JP2002200774A - 液体タンクならびにこれに関する液体補給装置およびその方法ならびにヘッドカートリッジ,画像形成装置 - Google Patents

液体タンクならびにこれに関する液体補給装置およびその方法ならびにヘッドカートリッジ,画像形成装置

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JP2002200774A
JP2002200774A JP2000403330A JP2000403330A JP2002200774A JP 2002200774 A JP2002200774 A JP 2002200774A JP 2000403330 A JP2000403330 A JP 2000403330A JP 2000403330 A JP2000403330 A JP 2000403330A JP 2002200774 A JP2002200774 A JP 2002200774A
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liquid
ink
negative pressure
tank
liquid tank
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Hideaki Okamoto
英明 岡本
Yushi Nezu
祐志 根津
Tetsuji Kurata
哲治 倉田
Yoji Ara
洋治 荒
Hideo Fukazawa
秀夫 深澤
Hiroyuki Inoue
博行 井上
Masaya Uetsuki
雅哉 植月
Koki Hayashi
弘毅 林
Noriyasu Asaki
則泰 朝木
Hirofumi Hirano
弘文 平野
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクタンクへのインクの補給を簡単な構成
によって確実に実施することが困難であり、プリンタの
小型軽量化および信頼性の向上を企図し得ない。 【解決手段】 本発明による貯溜インクタンク20は、
内部に負圧を導入するための吸引口53を有する吸引系
と、吸引口53から導入される負圧により内部にインク
を取り入れるためのインク取り入れ口20bと、吸引系
に設けられて気体のみを通す気体透過部材48と、大気
連通口104とを具え、インク取り入れ口20bから内
部にインクを導入する際に大気連通口104が塞がれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント媒体に画
像を形成するためのインクやプリント媒体に対するイン
クのプリント性を調整するための処理液を貯溜する液体
タンクならびにこの液体タンクに対する液体の補給装置
およびその方法、この液体タンクを組み込んだヘッドカ
ートリッジ,この液体タンクを用いる画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】紙などのプリント媒体に画像を形成する
画像形成装置として、プリント媒体の幅方向、すなわち
プリント媒体の搬送方向に対して交差する方向に走査す
るキャリッジを有し、インクやプリント媒体に対するイ
ンクのプリント性を調整するための処理液などの液体
(以下、これらを一括して便宜的にインクと記述する場
合がある)を吐出する液体吐出ヘッドと、この液体吐出
ヘッドに供給される液体を貯溜する液体タンクとをキャ
リッジに交換可能に搭載した、いわゆるシリアルスキャ
ン方式のインクジェットプリンタが知られている。この
シリアルスキャン方式のものは、液体吐出ヘッド(以
下、便宜的にプリントヘッドと記述する場合がある)と
液体タンクとが搭載されたキャリッジの走査と、プリン
ト媒体の搬送とを交互に繰り返すことによって、プリン
ト媒体に所望の画像が形成される。
【0003】このようなシリアルスキャン方式のもの
は、キャリッジの走査範囲を大きくするだけでA1版や
A0版などの大きな寸法のプリント媒体に画像を形成す
ることが可能である。しかしながら、このような大判の
プリント媒体に画像を形成する場合、インクや処理液を
多量に消費するためにキャリッジに搭載される液体タン
ク(以下、便宜的にインクタンクと記述する場合があ
る)の収容容積もこれに比例して大きくしなければなら
ず、その分、キャリッジ全体が大重量となり、それに比
例してキャリッジの移動時の慣性力も増大してしまう。
その慣性力に抗して、キャリッジを高速移動させるため
には、キャリッジの駆動モータとして、駆動電力の大き
い高出力のものを具えることが必要となり、プリント装
置全体の高価格化を招くという問題があった。また、キ
ャリッジ全体の大重量化に伴い、キャリッジが往復の主
走査の折り返し位置にて反転する場合、キャリッジの加
速度を慣性力に抗して「0」とするための力も大きくな
り、その力の反力によってプリント装置全体が大きく振
動するという問題がある。そのため、キャリッジの移動
速度の高速化を図ることが難しかった。
【0004】一方、キャリッジの軽量化を図るべく、イ
ンクタンクのインク収容量を少なくした場合には、イン
クタンクの交換頻度が高くなり、しかもプリント動作途
中においてインクタンクを交換しなければならなくなっ
てしまう。
【0005】このようなインクタンクの交換に関する問
題の解決策の1つとしては、特開平9−24698号公
報に記載の技術が提案されている。かかる従来技術にお
いては、プリントヘッドに密閉式の偏倚袋型インク容器
が接続され、必要に応じて、その偏倚袋型インク容器に
補助インク容器が接続されることによって、補助インク
容器から偏倚袋型インク容器にインクが補給される。偏
倚袋型インク容器はインクを収容する袋を具えており、
プリントヘッドの吐出口からのインクの漏れを抑える程
度の負圧下において、その袋内にインクを収容してい
る。その負圧力を用いて、補助インク容器から偏倚袋型
インク容器にインクが補給される。
【0006】この偏倚袋型インク容器における袋は、プ
リントヘッドのインクの吐出量に応じて、つまりインク
の使用量に応じて、その袋が潰れて容積が減少する。そ
の袋の容積が所定量以下にまで減少したときに、偏倚袋
型インク容器に設けられた液体供給口の栓を開いて、そ
の液体供給口と補助インク容器とを接続する。この結
果、偏倚袋型インク容器の袋内の負圧力によって、その
袋内に、補助インク容器からインクが補給される。そし
て、その袋内のインク収容量が最大となったときに、袋
内の負圧力が「0」となって、インクの補給が自動的に
停止する。したがって、この従来技術によれば、圧力セ
ンサや容量検出センサなどを用いた制御を必要とするこ
となく、負圧力を用いてインクの補給を自動的に停止す
ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、偏倚袋型イ
ンク容器における負圧力の上限は、プリントヘッドがイ
ンクを吐出するときのインク吐出力との兼ね合いによっ
て決定される。その負圧力が大き過ぎた場合には、その
負圧力のためにプリントヘッドのインク吐出力が減少し
て、インクが吐出できなくなってしまうからである。し
たがって、その負圧力は、プリントヘッドにおける最良
のインク吐出条件の範囲内において決定する必要があ
る。また、補助インク容器におけるインクの水頭位置
は、偏倚袋型インク容器におけるインクの水頭位置より
も下方に設定する必要がある。それらの水頭差が大き過
ぎた場合には、変異袋型インク容器における負圧力をプ
リントヘッドのインク吐出条件に応じて決定したとして
も、インクの補給ができなくなってしまう。
【0008】このため、この従来技術においては、偏倚
袋型インク容器に対する補助インク容器の鉛直方向の高
さ位置を設定するために、特別な装置が具えられてい
る。しかし、このような装置を具えることは、プリント
装置本体の大型化やコストアップを招くという問題を生
じる。また、インクの補給時に、補助インク容器と偏倚
袋型インク容器とを接続するインク流路中の一部から、
そのインク流路内に空気が侵入する事態が発生した場合
には、その空気が偏倚袋型インク容器の袋内に移動し
て、偏倚袋型インク容器のインク収容量が大幅に減少し
てしまう。さらに、その空気の侵入量が多い場合には、
偏倚袋型インク容器内の袋内が空気によって満たされ
て、再度のインク補給ができなくなるという問題があ
る。また、偏倚袋型インク容器は、袋を形成する伸縮性
の袋部材や、その袋部材を膨らませるためのばね部材な
どの可動部品を用いて構成されるため、その小型化に限
界があり、その構造の複雑化、大重量化、製造コストの
上昇を招くという問題もある。
【0009】
【発明の目的】本発明の目的は、液体タンクへの液体の
補給を簡単な構成によって確実に実施することができ、
プリント装置の小型軽量化および信頼性の向上を図るこ
とができる液体タンクならびにこれに関する液体補給装
置およびその方法ならびにヘッドカートリッジ,画像形
成装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
内部に負圧を導入するための負圧導入部と、この負圧導
入部から導入される負圧により内部に液体を取り入れる
ための液体取り入れ部と、この液体取り入れ部から液体
を導入する際に塞がれる大気連通部と、前記負圧導入部
に設けられて気体のみを通す気液分離手段とを具えたこ
とを特徴とする液体タンクにある。
【0011】本発明の第2の形態は、本発明の第1の形
態による液体タンクに液体を補給するための液体補給装
置であって、液体が貯溜される主液体タンクを有し、こ
の主液体タンクを液体取り入れ部に接続し得る液体導入
手段と、吸引手段を有し、この吸引手段を前記液体タン
クの負圧導入部に接続し得る負圧導入手段とを具えたこ
とを特徴とするものである。
【0012】本発明の第3の形態は、液体を外部に供給
するための液体供給口を有し、この液体供給口を介して
供給される液体を吐出するための吐出口を有する液体吐
出ヘッドが当該液体供給口に接続される本発明の第1の
形態による液体タンクに液体を補給するための液体補給
装置であって、液体が貯溜される主液体タンクを有し、
この主液体タンクを液体取り入れ部に接続し得る液体導
入手段と、吸引手段を有し、この吸引手段を前記液体タ
ンクの負圧導入部に接続し得る負圧導入手段と、前記吐
出口が開口する前記液体吐出ヘッドの吐出口面を覆い得
るキャップ部材とを具えたことを特徴とするものであ
る。
【0013】本発明の第4の形態は、本発明の第1の形
態による液体タンクに液体を補給する方法であって、気
液分離手段を通して負圧導入部から前記液体タンクの内
部に負圧を導入するステップと、前記液体タンクの内部
に負圧を導入することにより液体取り入れ部から前記液
体タンクの内部に液体を補給するステップと、前記気液
分離手段が液体と接触することによって前記負圧導入部
から前記液体タンクの内部への負圧の導入を止めるステ
ップとを具えたことを特徴とするものである。
【0014】本発明の第5の形態は、本発明の第1の形
態による液体タンクと、液体を吐出するための吐出口を
有し、前記液体タンクから液体が供給される液体吐出ヘ
ッドとを具えたことを特徴とするヘッドカートリッジに
ある。
【0015】本発明の第6の形態は、本発明の第1の形
態による液体タンクと、液体を吐出するための吐出口を
有し、前記液体タンクから液体が供給される液体吐出ヘ
ッドとを装着可能な装着部と、前記液体吐出ヘッドとプ
リント媒体とを相対移動させる移動手段とを具えたこと
を特徴とする画像形成装置にある。
【0016】また、本発明の第7の形態は、本発明の第
5の形態によるヘッドカートリッジを装着可能な装着部
と、前記ヘッドカートリッジとプリント媒体とを相対移
動させる移動手段とを具えたことを特徴とする画像形成
装置にある。
【0017】本発明の第8の形態は、本発明の第1の形
態による液体タンクと、液体を吐出するための吐出口を
有し、前記液体タンクから液体が供給される液体吐出ヘ
ッドとを装着可能な装着部と、前記ヘッドカートリッジ
とプリント媒体とを相対移動させる移動手段と、液体取
り入れ部から前記液体タンク内に液体を導入する際に前
記大気連通部を塞ぎ得る閉止手段とを具えたことを特徴
とする画像形成装置にある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態による液体タ
ンクにおいて、前記気液分離手段が四弗化エチレン樹脂
またはそれに類する多孔質材料からなる気体透過膜か、
あるいは磁器,陶器の素焼き,セラミックスまたはそれ
に類する多孔質材料からなる気体透過膜であってよい。
【0019】液体を外部に供給するための液体供給口を
さらに設けることも可能であり、この場合、液体取り入
れ部から取り入れた液体が液体吸収部材に吸収されつつ
気液分離手段に到達する前に、液体供給口に到達するこ
とが好ましく、液体取り入れ部と液体供給口との間の距
離は、液体取り入れ部と気液分離手段との間の距離より
も短いことが望ましい。
【0020】液体を吸収保持可能な液体吸収部材をさら
に設けることも可能であり、この場合、気液分離手段と
液体吸収部材との間に空間を形成してもよく、液体タン
クの外方側に開口する空間の開口部分の開口面積と、液
体タンクの内方側に開口する空間の開口部分の開口面積
とを異ならせることが好ましい。空間を形成する内壁面
は、テーパ面であってもよいし、曲面であってもよい。
気液分離手段が空間を形成する内壁面に臨んでいること
が有効であり、空間を形成する内壁面に表面処理層、特
に撥水処理層を形成することが好ましい。
【0021】複数の液体タンクを結合させて液体タンク
集合体を構成するようにしてもよく、この場合、複数の
液体タンクに共通の負圧導入部をさらに設け、この共通
の負圧導入部を個々の液体タンクの負圧導入部に連通さ
せるようにしてもよい。
【0022】個々の液体タンクにおける気液分離手段
は、特性が相互に異なるものであったり、形状が相互に
異なるものてあったり、負圧導入部から内部に導入され
る負圧の程度を相互に異ならせるものであってよい。こ
の場合、個々の液体タンクにおける気液分離手段は、気
体のみを通過させる気孔の径を相互に異ならせたり、厚
みを相互に異ならせたりするできる他、個々の液体タン
クにおける負圧導入部の開口面積を異ならせたりするこ
とが可能である。この場合、個々の液体タンクにおける
負圧導入部の開口面積が可変であってもよい。
【0023】複数の液体タンクが少なくとも2種類以上
の異なる液体を収容するものであってよく、この場合、
個々の液体タンクの気液分離手段は、これらに収容され
る液体の流動抵抗が大きいほど、これらの負圧導入部か
ら内部に導入される負圧を大きくするものであってよ
い。
【0024】複数の液体タンクの液体の収容量が相互に
異なるものであってよく、この場合、個々の液体タンク
の気液分離手段は、これらに収容される液体の量が多い
ほど、これらの負圧導入部から内部に導入される負圧を
大きくするものであってよい。
【0025】共通の負圧導入部が吸引手段に接続可能な
ジョイント部をさらに有してもよい。
【0026】本発明の第2の形態による液体補給装置に
おいて、液体導入手段が液体取り入れ部に対して接続お
よび接続解除可能なジョイント部を有し、負圧導入手段
が負圧導入部に対して接続および接続解除可能なジョイ
ント部を有するものであってよい。
【0027】本発明の第3の形態による液体補給装置に
おいて、キャップ部材が主液体タンク内の液体を液体タ
ンク内に補給する際に吐出口を密閉可能であってよい。
【0028】液体吐出ヘッド内の液体を吐出口から吸引
排除して液体の吐出状態を良好にするためのヘッド吐出
回復手段をさらに設け、キャップ部材がこのヘッド吐出
回復手段の一部を構成しているものであってよい。この
場合、吸引手段は、ヘッド吐出回復手段における負圧を
発生させる吸引手段の機能を兼ねることができる。
【0029】液体吐出ヘッド内の液体の有無を検出する
検出手段をさらに設けることが可能である。
【0030】本発明の第4の形態による液体補給方法に
おいて、液体タンクに液体を補給するに先立ち、液体吐
出ヘッド内の液体を吐出口から吸引排除して液体の吐出
状態を良好にするステップをさらに設けたり、液体タン
クに液体を補給した後、液体吐出ヘッド内の液体を吐出
口から吸引排除して液体タンク内の液体を気液分離手段
から離すステップをさらに設けたり、液体タンクに液体
を補給した後、液体吐出ヘッドの吐出口から画像の形成
に寄与しない液体を吐出させ、液体タンク内の液体を気
液分離手段から離すステップをさらに設けたりしてもよ
い。
【0031】複数の液体タンクに対し、個々の液体タン
クの気液分離手段を通して負圧導入部から液体タンク内
に負圧を導入することにより、複数の液体タンクに対し
て同時に液体を補給するようにしてもよい。
【0032】本発明の第5の形態によるヘッドカートリ
ッジにおいて、液体吐出ヘッドが吐出口から液体を吐出
するための吐出エネルギーとして熱エネルギーを発生す
る電気熱変換体をさらに有してもよい。
【0033】液体は、インクまたはプリント媒体に対す
るインクのプリント性を調整するための処理液であって
よい。
【0034】本発明の第6または第7の形態による画像
形成装置において、液体吐出ヘッドが吐出口から液体を
吐出するための吐出エネルギーとして熱エネルギーを発
生する電気熱変換体をさらに有してもよく、本発明の第
2または第3の形態による液体補給装置を具えたもので
あってよい。この場合、負圧導入部から液体タンク内に
負圧を導入すると共に液体吐出ヘッドの吐出口に外部か
ら負圧を与える負圧制御手段をさらに設けることも可能
であり、液体吐出ヘッドの吐出口に与えられる負圧が吐
出口から液体を吸引しない程度の大きさであってよい。
または、気液分離手段に液体が接触した場合、液体吐出
ヘッドの吐出口に与えられる負圧が吐出口から液体を吸
引しない程度の大きさであってもよく、逆に吐出口から
液体を吸引可能な大きさであってもよい。
【0035】本発明の第8の形態による画像形成装置に
おいて、液体が貯溜される主液体タンクと、この主液体
タンクを液体取り入れ部に接続し得るジョイント部とを
有する液体導入手段をさらに設け、閉止手段をジョイン
ト部に連結するようにしてもよい。
【0036】液体タンクが大気連通部を複数有したり、
大気連通部とインク取り入れ部との間にインク保持部を
さらに有してもよい。
【0037】インク取り入れ部近傍および液体導入手段
のジョイント部のそれぞれ液体が臨む面の少なくとも一
方には、撥水処理層を形成することが好ましい。
【0038】閉止手段は、液体取り入れ部から液体タン
ク内に液体を導入する場合を除き、大気連通部を介して
液体タンク内と大気とを連通させることが好ましく、液
体導入手段のジョイント部は、プリント媒体に画像を形
成する場合を除き、インク取り入れ部を閉止しているこ
とが好ましい。
【0039】
【実施例】本発明をインクジェットプリンタに応用した
実施例について、図1〜図50を参照しながら詳細に説
明するが、本発明はこのような実施例に限らず、これら
をさらに組み合わせたり、この明細書の特許請求の範囲
に記載された本発明の概念に包含されるべき他の技術に
も応用することができる。
【0040】(第1実施例)図1および図2は、本発明
の第1実施例に係るインクジェットプリンタの概略構造
を表す断面図であり、本実施例の画像形成装置は、液体
吐出ヘッドが主走査方向に移動するシリアルスキャン方
式としての適用例である。図1において、プリンタ本体
は、プリント媒体Sを給送する媒体給送部1と、プリン
ト動作をするプリント部2と、本発明による液体として
のインクを補給するインク補給部3と、キャップ部30
(図6参照)などから構成されている。
【0041】以下、これら媒体給送部1,プリント部
2,インク補給部3およびキャップ部30の構成を順に
説明する。
【0042】[媒体給送部1の構成]4は、プリンタ本
体の外側に具えられたカバー、5は、複数のプリント媒
体Sを積載する設置台である。プリント媒体Sは、カバ
ー4に設けられた挿入口4aに挿入され、排出口4bか
ら排出される。カバー4内に設けられた側板6の内側に
は、搭載台8,給送ローラ9およびガイド部材11が設
けられている。搭載台8は、プリント媒体Sを搭載する
手段を構成するものであり、ばね7によって上方の給送
ローラ9方向に付勢されている。給送ローラ9は、給送
手段を構成するものであり、搭載台8上における複数の
プリント媒体Sの最上位のものと当接する。ガイド部材
11は、分離手段10によって分離された一枚のプリン
ト媒体Sをプリント部2の方向に誘導する。
【0043】[プリント部2の構成]12は、ガイド部
材11の下流側を通過するプリント媒体Sを検出するた
めのフォトセンサである。13は、給送されたプリント
媒体Sを一定速度で搬送する一対の搬送ローラ、14
は、画像をプリントした後のプリント媒体Sを搬出する
一対の搬出ローラである。19はキャリッジであり、ガ
イド部材15,16によって図2中の矢印28,35の
主走査方向(プリント媒体Sの幅方向)に移動自在に案
内されている。キャリッジ19は、一対のプーリ17の
間に掛け渡されたベルト18を介し、キャリッジモータ
70から伝達される駆動力によって、主走査方向に移動
される。20は、キャリッジ19に交換可能に搭載され
る貯溜液体タンク、つまり貯溜インクタンクである。2
0aは、本発明の液体吐出ヘッドとしてのインクジェッ
トヘッド(以下、プリントヘッドと記述する)であり、
貯溜インクタンク20から供給されるインクを画像情報
に基づいて吐出する。本実施例の場合、貯溜インクタン
ク20とプリントヘッド20aとは、一体的に結合した
ヘッドカートリッジを構成している。これらインクタン
ク20とプリントヘッド20aとを個別に構成し、相互
に着脱可能に結合させるようにしてもよく、またキャリ
ッジ19に対して個別に装着可能としてもよい。
【0044】本実施例の貯溜インクタンク20は、図2
に示すように、収容されるインクの色毎に、黄色インク
用のインクタンク20Y,マゼンタ色インク用のインク
タンク20M,シアン色インク用のインクタンク20C
および黒色インク用のインクタンク20Bに分かれてい
る。それぞれのインクタンク20Y,20M,20C,
20B(いか、これらを一括して20と表記する場合が
ある)には、インクを取り入れるためのインク取り入れ
口20bが設けられている。本発明の液体取り入れ部と
してのインク取り入れ口20bは、ゴムなどの柔軟な弁
部材によって形成されている。
【0045】48は、インクタンク20にぞれぞれ設け
られる気体透過部材であり、インクは通さず、空気や水
蒸気などの気体のみ透過させる本発明の気液分離手段と
して機能する。この気体透過部材48は、例えば四弗化
エチレン樹脂またはそれに類する樹脂多孔質材料によっ
て形成される薄いフィルム状をなす。インクタンク20
内の空気の排出経路は、図6および図7に示すように、
それぞれの気体透過部材48および通気路49を経て共
通の通気路50,51,52から共通吸引口53に通じ
ている。インクタンク20内の空気は、後述するよう
に、共通吸引口53が開口する面53aに密接するキャ
ップ部材54から導管55を通し、本発明の吸引手段と
しての吸引ポンプ31により吸い出される。つまり、上
述した通気路49〜52および共通吸引口53などが本
発明の負圧導入部に相当する。
【0046】プリントヘッド20aは、インク色毎に独
立した複数のヘッド部からなり、それぞれのヘッド部に
は、対応するインクタンク20のインク供給口42に連
通する共通インク室43と、それぞれインク滴を吐出す
る複数の吐出口44とが設けられている。共通インク室
43と吐出口44とを連通するインク通路部分には、吐
出口44からインクを吐出するためのエネルギーを発生
する吐出エネルギー発生部が設けられている。
【0047】[インク補給部3の構成]21は、配管2
1aを介して補給液体タンク、すなわち補給インクタン
ク22に連通されるインク補給手段である。このインク
補給手段21は、貯溜インクタンク20のインク取り入
れ口20bと緊密に接続され、補給インクタンク22内
のインクを貯溜インクタンク20内に補給することがで
きる。
【0048】本実施例の補給インクタンク22は、図2
に示すように、収容するインクの色毎に、黄色インク用
のインクタンク22Y,マゼンタ色インク用のインクタ
ンク22M,シアン色インク用のインクタンク22Cお
よび黒色インク用のインクタンク22Bに分かれてい
る。それぞれのインクタンク22Y,22M,22C,
22B(以下、これらを一括して22と表記する場合が
ある)は、対応する配管21aを介してインクの色毎に
対応するインク補給手段21Y,21M,21C,21
Bに連結されている。
【0049】インク補給手段21は、図2に示すよう
に、移動台27に設けられている。移動台27は、ガイ
ド部材26に案内されて図2中の左右方向に移動可能で
ある。キャリッジ19が矢印28方向に移動し、貯溜イ
ンクタンク20Bの側面20B−1が移動台27の腕部
27aに突き当たることにより、移動台27はばね29
の力に抗してキャリッジ19と一体となって矢印28方
向に移動する。
【0050】また、キャリッジ19は、矢印28方向に
移動することによって、図5に示すようにガイド部材1
6を回転軸として矢印37方向に回動する。このキャリ
ッジ19の回動により、インク補給手段21と貯溜イン
クタンク20のインク取り入れ口20bとの接続または
接続解除がなされる。すなわち、キャリッジ19には、
図3に示すように、ガイド部材15に対してキャリッジ
19を支えるための一対のガイドローラ19bが取り付
けられている。キャリッジ19の矢印28方向の移動に
より、貯溜インクタンク20Bの側面20B−1が移動
台27の腕部27aに突き当たり、移動台27がキャリ
ッジ19と共に矢印28方向への移動を開始した後、一
対のガイドローラ19bがガイド部材15の傾斜部15
aから水平部15bに移動する。これにより、図5に示
すように、キャリッジ19がガイド部材16を回転軸と
して矢印37方向に回動し、インク補給手段21と貯溜
インクタンク20のインク取り入れ口20bとが連結状
態となる。
【0051】インク補給手段21には、図4および図5
に示すように、先端が閉じられた中空針21cが設けら
れており、この中空針21cの先端には、図5中の左右
方向に貫通する細孔21bが形成されている。中空針2
1cの外周部には、この中空針21cを軸として図5中
の上下方向に移動可能なピストン状をなす栓部材21e
が設けられている。栓部材21eは、ゴムなどの可撓性
材料によって形成されており、ばね21dにより下方に
付勢されている。
【0052】図4に示すように、インク補給手段21が
貯溜インクタンク20のインク取り入れ口20bに接続
される前は、中空針21cの細孔21bが栓部材21e
によって覆われて閉塞状態となっている。従って、この
状態においては中空針21cからインクが漏れ出ない状
態となっている。また、この場合にはゴムなどの可撓性
弁部材によって形成されているインクタンク20のイン
ク取り入れ口20bは、図4に示すように、その弁部材
の復元力によって閉じられた状態となっている。
【0053】一方、図5に示すように、インク補給手段
21が貯溜インクタンク20のインク取り入れ口20b
に接続された場合、インク取り入れ口20bの上面と栓
部材21cの下面とが密接する。さらに、栓部材21e
がばね21dの力に抗して上方に退避し、中空針21c
の細孔21bがインク取り入れ口20bの内部20cに
て開孔される。これにより、細孔21bから流出したイ
ンクは、流路38,39,40を経て貯溜インクタンク
20内のスポンジ状をなすインク保持体41に吸収され
る。このインク保持体41は、本発明の液体吸収部材と
して機能する。
【0054】[キャップ部30の構成]キャップ部30
は、プリントヘッド20aに密接して、共通インク室4
3や吐出口44内に溜まった空気や増粘インク、つまり
インクの吐出不良の原因となる異物を吸い出すためのも
のである。図5において、30aは、プリントヘッド2
0aの吐出口44が開口する吐出口面44aを覆うキャ
ップ部材である。54は、共通吸引口53が開口する吸
引口面53aに密接するキャップ部材である。これらキ
ャップ部材30a,54は、枠体45に保持されてい
る。枠体45は、4つのリンクアーム部材46によって
上下動可能に支持されている。47は、枠体45を上方
に付勢するばねである。キャップ部材30a,54のそ
れぞれには、導管30b,55が接続されている。導管
30b,55は、以下に説明するポンプ吸引路の切り換
え機構56に接続されている。
【0055】[ポンプ吸引路の切り換え機構56]枠体
45の一端には、キャリッジ19の定位置に設けられた
土手部19aの移動軌跡上に位置する突起部45aが設
けられている。キャリッジ19の移動位置において、土
手部19aが突起部45aに当たるときは、図3に示す
ように、枠体45がばね47に抗して枠体45が押し下
げられ、プリントヘッド20aの吐出口面44aおよび
共通吸引口53の吸引口面53aは、キャップ部材30
a,54に接触することなく、それらの上方を通過す
る。一方、土手部19aが突起部45aから離れたとき
は、図6に示すように、枠体45がばね47によって上
昇し、キャップ部材30aが吐出口面44aに密着する
と共にキャップ部材54が共通吸引口53の吸引口面5
3aに密着する。
【0056】導管30b,55が接続される切り換え機
構56は、図6に示すようにゴムなどからなる回転弁5
9を具えている。回転弁59は、90度づつの回動位置
に応じ、その導通路59aを介して導管30b,55を
選択的に吸引ポンプ31のポンプ吸引口31aに接続す
る。回転弁59は、図3に示した回転軸56aに固定さ
れている。回転軸56aには、ラチェット歯車56bが
一体的に設けられていると共にアーム部材56cの基端
が回転自在に軸支されている。アーム部材56cには、
ラチェット歯車56bに対して一方向においてのみ噛み
合うラチェット爪56dが回転可能に軸支されている。
56eは、アーム部材56cを図3中の時計回りに付勢
するばね、56fは、ラチェット歯車56bに180度
の角度差をもって設けられた2つの位置指示部材であ
る。位置指示部材56fを検出するための一対の位置検
出器57a,57bは、90度の角度差をもって所定位
置に設けられている。これら位置検出器57a,57b
としては、マイクロスイッチやフォトセンサなどが用い
られる。
【0057】アーム部材56cの先端は、連結軸36を
介して切り換えレバー34(図2)の孔部34bに連結
されている。切り換えレバー34の基端は、軸34aを
中心として回転可能に軸支されている。キャリッジ19
が矢印35方向に移動して切り換えレバー34の先端に
当接し、さらにキャリッジ19が矢印35方向に移動し
た場合、切り換えレバー34が図2中の二点鎖線に示す
ように矢印35方向に回動する。この切り換えレバー3
4の矢印35方向の回動に連動し、アーム部材46cが
ばね56eに抗して図3中の反時計回りに90度回転す
る。この場合、ラチェット爪56dがラチェット歯車5
6dに噛み合うため、ラチェット歯車56dは、回転軸
56aおよび回転弁59と共に反時計回りに90度回動
する。その後、キャリッジ19が切り換えレバー34の
先端から矢印28方向に離れた場合、ばね56eの力に
よって切り換えレバー34およびアーム部材46cが時
計回りに回動し、元の位置に復帰する。この場合、ラチ
ェット爪56dがラチェット歯車56dと噛み合わない
ため、ラチェット歯車56dは回転しない。
【0058】このように、キャリッジ19によって切り
換えレバー34が矢印35方向に回動する毎に、回転弁
59が反時計回りに90度ずつ回動し、ポンプ吸引路が
切り換えられる。ポンプ吸引路の切り換え状態は、位置
検出器57a,57bによって検出される。図6は、位
置検出器57aが位置指示部材56fを検出した場合の
切り換え状態であり、この時、共通吸引口53は、キャ
ップ部材54,導管55,導通路59aおよびポンプ吸
引口31aを介してポンプ31に接続する。図8は、位
置検出器57bが位置指示部材56fを検出した場合の
切り換え状態を示し、この状態において、プリントヘッ
ド20aの吐出口44は、キャップ部材30a,導管3
0b,導通路59aおよびポンプ吸引口31aを介して
ポンプ31に連通する。後述する制御手段25(図1参
照)は、位置検出器57a,57bの検出信号に基づい
てポンプ吸引路の切り換え状態を検出し、これから実行
しようとする動作に対し、このポンプ吸引路の切り換え
状態が合わない場合にはキャリッジ19を矢印35方向
に移動させ、切り換えレバー34を矢印35R方向に回
動させる。これにより、動作目的に合うようにポンプ吸
引路が切り換えられる。
【0059】図1において、24は、カバー4の内側に
配置された電気配線基板であり、カバー4の穴から上方
に突出する複数のスイッチボタン23が設けられてい
る。25は制御手段であり、カバー4の内側に配置され
た制御用電気配線基板に、マイクロコンピュータやメモ
リなどが搭載されている。この制御手段25は、ホスト
コンピュータと通信をしながら本プリンタを制御する。
【0060】[吸引ポンプ31]図6に示すように、ポ
ンプ吸引口31aと排出口31bとが形成されたシリン
ダ部材31c内には、シール部材31dを介してピスト
ン部材31eが往復動可能に設けられている。ピストン
部材31eに設けられた細孔31fには、流体の流れを
図6中、左方の一方向のみに制限するリード弁31gが
設けられている。31hは、ピストン部材31eを駆動
するピストン軸、31iは、ピストン部材31eを図6
中の右方に付勢するばね部材である。このような吸引ポ
ンプ31によって吸引されたインクや空気は、排出口3
1bから排出管31jを介して廃液容器33内のスポン
ジ状をなすインク吸収体33aに向かって排出される。
【0061】ピストン軸31hは、後述するカム歯車3
2のカム部32aの回動に従動し、図6中の左右方向に
往復移動する。このピストン軸31hと共にピストン部
材31eが左右に往復移動することにより、ポンプ吸引
口31aからインクや空気を吸引し、それを排出口31
bから排出する。
【0062】搬送ローラ13の軸13aには、図4に示
すように、一方向クラッチ13bを介して歯車58が取
り付けられており、この歯車58は駆動モータ60によ
り駆動される。駆動モータ60が反時計方向に回転する
ことにより、搬送ローラ13の軸13aが回転され、駆
動モータ60の時計方向の回転により、カム歯車32が
回転する。カム歯車32のカム部32aには、ばね部材
31iの力によってピストン軸31hが押し当てられて
おり、カム歯車32の回動に応じてピストン軸31hと
の当接位置を変化させるカム部32aによって、ピスト
ン軸31hが左右に変位する。ピストン部材31eは、
このピストン軸31hと共に左右に往復移動する。
【0063】ピストン部材31eが左方に移動した場
合、左方の圧力室31k内に発生する圧力によってリー
ド弁31gが閉じられ、その圧力室31k内のインクや
空気が排出口31bから廃液容器33内に排出される。
また、この場合には右方の圧力室31mの容積が増大
し、その圧力室31m内に負圧が発生する。この負圧に
よって、ポンプ吸引口31aからインクや空気が吸引さ
れる。一方、ピストン部材31eが右方に移動した場合
には、右方の圧力室31m内のインクや空気が細孔31
fを通って左方の圧力室31k内に移動する。
【0064】次に、上述した各部の動作について説明す
る。
【0065】[プリント動作]まず、ホストコンピュー
タがプリント部2に送る画像データを展開する。制御手
段25は、画像データに基づいてキャリッジ19の主走
査方向の移動,搬送ローラ13および搬出ローラ14に
よるプリント媒体Sの副走査方向の搬送およびプリント
ヘッド20aを制御する。プリントヘッド20aは、画
像の階調処理(色ドットの重ね方)に基づいて制御され
る吐出口44から各色のインク滴を吐出し、プリント媒
体S上にカラー画像を形成する。
【0066】フォトセンサ12がプリント媒体Sの後端
を検出した場合、その後端部に対するプリントが終了し
た後に、搬出ローラ14がプリント済みのプリント媒体
Sを排出口4bから排出する。
【0067】[ヘッド吐出回復動作]プリンタの電源投
入時および電源投入後に所定時間以上プリント動作が中
断した場合、制御手段25は、プリントヘッド20aの
吐出口44内に生ずる増粘インクや気泡を除去するため
のヘッド吐出回復動作を自動的に開始させる。また、プ
リントされた画像に色むらや色のかすれなどが確認され
た場合には、必要に応じてオペレータによりスイッチボ
タン23(図1参照)が押され、これによって制御手段
25は同様なヘッド吐出回復動作を開始させる。
【0068】このヘッド吐出回復動作に際し、制御手段
25は、まず、吸引路切り換え機構56における位置検
出器57bが位置指示部材56fを検出している状態に
あるか否かを確認する。位置指示部材56fが位置検出
器57aによって検出されている場合、キャリッジ19
を左方の矢印35方向に移動させ、切り換えレバー34
を矢印35R方向に回動させる。これにより、位置検出
器57bが位置指示部材56fを検出する状態、つまり
図8に示すような吸引路切り換え状態となる。制御手段
25は、位置検出器57bが位置指示部材56fを検出
している状態にあることを確認した後、図5,図7およ
び図8に示すように、プリントヘッド20aとキャップ
部材30aとが当接し、且つ共通吸引口53とキャップ
部材54とが当接するように、キャリッジ19を移動さ
せる。その後、制御手段25は、駆動モータ60(図4
参照)を時計方向に回転させることにより、歯車58を
介してカム歯車32を回転させる。これにより、吸引ポ
ンプ31がプリントヘッド20aの吐出口44内の増粘
インクや空気を吸引し、これらを廃液容器33内に排出
する。
【0069】吸引ポンプ31のピストン部材31eは、
カム歯車32が1回転することによって1サイクルの吸
引および排出動作を行う。カム歯車32の回転数は、プ
リントヘッド20aの吐出不良の回復に必要な負圧の大
きさに応じて決定される。
【0070】[インクの補給動作]制御手段25は、プ
リントヘッド20aから吐出されたインク滴の数を各イ
ンク色毎にカウントする。その各インク色毎のカウント
値の少なくとも1つが所定数に達した場合、プリント動
作中のプリント媒体Sに対するプリントが完了してプリ
ント済みのプリント媒体Sが排出された時点で、制御手
段25が補給インクタンク22(図1参照)から貯溜イ
ンクタンク20へのインクの補給動作を開始させる。
【0071】このインクの補給動作に際し、制御手段2
5は、まず、吸引路切り換え機構56における位置検出
器57aが位置指示部材56fを検出している状態にあ
るか否かを確認する。位置指示部材56fが位置検出器
57bによって検出されている場合、キャリッジ19を
左方の矢印35方向に移動させ、切り換えレバー34を
矢印35R方向に回動させる。これにより、位置検出器
57aが位置指示部材56fを検出する状態、つまり図
6に示すような吸引路切り換え状態となる。制御手段2
5は、位置検出器57aが位置指示部材56fを検出し
ている状態にあることを確認した後、図5,図6および
図7に示すように、プリントヘッド20aとキャップ部
材30aとが当接し、且つ共通吸引口53とキャップ部
材54とが当接するように、キャリッジ19を移動させ
る。その後、制御手段25は、駆動モータ60(図4参
照)を時計方向に回転させることにより、歯車58を介
してカム歯車32を回転する。これにより、吸引ポンプ
31は、貯溜インクタンク20内の空気を気体透過部材
48を介して吸引し、その空気を廃液容器33内に排出
する。
【0072】吸引ポンプ31による貯溜インクタンク2
0内の空気の吸引動作に伴い、貯溜インクタンク20内
が負圧となる。この場合、インク補給手段21は、図7
に示すように、貯溜インクタンク20と補給インクタン
ク22(図1参照)とを接続している。このため、貯溜
インクタンク20内の負圧によって、補給インクタンク
22内のインクが貯溜インクタンク20の内部41aに
吸引される。貯溜インクタンク20の内部41aに流入
したインクは、連続気泡構造を持つインク保持体41に
浸透し、その浸透が進むにつれてインクの液面41bが
上昇する。インクの液面41bの上昇速度は,吸引ポン
プ31の吸引力に依存するため、カム歯車32の回転量
に応じて適正な速度に設定される。インクの液面41b
が気体透過部材48に達した場合、気体透過部材48が
インクなどの液体を通さないため、インクの補給が自動
的に停止する。
【0073】各インク毎の貯溜インクタンク20は、対
応する補給インクタンク22内から同時にインクが補給
される。そして、インクの液面41bが気体透過部材4
8に達した貯溜インクタンク20の順に、インクの補給
が自動的に順次停止する。
【0074】このように、複数の貯溜インクタンク20
内の空気を1つのキャップ部材54を介して吸引し、こ
れら貯溜インクタンク20に同時にインクを補給するこ
とができる。そのため、貯溜インクタンク20毎に、吸
引口やキャップ部材を設ける必要がなく、キャリッジ1
9側におけるキャップ部30の構成部分の小型軽量化を
図ることができる。また、貯溜インクタンク20内を負
圧にする吸引手段の高い信頼性を確保することもでき
る。
【0075】また、インクの補給動作時は、図7に示す
ように貯溜インクタンク20が傾斜するため、その内部
41aのインク保持体41には、インクが吸収されない
部分41cが生ずる。インクの補給動作後に、貯溜イン
クタンク20が図4に示すように水平状態に戻った場
合、その部分41cにもインクが浸透するため、気体透
過部材48の表面に接触していた図7中の液面41b
は、図4のように気体透過部材48の表面から離れて下
方に移動する。気体透過部材48の特性として、これが
常時インクなどの液体に触れていると、その機能が低下
して液体分子を透過させるおそれがある場合、このよう
にインクの補給動作中以外の時に気体透過部材48の表
面からインクを離すことが有効である。
【0076】本実施例における吸引ポンプ31は、プリ
ントヘッド20aの回復動作のためにインクを吸引排除
する吸引手段としての機能と、インクの補給動作のため
に貯溜インクタンク20内の空気を吸引する吸引手段と
しての機能を兼ねている。従って、これらの機能のため
に複数の吸引ポンプを設ける場合と比較すると、大幅な
構成の簡素化および装置全体の低価格化を図ることがで
きる。また、インクの補給動作時に貯溜インクタンク2
0内にかける負圧は、吐出口44が開放状態にある場
合、吐出口44内のインクを貯溜インクタンク20内に
引き込まない程度の大きさに設定することが望ましい。
あるいは、インクの補給動作時に吐出口44をキャップ
部材30aによって密閉するようにしてもよい。
【0077】また、仮に、貯溜インクタンク20と補給
インクタンク22との間のインク流路中の一部から、空
気が入り込んだ場合には、この空気を気体透過部材48
を通して排出し、再度のインク補給が可能である。ま
た、貯溜インクタンク20内の負圧によってインクを吸
引補給するため、貯溜インクタンク20と補給インクタ
ンク22との間にインク水頭差があってもインクを補給
することができる。
【0078】ちなみに、気体透過部材48を用いること
なくインクを吸引補給した場合、吐出口44などから空
気が貯溜インクタンク20内に侵入すると、インクの補
給動作の後に改めて吐出口44からインクを吸引し、侵
入した空気の排出と、吐出口44における正常なインク
のメニスカスの形成を行う必要が生ずる。従って、その
分だけ余分に時間がかかると共にインクを無駄に廃棄し
てしまうこととなる。インクの補給動作時に、吐出口4
4をキャップ部材30aによって密閉したとしても、こ
のキャップ部材30a内に空間が存在している場合に
は、その空間内の空気が吐出口44から貯溜インクタン
ク20内に侵入してしまい、同様の不具合が発生する。
【0079】(第2実施例)上述した第1の実施例にお
いて、インクの補給動作と同時に、吐出口44のキャッ
プ部材30aに対してもプリントヘッド20aの回復動
作時と同様な負圧をかけてもよい。
【0080】この場合、インクの補給動作のための負圧
は、吐出口44にかける負圧よりも小さく設定する。こ
れにより、インクの補給動作期間中に、吐出口44に対
してインクを吸引排出させない程度の負圧がかかり、吐
出口44が開放状態にある場合でも、吐出口44内のイ
ンクの貯溜インクタンク20内への引き込み,メニスカ
スの破壊および空気の侵入を防止することができる。
【0081】また、貯溜インクタンク20内のインクが
気体透過部材48の表面全域に接触し、インクの補給が
自動的に停止した時点、つまりインクの補給動作時に貯
溜インクタンク20内の空気の吸引が完了した時点にお
いて、この空気の吸引経路中の負圧が急激に上昇し、空
気の吸引経路に連通する吐出口44のキャップ部材30
a内の負圧も急上昇する。この状態におけるキャップ部
材30a内の負圧レベルは、吐出口44からインクを吸
引排出させない程度の大きさに制限する。このように、
キャップ部材30a内の負圧を設定しておくことによ
り、貯溜インクタンク20内の空気の吸引完了時点にお
いて、吐出口44からインクを無駄に吸引することがな
い。従って、インクの補給動作時における吐出口44か
らの空気の侵入を防止しつつ、吐出口44から無駄なイ
ンク吸引をせずに、プリンタのランニングコストを下げ
ることができる。
【0082】また、インクの補給動作時に貯溜インクタ
ンク20内からの空気の吸引が完了した時点において、
吐出口44のキャップ部材30a内の負圧が急上昇する
場合、その負圧レベルは、吐出口44からインクを吸引
排出可能な大きさに設定してもよい。この場合には、イ
ンクの補給動作直後、つまり貯溜インクタンク20内に
インクが充填されていることが確実な時点において、吐
出口44からインクを吸引排出させる回復処理を自動的
に実施することができる。
【0083】(第3実施例)図9〜図17に示す本発明
の第3実施例の場合、図9および図10に示すように、
貯溜インクタンク20の側面には、共通吸引口53とイ
ンク取り入れ口20bとが形成されている。貯溜インク
タンク20の本体上面の溝と、この本体上面に結合され
るカバー部材100とによって、各インクタンク20と
共通吸引口53との間における空気の排出経路が形成さ
れる。各インクタンク20には、前述した第1の実施例
と同様に気体透過部材48が設けられている。貯溜タン
ク20には、前述した第1の実施例と同様なプリントヘ
ッド20aが連結される。図11は、黒色インク用のイ
ンクタンク20Bを他のインクタンク20Y,20M,
20Cよりも大容量とした場合の構成例である。この構
成例においては、インクタンク20Bに備わる気体透過
部材48が他のものよりも大きく設定されており、その
比較的大形状の気体透過部材48を介してインクタンク
20B内の空気が円滑に吸引されることにより、他のカ
ラーインクよりも黒色インクの補給が促進されるように
なっている。
【0084】図10において、101Y,101M,1
01C,101Bは、インクタンク20のそれぞれのイ
ンク取り入れ口20bに接続可能な供給ジョイント部で
あり、前述した実施例のインク補給手段21Y,21
M,21C,21Bと同様に配管21aに接続されてい
る。102は、共通吸引口53に接続可能な吸引ジョイ
ント部であり、前述した実施例のキャップ部材54と同
様に導管55に接続されている。
【0085】図12は、キャリッジ109側の貯溜イン
クタンク20と、プリンタ本体側のジョイント部101
Y、101M、101C,101B(以下、これらを一
括して101と表記する場合がある),102との位置
関係を表す概念図である。インク取り入れ口20bおよ
び共通吸引口53は、キャリッジ19の矢印28方向の
移動によって対応するジョイント部101,102と接
続されるようになっている。図12において、供給ジョ
イント部101と補給インクタンク22との間のインク
供給系および吸引ジョイント部102と吸引ポンプ31
との間の吸引系の構成は、簡略化して描かれている。1
03は、インク供給口42に設けられたフィルタであ
る。なお、これ以外の先の実施例と同一機能の要素に
は、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
する。
【0086】図13〜図17は、インクの補給動作の手
順を表す作業工程図である。
【0087】インクの補給に際しては、まず、キャリッ
ジ19が矢印28方向に移動することによって、図13
に示すように、インク取り入れ口20bおよび共通吸引
口53が対応するジョイント部101,102に接続さ
れる。その後、吸引ポンプ31の吸引動作により、貯溜
インクタンク20内の空気が気体透過部材48を通して
吸引され、貯溜インクタンク20内が負圧となる。貯溜
インクタンク20内の負圧により、図14,図15に示
すように、補給インクタンク22内のインクが貯溜イン
クタンク20の内部41aに吸引される。そして、図1
6に示すように、貯溜インクタンク20内のインクの液
面41bが気体透過部材48に達した時点で、気体透過
部材48がインクなどの液体を通さないため、インクの
補給が自動的に停止する。その後、図17に示すよう
に、キャリッジ19の矢印35方向の移動によって、イ
ンク取り入れ口20bと共通吸引口53とが対応するジ
ョイント部101,102から離脱し、一連の補給動作
を完了する。
【0088】(第4実施例)本実施例の場合、図18お
よび図19に示すように、貯溜インクタンク20の本体
上面の溝と、この本体上面に結合されるカバー部材10
0とによって、各貯溜インクタンク20と共通吸引口5
3および大気連通口104との間の空気の排出経路が形
成される。本実施例における大気連通口104は比較的
小径であるが、インク取り入れ口20b周辺に付着する
インクで大気連通口104が塞がれるのを防止するた
め、この連通路自体の断面積を変えずに開口端部のみ大
径にしても良い。各貯溜インクタンク20には、前述し
た実施例と同様な気体透過部材48が設けられている。
貯溜インクタンク20には、前述した実施例と同様なプ
リントヘッド20aが連結される。
【0089】図19において、101は、各インクタン
ク20のインク取入れ口20bに接続可能な供給ジョイ
ント部であり、前述した実施例のインク補給手段21
Y,21M,21C,21Bと同様に配管21aが接続
されている。102は、共通吸引口53に接続可能な吸
引ジョイント部であり、前述した実施例のキャップ部材
54と同様に導管55に連結されている。
【0090】本実施例におけるプリント作業中のインク
タンクの状態を図20に示す。すなわち、20は、イン
クを収容可能な貯溜インクタンク、20aは、貯溜イン
クタンク20から供給されるインクを図示しない吐出口
から吐出可能なプリントヘッドであり、これらは一対の
ガイド部材26に沿って主走査方向(矢印28,35参
照)に走査する。貯溜インクタンク20には、インク取
り入れ口20b,共通吸引口53,大気連通口104お
よびプリントヘッド20aとのインク供給口(図示せ
ず)が形成されている。また、貯溜インクタンク20の
内部41aには、インクを吸収保持するためのインク保
持体41が収容され、その上面には、インクは通さず
に、気体のみ透過させる気体透過部材48が取り付けら
れている。この気体透過部材48は、例えば四弗化エチ
レン樹脂またはそれに類する樹脂多孔質材料によって形
成された薄いフィルム状をなすものである。
【0091】21aおよび55は、プリンタ本体側に設
けられた中空の突出部材、すなわち上述した実施例にお
ける配管および導管であり、その外周部には、ばね10
7,108によって左方に付勢されるジョイント部10
1,102が摺動可能に嵌合されている。配管21aお
よび導管55には、ジョイント部101,102によっ
て開閉される連通孔21f,55aが形成されている。
配管21aおよび導管55の先端は閉塞されており、そ
の基端側は、図示しない補給インクタンクに連結されて
いる。109,110は、プリンタ本体側に上下動可能
に設けられたキャップ部材であり、回復処理用キャップ
部材110は、回復処理用吸引ポンプ111を介して図
示しない廃液容器に連結されている。112は、プリン
トヘッド20aによる画像のプリント位置にプリント媒
体をガイドするためのプラテンである。
【0092】なお、図20においてインク取入れ口20
bが開口する開口面20dおよび供給ジョイント部10
1の密閉面101aに撥水処理層を形成することも有効
である。このような撥水処理層を形成することにより、
インクが開口面20dや密閉面101aに残留しにくく
なり、大気連通口104がインクで塞がってしまうのを
防ぐことができる。
【0093】プリント媒体は、図示しない搬送機構によ
って、主走査方向と交差する副走査方向とに交互に間欠
的に搬送される。インクを吐出しながらのプリントヘッ
ド20aの主走査と、プリント媒体の副走査方向の搬送
動作とを交互に繰り返すことにより、プリント媒体上に
順次画像が形成される。
【0094】プリントヘッド20aがそのホームポジシ
ョンに移動した状態を図21に示す。キャップ部材10
9,110が上昇し、回復処理用キャップ部材110に
よってプリントヘッド20aの吐出口面44aがキャッ
プされる。この場合、供給ジョイント部101は配管2
1aの連通孔21fを閉じたたままインク取り入れ口2
0bを閉じる。同時に、供給ジョイント部101は大気
連通口104を閉じない位置にあるため、この状態で周
囲温度の変化による貯溜インクタンク20内の圧力変動
に応じて貯溜インクタンク20の内部と外部との間で空
気を導入および排出することが可能である。吸引ジョイ
ント部102は、導管55の連通孔55aを閉じたまま
共通吸引口53を閉じる。ホームポジションにおけるプ
リントヘッド20aに対しては、画像のプリントに寄与
しないインクを排出させるヘッド吐出回復処理(以下、
単に回復処理と略称する)によって、インクの吐出状態
を良好に保つことができる。この回復処理としては、回
復処理用吸引ポンプ111によって発生させた負圧を回
復処理用キャップ部材110内に導入し、プリントヘッ
ド20aの図示しない吐出口からインクを強制的に吸引
排出させる処理、および吐出口から回復処理用キャップ
部材110内に向けてインクを吐出させる処理が含まれ
る。
【0095】プリンタ本体の電源をオフにした場合の状
態を図22に示す。また、貯溜インクタンク20にイン
クを補給している状態を図23に示す。
【0096】インクの補給を行う場合、図22に示すよ
うに、プリントヘッド20aがホームポジションからさ
らに矢印28方向のインク補給位置に移動する。このよ
うに、プリントヘッド20aがインク補給位置に移動し
た場合、キャップ部材109,110が上昇して補給用
キャップ部材109によりプリントヘッド20aの吐出
口面44aが覆われる。この補給用キャップ部材109
は、プリントヘッド20aの図示しない吐出口を密閉す
る。この場合、供給ジョイント部101はインク取り入
れ口20bを閉じたまま、配管21aとの相対移動によ
って連通孔21fを開く。この連通孔21fは、貯溜イ
ンクタンク20内にて開口することにより、貯溜インク
タンク20と補給インクタンクとの間にインク供給路を
形成する。供給ジョイント部101は大気連通口104
を閉じているため、インクが貯溜インクタンク20から
大気連通口104に流れ込むことはない。
【0097】吸引ジョイント部102は、導管55との
相対移動によって連通孔55aを開く。この連通孔55
aは、共通吸引口53と補給用吸引ポンプ113との間
に吸引経路を形成する。気体透過部材48は、この吸引
経路中に組み込まれる。
【0098】インクの補給に際しては、補給用吸引ポン
プ113によって、貯溜インクタンク20内の空気を気
体透過部材48を介して吸引し、この空気を図示しない
廃液容器内に排出する。これにより、貯溜インクタンク
20内が負圧となり、この負圧によって補給インクタン
ク内のインクが貯溜インクタンク20内に吸引される。
貯溜インクタンク20内に流入したインクは、インク保
持体41に浸透し、その浸透が進むに連れてインクの液
面が上昇する。インクの液面の上昇速度は,補給用吸引
ポンプ113の吸引力に依存するため、その作動量に応
じて適正な速度に設定される。インクの液面が気体透過
部材48に達すると、気体透過部材48はインク、つま
り液体分子を通さないため、インクの補給が自動的に停
止する。
【0099】このようなインクの吸引動作の終了後は、
プリントヘッド20aをホームポジションまたはプリン
ト動作位置に移動させることにより、プリンタは図21
または図20に示す状態に復帰する。
【0100】ところで、図10に示した第1実施例にお
いては、インクを貯溜インクタンク20に補給する場
合、供給ジョイント部101がインク取り入れ口20b
に連結されると共に吸引ジョイント部102が共通吸引
口53に連結され、貯溜インクタンク20内を密閉系に
する。そして、インクの補給が終了すると、図17に示
すようにキャリッジ19の矢印35方向の移動によって
インク取り入れ口20bおよび共通吸引口53が対応す
るジョイント部101,102から離脱するか、あるい
は図16に示す状態からインク取り入れ口20bおよび
共通吸引口53の密閉状態を維持したままキャリッジ1
9を移動して、待機状態またはプリンタ本体の電源オフ
状態に移行する。
【0101】しかしながら、インク取り入れ口20bお
よび共通吸引口53が対応するジョイント部101,1
02から離脱した状態では、インク取り入れ口20bも
長期間に亙って大気開放状態になってインクの蒸発やそ
れに伴うインクの増粘が発生するおそれがある。また、
インク取り入れ口20bおよび共通吸引口53の密閉状
態を維持した状態では、図示しない大気連通口が供給ジ
ョイント部101によって塞がれたままとなり、周囲の
温度変化や気圧変動に伴う貯溜インクタンク20内の圧
力変化を調整するという本来の機能を発揮させることが
できなくなるおそれがある。
【0102】この点に関し、第3実施例ではインクの補
給時に供給ジョイント部101によって大気連通口10
4を塞ぐようにしたので、大気連通口104を開閉する
ための特別な部品が不要であり、製造コストの増大を防
止することができる上に装置の小型化を企図することが
可能である。また、待機状態および電源オフの状態で
は、大気連通口104のみ開放しているため、インクの
蒸発および増粘を最小限に抑えることができる。
【0103】図23,図24は、貯溜インクタンク20
の他の実施例における概略構造をそれぞれ表す斜視図で
あり、図18に示したカバー部材100およびプリント
ヘッド20aを省略して描いている。
【0104】図23に示した実施例では、各色の貯溜イ
ンクタンク20にそれぞれ3ヵ所ずつ、大気連通口10
4を形成している。これにより、インク取り入れ口20
b周辺に付着したインクが大気連通口104付近に広が
ったとしても、少なくともこれらのうちの1つが塞がら
ずに残っていさえすれば、大気連通口104の機能を果
たすことができる。本実施例では、貯溜インクタンク2
0の内部に3本独立した大気連通路104aを形成して
いるが、1つの大気連通路104aを途中で複数本に分
岐させても良い。
【0105】図24は、インク取入れ口20bの周囲に
インク保持部106を形成した実施例を示す。このイン
ク保持部106は、インク取り入れ口20bと同心円状
をなす溝であり、インク補給の繰り返しによって供給ジ
ョイント部101の密閉面101aに付着したインクを
インク保持部106を形成する溝の端縁で掻き落とし、
このインク保持部106内に保持するというものであ
る。これによって、インクが大気連通口104の方に拡
散するのを防ぎ、大気連通口104がインクで塞がるの
を防止することができる。
【0106】なお、これ以外の上述した各実施例と同一
機能の要素には、これと同一符号を記すに止め、重複す
る説明は省略する。
【0107】(第5実施例)貯溜インクタンク20のそ
れぞれに設けられる気体透過部材48は、インクの特性
やインクの収容量に応じて特性や形状を異ならせてもよ
い。
【0108】例えば、気体透過部材48が設けられる貯
溜インクタンク20のインク収容量や収容インクの種類
に応じ、貯溜インクタンク20内の生じる負圧の程度を
異ならせるように、気体透過部材48として特性や形状
が異なる多孔質体を設けることができる。具体的には、
気体透過部材48を気孔径や厚みが異なる多孔質体とし
たり、気体透過部材48が備わる通気路49の開口面積
を異ならせて、その開口面積に応じて気体透過部材48
の大きさを異ならせることができる。このように貯溜イ
ンクタンク20内の負圧値を異ならせることによって、
それぞれの貯溜インクタンク20に対するインクの補給
速度を調整することができる。流動抵抗が大きい高粘度
のインクを収容したり、インクの収容量が多い貯溜イン
クタンク20の場合には、貯溜インクタンク20内の負
圧値を大きく設定すべく、気体透過部材48を選定する
ことにより、複数の貯溜インクタンク20に対して効率
よくインクを補給することができる。
【0109】このように、気体透過部材48の気孔径,
厚み,通気路49の開口面積などをパラメータとして、
気体透過部材48の特性を最適に設定することができ
る。また、気体透過部材48そのものの物性、例えば通
気度などを異ならせてもよい。
【0110】(第6実施例)図25〜図31は、本発明
の第6実施例を示すが、先の実施例と同一機能の要素に
はこれと同一記号を記すに止め、重複する説明は省略す
るものとする。すなわち、本実施例はプリントヘッド2
0aの吐出口44にインクのメニスカスを確実に形成さ
せた後、インクの補給を開始するようにしたものであ
る。吐出口44にインクのメニスカスが形成されていな
いまま、上述した実施例のように、貯溜インクタンク2
0内を負圧にしてインクの補給動作を行った場合には、
吐出口44から空気が貯溜インクタンク20内に引き込
まれるおそれがある。
【0111】本実施例は、貯溜インクタンク20内を負
圧にしてインクを補給する動作をより確実に実施するた
め、インクの補給開始に先立って吐出口44からインク
を吸引し、吐出口44にインクのメニスカスを形成す
る。これにより、貯溜インクタンク20内の負圧を有効
に作用させて、より確実にインクを補給することができ
る。
【0112】本実施例の場合、図25に示した貯溜イン
クタンク20Y,20M,20C,20Bのそれぞれに
は、図26に示すようにインク取り入れ口20bと個々
の吸引口53bとが形成されている。101は、それぞ
れのインク取り入れ口20bに接続可能なインクの種類
毎の供給ジョイント部であり、前述した実施例と同様に
インクの供給系に接続される。102は、それぞれの吸
引口53bに接続可能な吸引ジョイント部であり、それ
らは吸引路53cに集合されてから、前述した実施例と
同様に吸引系に接続される。
【0113】図26中のLは、インクの液面41bの検
出基準レベルであり、貯溜インクタンク20の少なくと
も1つの液面41bがレベルLよりも所定量以上下がっ
た場合、インクの補給動作を行う。液面41bの検出手
段としては、例えば貯溜インクタンク20内に設けられ
た電極間におけるインクの有無によって液面41bを検
出する電気的な液面センサや、あるいは光学的な液面セ
ンサなどを用いることができる。
【0114】図31は、プリンタの電源投入時における
インクの補給動作を説明するためのフローチャートであ
る。
【0115】まず、電源投入後(ステップS1)、それ
がプリンタにおいての最初の電源投入であるか否かを判
定する。それが最初の電源投入でない場合、貯溜インク
タンク22内のインク残量が充分であるか否かを判定し
(ステップS2)、そのインク残量が充分でないとき
は、エラー表示をしてから(ステップS10)動作を終
了する。電源投入が最初のものであり、また保留インク
タンク22内のインク残量が充分である場合、吐出口4
4が正常であるか否か、つまり吐出口44にインクのメ
ニスカスが形成されているか否かを判定する(ステップ
S4)。
【0116】この判定のため、種々のセンサを用いるこ
とができる。例えば、プリントヘッド20aを駆動した
時に、全吐出口44からインク滴が正常に吐出されたか
否かを検出すべく、そのインク滴を光学的に検出する光
センサ、またはインク滴の着弾位置における音響を検出
する音響センサなどを用いることができる。その際に
は、全吐出口44から同時にインクを吐出させたり、1
つずつまたは複数ずつのグループに分けて吐出口44か
らインクを吐出させてもよい。また、全吐出口44を用
いて所定のテストパターンをプリントさせてから、その
プリント画像を読み取る読み取りセンサを用いることも
できる。プリントヘッド20aが電気熱変換体の発熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出する型式のものである
場合には、その電気熱変換体を発熱させた時に吐出口4
4内のインクの有無に対応する温度変化を検出する温度
センサを用いることも可能である。さらに、プリントヘ
ッド20aからインクを吐出させる必要がないように、
吐出口44におけるインクの有無に応じた光の反射率を
検出する光センサを用いることもできる。また、後述す
るキャップ吸引動作によって吐出口44にメニスカスが
形成できたか否かを確認するため、これらのセンサを用
いることもできる。
【0117】吐出口44にインクのメニスカスが正常に
形成されている場合、図27に示すようにインク補給の
ための接続を行う(ステップS8)。その後、図28に
示すようにインクの補給動作を行い(ステップS9)、
吸引ジョイント部102を通して貯溜インクタンク20
内を吸引し、インク取り入れ口20bから貯溜インクタ
ンク20内にインクを補給する。
【0118】一方、吐出口44にインクのメニスカスが
正常に形成されていない場合、図29に示すように供給
ジョイント部201と補給用キャップ部材109とをセ
ットすると共に吸引口53bをキャップ部材203によ
って閉塞する。その後、図30に示すように補給用キャ
ップ部材109内を吸引し(ステップS5)、インク取
り入れ口20bから貯溜インクタンク20およびプリン
トヘッド20a内にインクを導入して、吐出口44にイ
ンクのメニスカスを形成する。その後、プリントヘッド
20aの吐出口面44aを図示しない払拭部材によって
払拭し(ステップS6)、プリントヘッド20aは画像
の形成に寄与しないインクを予備吐出する(ステップS
7)。この予備吐出においては、補給用キャップ部材1
09内にインクを吐出するようにしてもよい。このよう
に、キャップ吸引(ステップS5),払拭(ステップS
6)および予備吐出(ステップS7)による回復処理を
行った後、インク補給のための接続(ステップS8)後
にインクの補給を開始する(ステップS9)。
【0119】また、プリンタによるプリント操作中にお
いて、貯溜インクタンク20内のインク残量が所定量以
下にまで減少した場合、図31中のに示すように、ス
テップS3からの処理を実行すればよい。貯溜インクタ
ンク20内のインク残量は、インクの吐出回数やインク
の液面レベルなどに基づいて検出することができる。
【0120】また、本実施例においては、各貯溜インク
タンク20毎の吸引口53bに気体透過部材48を組み
込んでいるため、前述した実施例と同様に、インクの液
面41bが気体透過部材48に達した場合、自動的にイ
ンクの補給が停止される。また、本実施例においては、
必ずしも気体透過部材48を設ける必要はなく、貯溜イ
ンクタンク20を配管21aによって常時補給インクタ
ンク22に接続していてもよい。要するに、負圧によっ
てインクを補給する方式において、インクの補給前に吐
出口44にインクのメニスカスを形成することができれ
ばよい。
【0121】(第7実施例)前述の第6実施例におい
て、図31中のインク補給動作(ステップS9)の後
に、ステップS5と同様のキャップ吸引か、ステップS
7と同様の予備吐出を行ってもよい。
【0122】このように、インクの補給動作の直後に、
吐出口44からインクを吸引排出させたり、吐出口44
からインクを予備吐出させることにより、インクの消費
量分だけ貯溜インクタンク20内のインクの液面41b
が下がってインクの液面41bが気体透過部材48から
離れる結果、インクとの長期間の接触による気体透過部
材48の気液分離機能の低下を防止することができる。
さらに、インクの補給動作直後における貯溜インクタン
ク20内が適正な圧力に調整され、吐出口44にインク
のメニスカスを確実に形成することができる。このよう
な効果は、貯溜インクタンク20内に、インクを吸収保
持するためのインク保持体41が収容されているか否か
に拘わらない。特に、インク保持体41に保持されない
インクの液面41bが気体透過部材48に接する場合に
は、インクの吸引排出および予備吐出が直ちにインクの
液面41bの下降に反映されるため、特に有効である。
また、貯溜インクタンク20内を加圧することによっ
て、吐出口44からインクを加圧排出させることもでき
る。
【0123】(第8実施例)図32〜図34は本発明の
第8実施例を示すが、先の実施例と同一機能の要素には
これと同一記号を記すに止め、重複する説明は省略する
ものとする。すなわち、図32において、貯溜インクタ
ンク20には、インク取り入れ口20bと、本発明の負
圧導入部としての吸引口53bと、大気連通口104
と、プリントヘッド20aに対するインク供給口(図示
せず)とが形成されており、また貯溜インクタンク20
の内部にはインクを吸収保持するためのインク保持体4
1が収容されている。吸引口53bは、外方に向かって
漸次拡径する円錐形状とされており、その外側には、気
体分子のみ透過させる気体透過部材48が取り付けられ
ている。この気体透過部材48は、例えば四弗化エチレ
ン樹脂またはそれに類する樹脂多孔質材料によって形成
された薄いフィルム状をなすものである。
【0124】吸引口53bの外側には、プリンタ本体側
の吸引ジョイント部102内に進入可能な中空の突出部
115が設けられている。この突出部115の先端側の
小径部115aには、シール部材116が摺動可能に嵌
合されており、また突出部115の基端側の大径部11
5bには、シール部材116を右方に付勢するばね10
8が遊嵌されている。小径部115aには、シール部材
116によって開閉される連通孔117が形成され、ま
た小径部115aの先端は、シール部材116の抜け止
めストッパ兼用のシールキャップ118によって閉塞さ
れている。吸引ジョイント部101は、吸引路53cを
介して補給用吸引ポンプ113に接続されている。
【0125】120は、貯溜インクタンク20の大気連
通孔104を閉塞可能なシール部材であり、アーム部材
121の先端部に取り付けられている。このアーム部材
121の基端部は、プリンタ本体側の支持部材122に
対して上下方向に回動自在に枢支され、且つねじりコイ
ルばね123によって下方に付勢されている。124
は、アーム部材121の下動位置を規制するストッパで
ある。125は、貯溜インクタンク20に設けられた円
弧状をなす突起部であり、貯溜インクタンク20の移動
位置に応じてアーム部材121を上下動させる。アーム
部材121には、この突起部125に嵌合し得る凹部1
21aが形成されている。
【0126】プリントヘッド20aがホームポジション
に移動した場合、図33に示すように、キャップ部材1
09,110が上昇し、回復処理用キャップ部材110
によってプリントヘッド20aの吐出口44が塞がれ
る。この時、供給ジョイント部101は、図33に示す
ように、配管21aの連通孔21fを閉じたたまま、イ
ンク取り入れ口20bを閉じる。また、シール部材11
6は、突出部115の連通孔117を閉じたまま、吸引
ジョイント部101の開口部分を閉じる。このホームポ
ジションにおけるプリントヘッド20aに対し、画像の
形成に寄与しないインクを排出させる回復処理によっ
て、インクの吐出状態を良好に保つことができる。
【0127】インクの補給動作時は、プリントヘッド2
0aがホームポジションからさらに矢印28方向のイン
ク補給位置に移動する。プリントヘッド20aがインク
補給位置に移動した場合、図34に示すように、キャッ
プ部材109,110が上昇し、補給用キャップ部材1
09によってプリントヘッド20aの吐出口面44aが
覆われる。この補給用キャップ部材109は、吐出口面
44aに開口する図示しない吐出口を密閉する。この場
合、供給ジョイント部101は、図33に示すように、
インク取り入れ口20bを閉じたまま、配管21aとの
相対移動によって連通孔21fを開き、貯溜インクタン
ク20と図示しない補給インクタンクとの間にインク供
給路を形成する。また、シール部材116は、吸引ジョ
イント部101の開口部分を閉じたまま、突出部115
との相対移動によって連通孔117を開き、吸引口53
bと補給用吸引ポンプ113との間に吸引路を形成す
る。気体透過部材48はこの吸引路内に介在し、シール
部材120はアーム部材121が一旦上動してから下動
することにより、大気連通口104を閉じる。
【0128】ところで、気体透過部材48がインクなど
の液体に長期間接していた場合、その気液分離機能が低
下するおそれがある。しかしながら、本実施例では気体
透過部材48とインク保持体41とが吸引口53b内の
空間によって隔てられており、インクを補給する時以外
はそれらが接触せず、気体透過部材の機能の低下を防止
することができる。さらに、本実施例では吸引口53b
の内側下面が図32中の右下方に傾斜しているため、イ
ンクは貯溜インクタンク20の外方に排除されやすくな
り、気体透過部材48とインクとの接触期間を必要最小
限に抑えることができる。つまり、吸引口53bの内側
下面を図32中の左下方に傾斜させた場合には、インク
は貯溜インクタンク20の外方に向かって排除されやす
くなる。また、吸引口53bの内面に撥水処理層を形成
することによって、吸引口53bの内壁に付着したイン
クをより円滑に排除することができる。
【0129】また、インクの吸引動作時以外のときは、
シール部材116が連通孔117を閉じているため、吸
引口53bや気体透過部材48に付着したインクを含
め、貯溜インクタンク20内のインクの増粘を防止する
ことができる。
【0130】(第9実施例)図35〜図37は本発明の
第9実施例を示し、前述した実施例と同一機能の要素に
は、これと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略
するものとする。すなわち、貯溜インクタンク20の吸
引口53bの外側には、弾性変形可能な吸引ジョイント
部102が設けられ、またプリンタ本体側に中空の導管
55が設けられている。吸引ジョイント部102には、
導管55の貫通を許容する切り込み部102aが形成さ
れている。導管55の中空内部は吸引路53cに連通し
ており、導管55の先端部には、その中空内部に連通す
る連通孔55aが形成されている。
【0131】プリント動作中は、図35に示すように、
吸引ジョイント部102の弾性力により切り込み部10
2aは閉じられており、吸引口53bが塞がれた状態と
なっている。プリントヘッド20aがホームポジション
に移動した場合、図36に示すように、導管55の先端
部が吸引ジョイント部102の切り込み部102a内に
強制的に進入し、吸引ジョイント部102の弾性復元力
によって連通孔55aが閉じられる。インクの補給動作
のため、図37に示すように、プリントヘッド20aが
インク補給位置に移動した場合、導管55の先端部が吸
引ジョイント部102の切り込み部102aを貫通す
る。これにより、連通孔55aが吸引ジョイント部10
2内にて開口し、吸引口53bと補給用吸引ポンプ11
3との間の吸引路を形成する。気体透過部材48は、そ
の吸引路中に介在する。
【0132】(第10実施例)図38〜図43は、第
8,第9実施例における吸引口53bの他の実施例の構
造をそれぞれ描いている。
【0133】図38に示した吸引口53bは、同図中、
下側に位置する貯溜インクタンクに向けて拡径するよう
に、その内面が円錐状のテーパ面となっている。図39
に示した吸引口53bは、下側に位置する貯溜インクタ
ンクに向けて拡径するように、その内面が円錐状に湾曲
したテーパ面となっている。図40に示した吸引口53
bは、下側に位置する貯溜インクタンクに向けて段階的
に拡径するように、その内面が複数(図示例では2つ)
テーパ面で形成されている。
【0134】インクの補給時にこれらの吸引口53bの
内壁に付着したインクは、重力によって貯溜インクタン
ク内に移動しやすくなっており、気体透過部材48との
接触期間を最小限に抑えることができる。
【0135】吸引口53bの開口形状は、例えば図4
1,図42,図43の斜線部分で示す通路断面のような
円形,四角形,楕円形などであってよく、吸引口53b
の内面がテーパ状に傾斜した形状であればよい。
【0136】(第11実施例)図44は、本発明の第1
1実施例を示し、貯溜インクタンク20において、20
bは、前述した各実施例と同様のインク補給系に接続さ
れるインク取り入れ口、53は、気体透過部材48が具
えられ、且つ前述した実施例と同様の吸引系に接続され
る吸引口である。42は、プリントヘッド20aにイン
クを供給するためのインク供給口である。貯溜インクタ
ンク20の内部には、インクを吸収保持するためのイン
ク保持体41が収容されている。インクの補給時には、
前述した実施例と同様に、気体透過部材48を介して吸
引口53から貯溜インクタンク20内の空気を吸引し、
インク取り入れ口20bから貯溜インクタンク20内に
インクを補給する。そして、気体透過部材48にインク
が接触すると、インクは気体透過部材を透過することが
できないため、インクの補給が自動的に止まる。
【0137】本実施例の場合、インク取り入れ口20b
から補給されるインクがインク供給口42に到達した
後、インクが気体透過部材48に到達するように、イン
ク供給口42と気体透過部材48とに対するインクの到
達順序を設定する。インクがインク供給口42に到達す
る前に気体透過部材48に到達した場合には、貯溜イン
クタンク20内にインクを充分に補給することができな
くなるので、このようなインクの到達順序を設定するこ
とにより、貯溜インクタンク20内に充分にインクが補
給された後にインクが気体透過部材48に到達し、イン
クの補給を止めることができる。
【0138】このようなインクの到達順序は、種々の条
件に基づいて設定することができる。例えば図44に示
すように、インク取り入れ口20bとインク供給口42
との間の直線距離をL1とし、インク取り入れ口20b
と気体透過部材48との間の直線距離をL2とした場
合、これらの距離関係をL1<L2とすることによって
インクの到達順序を設定することができる。また、イン
ク保持体41の粗密状態や重力などの影響を考慮し、イ
ンク保持体41のインクの吸収速度を部分的に異なら
せ、インク取り入れ口20bとインク供給口42との間
に介在するインク保持体41の吸収速度を比較的早く、
インク取り入れ口20bと気体透過部材48との間に介
在するインク保持体41の吸収速度を比較的遅く設定す
ることによっても達成可能である。
【0139】(第12実施例)図45〜図55は本発明
の第12実施例に関し、図46に示した貯溜インクタン
ク20Y,20M,20C,20Bのそれぞれには、図
45に示すようなインク取り入れ口20bと吸引口53
bとが形成されている。各吸引口53bには、前述した
実施例と同様の気体透過部材(図示せず)が組み込まれ
ている。101は、各インク取り入れ口20bに接続可
能なインクの種類毎の供給ジョイント部であり、前述し
た実施例と同様にインクの供給系に接続されている。1
02は、各吸引口53に接続可能な吸引ジョイント部で
あり、これらは吸引路53cに集合されてから、前述し
た第5の実施例と同様に吸引系に接続される。
【0140】図50中のLは、インクの液面41bの検
出基準レベルである。液面41bの検出手段としては、
例えば貯溜インクタンク20内に具えられた電極間にお
けるインクの有無によって液面41bを検出する電気的
な液面センサや、光学的な液面センサなどを用いること
ができる。また、プリントヘッド20aのインクの吐出
回数に基づいてインクの消費量を求め、その消費量から
貯溜インクタンク20内におけるインク残量を求めるこ
ともできる。インク残量は、それぞれの貯溜インクタン
ク20Y,20M,20C,20B毎に検出される。
【0141】吸引路53cには、これを開閉するための
開閉板119が設けられている。この開閉板119の外
周部には、図48,図49に示すようなストッパ119
aが設けられている。そして、開閉板119が軸線Oを
中心として回転し、図50に示すようにストッパ119
aが吸引路53cと対向した時、ストッパ119aが弾
性変形可能な吸引路53cを押し潰してこれを閉止す
る。また、図51に示すように、開閉板119が軸線O
を中心として回転し、ストッパ119aが吸引路53c
から離れた場合には吸引路53が弾性復帰してこれを開
く。
【0142】貯溜インクタンク20Y,20M,20
C,20Bに対してインクを補給する場合、吸引路53
を開いてから前述した実施例と同様に吸引口53bから
気体透過部材を介してインクタンク20内に負圧を導入
し、インク取り入れ口20bを介してインクを補給す
る。このようなインクの補給動作により、各貯溜インク
タンク20に対して同時にインクが供給される。開閉板
119は、このようなインクの補給動作中以外の時に吸
引路53を閉止している。
【0143】図52は、本実施例におけるインクジェッ
トプリンタの一連の動作を説明するためのタイミングチ
ャートである。プリンタは、プリント媒体の1ページ単
位のプリントデータDを受信することにより、プリント
媒体の給紙動作後にプリントヘッド20aの主走査方向
の移動を伴う1行分の画像の形成動作と、この1行分に
相当するプリント媒体の副走査方向の紙送りとを交互に
繰り返す。そして、画像を形成した後のプリント媒体を
排紙し、次の画像をプリントすべきプリント媒体に対す
るプリント動作を実施する。図52中におけるキャップ
動作は、プリントヘッド20aに対するキャップ部材の
キャップ動作であり、プリント動作の開始に前に「OP
EN」(以下、キャップオープンと呼称する)となり、
一連のプリント動作の終了後に「CLOSE」(以下、
キャップクローズと呼称する)となる。また、キャップ
クローズとなる前には、プリントヘッド20aから画像
の形成に寄与しないインクを排出させる回復動作をす
る。この回復動作は、例えばプリントヘッド20aの吐
出口44からインクを吸引排出させる動作、またはプリ
ントヘッド20からインクを吐出させる予備吐出などで
ある。図52中におけるインク補給は、プリント媒体の
1ページ単位のプリント終了後に実施されるインクの補
給動作である。
【0144】図53は、インクの供給動作を説明するた
めのフローチャートである。まず、プリント媒体の1ペ
ージ単位のプリント動作終了後に、貯溜インクタンク2
0内のインク残量の検出結果に基づき、インクの供給が
必要な程度にまでインク残量が減ったものがあるか否か
を判定する(ステップS21,S22)。本実施例の場
合は、インクの液面41bが所定の液面レベルLよりも
下がった場合、インクの補給が必要であると判断する。
【0145】インクの補給の必要がない場合、キャップ
オープンのまま待機し(ステップS23)、プリントデ
ータDを受信した場合にはプリント動作を行う(ステッ
プS25)。プリントデータDを所定時間、例えば30
秒間経過しても受信しない場合、キャップクローズとな
って終了する(ステップS26,S27)。
【0146】インクの補給が必要な場合、次のプリント
媒体に対してプリントするか否かを判定する(ステップ
S28)。次のプリント媒体に対してプリントを行う場
合、つまり図52中のインク供給SAの時には貯溜イン
クタンク20の中から、インク残量が最低のものを判別
する(ステップS29)。図50の場合、貯溜インクタ
ンク20Yが最低インク残量のものと判定される。次
に、インクの補給動作により(ステップS30)、この
最低インク残量の貯溜インクタンク20内のインク残量
を所定の目標残量とする。この目標残量は、例えばイン
クの液面41bが所定の液面レベルLに達する量に設定
することができる。また、この目標残量は、次のプリン
ト媒体に対するプリントに最低必要なインク量などとし
て設定することも可能であり、またインクの種類毎に異
なる量に設定することもできる。その際のインクの供給
動作中において、他の貯溜インクタンク20内にインク
が満充填された場合は、その貯溜インクタンク20にお
ける気体透過部材がインクの供給を自動的に止める。図
51の場合、貯溜インクタンク20M,20Bに対する
インクの供給が自動的に止まる。そして、このようなイ
ンクの補給動作の後、次のプリント媒体に対するプリン
ト動作が行われる(ステップS31)。
【0147】このように、次のプリント媒体に対するプ
リント作業が必要な場合、インクを必要最小限の量だけ
補給することにより、このインクの供給動作をプリント
媒体の給紙および排紙動作の期間中に終了させ、次のプ
リント媒体に対するプリント作業を直ちに実行すること
ができる。
【0148】一方、次のプリント媒体をプリントしない
場合、つまり図52中のインク補給SBの場合にはキャ
ップオープンのまま待機し(ステップS32)、プリン
トデータDを受信した場合にプリント動作を行う(ステ
ップS34)。プリントデータDを所定時間、例えば3
0秒間経過しても受信しない場合、インクの補給動作に
よって各貯溜インクタンク20内にインクを満充填させ
る(ステップS36)。貯溜インクタンク20Y,20
M,20C,20Bは、インクが満充填されたものから
順に、気体透過部材によってインクの供給が自動的に止
められる。このように、各貯溜インクタンク20にイン
クを満充填させた後、後述するインク残量の検知シーケ
ンスを実行した後、キャップクローズとなって終了する
(ステップS38)。
【0149】このように、次のプリント媒体に対するプ
リントを行わない場合、特に厳しい時間的制限を受けな
いプリント動作終了後に、貯溜インクタンク20のそれ
ぞれにインクを満充填させる。その後、プリンタが再起
動した場合、貯溜インクタンク20のそれぞれにはイン
クが満充填されているため、直ちにプリント動作を開始
することができる。また、プリンタを使用しない期間中
は、貯溜インクタンク20をインクの満充填のままにす
ることにより、貯溜インクタンク20におけるインクの
固着を防止することができる。
【0150】図54は、インク残量の検知シーケンスを
説明するためのフローチャートである。まず、このシー
ケンスに入ってから(ステップS40)、貯溜インクタ
ンク20のそれぞれに対するインクの充填が終了したか
否かを判定する(ステップS41)。インクの充填が終
了した場合、このシーケンスを終了する。インクの充填
が終了していない場合、再度ステップS36と同様のイ
ンクの吸引動作を行う(ステップS42)。その後、再
び各貯溜インクタンク20に対するインクの充填が終了
したか否かを判定し(ステップS41)、これが終了し
ていると判断した場合にはこのシーケンスを終了する。
また、インクの充填が終了していないと判断した場合、
貯溜インクタンク20にインクを供給する補給インクタ
ンクにインクがないと判断し、エラー表示をする(ステ
ップS44)。
【0151】なお、本実施例においては、貯溜液体タン
ク20は、常にインクの供給系および吸引系に連結され
ていてもよい。
【0152】(他の実施例)気体透過部材は、気液分離
機能をもつものであればよく、液体の種類や使用形態に
応じて、種々の材質のものを用いることができる。例え
ば、四弗化エチレン樹脂およびそれに類する樹脂多孔質
材料からなる気体透過膜の他、磁器,陶器の素焼き,セ
ラミックおよびこれに類する多孔質材料を用いることも
できる。また、気体が通過する場合に開き、液体が通過
しようとした場合に閉じる機械的構成の弁を気体透過部
材として用いることも可能である。液体タンクがシリア
ルスキャン方式のプリンタにおけるプリントヘッドと共
に移動されるものに限定されるものではなく、定位置に
具えられるものであってもよい。また、配管を介して常
に補給インクタンクに接続されるものであってよい。
【0153】なお、本発明は、液体の吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生す
る手段(例えば、電気熱変換体やレーザ光など)を具
え、この熱エネルギーにより液体の状態変化を生起させ
るインクジェット方式の液体吐出ヘッドや、ヘッドカー
トリッジ、あるいは画像形成装置において優れた効果を
もたらすものである。かかる方式によれば、プリントの
高密度化および高精細化が達成できるからである。
【0154】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書や、同第474
0796号明細書に開示されている基本的な原理を用い
て行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマ
ンド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能で
あるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持
されているシートや流路に対応して配置される電気熱変
換体に、プリント情報に対応した核沸騰を越える急速な
温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加する
ことにより熱エネルギーを発生させ、液体吐出ヘッドの
熱作用面に膜沸騰を生じさせ、結果的にこの駆動信号に
一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効で
ある。この気泡の成長および収縮により、吐出口を介し
て液体を吐出させ、少なくとも1つの液滴を形成する。
この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の
成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書や、同
第4345262号明細書に記載されているようなもの
が適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関す
る発明の米国特許第4313124号明細書に記載され
ている条件を採用すると、さらに優れたプリントを行う
ことができる。
【0155】また、液体吐出ヘッドの構成としては、上
述の各明細書に開示されているような吐出口と液路と電
気熱変換体との組合せ構成(電気熱変換体が液路に沿っ
て配置された直線状液流路または電気熱変換体が液路を
挟んで吐出口と正対する直角液流路)の他に、熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書や、米国特許第44596
00号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものであ
る。加えて、複数の電気熱変換体に対し、共通するスリ
ットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開
昭59−123670号公報や、熱エネルギーの圧力波
を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示した特
開昭59−138461号公報に基いた構成としても、
本発明の効果は有効である。すなわち、液体吐出ヘッド
の形態がどのようなものであっても、本発明によればプ
リントを確実に効率良く行うことができるようになるか
らである。
【0156】さらに、画像形成装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプの液体吐出ヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのような液体吐出ヘッドとしては、複数の液
体吐出ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成
や、一体的に形成された1個の液体吐出ヘッドとしての
構成の何れでもよい。
【0157】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、走査移動するキャリッジに対して一体的に固定
された液体吐出ヘッド、あるいはキャリッジに対して交
換可能に装着されることでキャリッジとの電気的な接続
や装置本体からの液体の供給が可能となる交換自在のチ
ップインタイプの液体吐出ヘッド、あるいは液体吐出ヘ
ッド自体に一体的に液体を貯えるタンクが設けられたヘ
ッドカートリッジを用いた場合にも、本発明は有効であ
る。
【0158】本発明の画像形成装置の構成として、液体
吐出ヘッドからの液体の吐出状態を適正にするための回
復手段や、予備的な補助手段などを付加することは本発
明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。
これらを具体的に挙げれば、液体吐出ヘッドに対するキ
ャッピング手段や、クリーニング手段,加圧あるいは吸
引手段,電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいは
これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、
プリント作業とは別に吐出を行う予備吐出手段を挙げる
ことができる。
【0159】また、搭載される液体吐出ヘッドの種類や
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、プリント色や濃度(明度)を
異にする複数種のインクに対応して複数個設けられるも
のであってもよい。すなわち、例えば画像形成装置のプ
リントモードとしては黒色などの主流色のみのプリント
モードだけではなく、液体吐出ヘッドを一体的に構成す
るか、複数個の組み合わせによるか何れでもよいが、異
なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラーの各プ
リントモードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明
は極めて有効である。この場合、プリント媒体の種類や
プリントモードに応じてインクのプリント性を調整する
ための処理液(プリント性向上液)を専用あるいは共通
の液体吐出ヘッドからプリント媒体に吐出することも有
効である。
【0160】なお、本発明にかかる画像形成装置の形態
としては、コンピュータなどの情報処理機器の画像出力
端末として用いられるものの他、リーダなどと組合せた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置や捺染装置の形態を採るものなどであっても良く、プ
リント媒体としては、シート状あるいは長尺の紙や布
帛、あるいは板状をなす木材や石材,樹脂,ガラス,金
属などの他に、3次元立体構造物などを挙げることがで
きる。
【0161】
【発明の効果】本発明によると、気体透過部材の機能を
利用して、液体の吸引補給を自動的に停止させるため、
液体タンクへの液体の補給を簡単な構成によって確実に
実施することができ、プリンタの小型軽量化および信頼
性の向上を図ることが可能である。
【0162】また、液体タンク内に液体を吸引補給する
前に、その液体タンクに接続されるプリントヘッドから
液体を吸引排出させることにより、プリントヘッドの吐
出口に液体のメニスカスを形成し、その後の液体の吸引
補給を確実に実施することができる。
【0163】さらに、液体の補給時に負圧導入部により
大気連通口を塞ぐようにしたので、大気連通口を開閉す
るための特別な部品が不要であり、製造コストの増大を
防止することができる上、装置の小型化を企図すること
が可能である。しかも、待機状態および電源オフの状態
では、大気連通口のみ開放しているため、インクの蒸発
および増粘を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置をシリアルタイプのイン
クジェットプリンタに応用した第1実施例の断面図であ
る。
【図2】図1中のII−II矢視断面図である。
【図3】図2に示した貯溜インクタンクの部分の拡大図
である。
【図4】図3中のIV−IV矢視断面図である。
【図5】図4に示した貯溜インクタンクの傾動時におけ
る断面図である。
【図6】図3に示した貯溜インクタンクのインク補給時
における吸引系の断面図である。
【図7】図3に示した貯溜インクタンクのインク補給時
における断面図である。
【図8】図3に示したプリントヘッドの回復処理の際の
吸引系の一部破断図である。
【図9】本発明の第3実施例におけるヘッドカートリッ
ジの分解斜視図である。
【図10】図9に示した貯溜インクタンクの部分の分解
斜視図である。
【図11】図10に示した貯溜インクタンクの他の実施
例を表す斜視図である。
【図12】貯溜インクタンクに対するインク補給系の概
念を表す断面図である。
【図13】図14〜図17と共に貯溜インクタンクに対
するインクの補給手順を表す作業工程図である。
【図14】図13,図15〜図17と共に貯溜インクタ
ンクに対するインクの補給手順を表す作業工程図であ
り、インク補給中の状態を示す。
【図15】図13,図14,図16,図17と共に貯溜
インクタンクに対するインクの補給手順を表す作業工程
図であり、インク補給中の状態を示す。
【図16】図13〜図15,図17と共に貯溜インクタ
ンクに対するインクの補給手順を表す作業工程図であ
り、インク補給の停止状態を示す。
【図17】図13〜図16と共に貯溜インクタンクに対
するインクの補給手順を表す作業工程図であり、インク
の補給終了後の状態を示す。
【図18】本発明の第4実施例におけるヘッドカートリ
ッジの分解斜視図である。
【図19】図18に示した貯溜インクタンクの部分の分
解斜視図である。
【図20】図18に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンク補給系の構造を表す断面図である。
【図21】図22と共に図20に示したインク補給系に
よるインクの補給手順を表す作業工程図であり、インク
取り入れ口が塞がれた状態を示す。
【図22】図21と共に図20に示したインク補給系に
よるインクの補給手順を表す作業工程図であり、インク
補給中の状態を示す。
【図23】図18に示した貯溜インクタンクの他の実施
例を表す斜視図である。
【図24】図18に示した貯溜インクタンクの別な実施
例の斜視図である。
【図25】本発明の第6実施例における貯溜インクタン
クの概念図である。
【図26】図25に示した貯溜インクタンクに接続され
る吸引系の概念図である。
【図27】図25に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給状態を図28と共に表す作業工程図であり、
吐出口にメニスカスが形成されている場合を示す。
【図28】図25に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給状態を図27と共に表す作業工程図であり、
吐出口にメニスカスが形成されている場合を示す。
【図29】図25に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給状態を図30と共に表す作業工程図であり、
吐出口にメニスカスが形成されていない場合を示す。
【図30】図25に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給状態を図29と共に表す作業工程図であり、
吐出口にメニスカスが形成されていない場合を示す。
【図31】図25に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給手順を表すフローチャートである。
【図32】本発明の第8実施例における主要部の断面図
である。
【図33】図32に示したプリントヘッドのキャッピン
グ状態を表す断面図である。
【図34】図32に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給状態を示す断面図である。
【図35】本発明の第9実施例における主要部の断面図
である。
【図36】図35に示したプリントヘッドのキャッピン
グ状態を表す断面図である。
【図37】図35に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給状態を示す断面図である。
【図38】図32および図35に示した貯溜インクタン
クにおける吸引口の他の実施例を示す断面図である。
【図39】図32および図35に示した貯溜インクタン
クにおける吸引口の別な実施例を示す断面図である。
【図40】図32および図35に示した貯溜インクタン
クにおける吸引口のさらに他の実施例を示す断面図であ
る。
【図41】図32および図35に示した貯溜インクタン
クにおける吸引口の断面形状の一例を示す概念図であ
る。
【図42】図32および図35に示した貯溜インクタン
クにおける吸引口の断面形状の他の実施例を示す概念図
である。
【図43】図32および図35に示した貯溜インクタン
クにおける吸引口の断面形状の別な実施例を示す概念図
である。
【図44】本発明の第11実施例における貯溜インクタ
ンクの内部構造を表す断面図である。
【図45】本発明の第12実施例におけるヘッドカート
リッジの部分の概略構造を表す断面図である。
【図46】図45に示した貯溜インクタンクの部分の概
念図である。
【図47】図45に示した貯溜インクタンクに接続され
る吸引系の概略構成図である。
【図48】図47に示した開閉板の部分の正面図であ
る。
【図49】図47に示した開閉板の部分の側面図であ
る。
【図50】図45に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンク補給手順を図51と共に表す作業工程図であり、イ
ンク補給前の状態を示す。
【図51】図45に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンク補給手順を図50と共に表す作業工程図であり、イ
ンク補給中の状態を示す。
【図52】図45に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給手順を表すタイミングチャートである。
【図53】図52に対応したインク残量検知シーケンス
を表すフローチャートである。
【図54】図45に示した貯溜インクタンクに対するイ
ンクの補給手順を表すフローチャートである。
【図55】図45に示したプリントヘッドに対する回復
処理の手順を表すフローチャートである。
【符号の説明】
S プリント媒体 1 媒体給送部 2 プリント部 3 インク補給部 4 カバー 4a 挿入口 4b 排出口 5 設置台 6 側板 7 ばね 8 搭載台 9 給送ローラ 11 ガイド部材 12 フォトセンサ 13 搬送ローラ 13a 搬送ローラの軸 13b 一方向クラッチ 14 搬出ローラ 15 ガイド部材 15a 傾斜部 15b 水平部 16 ガイド部材 17 プーリ 18 ベルト 19 キャリッジ 19a 土手部 19b ガイドローラ 20 貯溜インクタンク 20a プリントヘッド 20b インク取り入れ口 20c インク取り入れ口の内部 20d 開口面 20Y,20M,20C,20B インクタンク 20B−1 貯溜インクタンクの側面 21 インク補給手段 21a チューブ 21b 細孔 21c 中空針 21d ばね 21e 栓部材 21f 連通孔 21Y,21M,21C,21B インク補給手段 22 補給インクタンク 22Y,22M,22C,22B インクタンク 23 スイッチボタン 24 電気配線基板 25 制御手段 26 ガイド部材 27 移動台 27a 腕部 28 矢印 29 ばね 30 キャップ部 30a キャップ部材 30b 導管 31 吸引ポンプ 31a ポンプ吸引口 31b 排出口 31c シリンダ部材 31d シール部材 31e ピストン部材 31f 細孔 31g リード弁 31h ピストン軸 31i ばね部材 31j 排出管 31k,31m 圧力室 32 カム歯車 32a カム部 33 廃液容器 33a インク吸収体 34 切り換えレバー 34a 軸 34b 孔部 35,35R 矢印 36 連結軸 37 矢印 38〜40 流路 41 インク保持体 41a 貯溜インクタンクの内部 41b インクの液面 41c インクが吸収されない部分 42 インク供給口 43 共通インク室 44 吐出口 44a 吐出口面 45 枠体 45a 突起部 46 リンクアーム部材 47 ばね 48 気体透過部材 49 通気路 50〜52 通気路 53 共通吸引口 53a 吸引口面 53b 吸引口 53c 吸引路 54 キャップ部材 55 導管 55a 連通孔 56 切り換え機構 56a 回転軸 56b ラチェット歯車 56c アーム部材 56d ラチェット爪 56e ばね 56f 位置指示部材 57a,57b 位置検出器 58 歯車 59 回転弁 59a 導通路 60 駆動モータ 70 キャリッジモータ L1 インク取り入れ口とインク供給口との間の直線距
離 L2 インク取り入れ口と気体透過部材との間の直線距
離 100 カバー部材 101Y,101M,101C,101B 供給ジョイ
ント部 101a 密閉面 102 吸引ジョイント部 102a 切り込み部 103 フィルタ 104 大気連通口 104a 大気連通路 106 インク保持部 107,108 ばね 109 補給用キャップ部材 110 回復処理用キャップ部材 111 回復処理用吸引ポンプ 112 プラテン 113 補給用吸引ポンプ 115 突出部 115a 小径部 115b 大径部 116 シール部材 117 連通孔 118 シールキャップ 119 開閉板 119a ストッパ 120 シール部材 121 アーム部材 121a 凹部 122 支持部材 123 ねじりコイルばね 124 ストッパ 125 突起部
フロントページの続き (72)発明者 倉田 哲治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 荒 洋治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 深澤 秀夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井上 博行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 植月 雅哉 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 林 弘毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 朝木 則泰 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 平野 弘文 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA23 EA25 EA27 EB20 EB51 EB52 EC02 EC19 EC64 FA03 FA10 JA13 JA14 JC07 JC20 KB04 KB10 KB19 KC11 KC13 KC17 KC22 KD08

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に負圧を導入するための負圧導入部
    と、 この負圧導入部から導入される負圧により内部に液体を
    取り入れるための液体取り入れ部と、 この液体取り入れ部から液体を導入する際に塞がれる大
    気連通部と、 前記負圧導入部に設けられて気体のみを通す気液分離手
    段と具えたことを特徴とする液体タンク。
  2. 【請求項2】 前記気液分離手段は、四弗化エチレン樹
    脂またはそれに類する多孔質材料からなる気体透過膜で
    あることを特徴とする請求項1に記載の液体タンク。
  3. 【請求項3】 前記気液分離手段は、磁器,陶器の素焼
    き,セラミックスまたはそれに類する多孔質材料からな
    る気体透過膜であることを特徴とする請求項1に記載の
    液体タンク。
  4. 【請求項4】 液体を外部に供給するための液体供給口
    をさらに具えたことを特徴とする請求項1から請求項3
    の何れかに記載の液体タンク。
  5. 【請求項5】 前記液体取り入れ部から取り入れた液体
    が前記液体吸収部材に吸収されつつ前記気液分離手段に
    到達する前に、前記液体供給口に到達することを特徴と
    する請求項4に記載の液体タンク。
  6. 【請求項6】 前記液体取り入れ部と前記液体供給口と
    の間の距離は、前記液体取り入れ部と前記気液分離手段
    との間の距離よりも短いことを特徴とする請求項5に記
    載の液体タンク。
  7. 【請求項7】 液体を吸収保持可能な液体吸収部材をさ
    らに具えたことを特徴とする請求項1から請求項6の何
    れかに記載の液体タンク。
  8. 【請求項8】 前記気液分離手段と前記液体吸収部材と
    の間に形成される空間をさらに具えたことを特徴とする
    請求項7に記載の液体タンク。
  9. 【請求項9】 前記液体タンクの外方側に開口する前記
    空間の開口部分の開口面積と、前記液体タンクの内方側
    に開口する前記空間の開口部分の開口面積とが異なるこ
    とを特徴とする請求項8に記載の液体タンク。
  10. 【請求項10】 前記空間を形成する内壁面がテーパ面
    であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載
    の液体タンク。
  11. 【請求項11】 前記空間を形成する内壁面が曲面であ
    ることを特徴とする請求項8または請求項9に記載の液
    体タンク。
  12. 【請求項12】 前記気液分離手段が前記空間を形成す
    る前記内壁面に臨んでいることを特徴とする請求項10
    または請求項11に記載の液体タンク。
  13. 【請求項13】 前記空間を形成する前記内壁面は、表
    面処理層を有することを特徴とする請求項10から請求
    項12の何れかに記載の液体タンク。
  14. 【請求項14】 前記表面処理層が撥水処理層であるこ
    とを特徴とする請求項13に記載の液体タンク。
  15. 【請求項15】 複数の前記液体タンクが結合して液体
    タンク集合体を構成することを特徴とする請求項1から
    請求項14の何れかに記載の液体タンク。
  16. 【請求項16】 前記複数の液体タンクに共通の負圧導
    入部をさらに具え、この共通の負圧導入部は個々の前記
    液体タンクの前記負圧導入部に連通することを特徴とす
    る請求項15に記載の液体タンク。
  17. 【請求項17】 個々の前記液体タンクにおける前記気
    液分離手段は、特性が相互に異なることを特徴とする請
    求項15または請求項16に記載の液体タンク。
  18. 【請求項18】 個々の前記液体タンクにおける前記気
    液分離手段は、形状が相互に異なることを特徴とする請
    求項15または請求項16に記載の液体タンク。
  19. 【請求項19】 個々の前記液体タンクにおける前記気
    液分離手段は、これらの前記負圧導入部から内部に導入
    される負圧の程度を相互に異ならせることを特徴とする
    請求項15から請求項18の何れかに記載の液体タン
    ク。
  20. 【請求項20】 個々の前記液体タンクにおける前記気
    液分離手段は、気体のみを通過させる気孔の径が相互に
    異なることを特徴とする請求項19に記載の液体タン
    ク。
  21. 【請求項21】 個々の前記液体タンクにおける前記気
    液分離手段は、それらの厚みが相互に異なることを特徴
    とする請求項19に記載の液体タンク。
  22. 【請求項22】 個々の前記液体タンクにおける前記負
    圧導入部は、それらの開口面積が異なることを特徴とす
    る請求項19に記載の液体タンク。
  23. 【請求項23】 個々の前記液体タンクにおける前記負
    圧導入部は、それらの開口面積が可変であることを特徴
    とする請求項22に記載の液体タンク。
  24. 【請求項24】 前記複数の液体タンクは、少なくとも
    2種類以上の異なる液体を収容することを特徴とする請
    求項15から請求項23の何れかに記載の液体タンク。
  25. 【請求項25】 個々の前記液体タンクの前記気液分離
    手段は、これらに収容される液体の流動抵抗が大きいほ
    ど、これらの前記負圧導入部から内部に導入される負圧
    を大きくすることを特徴とする請求項24に記載の液体
    タンク。
  26. 【請求項26】 前記複数の液体タンクは、液体の収容
    量が相互に異なることを特徴とする請求項15から請求
    項23の何れかに記載の液体タンク。
  27. 【請求項27】 個々の前記液体タンクの前記気液分離
    手段は、これらに収容される液体の量が多いほど、これ
    らの前記負圧導入部から内部に導入される負圧を大きく
    することを特徴とする請求項26に記載の液体タンク。
  28. 【請求項28】 前記共通の負圧導入部は、吸引手段に
    接続可能なジョイント部をさらに有することを特徴とす
    る請求項16から請求項27の何れかに記載の液体タン
    ク。
  29. 【請求項29】 請求項1から請求項28の何れかに記
    載の液体タンクに液体を補給するための液体補給装置で
    あって、 液体が貯溜される主液体タンクを有し、この主液体タン
    クを液体取り入れ部に接続し得る液体導入手段と、 吸引手段を有し、この吸引手段を前記液体タンクの負圧
    導入部に接続し得る負圧導入手段とを具えたことを特徴
    とする液体補給装置。
  30. 【請求項30】 前記液体導入手段は、前記液体取り入
    れ部に対して接続および接続解除可能なジョイント部を
    有し、前記負圧導入手段は、前記負圧導入部に対して接
    続および接続解除可能なジョイント部を有することを特
    徴とする請求項29に記載の液体補給装置。
  31. 【請求項31】 液体を外部に供給するための液体供給
    口を有し、この液体供給口を介して供給される液体を吐
    出するための吐出口を有する液体吐出ヘッドが当該液体
    供給口に接続される請求項4から請求項28の何れかに
    記載の液体タンクに液体を補給するための液体補給装置
    であって、 液体が貯溜される主液体タンクを有し、この主液体タン
    クを液体取り入れ部に接続し得る液体導入手段と、 吸引手段を有し、この吸引手段を前記液体タンクの負圧
    導入部に接続し得る負圧導入手段と、 前記吐出口が開口する前記液体吐出ヘッドの吐出口面を
    覆い得るキャップ部材とを具えたことを特徴とする液体
    補給装置。
  32. 【請求項32】 前記キャップ部材は、前記主液体タン
    ク内の液体を前記液体タンク内に補給する際に前記吐出
    口を密閉可能であることを特徴とする請求項31に記載
    の液体補給装置。
  33. 【請求項33】 前記液体吐出ヘッド内の液体を前記吐
    出口から吸引排除して液体の吐出状態を良好にするため
    のヘッド吐出回復手段をさらに具え、前記キャップ部材
    がこのヘッド吐出回復手段の一部を構成していることを
    特徴とする請求項31または請求項32に記載の液体補
    給装置。
  34. 【請求項34】 前記吸引手段は、前記ヘッド吐出回復
    手段における負圧を発生させる吸引手段の機能を兼ねて
    いることを特徴とする請求項33に記載の液体補給装
    置。
  35. 【請求項35】 前記液体吐出ヘッド内の液体の有無を
    検出する検出手段をさらに具えたことを特徴とする請求
    項31から請求項34の何れかに記載の液体補給装置。
  36. 【請求項36】 請求項1から請求項28の何れかに記
    載の液体タンクに液体を補給する方法であって、 気液分離手段を通して負圧導入部から前記液体タンクの
    内部に負圧を導入するステップと、 前記液体タンクの内部に負圧を導入することにより液体
    取り入れ部から前記液体タンクの内部に液体を補給する
    ステップと、 前記気液分離手段が液体と接触することによって前記負
    圧導入部から前記液体タンクの内部への負圧の導入を止
    めるステップとを具えたことを特徴とする液体補給方
    法。
  37. 【請求項37】 前記液体タンクに液体を補給するに先
    立ち、前記液体吐出ヘッド内の液体を前記吐出口から吸
    引排除して液体の吐出状態を良好にするステップをさら
    に具えたことを特徴とする請求項36に記載の液体供給
    方法。
  38. 【請求項38】 前記液体タンクに液体を補給した後、
    前記液体吐出ヘッド内の液体を前記吐出口から吸引排除
    して前記液体タンク内の液体を前記気液分離手段から離
    すステップをさらに具えたことを特徴とする請求項36
    または請求項37に記載の液体補給方法。
  39. 【請求項39】 前記液体タンクに液体を補給した後、
    前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から画像の形成に寄与
    しない液体を吐出させ、前記液体タンク内の液体を前記
    気液分離手段から離すステップをさらに具えたことを特
    徴とする請求項36または請求項37に記載の液体補給
    方法。
  40. 【請求項40】 複数の前記液体タンクに対し、個々の
    前記液体タンクの前記気液分離手段を通して前記負圧導
    入部から前記液体タンク内に負圧を導入することによ
    り、前記複数の液体タンクに対して同時に液体を補給す
    ることを特徴とする請求項36から請求項39の何れか
    に記載の液体補給方法。
  41. 【請求項41】 請求項1から請求項28の何れかに記
    載の液体タンクと、 液体を吐出するための吐出口を有し、前記液体タンクか
    ら液体が供給される液体吐出ヘッドとを具えたことを特
    徴とするヘッドカートリッジ。
  42. 【請求項42】 前記液体吐出ヘッドは、前記吐出口か
    ら液体を吐出するための吐出エネルギーとして熱エネル
    ギーを発生する電気熱変換体をさらに有することを特徴
    とする請求項41に記載のヘッドカートリッジ。
  43. 【請求項43】 液体は、インクまたはプリント媒体に
    対するインクのプリント性を調整するための処理液であ
    ることを特徴とする請求項41または請求項42に記載
    のヘッドカートリッジ。
  44. 【請求項44】 請求項1から請求項28の何れかに記
    載の液体タンクと、液体を吐出するための吐出口を有
    し、前記液体タンクから液体が供給される液体吐出ヘッ
    ドとを装着可能な装着部と、 前記液体吐出ヘッドとプリント媒体とを相対移動させる
    移動手段とを具えたことを特徴とする画像形成装置。
  45. 【請求項45】 請求項41から請求項43の何れかに
    記載のヘッドカートリッジを装着可能な装着部と、 前記ヘッドカートリッジとプリント媒体とを相対移動さ
    せる移動手段とを具えたことを特徴とする画像形成装
    置。
  46. 【請求項46】 前記液体吐出ヘッドは、前記吐出口か
    ら液体を吐出するための吐出エネルギーとして熱エネル
    ギーを発生する電気熱変換体をさらに有することを特徴
    とする請求項44または請求項45に記載の画像形成装
    置。
  47. 【請求項47】 請求項29から請求項35の何れかに
    記載の液体補給装置を具えたことを特徴とする請求項4
    4から請求項46の何れかに記載の画像形成装置。
  48. 【請求項48】 前記負圧導入部から前記液体タンク内
    に負圧を導入すると共に前記液体吐出ヘッドの前記吐出
    口に外部から負圧を与える負圧制御手段をさらに具えた
    ことを特徴とする請求項47に記載の画像形成装置。
  49. 【請求項49】 前記液体吐出ヘッドの前記吐出口に与
    えられる負圧は、前記吐出口から液体を吸引しない程度
    の大きさであることを特徴とする請求項48に記載の画
    像形成装置。
  50. 【請求項50】 前記気液分離手段に液体が接触した場
    合、前記液体吐出ヘッドの吐出口に与えられる負圧は、
    前記吐出口から液体を吸引しない程度の大きさであるこ
    とを特徴とする請求項48に記載の画像形成装置。
  51. 【請求項51】 前記気液分離手段に液体が接触した場
    合、前記液体吐出ヘッドの吐出口に与えられる負圧は、
    前記吐出口から液体を吸引可能な大きさであることを特
    徴とする請求項48に記載の画像形成装置。
  52. 【請求項52】 請求項1から請求項28の何れかに記
    載の液体タンクと、液体を吐出するための吐出口を有
    し、前記液体タンクから液体が供給される液体吐出ヘッ
    ドとを装着可能な装着部と、 前記ヘッドカートリッジとプリント媒体とを相対移動さ
    せる移動手段と、 液体取り入れ部から前記液体タンク内に液体を導入する
    際に前記大気連通部を塞ぎ得る閉止手段とを具えたこと
    を特徴とする画像形成装置。
  53. 【請求項53】 液体が貯溜される主液体タンクと、こ
    の主液体タンクを液体取り入れ部に接続し得るジョイン
    ト部とを有する液体導入手段をさらに具え、前記閉止手
    段は、前記ジョイント部に連結されていることを特徴と
    する請求項52に記載の画像形成装置。
  54. 【請求項54】 前記液体タンクは、前記大気連通部を
    複数有することを特徴とする請求項52または請求項5
    3に記載の画像形成装置。
  55. 【請求項55】 前記液体タンクは、前記大気連通部と
    前記インク取り入れ部との間にインク保持部をさらに有
    することを特徴とする請求項52から請求項54の何れ
    かに記載の画像形成装置。
  56. 【請求項56】 前記インク取り入れ部近傍および前記
    液体導入手段の前記ジョイント部のそれぞれ液体が臨む
    面の少なくとも一方には、撥水処理層が形成されている
    ことを特徴とする請求項53から請求項55の何れかに
    記載の画像形成装置。
  57. 【請求項57】 前記閉止手段は、前記液体取り入れ部
    から前記液体タンク内に液体を導入する場合を除き、前
    記大気連通部を介して前記液体タンク内と大気とを連通
    させていることを特徴とする請求項52から請求項56
    の何れかに記載の画像形成装置。
  58. 【請求項58】 前記液体導入手段の前記ジョイント部
    は、プリント媒体に画像を形成する場合を除き、前記イ
    ンク取り入れ部を閉止していることを特徴とする請求項
    53から請求項57の何れかに記載の画像形成装置。
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