JP2003136871A - 隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法 - Google Patents

隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法

Info

Publication number
JP2003136871A
JP2003136871A JP2001337250A JP2001337250A JP2003136871A JP 2003136871 A JP2003136871 A JP 2003136871A JP 2001337250 A JP2001337250 A JP 2001337250A JP 2001337250 A JP2001337250 A JP 2001337250A JP 2003136871 A JP2003136871 A JP 2003136871A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hidden pattern
hidden
lines
pattern
image forming
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001337250A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Nakasone
聡 中曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001337250A priority Critical patent/JP2003136871A/ja
Publication of JP2003136871A publication Critical patent/JP2003136871A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 万線の角度を変えて印刷した潜像パターンの
耐久性が不足する点を解消し、また、反射層を伴なった
積層構造において反射層を万線状に形成すると、目に付
きやすく、解析されやすい欠点を解消することを課題と
する。 【解決手段】 基材上の画像表示体5が、光回折構造を
背景とし、互いに異なる角度の万線で構成した隠しパタ
ーン3a〜3dを有しており、その上に、隠しパターン
の万線と干渉する万線を持つ確認用シート7を角度を変
えて重ねることにより、各隠しパターンを顕像化できる
よう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異なる角度の万線
を用いて構成した複数の隠しパターンを有する画像形成
体に関するものであり、また、画像形成体、およびこれ
と干渉する万線を有する確認用シートとからなる隠しパ
ターン確認用セット、さらには、画像形成体および隠し
パターンとを用いて行なう、隠しパターンの確認方法に
関するものでもある。
【0002】
【従来の技術】種々の物品に、目には見えない隠しパタ
ーンを付与しておき、その隠しパターンを別に準備した
手段を用いて可視化して、隠しパターンが本物か偽物か
を判定し、ひいては、隠しパターンが付与された物品が
本物か偽物かを判定することがよく行なわれている。そ
のような物品の典型例としては、(1)預貯金用カード
もしくはクレジットカード等のカード類、(2)紙幣、
証券、商品券のように額面記載の価値を有する金券、
(3)株券、抽選券、もしくは馬券等、および(4)パ
スポート、もしくは身分証明書、等を挙げることができ
る。これらの物品は、直接的もしくは間接的に、経済的
もしくはその他の価値を有しているため、不正な意図で
これらを製造する偽造や、本物や使用済みで廃棄すべき
ものを利用し、作り変える変造が後を絶たない。
【0003】偽造・変造の防止策としては、現在までに
種々の方策が講じられているが、精密であり、製造が難
しいホログラムをシール状に貼ったり、あるいは転写し
て適用し、適用された物品が本物であることを保証して
いることが多い。しかし、ホログラムの原理自体はよく
知られており、製造技術が高度であると言えども、技術
の習得により、偽造され得るものであるので、ホログラ
ムシールの使用の傍ら、さらにホログラムの偽造防止機
能を高める努力がなされている。
【0004】例えば、特開平10−297077号公開
公報には、複数の潜像パターンを角度の異なる万線で形
成した印刷物を、万線スクリーンを判別具として使用
し、角度を変えて重ねることにより、各々の潜像パター
ンと判別具の万線とが干渉して、目に見えるようにして
判別することが記載されている。
【0005】しかし、上記の従来技術における印刷物
は、潜像パターンの耐久性がホログラムシールにくらべ
ると劣り、摩耗により失われたり、溶剤で拭き取ること
により失われることもあり得る。また、印刷という汎用
の手段で形成されるために、偽造が行なわれる可能性も
高い。
【0006】一方、ホログラムシールは、透明樹脂層の
表面に微細凹凸を形成し、微細凹凸上に、アルミニウム
等の反射層を積層した積層構造とするのが普通である
が、同様な積層構造における反射層を万線状に形成すれ
ば、上記の従来技術における印刷物よりも、耐久性の高
い潜像パターンを形成することが可能であるが、反射層
を伴なう積層構造は目に付きやすく、反射層を単に万線
状にしただけでは、解析されやすい欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明におい
ては、従来技術における万線の角度を変えて形成した潜
像パターンの耐久性が不足する点を解消し、また、反射
層を伴なった積層構造において、反射層を万線状に形成
しても、目に付きやすく、解析されやすい欠点を解消す
ることを課題とする。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明においては、ホログラム
シールと同様の積層構造において、隠しパターンを万線
で形成すると共に、万線の線と線の間の非線部を利用し
てホログラムを形成することにより、万線で形成した隠
しパターンをカモフラージュし、かつ、隠しパターン
を、万線の角度を変えて形成した複数として、上記の課
題を解決することができた。
【0009】第1の発明は、一定幅の線が等しいピッチ
で間隔を有して配列した線の集合体からなる万線で構成
された複数の隠しパターンと、前記隠しパターンの非線
部に設けられた光回折構造とからなる画像表示体が基材
上に設けられており、前記複数の隠しパターンは、前記
隠しパターンを構成する線の角度が互いに異なることを
特徴とする隠しパターンを有する画像形成体に関するも
のである。第2の発明は、第1の発明において、前記隠
しパターンは、前記隠しパターンを構成する万線と周期
が1/2ピッチずれた万線により構成された縁取り部を
周囲に伴なうものであることを特徴とする隠しパターン
を有する画像形成体に関するものである。第3の発明
は、第1または第2の発明において、前記光回折構造が
レリーフホログラム、もしくは体積型ホログラムである
ことを特徴とする隠しパターンを有する画像形成体に関
するものである。第4の発明は、第1〜第3いずれかの
発明において、前記基材が情報記録体であることを特徴
とする画像形成体に関するものである。第5の発明は、
第1〜第4いずれかの発明の隠しパターンを有する画像
形成体と、前記画像形成体に設けられた前記隠しパター
ンを構成する万線と干渉する万線を有する確認用シート
とからなる隠しパターン確認用セットに関するものであ
る。第6の発明は、第1〜第4いずれかの発明の隠しパ
ターンを有する画像形成体上に、前記光回折構造体に設
けられた前記隠しパターンを構成する万線と干渉する万
線を有する確認用シートを重ね、前記画像形成体および
前記万線パターンを相対的に回転させることにより、前
記複数の隠しパターンの各々と干渉させて、前記隠しパ
ターンを確認することを特徴とする隠しパターンの確認
方法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明の隠し
パターンを有する画像形成体1は、基材2上の少なくと
も一部に画像表示体5が積層したものであって、画像表
示体5は、光回折構造(例えばホログラム)4を背景と
して、二つの隠しパターン3aおよび3bが設けられた
ものである。このようにホログラムを背景とすると、ホ
ログラムの一部の領域が万線とされているものの、ホロ
グラムの視認性には殆ど影響が無く、しかも、ホログラ
ムにより再生される絵柄に気を取られるので、万線の存
在が不明確になり、万線の幅、ピッチを小さくすればす
るほど、万線の視認性が低下する。図1の下部に示すよ
うに、隠しパターン3は万線6で構成されたものであ
り、この万線は、一定幅の線が等しいピッチで間隔を有
して配列した、線の集合体からなるものであり、好まし
くは、ピッチが線の幅の2倍である。また、万線6を構
成する線と線との間、即ち非線部には、光回折構造4が
設けられている。勿論、非線部は隠しパターンの周囲に
も及ぶ。
【0011】図1中の二つの隠しパターンのうち、左上
方の隠しパターン3aは、水平線に対し右上がりの傾斜
を有する万線で構成され、右下方の隠しパターン3b
は、水平線に対し右下がりの傾斜を有する万線で構成さ
れており、各々の隠しパターンにおける万線の角度(万
線を構成する線の角度)が相違する。
【0012】隠しパターン3は、万線の角度の異なる二
種類に限定されることなく、三種類以上の多種類であっ
てもよい。このように、本発明においては、万線の角度
を異にする隠しパターンを複数有しているので、すべて
の隠しパターンを検出しないと、画像表示体5が真正で
あるか否かを判定できないので、偽造に対する抵抗性が
高い。図2(a)に示す画像表示体1においては、画像
表示体2に、万線の角度が互いに異なる四種類の隠しパ
ターン3a、3b、3c、および3dが設けられてお
り、隠しパターン3aの万線の方向を基準に右回りで角
度をとらえると、隠しパターン3aの万線の角度が0°
であり、以降、3bが45°、3cが90°、および3
dが135°である。勿論、隠しパターンは、異なる角
度毎に一個ずつでなければならない訳ではなく、角度毎
に複数の隠しパターンがあってもよい。
【0013】隠しパターン3を可視化して確認するため
に、確認パターンを有する確認用シートを用いる。図2
中、符号7で示すシートが確認用シート7であり、透明
シートに、前記したような隠しパターン3を構成する万
線と干渉する万線を有するもので、「干渉する」とは、
隠しパターン3を構成する万線と、確認用シート7が有
する万線とが、万線を構成する線の幅、線のピッチ等が
近似しているか、好ましくは一致しており、隠しパター
ン3の万線を構成する線の方向、および確認用シート7
が有する万線を構成する線の方向とが一致することによ
り、隠しパターンを構成する万線の線と線との間に、確
認用シート7の万線の線が位置すると、隠しパターンが
顕像化することを指す。確認用シート7の製作は、写真
用フィルムへの露光および現像、フィルムへの印刷、も
しくは金属薄膜を有するフィルムへのフォトエッチング
等によって行なうことができる。
【0014】図2中、符号7で示す確認用シートの万線
を構成する線の幅、線のピッチ等が隠しパターン3のも
のと一致しているとすると、図2(b)に示すように、
確認用シート7の万線の方向を、隠しパターン3a〜3
dの万線と同様な基準で示すとき、確認用シート3の万
線の方向が0°のとき、隠しパターン3aが顕像化して
パターン3a’となり、確認用シート3の万線の方向が
45°のとき、隠しパターン3bが顕像化してパターン
3b’となり、確認用シート3の万線の方向が90°の
とき、隠しパターン3cが顕像化してパターン3c’と
なり、確認用シート3の万線の方向が135°のとき、
隠しパターン3dが顕像化してパターン3d’となる。
つまり、隠しパターン3、もしくは隠しパターン3を有
する画像形成体と確認用シートとを重ね、両者を相対的
に回転させることにより、即ち、各隠しパターン3a〜
3dの各々を構成する万線と、確認用シートの万線とが
互いに干渉する角度において、回転を停止させて各隠し
パターン3a〜3dの各々を顕像化させることにより、
隠しパターン3を確認することができる。なお、予め、
隠しパターンと合わせて、確認用シートの部分毎に万線
の角度を変えたものを準備しておけば、回転させなくて
も、一度にすべての隠しパターンを確認可能にすること
が可能になる。隠しパターン3の確認は、必要に応じ、
参照用の真正なパターンを準備しておき、目視、もしく
は画像処理により比較することにより行なう。
【0015】隠しパターン3を、確認用シート7を用い
て顕像化する様子を図3に示す。この例では、隠しパタ
ーン3は、全体としてはハート形の形状を有し、パター
ン本体31と、パターン本体31の周縁に沿った縁取り
部32とからなり、いずれも45°の万線で構成され、
ただし、縁取り部32における万線は、前記隠しパター
ン本体31を構成する万線とは、線の幅、ピッチは同じ
だが、位相が1/2ピッチずれた万線により構成されて
いる。
【0016】このような隠しパターン3上に確認用シー
ト7を重ねると、まず、パターン本体31を構成する万
線の線と線の間に、確認用シート7の万線の各線が位置
するように両者を重ねた場合には、パターン本体31の
輪郭内がすべて線で埋められるため、顕像化したパター
ン本体31’となる。また、縁取り部32を構成する万
線の線と線の間に、確認用シート7の万線の各線が位置
するように両者を重ねた場合には、縁取り部32の輪郭
内がすべて線で埋められるため、顕像化した縁取り部3
2’となる。
【0017】上記のような縁取り部32は、必ずしも無
くてもよいが、隠しパターン3の複雑さが増す点で好ま
しく、また、解析しやすさにつながる恐れがあるけれど
も、縁取り部32があると、確認用シートを、少なくと
も1/2ピッチずらせば、パターン本体31か縁取り部
32のいずれかが顕像化するので、隠しパターン3を捜
しやすくなる効果がある。
【0018】以上の例では隠しパターン3は、説明を分
かりやすくする上で、四角形やハート形等の図形とした
が、このほかの図形であってもよいし、文字や数字、記
号等のどのようなものであってもよい。従って、隠しパ
ターンも、後に、色々と挙げるような用途に合わせた、
金額、番号、会社名、ブランド名、商標、マーク、社
章、記章、もしくはキャラクター等のパターンに任意に
設定し得る。
【0019】隠しパターン3を有する画像形成体1の基
材2は、従来技術の説明において挙げた種々の用途に合
せた情報記録体の種々の形態であり得る。また、基材2
は、用途に合わせ、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコ
ール、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポ
リアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セル
ローストリアセテート、ポリスチレン系、アクリル、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、もしくはポリオレフィン
ビニルアルコールなどの樹脂のほか、アルミニウム、銅
などの金属、紙、そして、樹脂またはラテックス等の含
浸紙などの単独、或いは複合体シートなどの素材で構成
することができる。耐熱性が要求される場合、基材2の
素材として、非晶質ポリエステル樹脂、非晶質ポリエス
テル樹脂とポリカーボネート樹脂のブレンド樹脂等のシ
ートも用いることができる。基材2の厚さは、材質によ
っても異なるが、通常、10μm〜5mm程度の範囲で
ある。特に磁気カードの場合、基材シートをISO規格
に準拠したものとする場合には、その厚さは0.76m
mである。
【0020】基材2は、次のような要素を備えているこ
とがあり得る。基材2がカード、通帳、交通機関の定期
乗車券、プリペイドカード、もしくは金券等である場合
には、目には見えない情報を保持するための磁気記録層
を備えていることが多い。磁気記録層は、通常、5〜1
0mm幅程度のストライプ状のものであって、基材2の
表面もしくは内部に、磁気塗料を用いて塗布して直接に
設ける、薄いプラスチックシートに塗布し、ストライプ
状にカットして貼る、もしくは、仮の基材シートに剥離
可能に積層して準備された磁気記録層転写シートを用い
た転写により形成する。
【0021】画像形成体が、前段落に挙げたものを含
め、種々のデータを保持し得る情報記録体である場合、
磁気記録層を備えていることが普通であるが、磁気記録
層の機能を光学記録層やICチップ等で置き換えてもよ
い。ただし、光学記録層やICチップが備わっている場
合であっても、汎用性のある磁気記録層を備えているこ
とが好ましい。また、本発明における画像表示体5とは
別に、通常のホログラム等(回折格子を含む。)を有し
ていてもよく、このようにすると、本発明における画像
表示体5への注意、関心をそらすことができる。
【0022】基材2には、適宜な文字が印刷等により施
されていてもよい。文字で表現する内容としては、カー
ドの場合であれば、その発行会社、カードの名称、発行
番号、有効期限、保持者の氏名、もしくは注意書等があ
る。これらのうちの幾つか、例えば、発行番号、有効期
限、および保持者の氏名を、エンボス加工による凹凸に
より形成してあってもよい。このほか、基材2には、画
像形成体1を装飾するための着色や模様が施されていて
もよく、これらは、通常、印刷により行なわれる。
【0023】隠しパターンおよび光回折構造を含む画像
形成体5の形成は、ホログラムシールにおけるホログラ
ム層を得るのと同様の方法によって行なうことができ、
感光性樹脂層にホログラムの干渉縞を露光する等によ
り、背景となる光回折構造を、また、隠しパターンの形
状もしくはそのネガ形状のマスクを用いたマスク露光に
より、隠しパターンを形成する。露光後、必要に応じ
て、感光材料に適した現像を行ない、表面の微細凹凸の
レリーフとして形成したレリーフホログラムとするか、
もしくは体積ホログラムとする。
【0024】光回折構造が、ホログラム等の干渉縞を表
面の微細凹凸のレリーフとして有する場合には、干渉縞
および万線による隠しパターンが微細凹凸の形で記録さ
れた原版をプレス型として用い、樹脂層上に前記原版を
重ねて両者を加熱圧着することにより、原版の凹凸模様
を複製することができる。ただし、隠しパターンの部分
は原則的には平坦であるので、隠しパターンに相当する
原版の部分も平坦であり、原版全体としては、微細凹凸
のある部分と無い部分とに分かれる。また、紫外線硬化
性樹脂層等の電離放射線硬化性樹脂層上に、前記原版を
重ねてレーザー光を照射することによっても原版の凹凸
模様を複製することができ、あるいは、感光性樹脂層上
に二光束干渉法によって露光することによってもよい。
いずれも必要に応じ、現像を伴なう。このようにして行
なう、樹脂層への隠しパターンおよび光回折構造の形成
の際に、樹脂層が基材フィルムで裏打ちされていてもよ
い。
【0025】樹脂層上への隠しパターンおよび光回折構
造を有するレリーフ面を形成した後、表面凹凸の回折効
率を高める目的で、反射層をレリーフ面に形成すること
が好ましい。反射層は、光を反射するアルミニウム、も
しくはその他の金属の薄膜で構成し、真空蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法などの薄膜形成
法によって形成する。
【0026】反射層としては、レリーフ面を有する樹脂
層とは屈折率の異なる物質の透明薄膜も挙げられる。ホ
ログラム層より屈折率が大きい、ZnS、TiO2、A
23 、Sb23 、SiO、TiO、もしくはSi
2 等、または、レリーフ面を有する樹脂層より屈折率
が小さいLiF、MgF2、もしくはAlF3などで構成
する。
【0027】従って、画像表示体5は、基本的には、基
材フィルム、樹脂層、および反射層有する積層構造であ
り(積層構造Aとする。)、樹脂層の反射層側に、隠し
パターンおよび光回折構造を有するレリーフ面が形成さ
れており、隠しパターンを構成する万線の線と線との
間、即ち非線部に、光回折構造が設けられているもので
ある。
【0028】この積層構造Aの反射層上に粘着剤もしく
は接着剤を適用して、基材2に適用すると、基材フィル
ムが最上層となって保護層を兼ねることができる。この
とき、基材フィルム〜樹脂間に層間剥離し得る脆性層を
設けておくと、一旦、貼った後、不正に剥がそうとする
と、積層構造が破壊する。また、積層構造Aの反射層上
に感熱接着剤層を積層し、基材フィルム〜樹脂層間を剥
離可能にしておくと、いわゆる転写シートとなって、樹
脂層、反射層、および感熱接着剤層を基材2上に転写す
ることができる。これらの説明は原理的なものであっ
て、実際には、各層間の接着力を調整したり、剥がれや
すくする等の目的で、種々の層を追加することができ
る。
【0029】本発明の隠しパターンを有する画像形成体
1は、従来技術の説明で挙げた、本物か偽物かを見分け
るべき種々の物品に適用することができる。
【0030】本発明の画像形成体1はID(本人確認)
用のカードであってよく、具体的には、銀行等の預貯金
カード、クレジットカード、運転免許証、社員証等の身
分証明書等であり得る。また、必ずしもカード形態では
ない受験票、パスポート等であってもよい。画像形成体
1は、紙幣、商品券、株券、証券、抽選券、馬券、預金
通帳、乗車券、航空券等、あるいは、交通機関や公衆電
話用のプリペイドカードでもあり得る。
【0031】上記の物品は、何らかの情報を有している
ことが普通だが、本発明の画像形成体1は、必ずしも情
報を有していない種々の物品であり得る。そのような物
品としては、例えば、高級腕時計、貴金属、宝飾品等
の、いわゆるブランド品と言われる、著名な高級商品、
それらの収納箱やケース等を挙げることができ、これら
は通常、高価なものであるので、偽造の対象となりやす
いものである。また、量産品でも有名ブランドのもの、
例えば、オーディオ製品や電化製品等で、偽造品が出回
る可能性の高いもの、または、以上のような物品にぶら
下げられるタグも、画像形成体1の基材2となり得る。
【0032】音楽ソフト、映像ソフト、コンピュータソ
フト、もしくはゲームソフト等が記録された記憶媒体、
それらのケース等の物品も、基材2として画像表示体5
を積層し得る。これらは、必ずしも高価とは限らない
が、不正に大量複製されて市販されると、正規品の販売
元が重大な損害を被る恐れがあるものである。
【0033】いずれの画像形成体1においても、画像表
示体5以外の部分が情報を有している場合と、情報を有
していない場合とにかかわらず、画像表示体5を有する
ことにより、画像表示体5の真正性を確認でき、ひいて
は、画像表示体5を有する基材2の真正性を確認するこ
とが可能になる。なお、真正性そのものを確認するため
ではないが、隠しパターンが確認用シートにより顕像化
される意外性、隠しパターンの隠匿性を活かして、玩
具、景品、教材等に使用することも可能である。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ホログラムシ
ールのホログラム層と同様の方式により得られる画像表
示体を有しているので、隠しパターンの耐久性があり、
画像表示体には、万線の角度が互いに異なる隠しパター
ンが設けられているので、設けられた複数のすべての隠
しパターンを確認して初めて真正性の確認が可能となり
得る、偽造への抵抗性が高い画像形成体を提供すること
ができる。請求項2の発明によれば、請求項1の発明の
効果に加え、隠しパターンの周囲に万線の位相が異なる
縁取り部を有しているので、隠しパターンの複雑さが増
して偽造の困難性が増し、また、隠しパターンを捜しや
すい画像形成体を提供することができる。請求項3の発
明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果に加
え、レリーフホログラム、もしくは体積型ホログラムの
特徴を活かした画像形成体を提供することができる。請
求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3いずれかの
発明の効果に加え、種々のデータを保持し得る情報記録
体を基材とするので、それら情報記録体の真正性の確認
を可能とし、偽造に対する耐久性を高めた画像形成体を
提供することができる。請求項5の発明によれば、請求
項1〜請求項4いずれかの発明の隠しパターンを有する
画像形成体と、隠しパターンに適合する確認用シートと
が組み合わされているので、両者を重ねることにより、
容易に隠しパターンの確認が可能な隠しパターン確認用
セットを提供することができる。請求項6の発明によれ
ば、請求項1〜請求項4いずれかの発明の隠しパターン
を有する画像形成体上に、隠しパターンに適合する確認
用シートを重ね、回転させることにより、万線の角度が
異なる複数の隠しパターンの確認が可能になる、隠しパ
ターンの確認方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成体の例を示す図である。
【図2】画像形成体と確認用シートを用いて確認する例
を示す図である。
【図3】隠しパターンと縁取り部を示す図である。
【符号の説明】
1 画像形成体 2 基材 3 隠しパターン(31;パターン本体、32;縁取
り部) 4 光回折構造 5 画像表示体 6 万線 7 確認用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 HA02 HB01 HB02 HB05 HB09 HB10 HB11 HB12 HB13 HB20 JA18 JA19 JB08 JB09 JB25 JB27 KA40 KA51 KA57 LA19 2H049 CA05 CA08 CA09 CA11 CA30 2K008 AA13 CC03 DD12 EE04 HH19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定幅の線が等しいピッチで間隔を有し
    て配列した線の集合体からなる万線で構成された複数の
    隠しパターンと、前記隠しパターンの非線部に設けられ
    た光回折構造とからなる画像表示体が基材上に設けられ
    ており、前記複数の隠しパターンは、前記隠しパターン
    を構成する線の角度が互いに異なることを特徴とする隠
    しパターンを有する画像形成体。
  2. 【請求項2】 前記隠しパターンは、前記隠しパターン
    を構成する万線と周期が1/2ピッチずれた万線により
    構成された縁取り部を周囲に伴なうものであることを特
    徴とする請求項1記載の隠しパターンを有する画像形成
    体。
  3. 【請求項3】 前記光回折構造がレリーフホログラム、
    もしくは体積型ホログラムであることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の隠しパターンを有する画像形
    成体。
  4. 【請求項4】 前記基材が情報記録体であることを特徴
    とする請求項1〜3いずれか記載の画像形成体。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4いずれか記載の隠し
    パターンを有する画像形成体と、前記画像形成体に設け
    られた前記隠しパターンを構成する万線と干渉する万線
    を有する確認用シートとからなる隠しパターン確認用セ
    ット。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項4いずれか記載の隠し
    パターンを有する画像形成体上に、前記光回折構造体に
    設けられた前記隠しパターンを構成する万線と干渉する
    万線を有する確認用シートを重ね、前記画像形成体およ
    び前記万線パターンを相対的に回転させることにより、
    前記複数の隠しパターンの各々と干渉させて、前記隠し
    パターンを確認することを特徴とする隠しパターンの確
    認方法。
JP2001337250A 2001-11-02 2001-11-02 隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法 Pending JP2003136871A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001337250A JP2003136871A (ja) 2001-11-02 2001-11-02 隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001337250A JP2003136871A (ja) 2001-11-02 2001-11-02 隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003136871A true JP2003136871A (ja) 2003-05-14

Family

ID=19151922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001337250A Pending JP2003136871A (ja) 2001-11-02 2001-11-02 隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003136871A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005319724A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Toppan Printing Co Ltd 回折格子構造体、顕像具、回折格子パターンの視認方法、真偽判定方法および回折格子パターン作成方法
JP2007015120A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止用画像形成体
JP2009119768A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Toppan Printing Co Ltd 画像形成体
JP2010253750A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 National Printing Bureau 偽造防止用形成体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005319724A (ja) * 2004-05-11 2005-11-17 Toppan Printing Co Ltd 回折格子構造体、顕像具、回折格子パターンの視認方法、真偽判定方法および回折格子パターン作成方法
JP4590924B2 (ja) * 2004-05-11 2010-12-01 凸版印刷株式会社 回折格子構造体、顕像具、回折格子パターンの視認方法、真偽判定方法および回折格子パターン作成方法
JP2007015120A (ja) * 2005-07-05 2007-01-25 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止用画像形成体
JP2009119768A (ja) * 2007-11-16 2009-06-04 Toppan Printing Co Ltd 画像形成体
JP2010253750A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 National Printing Bureau 偽造防止用形成体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4695327B2 (ja) セキュリティペーパー、およびそれから作成される有価文書
GB2136352A (en) Hologram Devices and Method of Manufacture
JP2001315472A (ja) 光回折構造を有する情報記録媒体およびカード、並びに光回折構造体
JP4405915B2 (ja) ストリップ形セキュリティー素子
KR100629951B1 (ko) 진정성 증명용의 광학구조체와 진정성 증명용 기록체 및확인방법
JP2002372610A (ja) 真正性確認が可能な回折格子、およびそれが設けられた記録媒体
JP4620280B2 (ja) 真正性の判別可能なカード
JP2004077954A (ja) 真正性確認用媒体および真正性確認方法
JP3984470B2 (ja) 真正性識別体、真正性識別用具、およびそれらの組み合わせ、並びに真正性識別方法
JP3935701B2 (ja) 光学構造体
JP2002032023A (ja) 真正性識別体、これを有する情報記録媒体、および物品
JP4592964B2 (ja) 真正性識別体、真正性の識別可能な情報記録媒体および物品、並びに真正性識別性ラベルおよび転写シート
JP4562925B2 (ja) 真正性識別部、真正性識別部貼付け用ラベル、および真正性識別部転写シート
JP4629262B2 (ja) 不可視個別情報記録材、不可視個別情報貼付け用ラベル、および不可視個別情報転写シート
JP2004198447A (ja) 偽造防止用スレッド、偽造防止用基材、および偽造防止用印刷物
JP2002347355A (ja) 中間転写記録媒体およびこれを用いる情報記録体の製造方法、並びに情報記録体
JP2003136871A (ja) 隠しパターンを有する画像形成体、隠しパターン確認用セット、および隠しパターンの確認方法
JP4562926B2 (ja) 真正性識別体
KR100638978B1 (ko) 디지털 잠상을 이용한 위조방지용 홀로그램 박막필름 및그 제조방법
JP4590924B2 (ja) 回折格子構造体、顕像具、回折格子パターンの視認方法、真偽判定方法および回折格子パターン作成方法
JP2003075621A (ja) 真正性証明用回折格子、およびそれが設けられた記録体
JP2004004252A (ja) 真正性確認用媒体
JP4686042B2 (ja) 偽造防止用磁気転写箔
JP4170618B2 (ja) 真正性識別方法
JP4170727B2 (ja) 識別媒体およびそれを用いた真正品の真贋識別方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060927

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070213