーム3のロア部3bよりも低くなるため、ウオークイン式の乗降を可能とする低床フロアを実現している。
【0023】
斜め部14bには、パワーユニット18が揺動自在に支持され、上段部14cの下方にて上下へ揺動自在になっている。パワーユニット18はエンジンとミッションを一体化してあり、その後端部左右に一対の後輪19が支持されている。またパワーユニット18の後部と上段部14cの間にクッションユニット20が設けられている。
【0024】
上段部14cの上には側面視略逆L形のシートフレーム21が支持され、その前部21aに同乗者用シート22が支持され、後部21bにはバックレスト23が支持されている。シートフレーム21の前側にシート部ガード24がシートフレーム21を略反転させた形で配置され、その前側の上下部24aをシートフレーム21の前部21aへ連結し、後側の水平部24bをシートフレーム21の後部21bの中間部へ連結している。
【0025】
前部ガード15とシート部ガード24の上下部24aの間は、車体右側は水平部24bから前方へ延長して前部ガード15の上下方向中間部の屈曲する部分へ連結するサイドガード25となっている。サイドガード25は略水平に後方へ延び、後端部が車体右側における上下部24aの上下方向中間部へ結合している。車体左側は同乗者Pの乗降を容易にするため連結されずに乗降口をなす。なお、右側通行の場合は乗降口の位置が左右反対側になる。
【0026】
図2は前部車体1と後部車体2における車体フレーム部分の平面視である。前部車体1において、ダウンフレーム3aは車体中心Cに沿って前後方向へ1本で設けられ、その後端部はクロスパイプ26を介して左右のロア部3bへ連結される。ロア部3bとアップ部3cが平面視略U字状をなし、左右のロア部3bの後部間をクロスパイプ27で連結している。
【0027】
後部車体フレーム14は左右一対で前後へ延び、その左右各外側に平面視略コ字状をなすシートフレーム21の左右前部21aが配置され、これと同軸上にシート部ガード24の左右の水平部24b及びサイドガード25並びに平面視略コ字状をなす前部ガード15の左右部分が配置される。
【0028】
後部車体フレーム14及び前部ガード15の各左右部分前端部をクロスパイプ28により連結される。このクロスパイプ28の中間部にブラケット29を介してジョイントシャフト13の後端部が固定される。左右の後部車体フレーム14の中間部間にもクロスパイプ30が設けられ、ここにパワーユニット18の前端部が支持される。
【0029】
後部車体フレーム14のうちクロスパイプ30よりも前方部分が下段部14aであり、平面視でクロスパイプ28及びグリップ16の後部の各軸線並びに左右のシートフレーム21の各前部21aの軸線に囲まれた範囲とほぼ同じ広い面積のステップフロア17で覆われる。
【0030】
グリップ16は後方の同乗者Pが前方へ手を伸ばして握ることのできるように金属製丸パイプ等の適宜部材からなり、平面視で中間部が前部ガード15の上部から後方へ離れて平行し、左右両端部が前方へ傾斜して各長さ方向端部にて前部ガード15の左右における上下方向部分の中間部へ接続し、溶接等により一体化されている。
【0031】
左右の後部車体フレーム14の各後部には、平行するクロスパイプ31、32が前後に離れて設けられ、それぞれの左右端部にてシートフレーム21の前部21aを支持している。これらのクロスパイプ31、32が左右のシートフレーム21と交差する部分には、ステー33、34が設けられる。これらのステー33、34は上方へ突出し、ここに同乗者シート22が支持されている。
なお各クロスパイプは金属製等の適宜材料よりなる丸パイプ等である。
【0032】
図中の符号35はステップフロア17の車体左側部分が臨む乗降口である。36はステップフロアであり、中央部は平坦で運転者Dの足を載せるようになっており、ロア部3b上へ取付部材36aにて取付けられ、ロア部3bよりも左右へ張り出している(図2参照)。前後はダウンフレーム3a及びアップ部3cに沿って湾曲しながら上方へ反っている(図1参照)。
【0033】
図3はジョイント機構部分を主体に示す拡大した詳細側面図、図4はその拡大平断面図である。ジョイント機構は、前部車体1に固定されたジョイントケース12と後部車体2に固定されたジョイントシャフト13からなり、両部材が相対的に回動自在であり、主として前部車体1の揺動に伴ってジョイントケース12がジョイントシャフト13の周囲を回動する。なおジョイントシャフト13の軸線は前方へ斜め上がりに傾斜している。
【0034】
図4に示すように、ジョイントケース12は鋳造等によって形成される平面視略Y字状をなす部材であり、その前端部は腕部40、41をなし、これらに通された軸42により、左右のロア部3bに設けられた下方へ突出するステー43へ取付けられる。後部はクロスメンバ27に支持されている(詳細後述)。
【0035】
ジョイント部の軸直交方向断面である図3の拡大部Aに示すように、ジョイントケース12の本体部分は前後方向へ延びる角筒部44をなし、その4隅に丸棒状のナイトハルトゴム45が収容される。各ナイトハルトゴム45はジョイントシャフト13の周囲へ一体回転自在に結合された略菱形断面をなすカム部46の外表面上に当接されている。ジョイントケース12とジョイントシャフト13がその軸線回りに相対回動しようとすると、ナイトハルトゴム45の弾性変形によりこの動きを減衰させ、前部車体1を正立するよう復帰させる公知のナイトハルトダンパー機構を構成する。
【0036】
ジョイントシャフト13の先端側は円形断面をなし、ベアリング47に支持され、さらにその先端部はネジ部48をなし、ナット49により抜け止めされている。図3中の符号50はクロスパイプ27から下方へ延出するステーであり、この下端部にジョイントケース12の後側上部に設けられた突部51がボルト52で取付けられる。図4中の符号53はジョイントシャフト13の基部側面に設けられたボスであり、ここでクロスパイプ28の中央に固定されたブラケット29へボルト止めされる。
【0037】
図3中の符号54は左右方向へ延びて左右のアップ部3c間に支持されたシリンダー状ダンパであり、そのピストン部はリンク55及びボールジョイント56を介してステー57の上端部へ連結され、かつこのステー57の下端部がクロスパイプ28の中央部へ取付けられることにより、前部車体1と後部車体2間における相対的な揺動運動を緩衝する。
【0038】
図5に示すように、パワーユニット18は左右一対のスイングアーム60上に支持され、左右のスイングアーム60の各前端部はクロスパイプ30の左右両端部に設けられた各ステー61へ第1ピボット軸62で揺動自在に軸着される。
【0039】
左右のスイングアーム60の前端部間にはストッパプレート63が取付けられ、これに間隔を持って対面したストッパラバー64が前側エンジンハンガ65の一端に取付けられている。前側エンジンハンガ65はその上部にてラバーブッシュ66でパワーユニット18の前端下部へ連結され、下端部にて別のラバーブッシュ67によりスイングアーム60の前部へ連結されている。
【0040】
スイングアーム60の後端部は第2ピボット軸68によりパワーユニット18の後端部と連結されている。したがってパワーユニット18はスイングアーム60と共に第1ピボット軸62を中心に上下へ揺動すると同時に、パワーユニット18の前端側が第2ピボット軸68を中心にスイングアーム60に対して揺動する。このときパワーユニット18の大きな揺動はストッパラバー64がストッパプレート63へ当接することにより停止されるようになっている。
【0041】
図中の符号70はシリンダ、71は排気管、72はマフラー、73はエアクリーナである。また図1の74はリヤフェンダ兼リヤカバーである。
【0042】
次に、本実施例の作用を説明する。前部車体1に運転者席である運転者用シート10を設け、後部車体2に同乗者席である同乗者用シート22を設けるとともに、この後部車体2に同乗者用の足載せ部であるステップフロア17を設けたので、後部車体2を同乗者Pのための乗車部として使用できる。
【00043】
特に、後部車体2は非揺動部であるから、走行中の揺れが少なく、かつ専用の同乗者席及び足載せ部である運転者用シート10及び同乗者用シート22が設けられているので、快適な居住性が得られる。一方、前部車体1はこれまで同様に揺動自在であるから良好な操縦性が維持される。したがって、前部車体1の良好な操縦性と後部車体2の同乗者Pに対する快適性を同時に実現できる。
【0044】
また、同乗者用の足載せ部であるステップフロア17を揺動式ジョイント機構のジョイントケース12と後輪19の間にあって、後部車体フレーム14のうち最低部をなす下段部14a上に設けたので、ウオークイン式の乗降を可能とする低床フロアを実現して乗降性を良好にできる。
【0045】
このとき、車体左側のサイドガードを省略して乗降口を設けることにより乗降が一層容易になる。しかも比較的上下方向のスペースに余裕があるため、足載せ部を設けることが容易となり、高さ方向における大きな自由度を確保できる。さらに、同乗者Pの乗車時における非揺動部である後部車体2の重心を低くできるため操縦し易くなる。
【0046】
しかも、同乗者用足載せ部をステップフロア17で構成するから、同乗者Pの足Fを置く位置が自由になり、かつ跨座式でなく椅子式の着座形式が可能になるから、この点でも快適な居住性が得られる。そのうえ、ステップフロア17が広い面積で下段部14aを覆うので、路面からの雨水や泥等の跳ね上がりに対する防護カバーとして機能することができ、さらに居住性が向上する。
【0047】
また、非揺動部である後部車体側に運転者用シート10との間を仕切る前部ガード15を設けたので、着座した同乗者Pの前方にガードが存在するので、同乗者Pに安心感を与えることができる。さらに同乗者Pの前方に専用のグリップ16を設けたので、前方へ腕を伸ばしてこのグリップ16を握ることにより、同乗者Pの姿勢が安定し疲れにくくなるとともに、運転者Dも操縦が容易になる。
【0048】
そのうえ、グリップ16を前部ガード15に設けたので、同乗者Pの前方となる最適位置にグリップ16を設けることができ、前部ガード15をグリップ16を取付部材として利用することによりステー等の特別な取付用部材を省略できる。
【0049】
図6及び7は第2実施例に係り、図6は図1と、図7は図2とそれぞれ対応している。この例では前部車体1及び後部車体2がそれぞれ屋根付きである点及び後部車体2が2人乗りになっている点が主要な相違点である。したがって以下、この主要な相違点を中心に説明し、共通部分は図中に共通符号を示すに止め、重複した説明を省略する。
【0050】
まず、前部車体1には、ヘッドパイプ4の前方を覆うようにフロントカバー80が設けられ、その上部から運転者Dの顔面前方よりも高く上方へ延びるスクリーン81と、運転者用シート10の後部からほぼ垂直に上方へ延びる左右一対の前ピラー82の各上端部間とを運転者Dの頭上にて屋根83で結び、内側に前部車室84を形成している。符号85はワイパーである。
【0051】
後部車体2は前部ガード15の上部をそのまま上方へ延ばして中ピラー90とし、その上端部から同乗者Pの頭上を通って後方へ略水平に延びるルーフレール91を接続し、さらにその後端部を、同乗者Pの後方位置で曲がって略垂直に下方へ延びる後ピラー92に接続し、その下端部を後部車体フレーム14の上段部14cの後端へ接続する。すなわち中ピラー90、ルーフレール91及び後ピラー92は側面視で連続するループ状をなす。このループ状部材は金属製のパイプ等適宜部材を用いて左右一対で設けられる。
【0052】
なお、この場合における前部ガード15兼中ピラー90及び後ピラー92はそれぞれ左右を連結するアーチ状とし、これらを左右一対のルーフレール91で連結するか、または図示のように、中ピラー90、ルーフレール91及び後ピラー92を側面視でアーチ状をなすように構成して左右一対に設け、左右の中ピラー90及び後ピラー92間をそれぞれ左右方向に延びる部材で連結するようにしてもよい。この場合は左右の中ピラー90の上下方向中間部間を連結する部材を設けてこれを前部ガードの一部とする。
【0053】
左右のルーフレール91の上には屋根93が支持され、その下方に同乗者Pのための後部車室94が形成される。この後部車室94は図7に示すように、幅広であって、同乗者用シート22は2人の同乗者が並んで着座できるように左右方向へ2人分用意されている。本実施例ではこれらの同乗者用シート22は左右に独立したセパレート式であるが、2人分が連続したベンチ形式でもよい。
【0054】
なお、シート部ガード24における各水平部24bの後端部は、それぞれ左右の後ピラー92の下部へ溶接等によって連結される。図6中の符号36bは運転者用のステップであり、本実施例ではフロアタイプではなくバータイプのステップとなっている。また、車体右側のみにサイドガード25が設けられ、左側に設けられない点は前実施例と同じであり、さらにジョイント構造等他の点も同じである。
【0055】
次に、本実施例の作用を説明する。後部車体2に屋根94を設けたので、雨天等の走行でも同乗者Pに快適な居住性を与えることができる。また、前部車体1と後部車体2にそれぞれ互いに独立した前部車室84及び後部車室94を設けたので、運転者D及び同乗者Pのそれぞれに快適な居住空間を形成できる。
【0056】
しかも、前部車体1には操縦に適した揺動する居住空間である前部車室84を設け、後部車体2は揺れの少ない居住空間である後部車室94を設けるので、前部車体1及び後部車体2のそれぞれにおける機能に適した異なる性格の前部車室84と後部車室94を備えて複数人が同時に同乗できる形式の小型揺動式自動3輪車を得ることができる。
【0057】
また、それぞれの前部車室84及び後部車室94の上に独立した屋根83、93を設けることにより、前部車室84及び後部車室94の内部は、それぞれが雨天であっても快適な居住空間をなすから、同乗者Pが同乗する状態で運転者D及び同乗者Pがそれぞれ雨天でも快適に走行できるようになる。
【0058】
なお、本願発明は上記実施例に限定されず種々に変形や応用が可能であり、例えば、後部車体2における足載せ部は必ずしもステップフロア17としなくてもよく、車体側方へ張り出すステップ式のものでもよい。また足載せ部の位置も例えばロア部3bよりも上方にしてもよい。逆に、前部車体1における運転者Dの足載せ部をステップフロア式にしてもよい。
【0059】
さらに、グリップ16は前部ガード15に設けず、別の場所に設けてもよい。一人乗りの場合は左右のシート部ガード24をグリップ16の代わりにすることもできる。前部ガード15はアーチ状の部材とせず、板状等の仕切部材でもよい。また、前部車体1及び後部車体2の車体フレーム構造は自由に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例に係る揺動式自動3輪車の側面図
【図2】 第1実施例に係る車体フレーム平面図
【図3】 第1実施例に係る要部側面図
【図4】 第1実施例に係る要部平面図
【図5】 パワーユニット部の側面図
【図6】 第2実施例に係る揺動式自動3輪車の側面図
【図7】 第2実施例に係る車体フレーム平面図
【符号の説明】
1:前部車体、2:後部車体、10:運転者用シート、12:ジョイントケース、13:ジョイントシャフト、15:前部ガード、16:グリップ、17:ステップフロア、18:パワーユニット、22:同乗者用シート、83:屋根、84:前部車室、93:屋根、94:後部車室

Claims (8)

  1. 1つの前輪が支持された前部車体と、左右一対の後輪が支持された後部車体とに車体を分割し、前部車体を後部車体に対して揺動式ジョイント機構を介することにより左右方向へ揺動自在に連結した揺動式自動3輪車において、
    前記前部車体に運転者席を設け、前記後部車体に同乗者席を設け、この後部車体に同乗者用の足載せ部をなすステップフロアを前記揺動式ジョイント機構と後輪の間に設けるとともに、
    前記後部車体に設けられた後部車体フレームは階段状をなして下段部とその後部から斜め上がりに後方へ延びる斜め部とを備え、
    前記ステップフロアが前記下段部上に前上がりに傾斜して設けられ、前記斜め部に支持されているパワーユニットの前方に位置し、前記斜め部に対するパワーユニットを揺動自在にする軸着部が前記ステップフロアの後端部よりも高い位置にあることを特徴とする揺動式自動3輪車。
  2. 上記請求項1において、前記ステップフロアは、前記ジョイント機構のジョイントシャフト後部上を覆うとともに、前記前部車体に設けられた前部車体フレームのロア部より低くなっていることを特徴とする揺動式自動3輪車。
  3. 上記請求項1において、前記後部車体側に前記運転者席との間を仕切るガードを設けたことを特徴とする揺動式自動3輪車。
  4. 上記請求項1において、前記後部車体側に同乗者用のグリップを設けたことを特徴とする揺動式自動3輪車。
  5. 上記請求項において、前記後部車体側に前記運転者席との間を仕切るガードを設け、このガードへ前記同乗者用のグリップを設けたことを特徴とする揺動式自動3輪車。
  6. 上記請求項1において、前記後部車体側に屋根を設けたことを特徴とする揺動式自動3輪車。
  7. 上記請求項1において、前記前部車体と後部車体はそれぞれ互いに独立した車室を有することを特徴とする揺動式自動3輪車。
  8. 上記請求項において、前記前部車体と後部車体はそれぞれ互いに独立した屋根を有することを特徴とする揺動式自動3輪車。
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