JPH08109642A - コンクリートブロック - Google Patents

コンクリートブロック

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Publication number
JPH08109642A
JPH08109642A JP27303694A JP27303694A JPH08109642A JP H08109642 A JPH08109642 A JP H08109642A JP 27303694 A JP27303694 A JP 27303694A JP 27303694 A JP27303694 A JP 27303694A JP H08109642 A JPH08109642 A JP H08109642A
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JP
Japan
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concrete block
standing wall
concrete
wall portion
block
Prior art date
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Pending
Application number
JP27303694A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigekichi Matsuoka
重吉 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Matsuoka Concrete Industry Co Ltd
Original Assignee
Matsuoka Concrete Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsuoka Concrete Industry Co Ltd filed Critical Matsuoka Concrete Industry Co Ltd
Priority to JP27303694A priority Critical patent/JPH08109642A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンクリートブロックと設置現場の法面との
間に、支え部材を取り付けることなく、安定的に自立さ
せて積み上げることができて、擁壁その他のコンクリー
ト構築物を容易に構築できる、作業性に優れた、コンク
リートブロックを提供する。 【構成】 コンクリートブロック10は、前方部分より
も後方部分が高い位置にある控え部14を備える他に立
壁部12を備え、この立壁部12は、その上面側に上方
側係合凸部16を備えるとともに、その下面側に、他の
コンクリートブロック10の前記上方側係合凸部16と
係わり合う、下方側係合凹部18を備えている。これら
上方側係合凸部16及び下方側係合凹部18は、下方側
コンクリートブロック10の上に、上方側コンクリート
ブロック10を積み上げた際に、上方側コンクリートブ
ロック10が、後方へ転倒したり、あるいは、前方へ位
置ずれするのを防止するように、相互に係わり合う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、積み上げて、例え
ば、擁壁等のコンクリート構築物を構築するのに好適に
用いることができる、コンクリートブロックに関するも
のである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、コ
ンクリートブロックを積み上げて、擁壁等の前面勾配を
有するコンクリート構築物を構築する方法としては、例
えば、図11に示されるように、設置現場K0に基礎コ
ンクリートブロックK1を設置し、この基礎コンクリー
トブロックK1上に、コンクリートブロックK2を積み
上げた状態で、このコンクリートブロックK2と設置現
場K0の法面K3との間の、コンクリートブロックK2
側に、生コンクリートK4を現場で打設するとともに、
この現場打ちコンクリートK4と前記法面K3との間
に、裏込め材K5を投入し、その後、前記コンクリート
ブロックK2上に、別のコンクリートブロックK6を積
み上げる方法があった。
【0003】しかしながら、このようにコンクリートブ
ロックK2を、基礎コンクリートブロックK1上に設置
する場合、特に、コンクリートブロックK2が、例え
ば、高さが50cm、幅が100cmを超えるような大
型のものである場合には、コンクリートブロックK2の
転倒を防止するため、コンクリートブロックK2と前記
法面K3との間に、支え部材K7を取り付ける必要があ
り、更に、コンクリートブロックK2上に、別のコンク
リートブロックK6を積み上げる際にも、このコンクリ
ートブロックK6と前記法面K3との間に、別の支え部
材K7を取り付ける必要があり、これら支え部材K7の
取り付け作業に手間を要した。
【0004】また、現場打ちコンクリートK4を打設し
たり、あるいは、裏込め材K5を投入する際に、その現
場打ちコンクリートK4あるいは裏込め材K5が、支え
部材K7に当たって、その支え部材K7を落下させてし
まい、支えをなくしたコンクリートブロックK2(K
6)が転倒してしまうという欠点があった。更に、実際
の法面K3は、一定角度で傾いているわけではないの
で、コンクリートブロックK2、K6等と、前記法面K
3との間の間隔も一定ではなく、その間隔に対応する長
さの支え部材K7を準備するのも、大変であった。
【0005】この発明は、上記した課題を解決するため
になされたものであり、その目的とするところは、コン
クリートブロックと設置現場の法面との間に、支え部材
を取り付けることなく、安定的に自立させて積み上げる
ことができて、擁壁その他のコンクリート構築物を容易
に構築できる、作業性に優れたコンクリートブロックを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係るコンクリ
ートブロックは、前記目的を達成するために、次の構成
からなる。
【0007】すなわち、請求項1に係るコンクリーロブ
ロックは、立壁部と、この立壁部の内面側に連設される
とともに、前方部分よりも後方部分が高い位置にある控
え部とを備える。そして、前記立壁部は、その上面側に
上方側係合部を備えるとともに、その下面側に、他のコ
ンクリートブロックの前記上方側係合部と係わり合う、
下方側係合部を備えており、これら上方側及び下方側係
合部は、下方側コンクリートブロックの上に、上方側コ
ンクリートブロックを積み上げた際に、その上方側コン
クリートブロックが、後方へ転倒したり、あるいは、前
方へ位置ずれするのを防止するように、相互に係わり合
うことを特徴とする。
【0008】また、請求項2に係るコンクリーロブロッ
クは、立壁部と、この立壁部の内面側に連設されるとと
もに、前方部分よりも後方部分が高い位置にある控え部
とを備える。そして、前記立壁部の内面側に、他のコン
クリートブロックの前記立壁部の内側面上部に当接する
ことができるような、立壁部の下面より下方側に突き出
る突出部を備えており、下方側コンクリートブロックの
上に、上方側コンクリートブロックを積み上げた際に、
その上方側コンクリートブロックが、後方へ転倒した
り、あるいは、前方へ位置ずれするのを防止するよう
に、その上方側コンクリーロブロックの前記突出部の前
方面と、下方側のコンクリートブロックの前記立壁部の
内側面上部とが当接することを特徴とする。
【0009】また、請求項3に係るコンクリーロブロッ
クは、立壁部と、この立壁部の内面側に連設されるとと
もに、前方部分よりも後方部分が高い位置にある控え部
とを備える。そして、前記控え部は、その下面側に下方
側嵌合凸部を備えるとともに、その上面側の前記立壁部
の内側面との間には、他のコンクリートブロックの下方
側嵌合凸部と嵌まり合う、上方側嵌合凹部を備えてお
り、これら上方側嵌合凹部及び下方側嵌合凸部は、下方
側コンクリートブロックの上に、上方側コンクリートブ
ロックを積み上げた際に、その上方側コンクリートブロ
ックが、後方へ転倒したり、あるいは、前方へ位置ずれ
するのを防止するように、相互に嵌まり合うことを特徴
とする。
【0010】
【作用】下方側コンクリートブロックの上に、上方側コ
ンクリートブロックを積み上げると、下方側コンクリー
トブロックの立壁部の上面側に備えられる上方側係合部
と、上方側コンクリートブロックの立壁部の下面側に備
えられる下方側係合部とが係わり合って、上方側コンク
リートブロックが、後方へ転倒したり、あるいは、前方
へ位置ずれするのを防止できる。
【0011】下方側コンクリートブロックの上に、上方
側コンクリートブロックを積み上げると、上方側コンク
リーロブロックの突出部の前方面が、下方側のコンクリ
ートブロックの立壁部の内側面上部に当接するので、上
方側コンクリートブロックが、後方へ転倒したり、ある
いは、前方へ位置ずれするのを防止できる。
【0012】下方側コンクリートブロックの上に、上方
側コンクリートブロックを積み上げると、下方側コンク
リートブロックの立壁部内側面とその控え部との間に備
えられる上方側嵌合凹部と、上方側コンクリートブロッ
クの控え部の下面側に備えられる下方側嵌合凸部とが嵌
まり合って、上方側コンクリートブロックが、後方へ転
倒したり、あるいは、前方へ位置ずれするのを防止でき
る。
【0013】
【実施例】以下、この発明にかかるコンクリートブロッ
クの実施例を図面に基づいて説明する。
【0014】第1の実施例のコンクリートブロック10
は、例えば、高さが100cm、幅が200cm、控長
が35cm程度の大型のものであって、図1乃至図3に
示されるように、立壁部12と、この立壁部12の内面
側に連設されるとともに、前方部分よりも後方部分が高
い位置にある控え部14とを備えている。具体的には、
この控え部14の後方部分の上面及び下面は、控え部1
4の前方部分の上面及び下面よりも高い位置にあるとと
もに、後方部分より前方部分に向かって下る傾斜面14
aが形成されており、また、その控え部14は、相互に
離間されている、2個の控え部14からなっている。
【0015】これら各控え部14は、その幅方向の長さ
P(図3参照)が、前記立壁部12の幅方向の長さWに
比べて短くなっているとともに、前記立壁部12の内面
側方向に所定の長さL(図2参照)を有している。しか
も、それら控え部14の後方部の一側には、前記立壁部
12の側端方向に延びる突出部T1が設けられている。
そして、各控え部14は、前記立壁部12の側端より内
側に位置するように配置されている。
【0016】もっとも、控え部14は、上記個数に限定
される訳ではなく、例えば、1個であっても良いし、あ
るいは、3個以上であってもよく、また、控え部14の
位置は、必ずしも立壁部12の側端より内側に位置する
ように構成される必要はなく、例えば、立壁部12の側
端に位置しても良い。また、控え部14は、必ずしも上
述した形状に限定される必要はなく、例えば、各控え部
14の後方部には、前記立壁部12の側端方向に延びる
突出部T1のみならず、その反対方向に延びる突出部
(図示せず)を設けることにより、立壁部12の内面側
に現場打ちされ、控え部14の両側に位置する胴込めコ
ンクリートに対して強固に固着するようにしても良い。
【0017】また、この立壁部12は、その上面側に上
方側係合部としての、上方側係合凸部16を備えるとと
もに、その下面側に、他のコンクリートブロック10の
前記上方側係合凸部16と係わり合う、下方側係合部と
しての、下方側係合凹部18を備えている。そして、こ
れら上方側係合凸部16及び下方側係合凹部18は、そ
れらが相互に係わり合って、後に詳述するコンクリート
構築物C1(図4参照)を構築し、下方側コンクリート
ブロック10と上方側コンクリートブロック10との双
方の立壁部12を面一とする際に、下方側コンクリート
ブロック10上に積み上げられる上方側コンクリートブ
ロック10が自立して、後方へ転倒するのを防止するよ
うに、相互に当接することができる当接面16a、18
aをそれぞれ備えている。
【0018】具体的には、上方側係合凸部16は、所定
の厚さL1を有し、且つ立壁部12の幅方向に連続的に
延びている(図2参照)とともに、下方側係合凹部18
は、所定の長さL1を有し(図1参照)、且つ立壁部1
2の幅方向に連続的に延びている。前記当接面16a
は、上方側係合凸部16の後方側に位置するとともに、
前記当接面18aは、下方側係合凹部18の後方側に位
置する。そして、例えば、図4に示されるように、前面
勾配を有するコンクリート構築物を構築する場合におい
て、下方側コンクリートブロック10上に積み上げられ
る上方側コンクリートブロック10は、その控え部14
の後端部下端R1(図1参照)を中心として、回転して
倒れようとするが、前記下方側係合凹部18の後方側の
当接面18aが、前記上方側係合凸部16の後方側の当
接面16aに当接して、上方側コンクリートブロック1
0の後方への転倒を防止する。
【0019】尚、前記実施例では、前記当接面16a、
18aは、相互のほぼ全面にわたって、当接するように
なっているが、必ずしも上記態様に限定される訳ではな
く、各当接面16a、18aは、例えば、一部に凹凸面
を備えて、これら当接面16a、18aの一部の面のみ
が、相互に当接するようになっていても良い。また、上
方側係合凸部16及び下方側係合凹部18は、必ずし
も、コンクリーロブロック10の幅方向の長さW程度備
える必要はなく、前記幅方向の長さWに比べて短い上方
側係合凸部16及び下方側係合凹部18が、立壁部12
の幅方向に一部分のみ備えたり、あるいは同幅方向の複
数箇所に備えたりする構成であってもよい。また、上方
側係合凸部16は、例えば、別体構造物としてのコンク
リートブロック、その他のものを、例えば、ボルト締め
等により、後付けできるようになっていてもよい。
【0020】要するに、前記下方側コンクリートブロッ
ク10の立壁部12の上面側に備えられる上方側係合凸
部16と、上方側コンクリートブロック10の立壁部1
2の下面側に備えられる下方側係合凹部18とが係わり
合って、それら当接面16a、18aが、相互に当接す
ることにより、既述の如く、上方側コンクリートブロッ
ク10を、下方側コンクリートブロック10上に積み上
げる際に、上方側コンクリートブロック10が、後方へ
転倒するのを防止できれば良い。
【0021】また、前面が鉛直となったコンクリート構
築物を構築する場合においては、下方側コンクリートブ
ロック10上に積み上げられる上方側コンクリートブロ
ック10は、重心のある立壁部12側方向へ、すなわ
ち、前方へ位置ずれし易い傾向にあるが、このような場
合においても、上方側コンクリートブロック10の下方
側係合凹部18の当接面18aが、下方側コンクリート
ブロック10の上方側係合凸部16の当接面16aに当
接することにより、上方側コンクリートブロック10
は、下方側コンクリートブロック10に対して、前方へ
位置ずれすることはない。もっとも、上方側係合凸部1
6及び下方側係合凹部18は、ともに図示実施例の形状
に限定される訳ではなく、その形状は、任意に変更可能
であり、また、それら上方側係合凸部16及び下方側係
合凹部18が形成される位置も、立壁部12の上面側及
び下面側の任意位置に変更することができる。
【0022】また、立壁部12の内面側の一対の控え部
14、14の間とか、これら控え部14の左右の両側と
かには、コンクリートブロック10の強度を保つため、
左右方向に延びるリブ21が連設されている。また、前
記コンクリートブロック10を左右に並設する場合に、
コンクリートブロック10相互の位置合わせを容易にす
るため、立壁部12の一方の側面部に嵌合凸部12aを
設けるとともに、他方の側面部に嵌合凹部12bを設け
る。
【0023】次に、上述したコンクリートブロック10
を用いて形成する、例えば、所定の前面勾配を備える擁
壁等のコンクリート構築物C1の構築方法について説明
する。
【0024】このコンクリート構築物C1は、図4に示
されるように、下方側のコンクリートブロック10上に
上方側のコンクリートブロック10が、既述した如く、
積み上げられることにより形成される。この場合、設置
現場28に、最下方のコンクリートブロック10の下面
側と嵌まり合う形状の、凹凸を上面側に備えた基礎コン
クリートブロック30を設置し、この基礎コンクリート
ブロック30上に、第1段のコンクリートブロック10
を、その横方向に連続的に並設させて積み上げた状態
で、これらコンクリートブロック10と設置現場28の
法面32との間の、所定位置Q1にせき板等からなる型
枠(図示せず)を立てる。
【0025】そして、この型枠と第1段のコンクリート
ブロック10との間に、胴込めコンクリート34a及び
裏込めコンクリート34bを現場で打設して、養生硬化
させた後に、前記所定位置Q1に配置された型枠を取り
除き、この硬化した現場打ちコンクリート34a及び3
4bと前記法面32との間に、例えば、良質土E(裏込
め材でも構わない)を投入し、その上に裏込め材36を
それぞれ投入する。その後、前記第1段のコンクリート
ブロック10上に、第2段のコンクリートブロック10
を、両方の立壁部12が面一となるように積み上げ、第
2段のコンクリートブロック10と、設置現場28の法
面32との間の所定位置Q2にせき板等からなる型枠
(図示せず)を立て、この型枠と第2段のコンクリート
ブロック10との間に、胴込めコンクリート34a及び
裏込めコンクリート34bを再び現場で打設する。
【0026】上記積み上げの際、第1段のコンクリート
ブロック10の上方側係合凸部16の当接面16aに
は、第2段のコンクリートブロック10の下方側係合凹
部18の当接面18aが当接し、第1段のコンクリート
ブロック10上に積み上げられる第2段のコンクリート
ブロック10の後方への転倒を防止することができる。
【0027】そして、コンクリート34a及び34bの
硬化後、前記所定位置Q2に配置された型枠を取り除
き、この硬化した現場打ちコンクリート34a及び34
bと前記法面32との間に、前記裏込め材36の投入が
完了した状態で、前記第2段のコンクリートブロック1
0上に、第3段のコンクリートブロック10を、両方の
立壁部12が面一となるように積み上げ、以下、上述し
た態様を繰り返す。そして、最上段に天端コンクリート
38を打設することにより、擁壁等のコンクリート構築
物C1が構築される。
【0028】尚、コンクリートブロック10は、上記実
施例の形状に限定される訳ではなく、それ以外の形状か
らなっていてもよく、立壁部12は、その上面側に上方
側係合部としての、上方側係合凹部(図示せず)を備え
るとともに、その下面側に、他のコンクリートブロック
10の前記上方側係合凹部と係わり合う、下方側係合部
としての、下方側係合凸部(図示せず)を備えていても
よい。
【0029】更に、上方側係合凸部16が、コンクリー
トブロック10の立壁部12の前端面より所定距離だけ
後方側に位置する場合、上方側係合凸部16と係わり合
う、下方側係合部は、溝状の凹部によって形成されるも
のであってもよい。
【0030】次に、第2の実施例のコンクリートブロッ
クについて説明する。
【0031】この実施例のコンクリートブロック40
は、図5乃至図7に示されるように、第1の実施例のコ
ンクリートブロック10と同様の大きさを備えており、
立壁部42と、この立壁部42の内面側に連設されると
ともに、前方部分よりも後方部分が高い位置にある控え
部44とを備えている。この場合、控え部44の後方部
分の上面及び下面は、第1の実施例と同様、控え部44
の前方部分の上面及び下面よりも高い位置にあるととも
に、後方部分より前方部分に向かって下る傾斜面44a
が形成されており、その控え部44は、相互に離間され
ている、2個の控え部44からなっている。
【0032】ところで、この実施例と第1の実施例との
相違点としては、第1の実施例のコンクリートブロック
10が立壁部12が、その上面側に上方側係合部を備
え、且つ、その下面側に他のコンクリートブロック10
の前記上方側係合部と係わり合う、下方側係合部を備え
ているのに対し、第2の実施例のコンクリートブロック
40は、それらを有していない点である。その代わり、
第2の実施例のコンクリートブロック40の立壁部42
の内面側には、他のコンクリートブロック40の前記立
壁部42の内側面48上部に当接することができるよう
な、立壁部42の下面42aより下方側に突き出る突出
部46が備えられている。
【0033】具体的には、前記突出部46は、例えば、
コンクリートブロック40と一体的に成形された、横断
面台形形状の3個の突出部46からなっており、2個の
控え部44、44の間、並びに、2個の左右の控え部4
4、44の両外側にそれぞれ位置している。そして、前
記立壁部42の内面側に備えられた、立壁部42の下面
42aより下方側に突き出る突出部46の前方面46a
が、下方側のコンクリートブロック40の前記立壁部4
2の内側面48上部(図7の仮想線48aで囲まれた部
分)に当接するので、上方側コンクリートブロック40
が、後方へ転倒したり、あるいは、前方へ位置ずれする
のを防止できる。
【0034】もっとも、前記突出部46は、必ずしもこ
の実施例の形状のブロックからなる必要はなく、種々の
形状のものからなっていても良く、また、別体構造物と
して、金属物、あるいは、コンクリートブロック、その
他のものを、例えば、ボルト締め等により、後付けでき
るようになっていてもよい。また、それら別体構造物の
個数は、必ずしも、3個に限定される必要はなく、例え
ば、1個、2個、あるいは、4個以上であってもよく、
さらには、前記突出部46は、コンクリートブロック4
0の幅方向に沿って連続的に形成されていてもよく、ま
た、それらの取り付け位置も、立壁部42の下面42a
より下方側に突き出るようになっていれば、いかように
なっていてもよい。
【0035】要するに、立壁部42の内面側には、他の
コンクリートブロック40の前記立壁部42の内側面4
8上部に当接することができるように、立壁部42の下
面42aより下方側に突き出る突出部46を備え、前方
面46aと内側面48上部とが当接することにより、上
方側コンクリートブロック40が、後方へ転倒したり、
あるいは、前方へ位置ずれするのを防止すればよい。
【0036】そして、コンクリートブロック40を用い
て、図4に示されるコンクリート構築物C1と同様な構
築物を構築すればよい。尚、図5乃至図7中の部材の
内、図1乃至図3中に示された同じ部材には、同じ符号
を付けて、詳細な説明を省略する。
【0037】次に、第3の実施例のコンクリートブロッ
クについて説明する。
【0038】この実施例のコンクリートブロック50
は、第1の実施例のコンクリートブロック10と同様の
大きさを備えており、図8乃至図10に示されるよう
に、立壁部52と、この立壁部52の内面側に連設され
るとともに、前方部分よりも後方部分が高い位置にある
控え部54とを備えるとともに、この控え部54は、相
互に離間されている、2個の控え部54からなってい
る。
【0039】そして、この実施例と第1の実施例との相
違点としては、第1の実施例のコンクリートブロック1
0が立壁部12が、その上面側に上方側係合部(上方側
係合凸部16)を備え、且つ、その下面側に他のコンク
リートブロック10の前記上方側係合部と嵌まり合う、
下方側係合部(上方側係合凹部18)を備えているのに
対し、第3の実施例のコンクリートブロック50は、そ
れらを有していない点である。その代わり、第3の実施
例のコンクリートブロック50の控え部54は、その下
面側に下方側嵌合凸部56を備えるとともに、その上面
側の前記立壁部52の内側面59との間には、他のコン
クリートブロック50の下方側嵌合凸部56と嵌まり合
う、上方側嵌合凹部58を備えている。
【0040】そして、これら下方側嵌合凸部56の前方
面56a、及び、上方側嵌合凹部58の前方面59a
(前方面59aは、立壁部52の内側面59の一部でも
ある。)は、下方側コンクリートブロック50の上に、
上方側コンクリートブロック50を積み上げた際に、そ
の上方側コンクリートブロック50が、後方へ転倒した
り、あるいは、前方へ位置ずれするのを防止するよう
に、相互に当接することができる。
【0041】そして、上方側嵌合凹部56及び下方側嵌
合凸部58は、コンクリートブロック50と一体的に成
形され、この控え部54の後方部分の上面及び下面は、
第1の実施例と同様、控え部54の前方部分の上面及び
下面よりも高い位置にあるものの、控え部54の後方部
分よりその中央部分に向かって緩やかな下り勾配の傾斜
面54a、54bが形成されているとともに、上方側嵌
合凹部56及び下方側嵌合凸部58を形成すべく、中央
部分から前方部分に向かって急峻な下り勾配の傾斜面5
4c、54dが形成されている。
【0042】もっとも、前記下方側嵌合凸部58は、必
ずしもこの実施例に示された形状からなる必要はなく、
種々の形状のものからなっていても良く、また、必ずし
も一体的に成形される必要はない。すなわち、下方側嵌
合凸部58を、例えば、別体構造物として、金属物、あ
るいは、コンクリートブロック、その他のものを、例え
ば、ボルト締め等により、後付けできるようになってい
てもよい。
【0043】要するに、下方側コンクリートブロック5
0の前記立壁部52の内側面59と前記控え部54との
間に備えられる上方側嵌合凹部58と、上方側コンクリ
ートブロック50の控え部54の下面側に備えられる下
方側嵌合凸部56とが嵌まり合って、前方面56aと前
方面59aとが当接することにより、上方側コンクリー
トブロック50が、後方へ転倒したり、あるいは、前方
へ位置ずれするのを防止できればよい。
【0044】そして、コンクリートブロック50を用い
て、図4に示されるコンクリート構築物C1と同様な構
築物を構築すればよい。尚、図8乃至図10中の部材の
内、図1乃至図3中に示された同じ部材には、同じ符号
を付けて、詳細な説明を省略する。
【0045】尚、前記コンクリートブロック10、50
においては、下方側係合凹部18、58、上方側嵌合凹
部58の深さ寸法を、上方側係合凸部16、下方側嵌合
凸部56の突出寸法よりも長く設定し、下方側コンクリ
ートブロック10、50上に上方側コンクリートブロッ
ク10、50を積み上げることにより、上方側係合凸部
16と下方側係合凹部18との間、並びに、上方側嵌合
凹部58と下方側嵌合凸部56との間には、空隙が形成
されるようになっていてもよい。そして、この空隙に
は、横方向に延ばされる鉄筋等の補強部材が通されて、
コンクリートブロック10、50の内面側に打設される
胴込めコンクリートを補強することができる。
【0046】もちろん、このコンクリートブロック10
についても、上方側係合部として、上方側係合凸部16
に代えて上方側係合凹部を設け、また、下方側係合部と
して、下方側係合凹部18に代えて下方側係合凸部を設
け、これら係合凹凸部間に形成される空隙に、前述と同
様に、鉄筋等の補強部材を通すようにしても良い。
【0047】本発明に係るコンクリートブロックを用い
て形成するコンクリート構築物は、海、河川等の護岸、
道路の側壁面の保護等のために使用されてよく、また、
これらコンクリートブロックの立壁部の前面には、凹凸
部が施されていても良いし、また、石材等の装飾材が取
り付けられていてもよく、さらに、具体的あるいは抽象
的な模様等が施された装飾面となっていても良い。ま
た、本発明に係るコンクリートブロックは、実施例で示
したような大きさ、あるいは、それ以上の大きさからな
る大型のコンクリートブロックに限らず、それ以下の大
きさからなるコンクリートブロック、更には、小型のコ
ンクリートブロックにも実施可能である。
【0048】
【発明の効果】以上、詳述したところから明らかなよう
に、この発明にかかるコンクリートブロックによれば、
次の効果がある。
【0049】請求項1に記載されたコンクリートブロッ
クによれば、立壁部は、その上面側に上方側係合部を備
えるとともに、その下面側に、他のコンクリートブロッ
クの前記上方側係合部と係わり合う、下方側係合部を備
え、これら上方側及び下方側係合部は、下方側コンクリ
ートブロックの上に、上方側コンクリートブロックを積
み上げた際に、下方側コンクリートブロックの上方側係
合部と、上方側コンクリートブロックの下方側係合部と
が係わり合って、その上方側コンクリートブロックが、
後方へ転倒したり、あるいは、前方へ位置ずれするのを
防止するため、コンクリートブロックと設置現場の法面
との間に、支え部材を取り付けなくても、安定的に自立
させて積み上げることができ、作業性に優れる。
【0050】また、請求項2に記載されたコンクリート
ブロックによれば、立壁部の内面側に、他のコンクリー
トブロックの前記立壁部の内側面上部に当接することが
できるような、立壁部の下面より下方側に突き出る突出
部を備えており、下方側コンクリートブロックの上に、
上方側コンクリートブロックを積み上げた際に、前記そ
の上方側コンクリーロブロックの突出部の前方面と、下
方側のコンクリートブロックの前記立壁部の内側面上部
とが当接して、その上方側コンクリートブロックが、後
方へ転倒したり、あるいは、前方へ位置ずれするのを防
止するため、コンクリートブロックと設置現場の法面と
の間に、支え部材を取り付けなくても、安定的に自立さ
せて積み上げることができ、作業性に優れる。
【0051】更に、請求項3に記載されたコンクリート
ブロックによれば、控え部は、その下面側に下方側嵌合
凸部を備えるとともに、その上面側の前記立壁部の内側
面との間には、他のコンクリートブロックの下方側嵌合
凸部と嵌まり合う、上方側嵌合凹部を備えており、これ
ら上方側嵌合凹部及び下方側嵌合凸部は、下方側コンク
リートブロックの上に、上方側コンクリートブロックを
積み上げた際に、相互に嵌まり合って、その上方側コン
クリートブロックが、後方へ転倒したり、あるいは、前
方へ位置ずれするのを防止するため、コンクリートブロ
ックと設置現場の法面との間に、支え部材を取り付けな
くても、安定的に自立させて積み上げることができ、作
業性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るコンクリートブロックの第1の
実施例の側面図である。
【図2】おなじく平面図である。
【図3】おなじく背面図である。
【図4】この実施例のコンクリートブロックを複数段積
み上げて構築したコンクリート構築物の側面図である。
【図5】第2の実施例の側面図である。
【図6】おなじく底面図である。
【図7】おなじく背面図である。
【図8】第3の実施例の側面図である。
【図9】おなじく平面図である。
【図10】おなじく背面図である。
【図11】従来のコンクリートブロックによるコンクリ
ート構築物の構築法を説明する図である。
【符号の説明】
10 40 50 コンクリートブロック 12 42 52 立壁部 14 44 54 控
え部 16 上方側係合凸部(上方側係合部) 18 下方側係合凹部(下方側係合部) 42a 立壁部の下面 46 突出部 48 59 立壁部の内側面 58 上方側嵌合凹部 56 下方側嵌合凸部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立壁部と、この立壁部の内面側に連設さ
    れるとともに、前方部分よりも後方部分が高い位置にあ
    る控え部とを備える、コンクリートブロックにおいて、 前記立壁部は、その上面側に上方側係合部を備えるとと
    もに、その下面側に、他のコンクリートブロックの前記
    上方側係合部と係わり合う、下方側係合部を備えてお
    り、 これら上方側及び下方側係合部は、下方側コンクリート
    ブロックの上に、上方側コンクリートブロックを積み上
    げた際に、その上方側コンクリートブロックが、後方へ
    転倒したり、あるいは、前方へ位置ずれするのを防止す
    るように、相互に係わり合うことを特徴とするコンクリ
    ートブロック。
  2. 【請求項2】 立壁部と、この立壁部の内面側に連設さ
    れるとともに、前方部分よりも後方部分が高い位置にあ
    る控え部とを備える、コンクリートブロックにおいて、 前記立壁部の内面側に、他のコンクリートブロックの前
    記立壁部の内側面上部に当接することができるような、
    立壁部の下面より下方側に突き出る突出部を備えてお
    り、 下方側コンクリートブロックの上に、上方側コンクリー
    トブロックを積み上げた際に、その上方側コンクリート
    ブロックが、後方へ転倒したり、あるいは、前方へ位置
    ずれするのを防止するように、その上方側コンクリーロ
    ブロックの前記突出部の前方面と、下方側のコンクリー
    トブロックの前記立壁部の内側面上部とが当接すること
    を特徴とするコンクリートブロック。
  3. 【請求項3】 立壁部と、この立壁部の内面側に連設さ
    れるとともに、前方部分よりも後方部分が高い位置にあ
    る控え部とを備える、コンクリートブロックにおいて、 前記控え部は、その下面側に下方側嵌合凸部を備えると
    ともに、その上面側の前記立壁部の内側面との間には、
    他のコンクリートブロックの下方側嵌合凸部と嵌まり合
    う、上方側嵌合凹部を備えており、 これら上方側嵌合凹部及び下方側嵌合凸部は、下方側コ
    ンクリートブロックの上に、上方側コンクリートブロッ
    クを積み上げた際に、その上方側コンクリートブロック
    が、後方へ転倒したり、あるいは、前方へ位置ずれする
    のを防止するように、相互に嵌まり合うことを特徴とす
    るコンクリートブロック。
JP27303694A 1994-10-11 1994-10-11 コンクリートブロック Pending JPH08109642A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019214922A (ja) * 2017-12-26 2019-12-19 晋市 湯田 壁面パネルおよびそれを用いた壁面構造

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JP2019214922A (ja) * 2017-12-26 2019-12-19 晋市 湯田 壁面パネルおよびそれを用いた壁面構造

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