JP2002531629A - シアノアクリレートおよびアルデヒドまたはケトン縮合生成物からなる結合、被覆および封止のための物質 - Google Patents

シアノアクリレートおよびアルデヒドまたはケトン縮合生成物からなる結合、被覆および封止のための物質

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JP2002531629A JP2000585342A JP2000585342A JP2002531629A JP 2002531629 A JP2002531629 A JP 2002531629A JP 2000585342 A JP2000585342 A JP 2000585342A JP 2000585342 A JP2000585342 A JP 2000585342A JP 2002531629 A JP2002531629 A JP 2002531629A
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Abstract

(57)【要約】 ポリオールとのアルデヒドまたはケトンのゲル形成縮合生成物をシアノアクリレートにおいて使用して、寸法安定性の接着剤、被覆および封止物質を得ることができる。これらは貯蔵安定性であり、紙または木材などの多孔性基材を結合するのに特に適する。これらは、塗付け接着剤スティックの形態で製造したときに、特に取扱いが容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、(A)シアノアクリレート、および(B)アルデヒドおよびケトンの縮
合生成物の混合物に基づく結合、被覆および封止組成物に関する。
【0002】 (背景技術) 上記のようなシアノアクリレート接着剤は既知である。即ち、DE43178
86は、皮膚への接着を低下させるために、1〜40重量%の脂肪誘導体を、あ
る種の脂肪族アルコールまたはある種の脂肪族カルボン酸エステルの形態で含有
するシアノアクリレート接着剤を記載している。10〜100,000ppmの
陰イオン重合促進剤が、この混合物に添加されている。多数の物質、特に、ホル
ムアルデヒドおよびアセトアルデヒド縮合生成物ならびに例えばソルビトールと
ポリアルキレンオキシドのエーテルを包含する物質が、ヒドロキシル含有化合物
として挙げられている。ポリオキシエチレンソルビタンエステルおよびポリオキ
シエチレン/ソルビトール付加生成物が、具体的に挙げられている。低粘度の液
体であるシアノアクリレートをより粘稠にまたはチキソトロープ性にするために
、増粘剤、例えばポリメチルメタクリレート、アクリレートゴム、セルロース誘
導体またはシリケートが溶解されるかまたは分散される。その実施例によれば、
増粘剤は、0〜10重量%の量で添加される。この組成物の欠点は、高濃度の増
粘剤を用いたときであっても、シアノアクリレート接着剤が液体であり、従って
、例えば封止用コンパウンドとして使用することができないこと、あるいは、多
孔性の基材を結合するのに不適切であること、および極めて普通のことであるが
適用するのが困難であることである。
【0003】 このような従来技術の背景に対して、本発明が指向する課題は、結合、被覆お
よび封止に対して、顕著ではなくとも少なくとも使用に適する性能特性を示し、
特に、室温において適切な貯蔵安定性を示す、取扱い挙動が改善されたシアノア
クリレート組成物を提供することであった。さらに、その製造は簡単である。
【0004】 (発明の開示) 本発明により提供される解決は、特許請求の範囲に規定されているが、本質的
には、20℃で寸法安定性の組成物を製造するために、シアノアクリレートに対
して、アルデヒドおよびケトンとポリオールとの縮合生成物に基づくゲル形成剤
を使用することにある。
【0005】 寸法安定性とは、円筒形の組成物を直径1.5cmおよび長さ5cmの開放管
において20℃で水平に貯蔵したときに、組成物が、その自らの重量の作用下の
みでは、20℃で10日間にわたりその形状を変えないこと、即ち、少なくとも
このスティックが、そのときに管から10mm未満、好ましくは0.1mm未満
突出することを意味する。しかし他方において、寸法安定性は、少しの外部圧力
をかけたときに市販の接着剤スティックと同じように組成物を紙に塗付ける程度
の大きさであるべきである。
【0006】 (発明を実施するための最良の形態) 適当なゲル形成剤は、アルデヒドまたはケトンとポリオールとのある種の縮合
生成物である。
【0007】 少なくとも1つのアセタールまたはケタール基を含む化合物を、ゲル形成剤と
して使用する。このような化合物は、縮合反応によって得ることができ、通常は
、例えば酸触媒の存在下に、1:0.5〜1:0.01、好ましくは1:0.5〜
1:0.1の比(OH:=C=O)での、ポリオールとアルデヒドまたはケトンと
の部分的または完全な脱水によって製造される。また、本発明に係るアセタール
およびケタールは、ポリオールとアルデヒドまたはケトンの誘導体との反応によ
って、例えば、塩化水素の発生を伴うgem-ジクロリドの反応またはアルコールの
脱離を伴うアセタールもしくはケタールの反応によって製造することもできる。
適当な化合物は、少なくとも50℃、より具体的には少なくとも100℃、好ま
しくは少なくとも150℃の融点を有する。また、アセタールとケタールの混合
物を使用することもできる。
【0008】 適当なポリオールは、少なくとも1つの1,2-ジオール、1,3-ジオールまた
は1,4-ジオール基を含有する。また、他の官能基、例えばエーテル、酸、エス
テル、アミド、シアノ、ヘミアセタールおよびハライド基が存在することもでき
る。このようなポリオールの例は、エタン-1,2-ジオール、プロパン-1,3-ジ
オール、プロパン-1,2-ジオール、ブタン-2,3-ジオール、ブタン-1,4-ジ
オール、2,2-ジメチルプロパン-1,3-ジオール、2,2-ビス-(ヒドロキシメ
チル)-プロパン-1,3-ジオール、2-(ブロモメチル)-2-(ヒドロキシメチル)-
プロパン-1,3-ジオール、ブタン-1,3,4-トリオール、1-フェニルプロパン
-1,2,3-トリオール、ヘキサン-1,2-ジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4-ビスヒドロキシメチルシクロヘキサン、2-メチルプロパン-1,3-ジオー
ル、ヘキサン-1,2,6-トリオール、2-(2-ヒドロキシエトキシ)-ブタン-1,
3,4-トリオール、グリセロール、ジおよびポリグリセロール、ジグリセロール
ジアセテート、トリメチロールプロパン、ジ-(トリメチロールプロパン)、トリ
メチロールエタン、ペンタエリトリトール、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2,3
5,6-テトロール、2,2,3,3-テトラヒドロキシブタン二酸、ジペンタエリト
リトール、ソルビトール、ホルミトール、キシリトール、イノシトール、グルシ
トール、グルコース、スクロース、デンプン、セルロース、アスコルビン酸、部
分的または完全に加水分解したポリ酢酸ビニル、9,10-ジヒドロキシステアリ
ン酸メチルエステル、ジアセチルソルビトールおよびメチルグリコシドである。
【0009】 好ましいポリオールは、ソルビトール、キシリトールおよびマンニトールであ
り、さらに好ましくはソルビトールである。
【0010】 適当なアルデヒドまたはケトンは、少なくとも1つの置換または未置換の芳香
族、複素芳香族または脂環式の環を含有する。また、他の官能基、例えばエーテ
ル、エステル、アミド、シアノおよびハライド基が存在することもできる。
【0011】 適当なケトンの例は、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノ
ン、1-(3,3-ジメチルシクロヘキシル)-エタノン、1-シクロプロピルエタノ
ン、3-メチル-5-プロピルシクロヘキサ-2-エン-1-オン、ジシクロプロピル
メタノン、4-tert-ブチルシクロヘキサノン、ジシクロヘキシルメタノン、4-
メチルシクロヘキサノン、1-(1-メチルシクロプロピル)-エタノン、(4-クロ
ロフェニル)-シクロプロピルメタノン、1-(1H-ピロール-2-イル)-エタノン
、1-(2,4,6-トリメチルフェニル)-エタノン、1-(2-フラニル)-2-プロパ
ノン、1-(2-ナフタレニル)-エタノン、1-(2-チエニル)-1-プロパノン、1-
(4-ブロモフェニル)-エタノン、1-(4-メトキシフェニル)-エタノン、1-(ナ
フタレニル)-エタノン、1,1-ジフェニル-2-プロパノン、1,2-ジフェニルエ
タノン、1,3-ジフェニル-2-プロパノン、1-フェニル-1-ブタノン、1-フェ
ニル-1-デカノン、1-フェニル-1-ドデカノン、1-フェニル-1-ヘキサノン、
1-フェニル-1-オクタノン、1-フェニル-1-ペンタノン、1-フェニル-1-ペ
ンタン-3-オン、1-フェニル-1-テトラデカノン、1-フェニル-2-ブタノン、
1-フェニル-2-プロパノン、1-ピラジニルエタノン、2,2,2-トリフルオロ-
1-フェニルエタノン、1-(2-フラニル)-エタノン、1-(2-ピリジニル)-エタ
ノン、1-(2-チエニル)-エタノン、4-クロロ-1-(4-フルオロフェニル)-1-
ブタノン、4-フェニル-2-ブタノン、1-フェニルエタノン、ビス-(2-ヒドロ
キシフェニル)-メタノン、ビス-(4-クロロフェニル)-メタノン、シクロペンチ
ルフェニルメタノン、シクロプロピル-(4-メトキシフェニル)-メタノン、シク
ロプロピル-(4-メチルフェニル)-メタノン、シクロプロピル-2-チエニルメタ
ノン、シクロプロピルフェニルメタノン、1,5-ジフェニル-1,4-ペンタジエ
ン-3-オン、フェニル-2-ピリジニルメタノン、2-ブロモ-1-(4-ニトロフェ
ニル)-エタノン、2-ナフタレニルフェニルメタノン、3-クロロ-1-フェニル-
1-プロパノン、4-(4-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、4-(4-メトキシフ
ェニル)-3-ブテン-2-オン、1-(4-ピリジニル)-エタノン、1-(4-ヒドロキ
シフェニル)-エタノン、1-フェニル-1-プロパノン、4-フェニル-3-ブテン-
2-オン、ジフェニルメタノン、1-フェニル-2-ブタノン、1-フェニル-2-ブ
テン-1-オン、ビス-(4-メチルフェニル)-メタノン、2-メチル-1-フェニル-
1-プロパノン、2-クロロ-1-フェニルエタノン、シクロプロピル-(4-フルオ
ロフェニル)-メタノン、1-(p-メトキシフェニル)-2-プロパノン、シクロヘキ
シルフェニルメタノンおよびフェニル-(2-チエニル)-メタノンである。
【0012】 適当なアルデヒドの例は、ベンズアルデヒド、3-クロロベンズアルデヒド、
4-クロロベンズアルデヒド、2,6-ジクロロベンズアルデヒド、2,4-ジニト
ロベンズアルデヒド、3,4-ジクロロベンズアルデヒド、3-フルオロベンズア
ルデヒド、4-ブロモベンズアルデヒド、2-メチルテトラヒドロベンズアルデヒ
ド、テトラヒドロベンズアルデヒド、2-メチル-5-イソプロピルシクロペンテ
ン-1-アルデヒド、2,2,4-トリメチルシクロヘキサ-4,6-ジエン-1-アルデ
ヒド、3(4)-メチル-1-プロピルシクロヘキセン-3-アルデヒド、1,3(4)-
ジメチルシクロヘキセン-3-アルデヒド、2-メチル-1-プロピルシクロヘキセ
ン-3-アルデヒド、3-シクロヘキセン-1-アルデヒド、2,3,4,5,6-ペンタ
フルオロベンズアルデヒド、2,4,6-トリヒドロキシベンズアルデヒド、4-ト
リルアセトアルデヒド、2-メチルベンズアルデヒド、4-ヒドロキシベンズアル
デヒド、3-メチルベンズアルデヒド、2-ヒドロキシ-1-ナフトアルデヒド、4
-メチルベンズアルデヒド、3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシベンズアルデヒド
、シンナムアルデヒド、3-ニトロベンズアルデヒド、2-ペンチルシンナムアル
デヒド、4-ジエチルアミノベンズアルデヒド、4-メトキシベンズアルデヒド、
2-フェニルプロピオンアルデヒド、2-メトキシシンナムアルデヒド、4-メチ
ルベンズアルデヒド、フェノキシアセトアルデヒド、メチルピロール-2-アルデ
ヒド、2,5-ジメトキシテトラヒドロフラン-3-アルデヒド、2,5-ジプロピル
-3,4-ジヒドロピラン-2-アルデヒド、2,5-ジエチル-3,4-ジヒドロピラン
-2-アルデヒド、2,5-ジイソプロピル-3,4-ジヒドロピラン-2-アルデヒド
、2,5-ジメチル-3,4-ジヒドロピラン-2-アルデヒド、2,5-ジブチル-3,
4-ジヒドロピラン-2-アルデヒド、チオフェン-3-アルデヒド、インドール-3
-アルデヒド、チオフェン-3-アルデヒド、ピリジン-3-アルデヒド、ピリジン-
4-アルデヒドおよびN-メチルピロール-2-アルデヒドである。
【0013】 好ましいアルデヒドは、ベンズアルデヒド、3-クロロベンズアルデヒドおよ
び3-フルオロベンズアルデヒドであり、より好ましくはベンズアルデヒドであ
る。
【0014】 本発明に係るアセタールおよびケタールの例は、ジ-O-ベンジリデンマンニト
ール、ジ-O-(2-クロロベンジリデン)マンニトール、ジ-O-(4-ニトロベンジ
リデン)マンニトール、ジ-O-(3-フルオロベンジリデン)マンニトール、O-ベ
ンジリデンソルビトール、ジ-O-ベンジリデンソルビトールジアセテート、ジ-
O-(2-クロロベンジリデン)ソルビタンジアセテート、トリ-O-(4-クロロベン
ジリデン)ソルビトール、O-ベンジリデントレイトール、O-ベンジリデン酒石
酸ジメチルエステル、O-シクロヘキシリデングリセロール、O-シクロヘキシリ
デンアスコルビン酸およびO-ベンジリデン-9,10-ジヒドロキシステアリン酸
メチルエステルである。
【0015】 好ましいアセタールおよびケタールは、ジ-O-ベンジリデンマンニトール、ジ
-O-(3-フルオロベンジリデン)マンニトールおよびジ-O-ベンジリデンソルビ
トールであり、より好ましくはジ-O-ベンジリデンソルビトールである。
【0016】 アルデヒドまたはケトン縮合生成物の含有率(%)は、シアノアクリレート組成
物を基準に、0.1〜10重量%、好ましくは0.4〜6重量%、より好ましくは
1〜3重量%である。
【0017】 シアノアクリレート組成物は、本質的には、通常のシアノアクリレート、即ち
、モノアクリレートおよび/またはビスシアノアクリレートに基づく。その含有
率(%)は、シアノアクリレート組成物全体を基準に、少なくとも29.5重量%
、好ましくは少なくとも50重量%である。
【0018】 本発明において、「通常のモノシアノアクリル酸エステル」とは、以下の一般
式(I)で示される化合物であると理解される:
【化1】 HC=C(CN)-CO-O-R (I) [式中、Rは、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、アルコキシ
アルキル、アリールアルキルまたはハロアルキル基であり、これらの基は、2個
までの共役C-C二重結合を含み、脂環式の6員環を含み、ベンゼンに由来する
芳香族核を含み、好ましくはBrまたはClをハロゲンとして含み、1〜18個、
好ましくは2、3もしくは4個の炭素原子を含み、より具体的には、メチル、エ
チル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシ
ル、シクロヘキシル、ヘプチル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、n-ノニル
、オキソノニル、n-デシル、n-ドデシル、2,2,2-トリフルオロエチル、ヘ
キサフルオロイソプロピル、アリル、メタアリル、クロチル、プロパルギル、ベ
ンジル、フェニル、クレジル、2-クロロエチル、3-クロロプロピル、2-クロ
ロブチル、テトラヒドロフルフリル、2-メトキシエチル、ブトキシエトキシエ
チル、3-メトキシブチルおよび2-エトキシエチル基である]。 上記のシアノアクリレートは、接着剤の専門家には既知である[Ullmann's Encyc
lopedia of Industrial Chemistry, Vol.A1, Page 240, Verlag Chemie Weinhei
m (1985), 米国特許No.3,254,111を参照]。好ましいモノマーは、2-シアノア
クリル酸のアリル、メトキシエチル、エトキシエチル、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピルまたはブチルエステルである。
【0019】 「ビスシアノアクリレート」は、以下の一般式(II)で示される化合物である:
【化2】 [HC=C(CN)-CO-O]-R (II) [式中、Rは、2〜18個、より具体的には6〜12個の炭素原子を含む分岐
または未分岐の2官能のアルカン基であり、これらの基は、ヘテロ原子、例えば
ハロゲンおよび酸素、または脂肪族もしくは芳香族の環を含んでいてもよい]。
しかし、Rは、好ましくは純粋な炭化水素である。特に、ビスシアノアクリレ
ートは純粋であるのが重要である。この要求は、例えば、以下の製造および精製
方法によって満たされる。即ち、本質的に、モノシアノアクリレートをジオール
でエステル交換し、次いで、この反応混合物を分別結晶により後処理する。
【0020】 即ち、ビスシアノアクリレートの製造に適する方法は、2-シアノアクリル酸
または以下の一般式(III):
【化3】 HC=C(CN)-CO-O-R (III) [式中、Rは、1〜6個の炭素原子を含む分岐または未分岐のアルキル基であ
る] で示されるそのアルキルエステルを、以下の一般式(IV):
【化4】 [HO] (IV) [式中、Rは、2〜18個の炭素原子を含む分岐または未分岐の2官能のアル
カン基であり、これらの基は、ヘテロ原子、例えばハロゲンおよび酸素、または
脂肪族もしくは芳香族の環を含んでいてもよい] で示されるジオールによりエステル交換して、一般式(II)で示されるビスシアノ
アクリレートを生成させ、次いで、この反応混合物を分別結晶により精製するこ
とを含んでなる。
【0021】 従って、一方の出発生成物は、式(III)で示される1官能のシアノアクリル酸
またはそのアルキルエステルである。このアルキル基は、生成するアルコールを
容易に除去することができるように選択すべきである。適当な可能性ある候補は
、通常のエステル交換反応から専門家には既知である。アルコールは、蒸留によ
って除去するのが好ましい。従って、Rは、1〜6個の炭素原子、好ましくは
1または2個の炭素原子を含む分岐または未分岐のアルコール基である。1官能
シアノアクリレートを通常のように安定化する。
【0022】 ジオール(式IV)は、2価の第一または第二アルコール、好ましくは第一アルコ
ールである。ヒドロキシル基は、互いにどのような位置にあってもよいが、α/
ω位にあるのが好ましい。ジオールは、2〜18個の炭素原子、好ましくは6〜
12個の炭素原子を含む。これらは、直鎖、分岐鎖または環式配置であることが
できる。また、脂肪族基は、芳香族基を含んでいるか、または、水素および炭素
原子に加えて、ヘテロ原子、例えば塩素または酸素原子などを、好ましくはポリ
エチレンまたはポリプロピレングリコール単位の形態で含んでいてもよい。ヘキ
サンジオール、オクタンジオール、デカンジオールおよびドデカンジオールが、
ジオールとして特に挙げられる。
【0023】 シアノアクリレートは過剰に使用する。即ち、1官能シアノアクリレートとジ
オールとのモル比は、少なくとも2.0:1.0、好ましくは2.5:1.0、より
好ましくは2.2:1.0である。
【0024】 エステル交換反応は、強酸により、より具体的にはスルホン酸により、好まし
くは芳香族スルホン酸(例えば、p-トルエンスルホン酸など)により触媒される
。しかし、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸および酸性イオン交換物
質を使用することもできる。エステル交換触媒の濃度は、1官能シアノアクリレ
ートを基準に、1〜20重量%であるべきである。
【0025】 エステル交換反応は、通常のように溶液中で行う。適当な溶媒は、芳香族炭化
水素およびハロゲン化炭化水素である。好ましい溶媒はトルエンおよびキシレン
である。溶液の濃度は、10〜50%、好ましくは10〜20%である。
【0026】 生成した1価アルコールおよび生成した水は、既知のように除去する。好まし
くは、溶媒と共に留去する。エステル交換反応の変換は、例えばNMRスペクト
ルによってモニターする。この反応は、通常のように、数時間かかる。トルエン
を溶媒として使用し、p-トルエンスルホン酸を触媒として使用するときには、
反応は10〜15時間後に終了する(このときにアルコールはさらに分離するこ
とがない)。
【0027】 反応混合物の後処理は極めて重要である。酸性イオン交換物質を触媒として使
用するときには、これらを単に濾去してよい。可溶性のスルホン酸(例えば、p-
トルエンスルホン酸)を触媒として使用するときには、これらを溶媒置換によっ
て除去する。即ち、トルエンを、ヘキサン、ヘプタンまたはデカンの混合物によ
って置換する。純粋なビスシアノアクリレートは、2回の分別結晶の後に得られ
る。NMRスペクトルによれば、これは99%以上の純度を有する。
【0028】 得られたビスシアノアクリレートは、通常の安定剤を用いて、および通常の濃
度において貯蔵安定性である。即ち、20℃で6カ月の貯蔵後に、その融点にお
いてどのような変化も起こりにくい。
【0029】 しかし、得られたビスシアノアクリレートは、塩基の存在下に、好ましくは対
応するモノシアノアクリレートと実質的に同じ速度で、極めて迅速に重合する。
1官能のシアノアクリレートを用いたときのように、痕跡量の水が十分である。
比較的良好な熱特性を有する3次元架橋したポリマーが生成する。
【0030】 従って、本発明によれば、それは既知のシアノアクリレート接着剤において、
シアノアクリレート組成物全体を基準に、0.5〜50重量%、好ましくは1〜
10重量%、より好ましくは2〜5重量%の量で使用される。
【0031】 シアノアクリレートは、陰イオン重合およびラジカル連鎖重合の両方を経るこ
とが知られているので、両タイプの重合からエステル組成物を保護して、早すぎ
るエステルの硬化を防止し、これにより、貯蔵時の問題を回避するのが望ましい
。陰イオン重合を防止するために、陰イオン重合の抑制剤を、本発明に係る接着
剤に添加することができる。シアノアクリレート接着剤においてこれまで使用さ
れていた種類のあらゆる陰イオン重合抑制剤が、この目的に適する。例えば、陰
イオン重合抑制剤は、酸性ガス、プロトン酸またはその無水物であることができ
る。本発明に係る接着剤のための好ましい陰イオン重合抑制剤は、接着剤を基準
に、好ましくは0.001〜0.5%の量にある二酸化イオウである。他の適する
陰イオン重合抑制剤は、一酸化二窒素、フッ化水素、塩酸、硫酸、リン酸、有機
スルホン酸およびカルボン酸およびその無水物、五酸化リンおよび酸塩化物であ
る。好ましい態様においては、ラジカル連鎖重合の抑制剤も、0.01〜0.05
重量%の量で、本発明に係る接着剤に添加する。このラジカル連鎖重合抑制剤は
、シアノアクリレート組成物のための既知のラジカル連鎖重合抑制時のいずれか
であってよい。フェノール系の化合物、例えばヒドロキノン、t-ブチルカテキ
ノン、ピロカテコールおよびp-メトキシフェノールを使用するのが普通である
。上記した市販のエチル2-シアノアクリレート調製物は既に安定化されている
。これらの市販調製物を使用する場合に安定剤濃度の調整が必要になるときには
、これは専門家にとって難しいことではないであろう。
【0032】 別の好ましい態様においては、例えば、粘度を増大させるため(増粘剤)または
接着特性を変化させるために、本発明のシアノアクリレート組成物にポリマーを
も添加する。これらポリマーは、配合物全体を基準に、1〜60重量%、より具
体的には10〜50重量%、好ましくは10〜30重量%の量で使用することが
できる。適するポリマーは、特に、ビニルエーテル、ビニルエステル、アクリル
酸およびメタクリル酸のエステル(アルコール成分中に1〜22個の炭素原子を
含む)、スチレンまたはエテンとのスチレンコポリマーおよびターポリマー、ブ
タジエンに基づくポリマーである。塩化ビニル含量が50〜95重量%である塩
化ビニル/酢酸ビニルコポリマーが好ましい。これらポリマーは、液体、樹脂様
または固体の形態で存在することができる。ポリマーが、シアノアクリレートの
硬化を抑制しうる重合課程由来の不純物を含まないことが特に重要である。ポリ
マーが高すぎる含水量を有するときには、それを乾燥しなければならないであろ
う。ポリマーの分子量(Mw)は、広範囲に変化してよいが、少なくとも1500
および高くとも1,000,000であるべきである(そうでないと、接着剤配合
物の最終粘度が高くなりすぎるため)。上記したポリマーの混合物を使用するこ
ともできる。より具体的には、低分子量および高分子量の生成物の組合わせが、
接着剤配合物の最終粘度の点で特に有利である。酢酸ビニルに基づく適当なポリ
マーの例には、Mowilithのタイプ20、30および60ならびにVinnapasのタイ
プB1.5、B100、B17、B5、B500/20VL、B60、UW10
、UW1、UW30、UW4およびUW50が含まれる。適当なアクリレートに
基づくポリマーの例は、Acronal 4FおよびLaromerのタイプ8912、PE5
5FおよびPO33Fである。適当なメタクリレートに基づくポリマーの例には
、Elvacite 2042、NeocrylタイプB724、B999 731、B735、
B811、B813、B817およびB722、Plexidon MW134、Plexigu
mタイプM825、M527、N742、N80、P24、P28およびPQ6
10が含まれる。適当なビニルエーテルに基づくポリマーの例は、Lutonal A2
5である。また、セルロース誘導体およびシリカゲルを増粘のために使用するこ
ともできる。ポリシアノアクリレートの添加が特に強調される。
【0033】 さらに、本発明のシアノアクリレート組成物は、意図する用途に合わせたある
種の効果を得るために、他の助剤を含有することができる。これらの他の助剤に
は、特に、DE4317886に記載された重合促進剤、即ちポリアルキレンオ
キシドおよびその誘導体、特にエステルおよびエーテルが含まれる。他の重合促
進剤は、CROWN ETHERSおよびその誘導体、シリカ-クラウン化合物およびシクロ
スルファー化合物である。これらの重合促進剤は、シアノアクリレート組成物を
基準に、10〜100,000ppm、より具体的には30〜10,000ppm
の量で添加することが知られている。別の促進剤はシクロデキストリンである。
【0034】 また、DE19752893およびDE4317886に記載されている脂肪
誘導体を、可塑剤として使用することもできる。これらは、油脂および脂肪誘導
体であり、より具体的には、脂肪族アルコール、脂肪族カルボン酸エステルおよ
び炭素環式化合物のカルボン酸エステルである。さらに別の情報を、上記した特
許中に見ることができる。また、通常の可塑剤、例えばフタレート、クエン酸エ
ステル、クロロパラフィンおよびトリメリト酸エステルも、もちろん使用するこ
とができる。
【0035】 特に、アルデヒドまたはケトン縮合生成物の溶解性を高めるために、または、
この生成物を溶液形態でより容易に導入することを可能にするために、溶媒を添
加することもできる。適当な有機溶媒は、例えば、低分子量のアルコール、エー
テル、ケトンおよびアルキルエステルである。特に適する有機溶媒は、イソプロ
パノール、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、エトキシエタノール
、プロポキシエタノール、ブトキシエタノール、メチルエチルケトンおよびN-
メチル-2-ピロリドンである。しかし、シアノアクリレート組成物中の溶媒含量
は、寸法安定性を損なわないために低いものであるべきであり、好ましくは20
重量%未満である。
【0036】 他の助剤は、活性化剤、染料、顔料、香料、防腐剤、殺菌剤および充填剤であ
る。
【0037】 本発明のシアノアクリレート組成物は、本質的には、シアノアクリレートおよ
びポリオールとのアルデヒドまたはケトン縮合生成物を加熱により溶解し、次い
で、得られた溶液を冷却により硬化させることによって製造する。通常は、初め
に、安定化したシアノアクリレート組成物を、不活性ガスとしての窒素下に、ア
クリレートおよび陰イオン重合抑制剤から調製し、次いで、50〜90℃まで加
熱する。次いで、均質な混合物が得られるまで、所望の成分を激しく撹拌しなが
ら溶解または懸濁させる。次いで、縮合生成物を80〜95℃で少しずつ添加し
、大部分を90〜95℃で溶解させる。次いで、この混合物を、好ましくは約8
0℃まで冷却し、所望の型中に注入する。約1時間後に、組成物は硬化するのが
普通であり、約24時間後に、接着剤スティックとして使用するのに十分な寸法
安定性になる。その寸法安定性にもかかわらず、このシアノアクリレート組成物
は、小さな圧力下で基材(例えば、紙)に塗付けることができる。
【0038】 その寸法安定性のゆえに、このシアノアクリレート組成物は、幾何形状に、特
にスティックに変換するのに適する。接着剤スティックは、円筒形状に製造する
のが好ましい。特定の形状は、意図する用途に適合させるのが好ましい。しかし
、あらゆる形状が可能であり、特に、少なくとも1つの平面または対称軸を有す
る幾何形状、例えば、球形、四角形、角錐形、円錐形、円筒形、スティック、テ
ープ、フレーク、フィルムおよび「まくら形」が可能である。この形状は、2つ
の次元が第3の次元よりも小さいものであるのが好ましい。このような形状は、
例えば、スティック(ホットメルトスティック)またはワックススティックの形態
にある「詰替え物」である。基部または幾何要素は、角形であってよく、特に、
三角形、四角形もしくは六角形または丸形(例えば、円形または楕円形)であって
よい。直径は2〜100mmであってよく、長さは150mmまでであってよい
。このように、本発明のシアノアクリレート組成物の形状および量は、可変性が
高く、その多くは、意図する特定の用途に対して何が好都合であるかによって決
定される。
【0039】 高いチキソトロープ性を有する液体シアノアクリレート組成物は、高い回転速
度での即時使用型シアノアクリレート組成物の剪断によって製造することができ
る。本発明のシアノアクリレート組成物は、結合、被覆および封止に、より具体
的には、多孔性の基材、例えば皮革、織物、紙、厚紙、板紙、木材および皮膚を
結合するのに適している。スティック形状のゆえに、本発明のシアノアクリレー
ト組成物は、靴の修理用、PVCパイプ用および人工指爪用の接着剤として、特
に有利に使用することができる。特に、比較的長鎖のシアノアクリレートを使用
するときには、外傷の「接着」も可能である。プライマー(例えば、脂肪族アミ
ン)と組合わせて、ポリオレフィンを強固に結合することもできる。このプライ
マーを、本発明のゲル形成剤を用いてスティック形状に変換することもできる。
着色用および補正用のスティックを、被覆用顔料および/または染料を添加する
ことによって製造することもできる。溶媒が存在しないことにより、このような
スティックは、特に環境に適合するものになる。分配された形態で、本発明のシ
アノアクリレート組成物は、種々の材料中の亀裂および穴を充填するための充填
材料として使用することもできる。例えば、接着剤スティックを塗付けることに
よって、両方の基材に接着剤を被覆するのが好ましい。ギャップ充填結合も可能
である。
【0040】 シアノアクリレート組成物を封止のために使用するときには、その迅速な硬化
速度は、言及するに値する。
【0041】 驚くべきことに、本発明のシアノアクリレート組成物は、極めて貯蔵安定性が
高い。例えば、通常の接着剤スティック管において、その接着強度の低下を伴う
ことなく、室温で多週間にわたり貯蔵し、取扱うことができる。
【0042】 本発明のシアノアクリレート組成物の他の利点には、簡単な適用、安全な取扱
い(例えば、皮膚または目に撥ねることがない)、大面積への適用、垂直基材の結
合が含まれる。
【0043】 (実施例) 本発明を以下の実施例により説明する。 2〜5℃で6カ月の後に、接着剤スティックはなお使用可能であった。即ち、
その稠度および接着特性は良好であった。−18℃で9カ月の後に、接着剤ステ
ィックはやはり使用可能であった。即ち、ゲル構造の破壊およびポリマー生成の
どちらも観察されなかった。20℃まで加熱した後に、閉鎖キャップを管から取
るのは容易であった。紙を用いた試験において、硬化時間および接着強度は実質
的に変化しなかった(紙の引き裂き)。9カ月を超える−18℃での貯蔵安定性は
、特に医療用途に重要である。
【0044】 1.シアノアクリレート組成物の製造 安定化したシアノアクリレートを、窒素下に3口フラスコに入れ、50℃で激
しく撹拌しながらポリメタクリレートを少しずつ添加した。10分後に、溶液は
透明かつ均質になった。
【0045】 ゲルを形成させるために、温度を85℃まで上げ、ジベンジリデンソルビトー
ルを、塊の形成を避けるように少しずつ添加した。10分後に、ゲル化剤はほと
んど溶解した。約80℃まで冷却した後、未溶解の粒子を濾過して除去した。こ
の溶液を、熱いまま、通常の接着剤スティック管に注入し、次いで冷却した。約
1時間後に、その稠度は固体であった。翌日、この接着剤スティックは即時使用
型であり、密閉および開放を繰返したにもかかわらず数週間にわたり安定なまま
であった。
【0046】 2.試験 (a)貯蔵安定性を試験するために、接着剤スティック管中のシアノアクリレー
ト組成物を、23℃/50%相対空気湿度における紙への接着性について1週間
毎に試験した。 (b)硬化時間を測定するために、シアノアクリレート組成物を、30cm長さ
の紙片の一方の側に適用し、その直後に、第2の紙片を適用し、平らにプレスし
た。接着結合の剥離時に紙が引き裂かれるまでの経過時間を測定した。 (c)長さ方向の結合の引張剪断強度を測定するために、(a)2滴の液体接着剤
を基材の10×25mm面積に適用するか、または(b)同等量を接着剤スティッ
クの塗付けによって一方の側に適用した。その直後に、第2の基材をその上に軽
くプレスした。23℃/50%相対空気湿度で2日間の後に、ブナ材および非木
材試料を、EN205に従って引張剪断強度(速度:10mm/分)について試験
した。
【0047】 結果を、5測定の平均として表した。 基材は、次のように前処理した。 ・ブナ材:未処理 ・PMMA:脱脂 ・ABSプラスチック:脱脂 ・PVC:脱脂 ・Alu:サンドブラストおよび脱脂
【0048】 3.結果 試験結果を表1に示す。これらの結果は、有用な強度がそれぞれの場合に得ら
れ、ブナ材の場合には通常のシアノアクリレート接着剤の強度を超えることを示
す。
【0049】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,BR,C A,CN,CZ,HU,ID,IN,JP,KP,KR ,MX,NO,PL,RU,SG,SI,SK,TR, UA,US,VN,ZA (72)発明者 ベルント・ボイアー ドイツ連邦共和国デー−40789モンハイム、 アン・デア・ドルフシュトラーセ4番 (72)発明者 ヴォルフガング・クラウク ドイツ連邦共和国デー−40670メーアブッ シュ、ドレスデナー・シュトラーセ12番 (72)発明者 ヴォルフガング・マイアー ドイツ連邦共和国デー−40233デュッセル ドルフ、メットマンナー・シュトラーセ59 番 Fターム(参考) 4J038 DA002 FA071 KA06 KA10 NA26 4J040 EB002 FA121 GA05 JA06 KA23 KA25 KA29 KA31 KA42 LA05 MA08 MA09 MA10 MA13 MA15 NA02 NA05

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)少なくとも1つのシアノアクリレート、および (B)少なくとも1つの、ポリオールとのアルデヒドまたはケトン縮合生成物、
    の混合物に基づくシアノアクリレート接着、被覆および封止組成物。
  2. 【請求項2】 アルデヒドまたはケトンの以下の群:ベンズアルデヒド、3
    -クロロベンズアルデヒドおよび3-フルオロベンズアルデヒド、より具体的には
    ベンズアルデヒドからの少なくとも1つの物質により特徴付けられる請求項1に
    記載の組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオールの以下の群:ソルビトール、キシリトールおよび
    マンニトール、より具体的にはソルビトールからの少なくとも1つの物質により
    特徴付けられる請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ポリオールとのアルデヒドまたはケトン縮合生成物の以下の
    群:ジ-O-ベンジリデンマンニトール、ジ-O-(3-フルオロベンジリデン)マン
    ニトールおよびジ-O-ベンジリデンソルビトール、より具体的にはジ-O-ベンジ
    リデンソルビトールからの少なくとも1つの物質により特徴付けられる請求項1
    に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 以下の組成(シアノアクリレート組成物全体を基準とする): (A)99.8〜29.5重量%の少なくとも1つのシアノアクリレート、 (B)0.1〜10重量%の少なくとも1つの、ポリオールとのアルデヒドまた
    はケトン縮合生成物、 (C)0.001〜0.5重量%の安定剤、 (D)0〜60重量%の増粘剤、溶媒、可塑剤、充填剤および他の助剤、 により特徴付けられる請求項1に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 幾何形状、より具体的にはスティック形状により特徴付けら
    れる請求項1に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 初めに、加熱により成分(A)および(B)から溶液を調製し、
    次いで、この溶液を冷却することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載
    の組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 結合、被覆および封止のための、請求項1〜6のいずれかに
    記載の組成物の使用。
  9. 【請求項9】 多孔性基材を結合するための請求項8に記載の使用。
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