JP2004167796A - 液体吐出カートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】蓋部材105は、気液分離部材104を覆う連通部102bをさらに覆うようにして液体貯蔵室102の上面102d上に取り付けられている。インクジェットカートリッジ100は、気液分離部材104から大気連通口106までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSn、拡散抵抗をR = Σ(Ln / Sn)とし、係数K = 10000 [mg・mm/mm2]とし、液体貯蔵室102内に充填される液体の総重量をVとしたとき、K / V < R < 2000が成り立つように、Ln、Snが設定されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種記録分野に利用される液体吐出カートリッジに関するものであり、さらに詳しくは、ピットインインク供給方式を用いた液体吐出カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、インクジェット記録装置においては、インクジェット記録ヘッドがガイド軸によりガイドされて記録媒体上を左右に走査しながら記録が行われる。
【0003】
このようなインクジェット記録ヘッドを走査しながら記録を行うインクジェット記録装置におけるインク供給手段としてインクを吐出するためのノズルを備えたインクジェット記録ヘッドとインクを保持しているメインタンクとが一つにまとまったヘッドカートリッジをキャリッジ上に有し、キャリッジがヘッドカートリッジをガイド軸に沿って走査させ記録を行う、いわゆるヘッドカートリッジ方式が知られている。
【0004】
また、キャリッジ上にはインクジェット記録ヘッドのみを有し、インクの入ったタンクカートリッジは本体側に設け、インクジェット記録ヘッドとタンクカートリッジの間をフレキシブルなインク供給チューブでつなぐことでインクを供給する、いわゆるタンクカートリッジ方式のものもある。
【0005】
しかしながら、ヘッドカートリッジ方式においては、キャリッジ上にインクをその中に保持するヘッドカートリッジを有するため重量が重くなり、キャリッジの高速走査の妨げになる場合があった。また、重量を軽くするためにヘッドカートリッジを小型化すると記録可能な枚数が少なくなってしまう場合があった。
【0006】
一方、タンクカートリッジ方式では、本体側にあるインクカートリッジとインクジェット記録ヘッドをインク供給チューブで継ぐために機構が複雑になり装置の小型化が困難となる場合があった。
【0007】
そこで、キャリッジ上にはサブタンクを備えた記録ヘッドが設けられ、キャリッジがホームポジション、あるいは所定の位置にあるときに装置本体に設けられたメインタンクからキャリッジ上のサブタンクに所定量のインクを供給しようとする、いわゆるピットイン方式が提案されている。
【0008】
ピットイン方式のインクジェット記録装置に用いられるインクジェットカートリッジとして、サブタンク内部に、気体は透過するがインクなどの液体は遮断するPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などで形成された多孔質部材からなる気液分離部材を備えたものが開示されている。ピットイン方式の場合、サブタンクに設けられた、サブタンク内を大気に連通させる大気連通口から吸気することでサブタンク内部を負圧にし、この負圧により、サブタンクに設けられた液体供給口からサブタンク内部にインクを取入れる。サブタンク内に気液分離部材が設けられていることにより、大気連通口へとインクが流れ込んでしまうことがなく、また、この気液分離部材は、満タン弁の役目を果たしており、インクの補充を容易に、かつ、確実に行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−334982号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の大気連通口を備えたインクジェットカートリッジの場合、大気連通口が大気に開放しているため、未使用時にも大気連通口よりサブタンク内のインクが蒸発する。大気連通口からのサブタンク内のインクの蒸発が進むと、サブタンク内のインクは水成分が蒸発してインクの含有成分である染料の濃度が高いインクとなるため、本来求められている画像よりも濃い画像となり、画像品位が低下する。また、インクの蒸発がさらに進むと、ノズル部周辺のインクの増粘やノズル部周辺に染料が固着するなどして、吸引回復動作を行ってもノズル部のインクがリフレッシュされずに、吐出方向のヨレや不吐出を発生させ、吐出特性を劣化させてしまう場合があった。
【0011】
未使用時には大気連通口をキャップして密閉状態にするでサブタンク内のインクの蒸発を抑制することも可能であるが、温度変化によりサブタンク内のエアーが膨張収縮を緩和する手段がなくなり、ノズル部や液体供給口からのインク漏れや、ノズル部や液体供給口からエアーの抱きこみなどの問題が発生するおそれがある。
【0012】
そこで、本発明は上記課題を解決するため、気液分離部材を満タン弁として利用するピットインインク供給方式を用いたインクジェットカートリッジにおいて、大気連通口からのインクの蒸発量を抑制し、画像品位の低下及び吐出特性の劣化を低減したインクジェットカートリッジを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明の液体吐出カートリッジは、液体を吐出する液体吐出口を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する、少なくとも1つの液体貯蔵室と、前記液体貯蔵室に形成された開口部に配置された気液分離部材と、前記液体貯蔵室内と大気とを前記気液分離部材を介して連通させる大気連通口とを有する液体吐出カートリッジにおいて、
前記気液分離部材から前記大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnとしたときの拡散抵抗Rを
R = Σ(Ln / Sn)
とし、前記液体吐出口周辺への前記液体の含有成分の固着を来さない液体の蒸発率と、前記拡散抵抗Rと、液体の蒸発量とに基づいて算出した係数Kを、
K = 10000 [mg・mm/mm2]
とし、前記液体貯蔵室内に充填される液体の総重量をVとしたとき、
K / V < R < 2000
が成り立つことを特徴とする。
【0014】
本発明の液体吐出カートリッジは、液体吐出口周辺への液体の含有成分の固着を来さない液体の蒸発率と、拡散抵抗Rと、液体の蒸発量とから算出した係数Kを、K = 10000 [mg・mm/mm2]としたときに、拡散抵抗Rが、K/V<Rとなるようにしている。拡散抵抗Rがこのような値をとるように、液体吐出カートリッジの気液分離部材から大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnを設定することで、液体の蒸発量を抑制することができる。これにより、液体の濃度が高くなりすぎて液体吐出口周辺に液体の含有成分、すなわち、インクの染料が液体吐出口周辺に固着してしまうといったことなく、良好な吐出状態を得ることができる。
【0015】
また、本発明者の検討結果より拡散抵抗Rが2000を越えると急激にピットイン時間が増加することが明らかとなっているが、本発明の液体吐出カートリッジは、拡散抵抗Rが、R<2000の範囲内に収まるようにしていることで、ピットイン時間が増加することもない。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。各実施例に示す数値は一例であり、これらに限定されるものではない。
(第1の実施例)
図1(a)に、本発明の第1の実施例におけるインクジェットカートリッジの側断面図を、また、図1(b)に平面断面図をそれぞれ示す。なお、図1(b)では、各部寸法を示すため、気液分離部材は省略している。
【0017】
本実施例のインクジェットカートリッジ100は、内部にインクを貯蔵する液体貯蔵室102と、液体貯蔵室102の内部と大気を連通させる大気連通管106を備えた蓋部材105と、インクを吐出するための複数のインク吐出口101aが形成された記録ヘッド101と、満タン弁の役目を果たす気液分離部材104とを有する。
【0018】
液体貯蔵室102は、不図示のメインタンクからのインクを供給するための液体供給口103が側面102cに設けられており、上面102dには、連通部102bが形成されており、この連通部102bを覆うようにして気液分離部材104が取り付けられている。また、液体貯蔵室102の下面102eには、記録ヘッド101にインクを供給するための液体供給路102aが形成されている。
【0019】
蓋部材105は、気液分離部材104を覆う連通部102bをさらに覆うようにして液体貯蔵室102の上面102d上に取り付けられている。この蓋部材105の側面105aに設けられた大気連通管106は、中空の円筒部材からなり、その第1の端部106aは気液分離部材104の概ね中央部に位置し、第2の端部106bは蓋部材105の側面105aから突出して設けられている。
【0020】
気液分離部材104は、気体は透過するがインクなどの液体は遮断するPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などで形成された多孔質部材からなる。
【0021】
被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド101は、各インク吐出口101aに連通する不図示の複数のノズル内に形成され吐出エネルギ発生手段であるヒータを備えている。各ヒータに接したインクは、各ヒータに電気エネルギが入力されることで、急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態変化を生じ、このインクの状態変化に基づく作用力によってインク吐出口101aからインクが吐出され、被記録材上に画像が形成される。
【0022】
図2は、本実施例におけるインクジェットカートリッジの未使用時における断面図を示す。
【0023】
記録ヘッド101のインク吐出口101aはインク吐出口用キャップ201に覆われ、液体供給口103は液体供給口用キャップ202に覆われている。一方、大気連通管106は温度変化による液体貯蔵室102内の泡の膨張収縮を緩和するために、大気に開放されている。このような状態で未使用時は保管されるが、液体貯蔵室102内のインクは矢印で示したように大気連通管106から蒸発する。液体貯蔵室102内のインクの蒸発が進むとインクは水成分が蒸発して染料濃度が高くなり、本来求められている画像よりも濃い画像となり、画像品位が低下する。また、さらに蒸発が進むと、ノズル部周辺のインクの増粘やノズル部周辺に染料が固着するなどして、吸引回復動作をしてもノズル部のインクがリフレッシュされずに、吐出方向のヨレや不吐出を発生させ、吐出特性が劣化する。
【0024】
そこで、本実施例においては、大気連通管106を上述したように円筒部材で構成し、気液分離部材104から大気連通管106の第2の端部106bまでの経路における拡散抵抗成分を高くすることで、大気連通管106からの蒸発量を抑制した。
【0025】
以下に本実施例のインクジェットカートリッジ100の大気連通管106等の具体的な数値を示す(図1(a)、(b)参照)。
【0026】
気液分離部材から大気連通口管:
距離l1=0.5[mm]
連通部面積l2×l3=3.0[mm]×6.5[mm]
大気連通口管:
内径φD1=φ0.25[mm]
長さl4=10[mm]
とした。
【0027】
よって、この形態での気液分離部材から大気連通口までの経路におけるインクの移動量Qは、単位時間当たりの移動量をW、時間をtとすると、
W = Q / t = vu(S/L)
v:拡散係数 [mm2/年]
u:区間濃度差 [mg/mm3]
S:断面積 [mm2]
L:長さ [mm]
となる。
【0028】
また、拡散抵抗をRとすると、
R = Σ(Ln / Sn)
である。よって、
となる。
【0029】
また、本実施例における液体貯蔵室102内のインク満タン時の容量は120[mg]であるが、インク満タン状態で25℃1年相当の保管をした際のインク容量は110.5[mg]となった。本実施例では、液体貯蔵室102や蓋部材105などの枠体から蒸発はほとんどない形態にしているので、大気連通管106より9.5[mg]のインクが蒸発したことになる。
【0030】
よって、
また、区間濃度差 u[mg/mm3]は本実施例では1と考えられるので、
v = 1938 [mm2/年]
となる。
【0031】
表1は液体貯蔵室102内のインクの蒸発率を変化させた際の、ノズル部周辺における染料の固着の発生状況をまとめたものである。
【0032】
【表1】
【0033】
表1に示すように、蒸発率が20[%]以下では、染料の固着は発生しておらず、蒸発率が25[%]以上で染料の固着は発生している。
【0034】
本実施例の液体貯蔵室102においては大気連通管106より9.5[mg]のインクが蒸発したが、これはインク満タン時の7.9[%]に相当し、25℃1年相当の保管をした際においても、ノズル部周辺のインクの増粘やノズル部周辺に染料が固着するなどすることはなく、良好な吐出状態を得ることができた。また、インクの染料濃度の上昇も抑制することができ、画像品位の劣化はなかった。
【0035】
ここで、25℃1年相当の保管をした際において、インクの蒸発量を20[%]以下に抑制するためには、インクの満タン時の容量をVとすると、
1938 / R < V × 0.2
R > 9690 / V
となり、設計マージンを含めて、
R > 10000 / V … ▲1▼
という式が成り立つ。また、▲1▼式における10000を係数K[mg・mm/mm2]とおきかえると、
R > K / V
となる。上式に、本実施例におけるインクの満タン時の容量120[mg]を代入すると、
となり、本実施例は
R = 204
であり、成立していることがわかる。
【0036】
次に、図3に、
R = Σ(Ln / Sn)
を変化させた時のインクピットイン供給時間を示したグラフを示す。
【0037】
図3からわかるように、
R = Σ(Ln / Sn)
の値が2000を越えると、急激にピットイン時間が増えている。ピットイン時間の増加はそのまま記録時間の増加になり、記録スピードの低下を招くことになる。また、ピットイン時間の増加は気液分離部材への負荷の増加にもつながり、ピットイン耐久性が低下する恐れもある。よって、
R < 2000 ・・・ ▲2▼
にすることで、ピットインインク供給を素早くかつ安定的に行うことができる。
【0038】
なお、本実施例においては、20.3[kPa]で5秒の吸引によりピットイン供給が行われる。
【0039】
以上、説明したように、本実施例のインクジェットカートリッジは、気液分離部材から大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnとし、拡散抵抗Rを
R = Σ(Ln / Sn)
とし、係数Kを
K = 10000 [mg・mm/mm2]
とし、液体貯蔵容器に充填される液体の総重量をVとしたとき、
K / V < R < 2000
の式を満足するものとなっている。拡散抵抗Rがこのような値をとるように、液体吐出カートリッジの気液分離部材から大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnを設定することで、液体の蒸発量を抑制することができる。これにより、インクの濃度が高くなりすぎてインクの染料が液体吐出口周辺に固着してしまうといったことなく、良好な吐出状態を得ることができる。また、拡散抵抗Rが、R<2000の範囲内に収まるようにしていることで、ピットイン時間が増加することもないので、画像品位の低下及び吐出特性の劣化を低減し、かつ素早く安定的なピットイン供給を行うことのできるインクカートリッジを提供することができる。
【0040】
なお、本実施例においては、気液分離部材から大気連通口までの経路における拡散抵抗成分を高めるために、大気連通管として内径D=φ0.25[mm]、長さL=10[mm]の針形状の部材を用いたが、他の形状で、拡散抵抗成分を高めたものを用いた構造も、本発明に準ずるものである。その一例として、フタ部材に迷路構造を設けて、抵抗成分を高めたインクカートリッジは当然、本発明に含まれる。
(第2の実施例)
図4(a)に、本発明の第1の実施例におけるインクジェットカートリッジの側断面図を、また、図4(b)に平面断面図をそれぞれ示す。なお、図1(b)では、各部寸法を示すため、気液分離部材は省略している。
【0041】
本実施例のインクジェットカートリッジ200は、それぞれはイエローインク用、マゼンタインク用、シアンインク用として3つの液体貯蔵室202が並列して設けられた構成となっており、各液体貯蔵室202a、202b、202cに対応した連通部210a、210b、210cが形成されている。また、記録ヘッド201に各液体貯蔵室202a、202b、202c内のインクを供給する液体供給路211も図示しないが、各液体貯蔵室202a、202b、202cに対応して3つ形成されている。
【0042】
大気連通管206は、並列して設けられた液体貯蔵室202a、202b、202cのうち、真ん中に配置された液体貯蔵室202bの上方に第1の端部206aが対応するように蓋部材205に設けられている。
【0043】
なお、上述した以外の基本的な構成は、第1の実施例で示したインクジェットカートリッジと同様であるため、詳細の説明は省略する。
【0044】
次に、本実施例における、気液分離部材から大気連通口までの経路における具体的は数値を以下に示す(図4(a)、(b)参照)。
【0045】
気液分離部材から大気連通口管:
距離l5=0.5[mm]
連通部面積l6×l7=(2.7[mm]×3)×6.5[mm]
大気連通口管:
内径φD2=φ0.25[mm]
長さl8=10[mm]
よって、この形態での気液分離部材から大気連通口までの経路の拡散抵抗Rは、
となる。
【0046】
本実施例における各色の液体貯蔵室内におけるインク満タン時の容量は120[mg]であり、3色を合計すると360[mg]となる。
【0047】
ここで、第1の実施例で示した液体貯蔵室に充填される液体の総重量をVとしたときの
R > 10000 / V ・・・ ▲1▼
という式に、上記数値を代入すると、
となり、本実施例において上式を満足していることが確認される。
【0048】
また、
R < 2000 ・・・ ▲2▼
も満足していることがわかる。
【0049】
本実施例においても、気液分離部材から大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnとし、拡散抵抗Rを
R = Σ(Ln / Sn)
とし、係数Kを
K = 10000 [mg・mm/mm2]
とし、液体貯蔵容器に充填される液体の総重量をVとしたとき、
K / V < R < 2000
の式を満足しており、第1の実施例と同様に、画像品位の低下及び吐出特性の劣化を低減し、かつ素早く安定的なピットイン供給を行うことのできるインクカートリッジを提供することができる。
【0050】
以上、本発明のインクジェットカートリッジの一例について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。以下に、本発明の実施態様の例を列挙する。
〔実施態様1〕
液体を吐出する液体吐出口を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する、少なくとも1つの液体貯蔵室と、前記液体貯蔵室に形成された開口部に配置された気液分離部材と、前記液体貯蔵室内と大気とを前記気液分離部材を介して連通させる大気連通口とを有する液体吐出カートリッジにおいて、
前記気液分離部材から前記大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnとしたときの拡散抵抗Rを
R = Σ(Ln / Sn)
とし、前記液体吐出口周辺への前記液体の含有成分の固着を来さない液体の蒸発率と、前記拡散抵抗Rと、液体の蒸発量とに基づいて算出した係数Kを、
K = 10000 [mg・mm/mm2]
とし、前記液体貯蔵室内に充填される液体の総重量をVとしたとき、
K / V < R < 2000
が成り立つことを特徴とする液体吐出カートリッジ。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、係数K = 10000 [mg・mm/mm2]ときの拡散抵抗Rが、K / V < R < 2000の範囲内の数値となるように、インクジェットカートリッジの気液分離部材から大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnを設定しているので、ピットイン時間を増やすことなく、大気連通口からの液体の蒸発量を抑制して良好な吐出状態を得ることができ、よって、画像品位の低下及び吐出特性の劣化を低減したインクジェットカートリッジを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるインクジェットカートリッジの側断面図および平面断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例におけるインクジェットカートリッジの未使用時における断面図である。
【図3】Σ(Ln / Sn)を変化させた時のインクピットイン供給時間を示したグラフである。
【図4】本発明の第2の実施例におけるインクジェットカートリッジの側断面図および平面断面図である。
【符号の説明】
100、200 インクジェットカートリッジ
101、201 記録ヘッド
101a インク吐出口
102、202、202a、202b、202c 液体貯蔵室
102a、211 液体供給路
102b、210、210a、210b、210c 連通部
102c、105a 側面
102d 上面
102e 下面
103、203 液体供給口
104、204 気液分離部材
105、205 蓋部材
106 大気連通管
106a、206a 第1の端部
106b、206b 第2の端部
201 インク吐出口用キャップ
202 液体供給口用キャップ
D 内径
K 係数
L 経路の長さ
l1 距離
Q 移動量
R 拡散抵抗
S 断面積
V 液体の総重量
Claims (1)
- 液体を吐出する液体吐出口を有する記録ヘッドと、前記記録ヘッドに供給される液体を貯蔵する、少なくとも1つの液体貯蔵室と、前記液体貯蔵室に形成された開口部に配置された気液分離部材と、前記液体貯蔵室内と大気とを前記気液分離部材を介して連通させる大気連通口とを有する液体吐出カートリッジにおいて、
前記気液分離部材から前記大気連通口までの経路における各経路の長さをLn、各経路の断面積をSnとしたときの拡散抵抗Rを
R = Σ(Ln / Sn)
とし、前記液体吐出口周辺への前記液体の含有成分の固着を来さない液体の蒸発率と、前記拡散抵抗Rと、液体の蒸発量とに基づいて算出した係数Kを、
K = 10000 [mg・mm/mm2]
とし、前記液体貯蔵室内に充填される液体の総重量をVとしたとき、
K / V < R < 2000
が成り立つことを特徴とする液体吐出カートリッジ。
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