JP2002537278A - 低級脂肪族アルコールのカルボニル化方法 - Google Patents

低級脂肪族アルコールのカルボニル化方法

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JP2002537278A JP2000599719A JP2000599719A JP2002537278A JP 2002537278 A JP2002537278 A JP 2002537278A JP 2000599719 A JP2000599719 A JP 2000599719A JP 2000599719 A JP2000599719 A JP 2000599719A JP 2002537278 A JP2002537278 A JP 2002537278A
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ヒュー シングルトン,アンディ
チャールズ タスティン,ジェラルド
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/10Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide
    • C07C51/12Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by reaction with carbon monoxide on an oxygen-containing group in organic compounds, e.g. alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/36Preparation of carboxylic acid esters by reaction with carbon monoxide or formates

Abstract

(57)【要約】 イリジウム及びランタン系列から選ばれた少なくとも1種の第二の金属を含む触媒を使用する、低級アルキルアルコールのエステル及び任意にカルボン酸へのカルボニル化する蒸気相方法。望ましくは、イリジウム及び第二の金属は、担体物質としての活性炭上に析出されている。本発明の好ましい面に於いて、この蒸気相方法は、触媒を、メタノール、ハロゲン化物及び一酸化炭素からなる蒸気と、カルボニル化方法条件下で接触させることにより、酢酸、酢酸メチル又はこれらの混合物を製造するために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、エステル及びカルボン酸を製造するアルキルアルコール、エーテル
及びエステル−アルコール混合物の蒸気相カルボニル化方法、更に詳しくは酢酸
及び酢酸メチルを製造するメタノールのカルボニル化方法に関する。更に詳しく
は、本発明は、酢酸及び酢酸メチルの製造方法並びに有効量のイリジウム及び周
期表のランタニド系列から選ばれた少なくとも1種の第二の金属を含む担持触媒
に関する。
【0002】発明の背景 酢酸及び酢酸メチルのような低級カルボン酸及びエステルは、長年にわたって
工業薬品として知られてきた。酢酸は種々の中間体及び最終製品の製造において
使用されている。例えば、重要な誘導体は、種々のポリマー用のモノマー又はコ
モノマーとして使用することができる酢酸ビニルである。酢酸自体は、テレフタ
ル酸の製造で溶媒として使用されており、テレフタル酸は、コンテナー工業、更
に詳しくはPET飲料コンテナーの形成において広く使用されている。
【0003】 下記の式1〜3: ROH+CO → RCOOH (1) 2ROH+CO → RCOOR+水 (2) ROR′+CO → RCOOR (3) に示されるように、メタノールのような低級アルキルアルコール及びエーテルの
、これらの対応するカルボン酸及びエステルへのカルボニル化用の金属触媒を使
用することに於ける多数の研究活動があった。
【0004】 メタノールのカルボニル化は、カルボン酸の製造、特には酢酸を製造するよく
知られた方法である。このような方法は、典型的には、触媒と共に液相で実施さ
れる。先行技術では、気相及び液相反応の両方において、固定床反応器を使用し
高温高圧でのアルコールと一酸化炭素との反応によるカルボン酸の合成に、多数
の触媒を使用することが教示されている。1個の炭素源からのアセチルの生成を
達成するための、これらの商業的方法及びその他のアプローチの十分な評価は、
Howard等によってCatalysis Today、第18巻(1993
年)、第325〜354頁に記載されている。一般的に、メタノールを使用する
酢酸製造用の液相カルボニル化反応は、第VIII族金属並びにヨウ素又はヨウ
化水素及び/若しくはヨウ化メチルのようなヨウ素含有化合物を含んでなる均一
触媒系を使用して実施される。ロジウムが最も一般的な第VIII族金属触媒で
あり、ヨウ化メチルが最も一般的な助触媒である。これらの反応は、触媒の沈澱
を防止するために水の存在下において行われる。
【0005】 米国特許第5,144,068号には、Rh−I均一方法に於いて水のより少
ない使用を可能にする、リチウム含有触媒系が記載されている。イリジウムもメ
タノールカルボニル化反応用の活性触媒であるが、通常、その他は同様の条件下
で使用すると、ロジウム触媒によってもたらされるものよりも反応速度が低い。
【0006】 米国特許第5,510,524号には、レニウムを添加すると、Ir−I及び
Rh−I均一触媒系の両方の速度及び安定性が改良されることが教示されている
【0007】 欧州特許出願EP第0 752 406 A1号には、ルテニウム、オスミウ
ム、レニウム、亜鉛、カドミウム、水銀、ガリウム、イリジウム又はタングステ
ンが、液相Ir−I触媒系の速度及び安定性を改良することが教示されている。
一般的に、酢酸を製造するために現在使用されている均一カルボニル化方法は、
比較的高い生産速度及び選択率を与える。しかしながら、不均一触媒は、より容
易な生成物分離、より低いコストの建設材料、容易な再循環及びより高い速度さ
えももたらす。
【0008】 Schultzは、米国特許第3,689,533号には、蒸気相反応に於い
てカルボン酸を生成するためのアルコールのカルボニル化に担持ロジウム不均一
触媒を使用することが開示されている。Schultzは、更に、ハロゲン化物
助触媒の存在を開示している。
【0009】 Schultzは、米国特許第3,717、670号には、周期律表の第IB
族、第IIIB族、第IVB族、第VB族、第VIB族、第VIII族、ランタ
ニド及びアクチニド元素から選ばれた助触媒と組合せた、同様の担持ロジウム触
媒が記載されている。
【0010】 Uhmは、米国特許第5,488,143号には、ハロゲン化物促進、蒸気相
メタノールカルボニル化反応用の担持ロジウムの助触媒として、アルカリ金属、
アルカリ土類金属又は遷移金属を使用することが記載されている。Pimble
ttは、米国特許第5,258,549号には、炭素担体上のロジウムとニッケ
ルとの組合せは、何れの金属自体よりも一層活性であることが教示されている。
【0011】 均一アルコールカルボニル化触媒としてイリジウムを使用することに加えて、
Paulik等は、米国特許第3,772,380号に於いて、蒸気相、ハロゲ
ン促進、不均一アルコールカルボニル化方法に於ける触媒として、不活性担体上
のイリジウムを使用することを開示している。欧州特許出願EP第0 120
631 A1号及びEP第0 461 802 A2号には、単一遷移金属成分
カルボニル化触媒のための担体として、特定の炭素を使用することが記載されて
いる。
【0012】 欧州特許出願EP第0 759 419 A1号は、アルコール及び/又はそ
の反応性誘導体のカルボニル化方法に関する。
【0013】 EP第0 759 419 Al号には、アルコールを、液相で均一触媒系の
存在下でカルボニル化する第一のカルボニル化反応器を含み、次いで第一反応器
からのオフガスを追加のアルコールと混合し、そして担持触媒を含む第二の反応
器に供給するカルボニル化方法が開示されている。第一の反応器内で使用される
均一触媒系は、ハロゲン成分並びにロジウム及びイリジウムから選ばれた第VI
II族金属を含む。第VIII族金属がイリジウムであると、この均一触媒系は
、また、ルテニウム、オスミウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、インジ
ウム及びガリウムからなる群から選ばれた任意の共助触媒を含んでいてもよい。
第二の反応器内で使用される担持触媒は、炭素担体上の、イリジウム、ロジウム
及びニッケルからなる群から選ばれた第VIII族金属並びに任意の金属助触媒
を含む。任意の金属助触媒は、鉄、ニッケル、リチウム及びコバルトであってよ
い。第二のカルボニル化反応器ゾーン内の条件は、混合蒸気と液相とが第二の反
応器内に存在するようなものである。第二反応器内に液相成分が存在することに
よって、必然的に、担持触媒からの活性金属の浸出に至り、次いで触媒の活性に
於ける実質的な低下になる。
【0014】 文献には、ハロゲン化物助触媒の存在下における1バール圧力での蒸気相アル
コールカルボニル化触媒として、ロジウム含有ゼオライトを使用することのいく
つかの報告が含まれている。この種類の触媒での主要な文献は、Maneck等
により、Catalysis Today、第3巻(1988年)、第421〜
429頁に表されている。Gelin等は、Pure & Appl.Chem
.、第60巻、第8号、(1988年)、第1315〜1320頁に於いて、ハ
ロゲン化物助触媒の存在下でのメタノールの蒸気相カルボニル化反応のための触
媒として、ゼオライト中に含有されたロジウム又はイリジウムの使用の例を示し
ている。Krzywicki等は、Journal of Molecular
Catalysis、第6巻(1979年)、第431〜440頁に於いて、
メタノールのハロゲン化物促進蒸気相カルボニル化に於ける、ロジウム用の担体
としてのシリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ及び二酸化チタンの使用を記載し
ているが、これらの担体は一般的に、炭素のように有効ではない。Luft等は
、米国特許第4,776,987号及び関連する開示に於いて、エーテル又はエ
ステルのカルボン酸無水物へのハロゲン化物促進蒸気相カルボニル化のための不
均一触媒に第VIII族金属を結合させるための手段として、種々の担体に化学
的に結合されたキレート化配位子の使用を開示している。
【0015】 Evans等は、米国特許第5,185,462号に於いて、酸化物担体に結
合された窒素又はリン配位子に結合された貴金属をベースにした、ハロゲン化物
促進蒸気相メタノールカルボニル化のための不均一触媒を開示している。
【0016】 Panster等は、米国特許第4,845,163号に於いて、アルコール
のハロゲン化物促進液相カルボニル化のための不均一触媒として、ロジウム含有
オルガノポリシロキサン−アンモニウム化合物の使用を記載している。
【0017】 Drago等は、米国特許第4,417,077号に於いて、メタノールのハ
ロゲン化物促進カルボニル化を含む多数のカルボニル化反応のための触媒として
、単一の遷移金属のアニオン形に結合されたアニオン交換樹脂の使用を開示して
いる。担持された配位子及びアニオン交換樹脂は、液相カルボニル化反応に於い
て金属を固定するための幾つかの用途のものであってよいが、一般的に、担持さ
れた配位子及びアニオン交換樹脂を使用することは、活性金属成分のための担体
として炭素を使用することに比較して、アルコールの蒸気相カルボニル化の利点
をもたらさない。
【0018】 活性炭素上のニッケルは、メタノールのハロゲン化物促進蒸気相カルボニル化
のための不均一触媒として研究されてきており、水素を供給混合物に添加したと
き、増加した速度が観察されている。炭素上ニッケル触媒系に関連する文献は、
Fujimoto等によって、Chemistry Letters(1987
年)、第895〜898頁及びJournal of Catalysis、第
133巻(1992年)、第370〜382頁並びにそれらに含まれる文献に与
えられている。Liu等は、Ind.Eng.Chem.Res.、第33巻(
1994年)、第488〜492頁に於いて、スズが、炭素上ニッケル触媒の活
性を増大させることを報告している。Mueller等は、米国特許第4,91
8,218号に於いて、メタノールのハロゲン化物促進カルボニル化のための担
持ニッケル触媒にパラジウム及び任意に銅を添加することを開示している。一般
的に、ニッケルベースの触媒によって与えられる反応速度は、同様の条件下で運
転するとき、類似のロジウムベースの触媒によって与えられるものよりも低い。
【0019】 炭素上に担持された他の単一金属は、Fujimoto等により、Catal
ysis Letters、第2巻(1989年)、第145〜148頁に於い
て、メタノールのハロゲン化物促進蒸気相カルボニル化に於いて限定された活性
を有すると報告された。これらの金属の最も活性のものはSnである。Snに続
いて、低下する活性の順に、Pb,Mn,Mo,Cu,Cd,Cr,Re,V,
Se,W,Ge及びGaがある。これらの他の単一金属触媒の何れも、Rh,I
r,Niをベースにするもの又は本発明の触媒に近い活性ではない。
【0020】 ハロゲン化物助触媒の添加無しにメタノールのカルボニル化に触媒作用する多
数の固体物質が報告されてきた。Gates等は、Journal of Mo
lecular Catalysis、第3巻(1977/78年)、第1〜9
頁に於いて、メタノールの液相カルボニル化のための、ポリマー結合多塩素化チ
オフェノールに結合されたロジウムを含有する触媒を記載している。Curre
ntは、欧州特許出願EP第0 130 058 Al号に於いて、エーテル、
水素及び一酸化炭素の同族エステル及びアルコールへの転化のための不均一触媒
として、任意のモリブテンを含有する硫化ニッケルの使用を記載している。
【0021】 Smith等は、欧州特許出願EP第0 596 632 Al号に於いて、
アルコールのハロゲン化物無しカルボニル化のための触媒として、Cu,Ni,
Ir,Rh又はCoを含有するモルデン沸石ゼオライトの使用を記載している。
Feitlerは、米国特許第4,612,387号に於いて、蒸気相に於ける
アルコール及び他の化合物のハロゲン化物無しカルボニル化のための触媒として
、遷移金属を含有しないある種のゼオライトの使用を記載している。
【0022】 米国特許第5,218,140号には、不活性担体上に担持された金属イオン
交換されたヘテロポリ酸の存在下で、一酸化炭素によるアルコール及びエーテル
のカルボニル化により、アルコール及びエーテルをカルボン酸及びエステルに転
化する蒸気相方法が記載されている。この反応で使用される触媒には、蒸気相に
於けるアルコール及び他の化合物のハロゲン化物無しカルボニル化のための触媒
として、金属が第V(a)族及びVI(a)族の少なくとも1種であり、Fe,
Ru,Os,Co,Rh,Ir,Ni,Pd又はPtのような少なくとも1種の
第VIII族カチオン錯化しているポリオキソメタレート(polyoxome
tallate)アニオンが含まれている。
【0023】 上記のカルボニル化方法のような先行技術に存在するある種の欠点は、触媒不
安定性、生成物選択率の欠落並びに液相が存在する方法においては大きくて費用
のかかる回収装置及び手順が必要なことである。液相系においては、生成物を触
媒溶液から分離するために、触媒を回収しそして反応ゾーンにリサイクルする追
加の処理工程が必要であり、常に触媒の取扱ロスが生ずる。
【0024】 従って、反応剤及び生成物が蒸気相に維持され、そして反応が固相触媒によっ
て行われる、カルボン酸及びそれらのエステルの製造用カルボニル化方法につい
てのニーズが存在する。
【0025】発明の要約 簡単にいえば、本発明は、低級アルキルアルコール、エーテル及びエステル−
アルコール混合物から、エステル及びカルボン酸を製造する蒸気相カルボニル化
方法に関する。この方法には、反応剤、即ち低級アルキルアルコール、エーテル
及びエステル−アルコール混合物を、不均一触媒と接触させることが含まれる。
この触媒には、望ましくはカルボニル化反応に対して不活性である担体物質と組
合せた、有効量のイリジウム及び一般的に周期律表のランタニド系列と呼ばれる
、57〜71の原子番号を有する金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の
第二の金属が含まれている。
【0026】 本発明の目的は、エステル及びカルボン酸を製造する、低級アルキルアルコー
ル、エーテル及びエステル−アルコール混合物のカルボニル化方法を提供するこ
とである。更に詳しくは、本発明の目的は、低級アルキルアルコール、好ましく
はメタノールから、酢酸、酢酸メチル及びこれらの混合物の製造用蒸気相カルボ
ニル化方法を提供することである。
【0027】 本発明の他の目的は、触媒を固相に保持して、触媒の取扱ロスを減少又は排除
する方法を提供することである。
【0028】 本発明の他の目的は、一層安定な触媒を使用し、触媒回収及び再循環並びに溶
媒回収の必要性を減少させる、酢酸及び酢酸メチルの製造用の蒸気相カルボニル
化方法を提供することである。
【0029】 本発明のこれらの及びその他の目的及び利点は、付属する詳細な説明から当業
者に明らかになるであろう。
【0030】発明の詳細な説明 本発明によれば、カルボン酸及びエステルの連続的製造用蒸気相カルボニル化
方法は、それに組合せた有効量のイリジウム及び一般的に周期律表のランタニド
系列と呼ばれる、57〜71の原子番号を有する金属からなる群から選ばれた少
なくとも1種の第二の金属を有する固体担持触媒の存在下に、低級アルキルアル
コール、エーテル及びエステル−アルコール混合物を反応させることによって与
えられる。好ましい態様に於いて、酢酸、酢酸メチル又はこれらの混合物の連続
的製造のための蒸気相カルボニル化方法が提供される。本発明の方法は蒸気相で
運転し、従って、生成物混合物の露点、即ち凝縮が起こる温度よりも高い温度で
実施する。しかしながら、露点は、(特に、未反応の一酸化炭素、水素又は不活
性希釈ガスのような非凝縮性ガスに関して)希釈、生成物組成及び圧力の複素関
数であるので、温度が生成物流出物の露点を越えるという条件で、広い温度範囲
に亘って、なお運転することができる。実際に、これは一般的に約100〜50
0℃の温度範囲を指定し、100〜325℃の範囲内の温度が好ましく、約15
0〜275℃の温度が特に有用である。有利には、蒸気相での運転によって、液
体化合物の存在下に運転される公知の不均一方法で生じる触媒溶解、即ち触媒担
体からの金属浸出が排除される。
【0031】 温度と同様に、有用な圧力範囲は、生成物混合物の露点により制限される、し
かしながら、反応が、生成物流出物の液化を防止するために十分な温度で運転さ
れるという条件で、広い範囲の圧力、即ち、約0.1〜100絶対バールの範囲
内の圧力を使用することができる。この方法は、好ましくは約1〜50絶対バー
ル、最も好ましくは約3〜30絶対バールの範囲内の圧力で実施される。
【0032】 カルボニル化方法のための適当な供給原料には、本発明によってカルボニル化
することができる、低級アルキルアルコール、エーテル、エステル−アルコール
混合物(エステルについて、下記に更に完全に説明する)が含まれる。非限定的
例には、脂肪族炭素原子が、化合物中のアルコール性ヒドロキシル基又は化合物
中のエーテル酸素の酸素原子に直接結合し、更に芳香族部分を含んでいてよい、
アルコール及びエーテルが含まれる。好ましくは、供給原料は1種又はそれ以上
の、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の低級アルキルアルコール、炭素
数2〜6のアルカンポリオール、炭素数3〜20のアルキルアルキレンポリエー
テル及び炭素数3〜10のアルコキシアルカノールである。最も好ましい反応剤
はメタノールである。メタノールがこの方法で好ましく使用され、通常、メタノ
ールとして供給されるが、これは、メタノールを発生する物質の組合せの形で供
給することができる。このような物質の組合せの例には、(i)酢酸メチルと水
及び(ii)ジメチルエーテルと水が含まれる。この方法の操作に於いて、酢酸
メチルとジメチルエーテルの両方が反応器内で生成され、酢酸メチルが所望の生
成物ではない場合には、これは水と共に反応器に再循環され、そこでこれらは後
で酢酸を生成するために消費される。従って、当業者は、エステル供給物質から
カルボン酸を製造する本発明を利用することができることを更に認めるであろう
【0033】 気体状供給混合物中の水の存在は、メタノールを使用するとき必須ではないが
、酢酸メチル及び/又はジメチルエーテルの生成を抑制するために、幾らかの水
の存在が望ましい。酢酸を生成させるためにメタノールを使用するとき、水のメ
タノールに対するモル比は、0:1〜10:1であってよいが、好ましくは0.
01:1〜1:1の範囲内である。酢酸メチル又はジメチルエーテルのようなメ
タノールの別の原料を使用するとき、供給する水の量は、メタノール代替物の加
水分解のために必要な水のモル数を計算に入れるために、通常増加する。従って
、酢酸メチル又はジメチルエーテルを使用するとき、水のエステル又はエーテル
に対するモル比は、1:1〜10:1の範囲内、好ましくは1:1〜3:1の範
囲内である。酢酸の製造に於いて、メタノール、メチルエステル及び/又はジメ
チルエーテルの組合せはエーテル又はエステルを加水分解するために適当量の水
が添加されるという条件で、メタノール反応剤を与えることと均等であることが
明らかである。
【0034】 この方法を酢酸メチルを製造するのに操作する場合には、水を添加すべきでは
なく、ジメチルエーテルが好ましい供給原料になる。更に、メタノールを酢酸メ
チルの製造に於ける供給原料として使用すると、水を除去することが必要である
。しかしながら、本発明の方法の主な有用性は、酢酸の製造にある。
【0035】 本発明の方法の実施の際に、蒸気相中の低級アルキルアルコール、エステル及
びエーテルを、有効量の、固体触媒担体物質と組合せたイリジウム及び一般的に
周期表のランタニド系列と呼ばれる、57〜71の原子番号を有する金属からな
る群から選ばれた少なくとも1種の第二の金属を含む触媒の中に又は上を通過さ
せる。
【0036】 望ましくは、イリジウム及び第二の金属は、イリジウム及び第二の金属の可溶
性含浸の結果として、担体物質と組合せることができ、これはイリジウム及び/
若しくは金属の塩、イリジウム及び/若しくは金属の酸化物又は担体上に析出さ
れた遊離金属になり得る。
【0037】 イリジウム及び少なくとも1種の第二の金属のための担体として作用するのに
有用である固体担体は、それを固定床反応器又は流動床反応器で使用することが
できるようなサイズの多孔質固体からなる。典型的な担体物質は、約400メッ
シュ/インチ〜約2/1インチのサイズを有する。好ましくは、担体は、広い表
面積を有する、活性炭を含む炭素である。活性炭は当該技術分野でよく知られて
おり、約0.03グラム/立方センチメートル(g/cm3 )〜約2.25g/
cm3 の密度を有し、石炭又は泥炭から誘導することができる。この炭素は、約
200平方メートル/グラム(m2 /g)〜約1200m2 /gの表面積を有し
得る。本発明により使用することができる他の固体担体物質には、軽石、アルミ
ナ、シリカ、シリカ−アルミナ、マグネシア、ケイソウ土、ボーキサイト、チタ
ニア、ジルコニア、クレー、ケイ酸マグネシウム、炭化ケイ素、ゼオライト及び
セラミックスが含まれる。固体担体の形状は、特に重要ではなく、規則的又は不
規則的であってよく、反応器内に配置された押出物、ロッド、ボール、破壊片等
を含む。
【0038】 触媒を製造するのに使用されるイリジウムの化合物又は形態は、一般的に臨界
的ではなく、この触媒は、広範囲の種々のイリジウム含有化合物の任意のものか
ら製造することができる。実際は、無数(myriad)の組合せのハロゲン化
物、三価の窒素、三価のリンの有機化合物、一酸化炭素、水素及び2,4−ペン
タンジオンを、単独又は組合せて含有するイリジウム化合物があげられる。この
ような物質は、市販されており、そして本発明で利用される触媒の製造で使用す
ることができる。更に、適当な媒体中に溶解する場合には、イリジウムの酸化物
を使用することができる。好ましくは、イリジウムは、三塩化イリジウム又は水
和三塩化物、ヘキサクロロ−イリデート及びヘキサクロロイリデート(IV)の
種々の塩の任意のもののような、その塩化物の1種の塩である。当業者であれば
、好ましいイリジウム錯体の使用は、コスト、可溶性及び性能を基準に比較すべ
きであることを理解するであろう。
【0039】 同様に、触媒を製造するのに使用される第二の金属化合物の化合物又は形態は
、一般的に臨界的ではなく、この触媒は、広範囲の種々のランタニド系列金属を
単独で又は組合せて含む任意の化合物を使用して製造することができる。ハロゲ
ン化物、酢酸塩、硝酸塩、シクロペンタジエン及び2,4−ペンタンジオンの種
々の組合せを単独で又は組合せて含有する、広範囲の種々のこれらの元素の化合
物が市販されており、そして天然に生じるランタニドのブレンドを含めて、本発
明の方法で使用される触媒の製造で使用することができる。更に、適当な媒体中
に溶解する場合には、これらの物質の酸化物を使用することができる。望ましく
は、第二の金属を与えるのに使用される化合物は、金属(群)の水溶性形である
。好ましい原料には、酢酸塩、硝酸塩及びそれらのハロゲン化物が含まれる。こ
れらの塩の中で最も好ましい原料は、有用な第二成分のこのリストを超えて広く
変化し得る、その溶解度、好ましくは水溶性によって指定されるであろう。最も
好ましい第二の金属には、ランタン、セリウム、プラセオジム及びネオジム(原
子番号57〜60)又はこれらの組合せが含まれる。このような好ましい第二の
金属のハロゲン化物は、一般的に市販されており、水溶性である。第二の金属を
、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホ
ルミウム又はエルビウム(原子番号62〜68)及びこれらの混合物から選択す
るとき、活性は更に改良され、コストは必ずしも法外ではない。
【0040】 担体上のイリジウム及び第二の金属の量は、約0.01重量%〜約10重量%
で変化してよく、約0.1重量%〜約2重量%のそれぞれの成分が好ましい。
【0041】 固体担体触媒の製造は、好ましくはイリジウム及び第二の金属成分を適当な溶
媒中に溶解又は分散させることによって行われる。次いで、固体担体触媒を、イ
リジウム及び第二の金属含有溶液と接触させ、望ましくはこの溶液を含浸させる
。担体物質をイリジウム及び第二の金属と接触させる種々の方法を使用すること
ができる。例えば、イリジウム含有溶液を第二の金属溶液と混合し、その後、担
体物質に含浸させる。また、それぞれの溶液を別々に担体物質の中に含浸させる
か又は担体物質と組合せ、その後、担体物質に第二の溶液を含浸させることがで
きる。例えば、第二の金属成分を、予め製造した、既にその上の含有させたイリ
ジウム成分を有する触媒担体上に析出させることができる。望ましくは、この代
替の態様に於いて、担体を第二の溶液と接触させる前に乾燥させる。同様に、イ
リジウム及び第二の金属(群)を、種々の形態の担体物質と組合せることができ
る。例えば、イリジウム及び少なくとも1種の第二の金属のスラリーを、担体物
質の上に注ぐことができる。また、担体物質を過剰の活性成分の溶液中に浸漬し
、続いて過剰分を当業者に公知の技術を使用して除去することができる。溶媒又
は液体を蒸発させ、即ち、固体担体を乾燥させて、イリジウム及び第二の金属の
少なくとも一部が固体担体と組合せるようにする。乾燥温度は、約100℃〜約
600℃の範囲であってよい。当業者は、乾燥時間が温度、湿度及び溶媒に依存
性であることを理解するであろう。一般的に、固体担体から溶媒を有効に蒸発さ
せるために、より低い温度ではより長い加熱時間が必要である。
【0042】 触媒は、更に、2種の別個の成分、即ち、活性触媒の金属成分部分及び触媒的
に活性であってよく且つカルボニル化方法の助けとなる第二の成分としてのハロ
ゲン促進部分から構成することができる。ハロゲン助触媒は、触媒製造工程で導
入することができるか又は好ましくは、反応剤と共にカルボニル化反応器の中に
導入される。活性金属成分がハロゲン助触媒と接触する結果として、イリジウム
及び第二の金属の最終的活性種が、1種又はそれ以上の配位化合物又はそのハロ
ゲン化物として存在するであろう。
【0043】 イリジウム及び第二の金属を溶液、分散液又は懸濁液の形で送るために使用さ
れる液体は、低沸点、即ち約10℃〜約140℃の温度で高い蒸気圧を有する液
体である。適当な溶媒の例には、四塩化炭素、ベンゼン、アセトン、メタノール
、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、ペンタン、ヘキサン、シク
ロヘキサン、ヘプタン、トルエン、ピリジン、ジエチルアミン、アセトアルデヒ
ド、酢酸、テトラヒドロフラン及び水が含まれる。
【0044】 本発明を実施する際に、低級アルキルアルコール、エステル、エーテル及びそ
の他の所望のアルコール原料の誘導体;一酸化炭素並びにハロゲン化物を有する
ガス状混合物を、上記のイリジウム及び第二の金属担持触媒を含有するカルボニ
ル化反応器に供給する。この反応器を、温度及び圧力のカルボニル化条件下に維
持する。この方法は、高い生産性を得るためにアルコールの供給原料で、高い比
率のカルボン酸又はカルボン酸のエステルを製造するように運転することができ
る。例えば、酢酸が所望の生成物である場合、供給原料は、メチルアルコール、
ジメチルエーテル、酢酸メチル、ハロゲン化メチル又はこれらの任意の組合せか
らなっていてよい。生成される酸の比率を増加させることを望む場合、エステル
を水と一緒に反応器に再循環させるか又は別の反応器の中に水と一緒に導入して
、別のゾーン内で酸を製造することできる。
【0045】 一酸化炭素は、精製した一酸化炭素であるか又は他のガスを含むものであって
もよい。一酸化炭素は高純度のものである必要はなく、約1体積%〜約99体積
%の一酸化炭素、好ましくは約70体積%〜約99体積%の一酸化炭素を含んで
いてもよい。ガス混合物の残りには、窒素、水素、二酸化炭素、水及び炭素数1
〜4のパラフィン系炭化水素のようなガスが含まれる。水素は反応化学量論の一
部ではないが、水素は、最適触媒活性を維持する上で有用であろう。一酸化炭素
の水素に対する好ましい比率は、一般的に、約99:1〜約2:1の範囲である
が、より高い水素レベルを有する範囲も有用であると思われる。
【0046】 供給物のハロゲン化物成分には、塩素、臭素及び/又はヨウ素の1種又はそれ
以上が含まれ、好ましくは、温度及び圧力の蒸気相カルボニル化条件下で蒸気状
である臭素及び/又はヨウ素が含まれる。適当なハロゲン化物には、ヨウ化水素
及びガス状ヨウ化水素酸のようなハロゲン化水素;ヨウ化メチル、ヨウ化エチル
、1−ヨードプロパン、2−ヨードブタン、1−ヨードドブタン、臭化メチル、
臭化エチル及びヨウ化ベンジルのような炭素数12以下のハロゲン化アルキル及
びハロゲン化アリールが含まれる。望ましくは、ハロゲン化物は、ハロゲン化水
素又は炭素数6以下のハロゲン化アルキルである。好ましいハロゲン化物の限定
されない例は、ヨウ化水素、臭化メチル及びヨウ化メチルである。ハロゲン化物
はまた、I2 ,Br2 又はCl2 のような分子状ハロゲン化物であってよい。
【0047】 有効なカルボニル化を行うために存在するハロゲン化物の量は、約1:1〜1
0,000:1のモル比の範囲であり、好ましい範囲は約5:1〜約1000:
1である。ここで、モル比は、メタノール又はメタノール均等物のヨウ化物に対
する基準である。
【0048】 本発明の好ましい面に於いて、本発明の蒸気相カルボニル化触媒を、酢酸、酢
酸メチル又はこれらの混合物を製造するために使用することができる。この方法
には、メタノール及び一酸化炭素からなるガス状混合物を、上記のイリジウム/
第二金属触媒と、カルボニル化ゾーン内で接触させる工程及びカルボニル化ゾー
ンからガス状生成物を回収する工程が含まれる。
【0049】 本発明を、下記に示す具体的な実施例によって更に詳細に例示する。これらの
実施例は、代表的態様であり、本発明の限定であることを意図するものではなく
、むしろ添付する特許請求の範囲の範囲及び内容内で広く解釈されるべきである
【0050】 下記の実施例に於いて、触媒の全ては、他に特定したもの以外は、類似の方式
で製造した。
【0051】触媒1 本発明による触媒を、418ミリグラム(mg)の三塩化イリジウム水和物を
、20ミリリットル(mL)の蒸留水中に溶解させて、第一の溶液を形成させる
ことによって製造した。第二の溶液を、189mgの酸化ランタンを10mLの
濃塩酸中に溶解させることによって製造した。次いで、第一の溶液と第二の溶液
とを一緒にし、蒸発皿の中に入っている20.0グラム(g)の12×40メッ
シュの活性炭顆粒に添加した。この顆粒は、800m2 /gを越えるBET表面
積を有していた。この混合物を、スチーム浴を使用して加熱し、それが自由流動
になるまで連続的に攪拌した。次いでこの混合物を106cm長さ×25mm(
外径)の石英管に移した。この石英管を、三要素電気管炉(three-element elec
tric tube furnace )の中に入れ、この混合物が、実質的に炉加熱ゾーンの中心
に配置されるようにした。窒素を、100標準立方センチメートル/分の流量で
、触媒床に連続的に通過させ、その間に、管を環境温度から300℃まで2時間
かけて加熱した。温度を約300℃に2時間維持し、次いで、元の環境温度まで
自然に冷却させた。この方式で製造した触媒を、触媒1として指定し、これは1
.09重量%のイリジウム、0.79重量%のランタン及び0.57g/mLの
密度を有していた。
【0052】比較触媒1〜3 上記と同じ手順を使用して、3回繰り返した。 1.活性金属としてイリジウムのみを含有する触媒CE−1を製造した; 2.ランタンのみを含有する触媒CE−2を製造した;そして 3.282.3mg(1.166ミリモル)の三塩化ロジウム三水和物を、三
塩化イリジウム水和物の代わりに置き換えることによって、ロジウム及びランタ
ンを含有する触媒CE−3を製造した。
【0053】触媒2 本発明による第二の触媒を、537mg(1,166ミリモル)の炭酸セリウ
ム(III)水和物を、酸化ランタンの代わりに置き換えた以外は、上記と同じ
手順を使用して製造した。この触媒(触媒2)は、1.07重量%のIr,0.
78重量%のCe及び0.57g/mLの密度を有していた。
【0054】触媒3 実施例3〜7は、本発明による触媒を、2段方法を使用して製造できることを
示す。従って、414mg(1.166ミリモル)の塩化プラセオジム(III
)6水和物を30mLの蒸留水中に溶解させて、第一の溶液を形成させた。第一
の溶液を、蒸発皿の中に入っている20.0gの12×40メッシュの活性炭顆
粒に添加した。この顆粒は、800m2 /gを越えるBET表面積を有していた
。この混合物を、スチーム浴を使用して加熱し、それが自由流動になるまで連続
的に撹拌した。次いでこの混合物を106cm長さ×25mm(外径)の石英管
に移した。この石英管を、三要素電気管炉の中に入れ、この混合物が、61cm
長さの炉の加熱ゾーンのほぼ中心に配置されるようにした。窒素を、100標準
立方センチメートル/分の流量で、触媒床に連続的に通過させ、その間に、管を
環境温度から300℃まで2時間かけて加熱した。温度を約300℃に2時間維
持し、次いで、元の環境温度まで自然に冷却させた。
【0055】 第二の溶液を、412mgの三塩化イリジウム水和物を30mLの脱イオン水
中に溶解させることによって製造した。上記で製造したプラセオジム含浸活性炭
を、蒸発皿内で第二の溶液に添加した。この混合物を、スチーム浴を使用して加
熱し、それが自由流動になるまで時々撹拌した。次いでこの混合物を、他の10
6cm長さ×25mm(外径)の石英管に移した。次いで、この石英管を、三要
素電気管炉の中に入れ、この混合物が、61cm長さの炉の加熱ゾーンのほぼ中
心に配置されるようにした。窒素を、100標準立方センチメートル/分の流量
で、触媒床に連続的に通過させ、その間に、管を環境温度から300℃まで2時
間かけて加熱した。温度を約300℃に2時間維持し、次いで、元の環境温度ま
で自然に冷却させた。
【0056】 この方式で製造した触媒を、触媒3と指定した。この触媒は、1.08重量%
のIr、0.79重量%のPr及び0.57g/mLの密度を有していた。
【0057】触媒4 上記の触媒実施例3に記載した2段手順を、418mg(1.166ミリモル
)の塩化ネオジム(III)6水和物を塩化プラセオジム(III)6水和物の
代わりに置き換えた以外は繰り返して、触媒(触媒4)を得た。この触媒は、1
.08重量%のIr、0.81重量%のNd及び0.57g/mLの密度を有し
ていた。
【0058】触媒5 上記の触媒実施例3に記載した2段手順を、433mg(1.166ミリモル
)の塩化ガドリニウム(III)6水和物を塩化プラセオジム(III)6水和
物の代わりに置き換えた以外は繰り返して、触媒(触媒5)を得た。この触媒は
、1.07重量%のIr、0.88重量%のGd及び0.57g/mLの密度を
有していた。
【0059】触媒6 442mg(1.166ミリモル)の塩化ホルミウム(III)6水和物を塩
化プラセオジム(III)6水和物の代わりに置き換えた以外は、上記の触媒実
施例3に記載した2段手順を繰り返して、触媒(触媒6)を得た。この触媒は、
1.07重量%のIr、0.92重量%のHo及び0.57g/mLの密度を有
していた。
【0060】触媒7 450mg(1.166ミリモル)の酢酸イッテルビウム(III)6水和物
を塩化プラセオジム(III)6水和物の代わりに置き換えた以外は、上記の触
媒実施例3に記載した2段手順を繰り返して、触媒(触媒7)を得た。この触媒
は、1.07重量%のIr、0.97重量%のYb及び0.57g/mLの密度
を有していた。
【0061】メタノールのカルボニル化 以下の実施例に於いて、反応器は、800〜950mm(31.5〜37イン
チ)長さ及び6.35mm(1/4インチ)の内径の寸法を有するきれいなハス
テロイ合金管からなっていた。反応器の予熱及びカルボニル化反応ゾーンを、頂
部から約410mmに、管の中に石英ウールパッドを挿入することによって作っ
た。石英ウールパッドは、管長さの約6mmを占め、触媒のための担体として作
用した。石英ウールパッドに隣接して、下記の材料:即ち、(1)0.7gの微
細な石英チップ(840ミクロン)の床;(2)0.5gの上記の触媒の1種及
び(3)液体供給物を蒸発させるための熱交換表面として作用する、追加の6g
の微細な石英チップを追加した。管の頂部を、液体供給物及びガス状供給物を導
入するための入り口マニホールドに取り付けた。管の残りの下側の長さ(生成物
回収区画)は、凝縮器として作用し、使用する管の元の長さに依存して長さが変
化するらせん形冷却器からなっており、運転の間約0〜5℃に維持された。
【0062】 ガスをブルックス(Brooks)流量調節器を使用して供給し、液体を高速
液体クロマトグラフィーポンプを使用して供給した。アセンブリー、スタートア
ップ及びシャットダウンを含む全ての時点で、全ての液体供給物を固体触媒物質
と接触させないように注意を払った。生成物リザーバータンクを、反応器系から
下流に配置した。反応器の圧力を、反応器系の出口側でテスコム(Tescom
)44−2300圧力調節器を使用して維持し、反応区画の温度を、管の外側上
の加熱テープを使用して維持した。
【0063】 反応器が約240℃の温度及び17.2絶対バール(250psia)の圧力
で平衡であったとき、水素及び一酸化炭素を反応器に供給した。水素流量を25
標準立方センチメートル/分(cc/分)に維持した。一酸化炭素流量を100
cc/分に維持した。反応器を、これらの条件下で1時間又は温度及び圧力が安
定化するまで、何れか長い方の間維持した。次いで、高速液体クロマトグラフィ
ーポンプを始動し、10〜12g/時の流量で、70重量%のメタノール及び3
0重量%のヨウ化物からなる混合物を供給した。液体生成物のサンプルを集め、
当業者に公知であるガスクロマトグラフィー技術を使用して、表1に示すように
分析した。
【0064】カルボニル化実施例1 触媒1についてのメタノールカルボニル化の間に、生成物流のサンプルを下記
に示すように取った。各サンプルの重量及び組成を、表1に記載する。「時間」
は、メタノールの供給から示したサンプルを取ったままで測定したときの、カル
ボニル化の運転の合計時間である。ヨウ化メチル(「MeI」)、酢酸メチル(
「MeOAc」)、メタノール(「MeOH」)及び酢酸(「HOAc」)につ
いての値は、サンプル中のこれらの化合物の合計重量基準の重量%であり、フレ
ームイオン化検出器を使用して得た。
【0065】
【表1】
【0066】 触媒1を使用する前の実験に基づくアセチル生成の速度を、下記の表2に示す
。サンプル番号及び時間値は、表1のものに対応している。「生成したアセチル
」は、時間の各増分の間に生成された酢酸メチル及び酢酸の、ミリモル数での量
を表す。生成したアセチルは、下記の式から計算する。
【0067】 生成したアセチル=(サンプル重量(g))×10×((MeOAcの重量% /74)+(AcOHの重量%/60))
【0068】 「生成速度」は、時間の各増分(時間増分)、即ち、サンプルの間の運転の時
間の間の時間当たりの、触媒体積1リットル当たりの生成したアセチルのモル数
である。時間当たりの、触媒体積1リットル当たりの生成したアセチルのモル数
を決定するための式は、下記のように決定される。
【0069】 0.57×生成したアセチル/(0.5×時間増分) (式中、0.5は使用した触媒のグラム数であり、0.57はg/mLでの触媒
の密度である)
【0070】
【表2】
【0071】 試験の60時間に亘って、触媒は9.19モルのアセチルを生成した。これは
、1時間当たり触媒1kgあたり283モルのアセチル(アセチル/kg触媒−
時)の速度を表すか又は時間基準空間速度、161モルのアセチル/L触媒−時
として表される。
【0072】比較カルボニル化例1〜3及び触媒2〜7を使用するカルボニル化 触媒2〜7及び比較例触媒CE−1〜CE−3を、上記のものと同じ手順及び
パラメーターを使用するメタノールのカルボニル化で使用した。触媒のそれぞれ
について、時間当たりの触媒の1kg当たりの生成したアセチルのモル数及び時
間当たりの触媒体積の1リットル当たりのモル数の項で表される生成速度を、下
記の表3に示す。
【0073】
【表3】
【0074】 表3から分かるように、イリジウム及びランタニド系列からの少なくとも1種
の金属を有するカルボニル化触媒は、格別に且つ全く予想外に非常に高いアセチ
ル生成の速度をもたらす。
【0075】 本発明を、現在好ましい態様の項で示し、説明したが、種々の修正及び置換、
部品、成分及び工程段階の再配置を、本発明の新規な精神及び範囲から逸脱する
ことなく当業者によって行うことができることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 69/14 C07B 61/00 300 // C07B 61/00 300 B01J 23/56 301Z (72)発明者 タスティン,ジェラルド チャールズ アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン グスポート,ロザーウッド ドライブ 1065 (72)発明者 カーバー,ドナルド リー アメリカ合衆国,テネシー 37642,チャ ーチ ヒル,リンウッド アベニュ 536 Fターム(参考) 4H006 AA02 AB84 AC46 AC48 BA08 BA22 BA30 BA37 BA55 BA56 BA81 BC10 BC11 BC13 BC32 BC37 BD20 BE20 BE40 BE60 BS10 KA06 4H039 CA65 CA66 CD10 CD40 CL00

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級アルキルアルコール、エーテル及びエステル−アルコー
    ル混合物を含む反応剤からエステル及びカルボン酸を製造する蒸気相カルボニル
    化方法であって、反応剤を一酸化炭素と共に、カルボニル化反応器のカルボニル
    化ゾーン内で、蒸気相条件下で、少なくとも1種の固体担持触媒(但し、この少
    なくとも1種の触媒は、有効量のイリジウム及び57〜71の原子番号を有する
    周期律表のランタニド系列からの金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の
    第二の金属を含む)と接触させることを含んでなる蒸気相カルボニル化方法。
  2. 【請求項2】 前記反応剤が炭素数1〜10の低級アルキルアルコール、炭
    素数2〜6のアルカンポリオール、炭素数3〜20のアルキルアルキレンポリエ
    ーテル及び炭素数3〜10のアルコキシアルカノール並びにこれらの混合物から
    なる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記反応剤がメタノールである請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記反応剤がジメチルエーテルである請求項1に記載の方法
  5. 【請求項5】 前記蒸気相から製造されたエステル及びカルボン酸に、酢酸
    、酢酸メチル及びこれらの混合物を含む請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記反応剤を塩素、臭素、ヨウ素及びこれらの組合せから選
    ばれたハロゲン化物化合物と同時に、接触させることを更に含んでなる請求項1
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記ハロゲン化物がヨウ化水素、ガス状ヨウ化水素酸;ヨウ
    化メチル、ヨウ化エチル、1−ヨードプロパン、2−ヨードブタン、1−ヨード
    ブタン、ヨウ化ベンジルからなる群から選ばれた炭素数12以下のヨウ化アルキ
    ル及びヨウ化アリール、臭化水素、臭化メチル並びにこれらの混合物からなる群
    から選ばれる請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記ハロゲン化物が、ヨウ素、ヨウ化水素、ヨウ化メチル、
    臭素、臭化水素、臭化メチル及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項
    7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記カルボニル化ゾーンが、100℃〜350℃の温度及び
    1〜50絶対バールの圧力に維持されている請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記第二金属がランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
    ジム、これらのそれぞれの塩及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項
    1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記触媒が0.01重量%〜10重量%のイリジウム及び
    前記第二の金属のそれぞれを含む請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記触媒が0.1重量%〜2重量%のイリジウム及び前記
    第二の金属のそれぞれを含む請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 ガス状反応剤が0.01:1〜1:1の水対メタノールモ
    ル比を与える量で水を更に含む請求項3に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記固体担体が炭素及び活性炭から選ばれる請求項1に記
    載の方法。
  15. 【請求項15】 酢酸、酢酸メチル又はこれらの混合物を製造する蒸気相カ
    ルボニル化方法であって、 a.カルボニル化温度及び圧力条件下に、メタノール、一酸化炭素及びハロゲ
    ン化物を含むガス状混合物を、有効量のイリジウム及び原子番号57〜71を有
    する金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の第二の金属からなる担持触媒
    と接触させる工程並びに b.ガス状生成物から酢酸、酢酸メチル又はこれらの混合物を回収する工程を
    含んでなる蒸気相カルボニル化方法。
  16. 【請求項16】 前記第二金属がランタン、セリウム、プラセオジム、ネオ
    ジム、これらのそれぞれの塩及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項
    15に記載の蒸気相カルボニル化方法。
  17. 【請求項17】 前記ハロゲン化物がヨウ素、ヨウ化水素、ヨウ化メチル、
    臭素、臭化水素、臭化メチル及びこれらの混合物からなる群から選ばれる請求項
    15に記載の蒸気相カルボニル化方法。
  18. 【請求項18】 前記触媒が0.1重量%〜2重量%のイリジウム及び該第
    二金属のそれぞれを含む請求項15に記載の蒸気相カルボニル化方法。
  19. 【請求項19】 酢酸、酢酸メチル又はこれらの混合物を製造する蒸気相カ
    ルボニル化方法であって、 a.カルボニル化温度及び圧力条件下に、メタノール、一酸化炭素及びハロゲ
    ン化物からなるガス状混合物を、0.1重量%〜2重量%の、イリジウム並びに
    ランタン、セリウム、プラセオジム及びネオジムからなる群から選ばれた少なく
    とも1種の第二金属を含む活性炭担持触媒と接触させる工程並びに b.ガス状生成物から酢酸、酢酸メチル又はこれらの混合物を回収する工程を
    含んでなる方法。
  20. 【請求項20】 酢酸が所望の生成物であり、前記ガス状混合物が酢酸メチ
    ル及びジメチルエーテルからなる群から選ばれたエステル又はエーテルの少なく
    とも1種並びに1:1〜10:1モル比の水を更に含む請求項19に記載の方法
  21. 【請求項21】 前記活性炭が200平方メートル/グラム(m2 /g)〜
    1200m2 /gの表面積を有する請求項19に記載の方法。
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