JP2003036850A - 非水電解質二次電池およびその製造法 - Google Patents

非水電解質二次電池およびその製造法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池内部で発生するメタンや二酸化炭素を選
択的に吸収するガス吸収剤を含む信頼性の高い非水電解
質二次電池を提供する。 【解決手段】 原料炭素材料にベンゼンを化学吸着させ
る工程または原料炭素材料を600〜1300℃で加熱
する工程により、二酸化炭素およびメタンの少なくとも
一方を選択的に吸収するガス吸収剤を製造する。このガ
ス吸収剤を非水電解質二次電池の内部に付与することに
より、信頼性の高い非水電解質二次電池を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス吸収剤を含む
非水電解質二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、AV機器やパソコン等、電子機器
のコードレス化やポータブル化に伴って、高エネルギー
密度の非水電解質二次電池が多く採用されており、なか
でもリチウム二次電池は実用化が進んでいる。非水電解
質二次電池は、約4Vの高い起電力と350Wh/Lを
こえる高エネルギー密度を有する。
【0003】非水電解質二次電池には、正極板と負極板
とをセパレータを介して捲回し、非水電解質とともに円
筒状の外装ケースに収納した円筒形電池、捲回された極
板群を扁平状に加圧し、薄い角形の外装ケースに収納し
た角形電池などがある。
【0004】最近では、液状の非水電解質を高分子マト
リックスに保持させて得られるゲル状のポリマー電解質
も用いられている。そして、ポリマー電解質を極板間に
配して得られた極板群を、樹脂フィルムと金属箔からな
るラミネートシートで包んだ、ポリマー二次電池も実用
化されている。
【0005】非水電解質二次電池は、高い起電力を有す
るため、電解質中の有機溶媒が分解されやすい。有機溶
媒が分解されると、CH4、C24、C26、CO、C
2、H2等がガスとして電池内部に生成する。なかでも
メタンと二酸化炭素の生成量が多い。
【0006】上記ガスの生成は、電池を高温で長期間保
存したり、高温で使用したり、過充電したりすると、加
速される。生成したガスは、電池内圧を増加させるた
め、外装ケースを変形または破損させる原因となる。ま
た、生成したガスは、電池特性の劣化を促進することも
知られている。特に、ポリマー二次電池は、一旦膨れを
生じると、ポリマー電解質と極板が剥離して、致命的に
特性が劣化することがある。
【0007】そこで、有機溶媒の分解によるガス発生を
考慮して、電池に所定の圧力で作動する安全弁や、圧力
を感知して電流を遮断する安全機構が設けられる。電池
内圧が上昇して安全弁が頻繁に作動すると、ガスととも
に電解質の成分も放出され、電子機器に悪影響を及ぼ
す。また、安全弁の動作圧力を高くすると、外装ケース
が変形し易くなる。
【0008】上記問題を鑑み、以下のような提案がなさ
れている。特開平11−191400号公報には、多層
構造のケース内に、吸湿材やガス吸収材料を収容した電
池が開示されている。ガス吸収材料としては、シリカゲ
ル、ゼオライト、モレキュラーシーブ、活性炭、ステア
リン酸の金属塩、ハイドロサルハイト類、水素吸蔵合金
が用いられている。また、特開2000−90971号
公報では、ガス吸収可能な活性炭を含む正極を有する電
池が開示されている。さらに、特開平11−22467
0号公報では、活性炭、カーボンブラックなどの炭素材
料が、二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、アルゴンなどを
吸収する能力を有することが記載されている。
【0009】しかし、従来のガス吸収材料や炭素材料
は、いずれもメタンや二酸化炭素を吸収する能力に乏し
いものである。電池内で発生するガスの主成分はメタン
と二酸化炭素であるため、これらを充分に吸収する材料
でなければ、電池内圧の上昇を防ぐことが困難である。
【0010】また、通常、電池は空気中で製造されるた
め、ガス吸収材料や炭素材料は空気を飽和状態まで吸収
した状態で電池内に封入される。既に多量の空気を吸収
した材料は、電池内で生成したガスを充分に吸収するこ
とができない。ガス吸収材料や炭素材料が空気を吸収し
ないように電池を減圧下で製造することは、生産性の向
上や有機溶剤の逸散を防ぐ観点から、著しく困難であ
る。
【0011】従来のガス吸収材料や炭素材料には、電解
質中の非水溶媒で湿潤し過ぎるという問題もある。これ
らの材料は、非水溶媒で湿潤しすぎると、ガス吸収能力
が著しく低下する。例えば、活性炭やカーボンブラック
の表面には、カルボニル基、カルボキシル基、アルデヒ
ド基、水酸基などの官能基が存在しており、これらの官
能基が非水溶媒による湿潤を促進していると考えられ
る。活性炭やカーボンブラックは、原料となる天然繊維
あるいは合成繊維を、炭素の結晶化が抑制される350
〜650℃の比較的低温で焼成した後、酸、アルカリ、
水蒸気、塩化亜鉛などを用いて、賦活のための改質プロ
セスを施すことにより製造される。改質プロセスにより
炭素材料の表面積は増加するが、官能基も多く形成され
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、非水溶媒で
湿潤しにくく、かつ、メタンや二酸化炭素を選択的に吸
収する能力を有するガス吸収剤を含ませることにより、
信頼性の高い非水電解質二次電池を提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)原料炭
素粉末にベンゼンを化学吸着させることにより、二酸化
炭素を選択的に吸収するガス吸収剤を得る工程、(2)
前記ガス吸収剤および電極活物質を含む電極合剤を調製
し、得られた電極合剤を集電体に塗着して電極を得る工
程、(3)得られた電極と、セパレータと、非水電解質
を用いて、非水電解質二次電池を組み立てる工程、を有
する非水電解質二次電池の製造法に関する。上記工程
(1)および(2)は、正極および負極のどちらに適用
してもよく、両方に適用してもよい。
【0014】前記ガス吸収剤を得る工程には、原料炭素
粉末を、ベンゼン雰囲気中で、600〜1000℃で加
熱する工程を採用することができる。前記ベンゼン雰囲
気には、ベンゼンを1〜10体積%含む混合窒素ガス雰
囲気を採用することができる。前記混合窒素ガスの圧力
は、1×105〜2×105Paであることが好ましい。
【0015】本発明は、また、(1)原料炭素粉末を、
600〜1300℃で、10〜120分間、不活性雰囲
気中で加熱することにより、二酸化炭素およびメタンの
少なくとも一方を選択的に吸収するガス吸収剤を得る工
程、(2)前記ガス吸収剤および電極活物質を含む電極
合剤を調製し、得られた電極合剤を集電体に塗着して電
極を得る工程、(3)得られた電極と、セパレータと、
非水電解質を用いて、非水電解質二次電池を組み立てる
工程、を有する非水電解質二次電池の製造法に関する。
【0016】原料炭素粉末には、カーボンブラックおよ
び活性炭よりなる群から選択される少なくとも1種を用
いることが好ましい。原料炭素粉末の比表面積は、50
〜1500m2/gであることが好ましい。
【0017】本発明は、また、正極、負極、前記正極と
負極との間に介在するセパレータおよび非水電解質から
なる非水電解質二次電池であって、二酸化炭素およびメ
タンの少なくとも一方を選択的に吸収するガス吸収剤を
さらに含む非水電解質二次電池に関する。ガス吸収剤
は、例えば、正極および負極の少なくとも一方に含ませ
ることができる。
【0018】前記ガス吸収剤は、400℃で2時間の脱
ガス処理を施した後に、空気の10倍以上の体積の二酸
化炭素、メタンまたは二酸化炭素とメタンの混合気体を
吸収する能力を有することが好ましい。このようなガス
吸収剤の評価は、25℃で10×105Paの空気、二
酸化炭素、メタンまたは二酸化炭素とメタンの混合気体
を用いて行うことができる。
【0019】前記ガス吸収剤は、25℃で1×105
aの空気中で空気を飽和するまで吸収した後に、25℃
で1×105Paの二酸化炭素、メタンまたは二酸化炭
素とメタンの混合気体から選ばれたガス中で、1gあた
り100ml以上の前記ガスをさらに吸収する能力を有
することが好ましい。
【0020】25℃で1×105Paの空気中で空気を
飽和するまで吸収した後の前記ガス吸収剤によるフタル
酸ジブチルの吸油量は、150ml/100g以下であ
ることが好ましい。
【0021】400℃で2時間の脱ガス処理を施した後
に、25℃で1×105Paの二酸化炭素中で二酸化炭
素を飽和するまで吸収した前記ガス吸収剤の、Ar気流
中での示差熱分析における100℃での重量減少率は、
500℃での重量減少率の10%以下であることが好ま
しい。
【0022】前記ガス吸収剤の比表面積は300〜15
00m2/gであることが好ましい。また、前記ガス吸
収剤を構成する炭素原子数と酸素原子数との比:O/C
比は、0.1以下であることが好ましい。
【0023】電池内に含まれるガス吸収剤の量は、電池
容量1000mAhあたり、0.2g以上であることが
好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明では、二酸化炭素やメタン
を選択的に吸収するガス吸収剤を用いる。前記ガス吸収
剤は、多量の空気を吸収することがなく、たとえ空気を
飽和するまで吸収した状態でも二酸化炭素やメタンを吸
収する能力を有する。一方、従来の活性炭やカーボンブ
ラックは、種々の大きさの細孔を有し、種々の官能基を
有するため、多種のガスを無差別に吸収する。従って、
空気中に活性炭やカーボンブラックを放置すると、活性
炭やカーボンブラックの細孔や表面は、窒素や酸素で飽
和してしまう。
【0025】二酸化炭素やメタンを選択的に吸収するガ
ス吸収剤は、例えば、炭素粉末から製造することができ
る。ガス吸収剤の製造方法の一例について、図1を参照
しながら説明する。
【0026】図1において、原料炭素粉末1は、密閉容
器2に充填されている。容器2は、ガス供給路3および
ガス排出路4と連通しており、ガス供給路3からベンゼ
ンを含む混合窒素ガスが密閉容器2に送り込まれる。混
合窒素ガスはベンゼン槽5で発生させてからガス供給路
3へ供給される。ベンゼン槽5内のベンゼン6の液面下
には、窒素ガス供給口7が位置しており、窒素ガス供給
口7からベンゼン6に窒素ガスが送りこまれると、ベン
ゼンを含む混合窒素ガスが発生する。密閉容器2からの
排出ガスは、ポンプ9により、窒素ガス供給路8に送り
込まれ、再利用される。原料炭素粉末1は、密閉容器2
に送り込まれた混合窒素ガスとともに、加熱炉10によ
り加熱される。
【0027】ベンゼンが原料炭素粉末の表面に化学吸着
する様子を図2に示す。原料炭素粉末11の表層部に
は、ベンゼン分子12が出入り可能な、比較的大きな孔
が多数存在する。この孔内の壁面に複数のベンゼン分子
12が化学吸着して、巨大な平面分子13を形成してゆ
く。そして、平面分子13の上に、さらにベンゼン分子
12が化学吸着してゆく。この繰り返しにより、孔径は
次第に狭くなり、最終的にはベンゼン分子が出入りでき
ない孔14が形成される。このときの孔径は、直線分子
である二酸化炭素分子15を挿入するのに好適な大きさ
である。
【0028】原料炭素粉末を加熱する温度は600〜1
000℃が好ましい。加熱温度が600℃未満では、ベ
ンゼンの化学吸着が起こりにくい。一方、加熱温度が1
000℃をこえると、ベンゼンが原料炭素粉末の表面を
覆ってしまい、所望の細孔を有するガス吸収剤が得られ
ない。加熱時間は、混合窒素ガスの組成にも依存する
が、1〜5時間であることが好ましい。
【0029】加熱中の密閉容器2の内部における混合窒
素ガスの圧力は、1×105〜2×105Paに維持する
ことが好ましい。混合窒素ガスにおけるベンゼンの含有
率は、1〜10体積%であることが好ましい。ベンゼン
槽5に入れられているベンゼン6の好適な温度は30〜
50℃である。
【0030】原料炭素粉末には、活性炭、カーボンブラ
ック、天然黒鉛、人造黒鉛、無煙炭、天然繊維や樹脂や
油脂の焼成体などを用いることができる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。これらのうちでは、カーボンブラックと活性炭が好
ましい。原料炭素粉末の平均粒径は、0.05〜50μ
mであることが好ましい。
【0031】原料炭素粉末を、600〜1300℃で1
0〜120分間、不活性雰囲気中、好ましくは窒素また
はアルゴン雰囲気中で加熱することによっても、二酸化
炭素およびメタンの少なくとも一方を選択的に吸収する
ガス吸収剤を得ることができる。原料炭素粉末は、上記
と同様でよい。この方法は、量産性に優れており、工業
的に好ましい方法である。
【0032】原料炭素粉末を、600〜1300℃で加
熱すると、炭素粉末表面に存在する官能基が適度に離脱
するとともに、炭素粉末が収縮する。この過程で、炭素
粉末の表面に二酸化炭素およびメタンを選択的に取り込
むことのできる大きさの孔が形成される。
【0033】加熱温度が600℃未満では、炭素粉末表
面に存在する官能基の多くが残ってしまい、ガス吸収剤
の二酸化炭素およびメタンに対する選択性が得られな
い。一方、加熱温度が1300℃をこえると、炭素粉末
が黒鉛化し始め、過度に収縮し、著しく表面積が減少す
る。
【0034】ガス吸収剤を、二酸化炭素、メタン、空気
などの試料ガスを含む密閉容器内に導入すると、試料ガ
スの圧力が変化する。ガス吸収剤に吸収された試料ガス
の量は、この圧力の変化から求めることができる。
【0035】図3の曲線Xは、上記ガス吸収剤に400
℃で2時間の脱ガス処理を施し、二酸化炭素を飽和する
まで吸収させた後、前記ガス吸収剤をAr気流中で昇温
したときの、重量減少率と温度との関係を示す。曲線Y
は、原料炭素材料をAr気流中で昇温したときの、重量
減少率と温度との関係を示す。
【0036】200℃において、ガス吸収剤の重量減少
率が10%にも満たないのに対し、原料炭素材料の重量
減少率は20%以上にも達している。二酸化炭素の代わ
りに空気を用いて同様の比較を行っても、上記のような
差異はみられない。このことは、原料炭素材料よりもガ
ス吸収剤に強く二酸化炭素が吸着していることを示して
いる。また、二酸化炭素を飽和状態まで吸収した前記ガ
ス吸収剤の、Ar気流中での示差熱分析における100
℃での重量減少率は、500℃での重量減少率の4%程
度である。このことも、ガス吸収剤に二酸化炭素が強く
吸着していることを示している。
【0037】原料炭素粉末に比べ、上記ガス吸収剤は、
非水溶媒に湿潤しにくい。試料の非水溶媒に対する湿潤
性はフタル酸ジブチル(DBP)吸油テストで評価する
ことができる。このテストでは、試料をDBPに浸漬し
た後、余剰のDBPを除去する。そして試料100gあ
たりに吸収されたDBP量を測定する。
【0038】原料炭素粉末のDBP吸油量は300ml
/100gを超えるのに対し、上記ガス吸収剤のDBP
吸油量は150ml/100g以下である。従って、上
記ガス吸収剤は、非水電解質を構成する非水溶媒で湿潤
しにくく、電池内に収容された場合にガス吸収能力が阻
害されにくいと言える。
【0039】ガス吸収剤は、成形したり、焼結したりし
て、電池内の任意の位置に付与することができる。ガス
吸収剤は、増粘剤などと混合してから、電池内部の任意
の部位に塗布してもよい。ガス吸収剤は、正極合剤およ
び負極合剤の少なくとも一方に含ませることもできる。
【0040】正極合剤は、例えば、正極活物質、導電剤
および結着剤を含んでいる。これらの材料を、ガス吸収
剤および分散媒とともに混練すれば、ガス吸収剤を含む
ペースト状あるいはスラリー状の正極合剤が得られる。
ガス吸収剤が導電性を有する場合には、電極合剤にガス
吸収剤を導電剤として混合することができる。この正極
合剤を、集電体に塗布し、乾燥し、圧延し、所定の形状
に裁断すれば、正極が得られる。
【0041】負極は、例えば、負極活物質および結着剤
を含んでいる。これらの材料をガス吸収剤および分散媒
とともに混練すれば、ガス吸収剤を含むペースト状ある
いはスラリー状の負極合剤が得られる。負極合剤を、集
電体に塗布し、乾燥し、圧延し、所定の形状に裁断すれ
ば、負極が得られる。
【0042】集電体には、金属箔、金属フィルム、金属
シート、メッシュ、ラス板、パンチングメタルなどを用
いることができる。正極集電体は、アルミニウムからな
ることが好ましい。また、負極は、銅からなることが好
ましい。
【0043】正極活物質には、Li含有遷移金属酸化物
を用いることができる。Li含有遷移金属酸化物として
は、例えば、LiCoO2、LiMnO2およびLiNi
2が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。
【0044】負極活物質には、金属リチウム、黒鉛、非
晶質炭素などを用いることができる。これらは単独で用
いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。黒
鉛には、天然黒鉛および人造黒鉛が含まれる。
【0045】導電剤には、黒鉛粉末、活性炭、カーボン
ブラックおよび炭素繊維のような炭素材料を用いること
ができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組
み合わせて用いてもよい。導電剤は必要としない場合も
ある。
【0046】結着剤には、フッ素樹脂を用いることがで
きる。フッ素樹脂には、ポリフッ化ビニリデン、ポリヘ
キサフルオロプロピレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデンーヘキサフルオロプロピレン共重
合体などが含まれる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0047】分散媒には、有機溶媒を用いることができ
る。N−メチルー2−ピロリドンを分散媒に用いると、
合剤の混練が容易であり、合剤の乾燥も速くなる。
【0048】各電極合剤は、上記材料の他に、高分子フ
ィラー等の補強材、粘度調整剤などを含むことができ
る。
【0049】非水電解質は、リチウム塩およびそれを溶
解する有機溶媒から構成されている。リチウム塩には、
LiBF4、LiPF6などが用いられる。これらは単独
で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0050】非水溶媒には、エチレンカーボネート、プ
ロピレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどが用い
られる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0051】非水電解質二次電池の内部で、分解ガス
が、電池容量1000mAhあたり、15ml以上発生
すると、電池の安全性が損なわれる。15ml以上の分
解ガスを吸収させるには、ガス吸収剤を0.2g以上用
いることが好ましい。
【0052】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明する。
【0053】《実施例1》 (a)ガス吸収剤a 原料炭素粉末には、椰子殻を400〜650℃で焼成し
て得られた活性炭を用いた。前記原料は、10NのKO
H水溶液に浸漬し、脱水後、110℃以上の水蒸気に2
4時間さらし、賦活処理した。賦活処理後の炭素材料を
rとする。次に、炭素材料rをAr気流中に配置し、1
0℃/分の速度で600℃まで昇温し、その温度で1時
間加熱することにより、メタンと二酸化炭素を選択的に
吸収する能力を有するガス吸収剤aを得た。
【0054】(b)ガス吸収剤b 原料炭素粉末には、市販のカーボンブラックを用いた。
前記原料には、炭素材料rと同様の賦活処理を施した。
賦活処理後の炭素材料をsとする。次に、炭素材料sを
Ar気流中に配置し、10℃/分の速度で600℃まで
昇温し、その温度で1時間加熱することにより、メタン
と二酸化炭素を選択的に吸収する能力を有するガス吸収
剤bを得た。
【0055】(c)ガス吸収剤c 炭素材料rを、1.5×105Paのベンゼン混合窒素
ガス雰囲気中に配置し、600℃で2時間加熱すること
により、二酸化炭素を選択的に吸収する能力を有するガ
ス吸収剤cを得た。混合窒素ガスにおけるベンゼンの含
有率は、5体積%とした。
【0056】(a)電池1a 正極活物質にはLiCoO2を用いた。100重量部の
LiCoO2と、3重量部の導電材と、10重量部のポ
リフッ化ビニリデンと70重量部のN―メチル−2−ピ
ロリドンとを混練し、正極合剤を得た。この合剤を、厚
さ20μmのアルミニウム箔製集電体の両面に塗布し、
圧延、乾燥後、所定の寸法に切断して、厚さ150μ
m、3.2g/cm2の正極板1を得た。導電剤として
は、2重量部の炭素材料sと、1重量部のガス吸収剤a
との混合物を用いた。ガス吸収剤aの重量は0.02g
に相当する。
【0057】負極活物質には人造黒鉛を用いた。100
重量部の人造黒鉛と、3重量部の導電材としてのカーボ
ンブラックと、8重量部のポリフッ化ビニリデンと、7
0重量部のN―メチル−2−ピロリドンとを混練し、負
極合剤を得た。この合剤を、厚さ15μmの銅箔製集電
体の両面に塗布し、圧延、乾燥後、所定の寸法に切断し
て、厚さ160μm、1.3g/cm2の負極板2を得
た。
【0058】正極板1と負極板2とを、ポリエチレン製
のフィルム状セパレータ介して、長楕円形に捲回し、扁
平な極板群を得た。得られた極板群は、扁平角形の外装
ケースに収納した。
【0059】外装ケース内に、LiPF6を1mol/
リットルの割合で含むエチルメチルカーボネートを非水
電解質として注入し、封口板で外装ケースの開口部を封
口し、レーザー溶接で密封した。得られた扁平角形電池
1aは、厚さ6.3mm、幅34mm、高さ50mm、
容量850mAhであった。
【0060】(b)電池1b 電池1aと同じ正極板および負極板を用いた。正極板1
と負極板2とを、ポリエチレン製のフィルム状セパレー
タ介して、真円状に捲回し、円筒状の極板群を得た。得
られた極板群は、円筒形の外装ケースに収納した。
【0061】外装ケース内に、LiPF6を1mol/
リットルの割合で含むエチレンカーボネートとエチルメ
チルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒を非水電
解質として注入し、封口板でケースの開口部をかしめ封
口した。得られた円筒形電池1bは、直径18mm、高
さ65mm、容量1800mAhであった。
【0062】(c)電池1c ポリフッ化ビニリデンの代わりにフッ化ビニリデン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体を用いたこと以外、電
池1aと同じ正極合剤を調製した。この合剤を、厚さ2
0μmのアルミニウム箔製集電体の片面に塗布し、圧
延、乾燥後、所定の寸法に切断して、厚さ150μm、
2.3g/cm2の正極板1を得た。負極板には、電池
1aと同じ負極板2を用いた。
【0063】2枚の正極板で、正極合剤側を内側にし
て、1枚の負極板を挟持し、極板群を得た。正極合剤と
負極合剤との間には、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体を含むN−メチル−2−ピロリド
ンを、セパレータ層として厚さ約25μmに配した。得
られた極板群は、アルミニウム箔と樹脂フィルムからな
るラミネートシート製の袋状外装材に収納した。
【0064】外装材内に、LiPF6を1mol/リッ
トルの割合で含むエチレンカーボネートとエチルメチル
カーボネートとの体積比1:1の混合溶媒を注入し、セ
パレータ内のフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体をゲル化させ、外装材の開口部を熱可塑性
樹脂で溶着した。得られたポリマー電池1cは、厚さ
3.6mm、幅63mm、長さ70mm、容量1070
mAhであった。
【0065】《実施例2》ガス吸収剤aの代わりにガス
吸収剤bを用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、扁
平角形電池2a、円筒形電池2bおよびポリマー電池2
cを作製した。
【0066】《実施例3》ガス吸収剤aの代わりにガス
吸収剤cを用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、扁
平角形電池3a、円筒形電池3bおよびポリマー電池3
cを作製した。
【0067】《比較例1》ガス吸収剤aの代わりに炭素
材料sを用いたこと以外、実施例1と同じ条件で、扁平
角形電池4a、円筒形電池4bおよびポリマー電池4c
を作製した。
【0068】《比較例2》ガス吸収剤aおよび炭素材料
sの代わりに炭素材料rを用いたこと以外、実施例1と
同じ条件で、扁平角形電池5a、円筒形電池5bおよび
ポリマー電池5cを作製した。
【0069】ガス吸収剤および炭素材料sの評価 (a)吸収選択性 ガス吸収剤を真空雰囲気に配置し、雰囲気内の圧力が1
Torrになるまで、脱気しながらガス吸収剤を400
℃で加熱した。次いで、前記雰囲気中に、25℃の空気
を1気圧になるまで導入した。その後、1時間放置し、
圧力変化から、ガス吸収剤に吸収ざれた空気の体積V1
を求めた。一方、25℃の空気の代わりに、メタンと二
酸化炭素との等体積混合気体を用い、上記と同様の方法
で、ガス吸収剤に吸収された混合気体の体積V2を求め
た。そして、V2/V1値を求めた。結果を表1に示
す。
【0070】(b)DBP吸油量 ガス吸収剤を真空雰囲気に配置し、雰囲気内の圧力が1
Torrになるまで、脱気しながらガス吸収剤を400
℃で加熱した。次いで、25℃で1×105Paの空気
中でガス吸収剤に空気を飽和するまで吸収させた後、ガ
ス吸収剤100gをDBP中に浸漬し、ガス吸収剤にD
BPを充分に吸収させた。そして、余分なDBPを除去
した後、ガス吸収剤に吸収されたDBPの体積を求め
た。結果を表1に示す。
【0071】(c)重量減少率 ガス吸収剤を真空雰囲気に配置し、雰囲気内の圧力が1
Torrになるまで、脱気しながらガス吸収剤を400
℃で加熱した。次いで、1×105Paの二酸化炭素中
で、ガス吸収剤に、二酸化炭素を飽和するまで吸収させ
た。その後、示差熱分析で求められるAr気流中での1
00℃および500℃におけるガス吸収剤の重量減少率
を求めた。そして、100℃における重量減少率の、5
00℃における重量減少率に対する比を求めた。結果を
百分率で表1に示す。
【0072】(d)O/C値 O/C値は、有機元素分析法により求めた。結果を表1
に示す。
【0073】(e)比表面積 ガス吸収剤の比表面積は、BET法で求めた。いずれの
ガス吸収剤も500m 2/g以上の比表面積を有してい
た。
【0074】ガス吸収剤a〜cおよび炭素材料sの評価
結果を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】電池の評価 評価に先立って、電池の理論容量を基準に0.2C(5
時間率)の電流値で電池電圧が4.2Vになるまで電池
の初充電を行った。
【0077】(i)評価1 電池1a、2a、3a、4aおよび5aのサイクル試験
を45℃で行った。1C(1時間率)の電流値で電池電
圧が3.0Vになるまで電池を放電し、次いで、0.7
Cの電流値で電池電圧が4.25Vになるまで充電し、
その後、電流値が0.05Cに達するまで定電圧で電池
を充電するサイクルを繰り返した。そして、放電容量の
変化を調べた。初期サイクルで得られた放電容量を10
0%として、放電容量とサイクル数との関係を調べた。
結果を図4に示す。
【0078】図4において、ガス吸収剤を含まない比較
例の電池4aおよび5aの容量は、サイクルの進行とと
もに大幅に低下している。一方、ガス吸収剤を含む実施
例の電池1a〜3aは、いずれも容量を高いレベルで持
続している。
【0079】上記試験終了後、電池を分解して内部を観
察したところ、比較例の電池4aおよび5aの極板間に
はガスの気泡が発生していた。また、極板間の接触状態
も不充分であった。
【0080】一方、実施例の電池1a〜3aは、ほとん
ど分極劣化を起こしていなかった。これは、電池1a〜
3aでは、ガス吸収剤によって、二酸化炭素やメタンが
吸収されたためと考えられる。
【0081】同様の評価を円筒形電池1b〜5bならび
にポリマー電池1c〜5cを用いて行ったところ、電池
1a〜5aの場合と同様の傾向が見られた。
【0082】(ii)評価2 ポリマー電池1c〜5cを用いて以下の実験1〜3を行
い、実験後の電池形状を観測した。なお、本発明の効果
を明らかにするために、電池1c〜5cの安全弁は完全
に封鎖した。
【0083】実験1 4.25Vで過充電状態まで充電した電池を、60℃で
20日間保存し、電池厚さの増加(膨れ)を測定した。
【0084】実験2 20℃で、1Cの電流値で電池電圧が3.0Vになるま
で電池を放電し、次いで、0.7Cの電流値で電池電圧
が4.25Vになるまで充電し、その後、電流値が0.
05Cに達するまで定電圧で電池を充電するサイクルを
20回繰り返した。その後、電池厚さの増加を測定し
た。
【0085】実験3 環境温度を45℃に変えたこと以外、実験2と同様の試
験を行い、試験後の電池厚さの増加を測定した。実験1
〜3の結果を表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】表2に示すように、比較例の電池4cおよ
び5cの厚さが大きく増加していることから、電池4c
および5cの内部圧力が、実験1〜3の後に大きく上昇
していることがわかる。一方、実施例の電池1c〜3c
の厚さの増加は、いずれも僅かである。この結果は、ガ
ス吸収剤を電池内に備えることによって、電池の内部圧
力の上昇および変形が顕著に抑制されることを示してい
る。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、電池内部で発生するメ
タンや二酸化炭素を選択的に吸収するガス吸収剤を含
む、信頼性の高い非水電解質二次電池を提供するができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】二酸化炭素を選択的に吸収するガス吸収剤の製
造工程を示す図である。
【図2】二酸化炭素を選択的に取り込む孔の形成過程を
示す図である。
【図3】二酸化炭素を飽和するまで吸収させたガス吸収
剤および原料炭素材料の示差熱分析における重量減少率
と温度との関係を示す図である。
【図4】実施例の電池と比較例の電池の放電容量と充放
電サイクル数との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 原料炭素粉末 2 密閉容器 3 ガス供給路 4 ガス排出路 5 ベンゼン槽 6 ベンゼン 7 窒素ガス供給口 8 窒素ガス供給路 9 ポンプ 10 加熱炉 11 原料炭素粉末 12 ベンゼン分子 13 平面分子 14 孔 15 二酸化炭素分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 持田 勲 福岡県東区香椎2−28−10 Fターム(参考) 5H029 AJ05 AJ12 AK03 AK18 AL06 AL07 AL12 AM03 AM05 AM07 CJ02 CJ03 CJ08 CJ22 CJ28 DJ10 DJ16 EJ04 EJ11 HJ00 HJ01 HJ02 HJ07 HJ14 HJ15 HJ19 5H050 AA07 AA15 BA15 CA08 CA09 CA29 CB07 CB08 CB12 DA02 DA03 DA15 EA10 EA22 FA17 FA18 GA02 GA03 GA10 GA22 GA27 HA00 HA01 HA02 HA07 HA14 HA15 HA19 HA20

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)原料炭素粉末にベンゼンを化学吸
    着させることにより、二酸化炭素を選択的に吸収するガ
    ス吸収剤を得る工程、(2)前記ガス吸収剤および電極
    活物質を含む電極合剤を調製し、得られた電極合剤を集
    電体に塗着して電極を得る工程、(3)得られた電極
    と、セパレータと、非水電解質を用いて、非水電解質二
    次電池を組み立てる工程、を有する非水電解質二次電池
    の製造法。
  2. 【請求項2】 前記ガス吸収剤を得る工程が、原料炭素
    粉末を、ベンゼン雰囲気中で、600〜1000℃で加
    熱することにより、原料炭素粉末にベンゼンを化学吸着
    させる工程である請求項1記載の非水電解質二次電池の
    製造法。
  3. 【請求項3】 前記ベンゼン雰囲気が、ベンゼンを1〜
    10体積%含む混合窒素ガス雰囲気である請求項2記載
    の非水電解質二次電池の製造法。
  4. 【請求項4】 前記混合窒素ガスの圧力が、1×105
    〜2×105Paである請求項3記載の非水電解質二次
    電池の製造法。
  5. 【請求項5】 (1)原料炭素粉末を、600〜130
    0℃で、10〜120分間、不活性雰囲気中で加熱する
    ことにより、二酸化炭素およびメタンの少なくとも一方
    を選択的に吸収するガス吸収剤を得る工程、(2)前記
    ガス吸収剤および電極活物質を含む電極合剤を調製し、
    得られた電極合剤を集電体に塗着して電極を得る工程、
    (3)得られた電極と、セパレータと、非水電解質を用
    いて、非水電解質二次電池を組み立てる工程、を有する
    非水電解質二次電池の製造法。
  6. 【請求項6】 原料炭素粉末が、カーボンブラックおよ
    び活性炭よりなる群から選択される少なくとも1種から
    なる請求項1または5記載の非水電解質二次電池の製造
    法。
  7. 【請求項7】 原料炭素粉末の比表面積が、50〜15
    00m2/gである請求項1または5記載の非水電解質
    二次電池の製造法。
  8. 【請求項8】 正極、負極、前記正極と負極との間に介
    在するセパレータおよび非水電解質からなる非水電解質
    二次電池であって、二酸化炭素およびメタンの少なくと
    も一方を選択的に吸収するガス吸収剤をさらに含む非水
    電解質二次電池。
  9. 【請求項9】 前記ガス吸収剤が、400℃で2時間の
    脱ガス処理を施した後に空気の10倍以上の体積の二酸
    化炭素、メタンまたは二酸化炭素とメタンの混合気体を
    吸収する能力を有する請求項8記載の非水電解質二次電
    池。
  10. 【請求項10】 前記ガス吸収剤が、25℃で1×10
    5Paの空気中で空気を飽和するまで吸収した後に、2
    5℃で1×105Paの二酸化炭素、メタンまたは二酸
    化炭素とメタンの混合気体から選ばれたガス中で、1g
    あたり100ml以上の前記ガスをさらに吸収する能力
    を有する請求項8記載の非水電解質二次電池。
  11. 【請求項11】 25℃で1×105Paの空気中で空
    気を飽和するまで吸収した後の前記ガス吸収剤によるフ
    タル酸ジブチルの吸油量が、150ml/100g以下
    である請求項8記載の非水電解質二次電池。
  12. 【請求項12】 400℃で2時間の脱ガス処理を施し
    た後に、25℃で1.013×105Paの二酸化炭素
    中で二酸化炭素を飽和するまで吸収した前記ガス吸収剤
    の、Ar気流中での示差熱分析における100℃での重
    量減少率が、500℃での重量減少率の10%以下であ
    る請求項8記載の非水電解質二次電池。
  13. 【請求項13】 前記ガス吸収剤の比表面積が300〜
    1500m2/gであり、前記ガス吸収剤を構成する炭
    素原子数と酸素原子数との比:O/C比が0.1以下で
    ある請求項8記載の非水電解質二次電池。
  14. 【請求項14】 電池内に含まれるガス吸収剤の量が、
    電池容量1000mAhあたり、0.2g以上である請
    求項8記載の非水電解質二次電池。
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