JP2002525415A - ポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマーブレンド - Google Patents

ポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマーブレンド

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JP2002525415A
JP2002525415A JP2000572295A JP2000572295A JP2002525415A JP 2002525415 A JP2002525415 A JP 2002525415A JP 2000572295 A JP2000572295 A JP 2000572295A JP 2000572295 A JP2000572295 A JP 2000572295A JP 2002525415 A JP2002525415 A JP 2002525415A
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キャツマン,ピーター
ゴヴァエルツ,ルク・カルロス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 縁割れに対して改良された抵抗性を示す熱可塑性樹脂組成物。 【解決手段】 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂と、連続した硬質熱可塑性相に分散した不連続ゴム相を含有していてこの硬質熱可塑性相の少なくとも一部分が前記ゴムに化学的にグラフトしている塊状重合したゴム変性グラフトコポリマーとを含有しており、高いメルトフローレートを始めとする良好な加工性、良好な耐衝撃性を始めとする良好な物理的性質、および縁割れと環境応力亀裂に対する改良された抵抗性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、亀裂・割れに対して改良された抵抗性を示すポリカーボネート樹脂
/グラフトコポリマーブレンドに係る。
【0002】
【従来の技術】
ポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマー組成物はある種の状況の下で亀裂
や割れ、特に縁割れや環境応力亀裂を発生し易いことが判明している。縁割れは
ある種の加工条件に伴う現象であって、ポリカーボネート樹脂/グラフトコポリ
マーブレンドから成形された物品の縁に目に見える亀裂が発生するものである。
環境応力亀裂はポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマーブレンドから成形さ
れた物品をある種の環境条件にさらしたときに見られる現象であって、成形品中
に目に見える亀裂が発生するものである。
【0003】 エッケル(Eckel)らの米国特許第5672645号には、応力亀裂に対して改
良された抵抗性を示すとされている難燃性の熱可塑性成形用組成物が開示されて
いる。エッケル(Eckel)らにより開示された組成物は、芳香族ポリカーボネート
、ビニルコポリマー、グラフトコポリマー、フッ素化されたポリオレフィン、お
よび、この熱可塑性成形用組成物の100重量部を基準にして0.5〜20重量
部の次に示す混合物を含有している。この混合物は、(i)混合物の重量を基準
にして10〜90重量%の下記構造式を有するモノリン化合物と(ii)オリゴ
マー性リン化合物からなる。
【0004】
【化3】
【0005】 ここで、R1、R2、R3は各々が独立して、場合によってはハロゲン化されてい
てもよい(C1−C8)アルキル、(C6−C20)アリールまたは(C7−C12)ア
ルアルキルであり、mは0または1であり、nは0または1である。ゴッセンス
(Gossens)らの米国特許第5204394号に開示されているように、たとえば
リン酸トリフェニルのようなモノリン酸エステルをポリカーボネート樹脂/グラ
フトコポリマーブレンド中に難燃剤として使用すると、「ジュース現象(juicing
)」、すなわち、ポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマーブレンドを射出成
形する際のリン酸トリフェニルの表面への移行、およびリン酸トリフェニルによ
るポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマーブレンドの可塑化に起因して低下
した熱的特性を始めとしていくつかの欠点が伴うことが認識されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記ジュース現象や低下した熱的特性のような欠点がなく、亀裂発生に対する
改良された抵抗性、改良された流動特性および改良された加工性を示すポリカー
ボネート樹脂/グラフトコポリマーブレンドが望まれている。上記文献に開示さ
れている組成物は難燃性の樹脂ブレンドであるが、本出願人は改良された特性に
対する要望が難燃性と非難燃性のポリカーボネート樹脂/グラフトコポリマーブ
レンドの両方に及ぶものと認識している。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は縁割れに対して改良された抵抗性を示す熱可塑性樹脂組成物に関する
【0008】 第一の実施形態において、本発明の熱可塑性樹脂組成物は、 (a)固有粘度が55ミリリットル/グラム以下の芳香族ポリカーボネート樹脂
と、 (b)連続した硬質熱可塑性相に分散した不連続なゴム相を含んでおり、硬質熱
可塑性相の少なくとも一部分がゴム相に化学的にグラフトしており、塊状重合法
によって形成されたものであるゴム変性グラフトコポリマーと、 (c)樹脂組成物の100重量部を基準にして0〜20重量部の1種以上の有機
リン系難燃剤化合物と を含んでなる。ただし、樹脂組成物が0.5重量部以上の有機リン系難燃剤化合
物を含有する場合、その有機リン系難燃剤化合物は有機リン系難燃剤化合物の1
00重量部を基準にして10重量部未満の次の構造式を有するモノリン化合物を
含む。
【0009】
【化4】
【0010】 ここで、R1、R2、R3は各々が独立して、場合によってはハロゲン化されてい
てもよい(C1−C8)アルキル、(C6−C20)アリールまたは(C7−C12)ア
ルアルキルであり、mは0または1であり、nは0または1である。
【0011】 第二の局面において、本発明は、芳香族ポリカーボネート樹脂とグラフトコポ
リマーのブレンドから成形された物品の亀裂発生に対する抵抗性を改良する方法
に関し、この方法は、ブレンドのグラフトコポリマーとして、連続した硬質熱可
塑性相に分散した不連続なゴム相を含んでおり、硬質熱可塑性相の少なくとも一
部分がゴム相に化学的にグラフトしており、塊状重合法によって形成されたもの
であるゴム変性グラフトコポリマーを用いることを含む。
【0012】 本発明の組成物は、高いメルトフローレートを始めとする良好な加工性、良好
な耐衝撃性を始めとする良好な物理的性質、及び縁割れや環境応力亀裂に対して
改良された抵抗性を示し、モノリン酸エステル難燃剤を比較的高レベルで用いる
際に伴うことが知られているジュース現象や低下された熱的特性という欠点を示
さない。
【0013】
【発明の実施の形態】
第一の好ましい実施形態において、本発明の組成物は、熱可塑性樹脂組成物の
100重量部(「pbw」)を基準にして、40〜96pbw、さらに好ましく
は50〜90pbw、一層好ましくは55〜80pbwの芳香族ポリカーボネー
ト樹脂、4〜59pbw、さらに好ましくは8〜48pbw、一層好ましくは1
4〜39pbwのゴム変性グラフトコポリマー、および0〜0.5pbw未満の
有機リン系難燃剤化合物を含む。
【0014】 第二の好ましい実施形態において、本発明の組成物は、熱可塑性樹脂組成物の
100pbwを基準にして、40〜95.5pbw、さらに好ましくは50〜9
0pbw、一層好ましくは55〜80pbwの芳香族ポリカーボネート樹脂、4
〜59pbw、さらに好ましくは8〜48pbw、一層好ましくは14〜39p
bwのゴム変性グラフトコポリマー、および0.5〜20pbw、さらに好まし
くは2〜20pbw、一層好ましくは6〜15pbwの1種以上の有機リン系難
燃剤化合物を含む。さらに、極めて好ましい実施形態において、本発明の第二の
好ましい実施形態の組成物の有機リン系難燃剤化合物成分は、有機リン系難燃剤
化合物の100pbw当たり8pbw以下、さらに好ましくは7pbw以下の量
で上記構造式のモノリン化合物を含む。
【0015】 芳香族ポリカーボネート樹脂の固有粘度は25℃の塩化メチレン中で測定する
。好ましい実施形態では、芳香族ポリカーボネート樹脂の固有粘度は40〜54
ミリリットル/グラム(「ml/g」)、さらに好ましくは43〜53ml/g
、一層好ましくは45〜52ml/gである。本発明の組成物の芳香族ポリカー
ボネート樹脂成分は、上記範囲の粘度を有する単一の芳香族ポリカーボネート樹
脂であってもよいし、または各々がそれぞれ異なる粘度を有する2種以上の芳香
族ポリカーボネート樹脂のブレンドであってもよく、この場合ブレンドは上記範
囲内の粘度を示す。
【0016】 本発明の熱可塑性樹脂組成物のポリカーボネート樹脂成分として使用するのに
適した芳香族ポリカーボネート樹脂は公知の化合物であり、その製造と特性は概
略が米国特許第3169121号、同第4487896号および同第54119
99号(引用によりそれぞれの開示内容が本明細書に含まれているものとする)
に記載されている。
【0017】 好ましい実施形態では、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成分は、次の構
造式(I)の二価フェノール HO−A−OH (I) (式中、Aは二価の芳香族基である)とカーボネート前駆体との反応生成物であ
り、次の式(II)の構造単位を含む。
【0018】
【化5】
【0019】 ここで、Aは上記で定義した通りである。
【0020】 本明細書で使用する「二価の芳香族基」という用語は、フェニレンのように単
一の芳香環を含有する二価の基、たとえばナフタレンのように縮合芳香環系を含
有する二価の基、たとえばアルキレン、アルキリデンまたはスルホニル基のよう
な非芳香族結合によって結合された2個以上の芳香環を含有する二価の基を含め
て意味しており、いずれも芳香環上の1個以上の部位がたとえばハロゲン原子や
(C1−C6)アルキル基で置換されていてもよい。
【0021】 好ましい実施形態では、Aが次の式(III)を有する二価の芳香族基である。
【0022】
【化6】
【0023】 適切な二価フェノールには、たとえば、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(すなわち「ビスフェノールA」)、2,2−ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、3,5,3′,5′
−テトラクロロ−4,4′−ジヒドロキシフェニル)プロパン、2,6−ジヒド
ロキシナフタレン、ヒドロキノン、2,4′−ジヒドロキシフェニルスルホンの
1種以上がある。極めて好ましい実施形態では、二価フェノールがビスフェノー
ルAである。
【0024】 カーボネート前駆体はハロゲン化カルボニル、炭酸エステルまたはハロホルメ
ートの1種以上である。適切なハロゲン化カルボニルには、たとえば臭化カルボ
ニルと塩化カルボニルがある。適切な炭酸エステルには、たとえば炭酸ジフェニ
ル、炭酸ジクロロフェニル、炭酸ジナフチル、炭酸フェニルトリルおよび炭酸ジ
トリルがある。適切なハロホルメートには、たとえば、二価フェノール類(たと
えばヒドロキノン等)またはグリコール類(たとえばエチレングリコールやネオ
ペンチルグリコール等)のビスハロホルメートがある。極めて好ましい実施形態
では、カーボネート前駆体が塩化カルボニルである。
【0025】 適切な芳香族ポリカーボネート樹脂には、線状の芳香族ポリカーボネート樹脂
と枝分れした芳香族ポリカーボネート樹脂が包含される。適切な線状の芳香族ポ
リカーボネート樹脂には、たとえばビスフェノールAポリカーボネート樹脂があ
る。適切な枝分れポリカーボネートは公知であり、多官能性の芳香族化合物を二
価フェノールおよびカーボネート前駆体と反応させて枝分れしたポリマーを形成
することによって作られる。概略としては、米国特許第3544514号、同第
3635895号および同第4001184号を参照されたい。これらの米国特
許の開示内容は各々引用したことによって本明細書に含まれているものとする。
多官能性の化合物は概して芳香族であって少なくとも3個の官能基を含有してお
り、その官能基はカルボキシル、無水カルボン酸、フェノール、ハロホルメート
またはこれらの混合であり、たとえば、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、トリメリト酸無水物、ト
リメリト酸、トリメリチルトリクロライド、4−クロロホルミルフタル酸無水物
、ピロメリト酸、ピロメリト酸二無水物、メリト酸、メリト酸無水物、トリメシ
ン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物がある。好ましい多官能性の芳香族化合物は1,1,1−トリ(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、トリメリト酸無水物もしくはトリメリト酸、またはこれ
らのハロホルメート誘導体である。
【0026】 好ましい実施形態では、本発明のポリカーボネート樹脂成分はビスフェノール
Aとホスゲンから誘導される線状のポリカーボネート樹脂である。
【0027】 ポリカーボネート樹脂は、たとえば界面重合、エステル交換、溶液重合または
溶融重合のような公知の方法で製造される。
【0028】 コポリエステル−カーボネート樹脂も本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂成
分として使用するのに適している。本発明の熱可塑性樹脂組成物の芳香族ポリカ
ーボネート樹脂成分として使用するのに適したコポリエステル−カーボネート樹
脂は公知の化合物であり、その製造と性質は、概略が米国特許第3169121
号、同第4430484号および同第4487896号(いずれも引用によりそ
の開示内容が本明細書に含まれているものとする)に記載されている。
【0029】 コポリエステル−カーボネート樹脂は、ポリマー鎖中にカーボネート基、カル
ボキシレート基および芳香族炭素環式基を繰返し含有していて、そのカーボネー
ト基の少なくともいくつかが芳香族炭素環式基の環炭素原子に直接結合している
線状またはランダムに枝分れしたポリマーからなる。
【0030】 好ましい実施形態では、本発明のコポリエステル−カーボネート樹脂成分はカ
ーボネート前駆体、少なくとも1種の二価フェノールおよび少なくとも1種のジ
カルボン酸またはジカルボン酸等価物から誘導される。好ましい実施形態では、
ジカルボン酸は次の式(IV)のものである。
【0031】
【化7】
【0032】 ここで、A′はアルキレン、アルキリデン、環式脂肪族または芳香族であり、好
ましくは非置換フェニレン基または芳香環上の1つ以上の部位が各々独立に(C 1 −C6)アルキルで置換されている置換フェニレン基である。この場合コポリエ
ステル−カーボネート樹脂は上記の式(II)の第一の構造単位と次の式(V)の
第二の構造単位を含む。
【0033】
【化8】
【0034】 ここで、A′は上記で定義した通りである。
【0035】 適切なカーボネート前駆体および二価フェノールは上記に示したものである。
【0036】 適切なジカルボン酸には、たとえば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸
、ジメチルテレフタル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ジメチルマロン酸
、1,12−ドデカン酸、cis−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、tr
ans−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4′−ビス安息香酸、ナフ
タレン−2,6−ジカルボン酸がある。適切なジカルボン酸等価物には、たとえ
ば上述のジカルボン酸の無水物、エステルまたはハロゲン化物誘導体があり、た
とえば無水フタル酸、テレフタル酸ジメチル、塩化スクシニルがある。
【0037】 好ましい実施形態では、ジカルボン酸は芳香族ジカルボン酸であり、さらに好
ましくはテレフタル酸およびイソフタル酸のうちの1種以上である。
【0038】 好ましい実施形態では、コポリエステルカーボネート樹脂中に存在するエステ
ル結合とカーボネート結合の比はカーボネート結合当たり0.25〜0.9のエ
ステル結合である。
【0039】 コポリエステル−カーボネート樹脂は、たとえば界面重合、エステル交換、溶
液重合または溶融重合のような公知の方法で製造される。
【0040】 本発明のゴム変性熱可塑性樹脂として使用するのに適したゴム変性熱可塑性樹
脂は、バルク重合法、すなわち塊状重合法によって形成されるゴム変性熱可塑性
樹脂であり、連続した硬質熱可塑性相に分散した不連続なゴム相を含んでなり、
硬質熱可塑性相の少なくとも一部分はゴム相に化学的にグラフトしている。
【0041】 ゴム変性グラフトコポリマーを形成する塊状重合法は業界で公知であり、たと
えば米国特許第2646418号、同第3243481号、同第4254236
号および同第5414045号(その開示内容は引用により本明細書に含まれて
いるものとする)を参照されたい。
【0042】 好ましい実施形態では、ゴム変性熱可塑性樹脂は、互いに連続的に接続されて
一連の反応ゾーンをなしている一連の重合反応器で行われる塊状重合法によって
形成される。ゴム、たとえばスチレン−ブタジエンゴムを、グラフトコポリマー
の硬質熱可塑性相の原料である1種以上のモノマー例えばスチレンモノマーある
いはスチレン及びアクリロニトリルモノマーに溶解して反応混合物を形成し、こ
の反応混合物を反応器系に供給し、重合条件に付す。反応混合物のモノマーの重
合は化学的または熱的に開始できる。重合反応の進行中反応混合物の粘度が増大
し、硬質の熱可塑性相、たとえばスチレン−アクリロニトリル(「SAN」)コ
ポリマーが形成され、そのうちの一部分はゴムに化学的にグラフトし、一部分は
ゴムにグラフトしない。反応のある時点で反応混合物は分離して2つの相、すな
わち連続したゴム溶液相とこのゴム溶液相に分散したグラフトしてない不連続な
硬質熱可塑性相とを形成する。重合反応が進行するにつれて、ゴム溶液相が増大
する硬質熱可塑性相中に分散し始め、最終的には「転相」が起こる。すなわち、
グラフトしてない硬質の熱可塑性相が連続相となり、ゴム溶液相がグラフトして
ない硬質の熱可塑性相に分散した不連続な相となる。一般に第三の相も存在する
。すなわち、転相中にグラフトしてない硬質熱可塑性相のいくらかが不連続なゴ
ム溶液相内に吸蔵されるようになる。転相後重合反応を続けるとより多くのグラ
フトしてない硬質熱可塑性相が形成される。次に反応混合物をより激しい反応条
件にして所望のレベルのモノマー変換率、通常は60〜90%まで反応を進行さ
せる。この反応によりゴム相と硬質熱可塑性相とが生成し、硬質熱可塑性の少な
くとも一部分はゴム相にグラフトする。その後生成物から残留している未反応モ
ノマーと溶媒をすべて除去する。
【0043】 ゴム相を形成する際に使用するのに適したゴムは、ガラス転移温度(Tg)が
25℃以下、好ましくは0℃以下、さらに好ましくは−30℃以下のポリマーで
ある。本明細書中でポリマーのTgとは示差走査熱量測定で測定したポリマーの
Tg値(加熱速度20℃/分、Tg値は変曲点で決定)である。
【0044】 好ましい実施形態では、ゴム相は1種以上の共役ジエンモノマーから誘導され
た構造単位を有する線状のポリマーからなる。
【0045】 適切な共役ジエンモノマーには、たとえば1,3−ブタジエン、イソプレン、
1,3−ヘプタジエン、メチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタ
ジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、2,4−
ヘキサジエン、ジクロロブタジエン、ブロモブタジエンおよびジブロモブタジエ
ンならびに共役ジエンモノマーの混合物がある。好ましい実施形態では、共役ジ
エンモノマーは1,3−ブタジエンである。
【0046】 場合により、ゴム相は、(C2−C8)オレフィンモノマー、ビニル芳香族モノ
マー、モノエチレン性不飽和ニトリルモノマーおよび(C1−C12)アルキル(
メタ)アクリレートモノマーの中から選択される1種以上の共重合可能なモノエ
チレン性不飽和モノマーから誘導された構造単位を含んでいてもよい。
【0047】 本明細書中で使用する「(C2−C8)オレフィンモノマー」という用語は、分
子当たり2〜8個の炭素原子を有し、かつ分子当たり1つのエチレン性不飽和部
位を有する化合物を意味している。適切な(C2−C8)オレフィンモノマーには
、たとえばエチレン、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、ヘプテンがある。
【0048】 適切なビニル芳香族モノマーには、たとえばスチレン、および芳香環に1個以
上のアルキル、アルコキシル、ヒドロキシルまたはハロゲン置換基が結合した置
換スチレン、たとえばα−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルキシレン、トリメチルスチレン、ブチルスチレン、クロロスチレン、
ジクロロスチレン、ブロモスチレン、p−ヒドロキシスチレン、メトキシスチレ
ン等、ならびにビニル置換縮合芳香環構造、たとえばビニルナフタレン、ビニル
アントラセン等、さらにはビニル芳香族モノマーの混合物がある。
【0049】 本明細書中で使用する「モノエチレン性不飽和ニトリルモノマー」という用語
は、分子当たり1個のニトリル基と1つのエチレン性不飽和部位を有するアクリ
ル化合物を意味しており、たとえばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、α
−クロロアクリロニトリルがある。
【0050】 本明細書中で使用する「(C1−C12)アルキル」という用語は、基当たり1
〜12個の炭素原子を有する直鎖または枝分れアルキル置換基を意味しており、
たとえばメチル、エチル、n−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシルおよびドデシルがあり、「(メタ)アクリレートモノマー」とい
う用語はアクリレートモノマーおよびメタクリレートモノマーを総称して指す。
適切な(C1−C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーには、たとえばエ
チルアクリレート、ブチルアクリレート、イソペンチルアクリレート、n−ヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の(C1−C12)アルキ
ルアクリレート系モノマー、ならびにその(C1−C12)アルキルメタクリレー
ト類似体、たとえばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメ
タクリレート、イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシル
メタクリレート、デシルメタクリレート等がある。
【0051】 第一の好ましい実施形態ではゴムがポリブタジエンホモポリマーである。
【0052】 別の好ましい実施形態では、ゴムは、1種以上の共役ジエンモノマーから誘導
された構造単位と、50重量%(「wt%」)までの、ビニル芳香族モノマーと
モノエチレン性不飽和ニトリルモノマーの中から選択された1種以上のモノマー
から誘導された構造単位とからなるコポリマー、好ましくはブロックコポリマー
からなり、たとえば、スチレン−ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル−ブ
タジエンコポリマーまたはスチレン−ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー
からなる。
【0053】 極めて好ましい実施形態では、ゴムは、ブタジエンから誘導された構造単位5
0〜95wt%と、スチレンから誘導された構造単位5〜50wt%とを含有す
るスチレン−ブタジエンブロックコポリマーである。
【0054】 硬質熱可塑性樹脂相は1種以上の熱可塑性ポリマーからなり、25℃を上回り
、好ましくは90℃以上、さらに好ましくは100℃以上のTgを有する。
【0055】 好ましい実施形態では、硬質熱可塑性相は、各々が(C1−C12)アルキル(
メタ)アクリレートモノマー、ビニル芳香族モノマーおよびモノエチレン性不飽
和ニトリルモノマーより成る群の中から選択される1種以上のモノマーから誘導
された構造単位を有する1種以上のポリマーからなる。
【0056】 適切なビニル芳香族モノマーおよびモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーな
らびに(C1−C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーは上述のゴム相に
ついての説明で挙げたものである。
【0057】 好ましい実施形態では、硬質熱可塑性樹脂相は、1種以上のビニル芳香族モノ
マー、好ましくはスチレンから誘導された第一の構造単位を有し、かつ1種以上
のモノエチレン性不飽和ニトリルモノマー、好ましくはアクリロニトリルから誘
導された第二の構造単位を有するビニル芳香族ポリマーからなる。さらに好まし
くは、硬質相は、スチレンから誘導された構造単位を55〜99wt%、一層好
ましくは60〜90wt%、そしてアクリロニトリルから誘導された構造単位を
1〜45wt%、一層好ましくは10〜40wt%含んでいる。
【0058】 硬質熱可塑性相とゴム相との間で起こるグラフト化の量はゴム相の相対量およ
び組成によって変化する。好ましい実施形態では、硬質熱可塑性相の10〜90
wt%、好ましくは25〜60wt%がゴム相に化学的にグラフトし、硬質熱可
塑性相の10〜90wt%、好ましくは40〜75wt%は「フリー」な状態、
すなわちグラフトしないで残る。
【0059】 ゴム変性熱可塑性樹脂の硬質熱可塑性相は、(i)ゴム相の存在下で実施され
る重合のみによって、または(ii)ゴム相の存在下で重合させておいた硬質熱可
塑性ポリマーに対して別個に重合させた1種以上の硬質熱可塑性ポリマーを添加
することによって形成し得る。
【0060】 好ましい実施形態では、ゴム変性熱可塑性樹脂は、1種以上の共役ジエンモノ
マーから誘導された構造単位を有し、場合によってはさらにビニル芳香族モノマ
ーおよびモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーの中から選択された1種以上の
モノマーから誘導された構造単位も含むポリマーからなるゴム相を含んでおり、
硬質熱可塑性相はビニル芳香族モノマーおよびモノエチレン性不飽和ニトリルモ
ノマーの中から選択された1種以上のモノマーから誘導された構造単位を有する
ポリマーからなる。
【0061】 極めて好ましい実施形態の場合、ゴム変性グラフトコポリマーのゴム相がポリ
ブタジエンまたはポリ(スチレン−ブタジエン)ゴムからなり、硬質相がスチレ
ン−アクリロニトリルコポリマーからなる。
【0062】 場合により、ゴム変性熱可塑性樹脂のゴム相および硬質熱可塑性樹脂相の個々
のポリマーは、各々の相についてのTg要件が満足されることを条件として、1
種以上の他の共重合可能なモノエチレン性不飽和モノマーから誘導された構造単
位を含んでいてもよく、そのような共重合性モノマーとしては、たとえば、アク
リル酸、メタクリル酸、イタコン酸のようなモノエチレン性不飽和カルボン酸、
たとえばヒドロキシエチルメタクリレートのようなヒドロキシ(C1−C12)ア
ルキル(メタ)アクリレートモノマー、シクロヘキシルメタクリレートのような
(C4−C12)シクロアルキル(メタ)アクリレートモノマー、たとえばアクリ
ルアミドやメタクリルアミドのような(メタ)アクリルアミドモノマー、たとえ
ばN−アルキルマレイミドやN−アリールマレイミドのようなマレイミドモノマ
ー、無水マレイン酸、たとえば酢酸ビニルやプロピオン酸ビニルのようなビニル
エステルがある。本明細書中で使用する「(C4−C12)シクロアルキル」とい
う用語は、基当たり4〜12個の炭素原子を有する環式アルキル置換基を意味し
ており、用語「(メタ)アクリルアミド」はアクリルアミドおよびメタクリルア
ミドを総称して指す。
【0063】 好ましい実施形態では、ゴム変性熱可塑性樹脂のゴム相は粒度が0.1〜3.
0マイクロメートル(「μm」)、さらに好ましくは0.2〜2.0μmである
【0064】 好ましい実施形態では、本発明の組成物は、樹脂組成物にドリップ防止特性を
付与するのに有効な量のフルオロポリマー、典型的には熱可塑性樹脂組成物の1
00pbw当たり0.01〜0.5pbwのフルオロポリマーを含む。適切なフ
ルオロポリマーとそのようなフルオロポリマーの製造方法は公知であり、たとえ
ば米国特許第3671487号、同第3723373号および同第338309
2号を参照されたい。適切なフルオロポリマーには、1種以上のフッ素化された
α−オレフィンモノマーから誘導された構造単位を含むホモポリマーおよびコポ
リマーがある。「フッ素化されたα−オレフィンモノマー」という用語は、少な
くとも1個のフッ素原子置換を有するα−オレフィンモノマーを意味する。適切
なフッ素化されたα−オレフィンモノマーには、たとえば、CF2=CF2、CH
F=CF2、CH2=CF2、CH2=CHF、CClF=CF2、CCl2=CF2
、CClF=CClF、CHF=CCl2、CH2=CClFおよびCCl2=C
ClF等のフルオロエチレン類、ならびにCF3CF=CF2、CF3CF=CH
F、CF3CH=CF2、CF3CH=CH2、CF3CF=CHF、CHF2CH=
CHFおよびCF3CH=CH2等のフルオロプロピレン類がある。好ましい実施
形態では、フッ素化されたα−オレフィンモノマーはテトラフルオロエチレン(
CF2=CF2)、クロロトリフルオロエチレン(CClF=CF2)、フッ化ビ
ニリデン(CH2=CF2)およびヘキサフルオロプロピレン(CF2=CFCF3 )の1種以上である。
【0065】 適切なフッ素化されたα−オレフィンホモポリマーには、たとえばポリ(テト
ラフルオロエチレン)、ポリ(ヘキサフルオロプロピレン)がある。
【0066】 適切なフッ素化されたα−オレフィンコポリマーには、たとえばポリ(テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)のように2種以上のフッ素化さ
れたα−オレフィンコポリマーから誘導された構造単位を含むコポリマー、なら
びにたとえばポリ(テトラフルオロエチレン−エチレン−プロピレン)コポリマ
ーのように1種以上のフッ素化されたモノマーおよびそのフッ素化されたモノマ
ーと共重合可能な1種以上のフッ素化されてないモノエチレン性不飽和モノマー
から誘導された構造単位を含むコポリマーがある。適切なフッ素化されてないモ
ノエチレン性不飽和モノマーには、たとえばエチレン、プロピレン、ブテン等の
α−オレフィンモノマー、たとえばメチルメタクリレート、ブチルアクリレート
等のアクリレートモノマー、たとえばシクロヘキシルビニルエーテル、エチルビ
ニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類、ならびにたと
えば酢酸ビニル、ビニルバーサテート(vinyl versatate)等のビニルエステル類
がある。
【0067】 好ましい実施形態では、フルオロポリマー粒子は、電子顕微鏡で測定して、5
0〜500nmの範囲の大きさである。
【0068】 極めて好ましい実施形態では、フルオロポリマーはポリ(テトラフルオロエチ
レン)ホモポリマー(「PTFE」)である。
【0069】 フルオロポリマーを熱可塑性樹脂組成物に直接配合するのは困難な傾向がある
ので、フルオロポリマーはなんらかの方法でたとえば芳香族ポリカーボネート樹
脂やスチレン−アクリロニトリル樹脂のような第二のポリマーとあらかじめブレ
ンドするのが好ましい。例を挙げると、たとえば米国特許第5521230号に
開示されているように、フルオロポリマーとポリカーボネート樹脂の水性分散液
を水蒸気沈殿させて、熱可塑性樹脂組成物中のドリップ抑制性添加剤として使用
するフルオロポリマーコンセントレートを形成することができる。また、たとえ
ば米国特許第4579906号に開示されているように、水性スチレン−アクリ
ロニトリル樹脂エマルションまたは水性アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン樹脂エマルションを沈殿させ、共沈されたフルオロポリマー−熱可塑性樹脂組
成物を乾燥してPTFE−熱可塑性樹脂粉末とすることができる。
【0070】 好ましい実施形態では、フルオロポリマー添加剤は、30〜70wt%、さら
に好ましくは40〜60wt%のフルオロポリマーと、30〜70wt%、さら
に好ましくは40〜60wt%の第二のポリマーからなる。
【0071】 好ましい実施形態では、フルオロポリマー添加剤は、フルオロポリマーの存在
下で第二のポリマーを形成するように本発明の水性フルオロポリマー分散液の存
在下で1種以上のモノエチレン性不飽和モノマーを乳化重合することによって製
造される。適切なモノエチレン性不飽和モノマーは前記したものである。次いで
、硫酸の添加等によってエマルジョンを沈殿させる。この沈殿を、たとえば遠心
分離等によって脱水し、次いで乾燥してフルオロポリマーと随伴する第二のポリ
マーとを含んでなるフルオロポリマー添加剤を形成する。この乾燥乳化重合フル
オロポリマー添加剤は自由流動性粉末の形態にある。
【0072】 好ましい実施形態では、第二のポリマーを形成するために乳化重合されるモノ
エチレン性不飽和モノマーは、ビニル芳香族モノマー、モノエチレン性不飽和ニ
トリルモノマーおよび(C1−C12)アルキル(メタ)アクリレートモノマーの
中から選択される1種以上のモノマーからなる。適切なビニル芳香族モノマー、
モノエチレン性不飽和ニトリルモノマーおよび(C1−C12)アルキル(メタ)
アクリレートモノマーは前記したものである。
【0073】 極めて好ましい実施形態では、第二のポリマーはスチレンとアクリロニトリル
から誘導された構造単位を含む。さらに好ましくは、第二のポリマーはスチレン
から誘導された構造単位60〜90wt%とアクリロニトリルから誘導された構
造単位10〜40wt%からなる。
【0074】 場合により、乳化重合反応混合物が、第三のポリマーの乳化または分散粒子(
たとえば乳化ブタジエンゴムラテックス等)を含んでいてもよい。
【0075】 乳化重合反応は、たとえば、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物化合物、過硫
酸カリウム等の過硫酸塩化合物、2,2’−アゾビス−2,3,3−トリメチル
ブチロニトリル等のアゾニトリル化合物、またはクメンヒドロペルオキシド、硫
酸第一鉄、ピロリン酸四ナトリウムおよび還元糖もしくはホルムアルデヒドスル
ホキシル酸ナトリウムの組合せ等のレドックス開始剤系のような慣用のラジカル
開始剤を用いて開始される。
【0076】 場合により、第二のポリマーの分子量を低下させるため、重合反応時の反応容
器に、たとえばノニルメルカプタンやt−ドデシルメルカプタンのような(C9
−C13)アルキルメルカプタン化合物等の連鎖移動剤を加えてもよい。好ましい
実施形態では、連鎖移動剤は使用しない。
【0077】 好ましい実施形態では、安定化したフルオロポリマー分散液を反応容器に投入
して攪拌しながら加熱する。次いで開始剤系および1種以上のモノエチレン性不
飽和モノマーを反応容器に投入し、加熱してフルオロポリマー粒子の分散液の存
在下でモノマーを重合して第二のポリマーを形成する。
【0078】 適切なフルオロポリマー添加剤および乳化重合法は欧州特許出願公開第073
9914号に開示されている。
【0079】 好ましい実施形態では、本発明の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂組成物の100
pbwを基準にして0〜1.5pbw、さらに好ましくは0〜1pbwの総量で
塩素と臭素を含む。さらに一層好ましくは、熱可塑性樹脂組成物は塩素と臭素を
実質的に含まない。すなわち微量以上には含まない。塩素も臭素も含有しないの
がさらに好ましい。
【0080】 好ましい実施形態では、第二のポリマーが約10000〜約200000g/
molの重量平均分子量を示す。
【0081】 本発明の有機リン系難燃剤として適した有機リン化合物は公知の化合物であり
、たとえばトリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリトリル
ホスフェート、ジフェニルトリクレジルホスフェート、フェニルビスドデシルホ
スフェート、エチルジフェニルホスフェートのようなモノリン酸エステル、なら
びにたとえばレゾルシノールジホスフェート、ジフェニル水素ホスフェート、2
−エチルヘキシル水素ホスフェートのようなジリン酸エステルおよびオリゴマー
状ホスフェートがある。適切なオリゴマー状ホスフェート化合物は、本願出願人
に譲渡されている「芳香族ポリカーボネート、スチレン含有コポリマーおよび/
またはグラフトコポリマーおよび難燃剤を含むポリマー混合物、およびそれから
成形された物品」と題するゴッセンズ(Johannes C. Gossens)らの米国特許第5
672645号(引用によりその開示内容は本明細書に含まれているものとする
)に記載されている。
【0082】 好ましい実施形態では、本発明の有機リン系難燃剤は次の構造式(VI)の1種
以上の化合物からなる。
【0083】
【化9】
【0084】 ここで、R4、R5、R6、R7は各々独立してアルキル、アリールまたはアルアル
キルであって、それら各々が場合によってハロゲンまたはアルキルで置換されて
いてもよく、Xはアリーレンであって、場合によってはハロゲンまたはアルキル
で置換されていてもよく、a、b、c、dは各々独立して0か1であり、eは0
〜5、好ましくは1〜5の整数である。
【0085】 本明細書中で使用するアリールとは、基当たり1つ以上の芳香環を含有する一
価の基を意味し、2つ以上の環を含有する場合には縮合環であってもよく、場合
によっては1つ以上の芳香環が1個以上のアルキル基(各々好ましくは(C1
6)アルキルである)で置換されていてもよい。
【0086】 本明細書中で使用するアリーレンとは、基当たり1つ以上の芳香環を含有する
二価の基を意味し、場合によっては1つ以上の芳香環が1個以上のアルキル基(
各々好ましくは(C1−C6)アルキルである)で置換されていてもよく、この二
価の基が2つ以上の環を含有する場合、その環は縮合環であってもよいし、また
はたとえばアルキレンやアルキリデンのような非芳香族結合でつながっていても
よく、いずれも芳香環上の1つ以上の部位がハロゲン原子または(C1−C6)ア
ルキル基で置換されていてもよい。
【0087】 極めて好ましい実施形態では、R4、R5、R6、R7が各々フェニルであり、a
、b、c、dが各々1であり、Xがフェニレン、さらに好ましくは1,3−フェ
ニレンである。
【0088】 別の極めて好ましい実施形態では、R4、R5、R6、R7が各々フェニルであり
、a、b、c、dが各々1であり、Xが次の構造式(VII)の二価の基である。
【0089】
【化10】
【0090】 好ましい実施形態では、有機リン系難燃剤は有機リン系オリゴマーのブレンド
からなり、その各々が式(VI)のものであり、式中のeは各オリゴマーに対して
独立して1〜5の整数であり、また、オリゴマーのブレンドのeの平均は1より
大きく5未満であり、好ましくは1より大きく3未満であり、さらに好ましくは
1より大きく2未満であり、より一層好ましくは1.2〜1.7である。
【0091】 場合により、本発明の熱可塑性樹脂組成物は通常の各種添加剤を含有していて
もよく、たとえば、酸化防止剤、たとえば有機ホスファイト、たとえばトリス(
ノニル−フェニル)ホスファイト、(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェ
ニル)(2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール)ホスファイト、
ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
またはジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ならびにアルキル化
されたモノフェノール、ポリフェノール、ポリフェノールとジエンのアルキル化
された反応生成物、たとえばパラ−クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル
化された反応生成物、アルキル化されたヒドロキノン、ヒドロキシル化されたチ
オジフェニルエーテル、アルキリデン−ビスフェノール、ベンジル化合物、アシ
ルアミノフェノール、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェノール)プロピオン酸と一価または多価のアルコールのエステル、β−(5−
tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価
または多価のアルコールのエステル、β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価または多価のアルコールのエス
テル、チオアルキルまたはチオアリール化合物のエステル、たとえばジステアリ
ルチオプロピオネート、ジラウリルチオプロピオネート、ジトリデシルチオジプ
ロピオネート、β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノー
ル)プロピオン酸のアミド、UV吸収剤および光安定剤、たとえば(i)2−(
2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシベンゾフェノ
ン、(ii)置換または非置換の安息香酸のエステル、(iii)アクリレート、(i
v)立体障害アミン、たとえばトリイソプロパノールアミンまたは2,4−ジク
ロロ−6−(4−モルホリニル)−1,3,5−トリアジンと1,6−ジアミン
のポリマーとの反応生成物、N,N’−ビス(2,2,4,6−テトラメチル−
4−ピペリデニル)ヘキサン、中和剤、たとえばステアリン酸マグネシウム、酸
化マグネシウム、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ヒドロタルサイト、耐衝撃性改
良剤、たとえば三菱レーヨンから入手できるメタブレン(Metablen)S−2001
として知られるポリオルガノシロキサン/ポリアルキル(メタ)アクリレート複
合ゴムグラフトコポリマーからなる複合ゴム耐衝撃性改良剤、充填材および強化
剤、たとえばケイ酸塩、TiO2、ガラス繊維、カーボンブラック、グラファイ
ト、炭酸カルシウム、タルク、雲母、その他の添加剤、たとえば潤滑剤、たとえ
ばペンタエリスリトールテトラステアレート、EBSワックス、シリコーン流体
、可塑剤、蛍光増白剤、顔料、染料、着色剤、防炎加工剤、帯電防止剤、発泡剤
、ならびに前記有機リン系難燃剤およびフルオロポリマー以外の他の難燃剤を含
有していてもよい。
【0092】 本発明の熱可塑性樹脂組成物を形成するには、本発明の組成物の成分のブレン
ドの形成に適した条件下で、たとえば二本ロールミル、バンバリー(Banbury)ミ
キサーまたは単軸式もしくは二軸式のエクストルーダーなどを用いて溶融混合す
ることによって、成分を一緒にし混合し、場合によってその後そのように形成し
た組成物を、たとえば組成物をペレット化したり粉砕したりして粒状形態にする
【0093】 本発明の熱可塑性樹脂組成物は各種手段により有用な成形品に成形することが
でき、たとえば、射出成形、押出、回転成形、ブロー成形および熱成形により、
たとえばコンピューターや事務機器のハウジング、家庭用電気製品などのような
物品を形成することができる。
【0094】
【実施例】
実施例1〜9および比較例C1〜C9 本発明の実施例1〜10および比較例C1〜C9の熱可塑性樹脂組成物は、各
々以下に示す成分を後記表I、II、VおよびVIに示す相対量(各々重量部で示す
)で一緒にすることによって形成した。ポリカーボネート樹脂は各々ビスフェノ
ールAとホスゲンから誘導された線状の芳香族ポリカーボネート樹脂である。ポ
リカーボネート樹脂の各々の固有粘度(「IV」)は25℃の塩化メチレン中で
測定し、ミリリットル/グラム(「ml/g」)で表す。PC−54、PC−5
3、PC−52およびPC−50ならびにPC−49は各々IVが58.5ml
/gの線状の芳香族ポリカーボネート樹脂とIVが47.0ml/gの線状の芳
香族ポリカーボネート樹脂とのブレンドである。PC−45はIVが47.0m
l/gの線状の芳香族ポリカーボネート樹脂とIVが43.0ml/gの線状の
芳香族ポリカーボネート樹脂とのブレンドである。熱可塑性樹脂組成物に用いた
成分は次の通りである。
【0095】 PC−54:IVが約54ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0096】 PC−53:IVが約53ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0097】 PC−52:IVが約51.7ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0098】 PC−50:IVが約50ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0099】 PC−49:IVが約49.3ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0100】 PC−47:IVが約47ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0101】 PC−45:IVが約45ml/gのポリカーボネート樹脂。
【0102】 ABS−E:50wt%の不連続ポリブタジエンゴム相と50wt%の硬質ス
チレン−アクリロニトリル熱可塑性相(スチレン75wt%とアクリロニトリル
25wt%のコポリマー)からなる乳化重合したアクリロニトリル−ブタジエン
−スチレングラフトコポリマー。
【0103】 ABS−B1:塊状重合したアクリロニトリル−ブタジエン−スチレングラフ
トコポリマー(サンタック(SANTAC)TMAT−05、三井化学工業)。
【0104】 ABS−B2:塊状重合したアクリロニトリル−ブタジエン−スチレングラフ
トコポリマー(マグナム(MAGNUM)TM3513、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical
Company))。
【0105】 SAN:スチレン75wt%とアクリロニトリル25wt%のコポリマー。
【0106】 TSAN:PTFEの水性分散液の存在下でスチレンとアクリロニトリルを共
重合して製造した添加剤(PTFE50pbw、スチレン75wt%とアクリロ
ニトリル25wt%を含有するスチレン−アクリロニトリルコポリマー50pb
w)。
【0107】 RDP:モノリン化合物の含量が10wt%未満のレゾルシノールジホスフェ
ート(ファイロフレクス(Fyroflex)TMRDP、アクゾ・ケミカルズ(Akzo Chemic
als))。
【0108】 実施例1〜10および比較例1〜9の熱可塑性樹脂組成物は、各々、塩素と臭
素の合計含量が約0.1重量%未満であった。
【0109】 実施例1〜4と比較例C1の組成物の物理的特性を以下のようにして測定した
。メルト容積比(「MVR」)は2.16キログラムの重りを用いて260℃で
測定した。ノッチ付きアイゾット衝撃強さはISO180に従って測定した。ビ
カットB温度は加熱速度120℃/時でISO306に従って測定した。組成物
の難燃特性はUL94−V0に従って測定した。
【0110】 実施例1〜4と比較例C1〜C4の組成物の試験片を成形し、縁割れ試験にか
けた。縁割れ試験に用いた試片は外形寸法が長さ42cm、幅9cm、深さ2.
5cmの直方体の箱に成形し、試片の主要な部分の壁厚は3.0mmであった。
この試片は元々コンパクトディスクプレイヤーのフロントカバーとして用いるた
めに設計されたものであり、試片の前面にいくつかの穴、たとえばボタンやディ
スプレイを装着するための開口部およびコンパクトディスクを通すための開口部
、ならびにスナップ嵌めコネクター部材、ボスおよびいろいろな場所にある内部
強化用リブを含んでいた。試験片を製造するための金型には、部品の42cm×
2.5cmの壁のそれぞれの面の中心付近にある2つのゲートから充填した。次
に試片を100℃で3時間エージングした。縁割れは目視検査で同定し、水溶性
マーカーでしるしを付けた。亀裂の数と長さを記録した。亀裂がある場合、その
亀裂は3.0mm厚の壁の端部に沿って生じる傾向があった。
【0111】 実施例1〜4と比較例C1〜C4についての試験の結果を、MVRは10分当
たりのミリリットル(「ml/10分」)で、合計縁割れ長さはミリメートル(
「mm」)で、23℃のノッチ付きアイゾット衝撃強さはキロジュール/平方メ
ートル(「kJ/m2」)で、ビカットB温度はセ氏(「℃」)で、UL94−
V0等級は「合格」または「不合格」で、下記表IとIIに示す。 表 I ──────────────────────────────────── C1 1 C2 2 ──────────────────────────────────── PC−54 73.09 73.09 - - PC−52 - 73.09 73.09 ABS−E 6.5 - 6.5 - ABS−B1 - 15.5 - 15.5 SAN 9.0 - 9.0 - RDP 9.5 9.5 9.5 9.5 TSAN 0.5 0.5 0.5 0.5 添加剤 1.41 1.41 1.41 1.41 MVR(ml/10分) 10.80 12.8 14.2 14.9 合計縁割れ長さ(mm) 0.0 0.0 7.7 0.2 UL94 合格 合格 合格 合格 ビカットB(℃) 105.3 104.7 106.0 104.0 ノッチ付きアイゾット衝撃 30.1 43.8 11.7 28.7 (kJ/m2) ──────────────────────────────────── 表 II ──────────────────────────────────── C3 3 C4 4 ──────────────────────────────────── PC−49 73.09 73.09 - - PC−47 - - 73.09 73.09 ABS−E 6.5 - 6.5 - ABS−B1 - 15.5 - 15.5 SAN 9.0 - 9.0 - RDP 9.5 9.5 9.5 9.5 TSAN 0.5 0.5 0.5 0.5 添加剤 1.41 1.41 1.41 1.41 MVR(ml/10分) 19.60 20.97 24.7 25.5 合計縁割れ長さ(mm) 17.0 0.9 33.7 0.0 UL94 合格 合格 合格 合格 ビカットB(℃) 103.3 103.4 103.0 103.5 ノッチ付きアイゾット衝撃 10.1 23.3 16.0 19.7 (kJ/m2) ──────────────────────────────────── 縁割れの長さが短くなっていることから分かるように、実施例1〜4の組成物
は、比較例C1〜C4の組成物の類似のものと比較して縁割れに対して改良され
た抵抗性を示した。実施例1〜4の組成物が示した縁割れの結果は、試験した範
囲内で芳香族ポリカーボネート樹脂の分子量に関係ないように見え、そのため縁
割れの発生を増大させることなく比較的高い範囲のメルトフローレートを有する
組成物を使用することが可能になる。
【0112】 実施例1〜4と比較例C5の組成物の環境応力誘発亀裂に対する抵抗性を測定
した。比較例C5の組成物は比較例C1とほぼ同じである。各組成物から衝撃試
験片(ISO寸法b=4mm、h=10mm、l=80mm)を成形し、80℃
で16時間予備コンディショニング(precondition)した。次いで環境応力亀裂に
対する抵抗性を以下のようにして測定した。試験片を、加熱撓み温度の測定に用
いた型のサンプルホルダーに入れた(試験片は、互いに平衡で64mm離れてい
る2つのサポートをまたがって支持した)。サポート間のほぼ中央の点で秤量し
たプローブを試験片に当てて試験片に圧力をかけた。用いた応力レベル(応力レ
ベルA〜F)について、応力をメガパスカル(「MPa」)で、負荷をニュート
ン(「N」)とグラム(「g」)で、プローブ重量をキログラム(「kg」)で
下記表IIIに示す。 表 III ────────────────────────────────── 応 力 応 力 負 荷 負 荷 プローブ重量 レベル (MPa) (N) (g) (kg) ────────────────────────────────── A 5.88 9.8 998 900 B 6.00 10.0 1019 920 C 6.25 10.4 1062 964 D 6.50 10.8 1104 1010 E 6.75 11.3 1147 1050 F 12.50 20.5 2094 2000 ────────────────────────────────── 次に、応力をかけた試験片の各々をクメンの容器に浸漬した。応力をかけた試
験片をクメンに浸漬してから試験片の亀裂発生までの経過時間を記録した。結果
を、浸漬から亀裂発生までの経過時間秒(「s」)として下記表IVに示す。 表 IV ──────────────────────────────────── 経過時間(s) 応力レベル C5 1 2 3 4 ──────────────────────────────────── A >120 − − − − B >120 − − − − C >120 >120 >120 >120 >120 D 8 − − − − E 9 − − − − F − >120 >120 >120 >120 ──────────────────────────────────── 試験条件下120秒後に応力亀裂発生がないことから分かるように、実施例1
〜4の組成物は、比較例C5の組成物と比較して改良された応力亀裂抵抗性を示
した。
【0113】 比較例C6〜C9と実施例5〜10の組成物のMVR、アイゾット衝撃強さを
前記方法によって測定した。応力をかけた試験片をクメンに120秒浸漬した後
に試験片が壊れないで残る最高の応力レベルと定義される「臨界応力」を、前記
した方法を用いて測定した。結果は、MVRをミリリットル/グラム(「ml/
g」)で、室温での衝撃強さをキロジュール/平方メートル(「kJ/m2」)
で、そして臨界応力をメガパスカル(「MPa」)で下記表VとVIに示す。 表 V ─────────────────────────────────── C6 C7 C8 C9 ─────────────────────────────────── PC53 61.1 -- -- -- PC50 -- 61.1 -- -- PC47 -- -- 61.1 -- PC45 -- -- -- 61.1 ABS−E 16 16 16 16 SAN 19 19 19 19 添加剤 3.9 3.9 3.9 3.9 MVR(ml/10分) 13.3 18.2 25.9 33.6 アイゾット衝撃、RT(kJ/m2) 49.4 44.5 40.5 38.1 臨界応力(MPa) 3.75 <3.5 3.5 3.75 ─────────────────────────────────── 表 VI ──────────────────────────────────── 5 6 7 8 9 10 ──────────────────────────────────── PC53 61.1 -- -- -- -- -- PC50 -- 61.1 -- -- -- -- PC47 -- -- 61.1 -- 61.1 -- PC45 -- -- -- 61.1 -- 61.1 ABS−B1 35 35 35 35 -- -- ABS−B2 -- -- -- -- 35 35 添加剤 3.9 3.9 3.9 3.9 3.9 3.9 MVR(ml/10分) 28.2 35.8 47.6 59.3 27.8 35.2 アイゾット衝撃、RT(kJ/m2) 72 66.4 52.2 41.5 48.2 40.2 臨界応力(MPa) >6.25 >6.25 >6.25 >6.25 4 4.5 ──────────────────────────────────── 実施例5〜10の組成物はいずれも比較例C6〜C9の最も近似する組成物と
比べて改良されたMVR、アイゾット衝撃強さおよび臨界応力を示した。
【0114】
【発明の効果】
本発明の組成物は、高いメルトフローレートを含めた良好な加工性、良好な耐
衝撃性を含めた良好な物理的性質、および縁割れと環境応力亀裂に対する改良さ
れた抵抗性を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 27:12) C08L 27:12) (C08L 69/00 (C08L 69/00 C08L 27:12) C08L 27:12) (72)発明者 ルーカス,リチャード オランダ、ベルゲン・オプ・ゾーム、ケー アール、エヌエル−4617、ジルヴェルプレ ビエル・1ジー番 Fターム(参考) 4F071 AA12 AA22 AA26 AA34 AA50 AA77 AA88 AC15 AE07 AF23 AF47 BA01 BB05 BC07 4J002 BC04X BC09X BD123 BG10X BN15X CG01W EW026 EW046 FD136 GQ00

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)固有粘度が55ミリリットル/グラム以下の芳香族ポ
    リカーボネート樹脂と、 (b)連続した硬質熱可塑性相に分散した不連続なゴム相を含んでおり、硬質熱
    可塑性相の少なくとも一部分がゴム相に化学的にグラフトしており、塊状重合法
    によって形成されたものであるゴム変性グラフトコポリマーと、 (c)当該樹脂組成物の100重量部を基準にして0〜20重量部の1種以上の
    有機リン系難燃剤化合物と を含んでなる熱可塑性樹脂組成物。ただし、当該樹脂組成物が0.5重量部以上
    の有機リン系難燃剤化合物を含有する場合、当該有機リン系難燃剤化合物は当該
    有機リン系難燃剤化合物の100重量部を基準にして10重量部未満の構造式 【化1】 [式中、R1、R2およびR3は各々が独立して、場合によってはハロゲン化され
    ていてもよい(C1−C8)アルキル、(C6−C20)アリールまたは(C7−C12 )アルアルキルであり、mは0または1であり、nは0または1である]を有す
    るモノリン化合物を含む。
  2. 【請求項2】 芳香族ポリカーボネート樹脂が、各々がビスフェノールAと
    ホスゲンから誘導された1種以上の線状のポリカーボネート樹脂からなる、請求
    項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 芳香族ポリカーボネート樹脂の固有粘度が40〜54ミリリ
    ットル/グラムである、請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ゴム相がポリブタジエンポリマーまたはポリ(スチレン−ブ
    タジエン)コポリマーからなり、硬質熱可塑性相がビニル芳香族モノマーおよび
    モノエチレン性不飽和ニトリルモノマーの中から選択された1種以上のモノマー
    から誘導された構造単位を含む、請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 硬質相がスチレン、α−メチルスチレンおよびアクリロニト
    リルより成る群の中から選択されたモノマーから誘導されたコポリマーからなる
    、請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】 組成物が、当該熱可塑性樹脂組成物の100重量部を基準に
    して、40〜96重量部の芳香族ポリカーボネート樹脂、4〜59重量部のゴム
    変性グラフトコポリマー、および0〜0.5重量部未満の有機リン系難燃剤化合
    物を含む、請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 組成物が、当該熱可塑性樹脂組成物の100重量部を基準に
    して0.05重量部未満の有機リン系難燃剤化合物を含む、請求項6記載の組成
    物。
  8. 【請求項8】 組成物が、当該熱可塑性樹脂組成物の100重量部を基準に
    して、40〜95.5重量部の芳香族ポリカーボネート樹脂、4〜59重量部の
    ゴム変性グラフトコポリマー、および0.5〜20重量部の有機リン系難燃剤化
    合物を含む、請求項1記載の組成物。
  9. 【請求項9】 有機リン系難燃剤化合物が構造式 【化2】 [式中、R4、R5、R6およびR7は各々が独立してアルキル、アリールまたはア
    ルアルキルであり、これら各々が場合によってはハロゲンまたはアルキルで置換
    されていてもよく、Xは場合によってはハロゲンまたはアルキルで置換されてい
    てもよいアリーレンであり、a、b、cおよびdは各々が独立して0または1で
    あり、eは0〜5の整数である]を有する1種以上の化合物からなる、請求項8
    記載の組成物。
  10. 【請求項10】 組成物がさらに当該組成物にドリップ防止特性を付与する
    のに有効な量のフルオロポリマーも含む、請求項8記載の組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の組成物を成形して形成される物品。
  12. 【請求項12】 芳香族ポリカーボネート樹脂とグラフトコポリマーのブレ
    ンドから成形される物品の縁割れに対する抵抗性を改良する方法であって、ブレ
    ンドのグラフトコポリマーとして、連続した硬質熱可塑性相に分散した不連続な
    ゴム相を含んでおり、硬質熱可塑性相の少なくとも一部分がゴム相に化学的にグ
    ラフトしており、塊状重合法によって形成されたものであるゴム変性グラフトコ
    ポリマーを用いることを含んでなる、前記方法。
  13. 【請求項13】 芳香族ポリカーボネート樹脂が、各々がビスフェノールA
    とホスゲンから誘導された1種以上の線状のポリカーボネート樹脂からなる、請
    求項12記載の組成物。
  14. 【請求項14】 芳香族ポリカーボネート樹脂の固有粘度が55ミリリット
    ル/グラム未満である、請求項12記載の組成物。
  15. 【請求項15】 ゴム相がポリブタジエンポリマーまたはポリ(スチレン−
    ブタジエン)コポリマーからなり、硬質熱可塑性相がビニル芳香族モノマーおよ
    びモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーの中から選択された1種以上のモノマ
    ーから誘導された構造単位を含む、請求項12記載の方法。
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