JP2002510038A - ウイルスエンベロープ蛋白中のエピトープおよびこれらのエピトープに対して指向された特異的抗体:宿主組織中のhcvウイルス抗原の検出のための使用 - Google Patents

ウイルスエンベロープ蛋白中のエピトープおよびこれらのエピトープに対して指向された特異的抗体:宿主組織中のhcvウイルス抗原の検出のための使用

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Abstract

(57)【要約】 HCV蛋白上の2つの新たなエピトープに対する抗体が同定され、それらは宿主由来の組織または細胞における天然のHCVエンベロープ抗原の常套的な検出を可能にするものである。新たなエピトープは:E1領域aa307−326およびE2のN末端超可変領域aa395−415である。驚くべきことに、我々は、E2の超可変ドメインの種々の配列と反応する抗体を特徴づけた。これらのエピトープに指向され、ウイルス抗原の常套的な検出を可能にする特異的モノクローナル抗体を記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、HCVのE1およびE2蛋白の特異的エピトープに対して指向され
た抗体を用いて宿主組織中のウイルス抗原を検出することができるという知見に
基づく。
【0002】 発明の背景 C型肝炎ウイルス(HCV)感染は先進国および発展途上国の両方における大
きな健康上の問題である。世界の人口の約1ないし5%が当該ウイルスにかかっ
ていると見積もられる。HCV感染は輸血に関連した肝炎の最も重要な原因と思
われ、しばしば、慢性の肝臓障害に進行する。そのうえ、HCVが肝細胞癌腫の
誘導に関与している証拠がある。したがって、信頼できる診断方法および有効な
治療薬に対する要求が大きい。また、HCVに汚染された血液製品に関する高感
度かつ特異的なスクリーニング方法ならびにHCVの培養方法も必要である。
【0003】 HCVは、少なくとも3つの構造蛋白および6つの非構造蛋白をコードする約
9400個の塩基からなるプラス鎖RNAウイルスである。配列相同性に基づい
て、構造蛋白は機能的に1つの単一コア蛋白および2つのエンベロープ蛋白E1
およびE2に帰属されている。E1蛋白は192個のアミノ酸からなり、HCV
遺伝子型に応じて5ないし6個のN−糖鎖付加部位を含む。E2蛋白はHCV遺
伝子型に応じて9ないし11個のN−糖鎖付加部位を含む363ないし370個
のアミノ酸からなる(調査するにはMajor and Feinstone, 1997; Maertens and
Stuyver, 1997参照)。E1蛋白は種々の可変ドメインを含むが、E2蛋白は2 個の超可変ドメインを含み、その主要ドメインは蛋白のN末端に存在している(
Maertens and Stuyver, 1997)。エンベロープ蛋白は、エシェリシア・コリ(Es
cherichia coli)、昆虫細胞、酵母細胞および哺乳動物細胞において組換え法に
より生産されている。高等真核細胞の発現系、特に哺乳動物細胞培養の使用は優
れた品質のエンベロープ蛋白を生じ、すなわち、それらの蛋白はは、Maertensら
に付与されたPCT/EP95/03031に記載されたように元の試料中の抗
体により効果的に認識されるものである。
【0004】 現在、細胞または組織中のHCVの検出は、主としてウイルスRNAが示され
ることによっている。しかしながら、細胞または組織におけるRNAの検出は、
RNA抽出後に逆転写またはネステッドPCRを用いるかあるいはin situ RT
−PCRおよびハイブリダイゼーションを用いる煩わしい方法である。また、こ
れらの手法は擬陽性を生じやすいので、ウイルスRNAの検出はもっぱら血清試
料について行われている。血清および組織試料中のウイルス蛋白抗原の信頼でき
る検出方法は依然として存在しない。
【0005】 HCVの複製部位はまだ十分に解明されていない。当該ウイルスは肝細胞中で
複製するということが一般的に受け入れられているが、リンパ組織のごとき他の
組織中での複製についてはまだかなり議論の余地がある。それゆえ、細胞中のウ
イルス蛋白またはウイルス自体を検出するための信頼できる方法により、この問
題が解決されるかもしれない。
【0006】 細胞中のウイルス蛋白の検出は、ウイルス蛋白に特異的に結合し、天然のHC
V蛋白抗原(すなわち、HCV感染後に宿主により発現される抗原)を特異的に
認識しうる抗体が無かったことにより妨げられていた。結果として、現在に至る
まで、宿主細胞中のウイルスHCV蛋白の存在を示すことに関連した研究はごく
わずかしかなかった(調査するにはGuido and Thung, 1996参照)。そのうえ、 宿主由来の抗体はこれらの研究の多くに使用されていた。しかしながら、宿主由
来の抗体を含む調合物は容易に再生産できず、これらの調合物は自己免疫抗体な
らびに他の既知もしくは未知抗原に対する抗体により汚染される可能性がある。
対照的に、組み換え抗体で免疫した動物において産生された抗体は所望の特異性
を有することが知られている。再生産可能な品質を得るためにはモノクローナル
抗体も同様に好ましい。さらに、良好な品質の抗原を得るためには、HCVのエ
ンベロープ蛋白は哺乳動物発現系により産生される必要がある。現在、この発現
条件は理解できない問題を含んでいる。それゆえ、患者の組織標本中のHCVエ
ンベロープ抗原を検出するのに使用できたモノクローナル抗体はごくわずかしか
記載されていない。これらの抗体はE1のN末端領域、すなわちアミノ酸(aa
)192−226(Hiramatsu et al., 1992; Kaito et al., 1994)、あるいは
E2のC末端ドメイン、すなわちaa 451−715(Sansonno et al., 199
7a, 1997b)に指向されていた。しかしながら、これらの刊行物ならびにGuidoお
よびThung (1996)によるレビューおよびLiang (1996)によるレビューから、血清
および組織試料中の天然HCV蛋白抗原の効果的かつ常套的な検出を可能にする
十分に特徴づけられた抗体に対する必要性がやはりあるということが明らかであ
る。この必要性は、Driesおよび共同研究者(1999)による研究によって、最近確 認された。Driesのグループは、肝臓生検試料においてHCV RNAを検出する
ことができたので、HCV抗体陽性で血清RNA陰性である個体の61%がHC
Vのキャリヤであることを証明したが、抗体のパネルを用いる免疫組織化学によ
ればこれらの症例の3分の1が検出可能であるに過ぎなかった。よって、肝臓生
検におけるHCV抗原の常套的な検出はやはり感度不足である。また、血清また
は血漿のごとき体液中のウイルス抗原の検出は同じ問題により妨げられている。
現在に至るまで、これらの体液中のコア抗原の検出を可能にする手法はわずかに
1つだけ記載されているに過ぎない。しかしながら、その方法では、コア蛋白を
検出するためには試料中に存在するコア蛋白を水酸化ナトリウムを用いて完全に
変性させることを必要とする(Kashiwakuma et al., 1996)。
【0007】 それゆえ、まとめると、抗体にアクセス可能で、組織または体液試料中の抗体
の検出を可能にする新たな特異的HCVエピトープの同定が緊急に必要である。
HCVエンベロープ蛋白は、かかるエピトープを見出すための候補標的と推定さ
れる。なぜなら、これらの蛋白はすべての生物学的試料:体液、ウイルス膜上、
ならびに感染初期段階(すなわち、ウイルス侵入段階)から完全な複製サイクル
に至るまでの細胞に存在するはずだからである。しかしながら、これらのエンベ
ロープ蛋白は非常に変化しやすいので、異なる遺伝子型のHCVに対して高い交
差反応性を有する抗体が必要である。よって、かかるエピトープの同定およびH
CVの配列変種に対して高い交差反応性を有する抗体の検索について検討すべき
である。
【0008】 本願は、HCVのエンベロープ蛋白中の特定のエピトープに対して指向される
特異的モノクローナル抗体に関し、該抗体は患者の組織標本中のHCV抗原を検
出しうるものである。全部で2つのかかるエピトープ、および対応抗体が見出さ
れた。それらのうち1つはエンベロープ蛋白E1のC末端領域(aa227−3
83)中にあり、もう1つはE2のN末端超可変領域(HVR)(aa384−
450)中にある。後者の領域、より詳細には領域395−415は超可変領域
であると考えられているが、驚くべきことに我々は、E2のHVRの種々の既知
配列と反応する抗体を特徴づけた。
【0009】 発明の目的 HCVに関する信頼できる診断方法、信頼できるワクチンおよび有効な治療薬
を緊急に開発する必要があることは、文献から明らかである。また、HCVが混
入した血液製品の高感度かつ選択的なスクリーニング法ならびにHCVを培養す
るための改良された方法が必要である。動物またはインビトロ法において、ある
いはその天然宿主においてウイルスを検出できる新たな抗体は、有効な診断ツー
ルおよび治療薬の設計を促進する可能性がある。この点において、本発明は、種
々の組織または細胞におけるHCV抗原の検出に使用できる、E1またはE2−
HVRに対して指向されたモノクローナル抗体に関する驚くべき知見に基づく。
これらの組織は肝臓のみならず、血液試料由来の細胞も包含する。それゆえ、本
発明は、E1蛋白の主要部分(C末端)、およびE2蛋白のN末端領域をカバー
するHCVエンベロープ蛋白領域aa227−450に特異的に結合する抗体の
提供および使用を目的とする。これらの抗体は天然HCV蛋白抗原の検出を可能
にし、天然HCV蛋白抗原検出キットの製造に使用できる。完全なE1蛋白がa
a192−383に対応し、完全なE2蛋白がaa384−747に対応するこ
とが明らかとなっている(Major and Feinstone, 1997; Maertens and Stuyver,
1997参照)。
【0010】 より詳細には、本発明は、以下のエピトープ: HCV E1蛋白のaa307−326(配列番号:30) HCV E2蛋白のaa395−415(配列番号:31) の少なくとも1つに特異的に結合する、上で定義した抗体の提供および使用を目
的とする。
【0011】 そのうえ、本発明は、モノクローナル抗体である上で定義した抗体の提供およ
び使用を目的とする。この点において、本発明は、受託番号98031215ま
たは98031214としてECACCに寄託されたハイブリドーマにより分泌
されるモノクローナル抗体の提供および使用を目的とする。
【0012】 本発明は、上で定義した抗体の機能的に等価な変種またはフラグメント、なら
びにそれらの変異体、あるいは配列番号:30および31との同様の反応性を示
す分子(ファージまたは他のライブラリーから得られるような)の提供および使
用を目的とする。 さらに、本発明は、HCV蛋白抗原の検出を可能にし、天然HCV蛋白抗原検
出キットの製造に使用できる、HCV E1蛋白(aa227−383)または HCV E2 N末端超可変領域(aa384−450)に特異的に結合するモノ
クローナル抗体を分泌するハイブリドーマ細胞系の提供および使用を目的とする
。より詳細には、本発明は、受託番号98031215または98031214
を有するECACC寄託物に対応するハイブリドーマ細胞系の提供および使用を
目的とする。
【0013】 さらにそのうえ、本発明は、天然HCV蛋白抗原の検出方法を提供し、該方法
は、 HCV蛋白抗原を含む可能性のある試験試料を、上で定義した抗体または該
抗体の機能的に等価な変種もしくはフラグメントと接触させて抗体−抗原複合体
を形成させ、次いで、 該抗原−抗体複合体を適当なマーカーを用いて調べる ことを含む。
【0014】 より詳細には、本発明は、上で定義した方法であって、該試験試料が末梢血液
細胞のごときヒト細胞、または肝臓組織のごときヒト組織を含むものである方法
を提供することを目的とする。
【0015】 最後に、本発明は、天然HCV蛋白抗原を検出するためのアッセイキットの提
供を目的とし、該キットは 上で定義した抗体、または該抗体の機能的に等価な変種もしくはフラグメン
ト、および 試験試料中のHCV蛋白抗原と該抗体または該抗体の機能的に等価な変種も
しくはフラグメントとの間に形成される複合体を調べることのできる適当なマー
カー を含む。 本発明のすべての目的は、後で示す具体例に合致したものと考えられる。
【0016】 表の簡単な説明 表1は、本願のすべてのペプチドの配列を示す。 表2は、E2中の超可変ドメインの種々の配列に対するIGH 222の交差 反応性を示す。すべてのペプチドをビオチン化し、ストレプトアビジン被覆マイ
クロタイタープレートに結合し、IGH 222と反応させた。
【0017】 発明の詳細な説明 本明細書記載の本発明は、すでに公表された研究および係属中の特許出願に源
を発するものである。例えば、かかる研究は科学文献、特許または係属中の特許
出願からなる。すでに引用され、あるいは以下に引用されるこれらの刊行物およ
び出願のすべてを、参照により本明細書に一体化させる。
【0018】 ウイルス蛋白に特異的に結合し、天然HCV蛋白抗原(すなわち、HCV感染
後に宿主により発現される蛋白抗原)を認識できる抗体の欠如によりウイルス蛋
白の検出が妨げられてきたことは明らかである。本発明は、HCVエンベロープ
蛋白上の2つの新たなエピトープを見出したことに基づくものであり、これらの
エピトープに対して指向された抗体を用いることにより、それらは宿主由来の生
物学的試料中の天然HCV蛋白抗原を常套的に検出することを可能にするもので
ある。よって、本発明は、天然HCV蛋白検出キットの製造のためのHCV E 1蛋白のC末端領域(aa227−383)またはHCV E2蛋白のN末端領 域(aa384−450)に特異的に結合する抗体の使用に関する。用語「HC
V E1蛋白のC末端領域(aa227−383)またはHCV E2蛋白のN末
端領域(aa384−450)に特異的に結合する抗体」は、C型肝炎ウイルス
粒子または該ウイルス粒子由来の分子に、より詳細にはE1蛋白のC末端領域お
よびE2蛋白のN末端領域に結合するポリクローナルまたはモノクローナル抗体
をいう。HCVウイルスの「エンベロープ領域」、および「HCV E1蛋白の C末端領域(aa227−383)またはHCV E2蛋白のN末端領域(aa 384−450)」は当業者によく知られた領域である(Wengler, 1991; Major
and Feistone, 1997; Maertens and Stuyver, 1997)。
【0019】 用語「結合」は、本発明抗体が物理的にHCV蛋白に連結されることを示す。
詳細には、抗体がHCVエンベロープ蛋白に特異的に結合することを示し、HC
Vの他の成分または他の蛋白との交差反応が実質的にないことを意味する。結合
、ELISAおよびRIA型のアッセイまたは競合アッセイのごとき当該分野で
知られた方法またはアッセイキットにより、HCV蛋白への抗体の結合を示すこ
とができる(例えば、Current protocols in immunology参照)。抗体に結合す るHCVエンベロープ蛋白の領域は連続した配列から構成されている必要はない
ことが明らかなはずである。
【0020】 本明細書の用語「モノクローナル抗体」は、均一な抗体集団を有する抗体組成
物をいう。該用語は抗体の種または起源を限定するのもではなく、作成方法によ
り限定されるものでもない。さらに、用語「抗体」は、免疫グロブリンのフレー
ムワーク領域の少なくとも一部分がヒト免疫グロブリン配列に由来するヒト化抗
体および米国特許第4946778号に記載されたような1本鎖抗体ならびに元
の抗体の抗原結合機能および特異性を保持しているFab、F (ab)2、Fvおよび
他のフラグメントのごとき抗体フラグメントをいう。Lorreらの欧州特許出願第 97870092.0に記載されたような、元の抗体の抗原結合機能および特異
性を保持している2価抗体、3価抗体、4価抗体も用語「抗体」に含まれる。本
発明の抗体は天然HCV蛋白抗原の検出方法において使用できることが明らかな
はずである。
【0021】 用語「試験試料」は、血清、血漿、唾液、粘膜、脊髄液または生検のごとき宿
主から得られた試料をいう。この点において、用語「試験試料」および「生物学
的試料」を混用する。用語「生検」は、特に、細胞含有試料、とりわけヒト細胞
含有試料をいう。そのうえ、後者の用語は末梢血細胞のごとき液体組織由来の試
料、あるいは肝臓組織のごとき個体組織由来の試料もいう。生検に基づいて抗原
検出を行う場合、用語「in situ検出」を使用する。
【0022】 用語「天然HCV蛋白抗原検出キット」は、当業者に知られたいずれかの方法
によりHCV蛋白抗原の検出、好ましくはHCV E1蛋白のC末端領域(aa 227−383)またはHCV E2蛋白のN末端領域(aa384−450) のそれらの天然または元の位置での検出、好ましくは試験試料中に存在する抗原
の検出を行うためのキットをいう。他の場合において、この用語は、本発明の抗
体の結合によりHCV E1蛋白のC末端領域(aa227−383)またはH CV E2蛋白のN末端領域(aa384−450)のそれらの天然宿主または 組織における存在を可視化することをいう。検出キットは以下の成分を含む: (i)適当な場合には、試験試料の単離手段 (ii)可能ならば、細胞を透過性にする溶液 (iii)本明細書記載の抗体、あるいはその機能的に等価な変種またはフラ
グメント (iv)可能ならば、二次抗体および三次抗体、 (v)可能ならば、インキュベーションおよび/または洗浄バッファー、 (vi)可能ならば、染色溶液。 好ましくは、HCVエンベロープ蛋白のin situでの検出に該キットを使用す る。
【0023】 天然宿主細胞または組織は、いずれの宿主細胞またはいずれの宿主種由来の組
織であってもよい。特に、天然宿主細胞は末梢血細胞をいい、天然組織は肝臓組
織をいう(本明細書の実施例の部分参照)。天然宿主は、とりわけ、ヒトをいう
が、非ヒト霊長類または他の哺乳動物をいうこともある。 より詳細には、本発明は、下記エピトープ:HCV E1蛋白のaa307− 326およびHCV E2蛋白のaa395−415の少なくとも1種に特異的 に結合する抗体に関する。これらの抗体は、the European Collection of Cell
Cultures (ECACC), Centre for Applied Microbiology & Research, Salisbury,
Wiltshire SP4 OJG, U.K. (Tel: +44 1980 612512; fax: +44 1980 611315)に 1998年3月13日に寄託され、以下の受託番号:98031215[(エピ
トープaa395−415(配列番号:31)に結合するmAb IGH 222
を分泌するハイブリドーマ17H10F4D10に関して)]ならびに9803
1214[(エピトープaa307−326(配列番号:30)に結合するmA
b IGH 207を分泌するハイブリドーマ14H11B2に関して)]を付与
されたハイブリドーマにより分泌される。この点において、該エピトープの部分
に結合する抗体も本発明の一部であることが明らかなはずである。例えば、それ
ゆえ、下記エピトープ: aa307-311, aa308-312, aa309-313, aa310-314, aa311-315, aa312-316, aa312-
317, aa313-318, aa314-319, aa315-320, aa316-321, aa317-322, aa318-323, a
a319-324, aa320-325, aa321-326, aa307-312, aa308-313, aa309-314, aa310-3
15, aa311-316, aa312-317, aa313-318, aa314-319, aa315-320, aa316-321, aa
317-322, aa318-323, aa319-324, aa320-325, aa321-326, aa 307-313, aa308-
314, aa309-315, aa310-316, aa311-317, aa312-318, aa313-319, aa314-320, a
a315-321, aa316-322, aa317-323, aa318-324, aa319-325, aa320-326, aa307-3
14, aa308-315, aa309-316, aa310-317, aa311-318, aa312-319, aa313-320, aa
314-321, aa315-322, aa316-323, aa317-324, aa318-325, aa319-326, aa307-31
5, aa308-316, aa309-317, aa310-318, aa311-319, aa312-320, aa313-321, aa3
14-322, aa315-323, aa316-324, aa317-325, aa318-326, aa307-316, aa308-317
, aa309-318, aa310-319, aa311-320, aa312-321, aa313-322, aa314-323, aa31
5-324, aa316-325, aa317-326, aa307-317, aa308-318, aa309-319, aa310-320,
aa311-321, aa312-322, aa313-323, aa314-324, aa315-325, aa316-326, aa307
-318, aa308-319, aa309-320, aa310-321, aa311-322, aa312-323, aa313-324,
aa314-325, aa315-326, aa307-319, aa308-320, aa309-321, aa310-322, aa311-
323, aa312-324, aa313-325, aa314-326, aa307-320, aa308-321, aa309-322, a
a310-323, aa311-324, aa312-325, aa313-326, aa307-321, aa308-322, aa309-3
23, aa310-324, aa311-325, aa312-326, aa307-322, aa308-323, aa309-324, aa
310-325, aa311-326, aa307-323, aa308-324, aa309-325, aa310-326, aa307-32
4, aa308-325, aa309-326, aa307-325, aa308-326, ならびに, aa395-399, aa396-400, aa397-401, aa398-402, aa399-403, aa400-404, aa401-
405, aa402-406, aa403-407, aa404-408, aa405-409, aa406-410, aa407-411, a
a408-412, aa409-413, aa410-414, aa411-415, aa395-400, aa396-401, aa397-
402, aa398-403, aa399-404, aa400-405, aa401-406, aa402-407, aa403-408, a
a404-409, aa405-410, aa406-411, aa407-412, aa408-413, aa409-414, aa410-4
15, aa395-401, aa396-402, aa397-403, aa398-404, aa399-405, aa400-406, aa
401-407, aa402-408, aa403-409, aa404-410, aa405-411, aa406-412, aa407-41
3, aa408-414, aa409-415, aa395-402, aa396-403, aa397-404, aa398-405, aa
399-406, aa400-407, aa401-408, aa402-409, aa403-410, aa404-411, aa405-41
2, aa406-413, aa407-414, aa408-415, aa395-403, aa396-404, aa397-405, aa3
98-406, aa399-407, aa400-408, aa401-409, aa402-410, aa403-411, aa404-412
, aa405-413, aa406-414, aa407-415,aa395-403, aa396-404, aa397-405, aa398
-406, aa399-407, aa400-408, aa401-409, aa402-410, aa403-411, aa404-412,
aa405-413, aa406-414, aa407-415, aa395-404, aa396-405, aa397-406, aa398-
407, aa399-408, aa400-409, aa401-410, aa402-411, aa403-412, aa404-413, a
a405-414, aa406-415, aa395-405, aa396-406, aa397-407, aa398-408, aa399-4
09, aa400-410, aa401-411, aa402-412, aa403-413, aa404-414, aa405-415, aa
395-406, aa396-407, aa397-408, aa398-409, aa399-410, aa400-411, aa401-41
2, aa402-413, aa403-414, aa404-415, aa395-407, aa396-408, aa397-409, aa3
98-410, aa399-411, aa400-412, aa401-413, aa402-414, aa403-415, aa395-408
, aa396-409, aa397-410, aa398-411, aa399-412, aa400-413, aa401-414, aa40
2-415, aa395-409, aa396-410, aa397-411, aa398-412, aa399-413, aa400-414,
aa401-415, aa395-410, aa396-411, aa397-412, aa398-413, aa399-414, aa40
0-415, aa395-411, aa396-412, aa397-413, aa398-414, aa399-415, aa395-412
, aa396-413, aa397-414, aa398-415, aa395-413, aa396-414, aa397-415, aa3
95-414 および 396-415 に結合する抗体も包含される。
【0024】 また本発明は、上記抗体の機能的に等価な変種もしくはフラグメントにも関す
る。用語「機能的に等価な変種もしくはフラグメント」は、元の抗体の抗原結合
機能および特異性を保持している、該抗体の当該分野で知られた変種もしくはフ
ラグメントをいう。
【0025】 より詳細には、この用語は、上記のごとく定義されたヒト化抗体および1本鎖
抗体ならびにFab、F (ab)2、Fv等のごとき抗体フラグメントをいう。上記の
ような2価抗体、3価抗体および4価抗体ならびにそれらの変異形態あるいはLa
dner, 1995; Maclennman, 1995およびCannon et al., 1996により記載されたフ ァージまたは他のライブラリーから得られるような配列番号:30および31に
対して類似の機能的結合反応性を示す分子をいう。実際、これらの著者らにより
記載されたペプチドは天然のHCV蛋白抗原の検出を可能にするものであり、本
発明の一部である。
【0026】 また本発明は、上で定義した抗体を分泌するハイブリドーマ細胞系に関する。
この点において、本質的にはKohler and Milstein (1975)に準じたmAbを得る
ためのハイブリドーマ法が当業者によく知られていることは明らかなはずである
。mAbが特異的に結合するエピトープのマッピングを、DeplaらのPCT/E P97/07268に記載された方法のごとき当該分野で知られた方法により行
うことができる。
【0027】 また本発明は、天然HCV蛋白抗原の検出方法にも関し、該方法は、 HCV蛋白抗原を含む可能性のある試験試料を、上で定義した抗体または該
抗体の機能的に等価な変種もしくはフラグメントと接触させて抗体−抗原複合体
を形成させ、次いで、 該抗原−抗体複合体を適当なマーカーを用いて調べる ことを含む。 好ましくは、該方法を、in situでのHCVエンベロープ蛋白の検出に使用す る。
【0028】 用語「該抗体−抗原複合体を適当なマーカーを用いて調べる」は、上記抗原−
抗体複合体を検出または可視化する、蛍光フローサイトメトリー、結合、ELI
SAおよびRIA型アッセイまたは競合アッセイのごとき当該分野で知られた方
法をいう(実施例の部分、Hertogs et al., 1993、およびMehta et alのWO93/04
084参照)。同様に、用語「適当なマーカー」は、Mehta et alのWO93/04084およ
びColigan et al., 1992に記載のマーカーのごとき当該分野で知られたマーカー
であって、上記抗原−抗体複合体を可視化させるものをいう。
【0029】 この点において、本発明は、天然HCV蛋白抗原を検出するためのアッセイキ
ットにも関し、該キットは、上で定義した抗体、または該抗体の機能的に等価な
変種もしくはフラグメント、および試験試料中のHCV蛋白と該抗体または該抗
体の機能的に等価な変種もしくはフラグメントとの間に形成された複合体を調べ
ることを可能にする適当なマーカーを含む。
【0030】 特に有利な具体例を示す下記実施例を参照することにより本発明を説明する。
しかしながら、これらの具体例は単なる説明であって、本発明を限定するものと
解してはならない。
【0031】 実施例 実施例1:E1およびE2に対するモノクローナル抗体の取得 MaertensらのPCT/EP95/03031に記載されたように、組み換えワ
クシニアウイルスにより発現されたE1の末端切断バージョン(aa192−3
26)およびE2の末端切断バージョン(aa384−673)でマウスを免疫
した。免疫後、マウスの脾臓細胞をミエローマ細胞系と融合させた。E1または
E2に対して特異的な抗体を分泌するハイブリドーマをELISAにより選択し
た。
【0032】 実施例2:モノクローナル抗体の選択 E1またはE2に対して指向された広範なモノクローナル抗体(全部で25種
、そのうち14種について詳細を調べた;これら14種はInnogenetics NV, Gen
t, Belgiumから得た)を、HCV患者の肝臓生検および対照(下記参照)におい
て天然HCV抗原の染色に関して評価した。凍結切片またはホルムアルデヒド固
定生検のいずれかに対して染色を行った(プロトコールに関しては、図面のリジ
ェンド参照)。3つのモノクローナル抗体のみが明確かつ特異的な染色を示した
。他のすべてのモノクローナル抗体は染色を示さないかまたは弱い染色を示し、
あるいは非特異的染色を示した。2種の異なる抗原染色パターンが明確に観察さ
れた。E2に指向されたモノクローナル抗体IGH 222は肝細胞を明確に染 色したが(図1)、E1に指向されたIGH 207およびIGH 210は肝臓
中に浸潤したリンパ球を染色した(図2aおよび2b)。IGH 207は肝細 胞も染色したが、IGH 222よりも程度が弱かった(図1と2aとを比較) 。この染色パターンは、5人の異なる患者の一連の生検により確認された。モノクローナル エンベロープ 染色パターン IGH 200 E1 陰性 IGH 201 E1 弱い IGH 202 E1 陰性 IGH 204 E1 弱い IGH 207 E1 リンパ球に対して強い陽性、肝細胞に 対して弱い陽性 IGH 209 E1 陰性 IGH 210 E1 リンパ球に対して陽性(ホルムアルデヒド 固定後にのみ観察された) IGH 212 E2 弱い IGH 214 E2 陰性 IGH 215 E2 陰性 IGH 216 E2 陰性 IGH 219 E2 陰性 IGH 221 E2 陰性 IGH 222 E2 肝細胞に対して強い陽性
【0033】 実施例3:末梢血細胞中のウイルスエンベロープ抗原の検出を可能にするモノク
ローナル抗体の同定 肝臓中のリンパ球浸潤物をHCVエンベロープ抗原に関して染色できたという
知見を得たので、末梢血単核細胞についても調べることにした。細胞内染色を可
能にするために、末梢血細胞をサポニンで透過性にし、その後、モノクローナル
抗体IGH 201または207(E1に指向され、それぞれ、肝臓生検に対し て弱い陽性および強い陽性を示す)と反応させた。最後に、二次FITC−標識
抗体を用いる蛍光セルソーターで反応性をチェックした。肝臓中のリンパ球浸潤
物をすでに染色しているIGH 207は高い特異性を示した。このモノクロー ナル抗体を用いると、バックグラウンド染色はほとんど検出されず、5人のうち
4人の患者が明確に陽性染色となった(図3)。やはりE1に指向された第2の
モノクローナル抗体IGH 201(配列番号:29に結合する;ECACC受 託番号:98031216)は高いバックグラウンドを生じたが、図4に示す棒
グラフからわかるように5人の患者のうち5人において細胞内E1が検出され、
対照試料と比較して蛍光強度の強い細胞の明確な下位集団が示された。
【0034】 実施例4:E1またはE2に対する反応性モノクローナル抗体のマッピング 抗体を生じさせたE1およびE2蛋白をスキャンするペプチドを用いて、全部
で14種のモノクローナル抗体をそれぞれのエピトープにマッピングした。これ
らのペプチドはビオチン化され、ストレプトアビジン結合マイクロタイタープレ
ートに結合させ、次いで、モノクローナル抗体と反応させた。陽性対照として、
組み換えエンベロープ蛋白をチェックした。 各モノクローナル抗体について、2つの重複ペプチドにより画定される特異的
エピトープ領域に対する反応性を決定した(配列の詳細については表I参照)。 ペプチド aa 領域 反応性モノクローナル V1V2 192-226 IGH 201, 204, 202, 200 V2V3 212-244 IGH 201, 204, 202, 200 V3V4 230-263 HR 261-290 V5C4 288-327 IGH 207, 210, 209 C4V6 307-340 IGH 207, 210, 209 組換え型 192-326 IGH 201, 207, 210, 204, 202, 200, 209 HVR I 384-415 IGH 222, 215 HVR1/C1a 395-428 IGH 222, 215 C1a 413-447 C1b 430-467 HVRII 460-487 IGH 212, 214, 221 C2a 480-513 IGH 219, 216 C2b 500-530 V3-C3 523-566 V4 561-590 C4a 578-627 C4b 621-648 C4c 641-673 組換え型 384-673 IGH 222, 215, 212, 214, 221, 219, 216 IGH 201に対するエピトープを、領域212−226(配列番号:29 )と決定することができ、IGH 210に対しては307−326(配列番号 :30)と、IGH 222に対しては395−415(配列番号:31)と決 定できる。IGH 201のアミノ酸領域はむしろHCVのE1蛋白の可変領域 であり、HCVのin situ検出に関連してすでに報告されている(Hiramatsu et
al., 1992、Kaito et al., 1994)。しかしながら、我々の研究によれば、この 抗体での肝臓生検染色が陰性であり、末梢血リンパ球に対する染色がかなりのバ
ックグラウンドを示したので、このエピトープに指向された抗体はHCVのin s
itu検出にはむしろ不適であることが明らかである。対照的に、IGH 207お
よびIGH 210はE1の完全に保存された領域(Maertens and Stuyver, 199
7)を認識する。モノクローナル抗体IGH 222は、E2のN末端超可変ドメ
インの部分であるE2の一領域を認識し、HCVのin situ検出に非常に適して いることがわかった。
【0035】 実施例5:可変のエピトープに対する交差反応性の決定 E2の種々のN末端超可変エピトープの配列に由来するさらなるシリーズのペ
プチドを用いて、IGH 222をさらに特徴づけた。表2はこれらの実験をま とめたものである。この表から、このモノクローナル抗体は数種の配列と反応す
るが、他のいくつかのものとは反応しないと結論できる。IGH 222により 認識されない他の配列に対してより良い反応性を持った、このエピトープに対す
るさらなる抗体を当業者が得るには、このエピトープで十分であることがわかる
。かかる配列は、例えば、#490、940、884、484および494のペ
プチドであるが、aa395−415間の領域にある他の配列に対してはIGH
222が反応しない可能性があることがわかる。
【0036】 これらの実施例から、モノクローナル抗体IGH 201、207、210お よび222により認識されるエピトープは結合抗体が容易に近接可能であり、肝
臓生検および末梢血細胞における抗原の検出を可能にするということが明らかで
ある。モノクローナル抗体IGH 201、207、210および222の特性 はむしろユニークなものである。なぜなら、同じエピトープに指向された他のモ
ノクローナル抗体は高いバックグラウンドを生じ、特異的染色をしなかったから
である。例えば、モノクローナル抗体IGH 207、209および210はす べて同じエピトープを認識するが、IGH 209はすべての細胞タイプにおい てE1抗原を染色できず、一方、IGH 210はリンパ球のみを染色し、IG H 207はリンパ球および肝細胞の両方を染色する。本発明を用いると、天然 のHCV蛋白抗原の検出に使用できる広範な抗体を当業者が製造することが可能
になるはずである(性質としてはポリクローナルまたはモノクローナルいずれか
ものを種々の種において)。
【0037】 一定のエピトープに対する一連の抗体を製造することの必要性は、抗体の挙動
が、認識されるエピトープのみならずエピトープに対する親和性、溶解度、イソ
タイプ、および抗体が生成される種のごとき二次的な特性によっても決定される
という事実を反映する。それぞれの適用例に関し、異なる二次的特性を有する抗
体が必要であるかもしれない。よって、かかる広範な抗体の製造により、IGH
201、207、210および222のように類似の特性を有する抗体のいくつ
かを同定でき、すなわち、宿主の生物学的試料中におけるHCVエンベロープ蛋
白の存在が明らかになるであろう。実際、これらのエピトープが、宿主中で発現
されたようなHCVエンベロープ蛋白に明らかに近接可能であるという知識は、
本明細書に示したようなin situのみならず溶液中(例えば、血漿または血清中 )でこれらの抗原を検出するアッセイを開発するのに必要な情報を提供する。モ
ノクローナル抗体IGH 201、207、210または222、あるいは同じ エピトープに対して生成したが可溶性抗原の検出に最適な特徴を有する他の抗体
を、可能ならば他の抗体と組み合わせて用いて、かかるアッセイを開発すること
もできる。
【0038】 文献一覧 Cannon, E., Ladner R., and McCoy D. Phage-display technology. IVD Te
chnology 1996, Nov/Dec. Current protocols in immunology. Eds Coligan J., Kruisbeek A., Margu
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ected patients with cryoglobulinemic membranoproliferative glomeruloneph
ritis. Hepatology 1997: 25: 1237-1244.
【0039】
【表1】
【表2】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、HCV患者の肝臓生検において、モノクローナル抗体I
GH 222により明らかとなったE2抗原の染色を示す。新鮮凍結材料の4μ m厚クリオスタット切片について、3工程の間接的イムノ−ペルオキシダーゼ法
を用いる免疫組織化学的方法を行った(液体窒素で冷却したイソペンタン中で肝
臓生検を即時凍結し、使用するまで−70℃保存した)。モノクローナル抗体I
GH 222(精製IgG1:10ng/μl)とともに切片を4℃で一晩インキ
ュベーションした。二次抗体および三次抗体はそれぞれ、ペルオキシダーゼ抱合
ウサギ抗マウスおよびペルオキシダーゼ抱合ブタ抗ウサギIgGからなっていた
(いずれもDakopatts, Copenhagen, Denmarkから得た;使用希釈率はそれぞれ1
/50および1/100)。各インキュベーションを室温で30分行い、次いで
、リン酸緩塩衝化セイライン,pH7.2セイライン,pH7.2を3回交換す
ることにより洗浄した。0.05% 3−アミノ−9−エチル−カルバゾールお よび0.01% H22を含有する100mM酢酸塩バッファー(pH5.2) 中で15分インキュベーションすることにより反応生成物を発色させ、免疫反応
部位を明赤色に染色した。ヘモトキシリンで切片を対比染色した。対照(示さず
)は、一次抗体と類似のイソタイプの無関係なモノクローナル抗体、あるいは発
色物質のみからなっていた。これらの対照は一貫して陰性であった。写真は25
倍に拡大したものを示す。最も濃い染色は肝細胞のみの中にHCV抗原が存在す
ることを示す(矢印参照)。
【図2A】 図2Aは、HCV患者の肝臓生検において、モノクローナル抗
体IGH 207により明らかとなったE1抗原の染色を示す。行った手順は、 モノクローナル抗体濃度が30ng/μlであったことを除いて、図1で説明し
たのと同じである。写真は10倍に拡大したものを示し、リンパ球浸潤物中の細
胞の染色が優勢である。最も濃い染色は、肝細胞および浸潤リンパ球中のHCV
抗原の存在を明らかにする(矢印参照)。
【図2B】 図2Bは、HCV患者の肝臓生検において、モノクローナル抗
体IGH 210により明らかとなったE1抗原の染色を示す。肝臓生検をホル ムアルデヒドで固定し、パラフィン中に包埋した。熱(マイクロウェーブ法)お
よびプロテアーゼ消化により切片を前処理した。抗体濃度は6ng/μlであっ
た。写真は、肝細胞の中の明確に染色された単離単核細胞を示し(矢印)、肝細
胞はこのモノクローナル抗体では染色されない。
【図3】 図3は、末梢血単核細胞中の細胞内E1抗原の、モノクローナル
抗体IGH 207により明らかにされた染色を示す。末梢白血球(0.5x1 06個)を200μlのPBS−0.1%サポニンに懸濁し、2μgのIGH 2
07を添加し、4℃で25分間反応させた。3mlのPBS−0.1%サポニン
で細胞を3回洗浄し、次いで、PBS−0.2% NaN3で3回洗浄した。最後
に、細胞を250μlのPBS−0.2% NaN3に再懸濁し、フローサイトメ
トリーにより分析した。単核細胞フラクション(右欄)に対してゲイティング(
gating)した後、蛍光をプロットした(左欄)。試料1〜5はHCV慢性キャリ
ヤ由来であり、試料6は健康血液キャリヤ由来である。左欄は単核細胞フラクシ
ョンに対するゲイティングの例(試料2および6)を示し、右欄はこれらの単核
細胞において見出された蛍光を示す。対照試料はこのモノクローナル抗体では全
く染色されないが、患者4(弱いシグナルが得られた)を除くすべてのHCV患
者において著しい陽性シグナルが存在する。
【図4】 図4は、末梢血単核細胞中の細胞内E1抗原の、モノクローナル
抗体IGH 201により明らかとなった染色を示す。当該方法は図3について 説明したのと同様であった。試料7〜11はHCV慢性キャリヤ由来であり、試
料12は健康血液キャリヤ由来である。左欄は単核細胞フラクションに対するゲ
イティングの例(試料7および12)を示し、右欄はこれらの単核細胞において
見出された蛍光を示す。対照試料は濃いバックグラウンド染色を示すが、元の試
料における反応は、検出できる2つの集団に基づいて容易に区別することができ
る。該2つの集団とは、対照と同様に染色される集団ならびに対照には見られな
い強い染色を示す第2の集団である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C12N 15/02 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12N 5/00 B C12R 1:91) 15/00 C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 マリー−アンジュ・ビュイス ベルギー、ベー−9820メルセン、エドモン ト・ロンセストラート23番、ブルフ Fターム(参考) 4B024 AA01 AA14 BA33 BA51 GA05 HA15 4B064 AG27 AG33 CA10 CA20 CC24 DA03 DA15 4B065 AA92X AA96Y AB05 CA24 CA25 CA45 CA46 4H045 AA10 AA11 AA30 CA02 DA76 DA86 EA29 EA31 EA53 FA72

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然HCV蛋白抗原検出キットを製造するための、HCV E1蛋白のC末端領域(aa227−383)またはHCV E2蛋白のN末端 領域(aa384−450)に特異的に結合する抗体の使用。
  2. 【請求項2】 該抗体が下記エピトープ: HCV E1蛋白のaa307−326(配列番号:30) HCV E2蛋白のaa395−415(配列番号:31) のうち1つに特異的に結合するものである、請求項1記載の抗体の使用。
  3. 【請求項3】 該抗体がモノクローナル抗体である請求項1または2のいず
    れかに記載の抗体の使用。
  4. 【請求項4】 該抗体が受託番号98031214または98031215
    を有するECACC寄託物により分泌されるものである、請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載の抗体の使用。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の抗体の機能的に等価な
    変種もしくはフラグメントの使用。
  6. 【請求項6】 受託番号98031214を有するECACC寄託物により
    分泌されるモノクローナル抗体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の抗体の機能的に等価な変種もしくはフラグメ
    ント。
  8. 【請求項8】 受託番号98031214を有するECACC寄託物である
    ハイブリドーマ細胞系。
  9. 【請求項9】 HCV蛋白抗原を含む可能性のある試験試料を、請求項1な
    いし4のいずれかに記載の抗体または該抗体の機能的に等価な変種もしくはフラ
    グメントと接触させて抗体−抗原複合体を形成させ、次いで、 該抗原−抗体複合体を適当なマーカーを用いて調べる ことを含む、天然HCV蛋白抗原の検出方法。
  10. 【請求項10】 該試験試料がヒト細胞または組織を含むものである請求項
    9記載の方法。
  11. 【請求項11】 該ヒト細胞が末梢血細胞である請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 該ヒト組織が肝臓組織である請求項10記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし4のいずれかに記載の抗体または該抗体の
    機能的に等価な変種もしくはフラグメント、および 試験試料中のHCV蛋白抗原と該抗体または該抗体の機能的に等価な変種もし
    くはフラグメントとの間に形成された複合体を調べることを可能にする適当なマ
    ーカー を含む、天然HCV蛋白抗原を検出するためのキット。
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