JP2002539643A - ビット導線又は溝コンデンサーを埋設したdram構造の製造方法 - Google Patents

ビット導線又は溝コンデンサーを埋設したdram構造の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明によれば、回路基板はくぼみ(V)を含んでいる。上記くぼみ(V)の底部および低い部分の側面には、絶縁構造(I1)が備えられている。第1導電率を有する導電構造の第1部分(L1)は、くぼみ(V)の低い部分に位置している。第1導電率よりも低い第2導電率を有する導電構造(L2)の第2部分は、くぼみ(V)のより高い部分に位置し、少なくともくぼみ(V)の側面部分で回路基板の領域に接している。導電構造には、導電構造の第1部分(L1)と第2部分(L2)との間に配置された拡散バリヤー(D)が備えられている。第1実施例では、導電構造(L1,D,L2)は、垂直トランジスタを備えたDRAMセル配列に属するビットラインとして形成され、垂直トランジスタではS/Duが下部ソース/ドレイン領域を表し、S/Doがメモリ容量に接続された上部ソース/ドレイン領域を表している。第2実施例では、導電構造(L1’,D’,L2’)はメモリ容量として形成され、上部ソース/ドレイン領域はビットラインに接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、回路基板の一領域に電気的に接続され、回路基板に埋設された導電
構造を有した集積スイッチ回路構造と、その製造方法とに関する。
【0001】 EP0852396AZの特許出願公開明細書は、集積スイッチ回路構造、即
ち回路基板に配置され、DRAM−セル構造として形成されたスイッチ回路構造
について記載している。DRAM−セル構造のメモリセルは、蓄電コンデンサー
とトランジスターとを有している。蓄電コンデンサーの蓄電ノードは、回路基板
に埋設され、また回路基板の不純物添加領域として形成されたトランジスターの
ソース/ドレイン領域に隣接している。各メモリセルのためにくぼみが回路基板
に造られている。くぼみの下部の底面と側面には、コンデンサーの誘電体が設け
られている。くぼみの下部には、不純物の添加されたポリシリコンが充填され、
その結果蓄電ノードが造られている。引き続いて、直接回路基板においてくぼみ
の側面に隣接した別の不純物添加のポリシリコンが、くぼみに収容されている。
焼鈍処理によってポリシリコンの添加物質が回路基板に拡散され、トランジスタ
ーのソース/ドレイン領域がそこにできる。ゲート誘電体を造った後に、くぼみ
内の蓄電ノードを覆ってゲート電極が造られる。トランジスターの別のソース/
ドレイン領域が、上記ソース/ドレイン領域の上方に造られ、その結果トランジ
スターは、チャネル電流が回路基板の上面に対して垂直に流れる垂直トランジス
ターとなっている。
【0002】 US5497017は、DRAM−セル構造となっている集積スイッチ回路構
造について記載している。DRAM−セル構造のメモリセルは、一つの蓄電コン
デンサーと一つのトランジスターとを有している。ビット導線は回路基板に埋設
されており、またトランジスターのソース/ドレイン領域に電気的に接続されて
いる。ビット導線を造るために、側面と底面に絶縁構造が設けられている溝が回
路基板に造られる。その溝にはタングステンが充填され、その結果ビット導線が
造られる。引き続いて、回路基板と絶縁構造の一部分が、溝の側面の上部で除去
され、その結果ビット導線の片側が露出されることになる。トランジスターのソ
ース/ドレイン領域は、引き続いて選択エピタキシーで造られる。更に別の選択
エピタキシーで、ソース/ドレイン領域に渡って配置されたチャネル領域とその
チャネル領域に渡って配置された別のソース/ドレイン領域とが造られる。トラ
ンジスターは、垂直トランジスターとして形成されている。
【0003】 応用表面科学117/118(1997年)、312における中島K.氏の『
W/WNX /Si系に超薄厚のWSiNバリヤー層を形成するメカニズム』には
、高い導電率を有したゲート電極が記載されている。ゲート誘電体に隣接したゲ
ート電極の下部は、不純物の添加されたポリシリコンから構成されている。ゲー
ト電極の上部は、タングステンから構成されている。ゲート電極の上部と下部と
の間には、窒素を含有した拡散バリヤーが配置されている。拡散バリヤーは、元
素のSiとNとWを含有した層から構成されている。拡散バリヤーは、ゲート電
極の導電率が小さくなるように、タングステンが特に高温において珪化するの
を阻止する。拡散バリヤーを造るために、タングステンのターゲットは、Arと
2 との混合ガス内でスパッターリングされる。
【0004】 本発明は、回路基板に埋設された導電構造を有し、回路基板の一領域に電気的
に接続され、少ない処理費用で製造され、同時に導電構造が高い導電率を有する
ことができる集積スイッチ回路構造を提供すると言う課題を基礎にしている。更
に、その種の集積スイッチ回路構造の製造方法が提供される。
【0005】 その問題は、回路基板に埋設された導電構造を有し、回路基板の一領域と電気
的に接続され、導電構造が第1部分と第2部分と拡散バリヤーとを有している集
積スイッチ回路構造によって解消されるものである。その回路基板は、くぼみを
有している。くぼみの下部の底面と側面には、絶縁構造が設けられている。第1
導電率を有した導電構造の第1部分は、くぼみの下部に配置されている。第1導
電率よりも小さな第2導電率を有した導電構造の第2部分は、くぼみのより高い
部分に配置されて且つくぼみの側面の少なくとも一部分において回路基板の上記
領域に隣接している。拡散バリヤーは、導電構造の第1部分と第2部分との間に
配置されている。
【0006】 その問題は、更に、回路基板に埋設された導電構造を有し、回路基板の一領域
と電気的に接続され、なによりもまず回路基板にくぼみが造られている集積スイ
ッチ回路構造の製造方法によって解消されるものである。第1導電率を有した導
電構造の第1部分は、それがくぼみの下部に配置されるように造られている。引
き続いて、或る材料が導電構造の第1部分上に付加されている。第1導電率より
も小さな第2導電率を有した導電構造の第2部分は、それがくぼみのより高い部
分に配置されると共にくぼみの側面の少なくとも一方の一部分において回路基板
の上記領域に隣接するように上記材料上に造られている。導電構造の第1部分と
第2部分との間には、やはり導電構造の一部分となっている拡散バリヤーがその
材料を用いて造られている。
【0007】 拡散バリヤーは、導電構造の第1部分が、回路基板を構成している材料に簡単
に拡散したり、又は回路基板の材料と反応する材料から構成されるのを可能にす
る。回路基板は、例えばシリコンから造られ、その結果導電構造の第1部分は、
低い導電率を有した金属珪素化合物が温度上昇によって金属からできてしまうこ
とがないようにその金属を含有することができる。
【0008】 拡散バリヤーは、絶縁材から構成され、また電子トンネルを可能にする厚さを
有することができる。絶縁材は、例えばSiO2 又は窒化珪素とすることができ
る。
【0009】 特に、拡散バリヤーは、基本的に導電材から構成され、それによって、導電構
造の第1部分の金属と第2部分の珪素との間の接触抵抗が特に小さくなっており
、従って、最終的に導電構造のより高い導電率が達成される。
【0010】 そのような拡散バリヤーは、その他に、酸素との接触によって金属上に望まし
くはないが生じる薄い酸化被膜が破られる事態を引き起こす。
【0011】 導電構造の第1部分は、その導電構造の高い導電率を得る役割を担っている。
集積スイッチ回路構造の製造のための加工費用は、導電構造を造った後でも導電
構造の高い導電率を失うこと無しに高温度を伴う実施工程が可能なので、導電構
造の第2部分によって小さくできる。例えばトランジスターのソース/ドレイン
領域又はゲート誘電体は、イオン注入と焼鈍とによって造ることができる。従っ
て、高価なエピタキシーを行わないで済む。
【0012】 導電構造の第2部分は、回路基板の材料中に容易に拡散しない物質を特に含有
している。特に、回路基板がシリコンを含有している場合には、特に導電構造の
第2部分がポリシリコンを含有している。
【0013】 拡散バリヤーは、例えば窒素を含有している。
【0014】 シリコンの熱膨張係数とタングステンの熱膨張係数とは非常に近く、その結果
回路基板における導電構造の第1部分が埋設されているにせよ温度変化による機
械的応力とそれから生じる欠陥とは回避されるので、回路基板がシリコンから造
られている場合、導電構造の第1部分の材料としてはタングステンが特に適して
いる。導電構造の第1部分がタングステンから構成されると、それで拡散バリヤ
ーは窒素とタングステンとシリコンとを含有する。
【0015】 導電構造の第1部分を他の金属、例えばモリブデンやチタンやルテニウム、又
はタンタルから造ることも本発明の技術的範囲に入るものである。
【0016】 導電構造の第2部分に隣接した回路基板の領域には、不純物が添加される。例
えば、回路基板のその領域は、トランジスターのソース/ドレイン領域となって
いる。この場合に回路基板のその領域のように同じ導電率タイプの導電構造の第
2部分のポリシリコンが不純物添加されている場合には、製造方法を簡単にする
ために有利である。この場合、回路基板の上記領域が簡単な方法で造られ、そこ
では導電構造の第2部分のポリシリコンの添加物質が、焼鈍処理によって回路基
板に拡散し、そこに回路基板の上記領域ができる。
【0017】 導電構造の第1部分は、物質の析出によって造られる。くぼみは、その物質で
充填される。引き続き、その物質は、所望の深さまでバックエッチングされる。
導電構造の第1部分の材料は、特にCVD−方法によって析出され、その結果導
電構造の第1部分は、くぼみの側面に配置された水平方向に通ったファイバー、
即ち細長い結晶子を有することになる。
【0018】 くぼみの側面と底面とを覆う核層が使用されることになる。
【0019】 析出される物質の厚さがくぼみの半分の幅に相当する場合には、くぼみがその
深さに左右されずに充填されるので、そのような方法は、くぼみが幅の2倍以上
の深さとなっている場合には特に速い。
【0020】 例えば、核層を構成しているわずかな量の物質を析出することで核層は造られ
る。しかし、核層については放棄することもできる。
【0021】 導電構造の第1部分は、代わりに核層上で選択的に成長させることによって造
られる。それに加えて、くぼみの底面に配置されている絶縁構造の一部分上に絶
縁構造を造った後に核層が造られる。その選択的な成長は下から上に向けられ、
その結果絶縁構造の第1部分は、下から上に向かって延びた長いファイバーを有
することになる。CVD−方法とは反対に、バックエッチングによってくぼみの
底面が攻撃される原因となる継ぎ目が、くぼみの中間にできると言うリスクが全
く存在しない。それにもまして、材料のバックエッチングは必要ではない。導電
構造の第1部分の上部の上面の高さは、成長によって定められ、第2エッチング
深さ、即ちバックエッチングにおける深さとくぼみの深さとの差によっては定め
られず、結果的に上述の高さは正確に合わせられることになる。
【0022】 核層は、例えばイオン注入によるか、又はスパッターリング、特に強く調整さ
れたスパッターリング(例えば、イオン化された金属PVD)によって造られる
。スパッターリングによって、物質はくぼみの側面上にも、またくぼみの外側に
も析出される。強く調整されたスパッターリングでは、非常に大きな部分に対し
てスパッターリングされる粒子は、同じ入射角を持っている。くぼみの外側で育
成された物質は、くぼみを充填する塗布マスクを用いて、例えば化学機械式研摩
によって、又はエッチングによって除去される。くぼみの側面上に育成された物
質は、例えば等方性エッチングによって除去される。導電構造の第1部分はタン
グステンやルテニウムから構成され、その結果核層は、特にその金属自身に対応
した金属から、又はシリコンから構成される。
【0023】 核層は、特に1nmと5nmの間の厚さとなっている。核層はシリコンから成
り、それでより厚い核層が、金属珪素加工物上に無視できない量だけ形成される
ことになるので導電構造の電気抵抗の増大を惹起するようなものになろう。
【0024】 導電構造の第1部分は、更にスパッターリングによっても造られる。この場合
には何ら核層は必要でない。くぼみの側面に特にわずかな物質が析出され、その
結果エッチングの内でもより簡単な等方性エッチングが、導電構造の第1部分の
上方のくぼみ側面でそのわずかな物質を除去するためには十分に対処できるので
、強く調整されたスパッターリングが特に有利である。
【0025】 導電構造の第1部分を造った後に窒素が注入される拡散バリヤーが造られる。
導電構造の第2部分を造った後に、拡散バリヤーは焼鈍処理を用いて窒素と導電
構造の隣接部分とから造られる。
【0026】 代わりに、導電構造の第1部分を造った後に、導電構造の第1部分の金属のよ
うな同じ金属を含有した金属窒化物を析出することができる。焼鈍により、拡散
バリヤーは金属窒化物と導電構造の第2部分の一部分とから生じる。
【0027】 拡散バリヤーは、更に、導電構造の第1部分からも部分的に形成される。それ
に加えて、導電構造の第1部分は、金属窒化物から造られる。焼鈍処理を用いて
金属窒化物の窒素は、導電構造の第1部分の上面に拡散される。導電構造の第1
部分の窒素の濃度が高められた層は、拡散バリヤーの一部分となっている。
【0028】 集積スイッチ回路構造は、例えば各々少なくとも一つのトランジスターを有し
ているメモリセルを備えるDRAM−セル構造とすることができる。導電構造の
第2部分が隣接している回路基板の領域は、例えばトランジスターのソース/ド
レイン領域となっている。
【0029】 導電構造はビット導線としての働きができる。この場合、絶縁構造は、ビット
導線と回路基板との間にキャパシタンスがほとんど生じないような厚さとなって
いる。
【0030】 代わりに、導電構造は、やはりメモリセルの一部分となっているコンデンサー
の蓄電ノードとしての働きをすることができる。この場合、絶縁構造は、それが
コンデンサーの誘電体としての働きができるように形成されている。
【0031】 集積密度を高めるために、トランジスターは垂直トランジスターとして形成さ
れる。トランジスターの別のソース/ドレイン領域が、ソース/ドレイン領域の
上方に配置され、また導電構造の第2部分がソース/ドレイン領域に隣接してい
るくぼみの側面に隣接している。その別のソース/ドレイン領域とソース/ドレ
イン領域との間には、トランジスターのチャンネル領域が配置されている。絶縁
部は、導電構造と該導電構造の上方に配置されたくぼみの側面部分とを覆ってい
る。トランジスターのゲート電極は、くぼみに配置されると共に絶縁部によって
導電構造から、また回路基板から隔離されている。チャネル領域の範囲では絶
縁部はゲート誘電体としての働きをする。
【0032】 少なくとも絶縁部の一部分は、熱酸化によって造られる。
【0033】 トランジスターは、代わりにプレーナ型トランジスターとして形成される。
【0034】 導電構造の第2部分が回路基板の領域においてくぼみの一側面にのみ隣接して
いる場合、それは集積密度を高めるために有利である。この場合、色々なメモリ
セルのくぼみは、互いに隣接した導電構造間に漏れ電流が生じることが無いよう
に互いに僅かな距離をおいて配置されている。
【0035】 次に、発明の実施例を図面に基づきより詳細に説明する。
【0036】 図面は、現物通りの尺度にはなっていない。
【0037】 第1実施例では、単結晶シリコンから成る第1回路基板1が予め用意されてい
る。
【0038】 マスクを造るために、第1酸化層O1が造られるが、そこでは、SiO2 が約
20nmの厚さに熱酸化によって造られている。それを覆って、窒化珪素が約5
0nmの厚さに析出され、結果的に窒化物層Nが造られることになる。第2酸化
物層O2を造るために、SiO2 が約200nmの厚さで析出される(図1を参
照)。
【0039】 第1のストライプ状光学性塗布マスク(図示されていない)を用いて、そのス
トライプは約100nmの幅で且つ互いに約100nmの間隔を有しているもの
であるが、第2酸化物層O2と窒化物層Nと第1酸化物層O1とが構築され、結
果的に回路基板1が部分的に露出される(図1を参照)。
【0040】 引き続いて、回路基板1は、例えばHBrによって約500nmの深さにエッ
チングされ、その結果ストライプ状の水平横断面を有したくぼみVが造られるこ
とになる。構築された第2酸化物層O2と窒化物層Nと第1酸化物層O1とはそ
の際にマスクとしての働きをする。
【0041】 約10nm厚さの絶縁構造I1を造るために、熱酸化が実施される(図1を参
照)。絶縁構造I1は、くぼみVの側面と底面とを覆う。
【0042】 引き続いて、シリコンの注入が、約5keVのエネルギと約5×1015cm-2 のドーズ量とで実施され、その結果、くぼみVの底面には約800℃での焼鈍後
に約2nm厚さの核層Kが造られる(図1を参照)。
【0043】 CVD−方法でタングステンが選択的に核層K上で成長され、その結果くぼみ
Vの下部には導電構造の第1部分L1が造られる(図2を参照)。導電構造の第
1部分L1は、約100nm厚さとなっている。
【0044】 引き続いて、窒素の注入が、約10keVのエネルギと5×1015cm-2のド
ーズ量とで実施され、その結果、導電構造の第1部分L1上に窒素を含有した層
Sが造られる。
【0045】 化学−機械式研磨によって第2酸化物層O2が除去される。
【0046】 ストライプ状の第2光学性塗布マスク(図示されていない)を用いて、そのス
トライプはくぼみVの第1側面を覆っているのであるが、くぼみVの第1側面に
向かい合っている第2側面において導電構造の第1部分L1の上方に配置されて
いる絶縁構造I1の部分が、例えばHFによって除去される(図2を参照)。引
き続いて、第2光学性塗布マスクが除去される。
【0047】 導電構造の第2部分L2を造るために、不純物の添加されたポリシリコンが正
常所在位置に約50nmの厚さに析出され、結果的にくぼみVが充填されること
になる。引き続いて、ポリシリコンは、化学−機械式研磨によって窒化物層Nが
露出されるまで平面加工される。n型の不純物添加用イオンの注入によって、互
いに隣接されたくぼみVの間に配置されたトランジスターの上部ソース/ドレイ
ン領域が造られる(図3を参照)。その後に、導電構造の約20nm厚さの第2
部分L2が、くぼみVのより高い部分に造られるようにバックエッチングが行わ
れる(図3を参照)。
【0048】 エッチング未了部を除去するために、約3nm厚さの熱酸化物(図示されてい
ない)がくぼみVの側面に造られ、引き続いて再度除去される。その際、添加物
質が導電構造の第2部分L2から回路基板1に拡散され、そこにトランジスター
の下部ソース/ドレイン領域S/Duができる(図3を参照)。それよりさらに
、熱酸化における高温が原因で、拡散バリヤーDが限られた相互拡散に基づいて
窒素を含有した層Sから、導電構造の第1部分L1のタングステンから、また導
電構造の第2部分L2のシリコンから造られる(図3を参照)。
【0049】 燐酸を用いて窒化物層Nが除去される(図3を参照)。引き続いて酸素の注入
が実施され、その結果第1酸化物層O1と導電構造の第2部分L2の上部とがそ
の酸素で不純物添加が行われることになる。
【0050】 絶縁部I2を造るために、熱酸化が実施される。酸素の注入に基づいて絶縁部
I2は、くぼみVの第2側面上よりも導電構造の第2部分L2上でより厚く成長
する。くぼみVの第2側面では絶縁部I2の厚さは、約5nmになる(図4を参
照)。
【0051】 ワードラインWを造るために、不純物添加されたポリシリコンが正常所在位置
に約50nmの厚さで析出され、結果的にくぼみVが充填される(図4を参照)
。それを覆って珪化タングステンが約80nmの厚さに析出される。別の絶縁部
I3を造るために、窒化珪素が約50nmの厚さに析出される。
【0052】 ストライプ状の第3光学性塗布マスク(図示されていない)を用いて、そのス
トライプは第1光学性塗布マスクのストライプに対して横切って延びており、約
100nmの幅で且つ約100nmの間隔を互いに有しているが、導電構造の第
2部分L2上に配置された絶縁部I2の部分が露出されるまで窒化珪素と珪化タ
ングステンとポリシリコンとがSiO2 とは選択的にエッチングされる。それに
より珪化タングステンとポリシリコンとからワードラインWが造られる。
【0053】 引き続いて、回路基板1が露出されるまでSiO2 が析出され且つバックエッ
チングされる。
【0054】 上部ソース/ドレイン領域S/Doないしは下部ソース/ドレイン領域S/D
uを導電構造の一つに沿って互いに隣接したトランジスターから分離するために
回路基板1はエッチングされ、その結果、正方形の水平横断面を有し且つくぼみ
Vのより高い部分よりもより深くなっている別のくぼみ(図示されていない)が
ワードラインW間かつくぼみV間に造られる。従って、上部ソース/ドレイン領
域S/Doは、ワードラインWの下に配置される。
【0055】 くぼみVにおいて導電構造の第2部分L2の上方に配置されているワードライ
ンWの部分は、トランジスターのゲート電極としての働きをする。くぼみVの第
2側面に配置された絶縁部I2の部分は、トランジスターのゲート誘電体として
の働きをする。下部ソース/ドレイン領域S/Duと上部ソース/ドレイン領域
S/Doとの間に配置された回路基板1の部分は、トランジスターのチャネル領
域Kaとしての働きをする。導電構造は、ビット導線としての働きをする。導
電構造は、回路基板1に埋設されると共に、回路基板1の領域と、即ち下部ソー
ス/ドレイン領域S/Duと接続されている。
【0056】 引き続いて、各々トランジスターの上部ソース/ドレイン領域S/Doと接続
された蓄電コンデンサー(図示されていない)が造られる。説明した方法によっ
て造られるDRAM−セル構造のメモリセルは、トランジスターの内の一つと、
トランジスターに接続されたコンデンサーの一つとを有している。
【0057】 第2実施例では、単結晶シリコン製の第2回路基板2が用意されている。回路
基板2の上面の下方約1μmに約7μm厚さのn型の不純物の添加された層P’
が配置されている。
【0058】 第1実施例におけるように、第1酸化物層O1’から成るマスクが窒化物層と
第2酸化物層との場所に造られる。引き続いて、第1実施例とは反対に約100
nmの辺長の正方形の水平横断面を有し且つ約7μmの深さとなっているくぼみ
V’が造られる。第1実施例とは反対に窒素酸化物から成り且つ約7nmの厚さ
となっている第1絶縁構造I1’が造られている。
【0059】 第1実施例におけるように、核層K’と、導電構造の第1部分L1’とが造ら
れ、窒素が注入され、絶縁構造I1’の一部分が分離される。
【0060】 第1実施例におけるように、導電構造の第2部分L2’と、拡散バリヤーD’
と、上部ソース/ドレイン領域S/Do’と、下部ソース/ドレイン領域S/D
u’と、絶縁部I2’と、ワードラインW’と、別の絶縁部I3’とが造られる
(図5を参照)。
【0061】 導電構造は、蓄電コンデンサーの蓄電ノードとしての働きをする。絶縁構造I
1’は、蓄電コンデンサーのコンデンサー誘電体としての働きをする。回路基板
2の不純物添加された層P’は、蓄電コンデンサーの共通のコンデンサー板とし
ての働きをする。
【0062】 引き続き、ワードラインW’に交差して延び且つ接点上方で上部ソース/ドレ
イン領域S/Do’に接続されたビット導線(図示されていない)が造られる。
【0063】 各々が本発明の技術的範囲に入る実施例の多くの変形例が考えられる。特に、
説明された層やマスクやくぼみの寸法は、その時々の要件に合わせられ得るもの
である。導電構造の第1部分は、例えばモリブデンやタンタル等の他の金属から
も造られる。
【0064】 別のくぼみは、代わりに、それらが下部ソース/ドレイン領域を互いに分離す
ること無しにただ上部ソース/ドレイン領域を互いに分離するように浅くするこ
とができる。この場合、その別のくぼみも、くぼみのより高い部分ほど深くは達
していない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1酸化物層と、窒化物層と、第2酸化物層と、絶縁構造と、核層とが造られ
た後の第1回路基板を通る横断面を示す断面図である。
【図2】 導電構造の第1部分と、窒素を含有した層とが造られ且つ絶縁構造の一部分と
第2酸化物層とが除去された後の図1から派生した横断面を示す断面図である。
【図3】 導電構造の第2部分と、トランジスターの上部ソース/ドレイン領域と、トラ
ンジスターの下部ソース/ドレイン領域とが造られ且つ窒化物層が除去された後
の図2から派生した横断面を示す断面図である。
【図4】 絶縁部と、ワードラインと、拡散バリヤーと、第2絶縁部とが造られた後の図
3から派生した横断面を示す断面図である。
【図5】 第1酸化物層と、くぼみと、絶縁構造と、導電構造と、トランジスターの下部
のソース/ドレイン領域と、トランジスターの上部ソース/ドレイン領域と、絶
縁部と、別の絶縁部と、ワードラインとが造られた後の第2回路基板を通る横断
面を示す断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゼル,ベルンハルト ドイツ連邦共和国 01099 ドレスデン プリースニッツシュトラーセ 41 Fターム(参考) 5F083 AD04 AD17 AD21 GA25 JA35 JA39 KA07 PR03 PR07 PR21 PR33 PR36 PR39 PR40

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板に埋設され且つ回路基板の一領域と電気的に接続された導電構造を有
    した集積スイッチ回路構造であって、 回路基板(1)は、くぼみ(V)を有しており、 該くぼみ(V)の下部の底面と側面には、絶縁構造(I1)が設けられており
    、 導電構造の第1部分(L1)は、第1導電率を有すると共にくぼみ(V)の下
    部に配置されており、 導電構造の第2部分(L2)は、第1導電率よりも小さい第2導電率を有する
    と共にくぼみ(V)のより高い部分に配置され、また回路基板(1)の上記領域
    においてくぼみ(V)の側面の少なくとも一方の一部分の近くに隣接しており、 導電構造は、該導電構造の第1部分(L1)と第2部分(L2)との間に配置
    された拡散バリヤー(D)を有していることを特徴とする集積スイッチ回路構造
  2. 【請求項2】 導電構造の第1部分(L1)は、金属を含有しており、 導電構造の第2部分(L2)は、ポリシリコンを含有しており、 拡散バリヤー(D)は、窒素を含有している請求項1記載の集積スイッチ回路
    構造。
  3. 【請求項3】 回路基板(1)は、シリコンを含有しており、 導電構造の第2部分(L2)のポリシリコンは、不純物が添加されており、 導電構造の第2部分(L1)が隣接している回路基板(1)の領域は、不純物
    が添加されている請求項2記載の集積スイッチ回路構造。
  4. 【請求項4】 上記金属は、タングステンであり、 拡散バリヤー(D)は、タングステンとシリコンと窒素とを含有している請求
    項2又は3記載の集積スイッチ回路構造。
  5. 【請求項5】 各々少なくともトランジスターを有したメモリセルを備えるDRAM−セル構
    造となっており、 導電構造は、ビット導線となっており、 導電構造の第2部分(L2)が隣接している回路基板(1)の領域は、トラン
    ジスターのソース/ドレイン領域(S/Du)となっている請求項3又は4記載
    の集積スイッチ回路構造。
  6. 【請求項6】 各々少なくともトランジスターとコンデンサーとを有したメモリセルを備える
    DRAM−セル構造となっており、 導電構造は、コンデンサーの蓄電ノードとなっており、 絶縁構造(I1’)は、それがコンデンサーの誘電体としての働きができるよ
    うに形成されており、 導電構造の第2部分(L2’)が隣接している回路基板(2)の領域は、トラ
    ンジスターのソース/ドレイン領域(S/Du’)となっている請求項3又は4
    記載の集積スイッチ回路構造。
  7. 【請求項7】 絶縁部(I2)は、導電構造と、くぼみ(V)の側面の導電構造の上方に配
    置された部分とを覆っており、 トランジスターのゲート電極は、くぼみ(V)に配置されており、また絶縁部
    (I2)によって導電構造と回路基板(1)とから分離されており、 トランジスターの別のソース/ドレイン領域(S/Do)は、ソース/ドレイ
    ン領域(S/Du)の上方に配置されると共にくぼみ(V)の側面に隣接されて
    いる請求項5又は6記載の集積スイッチ回路構造。
  8. 【請求項8】 回路基板に埋設され且つ回路基板の一領域と電気的に接続された導電構造を有
    した集積スイッチ回路構造を造る方法であって、 回路基板(1)にくぼみ(V)が造られ、 くぼみ(V)の下部の底面と側面に絶縁構造(I1)が設けられ、 第1導電率を有した導電構造の第1部分(L1)は、それがくぼみ(V)の下
    部に配置されるように造られ、 或る物質が導電構造の第1部分(L1)に付加され、 第1導電率よりも小さな第2導電率を有した導電構造の第2部分(L2)は、
    それがくぼみ(V)のより高い部分に配置され且つくぼみ(V)の側面の少なく
    とも一方の一部分において回路基板(1)の上記領域に隣接するように上記物質
    上に造られ、 導電構造の第1部分(L1)と第2部分(L2)との間に上記物質の助けを得
    て拡散バリヤー(D)が造られることを特徴とする集積スイッチ回路構造を造る
    方法。
  9. 【請求項9】 導電構造の第1部分(L1)は、或る金属を含有しており、 ポリシリコンが析出されてバックエッチングが行われている導電構造の第2部
    分(L2)が造られており、 拡散バリヤー(D)は、窒素を含有している請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 絶縁構造(I1)を造った後にイオン注入が実施され、その結果くぼみ(V)
    の底に配置されている絶縁構造(I1)の一部分上に核層(K)が造られ、 導電構造の第1部分(L1)が、選択的成長によって核層(K)上に造られる
    請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 導電構造の第1部分(L1)を造った後に、窒素が注入され、また引き続いて
    、導電構造の第2部分(L2)が造られ、 焼鈍処理が実施されて、その結果拡散バリヤー(D)が造られる請求項9又は
    10記載の方法。
  12. 【請求項12】 回路基板(1)は、シリコンを含有しており、 導電構造の第2部分(L2)のポリシリコンは、不純物の添加が行われ、 焼鈍処理に基づいて導電構造の第2部分(L2)の添加物質は、回路基板(1
    )中に拡散し、またそれによって、導電構造の第2部分(L2)が隣接している
    回路基板(1)の領域は不純物の添加が行われる請求項9から11のいずれか一
    つに記載の方法。
  13. 【請求項13】 上記金属は、タングステンである請求項9から12のいずれか一つに記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 集積スイッチ回路構造としてメモリセルを備えるDRAM−セル構造が造られ
    、 メモリセルに対して各々少なくとも一つのトランジスターが造られ、 導電構造の第2部分(L2)が隣接している回路基板(1)の領域は、トラン
    ジスターのソース/ドレイン領域(S/Do)として造られ、 導電構造は、ビット導線として造られる請求項12又は13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 集積スイッチ回路構造としてメモリセルを備えるDRAM−セル構造が造られ
    、 メモリセルに対して各々少なくとも一つのトランジスターとコンデンサーとが
    造られ、 導電構造の第2部分(L2’)が隣接している回路基板(2)の領域は、トラ
    ンジスターのソース/ドレイン領域(S/Du’)として造られ、 導電構造は、コンデンサーの蓄電ノードとして造られ、 絶縁構造(I1’)は、それがコンデンサーの誘電体としての働きができるよ
    うに造られている請求項12又は13に記載の方法。
  16. 【請求項16】 導電構造の第2部分(L2)を造った後に、熱酸化が実施され、その結果絶縁
    部(I2)が、導電構造と、導電構造の上方に配置されたくぼみ(V)の側面の
    一部分とを覆い、 絶縁部(I2)を造った後に、絶縁部(I2)によって導電構造と回路基板(
    1)とから分離されたトランジスターのゲート電極がくぼみ(V)に造られ、 トランジスターの別のソース/ドレイン領域(S/Do)がソース/ドレイン
    領域(S/Du)の上方に、それがくぼみ(V)の側面に隣接するように造られ
    る請求項14又は15に記載の方法。
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