JP3212647U - コンクリートブロック - Google Patents
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Abstract
【課題】段積み時の位置調整が容易なコンクリートブロックを提供する。【解決手段】表面形成壁11と、表面形成壁11の後方に間隔を開けて平行に配設された控え壁13と、表面形成壁11と控え壁13との間に両壁11、13と直交して配設され両壁11、13を一体的に連結する連結壁18、19とからなり、連結壁18、19の上下に凹部が形成され、連結壁18、19の上面後部から上方に伸延するブロック支持リブ25、26が設けられ、ブロック支持リブ25、26の上面に、奥行を異にする他のコンクリートブロックの控え壁13の下端面14が載置、支持される控え壁支持面27、28が形成され、表面形成壁11を垂直状態とした場合、控え壁13の下端面14は、表面形成壁11の下端面15より上方にずれているコンクリートブロック10であって、表面形成壁11及び控え壁13の下端部の幅方向両側に切欠き部31、32を有する。【選択図】図1
Description
本考案は、急勾配の擁壁等を短時間で容易かつ安定状態に構築することができるコンクリートブロックに関する。
従来、崖等の土留めを主目的とする擁壁用のコンクリートブロックは、傾斜状に段積みされて構築される。特に、勾配が急峻で相当な高さの法面を有する場所であっても、容易かつ安定した状態で擁壁を構築することができるものとして、例えば特許文献1には、平行に間隔を開けて配設される表面形成壁と控え壁との間を一体的に連結する連結壁の上面後部に、上方に向けて伸延するブロック支持リブが突設され、その上面に、奥行を異にする他のコンクリートブロックの控え壁の下端面が載置され、支持される控え壁支持面が形成されたコンクリートブロックが開示されている。
しかしながら、特許文献1では、表面形成壁の上、下端面にそれぞれ嵌合突起と嵌合孔が設けられている以外は、表面形成壁及び控え壁の周縁部(外周)は平坦状に形成されており、段積みされた上下のコンクリートブロックの間や隣接して配置された左右のコンクリートブロックの間には隙間がなかった。擁壁を構築する際には、コンクリートブロックを順次、吊り上げて載置していくが、表面形成壁及び控え壁の外周に隙間がなく、載置後は前後、左右の位置調整が困難であるため、位置合わせに手間がかかり、施工性に欠けるという問題があった。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたもので、擁壁の構築時にコンクリートブロックを段積みする際に、コンクリートブロックの載置後でも容易に前後、左右の位置調整を行うことができる施工性に優れるコンクリートブロックを提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の考案に係るコンクリートブロックは、平板状の表面形成壁と、該表面形成壁の後方に間隔を開けて平行に配設された平板状の控え壁と、前記表面形成壁と前記控え壁との間に該両壁と直交する状態に配設されると共に該両壁を一体的に連結する複数の連結壁とからなり、かつ、側面視して前記連結壁の上下面にそれぞれ凹部が形成され、前記連結壁の上面後部に上方に向けて伸延するブロック支持リブが設けられ、該ブロック支持リブの上面に、奥行を異にする他のコンクリートブロックの控え壁の下端面が載置され、支持される控え壁支持面が形成され、前記表面形成壁を垂直状態とした場合、前記控え壁の下端面は、前記表面形成壁の下端面から所定距離上方にずれているコンクリートブロックであって、
前記表面形成壁及び前記控え壁のいずれか一方又は双方の下端部の幅方向両側にバール挿入用の切欠き部を有する。
前記表面形成壁及び前記控え壁のいずれか一方又は双方の下端部の幅方向両側にバール挿入用の切欠き部を有する。
前記目的に沿う第2の考案に係るコンクリートブロックは、平板状の表面形成壁と、該表面形成壁の後方に間隔を開けて平行に配設された平板状の控え壁と、前記表面形成壁と前記控え壁との間に該両壁と直交する状態に配設されると共に該両壁を一体的に連結する複数の連結壁とからなり、かつ、側面視して前記連結壁の上下面にそれぞれ凹部が形成され、前記連結壁の上面後部に上方に向けて伸延するブロック支持リブが設けられ、該ブロック支持リブの上面に、奥行を異にする他のコンクリートブロックの控え壁の下端面が載置され、支持される控え壁支持面が形成され、前記表面形成壁を垂直状態とした場合、前記控え壁の下端面は、前記表面形成壁の下端面から所定距離上方にずれているコンクリートブロックであって、
前記表面形成壁及び前記控え壁のいずれか一方又は双方の周縁部の一部にバール挿入用の切欠き部を有する。
前記表面形成壁及び前記控え壁のいずれか一方又は双方の周縁部の一部にバール挿入用の切欠き部を有する。
第1の考案に係るコンクリートブロックは、表面形成壁及び控え壁のいずれか一方又は双方の下端部の幅方向両側にバール挿入用の切欠き部を有するので、コンクリートブロックの段積み時に、コンクリートブロックを基礎ブロックの上や他のコンクリートブロックの上に載置した後でも、コンクリートブロックの左右で切欠き部に挿入したバールでコンクリートブロックを持ち上げるようにして、容易に位置調整を行い、コンクリートブロックの位置ずれや傾きを確実に防止することができる。
第2の考案に係るコンクリートブロックは、表面形成壁及び控え壁のいずれか一方又は双方の周縁部の一部にバール挿入用の切欠き部を有するので、コンクリートブロックの段積み時に、コンクリートブロックを基礎ブロックの上や他のコンクリートブロックの上に載置した後でも、コンクリートブロックの前方又は後方から切欠き部にバールの先端を挿入し、コンクリートブロックの表面を傷つけることなく、載置したコンクリートブロックを前後、左右に動かして容易に位置調整を行うことができる。
第2の考案に係るコンクリートブロックは、表面形成壁及び控え壁のいずれか一方又は双方の周縁部の一部にバール挿入用の切欠き部を有するので、コンクリートブロックの段積み時に、コンクリートブロックを基礎ブロックの上や他のコンクリートブロックの上に載置した後でも、コンクリートブロックの前方又は後方から切欠き部にバールの先端を挿入し、コンクリートブロックの表面を傷つけることなく、載置したコンクリートブロックを前後、左右に動かして容易に位置調整を行うことができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本考案を具体化した実施の形態につき説明し、本考案の理解に供する。
図1〜図4において、本考案の一実施の形態に係るコンクリートブロック10は、崖等の土留めを主目的として傾斜状に段積みされて擁壁を構築するものである。
まず、コンクリートブロック10の構成について説明する。なお、コンクリートブロック10は所定の成形装置を用いて一体成形される。
図1〜図4に示すように、コンクリートブロック10は、表面形成壁11と、控え壁13と、連結壁18、19を有している。所定の厚みを有する平板状の矩形板からなる表面形成壁11は、その前面に、装飾模様の表面12を有している。表面形成壁11の後方には、表面形成壁11の後部と平行に間隔を開けて前後方向に整合状態に控え壁13が配設されている。控え壁13は、実質的に、表面形成壁11とほぼ同一寸法の平板状の矩形板からなる。
但し、図1、図3において、表面形成壁11を垂直状態とした場合、控え壁13の下端面14は、表面形成壁11の下端面15から所定距離d(例えば、90〜110mm)だけ上方にずれている。このずれは、傾斜状の擁壁の構築時に、図4に示すように、表面形成壁11と控え壁13を傾斜させてコンクリートブロック10を設置した際に、表面形成壁11の上端面16と控え壁13の上端面17とが略水平になるように設けられたものである。
図1〜図4において、本考案の一実施の形態に係るコンクリートブロック10は、崖等の土留めを主目的として傾斜状に段積みされて擁壁を構築するものである。
まず、コンクリートブロック10の構成について説明する。なお、コンクリートブロック10は所定の成形装置を用いて一体成形される。
図1〜図4に示すように、コンクリートブロック10は、表面形成壁11と、控え壁13と、連結壁18、19を有している。所定の厚みを有する平板状の矩形板からなる表面形成壁11は、その前面に、装飾模様の表面12を有している。表面形成壁11の後方には、表面形成壁11の後部と平行に間隔を開けて前後方向に整合状態に控え壁13が配設されている。控え壁13は、実質的に、表面形成壁11とほぼ同一寸法の平板状の矩形板からなる。
但し、図1、図3において、表面形成壁11を垂直状態とした場合、控え壁13の下端面14は、表面形成壁11の下端面15から所定距離d(例えば、90〜110mm)だけ上方にずれている。このずれは、傾斜状の擁壁の構築時に、図4に示すように、表面形成壁11と控え壁13を傾斜させてコンクリートブロック10を設置した際に、表面形成壁11の上端面16と控え壁13の上端面17とが略水平になるように設けられたものである。
次に、図1、図3、図4に示すように、表面形成壁11と控え壁13との間には、左右一対の連結壁18、19が、両壁11、13と直交する状態に配設されており、連結壁18、19の前、後端部は、それぞれ表面形成壁11の後面と控え壁13の前面とに一体的に連結されている。このとき、表面形成壁11の後面には、表面形成壁11の外周側から中心側(連結壁18、19との連結位置)に向かって徐々に肉厚が増加するように傾斜状に形成されて表面形成壁11の後面を補強する補強部11a、11bが設けられている。また、控え壁13の前面には、控え壁13の外周側から中心側(連結壁18、19との連結位置)に向かって徐々に肉厚が増加するように傾斜状に形成されて控え壁13の前面を補強する補強部13a、13bが設けられている。また、表面形成壁11及び控え壁13と連結壁18、19との連結位置の周辺のみを段差状に肉厚に形成して補強部としてもよい。
なお、図1、図3において、連結壁18、19の高さh2(例えば、340〜350mm)は表面形成壁11の高さh(例えば、798mm)及び控え壁13の高さh1(例えば、795mm)と比較して短く設定されている。従って、側面視して連結壁18、19の上下面には、それぞれ凹部20、21が形成されている。
また、図1において、連結壁18の左側及び連結壁19の右側には、それぞれ凹部22、23が形成され、連結壁18、19の間には中央開口24が設けられている。
なお、図1、図3において、連結壁18、19の高さh2(例えば、340〜350mm)は表面形成壁11の高さh(例えば、798mm)及び控え壁13の高さh1(例えば、795mm)と比較して短く設定されている。従って、側面視して連結壁18、19の上下面には、それぞれ凹部20、21が形成されている。
また、図1において、連結壁18の左側及び連結壁19の右側には、それぞれ凹部22、23が形成され、連結壁18、19の間には中央開口24が設けられている。
さらに、図1〜図4に示すように、連結壁18、19の上面後部に上方に向けて伸延するブロック支持リブ25、26がそれぞれ突設されている。そして、図4に示すように、ブロック支持リブ25、26の上端面には、奥行D1(例えば、740〜750mm)をコンクリートブロック10の奥行D(例えば、1000mm)より短くした他のコンクリートブロック10’の控え壁13の下端面14が載置され、支持される控え壁支持面27、28が形成されている。
なお、図1〜図3において、表面形成壁11の上、下端面16、15は、共に後方に向けて上方向に傾斜しているが、図4に示すように、法面33上に傾斜状の擁壁を構築する際には、略水平状態となるように設置される。
また、図1〜図3に示すように、表面形成壁11の上、下端面16、15には、それぞれ嵌合突起29と、嵌合孔30とが設けられている。
さらに、図1〜図4に示すように、表面形成壁11及び控え壁13の周縁部の一部である下端部の幅方向の両側部(角部)には、それぞれ表面形成壁11及び控え壁13を厚さ方向に貫通するバール挿入用の切欠き部31、32が設けられている。なお、切欠き部31、32の幅及び高さは、使用するバールの寸法に応じて、適宜、選択することができる。
なお、図1〜図3において、表面形成壁11の上、下端面16、15は、共に後方に向けて上方向に傾斜しているが、図4に示すように、法面33上に傾斜状の擁壁を構築する際には、略水平状態となるように設置される。
また、図1〜図3に示すように、表面形成壁11の上、下端面16、15には、それぞれ嵌合突起29と、嵌合孔30とが設けられている。
さらに、図1〜図4に示すように、表面形成壁11及び控え壁13の周縁部の一部である下端部の幅方向の両側部(角部)には、それぞれ表面形成壁11及び控え壁13を厚さ方向に貫通するバール挿入用の切欠き部31、32が設けられている。なお、切欠き部31、32の幅及び高さは、使用するバールの寸法に応じて、適宜、選択することができる。
次に、上記した構成を有するコンクリートブロック10、及び、奥行D1を、コンクリートブロック10の奥行Dより短くすると共に、他の寸法関係をコンクリートブロック10と略等しくするコンクリートブロック10’を用いて擁壁を構築する作業について説明する。
まず、図4に示すように、法面33の傾斜に合わせて、コンクリートブロック10の表面形成壁11及び控え壁13が傾斜するように、擁壁の基礎となる基礎ブロック34上に奥行Dを有するコンクリートブロック10を載置する。この際、コンクリートブロック10の幅方向(左右)に並べて配置される複数のコンクリートブロック10の表面が面一となるように位置合わせする必要がある。そこで、切欠き部31、32に対し、表面形成壁11の前方側及び控え壁13の後方側からバールの先端を挿入し、コンクリートブロック10を持ち上げるようにして前後方向や左右方向にずらすことにより、簡単に位置調整を行うことができる。
まず、図4に示すように、法面33の傾斜に合わせて、コンクリートブロック10の表面形成壁11及び控え壁13が傾斜するように、擁壁の基礎となる基礎ブロック34上に奥行Dを有するコンクリートブロック10を載置する。この際、コンクリートブロック10の幅方向(左右)に並べて配置される複数のコンクリートブロック10の表面が面一となるように位置合わせする必要がある。そこで、切欠き部31、32に対し、表面形成壁11の前方側及び控え壁13の後方側からバールの先端を挿入し、コンクリートブロック10を持ち上げるようにして前後方向や左右方向にずらすことにより、簡単に位置調整を行うことができる。
次に、図4において、コンクリートブロック10上に、コンクリートブロック10より小型、即ち、奥行D1をコンクリートブロック10の奥行Dより短くした複数のコンクリートブロック10’を載置する。なお、奥行寸法を除いてコンクリートブロック10’は、コンクリートブロック10と同一の形状及び寸法を有するので、各構成要素は同一の符号で示す。この際、下段のコンクリートブロック10の表面形成壁11の上端面16に設けられた嵌合突起29が、上段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の下端面15に設けられた嵌合孔30に遊嵌される(図2、図3参照)。
また、図4に示すように、上段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の下端面15と控え壁13の下端面14は、それぞれ下段のコンクリートブロック10の表面形成壁11の上端面16とブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28上に安定状態に載置されることになる。このとき、コンクリートブロック10の表面形成壁11の上端面16、控え壁13の上端面17、及びブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28は、それぞれ水平となっている。これにより、コンクリートブロック10と、コンクリートブロック10上に載置されるコンクリートブロック10’との間の相対的な滑りを効果的に防止することができる。
なお、コンクリートブロック10’をコンクリートブロック10上に段積みする際にも、上下に並べて配置されるコンクリートブロック10’とコンクリートブロック10の表面、及び左右に並べて配置されるコンクリートブロック10’同士の表面が面一となるように位置合わせする必要がある。よって、前述と同様に、コンクリートブロック10’の切欠き部31、32に対し、表面形成壁11の前方側及び控え壁13の後方側からバールの先端を挿入し、コンクリートブロック10’を持ち上げるようにして前後方向や左右方向にずらして位置調整を行いながら、順次、コンクリートブロック10’を載置する。
また、図4に示すように、上段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の下端面15と控え壁13の下端面14は、それぞれ下段のコンクリートブロック10の表面形成壁11の上端面16とブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28上に安定状態に載置されることになる。このとき、コンクリートブロック10の表面形成壁11の上端面16、控え壁13の上端面17、及びブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28は、それぞれ水平となっている。これにより、コンクリートブロック10と、コンクリートブロック10上に載置されるコンクリートブロック10’との間の相対的な滑りを効果的に防止することができる。
なお、コンクリートブロック10’をコンクリートブロック10上に段積みする際にも、上下に並べて配置されるコンクリートブロック10’とコンクリートブロック10の表面、及び左右に並べて配置されるコンクリートブロック10’同士の表面が面一となるように位置合わせする必要がある。よって、前述と同様に、コンクリートブロック10’の切欠き部31、32に対し、表面形成壁11の前方側及び控え壁13の後方側からバールの先端を挿入し、コンクリートブロック10’を持ち上げるようにして前後方向や左右方向にずらして位置調整を行いながら、順次、コンクリートブロック10’を載置する。
その後は、コンクリートブロック10’上に順次、コンクリートブロック10’を積み上げていく。この際も、前述と同様に、下段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の上端面16に設けられた嵌合突起29が、上段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の下端面15に設けられた嵌合孔30に遊嵌される(図2、図3参照)。
また、上段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の下端面15と控え壁13の下端面14は、それぞれ下段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の上端面16とブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28上に安定状態に載置されることになる。このとき、下段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の上端面16、控え壁13の上端面17、及びブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28は、それぞれ水平となっているので、その後、段積みされる上下のコンクリートブロック10’の間の相対的な滑りも効果的に防止することができる。
なお、コンクリートブロック10’をコンクリートブロック10’上に段積みする際にも、上下、左右に並べて配置されるコンクリートブロック10’同士の表面が面一となるように位置合わせする必要がある。よって、前述と同様に、コンクリートブロック10’の切欠き部31、32に対し、表面形成壁11の前方側及び控え壁13の後方側からバールの先端を挿入し、コンクリートブロック10’を持ち上げるようにして前後方向や左右方向にずらして位置調整を行いながら、順次、コンクリートブロック10’を積み上げていく。
また、上段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の下端面15と控え壁13の下端面14は、それぞれ下段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の上端面16とブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28上に安定状態に載置されることになる。このとき、下段のコンクリートブロック10’の表面形成壁11の上端面16、控え壁13の上端面17、及びブロック支持リブ25、26の控え壁支持面27、28は、それぞれ水平となっているので、その後、段積みされる上下のコンクリートブロック10’の間の相対的な滑りも効果的に防止することができる。
なお、コンクリートブロック10’をコンクリートブロック10’上に段積みする際にも、上下、左右に並べて配置されるコンクリートブロック10’同士の表面が面一となるように位置合わせする必要がある。よって、前述と同様に、コンクリートブロック10’の切欠き部31、32に対し、表面形成壁11の前方側及び控え壁13の後方側からバールの先端を挿入し、コンクリートブロック10’を持ち上げるようにして前後方向や左右方向にずらして位置調整を行いながら、順次、コンクリートブロック10’を積み上げていく。
所定の高さまでコンクリートブロック10、10’を積み上げた後、凹部22、23によって形成される縦孔、及び、中央開口24によって形成される縦孔内に、コンクリート35を充填し、固化させて、基礎ブロック34及びコンクリートブロック10、10’を一体化する。このとき、連結壁18、19の上下には、それぞれ凹部20、21が形成されているので、凹部22、23によって形成される縦孔、及び、中央開口24によって形成される縦孔内に充填されるコンクリート35は、凹部20、21を通って水平(左右)方向にも流動し、コンクリートブロック10、10’で形成された空洞内を隙間なく埋めて全体を一体化することができる。
その後、法面33と、コンクリートブロック10、10’の背面(控え壁13の後方側)との間に砕石及び土砂を充填することによって、急勾配でありながら、十分な高さを有すると共に強固な一体構造を有する擁壁を構築することができる。
その後、法面33と、コンクリートブロック10、10’の背面(控え壁13の後方側)との間に砕石及び土砂を充填することによって、急勾配でありながら、十分な高さを有すると共に強固な一体構造を有する擁壁を構築することができる。
従って、山間地や宅地造成地等のように急勾配でかつ相当の高さの法面を必要とする場所においても、強固な構造を有する擁壁を容易かつ安定状態に構築することができる。
なお、本実施の形態では、奥行D、D1が異なる2種類のコンクリートブロック10、10’を用いて擁壁を構築する場合について説明したが、各奥行寸法は構築する擁壁の高さに応じて、適宜、選択することができ、奥行寸法が異なる3種類以上のコンクリートブロックを組み合わせて用いてもよい。このとき、各コンクリートブロックの段積み数は、適宜、選択することができる。例えば、本実施の形態では、コンクリートブロック10を最下段のみに設置したが、コンクリートブロック10を複数段設置した上に、コンクリートブロック10’を設置してもよい。
また、本実施の形態では、ブロック支持リブ25、26は、コンクリートブロック10、10’の幅方向に間隔を開けて複数配設されているので、その上段に載置されるコンクリートブロック10’をさらに安定状態に支持することができるが、ブロック支持リブの数や配置間隔は、適宜、選択することができる。
なお、表面形成壁11の表面12に形成する装飾模様は適宜、選択することができ、無模様の滑面(平坦状)に形成してもよい。
なお、本実施の形態では、奥行D、D1が異なる2種類のコンクリートブロック10、10’を用いて擁壁を構築する場合について説明したが、各奥行寸法は構築する擁壁の高さに応じて、適宜、選択することができ、奥行寸法が異なる3種類以上のコンクリートブロックを組み合わせて用いてもよい。このとき、各コンクリートブロックの段積み数は、適宜、選択することができる。例えば、本実施の形態では、コンクリートブロック10を最下段のみに設置したが、コンクリートブロック10を複数段設置した上に、コンクリートブロック10’を設置してもよい。
また、本実施の形態では、ブロック支持リブ25、26は、コンクリートブロック10、10’の幅方向に間隔を開けて複数配設されているので、その上段に載置されるコンクリートブロック10’をさらに安定状態に支持することができるが、ブロック支持リブの数や配置間隔は、適宜、選択することができる。
なお、表面形成壁11の表面12に形成する装飾模様は適宜、選択することができ、無模様の滑面(平坦状)に形成してもよい。
以上、本考案を一実施の形態を参照して説明してきたが、本考案は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
上記実施の形態では、表面形成壁及び控え壁の下端部の幅方向の両側部(角部)にそれぞれ切欠き部を設けたが、切欠き部の数や配置間隔は適宜、選択することができる。例えば、切欠き部は表面形成壁及び控え壁の角部ではなく、下端部の幅方向中央よりに設けてもよい。また、切欠き部は表面形成壁のみに設けたり、控え壁のみに設けたりしてもよいし、表面形成壁又は控え壁の側面部に設けてもよい。なお、切欠き部は表面形成壁及び控え壁の上端部に設けることもでき、その場合は、上段に載置されるコンクリートブロックの位置調整に用いることができる。
また、コンクリートブロックの連結壁の左右両側に設けた凹部によって形成される縦孔内には鉄筋や継ぎ鉄筋を配筋した後コンクリートを充填して、擁壁の強度をさらに向上することもできる。
上記実施の形態では、表面形成壁及び控え壁の下端部の幅方向の両側部(角部)にそれぞれ切欠き部を設けたが、切欠き部の数や配置間隔は適宜、選択することができる。例えば、切欠き部は表面形成壁及び控え壁の角部ではなく、下端部の幅方向中央よりに設けてもよい。また、切欠き部は表面形成壁のみに設けたり、控え壁のみに設けたりしてもよいし、表面形成壁又は控え壁の側面部に設けてもよい。なお、切欠き部は表面形成壁及び控え壁の上端部に設けることもでき、その場合は、上段に載置されるコンクリートブロックの位置調整に用いることができる。
また、コンクリートブロックの連結壁の左右両側に設けた凹部によって形成される縦孔内には鉄筋や継ぎ鉄筋を配筋した後コンクリートを充填して、擁壁の強度をさらに向上することもできる。
10、10’:コンクリートブロック、11:表面形成壁、11a、11b:補強部、12:表面、13:控え壁、13a、13b:補強部、14、15:下端面、16、17:上端面、18、19:連結壁、20、21、22、23:凹部、24:中央開口、25、26:ブロック支持リブ、27、28:控え壁支持面、29:嵌合突起、30:嵌合孔、31、32:切欠き部、33:法面、34:基礎ブロック、35:コンクリート
Claims (2)
- 平板状の表面形成壁と、該表面形成壁の後方に間隔を開けて平行に配設された平板状の控え壁と、前記表面形成壁と前記控え壁との間に該両壁と直交する状態に配設されると共に該両壁を一体的に連結する複数の連結壁とからなり、かつ、側面視して前記連結壁の上下面にそれぞれ凹部が形成され、前記連結壁の上面後部に上方に向けて伸延するブロック支持リブが設けられ、該ブロック支持リブの上面に、奥行を異にする他のコンクリートブロックの控え壁の下端面が載置され、支持される控え壁支持面が形成され、前記表面形成壁を垂直状態とした場合、前記控え壁の下端面は、前記表面形成壁の下端面から所定距離上方にずれているコンクリートブロックであって、
前記表面形成壁及び前記控え壁のいずれか一方又は双方の下端部の幅方向両側にバール挿入用の切欠き部を有することを特徴とするコンクリートブロック。 - 平板状の表面形成壁と、該表面形成壁の後方に間隔を開けて平行に配設された平板状の控え壁と、前記表面形成壁と前記控え壁との間に該両壁と直交する状態に配設されると共に該両壁を一体的に連結する複数の連結壁とからなり、かつ、側面視して前記連結壁の上下面にそれぞれ凹部が形成され、前記連結壁の上面後部に上方に向けて伸延するブロック支持リブが設けられ、該ブロック支持リブの上面に、奥行を異にする他のコンクリートブロックの控え壁の下端面が載置され、支持される控え壁支持面が形成され、前記表面形成壁を垂直状態とした場合、前記控え壁の下端面は、前記表面形成壁の下端面から所定距離上方にずれているコンクリートブロックであって、
前記表面形成壁及び前記控え壁のいずれか一方又は双方の周縁部の一部にバール挿入用の切欠き部を有することを特徴とするコンクリートブロック。
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JP2017003178U JP3212647U (ja) | 2017-07-12 | 2017-07-12 | コンクリートブロック |
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