JP3347688B2 - インクタンク、インクジェットカートリッジ、およびインクジェット記録装置 - Google Patents

インクタンク、インクジェットカートリッジ、およびインクジェット記録装置

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JP3347688B2
JP3347688B2 JP15306099A JP15306099A JP3347688B2 JP 3347688 B2 JP3347688 B2 JP 3347688B2 JP 15306099 A JP15306099 A JP 15306099A JP 15306099 A JP15306099 A JP 15306099A JP 3347688 B2 JP3347688 B2 JP 3347688B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクタンク、イ
ンクジェットカートリッジ、およびインクジェット記録
装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来より、インクジェット記録装置として
は、主走査方向に移動可能なキャリッジ上に、記録手段
としての記録ヘッドと、インク容器としてのインクタン
クを交換可能に搭載したいわゆるシリアルスキャン方式
のものがある。この記録方式は、記録ヘッドとインクタ
ンクが搭載されたキャリッジの主走査と、被記録媒体の
副走査との繰り返しによって、被記録媒体上に順次画像
を記録する。
【0003】このような記録方式は、キャリッジの移動
幅を大きくして、A1、A0サイズなどの大サイズの被
記録媒体に画像を記録することができる。しかし、大画
面に多量のインクを用いて画像を記録するために、イン
クタンクのインク収容量を大きくしなければならず、そ
の分、キャリッジ全体が大重量となり、それに比例して
キャリッジの移動時の慣性力も増大してしまう。その慣
性力に抗して、キャリッジを高速移動させるためには、
キャリッジの駆動モータとして、駆動電力の大きい高出
力のものを備えることが必要となり、記録装置全体の高
価格化を招くという問題があった。また、キャリッジ全
体の大重量化に伴い、キャリッジが往復の主走査の折り
返し位置にて反転するときに、キャリッジの加速度を慣
性力に抗して“0”とするための力も大きくなり、その
力の反力によって記録装置全体が大きく振動するという
問題がある。そのため、キャリッジの移動速度の高速化
を図ることが難しかった。
【0004】一方、キャリッジの軽量化を図るべく、イ
ンクタンクのインク収容量を少なくした場合には、イン
クタンクの交換頻度が高くなり、しかも記録動作途中に
おいてインクタンクを交換しなければならなくなってし
まう。
【0005】このようなインクタンクの交換に関する問
題の解決策の1つとしては、特開平9−24698号公
報に記載の技術が提案されている。かかる従来技術にお
いては、記録ヘッドに密閉式の偏倚袋型インク容器が接
続され、必要に応じて、その偏倚袋型インク容器に補助
インク容器が接続されることによって、補助インク容器
から偏倚袋型インク容器にインクが補給される。偏倚袋
型インク容器はインクを収容する袋を備えており、記録
ヘッドのインク吐出口からのインクの漏れを抑える程度
の負圧下において、その袋内にインクを収容している。
その負圧力を用いて、補助インク容器から偏倚袋型イン
ク容器にインクが補給される。
【0006】この偏倚袋型インク容器における袋は、記
録ヘッドのインクの吐出量に応じて、つまりインクの使
用量に応じて、その袋が潰れて容積が減少する。その袋
の容積が所定量以下にまで減少したときに、偏倚袋型イ
ンク容器に設けられた供給口の栓を開いて、その供給口
と補助インク容器とを接続する。この結果、偏倚袋型イ
ンク容器の袋内の負圧力によって、その袋内に、補助イ
ンク容器からインクが補給される。そして、その袋内の
インク収容量が最大となったときに、袋内の負圧力が
“0”となって、インクの補給が自動的に停止する。し
たがって、この従来技術によれば、圧力センサーや容量
検出センサーなどを用いた制御を必要とすることなく、
負圧力を用いてインクの補給を自動的に停止することが
できる。
【0007】ところで、偏倚袋型インク容器における負
圧力の上限は、記録ヘッドがインクを吐出するときのイ
ンク吐出力との兼ね合いによって決定される。その負圧
力が大き過ぎた場合には、その負圧力のために記録ヘッ
ドのインク吐出力が減少して、インクが吐出できなくな
ってしまうからである。したがって、その負圧力は、記
録ヘッドにおける最良のインク吐出条件の範囲内におい
て決定する必要がある。また、補助インク容器における
インクの水頭位置は、偏倚袋型インク容器におけるイン
クの水頭位置よりも下方に設定する必要がある。それら
の水頭差が大き過ぎた場合には、変異袋型インク容器に
おける負圧力を記録ヘッドのインク吐出条件に応じて決
定したとしても、インクの補給ができなくなってしま
う。
【0008】そのため、この従来技術においては、偏倚
袋型インク容器に対する補助インク容器の鉛直方向の高
さ位置を設定するために、特別な装置が備えられてい
る。しかし、このような装置を備えることは、記録装置
本体の大型化やコストアップを招くという問題を生じ
る。また、インクの補給時に、補助インク容器と偏倚袋
型インク容器とを接続するインク流路中の一部から、そ
のインク流路内に空気が侵入する事態が発生した場合に
は、その空気が偏倚袋型インク容器の袋内に移動して、
偏倚袋型インク容器のインク収容量が大幅に減少してし
まう。さらに、その空気の侵入量が多い場合には、偏倚
袋型インク容器内の袋内が空気によって満たされて、再
度のインク補給ができなくなるという問題がある。ま
た、偏倚袋型インク容器は、袋を形成する伸縮性の袋部
材や、その袋部材を膨らませるためのばね部材などの可
動部品を用いて構成されるため、その小型化に限界があ
り、その構造の複雑化、大重量化、製造コストの上昇を
招くという問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術における問題を解決すべき課題とするものであり、そ
の目的は、インクタンクへのインクの補給を簡単な構成
によって確実に実施することができて、記録装置の小型
軽量化および信頼性の向上を図ることができるインクタ
ンク、インクジェットカートリッジ、インク供給装置、
インクジェット記録装置、およびインク供給方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインクタンク
は、インクを吸収保持可能なインク保持体を内部に備え
るとともに、内部に収容したインクを外部に供給するた
めの供給口を有し、吸引口から内部に導入した負圧によ
って、取入れ口から内部にインクを取入れ可能なインク
タンクであって、前記吸引口に、インクは通さずに気体
を通す気液分離手段を備えており、前記取入れ口から取
入れたインクは、前記インク保持体に保持されつつ、前
記気液分離手段に到達する前に供給口に到達することを
特徴とする。
【0011】本発明のインクタンクは、内部に収容した
インクを外部に供給するための供給口を備えるととも
に、吸引口から内部に導入した負圧によって、取入れ口
から内部にインクを取入れ可能なインクタンクであっ
て、前記吸引口に、インクは通さずに気体を通す気液分
離手段を備え、前記取入れ口と前記供給口との間の距離
は、前記取入れ口と前記気液分離手段との間の距離より
も短いことを特徴とする。
【0012】本発明のインクタンクは、内部に収容した
インクを外部に供給するための供給口を備えるととも
に、吸引口から内部に導入した負圧によって、取入れ口
から内部にインクを取入れ可能なインクタンクを複数集
合して備えており、前記複数のインクタンク夫々の吸引
口にはインクは通さずに気体を通す気液分離手段を備え
ており、前記複数のインクタンク毎における前記吸引口
は、前記複数のインクタンクに共通の吸引口に連通する
ことを特徴とする。
【0013】本発明のインクジェットカートリッジは、
前記インクタンクと、前記インクタンク内のインクを導
入して吐出可能なインクジェット記録ヘッドとを備えた
ことを特徴とする。
【0014】本発明のインクジェット記録装置は、前記
インクタンクの装填部、または前記インクジェットカー
トリッジの装填部を備えたインクジェット記録装置にお
いて、前記インクタンクもしくは前記インクジェットカ
ートリッジのインクタンクに対してインクを供給するた
めのインク供給機構を備えており、該インク供給機構は
前記供給口から前記インクタンクの内部に、メインイン
クタンク内に収容されているインクを導入可能なインク
導入手段と、前記吸引口から前記インクタンクの内部
に、吸引ポンプによって発生した負圧を導入可能な負圧
導入手段と、を備えたことを特徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0018】(第1の実施形態)図1および図2は、本
発明に係るインクジェット記録装置全体の説明図であ
る。本例のインクジェット記録装置は、記録ヘッドが主
走査方向に移動するシリアルスキャン方式としての適用
例である。
【0019】図1において、記録装置本体は、被記録媒
体Sを給送する給送装置部1と、記録動作をする記録装
置部2と、インクを補充するインク補充装置部3と、キ
ャップ装置部30(図6参照)などから構成されてい
る。以下、それらの装置部1,2,3の構成を分けて説
明する。
【0020】A[給送装置部1の構成] 給送装置部1において、4は、装置本体の外側に備えら
れたカバー、5は、複数の被記録媒体Sを積載する設置
台である。被記録媒体Sは、カバー4に設けられた挿入
口4aから挿入されて、排出口4bから排出される。カ
バー4内に設けられた側板6の内側には、搭載台8、給
送ローラ9、およびガイド部材11が備えられている。
搭載台8は、被記録媒体Sを搭載する手段を構成すもの
であり、ばね7によって上方の給送ローラ9方向に付勢
されている。給送ローラ9は、給送手段を構成するもの
であり、搭載台8上における複数の被記録媒体Sの最上
位のものと当接する。ガイド部材11は、分離手段10
によって分離された一枚の被記録媒体Sを、記録装置部
2の方向に誘導する。
【0021】B[記録装置部2の構成] 記録装置部2において、12は、ガイド部材11の下流
側を通過する被記録媒体Sを検出するためのフォトセン
サーである。13は、給送された被記録媒体Sを一定速
度で搬送する搬送ローラ対、14は、画像記録後の非記
録媒体Sを搬出する搬出ローラ対である。19はキャリ
ッジであり、ガイド部材15,16によって図2中の矢
印28,35の主走査方向(被記録媒体Sの幅方向)に
移動自在にガイドされている。キャリッジ19は、プー
リー17,17の間に掛け渡されたベルト18を介し
て、キャリッジモータ70から伝達される駆動力によっ
て、主走査方向に移動される。20は、キャリッジ19
に交換可能に搭載される貯留インクタンクである。20
aは、画像形成手段としての記録ヘッドであり、貯留イ
ンクタンク20内のインクを画像情報に基づいて吐出す
る。本例の場合、貯留インクタンク20と記録ヘッド2
0aは、一体的に結合したインクジェットカートリッジ
を構成している。これらインクタンク20と記録ヘッド
20aは、個別に構成して着脱可能に結合させるように
してもよく、またキャリッジ19に対して個別に装着可
能としてもよい。
【0022】本例の貯留インクタンク20は、図2のよ
うに、収容するインクの色毎に、イエローインク用のイ
ンクタンク20Y、マゼンタインク用のインクタンク2
0M、シアンインク用のインクタンク20C、およびブ
ラックインク用のインクタンク20Bに分かれている。
それぞれのインクタンク20Y,20M,20C,20
Bには、インクを取入れるためのインク取入れ口20b
が設けられている。インク取入れ口20bは、ゴム等の
柔軟な弁部材によって形成されている。
【0023】48は、インクタンク20Y,20M,2
0C,20Bのぞれぞれの吸引口に備えられた気体透過
部材であり、インクは通さずに、気体は透過させる気液
分離手段としての機能をがある。この気体透過部材48
は、例えば、四弗化エチレン樹脂、またはそれに類する
樹脂多孔質材料によって形成された薄いシート状のもの
である。インクタンク20Y,20M,20C,20B
内の空気の排出経路は、図6および図7のように、それ
ぞれの気体透過部材48および通気路49を経て、共通
の通気路50,51,52から総合吸引口53に通じて
いる。インクタンク20Y,20M,20C,20B内
の空気は、後述するように、総合吸引口53が開口する
面53aに密接するキャップ部材54から、通気管57
を通して、吸引ポンプ31によって吸い出される。
【0024】記録ヘッド20aは、インク色毎に独立し
た複数のヘッド部分からなり、それぞれのヘッド部分に
は、対応するインクタンク20Y,20M,20C,2
0Bの流路41に連通する液室部43と、複数のインク
吐出ノズル44が設けられている。ノズル44は、イン
ク吐出口に連通する連通路を形成しており、そのインク
吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生す
る吐出エネルギー発生手段が備えられている。
【0025】C[インク補充装置部3の構成] インク補充装置部3において、21は、チューブ21a
を介して補充インクタンク22に連通されているインク
供給手段である。このインク供給手段21は、貯留イン
クタンク20のインク取入れ口20bと密接に接続され
ることによって、補充インクタンク22内のインクを貯
留インクタンク20内に補充する。
【0026】本例の補充インクタンク22は、図2のよ
うに、収容するインクの色毎に、イエローインク用のイ
ンクタンク22Y、マゼンタインク用のインクタンク2
2M、シアンインク用のインクタンク22C、およびブ
ラックインク用のインクタンク22Bに分かれている。
それぞれのインクタンク22Y,22M,22C,22
Bは、対応するチューブ21aを介して、インクの色毎
に対応するインク供給手段21Y,21M,21C,2
1Bに接続されている。
【0027】インク供給手段21は、図2のように、移
動台27に備えられている。移動台27は、ガイド部材
25,26にガイドされて、図2中の左右方向に移動可
能である。キャリッジ19が矢印28方向に移動して、
貯留インクタンク20Bの側面20B−1が移動台27
の腕部27aに突き当たることによって、移動台27
は、ばね29の力に抗して、キャリッジ19と一体とな
って矢印28方向に移動する。
【0028】また、キャリッジ19は、矢印28方向に
移動することによって、図5のようにガイド部材16を
回転軸として矢印37方向に回動する。このキャリッジ
19の回動によって、インク供給手段21と貯留インク
タンク20のインク取入れ口20bとが接続されるよう
になっている。すなわち、キャリッジ19には、図3の
ように、ガイド部材15に対してキャリッジ19を支え
るためのガイドローラ対19bが取り付けられている。
キャリッジ19の矢印28方向の移動により、貯留イン
クタンク20Bの側面20B−1が移動台27の腕部2
7aに突き当たって、移動台27がキャリッジ19と共
に矢印28方向への移動を開始してから、ガイドローラ
対19bがガイド部材15の傾斜部15aから水平部1
5bに移動する。これにより、図5のように、キャリッ
ジ19がガイド部材13を回転軸として矢印37方向に
回動し、インク供給手段21と貯留インクタンク20の
インク取入れ口20bとが接続状態となる。
【0029】インク供給手段21には、図4および図5
のように、先端が閉じられた中空針21cが備えられて
おり、その中空針21cの先端には、図5中の左右方向
に貫通する細孔21bが形成されている。中空針21c
の外周部には、その中空針21cを軸として図5中の上
下方向に移動可能なピストン状栓部材21eが備えられ
ている。栓部材21eは、ゴム等の柔軟材料によって形
成されており、ばね21bによって下方に付勢されてい
る。
【0030】図4のように、インク供給手段21が貯留
インクタンク20のインク取入れ口20bに接続される
前は、中空針21cの細孔21bが栓部材21eによっ
て覆われて閉塞されている。したがって、このときは、
中空針21cからインクは漏れ出ない状態となってい
る。このとき、ゴム等の柔軟な弁部材によって形成され
ているインクタンク20のインク取入れ口20bは、図
4のように、その弁部材の復元力によって閉じられた状
態となっている。
【0031】一方、図5のように、インク供給手段21
が貯留インクタンク20のインク取入れ口20bに接続
されたときは、インク取入れ口20bの上面と栓部材2
1cの下面とが密接する。さらに、栓部材21eがばね
21bの力に抗して上方に退避し、中空針21cの細孔
21bがインク取入れ口20bの内部20cにて開孔さ
れる。これにより、細孔21bから流出したインクは、
流路38,39,40を経て、貯留インクタンク20内
のスポンジ状のインク吸収体41に吸収される。
【0032】D[キャップ装置部30の構成] キャップ装置部30は、記録ヘッド20aに密接して、
液室部43やノズル44内に溜まった空気や増粘イン
ク、つまりインクの吐出不良の原因となる異物を吸い出
すものである。図5において、38aは、記録ヘッド2
0aのインク吐出口が形成されている面(インク吐出口
形成面)を覆うキャップ部材である。54は、総合吸引
口53が開口する面53aに密接するキャップ部材であ
る。これらのキャップ部材38a,54は、枠体45に
保持されている。枠体45は、4つのリンク腕部材46
によって上下動可能に支持されている。47は、枠体4
5を上方に付勢するばねである。キャップ部材38a,
54のそれぞれには、導管30b、55が接続されてい
る。導管30b、55には、ポンプ吸引路の切換え機構
56に接続されている。
【0033】D−1[ポンプ吸引路の切換え機構56] 枠体45の一端には、キャリッジ19の定位置に設けら
れた土手部19aの移動軌跡上に位置する突起部45a
が設けられている。キャリッジ19の移動位置におい
て、土手部19aが突起部45aに当たるときは、図3
のように、枠体45がばね47に抗して枠体45が押し
下げられて、記録ヘッド20aのインク吐出口形成面と
総合吸引口53の形成面53aは、キャップ部材38
a、45に接触することなく、それらの上方を通過す
る。一方、土手部19aが突起部45aから離れたとき
は、図6のように、枠体45がばね47によって上昇
し、キャップ部材38aがインク吐出口形成面に密着す
ると共に、キャップ部材54が総合吸引口53の形成面
53a密着する。
【0034】導管30b、55が接続される切換え機構
56は、図6のようになゴム等からなる回転弁59を備
えている。回転弁59は、90度づつの回動位置に応じ
て、その導通路59aを介して、導管30b,55を選
択的に吸引ポンプ31のポンプ吸引口31aに接続す
る。回転弁59は、図3の回転軸56aに固定されてい
る。回転軸56aには、鋸歯ギヤ56bが固定されてい
ると共に、腕部材56cの基端が回転自在に軸支されて
いる。腕部材56cには、鋸歯ギヤ56bに対して一方
向においてのみ噛み合うラチェット歯56dが回転可能
に軸支れている。56eは、腕部材56cを図3中の時
計回りに付勢するばね、56fは、鋸歯ギヤ56bに1
80度の角度差をもって設けられた2つの位置指示部材
である。57,58は、位置指示部材56fを検出する
ための位置検出器であり、90度の角度差をもって定位
置に備えられている。位置検出器57,58としては、
マイクロスイッチやフォトセンサなどが用いられる。
【0035】腕部材56cの先端は、連結軸36を介し
て、切換えレバー34(図2)の孔部34bに連結され
ている。切換えレバー34の基端は、軸34aを中心と
して回転可能に軸支されている。キャリッジ19が矢印
35方向に移動して切換えレバー34の先端に当接して
から、さらにキャリッジ19が矢印35方向に移動した
ときは、切換えレバー34が図2中の2点鎖線のように
矢印35方向に回動する。この切換えレバー34の矢印
35方向の回動に連動して、腕部材46cがばね56e
に抗して図3中の反時計回りに90度回転する。このと
きは、ラチェット歯56dが鋸歯ギヤ56dに噛み合う
ため、鋸歯ギヤ56dは、回転軸56aおよび回転弁5
9と共に反時計回りに90度回転される。その後、キャ
リッジ19が切換えレバー34の先端から矢印28方向
に離れたときは、ばね56eの力によって、切換えレバ
ー34および腕部材46cは、時計回りに回動して元の
位置に復帰する。このときは、ラチェット歯56dが鋸
歯ギヤ56dに噛み合わないため、鋸歯ギヤ56dは回
転されない。
【0036】このように、キャリッジ19によって切換
えレバー34が矢印35方向に回動する毎に、回転弁5
9が反時計回りに90度ずつ回動して、ポンプ吸引路が
切換えられる。ポンプ吸引路の切換え状態は、位置検出
器57,58によって検出される。図6は、位置検出器
57が位置指示部材56fを検出したときの切換え状態
であり、このとき、総合吸引口53は、キャップ部材5
4、導管55、導通路59a、およびポンプ吸引口31
aを通してポンプ31に連通される。図8は、位置検出
器58が位置指示部材56fを検出したときの切換え状
態であり、このとき、記録ヘッド20aのインク吐出口
は、キャップ部材38a、導管30b、導通路59a、
およびポンプ吸引口31aを通してポンプ31に連通さ
れる。後述する制御手段25(図1参照)は、位置検出
器57,58の検出信号の検出信号からポンプ吸引路の
切換え状態を検出し、これから実行しようとする動作に
対して、そのポンプ吸引路の切換え状態が合わないとき
は、キャリッジ19を矢印35方向に移動させて、切換
えレバー34を矢印34方向に回動させる。これによ
り、動作目的に合うようにポンプ吸引路が切換えられ
る。
【0037】図1において、24は、カバー4の内側に
配置された電気基板であり、カバー4の穴から上方に突
出する複数のスイッチボタン23が備えられている。2
5は制御手段であり、カバー4の内側に配置された制御
用電気基板に、マイクロコンピュータやメモリなどが搭
載されることによって構成されている。この制御手段2
5は、ホストコンピュータと通信をしながら本記録装置
を制御する。
【0038】D−2[吸引ポンプ31] 吸引ポンプ31は、図6のように、吸引口31aと排出
口31bが形成されたシリンダー部材31c内に、シー
ル部材31dを介してピストン部材31eが往復動可能
に備えられている。ピストン部材31eに設けられた細
孔31fには、流体の流れを図6中左方の一方向のみに
制限するリード弁31gが備えられている。31hは、
ピストン部材31eを駆動するピストン軸、31iは、
ピストン部材31eを図6中の右方に付勢するばね部材
である。このような吸引ポンプ31によって吸引された
インクや空気は、排出口31bから排出管31jを通っ
て、廃液容器33内のスポンジ状のインク吸収体33a
に向かって排出される。
【0039】ピストン軸31hは、後述するカム歯車3
2のカム部32aの回動に従動して、図6中の左右方向
に往復移動する。このピストン軸31hと共にピストン
部材31eが左右に往復移動することによって、吸引口
31aからインクや空気を吸引し、それを排出口31b
から排出する。
【0040】搬送ローラ13の軸13aには、図4のよ
うに、一方向クラッチ13bを介してギヤ56が取り付
けられており、そのギヤ56は駆動モータ60に回転さ
れる。駆動モータ60が反時計方向に回転することによ
って、搬送ローラ13の軸13aが回転され、駆動モー
タ60の時計方向の回転によって、カム歯車32が回転
される。カム歯車32のカム部32aには、ばね31i
の力によってピストン軸31hが当接されており、カム
歯車32の回動に応じてピストン軸31hとの当接位置
を変化させるカム部32aによって、ピストン軸31h
が左右に移動される。ピストン部材31eは、このピス
トン軸31hと共に左右に往復移動する。ピストン部材
31eが左方に移動したときは、左方の圧力室31k内
に発生する圧力によって弁31gが閉じられて、その圧
力室31k内のインクや空気が排出口31bから廃液容
器33内に排出される。また、このときは、右方の圧力
室31mの容積が増大して、その圧力室31m内に負圧
が発生する。その負圧によって、吸引口31aからイン
クや空気が吸引される。一方、ピストン部材31eが右
方に移動したときは、右方の圧力室31m内のインクや
空気が、細孔31fを通って左方の圧力室31k内に移
動する。
【0041】次に、動作について説明する。
【0042】[記録動作]記録動作に際しては、まず、
ホストコンピュータが記録装置部2に送る画像データを
展開する。制御手段25は、画像データに基づいて、キ
ャリッジ19の主走査方向の移動、搬送ローラ対13,
14による被記録媒体Sの副走査方向の搬送、および記
録ヘッド20aを制御する。記録ヘッド20aは、画像
の階調処理(色ドットの重ね方)に基づいて制御される
ノズル44から、各色のインク滴を吐出して、被記録媒
体S上にカラー画像を記録する。
【0043】フォトセンサー12が被記録媒体Sの後端
を検出されたときは、その後端に対する記録が終了した
後に、排出ローラ対14が記録済みの被記録媒体Sを排
出口4bから排出する。
【0044】[回復動作]記録装置の電源投入時、およ
び電源投入後に所定時間以上記録動作が中断されたとき
に、制御手段25は、記録ヘッド20aのノズル内に生
じた増粘インクや気泡を除去するための回復動作を自動
的に開始させる。また、記録された画像に色むらや色の
かすれなどが出現したときは、操作ボタン(図1参照)
が押し操作されることによって、制御手段25は同様に
回復動作を開始させる。
【0045】回復動作に際して、制御手段25は、ま
ず、吸引路切換え機構56における位置検出器58が位
置指示部材56aを検出している状態にあるか否かを確
認する。位置指示部材56aが位置検出器57によって
検出されているときは、キャリッジ19を左方の矢印3
5方向に移動させて、切換えレバー34を矢印35方向
に回動させる。これにより、位置検出器58が位置指示
部材56aを検出する状態、つまり図8のような吸引路
切換え状態となる。制御手段25は、位置検出器58が
位置指示部材56aを検出している状態にあることを確
認した後、図5,図7,および図8のように、記録ヘッ
ド20aとキャップ部材38aとが当接し、かつ総合吸
引口54とキャップ部材54とが当接するように、キャ
リッジ19を移動させる。その後、制御手段25は、モ
ータ60(図4参照)を時計方向に回転させることによ
って、ギヤ59を介してカム歯車32を回転させる。こ
れにより、吸引ポンプ31が記録ヘッド20aのノズル
44内の増粘インクや空気を吸引して、それらを廃液容
器33内に排出する。
【0046】吸引ポンプ31のピストン部材31eは、
カム歯車32が1回転することによって、吸引と排出の
1サイクルの動作を行う。カム歯車32の回転数は、記
録ヘッド20aの吐出不良の回復に必要な負圧の大きさ
に応じて決定される。
【0047】[インクの補給動作]制御手段25は、記
録ヘッド20aから吐出されたインク滴の数を各インク
色毎にカウントする。その各インク色毎のカウント値の
少なくとも1つが所定数に達したときは、記録動作中の
被記録媒体Sに対する記録が完了して、その記録済みの
被記録媒体Sが排出された時点にて、制御手段25が補
充インクタンク22(図1参照)から貯留インクタンク
20へのインクの補給動作を開始させる。
【0048】インクの補給動作に際して、制御手段25
は、まず、吸引路切換え機構56における位置検出器5
7が位置指示部材56aを検出している状態にあるか否
かを確認する。位置指示部材56aが位置検出器58に
よって検出されているときは、キャリッジ19を左方の
矢印35方向に移動させて、切換えレバー34を矢印3
5方向に回動させる。これにより、位置検出器57が位
置指示部材56aを検出する状態、つまり図6のような
吸引路切換え状態となる。制御手段25は、位置検出器
57が位置指示部材56aを検出している状態にあるこ
とを確認した後、図5,図6,および図7のように、記
録ヘッド20aとキャップ部材38aとが当接し、かつ
総合吸引口54とキャップ部材54とが当接するよう
に、キャリッジ19を移動させる。その後、制御手段2
5は、モータ60(図4参照)を時計方向に回転させる
ことによって、ギヤ59を介してカム歯車32を回転さ
せる。これにより、吸引ポンプ31は、貯留インクタン
ク20内の空気を気体透過部材48を通して吸引し、そ
の空気を廃液容器33内に排出する。
【0049】吸引ポンプ31による貯留インクタンク2
0内の空気の吸引によって、その貯留インクタンク20
内は負圧となる。このとき、供給手段21は、図7のよ
うに、貯留インクタンク20に補充インクタンク22
(図1参照)を接続している。そのため、貯留インクタ
ンク20内の負圧によって、補充インクタンク22内の
インクが貯留インクタンク20の内部41に吸引され
る。貯留インクタンク20の内部41に流入したインク
は、連通する小さなセルの固まりからなるインク吸収体
41aに浸透し、その浸透が進むにつれてインクの液面
41bは上昇する。インクの液面41bの上昇速度は,
吸引ポンプ31の吸引力に依存するため、カム歯車32
の回転量に応じて適正な速度に設定される。インクの液
面41bが気体透過部材48に達したときは、その気体
透過部材48がインク等の液体を通さないため、インク
の補給は自動的に停止する。
【0050】各インク毎の貯留インクタンク20(20
Y,20M,20C,20B)は、対応する補充インク
タンク22(22Y,22M,22C,22B)内から
同時にインクが補給される。そして、インクの液面41
bが気体透過部材48に達した貯留インクタンク20
(20Y,20M,20C,20B)の順に、インクの
補給が自動的に順次停止する。
【0051】このように、複数の貯留インクタンク20
(20Y,20M,20C,20B)内の空気を1つの
キャップ部材54を通して吸引して、それらの貯留イン
クタンク20(20Y,20M,20C,20B)に同
時にインクを補給することができる。そのため、貯留イ
ンクタンク20(20Y,20M,20C,20B)毎
に、吸引口53やキャップ部材54を備える必要がな
く、キャリッジ19側におけるキャップ装置部30の構
成部分の小型軽量化を図ることができる。また、貯留イ
ンクタンク20(20Y,20M,20C,20B)内
を負圧にする装置部分の高い信頼性を確保することもで
きる。
【0052】また、インクの補給動作時は、図7のよう
に貯留インクタンク20が傾くため、その内部41のイ
ンク吸収体41aには、インクが吸収されない部分41
bが生じる。インクの補給動作後に、貯留インクタンク
20が図4のように水平に戻ったときは、その部分41
bにもインクが浸透するため、気体透過部材48の面を
覆っていた図7中の液面41bは、図4のように基体投
下部材48の面から離れて下方に移動する。気体透過部
材48の特性として、それが常時インクに触れていたと
きに、その機能が低下してインクを通すおそれがある場
合には、このように、インクの補給動作中以外の時に気
体透過部材48の面からインクを離すことが有効であ
る。
【0053】ところで、本実施形態における吸引ポンプ
31は、記録ヘッド20aの回復動作のためにインクを
吸引する吸引手段としての機能、およびインクの補給動
作のために貯留インクタンク20内の空気を吸引する吸
引手段としての機能を兼有する。したがって、それらの
機能のために複数の吸引ポンプを備える場合に比して、
大幅な構成の簡素化、および装置全体の低価格化を図る
ことができる。また、インクの補給動作時に貯留インク
タンク20内にかける負圧は、インク吐出口が開放状態
にあるときは、ノズル44内のインクを貯留インクタン
ク20内に引き込まない程度の大きさに設定する。イン
クの補給動作時には、インク吐出口をキャップ部材によ
って密閉してもよい。
【0054】また、仮に、貯留インクタンク20と補充
インクタンク22との間のインク流路中の一部から、空
気が入り込んだ場合には、その空気を気体透過部材48
を通して排出して再度のインク補給をすることができ
る。また、貯留インクタンク20内の負圧によってイン
クを吸引補給するため、貯留インクタンク20と補充イ
ンクタンク22との間にインク水頭差があってもインク
を補給することができる。
【0055】ちなみに、気体透過部材48を用いること
なく、インクを吸引補給した場合に、ノズル44などか
ら空気が貯留インクタンク20内に侵入したときには、
インクの補給動作の後に、改めてノズル44からインク
を吸引して、進入した空気の排出と、インク吐出口にお
けるインクのメニスカスの形成をしなければならない。
したがって、その分、余分な時間がかかると共に、無駄
な廃インクが生じてしまう。インクの補給動作時に、ノ
ズル44をキャップによって密閉したとしても、そのキ
ャップ内に空間が存在している場合には、その空間内の
空気がノズル44から貯留インクタンク20内に侵入し
てしまい、同様の不具合が発生する。
【0056】(第2の実施形態)上述した第1の実施形
態において、インクの補給動作時に、同時に、ノズル4
4のキャップ部材に対しても記録ヘッド20aの回復動
作時と同様に負圧をかけてもよい。
【0057】その場合は、インクの補給動作のための負
圧は、ノズル44にかける負圧よりも小さく設定する。
これにより、インクの補給動作期間中に、ノズル44に
対してインクを吸引排出させない程度の負圧がかかり、
ノズル44のインク吐出口が開放状態にある場合でも、
ノズル44内のインクの貯留インクタンク20内への引
き込み、メニスカスの破壊、および空気の侵入を防止す
ることができる。
【0058】また、貯留インクタンク20内のインクが
気体透過部材48の表面全域に接触して、インクの補給
が自動的に停止した時点、つまりインクの補給動作時に
貯留インクタンク20内の空気の吸引が完了した時点に
おいて、その空気の吸引経路中の負圧は急激に上昇し、
その空気の吸引経路に連通するノズル44のキャップ部
材内の負圧も急上昇する。そのときのキャップ部材内の
負圧レベルは、ノズル44からインクを吸引排出させな
い程度の大きさに制限する。このようにキャップ部材内
の負圧を設定しておくことにより、貯留インクタンク2
0内の空気の吸引完了時点において、ノズルからインク
を無駄に吸引することがない。したがって、インクの補
給動作時におけるノズル44からの空気の侵入を防止し
つつ、ノズルから無駄なインク吸引をせずに、記録装置
のランニングコストを下げることができる。
【0059】また、インクの補給動作時に貯留インクタ
ンク20内からの空気の吸引が完了した時点において、
ノズル44のキャップ部材内の負圧が急上昇する場合、
その負圧レベルは、ノズル44からインクを吸引排出可
能な大きさに設定してもよい。この場合には、インクの
補給動作直後、つまり貯留インクタンク20内にインク
が充填されていることが確実な時点において、ノズル4
4からインクを吸引排出させる回復処理を自動的に実施
することができる。
【0060】(第3の実施形態)図9から図17は、本
発明の第3の実施形態を説明するための図である。
【0061】本例の場合は、図9および図10のよう
に、貯留インクタンク20の側面に、総合吸引口53
と、インク取入れ口20bが形成されている。貯留イン
クタンク20の本体上面の溝と、その本体上面に結合さ
れるカバー部材100とによって、それぞれのインクタ
ンク20Y,20M,20C,20Bと総合吸引口53
との間における空気の排出経路が形成されている。それ
ぞれのインクタンク20Y,20M,20C,20Bに
は、前述した第1の実施形態と同様に気体透過部材48
が備えられている。貯留タンク20には、前述した第1
の実施形態と同様の記録ヘッド20aが係合される。図
11は、ブランクインク用のインクタンク20Bを他の
インクタンク20Y,20M,20Cよりも大容量とし
た場合の構成例である。この構成例においては、インク
タンク20Bに備わる気体透過部材48が他のものより
も大きく設定されており、その比較的大形状の気体透過
部材48を通して、インクタンク20B内の空気がスム
ーズに吸引されることによって、ブラックインクの補給
が促進されるようになっている。
【0062】図10において、101Y、101M、1
01C,101Bは、インクタンク20Y,20M,2
0C,20Bのそれぞれのインク取入れ口20bに接続
可能な供給ジョイントであり、前述した実施形態の供給
手段21Y,21M,21C,21Bと同様にチューブ
21aに接続されている。102は、総合吸引口53に
接続可能な吸引ジョイントであり、前述した実施形態の
キャップ部材54と同様に導管55に接続されている。
【0063】図12は、キャリッジ109側の貯留イン
クタンク20と、装置本体側のジョイント101(10
1Y、101M、101C,101B)、102との位
置関係の説明図である。インク取入れ口20bと総合吸
引口53は、キャリッジ19の矢印28方向の移動によ
って、対応するジョイント101,102と接続される
ようになっている。図12において、供給ジョイント1
01と補充インクタンク22との間のインク供給系、お
よび吸引ジョイント102と吸引ポンプ31との間の吸
引系の構成は、簡略化して現されている。103は、流
路42に備えられたフィルタである。
【0064】図13から図17は、インクの補給動作の
説明図である。
【0065】インクの補給に際しては、まず、キャリッ
ジ19が矢印28方向に移動することによって、図13
のように、インク取入れ口20bと総合吸引口53が、
対応するジョイント101,102に接続される。その
後、吸引ポンプ31の吸引動作により、貯留インクタン
ク20内の空気が気体透過部材48を通して吸引され、
その貯留インクタンク20内は負圧となる。貯留インク
タンク20内の負圧によって、図14,図15のよう
に、補充インクタンク22内のインクが貯留インクタン
ク20の内部41に吸引される。そして、図16のよう
に、貯留インクタンク20内のインクの液面41bが気
体透過部材48に達したときは、その気体透過部材48
がインク等の液体を通さないため、インクの補給は自動
的に停止する。その後、図17のように、キャリッジ1
9の矢印35方向の移動によって、インク取入れ口20
bと総合吸引口53が、対応するジョイント101,1
02から離脱して、一連の補給動作を完了する。
【0066】(第4の実施形態)貯留インクタンク20
(20Y,20M,20C,20B)のそれぞれに備え
られる気体透過部材48は、インクの特性やインクの収
容量に応じて、特性や形状を異ならせてもよい。
【0067】例えば、気体透過部材48が備えられる貯
留インクタンク20のインク収容量や収容インクの種類
に応じて、貯留インクタンク20内の生じる負圧の程度
を異ならせるように、気体透過部材48として特性や形
状が異なる多孔質体を備えることができる。具体的に
は、気体透過部材48を気孔径や厚みが異なる多孔質体
としたり、気体透過部材48が備わる通気路49の開口
面積を異ならせて、その開口面積に応じて気体透過部材
48の大きさを異ならせることができる。このように貯
留インクタンク20内の負圧値を異ならせることによっ
て,それぞれの貯留インクタンク20(20Y,20
M,20C,20B)に対するインクの補給速度を調整
することができる。流抵抗が大きいインクを収容する貯
留インクタンク20、およびインクの収容量が多い貯留
インクタンク20の場合には、貯留インクタンク20内
の負圧値を大きく設定すべく、気体透過部材48を選定
することにより、複数の貯留インクタンク20に対して
効率よくインクを補給することができる。
【0068】このように、気体透過部材48の気孔径や
厚み、通気路49の開口面積をパラメータとして、気体
透過部材48の特性を最適に設定することができる。ま
た、気体透過部材48そのものの物性(通気度など)を
異ならせてもよい。
【0069】(第5の実施形態)図18から図24は、
本発明の第5の実施形態の説明図である。
【0070】本実施形態は、記録ヘッド20aのノズル
44のインク吐出口にインクのメニスカスを確実に形成
させてから、インクの補給を開始する。インク吐出口に
インクのメニスカスが形成されていないまま、上述した
実施形態のように、貯留インクタンク20内を負圧にし
てインクの補給動作を行った場合には、ノズル44から
エアーが貯留インクタンク20内に引き込まれるおそれ
がある。
【0071】本実施形態は、貯留インクタンク20内を
負圧にしてインクを補給する動作をより確実に実施する
ために、インクの補給開始に先立って、ノズル44から
インクを吸引して、インク吐出口にインクのメニスカス
を形成する。これにより、貯留インクタンク20内の負
圧を有効に作用させて、より確実にインクを補給するこ
とができる。
【0072】本例の場合、図18の貯留インクタンク2
0Y,20M,20C,20Bのそれぞれには、図19
のようにインク取入れ口20bと吸引口53aが形成さ
れている。201は、それぞれのインク取入れ口20b
に接続可能なインクの種類毎の供給ジョイントであり、
前述した実施形態と同様にインクの供給系に接続され
る。202は、それぞれの吸引口53に接続可能な吸引
ジョイントであり、それらは吸引路53cに集合されて
から、前述した実施形態と同様に吸引系に接続される。
【0073】図19中のLは、インクの液面41bの検
出基準レベルであり、貯留インクタンク20の少なくと
も1つの液面41bがレベルLよりも所定量以上下がっ
たときに、インクの補給動作を行う。液面41bの検出
手段としては、例えば、貯留インクタンク20内に備え
られた電極間におけるインクの有無によって液面41b
を検出する電気的な液面センサーや、光学的な液面セン
サーなどを用いることができる。
【0074】図24は、記録装置の電源投入時における
インクの補給動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【0075】まず、電源投入後(ステップS1)、それ
が記録装置においての最初の電源投入であるか否かを判
定する。それが最初の電源投入でないときは、貯留イン
クタンク22内のインク残量が充分であるか否かを判定
し(ステップS2)、そのインク残量が充分でないとき
は、エラー表示をしてから(ステップS10)、動作を
終了する。電源投入が最初のものであり、また保留イン
クタンク22内のインク残量が充分であるときは、ノズ
ル44が正常であるか否か、つまりインク吐出口にイン
クのメニスカスが形成されているか否かを判定する(ス
テップS4)。
【0076】その判定のためには、種々のセンサーを用
いることができる。例えば、記録ヘッド20aを駆動し
たときに、全ノズル44からインク滴が正常に吐出され
たか否かを検出すべく、そのインク滴を光学的に検出す
る光センサー、または、そのインク滴の着弾位置におけ
る音響を検出する音響センサーを用いることができる。
その際には、全ノズル44から同時にインクを吐出させ
たり、1つずつまたは複数ずつのグループに分けたノズ
ル44からインクを吐出させてもよい。また、全ノズル
44を用いて所定のテストパターンを記録させてから、
その記録画像を読み取る読み取りセンサーを用いること
もできる。記録ヘッド20aが電気熱変換体の発熱エネ
ルギーを利用してインクを吐出するものである場合に
は、その電気熱変換体を発熱させたときに、ノズル44
内のインクの有無に対応する温度変化を検出する温度セ
ンサーを用いることもできる。さらに、記録ヘッド20
からインクを吐出させる必要がないように、インク吐出
口におけるインクの有無に応じた光の反射率を検出する
光センサを用いることもできる。また、インク吐出口
に、後述するキャップ吸引動作によってメニスカスが形
成できたか否かを確認するために、これらのセンサーを
用いることもできる。
【0077】図20のように、インク吐出口にインクの
メニスカスが正常に形成されているときは、同図のよう
にインク補給のための接続をする(ステップS8)。そ
の後、図21のようにインクの補給動作を行い(ステッ
プS9)、吸引ジョイント202を通して保留インクタ
ンク20を吸引して、インク取入れ口20bから貯留イ
ンクタンク20内にインクを補給する。
【0078】一方、図22のように、インク吐出口にイ
ンクのメニスカスが正常に形成されていないときは、同
図のように、供給ジョイント201とキャップ部材38
aをセットすると共に、吸引口53bをキャップ部材2
03によって閉塞する。その後、図23のようにキャッ
プ部材38a内を吸引し(ステップS5)、インク取入
れ口20bから貯留インクタンク20および記録ヘッド
20a内にインクを導入して、インク吐出口にインクの
メニスカスを形成する。その後、記録ヘッド20aが図
示しないワイピング部材によってワイピングされてから
(ステップS6)、記録ヘッド20aが画像の記録に寄
与しないインクを吐出(予備吐出)をする(ステップS
7)。その予備吐出においては、キャップ部材38a内
にインクを吐出するようにしてもよい。このようにキャ
ップ吸引(ステップS5)、ワイピング(ステップS
6)、および予備吐出(ステップS7)による回復処理
を行った後、インク補給のための接続(ステップS8)
をしてからインクの補給を開始する(ステップS9)。
【0079】また、記録装置の記録動作中において、貯
留インクタンク20内のインク残量が所定量以下にまで
減少したときには、図24中のように、ステップS3
からの処理を実行すればよい。貯留インクタンク20内
のインク残量は、インクの吐出回数やインクの液面レベ
ルなどに基づいて検出することができる。
【0080】また、本実施形態においては、それぞれの
吸引口53bに気体透過部材48が備えられているた
め、前述した実施形態と同様に、インクの液面41bが
気体透過部材48に達したときに、自動的にインクの補
給が停止する。また、本実施例においては、必ずしも気
体透過部材48を備える必要はなく、また貯留インクタ
ンク20はチューブによって常時補充インクタンク22
に接続されてもよい。要は、負圧によってインクを補給
する方式において、インクの補給前に、インク吐出口に
インクのメニスカスを形成することができればよい。
【0081】(第6の実施形態)前述した第5の実施形
態において、図24中のインク補給動作(ステップS
9)の後に、ステップS5と同様のキャップ吸引、また
はステップS7と同様の予備吐出を行ってもよい。
【0082】このように、インクの補給動作の直後に、
ノズル44からインクを吸引排出させたり、またはノズ
ル44からインクを予備吐出させることによって、その
インクの消費量分だけ、貯留インクタンク20内のイン
クの液面41bが下がる。この結果、インクの液面41
bが気体透過部材48から離れて、インクとの長期間の
接触による気体透過部材48の気液分離機能の劣化を防
止することができる。さらに、インクの補給動作直後に
おける貯留インクタンク20内が適正な圧力に調整され
て、ノズル44にインクのメニスカスを確実に形成する
ことができる。このような効果は、貯留インクタンク2
0内に、インクを吸収保持するためのインク保持体が収
容されているか否かに拘わらない。特に、インク保持体
に保持されないインクの液面41bが気体透過部材48
に接する場合には、インクの吸引排出および予備吐出が
直ちにインクの液面41bの下降に反映されるため、特
に有効である。また、貯留インクタンク20内に加圧を
導入することによって、ノズル44からインクを加圧排
出させることもできる。
【0083】(第7の実施形態)図25から図27は、
本発明の第7の実施形態の説明図である。
【0084】図25において、501は、インクを収容
可能なサブのインクタンク(以下、「サブタンク」とい
う)、502は、サブタンク501内のインクをノズル
部502Aから吐出可能な記録ヘッドであり、これらは
ガイド軸503A、503Bに沿って主走査方向(矢印
A1,A2方向に)に移動される。サブタンク501に
は、インク供給口501A、吸引口501B、大気連通
口501C、および記録ヘッド502との連通口(図示
せず)が形成されており、またサブタンク501の内部
にはインクを吸収保持するためのインク吸収体504が
収容されている。吸引口501Bは、外方に向かって漸
次拡径する円錐形状とされており、その外側には、イン
クは通さずに、気体は透過させる気体透過部材505が
取り付けられている。この気体透過部材505は、例え
ば、四弗化エチレン樹脂、またはそれに類する樹脂多孔
質材料によって形成された薄いシート状のものである。
【0085】さらに、吸引口501Bの外側には、装置
本体側のキャップ部材506内に進入可能な中空の突出
部507が設けられている。突出部507の先端側の小
径部507Aには、シール部材508がスライド可能に
はめ合わされており、また突出部507の基端側の大径
部507Bには、シール部材508を右方に付勢するば
ね509がはめ合わされている。小径部507Aには、
シール部材508によって開閉される貫通孔510が形
成され、また小径部507Aの先端は、シール部材50
8の抜け止めストッパー兼用のキャップ部材511によ
って、閉塞されている。キャップ部材506は、吸引管
512を介して吸引ポンプ513に接続されている。
【0086】521は、装置本体側に設けられた中空の
突出部材であり、その外周部には、ばね522によって
左方に付勢されるシール部材523がスライド可能には
め合わされている。突出部材521には、シール部材5
23によって開閉される管通孔521Aが形成されてい
る。突出部材521の先端は閉塞されており、その基端
は、図示しないメインのインクタンク(以下、「メイン
タンク」という)に接続されている。
【0087】524,525は、装置本体側に上下動可
能に備えられた第1,第2のキャップ部材であり、第2
のキャップ部材525は、吸引ポンプ526を通して図
示しない廃液タンクに接続されている。527は、記録
ヘッド502による画像の記録位置に被記録媒体をガイ
ドするためのプラテンである。被記録媒体は、図示しな
い搬送機構によって、主走査方向と交差する副走査方向
に搬送される。インクを吐出しながらの記録ヘッド50
2の主走査と、被記録媒体の副走査方向の搬送動作とを
繰り返すことによって、被記録媒体上に順次画像が形成
される。
【0088】531は、サブタンク501の大気連通孔
501Cを閉塞可能なシール部材であり、アーム部材5
32の先端部に取り付けられている。アーム部材532
の基端部は、装置本体側の支持部材533に上下方向回
動自在に軸支され、かつばね534によって下方に付勢
されている。535は、アーム部材532の下動位置を
規制するストッパー部材である。536は、メインタン
ク501に設けられた突起部であり、サブタンク501
の移動位置に応じてアーム部材532を上下動させる。
アーム部材532には、突起部536が入り込む凹部5
32Aが形成されている。
【0089】記録動作時において、記録ヘッド502
は、図26のホームポジションよりも左方の位置にて矢
印A1,A2方向に移動しつつ、インクを吐出して画像
を記録する。
【0090】記録ヘッド502がホームポジションに移
動したときは、図26のように、第1,第2のキャップ
部材524,525が上昇し、第2のキャップ部材52
5によって記録ヘッド502のノズル部502Aがキャ
ップされる。このとき、シール部材523は、図26の
ように、突出部材513の貫通孔521Aを閉じたたま
ま、インク供給口501Aを閉じる。また、シール部材
508は、突出部507の貫通孔510を閉じたまま、
キャップ部材506の開口部を閉じる。ホームポジショ
ンにおける記録ヘッド502に対しては、画像の記録に
寄与しないインクを排出させる回復処理によって、イン
クの吐出状態を良好に保つことができる。その回復処理
としては、吸引ポンプ526によって発生させた負圧を
第2のキャップ部材525内に導入して、ノズル部50
2Aのインク吐出口からインクを強制的に吸引排出させ
る処理、およびノズル部502Aのインク吐出口から第
2のキャップ部材525内に向かってインクを吐出させ
る処理が含まれる。
【0091】インクの補給動作時は、図27のように、
記録ヘッド502がホームポジションからさらに矢印A
1方向のインク補給位置に移動する。記録ヘッド502
がインク補給位置に移動したときは、図27のように、
第1,第2のキャップ部材524,525が上昇し、第
1のキャップ部材524によって記録ヘッド502のノ
ズル部502がキャップされる。そのキャップ部材52
4は、ノズル部502Aのインク吐出口を密閉する。こ
のとき、シール部材523は、図26のように、インク
供給口501Aを閉じたまま、突出部材521との相対
移動によって貫通孔521Aを開く。その貫通口521
Aは、サブタンク501内にて開口することによって、
サブタンク501とメインタンクとの間のインク供給系
を形成する。また、シール部材508は、キャップ部材
506の開口部を閉じたまま、突出部507との相対移
動によって貫通孔510を開く。その貫通口510は、
キャップ部材506内にて開口することによって、吸引
口501Bと吸引ポンプ513との間の吸引系を形成す
る。気体透過部材501Bは、その吸引系中に介在す
る。また、シール部材531は、アーム部材532が一
旦上動してから下動することによって、大気連通口50
1Cを閉じる。
【0092】インクの補給に際しては、吸引ポンプ51
3によって、サブタンク501内の空気を気体透過部材
505を通して吸引し、その空気を図示しない廃液容器
内に排出する。これによりサブタンク501内が負圧と
なり、その負圧によって、メインタンク内のインクがサ
ブタンク501内に吸引される。サブタンク501内に
流入したインクは、インク吸収体504に浸透し、その
浸透が進むにつれてインクの液面が上昇する。インクの
液面の上昇速度は,吸引ポンプ513の吸引力に依存す
るため、その作動量に応じて適正な速度に設定される。
インクの液面が気体透過部材505に達したときは、そ
の気体透過部材505がインク等の液体を通さないた
め、インクの補給は自動的に停止する。
【0093】このようなインクの吸引動作の終了後は、
記録ヘッド502をホームポジションまたは記録動作位
置に移動させることによって、記録装置は図26または
図25の状態に復帰する。
【0094】ところで、気体透過部材505とインク吸
収体504との間は、吸引口501B内の空間によって
隔てられていて、それらは接触していない。気体透過部
材505は、長期間インクに接していた場合に、その気
液分離機能が低下するおそれがある。しかし、本実施形
態においては、気体透過部材505とインク吸収体50
4との間に空間が形成されているため、インクの補給時
以外のときは、気体透過部材505にインクが接しな
い。したがって、気体透過部材の機能の低下を防止する
ことができる。
【0095】さらに、吸引口501Bの内面が傾斜して
いるため、インクの補給時に吸引口501B内に到達し
たインクは、インクの補給終了後に、吸引口501Bの
内面に沿って速やかに排除される。したがって、気体透
過部材505とインクとの接触期間を必要最小限に抑え
ることができる。本例の場合は、吸引口501Bの内側
下面が図25中の右下方に傾斜しているため、インクは
サブタンク501の外方に排除されやすくなる。その吸
引口501Bの内側下面を図25中の左下方に傾斜させ
た場合には、インクはサブタンク501の内方に向かっ
て排除されやすくなる。また、吸引口501Bの内面に
撥水処理を施すことによって、その吸引口501B内の
インクをよりスムーズに排除することができる。
【0096】また、インクの吸引動作時以外のときは、
シール部材508が貫通孔510を閉じているため、吸
引口501Bや気体透過部材505に付着したインクを
含め、メインタンク501内のインクの増粘を防止する
ことができる。
【0097】(第8の実施形態)図28から図30は、
本発明の第8の実施形態の説明図である。前述した第7
の実施形態と同様の部分に関しては、同一符号を付して
説明は省略する。
【0098】本実施形態の場合は、サブタンク501の
吸引口501Bの外側に、弾性のキャップ部材551が
設けられ、また装置本体側に中空の突出部材552が設
けられている。キャップ部材551には、突出部材55
2の貫通を許容する切り込み部551Aが形成されてい
る。突出部材552の中空内部は吸引管512に連通し
ており、突出部材552の先端部には、その中空内部に
連通する貫通孔552Aが形成されている。
【0099】記録動作中は、図28のように、キャップ
部材551の弾性力によって、切り込み部551Aは閉
じられている。したがって、このときは、キャップ部材
551によって吸引口501Bが閉じられている。記録
ヘッド502がホームポジションに移動したときは、図
29のように、突出部材552の先端部がキャップ部材
551の切り込み部551A内に強制的に進入し、その
キャップ部材551の弾性復元力によって、貫通孔55
2Aが閉じられる。インクの補給動作のために、図30
のように、記録ヘッド502がインク補給位置に移動し
たときは、突出部材552の先端部がキャップ部材55
1の切り込み部551Aを貫通する。これにより、貫通
孔552Aがキャップ部材551内にて開口して、吸引
口501Bと吸引ポンプ513との間の吸引系を形成す
る。気体透過部材501Bは、その吸引系中に介在す
る。
【0100】(第9の実施形態)図31および図32
は、第7,第8の実施形態における吸引口501Bの形
態の異なる例を説明するための図である。
【0101】図31(a)の吸引口501Bは、同図中
下側のサブタンク内に向かって拡径するように、その内
面がテーパー面となっている。図31(b)の吸引口5
01Bは、同図中下側のサブタンク内に向かって拡径す
るように、その内面が曲面となっている。図31(c)
の吸引口501Bは、同図中下側のサブタンク内に向か
って段階的に拡径するように、その内面が複数段のテー
パー面となっている。これらの吸引口501Bに、イン
クの補給時に残ったインクは、サブタンク内に移動しや
すくなって、気体透過部材505との接触期間が最小限
に抑えられる。
【0102】吸引口501Bの開口形状は、例えば、図
32(a),(b),(c)中の斜線部分のように、円
形状、四角形状、楕円形状とすることができる。要は、
吸引口501Bの内面を傾斜させる形状であればよい。
【0103】(第10の実施形態)図33は、本発明の
第10の実施形態の説明図である。
【0104】インクタンク600において、601は、
前述したそれぞれの実施形態と同様のインクの補給系に
接続される供給口(以下、「補給口」という)、602
は、気体透過部材603が備えられ、かつ前述したそれ
ぞれの実施形態と同様の吸引系に接続される吸引口であ
る。604は、記録ヘッド605にインクを供給するた
めの供給口である。インクタンク600の内部には、イ
ンクを吸収保持するためのインク保持体606が収容さ
れている。インクの補給時には、前述したそれぞれの実
施形態と同様に、気体透過部材603を通して吸引口6
02からインクタンク600内の空気を吸引して、補給
口601からインクタンク600内にインクを補給す
る。そして、気体透過部材603にインクが接触した時
点にて、インクが気体透過部材を透過することができな
いために、インクの補給が自動的に止まる。
【0105】本実施形態の場合は、補給口601から補
給されるインクが供給口604に到達した後に、そのイ
ンクが気体透過部材603に到達するように、供給口6
03と気体透過部材603へのインクの到達順序を設定
する。このようなインクの到達順序を設定することによ
って、インクタンク600内に充分にインクが補給され
てから、インクが気体透過部材603に到達してインク
の補給が止まることになる。仮に、インクが供給口60
4に到達する前に、インクが気体透過部材603に到達
した場合には、インクタンク600内にインクを充分に
補給することができない。
【0106】このようなインクの到達順序は、種々の条
件に基づいて設定することができる。例えば、図33の
ように、補給口601と供給口604との間の距離をL
1とし、補給口601と気体透過部材603との間の距
離をL2とした場合に、それらの距離関係をL1<L2
とすることによって、インクの到達順序を設定すること
ができる。また、インク吸収体の粗密状態や重力などの
影響を考慮して、インク吸収体606のインクの吸収速
度を部分的に異ならせ、補給口601と供給口604と
の間におけるインクの吸収速度を比較的早く、かつ補給
口601と気体透過部材603との間におけるインクの
吸収速度を比較的遅く設定してもよい。
【0107】(第11の実施形態)図34から図42
は、本発明の第11の実施形態の説明図である。
【0108】本実施形態の場合、図35の貯留インクタ
ンク20Y,20M,20C,20Bのそれぞれには、
図34のようにインク取入れ口20bと吸引口53bが
形成されている。吸引口53bのそれぞれには、前述し
た第5の実施形態と同様の気体透過部材(図示せず)が
備えられている。201は、それぞれのインク取入れ口
20bに接続可能なインクの種類毎の供給ジョイントで
あり、前述した第5の実施形態と同様にインクの供給系
に接続される。202は、それぞれの吸引口53に接続
可能な吸引ジョイントであり、それらは吸引路53cに
集合されてから、前述した第5の実施形態と同様に吸引
系に接続される。
【0109】図38中のLは、インクの液面41bの検
出基準レベルである。液面41bの検出手段としては、
例えば、貯留インクタンク20内に備えられた電極間に
おけるインクの有無によって液面41bを検出する電気
的な液面センサーや、光学的な液面センサーなどを用い
ることができる。また、記録ヘッド20aのインクの吐
出回数に基づいてインクの消費量を求め、その消費量か
ら、貯留インクタンク20内におけるインク残量を求め
ることもできる。インク残量は、それぞれの貯留インク
タンク20Y,20M,20C,20K毎に検出され
る。
【0110】吸引路53cには、それを開閉するための
開閉手段としてのストッパー203が備えられている。
ストッパー203の外周部には、図37(a),(b)
のように、ストッパー部203Aが設けられている。そ
して、ストッパー203が軸線Oを中心として回転し
て、図38のように、ストッパー部203Aが吸引路5
3cと対向したときに、そのストッパー部203Aが吸
引路53cを押し潰して閉じる。また、図39のよう
に、ストッパー203が軸線Oを中心として回転して、
ストッパー部203Aが吸引路53cから離れたとき
は、吸引路53が復帰して開く。
【0111】貯留インクタンク20Y,20M,20
C,20Kに対するインクの供給動作時は、吸引路53
を開いてから、前述した実施形態と同様に、吸引口53
から気体透過部材を通してインクタンク20内に負圧を
導入し、その負圧によって、取入れ口20bを通してイ
ンクを供給する(以下、「インクの供給動作という」)。
このようなインクの供給動作により、貯留インクタンク
20Y,20M,20C,20Kのそれぞれに対して同
時にインクが供給される。ストッパー203は、このよ
うなインクの供給動作中以外のときに、吸引路53を閉
じる。
【0112】図42は、記録装置の一連の動作を説明す
るためのタイミングチャートである。記録装置は、被記
録媒体の1ページ単位の記録データDを受信することに
よって、被記録媒体の給紙動作後に、記録ヘッド20a
の主走査方向の移動を伴う1行分の画像の記録動作と、
その1行分に相当する被記録媒体の副走査方向の紙送り
を繰り返す。そして、画像記録後の被記録媒体を排紙し
てから、次の画像記録媒体に対する記録動作を実施す
る。図42中のキャップ動作は、記録ヘッド20aに対
するキャップ部材のキャップ動作であり、記録動作の開
始に前に“OPEN”(以下、「キャップオープン」とい
う)となり、一連の記録動作の終了後に“CLOSE”
(以下、「キャップクローズ」という)となる。また、キ
ャップクローズとなる前には、記録ヘッド20aから画
像の記録に寄与しないインクを排出させる回復動作をす
る。その回復動作は、例えば、記録ヘッド20aのノズ
ル44からインクを吸引排出させる動作、または記録ヘ
ッド20からインクを吐出させる予備吐出などである。
図42中のインク供給は、被記録媒体の1ページ単位の
記録終了後に実施される後述のインクの供給動作であ
る。
【0113】図40は、インクの供給動作を説明するた
めのフローチャートである。
【0114】まず、被記録媒体の1ページ単位の記録動
作終了後に、貯留インクタンク20Y,20M,20
C,20K内のインク残量の検出結果に基づいて、イン
クの供給が必要な程度にまでインク残量が減ったものが
あるか否かを判定する(ステップS21,S22)。本
例の場合は、インクの液面41bが所定の液面レベルL
よりも下がったときに、インクの補給が必要であると判
断する。
【0115】インクの供給の必要がないときは、キャッ
プオープンのまま待機し(ステップS23)、記録デー
タDを受信したときは記録動作をする(ステップS2
5)。記録データDを所定時間(本例の場合は、30秒
間)経過しても受信しないときは、キャップクローズと
なって終了する(ステップS26、S27)。
【0116】インクの供給が必要なときは、次のページ
を記録するか否かを判定する(ステップS28)。次の
ページを記録するとき、つまり図42中のインク供給S
Aのときは、貯留インクタンク20Y,20M,20
C,20Kの中から、インク残量が最低のものを判別す
る(ステップS29)。図38の場合には、貯留インク
タンク20Yが最低インク残量のものと判定される。そ
れから、インクの供給動作により(ステップS30)、
その最低インク残量の貯留インクタンク内のインク残量
を所定の目標残量とする。その目標残量は、例えば、イ
ンクの液面41bが所定の液面レベルLに達する量に設
定することができる。また、その目標残量は、次の1ペ
ージの記録に最低必要なインク量などに設定することが
でき、またインクの種類毎に異なる量に設定することも
できる。また、このときのインクの供給動作中に、他の
貯留インクタンク内にインクが満充填されたときは、そ
の貯留インクタンクにおける気体透過部材がインクの供
給を自動的に止める。図39の場合は、貯留インクタン
ク20M,20Bに対するインクの供給が自動的に止ま
る。そして、このようなインクの供給動作の後、次の1
ページ分の記録動作をする(ステップS31)。
【0117】このように、次のページの記録があるとき
は、インクを必要最小限の量だけ供給することにより、
そのインクの供給動作を被記録媒体の給紙・排紙動作の
期間中に終了させて、次のページの記録を直ちに実行す
ることができる。
【0118】一方、次のページを記録しないとき、つま
り図42中のインク供給SBのときは、キャップオープ
ンのまま待機し(ステップS32)、記録データDを受
信したときは記録動作をする(ステップS34)。記録
データDを所定時間(本例の場合は、30秒間)経過し
ても受信しないときは、インクの供給動作によって、貯
留インクタンク20Y,20M,20C,20Kのそれ
ぞれにインクを満充填させる(ステップS36)。貯留
インクタンク20Y,20M,20C,20Kは、イン
クが満充填されたものから順に、気体透過部材によって
インクの供給が自動的に止められる。このように、貯留
インクタンク20Y,20M,20C,20Kのそれぞ
れにインクを満充填させた後、後述するインク残量の検
知シーケンスを実行してから、キャップクローズとなっ
て終了する(ステップS38)。
【0119】このように、次のページの記録がないとき
は、特に厳しい時間的制限を受けない記録動作終了後
に、貯留インクタンク20Y,20M,20C,20K
のそれぞれにインクを満充填させる。その後、記録装置
が再起動したときは、貯留インクタンク20Y,20
M,20C,20Kのそれぞれにインクが満充填されて
いるため、直ちに記録動作を開始することができる。ま
た、記録装置が使用されない期間中は、貯留インクタン
ク20をインクの満充填のままとすることによって、貯
留インクタンク20におけるインクの固着を防止するこ
とができる。
【0120】図41は、インク残量の検知シーケンスを
説明するためのフローチャートである。
【0121】まず、このシーケンスに入ってから(ステ
ップS40)、貯留インクタンク20Y,20M,20
C,20Kのそれぞれに対するインクの充填が終了した
か否かを判定する(ステップS41)。インクの充填が
終了したときは、このシーケンスを終了する。インクの
充填が終了しないときは、再度、ステップS36と同様
のインクの吸引動作を行う(ステップS42)。その
後、再び、貯留インクタンク20Y,20M,20C,
20Kのそれぞれに対するインクの充填が終了したか否
かを判定し(ステップS41)、それが終了したとき
は、このシーケンスを終了する。それのインクの充填が
終了しないときは、貯留インクタンク20にインクを供
給するメインインクタンク(補給インクタン)に、イン
クがないと判断してエラー表示をする(ステップS4
4)。
【0122】なお、本実施形態においては、貯留インク
タンク20は、常に、インクの供給系および空気吸引系
に接続されていてもよい。
【0123】(他の実施形態)気体透過部材は、気液分
離機能をもつものであればよく、インクの種類や使用形
態に応じて、種々の材質のものを用いることができる。
例えば、四弗化エチレン樹脂、それに類する樹脂多孔質
材料からなる気体透過膜の他、磁器、陶器の素焼き、セ
ラミック等、またはそれに類する多孔質材料を用いるこ
ともできる。また、気体が通過するときに開き、液体が
通過しようとしたときに閉じる機械的な構成の弁を気体
透過部材として用いることもできる。
【0124】また、本発明のインクタンクは、シリアル
スキャン方式の記録装置における記録ヘッドと共に移動
されるものに限定されるものではなく、定位置に備えら
れるものであってもよい。また、チューブを通して常に
補給インクタンク(サブインクタンク)に接続されるも
のであってもよい。
【0125】また、本発明のインクジェットカートリッ
ジは、インクタンクと記録ヘッドとを一体的または着脱
可能に結合した構成とすることができる。
【0126】また、本発明は、インクタンクに、そのイ
ンクタンクにインクを補給するためのメインタンクがチ
ューブによって常に接続されている形態に対しても適用
することができる。また、本発明は、インクタンクが記
録ヘッドと共に移動する形態の他、インクタンクが定位
置に備えられる形態に対しても適用することができる。
【0127】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0128】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0129】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0130】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0131】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0132】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0133】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0134】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0135】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0136】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、気体透
過部材の機能を利用して、インクの吸引補給を自動的に
停止させるため、インクタンクへのインクの補給を簡単
な構成によって確実に実施することができて、記録装置
の小型軽量化および信頼性の向上を図ることができる。
【0137】また、インクタンク内にインクを吸引補給
する前に、そのインクタンクに接続される記録ヘッドか
らインクを吸引排出させることによって、記録ヘッドの
インク吐出口にインクのメニスカスを形成して、その後
のインクの吸引補給を確実に実施することができる。ま
た、取入れ口から取入れたインクがインク保持体に保持
されつつ、気液分離手段に到達する前に供給口に到達す
ることにより、供給口近傍にインク供給特性を阻害する
空気を存在させることなく、インクタンク内全体に良好
にインクを充填することができる。また、取入れ口と供
給口との間の距離を、取入れ口と気液分離手段との間の
距離よりも短くして、気液分離手段に対してよりも先に
供給口にインクを到達させることにより、供給口近傍に
空気が存在させないようにインクを補充することがで
き、供給口に対してよりも先に気液分離手段にインクが
到達した場合の問題、つまり気液分離手段によって完全
なインク補充が達成できなくなる事態を回避することが
できる。さらに、インクタンクを複数集合して備え、複
数のインクタンク夫々の吸引口には、インクは通さずに
気体を通す気液分離手段を備え、前記複数のインクタン
ク毎における前記吸引口には、前記複数のインクタンク
に共通の吸引口に連通させることにより、複数のインク
タンクに対して同時に負圧を与えて、それらのインクタ
ンクへのインクの補充を始めた場合に、それぞれのイン
クタンクにおける気液分離手段によって、インクが充填
されたインクタンクの順にインクの補充を自動的に終了
させることができ、この結果、補充インク量を検出する
ための特別な装置を必要とすることなく、複数のインク
タンクへの同時のインク補充を簡単な構成によって達成
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における記録装置の断
面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図2の貯留インクタンク部分の拡大正面図であ
る。
【図4】図3の貯留インクタンクの断面図である。
【図5】図3の貯留インクタンクの傾動時における断面
図である。
【図6】図3の貯留インクタンクのインク補給時におけ
る空気吸引系の断面図である。
【図7】図3の貯留インクタンクのインク供給時におけ
る断面図である。
【図8】図3の記録ヘッドの吸引回復時における空気吸
引系の一部切り欠きの断面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における貯留インクタ
ンクの分解斜視図である。
【図10】図9の貯留インクタンクの斜視図である。
【図11】図9の貯留インクタンクの変形例を説明する
ための斜視図である。
【図12】図9の貯留インクタンクに接続されるインク
補給系の概略構成図である。
【図13】図12の貯留インクタンクとインク補給系の
接続状態の説明図である。
【図14】図12のインク補給系によるインク補給の途
中状態の説明図である。
【図15】図12のインク補給系によるインク補給の途
中状態の説明図である。
【図16】図12のインク供給系によるインク補給の停
止状態の説明図である。
【図17】図12のインク供給系によるインクの補給終
了後の動作説明図である。
【図18】本発明の第5の実施形態における貯留インク
タンクの概略斜視図である。
【図19】図18の貯留インクタンクに接続される空気
吸引系の説明図である。
【図20】インク吐出口にメニスカスが形成されている
ときに、図18の貯留インクタンクにインクを補給する
動作の説明図である。
【図21】インク吐出口にメニスカスが形成されている
ときに、図18の貯留インクタンクにインクを補給する
動作の説明図である。
【図22】インク吐出口にメニスカスが形成されていな
いときに、図18の貯留インクタンクにインクを補給す
る動作の説明図である。
【図23】インク吐出口にメニスカスが形成されていな
いときに、図18の貯留インクタンクにインクを補給す
る動作の説明図である。
【図24】図18の貯留インクタンクに対するインクの
補給動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】本発明の第7の実施形態を説明するための要
部の断面図である。
【図26】図25における記録ヘッドのキャッピング状
態の説明図である。
【図27】図25におけるサブタンクに対するインクの
補給状態の説明図である。
【図28】本発明の第8の実施形態を説明するための要
部の断面図である。
【図29】図28における記録ヘッドのキャッピング状
態の説明図である。
【図30】図28におけるサブタンクに対するインクの
補給状態の説明図である。
【図31】(a)、(b)、(c)は、図25および図
28のサブタンクにおける吸引口の異なる形態を説明す
るための図である。
【図32】(a)、(b)、(c)は、図25および図
28のサブタンクにおける吸引口のさらに異なる形態を
説明するための図である。
【図33】本発明の第10の実施形態におけるタンクの
断面図である。
【図34】本発明の第11の実施形態におけるインクタ
ンクの概略構成図である。
【図35】図34のインクタンクの概略斜視図である。
【図36】図34のインクタンクに接続される空気吸引
系の概略構成図である。
【図37】(a)は、図34におけるストッパーの正面
図、(b)は、そのストッパーの側面図である。
【図38】図34のインクタンクに対するインク供給前
の状態の説明図である。
【図39】図34のインクタンクに対するインク供給時
の状態の説明図である。
【図40】図34のインクタンクに対するインクの供給
動作を説明するためのフローチャートである。
【図41】図40における残量検知シーケンスを説明す
るためのフローチャートである。
【図42】図34のインクタンクに対するインクの供給
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 給送装置部 2 記録装置部 3 インク補充装置部 19 キャリッジ 20 貯留インクタンク 20a 記録ヘッド 20b インク取入れ口 21 インク供給手段 22 補充インクタンク 30 キャップ装置部 44 ノズル 48 気体透過部材 53 総合吸引口 54 キャップ部材
フロントページの続き (72)発明者 深澤 秀夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 井上 博行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 植月 雅哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 林 弘毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 朝木 則泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 根津 祐志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 岡本 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−128999(JP,A) 特開 昭59−207256(JP,A) 特開 平8−187874(JP,A) 特開 昭61−24458(JP,A) 特開 平3−73355(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吸収保持可能なインク保持体を
    内部に備えるとともに、内部に収容したインクを外部に
    供給するための供給口を有し、吸引口から内部に導入し
    た負圧によって、取入れ口から内部にインクを取入れ可
    能なインクタンクであって、 前記吸引口に、インクは通さずに気体を通す気液分離手
    段を備えており、前記取入れ口から取入れたインクは、
    前記インク保持体に保持されつつ、前記気液分離手段に
    到達する前に供給口に到達することを特徴とするインク
    タンク。
  2. 【請求項2】 内部に収容したインクを外部に供給する
    ための供給口を備えるとともに、吸引口から内部に導入
    した負圧によって、取入れ口から内部にインクを取入れ
    可能なインクタンクであって、 前記吸引口に、インクは通さずに気体を通す気液分離手
    段を備え、前記取入れ口と前記供給口との間の距離は、
    前記取入れ口と前記気液分離手段との間の距離よりも短
    いことを特徴とするインクタンク。
  3. 【請求項3】 内部に収容したインクを外部に供給する
    ための供給口を備えるとともに、吸引口から内部に導入
    した負圧によって、取入れ口から内部にインクを取入れ
    可能なインクタンクを複数集合して備えており、 前記複数のインクタンク夫々の吸引口にはインクは通さ
    ずに気体を通す気液分離手段を備えており、前記複数の
    インクタンク毎における前記吸引口は、前記複数のイン
    クタンクに共通の吸引口に連通することを特徴とするイ
    ンクタンク。
  4. 【請求項4】 前記気液分離手段は、四弗化エチレン樹
    脂またはそれに類する樹脂多孔質材料からなる気体透過
    膜であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    に記載のインクタンク。
  5. 【請求項5】 前記気液分離手段は、磁器、陶器の素焼
    き、セラミック等またはそれに類する多孔質材料からな
    る気体透過膜であることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載のインクタンク。
  6. 【請求項6】 インクを吸収保持可能なインク保持体を
    内部に備えたことを特徴とする請求項2から3のいずれ
    かに記載のインクタンク。
  7. 【請求項7】 前記気液分離手段と前記インク保持体と
    の間に空間を形成したことを特徴とする請求項1または
    6に記載のインクタンク。
  8. 【請求項8】 前記空間は、前記インクタンクの外方に
    開口する開口部分の開口面積と,前記インクタンクの内
    方に開口する開口部分の開口面積が異なることを特徴と
    する請求項7に記載のインクタンク。
  9. 【請求項9】 前記空間を形成する内壁面はテーパー面
    であることを特徴とする請求項8に記載のインクタン
    ク。
  10. 【請求項10】 前記空間を形成する内壁面は曲面であ
    ることを特徴とする請求項8に記載のインクタンク。
  11. 【請求項11】 前記気液分離手段は、前記空間を形成
    する内壁面に設けられていることを特徴とする請求項7
    から10のいずれかに記載のインクタンク。
  12. 【請求項12】 前記空間を形成する内壁面は表面処理
    が施されていることを特徴とする請求項7から11のい
    ずれかに記載のインクタンク。
  13. 【請求項13】 前記表面処理は撥水処理であることを
    特徴とする請求項12に記載のインクタンク。
  14. 【請求項14】削除
  15. 【請求項15】 前記供給口は、インクを吐出可能なイ
    ンクジェット記録ヘッドが接続可能であることを特徴と
    する請求項1から3のいずれかに記載のインクタンク。
  16. 【請求項16】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、特性が異なるものであることを特徴
    とする請求項3に記載のインクタンク。
  17. 【請求項17】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、形状が異なるものであることを特徴
    とする請求項3に記載のインクタンク。
  18. 【請求項18】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、前記複数のインクタンク毎に前記吸
    引口から内部に導入される負圧の程度を異ならせるもの
    であることを特徴とする請求項3に記載のインクタン
    ク。
  19. 【請求項19】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、気孔径が異なる多孔質体であること
    を特徴とする請求項3に記載のインクタンク。
  20. 【請求項20】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、厚みが異なる多孔質体であることを
    特徴とする請求項3に記載のインクタンク。
  21. 【請求項21】 前記複数のインクタンク毎における前
    記吸引口は異なる開口面積とされ、前記複数のインクタ
    ンク毎に前記吸引口から内部に導入される負圧の程度を
    異ならせることを特徴とする請求項3に記載のインクタ
    ンク。
  22. 【請求項22】 前記複数のインクタンク毎における前
    記吸引口は、開口面積が可変であることを特徴とする請
    求項3に記載のインクタンク。
  23. 【請求項23】 前記複数のインクタンクは、少なくと
    も2種類以上の異なるインクを収容するものであること
    を特徴とする請求項3に記載のインクタンク。
  24. 【請求項24】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、収容するインクの流動抵抗が大きい
    ほど、前記吸引口から内部に導入される負圧を大きくす
    るものであることを特徴とする請求項3に記載のインク
    タンク。
  25. 【請求項25】 前記複数のインクタンクは、インクの
    収容量が異なるものであることを特徴とする請求項3に
    記載のインクタンク。
  26. 【請求項26】 前記複数のインクタンク毎における前
    記気液分離手段は、インクの収容量が多いほど、前記吸
    引口から内部に導入される負圧を大きくするものである
    ことを特徴とする請求項3に記載のインクタンク。
  27. 【請求項27】 前記共通の吸引口に、吸引路に接続可
    能なジョイント部を設けたことを特徴とする請求項3に
    記載のインクタンク。
  28. 【請求項28】 請求項1から27のいずれかに記載の
    インクタンクと、前記インクタンク内のインクを導入し
    て吐出可能なインクジェット記録ヘッドとを備えたこと
    を特徴とするインクジェットカートリッジ。
  29. 【請求項29】 前記インクジェット記録ヘッドは、イ
    ンクの吐出エネルギーとして熱エネルギーを発生する電
    気熱変換体を有することを特徴とする請求項28に記載
    のインクジェットカートリッジ。
  30. 【請求項30】 請求項1から27のいずれかに記載の
    インクタンクの装填部、または請求項28もしくは29
    に記載のインクジェットカートリッジの装填部を備えた
    インクジェット記録装置において、 前記インクタンクもしくは前記インクジェットカートリ
    ッジのインクタンクに対してインクを供給するためのイ
    ンク供給機構を備えており、該インク供給機構は前記供
    給口から前記インクタンクの内部に、メインインクタン
    ク内に収容されているインクを導入可能なインク導入手
    段と、 前記吸引口から前記インクタンクの内部に、吸引ポンプ
    によって発生した負圧を導入可能な負圧導入手段と、 を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
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