JP2002542677A - モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用いるための方法および装置 - Google Patents

モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用いるための方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 モバイル無線電話を監視および/または制御用途に用いる方法および装置であり、モバイル無線電話からの信号を受信する無線ユニット(3)が第1のステップにおいてモバイル無線電話から来着する信号によって起動され、第2のステップにおいて受信した信号の第1の部分を、モバイル無線電話および関連するベースステーション間のハンドシェーキング手続きの際のPIN/SIM番号(または相当)および/または入力された呼び番号について分析し、これをあらかじめプログラムされた対応する情報と比較し、第3のステップにおいて、一致が確立されたならばあらかじめプログラムされた手続きおよび/または動作を開始し、不一致が確立されたならば「待機」すなわち未起動状態にもどって、モバイル無線電話から入力される信号を待つ。受信用の無線ユニット(3)は好ましくは「待機」状態においては当該の地理的地域でモバイル電話器に用いられている周波数についてスキャニング機能を行っており、来着する信号の周波数に対してロッキングを行い、このロッキングを第3のステップへの承認が確立したときに保持し、その後に、あるいは第2および第3のステップにおいて不承認が確立したときに「待機」状態にもどって周波数のスキャニングを行う。無線ユニット(3)に用いられる受信範囲は好ましくは第1と第2のステップに亙って制限された状態に保持され、第3のステップで拡大される。この際呼び出された加入者の受信はモバイル無線電話と交信しているベースステーションを通して達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は主として、一般に用いられる無線(セルラー)電話器に、種々の実質
的に物理的な種類の仕事をさせる事に関するものである。上記の仕事としては、
単なる例として挙げれば、アクセス、信号発信、通信の制御および例えば玄関電
話システムのための玄関ドアロック開錠の制御などである。しかしながらその他
の用途分野の例についても説明する。
【0002】
【背景技術】
今日用いられる「玄関電話器」は、固定通信回路(「構内電話」)を設置する
か、または公共電話網に接続し、これを通じてスイッチを操作している(「ドア
フォン」)。これらは基本的に−社会的な可能性を提供しているとは言え−主と
して人口稠密地域における種々の不安および危険の故に施錠された玄関を必要と
する住民のための、セキュリティおよびプライバシー上の必要性によって存在し
ている。しかし、これらはいくつかの欠点を内包している。
【0003】 構内電話は設置、配線および保全の費用が高く、ドア電話を使用すれば、建物
にとって日常的な費用が生じる。また理由は分からないが、構内通信管轄機関は
、常に多くの障害を設け、安価な設置を妨げようとする。またこれらはいずれも
、外部から利用可能な使用者ユニットに起因する欠点を有する。すなわちこれら
のユニットは外界の影響や乱暴な取り扱いに対して非常に敏感であり、またその
多くは主として同じ理由によってラウドスピーカー式であり、「ハンドフリー」
型であって、音質が良くないことが多い。
【0004】 しかしながら今日、人口の大部分は無線電話器(「セルラーフォン」、「モバ
イル(電話器)」)を携帯しており、その割合は急速に増加している。つまり、
少なくとも、人々は十分な理由があれば無線電話器を携帯する。このような電話
器は優秀な通信、信号、および音響性能を有しているが、訪問者の側からアクセ
ス/開錠を可能にするものとして、これらの性能を用いるものは現在までない。
【0005】
【発明の開示】
設置や保全が容易で、音質が良く、外部的物理的な使用者用通信部品が最少で
、居住者及び不動産所有者にとってシステム使用その他のための日常的な経費を
生ずることがなく、その代わりに訪問者のモバイル電話器を用いればことが足り
るような、玄関システム、すなわち例えばドア開錠システムができれば、その利
点は大きいであろう。従って、本発明の目的は次のような機能システムを可能に
する方法および装置を開示することである。即ち、該システムは設置が容易で、
電源および制御される装置、例えばドアロックに接続するだけで良く、外部的物
理的な使用者用通信手段、例えばマイクロフォン、ラウドスピーカー、およびプ
ッシュボタン/キーボードを要せず、さらには有線通信回路や通信網への接続も
要せず、なおかつ意図する建物の訪問者/玄関電話特性の完全かつ機能的な選択
的制御を提供する。本発明の他の目的は、「そこらに」あるモバイル電話器に、
訪問者/玄関電話器設備を有する建物においてこのような設備を制御するための
、所望の可能性を与えることである。
【0006】 この特定の用途(好ましくは特別に適合された装置による意図された用途)の
ための本発明の以上の、およびその他の目的、利点および特徴は、部分的に「ス
キャナー」として知られる手段を用いることによって得られる。スキャナーは今
日、例えばGSMの全周波数範囲に対する受信能力を有するものもある。要求さ
れるのはスキャナーの受信能力のみである。なぜならば本発明によればスキャナ
ーの通信能力はデータの「受動的な」聴取者として利用されるだけであるから、
アナログ音響や送信能力は要求されない。
【0007】 前記スキャナー手段は単なるレシーバであるから、その保持および使用のため
の許可や免許を必要としない。スキャナーをここに述べるような種類の技術的解
決法として用いることを禁止する法律は存在しないし、使用料や公式の承認など
もない。NMTのようなアナログ無線電話器の場合は単なる従来のラジオ受信で
あるが、GSMのようなデジタルネットワークの場合はある程度の信号処理が必
要である。本発明を制限するものではないが(NMTおよびその他の「アナログ
」規格は使用が減少しており、「サテライト(IRIDIUM)」、「広帯域」
、「デュアルモード」、「マルチモード」およびその他の「デジタル」規格は増
加している)、以降において本発明をデジタル無線通信システムを利用する実施
例に関連して説明する。このようなデジタル通信システムとしては「U.S.P
CS1900」、「JAPAN PHS」、「DCS1800」、「CT−2」
、「CT−2−CALL」「CT−3」、および「DECT」と称するデジタル
無線通信システム、および/または合衆国で「IS−54B」(ADC、D−A
MPS、CDMA,IS−136)、日本およびグローバルGSMネットワーク
でJDCと称するデジタルセルラー通信システムがある。したがって本発明によ
る「スキャニング」無線レシーバ部分は、使用地域において最も多く用いられる
モバイル電話システムを取り扱う立場になければならない(またできれば将来の
仕様/プロトコルへのアップグレードを可能にしなければならない。例えば「B
lutooth」、「Maya」、「Chat」、「e−Mode」、「3G」
、「SMS」、「WAP(/MEXE)」、「iDEN」、「IMT−2000
」、「GMPCS」、「GPRS」、「UMTS」、「FDMA」、および「(
W)CDMA」、それに「FH/SS」、「DS/SS」および「CO FDM
」などがある)が、切りがない説明を単純にするために、GSMを選択した。G
SMはモバイル電話器に一般に用いられている規格である。いわゆる「プロトコ
ル」にしたがって、例えばモバイル電話器と、公共電話網に接続されたベースス
テーション間のようなユニット間の無線通信には、マルチキャリヤ(MC)/時
間分割多重アクセス(TDMA)/時間分割二重(TDD)と称するフォーマッ
トが用いられる。モバイル無線電話システムは通信のために一定の通信用周波数
範囲を使用するように制限されており、またモバイル電話器は「完全二重」通話
を達成するために別々の周波数(セルラー)または「時間フレーム」(DECT
)で送信および受信する。
【0008】 本発明による方法は主として後述の請求項第1項および関連する従属請求項に記
載される特徴によって特徴づけられる。また本方法を利用するための装置は請求
項第5項および該請求項に関連する従属請求項に記載されている。
【0009】 モバイル電話は無線通信であるから、スキャナーと呼ばれる装置によって傍受
可能である。スキャナーは無線周波数スペクトルまたはその選択された範囲を連
続的に探査することによって動作して活動状態のチャンネルを検知し、これを「
ロック」して、傍受された音を聴取者に伝える。アナログ無線の場合は通信はた
だちに理解可能であるが、GSMのようなデジタル通信においては、傍受された
信号に用いられるものと同じプロトコルを用いて音声および信号データのデコー
ディング作業を行うことができない限り、出力は意味のないノイズである。GS
Mの場合はこのようなスキャナーは今日、市販されており、それはまたモバイル
電話器でダイヤルされた番号を検知したり、またその固有のPIN(加入者の個
人識別番号−「国際モバイル加入者アイデンティティー」−IMSI)/SIM
番号を開示したりすることもできる。特にモバイル電話器がオフ状態からオン状
態にスイッチが入れられ、加入者に最も近いベースステーションとの間で二、三
の基本プロトコルを用いて「ハンドシェーキング」が行われ、かつ引き続く電話
通話に用いられるプロトコルが接続開始した聴取者に開示される時には、上記の
能力が関係する。したがって、本発明によれば「スイッチオン」された状態のモ
バイル電話器について必要なスキャニング/「タッピング」を行うことも技術的
に可能であるとは言え、訪問者がアクセスを希望する玄関の直近で「未接続の」
モバイル電話器のスイッチを入れることによって、アクセス管理手続きを始動さ
せることが望ましく、またそのように説明される。このことは多くの利点をもた
らす。
【0010】 第一に、訪問者のモバイル電話器が検知される前に、モバイル電話器が通常の
進入請求の場面と同じくらい玄関と近い関係にあることが要求される。これによ
って、近傍の領域でスイッチを入れた他の人間がすべて本発明によるシステムに
アドレスしたり接続開始したりできないようにする。本システムに用いられるア
ンテナは指向性であり、かつ受信距離が短いので、選別されやすい。
【0011】 第二に、「スイッチオフ」状態からスイッチを入れられたモバイル電話器は、
「玄関呼び」を容易にするプロトコルを十分に示すほかに、システムの始動ある
いは起動ユニットとして機能する。
【0012】 本システムの無線受信用「スキャニング」ユニットは、起動された後、通信の
ために割り当てられた無線チャンネル(周波数)を走査し、送信された時間分割
TDMAパーセルとの同期を行う。このようにして訪問者が建物へのアクセスを
請求するためにダイヤルした番号を検知し、デコード(復号、復号化)し、処理
することが可能になる。この番号は通常は建物に居住するテナントの電話番号で
ある。「番号識別器」と言うプログラム可能の装置が、この番号を予めプログラ
ムされた番号−通常はテナントおよび/またはドア開錠の権限を有する他の人間
の電話番号−と比較し、これらの番号が一致すればドアロックは受け入れが許可
され、開錠コマンドによって作動される。番号が一致せず、かつダイヤルされた
番号が電話番号であれば、発呼側と被呼側の間で通常の電話呼びが行われる一方
、本システムはいかなる制御信号にも反応しない。これに対して番号が一致した
場合は、発呼側と被呼側の間で呼びが開始され(応答が得られた場合)、この際
発呼側は自己の識別証明を行って進入許可を請求し、その後、被呼側は成立した
接続を通じて適当な制御信号を送り返すことによって、進入を許可することがで
きる。制御信号は好ましくはDTMFデジットシーケンスまたはコードシーケン
スである。これらはロックされ、同期されて聴取中のシステムのスキャナー無線
部分によって検知され、デコードすることができる。システムは関係する通話者
間の(ベースステーションを通じての)すべての通信に「聞き入って」、好まし
くは所定の時間内に、DTMF信号を検知してこれに対して動作する。それと同
時に、正当なDTMF信号は正しい周波数/タイムスロットにあることが要求さ
れるので、被呼側のみがシステムに影響するDTMF信号を発信可能であること
を確実にする。(T周波数、ないしGSMにおける有効なDTMF信号を無視す
るための他の保護手段でもよく、また、DTMF信号がトーン発生器から訪問者
のモバイルの”mic”に音響的にロードされない限り、モバイル電話がベース
ステーションに発信するDTMF指令信号のメッセージは、応答する電話にDT
MF信号を生成する。この場合、システム、強いフィードバック、エコー、また
はサイドトーン、あるいは所望の特定のdBレベルに受け入れを強制的に許容さ
せる。)DTMFは多くの種類のコマンド出力を容易にするので、ドアロックの
開錠以外の機能、例えばカメラの起動、警報の送信、光源のスイッチ入れなどを
被呼側からのコマンドで行わせることができる。このような機能を実行させるに
はシステムをプログラミングし、機能に必要なハードウェアを与えさえすればよ
い。
【0013】 このように本発明によるシステムはモバイル電話器からの呼びと共同して作動
する。システムは受動的な聴取者としてのみ働いているときは、いかなる電話通
信にも加わらず、電話通信からの刺激に対して反応するときは、関係する両側の
通話者によって行われ、完了された(理論的には意図した結果が得られた後)実
際の通話に影響を及ぼさない。また呼びは建物への課金を生じない。通常は、1
−800番(無料)の番号が提供されていない限り、通話料を課されるのは訪問
者である。この際、訪問者にとってキーボード、マイクロフォン、およびラウド
スピーカーのような通信ユニットはもはや必要ではない。さらにまた良好な音質
が達成されるので、街路騒音のある地域での使用に適している。従来の電話番号
が用いられるので、番号表は必要ではない。このことは歓迎されるべき訪問者に
とって好都合である。なぜなら彼は普通、訪問相手の電話番号を知っており、か
つモバイル電話を携帯する必要も知っているからである。本システムはいろいろ
な番号を記憶するための番号識別器を有しているので、システムは既知の玄関電
話システムと同様に、コード錠の可能性も提供する。このことはテナントや実施
人員にとって有利であると同時に、電話器を持っていないテナントが、訪問者に
コードを与えることで訪問者を入れるることができるようになるので有利である
。本発明によるシステムに、コード錠にアクセスするためのキーパッドを含ませ
ることも明らかに可能であるが、これは余分なハードウェアおよび影響/損傷に
敏感な、使用者によって影響される外部ユニットが増えることを意味する。モバ
イル電話器からダイヤルされる番号は、ベースステーションに(または空中に)
転送される有効な/実在する電話番号である必要は必ずしもない。ダイヤルされ
た全ての番号はコマンドおよびベースステーションによる「認証」(オーゼンテ
ィケーション)の後に送信されるので、好ましくは「*」や「#」のような非数
字部分で始めることによって、上に開示したように本システムに到達し、理解さ
れる。この番号が特定のコード錠のために番号識別器に記憶された番号と一致す
るならば、キーパッドがなくとも意図された機能が遂行され、この際の方法およ
び利点、例えばタイムゾーンは、キーパッドを有するコード錠と同様である。欠
点となり得るのは、このシステムを使用するためにはテナントと実施人員がいず
れもモバイル電話器を携帯しなければならないことであるが、これは費用と、セ
キュリティ対損害の利点によって相殺されるであろう。GSMプロトコルによる
ベースステーションは「モバイル」を先ず認証し、これによって「モバイル」が
ダイヤルされた番号を「送出」することが可能になるから、あり得る侵入者がコ
ピー送信する可能性に対しても、セキュリティは相当に高い。本明細書で別に論
じるように、コード錠機能が先ず「モバイル」の「スイッチオン」によって起動
され、続いてモバイルとベースステーションの間でハンドシェーキングが行われ
るならば、セキュリティのレベルは更に高まる。さらに、認証を保護するために
「ローリング」可変コードや、タイムゾーンなどを用いることもできる。いずれ
にしても、電話呼びはベースステーションによって「番号間違い」と解釈される
ために、電話呼びは生じず、使用には課金が生じない。既存の玄関システムのそ
の他の特徴として、正当なカードを所持する人に対して進入の便宜をはかるカー
ドリーダーが多く用いられる。これは特に会社職員にとってスマートで早く、実
用的であるばかりでなく、コード錠との組み合わせによっていろいろな「レベル
」のセキュリティを提供する。すなわち「カードオンリー」、「コードシーケン
ス」、あるいは「カードプラスコードシーケンス」である。本発明によるシステ
ムはもちろん適当な形式のカードリーダーを備えることもできる(電話器から抜
き取られてリーダーに挿し込まれる、「訪問者モバイル」のSIMカードを読む
方式の、従来の物理的なカードリーダーも含まれる)が、同様な機能は外部的な
使用者ユニットを要することなく、モバイル電話器を用いても達成される。GS
Mモバイル電話機のスイッチが入れられると、電話器はベースステーションとの
最初のハンドシェーキング作業において、自分固有の「PIN−コード/SIM
−コード」(正しいベースステーションに到達するための他の情報の他に)を、
フォーマットを用い、プロトコルにしたがって開示するが、いまや起動されてい
る本システムは、このコードを読むことができる。この番号が番号識別器に正当
な「カードコード」としてプログラムされ、記憶されているならば、モバイル電
話器は「近接(非接触)カード」とほとんど同様に働き、またシステムはこのカ
ードを直接の物理的な接触なしに読む「近接(非接触)カードリーダー」として
働く。プログラミングは「カードオンリー」として行われてもよいし、別法とし
て要求されるコードシーケンスを続けて入力することによる「カードプラスコー
ドシーケンス」として行われてもよい。利点と欠点はキーパッドなしのコード錠
と同様であるが、訪問者のPIN/SIMコードが定期的に読まれるということ
が利点をもたらし得る。例えば、在来の玄関通信やコード錠の場合でも、ある訪
問者を悪用と判定できるように、トランザクションメモリーにおける登録が改善
されることである。他の方法ではこういった訪問者をまったく判別できない。ま
た特に軍事用の倉庫などのような高いセキュリティ要求を有する設備において、
選択された少数のモバイル電話器に対してのみ、通話またはコード錠開錠の手続
きの資格を与え、どの特定のモバイル電話器がそれを実行するべきかを定義し、
これに加えて必要に応じて選択的に選ばれたタイムゾーン、フォーマット変更、
可変コードなどを含ませてもよい。ベースステーションによるモバイル/接続に
対する最初の認証が、悪用に対する一般的な保護を与える。訪問者のモバイルの
スイッチが入れられたときにモバイルから「自動的に」転送されるPIN/SI
Mコードなど、および在来のダイヤル番号の他に、モバイルから自動的に、また
は意図的に転送される他の形式の信号を、上述のコード錠/カード機能に用いて
もよい。
【0014】 本システムは、主として音声データとして送られたDTMFを検知し、デコー
ドするために、音声を取り扱うユニットを含むことによって、システムが音声や
会話によるコマンドを受け入れて機能/動作することは理論的には可能であるが
、玄関監視システムが実行するべき業務は比較的わずかであるから、DTMFの
方がより単純かつ好便であると考えられる。必要に応じて、またセキュリティお
よび使いやすさを改善するために、一部のコマンドがより長いDTMFコードシ
ーケンスからなっていたり、異なる被呼居住者に対して異なるコマンドコードを
用いたり(居住者の異なる電話番号に基づいて)してもよく、これらを用いて同
じ種類の動作をさせてもよく、また例えばエレベーターを特定の階に到達許可す
るような、一部の居住者のための特定の動作をさせてもよい。しかしながら通常
は、十分なセキュリティを伴って要求される範囲の信号送出を達成するには、た
だ一つの、または少数のDTMFデジットが要求されるのみである。なぜならば
これらが被呼側から発したものであることは明らかであり、またほかでもない判
断基準として、好ましくは所定の時間フレーム中にベースステーションによって
認証されたものだからである。
【0015】 市販のGSM−スキャナーを、本発明の利用に要求される無線周波数のスキャ
ニングと受信、時間調整と同期、および信号/音声デコーディングに用いること
ができるとは言え、音声が聴取者に聞き分けられるアナログ信号に変換されるた
めには音声はデジタル化されたフォーマットを離れることは決してできないし、
システムの機能は好ましくは全てデジタルフォーマットである。したがってこの
ような装置を用いるときには、その機能のかなりの部分は利用されない。しかし
ながら装置は入手および利用可能であるから、上述の機能はいくつかの方法で、
かつ標準の部品を用いて、確実に達成し得る。
【0016】 本発明によるシステムのプログラミングはいくつかの方法で実施することがで
きる。例えば、シリアル接続、携帯型のプログラミング装置、またはPC(また
はPC能力のあるモバイル電話器)を用いて現場で行ってもよく、また遠隔地に
あるPCからモデムを通じてプログラミングしてもよい。現場ではシステムはま
たDTMFまたは、もしそれに適合していれば、モバイル電話器のデータ(WA
P、SMSなど)をプログラミングコマンドとして受け取ってもよい。ただしだ
れか(例えばPIN/SIM番号によって認証された人)が現場にいて、認証さ
れたプログラム用電話器へのモバイル電話器からの呼びを成立させることが前提
である。この場合は本システムは両者間の通信を聴取して、正しくフォーマット
されたプログラミングの指示/コマンドを受け取ることができる。遠隔地からの
プログラミングの目的にはまた、公共電話網に接続してもよいし、また例えば、
キャッシュカード型のモバイル電話加入やインターネットを用いてもよい。イン
ターネットは通常音声通信には利用されていないが、例えば警報伝達の目的や建
物内の機能の監視/管理の目的には用いられる可能性がある。
【0017】 外部的物理的な使用者ユニットが存在しないこと(隠して設置できるアンテナ
は別として)は、結果として高度に安全な、実質的に内部的な設備を与える。こ
のような設備は外部的な影響や損傷に対して保護されているので、高価な部品や
カバーは必要ではない。通常は少数の表示が必要であるに過ぎない(表示は電子
ディスプレイまたは類似物でもよいし、画像/音声合成表示であってもよい。こ
れらは他方でコストや損傷の恐れを増加させるが、なお可能性としては残る)。
またモバイル電話器のスイッチを入れるべき領域を示す標識があってもよいが、
これは経験のある使用者にとって絶対に必要なものではない。結局、玄関監視シ
ステムを設置しても、美しくデザインされたエントランス(玄関)の外観、一体
性、および安全性を損なうようなものは何も必要ではない。電話番号を正しく入
力し、これを番号識別器で検知/認証するという原理によって、ケーブルTVシ
ステム上で働くTVカメラへの接続を命令することもできるし、また二次的なユ
ニットを通じて建物全部のTVセットに全般的な「警報」を与えたり、あるいは
ダイヤル番号に基づいてその番号を有する受信者にのみ警報を与えたりすること
ができる。後者の場合は着信音を出させた呼びが玄関電話呼びであること(受信
者が「呼びID」サービスを有していれば発呼側の電話番号/IDも開示される
)が開示され、また電話に応答する以前に訪問者をTVスクリーンで見ることが
できる。同様な機能をコード/カード式アドレスに持たせることもできる。
【0018】 一部のモバイル電話器は通話を安全にするために音声スクランブルを用いてい
るが、それでも一定の領域中のすべてのモバイル電話器はハンドシェーキングの
ためのプロトコル、ダイヤルされる電話番号、無線送信等を用いなければならな
い。このようなモバイル電話器とベースステーション間の通信は与えられた規格
の中に入らなければならない。音声のみが音声スクランブルを受け、同じ音声ス
クランブル用アルゴリズムを有する他の電話器によってのみ受信されるのである
。しかしながら、スクランブルを受けたデータストリームからDTMF信号を検
知し、デコードする事は大きな問題ではない。トーンの対は非常に典型的な外形
を有し、スクランブルされた状態でもその周波数関係を保つので、容易にDTM
F信号として検知可能であり、二つの周波数の間の特定の内部的な周波数関係が
デジットを表わす。
【0019】 着信信号および話し中信号(コールプログレスを示す信号)もまた、被呼者側
の電話器から発呼者の電話器に送り返されるので、検知可能であり、したがって
本システムによって検知され、追加の用途に利用され得る。例えば既知の玄関電
話システムから知られるように、応答信号(着信信号の終わり)を検知してDT
MF検知に許される時間や、呼び(電話番号のダイヤルから応答まで)に許され
る時間をスタートさせたり、あるいはまた呼びのあった時刻を個別に特定するよ
うな用途である。上述の可能性の多くは、ある特定の状況、要求、および/また
は設計の選択肢を満足するように意図された機能を提示するために、また後述す
る本発明の非制限的な実施例の一般的な背景を与えるために述べたものである。
実施例は添付の図面を参照しつつ説明される。
【0020】
【発明を実施するための最良の形態】
先に述べたように、実施例をGSM規格に関連して説明するが、これはなんら
の不当な制限を意図したものではない。この規格は、既に述べたようにモバイル
電話器(図示せず)およびベースステーション(図示せず)間の通信のためのM
C/TDMA/TDDフォーマットである。また、モバイル電話器からの呼びが
到達し得るすべての形式の電話器および「電話関連」機器、例えばモデム、コン
ピューターその他もまた図示されていない。これらは有線電話網に接続されても
よいが、またモバイル電話器からなっていてもよい。先に(2ページ)、利用可
能のモバイルシステムについてほとんどバビロン的な筋書きを議論したが、GS
Mは今日最大の利用者を有しており、このことがこれを実施例に選んだ理由であ
る。しかしながらこのシステムを簡単な言葉で説明するのは比較的困難である。
簡単にするために、「デジタル」モバイル電話器に共通するいくつかの原理を説
明する。第1図は、DECTを開示している。DECTは、いくつかの搬送波を
利用できる、無線ラジオ通信に割り当てれられた一定の「周波数帯域」である。
それぞれの搬送波は24個の「タイムスロット」を有する時間区間に分割される
。二重チャンネルを作り出すために二つのタイムスロットが利用される。これは
それぞれの搬送波の範囲に12個の音声チャンネルが存在することを意味してい
る。前記24個のタイムスロットは10msのサイクル時間TFを有するいわゆ
るTDMAフレームとして送信される。TDMA/TDD通信システム用の代表
的なフレーム構成が第1図に示されている。フレームの第1の半分において、す
なわちR1、R2、・・・R12と呼ぶ最初の12個のタイムスロットにおいて
はベースステーションからのデータが受け入れられ、フレームの第2の半分にお
いて、すなわちT1、T2、・・・T12と呼ぶ二番目のグループの12個のタ
イムスロットにおいては、電話ユニットがベースステーションへデータを送信し
ている。ベースステーションと電話ユニット間の無線接続には時間フレームの第
1の半分のなかのタイムスロット、および時間フレームの第2のスロットのなか
の対応する番号のタイムスロットが割り当てられる。それぞれのタイムスロット
は通常、同期データ、制御データ、およびデジタル化された音声データまたは使
用者データを含んでいる。
【0021】 発呼者に関するデータ、ダイヤルされた電話番号、および呼び手続き信号など
の信号データは、制御データあるいは音声/使用者データのなかに含めることが
できる。
【0022】 デジタルセルラーシステムはさらに複雑であり、上記と異なって送信と受信の
ために個別の無線周波数(搬送波)を有している(現行および以前のGSMによ
れば)。
【0023】 第2図は、本システム1を開示する単純化されたブロック線図であり、四つの
基本構成ブロック、すなわち使用者に適合した中央制御論理ユニット2と、無線
ユニット3と、時間制御および同期ユニット4と、音声処理ユニット5とを含む
【0024】 無線ユニットは、アンテナ6からなる大気間インタフェースを含み、これは探
査用の「スキャニング」部とレシーバ/デモジュレータを含む無線ユニット3に
接続されている。受信中の時間調整は時間制御ユニット4で行われ、これはTD
MA/TDD技術の場合は既知の方法でフレームとタイムスロットの同期を行う
。時間の参照は通常、アンテナ6で受信された同期信号で得られる。本実施例に
適合した前記アンテナは受信型のみで、スクリーンつきの指向性型であり、非常
に短距離で狭い、画定された受信範囲を有しており、設置地域のなかのモバイル
電話器に用いられる周波数帯域内の無線信号を良く受信する。「待機相」とも呼
ぶべき最初の相では、前記アンテナは理想的な状態では所定の領域からの信号に
よってのみ起動される(そのためには通常、例えばシステムが設置されたときに
、ある程度の現場での標定が必要である)。しかしながら以下に述べるプロトコ
ルのおかげで「理想」に近似する状態も許容される。この相を通じてアンテナは
無線ユニット3の第1の部分をなす探査(「スキャニング」)ユニットに接続さ
れている。この探査装置は最初の相を通じて、用いられる周波数帯域を連続的に
探査して、どこかの周波数において突然におこる比較的強い信号を探す。このこ
とは、訪問者が玄関電話器の手続きを開始するために玄関の近傍で「未接続の」
モバイル電話器のスイッチを入れなければならない理由である。モバイル電話器
が「スイッチオン」されると、電話器は実質的に全出力で送信し、遠方にあるか
もしれないベースステーションと接続しようとする(一部の地域では電話器の出
力が比較的低いことがある)。この信号は初期の「ハンドシェーキング」相にお
いて、接触したベースステーションからの指示によって大幅に低められることが
多い。この相においてはまた通信のための他のパラメーターが転送され、続いて
いくつかの開始手続き、即ち「プロトコル」が転送される。このプロトコル転送
はこの状況の一般的な性格に起因して、かなり盛大に繰り返し行われ、したがっ
て理解しやすい。前述したように、信号のデコーディングは市販のスキャナーに
よって行うことができ、スキャナーのうちのあるものはハンドシェーキング手続
きの監視を終完了することなく、モバイルGSMの会話をデコードすることがで
きる。本発明を達成するについては、このようなスキャナーは贅沢である。なぜ
ならば音声の再生は必要ではなく、またほとんどのスキャナーは全部の無線スペ
クトルをカバーするように設計されているが、これは本発明には全く必要ないか
らである。ここに述べる機能、すなわち必要な狭い帯域内のみでの監視/「スキ
ャニング」、ハンドシェーキング手続きの監視、およびこれらからの必要な少数
のパラメーターの取得、を果たすにはディスクリート回路、LSI回路、および
一部の市販のIC回路などがより適している。技術的には、これらは今日当業者
により、市販の標準部品を用いて多くの方法で達成されている。これを視野に入
れれば、ある実施例をさらに詳しく説明することは必要ではなく、不必要な制限
を加えるだけであると思われる。
【0025】 「ハンドシェーキング」について言えば、そのなかにはモバイル電話器が自身
のPIN/SIM番号を供与することが含まれる。これは本発明による基本原理
の利用には必要ないが、すでに述べたように多くの興味ある用途に利用され得る
。しかしながらこれは本発明の範囲における付加的な特徴であるから、その利用
のための技術的解決法は説明されていない。これについては目的に合った部品を
用いて、多くの方法で技術的に実施可能であることを開示すれば十分と思われる
【0026】 本発明によれば、以前に説明した方法で接続開始された後、「スキャニング」
装置によって実行される唯一の仕事は(もし以前に説明した「近接(非接触)カ
ード」および/またはトランザクションメモリーの可能性が用いられる場合は、
PIN/SIM番号または対応する同等な信号を含むデータを取り扱って、これ
が適当な処理に転送されることを保証する)、遠距離受信が可能なもう一つのア
ンテナ(またはアンテナの一部)に接続し、ベースステーションからの信号や、
恐らく出力が減じられているモバイル電話器からの信号を受け取って、これを無
線ユニット3のより安定な部分に転送することである。言及した受信距離の増加
/減少は、例えば接続可能かつ切り離し可能の減衰ユニットを用いるなどの他の
方法で行うこともできる。本発明によるシステムはいまや「起動」状態に入り、
意図された/指示された動作を完了した後、「待機」状態に戻る、あるいは所定
時間の後に接続を切られる。「起動」状態においては「スキャニング」は行われ
ない、なぜならば一つの玄関では一度に一人の訪問者を処理すればよいからであ
る。いくつかの玄関(エントランス)を有する建物については、スキャニングお
よび付随手順はそれぞれのまだふさがっていない玄関で同時に実行される。この
ようなサテライトステーションは好ましくは「マルチプレックスシステム」によ
って中央メーンユニットに接続されており、この中央ユニットが複数の電話およ
びハードウェアの主要部分を処理する能力を持つことによって、設備費が低減さ
れる。
【0027】 中央制御ユニット2は無線ユニット3からの信号を受け取る。信号および同期
情報は受け取ったデータから除去され、残った音声データが音声処理ユニット5
に転送され、該ユニットが受け取ったデータをデコードする。次のことに注目す
べきである。すなわち、本実施例によれば、言葉/音声コマンドが用いられる場
合を除けば、好ましくはDTMF信号のみが重要であり、該信号は電話呼びを受
けた側からの音声の流れに含まれており、これは正当かつ予めプログラムされた
電話番号が訪問者のモバイル電話器からダイアルされた場合についてのみである
こと、およびDTMFデータを音声データの流れから検知し、デコードするのは
比較的容易なことである。したがって受信された「R」音声データを有するタイ
ムスロット(DECTの場合)または対応する周波数(セルラー網の場合)のみ
が、比較的単純な設計であるユニット5に移送される。一方、ユニット2は好ま
しくは受信された「T」音声データおよび好ましくは内部処理のための全ての制
御データを保持しており、かくして好ましくは訪問者のモバイル電話器からダイ
アルされて、「ハンドシェーキング」後に転送された番号を取得する。この番号
はその後、番号識別器7に記憶/プログラムされた番号と比較され、一致するか
どうかが確認される。一致しない場合はシステムはただちに「待機」状態にもど
る。比較の結果、番号がプログラムされた「コード錠番号」(この機能が利用さ
れている場合)と一致することが確認されたならば、例えばドアロックがただち
に開錠され、その後システムは「待機」にもどる。比較の結果、番号が認証/プ
ログラムされた「応答電話番号」に一致することが確認されたならば、ユニット
5が「R」データの受け入れ待ちを開始し、このデータに含まれるDTMF信号
を探索する。所定の制限時間内にこれがプログラムされた判断基準と一致して検
出されたならば、対応する動作が実行される。プログラムされた動作が完了した
ならば、あるいは正当でないデジット/コードコマンドを受け取ったならば、お
よび/または監視時間が満了したならば、本システムは「待機」にもどる。
【0028】 GSMのような多重搬送波/多重時間フレームの場合は、中央制御ユニット2
は通常、搬送波周波数と時間フレームの、既知の方法によるさまざまな組み合わ
せを制御する。必要な構成部品の数を最少にするために、本発明によればユニッ
ト2は「スキャナー」が割り当てられた搬送波/時間フレームをロックするのを
助けるように設計されてもよい。本実施例によれば制御ユニット2は、玄関でモ
バイル電話器から送信されたダイヤル番号をデコードし、プログラム/記憶され
た番号と比較し、場合により前記番号に付随する指示に基づいて動作するために
、受け取られた信号情報を処理するように考慮されている。注目すべきこととし
て、番号識別器7は制御ユニット2と一体化されてもよく、実質的にこの目的に
適合したマイクロ制御回路からなってもよく、該回路がさらに制御ユニット2と
一体化されて、これと関連する実質的に全てのステップを実施してもよい。前記
回路は作業メモリーを含み、該メモリーにすべての作業プログラムが記憶されて
いる。さらに前記回路は多くのデコーディング用アルゴリズムのためのデータを
保有するメモリー手段を含み、例えば一定の目的のためにデコードされる必要が
ある形式の信号情報に適合している。これらのデコーディング用アルゴリズムは
取り出されて、受信された信号情報と共に処理され、動作のための指示を明らか
にする。メモリー手段はまた改造的なおよび/または個人的な使用者プログラミ
ングの可能性を広げる(高度のセキュリティを要求される用途、例えば軍事用途
においては「外部の人間」によっては再プログラムできないメモリー部品を含む
ことはあり得る)。例えば所望の動作のプログラミング/記憶、必要性と環境に
よってはシステム使用者によるデコーディングアルゴリズムの選択、使用者独自
の情報のプログラミング、例えば電話番号、コード錠番号、「近接(非接触)カ
ード」の番号、これらの情報を有効にするかどうかおよびその方法、被呼電話器
からの指示に用いられるDTMFデジット/コード等、それに特定の機能が許可
される/許可されない時間範囲に関するパラメーターなどの一時的情報である。
【0029】 システム1はさらにキーパッド8(および/またはアナログ用途にはIRレシ
ーバ、「Bluetooth」レシーバなど)を含み、必要に応じてカードリー
ダー9(および/またはアナログ用途には「バイオメトリカル」リーダーなど)
および必要に応じてディスプレイユニット10を含んでもよい。システムは電源
11に接続されており、また玄関錠12に接続されてこれに影響を及ぼすように
図示されている。ブロック13への接続も示されているが、これはいくつかの付
加的な選択肢の可能性を図示しようとしたものである。選択肢は例えばTVカメ
ラ、ケーブル網によって訪問者をアナウンスする装置、光源、送信状態データ、
またはその他の所望の装置/手続きである。
【0030】 第3図に示すように本発明によれば、本実施例は通常は「待機」状態にある(
ブロック14)。これはシステムが連続的に「スキャニング」して、利用される
周波数帯域内で突然の、かつ十分に強い無線信号を探している事を意味する(ブ
ロック15)。これが起こったときは、「スキャニング」動作は停止され、受信
アンテナの距離が増加され、接続開始機能すなわちモバイル電話器とベースステ
ーション間の「ハンドシェーキング」に関する監視が行われ、場合によりPIN
/SIM番号が収集され(もしこれが用いられていれば)、より具体的にはロッ
キングが行われて、接続開始した通信を傍受するために搬送波と割り当てられた
時間フレームが利用される(ブロック16)。ブロック17は場合によって含ま
れる動作、すなわちPIN/SIM番号は探知されたか、という質問を示してい
る。もし答が「イエス」であればシステムはブロック18に移り(ここにはまた
場合によりカードリーダーなどからの入力情報が送られる)、付随する所定の動
作を開始する。これについてはここで詳述しないが、もし「カードオンリー」型
の動作でなければ、作業の流れはブロック17からブロック19への「ノー」の
流れにもどる。ここでは所定の時間内に、起動されたモバイル電話器からなんら
かの番号がダイヤルされたか/転送されたかが質問される。もし答が「ノー」で
あればシステムはブロック14に戻る。しかしながら答が「イエス」であればシ
ステムはブロック20に移り、ここで番号がデコードされた後ブロック21へ送
られ(場合によりキーパッドなどから入力されたシーケンスがここへ送られても
よい)、受け取られた番号が番号識別器に「コード錠番号」としてプログラムさ
れた番号と一致するかどうかが確かめられる。もし答が「イエス」であれば番号
はブロック22に送られ、ここで番号は所定の機能を起動させるのに用いられる
。機能についてここでは説明しないが、その機能が完了したときはシステムはリ
セットされてブロック14にもどる。ただしある種の応用ではその前にブロック
25に影響を及ぼす。もしブロック21の答が「ノー」であれば、番号はブロッ
ク23に送られ、この番号がその当日に建物内の関連する機能/動作を制御する
ために認証された番号として、番号識別器7にプログラムされた番号であるかど
うかが確認される。もし答が「ノー」であればシステムはリセットされてブロッ
ク14にもどる。もし答が「イエス」であれば作業の流れはブロック24に移り
、ここで音声処理ユニット5が「R」音声データ(すなわち電話呼びへの応答)
の受け入れ待ちを開始する。もしこれが起これば音声処理ユニットはこの目的の
ための所定の時間内にあり得るDTMF信号を探索し、デコードする。もし答が
「ノー」であればシステムはリセットされてブロック14にもどる。一方、もし
「イエス」であればデコードされた一つの/二つ以上のデジットが番号識別器7
に送られ、作業の流れはブロック25に移る。ここで番号識別器は受け取られた
デジット/コードを記憶/プログラムされた電話番号、コマンド、タイムゾーン
等と比較して、与えられたコマンドに対してプログラムされた動作を確定する。
もし一致が確立しければ、すなわち「ノー」であればシステム1はリセットされ
てブロック14にもどる。一方、一致が確立すれば、すなわち「イエス」であれ
ば対応する動作、すなわち通常はドア錠の開錠が実施され(開錠は「ブザー音」
「クリック音」および/またはLEDで表示される)、その後システム1はリセ
ットされてブロック14(ブロック26)にもどる。
【0031】 以上の説明は単に本発明の実施例の図面による説明を試みたものである。本シ
ステムがモバイル電話器の、通常はベースステーションとの接続から活動状態お
よび信号を監視、検知、および同定して、受け取られた関連するコマンドに付随
する動作を実行する方法は、今日多くの方法で、また市販の部品を用いて解決可
能であり、その実施例の詳細な説明は不必要であろう。当業者は本実施例に基づ
いて、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、本実施例に相当する機能
を組み込んだ別法の設計を容易に作ることができる。例えば前述した「スキャニ
ング」機能は、より「静的な」やり方で搬送波/周波数帯域を監視するように設
計された他の装置で代替することができる。またすでに「スイッチオン」された
モバイル電話器をダイヤルされた番号について「タップ」することもできるし、
またより遠隔地にある電話を一種類のみのアンテナシステムで利用することがで
きる場合もあり、および/またはシステムの始動シーケンスを、玄関の近傍にあ
るキーパッドやプッシュボタンなどの他の手段で起動することもできる。GSM
以外の形式のシステムを利用するモバイル電話器を用いることもできる。さまざ
まな要求に合わせて多くの異なるデコーディングアルゴリズム/ルーチンを用い
ることもできる。DTMF以外の例えば音声、SMS、WAPなどのコマンド形
式を用いることもできるし、またベースステーションの運行者がそのような業務
を提供していれば、一部の機能はベースステーションに取り扱い/実施させるこ
ともできる。またモバイル電話器製造者の支持があれば、例えば一部の機能をモ
バイル電話器の業務および機能のなかに含ませて、「メニュー選択」で選ぶよう
にすることもできる。最後に、その地域のベースステーションからの「BCCH
」搬送波を定常的に監視(モニタリング)する可能性(GSMにとって)につい
ても触れなければならない。この場合近傍にあってスイッチが入れられつつある
モバイル電話器からの「RACHバースト」が検知されたときには常に正しい同
期が達成されるので、「ハンドシェーク」および呼びのパラメータの探知および
デコーディングが単純化される。人はまた、主として本発明の記載をくぐり抜け
るために、発明の思想から逸脱することなく特に有利ではない方法で、「ハンド
シェーキング」、PIN/SIMコード、ダイヤル番号などの監視/分析/識別
を全面的に、あるいは部分的に避け、そのかわりに作り出した応答コードによっ
て、主として訪問者モバイルからダイヤルされた番号の認証/識別などの対応す
る作業を行なうようにするかも知れない。これを行うにはこの目的のためのパラ
メータを保持し、本発明による装置に対応するプログラミングをほどこして上記
パラメータを解釈可能にすればよい。応答側−人または機械−によって発生され
るコードは恐らくいくらか大きく、複雑で扱いにくいものであろうが、この別法
は説明の観点からは興味あるものである。なぜならばこの方法は発明の、より特
殊な機能を達成するのに、市販のGSMスキャナーしか要しない解決法を開示し
ているからである。このように傍受されたGSM呼びのなかのすべてのDTM信
号は、全く従来既知の方法で(例えばパスバンドフィルターによって)全くアナ
ログ式にスキャナーのCODECから取得され、「番号識別器」/処理装置によ
って従来の方法で処理されることができる。傍受され、取得されたDTMFシー
ケンスがあらかじめプログラムされた判断基準に合致するならば、これはダイヤ
ル番号およびコマンド双方の正当性の「証拠」となり、これは少なくとも小規模
な応用においては要求されるセキュリティを満足する。本発明による装置の「ス
キャナー」がいまだによく用いられているNMT450やアナログ版のD−AM
PS等を通して呼びを受け取るならば、これはさらに従来式になる。これは全く
信号処理を要しない。上述において音声スクランブルに関して開示したことを参
照すれば、DTSMのみの信号処理はGSMにとってもかなり単純であることが
理解されるであろう。これに関連して、もし本発明による装置にキーパッド、プ
ッシュボタンまたは類似物が配置されているならば、次の可能性に触れなければ
ならない。すなわち、被呼者が会話の過程で玄関に、装置のプログラミングによ
って,あるいは訪問者に口頭で、必要なコード/動作(例えば押すべきボタン)
を伝え、これによって訪問者が「自分でキーを押して入る」可能性である。もし
これが行われるならば操作は一時的で「公知」ではあり得ず、したがって悪用の
恐れもなく、簡単な操作でも十分に安全であろう。より複雑な方法を用いてもよ
い。例えば、口頭またはDTMFによるコマンドを受信可能なマイクロフォンを
有する玄関セットがあるならば、訪問者はモバイルのラウドスピーカーをこのマ
イクロフォンに対して押しつけることを要請され、その後被呼者は開錠コマンド
(変更される必要はない)を、望ましくは訪問者に聴かれることなく、送り返す
ことができる。一部の応用においては、特に独立家屋においては、居住者から玄
関セットへの有線回路によって会話の過程で開錠させることができるが、機能的
な可能性は有線回路によって影響を及ぼし得るものに制限されるであろう。被呼
者が、聴取者である玄関設備によって認証されたモバイルの呼びに応答した後、
システムに影響する機能コマンドを与える方法に関するこれらの、またはあり得
るその他の多少とも手の込んだ方法は、訪問者からの損害に対して相応のセキュ
リティを提供する。特に上述のようにPIN/SIM番号および呼び番号と共に
タイムゾーン/認証/トランザクションメモリーによる判断基準が組み込まれる
ならばセキュリティが高い。しかしこれらは好ましいものではない。なぜならば
前述の好ましい実施例によって最も単純直裁かつ柔軟性に富んだ用法が達成され
るからである。
【0032】 最後に、既知の従来部品および技術を用い、スキャナー、D/A転換等を必要
とせず、なお本発明の全ての機能と特徴を与える他の解決法を以下に開示する。
本発明によれば、玄関設備は従来方式で固定のまたはモバイル電話網、インター
ネット等に接続するように配置される。こうして従来の方法で訪問者のモバイル
からの呼びを受けることができる。それ自身の番号は秘密であって、遠隔地から
の呼びを避けるために玄関に表示されるようにしてもよいし、または番号が一時
的かつ可変であって、玄関近傍のディスプレイに表示され、訪問者が読めるよう
にしてもよい。あるいは玄関でプッシュボタンが押された後でのみ、システムが
呼びを受け付けるようにしてもよい。訪問者が呼び番号をモバイルにダイヤルす
ると、発呼者は従来の方法で玄関設備に接続され、その後これと交信できる、す
なわちコマンドを送受信できる。次いで訪問者はコード番号をダイヤルするよう
に要請されるが、この番号は玄関の人名−番号ボードに常時表示してあるか、ま
たは別法として呼び番号(玄関に表示された)が選択的呼びの部分を含んでいる
(現在の関係者についてのみプログラム/記憶してある)。このコード/成分お
よびその他の設計/プログラムに基づいて、玄関設備は全く従来の方法で、例え
ば「三者呼びサービス」にしたがって訪問者、被呼者および設備自身間に相互呼
びを成立させる。この際、話をするのは前二者であって、玄関設備は沈黙の聴取
者として与えられたコマンドを待機/監視する。コマンドは被呼者から与えられ
、それに対する反応は前述の好ましい実施例と同様である。発呼者の識別証明(
発呼者ID)を用いて、PIN/SIM番号に基づく機能をある程度模倣するこ
とができる。このコマンドの保護については被呼者側が注意すればよく、このよ
うにして、あるいは「遡及的OKイング」のための上述のどれかの方法を応用し
て配慮される。しかしながら、この方法もまた好ましくないものと見なされる。
なぜならこの方法は接続許可および接続料金を含んでいるからである(加入およ
びコール料金)。ただ主として、本発明の技術思想の範囲内の技術的解決法の一
例としてこの方法を開示する。
【0033】 適合されたGSMスキャナーを用いることについてはすでに説明した。この部
品の適当な型式については、ジーメンスがGSMモジュールを提供しているが、
これは目的に対して不必要な多くの機能を含んでいる。すなわちこのモジュール
は、送信、マイクロフォン、ラウドスピーカー、CODEC/DA変換器、SI
Mカードインターフェースなどを取り扱うことができるが、これらは本発明には
用いられない。同様な理由で主にフィリップスとマイテルが提供しているいわゆ
るGSMチップセットも進歩し過ぎているが、この回路の制限された個数を用い
ることはコスト効率が良い可能性がある。モトローラは最近DSP56690と
いう、ほとんど全てを取り扱い可能で全ての規格をカバーする回路を発売し、他
の製造者も類似の回路を発売しようとしている。マイクロ制御手段については例
えばプログラムおよび/またはデータを記憶するDallas DS2250(
T)−64 64KB RAMがあり、この回路はまた完全二重のシリアルポー
トおよびリアルタイム時計を有していて、本実施例には十分以上である。
【0034】 本発明はまた建物の監視以外の目的にも用いることができる。例えば自動車駐
車場、コンピューターや機械へのアクセス、レンタカー、旅行チケット販売また
は発券機および類似物、ATMS、有料道路/橋、夜間警備員の詰め所、国境警
備、時間/居場所記録システム、車庫ドアの「遠隔操作」、自動車ロック/警報
、等である。例えば最後に挙げた応用例では、音声通信/電話呼びは接続される
必要がない。なぜならばこの場合応答者は存在しないことが多く、したがって通
信は制御的な性格の一方的なものだからである。この場合特許請求された発明は
より単純かつ特殊な用途に利用されてもよい。例えば音声処理ユニット5および
/またはスキャナーは必要とされず、また無線通信以外に場合によっては赤外線
(IR)通信および/または「Bluetooth」(または類似規格)近距離
無線通信が別法として用いられてもよい。なぜならば近代的な無線電話器はモバ
イル電話器の近傍においてこのような通信を可能にするように考慮されているか
らである。他の応用においてもIR/ Bluetoothは別法となり得る。
したがって本実施例に関して無線通信という観念が用いられるときは、このよう
な通信も包含されている。 IR/ 「Bluetooth」通信を用いるときは
制御対象のトランシーバを通じて相互的な「会話」を成立させることができ、こ
の際制御対象は例えば状態データを、制御側のモバイルに転送する事ができる(
これはもちろん前述したモバイル−ベースステーション関連の「コード/カード
通信」でも可能であるが、より面倒である。すなわち確立された搬送波フォーマ
ットでベースステーションを通じて、または直接に、「同期した(in sync)」
モバイルに無線送信を返すにはなんらかの加入または許可が必要であり、したが
って少なくとも低価格の応用には好ましくない、と見なされる)。そのモバイル
のPIN/SIM番号、入力されたコード番号等もまた、例えばモバイル電話器
のメニュー選択によって、同じリンクを通って転送され、認証のチェック、トラ
ンザクションメモリー等に用いられ得る。「Bluetooth」は(従来のG
SM通信と異なり)傍受やコピー送信がかなり容易であるから、多くの場合IR
のほうが好ましい。これは(うまく設計されれば)侵入者にとって非常に傍受が
困難で、したがって秘密情報の転送に好ましいであろう。
【0035】 本実施例および上述した使用分野の例は、後述の請求範囲によって規定される
発明の技術思想、方法および装置を制限するものではない。したがって、発生さ
れた制御コードがその後、最初にダイヤルされた番号および/またはコマンドを
完成/認証し、あるいはその正当性/妥当性を確認するために用いられるような
実施例も可能であり;制御機能の信号発信/実施は、コマンドの認証/正当性を
保ちながら多くの異なる方法で達成可能であり;変換要素、スキャナー/無線レ
シーバ/DA−変換器は呼びが可能な実質的に従来の電話網に接続することで代
替可能であり;モバイル電話器に入力された呼び番号は(メニュー選択により)
押しボタン、音声コマンド、コード入力等で代替可能である。
【0036】 最後に、PIN/SIM番号以外に、本発明は製造時に全てのモバイル無線電
話に割り当てられている独自のシリアル番号(「国際モバイル機器アイデンティ
ティ、IMEI)を利用することができる。この番号はハンドシェーキング段階
で入手され、かくして個々ののモバイル電話器の識別証明が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、デジタル無線通信システム(この場合は簡単化のためにDECT)
における、転送されたデータのバーストを含む、デジタルデータストリームを示
す概略説明図である。
【図2】 第2図は、本発明によるシステムの実施例を開示するブロック線図である。
【図3】 第3図は、第2図によるシステムの機能を説明するフロー図である。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月25日(2001.5.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 5K067 AA41 BB04 CC04 DD03 DD17 DD24 DD25 DD27 DD28 EE03 EE35 EE67 EE71 FF05 FF07 HH22 HH24 HH36 JJ11 KK02 5K101 KK11 LL12 MM07 NN21 UU03 UU08 UU16 【要約の続き】 あるいは第2および第3のステップにおいて不承認が確 立したときに「待機」状態にもどって周波数のスキャニ ングを行う。無線ユニット(3)に用いられる受信範囲 は好ましくは第1と第2のステップに亙って制限された 状態に保持され、第3のステップで拡大される。この際 呼び出された加入者の受信はモバイル無線電話と交信し ているベースステーションを通して達成される。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用いる
    方法であって、モバイル無線電話器からの信号を受信するレシーバが、第1のス
    テップにおいてモバイル電話器から来着する信号で起動され、第2のステップに
    おいて受信した信号をPIN/SIM番号(または対応するID)および/また
    はダイヤルされた呼び番号(または類似形式の入力)に関して分析して、これを
    あらかじめプログラムされた対応するデータと比較し、続いて「第3のステップ
    」において、一致が確立された場合はあらかじめプログラムされた手順の実行お
    よび/または所定の装置への作用を開始し、一致が確立されない場合は好ましく
    は「待機」すなわち未起動状態にもどってモバイル電話器から来着する信号の受
    信を待つように構成されている、ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 「待機」状態のレシーバが現在の地理的地域でモバイル電話
    器に用いられている周波数についてスキャニング機能を行うこと、および来着す
    る信号の周波数に対してロッキングが行われること、およびこのロッキングが第
    3のステップを実施することが承認されたときに保持され、その後に、第2およ
    び第3のステップにおいて承認がなかったときと同様に、「待機」状態にもどっ
    て当該の周波数のスキャニングが行われる、ことを特徴とする請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 用いられるレシーバの受信地域の地理的広がりが最初のステ
    ップの実施中は制限されたままに保持されること、およびその後、好ましくはモ
    バイル無線電話器が交信中であるベースステーションの受信を容易にするために
    、受信地域が拡大されることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 レシーバがカバーする地域内で、利用されるモバイル無線電
    話器のスイッチが入れられ、よって近くのベースステーションとの間でハンドシ
    ェーキング手続きが開始され、前記ベースステーションがレシーバの前記拡大さ
    れた受信地域によって受信可能である、ことを特徴とする請求項1から3のいず
    れかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用いる
    ための請求項1から4までのいずれかに記載の方法を利用するための装置であっ
    て、該装置が受信用の無線ユニット(3)および付随する受信アンテナ(6)を
    有し、前記ユニットが好ましくは探査スキャナー機能を有して、関連する地理的
    地域内でモバイル無線電話通信に用いられる周波数を受信し、受信した信号を中
    央制御ユニット(2)および時間に関する同期ユニット(4)に転送するように
    構成されており、よってモバイル無線電話器とベースステーションとの間で完了
    したハンドシェーキング手続き、およびこれによって報告されたPIN/SIM
    番号または相当する情報および/またはモバイル無線電話器から転送された呼び
    番号(または類似の入力)が監視およびデコードされ、この際、対応する記憶情
    報と一致した場合は所定の手続きまたは動作が開始され、それ以外の場合は新た
    に入力される信号を待つための「待機」すなわち聴取状態に復帰するように構成
    されている、ことを特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 受信用無線ユニット(3)が制限された地理的受信地域を有
    するように構成されていること、来着した信号が予めプログラムされた加入者へ
    の呼びであると判定されたときに前記地域が拡大されること、および無線ユニッ
    トがその後好ましくは所定時間に亙って被呼加入者の通信チャンネルを音声処理
    ユニット(5)を通じて聴取して、好ましくはDTMF信号の形式によるあらか
    じめプログラムされたコマンドを探索し、このような認証されたコマンドが受け
    取られたときに関連する所定の手続き/動作が実施され、それ以外の場合は新た
    に入力される信号を待つための「待機」すなわち聴取状態に復帰する、ことを特
    徴とする請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 中央制御ユニット(2)がまた使用者が操作する物理的入力
    手段、例えばキーパッド(8)、カードリーダー(9)などによって作動される
    ように接続されていること、およびこのような手段(8、9)を介してのコマン
    ドが個別に、あるいはモバイル無線電話器から得られる情報との組合せ/切り替
    えによって所定の手続きおよび/または動作を起こさせるように構成されている
    、ことを特徴とする請求項5または6記載の装置。
  8. 【請求項8】 受信用無線ユニット(3)が加入者への認証された呼びが確
    認されたときに、被呼加入者の音声データの流れの聴取に切り替わり、これによ
    ってDTMFシーケンス、音声データなどとして導入されて被呼加入者の音声デ
    ータの流れのなかに存在し得るコマンドのみを受信し、かつ受け入れるように構
    成されていることを特徴とする、請求項5から7のいずれかに記載の装置。
  9. 【請求項9】 好ましくは非数字部分、例えば「*」や「#」(または類似
    形式の入力)で始まる、モバイル無線電話器からダイヤルされた数字シーケンス
    が受信されて直接のコマンドと解釈され、該コマンドがあらかじめプログラムさ
    れたコマンドに一致したときに所定の手続き/動作、例えば玄関ドアロックを開
    錠するためのコード錠コマンドを開始および実行させる、ことを特徴とする請求
    項5から8のいずれかに記載の装置。
  10. 【請求項10】 「待機」状態にある受信用無線ユニット(3)の地理的な
    受信範囲は、前記ユニットが実質的に、受信範囲内で未接続状態からスイッチが
    入れられたモバイル無線電話器からの信号にしか反応しない、すなわちモバイル
    無線電話器がハンドシェーキング手続きを行うために、実質的に全出力で近くの
    ベースステーションと接触を確立しようとしている時にしか反応しない、ように
    制限されていることを特徴とする、請求項5から9のいずれかに記載の装置。
  11. 【請求項11】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用い
    るための請求項1による方法、を利用するための装置であって、モバイル無線電
    話器からの信号を受信するレシーバが、IR通信用インタフェースを装備したモ
    バイル無線電話器からの信号を受信するためのIR信号受信ユニットを有し、前
    記受信ユニットがモバイル無線電話器から受信したIR信号を中央制御ユニット
    に転送し、該中央制御ユニットが、報告されたPIN/SIM番号または相当す
    る情報および/またはモバイル無線電話器から転送された呼び番号シーケンス(
    または類似形式の入力)を含む、モバイル無線電話器から受信されたIR信号を
    監視およびデコードし、これによって、対応する記憶情報と一致した場合は所定
    の手続きまたは動作が開始され、その他の場合は受信ユニットで受信される新し
    いIR信号を待つための「待機」すなわち聴取状態に復帰するように構成されて
    いる、ことを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用い
    るための請求項1による方法、を利用するための装置であって、モバイル無線電
    話器からの信号を受信するレシーバが、近距離無線通信(「Bluetooth
    」または類似規格)用インタフェースを装備したモバイル無線電話器からの信号
    を受信するための近距離無線通信用受信ユニットを有し、前記受信ユニットがモ
    バイル無線電話器から受信した信号を中央制御ユニットに転送し、該中央制御ユ
    ニットが、報告されたPIN/SIM番号または相当する情報および/またはモ
    バイル無線電話器から転送された呼び番号シーケンス(または類似形式の入力)
    を含む、モバイル無線電話器から受信された、近距離通信システムを利用する信
    号を監視およびデコードし、これによって、対応する記憶情報と一致した場合は
    所定の手続きまたは動作が開始され、その他の場合は受信ユニットで受信される
    新しいIR信号を待つための「待機」すなわち聴取状態に復帰するように構成さ
    れている、ことを特徴とする装置。
  13. 【請求項13】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用い
    るための請求項1による方法、を利用するための装置であって、中央制御ユニッ
    ト(2)がまた使用者が操作する物理的入力手段、例えばキーパッド(8)、カ
    ードリーダー(9)等によっても作動されるように接続されていること、および
    このような手段(8、9)を介してのコマンドが個別に、あるいはモバイル無線
    電話器から得られる情報との組合せ/切り替えによって所定の手続きおよび/ま
    たは動作を起こさせるように構成されている、ことを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用い
    るための請求項1による方法、を利用するための装置であって、訪問者によって
    モバイルに入力された呼び番号が玄関設備との従来方式の接続をもたらしてこれ
    との通信、すなわちコマンドの送受信を可能にするように構成されていること、
    および玄関設備が「三者呼びサービス」すなわち訪問者、被呼者および設備自身
    間の相互呼びを成立させることによって接続を確立し、これによって前二者は会
    話することができ、玄関設備すなわち沈黙の聴取者は、与えられるコマンドを待
    機/監視し、前記コマンドは被呼者によって与えられて、あらかじめプログラム
    された動作にしたがって反応を起こす、ことを特徴とする装置。
  15. 【請求項15】 モバイル無線電話器を監視および/または制御用途に用い
    るための請求項1による方法、を利用するための装置であって、被呼者から受信
    されたコマンドが確立された通信の正当性を「遡及的に」証明/識別する、こと
    を特徴とする装置。
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