JP2002518337A - 抽出方法、薬剤成分および美容成分 - Google Patents

抽出方法、薬剤成分および美容成分

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JP2002518337A JP2000554383A JP2000554383A JP2002518337A JP 2002518337 A JP2002518337 A JP 2002518337A JP 2000554383 A JP2000554383 A JP 2000554383A JP 2000554383 A JP2000554383 A JP 2000554383A JP 2002518337 A JP2002518337 A JP 2002518337A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は食用植物から混合物を抽出する方法に関し、食用植物を減量して溶剤で処理する。食用植物は液体窒素を使って冷凍させてサイズを減少させる。２つの重要な実施例では、食用植物はイチョウ木、特に新鮮な葉からとり、水を溶剤に使う。本発明はまた、本発明の方法により得られた活性成分および混合物として含む薬剤調合と美容剤調合にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】 本発明は、食用植物を圧縮し、溶剤を使った抽出処理をし、その後、混合物か
ら成る溶液から不溶解性成分を分離する、食用植物から成分を抽出する方法に関
する。
【０００２】 この種の方法は非常に古いものである。例として、茶の振り出し液やチンキ剤
の調合がある。両方とも、通常、不溶解性成分を混合物から成る溶液から分離す
る。この方法は、例えば、濾過や遠心分離によって行なうことができる。
【０００３】 周知の方法の欠点は、程度の差はあれ、活性混合物が分離された不溶解成分中
に残ってしまうことである。 本発明の目的は、活性混合物の収量を増加することのできる、前提部に述べた
方法を提供することである。
【０００４】 このために、本発明の方法は、溶液を使った抽出の前に、食用植物を液化ガス
を使って冷凍圧縮した状態に冷凍する。 この方法によって、食用植物を効果的に解凍し、より高い収量率を確保する。
不活性（非酸化）特性を有することと低価のため、液体窒素がこの目的に非常に
適している。
【０００５】 ヨーロッパ特許0 477 968 に、摂氏40乃至100度の温度で、水溶性アセトン、1
乃至3Ｃ原子の水溶性アルカノール、あるい無水メタノールで葉を処理すること
で、イチョウの二裂片葉の抽出液を調合する方法が記載されている。固形成分除
去後に、この溶液を硫酸アンモニウム、メチルエチルケトンで処理し、より高い
アルカノール度の抽出液を抽出する。さらに数段階の処理をして、20乃至重量比
のフラボグリコシドと、2.5乃至4.4重量比のギンゴリドＡ、Ｂ、ＣおよびＪと、
２.0乃至4.0重量比のビロバリドから成る抽出液を得る。前記記載の抽出方法は
、非常に手間のかかる方法である。
【０００６】 ヨーロッパ特許0 431 535に、ほぼ上記の方法に該当する、イチョウの裂片葉
の抽出液を調合する方法が記載されている。さらに、鉛塩を使って純度を高める
。このため、この抽出方法も非常に手間がかかる一方、さらに環境と人体の両方
に悪い鉛成分も使用する。
【０００７】 重要な実施例では、イチョウ木（イチョウ裂片葉）の植物部分とフぺルジアセ
ラータ（Huperzia serrata）から成るグループから食用植物を選ぶ。 この食用植物は、本発明に略述した方法によって非常にうまく抽出できること
が判明しており、薬剤として高品質の溶液を産出する。ギンゴリドとフラボノイ
ドは、イチョウ木の植物部分から抽出できる。フベラジンをフぺルジアセラータ
の植物部分から分離できる。これら成分の全てが、興味深い薬剤特性を有してい
る。
【０００８】 使用するイチョウ木の最も適した植物部分は、処理の少し前に乾燥させた木か
ら取った葉であり、溶剤として水を使う。 驚くことに、この方法によって、より少ない処理数で、より純度の高い製品が
えられることが判明した。本願では、水という用語は、10％までの水溶性アルコ
ールあるいはケトン、例えばアセトン、を含むことのできる水によってほとんど
が構成される液体を意味する。この水は、また、好ましくない成分が溶解するの
を防ぎ、及び、或いはそうした成分の析出を助けるところの塩も含有する。この
水は、また、植物の細胞組織を弱める酵素を含有させても良い。ペーハーは広い
範囲内で変化可能であるが、通常は7以下となる。フラボノイドのレベルを上げ
るために、例えば40％アセトンの、完全な親水性の有機溶剤を追加した水によっ
て、抽出した葉を再洗しても良い。イチョウ葉からの抽出液の調剤は周知技術で
ある。この調剤により、イチョウ葉は、アルコールあるいはケトンを使って抽出
された後に乾燥されるが、幾ばくかの水を含有させても良い。活性混合物を十分
に高い比率で含んだ製品を得るために、さらに手間のかかる精製処理が必要であ
る、製品コストを押し上げる。
【０００９】 高品質の製品を得るためには、樹齢1年乃至15年、好適には3年乃至10年、最適
には5年、のイチョウ木からイチョウ木の植物部分を得る必要がある。 好適なギンゴリド対フラボノイド比率（例えば、1：4以上）を得るために、水
のペーハーは4乃至7であるのが好ましい。
【００１０】 収量を更に高めるためには、セルラーゼのような酵素を加えて圧縮後の細胞壁
を壊すのが効果的である。 好適には、その後、水を使った抽出を最高3時間まで行なう。
【００１１】 高純度を確保するためには、摂氏10乃至60度、好適には20乃至40度で抽出処理
を行なうのが好ましい。 混合物を含有し且つ保存期間の長い組成物を得るために望ましい実施例の一つ
では、混合物を含む溶液を乾燥させるが、この乾燥をスプレードライ法やフリー
ズドライ法で便利に行なうこともできる。
【００１２】 好適には、混合物を含有する溶剤から溶剤を排除し、残留物を更なる溶剤で抽
出する。 こうすることで、混合物から成る調剤の純度をより高めることができる。イチ
ョウの抽出に、メチルイソブチルケトン（ＭＩＫ）或いは第３ブチルエーテル（
ＴＢＥ）を使って便利に行なうこともできる。
【００１３】 上記のように、本発明は2種類の調剤にも関する。 本発明は特に、本発明で略述する方法で得られる混合物を含む活性成分と、薬
剤上許容可能な賦形剤或いは基剤と、で構成される薬剤の調合に関する。
【００１４】 このような薬剤を使って、例えば、有機溶剤その他に長期間接触することによ
って生じる症状を伴った、アルツハイマー病の患者の治療に当たることもできる
。本発明の薬剤は、どのような形でも投与できるが、具体的には、経口あるいは
腸管と通さない非経口投与が好ましい。
【００１５】 本発明は、本発明で略述する方法で得られる混合物を含む活性成分と、美容剤
として許容可能な基剤と、で構成される美容調剤にも関する。 こうした美容調剤によって、皮膚を若く柔軟に保つことができる。
【００１６】 下記の代表的実施例に基づいて、本発明を明確に説明する。 例１ 摘み取り72時間以内に、10グラムのイチョウ葉を液体窒素（3ミリリットル）
に接触させる。次に、陶製乳鉢を使ってイチョウ葉をすりつぶす。次に、100ミ
リリットルの水と、1：1000％ w/v 比率のウルトラジン（Ｕｌｔｒａｚｙｍ）Ａ
ＦＰ−ＬとセルブリックスＬ（スイスのNovo Noridsk Ferment 社）と、を加え
る。これを摂氏50度、ペーハー5.5で2時間培養しながら混ぜ合わせ、続いてペー
ハー4乃至5で抽出する。活性成分としてギンゴリドとフラボノイドとを含有する
液体を、粗いメッシュでの濾過とその後の、例えば0.2μｍの親水性フィルター
等の、マイクロフィルターでの濾過によって、固形成分から分離し、続いてフリ
ーズドライする（抽出物）。
【００１７】 例２ 例１記載の方法を繰り返す。上記同様に、抽出による残留物を40％のアセトン
溶液で1時間抽出した後、フリーズドライする（抽出物Ｂ）。
【００１８】 フリーズドライした抽出物ＡとＢの両方に水を加える（水１ミリリットルあた
り0.1グラムの抽出物）。得られた溶液は、（1：1 v/v）のメチルイソブチルケ
トン（ＭＩＫ）或いは第３ブチルエーテル（ＴＢＥ）を使って抽出する。これら
抽出を2度繰り返して、各溶剤に少量づつを加合する。溶剤は、フィルム式蒸発
器によって蒸発させる。
【００１９】 ＭＩＫを適切に除外するのは難しいので、残留物は、蒸発後にアセトンと水の
3：2の混合液に溶解させる（まず、残留物が溶解するまでアセトンを加え、その
後、徐々に摂氏50度まで暖め且つ超音波処理しながら水を加える）。続いて、ア
セトンを蒸発させ、水溶液をフリーズドライする。
【００２０】 残った残留物をＨＰＬＣを使って析出する。150 ＊3ｍｍ のＯＤＳ−3イナ
ートシル（Ｉｎｅｒｔｓｉｌ） ５ のコラム（Ｃｈｒｏｍａｐａｃｋ）を使用し
た。イソクラチック（Ｉｓｏｃｒａｔｉｃ）溶解分離を、可動性相メタノール及
び、或いは水（ギンゴリド用）、或いはメタノール及び、或いは緩衝剤55/45 v/
v （フラボノイド用）によって、分あたり1ミリリットルで行なった。
【００２１】 緩衝剤の組成：1.2 g/lのリン酸二水素アンモニウムをペーハー2.5のリン酸。 ビロバリド（Bilobalide）、ギンゴリドＡおよびＢの保持時間：4.9、9.0およ
び10.1分。屈折率検出器による検出。
【００２２】 フラボノイドケルセチン、ケンペロールおよびイソラメチンの保持時間：8.9
、15.5および16.9分。360nmで検出。 表1にデータを示す。
【００２３】
【表１】 上表は抽出をＭＩＫおよびＴＢＥで行なった時の製品の純度を改善を示す。Ｍ
ＩＫでの抽出はより高い収率となり、一方、フラボノイドに対するギンゴリドの
より高い収率を望む場合はＴＢＥでの抽出が有効である。
【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成１２年８月９日（２０００．８．９）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｂ０１Ｄ 11/00 Ｂ０１Ｄ 11/00 (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，Ｇ Ｈ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ， ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，Ｍ Ｗ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ， ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ Ｆターム(参考） 4C083 AA111 AA112 AB051 AB052 AC842 CC02 DD23 EE12 FF01 4C088 AB02 AC05 CA02 CA03 CA05 CA25 MA63 NA20 ZA89 ZB21 4D056 AB12 AB14 AC06 AC07 AC08 AC22 BA13 CA15 CA17 CA27 CA31 CA39 DA01 DA06 DA10

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 食用植物のサイズを減少させ、溶剤を使用して抽出処理を行
    ない、その後で混合物の溶剤から不溶解部分を分離して食用植物から混合物を抽
    出する方法において、 溶剤で抽出する前に、食用植物を液体ガスを使用して冷凍させて、冷凍状態に
    おいてサイズを減少させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項２】 食用植物はイチョウ木およびフペルジアセラータの植物部分
    からなる群から選択することを特徴とする請求項１記載の方法。
  3. 【請求項３】 イチョウ木の植物部分は新鮮な葉であり、水を溶剤として使
    用する請求項２記載の方法。
  4. 【請求項４】 イチョウ木の植物部分は樹齢１年ないし１５年、好ましくは
    樹齢３年ないし１０年、最も好ましくは樹齢５年のイチョウの木から得ることを
    特徴とする請求項２または３に記載の方法。
  5. 【請求項５】 水のペーハーは４から７の間であることを特徴とする請求項
    ３または４に記載の方法。
  6. 【請求項６】 減少後に細胞壁を破壊するために酵素を添加することを特徴
    とする請求項２ないし５のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項７】 水による抽出は最大限３時間実施することを特徴とする請求
    項３ないし６のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項８】 抽出処理は温度１０ないし６０℃で、好ましくは２０ないし
    ４０℃で実施することを特徴とする請求項３ないし７のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項９】 実施する抽出はマイクロ濾過によることを特徴とする請求項
    １ないし８のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項１０】 混合物を含む溶液はスプレイ乾燥または冷凍乾燥によって
    手軽に乾燥させることを特徴とする請求項１ないし９のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項１１】 混合物を含む溶剤から溶剤を除去し、引き続き別の溶剤で
    抽出を行なうことを特徴とする請求項１ないし１０のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項１２】 請求項１ないし１１のいずれかに記載の方法で得られる混
    合物および薬剤として許容可能な賦形剤または基剤を活性成分として含む薬剤調
    合。
  13. 【請求項１３】 請求項１ないし１２のいずれかに記載の方法で得られる混
    合物および美容剤として許容可能な基剤を活性成分として含む美容剤調合。
JP2000554383A 1998-06-18 1999-06-18 抽出方法、薬剤成分および美容成分 Pending JP2002518337A (ja)

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