JP2002372291A - 空気清浄機 - Google Patents

空気清浄機

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JP2002372291A
JP2002372291A JP2001180802A JP2001180802A JP2002372291A JP 2002372291 A JP2002372291 A JP 2002372291A JP 2001180802 A JP2001180802 A JP 2001180802A JP 2001180802 A JP2001180802 A JP 2001180802A JP 2002372291 A JP2002372291 A JP 2002372291A
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dust
air
time
amount
dust concentration
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Application number
JP2001180802A
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English (en)
Inventor
Shigekazu Azusawa
茂和 小豆沢
Kazuhiro Araki
一弘 荒木
Kenji Obata
健二 小幡
Takayuki Nakada
隆行 中田
Yasunori Matsui
康訓 松井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粉塵の種類に応じて自動運転を行うことによ
って発生する粉塵をその種類毎に除去でき、効率的に室
内を浄化できる。 【解決手段】 空気清浄機1の制御部10は、粉塵濃度
値のしきい値を有すると共に、粉塵濃度値が上昇中は粉
塵濃度値のしきい値に従って送風量を段階的に制御し且
つ粉塵濃度値が下降中は各段階毎の送風量を一定時間保
持する保持時間を設けた自動運転モードを有する。さら
にタバコ等の煙粒子とほこりとを粉塵濃度値に応じて識
別できる識別手段を有すると共に、煙粒子の除去に適し
た送風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒子識別時
の自動運転モードと、ほこりの除去に適した送風量又は
送風量の保持時間を設定するほこり識別時の自動運転モ
ードとを個別に有する。識別手段にて識別された粉塵の
種類に合わせて自動運転モードを切り替え可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内空気中に含ま
れる粉塵や臭気を捕集し、脱臭するための空気清浄機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動運転する空気清浄機において
は、ダストセンサーや臭いセンサーが搭載されており、
それらのセンサーにより室内の空気の汚れを検知し、そ
の汚れ具合すなわち粉塵濃度値や臭気濃度に応じて送風
量を自動的に調整する。
【0003】ところで、室内空気中に浮遊している粉塵
には、ほこり(アレルゲン物質)とタバコ喫煙等によっ
て発生する煙粒子が混在している。アレルゲン物質の粒
子径は3μm〜100μmであり、また煙粒子の粒子径
は1μm以下である。また煙粒子は連続的に発生するの
に対し、アレルゲン物質は散発的に発生する。以上のよ
うな特徴からダストセンサーによって得られた情報か
ら、それらの粉塵を識別が可能であることが知られてい
る(例えば特開2000−393677等参照)。
【0004】また、従来の自動運転式の空気清浄機の一
例を図10に示す。室内において空気が汚れ、ダストセ
ンサー50あるいは臭いセンサー56が空気の汚れを検
出すると、汚れ具合に応じて空気清浄機の制御部10に
信号が出力される。制御部10にはマイクロコンピュー
タ63が設けられている。マイクロコンピュータ63に
はプログラム等が書き込まれたROM64及びEEPR
OM(電気的消去可能PROM)65等で構成されるメ
モリ66を有している。制御部10はダストセンサー5
0から出力された粉塵濃度値や臭いセンサー56から出
力された臭い濃度に応じて送風量を決定し、プログラム
に準じて送風機54の制御を行う。送風機54によって
空気清浄機に吸引された室内空気は浄化部において浄化
された後排出口より排出される。
【0005】図11は従来例における自動運転時の空気
清浄機の送風量と粉塵濃度値の相関図を示している。従
来例においては、送風量を小さい順に<静音モード>、
<弱モード>、<標準モード>、<急速モード>に設定
し、しきい値を小さい順にしきい値s1,s2,s3を
設定している。粉塵が発生し、粉塵濃度値が0からs1
の間に達した場合は風量を<静音モード>に、粉塵濃度
値がs1からs2の間に達した場合は風量を<弱モード
>に、粉塵濃度値がs2からs3の間に達した場合は風
量を<標準モード>に、粉塵濃度値がs3以上に達した
場合には風量を<急速モード>に設定する。
【0006】図12は、ほこりが発生した場合の粉塵濃
度値の時間推移とその時の従来例における自動運転時の
送風量の時間推移を示す。ほこりは散発的に発生し、且
つ室内の汚れ具合が不均一であるため、粉塵濃度値も図
12(a)に示すように頻繁に上昇及び下降を繰り返
す。粉塵が発生していない場合、すなわち待機状態にお
いて送風量は<静音モード>にあり、粉塵が発生すると
粉塵濃度値が上昇し、時間t1において初めて粉塵濃度
値がしきい値s1を超えると送風量を上昇させて弱に設
定する。さらに粉塵が発生し、粉塵濃度値がさらに上昇
して時間t2においてしきい値s2を初めて超えると再
び送風量を上昇させ標準に設定する。その後さらに粉塵
が発生し、粉塵濃度値がさらに上昇して時間t3におい
てしきい値s3を初めて超えると再び送風量を上昇させ
急速に設定する。粉塵の発塵がおさまり、粉塵濃度値が
下降に転じ、しきい値s3より小さくなっても送風量を
ただちに標準に降下させない。これは室内空気の汚れの
上下動に応じて送風機の送風量を上下させると、送風量
が切り替わる頻度が大きくなってしまい、室内での空気
の流れが安定せず、また使用者に対して違和感を与えて
しまうのを防ぐためである。
【0007】その方法として従来では、粉塵濃度値の下
降時においては、送風機の回転数を一定に保持する時間
(タイマー時間)を設け、徐々に送風量を下げる。この
タイマー時間を送風量の弱、標準、急速に応じてtm
1,tm2,tm3とする。送風量が急速に転じてから
tm3時間経過した後に風量は標準に転じる。以下同様
に送風量が標準に転じてからtm2時間経過した後に風
量は弱に転じ、送風量が弱に転じた後tm1時間経過し
た後に風量は<静音モード>に転じる。すなわち室内の
汚れ具合の上昇時は空気清浄機の送風量はリアルタイム
に追従するが、下降時はタイマー時間を持ちながら徐々
に送風量を下降させることにより、室内に安定した空気
の流れを生じさせ、且つ違和感無く室内の空気を浄化さ
せることができる。
【0008】このように、従来例においては粉塵濃度値
がs3を越えたときは送風量を急速に設定し、例えば最
大粉塵濃度値がs2以上s3未満であった場合は送風量
は標準に設定され、また最大粉塵濃度値がs1以上s2
未満であった場合は弱に設定され、最大粉塵濃度値がs
1未満である場合は<静音モード>に設定される。
【0009】一方、粉塵下降中は、上記と同様に各風量
で保持時間を経過した後、送風量を段階的に下降させ
る。しかしながら従来例では、この送風量を切り替える
粉塵濃度値のしきい値s1,s2,s3は常に一定であ
り、使用中には変化はしなかった。このため、従来では
室内の汚れ具合が大きく、頻繁に送風量の上下動を繰り
返す家庭の室内においては、常時、空気清浄機が作動し
ており、騒音、信頼性、省エネルギーといった面から不
満があった。また逆に室内の汚れ具合が小さい家庭にお
いては空気清浄機がなかなか動作しないという不満もあ
った。
【0010】次に、図13はタバコ喫煙時に煙粒子が発
生した場合の粉塵濃度値の時間推移とその時の従来例に
おける自動運転時の送風量の時間推移を示している。こ
の例は煙粒子が発生した場合であるが、この場合もほこ
り発生時と同様に、粉塵濃度の上昇時には粉塵濃度値の
しきい値s1,s2,s3に初めて到達する時間t4,
t5、t6時に送風量をそれぞれ上昇させる。すなわち
空気清浄機の送風量はリアルタイムに追従するが、下降
時はタイマー時間(tm3、tm2、tm1)を持ちな
がら徐々に送風量を下降させることにより、室内に安定
した空気の流れを生じさせ、且つ違和感無く室内の空気
を浄化させることができる。
【0011】ところが、タバコの喫煙時においては、煙
粒子は連続的に発生し、且つ煙粒子発生場所つまり喫煙
場所と空気清浄機とが離れている場合があるため、図1
3のように粉塵濃度値が最大風量である急速運転へのし
きい値であるs3に到達したt6においては、すでに室
内に煙粒子が拡散しているため、粉塵の除去に時間がか
かるという不満があった。
【0012】また従来では、1台の空気清浄機において
粉塵の種類に応じて自動運転を設定したものもなく、効
率的な浄化ができないという不満もあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的と
するところは、粉塵の種類に応じて別々の自動運転を行
うことによって発生する粉塵をその種類毎に除去でき、
効率的に室内を浄化できるようにした空気清浄機を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明にあっては、室内の粉塵濃度を検
知する粉塵検知手段と、塵挨等を吸着・除去する集塵部
と、粉塵検知手段で検知された粉塵濃度値により送風機
を制御する制御部10とを備え、この制御部10におい
て送風量を段階的に制御することができる粉塵濃度値の
しきい値を有すると共に、粉塵濃度値が上昇中は粉塵濃
度値のしきい値に従って送風量を段階的に制御し且つ粉
塵濃度値が下降中は各段階毎の送風量を一定時間保持す
る保持時間を設けた自動運転モードを有する空気清浄機
において、粒径が小さく連続的に発生するタバコ等の煙
粒子と粒径が大きく散発的に発生するほこりとを識別で
きる識別手段を有すると共に、煙粒子の除去に適した送
風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒子識別時の自
動運転モードと、ほこりの除去に適した送風量又は送風
量の保持時間を設定するほこり識別時の自動運転モード
とを個別に有し、上記識別手段にて識別された粉塵の種
類に合わせて自動運転モードを切り替え可能としたこと
を特徴としており、このように構成することで、粉塵の
識別を行った後に、粉塵の種類(タバコ等の煙粒子とほ
こり)ごとに別々の最適な自動運転を行えるので、発生
する粉塵をその種類毎に効率良く除去できるようにな
る。
【0015】また請求項2記載の発明は、請求項1の煙
粒子識別時の自動運転モードにおいて、煙粒子を識別し
た直後の送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも大き
くすることを特徴とするのが好ましく、この場合、タバ
コ等の煙粒子が室内に充満する前に室内に空気の流れを
形成して、すばやく空気の浄化が行えるようになる。
【0016】また請求項3記載の発明は、請求項1の煙
粒子識別時の自動運転モードにおいて、粉塵濃度値がピ
ークから下降に転じた後の単位時間あたりの粉塵濃度の
経時変化量に応じて送風量を決定することを特徴とする
のが好ましく、この場合、粉塵濃度値の経時変化によっ
て室内の広さを自動的に検知することが可能になり、広
さに応じた送風量を決定できるようになる。
【0017】また請求項4記載の発明は、請求項1の煙
粒子識別時の自動運転モードにおいて、粉塵濃度値がピ
ークから下降に転じた後の単位時間あたりの粉塵濃度の
経時変化量に応じて、送風量を一定時間保持する保持時
間を決定することを特徴とするのが好ましく、この場
合、送風量を切り替えることなく保持時間のみを調整す
るだけで最適な自動運転の設定が可能となる。
【0018】また請求項5記載の発明は、請求項1の自
動運転時において、モード粉塵濃度値が同等であるとき
は、煙識別時の送風量に比べて、ほこり識別時の送風量
を大きくすることを特徴とするのが好ましく、この場
合、ほこりが室内において床上に落下する前に送風量を
大きくしてすばやく空気の浄化を行えるようになる。
【0019】また請求項6記載の発明は、請求項1の自
動運転時において、ほこり識別時の送風量を段階的に決
定する粉塵濃度値のしきい値を、煙識別時の送風量を段
階的に決定する粉塵濃度値のしきい値よりも小さくする
ことを特徴とするのが好ましく、この場合、しきい値を
変えることのみによって送風量の設定を変化させること
が可能となる。
【0020】また請求項7記載の発明は、請求項1にお
いて、室内の人の有無を感知できる人感センサーを有
し、自動運転時において室内に人がいないと感知したと
きは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも小さくす
ることを特徴とするのが好ましく、この場合、室内に人
がいない場合の発塵行為に対して、空気清浄機の稼動を
制限できるようになる。
【0021】また請求項8記載の発明は、請求項1にお
いて、室内の人の有無を感知できる人感センサーを有
し、自動運転時において室内に人がいないと判断したと
きは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも大きくす
ることを特徴とするのが好ましく、この場合、室内に人
がいない場合のみ空気清浄機を稼動させて室内を浄化で
きるようになる。
【0022】また請求項9記載の発明は、請求項1にお
いて、室内の明るさを感知できる明るさセンサーを有
し、自動運転時において室内が暗いと判断したときは3
0dB以下の音圧レベルで稼動させることを特徴とする
のが好ましく、この場合、例えば就寝時の睡眠を妨げな
いようにできる。
【0023】また請求項10記載の発明は、請求項1に
おいて、室内の明るさを感知できる明るさセンサーを有
し、自動運転時において室内が暗いと判断した場合に表
示ランプ等の表示の輝度を低下させることを特徴とする
のが好ましく、この場合、より簡単に睡眠を妨げないよ
うにできる。
【0024】また請求項11記載の発明は、請求項9又
は請求項10において、室内が暗いと判断してから一定
時間後に元の自動運転に復帰させることを特徴とするの
が好ましく、この場合、起床後の生活に差し障りなく使
用できるようになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0026】本実施形態の空気清浄機1は、図2に示す
ように、本体ケース2が表ケース3と裏ケース4とで構
成されている。本体ケース2の前面には着脱自在の前カ
バー44が取り付けられる。本体ケース2の一面に本体
吸入口16、他面に本体吐出口17がそれぞれ設けられ
ている。前カバー44の下部には前カバー吸入口23が
設けられている。本体吸入口16及び前カバー吸入口2
3は、網状または多数の小孔を設けたりして形成されて
いる。表ケース3には後方に向けてフィルタ取り付け部
24が凹設されており、機械的に粉塵を捕集するフィル
タ40と、電気的に粉塵を捕集する放電極ブロック42
とが着脱自在に取り付けられる。フィルタ40の取り付
け作業や取り外し作業は前カバー44を取り外すことで
行うことができる。フィルタ40は単一種類の1層のフ
ィルタ構成であってもよく、あるいは複数種類のフィル
タを多数に重ねた多層のフィルタ構成であってもよい。
図2に示す例では、粒径の大きなほこりを除去するため
のプレフィルタ40aと、粉塵除去及び脱臭するための
集塵フィルタ40bとの多層構造となっている。
【0027】本体ケース2内には、表ケース3と裏ケー
ス4から突出した壁面からなる複数の渦巻状の風洞5が
設けられる。各風洞5は、風洞吸入口18(図3)と風
洞吐出口19(図2)とを有している。図3に示すよう
に、本体ケース2内に空気を送るための送風部は、駆動
用モータ20と各風洞5内に同一軸上に設けられる複数
のシロッコファンからなる送風機6とで構成される。送
風機6の送風機吸入口21は風洞吸入口18に近接して
いる。上記同一軸上に設置される2つの送風機6は、駆
動用モータ20の回転軸45にカップリング46を介し
て連結された1つの軸131に対して所定の間隔を開け
てならべて固着されており、これら2つの送風機6を囲
むようにして渦巻き上の風洞5がそれぞれ形成されてい
る。なお軸131の先端はベアリング47を介して本体
ケース2に回転自在に支持されている。
【0028】ここで送風機6が回転すると、本体吸入口
16及び前カバー吸入口23から吸い込まれた空気は、
図2の矢印イ、ロで示すようにプレフィルタ40a、放
電極ブロック42に向けて吸い込まれ、集塵フィルタ4
0b及び放電極ブロック42で浄化された後、風洞吸入
口18→風洞5→送風機6→風洞吐出口19を経て、本
体吐出口17から排出されるようになっている。
【0029】また、空気清浄機1の表ケース3の端部側
には、図1に示すように、後方に向けてセンサー取付用
凹み部25を形成しており、粉塵検知手段であるダスト
センサー31が着脱自在に取り付けられている。このダ
ストセンサー31は前カバー吸入口23に近接して配置
されている。センサー取付用凹み部25の後方には本体
吸入口16近傍につながる流入用通路が設けてある。こ
のダストセンサー31には前カバー吸入口23に開口す
る検出用通路32が設けてある。検出用通路32の一端
は前カバー吸入口23に開口して室内空気の入側となっ
ており、他端は本体吸入口16に開口して室内空気の出
口となっている。送風機6が回転すると室内の空気が前
カバー吸入口23に流れ込み、一部の空気が検出用通路
32を経て本体吸入口16へと流れて、ダストセンサー
31によって空気の汚れ度合いを検出するようになって
いる。このようにすることですばやく室内空気の汚れを
検出できるのである。このダストセンサー31によって
検出された空気の汚れ具合は、粉塵濃度値として制御部
10に出力される。なお、本例ではダストセンサー31
を例示しているが、臭いセンサー等でもよく、要するに
粉塵を検知できる装置であればよい。
【0030】ここで、ほこりと煙粒子の識別方法の例を
説明する。先ず、光源から光を照射し、その散乱光を受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーにおいては、上記受光素子の出力連続時
間に基づいて粉塵の粒子径を検出して、ほこりと煙粒子
とを識別する。また、パルス駆動する光源から光を照射
し、その散乱光をパルス発生タイミングと同期させて受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーにおいては、受光素子の出力連続本数に
基づいて粉塵の粒子径を検出し、ほこりと煙粒子とを識
別する。さらに、光源から光を照射し、その散乱光を受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーや、パルス駆動する光源から光を照射
し、その散乱光をパルス発生タイミングと同期させて受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーにおいて、受光素子の一定期間内におけ
る最大値と平均値の差が一定以上のものをほこり、一定
以下のものを煙粒子と識別する。さらに、受光素子の連
続出力時間もしくは出力連続本数から煙粒子の存在を識
別した後、受光素子出力の一定期間における最大値と平
均値の差からほこりを識別してもよい。また受光素子出
力の整流増幅後の出力から粉塵濃度を求めると共に受光
素子の整流前出力からほこりと煙粒子の識別を行うよう
にしてもよく、このとき整流前出力が検出できない場合
には、整流増幅後出力による粉塵発生濃度から煙の識別
を行ってもよい。いずれの場合においても、上記の受光
素子出力、受光素子出力の整流増幅後の出力、受光素子
の整流前出力はEEPROM65に格納・更新し、識別
の判断を行う。なお本例では制御部10はダストセンサ
ー31とは別の制御回路61から構成されるが、ダスト
センサー31内に設けても良い。
【0031】次に、本発明の運転モードについて説明す
る。本体ケース2の外面には、図1に示すように、操作
スイッチ30や各種動作表示部が設けてある。本実施形
態においては、操作スイッチ30を操作することによっ
て、<切り>、<自動運転モード>、<静音モード>、
<弱モード>、<標準モード>、<急速モード>を選択
できるようになっている。具体例につき説明すると、操
作スイッチ30を操作することで、<切り>→<自動運
転モード>→<静音モード>→<弱モード>→<標準モ
ード>→<急速モード>の順序で切り替えることができ
るようになっている。このとき前述したように室内の空
気中には、粉塵としてほこりと、タバコ喫煙時等に発生
する煙粒子とが混在しており、ダストセンサー31によ
って得られた情報からそれらの粉塵を識別することが可
能である。
【0032】以下に本実施形態における効率的な自動運
転の一例を示す。空気清浄機1の構成は、図10に示し
た従来例と基本的に同様である。本例の制御部10は、
送風量を段階的に制御することができる粉塵濃度値のし
きい値を有すると共に、粉塵濃度値が上昇中は粉塵濃度
値のしきい値に従って送風量を段階的に制御し且つ粉塵
濃度値が下降中は各段階毎の送風量を一定時間保持する
保持時間を設けた自動運転モードを有している。また本
例においては、制御部10は、粒径が小さく連続的に発
生するタバコ等の煙粒子と粒径が大きく散発的に発生す
るほこりとを粉塵濃度値に応じて識別して、煙粒子の除
去に適した送風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒
子識別時の自動運転モードと、ほこりの除去に適した送
風量又は送風量の保持時間を設定するほこり識別時の自
動運転モードとを粉塵の種類に合わせて切り替えるよう
にしている。以下、具体的に説明する。
【0033】図4には、図13に示したタバコ喫煙時に
煙粒子を発生させた場合と同条件で煙粒子を発生させた
場合において、本実施形態での粉塵濃度値の時間推移と
その時の自動運転時の送風量の時間推移を示す。粉塵濃
度値の最大値より判断すると本来の送風量の最大値では
<標準モード>運転であるが、タバコの煙は連続的に発
生するのでダストセンサー31の出力が最大値に達する
までの間に煙粒子は室内に充満してしまい、粉塵の除去
に時間がかかってしまう。そのため本実施形態において
は、ダストセンサー31からの信号により煙粒子が発生
したと識別した直後に、図4の時間t7において、図4
(b)のように送風量を<急速モード>まで上昇させ、
煙粒子が室内に拡散して充満するまでの間に大風量で室
内を浄化させることができるようにしている。これによ
り、粉塵濃度の収束時間が早くなり、且つ粉塵濃度のピ
ーク値を減ずることができる。なお本例では送風量は上
記のように識別した直後に最大送風量である<急速モー
ド>に上昇させているが、必ずしもこれに限らず、粉塵
濃度値より決定された従来の送風量よりも1つ上、ある
いは2つ上の送風量に設定してもよいものであり、この
場合、騒音を抑えて効果的に運転できるようになる。
【0034】しかして、粉塵の識別を行った後に、粉塵
の種類(タバコ等の煙粒子とほこり)ごとに別々の最適
な自動運転を行うことで、発生する煙粒子を効率良く除
去でき、室内を効率的に浄化できるようになる。つまり
タバコの喫煙時においては、タバコの煙が室内に充満す
る前に室内に空気の流れが形成されて、空気清浄機1に
汚れた空気をいち早く吸引できるようになるので、すば
やく空気の浄化を行えるものとなる。特に、煙粒子発生
場所つまり喫煙場所と空気清浄機とが離れている場合で
も、粉塵濃度値が最大風量である<急速モード>運転へ
のしきい値に到達する前に、すでに室内の煙粒子が除去
されるため、粉塵の除去に時間がかからないものであ
る。そのうえ、1台の空気清浄機において粉塵の種類に
応じた複数の自動運転モードを設定できるので、より一
層、効率的な浄化ができるものである。
【0035】図5は、他の実施形態における煙識別時の
自動運転時の送風量の時間推移を従来例との比較におい
て示している。一般に粉塵濃度の減衰時の傾きは室内の
広さと空気清浄機1の持つ集塵能力に依存する。本例に
おいては、粉塵濃度がピークを迎えた時の粉塵濃度値s
4とピークを迎えてから下降に転じて時間t8後の粉塵
濃度値s5を比較して粉塵濃度経時変化値s6(=s5
−s4)を算出し、単位時間あたりの粉塵濃度経時変化
値s6が大きい場合は室内が狭いと認識し、粉塵濃度値
より決定された送風量よりも段階的に1つ下の送風量に
すると効率的な運転が可能である。すなわち、従来の自
動運転では、最大粉塵濃度では図5(b)のラインL2
で示すように、送風量は<標準モード>に設定される
が、本実施形態では、粉塵濃度経時変化値s6が大きい
と判断すると、ラインL1で示すように、送風量を1段
階下降させて<弱モード>に設定する。また粉塵濃度経
時変化値s6が小さい場合は室内が広いと認識し、粉塵
濃度値より決定された送風量よりも段階的に1つ上の送
風量にすると、効率的な運転が可能である。このよう
に、粉塵濃度値の経時変化によって室内の広さを自動的
に検知して広さに応じた送風量を決定することで、清浄
能力的にも、消費電力においても最適な自動運転を設定
できるものである。なおピークの識別と経時変化量の算
出は粉塵濃度値を定期的にEEPROM65に記憶・更
新させておくことによって可能である。
【0036】また他の実施形態として、上記粉塵濃度経
時変化値s6によって、送風量を一定時間保持する保持
時間を決定するようにしてもよい。すなわち粉塵濃度経
時変化値s6が小さい場合は室内を広いと認識して保持
時間(tm1、tm2)を長くし、粉塵濃度経時変化値
s6が大きい場合は室内を狭いと認識して保持時間(t
m1、tm2)を短くする。このようにしても上記と同
様、粉塵濃度値の経時変化によって室内の広さを自動的
に検知することが可能になり、広さに応じて送風量を保
持できるので清浄能力的にも消費電力においても最適な
自動運転を設定できるという効果があり、さらに送風量
を切り替えることなく保持時間のみを調整するだけで最
適な自動運転の設定が可能であるので制御が簡単である
という効果がある。
【0037】図6(a)(b)は、本発明の他の実施形
態におけるほこり識別時と煙識別時の自動運転時の空気
清浄機1の送風量と粉塵濃度値の相関図を示す。煙識別
時(図6(a))の段階的な送風量である静音1、弱
1、標準1、急速1と、ほこり粒子識別時(図6
(b))の段階的な送風量である静音2、弱2、標準
2、急速2をそれぞれ静音2>静音1、弱2>弱1、標
準2>標準1、急速2>急速1と設定する。すなわち自
動運転時に同等の粉塵濃度値に対して、ほこり識別時の
送風量を煙識別時のそれよりも大きくする。粒径の大き
なほこりは室内において煙粒子と比較すると比較的早く
沈降するのでより大きな送風量で浄化できる。すなわち
粒径が大きく散発的に発生するほこりの発塵時に、ほこ
りが室内において床上に落下する前に送風量を大きくし
てすばやく空気の浄化が行えるので、室内に滞留するほ
こりを効果的に減じることができるという効果がある。
特に、室内の汚れ具合が大きく、頻繁に室内空気の汚れ
の上下動を繰り返す家庭の室内においては、空気清浄機
の作動時間を短縮でき、騒音、信頼性、省エネルギーと
いった面で満足させることができるようになる。また逆
に室内の汚れ具合が小さい家庭においては、空気清浄機
の作動時間を、より一層、短縮できるようになる。なお
本実施形態においてはほこり識別時の各送風量をすべて
通常の自動運転時のそれよりも大きくしたが、少なくと
もどれか一つの送風量を大きくしてもよい。
【0038】また更に他の実施形態として、図7(a)
(b)に示すように、ほこり識別時の送風量を切り替え
る粉塵濃度のしきい値を、煙識別時のそれより小さく設
定しても同様の効果が得られる。図7(a)はほこり識
別時、(b)は煙粒子識別時であり、s11<s12、
s21<s22、s31<s33の関係にある。この場
合においては、しきい値を変えることのみによって送風
量を変化させることが可能なので、より安価に、浄化の
効果が得られる。なお各風量における粉塵濃度のしきい
値をすべて小さくしてもよいが、少なくともどれか1つ
が小さくてもよい。
【0039】ところで、上記図6及び図7に示すように
ほこり識別時の送風量を煙識別時のそれよりも上げると
日常生活において空気清浄機1が頻繁に大きな送風量で
稼動するようになり、騒音が煩わしく感じてしまうこと
がある。また消費電力が大きくなってしまうことがあ
る。
【0040】そこで、更に他の実施形態として、室内の
人の有無を感知できる人感センサー(図示せず)を有
し、自動運転時において室内に人がいないと感知したと
きは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも小さくす
るのが望ましい。図8(a)(b)に本実施形態におけ
るほこり識別時の自動運転時の粉塵濃度値と送風量の相
関図を示す。本実施形態においては、通常の自動運転時
の濃度基準値に応じた送風量(静音、弱、標準、急速)
からなる通常自動運転(図8(b))とは別に、室内に
人がいないと判断した場合に送風量(静音3、弱3、標
準3、急速3)からなる無人自動運転(図8(a))を
有し、各送風量が静音3<静音、弱3<弱、標準3<標
準、急速3<急速の関係を持つ。自動運転時に同等の粉
塵濃度値に対して人がいない時の送風量を通常自動運転
時よりも小さくしてやれば、人がいない時の無駄な空気
清浄機1の稼動を避けることができ、省エネルギー化で
きる。しかして、室内に人がいない場合の発塵行為に対
して、空気清浄機1の稼動を制限するため、消費電力を
抑えることができるものである。なお、この場合も各送
風量のすべてを小さく設定してもよいが、少なくともど
れか一つを小さく設定すればよい。
【0041】図9(a)(b)は更に他の実施形態にお
けるほこり識別時の自動運転時の粉塵濃度値と送風量の
相関図を示す。本実施形態においても室内の人の有無を
感知できる人感センサー(図示せず)を有し、通常の自
動運転時の濃度基準値に応じた送風量(静音、弱、標
準、急速)からなる通常自動運転(図9(b))とは別
に、室内に人がいないと判断した場合に送風量(静音
4、弱4、標準4、急速4)からなる無人自動運転(図
9(a))を有し、各送風量が静音4>静音、弱4>
弱、標準4>標準、急速4>急速の関係を持つ。これは
図8の場合とは逆の関係にある。すなわち、本例では、
自動運転時に同等の粉塵濃度値に対して人がいない時の
送風量を通常の自動運転時よりも大きくするものであ
り、これにより人がいない時に空気の浄化を促進するこ
とができ、騒音を使用者が感じることなく浄化された部
屋を使用者に提供することができるようにしたものであ
る。この結果室内に人がいない場合に空気清浄機1が稼
動するので騒音を感じさせないで部屋を浄化できるとい
う効果がある。なお、この場合も各送風量のすべてを大
きく設定してもよいが、少なくともどれか一つを大きく
設定すればよい。
【0042】ところで、上記図6及び図7に示すように
ほこり識別時の送風量を煙識別時のそれよりも上げると
寝室において睡眠時に反応したときに大きな送風量で空
気清浄機1が稼動してしまい、騒音が煩わしく感じるこ
とがある。また空気清浄機1に設けられたランプ等の光
源から発せられる光も睡眠を妨げる可能性がある。
【0043】そこで、更に他の実施形態として、空気清
浄機1に明るさセンサー(図示せず)を設け、明るさセ
ンサーの出力から室内が暗くなったと判断した場合に3
0dB以下の音圧レベル以下で空気清浄機1を稼動させ
ることが望ましい。具体的には上述の場合と同様に、暗
くなったときのみ働く通常の自動運転とは別に暗くなっ
たときのみ働く自動運転を別に設け、各送風量を通常の
自動運転のそれよりも小さく設定してもよいし、比較的
大きな送風量である<標準モード>や<急速モード>に
入れなくしてもよい。これにより、室内が暗い場合、つ
まり就寝時に空気清浄機1から発する騒音を制限するた
め、就寝時の睡眠を妨げないという効果がある。
【0044】また表示ランプの明るさが気にならないよ
うに暗くなったときのみ働く自動運転において表示の輝
度を通常の自動運転の場合と比較して下げてもよい。室
内が暗い場合、自動的に表示の輝度が下がるため、より
安価に睡眠を妨げることを防ぐことができる。
【0045】上述の自動運転は室内が明るくなれば明る
さセンサーが反応して元の自動運転に戻るが、室内の環
境によっては、明るさセンサーが反応してしまい、睡眠
中に元の自動運転に戻ってしまう可能性がある。また夜
中に室内の電灯をつけただけで明るさセンサーが反応し
てしまう可能性がある。そこでタイマー機能を設け、一
定時間後に自動的に元の自動運転に復帰させてもよい。
また手動でタイマー時間を設定できるようにしてもよ
い。従って、一定時間経過の後に元の自動運転に復帰す
るため、起床後の生活に差し障りなく使用でき、使い勝
手が非常に良くなる。
【0046】
【発明の効果】上述のように請求項1記載の発明に係る
空気清浄機にあっては、粒径が小さく連続的に発生する
タバコ等の煙粒子と粒径が大きく散発的に発生するほこ
りとを識別できる識別手段を有すると共に、煙粒子の除
去に適した送風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒
子識別時の自動運転モードと、ほこりの除去に適した送
風量又は送風量の保持時間を設定するほこり識別時の自
動運転モードとを個別に有し、上記識別手段にて識別さ
れた粉塵の種類に合わせて自動運転モードを切り替え可
能としたので、粉塵の識別を行った後に、粉塵の種類
(例えば、タバコ等の煙粒子とほこり)ごとに別々の最
適な自動運転を行うことにより、発生する粉塵をその種
類毎に効率良く除去できるようになり、この結果、室内
を効率的に浄化できるものである。
【0047】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、煙粒子識別時の自動運転モードにおい
て、煙粒子を識別した直後の送風量を粉塵濃度値に応じ
た送風量よりも大きくするので、タバコ等の煙粒子が室
内に充満する前に室内に空気の流れを形成し、空気清浄
機に汚れた空気を吸引することが可能になるので、すば
やく空気の浄化を行えるようになる。従って、より効果
的に空気の浄化を行うことができる。
【0048】また請求項3記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、煙粒子識別時の自動運転モードにおい
て、粉塵濃度値がピークから下降に転じた後の単位時間
あたりの粉塵濃度の経時変化量に応じて送風量を決定す
るので、粉塵濃度値の経時変化によって室内の広さを自
動的に検知することが可能になり、広さに応じた送風量
を決定できるので、清浄能力的にも消費電力においても
最適な自動運転を設定できるものである。
【0049】また請求項4記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、煙粒子識別時の自動運転モードにおい
て、粉塵濃度値がピークから下降に転じた後の単位時間
あたりの粉塵濃度の経時変化量に応じて、送風量を一定
時間保持する保持時間を決定するので、送風量を切り替
えることなく保持時間のみを調整するだけで最適な自動
運転の設定が可能となり、制御を簡単にできるものであ
る。
【0050】また請求項5記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、自動運転時において、モード粉塵濃度
値が同等であるときは、煙識別時の送風量に比べて、ほ
こり識別時の送風量を大きくするので、粒径が大きく散
発的に発生するほこりの発塵時に、ほこりが室内におい
て床上に落下する前に送風量を大きくしてすばやく空気
の浄化を行えるので、室内に滞留するほこりを効果的に
減じることができる。
【0051】また請求項6記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、自動運転時において、ほこり識別時の
送風量を段階的に決定する粉塵濃度値のしきい値を、煙
識別時の送風量を段階的に決定する粉塵濃度値のしきい
値よりも小さくするので、しきい値を変えることのみに
よって送風量の設定を変化させることが可能となり、よ
り安価に、浄化の効果が得られる。
【0052】また請求項7記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、室内の人の有無を感知できる人感セン
サーを有し、自動運転時において室内に人がいないと感
知したときは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも
小さくするので、室内に人がいない場合の発塵行為に対
して、空気清浄機の稼動を制限することによって、消費
電力を抑えることができる。
【0053】また請求項8記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、室内の人の有無を感知できる人感セン
サーを有し、自動運転時において室内に人がいないと判
断したときは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも
大きくするので、室内に人がいない場合のみ空気清浄機
が稼動するので、騒音を感じさせないで部屋を浄化でき
るものである。
【0054】また請求項9記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、室内の明るさを感知できる明るさセン
サーを有し、自動運転時において室内が暗いと判断した
ときは30dB以下の音圧レベルで稼動させるので、室
内が暗い場合、つまり就寝時に空気清浄機から発する騒
音を制限するため、就寝時の睡眠を妨げないようにでき
るという効果がある。
【0055】また請求項10記載の発明は、請求項1記
載の効果に加えて、室内の明るさを感知できる明るさセ
ンサーを有し、自動運転時において室内が暗いと判断し
た場合に表示ランプ等の表示の輝度を低下させるので、
室内が暗い場合、自動的に表示ランプ等の輝度が下がる
ため、より安価に睡眠を妨げることを防ぐことができ
る。
【0056】また請求項11記載の発明は、請求項9又
は請求項10記載の効果に加えて、室内が暗いと判断し
てから一定時間後に元の自動運転に復帰させるので、例
えば、起床後の生活に差し障りなく使用できるようにな
り、使い勝手が良くなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す空気清浄機の正
面図である。
【図2】同上の空気清浄機の空気の流れを説明する側面
断面図である。
【図3】同上の空気清浄機の送風機を同一軸上に設置し
た状態を説明する平面断面図である。
【図4】(a)(b)は同上のタバコ喫煙時に煙粒子が
発生した場合の粉塵濃度値の時間推移と自動運転時の送
風量の時間推移の相関図である。
【図5】(a)(b)は同上のタバコ喫煙時に煙粒子が
発生した場合の粉塵濃度値の時間推移とその時の自動運
転時の送風量の時間推移とを従来例との比較において表
した相関図である。
【図6】(a)は同上のほこり識別時の自動運転時の空
気清浄機の送風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図、
(b)は同上の煙識別時の自動運転時の空気清浄機の送
風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図である。
【図7】(a)は同上のほこり識別時の自動運転時の空
気清浄機の送風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図、
(b)は同上の煙識別時の自動運転時の空気清浄機の送
風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図である。
【図8】(a)は同上の人感センサーで人がいないこと
を感知した時の空気清浄機の送風量と粉塵濃度の相関
図、(b)は同上の通常自動運転時の空気清浄機の送風
量と粉塵濃度の相関図である。
【図9】(a)は同上の人感センサーで人がいないこと
を感知した時の空気清浄機の送風量と粉塵濃度の相関
図、(b)は同上の通常自動運転時の空気清浄機の送風
量と粉塵濃度の相関図である。
【図10】従来例の空気清浄機の構成図である。
【図11】従来例における自動運転時の空気清浄機の送
風量と粉塵濃度値の相関図である。
【図12】(a)(b)は従来例におけるほこりが発生
した場合の粉座濃度値の時間推移と自動運転時の送風量
の時間推移の相関図である。
【図13】(a)(b)は従来例におけるタバコ喫煙時
に煙粒子が発生した場合の粉塵濃度値の時間推移と自動
運転時の送風量の時間推移の相関図である。
【符号の説明】
1 空気清浄機 10 制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月12日(2001.11.
12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 空気清浄機
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内空気中に含ま
れる粉塵や臭気を捕集し、脱臭するための空気清浄機に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動運転する空気清浄機において
は、ダストセンサーや臭いセンサーが搭載されており、
それらのセンサーにより室内の空気の汚れを検知し、そ
の汚れ具合すなわち粉塵濃度値や臭気濃度に応じて送風
量を自動的に調整する。
【0003】ところで、室内空気中に浮遊している粉塵
には、ほこり(アレルゲン物質)とタバコ喫煙等によっ
て発生する煙粒子が混在している。アレルゲン物質の粒
子径は3μm〜100μmであり、また煙粒子の粒子径
は1μm以下である。また煙粒子は連続的に発生するの
に対し、アレルゲン物質は散発的に発生する。以上のよ
うな特徴からダストセンサーによって得られた情報か
ら、それらの粉塵を識別が可能であることが知られてい
る(例えば特開2000−393677等参照)。
【0004】また、従来の自動運転式の空気清浄機の一
例を図10に示す。室内において空気が汚れ、ダストセ
ンサー50あるいは臭いセンサー56が空気の汚れを検
出すると、汚れ具合に応じて空気清浄機の制御部10に
信号が出力される。制御部10にはマイクロコンピュー
タ63が設けられている。マイクロコンピュータ63に
はプログラム等が書き込まれたROM64及びEEPR
OM(電気的消去可能PROM)65等で構成されるメ
モリ66を有している。制御部10はダストセンサー5
0から出力された粉塵濃度値や臭いセンサー56から出
力された臭い濃度に応じて送風量を決定し、プログラム
に準じて送風機54の制御を行う。送風機54によって
空気清浄機に吸引された室内空気は浄化部において浄化
された後排出口より排出される。
【0005】図11は従来例における自動運転時の空気
清浄機の送風量と粉塵濃度値の相関図を示している。従
来例においては、送風量を小さい順に<静音モード>、
<弱モード>、<標準モード>、<急速モード>に設定
し、しきい値を小さい順にしきい値s1,s2,s3を
設定している。粉塵が発生し、粉塵濃度値が0からs1
の間に達した場合は風量を<静音モード>に、粉塵濃度
値がs1からs2の間に達した場合は風量を<弱モード
>に、粉塵濃度値がs2からs3の間に達した場合は風
量を<標準モード>に、粉塵濃度値がs3以上に達した
場合には風量を<急速モード>に設定する。
【0006】図12は、ほこりが発生した場合の粉塵濃
度値の時間推移とその時の従来例における自動運転時の
送風量の時間推移を示す。ほこりは散発的に発生し、且
つ室内の汚れ具合が不均一であるため、粉塵濃度値も図
12(a)に示すように頻繁に上昇及び下降を繰り返
す。粉塵が発生していない場合、すなわち待機状態にお
いて送風量は<静音モード>にあり、粉塵が発生すると
粉塵濃度値が上昇し、時間t1において初めて粉塵濃度
値がしきい値s1を超えると送風量を上昇させて弱に設
定する。さらに粉塵が発生し、粉塵濃度値がさらに上昇
して時間t2においてしきい値s2を初めて超えると再
び送風量を上昇させ標準に設定する。その後さらに粉塵
が発生し、粉塵濃度値がさらに上昇して時間t3におい
てしきい値s3を初めて超えると再び送風量を上昇させ
急速に設定する。粉塵の発塵がおさまり、粉塵濃度値が
下降に転じ、しきい値s3より小さくなっても送風量を
ただちに標準に降下させない。これは室内空気の汚れの
上下動に応じて送風機の送風量を上下させると、送風量
が切り替わる頻度が大きくなってしまい、室内での空気
の流れが安定せず、また使用者に対して違和感を与えて
しまうのを防ぐためである。
【0007】その方法として従来では、粉塵濃度値の下
降時においては、送風機の回転数を一定に保持する時間
(タイマー時間)を設け、徐々に送風量を下げる。この
タイマー時間を送風量の弱、標準、急速に応じてtm
1,tm2,tm3とする。送風量が急速に転じてから
tm3時間経過した後に風量は標準に転じる。以下同様
に送風量が標準に転じてからtm2時間経過した後に風
量は弱に転じ、送風量が弱に転じた後tm1時間経過し
た後に風量は<静音モード>に転じる。すなわち室内の
汚れ具合の上昇時は空気清浄機の送風量はリアルタイム
に追従するが、下降時はタイマー時間を持ちながら徐々
に送風量を下降させることにより、室内に安定した空気
の流れを生じさせ、且つ違和感無く室内の空気を浄化さ
せることができる。
【0008】このように、従来例においては粉塵濃度値
がs3を越えたときは送風量を急速に設定し、例えば最
大粉塵濃度値がs2以上s3未満であった場合は送風量
は標準に設定され、また最大粉塵濃度値がs1以上s2
未満であった場合は弱に設定され、最大粉塵濃度値がs
1未満である場合は<静音モード>に設定される。
【0009】一方、粉塵下降中は、上記と同様に各風量
で保持時間を経過した後、送風量を段階的に下降させ
る。しかしながら従来例では、この送風量を切り替える
粉塵濃度値のしきい値s1,s2,s3は常に一定であ
り、使用中には変化はしなかった。このため、従来では
室内の汚れ具合が大きく、頻繁に送風量の上下動を繰り
返す家庭の室内においては、常時、空気清浄機が作動し
ており、騒音、信頼性、省エネルギーといった面から不
満があった。また逆に室内の汚れ具合が小さい家庭にお
いては空気清浄機がなかなか動作しないという不満もあ
った。
【0010】次に、図13はタバコ喫煙時に煙粒子が発
生した場合の粉塵濃度値の時間推移とその時の従来例に
おける自動運転時の送風量の時間推移を示している。こ
の例は煙粒子が発生した場合であるが、この場合もほこ
り発生時と同様に、粉塵濃度の上昇時には粉塵濃度値の
しきい値s1,s2,s3に初めて到達する時間t4,
t5、t6時に送風量をそれぞれ上昇させる。すなわち
空気清浄機の送風量はリアルタイムに追従するが、下降
時はタイマー時間(tm3、tm2、tm1)を持ちな
がら徐々に送風量を下降させることにより、室内に安定
した空気の流れを生じさせ、且つ違和感無く室内の空気
を浄化させることができる。
【0011】ところが、タバコの喫煙時においては、煙
粒子は連続的に発生し、且つ煙粒子発生場所つまり喫煙
場所と空気清浄機とが離れている場合があるため、図1
3のように粉塵濃度値が最大風量である急速運転へのし
きい値であるs3に到達したt6においては、すでに室
内に煙粒子が拡散しているため、粉塵の除去に時間がか
かるという不満があった。
【0012】また従来では、1台の空気清浄機において
粉塵の種類に応じて自動運転を設定したものもなく、効
率的な浄化ができないという不満もあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的と
するところは、粉塵の種類に応じて別々の自動運転を行
うことによって発生する粉塵をその種類毎に除去でき、
効率的に室内を浄化できるようにした空気清浄機を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明にあっては、室内の粉塵濃度を検
知する粉塵検知手段と、塵挨等を吸着・除去する集塵部
と、粉塵検知手段で検知された粉塵濃度値により送風機
を制御する制御部10とを備え、この制御部10におい
て送風量を段階的に制御することができる粉塵濃度値の
しきい値を有すると共に、粉塵濃度値が上昇中は粉塵濃
度値のしきい値に従って送風量を段階的に制御し且つ粉
塵濃度値が下降中は各段階毎の送風量を一定時間保持す
る保持時間を設けた自動運転モードを有する空気清浄機
において、粒径が小さく連続的に発生するタバコ等の煙
粒子と粒径が大きく散発的に発生するほこりとを識別で
きる識別手段を有すると共に、煙粒子の除去に適した送
風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒子識別時の自
動運転モードと、ほこりの除去に適した送風量又は送風
量の保持時間を設定するほこり識別時の自動運転モード
とを個別に有し、上記識別手段にて識別された粉塵の種
類に合わせて自動運転モードを切り替え可能としたこと
を特徴としており、このように構成することで、粉塵の
識別を行った後に、粉塵の種類(タバコ等の煙粒子とほ
こり)ごとに別々の最適な自動運転を行えるので、発生
する粉塵をその種類毎に効率良く除去できるようにな
る。
【0015】また請求項2記載の発明は、請求項1の煙
粒子識別時の自動運転モードにおいて、煙粒子を識別し
た直後の送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも大き
くすることを特徴とするのが好ましく、この場合、タバ
コ等の煙粒子が室内に充満する前に室内に空気の流れを
形成して、すばやく空気の浄化が行えるようになる。
【0016】また請求項3記載の発明は、請求項1の煙
粒子識別時の自動運転モードにおいて、粉塵濃度値がピ
ークから下降に転じた後の単位時間あたりの粉塵濃度の
経時変化量に応じて送風量を決定することを特徴とする
のが好ましく、この場合、粉塵濃度値の経時変化によっ
て室内の広さを自動的に検知することが可能になり、広
さに応じた送風量を決定できるようになる。
【0017】また請求項4記載の発明は、請求項1の煙
粒子識別時の自動運転モードにおいて、粉塵濃度値がピ
ークから下降に転じた後の単位時間あたりの粉塵濃度の
経時変化量に応じて、送風量を一定時間保持する保持時
間を決定することを特徴とするのが好ましく、この場
合、送風量を切り替えることなく保持時間のみを調整す
るだけで最適な自動運転の設定が可能となる。
【0018】また請求項5記載の発明は、請求項1の自
動運転時において、モード粉塵濃度値が同等であるとき
は、煙粒子識別時の送風量に比べて、ほこり識別時の送
風量を大きくすることを特徴とするのが好ましく、この
場合、ほこりが室内において床上に落下する前に送風量
を大きくしてすばやく空気の浄化を行えるようになる。
【0019】また請求項6記載の発明は、請求項1の自
動運転時において、ほこり識別時の送風量を段階的に決
定する粉塵濃度値のしきい値を、煙粒子識別時の送風量
を段階的に決定する粉塵濃度値のしきい値よりも小さく
することを特徴とするのが好ましく、この場合、しきい
値を変えることのみによって送風量の設定を変化させる
ことが可能となる。
【0020】また請求項7記載の発明は、請求項1にお
いて、室内の人の有無を感知できる人感センサーを有
し、自動運転時において室内に人がいないと感知したと
きは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも小さくす
ることを特徴とするのが好ましく、この場合、室内に人
がいない場合の発塵行為に対して、空気清浄機の稼動を
制限できるようになる。
【0021】また請求項8記載の発明は、請求項1にお
いて、室内の人の有無を感知できる人感センサーを有
し、自動運転時において室内に人がいないと判断したと
きは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも大きくす
ることを特徴とするのが好ましく、この場合、室内に人
がいない場合のみ空気清浄機を稼動させて室内を浄化で
きるようになる。
【0022】また請求項9記載の発明は、請求項1にお
いて、室内の明るさを感知できる明るさセンサーを有
し、自動運転時において室内が暗いと判断したときは3
0dB以下の音圧レベルで稼動させることを特徴とする
のが好ましく、この場合、例えば就寝時の睡眠を妨げな
いようにできる。
【0023】また請求項10記載の発明は、請求項1に
おいて、室内の明るさを感知できる明るさセンサーを有
し、自動運転時において室内が暗いと判断した場合に表
示ランプ等の表示の輝度を低下させることを特徴とする
のが好ましく、この場合、より簡単に睡眠を妨げないよ
うにできる。
【0024】また請求項11記載の発明は、請求項9又
は請求項10において、室内が暗いと判断してから一定
時間後に元の自動運転に復帰させることを特徴とするの
が好ましく、この場合、起床後の生活に差し障りなく使
用できるようになる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づいて説明する。
【0026】本実施形態の空気清浄機1は、図2に示す
ように、本体ケース2が表ケース3と裏ケース4とで構
成されている。本体ケース2の前面には着脱自在の前カ
バー44が取り付けられる。本体ケース2の一面に本体
吸入口16、他面に本体吐出口17がそれぞれ設けられ
ている。前カバー44の下部には前カバー吸入口23が
設けられている。本体吸入口16及び前カバー吸入口2
3は、網状または多数の小孔を設けたりして形成されて
いる。表ケース3には後方に向けてフィルタ取り付け部
24が凹設されており、機械的に粉塵を捕集するフィル
タ40と、電気的に粉塵を捕集する放電極ブロック42
とが着脱自在に取り付けられる。フィルタ40の取り付
け作業や取り外し作業は前カバー44を取り外すことで
行うことができる。フィルタ40は単一種類の1層のフ
ィルタ構成であってもよく、あるいは複数種類のフィル
タを多数に重ねた多層のフィルタ構成であってもよい。
図2に示す例では、粒径の大きなほこりを除去するため
のプレフィルタ40aと、粉塵除去及び脱臭するための
集塵フィルタ40bとの多層構造となっている。
【0027】本体ケース2内には、表ケース3と裏ケー
ス4から突出した壁面からなる複数の渦巻状の風洞5が
設けられる。各風洞5は、風洞吸入口18(図3)と風
洞吐出口19(図2)とを有している。図3に示すよう
に、本体ケース2内に空気を送るための送風部は、駆動
用モータ20と各風洞5内に同一軸上に設けられる複数
のシロッコファンからなる送風機6とで構成される。送
風機6の送風機吸入口21は風洞吸入口18に近接して
いる。上記同一軸上に設置される2つの送風機6は、駆
動用モータ20の回転軸45にカップリング46を介し
て連結された1つの軸131に対して所定の間隔を開け
てならべて固着されており、これら2つの送風機6を囲
むようにして渦巻き上の風洞5がそれぞれ形成されてい
る。なお軸131の先端はベアリング47を介して本体
ケース2に回転自在に支持されている。
【0028】ここで送風機6が回転すると、本体吸入口
16及び前カバー吸入口23から吸い込まれた空気は、
図2の矢印イ、ロで示すようにプレフィルタ40a、放
電極ブロック42に向けて吸い込まれ、集塵フィルタ4
0b及び放電極ブロック42で浄化された後、風洞吸入
口18→風洞5→送風機6→風洞吐出口19を経て、本
体吐出口17から排出されるようになっている。
【0029】また、空気清浄機1の表ケース3の端部側
には、図1に示すように、後方に向けてセンサー取付用
凹み部25を形成しており、粉塵検知手段であるダスト
センサー31が着脱自在に取り付けられている。このダ
ストセンサー31は前カバー吸入口23に近接して配置
されている。センサー取付用凹み部25の後方には本体
吸入口16近傍につながる流入用通路が設けてある。こ
のダストセンサー31には前カバー吸入口23に開口す
る検出用通路32が設けてある。検出用通路32の一端
は前カバー吸入口23に開口して室内空気の入側となっ
ており、他端は本体吸入口16に開口して室内空気の出
口となっている。送風機6が回転すると室内の空気が前
カバー吸入口23に流れ込み、一部の空気が検出用通路
32を経て本体吸入口16へと流れて、ダストセンサー
31によって空気の汚れ度合いを検出するようになって
いる。このようにすることですばやく室内空気の汚れを
検出できるのである。このダストセンサー31によって
検出された空気の汚れ具合は、粉塵濃度値として制御部
10に出力される。なお、本例ではダストセンサー31
を例示しているが、臭いセンサー等でもよく、要するに
粉塵を検知できる装置であればよい。
【0030】ここで、ほこりと煙粒子の識別方法の例を
説明する。先ず、光源から光を照射し、その散乱光を受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーにおいては、上記受光素子の出力連続時
間に基づいて粉塵の粒子径を検出して、ほこりと煙粒子
とを識別する。また、パルス駆動する光源から光を照射
し、その散乱光をパルス発生タイミングと同期させて受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーにおいては、受光素子の出力連続本数に
基づいて粉塵の粒子径を検出し、ほこりと煙粒子とを識
別する。さらに、光源から光を照射し、その散乱光を受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーや、パルス駆動する光源から光を照射
し、その散乱光をパルス発生タイミングと同期させて受
光素子で検出することにより粉塵量を検出する光学式の
ダストセンサーにおいて、受光素子の一定期間内におけ
る最大値と平均値の差が一定以上のものをほこり、一定
以下のものを煙粒子と識別する。さらに、受光素子の連
続出力時間もしくは出力連続本数から煙粒子の存在を識
別した後、受光素子出力の一定期間における最大値と平
均値の差からほこりを識別してもよい。また受光素子出
力の整流増幅後の出力から粉塵濃度を求めると共に受光
素子の整流前出力からほこりと煙粒子の識別を行うよう
にしてもよく、このとき整流前出力が検出できない場合
には、整流増幅後出力による粉塵発生濃度から煙粒子
識別を行ってもよい。いずれの場合においても、上記の
受光素子出力、受光素子出力の整流増幅後の出力、受光
素子の整流前出力はEEPROM65に格納・更新し、
識別の判断を行う。なお本例では制御部10はダストセ
ンサー31とは別の制御回路61から構成されるが、ダ
ストセンサー31内に設けても良い。
【0031】次に、本発明の運転モードについて説明す
る。本体ケース2の外面には、図1に示すように、操作
スイッチ30や各種動作表示部が設けてある。本実施形
態においては、操作スイッチ30を操作することによっ
て、<切り>、<自動運転モード>、<静音モード>、
<弱モード>、<標準モード>、<急速モード>を選択
できるようになっている。具体例につき説明すると、操
作スイッチ30を操作することで、<切り>→<自動運
転モード>→<静音モード>→<弱モード>→<標準モ
ード>→<急速モード>の順序で切り替えることができ
るようになっている。このとき前述したように室内の空
気中には、粉塵としてほこりと、タバコ喫煙時等に発生
する煙粒子とが混在しており、ダストセンサー31によ
って得られた情報からそれらの粉塵を識別することが可
能である。
【0032】以下に本実施形態における効率的な自動運
転の一例を示す。空気清浄機1の構成は、図10に示し
た従来例と基本的に同様である。本例の制御部10は、
送風量を段階的に制御することができる粉塵濃度値のし
きい値を有すると共に、粉塵濃度値が上昇中は粉塵濃度
値のしきい値に従って送風量を段階的に制御し且つ粉塵
濃度値が下降中は各段階毎の送風量を一定時間保持する
保持時間を設けた自動運転モードを有している。また本
例においては、制御部10は、粒径が小さく連続的に発
生するタバコ等の煙粒子と粒径が大きく散発的に発生す
るほこりとを粉塵濃度値に応じて識別して、煙粒子の除
去に適した送風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒
子識別時の自動運転モードと、ほこりの除去に適した送
風量又は送風量の保持時間を設定するほこり識別時の自
動運転モードとを粉塵の種類に合わせて切り替えるよう
にしている。以下、具体的に説明する。
【0033】図4には、図13に示したタバコ喫煙時に
煙粒子を発生させた場合と同条件で煙粒子を発生させた
場合において、本実施形態での粉塵濃度値の時間推移と
その時の自動運転時の送風量の時間推移を示す。粉塵濃
度値の最大値より判断すると本来の送風量の最大値では
<標準モード>運転であるが、タバコの煙は連続的に発
生するのでダストセンサー31の出力が最大値に達する
までの間に煙粒子は室内に充満してしまい、粉塵の除去
に時間がかかってしまう。そのため本実施形態において
は、ダストセンサー31からの信号により煙粒子が発生
したと識別した直後に、図4の時間t7において、図4
(b)のように送風量を<急速モード>まで上昇させ、
煙粒子が室内に拡散して充満するまでの間に大風量で室
内を浄化させることができるようにしている。これによ
り、粉塵濃度の収束時間が早くなり、且つ粉塵濃度のピ
ーク値を減ずることができる。なお本例では送風量は上
記のように識別した直後に最大送風量である<急速モー
ド>に上昇させているが、必ずしもこれに限らず、粉塵
濃度値より決定された従来の送風量よりも1つ上、ある
いは2つ上の送風量に設定してもよいものであり、この
場合、騒音を抑えて効果的に運転できるようになる。
【0034】しかして、粉塵の識別を行った後に、粉塵
の種類(タバコ等の煙粒子とほこり)ごとに別々の最適
な自動運転を行うことで、発生する煙粒子を効率良く除
去でき、室内を効率的に浄化できるようになる。つまり
タバコの喫煙時においては、タバコの煙が室内に充満す
る前に室内に空気の流れが形成されて、空気清浄機1に
汚れた空気をいち早く吸引できるようになるので、すば
やく空気の浄化を行えるものとなる。特に、煙粒子発生
場所つまり喫煙場所と空気清浄機とが離れている場合で
も、粉塵濃度値が最大風量である<急速モード>運転へ
のしきい値に到達する前に、すでに室内の煙粒子が除去
されるため、粉塵の除去に時間がかからないものであ
る。そのうえ、1台の空気清浄機において粉塵の種類に
応じた複数の自動運転モードを設定できるので、より一
層、効率的な浄化ができるものである。
【0035】図5は、他の実施形態における煙粒子識別
時の自動運転時の送風量の時間推移を従来例との比較に
おいて示している。一般に粉塵濃度の減衰時の傾きは室
内の広さと空気清浄機1の持つ集塵能力に依存する。本
例においては、粉塵濃度がピークを迎えた時の粉塵濃度
値s4とピークを迎えてから下降に転じて時間t8後の
粉塵濃度値s5を比較して粉塵濃度経時変化値s6(=
s5−s4)を算出し、単位時間あたりの粉塵濃度経時
変化値s6が大きい場合は室内が狭いと認識し、粉塵濃
度値より決定された送風量よりも段階的に1つ下の送風
量にすると効率的な運転が可能である。すなわち、従来
の自動運転では、最大粉塵濃度では図5(b)のライン
L2で示すように、送風量は<標準モード>に設定され
るが、本実施形態では、粉塵濃度経時変化値s6が大き
いと判断すると、ラインL1で示すように、送風量を1
段階下降させて<弱モード>に設定する。また粉塵濃度
経時変化値s6が小さい場合は室内が広いと認識し、粉
塵濃度値より決定された送風量よりも段階的に1つ上の
送風量にすると、効率的な運転が可能である。このよう
に、粉塵濃度値の経時変化によって室内の広さを自動的
に検知して広さに応じた送風量を決定することで、清浄
能力的にも、消費電力においても最適な自動運転を設定
できるものである。なおピークの識別と経時変化量の算
出は粉塵濃度値を定期的にEEPROM65に記憶・更
新させておくことによって可能である。
【0036】また他の実施形態として、上記粉塵濃度経
時変化値s6によって、送風量を一定時間保持する保持
時間を決定するようにしてもよい。すなわち粉塵濃度経
時変化値s6が小さい場合は室内を広いと認識して保持
時間(tm1、tm2)を長くし、粉塵濃度経時変化値
s6が大きい場合は室内を狭いと認識して保持時間(t
m1、tm2)を短くする。このようにしても上記と同
様、粉塵濃度値の経時変化によって室内の広さを自動的
に検知することが可能になり、広さに応じて送風量を保
持できるので清浄能力的にも消費電力においても最適な
自動運転を設定できるという効果があり、さらに送風量
を切り替えることなく保持時間のみを調整するだけで最
適な自動運転の設定が可能であるので制御が簡単である
という効果がある。
【0037】図6(a)(b)は、本発明の他の実施形
態におけるほこり識別時と煙粒子識別時の自動運転時の
空気清浄機1の送風量と粉塵濃度値の相関図を示す。煙
粒子識別時(図6(a))の段階的な送風量である静音
1、弱1、標準1、急速1と、ほこり粒子識別時(図6
(b))の段階的な送風量である静音2、弱2、標準
2、急速2をそれぞれ静音2>静音1、弱2>弱1、標
準2>標準1、急速2>急速1と設定する。すなわち自
動運転時に同等の粉塵濃度値に対して、ほこり識別時の
送風量を煙粒子識別時のそれよりも大きくする。粒径の
大きなほこりは室内において煙粒子と比較すると比較的
早く沈降するのでより大きな送風量で浄化できる。すな
わち粒径が大きく散発的に発生するほこりの発塵時に、
ほこりが室内において床上に落下する前に送風量を大き
くしてすばやく空気の浄化が行えるので、室内に滞留す
るほこりを効果的に減じることができるという効果があ
る。特に、室内の汚れ具合が大きく、頻繁に室内空気の
汚れの上下動を繰り返す家庭の室内においては、空気清
浄機の作動時間を短縮でき、騒音、信頼性、省エネルギ
ーといった面で満足させることができるようになる。ま
た逆に室内の汚れ具合が小さい家庭においては、空気清
浄機の作動時間を、より一層、短縮できるようになる。
なお本実施形態においてはほこり識別時の各送風量をす
べて通常の自動運転時のそれよりも大きくしたが、少な
くともどれか一つの送風量を大きくしてもよい。
【0038】また更に他の実施形態として、図7(a)
(b)に示すように、ほこり識別時の送風量を切り替え
る粉塵濃度のしきい値を、煙粒子識別時のそれより小さ
く設定しても同様の効果が得られる。図7(a)はほこ
り識別時、(b)は煙粒子識別時であり、s11<s1
2、s21<s22、s31<s33の関係にある。こ
の場合においては、しきい値を変えることのみによって
送風量を変化させることが可能なので、より安価に、浄
化の効果が得られる。なお各風量における粉塵濃度のし
きい値をすべて小さくしてもよいが、少なくともどれか
1つが小さくてもよい。
【0039】ところで、上記図6及び図7に示すように
ほこり識別時の送風量を煙粒子識別時のそれよりも上げ
ると日常生活において空気清浄機1が頻繁に大きな送風
量で稼動するようになり、騒音が煩わしく感じてしまう
ことがある。また消費電力が大きくなってしまうことが
ある。
【0040】そこで、更に他の実施形態として、室内の
人の有無を感知できる人感センサー(図示せず)を有
し、自動運転時において室内に人がいないと感知したと
きは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも小さくす
るのが望ましい。図8(a)(b)に本実施形態におけ
るほこり識別時の自動運転時の粉塵濃度値と送風量の相
関図を示す。本実施形態においては、通常の自動運転時
の濃度基準値に応じた送風量(静音、弱、標準、急速)
からなる通常自動運転(図8(b))とは別に、室内に
人がいないと判断した場合に送風量(静音3、弱3、標
準3、急速3)からなる無人自動運転(図8(a))を
有し、各送風量が静音3<静音、弱3<弱、標準3<標
準、急速3<急速の関係を持つ。自動運転時に同等の粉
塵濃度値に対して人がいない時の送風量を通常自動運転
時よりも小さくしてやれば、人がいない時の無駄な空気
清浄機1の稼動を避けることができ、省エネルギー化で
きる。しかして、室内に人がいない場合の発塵行為に対
して、空気清浄機1の稼動を制限するため、消費電力を
抑えることができるものである。なお、この場合も各送
風量のすべてを小さく設定してもよいが、少なくともど
れか一つを小さく設定すればよい。
【0041】図9(a)(b)は更に他の実施形態にお
けるほこり識別時の自動運転時の粉塵濃度値と送風量の
相関図を示す。本実施形態においても室内の人の有無を
感知できる人感センサー(図示せず)を有し、通常の自
動運転時の濃度基準値に応じた送風量(静音、弱、標
準、急速)からなる通常自動運転(図9(b))とは別
に、室内に人がいないと判断した場合に送風量(静音
4、弱4、標準4、急速4)からなる無人自動運転(図
9(a))を有し、各送風量が静音4>静音、弱4>
弱、標準4>標準、急速4>急速の関係を持つ。これは
図8の場合とは逆の関係にある。すなわち、本例では、
自動運転時に同等の粉塵濃度値に対して人がいない時の
送風量を通常の自動運転時よりも大きくするものであ
り、これにより人がいない時に空気の浄化を促進するこ
とができ、騒音を使用者が感じることなく浄化された部
屋を使用者に提供することができるようにしたものであ
る。この結果室内に人がいない場合に空気清浄機1が稼
動するので騒音を感じさせないで部屋を浄化できるとい
う効果がある。なお、この場合も各送風量のすべてを大
きく設定してもよいが、少なくともどれか一つを大きく
設定すればよい。
【0042】ところで、上記図6及び図7に示すように
ほこり識別時の送風量を煙粒子識別時のそれよりも上げ
ると寝室において睡眠時に反応したときに大きな送風量
で空気清浄機1が稼動してしまい、騒音が煩わしく感じ
ることがある。また空気清浄機1に設けられたランプ等
の光源から発せられる光も睡眠を妨げる可能性がある。
【0043】そこで、更に他の実施形態として、空気清
浄機1に明るさセンサー(図示せず)を設け、明るさセ
ンサーの出力から室内が暗くなったと判断した場合に3
0dB以下の音圧レベル以下で空気清浄機1を稼動させ
ることが望ましい。具体的には上述の場合と同様に、暗
くなったときのみ働く通常の自動運転とは別に暗くなっ
たときのみ働く自動運転を別に設け、各送風量を通常の
自動運転のそれよりも小さく設定してもよいし、比較的
大きな送風量である<標準モード>や<急速モード>に
入れなくしてもよい。これにより、室内が暗い場合、つ
まり就寝時に空気清浄機1から発する騒音を制限するた
め、就寝時の睡眠を妨げないという効果がある。
【0044】また表示ランプの明るさが気にならないよ
うに暗くなったときのみ働く自動運転において表示の輝
度を通常の自動運転の場合と比較して下げてもよい。室
内が暗い場合、自動的に表示の輝度が下がるため、より
安価に睡眠を妨げることを防ぐことができる。
【0045】上述の自動運転は室内が明るくなれば明る
さセンサーが反応して元の自動運転に戻るが、室内の環
境によっては、明るさセンサーが反応してしまい、睡眠
中に元の自動運転に戻ってしまう可能性がある。また夜
中に室内の電灯をつけただけで明るさセンサーが反応し
てしまう可能性がある。そこでタイマー機能を設け、一
定時間後に自動的に元の自動運転に復帰させてもよい。
また手動でタイマー時間を設定できるようにしてもよ
い。従って、一定時間経過の後に元の自動運転に復帰す
るため、起床後の生活に差し障りなく使用でき、使い勝
手が非常に良くなる。
【0046】
【発明の効果】上述のように請求項1記載の発明に係る
空気清浄機にあっては、粒径が小さく連続的に発生する
タバコ等の煙粒子と粒径が大きく散発的に発生するほこ
りとを識別できる識別手段を有すると共に、煙粒子の除
去に適した送風量又は送風量の保持時間を設定する煙粒
子識別時の自動運転モードと、ほこりの除去に適した送
風量又は送風量の保持時間を設定するほこり識別時の自
動運転モードとを個別に有し、上記識別手段にて識別さ
れた粉塵の種類に合わせて自動運転モードを切り替え可
能としたので、粉塵の識別を行った後に、粉塵の種類
(例えば、タバコ等の煙粒子とほこり)ごとに別々の最
適な自動運転を行うことにより、発生する粉塵をその種
類毎に効率良く除去できるようになり、この結果、室内
を効率的に浄化できるものである。
【0047】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、煙粒子識別時の自動運転モードにおい
て、煙粒子を識別した直後の送風量を粉塵濃度値に応じ
た送風量よりも大きくするので、タバコ等の煙粒子が室
内に充満する前に室内に空気の流れを形成し、空気清浄
機に汚れた空気を吸引することが可能になるので、すば
やく空気の浄化を行えるようになる。従って、より効果
的に空気の浄化を行うことができる。
【0048】また請求項3記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、煙粒子識別時の自動運転モードにおい
て、粉塵濃度値がピークから下降に転じた後の単位時間
あたりの粉塵濃度の経時変化量に応じて送風量を決定す
るので、粉塵濃度値の経時変化によって室内の広さを自
動的に検知することが可能になり、広さに応じた送風量
を決定できるので、清浄能力的にも消費電力においても
最適な自動運転を設定できるものである。
【0049】また請求項4記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、煙粒子識別時の自動運転モードにおい
て、粉塵濃度値がピークから下降に転じた後の単位時間
あたりの粉塵濃度の経時変化量に応じて、送風量を一定
時間保持する保持時間を決定するので、送風量を切り替
えることなく保持時間のみを調整するだけで最適な自動
運転の設定が可能となり、制御を簡単にできるものであ
る。
【0050】また請求項5記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、自動運転時において、モード粉塵濃度
値が同等であるときは、煙粒子識別時の送風量に比べ
て、ほこり識別時の送風量を大きくするので、粒径が大
きく散発的に発生するほこりの発塵時に、ほこりが室内
において床上に落下する前に送風量を大きくしてすばや
く空気の浄化を行えるので、室内に滞留するほこりを効
果的に減じることができる。
【0051】また請求項6記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、自動運転時において、ほこり識別時の
送風量を段階的に決定する粉塵濃度値のしきい値を、煙
粒子識別時の送風量を段階的に決定する粉塵濃度値のし
きい値よりも小さくするので、しきい値を変えることの
みによって送風量の設定を変化させることが可能とな
り、より安価に、浄化の効果が得られる。
【0052】また請求項7記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、室内の人の有無を感知できる人感セン
サーを有し、自動運転時において室内に人がいないと感
知したときは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも
小さくするので、室内に人がいない場合の発塵行為に対
して、空気清浄機の稼動を制限することによって、消費
電力を抑えることができる。
【0053】また請求項8記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、室内の人の有無を感知できる人感セン
サーを有し、自動運転時において室内に人がいないと判
断したときは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも
大きくするので、室内に人がいない場合のみ空気清浄機
が稼動するので、騒音を感じさせないで部屋を浄化でき
るものである。
【0054】また請求項9記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、室内の明るさを感知できる明るさセン
サーを有し、自動運転時において室内が暗いと判断した
ときは30dB以下の音圧レベルで稼動させるので、室
内が暗い場合、つまり就寝時に空気清浄機から発する騒
音を制限するため、就寝時の睡眠を妨げないようにでき
るという効果がある。
【0055】また請求項10記載の発明は、請求項1記
載の効果に加えて、室内の明るさを感知できる明るさセ
ンサーを有し、自動運転時において室内が暗いと判断し
た場合に表示ランプ等の表示の輝度を低下させるので、
室内が暗い場合、自動的に表示ランプ等の輝度が下がる
ため、より安価に睡眠を妨げることを防ぐことができ
る。
【0056】また請求項11記載の発明は、請求項9又
は請求項10記載の効果に加えて、室内が暗いと判断し
てから一定時間後に元の自動運転に復帰させるので、例
えば、起床後の生活に差し障りなく使用できるようにな
り、使い勝手が良くなるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す空気清浄機の正
面図である。
【図2】同上の空気清浄機の空気の流れを説明する側面
断面図である。
【図3】同上の空気清浄機の送風機を同一軸上に設置し
た状態を説明する平面断面図である。
【図4】(a)(b)は同上のタバコ喫煙時に煙粒子が
発生した場合の粉塵濃度値の時間推移と自動運転時の送
風量の時間推移の相関図である。
【図5】(a)(b)は同上のタバコ喫煙時に煙粒子が
発生した場合の粉塵濃度値の時間推移とその時の自動運
転時の送風量の時間推移とを従来例との比較において表
した相関図である。
【図6】(a)は同上のほこり識別時の自動運転時の空
気清浄機の送風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図、
(b)は同上の煙粒子識別時の自動運転時の空気清浄機
の送風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図である。
【図7】(a)は同上のほこり識別時の自動運転時の空
気清浄機の送風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図、
(b)は同上の煙粒子識別時の自動運転時の空気清浄機
の送風量と粉塵濃度値の時間推移の相関図である。
【図8】(a)は同上の人感センサーで人がいないこと
を感知した時の空気清浄機の送風量と粉塵濃度の相関
図、(b)は同上の通常自動運転時の空気清浄機の送風
量と粉塵濃度の相関図である。
【図9】(a)は同上の人感センサーで人がいないこと
を感知した時の空気清浄機の送風量と粉塵濃度の相関
図、(b)は同上の通常自動運転時の空気清浄機の送風
量と粉塵濃度の相関図である。
【図10】従来例の空気清浄機の構成図である。
【図11】従来例における自動運転時の空気清浄機の送
風量と粉塵濃度値の相関図である。
【図12】(a)(b)は従来例におけるほこりが発生
した場合の粉濃度値の時間推移と自動運転時の送風量
の時間推移の相関図である。
【図13】(a)(b)は従来例におけるタバコ喫煙時
に煙粒子が発生した場合の粉塵濃度値の時間推移と自動
運転時の送風量の時間推移の相関図である。
【符号の説明】 1 空気清浄機 10 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小幡 健二 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 中田 隆行 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 松井 康訓 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3L060 AA05 CC13 DD02 EE26 3L061 BE03 BF08 4D058 JA12 NA01 NA02 QA03 QA05 SA01 TA07 UA18

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の粉塵濃度を検知する粉塵検知手段
    と、塵挨等を吸着・除去する集塵部と、粉塵検知手段で
    検知された粉塵濃度値により送風機を制御する制御部と
    を備え、この制御部において送風量を段階的に制御する
    ことができる粉塵濃度値のしきい値を有すると共に、粉
    塵濃度値が上昇中は粉塵濃度値のしきい値に従って送風
    量を段階的に制御し且つ粉塵濃度値が下降中は各段階毎
    の送風量を一定時間保持する保持時間を設けた自動運転
    モードを有する空気清浄機において、粒径が小さく連続
    的に発生するタバコ等の煙粒子と粒径が大きく散発的に
    発生するほこりとを識別できる識別手段を有すると共
    に、煙粒子の除去に適した送風量又は送風量の保持時間
    を設定する煙粒子識別時の自動運転モードと、ほこりの
    除去に適した送風量又は送風量の保持時間を設定するほ
    こり識別時の自動運転モードとを個別に有し、上記識別
    手段にて識別された粉塵の種類に合わせて自動運転モー
    ドを切り替え可能としたことを特徴とする空気清浄機。
  2. 【請求項2】 煙粒子識別時の自動運転モードにおい
    て、煙粒子を識別した直後の送風量を粉塵濃度値に応じ
    た送風量よりも大きくすることを特徴とする請求項1記
    載の空気清浄機。
  3. 【請求項3】 煙粒子識別時の自動運転モードにおい
    て、粉塵濃度値がピークから下降に転じた後の単位時間
    あたりの粉塵濃度の経時変化量に応じて送風量を決定す
    ることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
  4. 【請求項4】 煙粒子識別時の自動運転モードにおい
    て、粉塵濃度値がピークから下降に転じた後の単位時間
    あたりの粉塵濃度の経時変化量に応じて、送風量を一定
    時間保持する保持時間を決定することを特徴とする請求
    項1記載の空気清浄機。
  5. 【請求項5】 自動運転時において、モード粉塵濃度値
    が同等であるときは、煙識別時の送風量に比べて、ほこ
    り識別時の送風量を大きくすることを特徴とする請求項
    1記載の空気清浄機。
  6. 【請求項6】 自動運転時において、ほこり識別時の送
    風量を段階的に決定する粉塵濃度値のしきい値を、煙識
    別時の送風量を段階的に決定する粉塵濃度値のしきい値
    よりも小さくすることを特徴とする請求項1記載の空気
    清浄機。
  7. 【請求項7】 室内の人の有無を感知できる人感センサ
    ーを有し、自動運転時において室内に人がいないと感知
    したときは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも小
    さくすることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
  8. 【請求項8】 室内の人の有無を感知できる人感センサ
    ーを有し、自動運転時において室内に人がいないと判断
    したときは送風量を粉塵濃度値に応じた送風量よりも大
    きくすることを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
  9. 【請求項9】 室内の明るさを感知できる明るさセンサ
    ーを有し、自動運転時において室内が暗いと判断したと
    きは30dB以下の音圧レベルで稼動させることを特徴
    とする請求項1記載の空気清浄機。
  10. 【請求項10】 室内の明るさを感知できる明るさセン
    サーを有し、自動運転時において室内が暗いと判断した
    場合に表示ランプ等の表示の輝度を低下させることを特
    徴とする請求項1記載の空気清浄機。
  11. 【請求項11】 室内が暗いと判断してから一定時間後
    に元の自動運転に復帰させることを特徴とする請求項9
    又は請求項10記載の空気清浄機。
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