JP2002372610A - 真正性確認が可能な回折格子、およびそれが設けられた記録媒体 - Google Patents
真正性確認が可能な回折格子、およびそれが設けられた記録媒体Info
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Abstract
もしくはホログラムが、加工の有無を見分けるには、別
に準備した手段を用いる必要があったのに対し、特別に
手段を準備することなく、目視によって、真正品か偽造
品かを見分けることが可能な回折格子、あるいは、その
ような回折格子が設けられた物品を提供することを課題
とする。 【解決手段】 格子ピッチDが600nm〜5000n
mの回折格子で背景パターン区域2を構成し、その中
に、格子ピッチdが500nm以下である回折格子のパ
ターンで真正性確認用パターン区域3を構成し、正面付
近からは背景パターン区域2が、傾けた位置からは真正
性確認用パターン区域3が見えるようにして課題を解決
した。パターン外形の長辺/短辺の比を5以上とする
と、正面から認識しにくくなるので、なおよい。
Description
特殊な加工が施された、真正性確認が可能な回折格子に
関するものであり、また、本発明は、そのような回折格
子がカードやその他の種々の物品上に設けられた記録媒
体に関するものでもある。
カード会社が発行するクレジットカード等のカード類に
は、それらの真正性を保証する意味で、回折格子パター
ンやホログラム等の光回折構造が適用されていることが
多い。また、有名ブランドの腕時計等、模造品が出回り
やすい商品、もしくはそのケースにも、やはり、それら
の真正性を保証する意味で、光回折構造が適用されてい
ることが多い。
も、種々の分野の物品に適用されるのは、ホログラム等
が製造の困難性を有しているからとされており、また、
外観的には干渉色を有していて目をひきやすく、意匠的
にも優れており、さらに場合によっては、剥がそうとす
ると破壊するものもある等のメリットを有しているから
でもある。
難性を有しているとは言え、それらの製造方法は専門家
の間にはよく知られており、偽造された場合であって
も、精密な加工技術を用いて製造されるために、外観的
には本物とごく類似したものが得られ、偽造されたもの
を見分けることは、非常に困難である。
加工を施して、偽造に対する安全性を高める試みが色々
と行なわれている。登録実用新案第2582847号に
は、回折光学的な作用を及ぼす所定の凹凸構造と、周囲
とは異なる色彩の0.3mm以下の、好ましくは図形や
文字状等の部分面として構成し、偽造を困難にすること
が記載されている。しかし、ここに記載されている部分
面は、拡大しない限り、見ることができないので、真正
品か偽造品かを見分けるのに、ルーペ等を使用する必要
がある。
性薄膜層を伴なったホログラムを、好ましくはパターン
状の脆性剥離層を介して接着剤層と積層し、さらにいず
れかの層に蛍光剤を混入させておくことにより、貼替え
の防止が可能であり、かつ、紫外線を照射すると、蛍光
を発光して、蛍光剤の混入してないものとの区別が可能
なホログラム脆性シールが記載されている。しかし、こ
の技術においては、真正品か偽造品かを見分けるのに、
紫外線光源を準備して使用する必要がある。
は、不可視な機械読取り用の情報コード入りのホログラ
ムが記載されているが、機械読取り用の情報コードを読
取って真正品か偽造品かを見分けるのに、その情報コー
ドを記録した際の参照光と共役な参照光(レーザー光)
を使用する必要がある。
のいずれにおいても、外観上は、通常の回折格子、もし
くは通常のホログラムが使用されており、そこに付加さ
れた加工の有無を見分けるには、別に準備した手段を用
いる必要があったのに対し、本発明においては、特別に
手段を準備することなく、目視によって、真正品か偽造
品かを見分けることが可能な回折格子、あるいは、その
ような回折格子が設けられた物品を提供することを課題
とするものである。
一部に、周囲の回折格子よりも格子ピッチの小さい回折
格子からなるパターンを設けて、真正性確認用パターン
区域とすることにより、通常の観察位置とは異なる角度
から観察すると、真正性確認が可能になる構成として、
上記の課題を解決することができた。
背景パターン区域中に区画された真正性確認用パターン
区域とを有し、前記背景パターン区域は、格子ピッチD
が600nm〜5000nmの回折格子から構成され、
前記真正性確認用パターン区域は、格子ピッチdが50
0nm以下である回折格子から構成されていることを特
徴とする真正性確認が可能な回折格子に関するものであ
る。第2の発明は、第1の発明において、前記真正性確
認用パターン区域を構成するパターンが、文字、図形、
もしくは記号、またはそれらの二以上の組み合わせから
なることを特徴とする真正性確認が可能な回折格子に関
するものである。第3の発明は、第2の発明において、
前記真正性確認用パターン区域を構成するパターンの外
形の長辺/短辺の比が5以上であることを特徴とする真
正性確認が可能な回折格子に関するものである。第4の
発明は、基材の上に請求項1〜請求項3いずれか記載の
回折格子が積層されていることを特徴とする真正性確認
が可能な回折格子が設けられた記録媒体に関するもので
ある。
性確認が可能な回折格子1は、例えば四角形の外形の背
景パターン区域2の中央部に、真正性確認用パターン区
域3を有するものである。この背景パターン区域2の外
形は、四角形に限ることなく、任意に決めることがで
き、一種類の回折格子で構成されていてもよいが、複数
種類の回折格子で構成されていてもよく、また、背景パ
ターン区域2の一部に回折格子を有しているものでもよ
い。真正性確認用回折格子1の外観は、主にこの背景パ
ターン区域2によってもたらされる。
00nm〜5000nmの回折格子から構成されている
ことが好ましく、これは、通常、この分野で用いられて
いる回折格子の格子ピッチである。背景パターン区域2
が複数種類の回折格子で構成されているときは、各々の
回折格子の格子ピッチが600nm〜5000nmの範
囲のものであればよい。
ターンは、図1に示す例では、英文字のパターンの四つ
からなる「HOLO」の文字列からなる。これは、飽く
までも、一例であって、真正性確認用パターン区域3を
構成するパターンは、このほか、数字、かな、もしくは
漢字等の適宜な文字、社章、サービスマーク、標識等の
記号、または任意の図形等であり得る。あるいは、真正
性確認用パターン区域3を構成するパターンは、これら
の文字、記号もしくは図形の二以上の組み合わせであっ
てもよい。このようなパターンとすることにより、真正
性の確認がより容易になる。真正性確認用パターン区域
3を構成するパターンは、常に一定であってもよいが、
幾つかのパターンを予め決めておき、それらの中から選
択して用いることにより、回折格子1が設けられた物品
の種別が分かるようにもできる。
真正性確認用パターン区域3を構成する各パターンは、
格子ピッチdが500nm以下であることが望ましい。
回折格子の格子ピッチDを600nm〜5000nmと
し、また、真正性確認用パターン区域の回折格子の格子
ピッチdを500nm以下とした理由は次の通りであ
る。
線に対し角度αで入射した光が法線の反対側の角度βの
方向に回折する場合、sinα+sinβ=mλ/δ
(ただし、mは次数、λは入射光の波長、δは格子のピ
ッチである。)の関係を有している。ここで、次数mを
1とすると、δは、δ=λ/(sinα+sinβ)に
より求めることができる。
線に対してα=30°の方向の光源4より光を入射さ
せ、法線方向、即ちβ=0°の観察位置で回折格子1を
観察可能にするには、波長を500nm(可視光の平均
値とする。)とすれば、 δ=500/(0.5+0)=1000 となるから、格子のピッチは1000nmとなる。即
ち、回折格子1を正面に近い方向から照明し、かつ正面
から眺めるようにするには、一例として、格子のピッチ
を1000nmとする。
1を少し傾けて、法線に対してα=15°の方向より光
を入射させ、法線の反対側のβ=75°の観察位置で回
折格子1を観察可能にするには、波長を500nm(可
視光の平均値とする。)とすれば、 δ=500/(0.2588+0.9659)≒408 となるから、格子のピッチは408nmとなる。即ち、
回折格子1の面をより光源側に向け、観察位置として
は、回折格子1の法線に対する角度を大きくして、真正
性確認用パターン区域3が、回折格子1の正面からは見
えず、法線に対して大きな角度(β)の位置から見える
ようにするには、一例として、格子のピッチを408n
mとする。
ターン区域2の回折格子の格子ピッチDを1000nm
とし、真正性確認用パターン区域3の回折格子の格子ピ
ッチdを408とすることにより、正面からは、背景パ
ターン区域2が見え、回折格子1を光源側に若干傾け、
回折格子1を真横に近い方向から眺めたときに、真正性
確認用パターン区域3が見えることにより、真正性確認
が可能な回折格子1とすることができる。
チDは、回折格子を正面から見ると仮定したとき、光源
4を設置する方向により値が変化し、光源4が回折格子
1の法線に近い位置にあるときは、格子ピッチDが大き
くなり、光源4が回折格子1の法線より遠ざかるにつ
れ、格子ピッチDが小さくなるが、本発明においては、
格子ピッチDを600nm〜5000nmの範囲とする
ことが好ましく、より好ましくは、600nmから15
00nmである。
ッチDが600nm未満では、光源4が法線に対して大
きい角度となるため、真正性確認用パターン区域3を眺
める際に光源4が邪魔になるからであり、また、背景パ
ターン区域2の回折格子1の格子ピッチDが5000n
mを超えると、回折格子が見える角度の許容範囲が狭く
なる不利があるからである。
格子ピッチdは、500nm以下とすることが好まし
い。真正性確認用パターン区域3の回折格子の格子ピッ
チdが、極度に小さくなると、光源4が法線となす角度
を大きくする必要が生じるので、背景パターン区域2の
回折格子1の格子ピッチDが600nm未満の場合と同
様、真正性確認用パターン区域3を眺める際に光源4が
邪魔になるので、好ましくは200nm程度以上とす
る。また、真正性確認用パターン区域3の回折格子の格
子ピッチdが500nmを超えると、背景パターン区域
2の回折格子1の格子ピッチDが5000nmを超える
ときと同様、回折格子が見える角度の許容範囲が狭くな
る不利が生じる。
折格子1において、真正性確認用パターン区域3は、回
折格子1の正面では見えにくいので、真正性確認用パタ
ーン区域3の大きさとしては、目で見えないほど小さく
する必要はない。勿論、真正性確認用パターン区域3の
大きさを0.3mm以下とすれば、肉眼では見えづらく
なるが、レンズを用いて拡大することにより、真正性確
認が可能となり利点が生じる。
々のパターンは、その縦横の寸法比を、通常のものとは
変えて、縦長もしくは横長のように変形させ、パターン
が判別しにくいよう構成しておき、傾けたときに、縦横
の一方が縮んで通常の縦横比で見えるよう構成すると、
なおよい。図2は、「HOLOGRAM」の八文字から
なる文字列を構成する各英文字の縦/横の比を、約6程
度に描いたもので、図1における各英文字の縦/横の比
が約1.4程度であるのにくらべ、3倍強としたもので
ある。
は横の平行線を付して示したので、縦に拡大した図2の
英文字も判別が容易に見えるが、実際には、同じ材料上
に構成された背景パターン区域2と真正性確認用パター
ン区域3との区別は、光の回折効率のみであるので、両
区域の光の回折効率が大きく異なるとき以外は、判別は
しづらく、縦横比が通常と大きく異なるときは、正面か
らは文字であると認識するのが難しく、判別の困難さが
増す。
々のパターンの外形の長辺/短辺の比が5以上であるこ
とが好ましく、5未満であるときは、パターンの判別性
の低下の効果が乏しい。パターンの判別の困難さの観点
では、パターンの外形の長辺/短辺の比が5以上であれ
ば、大きければ大きい程よいが、実際には、過度に大き
くすると、長辺が背景パターン区域の大きさを越えてし
まうので、実際には数十以下、例えば、20以下程度で
ある。
の入射位置、および観察位置に至る回折光線の三つを含
む面と回折格子1とが交わってできる線と、a、bのう
ち、相対的に長くなる方の寸法の方向とが、平行である
ことがより好ましい。このとき、パターンの、相対的に
長くなる方の寸法の方向と、真正性確認用パターン区域
3の回折格子の方向が直交していると、回折格子1を法
線から大きく離れた角度(図3(b)に示す観察位置5
が相当する。)から観察するとき、回折効率が高くなる
ので、真正性確認用パターン区域3がよく見えるように
なる。
を有するので、好ましい態様においては、正面付近から
眺めると、背景パターン区域2がよく見え、真正性確認
用パターン区域3がよく見えないが、眺める角度を変え
て、回折格子の法線より離れた角度から眺めると、真正
性確認用パターン区域3が良く見えるので、別途の手段
を準備して用いることなく、回折格子を傾けることによ
り、回折格子の真正性の確認が容易に行なえるものであ
る。
は、種々の用途に供することができるが、従来技術にも
説明したように、IDカード等の各種のカード類や、有
名ブランド品等に適用して、それらの物品の真正性の確
認を可能とすることができる。
る記録媒体11の一例を示すものであって、カードの形
態の基材12の右側に真正性確認が可能な回折格子1が
設けられており、基材12の上辺に沿ったやや下側に磁
気記録層13を有し、このほか、カードの名称、番号、
有効期限、保持者の氏名等が文字14として形成された
ものである。ここで、回折格子1と基材12とは、熱接
着、もしくは接着剤を介しての接着により積層されてい
る。
あって折れ曲がりにくいものであることが好ましい。ま
た、基材12は、上記の回折格子1に加え、他の記録手
段を備えることがあり得るので、基材12の素材として
は、図4の例のように磁気記録層13や文字4等を設け
る際の加工性が優れたものであることが好ましい。
化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルロース
トリアセテート、ポリスチレン系、アクリル、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンなどの樹脂のほか、アルミニウ
ム、銅などの金属、紙、そして、樹脂またはラテックス
等の含浸紙等の単独、或いは複合体シート等を用いるこ
とができる。耐熱性が要求される場合、基材12の素材
として、非晶質ポリエステル樹脂、非晶質ポリエステル
樹脂とポリカーボネート樹脂のブレンド樹脂等のシート
も用いることができる。
が、通常、10μm〜5mm程度の範囲である。基材1
2がISO規格に準拠した磁気カードを構成するために
は、厚さは0.76mmとし、基材をポリ塩化ビニル
(以下、PVC)で形成する場合、通常、厚さ280μ
mの白色PVCシートをコアシートとして、これを2枚
重ね、その両側にそれぞれ厚さ100μmの透明PVC
シートをオーバーシートとして重ねて、熱プレスなどに
より積層した四層構成の積層シート(合計厚さ0.76
mm)として用いる。
程度のストライプ状のものであって、基材12の表面
に、(1)磁気塗料を用いて塗布して直接に設けたも
の、(2)薄いプラスチックシートに塗布し、ストライ
プ状にカットして貼ったもの、もしくは(3)仮の基材
シートに剥離可能に積層して準備された磁気記録層転写
シートを用いた転写により形成されたものである。
は、磁気記録層13を備えていることが普通である。磁
気記録層13の機能は、光学記録層やICモジュール等
で置き換えてもよい。ただし、光学記録層やICモジュ
ールが備わっていても、汎用性のある磁気記録層13を
備えていることが好ましい。
発行会社やカードの名称、発行番号、有効期限、保持者
の氏名、もしくは注意書等を示すためのものである。こ
れらのうち、発行番号、有効期限、および保持者の氏名
を、エンボス加工による凹凸により形成しておくことが
ある。このほか、基材12には、カードを装飾するため
の着色や模様の付与が行なわれていてもよく、着色や模
様の付与、およびエンボス加工によらない文字の形成
は、通常、印刷により行なわれる。
を製作し、得られた型を用いて大量複製することにより
製造されたものであることが好ましい。型の製作は、感
光性樹脂に対して、レーザー光を干渉露光することによ
り行なうか、エッチング可能な金属基板にレジストを塗
布したブランク板に対する電子線露光、およびそれに伴
なうエッチングにより行なうことができ、干渉縞を微細
凹凸として記録し、通常、このようにして得られた型を
原型として、幾つかの複製用型を製作し、大量複製の際
にはこの複製用型を用いる。
ボス加工によって行なうこともできるが、より好ましく
は、流動性の電離放射線硬化性樹脂(通常は、紫外線硬
化性樹脂)を透明フィルム上に塗布した上に、複製用型
の微細凹凸を有する型面を接触させ、接触させたまま、
電離放射線(紫外線硬化性樹脂であれば紫外線)を照射
して電離放射線硬化性樹脂を硬化させることにより、行
なうことが好ましく、この方法により、透明フィルム上
に、表面に回折格子の微細凹凸が形成された硬化樹脂膜
が積層された積層体が得られる。
認性を増すために、通常、Al等の反射性の金属薄膜
や、硬化樹脂膜とは光の屈折率が異なる素材の薄膜から
なる反射層を微細凹凸に沿って積層形成するのが普通で
ある。
樹脂膜、および反射層が順に積層した積層体は、透明フ
ィルム側もしくは反射層側を、感熱接着剤層等の接着剤
を介して、基材12と積層することにより、回折格子1
を基材12上に設けることができる。あるいは、透明フ
ィルムと、微細凹凸が形成された硬化樹脂膜との間を剥
離可能に積層しておき、反射層側を、感熱接着剤層等の
接着剤を介して、基材12と積層し、積層と同時、もし
くは積層の後に透明フィルムを剥離する、いわゆる転写
によっても、回折格子1を基材12上に設けることがで
きる。
は、上記のような、カード用途に適用するためだけのも
のではなく、種々の物品を基材として、それらの上に、
上記と同様にして積層して使用することができる。物品
によって、物品そのものが情報を有する記録媒体である
場合と、物品そのものは情報を有していないが、真正性
確認が可能な回折格子1を積層したことにより情報が付
与された記録媒体である場合とがある。
認)用のカードであってよく、具体的には、銀行等の預
貯金カード、クレジットカード、身分証明書等であり得
る。必ずしもカード形態ではない受験票、パスポート等
もID用の記録媒体であってもよい。記録媒体11は、
紙幣、商品券、株券、証券、預金通帳、乗車券、航空券
等、あるいは、交通機関や公衆電話用のプリペイドカー
ドでもあり得る。これらには金額、発行者、発行番号、
もしくは注意書等の情報が記録されている。
有していないが、真正性確認が可能な回折格子1を積層
したことにより情報が付与された種々の物品であり得
る。種々の物品とは、例えば、高級腕時計、貴金属、宝
飾品等の、いわゆるブランド品と言われる、世界的に著
名な高級商品、それらの収納箱やケース等の物品であ
り、これらは通常、高価なものであるので、偽造の対象
となりやすいものである。音楽ソフト、映像ソフト、コ
ンピュータソフト、もしくはゲームソフト等が記録され
た記憶媒体、それらのケース等の物品にも、同様に、真
正性確認が可能な回折格子1を積層し得る。これらは、
必ずしも高価なものではないが、不正に大量複製されて
市販されると、正規品の販売元が重大な損害を被る恐れ
があるものである。
外の部分が情報を有している場合と、情報を有していな
い場合とにかかわらず、本発明の真正性確認が可能な回
折格子1を積層して一体化することにより、回折格子1
の真正性を確認することにより、記録媒体11の真正性
を確認することが可能になる。
区域と真正性確認用パターン区域との各区域を構成する
回折格子の格子ピッチを規定したので、正面付近から
は、背景パターン区域を構成する回折格子が良く見え
て、しかも、真正性確認用パターン区域は良く見えない
が、角度を変えて見ることにより、真正性確認用パター
ン区域を肉眼で判別できる、真正性確認が可能な回折格
子を提供することができる。請求項2の発明によれば、
請求項1の発明の効果に加え、真正性確認用パターン区
域を構成するパターンが、文字、図形、もしくは記号、
またはそれらの二以上の組み合わせからなるので、真正
性の確認がより容易になり、パターンに意味を持たせる
ことにより、回折格子を適用した場合に、対象物である
物品の種別が分かるようにもできる、真正性確認が可能
な回折格子を提供することができる。請求項3の発明に
よれば、請求項2の発明の効果に加え、真正性確認用パ
ターン区域を構成する文字他のパターンの外形の長辺/
短辺の比を5以上としたので、正面付近から見たとき
に、文字他のパターンであると認識するのが難しく、逆
に角度を変えて見ると、文字他のパターンであることが
認識しやすい利点を有する、真正性確認が可能な回折格
子を提供することができる。請求項4の発明によれば、
基材の上に、請求項1〜請求項3いずれかの発明の真正
性確認が可能な回折格子が積層されているので、それら
いずれかの回折格子が発揮する効果を有し、対象物その
ものの真正性の確認が可能な記録媒体を提供することが
できる。
態を示す図である。
である。
Claims (4)
- 【請求項1】 背景パターン区域と、前記背景パターン
区域中に区画された真正性確認用パターン区域とを有
し、前記背景パターン区域は、格子ピッチDが600n
m〜5000nmの回折格子から構成され、前記真正性
確認用パターン区域は、格子ピッチdが500nm以下
である回折格子から構成されていることを特徴とする真
正性確認が可能な回折格子。 - 【請求項2】 前記真正性確認用パターン区域を構成す
るパターンが、文字、図形、もしくは記号、またはそれ
らの二以上の組み合わせからなることを特徴とする請求
項1記載の真正性確認が可能な回折格子。 - 【請求項3】 前記真正性確認用パターン区域を構成す
るパターンの外形の長辺/短辺の比が5以上であること
を特徴とする請求項2記載の真正性確認が可能な回折格
子。 - 【請求項4】 基材の上に請求項1〜請求項3いずれか
記載の回折格子が積層されていることを特徴とする真正
性確認が可能な回折格子が設けられた記録媒体。
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---|---|---|---|
JP2001178634A JP2002372610A (ja) | 2001-06-13 | 2001-06-13 | 真正性確認が可能な回折格子、およびそれが設けられた記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2001178634A JP2002372610A (ja) | 2001-06-13 | 2001-06-13 | 真正性確認が可能な回折格子、およびそれが設けられた記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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