JP2003035973A - トナー - Google Patents
トナーInfo
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Abstract
方式の高速機や非磁性一成分方式の現像装置に用いた場
合であっても、画質劣化を生じることなく、連続して優
れた画像が得られるトナーを提供すること。 【解決手段】結着樹脂、黒色着色剤及び荷電制御剤を含
有してなるトナーであって、前記黒色着色剤として2種
以上の金属の複合酸化物を、前記荷電制御剤として4級
アンモニウム塩を含有してなるトナー。
Description
記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に
用いられるトナーに関する。
ボンブラックが広く使用されているが、以下の問題が指
摘されている。すなわち、カーボンブラックを使用した
トナーは低抵抗であるため適正な帯電量特性を得ること
ができず、ベタ画像の不均一性やトナー飛散といった画
質劣化が生じやすい。特に線速が370mm/secを
超える二成分現像方式の高速機では、トナーとキャリア
間のクーロン力よりもマグネットロールによりトナーに
かかる遠心力が強くなり、本来白地の部分にトナーが塊
となって落ちる現象(以下、トナー落ちという)が発生
する。特に、印字率が20%を超える高印字モードでは
トナーの消費が速くトナーが十分な帯電量を得ることが
できないため、トナー落ちがより顕著となる。
が非常に短いため、カーボンブラックを使用したトナー
は十分な帯電量を得ることができず、ベタ画像印字時に
画像がかすれてしまう現象や、カブリが発生してしま
う。
に変わる種々の原材料が検討されている。例えば特開平
4−356059号公報や特開平5−19536号公報
では、イエロー、マゼンタ、シアン顔料からなるカーボ
ンブラックを使用しない黒トナーが提案されている。ま
た、特開2000−10344号公報や特開平9−25
126号公報では、各種の複合酸化物を使用したトナー
が提案されている。しかし、3種の顔料を混ぜ合わせて
も適正な黒色度を得ることはできず、帯電量も不安定で
ある。また、後者の複合酸化物は高帯電量が得られるも
のの、安定性に欠けており、黒色度もやや低いため、多
量に添加すると定着性の低下が問題となる。
安定性と立ち上がり性に優れ、二成分現像方式の高速機
や非磁性一成分方式の現像装置に用いた場合であって
も、画質劣化を生じることなく、連続して優れた画像が
得られるトナーを提供することにある。
色着色剤及び荷電制御剤を含有してなるトナーであっ
て、前記黒色着色剤として2種以上の金属の複合酸化物
を、前記荷電制御剤として4級アンモニウム塩を含有し
てなるトナーに関する。
4級アンモニウム塩との組み合わせにより、トナーの適
度な帯電量レベルを安定に維持することができるのみな
らず、十分な黒色度を得るために複合酸化物を多量に添
加した際にも、定着性を損なうことがない。その詳細な
理由は不明なるも、複合酸化物に含まれる金属と4級ア
ンモニウム塩の化学構造が互いに影響を及ぼし合うこと
により、複合酸化物の分散性が向上するとともに適度な
表面抵抗とすることができ、優れた帯電特性と定着性が
達成されるものと推定される。
黒色度の観点から、少なくとも2種の金属により構成さ
れている。特に、その少なくとも1種、好ましくは2種
が元素周期表の第3周期に属する金属又は第4周期の2
〜12族に属する金属により構成されているのが好まし
い。なかでも第3周期の2族もしくは13族又は第4周
期の3〜11族に属する金属、即ち、マグネシウム(M
g)、アルミニウム(Al)、スカンジウム(Sc)、
チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、
マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニ
ッケル(Ni)及び銅(Cu)が好ましく、これらの中
では、Mg、Al、Ti、Mn、Fe及びCuがより好
ましく、Mg、Al、Ti、Fe及びCuが特に好まし
い。複合酸化物における金属の組成比は特に限定されな
い。
内での分散性の観点から、2nm〜1μmが好ましく、
5〜450nmがより好ましく、5〜200nm特に好
ましい。
び帯電性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、
1〜40重量部が好ましく、2.5〜30重量部がより
好ましく、4〜25重量部が特に好ましい。
を芯粒子とし、その表面に他の酸化物を付着させる方法
(特開2000−10344号公報)、数種の酸化物を
焼成して複合酸化物にする方法(特開平9−25126
号公報) 等が挙げられるが、特に限定されない。
としては、「ダイピロキサイドブラックNo.1」、
「ダイピロキサイドブラックNo.2」(以上、大日精
化工業社製)、「HSB−605」(戸田工業社製)、
「ETB−100」(チタン工業社製)、「MC−
3」、「MC−6」、「MC−7」、「MC−8」、
「MC−10」等のMCシリーズ(三井金属鉱業社
製)、「K−002」(戸田工業社製)等が挙げられ
る。
前記複合酸化物以外の公知の着色剤が適宜含有されてい
てもよいが、カーボンブラックは併用されていないのが
好ましい。
いてもよく、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素
数1〜8の低級アルキル基、炭素数8〜22のアルキル
基もしくはアルケニル基又は炭素数6〜20のアリール
基もしくはアラルキル基、X-は陰イオンを示す)で表
される化合物が好ましい。
も向上させることができる点から、R1 〜R4 として
は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜4
の低級アルキル基、炭素数12〜18のアルキル基、フ
ェニル基又はベンジル基が好ましく、X- としては、ト
ルエンスルホン酸イオン、ヒドロキシナフタレンスルホ
ン酸イオン等の芳香族スルホン酸イオン、芳香族カルボ
ン酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオ
ン、ハロゲンイオン又はヒドロキシイオンが好ましく、
芳香族スルホン酸イオン、芳香族カルボン酸イオン、モ
リブデン酸イオンがより好ましい。
少なくとも1種が好ましく、式(Ib)で表される化合物
がより好ましい。
品としては「TP−415」(保土谷化学工業社製)等
が、式(Ib)で表される化合物を含有した市販品として
は「COPY CHARGE PSY」(クラリアント
ジャパン社製)等が、式(Ic) で表される化合物を含有
した市販品としては「ボントロンP−51」(オリエン
ト化学工業社製)等が、それぞれ挙げられる。
100重量部に対して、0.01〜5重量部が好まし
く、0.05〜3重量部がより好ましく、0.1〜2重
量部が特に好ましい。
ン染料が、負帯電性トナーには含金属アゾ染料及び/又
は芳香族ヒドロキシカルボン酸金属錯体が4級アンモニ
ウム塩と併用されているのが好ましい。
て、含金属アゾ染料は負帯電性荷電制御剤として、それ
ぞれ高い帯電性を有しており、かつ黒色を呈しているた
め、複合酸化物の黒色度を補い、さらに4級アンモニウ
ム塩との併用によりそれぞれトナーの正、負の帯電性の
調整と帯電安定性に寄与する。
でのニトロベンゼンとアニリンとの縮重合により得られ
る多数の成分からなる黒色の混合物であり、その構造は
十分に明らかにされていないが、樹脂酸等による変成品
も含めて、市販のニグロシン染料としては、「ニグロシ
ンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブ
ラックSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロン
N−04」、「ボントロンN−07」、「ボントロンN
−09」、「ボントロンN−11」、「ボントロンN−
21」(以上、オリエント化学工業社製)、「ニグロシ
ン」(池田化学社製)、「スピリットブラックNo.8
50」、「スピリットブラックNo.900」(以上、
住友化学社製)等が挙げられる。なお、結着樹脂とし
て、ポリエステルと併用する場合は、分散性の観点か
ら、樹脂酸により変性されたニグロシン染料が好まし
く、このような市販品としては、上記市販品のうち、
「ボントロンN−04」、「ボントロンN−21」(以
上、オリエント化学工業社製)等が挙げられる。
0重量部に対して、0.2〜5重量部が好ましく、0.
5〜4重量部がより好ましい。また、4級アンモニム塩
/ニグロシン染料(重量比)は、1/100〜100/
100が好ましく、10/100〜70/100がより
好ましい。
体とナフトール誘導体のカップリング反応によって得ら
れる化合物であり、式(II):
原子又はニトロ基、R6 及びR8 は同一で、水素原子、
炭素数1〜3のアルキル基又はハロゲン原子、Mはクロ
ムまたは鉄を示し、R6 及びR8 は同一のハロゲン原子
が好ましい)で表される化合物が好ましい。
トロンS−32」、「ボントロンS−33」、「ボント
ロンS−34」、「ボントロンS−35」、「ボントロ
ンS−37」、「ボントロンS−38」、「ボントロン
S−40」、「ボントロンS−44」(以上、オリエン
ト化学工業社製)や「T−95」、「アイゼンスピロン
ブラック TRH」(以上、保土谷化学工業社製)等が
挙げられる。
0重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましく、0.
3〜3重量部がより好ましい。4級アンモニウム塩/含
金属アゾ染料(重量比)は、1/100〜100/10
0が好ましく、10/100〜70/100がより好ま
しい。
特に帯電立ち上がり性が必要とされる場合、例えば非磁
性一成分現像方式において、負帯電性荷電制御剤として
より一層帯電特性を向上させることができる。
式(III) :
アルキル基、好ましくはtert−ブチル基、Mはクロ
ム、鉄又は亜鉛を示す)で表される化合物が好ましい。
販品としては、「ボントロンE−81」、「ボントロン
E−84」(オリエント化学工業社製)等がある。
有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10
重量部が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。
4級アンモニウム塩/芳香族ヒドロキシカルボン酸金属
錯体(重量比)は、1/100〜100/100が好ま
しく、10/100〜70/100がより好ましい。
ステル、ポリエステル/スチレンアクリルの混合樹脂、
ハイブリッド樹脂、スチレン−アクリル樹脂等が挙げら
れるが、低温定着性、耐久性及び添加剤の分散性の観点
から、主成分はポリエステルが好ましい。結着樹脂中の
ポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好まし
く、70〜100重量%がより好ましい。なお、ハイブ
リッド樹脂とは、ポリエステル、ポリエステル・ポリア
ミド、ポリアミド等の縮重合系樹脂とビニル重合系樹脂
等の付加重合系樹脂とが化学的に結合した樹脂をいい、
2種以上の樹脂を原料として得られたものであっても、
1種の樹脂と他種の樹脂の原料モノマーから得られたも
のであっても、さらに2種以上の樹脂の原料モノマーの
混合物から得られたものであってもよいが、効率よくハ
イブリッド樹脂を得るためには、2種以上の樹脂の原料
モノマーの混合物から得られたものが好ましい。
ーは、特に限定されないが、公知のアルコール成分と、
カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等
の公知のカルボン酸成分が用いられる。
ン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜1
6、好ましくは1.5〜5.0である)で表される化合
物が含有されていることが好ましい。
オキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒド
ロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.
2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパ
ン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)
オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等が挙げ
られる。また、他のアルコール成分としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペン
タエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加
ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキ
レン(炭素数2〜4)オキサイド(平均付加モル数1〜
16)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有す
ることが好ましい。
分中の含有量は、5モル%以上、好ましくは50モル%
以上、より好ましくは100モル%が望ましい。
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン
酸、アジピン酸、コハク酸等のジカルボン酸、ドデセニ
ルコハク酸、オクテニルコハク酸等の炭素数1〜20の
アルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換さ
れたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の3
価以上の多価カルボン酸、それらの酸の無水物及びそれ
らの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げら
れ、これらの1種以上を含有することが好ましい。
とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すれ
ばエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で
縮重合することにより製造することができる。
用する場合、ポリエステルの酸価は、0.5〜15mg
KOH/gが好ましく、1〜12mgKOH/gがより
好ましく、1.5〜10mgKOH/gが特に好まし
い。
して使用する場合、ポリエステルの酸価は、5〜40m
gKOH/gが好ましく、10〜35mgKOH/gが
より好ましく、15〜30mgKOH/gが特に好まし
い。
65℃が好ましく、ガラス転移点は50〜85℃が好ま
しい。
ント防止の観点から、カルナウバワックス、モンタン系
エステルワックス、ライスワックス及びキャンデリラワ
ックスからなる群より選ばれた少なくとも1種の低融点
ワックスが含有されているのが好ましい。黒色着色剤と
しての複合酸化物は、黒色度を上げるために多量に添加
されると定着不良を生じることがあるが、低融点ワック
スにより、定着性の向上が図られる。特に離型剤として
カルナウバワックスを、結着樹脂としてポリエステルを
用いると、相溶性が向上し、カルナウバワックスが均一
に分散して定着性が一層向上する。
が好ましく、60〜100℃がより好ましく、70〜9
0℃が特に好ましい。
性及び耐久性の観点から、結着樹脂100重量部に対し
て、0.1〜8重量が好ましく、0.5〜5重量部がよ
り好ましく、1〜3重量部が特に好ましい。
剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填
剤、酸化防止剤、老化防止剤、クリーニング性向上剤等
の添加剤が適宜含有されていてもよい。
法、重合法、転相法等の従来より公知のいずれの方法で
あってもよいが、例えば、混練粉砕法による粉砕トナー
の場合、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボ
ールミル等の混合機で均一に予備混合した後、密閉式ニ
ーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、
冷却、粉砕、分級して製造することができる。トナーの
体積平均粒子径は、3〜15μmが好ましい。さらに、
トナーの表面には、疎水性シリカ等の流動性向上剤等が
外添剤として添加されていてもよい。
るときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有
しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキ
ャリアと混合して二成分系現像剤として、特に限定され
ることなく、いずれの現像法にも用いることができる。
タイト、フェライト等が挙げられ、画像特性の観点から
飽和磁化が低く、磁気ブラシのあたりが弱くなるフェラ
イトがより好ましい。
現性の観点から、100Am2 /kg以下が好ましく、
キャリア付着やトナー飛散の観点から、40Am2 /k
g以上が好ましい。
するために正帯電性トナーにはフッ素又はシリコンコー
トで、負帯電性トナーには、シリコン樹脂で被覆された
キャリアが好ましい。
0μmが好ましく、トナーとキャリアの重量比(トナー
/キャリア)は、0.5/100〜8/100が好まし
い。
く、優れた帯電特性を有するため、線速が370mm/
sec以上、好ましくは500mm/sec以上の二成
分現像方式の高速機に好適に用いることができる。
飛散も少なく、微細な網点の再現性にも優れることか
ら、正転現像のみならず、反転現像にも好適に用いるこ
とができる。
アン、マゼンタ等の着色剤の抵抗と類似しているため
に、フルカラー画像の形成にも好適に用いられる。
より測定する。
(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて昇温
速度10℃/分で測定する。
の方法により測定する。
ヒドロキシフェニル)プロパン735g、ポリオキシエ
チレン(2.2)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン293g、イソフタル酸280g、イソ
オクテニルコハク酸60g、1,2,4−ベンゼントリ
カルボン酸72g及びジブチル錫オキシド2gを窒素気
流下、230℃にて減圧下で反応させた。軟化点より重
合度の追跡を行い、軟化点が136℃に達したとき、反
応を終了した。得られた樹脂Aは淡黄色の固体であり、
ガラス転移点は63℃、酸価は3.1mgKOH/g、
水酸基価は35.2mgKOH/gであった。
ン800g、n−ブチルアクリルレート300g及びジ
クミルパーオキサイド26gの混合物を1時間かけて滴
下し、さらに2時間熟成した。その後、減圧下でキシレ
ンを除去し、樹脂Bを得た。樹脂Bは白色の固体であ
り、軟化点は138℃、ガラス転移点は65℃であっ
た。
ヒドロキシフェニル)プロパン613g、ポリオキシエ
チレン(2.2)―2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン244g、テレフタル酸164g、イソ
ドデセニル無水コハク酸177g、1,2,4−ベンゼ
ントリカルボン酸106g及びジブチル錫オキシド3g
を窒素気流下、230℃にて減圧下で反応させた。軟化
点より重合度の追跡を行い、軟化点が115℃に達した
とき、反応を終了した。得られた樹脂Cは淡黄色の固体
であり、ガラス転移点は61℃、酸価は25.3mgK
OH/g、水酸基価は30.1mgKOH/gであっ
た。
ヒドロキシフェニル)プロパン875g、フマル酸29
5g及びハイドロキノン(重合禁止剤)0.5gを窒素
気流下、200℃にて減圧下で酸価が20mgKOH/
gに達するまで反応させて樹脂Dを得た。樹脂Dの軟化
点は101℃、ガラス転移点は65℃、酸価は、20.
1mgKOH/g、水酸基価は25.0mgKOH/g
であった。
ヒドロキシフェニル)プロパン900g、ネオペンチル
グリコール250g、テレフタル酸580g、無水トリ
メリット酸130g及びジブチル錫オキシド2gを窒素
気流下、180〜230℃に8時間かけて昇温後、減圧
下で反応させた。酸価により重合度を追跡し、酸価が1
0.2mgKOH/gに達したとき、反応を終了した。
得られた樹脂Eは淡黄色の固体であり、軟化点は145
℃、ガラス転移点は66℃、酸価は10.2mgKOH
/g、水酸基価は45.2mgKOH/gであった。
成分現像用正帯電性トナー) 表1に示す原料を、ヘンシェルミキサーを用いて予備混
合した後、2軸押出機で溶融混練し、冷却後、通常の粉
砕、分級工程を行い、得られた粉体100重量部の表面
に、疎水性シリカ「HVK2150」(クラリアント社
製)0.3重量部を、ヘンシェルミキサーを用いて混合
付着させ、体積平均粒子径10μmのトナーを得た。
示す各原料は以下の通りであり、括弧内の数字は使用量
(重量部)を示す。 MC−6 : 三井金属鉱業社製、主要含有金属 Fe、
Mn、Cu MC−7 : 三井金属鉱業社製、主要含有金属 Fe、
Mn MC−10 : 三井金属鉱業社製、主要含有金属 M
g、Al、Fe K−002: 戸田工業社製、主要含有金属 Fe 、Ti R330R : キャボット社製、カーボンブラック P−51 : ボントロンP−51、オリエント化学工
業社製 PSY : COPY CHARGE PSY、クラリ
アント社製 TP−415 : 保土谷化学工業社製 N−01 : ボントロンN−01、オリエント化学工
業社製 N−04 : ボントロンN−04、オリエント化学工
業社製 N−21 : ボントロンN−21、オリエント化学工
業社製 S−34 : ボントロンS−34、オリエント化学工
業社製 TRH : アイゼンスピロンブラック TRH、保土
谷化学工業社製 E−81 : ボントロンE−81、オリエント化学工
業社製 E−84 : ボントロンE−84、オリエント化学工
業社製 NP−055 : 三井化学社製、ポリプロピレンワッ
クス、融点 142℃ カルナウバワックスNo.1 : 加藤洋行社製、融点 83
℃
て、トナー39重量部と、フッ素・アクリル樹脂で被覆
された、飽和磁化が60Am2 /kgのフェライトキャ
リア(平均粒子径:110μm)1261重量部とをナ
ウターミキサーで混合し、各々の二成分現像剤を得た。
print4000ID3,ID4」(日本アイ・ビー
・エム株式会社製、線速:1509mm/sec、解像
度:240dpi、現像システム:3本マグネットロー
ル、セレン感光体、反転現像、DUPLEX SYST
EM)に現像剤を実装し、黒化率が20%のプリントパ
ターンを、11×18インチの連続紙を用いて、5万、
10万、25万、50万枚の連続印刷を行った後、以下
に示す方法で、帯電量、ベタ画質、トナー飛散及びトナ
ー落ちを評価した。なお、連続印刷における補給トナー
も同種のトナーを用いた。結果を表2に示す。
製) ソフトブロー ブロー圧(1050V) 吸引時間:90秒 帯電量(μC/g)=90秒後の総電気量(μC)/吸
引されたトナー量(g)
ターン部分の画像濃度(黒色度)、均一性を目視により
評価する。 (評価基準) ◎:優秀 ○:良好 △:実使用許容レベル
×:実用不可
飛散の程度を判断する。 (評価基準) ◎:優秀 ○:良好 △:実使用許容レベル
×:実用不可
00枚の印刷を行い、白地部分にトナーが塊となって落
ちるトナー落ちの確認された画像を数える。 (評価基準) ◎:優秀(全く確認されない) ○:良好(1〜2枚にトナー落ちが発生) △:実使用許容レベル(3〜4枚のトナー落ちが発生) ×:実用不可(5枚以上にトナー落ちが発生)
磁性一成分現像用正帯電性トナー)表3に示す原料を用
い、疎水性シリカとして「HVK2150」の代わりに
「RA200H」(日本アエロジル社製)1.0重量部
を使用した以外は、実施例1と同様にしてトナーを得
た。
現像方式の非磁性一成分現像装置「HL−1040」
(ブラザー工業株式会社製、線速:100mm/se
c、解像度:600dpi、現像システム:有機感光
体、反転現像)に実装し、黒化率が5%のプリントパタ
ーンを、レター紙のカット紙を用いて、3千、6千、1
万枚の連続印刷を行った後、以下に示す方法で、帯電
量、ベタ追従性及びカブリを、試験例1と同様にしてベ
タ画質を評価した。結果を表4に示す。
装置 設定:メッシュサイズ:Grade1(直径2.5cm)W
hatmanInternational Ltd社製 吸引時間:現像ロール上のトナーを、インジケータユニ
ットの電圧が一定になるまで吸引 帯電量(μC/g)=トナー吸引後の総電気量(μC)
/吸引されたトナー量(g)
すれを目視により評価する。 (評価基準) ◎:優秀 ○:良好 △:実使用許容レベル
×:実用不可
ー付着の程度を目視により評価する。 (評価基準) ◎:優秀 ○:良好 △:実使用許容レベル
×:実用不可
成分現像用負帯電性トナー) 表5に示す原料を用い、疎水性シリカとして「HVK2
150」の代わりに「TS−530」(キャボット社
製)0.3重量部を使用した以外は、実施例1と同様に
してトナーを得た。
て、トナー39重量部と、シリコン樹脂で被覆された、
飽和磁化が70Am2 /kgのフェライトキャリア(平
均粒子径:100μm)1261重量部とをナウターミ
キサーで混合し、各々の二成分現像剤を得た。
05」(シャープ株式会社製、線速:250mm/se
c、解像度:600dpi、現像システム:1本マグネ
ットロール、有機感光体、反転現像)に現像剤を実装
し、黒化率が5%のプリントパターンを、A4サイズの
カット紙を用いて、5千、2万、5万、10万枚の連続
印刷を行った後、試験例1と同様の方法で、帯電量、ベ
タ画質、トナー飛散及びトナー落ちを評価した。なお、
連続印刷における補給トナーも同種のトナーを用いた。
結果を表6に示す。
磁性一成分現像用負帯電性トナー) 表7に示す原料を用い、疎水性シリカとして「HVK2
150」の代わりに「R−972」(日本アエロジル社
製)1.0重量部を使用した以外は、実施例1と同様に
してトナーを得た。
現像方式の非磁性一成分現像装置「KTX−P840」
(松下電器産業株式会社製、線速:97mm/sec、
解像度:600dpi、現像システム:有機感光体、反
転現像)に実装し、黒化率が5%のプリントパターン
を、A4サイズのカット紙を用いて、2千、4千、6
千、1万枚の連続印刷を行った後、試験例2と同様にし
て、帯電量、ベタ画質、ベタ追従性及びカブリを評価し
た。結果を表8に示す。
分現像方式、非磁性一成分現像方式のいずれにおいて
も、帯電安定性と立ち上がり性に優れ、連続して優れた
画像が得られる。これに対し、着色剤として複合酸化物
を用いるが、4級アンモニウム塩を使用していない比較
例のトナーは帯電量レベルが非常に高く不安定であり、
カーボンブラックを使用した比較例のトナーは、いずれ
の荷電制御剤と組み合わせても帯電量レベルが非常に低
く、実施例のトナーのように優れた画像を連続して得る
ことができない。
性に優れ、二成分現像方式の高速機や非磁性一成分方式
の現像装置に用いた場合であっても、画質劣化を生じる
ことなく、連続して優れた画像が得られるトナーを提供
することができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 結着樹脂、黒色着色剤及び荷電制御剤を
含有してなるトナーであって、前記黒色着色剤として2
種以上の金属の複合酸化物を、前記荷電制御剤として4
級アンモニウム塩を含有してなるトナー。 - 【請求項2】 2種以上の金属の複合酸化物を構成する
金属の少なくとも1種が、元素周期表の第3周期に属す
る金属又は第4周期の2〜12族に属する金属である請
求項1記載のトナー。 - 【請求項3】 4級アンモニウム塩が、式(I): 【化1】 (式中、R1 〜R4 は、同一又は異なっていてもよく、
ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜8の低
級アルキル基、炭素数8〜22のアルキル基もしくはア
ルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基もしくはア
ラルキル基、X-は陰イオンを示す)で表される化合物
である請求項1又は2記載のトナー。 - 【請求項4】 正帯電性荷電制御剤として、ニグロシン
染料をさらに含有してなる請求項1〜3いずれか記載の
トナー。 - 【請求項5】 負帯電性荷電制御剤として、含金属アゾ
染料及び/又は芳香族ヒドロキシカルボン酸金属錯体を
さらに含有してなる請求項1〜3いずれか記載のトナ
ー。 - 【請求項6】 結着樹脂の主成分がポリエステルである
請求項1〜5いずれか記載のトナー。
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