JP2002370375A - インクジェットプリント装置、インクタンクおよびインク供給方法 - Google Patents

インクジェットプリント装置、インクタンクおよびインク供給方法

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JP2002370375A JP2001183741A JP2001183741A JP2002370375A JP 2002370375 A JP2002370375 A JP 2002370375A JP 2001183741 A JP2001183741 A JP 2001183741A JP 2001183741 A JP2001183741 A JP 2001183741A JP 2002370375 A JP2002370375 A JP 2002370375A
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ink tank
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tank
print head
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Naoji Otsuka
尚次 大塚
Hitoshi Sugimoto
仁 杉本
Takeshi Yazawa
剛 矢澤
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Masahito Yoshida
正仁 吉田
Yasuyuki Hirai
康行 平井
Takashi Nojima
隆司 野島
Noriko Sato
典子 佐藤
Hidesuke Inamura
秀介 稲村
Takeshi Iwasaki
武史 岩崎
Yasufumi Tanaami
康文 棚網
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリントヘッドに所定量のインクを貯留する
第2インクタンクを備えるとともに、これに対し第1イ
ンクタンクから間欠的にインクが供給されるように供給
系を構成した場合において、第2インクタンクへの充填
効率が高くかつ充填処理時間も短く、しかも全体として
インク使用効率の高い構造を実現する。 【解決手段】 プリント装置使用時の姿勢において、重
力方向に関し、第1インクタンクから第2インクタンク
にインクを供給するための流路の第2インクタンク側の
開口が相対的に高い位置、第2インクタンクからプリン
トヘッドにインクを供給するためのインク流出部が相対
的に低い位置にあり、かつ前記流路の第1インクタンク
側の開口が第1インクタンクの底部に位置するように供
給系を構成する。これにより、充填時のインク移送が円
滑に行われ、またインク使用効率も向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リント装置、インクタンクおよびインク供給方法に関
し、特にインクを吐出するためのプリントヘッドに対し
インクを間欠的に供給する方式のインクジェットプリン
ト装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリントヘッドを用いて
プリント媒体へとインクを付与することによりプリント
媒体上に画像を形成するインクジェットプリント装置に
は、プリント媒体に対しプリントヘッドを移動させつつ
その過程でインク吐出を行うことにより画像形成を行う
ものや、これとは逆に固定したプリントヘッドに対しプ
リント媒体を移動させつつその過程でインク吐出を行う
ことにより画像形成を行うもの等がある。
【0003】かかるインクジェットプリント装置に適用
されるプリントヘッドへのインクの供給方式には、大き
く分けて2種類がある。吐出されたインク量に対応した
量のインクが常に、プリントヘッドに対し言わば連続的
に供給されるように供給系を構成した方式のもの(以
下、連続供給方式という)と、プリントヘッドに所定量
のインクを貯留する貯留部(サブタンクまたは第2イン
クタンク)を備えるとともに、その貯留部に対しインク
供給源(メインタンクまたは第1インクタンク)から適
切なタイミングで言わば間欠的にインクが供給されるよ
うに供給系を構成した方式のもの(以下、間欠供給方式
という)とである。
【0004】ここで、例えばプリントヘッドをプリント
媒体に対し所定方向に往復走査させるとともに、これと
ほぼ直交する方向にプリント媒体を搬送して画像の形成
を行う所謂シリアル型と呼ばれる方式のインクジェット
プリント装置に適用される連続供給方式には、さらに2
種類がある。キャリッジ等に搭載されて往復移動(主走
査)するプリントヘッドに一体不可分にまたは分離可能
にインクタンクを取り付けてインクを供給するオンキャ
リッジ方式と称されるものと、キャリッジ上に搭載され
るプリントヘッドとは別体に、インクタンクをプリント
装置の他の部位に固定的に据え付け、可撓性チューブを
介してインクタンクとプリントヘッドとを連結してイン
クを供給するチューブ供給方式とである。なお、後者に
はインクタンクとプリントヘッドとの中間タンクとして
機能する第2のインクタンクがプリントヘッドないしキ
ャリッジ上に搭載される形態のものもある。
【0005】オンキャリッジ方式の構成を採る場合に
は、キャリッジと共に移動する部材(プリントヘッド、
およびこれに分離不能または可能に一体化されるインク
タンク)の主走査方向に垂直な面の方向の投影面積や体
積が制約され、小型の、特に可搬型のプリント装置を構
成する場合には、非常に限られた容量のインクタンクし
か使用できないことになる。そのためにインクタンク一
体型プリントヘッドまたはインクタンクの交換頻度が非
常に高くなり、使い勝手やランニングコストの点でも問
題があった。さらに近年では、所謂モバイル機器の普及
が著しく、例えばノート型パーソナルコンピュータやデ
ィジタルカメラに一体化されるような超小型のインクジ
ェットプリンタも提案されており、そのようなプリンタ
にオンキャリッジ方式を適用した設計を行うことは実用
的でないと考えられる。
【0006】また、チューブ供給方式の構成を採る場合
には、主走査時にキャリッジと共に移動する部材はある
程度小型化することが可能となるが、キャリッジ上のプ
リントヘッドとキャリッジ外の部位にあるインクタンク
とを結合してインクを供給するチューブ部材がキャリッ
ジに追従して移動するためのスペースを要するので、そ
の分小型化が難しい。さらに、近年ではプリント動作の
高速化に対応してキャリッジも高速に走査される傾向に
あり、追従するチューブの激しい揺動によりプリントヘ
ッドに対するインク供給系内のインクの圧力変動が生じ
るので、圧力変動を抑えるために種々の複雑な圧力緩衝
機構を設けることが強く望ましく、その点においても小
型化は難しかった。
【0007】以上に対し、例えばシリアル型のインクジ
ェットプリント装置に適用される間欠供給方式は、キャ
リッジ上に相対的に小型の第2のインクタンクとプリン
トヘッドとを有する一方、プリント装置のキャリッジ以
外の部位に相対的に大きな第1のインクタンクを有し、
第1のインクタンクから第2のインクタンクに対し適切
なタイミングでインクが供給されるように供給系が構成
されるものである。また、主走査中には、第1および第
2インクタンク間のインク供給系を空間的に切り離す
か、または弁等によってインク流路を遮断することによ
って、第1および第2インクタンク間を流体的に絶縁す
るような構成が採用される。これによれば、連続供給方
式において小型化の制約となっていたインクタンクなど
の上記移動部材の大きさや、チューブの揺動による種々
の問題点の発生を基本的には解決できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、間欠供給方式
の構成を採用する上で、インク供給系内部に混入してく
る、またはしている空気等の気体の排出と内部圧力制御
とを適切に行うことが問題となる。
【0009】ここで、供給系内部に進入してくる気体に
は大きく分類して4種類の発生要因がある。 1)プリントヘッドのインク吐出口から進入する、ない
しは吐出動作に伴って発生するもの、 2)インク内部に溶存していた気体が分離したもの、 3)供給系を構成する素材を通して外部から気体透過に
より進入してくるもの、および、 4)第1のインクタンクと第2のインクタンクとを結合
するためのジョイントを結合する際に進入してくるも
の、 である。
【0010】気体の進入は、供給システムの構成により
その量には種々の差はあるが、多かれ少なかれ必ず発生
する問題である。そして、気体が例えばキャリッジ上の
第2インクタンクに溜まってくると、その分第2インク
タンクへのインク充填効率が低下するという問題を引き
起こすことになる。また、温度変化に対する空気の膨張
収縮により予期せぬ圧力の変化を発生させ、それに伴っ
て発生する過大な正圧の作用による吐出口からのインク
漏洩や、逆に過大な負圧の作用によるインクの吐出不良
が生じる恐れがある。さらに、第2インクタンクに溜ま
っていた気体が吐出口側に導かれるインク内部に混入
し、インクの不吐出を生じさせる等の問題を引き起こす
こともある。
【0011】なお、これらの問題はチューブ供給方式に
よる連続供給系を構成する場合でも同様に生じるもので
ある。従来、チューブ供給方式による連続供給系では、
この気体の進入対策として、定期的ないし強制的にプリ
ントヘッドの吐出口を介してその内方からのインクと気
体とを同時に吸引し排出する回復操作や、第2のインク
タンクがキャリッジに搭載される形態のものにあって
は、吐出口からの吸引動作と同時に第2のインクタンク
から気体をインクとともに強制排出する回復操作等を実
施することにより対応していた。
【0012】このような対策を採る場合、発生する廃イ
ンクの量が多いために、間欠供給方式を採用して小型・
可搬型のプリント装置を実現しようとしても、その設計
上重大な制約が生じる。さらに、第2インクタンクに適
時インクを充填するための動作以外に、プリント装置の
制御シーケンス上、少なくともプリントヘッドの吐出口
側からインクを吸引するための回復動作に長い時間を要
することになる。それのみならず、当該回復動作の後処
理として行われるプリントヘッド吐出口形成面上の付着
インクを除去するためのワイピング動作や、予備吐出動
作なども行われることになるので、その分さらに時間が
かかってしまうという問題がある。
【0013】また、チューブ供給方式による連続供給系
において、吐出口に形成されるインクメニスカスを保持
するために大気圧に対して負圧を発生させる必要がある
インクジェットプリント装置においては、第1のインク
タンクをプリントヘッドの吐出口位置よりも低い位置に
配置することで第1のインクタンク内に自ずから負圧が
発生するようにするなどの制限が必要となっている。そ
のために、インクタンクの位置と姿勢までが限定され、
特に搬送時の姿勢が定まらない可搬型のプリント装置と
する場合には、吐出口からのインク漏洩を引き起こす等
の問題があった。
【0014】これに対し、間欠供給系を採用する場合に
おいて、液体は通さず気体のみを透過する機能を有する
膜(以下、単に機能性膜という)を配設し、その機能性
膜を介して第2のインクタンク内部から強制的に気体の
みを分離して排出する一方、第2のインクタンクにイン
クを保持するスポンジ等の多孔質部材を収納して適切な
負圧を生じさせるもの等が提案されている。この構成
は、インク充填時に発生する廃インク量の増大を効果的
に抑制でき、搬送時の姿勢が定まらない可搬型のプリン
ト装置とする場合にも有効である。
【0015】しかしながら、機能性膜を安定して使用す
るためには、化学的な不活性状態が永く持続することが
強く望ましく、このため機能性膜に影響を与えない組成
のインクを選定するなど、インク選択の範囲が狭くなっ
てしまうという問題点があった。
【0016】また、第2のインクタンク上に機能性膜を
配置した場合、気体が逆に第2のインクタンク内に進入
する方向にも流れうる。そのためインクをプリントヘッ
ドのノズルに対して負圧に保つための多孔質部材等の負
圧発生機構等を第2のインクタンク内に設ける場合に
は、第2インクタンク内のインク収容効率が制限されて
しまう。また、インク中の染料や顔料の沈着や、変質等
に対する多孔質部材への耐久性に対して設計が限定され
る可能性があり、これによってもインク選択の範囲が狭
くなってしまう。
【0017】さらに、かかる構成では、インク充填が完
了した時点では必ず多孔質部材にインクが過充填された
状態となるので、プリントヘッドに所要の負圧を作用さ
せるためには、充填完了後に必ずプリントヘッドの吐出
口側から吸引動作を行い、多孔質部材に過充填されたイ
ンクを廃インクとして排出しなければならない。すなわ
ち、充填動作に付随して廃インクが発生するという問題
がある。
【0018】本発明は、以上の問題点に鑑みてなされた
もので、インク供給方式に間欠供給系を採用するととも
に、第2インクタンクへの充填効率が高くかつ充填処理
時間も短く、しかも全体としてインク使用効率の高い構
造を実現することを目的とする。
【0019】また、本発明は、それによって小型・可搬
型のインクジェットプリント装置の構成に資することを
他の目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
インクを吐出するプリントヘッドを用いてプリント媒体
に対しプリントを行うインクジェットプリント装置であ
って、前記インクの供給源をなす第1インクタンクと、
該第1インクタンクからインクを充填可能で、当該イン
クを前記プリントに際して前記プリントヘッドに供給す
る第2インクタンクと、前記第1インクタンクから前記
第2インクタンクへのインク充填を行わせるためのイン
ク移送手段と、を具え、プリント装置使用時の姿勢にお
いて、重力方向に関し、前記第1インクタンクから前記
第2インクタンクにインクを供給するための流路の前記
第2インクタンク側の開口が相対的に高い位置、前記第
2インクタンクから前記プリントヘッドにインクを供給
するためのインク流出部が相対的に低い位置にあり、前
記流路の前記第1インクタンク側の開口が前記第1イン
クタンクの底部に位置していることを特徴とする。
【0021】ここで、前記流路の前記第1インクタンク
側の開口が、前記第1インクタンクの内部を大気と連通
させるための大気連通部より、プリント装置使用時の姿
勢において重力方向に関し低い位置にあるものとするこ
とができる。
【0022】また、前記第1インクタンク内に収容され
るインクの液面より常に高い位置にするものがあるよ
う、前記第1インクタンクの内部を大気と連通させるた
めの大気連通部を複数設けることができる。
【0023】また、前記第1インクタンクは、内容積が
変化するよう変形可能なインク収容部と、該収容部が大
気圧と平衡して変形可能とするための大気連通部とを有
するものとすることができる。
【0024】さらに、前記大気連通部には、気体のみを
透過し液体を透過しない膜を配置することができる。
【0025】以上において、前記第1インクタンクおよ
び前記第2インクタンクは、インクおよび気体を重力方
向に関しそれぞれ下方および上方に障害なく分離可能な
構成、例えば前記第1インクタンクおよび前記第2イン
クタンクの内部空間にそのままインクが収容される構成
とすることができる。
【0026】また以上において、前記インク移送手段
は、前記第2インクタンクからその内容物を前記第1イ
ンクタンクに戻すことが可能であり、当該戻しを行うた
めの流路の起点が、プリント装置使用時の姿勢におい
て、重力方向に関し、前記第2インクタンク上の相対的
に高い位置にあり、前記プリントヘッドに対するインク
供給路の起点は重力方向に関し前記第2インクタンク上
の相対的に低い位置にあるものとすることができる。
【0027】ここで、前記第1インクタンクから前記第
2インクタンクにインクを供給するための流路が、前記
内容物を前記第1インクタンクに戻す流路としても用い
られるものとすることができる。
【0028】また、前記第2インクタンクは内容積が可
変に形成され、前記移送手段は、前記第1インクタンク
から前記第2インクタンクへのインク充填を行うために
前記内容積を増大させ、前記第2インクタンクの内容物
を前記第1インクタンクに戻すために前記内容積を減少
させるよう、前記第2インクタンクに力を作用するため
の内容積変更手段を有するものとすることができる。
【0029】ここで、前記第2インクタンクは膨張およ
び収縮することで前記内容積が増大または減少する構造
を有し、前記内容積変更手段は当該第2インクタンクを
収納するシェル要素を有し、前記移送手段は前記シェル
要素内を減圧および加圧することで前記第2インクタン
クを膨張および収縮させる加減圧手段を有するものとす
ることができる。
【0030】以上において、前記第1インクタンクと前
記第2インクタンクとを接続する流路を形成および遮断
する流路開閉手段を具えるものとすることができる。
【0031】また、向きが異なる少なくとも2つの姿勢
で使用可能で、当該2つの姿勢のいずれにおいても、重
力方向に関し、前記流路の前記第1インクタンク側の開
口が前記第1インクタンクの底部に位置するよう前記第
1インクタンクが構成されているものとすることができ
る。
【0032】または、向きが異なる少なくとも2つの姿
勢で使用可能で、当該2つの姿勢のいずれにおいても、
重力方向に関し、前記第1インクタンクから前記第2イ
ンクタンクにインクを供給するための流路の前記第2イ
ンクタンク側の開口が相対的に高い位置、前記第2イン
クタンクから前記プリントヘッドにインクを供給するた
めのインク流出部が相対的に低い位置にあるよう前記第
2インクタンクが構成され、前記流路の前記第1インク
タンク側の開口が前記第1インクタンクの底部に位置す
るよう前記第1インクタンクが構成されているものとす
ることができる。
【0033】また、前記インク移送手段が前記第2イン
クタンクからその内容物を前記第1インクタンクに戻す
ことが可能な構成を採る場合において、向きが異なる少
なくとも2つの姿勢で使用可能で、当該2つの姿勢のい
ずれにおいても、前記戻しを行うための流路の前記第2
インクタンク側の起点が、重力方向に関し、前記第2イ
ンクタンク上の相対的に高い位置にあり、前記プリント
ヘッドに対するインク供給路の起点は重力方向に関し前
記第2インクタンク上の相対的に低い位置にあるよう前
記第2インクタンクを構成することができる。
【0034】以上において、前記プリントヘッドは、前
記インクを吐出するために利用されるエネルギとして、
インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する発熱
素子を有するものとすることができる。
【0035】また、本発明インクタンクは、上記のイン
クジェットプリント装置に前記第1インクタンクとして
適用可能で、少なくとも当該適用が行われて前記インク
ジェットプリント装置が使用されるときに大気圧に解放
されることを特徴とする。
【0036】また、本発明インクタンクは、前記第2イ
ンクタンクからその内容物を前記第1インクタンクに戻
すことが可能な構成を採るインクジェットプリント装置
に前記第1インクタンクとして適用可能で、少なくとも
当該適用が行われて前記インクジェットプリント装置が
使用されるときに大気圧に解放されるとともに、前記イ
ンクジェットプリント装置が使用されるときの姿勢にお
いて前記第2インクタンクから戻る内容物を受容可能な
内容積が確保されていることを特徴とする。
【0037】これらインクタンクにおいて、前記インク
ジェットプリント装置が使用されるときの姿勢におい
て、前記第2インクタンクに向かう前記流路の開口が、
重力方向に関し底部に位置する部位に設けられているも
のとすることができる。
【0038】また、内部を大気と連通させるための大気
連通部を具えることができる。ここで、前記大気連通部
は、前記インクジェットプリント装置が使用されるとき
の姿勢において重力方向に関し上方に位置する部位に設
けられているものとすることができる。または、前記大
気連通部は、前記インクジェットプリント装置が使用さ
れるときの姿勢において前記第1インクタンク内に収容
されるインクの液面より常に高い位置にするものがある
よう、複数設けられているものとすることができる。
【0039】またインクタンクは、内容積が変化するよ
う変形可能なインク収容部と、該収容部が大気圧と平衡
して変形可能とするための大気連通部とを有するものと
することができる。
【0040】さらに、前記大気連通部に、気体のみを透
過し液体を透過しない膜が配置されたものとすることが
できる。
【0041】これらのインクタンクにおいて、インクお
よび気体を重力方向に関しそれぞれ下方および上方に障
害なく分離可能な構成、例えば内部空間にそのままイン
クが収容される構成とすることができる。
【0042】また、インクタンクは前記インクジェット
プリント装置に着脱可能なものとすることができる。
【0043】さらに、本発明は、前記第2インクタンク
からその内容物を前記第1インクタンクに戻すことが可
能な構成を採るインクジェットプリント装置に適用され
るインク供給方法であって、前記内容積を増大させるこ
とで前記第1インクタンクから前記第2インクタンクへ
インクを充填する工程と、前記内容積を減少させること
で前記第2インクタンクの内容物を前記第1インクタン
クに戻す工程と、を具えたことを特徴とする。
【0044】ここで、前記充填工程を行う際、所定の判
定に応じ前記戻し工程を先行して実施させる制御工程を
具えることができる。
【0045】本発明によれば、インクの供給源をなす第
1インクタンクと、インク移送手段により第1インクタ
ンクからインクを適時充填可能で、当該インクを前記プ
リントに際してプリントヘッドに供給する第2インクタ
ンクと、を具え、プリント装置使用時の姿勢において、
重力方向に関し、第1インクタンクから第2インクタン
クにインクを供給するための流路の第2インクタンク側
の開口が相対的に高い位置、第2インクタンクから前記
プリントヘッドにインクを供給するためのインク流出部
が相対的に低い位置にあり、かつ流路の第1インクタン
ク側の開口が第1インクタンクの底部に位置するように
したことによって、第2インクタンクへの充填効率が高
くかつ充填処理時間も短く、また全体としてのインク使
用効率も高いインクジェットプリント装置を実現でき
る。
【0046】さらに、インク移送手段により、充填動作
に先立って適宜、第2インクタンクの内容物を第1イン
クタンクに戻すことができるようにするとともに、当該
戻しを行うための流路の起点が、プリント装置使用時の
姿勢において、重力方向に関し、第2インクタンク上の
相対的に高い位置にあるようにしたことにより、第2イ
ンクタンク内に溜まった気体を第1インクタンクに確実
かつ円滑に移送し、さらに第1インクタンク内で速やか
な気液分離を行うことができる。また、これにより、第
1のインクタンク内に戻した気体が再度第2のインクタ
ンク内に流れ込むこともなくなる。
【0047】なお、本明細書において、「プリント」と
は、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみなら
ず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るよ
うに顕在化したものであるか否かを問わず、広くプリン
ト媒体上に画像、模様、パターン等を形成する場合、ま
たはプリント媒体の加工を行う場合を言うものとする。
【0048】また、「プリント媒体」とは、一般的なプ
リント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラ
スチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミック
ス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものと
するが、以下では「用紙」または単に「紙」ともいうも
のとする。
【0049】さらに、「インク」(「液体」という場合
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきものであり、プリント媒体上に付与されるこ
とによって、画像、模様、パターン等の形成、プリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えば、プリント媒
体に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に
供される液体を言うものとする。
【0050】なお、本発明が適用されるプリントヘッド
は、電気熱変換体が発生する熱エネルギを利用して液体
に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態、電気機械変換
体によって液体を吐出させる形態、静電気あるいは気流
を利用して液滴を形成吐出する形態などのインクジェッ
ト記録で提案される各種形態が挙げられるが、特に小型
化の観点からは電気熱変換体を利用したものが好適に用
いられる。
【0051】また、「ノズル」とは、特にことわらない
限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出
に利用されるエネルギを発生する上記電気熱変換体など
の素子を総括して言うものとする。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0053】(インクジェットプリント装置の構成例)
図1は本発明の一実施形態に係る間欠供給方式を適用し
たインクジェットプリント装置の全体構成を示す模式的
平面図である。
【0054】図1の構成において、プリントヘッドユニ
ット1はキャリッジ2に交換可能に搭載されている。プ
リントヘッドユニット1は、プリントヘッド部および第
2インクタンク部等を有し、また、ヘッド部を駆動して
ノズルにインク吐出動作を行わせるための信号などを授
受するためのコネクタが設けられている(不図示)。プ
リントヘッドユニット1はキャリッジ2に位置決めして
交換可能に搭載されており、キャリッジ2には、上記コ
ネクタを介して各プリントヘッドユニット1に駆動信号
等を伝達するためのコネクタホルダ(電気接続部)が設
けられている。
【0055】キャリッジ2は、主走査方向に延在して装
置本体に設置されたガイドシャフト3に沿って往復移動
可能に案内支持されている。そして、キャリッジ2は主
走査モータ4によりモータプーリ5、従動プーリ6およ
びタイミングベルト7等の伝動機構を介して駆動される
とともに、その位置および移動が制御される。また、キ
ャリッジ2には、例えば透過型フォトインタラプタ形態
のホームポジションセンサ10が設けられる一方、キャ
リッジのホームポジションに対応した装置の固定部位に
は透過型フォトインタラプタの光軸を遮蔽可能に遮蔽板
11が配設されている。これにより、キャリッジ2が移
動してホームポジションセンサ10が遮蔽板11を通過
した際にホームポジションが検出され、その検出位置を
基準としたキャリッジ位置および移動の制御が可能とな
る。
【0056】プリント用紙やプラスチック薄板等のプリ
ント媒体8は、送給モータ15によりギアを介してピッ
クアップローラ13を回転させることにより、オートシ
ートフィーダ(以降ASF)14から一枚ずつ分離給紙
される。さらに、搬送ローラ9の回転により、プリント
ヘッドユニット1の吐出口形成面と対向する位置(プリ
ント部)を通って搬送(副走査)される。搬送ローラ9
の駆動は、ラインフィード(LF)モータ16の回転を
ギアを介して伝達することにより行われる。
【0057】その際、給紙がなされたか否かの判定と給
紙時の頭出し(副走査方向におけるプリント媒体上のプ
リント開始位置の確定)とは、プリント媒体搬送経路
上、プリント位置より上流側に配設されたプリント媒体
有無検出用のペーパエンドセンサ12の出力に基づいて
行われる。また、ペーパーエンドセンサ12は、プリン
ト媒体8の後端を検出し、その検出出力に基づいて副走
査方向におけるプリント媒体上の最終プリント位置を確
定するためにも使用される。
【0058】なお、プリント媒体8は、被プリント部に
おいて平坦な被プリント面を形成するように、その裏面
をプラテン(不図示)により支持されている。この場
合、キャリッジ2に搭載されたプリントヘッドユニット
1は、その吐出口形成面がキャリッジ2から下方へ突出
して、プリント媒体8と平行になるように保持されてい
る。プリントヘッドユニット1は例えば、熱エネルギを
利用してインクを吐出する形態のインクジェットプリン
トヘッドユニットであって、インクに膜沸騰を生じさせ
る熱エネルギを発生するための電気熱変換体を備えたも
のである。すなわち、プリントヘッドユニット1のプリ
ントヘッドは、上記電気熱変換体によって印加される熱
エネルギによるインクの膜沸騰により生じる気泡の圧力
を利用して、吐出口よりインクを吐出してプリントを行
うものである。もちろん、圧電素子によってインクを吐
出するもの等、その他の方式のものであってもよい。
【0059】100は回復系機構であり、プリントヘッ
ドユニット1からインクを吸引回復させる動作や、プリ
ントヘッドの吐出口形成面を保護するために用いられる
キャップ部材を有する。キャップ部材は不図示のモータ
により吐出口形成面に対し接合/離脱位置に設定可能で
あって、接合状態において不図示の吸引ポンプ等により
キャップ部材内部に負圧を生じさせることでプリントヘ
ッドの吸引回復動作等が行われる。また、プリント装置
の非使用時にもキャップ部材を接合状態としておくこと
で、プリントヘッドの吐出口形成面を保護することがで
きる。
【0060】101はプリントヘッドユニット1に連結
するためのプリントヘッドユニット側のバルブユニット
である。104はバルブユニット101と対をなすイン
ク供給側のバルブユニットである。102は同様にプリ
ントヘッドユニット1側のエアポンプを結合するための
バルブユニットである。103はバルブユニット102
と対をなすエアポンプユニット側のバルブユニットであ
る。
【0061】これらのバルブユニット101〜104
は、キャリッジ2が主走査方向上のプリント領域外側に
位置するホームポジションまたはその近傍の位置に設定
され、対応するバルブユニット同士が突き当たったとき
に連結して、バルブユニット間を通じたインクやエアの
流れを許容する形態のものである。また、キャリッジ2
が当該位置からプリント領域方向へ離脱したときに対応
するバルブユニット同士の連結が解除されるが、当該連
結の解除に伴ってバルブユニット101および104は
自動的に閉塞状態となるものとする。これに対し、バル
ブユニット102は常にオープン状態のものである。
【0062】105はチューブ部材であり、第1のイン
クタンク107に結合され、バルブユニット104まで
インクを供給するためのものである。106は空圧回路
用のチューブ部材であり、加圧減圧用のポンプユニット
108に結合されている。112はポンプユニット10
8の吸排気口である。なお、これらのチューブ部材はそ
れぞれ一体に構成されたものでなくてもよく、複数のチ
ューブ要素をつなぎあわせて構成されるものでもよい。
【0063】(インクジェットプリント装置の他の構成
例)図1の間欠供給系は、第2インクタンクへのインク
充填を行う際にのみ上記バルブユニットの連結を行う一
方、プリント動作中には第1および第2インクタンク間
のインク供給系が空間的に切り離される形態のものであ
る。これに対し、そのような切り離しを行わずに、弁等
によってインク流路を遮断することによって、第1およ
び第2インクタンク間を流体的に絶縁するような構成を
有する間欠供給系を採用することもできる。
【0064】図2は常時接続しているチューブ機構を用
いる間欠供給系を適用したインクジェットプリント装置
を模式的に示す。図2においては、図1と同様に構成で
きる部分であって本例の供給系の説明に関係のないもの
については、簡略化のために図示を省略している。
【0065】図2において、150は一端がプリントヘ
ッドユニットの第2インクタンクに接続された空圧回路
用の可撓性チューブであり、その他端は電磁バルブユニ
ット152および空圧回路用のチューブ部材106を介
して加圧減圧用のポンプユニット108に接続される。
151は一端がプリントヘッドユニットの第2インクタ
ンクに接続されたインク供給用の可撓性チューブ部材で
あり、その他端は電磁バルブユニット152およびイン
ク供給用チューブ部材105を介して第1のインクタン
ク107に接続される。
【0066】すなわち、このように常時接続しているチ
ューブ機構を用いる場合にも、電磁バルブユニット15
2などの流路開閉手段を介挿し、これを第2インクタン
クへのインク充填動作時およびプリント動作時に適切に
開閉制御することによって、間欠供給系を構成すること
ができるものである。
【0067】(制御系の構成例)図3は、図1または図
2のインクジェットプリント装置における制御系の概略
構成例を示すブロック図である。
【0068】同図において、コントローラ200は主制
御部をなすものであり、例えばマイクロコンピュータ形
態のCPU201、プログラムや所要のテーブルその他
の固定データを格納したROM203、画像データを展
開する領域や作業用の領域等を設けたRAM205を有
する。画像データの供給源であり、プリントに係る画像
等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする
他、画像読み取り用のリーダ部、あるいはディジタルカ
メラの等の形態であってもよい。また、本実施形態ない
し本発明に係るインクジェットプリント装置は、そのよ
うなホスト装置210と別体に構成されているもので
も、分離可能または分離不能に一体に構成されていても
よいものである。
【0069】画像データやその他のコマンド,ステータ
ス信号等は、インタフェース(I/F)212を介して
コントローラ200と送受信される。操作部219は電
源スイッチ220や吸引回復の起動を指示するための回
復スイッチ221等、操作者による指示入力を受容する
スイッチ群を有する。検出部223は上述のホームポジ
ションセンサ10、プリント媒体の有無を検出するため
のペーパエンドセンサ12、および環境温度を検出する
ために適宜の部位に設けられた温度センサ222等、装
置の状態を検出するためのセンサ群を有する。
【0070】ヘッドドライバ250は、プリントデータ
等に応じてプリントヘッド1の電気熱変換体(吐出ヒー
タ)300を駆動するドライバである。ヘッドドライバ
250は、プリントデータを吐出ヒータ300の位置に
対応させて整列させるシフトレジスタ、整列されたプリ
ントデータを適宜のタイミングでラッチするラッチ回
路、および駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを
作動させる論理回路素子のほか、必要に応じてドット形
成位置合わせ(レジストレーション処理)のために吐出
ヒータ駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定
するタイミング設定部等を有する。また、プリントヘッ
ド1には、インクの吐出特性を安定させるべく温度調整
を行うためのサブヒータ301が設けられている。この
サブヒータ301は、吐出ヒータ300と同時にプリン
トヘッド基板上に形成された形態および/またはプリン
トヘッド本体ないしはプリントヘッドユニットに取り付
けられる形態とすることができる。
【0071】251は主走査モータ4を駆動するための
モータドライバ、252はラインフィード(LF)モー
タ16を駆動するためのモータドライバ、253は送給
モータ15を駆動するためのモータドライバである。2
54はポンプユニット108の駆動および制御を行うた
めのドライバ、255は回復系駆動用のモータ17を駆
動するためのモータドライバである。
【0072】38は流路開閉用のバルブユニットを駆動
するためのドライバであり、図1の構成例のように、相
互の結合および分離に伴って自動的に流路の開放および
閉塞が行われるバルブユニット101および104を用
いる場合には不要であるが、受動的に流路の開閉を行う
構成、すなわち図2の構成例のようにインク流路を開閉
するための電磁バルブ152が配設される場合に、これ
を駆動すべく用いられるものである。
【0073】(間欠供給系の構成の第1例)本発明イン
クジェットプリント装置における間欠供給系の最も単純
化された形態について、その構成および基本的な動作を
説明する。
【0074】図4は図1の構成における間欠供給系に適
用されるプリントヘッドユニット1の内部構造と、それ
に連結される周辺の接続回路とを説明するための図であ
る。なおこの図はプリント装置使用時の姿勢の状態を示
しており、図の上方向が鉛直方向上方に相当する。ただ
し、第2インクタンク304に対する第1インクタンク
107の相対的な高低関係は図示のものに限られない。
【0075】図4において、302は主走査方向と異な
る方向(たとえば直交する方向)に吐出口ないしノズル
を配列してなるプリントヘッドである。吐出口内方の液
路には吐出ヒータが配置されるとともに、各液路は共通
液室に連通し、この共通液室に対しインクが導入されて
各液路へのインク分配が行われるものとすることができ
る。
【0076】303はシェル要素であり、その内部構造
と大気との連通をバルブユニット102および101以
外の部分で遮断するための構造体である。304は第2
のインクタンクである。第2のインクタンク304は、
シェル要素303内の圧力に応じてその内容積を可変と
できるよう変位ないし変形可能な柔軟構造を持ったも
の、例えばベローズ形態の構造体で構成され、その内部
がプリントヘッド302の共通液室に連通するととも
に、バルブユニット101に接続されている。そして、
使用時の姿勢を取る場合にはバルブユニット101への
接続部はプリントヘッド302への連通部はより重力方
向において高い部位に位置する。図に示す例では、使用
時の姿勢においてバルブユニット101への接続部は重
力方向最高部に、プリントヘッド302への連通部は最
低部に位置している。306は第2インクタンク304
の構造体の変位部分に設けられた突き当て部材である。
307はストッパであり、第2インクタンク304の内
容積の増大(膨張)により突き当て部材306が変位し
てきたときにこれと当接することにより、それ以上の変
位を阻止して第2インクタンク304の内容積の増大を
規制するように働くものである。
【0077】305は圧縮ばねであり、第2のインクタ
ンク304の突き当て部306とシェル要素303との
それぞれに端部が結合され、伸長側すなわち第2インク
タンク304の内容積を増大させる方向に力を作用する
よう設定されている。なお、このばね305は、図示の
例では第2のインクタンク304内に配設されている
が、その外部に設けられたものでもよい。この場合、第
2インクタンク304の内容積を増大させる方向に力を
作用可能なものであれば、圧縮ばねを用いるものでも、
あるいは引っ張りばねを用いるものでもよい。またその
ように特別なばねを設けるもののほか、第2インクタン
ク304の材質および構造を適切に選定することによ
り、すなわち例えばゴム部材のようなものでベローズを
構成することにより、第2インクタンク304の構造そ
のものが内部に負圧を発生させるとともに、内容積を増
大する方向に変位ないし変形可能なものであってもよ
い。
【0078】第2インクタンク304内は、バルブユニ
ット101と104とが接続された際に、チューブ部材
105を介して第1インクタンク107と連通する。ま
た、シェル要素303内であって第2インクタンク30
4外側の空間は、バルブユニット102と103とが接
続された際に、チューブ部材106を介してポンプユニ
ット108に結合する。ここで、バルブユニット101
および104に関しては、相互に結合した際にインク流
路を形成し、非結合状態においてこれを閉塞する構成を
有したものとする。
【0079】図5(A)〜(C)はそれらバルブユニッ
ト101および104の構成および動作を説明するため
の説明図である。
【0080】同図(A)において、101Aはバルブユ
ニット101を構成し、インクタンク304の内部を密
閉するためのゴム等の弾性部材で形成した密閉部材であ
り、第2インクタンク304の内外に連続するスリット
101Bが設けられている。そして、図に示すバルブユ
ニット101および104の非結合状態では、密閉部材
101A自身の弾性によりスリット101Bが閉塞さ
れ、インクタンク304内部の気密および液密状態が保
たれる。
【0081】104A〜104Eはバルブユニット10
4を構成する部材である。ここで104Aはチューブ部
材105の端部に設けられた中空針部材であり、その先
端付近の側部に開口104Bを有している。104Cは
開口104Bを含め中空針部材104Aの先端部分を覆
う閉塞部材であり、中空針部材104Aが嵌入する貫通
孔104Dを有したゴム等の弾性部材で形成されてい
る。この閉塞部材104Cは中空針104Aのフランジ
部に設けられたばね104Eにより付勢され、バルブユ
ニット101および104の非結合状態では図に示す位
置に保持され、中空針部材104Aの開口104Bは貫
通孔104Dの内壁によって閉塞されている。
【0082】かかる同図(A)の状態から、充填動作の
ためにシェル要素303が図中右方に移動して行くと、
同図(B)に示すように密閉部材101Aおよび閉塞部
材104Cが当接した状態となる。
【0083】この状態からさらにシェル要素303が図
中右方に移動して行くと、同図(C)に示すように、ば
ね104Eが撓み、中空針部材104Aの先端は相対的
に貫通孔104D内を進み、さらにスリット101Bを
押し広げつつ第2インクタンク304内に進入し、開口
部104Bが第2インクタンク304内に位置すること
で、チューブ部材105を介した第1インクタンク10
7および第2インクタンク304の連通が行われる。
【0084】また、充填動作が終了してシェル要素30
3が図中左方に移動すれば同図(A)に示す状態とな
り、第2インクタンク304内および第1インクタンク
107内は液密な状態となるので、プリント装置の姿勢
によらずインク漏洩が生じることはない。
【0085】なお、このように結合した状態で流路を形
成し、非結合状態においてこれを閉塞するバルブユニッ
ト101および104は、図5の例に限られず種々の構
成を採り得ることは言うまでもない。
【0086】また、このようなバルブユニット101お
よび104に対し、バルブユニット102および103
については、切り離された際に流路を閉塞する弁体は有
していない。すなわち、特にシェル要素303内であっ
て第2インクタンク304外側の空間は切り離し時には
大気に開放される。
【0087】再び図4を参照するに、ポンプユニット1
08は例えばダイアフラムポンプ等の形態のポンプ本体
と、そのポンプ本体の作用室に接続され、流路を大気側
とバルブユニット103側とに切換え可能な方向制御弁
とを有したものとすることができる。そして、バルブユ
ニット102および103の結合状態において、まず流
路を大気側に設定して吸い込み動作を行い、次に流路を
バルブユニットないしシェル要素側に設定して吐き出し
動作を行うことでシェル要素303内を加圧することが
できる。逆に、流路をバルブユニットないしシェル要素
側に設定して吸い込み動作を行い、次に流路を大気側に
設定して吐き出し動作を行うことでシェル要素303内
を減圧することができる。なお、シェル要素303内を
適宜加圧または減圧できるものであれば、ポンプユニッ
ト108の構成はいかなるものであってもよいのは勿論
である。また、本実施形態ではポンプユニット108に
よりシェル要素303の内部からエアを吸引することで
減圧し、またシェル要素303の内部に加圧エアを圧送
することで加圧おこなうものであるが、シェル要素30
3内に所定の気体または液体を封入し、これに減圧力ま
たは加圧力を作用するようにしたものでもよい。
【0088】次に、第2インクタンク304ないしプリ
ントヘッド302に供給すべきインク110を貯留する
第1インクタンク107には多様な構成のものが考えら
れるが、本実施形態では大気連通部109を有し、大気
とは常に連通して内部の圧力が大気圧状態に保たれるも
のを用いている。ここで、大気連通部109はインク液
面より高い位置にあるものであれば単なる穴であっても
よいが、インク漏洩をより有効に防止する観点から、気
体だけを通し、液体を通さない機能性膜等を配置したも
のであってもよい。また、第1インクタンクに突入され
てインクを移送するためのチューブ部材105の先端
は、図示の使用時の姿勢において重力方向に対しインク
タンク内の最低部位に位置する。これは、インクを残留
させず最後まで使い切るということもあるが、後述のよ
うな第2インクタンク304内のエア抜き処理を行う上
でも有効な構成である。
【0089】なお、本例の構成では、第1インクタンク
107および第2インクタンク303にはスポンジ等を
有さず、内部空間にそのままインクが収容されるように
している。そのため、インクおよび気体は重力方向に関
しそれぞれ下方および上方に障害なく、速やかに分離可
能な構成となっている。
【0090】(インク充填処理の例)図6は以上の構成
における第1インクタンク107から第2インクタンク
304内にインク充填を行う際の処理手順の一例を示
す。
【0091】例えばホスト装置210から画像データが
供給され、プリントが指示されたときに本手順が起動さ
れると(STEP1)、まず、STEP2にてバルブユ
ニット101〜104の接続動作を行う。すなわち図1
の構成においてキャリッジ2を主走査方向に移動させ、
バルブユニット101および102をそれぞれバルブユ
ニット104および103に突き当てることにより、イ
ンク流路および空気流路が形成される。なお、接続方法
についてはこれに限るものではない。また、接続が行わ
れるまではバルブユニット101および104は流路を
閉塞しており、接続時に双方の流路が開放されて連結す
る。一方、バルブユニット102および103は常時開
放状態であり、結合に応じて空気流路が形成されるもの
である。
【0092】次に、STEP3においてキャッピング動
作を行う。これは、図1の符号100で示した回復系機
構のうちのキャップ部を移動させて、図4のプリントヘ
ッド302の吐出口形成面に密着させる動作を行うもの
である。
【0093】STEP4では、第2インクタンク内に蓄
積してしまった空気やガスを排出する処理(以下エア抜
き処理という)を実施するか否かを判定し、当該判定に
応じて以降の動作を分岐させる。分岐の条件としては、
基本的には前回エア抜き処理を行ってからの経過時間
や、第2インクタンク304へのインク充填動作の回
数、またはそれらの相互の関係から決定することができ
る。
【0094】図7は当該エア抜き処理の実施判定を行う
ための処理手順の一例である。判定処理をスタートする
と(STEP30)、まずSTEP31にて第2インク
タンクの最終エア抜き処理を実施してからの経過時間の
情報を収得し、処理を分岐させる。判定のための情報は
本手順では3通りとし、1週間未満の場合は「1」、1
週間以上1ヶ月未満の場合は「2」、1ヶ月以上の場合
は「3」とする。これは、例えばプリント装置またはホ
スト装置に設けたタイマを用い、エア抜き処理を行う都
度タイマをリスタートするとともに、リスタート時点か
らの計時内容に応じて処理を分岐するようにすることが
できる。また、カレンダー機能を利用するとともに、エ
ア抜き処理が行われる度にそのときの時刻を更新して保
持するメモリ領域を用い、カレンダー機能が示す現在時
刻と当該メモリ領域に格納されている最終エア抜き処理
時刻とを比較することで処理を分岐するようにすること
もできる。この場合には、プリント装置の電源オフ時に
もその内容が保持されるよう、EEPROM等の不揮発
性メモリの領域を用いることが好ましい。
【0095】経過時間情報が「3」であった場合は、S
TEP34にて、エア抜き動作を行うためのフラグをセ
ットする。このフラグは例えばRAM205の一部の領
域に形成しておくことができる。また、このフラグセッ
トに応じてエア抜き処理が行われるので、この時点で上
記タイマをリスタートすることができる。または、経過
時間情報「1」または「2」の判定に基づいて分岐した
後は、最終エア抜き処理を実施してから第2インクタン
ク304にインクを充填する動作が繰り返された回数で
エア抜き処理の要否を決定する。充填動作回数のレベル
を、本手順では10回未満の場合は「a」、10回以上
20回未満の場合は「b」、20回以上の場合は「c」
とする。なお、充填動作回数を累積するためにメモリ領
域を用いることができ、また、プリント装置の電源オフ
時にもその内容が保持されるよう、EEPROM等の不
揮発性メモリの領域を用いることが好ましい。
【0096】経過時間情報が「1」であった場合は、S
TEP32にて、充填動作回数が「c」すなわち20回
以上であるか否かを判定する。ここで否定判定であれば
本手順を終了する。一方肯定判定であればSTEP34
に進み、エア抜き動作を行うためのフラグがセットして
本手順を終了する。また、経過時間情報が「2」であっ
た場合は、STEP33にて、充填動作回数が「a」す
なわち10回未満であるか否かを判定する。ここで否定
判定であればSTEP34に進み、エア抜き動作を行う
ためのフラグがセットされる。一方肯定判定であれば本
手順を終了する。
【0097】STEP34においてエア抜き動作を行う
ためのフラグがセットされた後は、本手順の終了して
(STEP35)図3のSTEP4にリターンし、この
フラグのセット状態を判定してエア抜き処理(STEP
9〜STEP15)が行われる。また、STEP32に
て否定判定された場合またはSTEP33にて肯定判定
がなされた場合は、直ちに本手順を終了してSTEP3
5)図3のSTEP4にリターンし、通常の充填処理
(STEP5〜STEP8)が行われる。
【0098】なお、本例では、経過時間と充填回数とエ
ア抜き処理の要否を決定するようにしたが、エア抜き処
理が適切に起動されるのであればいずれか一方でもよ
く、また、さらに環境温度や湿度等の条件を加味して判
定条件を可変としたり、インクの種類や第2インクタン
クの大きさ、さらにはプリントヘッドから吐出される単
位時間当たりのインクの流量や、使用されている姿勢差
等により判定条件に変更を加えて最適化を図ってもよ
い。また、経過時間および充填回数に関する上記諸値は
単なる例示であることは勿論である。
【0099】再び図6を参照するに、上記エア抜き処理
フラグがセットされており従ってSTEP4にてエア抜
き処理を行うと判定された場合はSTEP9進む。ST
EP9では加圧減圧用ポンプユニット108を加圧側に
動作させる。加圧動作は予め定められた時間(C秒)継
続されるものとする。この定められた加圧動作時間は第
2インクタンク304の内容積を最小にするのに充分な
時間を設定するのが基本であり、諸要素の寸法等にもよ
るが、通常は約3〜10秒程度である。
【0100】なお、エア抜き処理を行う場合において常
に第2インクタンク304の内容積を完全に最小にさせ
る必要はなく、経過時間および充填回数等のパラメータ
から溜まっているエア量を推定し、必要最小限の加圧時
間に変更設定できるようにしてもよい。ただし、いずれ
の場合においても、加圧条件としてはプリントヘッドの
ノズルに形成されるインクのメニスカス耐力以内の力で
加圧することが望ましい。メニスカス耐力以下の力とす
ることにより、ノズルからのインクの流出がない状態で
加圧動作を行うことが可能となるからである。しかし本
例の場合、プリントヘッドの吐出口形成面にはキャッピ
ングが施されているので、短時間であればメニスカス耐
力以上の圧力で加圧動作を行うことも可能である。さら
に、加圧時のメニスカス耐力以内の力で加圧動作を行っ
てインクを短時間で第1インクタンク107側に逆流さ
せるためには、逆流のための流路の圧力損失が小さいこ
とが望ましい。
【0101】次にSTEP10へ進み、今度は逆にポン
プユニット108を減圧側に作用させる。減圧側に作用
させることでシェル要素303内は大気圧に対して減圧
された状態となるので、第1のインクタンク107側か
らチューブ部材105、バルブユニット104および1
01を介して第2のインクタンク304内にインクが流
入してくる。この減圧動作時の圧力についても、やはり
減圧時のメニスカス耐力以内の力とすることが望まし
く、これによって吐出口を介しての空気の侵入を防止す
ることが可能となる。減圧動作を所定時間(D秒)続け
ると、第2インクタンク306の突き当て部306がス
トッパ307に突き当たる所まで膨張し、両者の当接に
応じてそれ以上の膨張が機械的に阻止される。
【0102】次にSTEP11に進み、再度シェル要素
303内を所定時間(E秒)加圧する。続いて、STE
P12にて再度シェル要素303内を所定時間(F秒)
減圧する。これは第2のインクタンク304内の空気を
全て第1のインクタンク107側に戻そうとした場合に
は必要な動作となる。これに対し、常に第2インクタン
ク304内にある空気を完全に押し戻してインク充填効
率を最大に保つ必要がなければ、この2回目の加減圧動
作(STEP11およびSTEP12)は省略してもよ
い。
【0103】ここで、第2のインクタンク304内の空
気を完全に排出するための条件は、 第2インクタンク304内の最大容積(または最大排出
容量)>チューブ部材の105内容積×2 の構造を持つことであり、かつ少なくとも2回の加圧減
圧動作を繰り返すことにより達成される関係である。こ
れが本実施形態の特徴の一つであるといえる。
【0104】すなわち、第2インクタンク304内に完
全に空気が充満していた場合、STEP9で加圧動作を
行い、空気を実質的に全てインクタンク107側に向け
て押し出した場合でも、実際にはSTEP10の減圧動
作時に再度、チューブ部材105内の容積分の空気が第
2インクタンク304に戻ってくることになる。そして
STEP11で再度加圧動作を行うと、今度は第2イン
クタンク304内の重力方向上方に溜まっている空気が
先に第1インクタンク107に向けて戻り、溜まってい
る空気がすべて戻ってから、インクが戻ることとなる。
【0105】なお、常に完全に排出することを考えなけ
れば、「第2インクタンク304内の最大容積(または
最大排出容量)>チューブ部材105の内容積」の関係
であればよい。
【0106】しかし、「第2インクタンク304内の最
大容積(または最大排出容量)>チューブ部材105の
内容積×2」と言う関係が成り立っていれば、2回目の
動作の時に必ずチューブ部材105内には後から戻って
きたインクが充満しているので、STEP12で最充填
動作をさせたときには必ず、第2インクタンク304内
にはインクのみが流入してくることになる。以上の動作
により、第2インクタンク304内は完全にインクが充
填された状態になる。
【0107】この状態では、実際には第2インクタンク
304の突き当て部306がストッパ307に当接して
いるために、圧縮ばね305が自由に伸びることができ
ない状態になっている。そこでSTEP13で再度、短
い時間(B秒)の加圧動作を行い、第2インクタンク3
04内のインクを少量、第1インクタンク107側へ押
し戻してやることにより第2インクタンク304を収縮
させて突き当て部306をストッパ307から離れた状
態にし、圧縮ばね305で適正な負圧を発生させる状態
にさせる動作を行う。
【0108】なお、この際の圧力は、廃インクを全く出
さないという観点からはプリントヘッドのメニスカス耐
力以内で行うことが望ましい。しかし逆に、プリントヘ
ッドのインク吐出特性を良好にするための回復処理に兼
用するという観点から、積極的に圧力を上げて少量のイ
ンクがノズルから流出するようにすることもできる。
【0109】また、このようなSTEP13の加圧動作
を行うもののほか、STEP12での減圧動作時間を適
切に定めることにより突き当て部306が完全にストッ
パ307に当接する前に減圧動作が停止するようにした
り、あるいはセンサ突き当て部位置を検出することによ
り停止を行うようにしてもよい。また、プリントヘッド
の吐出口からキャップを介して少量のインク吸引処理を
行うようにしたり、プリントヘッドを駆動してキャップ
内にインク吐出(予備吐出)を行うようにしてもよい。
【0110】いずれにしても、これらのような処理によ
り突き当て部306がストッパ307から離れた状態と
なることにより、圧縮ばね305が内容積を拡大する方
向に変位可能な状態となり、負圧が発生する。この状態
からプリントヘッドのメニスカス耐力とつりあった状態
で第2インクタンクの膨張が停止するよう動作する。よ
って、この状態から、インク消費が進んで第2インクタ
ンク303の内容積が最小となるまで、プリントヘッド
の適切なインク吐出が可能な最適値の範囲の負圧が維持
されるよう、圧縮ばね305のばね定数を設定すること
が望ましい。
【0111】次に、STEP14にて回復系機構100
によるキャピング状態を解除し、続いてSTEP15に
てキャリッジ2を主走査方向上のプリント領域側に移動
させることによりバルブユニットの結合を解除する。こ
の際、バルブユニット101および104はともに流路
を閉塞するように動作する一方、バルブユニット102
は開放状態を保つ。
【0112】さらに、後処理として、最終エア抜き処理
からの経過時間を判定するためのタイマのリスタートあ
るいはエア抜き処理実施時刻情報の更新、および充填回
数情報のクリア、並びにエア抜き処理判定フラグのリセ
ット等を行い(STEP16)、処理を終了する(ST
EP17)。
【0113】以上に対し、上記エア抜き処理フラグがセ
ットされておらず従ってSTEP4にてエア抜き動作の
必要が無いと判定された場合には、STEP5へ進む。
この場合、第2インクタンク304にはエアが溜まって
いないか、あるいは溜まっていても微少量であるので、
シェル要素303内を加圧減圧用ポンプユニット108
で所定時間(A秒)減圧し、インク消費に応じ収縮して
内容積が小さくなっている第2インクタンク304を膨
張させる動作をすぐに開始する。
【0114】次に、STEP6で短い時間(B秒)加圧
し、圧縮ばね305で適正な負圧が発生するようにイン
クを少量、第1インクタンク107側に戻す動作を行
う。次にSTEP7にて回復系機構100によるキャピ
ング状態を解除し、続いてSTEP8にてキャリッジ2
を主走査方向上のプリント領域側に移動させることによ
りバルブユニットの結合を解除し、処理を終了する(S
TEP17)。これらSTEP6〜STEP8の処理は
上述したSTEP13〜STEP15の処理と同様であ
る。
【0115】以上の構成および処理によれば、充填動作
に付随して廃インクを発生させることなく、簡単な態様
で第2のインクタンクへの間欠的なインク供給を行うこ
とが可能となる。
【0116】また、第2インクタンク304を内容積可
変のものとし、その内容積を変化させることによって第
2インクタンク304自身がインク充填、エア抜き処理
ないし第1インクタンクへのインク戻しを行うアクチュ
エータとして機能させるようにしたことにより、これら
の動作を単一の駆動源の駆動制御により実現できる。
【0117】また、他の利点として次のことが挙げられ
る。従来、オンデマンド方式のインクジェット方式で
は、インクがインクタンクからプリントヘッドの方向に
対して一方通行的に流れるものであった。本実施形態で
は、インクの流れが一つの流路に対して双方向となって
いることに特徴がある。特に、第2のインクタンクやチ
ューブ内に顔料インクや染料インクが長時間放置される
と、水分ないし溶剤成分の蒸発等が発生し、インク粘度
が上昇して目詰まりを生じ易くなったり、濃度が上昇し
て画像のカラーバランスが崩れやすくなったりする問題
点があった。このような場合、従来方式では、インクの
流れが一方通行的になっているために、この問題を解決
しようとするとチューブ内や第2のインクタンク内にあ
るインクを全て廃インクとして捨てなくてはならず、大
量のインクを無駄に消費してしまうことになる。これに
対し、本実施形態によれば、第2インクタンクやチュー
ブ内のインクを比較的容量の大きい第1のインクタンク
に戻し、蒸発していない標準状態のインクの中に再拡散
させることにより、再利用可能な状態にまで復元するこ
とも可能となる。そして、このような動作を放置時間に
応じて行うことも可能であり、図7のフローチャートの
パラメータを決定する際に、かかる観点で行うことも可
能である。
【0118】一方、第2インクタンクやチューブ内のイ
ンクを比較的容量の大きい第1のインクタンクに戻し、
蒸発していない標準状態のインクの中に再拡散させるこ
とにより、再利用可能な状態にまで復元したり、あるい
はエア抜きを行うことが可能な構成として、図8に示す
ような供給系が採用されるものもある。
【0119】図8において、1101および1104
は、それぞれ、第1インクタンク1107側および第2
インクタンク1304側の接続部であり、インク充填動
作等において適宜接続される間欠供給系の構成要素をな
している。かかる接続部は図8の構成の場合、第2イン
クタンク1304への供給用と第1インクタンク110
7への戻し用とに設けられている。1108は第1イン
クタンク1107から第2インクタンク1304に至る
供給経路に設けられたポンプ、1109は第2インクタ
ンク1304から第1インクタンク1107に至る戻し
経路に設けられたバルブである。
【0120】かかる構成において、接続部を介して第1
インクタンク1107側および第2インクタンク130
4側が接続された状態でバルブ1109を開放し、ポン
プ1108を作動させると、インクは第1インクタンク
1107から第2インクタンクないしプリントヘッド1
302へと供給されるとともに、プリントヘッド130
2ないし第2インクタンク1304から第1インクタン
ク1107へと戻される。すなわち、第1インクタンク
1107および第2インクタンク1304ないしプリン
トヘッド1302間でインクの循環供給系が形成され
る。そして、この循環によって第2インクタンク130
4へのインク充填が行われるとともに、第2インクタン
ク1304やチューブ内のインクを第1インクタンク1
107に戻すことによりリフレッシュしたり、あるいは
エア抜き処理を行うことが可能となる。
【0121】しかしながら、図8の構成は循環系を構成
する以上、第2インクタンク1304はその内容積が可
変のものではなく、プリントヘッド1302に対して適
切に負圧を作用させるための手段等が必要となる。ここ
で、第2インクタンク1304に負圧発生手段としての
多孔質体を配設する場合には、インク収容効率が制限さ
れてしまう等の問題がある。また、そのような多孔質体
を設けずインクをそのまま貯留するためには、負圧発生
のためにプリントヘッド1302に対して第2インクタ
ンク1304を低位置に配設する必要が生じ、プリント
装置を可搬型の構成とする場合には姿勢が定まらないた
めに、連続供給系での第1インクタンクとプリントヘッ
ドとの関係と同様の問題が生じる。
【0122】これに対し本実施形態の構成では、第2イ
ンクタンク304を内容積可変のものとし、適切な負圧
を発生できるようにした構造を採用するとともに、その
内容積を適切に変化させることによってインク充填、エ
ア抜き処理ないし第1インクタンクへのインク戻しを行
うことができるように構成したことによって、そのよう
な問題を解決できるのである。
【0123】また、インクないしエアが同一経路上で双
方向に流れるようにしたことにより、チューブ等接続部
材の構成および接続工程等を簡単化できる。
【0124】(第1インクタンクの構成について)さ
て、上述のように、第1インクタンクに突入されるため
のチューブ部材105の先端は、図4に示した使用時の
姿勢において重力方向に対しインクタンク内の最低部位
に位置する。これは、インクを残留させず最後まで使い
切るということもあるが、第2インクタンク304内の
エア抜き処理を行う上でも有効な構成である。
【0125】すなわち、本実施形態では、STEP9の
加圧動作により、第2インクタンク304からチューブ
部材105を介し第1インクタンク107内にインクと
空気とが逆流してくる。従って、図4に示したように、
第1インクタンク107の内部で空気111は上側、イ
ンク110は下側に位置するよう分離している状態に対
し、チューブ部材105の先端がインクタンク内の最低
部位に位置していることが最も重要となる。つまり、一
度逆流させた空気混じりのインクに対して、第1のイン
ク内で再度、重力の作用によってインクと空気とを分離
させてインクを再利用することにより、本発明の重要な
思想の一つである廃インクを発生させずに、間欠供給系
を完成させることが可能となるわけである。すなわち、
従来廃インクとなっていた分のインクを再利用可能な構
成としたことが特徴である。
【0126】そのために第1インクタンクに要求される
設計条件としては、インク取り出し口(チューブ部材先
端)が通常使用時の姿勢においてインク貯留部底面側
(重力方向下側)に位置すること、並びに、通常使用時
の姿勢において常に相対的に重力方向上側に空気、下側
にインクが分離して存在可能な構成を有することであ
る。また、初期使用開始時、より正確には、初期使用開
始後、最初に逆流が発生する時点において、最初の逆流
量(その時点で既に第2インクタンクに溜まっていた空
気およびインクの量)を受容可能なだけの容量を有して
いること、第1インクタンク内を常にほぼ大気圧状態に
保つ構成または手段を有していること、少なくとも第1
インクタンク部がプリントヘッドとは別に交換可能な方
式であることなども好ましい条件として挙げられる。こ
の場合、第1インクタンクの交換を容易とするために、
チューブ部材105が第1インクタンク107近傍にお
いて取り外し可能なチューブ要素で構成されていてもよ
い。
【0127】以上のような条件を適切に満たし得るもの
であれば、第1インクタンクには図4のような構成に限
らず種々の構成を採用することができる。
【0128】図9は本発明に適用可能な第1インクタン
ク107の他の構成例を示すものである。通常使用時の
姿勢において底面側となる部位にチューブ部材105を
連結し、かつその先端の突入量がほぼ底面部位にとどま
っていること、および、上面部および底面部など適宜の
部位に機能性膜を有した大気連通部109を複数配置
し、どのような姿勢でもインクの液面より常に高い部位
に位置するものがあるようにしたこと以外、基本的な原
理および動作は図4に示したものとほぼ同様である。
【0129】図10は第1インクタンク107のさらに
他の構成例である。本例では第1インクタンク107の
筐体内部に変形可能なフィルム部材が張り付けられた構
造を有している。すなわち、符号112で示すものが変
形可能なフィルムであり、ここでは2枚使用されてい
る。113はフィルム内容積の増大(内部空間の膨張)
を許容する空間である。
【0130】この構成において、チューブ部材105を
介し空気混じりのインクがインク110内に逆流してく
ると、変形可能なフィルム112が空間113内で変形
し、これによって逆流を受け入れることが可能となる。
この場合も第1のインクタンク107内の圧力は大気連
通部109により大気圧と平衡しており、極端な正圧と
なることはない。この場合は但し、図9の構成の場合と
異なり、逆流により空気がインク110内に一部蓄積す
るので、温度変化で空気が膨張したときでも空間112
で対応可能となるよう、容積比率の設計を適切に行って
おくことが強く望ましい。
【0131】(実施形態の第2例)図11は本発明の実
施形態の第2例を示す。上述の実施形態は1種類のイン
クに対して間欠供給系を構成したものであったのに対
し、本例は2色または2種以上のインクに対して構成し
た間欠供給系を説明するためのものである。すなわち、
図10では単純化のために2種類のインクの使用に対す
る構成を例示しているが、それ以上、例えば4種類や6
種類等のインクの使用に対しても同様の思想で間欠供給
系を構成できることは言うまでもない。
【0132】本例は、上例に対して単純に複数の系統
(図示の例では2系統)を設けたことにとどまらず、以
下の利点がある。すなわち、加圧減圧のための機構(ポ
ンプユニット108)やシェル要素の共通使用が原理的
に可能で、プリント装置を小型化する設計に適している
こと、色ないし種類毎に異なる大きさの第2インクタン
クを用いることが必要な場合でも共通の周辺機構を使用
できること、第2インクタンク内の残量が異なっていて
も個別制御を要することなく、単一のポンプユニットに
対する制御シーケンスで全種類のインクをそれぞれの最
適な量に調整して高速充填が可能であること、などであ
る。
【0133】すなわち、制御シーケンスとしては図6に
示した処理手順とほぼ同一のものを使用することが可能
であり、STEP4の判断処理ないし図7の判断手順を
インクの種類毎に行い、エア抜き処理が必要な第2イン
クタンクが一つでも存在した場合にはSTEP9へ進
み、それ以外の場合はSTEP5へ進むように変更すれ
ば足りる。
【0134】図12を用いて本例での充填動作を説明す
る。同図は第2インクタンクの内容積がインクの種類毎
に異なっている状態で、インクの充填動作をさせた場合
の第2インクタンクの動きを段階別に示したものであ
る。同図(A)はインク充填動作開始前のインクの残量
がインクの種類毎にアンバランスとなっている状態を示
す。同図(B)は減圧が完了した状態であり、各突き当
て部材306がストッパ307に当接し、充填が規定量
で停止した状態を示している。同図(C)は短時間の加
圧を加えてインクを若干量逆流させることで、ストッパ
307に当接していた各突き当て部材306を離隔さ
せ、これによって各圧縮ばね305により適正負圧の発
生が可能な状態にし、充填動作が完了した状態を示して
いる。
【0135】このように、本例の特徴はインクの種類が
増えようとも、プリントヘッドの内部構成としては単
に、第2インクタンクをインクの種類分配設するだけ
で、その他は周辺の機構(シェル要素、ポンプユニッ
ト、ストッパ等)を共用でき、従って可搬型や薄型ない
し小型のプリンタを設計する際に非常に有効な手法とな
る。
【0136】さらに、第2インクタンク内のインク残量
がインクの種類毎に異なっていても、減圧に応じて膨張
する第2インクタンクがストッパに当接した時点でそれ
ぞれの膨張が阻止されてそれぞれ規定量のインクを充填
することが可能であり、種類毎のインク残量の差に応じ
た細かい制御を行う必要が原理的になくなる。逆に、種
類毎に最大のインク容量が異なる設計を行っても、それ
ぞれの最大容量で自動的に充填を終了することが可能と
なる。これは、例えばブラックインクとカラーインクと
で容量を変えた設計を行う際に非常に有効な構成とな
る。
【0137】また、各インクの使用量ないし消費量から
それぞれの充填所要時間を算出し、最も長い充填時間を
要するものに合わせて充填時間が可変設定されるように
してもよい。
【0138】(実施形態の第3例)次に、実施形態の第
3例として、第2のインクタンク内にインクを充填させ
るシーケンスを上述の第1例および第2例よりさらに短
縮化するための構成について説明する。
【0139】第1例および第2例においては、シェル要
素内を減圧して第2インクタンク内にインクを充填する
動作後に、短時間の加圧によるインク戻し動作(図6の
STEP6およびSTEP13)を行うことで適正負圧
が発生するようにしていた。これに対し本例は、基本的
に、かかる動作を不要とし、減圧による充填動作を完了
するだけで適正負圧が得られるようになして、プリント
可能状態となるまでの時間を短縮するための構成に関す
るものである。
【0140】図13は本例の間欠供給系に適用されるプ
リントヘッドユニット1の内部構造と、それに連結され
る周辺の接続回路とを説明するための図であり、図4と
同様に構成できる各部については対応箇所に同一符号を
付してある。
【0141】本例の構成が図4の構成と異なるのは、図
4における固定的なストッパ307の代わりに、第2イ
ンクタンク304とともに自らも膨張して第2インクタ
ンク304に突き当たることで、その膨張を規制する規
制部材350を設けたことである。
【0142】この膨張規制部材350は、基本的に第2
インクタンク304と同様、その内容積を可変とできる
よう変位ないし変形可能な柔軟構造を持ったもの、例え
ばベローズ形態の構造体で構成され、その内部を大気と
連通させるための大気連通口352と、膨張に応じ第2
インクタンクの突き当て部材306と当接する突き当て
部351とを有している。
【0143】かかる構成によっても、図6と同様の制御
手順を採用することで、第2インクタンク304に対す
るエア抜き処理ないしインク充填処理を行うことができ
るが、減圧時の動作は次の通りである。すなわち、ポン
プユニット108を減圧側に作用させることでシェル要
素303内は大気圧に対して減圧された状態となるの
で、第2インクタンク304が膨張し、第1のインクタ
ンク107側からチューブ部材105、バルブユニット
104および101を介して第2のインクタンク304
内にインクが流入してくる。このとき同時に膨張規制部
材350内に大気連通口352を介して外気が流入して
くることにより膨張規制部材350も膨張して行く。そ
して減圧動作を続けると、やがて第2インクタンク30
6の突き当て部306および膨張規制部材350の突き
当て部351が当接し、両者の当接に応じて第2インク
タンク304のそれ以上の膨張が阻止される。
【0144】ここで、図4の構成においては、第2イン
クタンク304の突き当て部306がストッパ307に
当接している状態でインク充填動作を完了すると、圧縮
ばね305が自由に伸びることができない状態になって
いる。そこで、図6の手順では短時間の加圧動作を行
い、第2インクタンク304内のインクを少量、第1イ
ンクタンク107側へ押し戻してやることにより第2イ
ンクタンク304を収縮させて突き当て部306をスト
ッパ307から離れた状態にし、圧縮ばね305で適正
な負圧を発生させる状態にさせる動作を行うようにして
いた。
【0145】しかし本例では、第2インクタンク304
および膨張規制部材350の構成を適切に定めること
で、両者の当接に伴う第2インクタンク304へのイン
ク充填動作完了後、減圧動作を停止し、シェル要素30
3内を大気開放すれば、大気連通している膨張規制部材
350は圧縮ばね305の伸長を許容して後退できるの
で、そのままで第2インクタンク304が適正な負圧を
発生している状態となる。そしてこれにより、プリント
可能状態となるまでの時間を短縮するものである。
【0146】図14を用いて本例の動作原理を説明す
る。図14は図13の構成をモデル化して示すもので、
シリンダ状として示しているシェル要素303の左側部
分が第2インクタンク304に、右側部分が膨張規制部
材350に相当する。また、両者の中間部分の空間がポ
ンプユニット108に連通し、減圧動作に応じて圧力P
pが作用するものとする。Fstは第2インクタンク3
04自身および圧縮ばね305の合成ばね力、Flbは
膨張規制部材350自身のばね力である。また、Pit
は第2インクタンク304に対する第1インクタンク1
07の相対的な高低関係(水頭差)に応じて第2インク
タンク304に作用する圧力である。
【0147】ここで、第2インクタンク306の突き当
て部306および膨張規制部材350の突き当て部35
1の受圧面積をそれぞれAstおよびAlbとする。ポ
ンプユニット108の減圧動作によって第2インクタン
ク304が膨張して行くとき、第2インクタンク306
の突き当て部306には (Pp×Ast)+Fst+(Pit×Ast) の力が作用し、図の右方向に移動して行く。一方、膨張
規制部材350の突き当て部351には (Pp×Alb)−Flb の力が作用し、図の左方向に移動して行く。
【0148】双方の突き当て部が当接し、その状態で係
止するための条件は、 (Pp×Ast)+Fst+(Pit×Ast)=(P
p×Alb)−Flb であり、この条件を満たすように各部寸法や諸元その他
の条件を定めれば、第2インクタンク304の膨張が適
切な位置で規制され、充填が完了する。
【0149】しかし、第2インクタンク304の膨張を
確実に規制するためには、上式の右辺(すなわち膨張規
制部材350の突き当て部351の作用力)が左辺(す
なわち第2インクタンク306の突き当て部306の作
用力)より大であることが好ましく、かつ当接後に第2
インクタンク304に好ましくない量の縮退を生じさせ
ないために、膨張規制部材350の突き当て部351の
移動を所定位置にとどめるためのストッパ359を設け
ておくことが好ましい。
【0150】(実施形態の第4例)図15は本発明の実
施形態の第4例を示す。本例は2色または2種以上のイ
ンクに対して、上述の実施形態の第3例と同様の間欠供
給系を構成したものである。
【0151】なお、図15では単純化のために2種類の
インクの使用に対する構成を例示しているが、それ以
上、例えば4種類や6種類等のインクの使用に対しても
同様の思想で間欠供給系を構成できることは言うまでも
ない。そして、各第2インクタンク304の膨張を共通
の膨張規制部材350によって規制し、かつ負圧発生の
ためのインク戻し動作を不要とできるほかは、上記実施
形態の第2例と同様の動作を行うとともに、同様の効果
を達成できる。
【0152】(その他)図4、図11、図13および図
15の各例は、第2インクタンクへのインク充填を行う
際にのみ上記バルブユニットの連結を行う一方、プリン
ト動作中には第1および第2インクタンク間のインク供
給系が空間的に切り離される形態の図1のプリント装置
に対応したものである。しかしこれらの基本構成は、そ
のような切り離しを行わずに、第1および第2インクタ
ンク間を流体的に絶縁するような構成を有する間欠供給
系が採用された図2のプリント装置に適用することもで
きる。
【0153】すなわち、図4、図11、図13および図
15にそれぞれ示されたプリントヘッド1ないしシェル
要素303に空圧回路用の可撓性チューブ150および
インク供給用の可撓性チューブ部材151の一端を接続
する一方、バルブユニット101〜104の代わりに、
チューブ部材150,151とチューブ部材106,1
05との間に電磁バルブユニット152などの流路開閉
手段を介挿すればよい。そして、充填動作に際し電磁バ
ルブユニット152を作動させ、第2インクタンク30
4および第1インクタンク107の接続と、シェル要素
303内部およびポンプユニット108の接続とを行わ
せることで、各例と同様の動作を行うことができる。
【0154】また、以上の各例に係る図面は、プリント
装置の通常使用時における間欠供給系の姿勢が示されて
おり、その姿勢では、第1インクタンク107に関して
はインク取り出し口(チューブ部材先端)がインク貯留
部底面側(重力方向下側)に位置し、第2インクタンク
304に関してはバルブユニット101への接続部が重
力方向最高部に、プリントヘッド302への連通部が最
低部に位置するという条件を満たしている。しかしなが
ら、小型・可搬型のプリント装置が構成される場合は特
に、種々の姿勢での使用が要望されることも考えられ、
そのためには複数の姿勢で上記条件を満たす間欠供給系
が採用されることが望ましい。
【0155】図16はその構成例を示すもので、ある向
きで使用されるときの間欠供給系の姿勢(同図(A))
と、その姿勢から90度回動させた向きで使用されると
きの間欠供給系の姿勢(同図(B))とを示している。
【0156】図示の構成においては、そのいずれの姿勢
を取る場合でもインク貯留部の最低部位に位置する部分
が存在するよう第1インクタンク107の形状を定める
とともに、インク取り出し口(チューブ部材105の先
端)を当該部分に接続している。また、いずれの姿勢を
取る場合でもインクの液面より高い部位に位置するもの
があるように、機能性膜を有した大気連通部109が複
数配置されている。
【0157】また、第2インクタンク304に関して
は、同図(A)と(B)とのいずれの姿勢を取る場合で
も重力方向最低部位にプリントヘッド302への連通部
が位置するようにするとともに、その位置と略対角の位
置にインク導入部を設け、その導入部とバルブユニット
101とを可撓性のチューブ120で接続している。
【0158】このような構成により、同図(A)と
(B)とのいずれの姿勢を取る場合でも、あるいはそれ
らの間の姿勢を取る場合でも、第1インクタンク107
および第2インクタンク304に要求される条件が満た
され、使用時の姿勢が制限されることの少ない適切な間
欠供給系とすることができる。
【0159】なお、図16の構成は、ほぼ90度の回動
範囲内の向きで使用可能としたプリント装置に適合する
間欠供給系の構成を示したが、それ以外の角度内の姿勢
に対応して構成してもよいことは勿論である。また、図
16はインク種類を1種類とした場合の構成に対応して
いるが、図11のように複数種類のインクに対応した構
成とすることもできる。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インク供給方式に間欠供給系を採用するとともに、第2
インクタンクへの充填効率が高くかつ充填処理時間も短
く、しかも全体としてインク使用効率の高い構造を実現
することができる。また、それによって小型・可搬型の
インクジェットプリント装置の構成に資することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る間欠供給方式を適用
したインクジェットプリント装置の全体構成を示す模式
的平面図である。
【図2】図1の構成に対し、常時接続しているチューブ
機構を用いる間欠供給系を適用したインクジェットプリ
ント装置の全体構成を示す模式的平面図である。
【図3】図1または図2のインクジェットプリント装置
における制御系の概略構成例を示すブロック図である。
【図4】図1の構成における間欠供給系に適用されるプ
リントヘッドユニットの内部構造およびそれに連結され
る周辺の接続回路の第1例を説明するための模式的側面
図である。
【図5】(A)〜(C)は、図4の構成に適用可能なイ
ンク供給用バルブユニットの構成例および動作を説明す
るための図である。
【図6】図1の構成における第1インクタンクから第2
インクタンク内にインク充填を行う際の処理手順の一例
を示すフローチャートである。
【図7】図6の手順のうち特にエア抜き処理の実施判定
を行うための判定手順の詳細な処理例を示すフローチャ
ートである。
【図8】図4の構成に対する比較例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に適用可能な第1インクタン
クの他の構成例を示す模式的側面図である。
【図10】本発明の実施形態に適用可能な第1インクタ
ンクの他の構成例を示す模式的側面図である。
【図11】間欠供給系に適用されるプリントヘッドユニ
ットの内部構造の第2例を説明するための模式的側面図
である。
【図12】(A)〜(B)は、図10の構成によるイン
ク充填時の順次の動作を説明するための説明図である。
【図13】間欠供給系に適用されるプリントヘッドユニ
ットの内部構造の第3例を説明するための模式的側面図
である。
【図14】図13の構成の動作原理を説明するための説
明図である。
【図15】間欠供給系に適用されるプリントヘッドユニ
ットの内部構造の第4例を説明するための模式的側面図
である。
【図16】種々の姿勢で使用されるプリント装置に適合
した間欠供給系の構成例を示すもので、(A)はある向
きで使用されるときの間欠供給系の姿勢、(B)はその
姿勢から90度回動させた向きで使用されるときの間欠
供給系の姿勢を示す説明図である。
【符号の説明】
1 プリントヘッドユニット 2 キャリッジ 3 ガイドシャフト 4 主走査モータ 8 プリント媒体 9 搬送ローラ 10 ホームポジションセンサ 15 送給モータ 16 ラインフィード(LF)モータ 100 回復系機構 101〜104 バルブユニット 105 インク用チューブ部材 107 第1インクタンク 106 空圧回路用チューブ部材 108 ポンプユニット 109 大気連通部 112 吸排気口 150 空圧回路用可撓性チューブ 151 インク供給用可撓性チューブ部材 152 電磁バルブユニット 200 コントローラ 201 CPU 203 ROM 205 RAM 210 ホスト装置 219 操作部 223 検出部 302 プリントヘッド 303 シェル要素 304 第2インクタンク 305 圧縮ばね 306 突き当て部材 307 ストッパ 350 膨張規制部材 351 突き当て部 352 大気連通部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢澤 剛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井上 博行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉田 正仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 平井 康行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 野島 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 典子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 稲村 秀介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 武史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 棚網 康文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA26 EC20 EC64 KA08 KB05 KB11 KB15 KB37 KC02 KC20

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するプリントヘッドを用い
    てプリント媒体に対しプリントを行うインクジェットプ
    リント装置であって、 前記インクの供給源をなす第1インクタンクと、 該第1インクタンクからインクを充填可能で、当該イン
    クを前記プリントに際して前記プリントヘッドに供給す
    る第2インクタンクと、 前記第1インクタンクから前記第2インクタンクへのイ
    ンク充填を行わせるためのインク移送手段と、を具え、
    プリント装置使用時の姿勢において、重力方向に関し、
    前記第1インクタンクから前記第2インクタンクにイン
    クを供給するための流路の前記第2インクタンク側の開
    口が相対的に高い位置、前記第2インクタンクから前記
    プリントヘッドにインクを供給するためのインク流出部
    が相対的に低い位置にあり、前記流路の前記第1インク
    タンク側の開口が前記第1インクタンクの底部に位置し
    ていることを特徴とするインクジェットプリント装置。
  2. 【請求項2】 前記流路の前記第1インクタンク側の開
    口が、前記第1インクタンクの内部を大気と連通させる
    ための大気連通部より、プリント装置使用時の姿勢にお
    いて重力方向に関し低い位置にあることを特徴とする請
    求項1に記載のインクジェットプリント装置。
  3. 【請求項3】 前記第1インクタンク内に収容されるイ
    ンクの液面より常に高い位置にするものがあるよう、前
    記第1インクタンクの内部を大気と連通させるための大
    気連通部が複数設けられていることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のインクジェットプリント装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第1インクタンクは、内容積が変化
    するよう変形可能なインク収容部と、該収容部が大気圧
    と平衡して変形可能とするための大気連通部とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリ
    ント装置。
  5. 【請求項5】 前記大気連通部に、気体のみを透過し液
    体を透過しない膜が配置されていることを特徴とする請
    求項2に記載のインクジェットプリント装置。
  6. 【請求項6】 前記第1インクタンクおよび前記第2イ
    ンクタンクは、インクおよび気体を重力方向に関しそれ
    ぞれ下方および上方に障害なく分離可能な構成を有する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに
    記載のインクジェットプリント装置。
  7. 【請求項7】 前記第1インクタンクおよび前記第2イ
    ンクタンクの内部空間にそのままインクが収容されるよ
    うにしたことを特徴とする請求項6に記載のインクジェ
    ットプリント装置。
  8. 【請求項8】 前記インク移送手段は、前記第2インク
    タンクからその内容物を前記第1インクタンクに戻すこ
    とが可能であり、当該戻しを行うための流路の起点が、
    プリント装置使用時の姿勢において、重力方向に関し、
    前記第2インクタンク上の相対的に高い位置にあり、前
    記プリントヘッドに対するインク供給路の起点は重力方
    向に関し前記第2インクタンク上の相対的に低い位置に
    あることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれ
    かに記載のインクジェットプリント装置。
  9. 【請求項9】 前記第1インクタンクから前記第2イン
    クタンクにインクを供給するための流路が、前記内容物
    を前記第1インクタンクに戻す流路としても用いられる
    ことを特徴とする請求項8に記載のインクジェットプリ
    ント装置。
  10. 【請求項10】 前記第2インクタンクは内容積が可変
    に形成され、前記移送手段は、前記第1インクタンクか
    ら前記第2インクタンクへのインク充填を行うために前
    記内容積を増大させ、前記第2インクタンクの内容物を
    前記第1インクタンクに戻すために前記内容積を減少さ
    せるよう、前記第2インクタンクに力を作用するための
    内容積変更手段を有することを特徴とする請求項8また
    は請求項9に記載のインクジェットプリント装置。
  11. 【請求項11】 前記第2インクタンクは膨張および収
    縮することで前記内容積が増大または減少する構造を有
    し、前記内容積変更手段は当該第2インクタンクを収納
    するシェル要素を有し、前記移送手段は前記シェル要素
    内を減圧および加圧することで前記第2インクタンクを
    膨張および収縮させる加減圧手段を有することを特徴と
    する請求項10に記載のインクジェットプリント装置。
  12. 【請求項12】 前記第1インクタンクと前記第2イン
    クタンクとを接続する流路を形成および遮断する流路開
    閉手段を具えたことを特徴とする請求項1ないし請求項
    11のいずれかに記載のインクジェットプリント装置。
  13. 【請求項13】 向きが異なる少なくとも2つの姿勢で
    使用可能で、当該2つの姿勢のいずれにおいても、重力
    方向に関し、前記流路の前記第1インクタンク側の開口
    が前記第1インクタンクの底部に位置するよう前記第1
    インクタンクが構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし請求項7のいずれかに記載のインクジェットプ
    リント装置。
  14. 【請求項14】 向きが異なる少なくとも2つの姿勢で
    使用可能で、当該2つの姿勢のいずれにおいても、重力
    方向に関し、前記第1インクタンクから前記第2インク
    タンクにインクを供給するための流路の前記第2インク
    タンク側の開口が相対的に高い位置、前記第2インクタ
    ンクから前記プリントヘッドにインクを供給するための
    インク流出部が相対的に低い位置にあるよう前記第2イ
    ンクタンクが構成され、前記流路の前記第1インクタン
    ク側の開口が前記第1インクタンクの底部に位置するよ
    う前記第1インクタンクが構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のインク
    ジェットプリント装置。
  15. 【請求項15】 向きが異なる少なくとも2つの姿勢で
    使用可能で、当該2つの姿勢のいずれにおいても、前記
    戻しを行うための流路の前記第2インクタンク側の起点
    が、重力方向に関し、前記第2インクタンク上の相対的
    に高い位置にあり、前記プリントヘッドに対するインク
    供給路の起点は重力方向に関し前記第2インクタンク上
    の相対的に低い位置にあるよう前記第2インクタンクが
    構成されていることを特徴とする請求項8ないし請求項
    12のいずれかに記載のインクジェットプリント装置。
  16. 【請求項16】 前記プリントヘッドは、前記インクを
    吐出するために利用されるエネルギとして、インクに膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有す
    ることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれ
    かに記載のインクジェットプリント装置。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載のインクジェットプリ
    ント装置に前記第1インクタンクとして適用可能で、少
    なくとも当該適用が行われて前記インクジェットプリン
    ト装置が使用されるときに大気圧に解放されることを特
    徴とするインクタンク。
  18. 【請求項18】 請求項8ないし請求項16のいずれか
    に記載のインクジェットプリント装置に前記第1インク
    タンクとして適用可能で、少なくとも当該適用が行われ
    て前記インクジェットプリント装置が使用されるときに
    大気圧に解放されるとともに、前記インクジェットプリ
    ント装置が使用されるときの姿勢において前記第2イン
    クタンクから戻る内容物を受容可能な内容積が確保され
    ていることを特徴とするインクタンク。
  19. 【請求項19】 前記インクジェットプリント装置が使
    用されるときの姿勢において、前記第2インクタンクに
    向かう前記流路の開口が、重力方向に関し底部に位置す
    る部位に設けられていることを特徴とする請求項17ま
    たは請求項18に記載のインクタンク。
  20. 【請求項20】 内部を大気と連通させるための大気連
    通部を具えたことを特徴とする請求項17ないし請求項
    19のいずれかに記載のインクタンク。
  21. 【請求項21】 前記大気連通部は、前記インクジェッ
    トプリント装置が使用されるときの姿勢において重力方
    向に関し上方に位置する部位に設けられていることを特
    徴とする請求項20に記載のインクタンク。
  22. 【請求項22】 前記大気連通部は、前記インクジェッ
    トプリント装置が使用されるときの姿勢において前記第
    1インクタンク内に収容されるインクの液面より常に高
    い位置にするものがあるよう、複数設けられていること
    を特徴とする請求項20に記載のインクタンク。
  23. 【請求項23】 内容積が変化するよう変形可能なイン
    ク収容部と、該収容部が大気圧と平衡して変形可能とす
    るための大気連通部とを有することを特徴とする請求項
    17ないし請求項19のいずれかに記載のインクタン
    ク。
  24. 【請求項24】 前記大気連通部に、気体のみを透過し
    液体を透過しない膜が配置されていることを特徴とする
    請求項20ないし請求項23のいずれかに記載のインク
    タンク。
  25. 【請求項25】 インクおよび気体を重力方向に関しそ
    れぞれ下方および上方に障害なく分離可能な構成を有す
    ることを特徴とする請求項17ないし請求項24のいず
    れかに記載のインクタンク。
  26. 【請求項26】 内部空間にそのままインクが収容され
    るようにしたことを特徴とする請求項25に記載のイン
    クタンク。
  27. 【請求項27】 前記インクジェットプリント装置に着
    脱可能であることを特徴とする請求項17ないし請求項
    26のいずれかに記載のインクタンク。
  28. 【請求項28】 請求項8ないし請求項16のいずれか
    に記載のインクジェットプリント装置に適用されるイン
    ク供給方法であって、 前記内容積を増大させることで前記第1インクタンクか
    ら前記第2インクタンクへインクを充填する工程と、 前記内容積を減少させることで前記第2インクタンクの
    内容物を前記第1インクタンクに戻す工程と、を具えた
    ことを特徴とするインク供給方法。
  29. 【請求項29】 前記充填工程を行う際、所定の判定に
    応じ前記戻し工程を先行して実施させる制御工程を具え
    たことを特徴とする請求項28に記載のインク供給方
    法。
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