JP2003003494A - 構築用コンクリートブロックを使用した擁壁 - Google Patents

構築用コンクリートブロックを使用した擁壁

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JP2003003494A
JP2003003494A JP2001192716A JP2001192716A JP2003003494A JP 2003003494 A JP2003003494 A JP 2003003494A JP 2001192716 A JP2001192716 A JP 2001192716A JP 2001192716 A JP2001192716 A JP 2001192716A JP 2003003494 A JP2003003494 A JP 2003003494A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組付き強度を確保しながらも、形状がシンプ
ルで、構築が簡単に達成できるようにすることにある。 【解決手段】 後部に嵌合部22を設けた本体ブロック
2と、前部にこの本体ブロック2の嵌合部22に嵌着す
ることができる嵌入部34を設けた控えブロック3と
を、本体ブロック2同士が前側で相互に隣接し、且つ控
えブロック3が隣合う本体ブロック2間に位置して法面
側となるように配置されて、各本体ブロック2の位置が
ずれている形態で布積みされ、本体ブロック2の嵌合部
に控えブロック3の嵌入部34が嵌着されて一体状に結
合されている。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、河川の護岸用とし
て、若しくは道路、軌道または土地造成用の法面や土留
め等に積み上げられる構築用コンクリートブロックを使
用した擁壁に関するものである。 【0002】 【従来の技術】道路脇の法面や河川や海岸の堤防の法面
には、侵食や土砂崩れ等を防止する目的で、コンクリー
トブロックを積み上げて擁壁を構築することが一般に行
われており、このブロックは、上記した目的を達成する
ために、一つ一つが大型で縦鉄筋や胴込めコンクリート
をブロックの隙間に構築現場で充填して相互に強固に組
み付けられている。 【0003】周知のように、ブロックの積み上げには所
謂布積みといわれるものが多く取り入れられている。こ
れは横一列に積まれたブロック群の上に、ブロック半個
分だけ左右にずらして上位のブロック群を横一列に積み
上げる方法である。 【0004】そして、上下のブロック間には鉄筋を通し
たり、胴込めコンクリートを充填して、組付き強度を確
保するようになっている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現場で
鉄筋を配したり胴込めコンクリートを打設するのは、構
築作業においてそれだけ手間のかかるものになってお
り、この問題を解消するため、鉄筋を用いないで、また
胴込めコンクリートを打設しない空積み方式も開発され
ている。 【0006】例えば特開2000−87331号公報に
開示された空組擁壁は、同一形状のブロックを、向きを
逆にして前後に対向組み合わせし、且つ布積み形態で構
築したものであるが、前後間の組付きは脚によるものだ
けであり、しかも脚の間に大きな隙間が形成されるの
で、強度に不安を残すものであった。 【0007】この点、特開2001−123466号公
報に開示された擁壁用コンクリートブロックは、形状の
異なるブロックを前後に対向組み合わせして布積みする
ものであり、前後のブロックの組付き強度は極めて高い
ものであるが、形状が複雑であるために型枠の成形に手
間と費用がかかり、成形されたブロックの重量が嵩み、
組立て時の位置合せに手間がかかるといった不満があっ
た。 【0008】よって本発明は、上記した欠点、問題点を
解決するために提案されたもので、組付き強度を確保し
ながらも、形状がシンプルで、構築が簡単に達成できる
ようにすることを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成させるた
め本発明は、後部に嵌合部を設けた本体ブロックと、前
部に該本体ブロックの嵌合部に嵌着することができる嵌
入部を設けた控えブロックとを、本体ブロック同士が前
側で相互に隣接し、且つ控えブロックが隣合う本体ブロ
ック間に位置して法面側となるように配置されて、本体
ブロックの嵌合部に控えブロックの嵌入部が嵌着されて
一体状に結合されていることを特徴とする構築用コンク
リートブロックを使用した擁壁に関するものである。 【0010】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基いて説明すると、本発明における擁壁1は、構築し
た場合に表面側である前面に位置する本体ブロック2
と、法面側、即ち山側である後面側に位置する控えブロ
ック3とを一体的に結合させ、且つ各本体ブロック2
は、横一列に設置されたブロック群の上に、各本体ブロ
ック2の半個分だけ左右方向に位置をずれさせて上段の
ブロック群を横一列に積み上げる布積みの形態である
(図1、9、10、11参照)。 【0011】前記コンクリート製の本体ブロック2は、
厚板状であって直方体形状の前面部21の後面に嵌合部
22を突設した構成で、この嵌合部22は、前面部21
の後面に左右一対の控え部23を突設することで形成し
たものである。 【0012】前記各控え部23は、後脚部24の後端の
外側に第一の縦条部25、内側に第二の縦条部26を設
けた構成で、前面部21の後面にはこの一対の後脚部2
4及び向かい合う一対の第二の縦条部26によって縦方
向で鉤状の嵌合空部27が形成される。 【0013】また、第一の縦条部25は、後脚部24の
外側面部を、上端から中央部分程度にまでかけて上下に
縦溝28を設けて切欠くことにより残存形成されるもの
で、この縦溝28の下端に段部29が形成される(図
2、3、4、5参照)。 【0014】前記コンクリート製の控えブロック3は、
厚板状であって直方体形状の後面部31の前面に嵌入部
32を突設したものであり、この嵌入部32は、後面部
31の中央に前脚部33を突設し、この前脚部33の先
端部両側に嵌入片部34を縦方向に突設したものであ
り、後面部31とこの嵌入部片34との間に嵌入溝35
が形成される(図6、7、8参照)。 【0015】上述した本体ブロック2と控えブロック3
の構成によって擁壁1を構築するには、多数の本体ブロ
ック2を隣合う本体ブロック2同士の側面が接触する形
態で横一列に設置してブロック列を形成し、法面側であ
る後面側にクレーンなどで吊り上げて支持している控え
ブロック3における嵌入部32の嵌入片部34の一方
を、隣合う一方の本体ブロック2の嵌合部22に上方か
ら嵌着させると共に、嵌入片部34の他方を、隣合う他
方の本体ブロック2の嵌合部22に上方から嵌着させる
のである。 【0016】嵌入部32と嵌合部22とのこの嵌着は、
具体的には、控えブロック3の嵌入片部34が本体ブロ
ック2の縦溝28内に上方から嵌入すると同時に、本体
ブロック2の第一の縦条部25が控えブロック3の嵌入
溝35内に下方から嵌入することにより達成されるもの
で、控えブロック3は、左右に並列する二つの本体ブロ
ック2の間にあってこの両者に強固に組み付くことにな
る。 【0017】また、本体ブロック2の第一の縦条部25
は、後脚部24の外側面部を上端から中央部分である高
さの一部にかけて切欠かれているだけであるから、上述
したように控えブロック3の嵌入部32を本体ブロック
2の嵌合部22に上方から嵌着させると、半分まで嵌入
した時点で控えブロック3の嵌入片部34下端が前記段
部29に載って支持される。即ち、控えブロック3は、
二つの本体ブロック2に組み付いた状態においては、上
半分が本体ブロック2の裏面において突出した姿勢にあ
る(特に図1参照)。 【0018】このようにして最下段の並列する本体ブロ
ック2の各隣接部分に控えブロック3を嵌着したなら、
この最下段の本体ブロック2群の上に、ブロック半個分
だけ左右にずらして下から二段目の本体ブロック2群を
横一列に積み上げ、布積みにして同様の構築を行うこと
になる。 【0019】この場合、控えブロック3の上方に突出し
た上半分は、直上に配置される本体ブロック2の嵌合空
部27内に組み付き、控えブロック3の嵌入部32であ
る前脚部33と嵌入部片34の上半部が、本体ブロック
2の後脚部24と第二の縦条部26との間で確固と挟持
される。 【0020】上記のようにして下から順に本体ブロック
2、控えブロック3を所望の段数まで積み上げると、本
体ブロック2と控えブロック3は夫々の嵌合部と嵌入部
とにおいて相互に嵌着して、上下左右の本体ブロック2
と控えブロック3とが強固に組付き、極めて強度の高い
擁壁1を構築することができる。 【0021】そして、前記のように本体ブロック2と控
えブロック3とにより構築された擁壁1と法面との間
に、砕石、栗石、礫等の充填材aを上から投入して空積
みすることになる。 【0022】以上、本発明を図面の実施例に基づいて説
明したが、本発明は上記した実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限り
どのようにでも実施することができる。 【0023】 【発明の効果】以上要するに本発明によれば、本体ブロ
ックと控えブロックとの二重構造であり、しかも控えブ
ロックが左右と上側の本体ブロックに一体的に結合され
るので、きわめて強度が高いばかりでなく、鉄筋を配し
たりコンクリートを別途打設したりする必要はないので
施工の簡略化が図れ、構築時の各ブロックの位置合せも
容易であり、各ブロックの形状もシンプルで成形が容易
である等、多くの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のブロックの構築状態を示す斜視図であ
る。 【図2】本体ブロックの斜視図である。 【図3】本体ブロックの平面図である。 【図4】本体ブロックの側面図である。 【図5】図4のA−A断面図である。 【図6】控えブロックの斜視図である。 【図7】控えブロックの側面図である。 【図8】図7のB−B断面図である。 【図9】本発明のブロックを積んだ状態の一実施例を示
す平面断面図である。 【図10】本発明のブロックを積んだ状態の一実施例を
示す一部断面正面図である。 【図11】本発明のブロックを積んだ状態の一実施例を
示す一部断面側面図である。 【符号の説明】 1 擁壁 2 本体ブロック 21 前面部 22 嵌合部 23 控え部 24 後脚部 25 第一の縦条部 26 第二の縦条部 27 嵌合空部 28 縦溝 29 段部 3 控えブロック 31 後面部 32 嵌入部 33 前脚部 34 嵌入片部 35 嵌入溝

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 後部に嵌合部を設けた本体ブロックと、
    前部に該本体ブロックの嵌合部に嵌着することができる
    嵌入部を設けた控えブロックとを、本体ブロック同士が
    前側で相互に隣接して布積みされ、且つ控えブロックが
    隣合う本体ブロック間に位置して山側となるように配置
    されて、本体ブロックの嵌合部に控えブロックの嵌入部
    が嵌着されて上下左右に一体状に結合されていることを
    特徴とする構築用コンクリートブロックを使用した擁
    壁。
JP2001192716A 2001-06-26 2001-06-26 構築用コンクリートブロックを使用した擁壁 Expired - Lifetime JP3701588B2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101954280B1 (ko) * 2018-02-28 2019-03-05 주식회사 글로벌라이프플랫폼 조립식 인터락킹 블록
KR20210036670A (ko) * 2019-09-26 2021-04-05 장상락 조립형 옹벽구조
KR102596834B1 (ko) * 2023-07-13 2023-11-01 (주)삼화케익블럭 앵커블록을 이용한 옹벽 구조물
KR102608223B1 (ko) * 2023-07-13 2023-11-30 (주)삼화케익블럭 앵커블록을 이용한 옹벽 구조물

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