JP2003026164A

JP2003026164A - 合成樹脂製パレット

Info

Publication number: JP2003026164A
Application number: JP2001215023A
Authority: JP
Inventors: Kunihiro Terano; 国宏寺野; Tokuaki Hara; 徳昭原; Kei Shioya; 塩屋　　圭
Original assignee: Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
Current assignee: Meiji Rubber and Chemical Co Ltd
Priority date: 2001-07-16
Filing date: 2001-07-16
Publication date: 2003-01-29
Anticipated expiration: 2021-07-16
Also published as: KR20030006875A; JP4017097B2; KR100729286B1

Abstract

(57)【要約】【課題】合成樹脂製パレットの四隅部の先端部では、
パレットの表面に対する斜め方向からの衝撃に対して強
度が弱いという問題があった。【解決手段】上部デッキボードと下部デッキボードと
を中空構造の支柱部で連結し、前記支柱部と上部デッキ
ボード及び下部デッキボードで囲まれた空隙をフォーク
差込口とした合成樹脂製パレットにおいて、四隅支柱部
内にパレットの側面に対して直交する仕切リブを設ける
ことにより、支柱部の側壁とともに外側隅部に密閉した
中空部を形成し、前記中空部内に略対角線上の補強リブ
と、前記対角線上の補強リブに連結する補強リブを設け
ることを特徴とする。中空部を形成する仕切リブは支柱
部の略中央部で連結させ、支柱部と同じ高さに形成する
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、荷物の保管、運
搬の際に使用するフォークリフト用の合成樹脂製パレッ
トに係り、特に支柱部の隅部が耐衝撃性に優れている合
成樹脂製パレットに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、荷物の保管、運搬に使用されるフ
ォークリフト用パレットでは、耐腐食性、耐汚染性に優
れている合成樹脂製パレットが広く使用されている。図
２は、四方差しパレットの一例を示す。四方差しパレッ
ト１は、上部デッキボード３と下部デッキボード５とを
四隅の支柱部７、その中間に設けた中間支柱部９及び四
隅を結ぶ対角線上の交差部に設けた中央支柱部で連結
し、前記上下デッキボードと支柱部７、９で囲まれた空
隙をフォーク差込口１１としている。

【０００３】上記パレット１は、予め各支柱部の略中央
部における水平方向の分割面１３で分割成形した上部デ
ッキボードを有する上部品１Ａと、下部デッキボードを
有する下部品１Ｂとを分割面１３において突き合わせ溶
着してなる。四隅支柱部７を形成する上部デッキボード
側分割部７Ａと下部デッキボード側分割部７Ｂ、及び中
間支柱部９を形成する上部デッキボード側分割部９Ａと
下部デッキボード側分割部９Ｂは、ともに閉じた中空構
造を構成している。前記上部デッキボード３と下部デッ
キボード５の表面は、それぞれ平滑面に形成され、その
内側面には補強リブが設けられている。

【０００４】上記構成のフォーク差込口におけるデッキ
ボード及び支柱部は、荷物を載置したときに高荷重を受
けるばかりでなく、フォークリフトによる荷役作業中に
フォークの接触及び衝撃を受けることになる。また、斜
め方向に落下するときなどに、四隅支柱部７の先端角部
が地面等に衝突することがある。合成樹脂製パレット
は、木製パレットに比較して耐衝撃性が悪く破損し易い
という問題がある。

【０００５】そこで、合成樹脂製パレットにおいては高
い衝撃強度を持たせるためのリブ構造が提案されてい
る。例えば、支柱部を補強したパレットとして、特開平
９−１７５５３４号公報、特開平４−２４２５４０号公
報などに記載されたパレットがある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記公報記載のパレッ
トは、中空構造とした支柱部の内部に角部位置から対角
線上に中央部に向かう仕切壁を設け、さらに、フォーク
の差込方向に沿って前記仕切壁と交差する仕切壁とを設
けたものである。このような構造では、四隅支柱部７の
先端角部が衝撃を受けた場合には、必ずしも十分な強度
を有するものではなかった。

【０００７】落下時の四隅支柱部７の先端角部での耐衝
撃性を高めるには、デッキボードのリブ構造と支柱部の
構造とは互いに関係しており、両者の関係が重要である
ことが分かった。そこで、この発明の目的は、四隅支柱
部の耐衝撃性を高める合成樹脂製パレットを提供するも
のである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するために次のような構成とした。即ち、この発明の
合成樹脂製パレットは、上部デッキボードと下部デッキ
ボードとを中空構造の支柱部で連結し、前記支柱部と上
部デッキボード及び下部デッキボードで囲まれた空隙を
フォーク差込口とした合成樹脂製パレットにおいて、四
隅支柱部内にパレットの側面に対して直交する仕切リブ
を設けることにより、支柱部の側壁とともに外側隅部に
密閉した中空部を形成し、前記中空部内に略対角線上の
補強リブと、前記対角線上の補強リブに連結する補強リ
ブを設けることを特徴とする。

【０００９】中空部を形成する仕切リブは支柱部の略中
央部で連結させ、支柱部と同じ高さに形成することが好
ましい。また、中空部内の略対角線上の補強リブと、前
記対角線上の補強リブに連結する補強リブの高さは、中
空部を形成する補強リブよりも低く形成することができ
る。また、中空部を形成する仕切リブと対角線上の補強
リブに連結する補強リブは、ほぼ平行に設けることが好
ましい。

【００１０】

【発明の実施の形態】図１は、四隅支柱部７を分割面１
３で分割した下部デッキボード側分割部７Ｂの要部断面
図である。四隅支柱部７、７のフォーク差込口１１に面
する側壁のうち、開口縁部７ａは、フォークの差し込み
を容易にするために開口に向かって広がっており、平面
において傾斜面又は湾曲面に形成されている。また、四
隅の支柱部７には、前記傾斜面又は湾曲面とされた開口
縁部７ａの接線に対してほぼ直交する方向に仕切リブ７
ｂが設けられ、パレットの側面に対して直交する仕切リ
ブ７ｃが設けられている。

【００１１】さらに、四隅の支柱部７において、開口縁
部７ａに設けられた仕切リブ７ｂ、７ｂは、ほぼ同一線
上において対向するように設けられており、対角線を挟
んでほぼ対称をなしている。前記仕切リブ７ｃ、７ｃ
は、四隅支柱部のほぼ中央部において連結している。前
記仕切リブ７ｂと仕切リブ７ｃは、パレットの側面に対
して平行な仕切リブ７ｄによって連結されている。

【００１２】前記仕切リブ７ｂ、７ｃ及び７ｄは、支柱
部と同じ高さに形成され、分割面において溶着される。
従って、支柱部７の内部には、仕切リブ７ｃ、７ｃによ
って密閉した中空部２０と、仕切リブ７ｂ、７ｃ及び７
ｄによって密閉した中空部２１とが形成されることにな
る。また、前記仕切リブ７ｃの延長線上には、補強リブ
１５、１５が設けられている。

【００１３】さらに、四隅支柱部７のパレット中央部側
の隅部には、パレットの側面に対して平行な補強リブ１
６、１６が設けられており、支柱部７の側壁とともに平
面方形状を形成している。前記補強リブ１５、１６は、
支柱部の側壁から一定の範囲のみが支柱部の高さと同じ
高さに形成されており、分割面において溶着される。

【００１４】四隅支柱部７の対角線上の外側隅部には、
補強リブ１７、１８が設けられている。前記補強リブ１
７は、支柱部の角部と仕切リブ７ｃ、７ｃの連結部１９
とを連結しており、補強リブ１８は、補強リブ７ｃと同
様に、パレットの側面に対して直交して設けられてお
り、補強リブ１７のほぼ中間部に連結している。前記補
強リブ１７、１８は、補強リブ１５、１６と同じ高さに
形成すればよい。

【００１５】上記の通り、四隅支柱部７の外側隅部に
は、略対角線上の補強リブ１７と、前記補強リブ１７に
連結しパレットの側面に対して直交する補強リブ１８を
設けたから、図２に示すように、落下等によって下面デ
ッキボードの表面に対して斜め方向から衝撃を受けた場
合にも変形や破損のおそれがない。また、補強リブ１７
を補強リブ７ｃ、７ｃの連結部１９と連結することによ
り、耐衝撃性を一層増大させることができる。

【００１６】尚、上記実施形態では、下部デッキボード
５の四隅支柱部について説明したが、上部デッキボード
３においても同様に形成することができるのは勿論であ
る。重複を避けるために、上部デッキボードについての
説明は省略する。また、上記実施形態では四方差しパレ
ットについて説明したが、二方差しパレットでもよいの
は勿論、両面使用パレット、片面使用パレットのいずれ
にも適用することができる。

【００１７】

【発明の効果】この発明に係る合成樹脂製パレットは、
四隅支柱部内にパレットの側面に対して直交する仕切リ
ブを設けて四隅支柱部の外側隅部に密閉した中空部を形
成し、前記中空部内に略対角線上の補強リブと、前記対
角線上の補強リブに連結する補強リブを設けたから、パ
レットの表面に対する斜め方向からの衝撃に対して優れ
た耐衝撃性を有することとなり、落下による衝突に対し
ても容易に変形したり破損したりすることがない。ま
た、デッキボードや支柱部の肉厚を厚くすることなく耐
衝撃強度を高めることができるから、パレット自体の重
量を増大することなく、成型上も有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】落下時の支柱部における衝撃を説明するための
パレットの斜視図である。

【図２】この発明に係るパレットの四隅支柱部の内部構
造を示す拡大断面図である。

【符号の説明】

１：パレット３：上部デッキボード５：下部デッキボード７：四隅の支柱部７ａ：支柱７の開口縁部７ｂ：仕切リブ７ｃ：仕切リブ７ｄ：仕切リブ９：中間の支柱部１１：フォーク差込口１５：補強リブ１６：四隅支柱部の内側角部の補強リブ１７：対角線上の補強リブ１８：補強リブ２０：四隅支柱部の外側隅部における密閉した中空部２１：中空部

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成１３年７月１９日（２００１．７．１
９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係るパレットの四隅支柱部の内部構
造を示す拡大断面図である。

【図２】落下時の支柱部における衝撃を説明するための
パレットの斜視図である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者塩屋圭神奈川県足柄上郡開成町延沢１番地株式会社明治ゴム化成本社工場内Ｆターム(参考） 3E063 AA04 BA05 CA01 EE03

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上部デッキボードと下部デッキボードと
を中空構造の支柱部で連結し、前記支柱部と上部デッキ
ボード及び下部デッキボードで囲まれた空隙をフォーク
差込口とした合成樹脂製パレットにおいて、四隅支柱部
内にパレットの隣り合う側面に対して直交する仕切リブ
を設けることにより、支柱部の側壁とともに外側隅部に
密閉した中空部を形成し、前記中空部内に略対角線上の
補強リブと、前記対角線上の補強リブに連結する補強リ
ブを設けることを特徴とする合成樹脂製パレット。
【請求項２】中空部を形成する仕切リブは支柱部の略
中央部で連結しており、支柱部と同じ高さに形成したこ
とを特徴とする請求項１記載の合成樹脂製パレット。
【請求項３】中空部内の略対角線上の補強リブと、前
記対角線上の補強リブに連結する補強リブの高さは、中
空部を形成する仕切リブよりも低いことを特徴とする請
求項１または請求項２記載の合成樹脂製パレット。
【請求項４】中空部を形成する仕切リブと対角線上の
補強リブに連結する補強リブは、ほぼ平行に設けられて
いることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項に記
載の合成樹脂製パレット。