JPH05344899A - C型肝炎ウイルス外被タンパク質の産生法 - Google Patents

C型肝炎ウイルス外被タンパク質の産生法

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JPH05344899A
JPH05344899A JP4152487A JP15248792A JPH05344899A JP H05344899 A JPH05344899 A JP H05344899A JP 4152487 A JP4152487 A JP 4152487A JP 15248792 A JP15248792 A JP 15248792A JP H05344899 A JPH05344899 A JP H05344899A
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hepatitis
protein
cells
virus
gly
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Tatsuo Miyamura
達男 宮村
Izumi Saito
泉 斎藤
Zenji Matsuura
善治 松浦
Yoshikazu Honda
喜員 本多
Makoto Seki
誠 関
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KOKURITSU YOBOU EISEI KENKYUSHO
National Institutes of Health NIH
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KOKURITSU YOBOU EISEI KENKYUSHO
National Institutes of Health NIH
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 C型肝炎ウイルス外被タンパク質をコードす
るDNA断片を含有する発現ベクターで形質転換された
形質転換体を培養し、細胞外にC型肝炎ウイルス外被タ
ンパク質を産生させる方法。 【効果】 C型肝炎ワクチン、診断用抗原として利用で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、C型肝炎ウイルスゲノ
ムから翻訳される外被タンパク質の産生法に関し、さら
に詳しくは、C型肝炎ウイルス(以下HCVという)遺
伝子にコードされるタンパク質であって、ワクチン及び
抗HCVエンベロープタンパク質抗体を検出するための
診断薬としての利用が期待される第一番目のエンベロー
プタンパク質(以下E1と略す)と呼ばれる糖タンパク
質の産生法に関する。
【0002】
【従来の技術】1988年米国カイロン社によって、従
来非A非B型肝炎ウイルスと呼ばれて来た新種のヒト肝
炎ウイルス一つがクローニングされ、HCVと命名さ
れ、その遺伝子断片がコードするペプチドとヒト・スー
パーオキシド・ジスムターゼ(SOD)を組換え酵母で
産生させた融合蛋白(C100−3)がC型肝炎診断薬
として開発され、輸血後肝炎の71%、散発性肝炎の5
8%が該抗体陽性であることが明かとなった〔サイエン
ス(Science), 244,359−362,362−36
4,(1989)〕。
【0003】すなわち、従来主としてウイルスで汚染さ
れた輸血または血液製剤により感染すると考えられてい
たC型肝炎が散発的にも発生することが明らかとなった
のである。このことは、C型肝炎の予防にワクチンによ
る免疫が有効である事を強く示唆している。
【0004】その後、日本人の患者血清由来のHCV遺
伝子がクローニングされ、日本で流行しているHCV
は、カイロン社が得たものと似ているが明かに異なる配
列からなる日本株であることが判明した〔蛋白質 核酸
酵素,36,1679−1691,(1991)〕
が、米国株との抗原性の相違は明確となっておらず、こ
れまでの所アミノ酸配列の多様性にもかかわらず、C型
肝炎ウイルスの血清型は一つであると考えられている。
【0005】上記C100−3抗体測定系は、検出率及
び検出感度が低く、現在第二世代の診断薬としてコア、
NS3、NS5領域等のタンパクの混合物がより有効な
検出用抗原として使用されているが、未だ個々のウイル
スタンパクに対する抗体測定系は確立されておらず、新
たな診断薬、診断法が期待されている。また、C型肝炎
を予防するワクチンや治療する薬もまったく開発されて
いない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、C型肝炎の発症を予防するワクチン及び新たな診断
薬を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、C型肝
炎ウイルスの外被タンパク質をコードするDNA断片を
含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体を培
養し、細胞外に産生するC型肝炎ウイルス外皮タンパク
質を取得することにより達成できる。類似の遺伝子構成
を持つペスチウイルスあるいはフラビウイルスの例から
推定して、C型肝炎ウイルスの外被タンパクが感染防御
抗体を誘導すると考えられ、また該タンパク質に対する
抗体を検出することによりC型肝炎患者の病状を判定す
る新規なC型肝炎診断薬とすることができると推定され
る。従って、本発明の目的は上記方法、特に、E1領域
由来のタンパク質を、好ましくは昆虫細胞叉は動物細胞
産生タンパク質として高率に発現させることにより達成
できる。
【0008】ところで、E1領域由来のタンパク質は細
胞膜結合型糖タンパク質であり、一般に組換え体では発
現量が少ない、細胞からの精製が困難、等の理由でこの
領域の抗原蛋白質をワクチンあるいは診断薬として使用
することは困難と考えられていた。本発明者の一部も既
に該タンパク遺伝子cDNAを昆虫細胞及び動物細胞で
発現させたが、産生量が少なく精製は困難であった〔ジ
ャーナル オブ ビロロジー(J. Virol.),66,142
5−1431,(1992)〕。さらに一般に知られて
いる、膜タンパク質C末端アンカー領域を切断し、目的
のタンパク質を細胞外に分泌発現させることにより発現
精製効率を高める方法〔サイエンス(Science),238
1704−1707,(19−87)〕も試みたが効果
はなかった。しかしながら、本発明者らは、E1領域の
C末端アンカー領域と中央部の疎水性領域を欠失させた
cDNAを昆虫細胞あるいは動物細胞で発現させると、
E1タンパク質が、予想外にも高率に細胞外に分泌発現
することを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】本発明のE1タンパク質は、HCV遺伝子
にコ−ドされるタンパク質であり、第一番目の外被タン
パク質とよばれる領域のタンパク質であって、例えば、
配列表の配列番号1および2に示すようなものである。
このようなタンパク質において、一部のアミノ酸を除
去、挿入、修飾あるいは追加する等の改変を行って得ら
れるタンパク質も、それがヒトに対する免疫原性やC型
肝炎患者血清との反応性を損なわない限り、本発明に包
含されるものであることは、いうまでもない。
【0010】〔1〕配列表の配列番号1に示すC型肝炎
患者血清由来cDNAクローンを得る方法と該クローン
の塩基配列を決定する方法 配列表の配列番号1に示す塩基配列で表される、E1タ
ンパク質をコードする遺伝子またはDNA断片は、例え
ば、次のような方法によって得られる。
【0011】このHCVは、血清中に微量しか存在しな
い上、遺伝子がRNAであり、従来のcDNAクローニ
ング法であるOkayama-Berg法や、Gubler-Hoffman法を基
本とした方法でのクローニングには困難が予想されたの
で、少量の血清から変異の多い該遺伝子を確実にクロー
ニングするために、以下の方法によった。
【0012】即ち、後述の実施例1で示すようにC型肝
炎患者の血清から核酸を抽出する。該血清としては、通
常、オルソ社の検査キットでの測定値でODが3.5 以上
のものを使用するのが好ましいが、この値のものに限ら
れるわけではない。血清にはウイルスRNAのキャリア
としてトランスファーRNA(tRNA)を混ぜておく
のが好ましい。キャリアは必ずしもtRNAに限られる
ものではなく、ポリリボヌクレオシドであれば代用でき
る。ただし、tRNAを使用すればインタクトな長さを
もったtRNAが必要量存在するかどうかを電気泳動で
迅速に確認できる利点がある。またこの確認をすること
で、少なくとも、ウイルスRNAのキャリアとしてtR
NAを混合した段階以降において、ウイルスRNAの分
解があるかどうかを確認することができる。かかる核酸
からcDNAをクローニングする手段としては、Saiki
らの開発したポリメラーゼ チェイン リアクション法
〔(PCR法) ネーチャー(Nature)、324,12
6,(1986)〕を利用することが好ましい。まず、
ウイルスRNAを鋳型にして逆転写酵素を反応させる。
この時、使用するプライマーとしては、市販のランダム
プライマーでも良いし、下記配列番号3に示したプライ
マーAS1の様な塩基配列の合成DNAを用いても良
い。
【0013】 配列番号3 AS1; 5' CGGGATCCGG AGTAACTGCG 3' これらの配列で5’側の配列の数塩基を他の配列に変え
ても良いが、好ましくは5’側から10塩基以内の範囲
で数塩基内であれば良い、さらに好ましくは、5’側か
ら5塩基以内の範囲が良い。また、これらの配列で5’
側の配列の4から5塩基を欠如してもよいが、5’側か
ら数塩基の欠如が好ましい。また、8から12塩基程度
であれば5’側に任意の配列を付加してもよいが、好ま
しくは5から6塩基の付加、さらに好ましくは数塩基の
付加が良い。
【0014】PCR法は、具体的には、実施例1に記述
したような条件で実施される。このようにして得られた
第1鎖相補鎖DNA(1st cDNA)を鋳型にして実施
例1の様にPCR法を行い目的のDNA断片を得ること
ができる。このとき、PCRの条件は、適宜状況に応じ
て選択される。センスプライマーとしては、具体的に
は、例えば、次のようなものが挙げられる。
【0015】 配列番号4 S1; 5' CGCTGCAGAC CGTGCATCAT GAGCAC 3' これらの配列で5’側の配列の数塩基を他の配列に変え
ても良いが、好ましくは5’側から10塩基以内の範囲
で数塩基内であれば良い、さらに好ましくは、5’側か
ら5塩基以内の範囲が良い。また、これらの配列で5’
側の配列の4から5塩基を欠如してもよいが、5’側か
ら数塩基の欠如が好ましい。また、8から12塩基程度
であれば5’側に任意の配列を付加してもよいが、好ま
しくは5から6塩基の付加、さらに好ましくは数塩基の
付加が良い。
【0016】このようにして得られたDNA断片は、常
法によりクローニングベクター(例えば、pUC19)のクロ
ーニングサイトの1つ(例えば、SmaIサイト)に組
み込まれる。このDNA断片を持つプラスミドを用い
て、クローンの塩基配列を両鎖に関して決定する。塩基
配列の決定は、ジデオキシ法により、例えば7−デアザ
シークエンス キット(宝酒造社製)やデュポン社製蛍
光シークエンサージェネシス2000(GENESIS 2000)シス
テムを用いて、該キットのプロトコールに従って容易に
行うことができる。塩基配列が決定しにくい部位や、決
定しようとするDNA断片が約180塩基対以上ある場
合には、常法に従い、サブクローニングを行えばよい。
このようにして決定された、DNA断片の塩基配列から
推定されるタンパク質のアミノ酸配列は、配列表の配列
番号1に表される通りである。
【0017】〔2〕 〔1〕で得られたクローンにコー
ドされるポリペプチドの発現 大腸菌や真核生物用の発現ベクターに目的クローンを導
入する際、ベクター由来の開始コドンのフレームに合う
ようにすればよく、また、ベクター由来の開始コドンを
利用しない場合でも、該クローンの翻訳フレームに合う
ように5’側に開始コドンを付加してから発現ベクター
に導入すればよい。この場合の、該クローンの翻訳フレ
ームとは、例えば代表されるクローンとして示した配列
表の配列番号1において、アミノ酸一つに対して対応し
ている3つずつに分けられた塩基配列の枠組みのことで
ある。
【0018】本発明で用いる発現ベクターは、上記のよ
うにして得られたHCV由来のE1タンパク質をコード
するDNAを転写できる位置にプロモーターを含有して
いる。例えば、大腸菌、枯草菌等、微生物を宿主とする
ときは、発現ベクターは、プロモーター、リボゾーム結
合(SD)配列、HCV由来の組換えC型肝炎E1タン
パク質遺伝子、転写終結因子、及びプロモーターを制御
する遺伝子より成ることが望ましい。
【0019】プロモーターとしては、大腸菌、ファージ
等由来のもの、例えば、トリプトファン合成酵素(trp)
、ラクトースオペロン(lac) 、ラムダファージPL 、
PR 、T5 初期遺伝子P25、P26プロモーター等が挙げ
られる。また、これらは独自に設計された配列でも良
い。
【0020】リボゾーム結合配列としては、大腸菌、フ
ァージ等由来のものでも良いが、独自に設計された配列
を合成により作成した16SリボゾームRNAの3′末
端領域に相補的な配列を4塩基以上連続して持つコンセ
ンサス配列を持ったものでも良い。転写終結因子は必ず
しも必要ではないが、ρ非依存性のもの、例えばリポプ
ロテインターミネーター、trpオペロンターミネータ
ー、等を有している方が望ましい。
【0021】さらに、これらの発現に必要な因子の発現
プラスミド上での配列順序は、5′上流から、プロモー
ター、SD配列、HCV由来のE1タンパク質遺伝子、
転写終結因子の順に並ぶことが望ましい。
【0022】発現ベクターとしては、市販のpKK23
3−2(ファルマシア社製)等が使用できる。また、融
合タンパクとして発現させるには、発現ベクターpGE
Xシリーズ(ファルマシア社製)等が使用される。
【0023】宿主の形質転換法としては、以下の実施例
に示すように東洋紡績社のプロトコールに従うか、常法
に従って行うことができる。
【0024】形質転換体の培養は、モレキュラー クロ
ーニング(Molecular Cloning,1982)に記述の方法を参考
に行えばよい。培養温度は28℃から42℃程度であ
る。
【0025】またE1タンパク質の生産のためには、タ
ンパク質を安定に発現する宿主−ベクター系を選択する
こと、さらに発現したE1タンパク質が生物学的活性す
なわちHCVと同様の抗原性を有している必要がある。
特に天然のE1タンパク質が糖タンパク質と予測される
こと、またE1タンパク質が多くのシステイン残基を含
み、そのシステイン残基間のチオール結合の位置および
タンパク質の高次構造が活性維持に重要であることを考
慮した場合、宿主としては、昆虫細胞、例えばSf9細
胞、Sf21細胞等、好ましくはSf9細胞が、また動
物細胞、例えばCHO細胞、COS細胞、マウスL細
胞、マウスC127細胞、マウスFM3A細胞等、好ま
しくはCHO細胞を用いて発現させることが望ましい。
またこれらの細胞を宿主とする場合は、配列番号1に示
すアミノ酸配列の内、シグナル様配列、すなわち174
から191番目を持つE1遺伝子を細胞内に導入するこ
とにより、プロセッシングされたE1タンパク質が産生
されることが期待される。これらの昆虫細胞または動物
細胞を宿主とする発現用プラスミドは次のように構築さ
れる。
【0026】昆虫細胞でのプロモーターとしては、多核
体プロモーター(実験医学、、93-96, 1990)が、動物
細胞でのプロモーターとしては、アデノウイルスEIA
遺伝子による活性型プロモーター〔続生化学実験講座
1、遺伝子研究法II、189-190,(1986)〕、SV40初期
プロモーター、SV40後期プロモーター、アポリポプ
ロテインE遺伝子プロモーター、SRαプロモーター
〔モレキュラー アンドセルラー バイオロジー(Mol.
Cell. Biol.), 8, 466-472, (1988) 〕等が使用される
が、SV40プロモーターまたはSRαプロモーターが
好ましい。
【0027】このプロモーターの下流に上記シグナル様
配列を含むE1タンパク質遺伝子のDNA断片を転写方
向にしたがって挿入する。またE1タンパク質の発現ベ
クター構築の際には、該プロモーターの下流にE1タン
パク質遺伝子断片を2個以上結合したものを挿入しても
よい。またE1タンパク質遺伝子のDNA断片の5’上
流側にSV40などのプロモーターを結合したDNA断
片を単位としたものを、転写方向を揃えて2個以上結合
してベクターに挿入してもよい。このE1タンパク質遺
伝子の下流には、ポリアデニル化配列が必要である。例
えばSV40遺伝子、β−グロビン遺伝子またはメタロ
チオネイン遺伝子由来のポリアデニル化配列がE1タン
パク質遺伝子の下流に1つ存在することが必要である。
またプロモーターとE1タンパク質遺伝子を結合したD
NA断片を2個以上結合する場合には、各単位のE1タ
ンパク質遺伝子の3’側にそれぞれポリアデニル化配列
を存在させることもできる。
【0028】この発現ベクターを用いて動物細胞、例え
ばCHO細胞を形質転換する際には選択マーカーを用い
ることが望ましい。選択マーカーとしては、メトトレキ
セート耐性を与えるDHFR遺伝子〔ジャーナル オブ
モレキュラー バイオロジー(J. Mol. Biol.),15
,601, (1982) 〕、抗生物質G−418耐性を与える
Neo 遺伝子〔ジャーナル オブ モレキュラー アプラ
イド ジェネティクス(J. Mol. Appl. Gent.),,327,
(1982) 〕、ミコフェノール酸耐性を与える大腸菌由来
のEcogpt遺伝子〔プロシーディングス オブ ナショナ
ル アカデミーオブ サイエンス ユー・エス・エー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),78, 2072, (1981)〕、
抗生物質ハイグロマイシン耐性を与えるhph遺伝子
〔モレキュラー アンド セルラー バイオロジー(Mo
l. Cell. Biol.), , 410, (1985) 〕等が挙げられ、
各耐性遺伝子の5’上流側にはプロモーター、例えば前
述のSV40由来のプロモーターや、ヘルペスウイルス
のTK遺伝子プロモーターが挿入されており、各耐性遺
伝子の3’下流側には、前述のポリアデニル化配列が含
まれる。E1タンパク質の発現ベクターにこれらの耐性
遺伝子を挿入する場合、E1タンパク質遺伝子のポリア
デニル化部位下流に順方向あるいは逆方向に挿入すれば
よい。これらの発現ベクターは、形質転換体を得る際
に、選択マーカー遺伝子を含む別のプラスミドを二重形
質転換する必要がない。
【0029】またE1タンパク質の発現ベクターにこれ
らの選択マーカー遺伝子が挿入されていない場合には、
形質転換体の選択マーカーを有するベクター、例えば、
pSV2neo 〔ジャーナル オブ モレキュラー アプライ
ド ジェネティクス(J. Mol.Appl. Gent.), 1, 327, (1
982) 〕、pMBG(ネーチャー(Nature), 294, 228,(198
1)〕、pSV2gpt 〔プロシーディングス オブ ナショナ
ル アカデミー オブ サイエンス ユー・エス・エー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),78, 2072,(1981)〕、p
AD-D26-1 〔ジャーナル オブ モレキュラー バイオ
ロジー(J. Mol. Biol.),159, 601, (1982)〕等をE1タ
ンパク質遺伝子の発現ベクターと共に二重形質転換し、
選択マーカー遺伝子の表現形質により形質転換体を容易
に選択できる。
【0030】発現ベクターの昆虫細胞または動物細胞へ
の導入法としては、リン酸カルシウム法〔ビロロジー(V
irol.)52, 456, (1973) 〕、エレクトロポレーション法
〔ジャーナル オブ メンブレン バイオロジー (J. M
embr. Biol.), 10, 279, (1972) 〕等が挙げられるが、
リン酸カルシウム法が一般的である。
【0031】形質転換された細胞の培養は、常法により
浮遊培養または付着培養で行うことができる。培地とし
ては、グレース、MEM、Ham F−12等を用い、
5〜10%血清存在下もしくは適当量のインシュリン、
デキサメサゾン、トランスフェリンの存在下、もしくは
無血清下にて培養する。E1タンパク質を発現している
細胞は、常法に従い患者血清等を用いた蛍光抗体法によ
り検出され、限界希釈法により常法通りクローニングを
行う事により、安定にE1タンパク質を産生するセルラ
インを樹立する事ができる。
【0032】このようにして得られたHCV遺伝子由来
E1タンパク質は、アジュバント等と混合しワクチンと
してあるいは診断用HCV抗原として利用でき、HCV
抗体を含有する血清と免疫的に反応する該抗原は、例え
ば、血清等におけるHCV抗体の存在を確認し、あるい
は検出をするために有用である。このイムノアッセイの
方法には、例えば、RIA (radioimmunoassay)、ELISA (e
nzyme-linked immunoadsorbent assay)、蛍光抗体法、
凝集反応(ラテックス法を含む)、免疫沈殿法等があ
る。また、検出にはほとんどの場合、標識化抗体が使用
され、このために標識化を行う場合、標識化物として
は、例えば蛍光物質、化学発光物質、放射性物質、染色
物質等が使用される。従って、本発明のHCV遺伝子由
来E1タンパク質を抗原として、C型肝炎予防のための
ワクチンや治療効果を判定するため等に有用な免疫診断
薬を作製することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法により産生されるE1領域
由来のタンパク質は、C型肝炎予防のためのワクチンと
して使用され、該タンパクを含む診断薬は、血清等にお
けるHCV抗体の存在を確認し、あるいは検出をするた
めに有用であり、特異的かつ高感度でC型肝炎を診断す
ることができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 〔1〕C型肝炎患者血清からの核酸の抽出 C型肝炎患者血清(この血清は、オルソ社製HCV E
IA キットでOD=3.5以上の値を示した)10 ml
にトリス緩衝液(50 mM Tris-HCl, pH 8.0, 1mM EDTA,
100 mM NaCl) 25 ml を加え、混和後20,000g、20℃
で20分間遠心し、その上清を更に100,000 g、20℃
で5時間遠心した。この沈殿にプロテネースK溶液(1
%ドデシル硫酸ナトリウム、10 mM EDTA, 10 mM Tris-H
Cl, pH 7.5,Protenase K(シグマ社製)2 mg/ml, yeast
tRNA mixture 6.6 μg)1.5 mlを加え溶解後、90分
間45℃で保温し、これに等量のフェノール/クロロホ
ルムを加えた後、激しく混和し遠心分離操作により核酸
を含む水相を回収するいわゆるフェノール/クロロホル
ム処理を4回以上行った。さらに、クロロホルム処理を
2回以上行った。この様にして得られた水相に10分の
1量の3M酢酸ナトリウムもしくは等量の4M酢酸アン
モニウムと水相の2.5 倍容のエタノールを加え混和し、
−20℃で一晩もしくは−80℃で15分以上静置した
後、SW41Tiロータ(ベックマン社製)で35,000 r
pmで4時間遠心を行い、核酸を沈殿物として回収した。
【0035】〔2〕cDNAの合成 〔2−1〕RNAサンプルの調製 〔1〕で得られた核酸を乾燥させた後、水30μlとリ
ボヌクレアーゼインヒビター(100ユニット/μl、
宝酒造社製)10μlを加え溶解させた。この核酸水溶
液を用い下記に示すcDNA合成を行った。
【0036】〔2−2〕アンチセンスプライマーを用い
たcDNAの合成 〔2−1〕で調製した核酸水溶液2μlにアンチセンス
プライマー(合成DNAプライマーAS1 がアンチセンス
プライマーである。15 pmols/ μl) 1μl, 10xRT緩
衝液(100 mM Tris-HCl, pH 8.3, 500 mM KCl) 2μl、
25 mM MgCl2 4μl, 2.5 mM 4dNTP 8 μl,水1μlを加
え65℃5分、次に室温5分保温後、逆転写酵素(ライ
フ サイエンス社製)25ユニットを1μl、リボヌク
レアーゼインヒビター(100ユニット/μl、宝酒造
社製)1μlを加え37℃20分、次に42℃30分、
最後に95℃2分保温後、すぐに0℃に冷却した(相補
鎖DNA合成)。このDNA試料10μlを用いてSaik
i らの方法〔ネーチャー(Nature), 324,126,
(1986)〕に準じて、いわゆるPCR法により特異
的配列を持つDNAを増幅した。
【0037】即ち、このDNA試料10μl、10xP
CR緩衝液(100 mM Tris-HCl, pH 8.3, 500 mM KCl, 15
mM MgCl2), 1%ゼラチン10μl, 2.5 mM 4dNTP 8 μl 、
相補鎖DNA合成時に使用した合成DNAプライマー
(150 pmols/μl) 2μl 、このプライマーに対応した合
成DNAプライマー(15 pmols/ μl 、相補鎖DNA合
成時に使用した合成DNAプライマーと対になるもので
あり、前述のプライマーS1を使用した。)3μlに水を
加えて合計が100μlになるようにして、まず95℃
に5分間保温後、0℃に急冷した。1分後、Taq DNA
ポリメラーゼ(7ユニット/μl、AmpliTaqTM宝酒造社
製)0.5 μl を加え混和後、ミネラルオイルで重層し
た。このサンプルを、パーキン エルマー シータス社
製のDNAThermal Cyclerで95℃1分、40〜55℃
1分、72℃1〜5分で25回処理した。最後に72℃
で7分保温した後、この反応水溶液をフェノール/クロ
ロホルム処理、エタノール沈殿(エタノール沈殿とは、
水相に10分の1量の3M酢酸ナトリウムもしくは等量
の4M酢酸アンモニウムと水相の2.5倍容のエタノー
ルを加え混和し、半径5cm程度のロータを用いて15,000
rpm, 4℃で15分間冷却遠心を行い、その沈殿を乾燥さ
せる処理)を行い、増幅DNA断片を得た。
【0038】〔3〕増幅された該DNA断片のクローニ
ングと塩基配列の決定 〔2−2〕の方法によって得たDNA断片を少なくとも
1pmole 用意し、このDNAを制限酵素PstI及び
amHI(東洋紡績社製)で消化しフェノール/クロロ
ホルム処理、エタノール沈殿させた後、ライゲーション
キット(宝酒造社製)を用いて、マルチクローニングサ
イト内にあるPstI及びBamHIで消化したpUC
19クローニングベクターに組み込んだ。
【0039】この時ライゲーションに用いたベクターD
NAとしては、次の様に用意されたものを5 ng〜10 ng
使用した。即ち、pUC19クローニングベクターを制
限酵素PstI及びBamHI(東洋紡績社製)で切断
し、フェノール/クロロホルム処理、エタノール沈殿さ
せた後、さらにアルカリフォスファターゼ(ベーリンガ
ーマンハイム社製)で5′末端を脱リン酸化して〔モレ
キュラー・クローニング(Molecular Cloning),1982,コ
ールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス
(Cold Spring Harbor Lab. Press) 〕、フェノール/ク
ロロホルム処理し、エタノール沈殿させた。
【0040】この様にして作成したDNAを用いて大腸
菌JM109を形質転換させた(この時、コンピテント
セルは東洋紡績社製のものを用いた)。形質転換させる
方法は、東洋紡績社製のコンピテント ハイ(COMPETENT
HIGH)のプロトコールに従った。この様にして、前述の
プライマーの組み合わせから〔2−2〕の方法によって
得た該DNA断片を持つpUC19クローニングベクタ
ーで形質転換させた形質転換体を、少なくとも、20個
以上得ることができた。
【0041】このようにして得られた形質転換体の一つ
pUC010からプラスミドDNAを調製し、デレーシ
ョン キット(宝酒造社製)のプロトコールに従いデレ
ーション ミュータントを作製し、これらを常法により
宝酒造社製7−デアザ シークエンス キットまたはデ
ュポン社製蛍光シークエンサーGENESIS 2000システ
ムを用いて、配列を決定した。シークエンスプライマー
として次の配列番号5及び6に示す2種の合成プライマ
ー 配列番号5 5' d(GTAAAACGACGGCCAGT) 3' 配列番号6 5' d(CAGGAAACAGCTATGAC) 3' を使用し、該DNA断片の+鎖、−鎖の塩基配列を決定
した。該DNA断片は配列表の配列番号1に示す通りの
塩基配列を有していた。配列表の配列番号1に示すアミ
ノ酸配列は、それぞれ上記で得られた形質転換体のプラ
スミドに組み込まれたHCV由来遺伝子の+鎖にコード
されている。
【0042】〔4〕E1タンパク質遺伝子の改変 〔3〕で得たプラスミドに含まれるDNA断片からE1
タンパク質を高率に分泌発現させるために、以下の改変
を行った。まず、〔3〕で得られたプラスミド1μgを
制限酵素DraIII(ニューイングランド バイオラ
ブ社製)で消化後、制限酵素HgiAIで部分消化し、
フェノール/クロロホルム処理、エタノール沈殿させ
た。このようにして得たDNA10ngに、配列番号7
に示す合成リンカー 配列番号7 5' d(AGCGGCCGCT) 3' 5ngをライゲーションキット(宝酒造社製)を用い挿
入した。この様にして作成したDNAを用いて大腸菌D
H5を形質転換させた(この時、コンピテントセルは東
洋紡績社製のものを用いた)。形質転換させる方法は、
東洋紡績社製のコンピテント ハイ(COMPETENT HIGH)の
プロトコールに従った。この様にして得た組換え体か
ら、常法によりミニスクリーニングを行い〔モレキュラ
ー・クローニング(Molecular Cloning),1982,コールド
・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・プレス(Cold
Spring Harbor Lab. Press) 〕、E1遺伝子内に上記の
合成リンカーが組み込まれたプラスミドpUC813を
得た。
【0043】次に、このようにして得たDNA1μgを
制限酵素HincIIで消化した後、制限酵素Pvu
Iで部分消化し、フェノール/クロロホルム処理、エタ
ノール沈殿させた。このようにして得たDNA5ngを
ライゲーションキット(宝酒造社製)を用いてライゲー
ションし、大腸菌DH5を形質転換させた(この時、コ
ンピテントセルは東洋紡績社製のものを用いた)。形質
転換させる方法は、東洋紡績社製のコンピテント ハイ
(COMPETENT HIGH)のプロトコールに従った。この様にし
て得た組換え体から常法によりミニスクリーニングを行
い〔モレキュラー・クローニング(Molecular Cloning),
1982,コールド・スプリング・ハーバー・ラボラト
リー・プレス(Cold Spring Harbor Lab. Press) 〕、ベ
クター内のPvuIIサイトでなくE1タンパク質遺伝
子内のPvuIIサイトが切断されたプラスミドpUC
813dを得た。
【0044】〔5〕E1タンパクの昆虫細胞での発現 〔4〕で構築したプラスミドpUC813dにコードさ
れている改変したE1タンパク質を昆虫細胞で発現させ
るため、松浦らにより作製された、トランスファーベク
ターpAc813〔ジャーナル オブ ビロロジー(J.
Virol.), 66,1425-1431, (1992) に記載した改変前のE
1タンパク質遺伝子を挿入したトランスファーベクタ
ー、国立予防衛生研究所より入手できる〕の制限酵素
otI及びBamHI切断部位に、pUC813dプラ
スミドの制限酵素NotI及びBamHI切断断片を常
法により挿入し(ライゲーションには、宝酒造社製のラ
イゲーションキットを用い、方法は宝酒造社のライゲー
ションキット用のプロトコールに従った)、大腸菌DH
5を形質転換しミニスクリーニングにより目的のプラス
ミドを得た。このようにして得たプラスミドを、Maniat
isらの方法(「モレキュラー・クローニング」、コール
ド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー、86-96(198
2))に従い組換え大腸菌から回収、精製しHCV改変E
1遺伝子トランスファープラスミドpAc813dDN
Aを大量に得た。このようにして得たpAc813dD
NA12.5μgとウイルス(AcNPV)DNA1μgを
トランスフェクション バッファー(20 mM HEPES, 1 M
m Na2HPO4, 5 mM KCl, 140 mM NaCl, 10 mM グルコー
ス, pH 7.05) 750μlと混合し、最終的に蒸留水で950
μlとした。このものに2.5 M CaCl2, 50 μlをチュー
ブを攪はんしながら滴下し、室温で30分静置し沈殿を
生じさせた。この沈殿をチップで軽くほぐし、Sf9細
胞を形質転換した。すなわち、まず直径3.5 cmのシャー
レの中でFCS(牛胎児血清)が10%入ったグレース
(Grace's) 培地(GIBCO社製)中でSf9細胞を1
×106 /シャーレになるよう培養した。
【0045】次にシャーレから培地を除き、そこに先述
のDNAを混合したトランスフェクション バッファー
を0.95ml加え室温で1時間静置後、DNA液を除
きFCSが10%入ったグレース培地2mlをシャーレ
に入れて27℃6日間培養した。3日目には幾つかの細
胞中に多核体が観察され、6日目にほとんどの細胞が多
核体を形成していた。この培養上清を遠心チューブに取
り、1,000 rpm 、10分間遠心した上清を同時感染ウイ
ルス液とした。
【0046】この同時感染ウイルス液には1mlあたり1
8 個のウイルスが含まれており、またそのうちの約
0.5%が組換え体である。組換えウイルスを単離する
ためにプラーク単離法を用いた。その方法は以下の通り
である。同時感染ウイルス液を10-4、10-5に希釈し
た。予め6cmシャーレに1枚当り1.5×106 個の細
胞をまき、吸着させたものを用意し、培地を完全に除い
た後、10-4液、10-5液を一枚のシャーレあたりそれ
ぞれ100μlずつ加えた。細胞の乾燥を防ぐため、シ
ャーレを15分おきに傾けてウイルス液が全面に行き渡
るようにした。このようにして室温で1時間感染させて
いる間に3%シープラークアガロース(Sea Plaque Agar
ose,宝酒造社製)を105 ℃、10分間オートクレーブ
し、46℃で暖めておいた10%FCSを含むグレース培
地と1対2の比率で混合し、46℃で保温しておいた。
【0047】感染終了後、ウイルス液を完全に吸い取
り、保温された重層寒天培地を細胞がはがれないように
シャーレ1枚あたり2mlずつ静かに加えた。アガロース
が固化して乾燥するまでシャーレの蓋を少しずらした状
態で静置し、その後1mlの10%FCSを含むグレース培
地をさらに重層し、27℃でインキュベーションした。
4日間培養した後、ニュートラル レッド(ナカライテ
スク社製)で細胞を超生体染色した後、位相差顕微鏡で
多核体を形成していないプラークを見いだした。この多
核体非産生プラークをパスツールピペットでアガロース
ごと吸い取り、1mlのグレース培地中でピペッテイング
して組換えウイルスを浮遊させた。これら一連の操作
(感染させてから、4日間培養し該組換えウイルスを単
離する操作)をプラーク純化法と呼ぶ。該ウイルス浮遊
液100μlをとり同様のプラーク純化法を行った。こ
れら一連の操作を3回繰り返して野性株の混入のないH
CV由来E1タンパク質遺伝子を持つ組換えウイルスA
c813dを得た。
【0048】改変E1タンパク質を産出させるために、
予め5×106 個のSf9細胞を10%FCSを含むグレ
ース培地10mlに懸濁して10cmシャーレに撒き、1時間静
置し細胞をシャーレに吸着させた。シャーレから培地を
取り除き、Ac813dウイルス液を250μl加え、
全体に行き渡らせたのち10%FCSを含むグレース培地
10mlを加え27℃で4日間培養した。このようにして、
該ウイルスに感染されたSf9細胞外にHCV由来E1
糖タンパク質を発現させた。
【0049】〔6〕E1タンパクの動物細胞での発現 〔4〕で構築したプラスミドpUC813dにコードさ
れている改変したE1タンパク質を動物細胞で発現させ
るため、松浦らにより作製された、発現ベクターpSR
816X〔ジャーナル オブ ビロロジー(J. Virol.),
66, 1425-1431, (1992)に記載した、改変前のE1タン
パク質遺伝子を挿入した動物細胞発現ベクター、国立予
防衛生研究所より入手できる〕の制限酵素NotI及び
BamHI切断部位に(BamHIは部分消化)、pU
C813dプラスミドの制限酵素NotI及びBam
I切断断片を常法により挿入し、大腸菌DH5を形質転
換しミニスクリーニングにより目的のプラスミドを得
た。このようにして得たプラスミドを、Maniatisらの方
法(「モレキュラー・クローニング」、コールド・スプ
リング・ハーバー・ラボラトリー、86-96, (1982))に従
い組換え大腸菌から回収、精製しHCV改変E1遺伝子
発現プラスミドpSR813dXDNAを大量に得た。
【0050】〔6〕により作製された発現ベクターpS
R813dXDNAを用いてAusubel らの方法〔カレン
ト プロトコールズ イン モレキュラー バイオロジ
ー(Current Protocols in Molecular Biology),グリー
ン パブリッシング アソシエイツ アンド ウイリー
−インターサイエンス(Greene Publishing Associates
and Wiley-Interscience),9・1・1章〜9・1・4
章,(1987)〕を基にCHO細胞にトランスフェクシ
ョンしてCHO細胞を形質転換した。
【0051】すなわち、まず直径6cmのシャーレの中で
FCS(牛胎児血清)が10%入ったHam F−12
培地(GIBCO社製)中でCHO細胞をセミコンフル
エントな状態になる様培養した。次にシャーレから培地
を除き、そこにDNA溶液を滴加するが、DNA溶液は
予め次に示す手順に従って調製した。まず直径6cmのシ
ャーレ一枚につき300μlの2xHEBS溶液(2x
HEBS溶液;1.6%NaCl, 0.074% KCl, 0.05% NaH2PO4
・12H2O, 0.2% デキストロース, 1%HEPES,pH 7.05)と1
0μgの該プラスミドDNAを加え、滅菌水で570μ
lに合わせた溶液をエッペンドルフ遠心管中に準備す
る。次に該DNA溶液に30μlの2.5Mの塩化カルシウ
ム溶液を滴加しながらボルテックスミキサーを用い1〜
2秒間激しく混和する。これを室温で30分間放置する
が、その間およそ10分おきにボルテックスミキサーで
混和する。この様にしてできたDNA溶液を前述の細胞
にかけて室温で30分間静置した。その後FCSが10
%入ったHam F−12培地(GIBCO社製)5ml
をシャーレに加え、37℃、5%CO2 存在下で4〜5時間培
養した。次にシャーレから培地を除き5mlのTBS++
液(25 mM Tris-HCl, pH 7.5, 140 mM NaCl, 5 mM KCl,
0.6 mM NaH2PO4, 0.08 mM CaCl2, 0.08 mM MgCl2)で細
胞を洗浄し、TBS++溶液を除去した後、グリセロール
を20%含むTBS++溶液を5ml細胞にかけて室温で1
〜2分間静置した後、上清を除去した。その後5 mlのT
BS++溶液で細胞を再び洗浄し、FCSが10%入った
Ham F−12培地5mlをシャーレに入れ、37℃、
5% CO2存在下で培養し、48時間が経過した時点で培地
を除き、5mlのTBS++溶液で細胞を洗浄した後、細胞
にトリプシン−EDTA溶液(シグマ社)1mlをかけ、
室温で30秒静置した。その後トリプシン−EDTA溶液
を除き5分後にFCSが10%入ったHamF−12培
地5mlをシャーレに入れて細胞を分散し、細胞数を計測
後96ウェルマイクロプレートに0.5細胞/ウェル/1
00μl、1細胞/ウェル/100μl、2細胞/ウェル/
100μl、4細胞/ウェル/100μl、8細胞/ウェ
ル/100μlとなるように細胞をまきG418(G4
18硫酸塩(GENETICIN);GIBCO社製)を600μg
/mlの濃度になるように加えて培養を続けた。その後
10日が経過した時点で細胞の増殖を確認し、培養上清
50μlを回収し新たに50μlを加えた。
【0052】培養上清中のE1タンパク質は、〔5〕で
得た組換えバキュロウイルスAc813d感染Sf9細
胞の培養上清を濃縮し、GPCカラムであるAsahipakGS
520(旭化成社製)で分画したE1タンパクをウサギに
免疫して得た抗E1抗体を補足(一次)抗体とし、C型
肝炎患者血清を二次抗体とし、パーオキシダーゼ標識ヤ
ギ抗ヒトIgG抗体(カペル社製)を三次抗体とするサ
ンドイッチ エライザ法で常法により検出した。
【0053】また、同時に細胞の一部を採取し、ラブテ
ック チャンバー スライド(Lab-Tek Chamber Slides,
Nunc4808;日本インターメッド社製)で一晩培養した。
培養したスライドをリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で
リンスした後、冷アセトン・メタノール(1:1)混液
に浸し−20℃に15分間置き細胞を固定した。次にこ
のスライドグラス上に固定した細胞を、PBSで20倍
に希釈したC型肝炎患者血清と37℃で30分間反応さ
せた。次にこのスライドグラスを、PBSで3回各5分
間洗浄し、PBSで50倍に希釈したFITC標識ウサ
ギ抗ヒトIgG(ダコ・ジャパン社製)と37℃で30
分間反応させた。次にこのスライドグラスを、PBSで
3回各5分間洗浄し、ろ紙にはさんで乾燥させた後、グ
リセリンで封入し蛍光顕微鏡で観察した。
【0054】この様にして陽性細胞をスクリーニングし
ながら、連続3回の限界希釈によりE1タンパク質を持
続的に産生する細胞株を樹立した。
【0055】〔7〕昆虫細胞で産生されたE1タンパク
のC型肝炎患者血清との反応性の検討 C型肝炎ウイルスに感染したヒトの血清が、〔5〕、
〔6〕で発現された該ポリペプチドと免疫学的に反応す
るので、該ポリペプチドはC型肝炎関連抗原として同定
された。この同定は、以下に示す免疫沈殿法により行っ
た。まず、例えば〔5〕で記述した組換えウイルスAc
813dをSf9細胞に4PFU/CELLで感染さ
せ、約30時間後に2%透析FCS、正常の1/20濃
度のメチオニン、75μCi/mlの35S−メチオニン
(アマシャム社製)を含むグレース培地に交換し、約4
8時間27℃で培養した。
【0056】この培養液を2,000 rpm で5分間遠心分離
させ、培養上清を回収した。この標識したE1タンパク
質を含む上清100 μlに、C型肝炎患者血清1μlを加
え4℃で1時間反応させた後、プロテインAアガロース
(ファルマシア社製)10μlを添加し、さらに4℃で1
時間反応させた。15,000 rpm、1分の遠心分離によりプ
ロテインAアガロースを沈殿させ、上清を除き200 μl
のRIPA バッファー(50 mM Tris-Cl, pH 7.5, 0.1
5 M NaCl, 0.1% SDS, 1% Triton X-100, 1% ナトリウム
デオキシコレート) で3回洗浄し、20μlのSDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動用試料処理液(2%S
DS、5%メルカプトエタノール、10%グリセリン及
び0.005%ブロモフェノールブルーを含む50mMトリス塩酸
緩衝液、pH6.8)に溶解した。
【0057】次に、この試料を100℃、10分間煮沸
した。 このようにして得られた試料10μlを、0.
1%SDS−12.5%ポリアクリルアミドゲル(70 ×
85×1mm)に添加した。その際、マーカータンパク質と
してファルマシア社製「LMW KitE」(低分子量
マーカータンパク質)を使用した。電極液としてトリス
緩衝液(25 mM トリス pH 8.3, 192 mM グリシン, 0.1%
SDS) を用い、30 mAの定電流で約45分間泳動後、ク
ーマシー ブリリアント ブルーで常法により染色後乾
燥し、オートラジオグラフィーを行った。
【0058】〔8〕E1タンパク質(pUC813由
来)と改変E1タンパク質(pUC813d由来)の分
泌発現量の比較 〔7〕と同様に組換えバキュロウイルスAc813をS
f9細胞に感染させ、アイソトープ標識し、培養上清中
のE1タンパク質量を免疫沈殿し、Ac813dのもの
と比較したところ、図1に示すとおり著しい発現量の差
が認められた。
【配列表】
【0059】配列番号:1 配列の長さ:1037 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖ト ポロジー:直鎖状 アンチセンス:No 起源:Hepatitis C virus 直接の起源 クローン名:pUC010 配列 CTGCAGACCG TGCATC ATG AGC ACA AAT CCT AAA CCC CAA AGA AAA ACC AAA 52 Met Ser Thr Asn Pro Lys Pro Gln Arg Lys Thr Lys 1 5 10 CGT AAC ACC AAC CGT CGC CCA CAG GAC GTT AAG TTC CCG GGC GGT GGT 100 Arg Asn Thr Asn Arg Arg Pro Gln Asp Val Lys Phe Pro Gly Gly Gly 15 20 25 CAG ATC GTC GGT GGA GTT TAC TTG TTG CCG CGC AGG GGC CCC AGG TTG 148 Gln Ile Val Gly Gly Val Tyr Leu Leu Pro Arg Arg Gly Pro Arg Leu 30 35 40 GGT GTG CGT GCG ACT AGG AAG ACT TCC GAG CGG TCG CAA CCT CGT GGA 196 Gly Val Arg Ala Thr Arg Lys Thr Ser Glu Arg Ser Gln Pro Arg Gly 45 50 55 60 AGG CGA CAA CCT ATC CCC AAG GCT CGC CGG CCC GAG GGC AGG ACC TGG 244 Arg Arg Gln Pro Ile Pro Lys Ala Arg Arg Pro Glu Gly Arg Thr Trp 65 70 75 GCT CAG CCT GGG TAT CCT TGG CCC CTC TAT GGC AAT GAG GGC TTG GGG 292 Ala Gln Pro Gly Tyr Pro Trp Pro Leu Tyr Gly Asn Glu Gly Leu Gly 80 85 90 TGG GCA GGA TGG CTC CTG TCA CCC CGC GGC TCT CGG CCT AGT TGG GGC 340 Trp Ala Gly Trp Leu Leu Ser Pro Arg Gly Ser Arg Pro Ser Trp Gly 95 100 105 CCT AAT GAC CCC CGG CGT AGG TCG CGT AAT TTG GGT AAG GTC ATC GAT 388 Pro Asn Asp Pro Arg Arg Arg Ser Arg Asn Leu Gly Lys Val Ile Asp 110 115 120 ACC CTT ACA TGC GGC TTC GCC GAC CTC ATG GGG TAC ATC CCG CTT GTC 436 Thr Leu Thr Cys Gly Phe Ala Asp Leu Met Gly Tyr Ile Pro Leu Val 125 130 135 140 GGC GCC CCC TTA GGG GGC GCT GCC AGG GCC CTG GCA CAT GGT GTC CGG 484 Gly Ala Pro Leu Gly Gly Ala Ala Arg Ala Leu Ala His Gly Val Arg 145 150 155 GTT CTG GAG GAC GGC GTG AAC TAT GCA ACA GGG AAT TTG CCC GGT TGC 532 Val Leu Glu Asp Gly Val Asn Tyr Ala Thr Gly Asn Leu Pro Gly Cys 160 165 170 TCT TTC TCT ATC TTC CTC TTA GCT CTG CTG TCC TGT TTG ACC ATC CCA 580 Ser Phe Ser Ile Phe Leu Leu Ala Leu Leu Ser Cys Leu Thr Ile Pro 175 180 185 GCT TCC GCT TAT GAA GTG CGC AAC GTG TCC GGG ATA TAC CAT GTC ACA 628 Ala Ser Ala Tyr Glu Val Arg Asn Val Ser Gly Ile Tyr His Val Thr 190 195 200 AAC GAC TGC TCC AAC TCA AGC ATT GTG TAT GAG GCG GCG GAC GTG ATC 676 Asn Asp Cys Ser Asn Ser Ser Ile Val Tyr Glu Ala Ala Asp Val Ile 205 210 215 220 ATG CAT GCC CCC GGG TGC GTG CCC TGC GTT CGG GAG AAC AAT TCC TCC 724 Met His Ala Pro Gly Cys Val Pro Cys Val Arg Glu Asn Asn Ser Ser 225 230 235 CGT TGC TGG GTA GCG CTC ACT CCC ACG CTC GCG GCC AGG AAT GCC AGC 772 Arg Cys Trp Val Ala Leu Thr Pro Thr Leu Ala Ala Arg Asn Ala Ser 240 245 250 GTC CCC ACT ACG ACA TTA CGA CGC CAC GTC GAC TTG CTC GTT GGG ACG 820 Val Pro Thr Thr Thr Leu Arg Arg His Val Asp Leu Leu Val Gly Thr 255 260 265 GCT GCT TTC TGC TCC GCT ATG TAC GTG GGG GAT CTC TGC GGA TCT GTT 868 Ala Ala Phe Cys Ser Ala Met Tyr Val Gly Asp Leu Cys Gly Ser Val 270 275 280 TTC CTC ATC TCC CAG CTG TTC ACC TTC TCG CCT CGC CGG CAT GAG ACA 916 Phe Leu Ile Ser Gln Leu Phe Thr Phe Ser Pro Arg Arg His Glu Thr 285 290 295 300 GTA CAG GAC TGC AAC TGC TCA ATC TAT CCC GGC CAC GTA TCA GGC CAT 964 Val Gln Asp Cys Asn Cys Ser Ile Tyr Pro Gly His Val Ser Gly His 305 310 315 CGT ATG GCT TGG GAT ATG ATG ATG AAC TGG TCG CCC ACG GCA GCC TTA 1012 Arg Met Ala Trp Asp Met Met Met Asn Trp Ser Pro Thr Ala Ala Leu 320 325 330 GTG GTG TCG CAG TTA CTC CGG ATC C 1037 Val Val Ser Gln Leu Leu Arg Ile 335 340
【0060】配列番号:2 配列の長さ:1037 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 アンチセンス:No 起源:Hepatitis C virus 直接の起源 クローン名:pUCM010 配列 CTGCAGACCG TGCATC ATG AGC ACA AAT CCA AAA CCC CAA AGA AAA ATC AAA 52 Met Ser Thr Asn Pro Lys Pro Gln Arg Lys Ile Lys 1 5 10 CGT AAC ACC AAC CGC CGC CCA CAG GAC GTT AAG TTC CCG GGC GGT GGT 100 Arg Asn Thr Asn Arg Arg Pro Gln Asp Val Lys Phe Pro Gly Gly Gly 15 20 25 CAG ATC GTT GGT GGA GTT TAC CTG TTG CCG CGC AGG GGC CCC AGG TTG 148 Gln Ile Val Gly Gly Val Tyr Leu Leu Pro Arg Arg Gly Pro Arg Leu 30 35 40 GGT GTG CGC GCG ACT AGG AAG ACT TCC GAG CGG CCG CAA CCT CGT GGA 196 Gly Val Arg Ala Thr Arg Lys Thr Ser Glu Arg Pro Gln Pro Arg Gly 45 50 55 60 AGG CGA CAA CCT ATC CCC AAG GCT CGC CAA CCC GAG GGT AGG GCC TGG 244 Arg Arg Gln Pro Ile Pro Lys Ala Arg Gln Pro Glu Gly Arg Ala Trp 65 70 75 GCT CAG CCC GGG TAC CCT TGG CCC CTC TAT GGC AAT GAG GGC TTG GGG 292 Ala Gln Pro Gly Tyr Pro Trp Pro Leu Tyr Gly Asn Glu Gly Leu Gly 80 85 90 TGG GCA GGA TGG CTC CTG TCA CCC CGC GGC TCC CGG CCT AGT TGG GGC 340 Trp Ala Gly Trp Leu Leu Ser Pro Arg Gly Ser Arg Pro Ser Trp Gly 95 100 105 CCC ACG GAC CCC CGG CGT AGG TCG CGT AAT TTG GGT AAG GTC ATC GAT 388 Pro Thr Asp Pro Arg Arg Arg Ser Arg Asn Leu Gly Lys Val Ile Asp 110 115 120 ACC CTC ACA TGC GGC TTC GCC GAC CTC ATG GGG TAC ATT CCG CTC GTC 436 Thr Leu Thr Cys Gly Phe Ala Asp Leu Met Gly Tyr Ile Pro Leu Val 125 130 135 140 GGC GCC CCC CTA GGG GGC GCT GCC AGG GCT CTA GCG CAT GGC GTC CGG 484 Gly Ala Pro Leu Gly Gly Ala Ala Arg Ala Leu Ala His Gly Val Arg 145 150 155 GTT CTG GAG GAC GGC GTG AAC TAT GCA ACA GGG AAT CTG CCT GGT TGC 532 Val Leu Glu Asp Gly Val Asn Tyr Ala Thr Gly Asn Leu Pro Gly Cys 160 165 170 TCC TTT TCT ATC TTC CTT TTG GCT TTG CTG TCC TGT TTG ACC ATC CCA 580 Ser Phe Ser Ile Phe Leu Leu Ala Leu Leu Ser Cys Leu Thr Ile Pro 175 180 185 GCT TCC GCC TAC CAA GTG CGC AAC GCG TCC GGG GTG TAC CAT GTC ACG 628 Ala Ser Ala Tyr Gln Val Arg Asn Ala Ser Gly Val Tyr His Val Thr 190 195 200 AAC GAC TGC TCC AAC TCA AGT ATT GTG TAT GAG GCG GCG GAC GTG ATT 676 Asn Asp Cys Ser Asn Ser Ser Ile Val Tyr Glu Ala Ala Asp Val Ile 205 210 215 220 ATG CAC ACC CCC GGG TGC GTG CCC TGC GTC CGG GAG AAC AAT TCC TCC 724 Met His Thr Pro Gly Cys Val Pro Cys Val Arg Glu Asn Asn Ser Ser 225 230 235 CGC TGC TGG GTA GCG CTC ACT CCC ACG CTT GCG GCC AGG AAC AGC AGC 772 Arg Cys Trp Val Ala Leu Thr Pro Thr Leu Ala Ala Arg Asn Ser Ser 240 245 250 ATC CCC ACT ACG ACA ATA CGG CGT CAT GTC GAC TTG CTC GTT GGG GCA 820 Ile Pro Thr Thr Thr Ile Arg Arg His Val Asp Leu Leu Val Gly Ala 255 260 265 GCT GCT CTC TGT TCC GCT ATG TAT GTG GGG GAT TTT TGC GGA TCT GTT 868 Ala Ala Leu Cys Ser Ala Met Tyr Val Gly Asp Phe Cys Gly Ser Val 270 275 280 TTC CTC GTC TCC CAG CTG TTC ACT TTC TCA CCT CGC CGG TAT GAG ACG 916 Phe Leu Val Ser Gln Leu Phe Thr Phe Ser Pro Arg Arg Tyr Glu Thr 285 290 295 300 GTG CAA GAC TGC AAT TGC TCA ATC TAT CCC GGC CAT GTA TCA GGC CAT 964 Val Gln Asp Cys Asn Cys Ser Ile Tyr Pro Gly His Val Ser Gly His 305 310 315 CGC ATG GCT TGG GAT ATG ATA ATG AAT TGG TCA CCT ACA ACA GCC CTA 1012 Arg Met Ala Trp Asp Met Ile Met Asn Trp Ser Pro Thr Thr Ala Leu 320 325 330 GTG GTA TCG CAG CTA CTC CGG ATC C 1037 Val Val Ser Gln Leu Leu Arg Ile 335 340
【0061】配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(PCR用合成DNA) 配列 CGGGATCCGG AGTAACTGCG 20
【0062】配列番号:4 配列の長さ:26 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(PCR用合成DNA) 配列 CGCTGCAGAC CGTGCATCAT GAGCAC 26
【0063】配列番号:5 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(シークエンス用合成DNA) 配列 GTAAAACGAC GGCCAGT 17
【0064】配列番号:6 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸(シークエンス用合成DNA) 配列 CAGGAAACAG CTATGAC 17
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】組換えバキュロウイルスAc813及びAc8
13d感染Sf9細胞の培養上清を、C型肝炎患者血清
で免疫沈殿した結果を示す。
フロントページの続き (72)発明者 関 誠 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地三菱 化成株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C型肝炎ウイルスの外被タンパク質をコ
    ードするDNA断片を含有する発現ベクターで形質転換
    された形質転換体を培養し、細胞外に産生するC型肝炎
    ウイルス外皮タンパク質を取得することを特徴とするC
    型肝炎ウイルス外被タンパク質の産生方法。
JP4152487A 1992-06-11 1992-06-11 C型肝炎ウイルス外被タンパク質の産生法 Pending JPH05344899A (ja)

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