JP3848048B2 - ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素及び該酵素をコードする遺伝子 - Google Patents

ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素及び該酵素をコードする遺伝子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリヒドロキシアルカノエート(以下PHAと記載)合成酵素、該酵素をコードする遺伝子、該遺伝子を含む組換えベクター、該ベクターにより形質転換された形質転換体、該形質転換体を利用したPHA合成酵素の製造方法及び該形質転換体を利用したPHAの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで、多くの微生物がポリ−3−ヒドロキシ酪酸(PHB)あるいはその他のPHAを生産し、菌体内に蓄積することが報告されてきた(「生分解性プラスチックハンドブック」、生分解性プラスチック研究会編、(株)エヌ・ティー・エス発行、P178−197、1995)。これらのポリマーは、従来のプラスチックと同様に、溶融加工等により各種製品の生産に利用することができる。さらに、生分解性であるがゆえに、自然界で微生物により完全分解されるという利点を有しており、従来の多くの合成高分子化合物のように自然環境に残留して汚染を引き起こすことがない。また、生体適合性にも優れており、医療用軟質部材等としての応用も期待されている。
【0003】
このような微生物産生PHAは、その生産に用いる微生物の種類や培地組成、培養条件等により、様々な組成や構造のものとなり得ることが知られており、これまで主に、PHAの物性の改良という観点から、このような組成や構造の制御に関する研究がなされてきた。
【0004】
例えば、アルカリゲネス・ユウトロファス H16株(Alcaligenes eutropus H16、ATCC No.17699)及びその変異株は、その培養時の炭素源を変化させることによって、3−ヒドロキシ酪酸(3HB)と3−ヒドロキシ吉草酸(3HV)との共重合体を様々な組成比で生産することが報告されている(特表平6−15604号公報、特表平7−14352号公報、特表平8−19227号公報等)。
【0005】
また、特許公報第2642937号では、シュードモナス・オレオボランス・ATCC29347株(Pseudomonas oleovorans ATCC29347)に、炭素源として非環状脂肪族炭化水素を与えることにより、炭素数が6から12までの3−ヒドロキシアルカノエートのモノマーユニットを有するPHAが生産されることが開示されている。
【0006】
特開平5−74492号公報では、メチロバクテリウム属(Methylobacterium sp.)、パラコッカス属(Paracoccus sp.)、アルカリゲネス属(Alcaligenes sp.)、シュードモナス属(Pseudomonas sp.)の微生物を、炭素数3から7の第一アルコールに接触させることにより、3HBと3HVとの共重合体を生産させる方法が開示されている。
【0007】
特開平5−93049号公報、及び、特開平7−265065号公報では、アエロモナス・キャビエ(Aeromonas caviae)を、オレイン酸やオリーブ油を炭素源として培養することにより、3HBと3−ヒドロキシヘキサン酸(3HHx)の2成分共重合体が生産されることが開示されている。
【0008】
特開平9−191893号公報では、コマモナス・アシドボランス・IFO13852株(Comamonas acidovorans IFO13852)が、グルコン酸及び1,4−ブタンジオールを炭素源として用いた培養により、3HBと4−ヒドロキシ酪酸とをモノマーユニットとして持つポリエステルを生産することが開示されている。
【0009】
さらに、ある種の微生物では、様々な置換基、例えば、不飽和炭化水素から得られる基、エステル基、アリル基、シアノ基、ハロゲン化炭化水素から得られる基、エポキシド等が導入されたPHAを生産することが報告されており、このような手法によって微生物産生PHAの物性改良を目指す試みもなされ始めている。
【0010】
このようなポリマーの一つとして、側鎖にフェニル基をもつPHAの開発が行われている。例えば、Makromol. Chem., 191, 1957-1965(1990); Macromolecules, 24, 5256-5260(1991); Chirality,3,492-494(1991)等では、シュードモナス・オレオボランスが3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸(3HPV)をモノマーユニットとして含むPHAを生産することが報告されており、3HPVが含まれることに起因すると思われる、ポリマー物性の変化が認められている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、微生物産生PHAにおいては、その生産に用いる微生物の種類や培地組成、培養条件等を変えることにより、何通りかの組成・構造のものが得られているが、微生物あるいはPHA合成酵素それぞれにおいて基質特異性が大きく異なるため、公知の微生物あるいはPHA合成酵素のみでは様々な使用目的に広く適合した各種モノマー単位の組成を含むPHAを合成することは困難であった。
【0012】
ここで、前述のような、置換基を側鎖に導入したPHAは、導入した置換基の特性等に起因する、極めて有用な機能・特性を具備した「機能性ポリマー」としての展開も期待でき、そのような機能性と生分解性とを兼ね備えた優れたポリマーを生産し、菌体内に蓄積し得る微生物からのPHA合成酵素をコードする遺伝子の取得、該遺伝子を含む組換えベクター、該ベクターにより形質転換された形質転換体、該形質転換体を利用したPHA合成酵素の製造方法及び該形質転換体を利用したPHAの製造方法の開発は極めて有用かつ重要であると考えられた。
【0013】
本発明はこのようなPHA生産に有用なPHA合成酵素の有用性に鑑みなされたものであり、PHA合成酵素、該酵素をコードする遺伝子、該遺伝子を含む組換えベクター、該ベクターにより形質転換された形質転換体、該形質転換体を利用したPHA合成酵素の製造方法及び該形質転換体を利用したPHAの製造方法を提供することをその目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは、デバイス材料や医用材料等として有用な、新規な側鎖構造を有するPHAの開発を目指し、所望のPHAを生産し菌体内に蓄積する能力を有する新規微生物の探索、及び、このような微生物からのPHA合成酵素をコードする遺伝子の取得、該遺伝子を含む組換えベクター、該ベクターにより形質転換された形質転換体、該形質転換体を利用したPHA合成酵素の製造方法及び該形質転換体を利用したPHAの製造方法の開発について鋭意研究を重ねてきた。
【0015】
その結果、下記式[1]で表される5−(4−フルオロフェニル)吉草酸(FPVA)を合成し、これを原料として、化学式[2]で表される3−ヒドロキシ−5−(4−フルオロフェニル)吉草酸(3HFPV)をモノマーユニットとして含む新規なPHAを生産し菌体内に蓄積する能力を有する新規微生物を見出し、P91株とした。
【0016】
【化1】
Figure 0003848048
【0017】
【化2】
Figure 0003848048
【0018】
また本発明者らは、このP91株が化学式[3]で表される4−フェノキシ−n−酪酸(PxBA)を原料として、化学式[4]で表される3−ヒドロキシ−4−フェノキシ−n−酪酸(3HPxB)をモノマーユニットとして含むPHAを生産し菌体内に蓄積する能力を有することも見出した。
【0019】
【化3】
Figure 0003848048
【0020】
【化4】
Figure 0003848048
【0021】
ここで、3HPxBをモノマーユニットとして含むPHAを生産し菌体内に蓄積する微生物の報告例としては、Macromolecules, 29, 3432-3435, 1996に記載の、シュードモナス・オレオボランスを用いた方法がある。しかしながら、この方法は、8−フェノキシオクタン酸(PxOA)を基質として用いるという点で、P91株におけるPxBAを基質として用いる方法とは全く異なっている。さらに、生産されるPHAに関しては、前述の報告例の方法では、基質であるPxOA由来の3−ヒドロキシ−8−フェノキシオクタン酸と、代謝産物由来の副生物である3−ヒドロキシ−6−フェノキシヘキサン酸及び3HPxBの3種類のモノマーユニットからなる共重合体が生産されるのに対して、P91株は、PxBA由来の3HPxBのみをフェノキシ基含有モノマーユニットとして含むPHAを生産することができる。このような点でも前述の報告例とは根本的に異なる。
【0022】
なお、これまでに、PxBAを基質とした、3HPxBAをモノマーユニットとして含むPHAの微生物生産の報告例はなく、また、3HPxBのみをフェノキシ基含有モノマーユニットとして含むPHAの微生物生産に関する報告例もない。
【0023】
本発明によるP91株の菌学的性質を列挙すれば以下の通りである。
<P91株の菌学的性質>
(形態学的性質)
細胞の形と大きさ:桿菌、0.6μm×1.5μm
細胞の多形性:なし
運動性:あり
胞子形成:なし
グラム染色性:陰性
コロニー形状:円形、全縁なめらか、低凸状、表層なめらか、光沢、クリーム色
(生理学的性質)
カタラーゼ:陽性
オキシダーゼ:陽性
O/F試験:酸化型
硝酸塩の還元:陰性
インドールの生成:陰性
ブドウ糖酸性化:陰性
アルギニンジヒドロラーゼ:陽性
ウレアーゼ:陰性
エスクリン加水分解:陰性
ゼラチン加水分解:陰性
β−ガラクトシダーゼ:陰性
King'sB寒天での蛍光色素産生:陽性
(基質資化能)
ブドウ糖:陽性
L−アラビノース:陰性
D−マンノース:陰性
D−マンニトール:陰性
N−アセチル−D−グルコサミン:陰性
マルトース:陰性
グルコン酸カリウム:陽性
n−カプリン酸:陽性
アジピン酸:陰性
dl−リンゴ酸:陽性
クエン酸ナトリウム:陽性
酢酸フェニル:陽性
【0024】
以上の菌学的性質から、バージェーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー・第1巻(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology,Volume1)(1984年)、及び、バージェーズ・マニュアル・オブ・ディタミネーティブ・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Determinative Bacteriology)第9版(1994年)に基づいて検索したところ 、P91株はシュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)に属すると判明した。従って、この菌株をシュードモナス・プチダ・P91株と命名した。なお、 P91株は寄託番号「FERM P-17409」として、通商産業省、工業技術院、生命工学工業技術研究所、特許微生物寄託センターに寄託されている。
【0025】
本発明者らは、上記課題に基づいて鋭意研究を行った結果、P91株からPHA合成酵素の遺伝子をクローニングすることに成功し、本発明を完成するに至った。
【0026】
すなわち、本発明のPHA合成酵素は、配列番号:1または3に示されるアミノ酸配列を有することを特徴とする。また、配列番号:1または3のアミノ酸配列に対して、これらのアミノ酸配列を有するタンパク質が示すPHA合成酵素活性が損なわれない範囲内で、1以上のアミノ酸の欠失、置換及び付加の少なくとも1種の変異が導入された変異PHA合成酵素も本発明にかかるPHA合成酵素に含まれる。
【0027】
更に、本発明には、配列番号:1または3のアミノ酸配列を有するPHA合成酵素をコードするPHA合成酵素遺伝子が含まれ、その塩基配列としては配列番号:2または4で示されるものを挙げることができる。更に、これらの配列番号:2及び4の塩基配列を変異させて得られる上述した変異PHA合成酵素をコードする変異PHA合成酵素遺伝子も本発明にかかるPHA合成酵素遺伝子に含まれる。
【0028】
さらに本発明には、前記PHA合成酵素遺伝子を含む組換えベクター、該組換えベクターによって形質転換された形質転換体が含まれる。さらに本発明には、この形質転換体を培養し、得られる培養物からPHA合成酵素を取得することを特徴とするPHA合成酵素の製造方法、前記形質転換体を培養し、得られる培養物からPHAを取得することを特徴とするPHAの製造方法が含まれる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明のPHA合成酵素遺伝子は、シュードモナス・プチダ・P91株の菌体から分離されたものである。まず、 PHA合成酵素遺伝子を有する菌株から染色体DNAを取得する。染色体DNAの分離方法は公知の方法を用いることができる。
【0030】
例えば、P91株をLB培地、あるいはM9培地に適当な炭素源を加えたもの等で培養した後、例えば、マーマーらの方法(Journal of Molecular Biology、3巻、208頁、1961年)等により染色体DNAを調製する。この方法により得られた染色体DNAを適当な制限酵素(例えばSau3AI等)を用いて分解し、適当な断片長を有する分解物について、これを連結可能な制限酵素(例えばBamHI等)で切断したベクターに連結し、遺伝子ライブラリーを作製する。ここでの適当な断片長とは、通常のベクターを用いるときは4000〜25000塩基対程度、コスミドあるいはファージベクターを用いるときは15000〜30000塩基対程度である。適当な長さのDNA断片を分取する方法としては、蔗糖密度勾配を用いる方法やアガロースゲルを用いる方法(Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Laboratory出版(1982年))など公知の方法を用いれば良い。
【0031】
ベクターは、宿主微生物において自律的に増殖し得るファージベクターまたはプラスミドベクターが使用される。ファージベクターあるいはコスミドベクターとしては、例えばpWE15、M13、λEMBL3、λEMBL4、λFIXII、λDASHII、λZAPII、λgt10、λgt11、Charon4A、 Charon21A等が挙げられ、プラスミドベクターとしては、例えばpBR系、pUC系、pBluescriptII系、pGEM系、pTZ系、pET系等が挙げられる。その他、 大腸菌やシュードモナス属などの複数の宿主微生物で自律的増殖が可能なベクター等の各種シャトルベクターを使用することもできる。このようなベクターについても上と同様に適当な制限酵素で切断することにより望む断片を得ることができる。
【0032】
染色体DNA断片とベクター断片との連結はDNAリガーゼを用いればよく、例えばライゲーションキット(宝酒造(株)など)を用いて行うことができる。このようにして染色体DNA断片とベクター断片とを連結させ、種々の断片を含む組換えプラスミドの混合物(以下、遺伝子ライブラリーと記載)を作製する。ここで遺伝子ライブラリー作製においては、適当な長さの染色体DNA断片を用いる方法の他に、 P91株からmRNAを抽出精製し、逆転写酵素を利用してcDNA断片を合成する方法(Molecular Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory出版,1982年)を利用することもできる。また、遺伝子ライブラリーを、大腸菌に一度形質転換あるいは形質導入した後、遺伝子ライブラリーを大量に増幅することも可能である(Molecular Cloning,Cold Spring Harbor Laboratory出版,1982年)。
【0033】
宿主微生物への組換えベクターの導入は、公知の方法により行う。例えば、宿主微生物が大腸菌の場合、塩化カルシウム法(Journal of Molecular Biology,53巻,159頁,1970年)、塩化ルビジウム法(Methods in Enzymology,68巻,253頁,1979年)やエレクトロポレーション法(Current Protocols in Molecular Biology,1巻,184頁,1994年)等を利用できる。また、コスミドベクターやファージベクターを利用する場合の形質導入についてはインビトロ・パッケージング法(Current Protocols in Molecular Biology,1巻,571頁,1994年)等を用いることができる。その他、接合伝達による方法も利用可能である。
【0034】
次に、P91株のPHA合成酵素遺伝子を含むDNA断片を得るためのプローブを調製する。
【0035】
PHA合成酵素遺伝子の塩基配列については、既にいくつかの配列が報告されている(Peoples, O. P. and Sinskey,A. J., J. Biol. Chem., 264, 15293 (1989);Huisman, G. W. et al., J. Biol. Chem., 266, 2191 (1991);Pieper,U. et al., FEMS Microbiol. Lett., 96, 73 (1992);Timm, A. and Steinbuchel, A., Eur. J. Biochem., 209, 15 (1992);Matsusaki, H. et al., J. Bacteriol., 180, 6459 (1998))。
【0036】
これらの塩基配列から保存度の高い領域を選択し、オリゴヌクレオチドを設計する。このようなオリゴヌクレオチドとしては、Timm, A. and Steinbuchel, A., Eur. J. Biochem., 209, 15 (1992)により報告された配列が挙げられるが、これに限定されるものではない。オリゴヌクレオチドは例えばアマシャム・ファルマシアバイオテクのカスタム合成サービス等を利用して合成が可能である。
【0037】
次に設計したオリゴヌクレオチドをプライマーとし、P91株の染色体DNAを鋳型としてポリメラーゼ連鎖反応(以下PCRと記載)を行い、PHA合成酵素遺伝子を部分的に増幅する。このようにして得られたPCR増幅断片はP91株のPHA合成酵素遺伝子に100%近い相同性を有する断片であり、コロニーハイブリダイゼーションを行う際のプローブとして高いS/N比を期待することができるとともに、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシー制御を容易なものとすることが可能である。前記のPCR増幅断片を適当な試薬を用いて標識し、前記染色体DNAライブラリーについてコロニーハイブリダイゼーションを行い、PHA合成酵素遺伝子を選抜する(Current Protocols in Molecular Biology,1巻,603頁,1994年)。ここでPCR増幅断片の標識はAlkPhosDirect(アマシャム・ファルマシアバイオテク)などの市販のキットを利用することができる。
【0038】
また、PHA合成酵素遺伝子を含む遺伝子断片の選抜は、上記の遺伝子型を利用した選抜方法以外にもPHA合成の有無を直接評価する表現型を利用した方法に拠ることも可能である。PHA合成の有無を調べる方法としては、例えば、スダンブラックBにより染色する方法(Archives of Biotechnology,71巻,283頁,1970年)、位相差顕微鏡によりPHAの蓄積を調べる方法などを用いることができる。
【0039】
前記の何れかの方法により選抜した大腸菌からアルカリ法(Current Protocols in Molecular Biology、1巻、161頁、1994年)を用いてプラスミドを回収することにより、 PHA合成酵素遺伝子を含むDNA断片を得ることができる。上記DNA断片の塩基配列の決定は、例えばサンガー法(Molecular Cloning,2巻,133頁,1989年)等によって行うことが可能であり、塩基配列自動分析装置、例えばDNAシーケンサー377A(パーキン・エルマー)等を用いてダイプライマー法あるいはダイターミネーター法により行うことができる。
【0040】
なお、上記方法により全塩基配列を決定した後は、化学合成法、染色体DNAを鋳型としたPCR法、あるいは該塩基配列を有するDNA断片の制限酵素による分解等の任意の方法により調製したDNA断片をプローブとしてハイブリダイズすることにより、本発明の遺伝子を得ることが可能である。
【0041】
配列番号:2及び4に本発明のPHA合成酵素遺伝子の塩基配列を、配列番号:1および3に該遺伝子がコードするアミノ酸配列を示すが、先に述べたとおり、該アミノ酸配列を有するポリペプチドがPHA合成活性を有する限り、いくつかの、例えば1もしくは数個のアミノ酸について欠失、置換、付加等の変異があってもよい。また、本発明の遺伝子は、配列番号:1および3で示されるアミノ酸をコードする塩基配列を有するものに加え、縮重コドンにおいてのみ異なる同一のポリペプチドをコードする縮重異性体も包含する。ここで欠失、置換、付加等の変異は、部位突然変異導入方法(Current Protocols in Molecular Biology1巻,811頁,1994年)等により導入可能である。
【0042】
本発明の形質転換体は、本発明の組換えベクターを、該組み換えベクターを作製する際に用いた発現ベクターに適合する宿主中に導入することにより得られる。宿主としては、エシェリチア(Esherichia)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、ラルストーニャ(Ralstonia)属、アルカリゲネス属(Alcaligenes)、コマモナス(Comamonas)属、バルクホルデリア(Burkholderia)属、アグロバクテリウム(Agrobacterium)属、フラボバクテリウム(Flabobacterium)属、ビブリオ(Vibrio)属、エンテロバクター(Enterobacter)、リゾビウム(Rhizobium)属、グルコノバクター(Gluconobacter)属、アシネトバクター(Acinetobacter)属、モラセラ(Moraxella)属、ニトロゾモナス(Nitrosomonas)属、アエロモナス(Aeromonas)属、 パラコッカス(Paracoccus)属、バチルス(Bacillus)属、クロストリヂウム(Clostridium)属、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、コリネバクテリウム(Corynebacterium)属、アルスロバクター(Arthrobacter)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、ミクロコッカス(Micrococcus)属、マイコバクテリウム(Mycobacterium)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、アクチノマイセス(Actinomyces)属、ノカルジア(Nocardia)属、メチロバクテリウム(Methylobacterium)属などの各種細菌が挙げられる。また、サッカロミセス(Saccharomyces)属、カンジダ(Candida)属等の酵母、更には各種かび等が挙げられる。
【0043】
シュードモナス属に属する微生物、例えば大腸菌等の細菌を宿主として用いる場合は、
本発明にかかる組換えベクターは、それ自身が宿主中で自律複製可能であると同時に、プロモーター、PHA合成酵素遺伝子を含むDNA及び転写終結配列等の発現に必要な構成を有するものであることが好ましい。発現ベクターとしては、広範囲の宿主において複製・保持されるRK2複製起点を有するpLA2917(ATCC 37355)やRSF1010複製起点を有するpJRD215(ATCC 37533)等が挙げられるが、広範囲の宿主において複製・保持される複製起点を有するものならば何れも使用可能である。
【0044】
プロモーターは、宿主中で発現できるものであれば何れも使用可能であり、例えば、trpプロモーター、trcプロモーター、tacプロモーター、lacプロモーター、PLプロモーター、PRプロモーター、T7プロモーター、T3プロモーターなどの大腸菌やファージ等に由来するプロモーターを用いることができる。細菌への組換えDNAの導入方法としては、前述した塩化カルシウム法やエレクトロポレーション法等が利用可能である。
【0045】
酵母を宿主として用いる場合は、発現ベクターとして、例えばYEp13、YCp50、pRS系、pYEX系ベクター等が利用可能である。プロモーターとしては、例えばGALプロモーター、AODプロモーター等を用いることができる。酵母への組換え体DNAの導入方法としては、例えばエレクトロポレーション法(Methods Enzymol.,194,182-187(1990))、スフェロプラスト法(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 84, 1929-1933 (1978))、酢酸リチウム法(J. Bacteriol., 153, 163-168 (1983))等が利用可能である。
【0046】
更に、組換えベクターには、発現の抑制あるいは増幅、または誘導のための各種の機能を有する発現制御用の断片や、形質転換体の選択のためのマーカーや抗生物質に対する耐性遺伝子、あるいは、菌体外への分泌を目的としたシグナルをコードする遺伝子などを更に有するものであってもよい。
【0047】
本発明にかかるPHA合成酵素の製造は、例えば、これをコードする遺伝子を有する組換えベクターで宿主を形質転換して得た形質転換体を培養し、培養物(培養菌体又は培養上清)中に遺伝子産物であるPHA合成酵素を生成蓄積させ、培養物からPHA合成酵素を取得することにより行われる。
【0048】
本発明の形質転換体を培養する方法は、宿主の培養に用いられる通常の方法を用いればよい。
【0049】
また培養方法は、バッチ式、流動バッチ式、連続培養、リアクター形式等、通常の微生物の培養に用いるいかなる方法をも用いることができる。
【0050】
大腸菌等の細菌を宿主として得られた形質転換体を培養する培地としては、完全培地あるいは合成培地、例えばLB培地、M9培地等が挙げられる。また、培養温度は25〜37℃の範囲で好気的に8〜72時間培養することによりPHA合成酵素を菌体内に蓄積させ、回収する。炭素源は微生物の増殖に必要であり、例えばグルコース、フラクトース、スクロース、マルトース、ガラクトース、でんぷん等の糖類、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、グリセリン等の多価アルコール類、酢酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、グルコン酸等の有機酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸等の脂肪酸等が利用できる。
【0051】
窒素源としては、例えばアンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩の他、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、麦芽エキス、カゼイン分解物、コーンスティープリカー等の天然物由来のものが挙げられる。また、無機物としては、例えばリン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。培養液に、カナマイシン、アンピシリン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ストレプトマイシン等の抗生物質を添加してもよい。
【0052】
また、プロモーターが誘導性の発現ベクターを用いて形質転換した微生物を培養する場合は、プロモーターの種類に適した誘導物質を培地に添加すればよい。例えば、イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)、テトラサイクリン、インドールアクリル酸(IAA)等が誘導物質として挙げられる。
【0053】
PHA合成酵素の取得及び精製は、得られる培養物中から、菌体または上清を遠心・回収し、菌体破砕、抽出、アフィニティークロマトグラフィー、陽イオン又は陰イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過等を単独でまたは適宜組み合わせることによって行うことができる。得られた精製物質が目的の酵素であることの確認は、通常の方法、例えばSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動、ウエスタンブロッティング等により行うことができる。
【0054】
なお、宿主として微生物を用いた形質転換体の培養、形質転換体によるPHA合成酵素の生産と菌体内への蓄積、並びに、菌体からのPHA合成酵素の回収は、上記の方法に限定されるものではない。
【0055】
また、PHAの製造のために、微生物を宿主として用いた形質転換体を培養する際にも、用いた宿主や宿主中に導入した組換えベクターの構成等に応じた組成の培地及び培養条件を用いて形質転換体を培養し、培養物からPHAを取得する方法を利用することができる。培地や培養条件としては、例えば上記のPHA合成酵素の製造において例示したものが同様に利用できる。
【0056】
菌体からのPHAの回収は、通常行われているクロロホルム等の有機溶媒による抽出が最も簡便ではあるが、有機溶媒が使用しにくい環境中においては、SDS等の界面活性剤による処理、リゾチーム等の酵素による処理、EDTA、次亜塩素酸ナトリウム、アンモニア等の薬剤による処理によってPHA以外の菌体成分を除去して、PHAを回収する方法を用いることもできる。
【0057】
なお、宿主として微生物を用いた形質転換体の培養、形質転換体によるPHAの生産と菌体内への蓄積、並びに、菌体からのPHAの回収は、上記の方法に限定されるものではない。
【0058】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、これら実施例にその技術的範囲を限定するものではない。
【0059】
(実施例1:P91株のPHA合成酵素遺伝子のクローニング)
P91株を100mlのLB培地(1%ポリペプトン、0.5%酵母エキス、0.5%塩化ナトリウム、pH7.4)で、30℃、一晩培養後、マーマーらの方法により染色体DNAを分離回収した。得られた染色体DNAを制限酵素BglIIで完全分解した。ベクターはpUC18を使用し、制限酵素BamHIで切断し、脱リン酸化処理(Molecular Cloning,1巻,572頁,1989年;Cold Spring Harbor Laboratory出版)の後、DNAライゲーションキットVer.II(宝酒造)を用いて染色体DNAのBglII完全分解断片と連結した。次に、この連結DNA断片を用いて大腸菌(Escheichia coli)HB101株を形質転換し、P91株の染色体DNAライブラリーを作製した。
【0060】
次に、P91株のPHA合成酵素遺伝子を含むDNA断片を得るためのプローブ調製を行った。配列番号:5および6の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドを合成し(アマシャムファルマシア・バイオテク)、このオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCRを行い、増幅されてきた断片をプローブとして用いた。プローブの標識化はAlkPhosDirect(アマシャムファルマシア・バイオテク)を利用して行った。得られたプローブを用いてP91株の染色体DNAライブラリーからコロニーハイブリダイゼーション法によってPHA合成酵素遺伝子を含む組換えプラスミドを有する大腸菌を選抜し、アルカリ法によってプラスミドを回収することでPHA合成酵素遺伝子を含むDNA断片を得ることができた。
【0061】
ここで取得した遺伝子断片を不和合性グループであるIncP、IncQ、あるいはIncWの何れにも属さない広宿主域複製領域を含むベクターpBBR122(Mo Bi Tec)に組み換え、この組み換えプラスミドをシュードモナス・プチダP91m1株(PHA合成能欠損株)にエレクトロポレーション法により形質転換したところ、P91m1株のPHA合成能が復帰し、相補性を示した。
【0062】
PHA合成酵素遺伝子を含む断片についてサンガー法により塩基配列を決定した。その結果、配列番号:2および4で示される塩基配列を有するPHA合成酵素遺伝子が該断片中に存在することを確認することができた。また、配列番号:2および4の塩基配列によりコードされるアミノ酸配列を配列番号:1および3にそれぞれ示す。
【0063】
(実施例2:P91株のPHA合成酵素遺伝子の発現ベクターへの組換え)
配列番号:2で示されるPHA合成酵素遺伝子の開始コドン近傍の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(配列番号:7)および終止コドン近傍の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(配列番号:8)を設計・合成し(アマシャムファルマシア・バイオテク)、このオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCRを行い、PHA合成酵素遺伝子の完全長を増幅した(LA−PCRキット;宝酒造)。
【0064】
また、配列番号:4で示されるPHA合成酵素遺伝子の開始コドン近傍の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(配列番号:9)および終止コドン近傍の塩基配列を有するオリゴヌクレオチド(配列番号:10)を設計・合成し(アマシャムファルマシア・バイオテク)、このオリゴヌクレオチドをプライマーとしてPCRを行い、PHA合成酵素遺伝子の完全長を増幅した(LA−PCRキット;宝酒造)。
【0065】
次に、上のようにして得られたPCR増幅断片それぞれについて制限酵素HindIIIを用いて完全分解物し、発現ベクターpTrc99Aの制限酵素HindIIIで切断、脱リン酸化処理(Molecular Cloning,1巻,5.7.2頁,1989年;Cold Spring Harbor Laboratory出版)したものに、DNAライゲーションキットVer.II(宝酒造)を用いて連結した。
【0066】
得られた組換えプラスミドで大腸菌(Escherichia coli HB101)を塩化カルシウム法により形質転換し(宝酒造)、得られた組換え体より回収した組換えプラスミドをそれぞれpP91-C1(配列番号:2由来)、pP91-C2(配列番号:4由来)とした。
【0067】
(実施例3:PHA合成酵素遺伝子組換え大腸菌によるPHA生産−1)
実施例2で得られた組換えプラスミド、pP91-C1(配列番号:2由来)、pP91-C2(配列番号:4由来)で大腸菌(Escherichia coli HB101fB fadB欠損株)を塩化カルシウム法により形質転換し、それぞれの組換えプラスミド由来の組換え大腸菌を得た。
【0068】
pP91-C1組換え株、 pP91-C2組換え株それぞれを酵母エキス0.5%、FPVA0.1%とを含むM9培地200mlに植菌して、37℃、125ストローク/分で振盪培養した。24時間後、菌体を遠心分離によって回収し、冷メタノールで一度洗浄して凍結乾燥した。
【0069】
この凍結乾燥ペレットを100mlのクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブレンフィルターでろ過したのち、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを得た。得られたPHAは、常法に従ってメタノリシスを行ったのち、ガスクロマトグラフィー−質量分析装置(GC−MS,島津QP−5050、EI法)で分析し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同定を行った。その結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
Figure 0003848048
【0071】
(実施例4:PHA合成酵素遺伝子組換え大腸菌によるPHA生産−2)
pP91-C1組換え株、pP91-C2組換え株それぞれを酵母エキス0.5%、PxBA0.2%とを含むM9培地200mlに植菌し、37℃、125ストローク/分で振盪培養した。24時間後、菌体を遠心分離によって回収し、冷メタノールで一度洗浄して凍結乾燥した。
【0072】
この凍結乾燥ペレットを100mlのクロロホルムに懸濁し、60℃で20時間攪拌してPHAを抽出した。抽出液を孔径0.45μmのメンブレンフィルターでろ過したのち、ロータリーエバポレーターで濃縮し、濃縮液を冷メタノール中で再沈殿させ、更に沈殿のみを回収して真空乾燥してPHAを得た。得られたPHAは、常法に従ってメタノリシスを行ったのち、ガスクロマトグラフィー−質量分析装置(GC−MS,島津QP−5050、EI法)で分析し、PHAモノマーユニットのメチルエステル化物の同定を行った。その結果を表2に示す。
【0073】
【表2】
Figure 0003848048
【0074】
【発明の効果】
本発明によれば、PHA合成酵素、該PHA合成酵素をコードする遺伝子、該遺伝子を含む組換えベクターおよび該組換えベクターにより形質転換された形質転換体を提供することができる。本発明にかかるPHA合成酵素遺伝子は、新規な側鎖構造をを有するモノマーを基質としたPHA合成酵素をコードするため、種々の物性を有するPHAを合成するために有用である。
【0075】
【配列表】
Figure 0003848048
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Claims (15)

  1. 配列番号:1で示されるアミノ酸配列を有することを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート合成酵素。
  2. 請求項1に記載のアミノ酸配列をコードするDNAを含むことを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子。
  3. ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素活性を有するポリペプチドをコードするDNAが配列番号:2で示されるものである請求項2に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子。
  4. 配列番号:3で示されるアミノ酸配列を有することを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート合成酵素。
  5. 請求項4に記載のアミノ酸配列をコードするDNAを含むポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子。
  6. ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素活性を有するポリペプチドをコードするDNAが配列番号:4で示されるものである請求項5に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子。
  7. 請求項2、3、5及び6のいずれか一項に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子を含むことを特徴とする組換えベクター。
  8. 請求項7記載の組換えベクターによって宿主を形質転換して得られたものであることを特徴とする形質転換体。
  9. 宿主が微生物である請求項8に記載の形質転換体。
  10. 請求項9に記載の形質転換体を培養し、得られる培養物からポリヒドロキシアルカノエート合成酵素を取得する工程を有することを特徴とするポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の製造方法。
  11. 請求項9に記載の形質転換体を培養し、得られる培養物からポリヒドロキシアルカノエートを取得する工程を有することを特徴とするポリヒドロキシアルカノエートの製造方法。
  12. 少なくとも、基質の5−(4−フルオロフェニル)吉草酸から、対応する3−ヒドロキシ−5−(4−フルオロフェニル)吉草酸へと変換されたモノマーユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート合成を行う酵素活性を有する請求項1または4に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素。
  13. 少なくとも、基質の4−フェノキシ−n−酪酸から、対応する3−ヒドロキシ−4−フェノキシ−n−酪酸へと変換されたモノマーユニットを含むポリヒドロキシアルカノエート合成を行う酵素活性を有する請求項1または4に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素。
  14. ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素活性を有するポリペプチドをコードするDNAは、配列番号:2で示される塩基配列に対して、同一のアミノ酸をコードする縮重コドンにおいてのみ異なるコドンへ変換された縮重異性体の塩基配列を有するものである請求項2に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子。
  15. ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素活性を有するポリペプチドをコードするDNAは、配列番号:4で示される塩基配列に対して、同一のアミノ酸をコードする縮重コドンにおいてのみ異なるコドンへ変換された縮重異性体の塩基配列を有するものである請求項5に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子。
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