JP2003012957A - ポリヒドロキシアルカノエートからなるマイクロカプセル化顔料含有カラーフィルタ用着色組成物 - Google Patents

ポリヒドロキシアルカノエートからなるマイクロカプセル化顔料含有カラーフィルタ用着色組成物

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JP2003012957A
JP2003012957A JP2001210058A JP2001210058A JP2003012957A JP 2003012957 A JP2003012957 A JP 2003012957A JP 2001210058 A JP2001210058 A JP 2001210058A JP 2001210058 A JP2001210058 A JP 2001210058A JP 2003012957 A JP2003012957 A JP 2003012957A
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眞也 古崎
Takeshi Nomoto
毅 野本
Tsutomu Honma
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Tetsuya Yano
哲哉 矢野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 顔料を使用したカラーフィルタ用着色組成物
において、界面活性剤を使用せずとも顔料の分散が安定
で凝集を生じにくく、演色性や透明性、コントラストに
優れた高精細、高品質の画像を形成しうる着色組成物、
及び界面活性剤を使用しないか、あるいはその使用量を
大幅に低減できる簡便なその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ポリヒドロキシアルカノエートによって
顔料粒子の表面の少なくとも一部を被覆した色材と、該
色材の分散用媒体と、を少なくとも用いてカラーフィル
タ用着色組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー液晶表示装
置に使用されるカラーフィルターの製造に有用な着色組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー液晶ディスプレイやカラービデオ
カメラなどのカラー液晶表示装置の代表的な方式とし
て、液晶セルの内部または外部にカラーフィルターを設
け、液晶を光学的シャッターとして利用したカラーフィ
ルター方式が主に採用されている。
【0003】このカラーフィルターは、一般に、ガラス
などの透明基板又はシリコンなどの不透明基板上に、赤
(R)、緑(G)及び青(B)の3色の着色組成物によ
り着色微細パターンを形成することにより製造される。
【0004】この着色組成物としては、従来染料が多く
用いられていたが、染料は色特性に優れるものの、耐光
性や耐熱性に限界があることから、染料の代わりに、耐
光性及び耐熱性に優れる顔料、特に有機顔料が多数用い
られるようになってきた。
【0005】例えば、特開昭58−46325号公報、
特開昭60−184203号公報では、ポリイミド樹脂
に顔料粒子を分散させたカラーフィルタが開示されてい
る。また、特開平5−224007号公報、特開平5−
224008号公報では、メチロール化メラミンやシラ
ノールオリゴマーに顔料粒子を分散させたカラーフィル
タが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
顔料を含有する着色組成物を用いた場合、顔料微粒子の
分散状態が不安定で凝集を生じやすいため、画素ムラの
発生や透過度の低下、演色性の低下などを引き起こし、
カラーフィルターに必要とされるコントラストや透明性
の点で更なる改善が望まれる。
【0007】そこでこれらの問題を解決するために、カ
ラーフィルター用着色組成物における顔料をマイクロカ
プセル化し、顔料を均一に分散することが行われてい
る。例えば、特開昭63−95401号公報、特開昭6
3−254402号公報、特開平2−91602号公
報、特開平4−9001号公報、特開平9−23013
1号公報等には、マイクロカプセル化した顔料を透明樹
脂結合剤に分散し、それを基板上に塗布することでカラ
ーフィルターを製造する方法が記載されている。
【0008】これら従来のマイクロカプセルは、種々の
化学的製造方法、例えば界面重合法(2種のモノマーも
しくは反応物を分散相と連続相に別々に溶解しておき、
両者の界面においてモノマーを重合させて壁膜を形成さ
せる方法)、懸濁重合法(水性媒体中で芯物質をモノマ
ー中に分散し、次いで系の温度を上昇することで壁膜を
形成させる方法)、乳化重合法(界面活性剤を溶解した
水媒体中に水不溶のモノマーを添加して攪拌し、乳化剤
のミセルにモノマーを取り込ませ、ミセル内でモノマー
を重合して壁膜を形成させる方法)、in−situ重
合法(液体または気体のモノマーと触媒、もしくは反応
性の物質2種を連続相核粒子側のどちらか一方から供給
して反応を起こさせ壁膜を形成させる方法)、コアセル
ベーション(相分離)法(芯物質粒子を分散している高
分子溶液を高分子濃度の高い濃厚相と希薄相に分離さ
せ、壁膜を形成させる方法)、液中乾燥法(芯物質を壁
膜物質の溶液に分散した液を調製し、この分散液の連続
相が混和しない液中に分散液を入れて複合エマルション
とし、壁膜物質を溶解している媒質を徐々に除くことで
壁膜を形成させる方法)等によって製造されている。
【0009】しかしこれら従来の方法によって製造され
たマイクロカプセルでは、大量に使用する懸濁安定剤や
乳化剤などの界面活性剤がカプセル内やカプセル外被に
残留するため、着色組成物を塗布した後の着色画像の耐
水性や、着色画像と基板との接着性の点で更なる改善が
望まれる。
【0010】また、カラーフィルターの製造方法のひと
つである電着法においては、水性着色組成物を使用する
ため、通常の疎水性樹脂を用いる場合には、界面活性剤
等を多量に添加せざるを得ず、同様の改善が望まれる。
【0011】そこで、特開平8-313718号公報では、アニ
オン性のポリマーを用いて、界面活性剤なしに乳化重合
によってマイクロカプセルを製造し、さらに界面活性剤
なしに水性着色組成物中で自己分散させる方法を開示し
ている。しかし、マイクロカプセルの製造後に水性反応
溶液中に含まれる溶剤を蒸留等によって留去する必要が
あるなど、操作が煩雑であった。
【0012】また、これら従来の方法による製造方法で
は、顔料以外に分散媒もマイクロカプセル中に内包して
しまうため、マイクロカプセル中に占める顔料の密度を
高くすることができない場合があり、そのような場合に
は高精彩、高解像度の画質を要求されるカラーフィルタ
ーの用途としては、更なる改善が望まれる。
【0013】本発明の課題は、顔料を使用したカラーフ
ィルター用着色組成物において、界面活性剤を使用せず
とも顔料の分散状態が安定で凝集を生じにくく、演色性
や透明性、コントラストに優れた高精細、高品質の画像
を形成しうる着色組成物、及び界面活性剤を使用しない
か、あるいはその使用量を大幅に低減できる簡便なその
製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らが鋭意検討した結果、ポリヒドロキシア
ルカノエート(以下略記するときはPHAと記載する)合
成酵素をカラーフィルター用顔料に固定化し、ここに3-
ヒドロキシアシル補酵素Aを加えて反応させることによ
り、顔料を界面活性剤なしに容易に微細なマイクロカプ
セルに内包できること、その際、PHAが顔料表面を直接
被覆するため、顔料が高密度に内包されていること、さ
らに適当な種類の3-ヒドロキシアシル補酵素Aを選択す
ることで、マイクロカプセル化顔料の外被であるPHA
を、親水性、親油性、あるいはその他の性質を有する組
成のものに任意に設定できることを見出した。また、該
PHAに化学修飾を施すことにより、各種の特性等を改良
したマイクロカプセル化顔料を得ることができることを
見出した。さらに詳しくは、例えば、該PHAにグラフト
鎖を導入することで、該グラフト鎖に起因する各種の特
性を備えたPHAにより、顔料の少なくとも一部を被覆し
たマイクロカプセル化顔料を得ることができることを見
出した。また、該PHAを架橋化せしめることで、所望の
物理化学的性質(例えば、機械的強度、耐薬品性、耐熱
性など)を備えたPHAにより、顔料の少なくとも一部を
被覆したマイクロカプセル化顔料を得ることができるこ
とを見出した。なお、本発明における化学修飾(Chemic
al modification)とは、高分子材料の分子内または分
子間、あるいは高分子材料と他の化学物質との間で化学
反応を行わせることにより、該高分子材料の分子構造を
改変することを言う。また、架橋(crosslinking)と
は、高分子材料の分子内または分子間を化学的あるいは
物理化学的にに結合せしめて網状構造をつくることを言
い、架橋剤(crosslinking agent)とは、前記架橋反応
を行うために添加する、前記高分子材料と一定の反応性
を有する物質を言う。
【0015】そして上記特性によって、該マイクロカプ
セル化顔料が、PHAの組成を適宜選択することにより、
水性、油性、両方の着色組成物において、界面活性剤な
しに良好な分散性を示すこと、そのため演色性や透明
性、コントラストに優れた画像が形成でき、さらに形成
した画像が耐水性や基板との接着性に優れていることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】すなわち本発明は、顔料粒子の表面の一部
をPHAで被覆した色材と、該色材の分散用媒体とを含む
カラーフィルター用着色組成物に関する。また、特に、
顔料粒子の表面の少なくとも一部を親水性のPHAで被覆
した色材と、該色材の分散用媒体を含むカラーフィルタ
ー用着色組成物に関する。
【0017】さらに、色材と、該色材の分散用媒体と、
を含有するカラーフィルタ用着色組成物の製造方法であ
って、水性媒体に分散された顔料粒子の表面に固定され
たポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の存在下で、
3-ヒドロキシアシルCoAを基質として、ポリヒドロキシ
アルカノエート合成反応を行うことで該顔料表面の少な
くとも一部をポリヒドロキシアルカノエートで被覆して
色材を得る工程と、該色材を分散用媒体に分散する工程
と、を有することを特徴とするカラーフィルタ用着色組
成物の製造方法に関する。
【0018】また特に、この製造方法において、アニオ
ン性官能基を有する3-ヒドロキシアシル補酵素Aを用い
ることで、顔料粒子の表面の少なくとも一部をアニオン
性のPHAで被覆した色材を得る工程を含むカラーフィル
ター用着色組成物の製造方法に関する。
【0019】本発明における色材は、顔料粒子の表面の
少なくとも一部にポリヒドロキシアルカノエートを被覆
した構成を有し、目的とする色材の特性が得られる範囲
内で全表面が必ずしも被覆されている必要はない。全表
面が被覆された状態では、顔料粒子をコアとし、ポリヒ
ドロキシアルカノエートの被覆層をシェルとした色材と
してのマイクロカプセル化顔料を得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をより詳細に説明
する。
【0021】<PHA>本発明に利用可能なPHAとしては、
PHAの生合成反応に関わるPHA合成酵素によって合成され
得るPHAであれば、特に限定はされない。
【0022】ここで、PHAの生合成は、原料となる各種
アルカン酸から、生体内の様々な代謝経路(例えば、β
酸化系や脂肪酸合成経路)を経て生成された(R)-3-ヒ
ドロキシアシルCoAを基質とした、酵素による重合反応
によって行われる。この重合反応を触媒する酵素がPHA
合成酵素(PHAポリメラーゼ、PHAシンターゼともいう)
である。なお、CoAとは補酵素A(coenzyme A)の略称
であり、その化学構造は下記式の通りである。
【0023】
【化37】 以下に、β酸化系およびPHA合成酵素による重合反応を
経て、アルカン酸がPHAとなるまでの反応を示す。
【0024】
【化38】 一方、脂肪酸合成経路を経る場合は、該経路中に生じた
(R)-3-ヒドロキシアシル-ACP(ACPとはアシルキャリア
プロテインのことである)から変換された(R)-3-ヒドロ
キシアシルCoAを基質として、同様にPHA合成酵素により
PHAが合成されると考えられる。
【0025】さらに、上記のPHB合成酵素やPHA合成酵素
を菌体外に取り出して、無細胞系(in vitro)でPHAを
合成できることもわかっており、以下のような実例があ
る。例えば、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、92、6279-6283
(1995)では、アルカリゲネス・ユウトロファス(Alcali
genes eutrophus)由来のPHB合成酵素に3-ヒドロキシブ
チリルCoAを作用させることにより、3-ヒドロキシ-n-酪
酸ユニットからなるPHBを合成することに成功してい
る。また、Int.J.Biol.Macromol.、25、55-60(1999)で
は、アルカリゲネス・ユウトロファス由来のPHB合成酵
素に、3-ヒドロキシブチリルCoAや3-ヒドロキシバレリ
ルCoAを作用させることにより、3-ヒドロキシ-n-酪酸ユ
ニットや3-ヒドロキシ-n-吉草酸ユニットからなるPHAの
合成に成功している。さらにこの報告では、ラセミ体の
3-ヒドロキシブチリルCoAを作用させたところ、酵素の
立体選択性によって、R体の3-ヒドロキシ-n-酪酸ユニッ
トのみからなるPHBが合成されたとしている。Macromol.
Rapid Commun.、21、77-84(2000)においても、アルカリ
ゲネス・ユウトロファス由来のPHB合成酵素を用いた細
胞外でのPHB合成が報告されている。また、FEMS Microb
iol.Lett.、168、319-324(1998)では、クロマチウム・
ビノサム(Chromatium vinosum)由来のPHB合成酵素に3
-ヒドロキシブチリルCoAを作用させることにより、3-ヒ
ドロキシ-n-酪酸ユニットからなるPHBを合成することに
成功している。Appl.Microbiol.Biotechnol.、54、37-4
3(2000)では、シュードモナス・アエルギノーサ(Pseud
omonas aeruginosa)のPHA合成酵素に3-ヒドロキシデカ
ノイルCoAを作用させることにより、3-ヒドロキシデカ
ン酸ユニットからなるPHAを合成している。
【0026】このように、PHA合成酵素は、生物体内で
のPHA合成反応系における最終段階を触媒する酵素であ
り、従って、生物体内において合成され得ることが知ら
れているPHAであれば、いずれも該酵素による触媒作用
を受けて合成されていることになる。よって、所望のPH
Aに対応する3-ヒドロキシアシルCoAを、本発明における
基材に固定化された該酵素に作用させることによって、
生物体内において合成され得ることが知られているあら
ゆる種類のPHAで顔料を被覆したマイクロカプセル化顔
料を作成することが可能である。
【0027】本発明で使用されるPHAとして、具体的に
は、下記式[1]から[10]で表されるモノマーユニッ
トを少なくとも1つ有するPHAを例示することができ
る。
【0028】
【化39】 (ただし、該モノマーユニットは、式中R1およびaの組
合せが下記のいずれかであるモノマーユニットからなる
群より選択される少なくとも一つである。R1が 水素原
子(H)でありaが0から10の整数のいずれかであるモノ
マーユニット、R1が ハロゲン原子でありaが1から10の
整数のいずれかであるモノマーユニット、R1がカルボ
キシル基あるいはその塩であり、aが1から10の整数であ
るモノマーユニット、R1が 発色団でありaが1から10の
整数のいずれかであるモノマーユニット、R1が、
【0029】
【化40】 でありaが1から7の整数のいずれかであるモノマーユニ
ット。)
【0030】
【化41】 (ただし、式中bは0から7の整数のいずれかを表し、R2
は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
す。)
【0031】
【化42】 (ただし、式中cは1から8の整数のいずれかを表し、R3
は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
す。)
【0032】
【化43】 (ただし、式中dは0から7の整数のいずれかを表し、R4
は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
す。)
【0033】
【化44】 (ただし、式中eは1から8の整数のいずれかを表し、R
5は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-C
3、-C25、-C37、-CH3、-C25、-C37
らなる群から選ばれたいずれか1つを表す。)
【0034】
【化45】 (ただし、式中fは0から7の整数のいずれかを表す。)
【0035】
【化46】 (ただし、式中gは1から8の整数のいずれかを表す。)
【0036】
【化47】 (ただし、式中hは1から7の整数のいずれかを表し、R
6は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、 -
COOR'、-SO2R''、-CH3、-C25、-C37、-
CH(CH3)2、-C(CH3)3からなる群から選ばれたい
ずれか1つを表し、ここでR'は水素原子(H)、Na、
K、-CH3、-C25のいずれかであり、R''は-OH、
-ONa、-OK、ハロゲン原子、-OCH3、-OC25
のいずれかである。)
【0037】
【化48】 (ただし、式中iは1から7の整数のいずれかを表し、R
7は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-C
OOR'、-SO2R''からなる群から選ばれたいずれか
1つを表し、ここでR'は水素原子(H)、Na、K、-C
3、-C25のいずれかであり、R''は-OH、-ON
a、-OK、ハロゲン原子、-OCH3、-OC 25のいず
れかである。)
【0038】
【化49】 (ただし、式中jは1から9の整数のいずれかを表す。)
なお、前記のハロゲン原子の具体例としては、フッ素、
塩素、臭素などを挙げることができる。
【0039】上記PHAを合成する基質として用いること
のできる3-ヒドロキシアシルCoAとして、具体的には、
下記式[12]から[21]で表される3-ヒドロキシア
シルCoAを例示することができる。
【0040】
【化50】 (ただし、前記式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵
素Aを表し、式中R1およびaの組合せが下記のいずれかで
ある群より選択される少なくとも一つであり、かつ、前
記式[1]で表されるモノマーユニットにおけるR1およ
びaと対応する。R1が 水素原子(H)でありaが0から10
の整数のいずれかであるモノマーユニット、R1が ハロ
ゲン原子でありaが1から10の整数のいずれかであるモノ
マーユニット、R1がカルボキシル基あるいはその塩で
あり、aが1から10の整数であるモノマーユニット、R1が
発色団でありaが1から10の整数のいずれかであるモノマ
ーユニット、R1が、
【0041】
【化51】 でありaが1から7の整数のいずれかであるモノマーユニ
ット。)
【0042】
【化52】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
を表し、bは前記式[2]で表されるモノマーユニット
におけるbと対応する0から7の整数のいずれかを表し、R
2は前記式[2]で表されるモノマーユニットにおけるR
2と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO
2、-CF3、-C2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれ
か1つを表す。)
【0043】
【化53】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
を表し、cは前記式[3]で表されるモノマーユニット
におけるcと対応する1から8の整数のいずれかを表し、R
3は前記式[3]で表されるモノマーユニットにおけるR
3と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO
2、-CF3、-C2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれ
か1つを表す。)
【0044】
【化54】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
を表し、dは前記式[4]で表されるモノマーユニット
におけるdと対応する0から7の整数のいずれかを表し、R
4は前記式[4]で表されるモノマーユニットにおける
R4と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、
-NO2、-CF3、-C2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいず
れか1つを表す。)
【0045】
【化55】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
Aを表し、eは前記化学式[5]で表されるモノマーユニ
ットにおけるeと対応する1から8の整数のいずれかを
表し、R5は前記化学式[5]で表されるモノマーユニッ
トにおけるR5と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原
子、-CN、-NO2、-CF3、-C25、-C37、-CH
3、-C25、-C37からなる群から選ばれたいずれか
1つを表す。)
【0046】
【化56】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
を表し、fは前記式[6]で表されるモノマーユニット
におけるfと対応する0から7の整数のいずれかを表
す。)
【0047】
【化57】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
を表し、gは前記式[7]で表されるモノマーユニット
におけるgと対応する1から8の整数のいずれかを表
す。)
【0048】
【化58】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
Aを表し、hは前記化学式[8]で表されるモノマーユニ
ットにおけるhと対応する1から7の整数のいずれかを
表し、R6は前記化学式[8]で表されるモノマーユニッ
トにおけるR6と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原
子、-CN、-NO2、 -COOR'、-SO2R''、-C
3、-C25、-C37、-CH(CH3)2、-C(CH3)3
からなる群から選ばれたいずれか1つを表し、ここで
R'は水素原子(H)、Na、K、-CH3、-C25のいず
れかであり、R''は-OH、-ONa、-OK、ハロゲン
原子、-OCH3、-OC25のいずれかである。)
【0049】
【化59】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
Aを表し、iは前記化学式[9]で表されるモノマーユニ
ットにおけるiと対応する1から7の整数のいずれかを
表し、R7は前記化学式[9]で表されるモノマーユニッ
トにおけるR7と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原
子、-CN、-NO2、-COOR'、-SO2R''からなる
群から選ばれたいずれか1つを表し、ここでR'は水素
原子(H)、Na、K、-CH3、-C25のいずれかであ
り、R''は-OH、-ONa、-OK、ハロゲン原子、-O
CH3、-OC25のいずれかである。)
【0050】
【化60】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
Aを表し、jは前記化学式[10]で表されるモノマーユニ
ットにおけるjと対応する1から9の整数のいずれかを
表す。) また、マイクロカプセル化顔料を構成するPHAとして、
親水性官能基を有するものを用いることで、水性着色組
成物において、界面活性剤の使用を抑えながらマイクロ
カプセル化顔料を分散させることができる。親水性官能
基としてはいかなるものでもよいが、アニオン性官能基
を用いることができ、また、アニオン性官能基としては
いかなるものを用いてもよいが、特にカルボキシル基を
用いることができる。カルボキシル基を有するPHAとし
ては、下記式[11]に示すモノマーユニットの少なく
とも1つによりカルボキシル基が導入されたPHAを例示
できる。
【0051】
【化61】 (ただし、kは1から10の整数のいずれかである。) また、上記PHAのうち、さらに具体的に、下記式[2
3]で示される3-ヒドロキシピメリン酸からなるモノマ
ーユニット有するPHA
【0052】
【化62】 を例示できる。
【0053】また、上記式[11]で示されるモノマー
ユニット導入用の基質として用いる3-ヒドロキシアシル
CoAとして、下記式[22]で表される3-ヒドロキシア
シルCoAを例示することができ、これらの少なくとも1
種を用いることができる。
【0054】
【化63】 (ただし、前記式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵
素Aを表し、式中kは前記式[11]で表されるモノマー
ユニットにおけるkと対応し、1から10の整数のいずれか
である。) また、上記式[22]で示される3-ヒドロキシピメリン
酸を含有するPHAを合成する基質として用いる3-ヒドロ
キシアシルCoAとして、下記式[24]で表される3-ヒ
ドロキシピメリルCoA
【0055】
【化64】 を示すことができる。
【0056】なお、前記のハロゲン原子の具体例として
は、フッ素、塩素、臭素などを挙げることができる。ま
た、前記の発色団としては、その3-ヒドロキシアシルCo
A 体がPHA合成酵素の触媒作用を受け得るものである限
り特に限定はされないが、高分子合成時の立体障害など
を考慮すると、3-ヒドロキシアシルCoA 分子内におい
て、CoAの結合したカルボキシル基と発色団との間に炭
素数1から5のメチレン鎖があるほうが望ましい。ま
た、該発色団を有するPHAによるマイクロカプセル化顔
料の着色組成物としての用途としては、例えば、顔料の
発色成分との複合作用による、より効果的な発色性など
が期待できる。このような発色団の例としては、ニトロ
ソ、ニトロ、アゾ、ジアリールメタン、トリアリールメ
タン、キサンテン、アクリジン、キノリン、メチン、チ
アゾール、インダミン、インドフェノール、ラクトン、
アミノケトン、ヒドロキシケトン、スチルベン、アジ
ン、オカサジン、チアジン、アントラキノン、フタロシ
アニン、インジゴイドなどが挙げられる。
【0057】本発明において用いられるPHAとしては、
上記モノマーユニットを複数含むランダム共重合体やブ
ロック共重合体を用いることも可能であり、各モノマー
ユニットや含まれる官能基の特性を利用したPHAの物性
制御や複数の機能の付与、官能基間の相互作用を利用し
た新たな機能の発現等が可能となる。
【0058】さらに、基質である3-ヒドロキシアシルCo
Aの種類や濃度などの組成を経時的に変化させることに
よって、顔料の内側から外側に向かう方向においてPHA
のモノマーユニット組成を変化させることも可能であ
る。これによって、例えばインクジェット方式によるカ
ラーフィルター作製用マイクロカプセル化顔料であれ
ば、ガラス転移温度の高いPHAをマイクロカプセル化顔
料表層に、ガラス転移温度の低いPHAをそれより内側の
層に形成させることで、保存時には耐ブロッキング性に
優れ、定着時には低温定着性に優れる等の複数の機能を
同時に保有させることが可能となる。
【0059】また例えば、顔料と親和性の低いPHAで被
覆構造体を形成する必要がある場合、まず基材を基材と
親和性の高いPHAで被覆し、その顔料と親和性の高いPHA
のモノマーユニット組成を、目的とするPHAのモノマー
ユニット組成に内側から外側に向かう方向に変化、例え
ば多層構造あるいはグラディエント構造とすることで、
顔料との結合を強固にしたPHA被膜を形成することが可
能となる。
【0060】また、マイクロカプセル化顔料表層のPHA
にグラフト鎖を導入することにより、該グラフト鎖に起
因する特性を備えたマイクロカプセル化顔料を得ること
ができる。また、顔料表層のPHAを架橋化せしめること
により、機械的強度に優れたマイクロカプセル化顔料を
得ることができる。
【0061】なお、本発明の構造体に用いる、PHA合成
酵素により合成されるPHAは、一般にR体のみから構成
されるアイソタクチックなポリマーである。
【0062】PHAの合成基質である3-ヒドロキシアシルC
oAは、例えば、酵素を用いたin vitro合成法、微生物や
植物などの生物体を用いたin vivo合成法、化学合成法
等の中から適宜選択した方法で合成して用いることがで
きる。特に、酵素合成法は該基質の合成に一般に用いら
れている方法であり、市販のアシルCoAシンセターゼ
(アシルCoAリガーゼ、E.C.6.2.1.3)を用いた下記反
応、
【0063】
【化65】 を用いた方法などが知られている(Eur.J.Biochem.、25
0、432-439(1997)、Appl.Microbiol. Biotechnol.、5
4、37-43(2000)など)。酵素や生物体を用いた合成工程
には、バッチ式の合成方法を用いても良く、また、固定
化酵素や固定化細胞を用いて連続生産してもよい。
【0064】<PHA合成酵素およびその生産菌>本発明
に用いるPHA合成酵素は、該酵素を生産する微生物から
適宜選択された微生物、あるいは、それら微生物のPHA
合成酵素遺伝子を宿主微生物に導入した形質転換体によ
り生産されたものを用いることができる。
【0065】PHA合成酵素を生産する微生物としては、
PHBやPHB/V生産菌を用いることができ、このような微
生物として、アエロモナス属(Aeromonas sp.)、アル
カリゲネス属(Alcaligenes sp.)、クロマチウム属(C
hromatium sp.)、コマモナス属(Comamonas sp.)、メ
チロバクテリウム属(Methylobacterium sp.)、パラコ
ッカス属(Paracoccus sp.)、シュードモナス属(Pseu
domonas sp.)のなどの他に、本発明者らにより分離さ
れた、バルクホルデリア・セパシア・KK01株(Burkhold
eria cepacia KK01)、ラルストーニャ・ユートロファ
・TB64株(Ralstonia eutropha TB64)、アルカリゲネ
ス属・TL2株(Alcaligenes sp. TL2)などを用いること
ができる。なお、KK01株は寄託番号FERM BP-4235とし
て、TB64株は寄託番号FERM BP-6933として、TL2株は寄
託番号FERM BP-6913として、経済産業省生命工学工業技
術研究所特許微生物寄託センターにそれぞれ寄託されて
いる。
【0066】また、PHA合成酵素を生産する微生物とし
て、mcl-PHAやunusual-PHAの生産菌を用いることがで
き、このような微生物として、シュードモナス・オレオ
ボランス、シュードモナス・レジノボランス、シュード
モナス属61-3株、シュードモナス・プチダ・KT2442株、
シュードモナス・アエルギノーサなどのほかに、本発明
者らにより分離された、シュードモナス・プチダ・P91
株(Pseudomonas putidaP91)、シュードモナス・チコ
リアイ・H45株(Pseudomonas cichorii H45)、シュー
ドモナス・チコリアイ・YN2株(Pseudomonas cichorii
YN2)、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株(Pseu
domonas jessenii P161)等のシュードモナス属微生物
や、特開2001-78753号公報に記載のバークホルデリア属
・OK3株(Burkholderia sp. OK3、FERM P-17370)、特
開2001-69968号公報に記載のバークホルデリア属・OK4
株(Burkholderia sp. OK4、FERM P-17371)などのバー
クホルデリア属微生物を用いることができる。また、こ
れら微生物に加えて、アエロモナス属(Aeromonas s
p.)、コマモナス属(Comamonas sp.)などに属し、mcl
-PHAやunusual-PHAを生産する微生物を用いることも可
能である。
【0067】なお、P91株は寄託番号FERM BP-7373とし
て、H45株は寄託番号FERM BP-7374として、YN2株は寄託
番号FERM BP-7375として、P161株は寄託番号FERM BP-73
76として、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関
するブタペスト条約に基づき、経済産業省産業技術総合
研究所(旧通商産業省工業技術院)生命工学工業技術研
究所特許微生物寄託センターに国際寄託されている。
【0068】本発明にかかるPHA合成酵素の生産に用い
る微生物の通常の培養、例えば、保存菌株の作成、PHA
合成酵素の生産に必要とされる菌数や活性状態を確保す
るための増殖などには、用いる微生物の増殖に必要な成
分を含有する培地を適宜選択して用いる。例えば、微生
物の生育や生存に悪影響を及ぼすものでない限り、一般
的な天然培地(肉汁培地、酵母エキスなど)や、栄養源
を添加した合成培地など、いかなる種類の培地をも用い
ることができる。
【0069】培養は液体培養や固体培養等、該微生物が
増殖する方法であればいかなる方法をも用いることがで
きる。さらに、バッチ培養、フェドバッチ培養、半連続
培養、連続培養等の種類も問わない。液体バッチ培養の
形態としては、振とうフラスコによって振とうさせて酸
素を供給する方法、ジャーファーメンターによる攪拌通
気方式の酸素供給方法がある。また、これらの工程を複
数段接続した多段方式を採用してもよい。
【0070】前記したようなPHA生産微生物を用いて、P
HA合成酵素を生産する場合は、例えば、オクタン酸やノ
ナン酸等のアルカン酸を含む無機培地で該微生物を増殖
させ、対数増殖期から定常期初期にかけての微生物を遠
心分離等で回収して所望の酵素を抽出する方法などを用
いることができる。なお、上記のような条件で培養を行
うと、添加したアルカン酸に由来するmcl-PHAが菌体内
に合成されることになるが、この場合、一般に、PHA合
成酵素は菌体内に形成されるPHAの微粒子に結合して存
在するとされている。しかし、本発明者らの検討による
と、上記の方法で培養した菌体の破砕液を遠心分離した
上清液にも、相当程度の酵素活性が存在していることが
わかっている。これは、前記の如き対数増殖期から定常
期初期にかけての比較的培養初期には、菌体内で該酵素
が活発に生産され続けているため、遊離状態のPHA合成
酵素も相当程度存在するためと推定される。
【0071】上記の培養方法に用いる無機培地として
は、リン源(例えば、リン酸塩等)、窒素源(例えば、
アンモニウム塩、硝酸塩等)など、微生物が増殖し得る
成分を含んでいるものであればいかなるものでも良く、
例えば無機塩培地としては、MSB培地、E培地(J.Biol.
Chem.、218、97-106(1956))、M9培地等を挙げることが
できる。なお、本発明における実施例で用いるM9培地の
組成は以下の通りである。
【0072】Na2HPO4: 6.2 g KH2PO4: 3.0 g NaCl: 0.5 g NH4Cl: 1.0 g (培地1リットル中、pH7.0) さらに、良好な増殖及びPHA合成酵素の生産のために
は、上記の無機塩培地に以下に示す微量成分溶液を0.3
%(v/v)程度添加するのが好ましい。 (微量成分溶液) ニトリロ三酢酸: 1.5 g MgSO4: 3.0 g MnSO4: 0.5 g NaCl: 1.0 g FeSO4: 0.1 g CaCl2: 0.1 g CoCl2: 0.1 g ZnSO4: 0.1 g CuSO4: 0.1 g AlK(SO4)2: 0.1 g H3BO3: 0.1 g Na2MoO4: 0.1 g NiCl2: 0.1 g (1リットル中) 培養温度としては上記の菌株が良好に増殖可能な温度で
あれば良く、例えば 14〜40℃、好ましくは 20〜35℃程
度が適当である。
【0073】また、前述のPHA生産菌の持つPHA合成酵素
遺伝子を導入した形質転換体を用いて、所望のPHA合成
酵素を生産することも可能である。PHA合成酵素遺伝子
のクローニング、発現ベクターの作製、および、形質転
換体の作製は、定法に従って行うことができる。大腸菌
等の細菌を宿主として得られた形質転換体においては、
培養に用いる培地として、天然培地あるいは合成培地、
例えば、LB培地、M9培地等が挙げられる。また、培養温
度は25から37℃の範囲で、好気的に8〜27時間培養する
ことにより、微生物の増殖を図る。その後集菌し、菌体
内に蓄積されたPHA合成酵素の回収を行うことができ
る。培地には、必要に応じて、カナマイシン、アンピシ
リン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、スト
レプトマイシン等の抗生物質を添加しても良い。また、
発現ベクターにおいて、誘導性のプロモーターを用いて
いる場合は、形質転換体を培養する際に、該プロモータ
ーの対応する誘導物質を培地に添加して発現を促しても
良い。例えば、イソプロピル-β-D-チオガラクトピラノ
シド(IPTG)、テトラサイクリン、インドールアクリル
酸(IAA)等が誘導物質として挙げられる。
【0074】PHA合成酵素としては、微生物の菌体破砕
液や、硫酸アンモニウム等によりタンパク質成分を沈殿
・回収した硫安塩析物などの粗酵素を用いても良く、ま
た、各種方法で精製した精製酵素を用いても良い。該酵
素には必要に応じて、金属塩、グリセリン、ジチオスレ
イトール、EDTA、ウシ血清アルブミン(BSA)などの安
定化剤、付活剤を適宜添加して用いることができる。
【0075】PHA合成酵素の分離・精製には、PHA合成酵
素の酵素活性が保持される方法であればいかなる方法を
も用いることができる。例えば、得られた微生物菌体
を、フレンチプレス、超音波破砕機、リゾチームや各種
界面活性剤等を用いて破砕したのち、遠心分離して得ら
れた粗酵素液、またはここから調製した硫安塩析物につ
いて、アフィニティクロマトグラフィー、陽イオンまた
は陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過等の手段
を単独または適宜組み合わせることによって精製酵素を
得ることができる。特に、遺伝子組換えタンパク質は、
N末端やC末端にヒスチジン残基等の「タグ」を結合した
融合タンパク質の形で発現させ、このタグを介して親和
性樹脂に結合させることによって、より簡便に精製する
ことができる。融合タンパク質から目的のタンパク質を
分離するには、トロンビン、血液凝固因子Xa等のプロテ
アーゼで切断する、pHを低下せしめる、結合競合剤とし
て高濃度のイミダゾールを添加する等の方法を用いると
良い。あるいは、発現ベクターとしてpTYB1(New Engla
n Biolab社製)を用いた場合のようにタグがインテイン
を含む場合はdithiothreitolなどで還元条件として切断
する。アフィニティクロマトグラフィーによる精製を可
能とする融合タンパク質には、ヒスチジンタグの他にグ
ルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、キチン結合
ドメイン(CBD)、マルトース結合タンパク(MBP)、あ
るいはチオレドキシン(TRX)等も公知である。GST融合
タンパク質は、GST親和性レジンによって精製すること
ができる。
【0076】PHA合成酵素の活性測定は、既報の各種方
法を用いることができるが、例えば、3-ヒドロキシアシ
ルCoAがPHA合成酵素の触媒作用により重合してPHAにな
る過程で放出されるCoAを、5、5'-ジチオビス-(2-ニト
ロ安息香酸)で発色させて測定することを測定原理とす
る、以下に示す方法によって測定することができる。試
薬1:ウシ血清アルブミン(Sigma社製)を0.1 M トリ
ス塩酸バッファー(pH8.0)に3.0 mg/ml溶解、試薬2:3-
ヒドロキシオクタノイルCoAを0.1 M トリス塩酸バッフ
ァー(pH8.0) に3.0 mM溶解、試薬3:トリクロロ酢酸を
0.1 M トリス塩酸バッファー(pH8.0) に10 mg/ml溶解、
試薬4:5、5'-ジチオビス-(2-ニトロ安息香酸)を0.1 M
トリス塩酸バッファー(pH8.0) に2.0 mM溶解。第1反応
(PHA合成反応):試料(酵素)溶液100μlに試薬1を1
00μl添加して混合し、30℃で1分間プレインキュベート
する。ここに、試薬2を100μl添加して混合し、30℃で
1〜30分間インキュベートしたのち、試薬3を添加して
反応を停止させる。第2反応(遊離CoAの発色反応):反
応停止した第1反応液を遠心分離(15、000×g、10分
間)し、この上清500μlに試薬4を500μl添加し、30℃
で10分間インキュベートしたのち、412 nmの吸光度を測
定する。酵素活性の算出:1分間に1μmolのCoAを放出さ
せる酵素量を1単位(U)とする。 <着色組成物製造方法>本発明のマイクロカプセル化顔
料を用いた着色組成物の製造方法の一例としては、顔
料を水性媒体に分散する工程、水性媒体に分散された
顔料にポリヒドロキシアルカノエート合成酵素を固定化
する工程、基質である3-ヒドロキシアシルCoAを添加
する工程、PHA合成反応を行う工程、マイクロカプ
セル化顔料を着色組成物として加工する工程、を少なく
とも有する方法を例示することができる。
【0077】顔料を水性媒体に分散する工程は、選択し
た1つまたは複数の顔料を水性媒体に添加し、分散処理
を行った後、必要であれば所望の粒径範囲に分級するこ
とによって行う。
【0078】本発明で用いられる顔料は、有機および無
機のいずれであってもよいが、耐熱性、耐光性に優れて
いるものが望ましい。有機顔料の例としては、アゾ系、
フタロシアニン系、ベンゾイミダゾロン系、キナクリド
ン系、イソインドリノン系、ピラスロン系、ジブロムア
ンザンスロン系、インダスロン系、アンスラピリミジン
系、フラバスロン系、ペリレン系、ペリノン系、キノフ
タロン系、フタロン系、チオインジゴ系、インジゴ系、
ジオキサジン系、アントラキノン系、キサンテン系、メ
チン系、アゾメチン系の顔料およびその他の金属錯体系
を含む縮合多環系顔料等を挙げることができる。無機顔
料の例としては、ミロリブルー、酸化鉄、コバルト紫、
マンガン紫、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアン
ブルー、ビリジアン、エメラルドグリーン、コバルトグ
リーン等を挙げることができ、これらから1種または2
種以上を適宜選択して用いられる。上記顔料は、公知の
各種の表面処理などを施した後、用いても良い。表面処
理の例としては、界面活性剤処理や、カップリング処理
や、顔料誘導体処理などが挙げられる。
【0079】分散処理は、ホモミキサー、水平ミニミ
ル、ボールミル、ロールミル、サンドグラインダー、摩
砕機、超音波処理等によって行うことができる。また、
液体ジェット相互作用室内で少なくとも1000psi
(約70.3kg/cm2)の液圧で多数のノズルに混
合物を通す方法によって行うこともできる。
【0080】分散された顔料の粒径は、光透過性、膜表
面の均一性等の観点から、少なくとも0.7μm以下、よ
り好ましくは、0.01〜0.4μmとするのが好まし
く、単分散させることが望ましい。分散された顔料の粒
径が所望の範囲に無い場合は、ろ過や沈降法などによる
分級を行うことによって調整することができる。
【0081】分散された顔料の粒径は、吸光度法、静的
光散乱法、動的光散乱法、遠心沈降法などの既知の方法
により測定でき、例えば、コールターカウンターマルチ
サイザー等の粒径測定装置を用いることができる。
【0082】本工程の合成反応用の水性媒体の組成は、
顔料を所望の状態に分散させうるもので、さらに後の工
程の、酵素を顔料に固定化する工程やPHA合成反応を行
う工程を妨げないものであればよいが、後の工程の省略
化を図るために、本工程の水性媒体の組成をPHA合成酵
素の活性を発揮させ得る組成としておくこともできる。
ここで、PHA合成酵素の活性を発揮させ得る組成とし
て、例えば緩衝液を用いることができる。緩衝液として
は、生化学的反応に用いられる一般的な緩衝液、例え
ば、酢酸バッファー、リン酸バッファー、リン酸カリウ
ムバッファー、3-(N-モルフォリノ)プロパンスルフォン
酸(MOPS)バッファー、N-トリス(ヒドロキシメチル)メ
チル-3-アミノプロパンスルフォン酸(TAPS)バッファ
ー、トリス塩酸バッファー、グリシンバッファー、2-
(シクロヘキシルアミノ)エタンスルフォン酸(CHES)バ
ッファーなどが好適に用いられる。PHA合成酵素の活性
を発揮させ得る緩衝液の濃度は、一般的な濃度、即ち5
mMから1.0Mの範囲で使用することができるが、望ま
しくは10〜200mMで行うことが好ましい。また、pHは
5.5から9.0、好ましくは7.0から 8.5となるように調製
するが、使用するPHA合成酵素の至適pHやpH安定性によ
っては、上記範囲以外に条件を設定することも除外され
ない。
【0083】また、水性媒体中での顔料の分散状態を保
つために、後の工程を妨げない種類及び濃度、さらには
本発明の着色組成物の目的を妨げない種類及び濃度であ
れば、適当な界面活性剤を添加してもよい。このような
界面活性剤の例として、例えばオレイン酸ナトリウム、
ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウ
ム、ドデシル−N−サルコシン酸ナトリウム、コール酸
ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロデオ
キシコール酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、セチ
ルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジ
ニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、3−〔(コ
ールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕−1−プロ
パンスルホン酸(CHAPS)、3−〔(3−コールア
ミドプロピル)ジメチルアンモニオ〕−2−ヒドロキシ
−1−プロパンスルホン酸(CHAPSO)、パルミト
イルリゾレシチン、ドデシル−β−アラニン等の両性イ
オン界面活性剤、オクチルグルコシド、オクチルチオグ
ルコシド、ヘプチルチオグルコシド、デカノイル−N−
メチルグルカミド(MEGA−10)、ポリオキシエチ
レンドデシルエーテル(Brij、Lubrol)、ポ
リオキシエチレン−i−オクチルフェニルエーテル(T
riton X)ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル(Nonidet P−40、Triton
N)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル(Spa
n)、ポリオキシエチレンソリビトールエステル(Tw
een)等の非イオン界面活性剤などを挙げることが出
来る。
【0084】また、水性媒体中での顔料の分散状態を保
つために、後の工程を妨げない種類及び濃度、さらには
本発明の着色組成物の目的を妨げない種類及び濃度であ
れば、適当な補助溶媒を添加してもよい。補助溶媒とし
ては、例えばヘキサン等、直鎖脂肪族炭化水素、またメ
タノール、エタノール等の1価アルコール類やグリセロ
ール等の多価アルコール類及び脂肪酸エーテル類、カル
ボン酸エステル類等の誘導体から選ばれる一種又は二種
以上のものを選択し使用することができる。
【0085】PHA合成酵素を顔料に固定化する工程は、
先の顔料分散液にPHA合成酵素を添加し、固定化処理を
施すことによって行うことができる。固定化処理は、該
酵素の活性が保持され得るものであり、かつ、所望の顔
料において適用可能なものであれば、通常行われている
酵素固定化方法の中から任意に選択して行うことができ
る。例えば、共有結合法、イオン吸着法、疎水吸着法、
物理的吸着法、アフィニティ吸着法、架橋法、格子型包
括法などを例示することができるが、特にイオン吸着や
疎水吸着を利用した固定化方法が簡便である。
【0086】PHA合成酵素などの酵素タンパク質は、ア
ミノ酸が多数結合したポリペプチドであり、リシン、ヒ
スチジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸
などの遊離のイオン性基を有するアミノ酸によってイオ
ン吸着体としての性質を示し、またアラニン、バリン、
ロイシン、イソロイシン、メチオニン、トリプトファ
ン、フェニルアラニン、プロリンなどの遊離の疎水性基
を有するアミノ酸によって、また有機高分子であるとい
う点で疎水吸着体としての性質を有している。従って、
程度の差はあるが、イオン性や疎水性、もしくはイオン
性と疎水性の両方の性質を有する顔料に吸着させること
が可能である。
【0087】主にイオン吸着法によってPHA合成酵素を
固定化する方法では、イオン性官能基を表面に発現して
いる顔料を用いれば良く、例えば、粘土鉱物や金属酸化
物等を主要な成分とする無機顔料を用いることができ
る。
【0088】また、主に疎水吸着によってPHA合成酵素
を固定化する方法では、表面が非極性である顔料を用い
ればよく、例えば、芳香環を複数有するアゾ顔料や縮合
多環のフタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料等
の有機顔料、カーボンブラックなどの炭素結晶からなる
無機顔料を用いることができる。
【0089】イオン吸着法または疎水吸着法によるPHA
合成酵素の顔料への固定化は、顔料とPHA合成酵素を所
定の水性媒体中で所定の濃度となるように混合すること
によって達成される。このとき、酵素が顔料の表面に均
等に吸着されるよう、反応容器を適当な強度で振盪ある
いは攪拌することが望ましい。
【0090】上記固定化処理において、顔料と酵素の混
合された水性媒体の組成としては、水性媒体のpHや塩濃
度によって顔料およびPHA合成酵素の表面電荷の正負や
電荷量、疎水性が変化することから、それを考慮した組
成とするのが望ましい。例えば、顔料が主にイオン吸着
性である場合には、塩濃度を下げることにより、顔料と
PHA合成酵素との吸着に寄与する電荷量を増やすことが
できる。また、pHを変える事により、両者の反対電荷を
増やすことができる。顔料が主に疎水吸着性である場合
には、塩濃度を上げることによって両者の疎水性を増や
すことができる。また、予め電気泳動やぬれ角等を測定
し、顔料やPHA合成酵素の荷電状態や疎水性を調べるこ
とで、吸着に適した組成を設定をすることもできる。さ
らに、顔料とPHA合成酵素との吸着量を直接測定して組
成を求めることもできる。吸着量の測定は、例えば、顔
料が分散された溶液に濃度既知のPHA合成酵素溶液を添
加し、吸着処理を行った後、溶液中のPHA合成酵素濃度
を測定し、差し引き法により吸着酵素量を求める等の方
法を用いればよい。
【0091】イオン吸着法や疎水吸着法によって酵素を
固定化し難い顔料の場合は、操作の煩雑さや酵素の失活
の可能性を配慮した処理を必要に応じて行うことで共有
結合法による固定化を用いてもかまわない。例えば、芳
香族アミノ基を有する顔料をジアゾ化し、これに酵素を
ジアゾカップリングする方法や、カルボキシル基、アミ
ノ基を有する顔料と酵素の間にペプチド結合を形成させ
る方法、ハロゲン基を有する顔料と酵素のアミノ基等と
の間でアルキル化する方法、固体粒子のアミノ基と酵素
のアミノ基との間を架橋する方法、アルデヒド基または
ケトン基を有する化合物とイソシアニド化合物の存在
下、カルボキシル基、アミノ基を有する顔料と酵素を反
応させる方法、ジスルフィド基を有する顔料と酵素のチ
オール基との間で交換反応させる方法などがある。
【0092】また、アフィニティ吸着によって酵素をリ
ガンドが導入された顔料に固定化してもよい。この場
合、リガンドとしてPHA合成酵素の酵素活性を維持しな
がらアフィニティ吸着を行えるものであれば、いかなる
ものも選択できる。また、PHA合成酵素にタンパク質等
の他の生体高分子を結合させ、結合した生体高分子をア
フィニティ吸着することで酵素を固定化してもよい。PH
A合成酵素と生体高分子との結合は遺伝子組換え等によ
って行ってもよいし、化学的に行ってもよい。例えば、
実施例に後述するように、形質転換によってグルタチオ
ン-S-トランスフェラーゼ(Glutathione S-transferas
e)をPHA合成酵素に融合し、グルタチオン-S-トランス
フェラーゼのリガンドであるグルタチオンを導入したセ
ファロース(Sepharose)に融合タンパク質をアフィニ
ティ吸着し、固定化することができる。
【0093】また、顔料に対して結合能を有するアミノ
酸配列を含むペプチドをポリヒドロキシアルカノエート
合成酵素に融合して提示させ、顔料に対して結合能を有
するアミノ酸配列のペプチド部分と、顔料との結合性に
基づいて、顔料表面にポリヒドロキシアルカノエート合
成酵素を固定化することもできる。
【0094】顔料に対する結合能を有するアミノ酸配列
は、例えばランダムペプチドライブラリのスクリーニン
グによって決定することができる。特に例えばM13 系フ
ァージの表面蛋白質(例えばgeneIII 蛋白質)のN末端
側遺伝子にランダム合成遺伝子を連結して調製されたフ
ァージディスプレイペプチドライブラリーを好適に用い
ることが出来るが、この場合顔料に対する結合能を有す
るアミノ酸配列の決定するには、次のような手順をと
る。すなわち、顔料に対してファージディスプレイペプ
チドライブラリーを添加することによって接触させ、そ
の後洗浄により結合ファージと非結合ファージを分離す
る。顔料結合ファージを酸などにより溶出し緩衝液で中
和した後大腸菌に感染させファージを増幅する。この選
別を複数回繰り返すと目的の顔料に結合能のある複数の
クローンが濃縮される。ここで単一なクローンを得るた
め再度大腸菌に感染させた状態で培地プレート上にコロ
ニーを作らせる。それぞれの単一コロニーを液体培地で
培養した後、培地上清中に存在するファージをポリエチ
レングリコール等で沈殿精製し、その塩基配列を解析す
ればペプチドの構造を知ることができる。
【0095】上記方法により得られた顔料に対する結合
能を有するペプチドのアミノ酸配列は、通常の遺伝子工
学的手法を用いて、ポリヒドロキシアルカノエート合成
酵素に融合して利用される。顔料に対する結合能を有す
るペプチドはポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の
N末端あるいはC末端に連結して発現することができる。
また適当なスペーサー配列を挿入して発現することもで
きる。スペーサー配列としては、約3〜約400アミノ
酸が好ましく、また、スペーサー配列はいかなるアミノ
酸を含んでもよい。最も好ましくは、スペーサー配列
は、PHA合成酵素が機能するのを妨害せず、また、PHA合
成酵素が顔料に結合するのを妨害しないものである。
【0096】上記方法により作製された、酵素を固定化
した顔料は、そのままでも用いることができるが、さら
に凍結乾燥等を施した上で使用することもできる。
【0097】3-ヒドロキシアシルCoAの重合によりPHAが
合成される反応において放出されるCoA量が1分間に1μm
olとなるPHA合成酵素量を1単位(U)としたとき、顔料
に固定する酵素の量は、顔料1 gあたり10 単位(U)から
1、000単位(U)、望ましくは50単位(U)から500単位(U)
の範囲内に設定すると良い。
【0098】酵素の固定化処理を行う時間は1分から24
時間が望ましく、より望ましくは10分から1時間であ
る。過剰な静置あるいは放置は顔料の凝集及び酵素活性
の低下を招くので好ましくない。
【0099】また、前工程の顔料を分散する工程を省略
して、水性媒体に分散する前の顔料を、直接酵素溶液に
添加し、酵素溶液中で分散を行いながら、酵素を顔料に
固定化してもよい。この場合、顔料に固定化された酵素
が保有するイオン性官能基による電気的反発や立体障害
によって、顔料が水性媒体中で分散することを容易に
し、水性媒体への界面活性剤の添加を不要にする、もし
くは少量化することが可能となる。
【0100】基質である3-ヒドロキシアシルCoAを添加
する工程は、前工程の酵素が固定化された顔料の水性分
散液に対し、別途用意した3-ヒドロキシアシルCoAの保
存液を目的濃度に達するように添加することによって達
成される。基質である3-ヒドロキシアシルCoAは、一般
に0.1mMから1.0M、望ましくは0.2mMから0.2M、さらに望
ましくは0.2 mMから1.0mMの終濃度で添加される。
【0101】また、上記工程において、水系反応液中の
3-ヒドロキシアシルCoAの種類や濃度などの組成を経時
的に変化させることによって、顔料の内側から外側に向
かう方向に顔料を被覆するPHAのモノマーユニット組成
を変化させることができる。
【0102】このモノマーユニット組成の変化した顔料
の形態として、例えば、PHA被膜の組成変化が連続的
で、マイクロカプセル化顔料の内側から外側に向かう方
向に組成の勾配を形成した1層のPHAが顔料を被覆した
形態を挙げることができる。製造方法としては、例え
ば、PHAを合成しながら反応液中に別組成の3-ヒドロキ
シアシルCoAを添加するなどの方法によればよい。
【0103】また別の形態として、PHA被膜の組成変化
が段階的で、組成の異なるPHAが顔料を多層に被覆した
形態を挙げることができる。この製造方法としては、あ
る3-ヒドロキシアシルCoAの組成でPHAを合成した後、遠
心分離などによって調製中の顔料を反応液からいったん
回収し、これに異なる3-ヒドロキシアシルCoAの組成か
らなる反応液を再度添加するなどの方法によればよい。
【0104】PHA合成反応を行う工程は、合成するPHAに
よって所望の形状のマイクロカプセル化顔料が得られる
ように、反応溶液の組成を前工程までに調製していない
場合にはPHA合成酵素の活性を発揮させ得る組成となる
ように調製を行い、反応温度及び反応時間を調整するこ
とによって行う。
【0105】PHA合成酵素の活性を発揮させ得る反応溶
液中の緩衝液の濃度は、一般的な濃度、即ち5mMから
1.0Mの範囲で使用することができるが、望ましくは10
〜200mMで行うことが好ましい。また、pHは5.5から9.
0、好ましくは7.0から 8.5となるように調製するが、使
用するPHA合成酵素の至適pHやpH安定性によっては、上
記範囲以外に条件を設定することも除外されない。
【0106】反応温度は、使用するPHA合成酵素の特性
に応じて適宜設定するものであるが、通常、4℃から50
℃、好ましくは20℃から40℃に設定すると良い。ただ
し、使用するPHA合成酵素の至適温度や耐熱性によって
は、上記範囲以外に条件を設定することも除外されな
い。
【0107】反応時間は、使用するPHA合成酵素の安定
性等にもよるが、通常、1分間から24時間、好ましくは3
0分間から3時間の範囲内で適宜選択して設定する。
【0108】本工程によってマイクロカプセル化顔料が
得られるが、そのマイクロカプセルを構成するPHAのモ
ノマーユニット構造は、マイクロカプセル化顔料からク
ロロホルムによってPHAを抽出した後、ガスクロマトグ
ラフィー等による組成分析や、飛行時間型二次イオン質
量分析装置(TOF-SIMS)とイオンスパッタリング技術を
用いて判定することができる。
【0109】PHAの分子量は特に制限はないが、マイク
ロカプセル化顔料や着色層の強度を維持するため、また
後述するガラス転移温度を発揮するため、数平均分子量
が1、000〜10、000、000、より好ましく
は、10、000〜10、000、00の範囲とするの
が望ましい。PHAの分子量は、マイクロカプセル化顔料
からクロロホルムによってPHAを抽出した後、GPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー)によって測定す
ればよい。
【0110】また、本発明のマイクロカプセル化顔料の
製造方法では、顔料に直接PHAを被覆できるため、マイ
クロカプセル中の顔料の密度を高めることができる。し
かし一方で、マイクロカプセル化顔料の分散性、機械的
強度を上げるためにPHAの被覆量を増やすことが求めら
れる結果、PHAの被覆量としては、顔料に対して1〜3
0質量%の範囲の質量組成比であり、好ましくは1〜2
0質量%の範囲、より好ましくは1〜15質量%の範囲
とする。
【0111】上記工程によって得られるマイクロカプセ
ル化顔料の粒径は、通常1μm以下、好ましくは0.7μ
m以下、より好ましくは、0.01〜0.4μmとす
る。マイクロカプセル化顔料の粒径は、吸光度法、静的
光散乱法、動的光散乱法、遠心沈降法などの既知の方法
により測定でき、例えば、コールターカウンターマルチ
サイザー等の粒径測定装置を用いることができる。
【0112】また、本工程で得られたマイクロカプセル
化顔料に各種二次加工や化学修飾等の処理を施して使用
することもできる。
【0113】例えば、顔料表層のPHAに化学修飾を施す
ことにより、さらに有用な機能・特性を備えたマイクロ
カプセル化顔料を得ることができる。例えば、グラフト
鎖を導入することにより、該グラフト鎖に起因する各種
の特性を備えたマイクロカプセル化顔料を得ることがで
きる。例えば、後述するポリシロキサンをグラフト鎖と
して導入すれば、機械的強度、分散性、耐候性、撥
(耐)水性、耐熱性等が向上したマイクロカプセル化顔
料を得ることができる。また、マイクロカプセル化顔料
表層のPHAを架橋化せしめることにより、該マイクロカ
プセル化顔料の機械的強度、耐薬品性、耐熱性などを向
上させることが可能である。
【0114】化学修飾の方法は、所望の機能・構造を得
る目的を満たす方法であれば特に限定はされないが、例
えば、反応性官能基を側鎖に有するPHAを合成し、該官
能基の化学反応を利用して化学修飾する方法を、好適な
方法として用いることができる。
【0115】前記の反応性官能基の種類は、所望の機能
・構造を得る目的を満たすものであれば特に限定されな
いが、例えば、前記したエポキシ基を例示することがで
きる。エポキシ基を側鎖に有するPHAは、通常のエポキ
シ基を有するポリマーと同様の化学的変換を行うことが
できる。具体的には、例えば水酸基に変換したり、スル
ホン基を導入することが可能である。また、チオールや
アミンを有する化合物を付加することもでき、例えば、
末端に反応性官能基を有する化合物、具体的には、エポ
キシ基との反応性が高いアミノ基を末端に有する化合物
などを添加して反応させることにより、ポリマーのグラ
フト鎖が形成される。
【0116】アミノ基を末端に有する化合物としては、
ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、アミノ変性ポ
リシロキサン(アミノ変性シリコーンオイル)などのア
ミノ変性ポリマーを例示することができる。このうち、
アミノ変性ポリシロキサンとしては、市販の変性シリコ
ーンオイルを使用しても良く、また、J.Amer.Chem.So
c.、78、2278(1956)などに記載の方法で合成して使用
することもでき、該ポリマーのグラフト鎖の付加による
機械的強度、分散性、耐候性、撥(耐)水性、耐熱性の
改善等の効果が期待できる。
【0117】また、エポキシ基を有するポリマーの化学
的変換の他の例として、ヘキサメチレンジアミンなどの
ジアミン化合物、無水コハク酸、2-エチル-4-メチルイ
ミダゾールなどによる架橋反応が、物理化学的変換の例
として電子線照射などによる架橋反応が挙げられる。こ
のうち、エポキシ基を側鎖に有するPHAとヘキサメチレ
ンジアミンとの反応は、下記のスキームに示すような形
で進行し、架橋ポリマーが生成する。
【0118】
【化66】 本発明のマイクロカプセル化顔料は、上記のように顔料
密度が高く、かつ微小であるという特長を有しているた
め、本マイクロカプセル化顔料を含有する着色組成物を
用いることで、透明性や発色性の良好な、コントラスト
に優れた画像が形成することができる。
【0119】マイクロカプセル化顔料を着色組成物とし
て加工する工程は、前工程で得られたマイクロカプセル
化顔料を、水性媒体あるいは油性媒体に添加し、さらに
各種カラーフィルター製造方法に応じて感光性樹脂や光
重合性モノマー、光重合開始剤、熱硬化性樹脂、熱可塑
性樹脂、高分子化合物などを添加し、混合することによ
って行う。
【0120】本工程は、着色組成物を水性とする場合
と、油性とする場合とで区別することができる。
【0121】水性着色組成物とする場合、マイクロカプ
セル化顔料を前工程の反応液に分散された状態のまま使
用することもでき、あるいは次のように反応液の除去、
さらに場合によっては洗浄を行った後、目的とする着色
組成物の水性媒体に分散して使用することもできる。例
えば、反応液からマイクロカプセル化顔料を、吸引ろ
過、加圧ろ過、あるいは遠心分離など公知の方法によっ
て回収し、これを水あるいは水溶液に分散する工程を適
当に繰り返すことによって行える。
【0122】本発明では、マイクロカプセルを構成する
PHAとして親水性のもの選択することで、水性媒体中で
マイクロカプセル化顔料を自己分散させることが可能で
あり、水性媒体への界面活性剤の添加を不要とする、も
しくは少量化することが可能であるが、マイクロカプセ
ルを構成するPHAとして親水性でないものを使用する場
合や、マイクロカプセルを構成するPHAとして親水性の
ものを使用する場合であっても、着色組成物の目的を妨
げない種類及び濃度であれば、水性媒体へのマイクロカ
プセル化顔料の分散を補助する目的で、界面活性剤や保
護コロイド、さらには水溶性有機溶剤などを添加するこ
とができる。また防腐剤、粘度調整剤、pH調整剤、キレ
ート化剤等を添加することもできる。
【0123】水性媒体は、水、または水と水溶性有機溶
剤との混合物を用いることでき、着色組成物における水
の含有量は、例えば20〜95質量%とすることができる。
【0124】本発明の水性着色組成物に添加しても良い
界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、両性イ
オン性、非イオン性のいずれの活性剤でも良い。
【0125】アニオン性界面活性剤の例としては、ステ
アリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、半硬化牛脂
脂肪酸ナトリウム、等の脂肪酸塩類;ドデシル硫酸ナト
リウム、ドデシル硫酸トリ(2−ヒドロキシエチル)ア
ンモニウム、オクタデシル硫酸ナトリウム等のアルキル
硫酸エステル塩類;ノニルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルジフェニ
ルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のベンゼンスルホ
ン酸塩類;ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等のナフタレン
スルホン酸塩類;スルホコハク酸ジドデシルナトリウ
ム、スルホコハク酸ジオクタデシルナトリウム等のスル
ホコハク酸エステル塩類;ポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシル
エーテル硫酸トリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウ
ム、ポリオキシエチレンオクタデシルエーテル硫酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル
硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレン硫酸エステル塩
類;ドデシルリン酸カリウム、オクタデシルリン酸ナト
リウム等のリン酸エステル塩類等が挙げられる。
【0126】カチオン性界面活性剤の例としては、酢酸
オクタデシルアンモニウム、ヤシ油アミン酢酸塩等のア
ルキルアミン塩類;塩化ドデシルトリメチルアンモニウ
ム、塩化オクタデシルトリメチルアンモニウム、塩化ジ
オクタデシルジメチルアンモニウム、塩化ドデシルベン
ジルジメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム塩類
が挙げられる。両性イオン性活性剤の例としては、ドデ
シルベタイン、オクタデシルベタイン等のアルキルベタ
イン類;ドデシルジメチルアミンオキシド等のアミンオ
キシド類等が挙げられる。
【0127】非イオン性界面活性剤の例としては、ポリ
オキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレン
ヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクタデシ
ルエーテル、ポリオキシエチレン(9−オクタデセニ
ル)エーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル
類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキ
シエチレンフェニルエーテル類;ポリ酸化エチレン、コ
−ポリ酸化エチレン酸化プロピレン等のオキシラン重合
体類;ソルビタンドデカン酸エステル、ソルビタンヘキ
サデカン酸エステル、ソルビタンオクタデカン酸エステ
ル、ソルビタン(9−オクタデセン酸)エステル、ソル
ビタン(9−オクタデセン酸)トリエステル、ポリオキ
シエチレンソルビタンドデカン酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビタンヘキサデカン酸エステル、ポリオキ
シエチレンソルビタンオクタデカン酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタンオクタデカン酸トリエステル、
ポリオキシエチレンソルビタン(9−オクタデセン酸)
エステル、ポリオキシエチレンソルビタン(9−オクタ
デセン酸)トリエステル等のソルビタン脂肪酸エステル
類;ポリオキシエチレンソルビトール(9−オクタデセ
ン酸)テトラエステル等のソルビトール脂肪酸エステル
類;グリセリンオクタデカン酸エステル、グリセリン
(9−オクタデセン酸)エステル等のグリセリン脂肪酸
エステル類が挙げられる。これらの非イオン性活性剤の
中でもHLBが14以上のものが特に好ましい。これら
界面活性剤は、それぞれ単独で、又は2種類以上組み合
わせて用いることができる。その使用量は特に限定しな
いが、マイクロカプセル化顔料に対して質量組成比で1
0%以下とするなど、できる限り少ないことが望まし
い。
【0128】本発明の水性着色組成物に添加しても良い
保護コロイドとして具体的には、にかわ、ゼラチン、カ
ゼイン、アルブミン、アラビアゴム、フィッシュグリュ
ーなどの天然タンパク質やアルギン酸、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシ
ド、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリルアミド、芳香族アミド、ポリアクリル
酸、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン、アク
リル、ポリエステル等の合成高分子等が挙げられる。保
護コロイドは、定着性や粘度調製、速乾性を挙げる目的
で、必要に応じて1種または2種以上を組み合せて使用
されるものであり、水性着色組成物中の保護コロイドの
含有割合は、30質量%以下が好ましく、20質量%以
下が特に好ましい。
【0129】本発明の水性着色組成物に添加しても良い
水溶性有機溶剤として具体的には、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等のア
ルコール類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルアセ
トアミド等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン
等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチ
レングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエ
チルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、
ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル、トリエチレンエチレング
リコールモノエチルエーテル等のエーテル類;エチレン
グリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、1、2、6−ヘキサント
リオール、チオジグリコール、ジエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
グリセリン等の多価アルコール類;N−メチル−ピロリ
ドン、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙
げられる。これらから選択された1種を、あるいはこれ
らの2種以上を組合せて用いることができる。水溶性有
機溶剤の含有割合は、95質量%以下が好ましく、80
質量%以下が特に好ましい。
【0130】マイクロカプセル化顔料を油性着色組成物
として使用する場合、前工程の反応液からマイクロカプ
セル化顔料を、吸引ろ過、加圧ろ過、あるいは遠心分離
など公知の方法によって回収し、さらにこれを必要に応
じて洗浄し、乾燥後あるいは乾燥しないまま使用する油
性媒体による溶媒置換を繰返すことによって、油性媒体
にマイクロカプセル化顔料を分散させる。
【0131】顔料を分散させる油性媒体としては、PHA
に対する溶解能が小さく顔料を安定に分散できるもので
あればよく、例えばヘキサン等の直鎖脂肪族炭化水素、
またメタノール、エタノール等の1価アルコール類やグ
リセロール等の多価アルコール類及び脂肪酸エーテル
類、カルボン酸エステル類等の誘導体から選ばれる一種
又は二種以上のものを選択し使用することができる。
【0132】上記感光性樹脂としては、従来公知のいず
れのものを用いてもよいが、例えば、水酸基、カルボキ
シル基又はアミノ基のような反応性の置換基を有する線
状高分子に、必要によりイソシアナート基、アルデヒド
基、エポキシ基などを介して、(メタ)アクリル系化合
物、ケイ皮酸系化合物又はビニルエステル系化合物のよ
うな反応性不飽和結合を有する化合物から導かれる光架
橋性基を導入した樹脂などが挙げられる。さらには、ス
チレン/無水マレイン酸共重合体やα−オレフィン/無
水マレイン酸共重合体のような酸無水物を構造単位に含
む線状高分子や、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートのような水酸基を有する(メタ)アクリル系化合物
でハーフエステル化されたものも、感光性樹脂として用
いることができる。これらは、必要に応じて1種または
2種以上の組合せで用いることができる。感光性樹脂
は、着色組成物中の全固形分に対して、一般的には5〜
90質量%、好ましくは20〜70質量%の範囲で使用
される。
【0133】上記光重合性モノマーとしては、ノニルフ
ェニルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシ−3
−フェノキシプロピルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルカルビトールアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート及びN−ビニルピロリドンのような単官能モ
ノマーのほか、 トリプロピレングリコールジアクリレ
ート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート及びビスフェノールAジアクリレ
ートのような2官能モノマー、トリメチロールプロパン
トリアクリレート及びペンタエリスリトールトリアクリ
レートのような3官能モノマー、ジペンタエリスリトー
ルペンタ及びヘキサアクリレートのようなその他の多官
能モノマーなどが挙げられる。これらの光重合性モノマ
ーは、2種類以上組み合わせて使用することも可能であ
る。光重合性モノマーは、着色組成物中の全固形分に対
して、一般的には5〜90質量%、好ましくは20〜7
0質量%の範囲で使用される。
【0134】上記光重合開始剤としては、 ベンゾイン
及びそのアルキルエーテル類、アセトフェノン類、チオ
キサントン類、ケタール類、ベンゾフェノン類、アント
ラキノン類、キサントン類、トリアジン類、ヘキサアリ
ールビスイミダゾール系化合物などが挙げられる。これ
らの光重合開始剤は、それぞれ単独で、又は2種類以上
組み合わせて用いることができる。光重合開始剤は、バ
インダー樹脂及び光重合性モノマーの合計量に対して、
一般的には0.2〜30質量%、好ましくは2〜20質量
%の範囲で使用される。
【0135】上記熱硬化性樹脂としては、従来公知のい
ずれのものを用いてもよいが、例えば、ウレタン系、ア
クリル系、ポリイミド系、アルキッド系、エポキシ系、
不飽和ポリエステル系、メラミン系、フェノール系等が
挙げられる。
【0136】上記熱可塑性樹脂としては、アクリル系、
塩化ビニル系、塩化ビニル酢酸ビニル共重合系、ウレタ
ン系、ポリアミド系、ポリカーボネート系等が挙げられ
る。
【0137】着色組成物中のマイクロカプセル化顔料と
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂との質量割合も特に制限さ
れないが、着色層の透明基板との良好な接着性を確保す
るために、通常、マイクロカプセル化顔料100質量部
当たり、当該熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂5〜300質
量部、中でも、80〜120質量部となる様にするのが
好ましい。
【0138】上記高分子化合物は、着色層の強度や保存
性を上げるために用いられ、特に制限がないが、数平均
分子量1、000以上、より好ましくは数平均分子量
3、000〜100、000の範囲のものが好ましい。
そのような高分子化合物の種類は特に限定されないが、
例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール等のポリビニル系、アルキド
樹脂、フタル酸樹脂等のポリエステル系、メラミン樹
脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、アミノアルキド共
縮合樹脂、ユリア樹脂、尿素樹脂等のアミノ系、熱可塑
性、熱硬化性あるいは変性のアクリル系、エポキシ系、
ポリウレタン系、ポリエーテル系、ポリアミド系、不飽
和ポリエステル系、フェノール系、シリコーン系、フッ
素系高分子化合物、あるいはそれらの共重合体又は混合
物などのアニオン性基を有する材料が挙げられる。これ
らの高分子化合物は単独で、あるいは2種以上を組合せ
て用いることができる。高分子化合物の着色組成物中で
の濃度は目的に応じて設定すればよいが、例えば、着色
組成物全量に対して、1〜50質量%、好ましくは5〜
20質量%の範囲で使用される。
【0139】上記各種混合物の水性あるいは油性媒体へ
の混合は、ディスパー等の簡単な撹拌機や混練機などに
よって、顔料の分散を行う強度に比較して軽い強度によ
って行うことができる。
【0140】本発明の水性あるいは油性着色組成物中の
マイクロカプセル化顔料の含有量としては、1〜70質
量%、好ましくは5〜50質量%とするのがよい。
【0141】<カラーフィルター製造方法>本発明の着
色組成物を用いて、下記に例として挙げる従来公知のカ
ラーフィルター製造方法によって透明基板上に透明着色
層を形成し、さらに場合によって保護層を積層すること
でカラーフィルターを製造することができる。
【0142】顔料分散法は、例えば、基材上に感光性樹
脂を含有した着色組成物を塗布し、その塗膜上にパター
ン状に光照射して光硬化させ、最後に現像液で該塗膜の
未露光部分を除去する現像操作を行うことにより着色パ
ターンを製造する工程を、三原色分繰り返してカラーフ
イルタを製造する方法である。
【0143】上記着色組成物としては、水性着色組成
物、油性着色組成物とも用いることができる。
【0144】光照射する方法としては、いかなる方法を
用いてもよいが、例えば、ドットパターン、ストライプ
パターン等の所定形状のマスクを密着させ、このマスク
を介して、キセノンランプ、メタルハライドランプ、超
高圧水銀灯などの光源を用いて露光する。
【0145】電着法は、例えば、イオン性の高分子を含
有する電着用着色組成物を水中でイオン化して解離さ
せ、これを電気化学的にインジウム錫オキサイド等で作
成された透明電極をRGBにパターンニングし、その透
明電極を導電性ペーストで短絡させ、電着により着色、
加熱硬化を行って塗膜を析出させ、短時間の乾燥後、順
次赤、緑、青の塗膜を繰り返し析出させてカラーフィル
タを製造する方法である。
【0146】上記着色組成物としては、水性着色組成物
を用い、必要に応じて水性硬化剤や膜形成用水性樹脂、
感光性樹脂、その他添加剤を単独、あるいは混合して使
用することができる。
【0147】上記電着法に用いられるマイクロカプセル
化顔料においては、アニオン性PHAを好適に用いること
ができる。このとき、着色組成物中に塩基や酸を添加す
ることで、PHA表面のアニオン性官能基を中和すること
で水性着色組成物への分散性を高めることが望ましい。
【0148】上記着色組成物には、必要に応じて水性硬
化剤を含有させることができる。水性硬化剤としては、
例えば、水性メラミン樹脂、ウレタン樹脂、水性ポリア
ミン、水性エポキシ等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。また、着色組成物中の水性硬化剤の
割合は、塗膜中の架橋密度が十分得られる量があればよ
く、特に好ましい量としては、20質量%以下である。
【0149】印刷法は、例えば、熱硬化性樹脂に顔料を
分散させた着色組成物を用い、印刷を3回繰り返すこと
によりR、G、Bを塗り分けた後、樹脂を熱硬化させる
ことでカラーフィルターを製造するものである。
【0150】上記着色組成物としては、水性着色組成
物、油性着色組成物とも用いることができる。
【0151】塗膜を熱硬化させる方法としては、マイク
ロカプセル化顔料が熱により融着する温度まで昇温でき
れば、従来用いられているいかなる方法を用いてもよ
い。例えば、レーザー等を用いることができ、その場
合、レーザー光源としては、例えば半導体レーザー、炭
酸ガスレーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、
アルゴンレーザー等を用いることができる。
【0152】インクジェット法は、R(赤)、G
(緑)、B(青)の三色の色素を含有する着色組成物を
インクジェット方式で光透過性の基板上に噴射し、各着
色液を乾燥させてカラーフィルターを製造するものであ
る。こうしたインクジェット方式では、R、G、Bの各
画素の形成を一度に行うことが可能で、大幅な製造工程
の簡略化と、大幅なコストダウンを図ることが出来る。
上記着色組成物としては、水性着色組成物を用いること
ができる。
【0153】この他にも、回転塗布法、ロールコート
法、浸漬法、スプレー法、電子写真法等のカラーフィル
ター製造方法において、本発明の着色組成物を好適に用
いることができる。
【0154】上記カラーフィルター製造方法において、
未融着の顔料を除去する現像が必要な場合は、現像剤と
して、水を用いることができ、必要に応じてアルカリ
剤、水溶性有機溶剤、界面活性剤等を添加したものを用
いることができる。
【0155】形成される着色層の厚みは、0.1 〜10μm
の範囲、好ましくは0.1 〜1μmの範囲とする。上記範
囲より薄いと十分な分光特性が得られないし、厚いと着
色層の形成されている所と、そうでない所との段差が大
きくなり画質の低下を招く。
【0156】上記着色層を形成する透明基板は、前記着
色組成物に不溶で平滑な、例えば透明ガラス、透明樹脂
フィルム、金属版、セラミック板、光電変換素子である
固体撮像素子などが用いられる。またこの基板上には、
ブラックマトリクスが設けられてもよい。
【0157】ブラックマトリクスは、基板上に金属クロ
ムなどの金属組成物のメッキや蒸着層のフォトエッチン
グ法によって形成することができる。また、カーボンブ
ラック、四三酸化鉄などの黒色顔料を含有したネガ型感
光性樹脂組成物などで形成することができ、さらに黒色
顔料を含有した合成樹脂組成物でオフセット印刷法ある
いはシルク印刷法等で形成することもできる。また基板
上には、ブラックマトリクスの遮光部の一部に混色防止
のための撥水部や壁を設けてもよい。
【0158】着色層は、上述の基板上に直接設けてもよ
いが、着色層と基板との間に下地層を設けることができ
る。下地層は、インクを効率的に受容したり、色素粒子
層と基板との間の固着性を高めたりする目的で設けら
れ、1層もしくは、複数の層の透明な有機薄膜材料で構
成される。例えば、インク受容能を有する有機薄膜材料
としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、イミド系
樹脂、なかでもヒドロキシプロピルセルロース、ヒドコ
キシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロースなどのセルロース誘導体が好ましい。
また、インク受容能を制御するために上記の数種の樹脂
をブレンドして用いることができる。また、基板との間
の固着性を高めるための有機薄膜材料からなる下地層と
してシランカップリング剤などを用いることができる。
これら下地層の厚みは、有機薄膜材料の種類や層構成に
もよるが、0.1〜5μm程度が適当である。その形成
方法としては、スピンコート、ロールコート、バーコー
ト、スプレーコート、ディッブコートなどの方法を用い
ることができる。
【0159】さらに、着色層を形成した上に、何らかの
透明保護層を形成してもよい。この保護層により、カラ
ーフィルタの耐プロセス性、特に耐溶剤性を飛躍的に向
上させることができる。保護層を形成する材質として
は、一般的にカラーフィルタに用いられている保護膜用
材質であれば、特に限られるものではないが、なかでも
アクリル、エポキシ系の熱硬化型、あるいは光硬化型の
ものが好適に使用される。さらに、保護層を塗工形成し
た基板を、オーブン、ホットプレートなどによるべ−キ
ングにより被膜を形成させる。保護層の厚みは要求性能
などによるが、0.1〜10μm程度が適当である。
【0160】図1に本発明のカラーフィルタを組み込ん
だカラー液晶表示装置の基本構成の断面図を示す。本図
において14はカラーフィルタ、1は偏光板、2はガラ
スなどの透明基板、3はブラックマトリックス、4は下
地層、5は保護膜、6は共通電極、7は配向膜、8は液
晶化合物、9は配向膜、10は画素電極、11は透明基
板、12は偏光板および13はバックライト光である。
【0161】液晶パネルは一般に、合わせ込まれたカラ
ーフィルタと対向基板との間に液晶化合物が封入されて
いて、図1のように、カラーフィルタに対向する基板1
1の内側に透明な画素電極がマトリックス状に形成され
ている。カラーフィルターは、画素電極10に対向する
位置にRGBの色材が配列するように設置されている。
さらに、両基板上の内側には配向膜7が形成されてお
り、これをラビング処理することによって液晶分子を一
定方向に配列させることができる。また、それぞれの基
板の外側には偏光板が接着されており、液晶化合物は、
これらの基板に間隙に充填される。また、バックライト
としては、蛍光灯と散乱光の組合わせ(両者とも不図
示)が一般的に用いられており液晶化合物をバックライ
ト光13の透過率を変化させる光シャッターとして機能
させることにより表示を行う。
【0162】なお、本発明の着色組成物およびその製造
方法は、上記に限定されるものではない。
【0163】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。ただし、以下に述べる実施例は本発明の最良
の実施形態の一例ではあるが、本発明の技術的範囲はこ
れら実施例に限定されるものではない。なお、以下にお
ける「%」は特に標記した以外は質量基準である。
【0164】(参考例1) PHA合成酵素生産能を有す
る形質転換体の作製 YN2株を100 mlのLB培地(1%ポリペプトン(日本製薬
(株)製)、0.5%酵母エキス(Difco社製)、0.5%塩化
ナトリウム、pH7.4)で30℃、一晩培養後、マーマーら
の方法により染色体DNAを分離回収した。得られた染色
体DNAを制限酵素HindIIIで完全分解した。ベクターには
pUC18を使用し、制限酵素HindIIIで切断した。末端の脱
リン酸処理(Molecular Cloning、1、572、(1989); Col
d Spring Harbor Laboratory出版)ののち、DNAライゲ
ーションキットVer.II(宝酒造(株)製)を用いて、ベク
ターの切断部位(クローニングサイト)と染色体DNAのH
indIII完全分解断片とを連結した。この染色体DNA断片
を組み込んだプラスミドベクターを用いて、大腸菌(Es
cherichia coli)HB101株を形質転換し、YN2株のDNAラ
イブラリーを作製した。次に、YN2株のPHA合成酵素遺伝
子を含むDNA断片を選択するため、コロニー・ハイブリ
ダイズ用のプローブ調製を行った。配列番号:1および
配列番号:2の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを
合成し(アマシャムファルマシア・バイオテク(株))、
このオリゴヌクレオチドをプライマーに用いて、染色体
DNAをテンプレートとしてPCRを行った。PCR増幅されて
きたDNA断片をプローブとして用いた。プローブの標識
化は、市販の標識酵素系AlkPhosDirect(アマシャムフ
ァルマシア・バイオテク(株)製)を利用して行った。得
られた標識化プローブを用いて、YN2株の染色体DNAライ
ブラリーからコロニーハイブリダイゼーション法によっ
てPHA合成酵素遺伝子を含む組換えプラスミドを有する
大腸菌菌株を選抜した。選抜した菌株から、アルカリ法
によってプラスミドを回収することで、PHA合成酵素遺
伝子を含むDNA断片を得ることができた。ここで取得し
た遺伝子DNA断片を、不和合性グループであるIncP、Inc
Q、あるいはIncWの何れにも属さない広宿主域複製領域
を含むベクターpBBR122(Mo Bi Tec)に組み換えた。こ
の組み換えプラスミドをシュードモナス・チコリアイYN
2ml株(PHA合成能欠損株)にエレクトロポレーション法
により形質転換したところ、YN2ml株のPHA合成能が復帰
し、相補性を示した。従って、選抜された遺伝子DNA断
片は、シュードモナス・チコリアイYN2ml株内におい
て、PHA合成酵素に翻訳可能な、PHA合成酵素遺伝子領域
を含むことが確認される。
【0165】このDNA断片について、サンガー法により
塩基配列を決定した。その結果、決定された塩基配列中
には、それぞれペプチド鎖をコードする、配列番号:3
および配列番号:4で示される塩基配列が存在すること
が確認された。これらのPHA合成酵素遺伝子について、
染色体DNAをテンプレートとしてPCRを行い、PHA合成酵
素遺伝子の完全長を再調製した。即ち、配列番号:3で
示される塩基配列のPHA合成酵素遺伝子に対する、上流
側プライマー(配列番号:5)および下流側プライマー
(配列番号:6)、配列番号:4で示される塩基配列のPH
A合成酵素遺伝子に対する、上流側プライマー(配列番
号:7)および下流側プライマー(配列番号:8)をそれ
ぞれ合成した(アマシャムファルマシア・バイオテク
(株))。これらのプライマーを用いて、配列番号:3お
よび配列番号:4で示される塩基配列それぞれについてP
CRを行い、PHA合成酵素遺伝子の完全長を増幅した(LA
−PCRキット;宝酒造(株)製)。次に、得られたPCR増幅
断片および発現ベクターpTrc99Aを制限酵素HindIIIで切
断し、脱リン酸化処理(Molecular Cloning、1巻、572
頁、1989年;Cold Spring Harbor Laboratory出版)し
たのち、この発現ベクターpTrc99Aの切断部位に、両末
端の不用な塩基配列を除いたPHA合成酵素遺伝子の完全
長を含むDNA断片を、DNAライゲーションキットVer.II
(宝酒造(株)製)を用いて連結した。
【0166】得られた組換えプラスミドで大腸菌(Esch
erichia coli HB101:宝酒造)を塩化カルシウム法によ
り形質転換した。得られた組換え体を培養し、組換えプ
ラスミドの増幅を行い、組換えプラスミドをそれぞれ回
収した。配列番号:3の遺伝子DNAを保持する組換えプラ
スミドをpYN2-C1、配列番号:4の遺伝子DNAを保持する
組換えプラスミドをpYN2-C2とした。pYN2-C1、pYN2-C2
で大腸菌(Escherichiacoli HB101fB fadB欠損株)を塩
化カルシウム法により形質転換し、それぞれの組換えプ
ラスミドを保持する組換え大腸菌株、pYN2-C1組換え
株、pYN2-C2組換え株を得た。
【0167】(参考例2) PHA合成酵素の生産1 pYN2-C1に対して、上流側プライマーとなる、オリゴヌ
クレオチド(配列番号:9)および下流側プライマーと
なる、オリゴヌクレオチド(配列番号:10)をそれぞれ
設計・合成した(アマシャムファルマシア・バイオテク
(株))。このオリゴヌクレオチドをプライマーとして、
pYN2-C1をテンプレートとしてPCRを行い、上流にBamHI
制限部位、下流にXhoI制限部位を有するPHA合成酵素遺
伝子の完全長を増幅した(LA−PCRキット;宝酒造(株)
製)。
【0168】同様にpYN2-C2に対して、上流側プライマ
ーとなる、オリゴヌクレオチド(配列番号:11)および
下流側プライマーとなる、オリゴヌクレオチド(配列番
号:12)をそれぞれ設計・合成した(アマシャムファル
マシア・バイオテク(株))。このオリゴヌクレオチドを
プライマーとして、pYN2-C2をテンプレートとしてPCRを
行い、上流にBamHI制限部位、下流にXhoI制限部位を有
するPHA合成酵素遺伝子の完全長を増幅した(LA-PCRキ
ット;宝酒造(株)製)。
【0169】精製したそれぞれのPCR増幅産物をBamHIお
よびXhoIにより消化し、プラスミドpGEX-6P-1(アマシ
ャムファルマシア・バイオテク(株)製)の対応する部位
に挿入した。これらのベクターを用いて大腸菌(JM10
9)を形質転換し、発現用菌株を得た。菌株の確認は、M
iniprep(Wizard Minipreps DNA Purification System
s、PROMEGA社製)を用いて大量に調製したプラスミドDN
AをBamHI、XhoIで処理して得られるDNA断片により行っ
た。得られた菌株をLB-Amp培地10 mlで一晩プレ・カル
チャーした後、その0.1 mlを、10 mlのLB-Amp培地に添
加し、37℃、170 rpmで3時間振とう培養した。その後IP
TGを添加 (終濃度 1 mM) し、37℃で4から12時間培養を
続けた。
【0170】IPTG 誘導した大腸菌を集菌(8、000×g、
2分、4℃)し、1/10 量の 4℃ リン酸緩衝生理食塩水
(PBS;8 g NaCl、1.44 g Na2HPO4、0.24 g KH2PO4、0.
2 gKCl、1、000 ml精製水)に再懸濁した。凍結融解お
よびソニケーションにより菌体を破砕し、遠心 (8、000
×g、 10分、4℃)して固形夾雑物を取り除いた。目的の
発現タンパク質が上清に存在することをSDS-PAGEで確認
した後、誘導され発現されたGST融合タンパク質をグル
タチオン・セファロース4B(アマシャムファルマシア
・バイオテク(株)製)で精製した。使用するグルタチオ
ンセファロースは、予め非特異的吸着を抑える処理を行
った。すなわち、グルタチオンセファロースを同量のPB
Sで3回洗浄(8、000×g、1分、4℃)した後、4%ウシ
血清アルブミン含有PBSを同量加えて4℃で1時間処理
した。処理後同量のPBSで2回洗浄し、1/2量のPBSに再懸
濁した。前処理したグルタチオンセファロース 40μl
を、無細胞抽出液1 ml に添加し、4℃で静かに攪拌し
た。これにより、融合タンパク質GST-YN2-C1およびGST-
YN2-C2をグルタチオンセファロースに吸着させた。吸着
後、遠心(8、000×g、1分、4℃)してグルタチオンセ
ファロースを回収し、400μlのPBSで3回洗浄した。その
後、10 mMグルタチオン40μlを添加し、4℃で1時間攪拌
して、吸着した融合タンパク質を溶出した。遠心(8、0
00×g、2分、4℃)して上清を回収した後PBSに対して透
析し、GST融合タンパク質を精製した。SDS-PAGEによ
り、シングルバンドを確認した。
【0171】各GST融合タンパク質500μgをPreScission
プロテアーゼ(アマシャムファルマシア・バイオテク
(株)製、5U)で消化した後、グルタチオン・セファロー
スに通してプロテアーゼとGSTとを除去した。フロース
ルー分画をさらに、PBSで平衡化したセファデックスG20
0カラムにかけ、発現タンパク質YN2-C1およびYN2-C2の
最終精製物を得た。SDS-PAGEによりそれぞれ60.8kDa、
および61.5kDaのシングルバンドを確認した。
【0172】該酵素を生体溶液試料濃縮剤(みずぶとり
くんAB-1100、アトー(株)製)を用いて濃縮し、10 U/ml
の精製酵素溶液を得た。
【0173】各精製酵素活性は前述の方法で測定した。
また、試料中のタンパク質濃度は、マイクロBCAタンパ
ク質定量試薬キット(ピアスケミカル社製)によって測
定した。各精製酵素の活性測定の結果を表1に示した。
【0174】
【表1】 (参考例3) PHA合成酵素の生産2 P91株、H45株、Y
N2株またはP161株を、酵母エキス(Difco社製)0.5%、
オクタン酸0.1%とを含むM9培地200mlに植菌して、30
℃、125ストローク/分で振盪培養した。24時間後、菌
体を遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)によって回
収し、0.1M トリス塩酸バッファー(pH8.0)200 mlに再懸
濁して再度遠心分離することによって洗浄した。菌体を
0.1M トリス塩酸バッファー(pH8.0) 2.0 mlに再懸濁
し、超音波破砕機にて破砕したのち、遠心分離(12、00
0×g、4℃、10分間)して上清を回収して粗酵素溶液を
得た。
【0175】各粗酵素活性は前述の方法で測定し、その
結果を表2に示した。
【0176】
【表2】 該粗酵素溶液を生体溶液試料濃縮剤(みずぶとりくんAB
-1100、アトー(株)製)を用いて濃縮し、10 U/mlの粗酵
素溶液を得た。(参考例3) 3-ヒドロキシアシルCoAの
合成 (R)-3-ヒドロキシピメリルCoAは、Rehm BHA、 Kr
uger N、 Steinbuchel A (1998) Journal of Biologica
l Chemistry 273 pp24044-24051に基づき、若干の変更
を加え次のように行った。アシル-CoA シンテターゼ(Si
gma社製)を、2 mM ATP、5 mM MgCl2、 2 mM コエンザイ
ム A、 2mM (R)-3-ヒドロキシピメリン酸を含むトリス
塩酸緩衝液(50 mM、 pH 7.5)に溶解し、0.1ミリユニッ
ト/マイクロリットルとした。37℃の温浴中で保温
し、適時サンプリングし反応の進行をHPLCで分析した。
サンプリングした反応溶液に硫酸を0.02 Nになるように
添加して酵素反応を止めた後、n-ヘプタンで未反応の基
質である (R)-3-ヒドロキシピメリン酸を抽出して除去
した。HPLCによる分析には、RP18カラム(nucleosil C1
8、 7μm、 Knauser)を用い、25 mMリン酸緩衝液(pH 5.
3)を移動相として、アセトニトリルの直線濃度勾配をか
けて溶出し、ダイオードアレイ検出器で200から500 nm
の吸光スペクトルをモニターすることによって、酵素反
応によって生成したチオエステル化合物を検出した。
【0177】同様にして、Reformatsky反応により得ら
れた (R)-3-ヒドロキシオクタン酸エステルを加水分解
して (R)-3-ヒドロキシオクタン酸を得たのち、これを
基質として (R)-3-ヒドロキシオクタノイル-CoAを調製
した。
【0178】同様にして、(R、S)-3-ヒドロキシ-7、8-
エポキシオクタノイルCoAを調製した。なお、(R、S)-3-
ヒドロキシ-7、8-エポキシオクタノイルCoAの調製に用
いる(R、S)-3-ヒドロキシ-7、8-エポキシオクタン酸
は、Int.J.Biol.Macromol.、12、85-91(1990)に記載の
方法で合成した3-ヒドロキシ-7-オクテン酸の不飽和部
分を3-クロロ安息香酸でエポキシ化して調製した。
【0179】<実施例1> 電着法によるカラーフィル
タの作製 赤色顔料(C.I.ピグメントレッド 168)を0.
1μm以下となるようにサンドミルで分散し、この1質
量部にpYN2-C1組換え株由来のPHA合成酵素溶液(10 U/m
l)10質量部、PBS 39質量部を添加し、30℃にて30分間
緩やかに振盪してPHA合成酵素を顔料表面に吸着させ
た。これを遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)し、
沈殿をPBS溶液に懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4
℃、10分間)して固定化酵素を得た。
【0180】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)-3-ヒドロキシピメリ
ルCoA(Eur.J.Biochem.、250、432-439(1997) に記載の
方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミン(Sigma社
製)0.1質量部を添加し、30℃で2時間緩やかに振盪し
た。生成した赤色のマイクロカプセル化顔料を遠心分離
(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、マイクロ
カプセル化顔料1質量部に対し、99質量部のイオン交
換水を添加し、攪拌翼による攪拌(80rpm)によって分
散させた。この分散液を赤色着色組成物とした。
【0181】また、先に回収したマイクロカプセル化顔
料の一部を真空乾燥したのち、クロロホルムに懸濁し、
60℃で20時間攪拌して外被を成すPHAを抽出した。抽出
液を孔径 0.45μmのメンブレンフィルターでろ過し、
ロータリーエバポレーターで減圧濃縮したのち、常法に
従ってメタノリシスを行い、ガスクロマトグラフィー−
質量分析装置(GC-MS、島津QP-5050、EI法)で分析し、
PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同定を行
った。その結果、該PHAは3-ヒドロキシピメリン酸から
なるPHAであることが確認された。
【0182】さらに、該PHAの分子量をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC;東ソーHLC-8020、カ
ラム;ポリマーラボラトリーPLgel MIXED-C(5μm)、溶
媒;クロロホルム、カラム温度;40℃、ポリスチレン換
算)により評価した結果、Mn=60、000であった。
【0183】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径をレーザードップラー方式粒度分布測定機
(UPA−150;日機装社製)を用いて測定したとこ
ろ、マイクロカプセル化前の粒子径0.104μmに対し、マ
イクロカプセル化後の粒子径は0.112μmであり、顔料を
PHAが被覆しているものと推測された。
【0184】次に、上記方法における赤色顔料に代わっ
て、緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン 36)、
青色顔料(C.I.ピグメントブルー 60)について
も同様にマイクロカプセル化顔料を製造し、イオン交換
水に分散させて、各々緑色着色組成物、青色着色組成物
とした。
【0185】次に、上記赤色着色組成物中に、ガラス基
板上にITOでパターンニングした透明電極基板とステ
ンレス基板を浸漬し、透明電極基板の赤色着色する部分
を+極に接続して、ステンレス基板を−極として通電
し、透明電極上に塗膜を析出させた。電着条件は、印加
電圧30V、塗料温度20℃、電着時間20秒とした。
電着終了後、ガラス基板を水洗し、水切りした後、15
0℃で焼き付けて、赤色のカラーフィルタを得た。同様
に、緑色及び青色の着色組成物をそれぞれ用いてこの操
作を繰り返し、RGBのストライプ状のカラーフィルタ
を得た。
【0186】<比較例1>下記組成の混合物をビーズミ
ル分散機を用いて2時間分散させることによって混合し
た。
【0187】アクリル樹脂:1.6部 メラミン樹脂:0.4部 赤色顔料 C.I.ピグメントレッド 168:1部 イオン交換水:7部 この混合液にイオン交換水90部を混合して各色の着色
組成物を調製した。
【0188】同様にして、赤色顔料に代えて緑色顔料
(C.I.ピグメントグリーン 36)、青色顔料とし
て(C.I.ピグメントブルー 60)をそれぞれ使用
した以外は、赤色着色組成物と同様にして、緑色着色組
成物、青色着色組成物をそれぞれ調製した。
【0189】次に、上記比較例の各着色組成物を用いた
以外は、実施例1と同様にしてRGBのストライプ状の
カラーフィルタを得た。
【0190】<評価1>実施例1、比較例1の各赤色、
緑色、青色の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の
体積平均粒子径及び30日間室温で貯蔵した後の体積平
均粒子径を表3に示した。体積平均粒子径は、レーザー
ドップラー方式粒度分布測定機(UPA−150;日機
装社製)を用いて測定した。
【0191】
【表3】 その結果、実施例1の着色組成物中のマイクロカプセル
化顔料の体積平均粒子径は、貯蔵前後でほぼ同等の値を
示し、貯蔵安定性に優れていることがわかった。一方、
比較例1の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の貯
蔵後の体積平均粒子径は、貯蔵前の顔料の平均粒子径と
比較して大きく、貯蔵安定性としては満足できるもので
はなかった。
【0192】次に実施例1、比較例1のカラーフィルタ
ーについて、以下のような評価を行い、結果を表4にま
とめた。 (1)凝集ムラ 上記実施例1及び比較例1で作製したカラーフィルタの
画像を位相差顕微鏡で透過光による観察を行った。 (2)着色層の基板との密着性 上記実施例1及び比較例1で作製したカラーフィルタを
125℃ 85% 6時間の条件でプレッシャークッカ
ーテストにより評価した。 (3)透明性 上記実施例1及び比較例1で作製したカラーフィルタの
透明性について、透過率を測定して評価した。R、G、
Bの着色部の透過率をそれぞれ400nm〜700nm
の範囲で最大透過率の得られる波長で測定した。また測
定は、R、G、Bのそれぞれの画素について10ケ所を
測定し、その平均を求めた。
【0193】また、同時に目視による官能評価によって
も行った。 (4)色彩性 上記実施例1及び比較例1で作製したカラーフィルタの
色彩性を、目視による官能評価により評価した。 (5)コントラスト(消偏特性) 二枚の偏光板をこれらの光軸を変化できるように対向し
て配置し、これら偏光板の間に偏光板と接触させてカラ
ーフィルタを配置した。この状態で、液晶パネル用バッ
クライト(商品名:SLC3LC1EX4UA、東芝ラ
イテック社製)を用いてカラーフィルタにバックライト
光を照射し、2枚の偏光板の光軸を変化させ、光軸が直
交する時と、平行となる時における自然光での輝度(明
度)を色彩輝度計(“トプコン”BM−5A)を用いて
測定し、これらの比を消偏特性として算出した。
【0194】また、同時に目視による官能評価によって
も行った。
【0195】
【表4】 その結果、実施例1のカラーフィルターは、凝集ムラも
なく、密着性、透明性、色彩性、コントラストの全てに
おいて良好な結果を示し、優れた特性を有することがわ
かった。一方、比較例1では、これらの特性について満
足できるものではなかった。
【0196】<実施例2> インクジェット方式による
カラーフィルターの作製 赤色顔料(C.I.ピグメントレッド 168)を0.
1μm以下となるようにサンドミルで分散し、この1質
量部にH45株由来のPHA合成酵素の粗酵素(10 U/ml)10
質量部、PBS 39質量部を添加し、30℃にて30分間緩やか
に振盪してPHA合成酵素を赤色顔料表面に吸着させた。
これを遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)し、沈殿
をPBS溶液に懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4℃、
10分間)して固定化酵素を得た。
【0197】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)-3-ヒドロキシピメリ
ルCoA(Eur.J.Biochem.、250、432-439(1997) に記載の
方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミン(Sigma社
製)0.1質量部を添加し、30℃で2時間緩やかに振盪し
た。生成した赤色のマイクロカプセル化顔料を遠心分離
(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、このマイ
クロカプセル化顔料4質量部に対し、エチレングリコー
ル10質量部、ジエチレングリコール15質量部、スチ
レンーマレイン酸樹脂の モノエタノールアミン塩(平
均分子量3万、酸価300)0.6質量部、イオン交換
水70.4質量部を添加し、攪拌翼による攪拌(80rp
m)によって分散させた。この分散液を赤色着色組成物
とした。
【0198】また、先に回収したマイクロカプセル化顔
料のPHAモノマーユニットの同定を実施例1と同様に行
ったところ、該PHAは3-ヒドロキシピメリン酸からなるP
HAであることが確認された。
【0199】さらに、該PHAの分子量を実施例1と同様
にゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより評価
した結果、Mn=47、000であった。
【0200】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径を実施例1と同様に測定したところ、マイ
クロカプセル化前の粒子径0.105μmに対し、マイクロカ
プセル化後の粒子径は0.117μmであり、顔料をPHAが被
覆しているものと推測された。
【0201】次に、上記方法における赤色顔料に代わっ
て、緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン 36)、
青色顔料(C.I.ピグメントブルー 60)について
も同様にマイクロカプセル化顔料を製造し、イオン交換
水に分散させて、各々緑色着色組成物、青色着色組成物
とした。
【0202】次に、各色着色組成物を用いて、インクジ
ェット記録装置によりガラス基板にR、G、Bの3色か
らなるインクドットを形成した。さらに、80℃で20
分間、さらに180℃で1時間乾燥して、着色層を形成
した。得られた着色層の厚みは0.4μmであった。次
に、このR、G、Bの3色の顔料微粒子層上に透明保護
膜として、熱硬化型樹脂(ハイコートLC−2001、
三洋化成製)をスピンナーにより乾燥膜厚が0.5μm
になるように塗工し、120℃で30分間プリベークし
た後、200℃で30分間、本ベークにより保護膜を形
成して本発明のカラーフィルタを得た。
【0203】<比較例2>赤色顔料(C.I.ピグメン
トレッド 168)4質量部に対し、エチレングリコー
ル10質量部、ジエチレングリコール15質量部、スチ
レンーマレイン酸樹脂の モノエタノールアミン塩(平
均分子量3万、酸価300)0.6質量部、イオン交換
水70.4質量部を添加し、ビーズミル分散機を用いて
2時間分散させることによって混合した。この分散液を
赤色着色組成物とした。
【0204】同様にして、赤色顔料に代えて緑色顔料
(C.I.ピグメントグリーン 36)、青色顔料とし
て(C.I.ピグメントブルー 60)をそれぞれ使用
した以外は、赤色着色組成物と同様にして、緑色着色組
成物、青色着色組成物をそれぞれ調製した。
【0205】次に、上記比較例の各着色組成物を用いた
以外は、実施例2と同様にしてRGBのストライプ状の
カラーフィルタを得た。
【0206】<評価2>実施例2、比較例2の各赤、
青、緑の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の体積
平均粒子径及び30日間室温で貯蔵した後の体積平均粒
子径を、実施例1、比較例1と同様に測定し、表5に示
した。
【0207】
【表5】 その結果、実施例2の着色組成物中のマイクロカプセル
化顔料の体積平均粒子径は、貯蔵前後でほぼ同等の値を
示し、貯蔵安定性に優れていることがわかった。一方、
比較例2の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の貯
蔵後の体積平均粒子径は、貯蔵前の顔料の平均粒子径と
比較して大きく、貯蔵安定性としては満足できるもので
はなかった。
【0208】次に実施例2、比較例2のカラーフィルタ
ーについて、実施例1と同様の評価を行い、結果を表6
にまとめた。
【0209】
【表6】 その結果、実施例2のカラーフィルターは、凝集ムラも
なく、密着性、透明性、色彩性、コントラストの全てに
おいて良好な結果を示し、優れた特性を有することがわ
かった。一方、比較例2では、これらの特性について満
足できるものではなかった。
【0210】<実施例3> 顔料分散法によるカラーフ
ィルターの作製 赤色顔料(C.I.ピグメントレッド 168)を0.
1μm以下となるようにサンドミルで分散し、この1質
量部にP91株由来のPHA合成酵素の粗酵素(10 U/ml)10
質量部、PBS 39質量部を添加し、30℃にて30分間緩やか
に振盪してPHA合成酵素を赤色顔料表面に吸着させた。
これを遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)し、沈殿
をPBS溶液に懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4℃、
10分間)して固定化酵素を得た。
【0211】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)-3-ヒドロキシオクタ
ノイルCoA(Eur.J.Biochem.、250、432-439(1997) に記
載の方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミン(Sigma
社製)0.1質量部を添加し、30℃で2時間緩やかに振盪し
た。
【0212】生成した赤色のマイクロカプセル化顔料を
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、
真空乾燥したのち、マイクロカプセル化顔料1質量部に
対し、9質量部の感光性ポリアミド樹脂(PA−100
0C、宇部興産社製品)を添加し、混練機によって分散
させた。この分散液を赤色着色組成物とした。
【0213】また、先に回収したマイクロカプセル化顔
料のPHAモノマーユニットの同定を実施例1と同様に行
ったところ、該PHAは3-ヒドロキシオクタン酸からなるP
HAであることが確認された。
【0214】さらに、該PHAの分子量を実施例1と同様
にゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより評価
した結果、Mn=42、000であった。
【0215】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径を実施例1と同様に測定したところ、マイ
クロカプセル化前の粒子径0.127μmに対し、マイクロカ
プセル化後の粒子径は0.143μmであり、顔料をPHAが被
覆しているものと推測された。
【0216】次に、上記方法における赤色顔料に代わっ
て、緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン 36)、
青色顔料(C.I.ピグメントブルー 60)について
も同様にマイクロカプセル化顔料を製造し、感光性ポリ
アミド樹脂に分散させて、各々緑色着色組成物、青色着
色組成物とした。
【0217】次に、上記赤色着色組成物をガラス基板上
にスピンコートにより1.5μmの膜厚に設け、ホット
プレートにより、80℃、10分間ベークし赤色着色層
を設けた。次に、フォトマクスを介して所望の部分を適
切な光量でUV硬化し、専用現像液により着色樹脂層の
未露光部分を溶解除去した。そして、ホットプレートに
より200℃、10分間ポストベークした。同様に、緑
色及び青色の着色組成物をそれぞれ用いてこの操作を繰
り返し、RGBのストライプ状のカラーフィルタを得
た。
【0218】<比較例3>赤色顔料(C.I.ピグメン
トレッド 168)1質量部に対し、9質量部の感光性
ポリアミド樹脂(PA−1000C、宇部興産社製品)
を添加し、混練機によって分散させた。この分散液を赤
色着色組成物とした。
【0219】同様にして、赤色顔料に代えて緑色顔料
(C.I.ピグメントグリーン 36)、青色顔料とし
て(C.I.ピグメントブルー 60)をそれぞれ使用
した以外は、赤色着色組成物と同様にして、緑色着色組
成物、青色着色組成物をそれぞれ調製した。
【0220】次に、上記比較例の各着色組成物を用いた
以外は、実施例3と同様にしてRGBのストライプ状の
カラーフィルタを得た。
【0221】<評価3>実施例3、比較例3の各赤、
青、緑の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の体積
平均粒子径及び30日間室温で貯蔵した後の体積平均粒
子径を、実施例1、比較例1と同様に測定し、表7に示
した。
【0222】
【表7】 その結果、実施例3の着色組成物中のマイクロカプセル
化顔料の体積平均粒子径は、貯蔵前後でほぼ同等の値を
示し、貯蔵安定性に優れていることがわかった。一方、
比較例3の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の貯
蔵後の体積平均粒子径は、貯蔵前の顔料の平均粒子径と
比較して大きく、貯蔵安定性としては満足できるもので
はなかった。
【0223】次に実施例3、比較例3のカラーフィルタ
ーについて、実施例1と同様の評価を行い、結果を表8
にまとめた。
【0224】
【表8】 その結果、実施例3のカラーフィルターは、凝集ムラも
なく、密着性、透明性、色彩性、コントラストの全てに
おいて良好な結果を示し、優れた特性を有することがわ
かった。一方、比較例3では、これらの特性について満
足できるものではなかった。
【0225】<実施例4> 印刷法によるカラーフィル
ターの作製 赤色顔料(C.I.ピグメントレッド 168)を0.
1μm以下となるようにサンドミルで分散し、この1質
量部にP161株由来のPHA合成酵素の粗酵素(10 U/ml)10
質量部、PBS 39質量部を添加し、30℃にて30分間緩やか
に振盪してPHA合成酵素を赤色顔料表面に吸着させた。
これを遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)し、沈殿
をPBS溶液に懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4℃、
10分間)して固定化酵素を得た。
【0226】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)-3-ヒドロキシオクタ
ノイルCoA(Eur.J.Biochem.、250、432-439(1997) に記
載の方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミン(Sigma
社製)0.1質量部を添加し、30℃で2時間緩やかに振盪し
た。
【0227】生成した赤色のマイクロカプセル化顔料を
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、
真空乾燥したのち、マイクロカプセル化顔料2質量部に
対し、ポリエステル−メラミン樹脂〔80:20(質量
比)〕10質量部、ブチルセロソルブ3質量部を添加
し、3本ロールにて混練、分散させた。この分散液を赤
色着色組成物とした。
【0228】また、先に回収したマイクロカプセル化顔
料のPHAモノマーユニットの同定を実施例1と同様に行
ったところ、該PHAは3-ヒドロキシオクタン酸からなるP
HAであることが確認された。
【0229】さらに、該PHAの分子量を実施例1と同様
にゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより評価
した結果、Mn=36、000であった。
【0230】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径を実施例1と同様に測定したところ、マイ
クロカプセル化前の粒子径0.176μmに対し、マイクロカ
プセル化後の粒子径は0.191μmであり、顔料をPHAが被
覆しているものと推測された。
【0231】次に、上記方法における赤色顔料に代わっ
て、緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン 36)、
青色顔料(C.I.ピグメントブルー 60)について
も同様にマイクロカプセル化顔料を製造し、感光性ポリ
アミド樹脂に分散させて、各々緑色着色組成物、青色着
色組成物とした。
【0232】次に、上記赤色、緑色、青色着色組成物を
用いて、凹版オフセット印刷法により、RGBのストラ
イプ状のカラーフィルタを得た。
【0233】<比較例4>赤色顔料(C.I.ピグメン
トレッド 168)2質量部に対し、ポリエステル−メ
ラミン樹脂〔80:20(質量比)〕10質量部、ブチ
ルセロソルブ3質量部を添加し、3本ロールにて混練、
分散させ、分散液を赤色着色組成物とした。同様にし
て、赤色顔料に代えて緑色顔料(C.I.ピグメントグ
リーン 36)、青色顔料として(C.I.ピグメント
ブルー 60)をそれぞれ使用した以外は、赤色着色組
成物と同様にして、緑色着色組成物、青色着色組成物を
それぞれ調製した。
【0234】次に、上記比較例の各着色組成物を用いた
以外は、実施例4と同様にしてRGBのストライプ状の
カラーフィルタを得た。
【0235】<評価4>実施例4、比較例4の各赤、
青、緑の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の体積
平均粒子径及び30日間室温で貯蔵した後の体積平均粒
子径を、実施例1、比較例1と同様に測定し、表9に示
した。
【0236】
【表9】 その結果、実施例4の着色組成物中のマイクロカプセル
化顔料の体積平均粒子径は、貯蔵前後でほぼ同等の値を
示し、貯蔵安定性に優れていることがわかった。一方、
比較例4の着色組成物中のマイクロカプセル化顔料の貯
蔵後の体積平均粒子径は、貯蔵前の顔料の平均粒子径と
比較して大きく、貯蔵安定性としては満足できるもので
はなかった。
【0237】次に実施例4、比較例4のカラーフィルタ
ーについて、実施例1と同様の評価を行い、結果を表1
0にまとめた。
【0238】
【表10】 その結果、実施例4のカラーフィルターは、凝集ムラも
なく、密着性、透明性、色彩性、コントラストの全てに
おいて良好な結果を示し、優れた特性を有することがわ
かった。一方、比較例4では、これらの特性について満
足できるものではなかった。
【0239】<実施例5> インクジェット方式による
カラーフィルターの作製2実施例2と同様に赤色顔料
(C.I.ピグメントレッド 168)を0.1μm以
下となるようにサンドミルで分散し、この1質量部にH45
株由来のPHA合成酵素の粗酵素(10 U/ml)10質量部、PB
S 39質量部を添加し、30℃にて30分間緩やかに振盪して
PHA合成酵素を赤色顔料表面に吸着させた。これを遠心
分離(10、000×g、4℃、10分間)し、沈殿をPBS溶液に
懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)し
て固定化酵素を得た。
【0240】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)−3−ヒドロキシオ
クタノイルCoA(Eur.J.Biochem.、250、432−439(1
997)に記載の方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミ
ン(Sigma社製)0.1質量部を添加し、30℃で1時間30分
緩やかに振盪した。次いで、この反応液に(R)−3−ヒ
ドロキシピメリルCoA(J.Bacteriol.、182、2753−27
60(2000) に記載の方法で調製)1質量部、ウシ血清ア
ルブミン(Sigma社製)0.1質量部を添加し、30℃で30分
緩やかに振盪した。
【0241】生成した赤色のマイクロカプセル化顔料を
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、
乾燥処理後、このマイクロカプセル化顔料の表面に形成
されたポリマーの質量を、飛行時間型二次イオン質量分
析装置(TOF-SIMS IV、CAMECA製)により測定した。
得られたマススペクトルから、マイクロカプセル化顔料
表面はポリヒドロキシピメレートとポリヒドロキシオク
タノエートの共重合体(モル比9:1)で構成されている
ことがわかった。また、イオンスパッタリングによりマ
イクロカプセル化顔料表面を少し削った後、同様にTOF-
SIMSによりマススペクトルを測定したところ、ポリヒド
ロキシオクタノエートのホモポリマーに変化することが
確認された。これより、本実施例のマイクロカプセル化
顔料は、顔料を被覆したポリヒドロキシオクタノエート
の上を、さらにポリヒドロキシピメレートが被覆したマ
イクロカプセル化顔料であり、表層のみ親水性のPHAで
マイクロカプセルが形成されていることがわかった。
【0242】さらに、マイクロカプセル化顔料を構成す
るPHAの平均分子量を実施例1と同様にゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーにより評価した結果、Mn=4
9、000であった。
【0243】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径を実施例1と同様に測定したところ、マイ
クロカプセル化前の粒子径0.103μmに対し、マイクロカ
プセル化後の粒子径は0.122μmであり、顔料をPHAが被
覆しているものと推測された。
【0244】このマイクロカプセル化顔料4質量部に対
し、エチレングリコール10質量部、ジエチレングリコ
ール15質量部、スチレンーマレイン酸樹脂の モノエ
タノールアミン塩(平均分子量3万、酸価300)0.
6質量部、イオン交換水70.4質量部を添加し、攪拌
翼による攪拌(80rpm)によって分散させた。この分散
液を赤色着色組成物とした。
【0245】次に、上記方法における赤色顔料に代わっ
て、緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン 36)、
青色顔料(C.I.ピグメントブルー 60)について
も同様にマイクロカプセル化顔料を製造し、イオン交換
水に分散させて、各々緑色着色組成物、青色着色組成物
とした。
【0246】次に、各色着色組成物を用いて、インクジ
ェット記録装置によりガラス基板にR、G、Bの3色か
らなるインクドットを形成した。さらに、80℃で20
分間、さらに180℃で1時間乾燥して、着色層を形成
した。得られた着色層の厚みは0.4μmであった。次
に、このR、G、Bの3色の顔料微粒子層上に透明保護
膜として、熱硬化型樹脂(ハイコートLC−2001、
三洋化成製)をスピンナーにより乾燥膜厚が0.5μm
になるように塗工し、120℃で30分間プリベークし
た後、200℃で30分間、本ベークにより保護膜を形
成して本発明のカラーフィルタを得た。
【0247】<評価5>実施例5の各赤、青、緑の着色
組成物中のマイクロカプセル化顔料の体積平均粒子径及
び30日間室温で貯蔵した後の体積平均粒子径を、実施
例1と同様に測定し、表11に示した。
【0248】
【表11】 その結果、実施例2とほぼ同様の体積平均粒子径の変化
を示し、優れた貯蔵安定性を有することがわかった。
【0249】次に実施例5のカラーフィルターについ
て、実施例1と同様の評価を行い、結
【0250】
【表12】 その結果、実施例2と同様に、凝集ムラもなく、密着
性、透明性、色彩性、コントラストの全てにおいて良好
な結果を示し、優れた特性を有することがわかった。
【0251】さらに、インクジェット記録装置によるガ
ラス基板へのマイクロカプセル化顔料の定着に要する乾
燥処理強度について、重量変化による評価を行った。ま
た、比較として実施例2の着色組成物を用いた場合の乾
燥時間強度についても同様に評価を行った。その結果、
マイクロカプセルのシェルが全て親水性のPHAで構成さ
れる実施例2の着色組成物を用いた場合、80℃、20
分間の処理では十分な乾燥は行われなかった。一方、シ
ェルの表層のみ親水性のPHAで構成される本実施例の場
合、80℃、20分間の処理によって十分に乾燥され、
着色層の定着が図られた。このことから、マイクロカプ
セル化顔料のPHAの構成によって製造工程の軽減化が図
られることがわかった。
【0252】<実施例6> 無機顔料を用いたマイクロ
カプセル化顔料の作成1 無機赤色顔料であるべんがらを0.3μm以下となるよ
うにサンドミルで分散し、この1質量部にP161株由来のP
HA合成酵素の粗酵素(10 U/ml)10質量部、PBS39質量部
を添加し、30℃にて30分間緩やかに振盪してPHA合成酵
素を顔料表面に吸着させた。これを遠心分離(10、000
×g、4℃、10分間)し、沈殿をPBS溶液に懸濁し、再度
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)して固定化酵素
を得た。
【0253】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)−3−ヒドロキシオ
クタノイルCoA(Eur.J.Biochem.、250、432−439(1
997)に記載の方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミ
ン(Sigma社製)0.1質量部を添加し、30℃で2時間緩や
かに振盪した。
【0254】生成した赤色のマイクロカプセル化顔料を
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、
真空乾燥したのち、マイクロカプセル化顔料の表面に形
成されたポリマーの質量を、飛行時間型二次イオン質量
分析装置(TOF-SIMS IV、CAMECA製)により測定し
た。得られたマススペクトルから、マイクロカプセル化
顔料表面はポリヒドロキシオクタノエートのホモポリマ
ーで構成されていることがわかった。また、イオンスパ
ッタリングによりマイクロカプセル化顔料表面を少しず
つ削りながら同様にTOF-SIMSによりマススペクトルを測
定していったが、いずれもポリヒドロキシオクタノエー
トのホモポリマーで構成されていた。これより、本比較
例のマイクロカプセル化顔料は、親水性の顔料の上を直
接疎水性のポリヒドロキシオクタノエートが被覆したマ
イクロカプセル化顔料であることがわかった。
【0255】さらに、該PHAの分子量を実施例1と同様
にゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより評価
した結果、Mn=38、000であった。
【0256】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径を実施例1と同様に測定したところ、マイ
クロカプセル化前の粒子径0.242μmに対し、マイクロカ
プセル化後の粒子径は0.265μmであり、顔料をPHAが被
覆しているものと推測された。
【0257】<実施例7> 無機顔料を用いたマイクロ
カプセル化顔料の作成2 無機赤色顔料であるべんがらを0.3μm以下となるよ
うにサンドミルで分散し、この1質量部にP161株由来のP
HA合成酵素の粗酵素(10 U/ml)10質量部、PBS39質量部
を添加し、30℃にて30分間緩やかに振盪してPHA合成酵
素を顔料表面に吸着させた。これを遠心分離(10、000
×g、4℃、10分間)し、沈殿をPBS溶液に懸濁し、再度
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)して固定化酵素
を得た。
【0258】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)−3−ヒドロキシピ
メリルCoA(J.Bacteriol.、182、2753−2760(2000)
に記載の方法で調製)1質量部、ウシ血清アルブミン
(Sigma社製)0.1質量部を添加し、30℃で10分間緩や
かに振盪した。次いで、30℃で緩やかに振盪しながらこ
の反応液に(R)−3−ヒドロキシオクタノイルCoA(Eu
r.J.Biochem.、250、432−439(1997)に記載の方法
で調製)1質量部、ウシ血清アルブミン(Sigma社製)0.
1質量部を含む0.1 Mリン酸バッファー(pH7.0)をマ
イクロチューブポンプ(東京理化器械社製MP-3N)を用
いて1分間に1質量部の割合で添加した。
【0259】1時間50分反応後、生成した赤色のマイ
クロカプセル化顔料を遠心分離(10、000×g、4℃、10
分間)により回収し、乾燥処理後、このマイクロカプセ
ル化顔料の表面に形成されたポリマーの質量を、飛行時
間型二次イオン質量分析装置(TOF-SIMS IV、CAMECA
製)により測定した。得られたマススペクトルから、マ
イクロカプセル化顔料表面はポリヒドロキシオクタノエ
ートとポリヒドロキシピメレートの共重合体(モル比1
5:1)で構成されていることがわかった。また、イオ
ンスパッタリングによりマイクロカプセル化顔料表面を
少しずつ削りながら同様にTOF-SIMSによりマススペクト
ルを測定していったところ、前記共重合体におけるポリ
ヒドロキシオクタノエートの割合が次第に減少して、最
終的にポリヒドロキシピメレートのホモポリマーに変化
することが確認された。これより、本実施例のマイクロ
カプセル化顔料は、親水性の顔料を親水性官能基を有す
るポリヒドロキシピメレートで被覆し、その上をポリヒ
ドロキシオクタノエートとポリヒドロキシピメレートの
共重合体によって、表層に至るにつれて疎水性のポリヒ
ドロキシオクタノエートの組成比率を高めながら被覆し
たマイクロカプセル化顔料であることがわかった。
【0260】さらに、該PHAの分子量を実施例1と同様
にゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより評価
した結果、Mn=39、000であった。
【0261】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径を実施例1と同様に測定したところ、マイ
クロカプセル化前の粒子径0.236μmに対し、マイクロカ
プセル化後の粒子径は0.258μmであり、顔料をPHAが被
覆しているものと推測された。
【0262】<実施例8> 実施例6、実施例7のマイ
クロカプセル化顔料の評価 実施例6、実施例7で作製したマイクロカプセル化顔料
と、比較例8として0.3μm以下となるようにサンド
ミルで分散したべんがらの、各4質量部に対し、エチレ
ングリコール10質量部、ジエチレングリコール15質
量部、スチレンーマレイン酸樹脂の モノエタノールア
ミン塩(平均分子量3万、酸価300)0.6質量部、
イオン交換水70.4質量部を添加し、攪拌翼による攪
拌(80rpm)によって分散させた。この分散液を赤色着
色組成物とした。さらに実施例2と同様にしてRのみの
カラーフィルタを得た。
【0263】実施例6、実施例7、比較例8のカラーフ
ィルターについて、実施例1と同様の評価を行い、結果
を表13にまとめた。
【0264】
【表13】 その結果、実施例6、実施例7のカラーフィルターは、
凝集ムラもなく、密着性、透明性、色彩性、コントラス
トの全てにおいて良好な結果を示し、優れた特性を有す
ることがわかった。一方、比較例8では、これらの特性
について満足できるものではなかった。
【0265】次に、実施例6、実施例7、比較例8の赤
色着色組成物をそのまま用いた場合と、ボルテックス・
ミキサーによって5分間激しく攪拌した場合で、着色組
成物中の顔料の体積平均粒子径及び30日間室温で貯蔵
した後の体積平均粒子径を、実施例1と同様に測定し、
攪拌しない場合を表14に、攪拌した場合を表15に示
した。
【0266】
【表14】
【0267】
【表15】 その結果、攪拌を行わなかった場合、実施例6、実施例
7のマイクロカプセル化顔料の体積平均粒子径は、貯蔵
前後でほぼ同等の値を示し、貯蔵安定性に優れているこ
とがわかった。一方、比較例8の顔料の貯蔵後の体積平
均粒子径は、貯蔵前と比較して増大し、貯蔵安定性とし
ては満足できるものではなかった。
【0268】また、攪拌を行った場合は、実施例7のマ
イクロカプセル化顔料の体積平均粒子径は、貯蔵前後で
ほぼ同等の値を示したが、実施例6のマイクロカプセル
化顔料の貯蔵後の体積平均粒子径は、貯蔵前と比較して
やや増大した。比較例は攪拌を行わなかった場合と同様
の結果を示した。
【0269】また、実施例6、実施例7の、攪拌を行っ
た場合の貯蔵後のマイクロカプセル化顔料を光学顕微鏡
で観察したところ、実施例7では各粒子が良好に分散し
ている様子が見られたが、実施例6では粒子の凝集が見
られ、さらに被覆したPHAが剥離しているマイクロカプ
セル化顔料が観察された。
【0270】以上より、無機顔料を無機顔料と親和性の
高い親水性の官能基を有するPHAで被覆し、その上を親
水性のPHAモノマーユニットと疎水性のPHAモノマーユニ
ットの共重合体によって、表層に至るにつれて疎水性の
PHAモノマーユニットの組成比率を高めながら被覆する
ことで、無機顔料をより安定的に内包できる疎水性PHA
カプセルを作製できることがわかった。
【0271】<実施例9> 電着法によるカラーフィル
タの作製 赤色顔料(C.I.ピグメントレッド 168)を0.1
μm以下となるようにサンドミルで分散し、この1質量部
にpYN2-C1組換え株由来のPHA合成酵素溶液(10U/ml)10
質量部、PBS 39質量部を添加し、30℃にて30分間緩やか
に振盪してPHA合成酵素を顔料表面に吸着させた。これ
を遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)し、沈殿をPBS
溶液に懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4℃、10分
間)して固定化酵素を得た。
【0272】上記固定化酵素を0.1 Mリン酸バッファー
(pH7.0)48質量部に懸濁し、(R)-3-ヒドロキシピメリ
ルCoA 0.8質量部、(R、S)-3-ヒドロキシ-7、8-エポキシ
オクタノイルCoA 0.2質量部、ウシ血清アルブミン(Sig
ma社製)0.1質量部を添加し、30℃で2時間緩やかに振盪
した。
【0273】生成したマイクロカプセル化顔料の一部を
遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)により回収して
真空乾燥したのち、クロロホルムに懸濁し、60℃で20時
間攪拌して外被を成すPHAを抽出した。
【0274】この抽出液について1H-NMR分析を行った
(使用機器:FT-NMR:Bruker DPX400、測定核種:1H、
使用溶媒:重クロロホルム(TMS入り))。ここから計
算した各側鎖ユニットのユニット%は、3-ヒドロキシピ
メリン酸ユニット77%、3-ヒドロキシ-7、8-エポキシオ
クタン酸ユニット23%であった。
【0275】また、マイクロカプセル化前後の顔料の体
積平均粒子径をレーザードップラー方式粒度分布測定機
(UPA-150;日機装社製)を用いて測定したところ、マ
イクロカプセル化前の粒子径0.103μmに対し、マイクロ
カプセル化後の粒子径は0.113μmであり、顔料をPHAが
被覆しているものと推測された。
【0276】生成したマイクロカプセル化顔料を遠心分
離(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、該マイ
クロカプセル化顔料1質量部に対し、99質量部のイオン
交換水を添加し、攪拌翼による攪拌(80rpm)によって
分散させた。ここに、架橋剤としてヘキサメチレンジア
ミン0.5質量部となるよう溶解させた。溶解を確認後、
凍結乾燥により水を除去した(これを粒子1とする)。
さらに、粒子1を70℃で12時間反応させた(これを粒子2
とする)。
【0277】上記粒子1及び粒子2をクロロホルムに懸濁
し、60℃で20時間攪拌して外被を成すPHAを抽出し、真
空乾燥によりクロロホルムを除去し、示差走査熱量計
(DSC;パーキンエルマー社製、Pyris 1、昇温:10℃/
分)装置で測定を行った。その結果、粒子1では90℃付
近に明確な発熱ピークがみられ、ポリマー中のエポキシ
基とヘキサメチレンジアミンとの反応が起こり、ポリマ
ー同士の架橋が進行していることが示される。一方、粒
子2では明確なヒートフローは見られず、架橋反応がほ
ぼ完了していることが示される。
【0278】さらに、同様のサンプルにつき、赤外吸収
を測定した(FT-IR;パーキンエルマー社製、1720X)。
その結果、粒子1で見られたアミン(3340 cm-1付近)及
びエポキシ(822 cm-1付近)のピークが粒子2では消失
している。
【0279】以上の結果より、側鎖にエポキシユニット
をもつPHAとヘキサメチレンジアミンとを反応させるこ
とにより、架橋ポリマーが得られることが明らかとなっ
た。
【0280】一方、(R、S)-3-ヒドロキシ-7、8-エポキ
シオクタノイルCoAの代わりに(R、S)-3-ヒドロキシオク
タノイルCoAを使用する以外は、上記と同様の方法で試
料を作製し評価したが、前記の如き、ポリマー同士の架
橋を明確に示す評価結果は得られなかった。
【0281】1質量部の前記粒子2に対し、99質量部のイ
オン交換水を添加し、攪拌翼による攪拌(80rpm)によ
って分散させた。これを遠心分離(10、000×g、4℃、1
0分間)して、粒子2のマイクロカプセル化顔料を回収
し、該マイクロカプセル化顔料1質量部に対し、99質量
部のイオン交換水を添加し、攪拌翼による攪拌(80rp
m)によって分散させた。この分散液を赤色着色組成物
とした。
【0282】次に、上記方法における赤色顔料に代わっ
て、緑色顔料(C.I.ピグメントグリーン 36)、
青色顔料(C.I.ピグメントブルー 60)について
も同様にマイクロカプセル化顔料を製造し、イオン交換
水に分散させて、各々緑色着色組成物、青色着色組成物
とした。
【0283】次に、上記赤色着色組成物中に、ガラス基
板上にITOでパターンニングした透明電極基板とステ
ンレス基板を浸漬し、透明電極基板の赤色着色する部分
を+極に接続して、ステンレス基板を−極として通電
し、透明電極上に塗膜を析出させた。電着条件は、印加
電圧30 V、塗料温度20℃、電着時間20秒とした。電着終
了後、ガラス基板を水洗し、水切りした後、150℃で焼
き付けて、赤色のカラーフィルタを得た。同様に、緑色
及び青色の着色組成物をそれぞれ用いてこの操作を繰り
返し、RGBのストライプ状のカラーフィルタを得た。
【0284】<実施例10> 実施例9のマイクロカプ
セル化顔料の評価 実施例9の各赤、青、緑の着色組成物中のマイクロカプ
セル化顔料の体積平均粒子径及び30日間室温で貯蔵した
後の体積平均粒子径を、実施例1、比較例1と同様に測
定した。その結果、該着色組成物中のマイクロカプセル
化顔料の体積平均粒子径はいずれも、貯蔵前後でほぼ同
等であり、比較例1の結果と比べて貯蔵安定性に優れて
いることがわかった。
【0285】さらに、実施例9における分散液に用いる
分散媒として、イオン交換水の代わりにヘキサン、メタ
ノールまたはエチルエーテルを用いて着色組成物を作製
し、30日間室温で貯蔵したが、マイクロカプセル化顔料
の貯蔵安定性において問題はなく、油性媒体中でも問題
なく使用できることがわかった。
【0286】また、前記のマイクロカプセル化顔料は、
機械的強度および耐熱性が良好であった。
【0287】次に、実施例9のカラーフィルターについ
て、実施例1、比較例1と同様の評価を行った。その結
果、該カラーフィルターは、凝集ムラもなく、密着性、
透明性、色彩性、コントラストの全てにおいて良好な結
果を示し、比較例1の結果と比べて優れた特性を有する
ことがわかった。
【0288】<実施例11> 電着法によるカラーフィ
ルタの作製 実施例9と同様の方法で、顔料表面にpYN2−C1組換え株
由来のPHA合成酵素を固定化し固定化酵素を得た。この
固定化酵素1質量部を0.1 Mリン酸バッファー(pH7.0)4
8質量部に懸濁し、(R)-3-ヒドロキシピメリルCoA 0.8質
量部、(R、S)-3-ヒドロキシ-7、8-エポキシオクタノイ
ルCoA 0.2質量部、ウシ血清アルブミン(Sigma社製)0.
1質量部を添加し、30℃で2時間緩やかに振盪した。
【0289】生成したマイクロカプセル化顔料を遠心分
離(10、000×g、4℃、10分間)により回収し、該マイ
クロカプセル化顔料1質量部に対し、100質量部の精製水
に懸濁し、再度遠心分離(10、000×g、4℃、10分間)
してマイクロカプセル化顔料を回収したのち、凍結乾燥
により水を除去した。該マイクロカプセル化顔料1質量
部に対して、末端アミノ変性ポリシロキサン(変性シリ
コーンオイルTSF4700、GE東芝シリコーン(株)製)10質
量部を添加し、70℃で2時間反応させ、これをメタノー
ルに懸濁し、遠心分離(10、000×g、4℃、20分間)す
る操作を繰返すことにより洗浄し乾燥することで、赤、
緑、青の、ポリシロキサンのグラフト鎖を有するマイク
ロカプセル化顔料を得た。
【0290】前記のマイクロカプセル化顔料を用いて、
実施例9と同様の方法で着色組成物を作製し、これを用
いて、実施例9と同様の方法でRGBのストライプ状の
カラーフィルタを得た。
【0291】<実施例12> 実施例11のマイクロカ
プセル化顔料の評価 実施例11の各赤、青、緑の着色組成物中のマイクロカ
プセル化顔料の体積平均粒子径及び30日間室温で貯蔵し
た後の体積平均粒子径を、実施例1、比較例1と同様に
測定した。その結果、該着色組成物中のマイクロカプセ
ル化顔料の体積平均粒子径はいずれも、貯蔵前後でほぼ
同等であり、比較例1の結果と比べて貯蔵安定性に優れ
ていることがわかった。
【0292】また、前記のマイクロカプセル化顔料は、
機械的強度、撥水性、耐候性、耐熱性が良好であった。
【0293】次に、実施例11のカラーフィルターにつ
いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果、該カ
ラーフィルターは、凝集ムラもなく、密着性、透明性、
色彩性、コントラストの全てにおいて良好な結果を示
し、比較例1の結果と比べて優れた特性を有することが
わかった。
【0294】
【発明の効果】本発明のマイクロカプセル化顔料を含有
するカラーフィルタ用着色組成物は、水性、油性、両方
の着色組成物に使用でき、特に水性着色組成物において
は、界面活性剤を使用せずとも顔料の分散状態が安定で
凝集を生じにくく、また、マイクロカプセル化顔料が微
小で、さらに顔料密度が高いため、透明性や発色性の良
好な、コントラストに優れた画像が形成でき、また、界
面活性剤の使用が抑えられるため、形成した画像が耐水
性や基板との接着性に優れている、といった特徴を有
し、またその製造方法も簡便であると言う利点を有す
る。
【0295】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> CANON INC. <120> Coloring composition for a color filter containing a microcapsule comprising a polyhydroalkanoate. <130> 4491021 <160> 12 <170> Microsoft Word <210> 1 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 1 tgctggaact gatccagtac 20 <210> 2 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <400> 2 gggttgagga tgctctggat gtg 23 <210> 3 <211> 1680 <212> DNA <213> Pseudomonas cichorii YN2 ; FERM BP-7375 <400> 3 atgagtaaca agagtaacga tgagttgaag tatcaagcct ctgaaaacac 50 cttggggctt aatcctgtcg ttgggctgcg tggaaaggat ctactggctt 100 ctgctcgaat ggtgcttagg caggccatca agcaaccggt gcacagcgtc 150 aaacatgtcg cgcactttgg tcttgaactc aagaacgtac tgctgggtaa 200 atccgggctg caaccgacca gcgatgaccg tcgcttcgcc gatccggcct 250 ggagccagaa cccgctctat aaacgttatt tgcaaaccta cctggcgtgg 300 cgcaaggaac tccacgactg gatcgatgaa agtaacctcg cccccaagga 350 tgtggcgcgt gggcacttcg tgatcaacct catgaccgaa gccatggcgc 400 cgaccaacac cgcggccaac ccggcggcag tcaaacgctt tttcgaaacc 450 ggtggcaaaa gcctgctcga cggcctctcg cacctggcca aggatctggt 500 acacaacggc ggcatgccga gccaggtcaa catgggtgca ttcgaggtcg 550 gcaagagcct gggcgtgacc gaaggcgcgg tggtgtttcg caacgatgtg 600 ctggaactga tccagtacaa gccgaccacc gagcaggtat acgaacgccc 650 gctgctggtg gtgccgccgc agatcaacaa gttctacgtt ttcgacctga 700 gcccggacaa gagcctggcg cggttctgcc tgcgcaacaa cgtgcaaacg 750 ttcatcgtca gctggcgaaa tcccaccaag gaacagcgag agtggggcct 800 gtcgacctac atcgaagccc tcaaggaagc ggttgatgtc gttaccgcga 850 tcaccggcag caaagacgtg aacatgctcg gcgcctgctc cggcggcatc 900 acttgcaccg cgctgctggg ccattacgcg gcgattggcg aaaacaaggt 950 caacgccctg accttgctgg tgagcgtgct tgataccacc ctcgacagcg 1000 atgttgccct gttcgtcaat gaacagaccc ttgaagccgc caagcgccac 1050 tcgtaccagg ccggcgtact ggaaggccgc gacatggcga aggtcttcgc 1100 ctggatgcgc cccaacgatc tgatctggaa ctactgggtc aacaattacc 1150 tgctaggcaa cgaaccgccg gtgttcgaca tcctgttctg gaacaacgac 1200 accacacggt tgcccgcggc gttccacggc gacctgatcg aactgttcaa 1250 aaataaccca ctgattcgcc cgaatgcact ggaagtgtgc ggcaccccca 1300 tcgacctcaa gcaggtgacg gccgacatct tttccctggc cggcaccaac 1350 gaccacatca ccccgtggaa gtcctgctac aagtcggcgc aactgtttgg 1400 cggcaacgtt gaattcgtgc tgtcgagcag cgggcatatc cagagcatcc 1450 tgaacccgcc gggcaatccg aaatcgcgct acatgaccag caccgaagtg 1500 gcggaaaatg ccgatgaatg gcaagcgaat gccaccaagc ataccgattc 1550 ctggtggctg cactggcagg cctggcaggc ccaacgctcg ggcgagctga 1600 aaaagtcccc gacaaaactg ggcagcaagg cgtatccggc aggtgaagcg 1650 gcgccaggca cgtacgtgca cgaacggtaa 1680 <210> 4 <211> 1683 <212> DNA <213> Pseudomonas cichorii YN2 ; FERM BP-7375 <400> 4 atgcgcgata aacctgcgag ggagtcacta cccacccccg ccaagttcat 50 caacgcacaa agtgcgatta ccggcctgcg tggccgggat ctggtttcga 100 ctttgcgcag tgtcgccgcc catggcctgc gccaccccgt gcacaccgcg 150 cgacacgcct tgaaactggg tggtcaactg ggacgcgtgt tgctgggcga 200 caccctgcat cccaccaacc cgcaagaccg tcgcttcgac gatccggcgt 250 ggagtctcaa tcccttttat cgtcgcagcc tgcaggcgta cctgagctgg 300 cagaagcagg tcaagagctg gatcgacgaa agcaacatga gcccggatga 350 ccgcgcccgt gcgcacttcg cgttcgccct gctcaacgat gccgtgtcgc 400 cgtccaacag cctgctcaat ccgctggcga tcaaggaaat cttcaactcc 450 ggcggcaaca gcctggtgcg cgggatcggc catctggtcg atgacctctt 500 gcacaacgat ggcttgcccc ggcaagtcac caggcatgca ttcgaggttg 550 gcaagaccgt cgccaccacc accggcgccg tggtgtttcg caacgagctg 600 ctggagctga tccaatacaa gccgatgagc gaaaagcagt attccaaacc 650 gctgctggtg gtgccgccac agatcaacaa gtactacatt tttgacctca 700 gcccccataa cagcttcgtc cagttcgcgc tcaagaacgg cctgcaaacc 750 ttcgtcatca gctggcgcaa tccggatgta cgtcaccgcg aatggggcct 800 gtcgacctac gtcgaagcgg tggaagaagc catgaatgtc tgccgggcaa 850 tcaccggcgc gcgcgaggtc aacctgatgg gcgcctgcgc tggcgggctg 900 accattgctg ccctgcaggg ccacttgcaa gccaagcgac agctgcgccg 950 cgtctccagc gcgacgtacc tggtgagcct gctcgacagc caactggaca 1000 gcccggccac actcttcgcc gacgaacaga ccctggaggc ggccaagcgc 1050 cgctcctacc agaaaggtgt gctggaaggc cgcgacatgg ccaaggtttt 1100 cgcctggatg cgccccaacg atttgatctg gagctacttc gtcaacaatt 1150 acctgatggg caaggagccg ccggcgttcg acattctcta ctggaacaat 1200 gacaacacac gcctgccggc cgccctgcat ggtgacttgc tggacttctt 1250 caagcacaac ccgctgagcc atccgggtgg cctggaagtg tgcggcaccc 1300 cgatcgactt gcaaaaggtc accgtcgaca gtttcagcgt ggccggcatc 1350 aacgatcaca tcacgccgtg ggacgcggtg tatcgctcaa ccctgttgct 1400 cggtggcgag cgtcgctttg tcctggccaa cagcggtcat gtgcagagca 1450 ttctcaaccc gccgaacaat ccgaaagcca actacctcga aggtgcaaaa 1500 ctaagcagcg accccagggc ctggtactac gacgccaagc ccgtcgacgg 1550 tagctggtgg acgcaatggc tgggctggat tcaggagcgc tcgggcgcgc 1600 aaaaagaaac ccacatggcc ctcggcaatc agaattatcc accgatggag 1650 gcggcgcccg ggacttacgt gcgcgtgcgc tga 1683 <210> 5 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 5 ggaccaagct tctcgtctca gggcaatgg 29 <210> 6 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 6 cgagcaagct tgctcctaca ggtgaaggc 29 <210> 7 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 7 gtattaagct tgaagacgaa ggagtgttg 29 <210> 8 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 8 catccaagct tcttatgatc gggtcatgcc 30 <210> 9 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 9 cgggatccag taacaagagt aacgatgagt 30 <210> 10 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 10 cgatctcgag ttaccgttcg tgcacgtacg 30 <210> 11 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 11 cgggatcccg cgataaacct gcgagggagt 30 <210> 12 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer for PCR multiplication <400> 12 cgatctcgag gcgcacgcgc acgtaagtcc 30
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー液晶表示装置の基本構造の断面
図である。
【符号の説明】
1 偏光板 2 ガラスなどの透明基板 3 ブラックマトリックス 4 下地層 5 保護膜 6 共通電極 7 配向膜 8 液晶化合物 9 配向膜 10 画素電極 11 透明基板 12 偏光板 13 バックライト光 14 カラーフィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1335 505 G02F 1/1335 505 G03F 7/004 505 G03F 7/004 505 514 514 (72)発明者 本間 務 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 矢野 哲哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AA02 AB13 AD01 CC12 DA10 2H048 BA02 BA11 BA45 BA48 BA55 BA62 BA64 BB03 BB14 BB32 BB42 2H091 FA02 FB02 FB12 4J037 AA29 CB10 EE03 FF15

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリヒドロキシアルカノエートによって
    顔料粒子の表面の少なくとも一部を被覆した色材と、該
    色材の分散用媒体と、を含有することを特徴とするカラ
    ーフィルタ用着色組成物。
  2. 【請求項2】 ポリヒドロキシアルカノエートが、式
    [1]から式[10]に示すモノマーユニットからなる
    群より選択される少なくとも一つを有するポリヒドロキ
    シアルカノエートである、請求項1に記載のカラーフィ
    ルタ用着色組成物。 【化1】 (ただし、該モノマーユニットは、式中R1およびaの組
    合せが下記のいずれかであるモノマーユニットからなる
    群より選択される少なくとも一つである。R1が水素原子
    (H)でありaが0から10の整数のいずれかであるモノマ
    ーユニット、R1が ハロゲン原子でありaが1から10の整
    数のいずれかであるモノマーユニット、R1がカルボキ
    シル基あるいはその塩であり、aが1から10の整数である
    モノマーユニット、R1が 発色団でありaが1から10の整
    数のいずれかであるモノマーユニット、R1が、 【化2】 でありaが1から7の整数のいずれかであるモノマーユニ
    ット。) 【化3】 (ただし、式中bは0から7の整数のいずれかを表し、R2
    は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
    2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
    す。) 【化4】 (ただし、式中cは1から8の整数のいずれかを表し、R3
    は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
    2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
    す。) 【化5】 (ただし、式中dは0から7の整数のいずれかを表し、R4
    は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
    2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
    す。) 【化6】 (ただし、式中eは1から8の整数のいずれかを表し、R
    5は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-C
    3、-C25、-C37、-CH3、-C25、-C37
    らなる群から選ばれたいずれか1つを表す。) 【化7】 (ただし、式中fは0から7の整数のいずれかを表す。) 【化8】 (ただし、式中gは1から8の整数のいずれかを表す。) 【化9】 (ただし、式中hは1から7の整数のいずれかを表し、R
    6は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、 -
    COOR'、-SO2R''、-CH3、-C25、-C37、-
    CH(CH3)2、-C(CH3)3からなる群から選ばれたい
    ずれか1つを表し、ここでR'は水素原子(H)、Na、
    K、-CH3、-C25のいずれかであり、R''は-OH、
    -ONa、-OK、ハロゲン原子、-OCH3、-OC25
    のいずれかである。) 【化10】 (ただし、式中iは1から7の整数のいずれかを表し、R
    7は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-C
    OOR'、-SO2R''からなる群から選ばれたいずれか
    1つを表し、ここでR'は水素原子(H)、Na、K、-C
    3、-C25のいずれかであり、R''は-OH、-ON
    a、-OK、ハロゲン原子、-OCH3、-OC 25のいず
    れかである。) 【化11】 (ただし、式中jは1から9の整数のいずれかを表す。)
  3. 【請求項3】 該ポリヒドロキシアルカノエートが親水
    性官能基を有する請求項1に記載のカラーフィルタ用着
    色組成物。
  4. 【請求項4】 該ポリヒドロキシアルカノエートがアニ
    オン性官能基を有する請求項3に記載のカラーフィルタ
    用着色組成物。
  5. 【請求項5】 該ポリヒドロキシアルカノエートがカル
    ボキシル基を有する請求項4に記載のカラーフィルタ用
    着色組成物。
  6. 【請求項6】 前記カルボキシル基が、式[11]に示
    すモノマーユニットからなる群より選択される少なくと
    も一つにより導入されている請求項5に記載のカラーフ
    ィルタ用着色組成物。 【化12】 (ただし、kが1から10の整数のいずれかである。)
  7. 【請求項7】 前記ポリヒドロキシアルカノエートのモ
    ノマーユニット組成が前記色材の内側から外側に向かう
    方向において変化していることを特徴とする請求項2に
    記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  8. 【請求項8】 前記ポリヒドロキシアルカノエートの少
    なくとも一部が、化学修飾されたポリヒドロキシアルカ
    ノエートであることを特徴とする請求項2に記載のカラ
    ーフィルタ用着色組成物。
  9. 【請求項9】 前記の化学修飾されたポリヒドロキシア
    ルカノエートが、少なくともグラフト鎖を有するポリヒ
    ドロキシアルカノエートであることを特徴とする請求項
    8に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  10. 【請求項10】 前記グラフト鎖が、エポキシ基を有す
    るモノマーユニットを少なくとも含むポリヒドロキシア
    ルカノエートの化学修飾によるグラフト鎖であることを
    特徴とする請求項9に記載のカラーフィルタ用着色組成
    物。
  11. 【請求項11】 前記グラフト鎖が、アミノ基を有する
    化合物のグラフト鎖であることを特徴とする請求項9ま
    たは10に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  12. 【請求項12】 前記アミノ基を有する化合物が、末端
    アミノ変性化合物であることを特徴とする請求項11に
    記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  13. 【請求項13】 前記末端アミノ変性化合物が、ポリビ
    ニルアミン、ポリエチレンイミン、末端アミノ変性ポリ
    シロキサンからなる群より選択される少なくとも一つで
    あることを特徴とする請求項12に記載のカラーフィル
    タ用着色組成物。
  14. 【請求項14】 前記ポリヒドロキシアルカノエートの
    少なくとも一部が、架橋化されたポリヒドロキシアルカ
    ノエートであることを特徴とする請求項8に記載のカラ
    ーフィルタ用着色組成物。
  15. 【請求項15】 前記架橋化されたポリヒドロキシアル
    カノエートが、エポキシ基を有するモノマーユニットを
    少なくとも含むポリヒドロキシアルカノエートが架橋化
    されたポリヒドロキシアルカノエートであるであること
    を特徴とする請求項14に記載のカラーフィルタ用着色
    組成物。
  16. 【請求項16】 前記架橋化されたポリヒドロキシアル
    カノエートが、ジアミン化合物、無水コハク酸、2-エチ
    ル-4-メチルイミダゾール、電子線照射からなる群より
    選択される少なくとも一つにより架橋化されたポリヒド
    ロキシアルカノエートであることを特徴とする請求項1
    4または15に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
  17. 【請求項17】 前記ジアミン化合物がヘキサメチレン
    ジアミンであることを特徴とする請求項16に記載のカ
    ラーフィルタ用着色組成物。
  18. 【請求項18】 色材と、該色材の分散用媒体と、を含
    有するカラーフィルタ用着色組成物の製造方法であっ
    て、 水性媒体に分散された顔料粒子の表面に固定されたポリ
    ヒドロキシアルカノエート合成酵素の存在下で、3-ヒド
    ロキシアシルCoAを基質として、ポリヒドロキシアルカ
    ノエート合成反応を行うことで該顔料表面の少なくとも
    一部をポリヒドロキシアルカノエートで被覆して色材を
    得る工程と、該色材を分散用媒体に分散する工程と、を
    有するカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  19. 【請求項19】 ポリヒドロキシアルカノエートが、式
    [1]から式[10]に示すモノマーユニットからなる
    群より選択される少なくとも一つを有するポリヒドロキ
    シアルカノエートであり、それぞれ対応する3-ヒドロキ
    シアシル補酵素Aが式[12]から式[21]に示す3-
    ヒドロキシアシル補酵素Aのいずれかである、請求項1
    8に記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。 【化13】 (ただし、該モノマーユニットは、式中R1およびaの組
    合せが下記のいずれかであるモノマーユニットからなる
    群より選択される少なくとも一つである。R1が 水素原
    子(H)でありaが0から10の整数のいずれかであるモノ
    マーユニット、R1が ハロゲン原子でありaが1から10の
    整数のいずれかであるモノマーユニット、R1がカルボ
    キシル基あるいはその塩であり、aが1から10の整数であ
    るモノマーユニット、R1が 発色団でありaが1から10の
    整数のいずれかであるモノマーユニット、R1が、 【化14】 でありaが1から7の整数のいずれかであるモノマーユニ
    ット。) 【化15】 (ただし、式中bは0から7の整数のいずれかを表し、R2
    は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
    2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
    す。) 【化16】 (ただし、式中cは1から8の整数のいずれかを表し、R3
    は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
    2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
    す。) 【化17】 (ただし、式中dは0から7の整数のいずれかを表し、R4
    は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-CF3、-C
    2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれか1つを表
    す。) 【化18】 (ただし、式中eは1から8の整数のいずれかを表し、R
    5は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-C
    3、-C25、-C37、-CH3、-C25、-C37
    らなる群から選ばれたいずれか1つを表す。) 【化19】 (ただし、式中fは0から7の整数のいずれかを表す。) 【化20】 (ただし、式中gは1から8の整数のいずれかを表す。) 【化21】 (ただし、式中hは1から7の整数のいずれかを表し、R
    6は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、 -
    COOR'、-SO2R''、-CH3、-C25、-C37、-
    CH(CH3)2、-C(CH3)3からなる群から選ばれたい
    ずれか1つを表し、ここでR'は水素原子(H)、Na、
    K、-CH3、-C25のいずれかであり、R''は-OH、
    -ONa、-OK、ハロゲン原子、-OCH3、-OC25
    のいずれかである。) 【化22】 (ただし、式中iは1から7の整数のいずれかを表し、R
    7は水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO2、-C
    OOR'、-SO2R''からなる群から選ばれたいずれか
    1つを表し、ここでR'は水素原子(H)、Na、K、-C
    3、-C25のいずれかであり、R''は-OH、-ON
    a、-OK、ハロゲン原子、-OCH3、-OC 25のいず
    れかである。) 【化23】 (ただし、式中jは1から9の整数のいずれかを表す。) 【化24】 (ただし、前記式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵
    素Aを表し、式中R1およびaの組合せが下記のいずれかで
    ある群より選択される少なくとも一つであり、かつ、前
    記式[1]で表されるモノマーユニットにおけるR1およ
    びaと対応する。R1が 水素原子(H)でありaが0から10
    の整数のいずれかであるモノマーユニット、R1が ハロ
    ゲン原子でありaが1から10の整数のいずれかであるモノ
    マーユニット、R1がカルボキシル基あるいはその塩で
    あり、aが1から10の整数であるモノマーユニット、R1が
    発色団でありaが1から10の整数のいずれかであるモノマ
    ーユニット、R1が、 【化25】 でありaが1から7の整数のいずれかであるモノマーユニ
    ット。) 【化26】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
    を表し、bは前記式[2]で表されるモノマーユニット
    におけるbと対応する0から7の整数のいずれかを表し、R
    2は前記式[2]で表されるモノマーユニットにおけるR
    2と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO
    2、-CF3、-C2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれ
    か1つを表す。) 【化27】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
    を表し、cは前記式[3]で表されるモノマーユニット
    におけるcと対応する1から8の整数のいずれかを表し、R
    3は前記式[3]で表されるモノマーユニットにおけるR
    3と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、-NO
    2、-CF3、-C2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいずれ
    か1つを表す。) 【化28】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
    を表し、dは前記式[4]で表されるモノマーユニット
    におけるdと対応する0から7の整数のいずれかを表し、R
    4は前記式[4]で表されるモノマーユニットにおける
    R4と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原子、-CN、
    -NO2、-CF3、-C2F5、-C3F7からなる群から選ばれたいず
    れか1つを表す。) 【化29】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
    Aを表し、eは前記化学式[5]で表されるモノマーユニ
    ットにおけるeと対応する1から8の整数のいずれかを
    表し、R5は前記化学式[5]で表されるモノマーユニッ
    トにおけるR5と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原
    子、-CN、-NO2、-CF3、-C25、-C37、-CH
    3、-C25、-C37からなる群から選ばれたいずれか
    1つを表す。) 【化30】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
    を表し、fは前記式[6]で表されるモノマーユニット
    におけるfと対応する0から7の整数のいずれかを表
    す。) 【化31】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素A
    を表し、gは前記式[7]で表されるモノマーユニット
    におけるgと対応する1から8の整数のいずれかを表
    す。) 【化32】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
    Aを表し、hは前記化学式[8]で表されるモノマーユニ
    ットにおけるhと対応する1から7の整数のいずれかを
    表し、R6は前記化学式[8]で表されるモノマーユニッ
    トにおけるR6と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原
    子、-CN、-NO2、 -COOR'、-SO2R''、-C
    3、-C25、-C37、-CH(CH3)2、-C(CH3)3
    からなる群から選ばれたいずれか1つを表し、ここで
    R'は水素原子(H)、Na、K、-CH3、-C25のいず
    れかであり、R''は-OH、-ONa、-OK、ハロゲン
    原子、-OCH3、-OC25のいずれかである。) 【化33】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
    Aを表し、iは前記化学式[9]で表されるモノマーユニ
    ットにおけるiと対応する1から7の整数のいずれかを
    表し、R7は前記化学式[9]で表されるモノマーユニッ
    トにおけるR7と対応する、水素原子(H)、ハロゲン原
    子、-CN、-NO2、-COOR'、-SO2R''からなる
    群から選ばれたいずれか1つを表し、ここでR'は水素
    原子(H)、Na、K、-CH3、-C25のいずれかであ
    り、R''は-OH、-ONa、-OK、ハロゲン原子、-O
    CH3、-OC25のいずれかである。) 【化34】 (ただし、式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵素
    Aを表し、jは前記化学式[10]で表されるモノマーユニ
    ットにおけるjと対応する1から9の整数のいずれかを
    表す。)
  20. 【請求項20】 該ポリヒドロキシアルカノエートが親
    水性官能基を有することを特徴とする、請求項18に記
    載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  21. 【請求項21】 該ポリヒドロキシアルカノエートがア
    ニオン性官能基を有する請求項20に記載のカラーフィ
    ルタ用着色組成物の製造方法。
  22. 【請求項22】 該ポリヒドロキシアルカノエートがカ
    ルボキシル基を有する請求項21に記載のカラーフィル
    タ用着色組成物の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記カルボキシル基が、式[11]に
    示すモノマーユニットからなる群より選択される少なく
    とも一つにより導入されたものであり、それぞれ対応す
    る3-ヒドロキシアシル補酵素Aが式[22]に示す3-ヒ
    ドロキシアシル補酵素Aのいずれかである、請求項22
    に記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。 【化35】 (ただし、kは1から10の整数のいずれかである。) 【化36】 (ただし、前記式中-SCoA はアルカン酸に結合した補酵
    素Aを表し、式中kは前記式[11]で表されるモノマー
    ユニットにおけるkと対応し、1から10の整数のいずれか
    である。)
  24. 【請求項24】 前記3-ヒドロキシアシル補酵素Aの組
    成を経時的に変化させることにより、前記ポリヒドロキ
    シアルカノエートの3-ヒドロキシアルカン酸ユニット組
    成を前記色材の内側から外側に向かう方向において変化
    させることを特徴とする請求項19に記載のカラーフィ
    ルタ用着色組成物の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記製造方法が、前記顔料粒子を被覆
    するポリヒドロキシアルカノエートの少なくとも一部に
    化学修飾を施す工程をさらに有する請求項19に記載の
    カラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  26. 【請求項26】 前記の化学修飾を施す工程が、ポリヒ
    ドロキシアルカノエートの少なくとも一部にグラフト鎖
    を付加せしむ工程であることを特徴とする請求項25に
    記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  27. 【請求項27】 前記グラフト鎖を付加せしむ工程が、
    ポリヒドロキシアルカノエートの少なくとも一部と、末
    端に反応性官能基を有する化合物とを反応させる工程で
    あることを特徴とする請求項26に記載のカラーフィル
    タ用着色組成物の製造方法。
  28. 【請求項28】 前記ポリヒドロキシアルカノエート
    が、エポキシ基を有するモノマーユニットを少なくとも
    含むポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴と
    する請求項27に記載のカラーフィルタ用着色組成物の
    製造方法。
  29. 【請求項29】 前記の末端に反応性官能基を有する化
    合物が、アミノ基を有する化合物であることを特徴とす
    る請求項27または28に記載のカラーフィルタ用着色
    組成物の製造方法。
  30. 【請求項30】 前記アミノ基を有する化合物が、末端
    アミノ変性化合物であることを特徴とする請求項29に
    記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  31. 【請求項31】 前記末端アミノ変性化合物が、ポリビ
    ニルアミン、ポリエチレンイミン、末端アミノ変性ポリ
    シロキサンからなる群より選択される少なくとも一つで
    あることを特徴とする請求項30に記載のカラーフィル
    タ用着色組成物の製造方法。
  32. 【請求項32】 前記の化学修飾を施す工程が、ポリヒ
    ドロキシアルカノエートの少なくとも一部を架橋化せし
    む工程であることを特徴とする請求項25に記載のカラ
    ーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  33. 【請求項33】 前記架橋化工程が、ポリヒドロキシア
    ルカノエートの少なくとも一部と架橋剤とを反応させる
    工程であることを特徴とする請求項32に記載のカラー
    フィルタ用着色組成物の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記ポリヒドロキシアルカノエート
    が、エポキシ基を有するモノマーユニットを少なくとも
    含むポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴と
    する請求項33に記載のカラーフィルタ用着色組成物の
    製造方法。
  35. 【請求項35】 前記架橋剤が、ジアミン化合物、無水
    コハク酸、2-メチル−4−メチルイミダゾールからなる
    群より選択される少なくとも一つであることを特徴とす
    る請求項33または34に記載のカラーフィルタ用着色
    組成物の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記ジアミン化合物がヘキサメチレン
    ジアミンであることを特徴とする請求項35に記載のカ
    ラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記架橋化工程が、ポリヒドロキシア
    ルカノエートに電子線を照射する工程であることを特徴
    とする請求項32に記載のカラーフィルタ用着色組成物
    の製造方法。
  38. 【請求項38】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素が、該酵素の生産能を有する微生物、または該生産能
    に関与する遺伝子を宿主微生物に導入した形質転換体に
    より生産されるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素
    である、請求項18〜23のいずれかに記載のカラーフ
    ィルタ用着色組成物の製造方法。
  39. 【請求項39】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、シュードモナス属(Pseu
    domonas sp.)に属する微生物である、請求項38に記
    載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  40. 【請求項40】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、シュードモナス・プチダ
    ・P91株(Pseudomonas putida P91、FERM BP-7373)、
    シュードモナス・チコリアイ・H45株(Pseudomonas ci
    chorii H45、FERM BP-7374)、シュードモナス・チコリ
    アイ・YN2株(Pseudomonas cichoriiYN2、FERM BP-737
    5)、シュードモナス・ジェッセニイ・P161株(Pseudo
    monasjessenii P161、FERM BP-7376)からなる群から
    選択される少なくとも1つ以上の微生物である、請求項
    39に記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  41. 【請求項41】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、バークホルデリア属(Bu
    rkholderia sp.)に属する微生物である、請求項38に
    記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  42. 【請求項42】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、バークホルデリア・セパ
    シア・KK01株(Burkholderia cepacia KK01、FERM BP-4
    235)、バークホルデリア属・OK3株(Burkholderia sp.
    OK3、FERMP-17370)、バークホルデリア属・OK4株(Bu
    rkholderia sp. OK4、FERM P-17371)からなる群から選
    択される少なくとも1つの微生物である、請求項41に
    記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  43. 【請求項43】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、アルカリゲネス属(Alca
    ligenes sp.)に属する微生物である、請求項38に記
    載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  44. 【請求項44】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、アルカリゲネス属・TL2
    株(Alcaligenes sp. TL2、FERM BP-6913)である、請
    求項43に記載のカラーフィルタ用着色組成物の製造方
    法。
  45. 【請求項45】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、ラルストーニャ属(Rals
    tonia sp.)に属する微生物である、請求項38に記載
    のカラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  46. 【請求項46】 ポリヒドロキシアルカノエート合成酵
    素の生産能を有する微生物が、ラルストーニャ・ユート
    ロファ・TB64株(Ralstonia eutropha TB64、FERM BP-6
    933)である、請求項45に記載のカラーフィルタ用着
    色組成物の製造方法。
  47. 【請求項47】 前記ポリヒドロキシアルカノエート合
    成酵素の生産能を有する形質転換体の宿主微生物が、大
    腸菌(Escheichia coli)である、請求項38に記載のカ
    ラーフィルタ用着色組成物の製造方法。
  48. 【請求項48】 前記ポリヒドロキシアルカノエートの
    分子量が1、000から10、000、000であることを特徴とす
    る請求項1から17に記載のカラーフィルタ用着色組成
    物。
  49. 【請求項49】 前記ポリヒドロキシアルカノエートの
    分子量が3、000から1、000、000であることを特徴とす
    る請求項48に記載のカラーフィルタ用着色組成物。
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