JP4044379B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられる静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
トナーを紙等に定着する際には、熱効率の点から熱ロール定着方式が一般的であるが、オフセット現像が生じやすい。また、省エネルギー化のために最低定着温度の低下、定着可能温度域の拡大が必要となり、さらに耐久性に優れたトナー、すなわち長期使用後も定着ローラー汚染のないトナーの開発が強く望まれている。
【0003】
従来、耐オフセット性の改善策として、定着ローラー表面にシリコーンゴムやフッ素系樹脂を被覆し、シリコーンオイル等の離型剤を塗布する等のハード面の対策や、軟化点の異なるポリエステルのブレンド(特開平4−362956号公報)、多価金属塩の添加(特開昭59−29256号公報)等のソフト面の対策が試みられているが、前者では装置が大型化し、後者は十分な定着可能温度域が得られない。またいずれにおいても十分な耐久性が得られないことから、小型化、高速化が要求される現在、さらなる改善が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、定着可能温度域が広く、かつ最低定着温度が低く、さらに耐久性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定のポリエステルと特定の各種複合酸化物とを用いることで上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
本発明は、軟化点が120℃以上170℃以下の高軟化点ポリエステルと軟化点が80℃以上120℃未満の低軟化点ポリエステルと、2種類以上の金属の複合酸化物とを含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記複合酸化物のBET比表面積が7m2 /g以上である静電荷像現像用トナーに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、軟化点の異なる2種類のポリエステルと特定のBET比表面積を有する複合酸化物が含有されている点に1つの特徴を有する。即ち、ポリエステルと特定のBET比表面積を有する複合酸化物を混合することにより、その原因は不明なるも、ポリエステルと複合酸化物との間に何らかの反応を生じ、混練による軟化点の低下を抑制することができる。さらに軟化点の異なる2種類のポリエステルを用いることで、溶融粘度特性を改善し、定着可能温度域を大幅に広げることができるため、定着ローラーへのオフセットやトナー付着が顕著に抑制される。
【0008】
また、複合酸化物はそれ自身が黒色を呈していることから、カーボンブラックに代わる黒色着色剤としての機能も兼ね備えている。
【0009】
ポリエステルの原料モノマーとしては、公知の2価以上のアルコール成分と、2価以上のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
【0010】
2価のアルコール成分としては、式(I):
【0011】
【化1】
Figure 0004044379
【0012】
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表される化合物、例えばポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物等;エチレングリコール、1,2 −プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
【0013】
3価以上の多価アルコールとしては、例えばソルビトール、ペンタエリスリトール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0014】
高軟化点ポリエステル及び低軟化点ポリエステルのいずれにおいても、アルコール成分の主成分は、帯電性及び耐久性の観点から、式(I)で表される化合物が好ましく、その含有量は、アルコール成分中、5モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、100モル%が特に好ましい。
【0015】
また、2価のカルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸;ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
【0016】
3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えば1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、ピロメリット酸及びこれらの酸無水物、低級アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。
【0017】
なお、高軟化点ポリエステルは架橋樹脂が好ましく、3価以上の単量体を使用して得られた樹脂が好ましい。3価以上の単量体の含有量は、高軟化点ポリエステルの全単量体中、好ましくは0.05〜40モル%、より好ましくは1〜35モル%、特に好ましくは3〜30モル%である。
【0018】
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
【0019】
本発明におけるポリエステルは、高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルとからなる。高軟化点ポリエステルの軟化点は、120℃以上170℃以下、好ましくは130〜170℃、より好ましくは135〜155℃であり、低軟化点ポリエステルの軟化点は、80℃以上120℃未満、好ましくは90〜115℃、より好ましくは95〜110℃である。
【0020】
高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルの軟化点の差は、好ましくは10℃以上、より好ましくは20〜80℃、特に好ましくは30〜60℃である。
【0021】
なお、本発明において、高軟化点ポリエステル及び低軟化点ポリエステルはいずれも非晶質ポリエステルであるのが好ましく、軟化点とガラス転移点の差は20℃以上が好ましく、30〜100℃がより好ましい。
【0022】
ポリエステルの軟化点及びガラス転移点は、モノマー組成、架橋度、分子量等により調整することができる。
【0023】
ポリエステルの酸価は、高軟化点ポリエステル及び低軟化点ポリエステルにかかわらず、1〜80mgKOH/gが好ましい。特に、正帯電性トナーの場合は1〜20mgKOH/gが好ましく、3〜10mgKOH/gがより好ましい。また、負帯電性トナーの場合は10〜80mgKOH/gが好ましい。また、水酸基価は5〜60mgKOH/g、好ましくは10〜50mgKOH/gである。
【0024】
高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルとの重量比(高軟化点ポリエステル/低軟化点ポリエステル)は、好ましくは5/95〜95/5、より好ましくは20/80〜90/10である。
【0025】
なお、高軟化点ポリエステル及び低軟化点ポリエステルはいずれも、それぞれ複数のポリエステルの混合物であってもよい。
【0026】
結着樹脂中のポリエステルの含有量は、50〜100重量%が好ましく、80〜100重量%がより好ましく、100重量%が特に好ましい。なお、結着樹脂中には、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等の樹脂が適宜含有されていてもよい。
【0027】
本発明における複合酸化物は、トナーの黒色度を高め、かつ磁性を抑えるために、少なくとも2種の金属により構成されている必要がある。特に、その少なくとも1種、好ましくは2種がチタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)又はアルミニウム(Al)であるのが好ましく、これらの中では、Ti、Mn、Fe、Cu、Mg及びAlが好ましく、Ti、Mn、Fe、Mg及びAlが特に好ましい。複合酸化物における金属の組成比は特に限定されない。
【0028】
本発明における複合酸化物のBET法により求められる比表面積、即ちBET比表面積は、7m2 /g以上、好ましくは10m2 /g以上、より好ましくは20m2 /g以上であり、取り扱い性および抵抗調整の観点から、好ましくは300m2 /g以下、より好ましくは200m2 /g以下、特に好ましくは100m2 /g以下である。
【0029】
複合酸化物の平均粒子径は、隠蔽力の観点から、好ましくは5nm〜1μm、より好ましくは5〜500nm、特に好ましくは5〜300nmである。
【0030】
複合酸化物の製造方法としては、主酸化物を芯粒子とし、その表面に他の酸化物を付着させる方法(特開2000−10344号公報)、数種の酸化物を焼成して複合酸化物にする方法(特開平9−25126号公報) 等が挙げられるが、特に限定されない。
【0031】
本発明において好適な複合酸化物の市販品としては、「ダイピロキサイドブラックNo.1」、「ダイピロキサイドブラックNo.2」(以上、大日精化工業社製)、「HSB−603」、「HSB−603Rx」、「HSB−605」、「K−002」等のKシリーズ(以上、戸田工業社製) 、MCシリーズ(三井金属鉱業社製)などが挙げられる。
【0032】
複合酸化物の含有量は、本発明の効果を効率よく得るために、結着樹脂100重量部、好ましくは高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルの総量100重量部に対して、30重量部以下が好ましく、3〜25重量部がより好ましく、6〜20重量部が特に好ましい。なお、トナーの黒色度を補う目的でカーボンブラックが含有されていてもよい。
【0033】
さらに、本発明のトナーには、荷電制御剤、離型剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜含有されていてもよい。
【0034】
本発明のトナーは、混練粉砕法等により得られる粉砕トナーが好ましく、例えば、結着樹脂、着色剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機、連続式二本ロール型混練機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級して製造することができる。さらに、トナーの表面には、必要に応じて流動性向上剤等を添加してもよい。このようにして得られるトナーの体積平均粒子径は、好ましくは3〜15μmである。
【0035】
本発明のトナーの軟化点は、100〜160℃が好ましく、110〜150℃がより好ましい。
【0036】
本発明の静電荷像現像用トナーは、磁性体微粉末を含有するときは単独で現像剤として、また磁性体微粉末を含有しないときは非磁性一成分系現像剤として、もしくはキャリアと混合して二成分系現像剤として使用され得る。
【0037】
【実施例】
〔複合酸化物のBET比表面積〕
窒素吸着法により測定する。
【0038】
〔トナーの軟化点〕
高化式フローテスター「CFT−500D」(島津製作所製)を用い、樹脂の半分が流出する温度を軟化点とする(試料:1g、昇温速度:6℃/分、荷重:1.96MPa、ノズル:1mmφ×1mm)。
【0039】
〔樹脂の軟化点〕
ASTM D36−86の方法により測定する。
【0040】
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計「DSC210」(セイコー電子工業(株)製)を用いて昇温速度10℃/分で測定する。
【0041】
〔樹脂の酸価〕
JIS K0070の方法により測定する。
【0042】
樹脂製造例1
表1に示す原料モノマーを、エステル化触媒としての酸化ジブチル錫(原料モノマー総量100重量部に対して、0.25重量部)の存在下で、窒素気流下、235℃にて攪拌しつつ、環球法により測定した軟化点を目安に反応させて、樹脂A、C〜Hを得た。得られた樹脂の軟化点、ガラス転移点、酸価を表1に示す。
【0043】
樹脂製造例2
フマル酸以外の表1に示す原料モノマーを、エステル化触媒としての酸化ジブチル(原料モノマー総量100重量部に対して、0.25重量部)の存在下で、窒素気流下、235℃にて攪拌しつつ、6時間反応させた。反応水が出なくなった時点で反応温度を210℃まで下げ、フマル酸とハイドロキノン(原料モノマー総量100重量部に対して、0.05重量部) を投入し、210℃に維持しつつ環球法により測定した軟化点を目安に反応させて、樹脂Bを得た。得られた樹脂の軟化点、ガラス転移点、酸価を表1に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004044379
【0045】
実施例A−1〜A−12及び比較例A−1〜A−7
表2に示す結着樹脂100重量部、黒色着色剤、荷電制御剤「ボントロン N−21」(オリエント化学工業社製)2重量部、「Copy Charge PSY」(クライアント社製)0.5重量部、及び「カルナウバワックスNo.1」(加藤洋行社製)1重量部を、ヘンシェルミキサーにて予備混合した後、二軸押出機で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級行程を経て、体積平均粒子径が10μmの粉体を得た。
【0046】
得られた粉体100重量部に、疎水性シリカ「HVK2150」(クラリアント社製)0.3重量部をヘンシェルミキサーにより混合付着させ、トナーを得た。トナーの軟化点を表2に示す。
【0047】
得られたトナー39重量部とフッ素・アクリル樹脂で被覆された、飽和磁化が60Am2 /kgのフェライトキャリア(平均粒子径:110μm)1261重量部とをナウターミキサーで混合し、二成分現像剤を得た。得られた現像剤を試験例A−1、A−2に供した。
【0048】
【表2】
Figure 0004044379
【0049】
なお、実施例及び比較例で用いた複合酸化物のBET比表面積及び主要含有金属を表3に示す。
【0050】
【表3】
Figure 0004044379
【0051】
試験例A−1
接触現像方式の二成分現像装置「Infoprint4000ID3,ID4」(日本IBM社製、線速:1509mm/sec、解像度:240dpi、現像システム:3本マグネットロール、セレン感光体、反転現像、DUPLEX SYSTEM)に二成分現像剤を実装し、黒化率が25%のプリントパターンを、11×18インチの連続用紙を用いて、10万、25万、50万、100万、150万、200万枚の連続印刷を行い、定着ローラーにトナー付着が生じ、画像の汚れが発生しているかを目視にて観察し、画像汚れの発生枚数を耐久性の尺度とした。結果を表4に示す。
【0052】
試験例A−2
熱定着性を詳細に調べる目的で、二成分現像剤を複写機(京セラ(株)製、LS−1550を改造したもの: 感光体はアモルファスシリコン、定着ローラーの回転速度は325mm/secに設定し、定着装置中の定着ローラー温度を可変にし、オイル塗布装置を除去したもの) に実装し、定着ローラーの温度を90℃から240℃へと順次上昇させながら、画像出しを行い、下記の方法により最低定着温度およびホットオフセット発生温度を測定した。最低定着温度とホットオフセット発生温度の差から求められる定着可能温度域と合わせて、結果を表4に示す。なお、最低定着温度は低いほど好ましいが、ホットオフセット発生温度は定着ローラーでの熱蓄積を考慮すると240℃以上が必須である。
【0053】
〔最低定着温度〕
500gの荷重をかけた底面が15mm×7.5mmの砂消しゴムで、定着機を通して定着された画像を5往復こすり、こする前後の光学反射密度を反射濃度計「RD−915」(マクベス社製) を用いて測定し、両者の比率(こすり後/ こすり前) が最初に70%を越える定着ローラの温度を最低定着温度とする。
【0054】
〔ホットオフセット発生温度〕
各温度で画像出しを行った後、続けて白紙の転写紙を同様の条件下で定着ローラーに送り、該白紙にトナー汚れが最初に生じる定着ローラーの温度をホットオフセット発生温度とする。
【0055】
【表4】
Figure 0004044379
【0056】
実施例B−1〜B−11及び比較例B−1、B−2
表5に示す結着樹脂100重量部、黒色着色剤、荷電制御剤「S−34」(オリエント化学工業社製)1 重量部及び「カルナウバワックスNo.1」(加藤洋行社製)1重量部を、ヘンシェルミキサーにて予備混合した後、二軸押出機で溶融混練し、冷却後、粉砕、分級行程を経て、体積平均粒子径が10μmの粉体を得た。
【0057】
得られた粉体100重量部に、疎水性シリカ「R−972」(アエロジル社製)0.5重量部をヘンシェルミキサーにより混合付着させ、トナーを得た。トナーの軟化点を表5に示す。得られたトナーを試験例B−1、B−2に供した。
【0058】
【表5】
Figure 0004044379
【0059】
試験例B−1
得られたトナーを1成分現像方式の現像装置「マイクロライン 703N−3」(沖データ社製) に供給し、黒化率25%にて複写テストを行い、11×18インチの連続用紙を用いて、10万枚の連続印刷を行い、定着ローラーにトナー付着が生じ、画像汚れが発生しているかを目視にて観察し、画像汚れの発生枚数を耐久性の尺度とした。結果を表6に示す。
【0060】
試験例B−2
熱定着性を詳細に調べる目的で、現像剤を複写機(シャープ(株)製、SF9800を改造したもの: 感光体はアモルファスセレン、定着ローラーの回転速度は265mm/secに設定し、定着装置中の定着ローラー温度を可変にし、オイル塗布装置を除去したもの) に実装し、定着ローラーの温度を90℃から240℃へと順次上昇させながら、画像出しを行い、試験例A−2と同様の方法により最低定着温度およびホットオフセット発生温度を測定した。最低定着温度とホットオフセット発生温度の差から求められる定着可能温度域と合わせて、結果を表6に示す。
【0061】
【表6】
Figure 0004044379
【0062】
以上の結果より、比較例のトナーと対比して、実施例のトナーは、最低定着温度が低いにもかかわらず、ホットオフセット発生温度が高い、すなわち定着可能温度域が広く、さらに耐久性にも優れていることが分かる。
【0063】
【発明の効果】
本発明により、定着可能温度域が広く、かつ最低定着温度が低く、さらに耐久性に優れた静電荷像現像用トナーを提供することができる。

Claims (4)

  1. 軟化点が120℃以上170℃以下の高軟化点ポリエステルと軟化点が80℃以上120℃未満の低軟化点ポリエステルと、2種類以上の金属の複合酸化物とを含有してなる静電荷像現像用トナーであって、前記複合酸化物のBET比表面積が7m2 /g以上である静電荷像現像用トナー。
  2. 高軟化点ポリエステルが3価以上の単量体を全単量体中0.05〜40モル%使用して得られた樹脂であり、高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルがいずれも酸価が1〜80mgKOH/gの非晶質ポリエステルである請求項1記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 複合酸化物を構成する金属が、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)及びアルミニウム(Al)からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 高軟化点ポリエステルと低軟化点ポリエステルの重量比(高軟化点ポリエステル/低軟化点ポリエステル)が、5/95〜95/5である請求項1〜3いずれか記載の静電荷像現像用トナー。
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