JP2003000014A - 移植機 - Google Patents
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Abstract
付着土を剥離できるようにして、部品点数を少なくする
と同時に、1つのスクレーパで移植体の内面及び外面の
両方の土等を効果的に剥離できるようにする。 【解決手段】 上方の苗受継位置と下方の苗植付位置と
の間で上下運動して苗を畝に植付ける植付体を備え、こ
の植付体に付着した土を剥離するスクレーパを備えてい
る移植機において、前記スクレーパは、上部スクレーパ
体と下部スクレーパ体とを上下に重合するように備えて
いる。
Description
ツ、レタス等の苗を畝に植付ける移植機に関する。
の間で上下運動して苗を畝に植付ける植付体を備え、こ
の植付体に付着した土を剥離するスクレーパを備えてい
る移植機は、例えば、特開平10−295118号公
報、特開平11−196624号公報等で公知であり、
畝を跨いで畝長手方向(前後方向)に移植機を走行させ
て苗トレイの苗を苗取出具(苗取出爪)によって突刺し
て分離搬送し、上方の苗受継位置にて上下運動する植付
体に分送供給し、この植付体を降下運動させて下方の苗
植付位置である畝に突刺して該植付体を上昇運動すると
き開放することで畝に苗(土付苗、ソイルブロック苗、
根鉢苗ともいう)を植付(移植)、覆土輪で苗の根元部
両側を鎮圧することで畝長手方向の所定間隔おきに植付
けるようになっている。
るものであるから、植付体のくちばしの前後側外面には
土が付着し、この付着土を有する植付体を畝に突刺(突
入)すると、植付孔の拡大を招いて苗倒れの要因となる
し、付着土が植付体の上下運動によって落下すると、畝
に移植した苗に落下土が被せられたりして生育上の弊害
となるし、また、植付体の内部(内面)に付着土があれ
ば、植付体内における苗の姿勢が崩れたり、転び苗の要
因となる。このようなことから、この種の移植機におい
ては植付体に付着した土を剥離するスクレーパが装備さ
れている。
ーパは、植付体の前側外面および後側外面並びに植付体
内面に摺接して付着土を剥離するスクレーパが個別に備
えられていたので、部品点数が多くコスト高となってお
り、メンテナンス性も劣るという課題があった。そこ
で、1つのスクレーパで、移植体の外面及び内面に付着
した土を剥離するようにし、これによりスクレーパを支
持する支持部材や連結部材等の部品点数を少なくするこ
とが考えられている。
植体の内面形状に対応する形状(例えば凹状)に形成す
れば、このスクレーパの端部の形状がで移植体の外面形
状に適合しなくなって、このスクレーパで移植体の外面
の土等を効果的に剥離することができなくなるという問
題が生じ、他方、スクレーパの端部を移植体の外面形状
に対応する形状(例えば凸状)に形成すれば、このスク
レーパの端部の形状が移植体の内面形状に適合しなくな
って、このスクレーパで移植体の内面の土等を効果的に
剥離することができなくなるという問題が生じる。
植体の外面と内面とを付着土を剥離できるようにして、
部品点数を少なくすると同時に、1つのスクレーパで移
植体の内面及び外面の両方の土等を効果的に剥離できる
ようにしたものである。
る本発明の技術手段は、上方の苗受継位置と下方の苗植
付位置との間で上下運動して苗を畝に植付ける植付体を
備え、この植付体に付着した土を剥離するスクレーパを
備えている移植機において、前記スクレーパは、上部ス
クレーパ体と下部スクレーパ体とを上下に重合するよう
に備えている点にある。本発明の他の技術手段は、植付
体に対してスクレーパが相対的に上方移動するとき、上
部スクレーパ体で、植付体の外面を摺動させて、植付体
の外面に付着した土を剥離すると共に、植付体に対して
スクレーパが相対的に下方移動するとき、下部スクレー
パ体で、植付体の内面を摺動させて、植付体の内面に付
着した土を剥離する点にある。
体が、上部スクレーパ体よりも長手方向両側に、突出さ
れている点にある。本発明の他の技術手段は、上部スク
レーパ体の一端部が、移植体の外面形状に対応した凹状
に形成され、下部スクレーパ体の外周部が、移植体の内
面形状に対応して凸状に形成されている点にある。
に基づいて説明する。図11及び図12には、本発明に
係る移植機1の全体側面図と全体平面図を示しており、
該移植機1は、走行体2の後部に移植装置3及び操縦ハ
ンドル4を備えた歩行型であり、畝Rを跨いだ状態で畝
長手方向に走行しながら、ソイルブロック苗(根鉢苗)
を畝Rに所定間隔をおいて自動的に植え付けるようにし
たものである。
走行(1方向走行)することで左右2条分の苗を植え付
けるように構成(往復4条植)されている。なお、本明
細書においては、移植機1の進行方向を前後方向とし、
進行方向に直交する横方向を左右方向としている。走行
体2は、ミッションケース5の前部に架台6を前方突出
状に取付固定し、且つこの架台6にエンジン,燃料タン
ク、バッテリー等を搭載して主構成された走行機体7
と、この走行機体7の左右両側に備えた前輪8及び後輪
(駆動輪)9とを有しており、該前輪8及び後輪9(2
軸4車輪形走行装置)によって走行体2を支持しながら
畝長手方向に沿って走行可能としてある。
自在に支持された前輪支軸14の左右端部に支持アーム
15を介して設けられており、一方、前記左右の後輪9
は、ミッションケース5の左右両側から外方へ突出し、
且つ左右方向の軸心回りに回動自在に支持された後輪支
軸10の外端部に伝動ケース13を介して設けられてい
る。エンジンの動力はミッションケース5に入力され、
ミッションケース5から左右の後輪支軸10内の伝動軸
及び伝動ケース13内の伝動機構等を介して左右の後輪
9に走行系動力が伝動されるようになっている。また、
ミッションケース5からは、後方に突出された第1PT
O軸12と、左右両側に突出した第2PTO軸11とか
ら動力が取り出せるようになっている。
に備えたアームが連動ロッド15を介して連動連結され
ており、架台6上の油圧シリンダ16を作動することで
連動部材17及び前記連動ロッド15を介して前輪支軸
14と後輪支軸10とが連動して回動し、これにより畝
間(谷間)を走行する左右の前後輪8、9が同時に昇降
して走行機体7等が畝Rに対して昇降するように構成さ
れていて、畝Rの高さに対応可能である。前記移植装置
3は、走行機体7の後部に装着された移植フレーム26
に設けられており、苗を畝Rに植え付ける植付部18
と、この植付部18に苗を供給する苗供給部19とから
主構成される。
ース5に取付固定された固定フレーム26Aと、前部が
第2PTO軸11にこの軸心回りに回動自在に取り付け
られた可動フレーム(植付けフレーム)26Bとから構
成され、固定フレーム26Aに苗供給部19が備えられ
ていると共にハンドル4を取付固定する取付枠29が備
えられ、可動フレーム26Bに植付部18と覆土手段2
5およびスクレーパ装置47等が備えられている。苗供
給部19は、多数の苗が育苗された苗トレイTを載置す
る苗載せ台30と、所定の位置で苗トレイTのポット部
Pから苗を取り出して植付部18へと搬送する苗分送装
置31とを有している。
又は合成ゴム製等で、薄肉に形成されて可撓性を有し、
図2に示すように、縦横に所定ピッチで碁盤目状に配列
された多数のポット部Pを備え、ポット部Pに床土を充
填し、そこへ播種し育苗することでソイルブロック苗
(根鉢苗・セル苗)が育成されている。苗載せ台30
は、図12に示すように、苗トレイTを載置する載置板
30Aと、該載置板30Aの左右側部に設けられた側板
30Bとにより主構成されて前下がり傾斜状に配置さ
れ、固定フレーム26A及び取付枠29の前後に左右方
向に設けられたレール32A,32Bにより左右移動自
在に支持されている。
欠的に横配列方向(左右方向)に横送りする横送り手段
33と、苗トレイTを縦配列方向に縦送りする縦送り手
段34とを有し、横送り手段33により苗載せ台30を
間欠左右送りすることで、横一列のポット部Pから苗分
送装置31によりソイルブロック苗を取出可能とすると
ともに、横一列のポット部Pから苗を取り出した後、縦
送り手段34によってポット部1ピッチ分苗トレイTを
縦送りすることで、次の横一列のポット部Pから苗を取
出可能としている。
装置31は苗載せ台30の前方側に配置されており、2
条植えに対応するべく1つの苗トレイTに対して左右一
対の苗取出具35を備えており、更に、この一対の苗取
出具35のそれぞれに対して、この苗取出具35を支持
すると共に動作させる爪作動機構36を備えている。各
苗取出具35は、先端部に左右一対の針状の爪35Aを
備えていて該爪35Aをポット部P内に突き刺してソイ
ルブロック苗を保持可能とし、左右苗取出具35は、横
配列方向のポット部P数の半分のピッチ分間隔をおいて
並設されており、左右一方(右側)の苗取出具35でポ
ット部Pの横配列方向の一側(右側)半分のポット部P
から苗を取り出し、他方(左側)の苗取出具35(35
L、35R)で、ポット部Pの横配列方向の他側(左
側)半分のポット部Pから苗を取り出すようになってい
て、同時に2株分の苗を取り出して左右一対の植付体4
4(44L,44R)に受継ぎ(分送)可能とされてい
る。
右苗取出具35の左右方向(並設方向)外方側に配置さ
れており、左右一方(右側)の爪作動機構36は、第1
PTO軸12から伸縮自在接手形の伝動軸37を介して
動力が入力されて駆動し、左右他方の爪動作機構36
は、一方の爪動作機構36からチェーン伝動手段38、
39及び連動ロッド40を介して動力が入力されて駆動
し、これにより左右苗取出具35が同期して動作するよ
うになっている。そして、各爪作動機構36の駆動によ
って、各苗取出具35の爪35Aが苗トレイTのポット
部Pと植付部18との間で図4で示す運動軌跡Qを描い
て往復揺動し、ポット部P内の苗を取り出すとともに植
付部18に対して移送するように構成している(なお、
運動軌跡Qは爪35Aの先端で示し、矢印は運動方向を
示している)。
動機構36を設けることで、左右苗取出具35の間隔を
可及的に狭くすることができ、これにより、1つの苗ト
レイTから各苗取出具35で苗を取出し可能となって装
置のコンパクト化が図れ、また、狭い左右条間で苗を植
え付ける玉ねぎ等の作物に対応することが可能である。
そして、左右苗取出具35の間には爪動作機構36等の
装置類が無く、空間を形成しているため、苗の茎葉部等
が左右苗取出具35間で装置類等に引っ掛からないよう
に考慮されている。
分岐伝動軸41が突設されており、図12に示すよう
に、分岐伝動軸41からチェーン伝動機構42を介して
横送り手段33の入力軸に動力が伝達されるようになっ
ている。植付部18は、図1に示すように、畝Rに植え
穴を形成すると共にそこに苗を放出する左右一対の植付
体44(44L、44R)と、この左右一対の植付体4
4を上部の苗供給位置(上方の苗受継位置)Xでは左右
間隔巾L1が小で、下部の苗放出位置(下方の苗植付位
置)Yでは左右間隔巾L2が大となるように下方拡開状
の八の字軌跡で上下移動させる揺動機構45と、植え穴
に放出された苗の左右両側から根本部分に土を引き寄せ
て苗の床土部を押し固める覆土手段25と、植付体44
に付着した泥土を掻き落とすスクレーパ装置47が設け
られている。
4L,44Rを上方の苗受継位置Xでは左右間隔巾L1
が小で、下方の植付位置Yでは左右間隔巾L2が大とな
るように上下運動させる植付駆動手段(植付揺動手段)
45およびスクレーパ装置47について説明する。この
植付駆動手段45は、植付フレーム26Bに回転自在に
設けた駆動アーム48と、植付フレーム26Bに略上下
方向揺動自在に支持された2本の略平行な基礎リンク4
9と、この基礎リンク49の先端に設けた揺動体50
と、前記駆動アーム48の先端に基部を連結しかつ中途
部を揺動体50の基礎リンク連結位置より上側で連結し
た上リンク51と、この上リンク51の先端に設けられ
ていて植付体44を支持した昇降体52と、前記揺動体
50と昇降体52とを連結する下リンク53と、植付体
44が畝突入位置にきたときにこの植付体44に開放動
作を行わせる開閉動作手段54(54L、54R)とを
有して上・下リンク51,53に並設している。
ンケース5から突出した第2PTO軸11とユニバーサ
ルジョイント53を介して連結された第1軸56と、こ
の第1軸56から図3ではチェーン伝動手段57を介し
て動力が伝達される第2軸(入力軸)58と、この第2
軸58から一対のギヤ59を介して動力が伝達されるク
ランク軸60が支持されている。クランク軸60は、図
3で示すように左右一対あってユニバーサルジョイント
61Aを有するジョイント軸61介して互いに連結され
ており、可動フレーム26Bの左右側部だけでなく、左
右上部を連結する連結体26Cの支持部26Dにも回転
自在に支持されている。
動アーム48を有してクランク形状になっており、駆動
アーム48の先端の偏心軸62に上リンク51の前端が
連結されている。2本の略平行な基礎リンク49は、図
4で示すように各基部がピン63を介して可動フレーム
26Bに固定のブラケット64に枢支されている。前記
2本のピン63は略垂直に配置してもよいが、若干前傾
状に配置されている。揺動体50はピン65を介して2
本の基礎リンク49の先端を互いに連結し、下側のピン
65に下リンク53の前端を連結している。また、揺動
体50の上部には、上側のピン65から偏心して若干上
側にピン66を設け、このピン66に上リンク51の前
後方向中途部(前端近く)に設けた突出部51Aを枢支
連結している。
四節リンク機構を構成し、上下リンク51,53及び昇
降体52は、揺動体50を基準にして四節リンク機構を
構成し、駆動アーム48の回転は、上リンク51の先端
を同伴回転し、揺動体50は略上下方向に揺動する基礎
リンク49によって拘束されていて、突出部51Aを介
して上リンク51の姿勢を制御する。ここに、左右のク
ランク軸60およびジョイント軸61は左右方向の回転
軸67を構成しており、この回転軸67が植付フレーム
26Bに軸受68L,68Rを介して両持支持されてお
り、左右のクランク軸60は内方下向傾斜軸心廻りに回
転するように支持されている。
動アーム48を連結する偏心ピン(偏心軸)62は左右
の偏心運動部69L、69Rを構成しており、この左右
の偏心運動部69L、69Rをそれぞれに植付体44
L、44Rを有する上・下リンク51,53からなる左
右の昇降リンク70L、70Rを上下運動自在として軸
支しているのである。前記昇降体52は前上部にピン7
1を介して上リンク51の後部が連結され、それから離
れた下部にピン72を介して下リンク53の後部が連結
されている。
状に形成され、前カップ44Fと後カップ44Rとの前
後2分割されている。前後カップ44F、44Rは、そ
れぞれに枢支軸73F,73Rが設けられており、この
枢支軸73F、73Rを介して昇降体52に揺動自在に
支持されている。前カップ44Fの枢支軸73Fには前
作動部材74Fが設けられており、後カップ44Rには
後作動部材74Rが設けられており、前作動部材74F
に設けた係合ピン75が後作動部材74Rに設けた係合
溝76と係合しており、前作動部材74Fを回動するこ
とにより、係合ピン75を介して後作動部材74Rが逆
方向に回動するようになっている。
の間には開閉動作手段54が設けられている。この開閉
動作手段54は前端がブラケット64に枢支された第1
リンク54Aと、この第1リンク54Aの後部と前作動
部材74Fとを連結する第2リンク54Bとを有し、両
リンク54A、54Bは屈折部54Cで屈折自在に連結
されているとともに第2リンク54Bはバネ掛け部を有
する筒体とバネ掛け部を有していて前記筒体に挿入され
た棒体との入れ子構造で伸縮自在に構成されていて、前
記バネ掛け部に上下2本のコイルバネ54Dを掛張して
第2リンク54Bを縮少方向に付勢しており、コイルバ
ネ54Dは一方のバネ掛け部に備えたネジ調整具54F
によって弾性力が強弱調節自在とされている。
伴昇降する作動部材74(前後作動部材74F、74
R)の姿勢を、昇降位置に応じて制御して、植付体44
に開閉動作をさせる。図5〜7において、77は植付体
44が略上限位置にきたことを検出する検出スイッチで
あり、可動フレーム26B側に設けられ、クランク軸6
0に設けた作動片78で作動する。79はクランク軸6
0と可動フレーム26Bとの間に設けられたブレーキ手
段を示し、また、スクレーパ装置47は、左右対の可動
フレーム26B間に架設したアーチ形又は門形の取付枠
体(連結体)26Cの左右方向中央部に、側面視でほぼ
L字形のスクレーパ取付体82を設け、この取付体82
の中途から下設されたブラケット83に前スクレーパ8
4を設け、取付体82の延伸端側寄りに上向ブラケット
85を突出し、このブラケット85に前後方向に揺動す
る作動アーム86を介して後スクレーパ87を備えるこ
とでスクレーパ装置47が構成されている。
視)で逆T字形であり、その下端における左右張出し部
83Aに、左右対の植付体44L、44Rにおける前側
外面に摺接して該側面に付着した土を剥離する左右対の
前スクレーパ84L、84Rが締結ボルト88を介して
左右方向に位置変更自在として備えられている。この左
右対の前スクレーパ84L、84Rは図5で示すように
側面視にて後下り状に傾斜されていて、左右対の植付体
44L、44Rが降下運動するとき、くちばしの先端か
ら上方部位の中途までに摺接して土の剥離をするととも
に、畝Rに植付けた苗Aの倒れを防止すべく畝Rに接近
して備えられており、苗Aの茎葉部A1に接触して前倒
れを防止している。
前スクレーパ84L、84Rの後方でかつ上方において
取付体82に備えられており、上向ブラケット85に左
右方向の枢支軸(ピン)89L、89Rを水平方向にて
左右に突出し、このピン89L、89Rのそれぞれに作
動アーム86L、86Rの上端における筒ボスを套嵌し
て前後方向に揺動自在として正・背面視でL字形とした
左右対の作動アーム86L、86Rを備え、この作動ア
ーム86L、86Rの下端に左右対の後スクレーパ87
L、87Rが前後方向の中立位置にて図5で示すように
前下り状に傾斜されて備えられており、ここに、左右対
の植付体44L、44Rが降下運動するとき、下端のく
ちばしの先端から上端までの後側外面に接触してこの側
面に付着している泥、土等を剥離するのである。
に、前記左右対の後スクレーパ87L、87Rは、上部
スクレーパ体111と下部スクレーパ体112とを上下
に重合するように備えている。上部スクレーパ体111
と下部スクレーパ体112とは中央部で互いに締め付け
固定されている。下部スクレーパ体112は、上部スク
レーパ体111よりも大きく形成され、特に長手方向
(前後方向)に長く形成されて、下部スクレーパ体11
2の外周部112aが上部スクレーパ体111よりも外
方突出され、特に下部スクレーパ体112の長手方向
(前後方向)両端部が、上部スクレーパ体111の長手
方向(前後方向)両側から大きく突出されている。上部
スクレーパ体111の一端部(前端部)111aは、移
植体44の外面形状に対応して凹状に形成され、下部ス
クレーパ体112の外周部(特に前端部及び後端部)1
12aは、移植体44L、44Rの内面形状に対応した
凸状に形成されている。
4Rおよび左右対の後スクレーパ87L、87Rの上部
スクレーパ体111及び下部スクレーパ体112は、ゴ
ム、樹脂これらに帆布材等を重ね合せて構成されていて
上下方向に弯曲してなじみ易いように弾性変形可能な板
材で作成されているとともに、それぞれこれら板面が傾
斜されていることから、植付体が降下運動してその下端
のくちばしの先端に接触し易いようにされているのであ
る。更に、左右対の後スクレーパ87L、87Rは左右
対の植付体44L、44Rが上昇運動するとき、該植付
体44L、44Rの内面に付着している土、泥等を剥離
するスクレーパ機能を有する。
87Rはそれぞれ作動アーム86L、86Rに備えられ
ており、この作動アーム86L、86Rの前後にコイル
バネで示す弾性体90A、90Bを介在することで、該
後スクレーパ87L、87Rが植付体44L、44Rの
後側外面と植付体の内面とに弾性力で摺接するとともに
切替自在とされている。すなわち、左右対の作動アーム
86L、86Rのそれぞれには前後ピン91が突出さ
れ、一方、ブラケット85の基部左右には前後ピン92
を有するホルダ93L、93Rを取付け、左右対の作動
アーム86L、86Rに突出した前後ピン91とホルダ
93L、93Rに突出した前後ピン92との間に前後の
コイルバネの両端を套嵌保持して、この前後の弾性体9
0A、90Bによって左右対の作動アーム86L、86
Rを切替自在として弾性体90A、90Bにて弾性的に
挟持しているので後スクレーパ87L、87Rで植付体
の後側外面および内面に摺接する摺接力は弾性体によっ
て大きく作用して剥離を確実にするとともに、切替動作
も迅速かつ確実になるのである。
の植付体44L、44Rが上方の苗受継位置Xにおいて
その中に苗を収納し、図5で示すようにこのくちばしを
閉じた状態のままで左右対の植付体44L、44Rが降
下運動すると、後スクレーパ87L、87Rの上部スク
レーパ体111の前端部111aがくちばしの先端(下
端)から順次上端までの間で後側外面と摺接し、このと
き、作動アーム86L、86Rが弾性体90Bを圧縮す
るように揺動するのである。この際に、図15に示すよ
うに、下部スクレーパ体112の前端部は移植体44の
後側外面に沿って下方に湾曲し、上部スクレーパ体11
1による付着土の剥離を補助する。従って、上部スクレ
ーパ体111の前端部111aが移植体44L、44R
の後側外面形状に対応する凹状に形成されているため、
上部スクレーパ体111の前端部111aを移植体44
L、44Rの後側外面に良好に摺接させることができる
し、下部スクレーパ体112が、上部スクレーパ体11
1による付着土の剥離を補助することによって、図14
に示すように、後スクレーパ87L、87Rにより移植
体44L、44Rの内面の付着土を効果的に剥離するこ
とができる。
Rはくちばしを閉じた状態(苗を収容した状態)で左右
対の植付体44L、44Rが降下運動しているので、後
スクレーパ87L、87Rよりも遅れてくちばしの先端
に摺接し、前側外面の付着土を剥離するのである。この
ように前・後側外面の付着土を剥離した植付体44L、
44Rは図5で示すように畝Rにそのくちばしが突刺っ
て植付穴R1を形成してこの穴に苗Aを落し込むように
くちばしを開いて植付けられるとともに、上昇工程に移
行するが、このとき、後スクレーパ87L、87Rが作
動アーム86L、86Rの前方揺動と弾性体90Bの弾
発力によって植付体44L、44Rの中に位置する(入
り込む)ように切替えられ(図5の矢示Bを参照)、引
続く植付体44L、44Rの上昇動作によって、後スク
レーパ87L、87Rの下部スクレーパ体112の外周
部112aが上方に湾曲しながら植付体44L、44R
の内面を摺動して、移植体44L、44Rの内面の付着
土を剥離し、この際に、上部スクレーパ体111は下部
スクレーパ体112の外周部112aが過度に湾曲しな
いように保形する。従って、下部スクレーパ体112の
外周部112aが移植体44L、44Rの内面形状に対
応する凸状に形成されているために、下部スクレーパ1
12を移植体44L、44Rの内面に良好に摺接させる
ことができるし、上部スクレーパ体111が、下部スク
レーパ体112の外周部112aが過度に湾曲しないよ
うに保形することによって、後スクレーパ87L、87
Rにより移植体44L、44Rの内面の付着土を効果的
に剥離することができる。
87L、87Rがくちばしから抜けると再び後側外面に
摺接すべく切替えられ、一方、前スクレーパ84L、8
4Rは図4で示すように畝Rに植付けた苗Aの茎葉部A
1に接触してその倒れを防止するのである。なお、植付
体44は、図4に示す位置からやや上方に移行して、そ
の後、苗受継位置Xにおいては、閉じスプリング94の
作用でくちばしを閉じた状態にして次の苗の投入の準備
をし、ここに左右対の植付体44L、44Rは左右が同
調して図4で示している上端がクロスした縦長楕円形状
の上下運動軌跡Q1を描くようになり、軌跡Q1の矢示
方向は運動方向を示し、上部の開閉点75、76の軌跡
で示している。
ピン89L、89Rを支点に前後方向に揺動されるが、
左右の作動アーム86L、86Rがそれぞれ同調して前
後揺動するように、左右の作動アーム86L、86Rに
は図6で示すようにコイルバネで示す振れ止め乃至同調
用の弾性体95が掛架されている。更に、左右対の植付
体44L、44Rが上方の苗受継位置Xでは左右間隔巾
L1を小、下方の植付位置Yでは左右間隔巾L2が大と
なるように植付駆動手段45にて下方拡開状の八の字軌
跡で上下運動することから、図1で示すように左右対の
後スクレーパ87L、87Rが上方で左右対の前スクレ
ーパ84L、84Rが下方で前記左右対の植付体44
L、44Rの八の字軌跡に対応すべく八の字に配置され
ていて、前記左右対の前スクレーパ84L、84Rは畝
Rに植付けた苗Aの倒れを防止すべく茎葉部A1を保持
するように畝Rに接近して備えられている。
式のときは、該植付体44は垂直面(鉛直面)にて上下
運動することから、この鉛直面軌跡において前後スクレ
ーパ84、87が上下に配置されていれば良い。また、
苗Aがタマネギのように茎葉部A1が長い(例えば17
〜20cm)のときには、苗受継位置Xにて苗Aの茎葉
部A1が前・後カップ44F、44Rの開閉支点部7
5、76にて挟み込まれて苗の損傷、苗の落下を不能に
したりすることがあることから、左右対の苗ガイド具9
6L、96Rが図1、図4、図6、図8に示すように備
えられている。
ステー97の前端がボルト等で着脱自在に取付けられて
おり、このステー97の後端に挟持具98を介してゴ
ム、樹脂等の弾性板99が挟着されて下方に延伸してお
り、弾性板99の上方には滑り斜面部100Aを有する
茎葉ガイド100が挟持具98より上方に突出されてい
る。すなわち、植付体44(実施形態では左右対の植付
体であるが、1条植にて説明する)が、くちばしを閉じ
た状態で上死点に上昇されてくると、苗ガイド具96の
弾性板99が植付体44の内方側面に侵入体勢となり、
前・後カップ44F、44Rの開閉部をふさいで苗取出
具35から放出(投下)された苗Aをガイドするととも
に茎葉部A1が開閉部に挟まれるのを防止する。
イド100の斜面部100Aによって茎葉A1をガイド
して植付体44の中に苗Aを確実に供給(投入)して植
付体44の開閉部に茎葉A1が挟み込まれるのを確実に
防止するのであり、弾性板99が植付体44の内側面に
その弾性変形によってなじみ、苗Aの植付体44内への
投入を確実にして転び苗の要因をなくしているのであ
る。図9および図10において、植付体44の構成を示
しているが、前・後カップ44F、44Rは開閉支点7
5、76を中心にバネ94の弾性力に抗して解放され、
かつ、バネ94の弾性力にて閉じられるが、この閉じ動
作のとき、当接緩衝体101を備えることが望ましく、
この緩衝体101はネジ棒とこのネジ棒が当接する弾性
ゴム等の受け具で構成されている。
2に相当する)は、植付地方によって相違している(例
えば九州佐賀地方では24cm、他の地方では20c
m)。この植付条間の相違に対応するために、左右対の
2条植のときは、図9の植付体44は20cmであるこ
とから、植付体44の角度を10mm内向Sとして取付
け、図10の植付体44は24cmであることから、角
度を10mm外向S1として取付けたものを採用してい
るのである。図11に示すように、覆土手段25は、支
持部材等介して可動フレーム26Bに連結されている。
なお、覆土手段25は、畝R上を転動する覆土輪25a
を左右方向に複数備えている。
昇降バルブアーム115に連動機構116によって連動
連結されている。昇降バルブアーム115は左右方向の
支軸117廻りに回動自在に支持され、昇降バルブアー
ム115の一端側には係合溝118が形成されている。
この係合溝118には、ベルクランクで構成された操作
レバー119の一端側に設けたピン120が係合してお
り、操作レバー119の中途部は昇降シリンダ用制御弁
の回転スプール121に取り付けられている。
からなる感度スプリング122の一端側が掛止され、感
度スプリング122の他端側は固定フレーム26A側に
取付固定された掛止部材123に掛止されていて、感度
スプリング122の掛止部材123への掛止位置を掛け
変えることによって、覆土手段25の畝R上面に対する
押付け力を変更でき、これによって、覆土手段25の畝
R上面に対する追随感度を調節できるようになってい
る。可動フレーム26Bと昇降バルブアーム98とを連
動連結する連動機構116は、可動フレーム26Bに上
方突設した突設部材127と、固定フレーム26Aにブ
ラケット128を介して左右方向の支軸129廻りに回
動自在に枢着された揺動杆130と、突設部材127と
揺動杆130とに左右軸廻りにそれぞれ回動自在に連結
された連結杆132と、固定フレーム26Aにブラケッ
ト128を介して左右方向の支軸133廻りに回動自在
に枢着されたベルクランク134と、ベルクランク13
4と昇降バルブアーム115とを連動連結する連動ロッ
ド136とから主構成され、連動ロッド136の中途部
はターンバックル137が介装されている。揺動杆13
0の前端部に係合ピン139が左右方向外方に突設さ
れ、この係合ピン139はベルクランク134の後方突
出片134aに上側から接当するように係合している。
141が固設され、昇降バルブアーム115に第2連結
板142が上方突設されている。第1連結板141に前
後方向の長孔143が形成され、第2連結板144の上
端部に摺動ピン144が左右方向に突設され、この摺動
ピン144は長孔43に摺動自在に挿入され、第1連動
板141と第2連動板142との間に、バネ145が連
結され、バネ145は第2連動板142の摺動ピン14
4側を長孔143の後端側に向けて付勢している。
揺動杆130が支軸129廻りに矢印a方向に揺動し
て、係合ピン139でベルクランク134の後方突出片
134aを下方に押圧するので、連動ロッド136が後
方に引っ張られ、第1連動板141及び第2連動板14
2を介して昇降バブルアーム115が矢印c方向に回動
され、これにより操作レバー119が矢印e方向に回動
して、昇降シリンダ用制御弁の回転スプール121が矢
印e方向(走行機体7を上昇させる方向)に操作され
て、油圧シリンダ16のピストンロッドが突出方向に作
動し、回転スプール121が中立位置に戻るまで走行機
体7が上昇する。
超えて、可動フレーム26Bが上昇すると、揺動杆13
0が支軸129廻りに矢印a方向に大きく揺動して、連
動ロッド136が大きく後方移動するが、摺動ピン14
4が長孔143に対して前方摺動するため、昇降バブル
アーム115が矢印c方向に過大に回動することが防止
され、回転スプール121は回動限界内で矢印e方向に
回動し、回転スプール121に過度の回転力がかかるこ
とはなくなる。また、可動フレーム26Bが下がると、
揺動杆130が支軸129廻りに矢印b方向に揺動し
て、係合ピン139が上方に移動するので、連動ロッド
136が感度スプリング122により前方に引っ張ら
れ、第1連動板141及び第2連動板142を介して昇
降バブルアーム115が矢印d方向に回動され、これに
より操作レバー119が矢印f方向に回動して、昇降シ
リンダ用制御弁の回転スプール121が矢印f方向(走
行機体7を下降させる方向)に操作されて、油圧シリン
ダ16のピストンロッドが後退方向に作動し、回転スプ
ール121が中立位置に戻るまで走行機体7が下降す
る。
超えて、可動フレーム26Bが大きく下降すると、揺動
杆130が支軸129廻りに矢印b方向に大きく揺動し
て、係合ピン139が大きく上方移動するが、ベルクラ
ンク134の後方突出片134aが係合ピン139から
下方に離間した状態になり、昇降バブルアーム115が
矢印d方向に過大に回動することが防止され、回転スプ
ール121は回動限界内で矢印f方向に回動し、回転ス
プール121に過度の回転力がかかることはなくなる。
は可能である。例えば、入力部58においてスプロケッ
トホイール又はギヤを大小に交換することによって苗受
継タイミングを調整可能な調整部58Aを設けることも
でき、この調整部58Aにおいてギヤを偏心咬合形のギ
ヤとすることによって、植付体44を上死点付近におい
て遅速連動させて苗取出具35から放出の苗受継を確実
にすることもできる。また、本発明は乗用形移植機であ
ってもよく、対象苗は玉ネギ以外のキャベツ、レタスで
あってもよい。
87L、87Rは、上部スクレーパ体111と下部スク
レーパ体112とを上下に重合するように備え、植付体
44L、44Rに対して後スクレーパ87L、87Rが
相対的に上方移動するとき、上部スクレーパ体111
で、植付体44L、44Rの後側外面を摺動させて、植
付体44L、44Rの後側外面に付着した土を剥離する
と共に、植付体44L、44Rに対して後スクレーパ8
7L、87Rが相対的に下方移動するとき、下部スクレ
ーパ体112で、植付体44L、44Rの内面を摺動さ
せて、植付体44L、44Rの内面に付着した土を剥離
するようにしているが、これに代え、前スクレーパ84
L、84Rに、上部スクレーパ体111と下部スクレー
パ体112とを上下に重合するように具備させ、植付体
44L、44Rに対して前スクレーパ84L、84Rが
相対的に上方移動するとき、上部スクレーパ体111
で、植付体44L、44Rの前側外面を摺動させて、植
付体44L、44Rの前側外面に付着した土を剥離する
と共に、植付体44L、44Rに対して前スクレーパ8
4L、84Rが相対的に下方移動するとき、下部スクレ
ーパ体112で、植付体44L、44Rの内面を摺動さ
せて、植付体44L、44Rの内面に付着した土を剥離
するようにしてもよい。
植体の外面と内面との付着土を剥離でき、スクレーパ装
置の部品点数を少なくすることができる。しかも、1つ
のスクレーパで移植体の内面及び外面の両方の土等を効
果的に剥離できる。
状態を示している。
る。
(1)は一部省略の前(後)面図、(2)は側面図であ
る。
ある。
図、(3)は背面図で条間が狭いときの図である。
面図、(3)は背面図で条間が広いときの図である。
作を示す側面断面図である。
作を示す側面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 上方の苗受継位置と下方の苗植付位置と
の間で上下運動して苗を畝に植付ける植付体を備え、こ
の植付体に付着した土を剥離するスクレーパを備えてい
る移植機において、 前記スクレーパは、上部スクレーパ体と下部スクレーパ
体とを上下に重合するように備えていることを特徴とす
る移植機。 - 【請求項2】 植付体に対してスクレーパが相対的に上
方移動するとき、上部スクレーパ体で、植付体の外面を
摺動させて、植付体の外面に付着した土を剥離すると共
に、植付体に対してスクレーパが相対的に下方移動する
とき、下部スクレーパ体で、植付体の内面を摺動させ
て、植付体の内面に付着した土を剥離することを特徴と
する請求項1に記載の移植機。 - 【請求項3】 下部スクレーパ体が、上部スクレーパ体
よりも長手方向両側に、突出されていることを特徴とす
る請求項1又は2に記載の移植機。 - 【請求項4】 上部スクレーパ体の一端部が、移植体の
外面形状に対応した凹状に形成され、下部スクレーパ体
の外周部が、移植体の内面形状に対応して凸状に形成さ
れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の移植
機。
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JP2010161994A (ja) * | 2009-01-19 | 2010-07-29 | Iseki & Co Ltd | 苗植機 |
JP2016171766A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-29 | みのる産業株式会社 | 移植機 |
JP2018130118A (ja) * | 2018-03-30 | 2018-08-23 | 井関農機株式会社 | 移植機 |
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2001
- 2001-06-18 JP JP2001183900A patent/JP3637293B2/ja not_active Expired - Fee Related
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