JP2000043293A - 画像形成方法およびその装置 - Google Patents

画像形成方法およびその装置

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JP2000043293A
JP2000043293A JP21828298A JP21828298A JP2000043293A JP 2000043293 A JP2000043293 A JP 2000043293A JP 21828298 A JP21828298 A JP 21828298A JP 21828298 A JP21828298 A JP 21828298A JP 2000043293 A JP2000043293 A JP 2000043293A
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Japan
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liquid
head
tank
ink
image forming
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JP21828298A
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English (en)
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Masataka Yashima
正孝 八島
Akihiro Mori
明広 毛利
Makoto Yomo
誠 四方
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用するインクの種類の増大に伴って液体吐
出ヘッドを追加する必要があり、画像形成装置が大型化
する。 【解決手段】 液滴を吐出するためのインクジェットヘ
ッド15の吐出口16から吐出される液滴によってプリ
ント媒体に画像を形成する装置であって、インクジェッ
トヘッド15にそれぞれ一体的に取り付けられてこのイ
ンクジェットヘッド15に供給される液体A, Bをそれ
ぞれ貯溜する複数のサブタンク20a, 20bと、これ
らサブタンク20a, 20bインクジェットヘッド15
との間に介装され、当該サブタンク20a, 20bの任
意の1つとインクジェットヘッド15とを連通させる複
数のタンク連通位置と、大気とインクジェットヘッド1
5とを連通させる大気連通位置とに切り換え可能な切換
弁21と、この切換弁21が大気連通位置にある状態で
吐出口16からインクジェットヘッド15内の液体を吸
引する吸引ポンプ35とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体吐出ヘッドの
吐出口から液体を吐出してプリント媒体に画像を形成す
る画像形成方法および画像形成装置に関し、特に複数種
の液体を切り換えて使用するようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータのプリン
タや複写機として、インクを用いて記録するインクジェ
ットプリンタが普及してきている。
【0003】インクジェットプリンタは、安価でフルカ
ラーのプリントが可能であるため、その需要はますます
大きくなっている。そして、最近ではA1版、A0版の
ような大判のシートに写真様画像をプリントするような
プロッタにまでインクジェットプリンタが使用されてき
ている。また、X線フィルムやCTスキャン画像のよう
な医療用の多階調画像記録用にもインクジェットプリン
タが応用され始めている。このような医療画像用記録装
置では、異なる濃度を持った複数種類のインクを組み合
わせ、これらのインクを多数回重ねてプリントすること
により、使用したインクの種類数よりはるかに多い階調
を表現することが可能である。
【0004】しかし、前述のプロッタや医療画像用記録
装置では、インクを多量に使用するため、これらのイン
クタンクをインクジェットヘッドと共にキャリッジ搭載
した場合には、頻繁にインクタンクの交換を行う必要が
あるため不便である。
【0005】そこで、このように大量のインクを消費す
るインクジェットプリンタでは、一般に図12に示すよ
うなインク供給系が用いられている。図12において、
インクジェットヘッド101は、装置本体に対して走査
移動可能なキャリッジ102に搭載されている。メイン
タンク103は装置本体に固定されており、このメイン
タンク103内のインクIが少なくなった場合には、メ
インタンク103へインクIを補給するようにしてい
る。インクジェットヘッド101とメインタンク103
とは、配管や継手などで構成されたインク供給路104
を介して連結されている。キャリッジ102は、プリン
ト作業時には往復走査移動するため、インク供給路10
4の少なくとも一部を柔軟性のある配管(例えぱシリコ
ンチューブやポリエチレンチューブなど)を用いること
で、キャリッジ102の移動を阻害しないようにしてい
る。メインタンク103には大気連通孔105が設けら
れ、メインタンク103の内部は大気圧状態に保持され
ている。
【0006】インクジェットヘッド101からインクI
を吐出した場合、メインタンク103からインク供給路
104を経てインクIがインクジェットヘッド101に
補給され、しかも吐出口106からインクIが漏れ出し
てこないように、インクジェットヘッド101内を負圧
状態に保つ必要がある。このインクジェットヘッド10
1内の圧力は、メインタンク103に貯溜されたインク
Iの液面からインクジェットヘッド101の吐出口面1
07までの高さHによって決まり、一般的には、この高
さHを20〜100mm程度に設定することが好ましい。
【0007】この方法を用いると、非常に簡単な構成に
よってインクジェットヘッド101に対するインクIの
供給を実現できるが、インク供給路104の一部を構成
する可撓性の配管は、ゴムや樹脂などを用いているた
め、多少のガス透過性を有する。しかも、インク供給路
104内はインクジェットヘッド101と同様に負圧状
態となっているため、その配管内にはその管壁を通して
極わずかずつではあるが外気が侵入する結果、インク供
給路104内に気泡が発生してインクジェットヘッド1
01に流れ込むと、吐出口106からインク滴を正常に
吐出できなくなり、プリント不良が発生する。
【0008】このような不具合を減少させるため、メイ
ンタンク103に貯溜されたインクIの液面からインク
ジェットヘッド101の吐出口面107までの高さHを
0mmに近付けた場合、外気温の変化や、何らかの衝撃あ
るいは振動などでインクジェットヘッド101の吐出口
106からインクIが漏出する可能性が生ずる。
【0009】そこで、インク供給路104内に気泡が発
生しても、これがインクジェットヘッド101内に入り
込まないように、図13に示すようなインク供給系が提
案されている。図13において、インクジェットヘッド
201と、このインクジェットヘッド201に供給され
るインクIを貯溜するサブタンク202とは、装置本体
に対して移動可能なキャリッジ203に搭載されてい
る。サブタンク202およびメインタンク204は、配
管および継手などで構成された2本のインク循環供給路
205, 206を介して接続している。一方のインク供
給路205は、メインタンク204内のインクIをサブ
タンク202へ送り、他方のインク供給路206は、逆
にサブタンク202に貯蔵されたインクIをメインタン
ク204へ戻す機能を有する。この他方のインク供給路
206の途中には、いわゆるプランジャタイプの循環ポ
ンプ207が設けられている。メインタンク204に
は、大気連通孔208が設けられ、メインタンク204
内は大気圧状態に保持されているが、サブタンク202
は密閉構造になっている。
【0010】従って、循環ポンプ207を駆動すると、
サブタンク202内のインクIがインク供給路206を
通ってメインタンク204に戻されると共に、メインタ
ンク204内のインクIがインク供給路205を通って
サブタンク202内に吸引される。このようにして、サ
ブタンク202とメインタンク204との間でインクI
の循環が行われる。
【0011】サブタンク202内の圧力は、インクジェ
ットヘッド201からインクIが漏出しないように負圧
状態に保つ必要があるものの、この負圧が大きすぎる
と、吐出口209からインクジェットヘッド201内に
空気が吸い込まれてしまい、この吐出口209からイン
クIを正常に吐出することが不可能になってしまう。サ
ブタンク202内の圧力は、メインタンク204内のイ
ンクIの液面からインクジェットヘッド201の吐出口
面210までの高さHによって決まることは、先の場合
と同じであり、一般的には、この高さHを20〜100
mm程度に設定することが好ましい。
【0012】なお、メインタンク204の内部に設けら
れた液面センサ211は、メインタンク204内のイン
クIの液面レベルがこのセンサ211よりも低くなった
ことを検知すると、不図示のLEDなどによって使用者
にインクIの補給を促すようになっている。
【0013】従って、負圧状態となるインク供給路20
5内には、先の場合と同様に気泡が発生するが、この気
泡はインクIの循環動作によりサブタンク202内に集
められ、このサブタンク202内にある体積以上気泡が
溜まった場合には、他方のインク供給路206内に発生
する気泡と共にこの他方のインク供給路206からメイ
ンタンク204内に引き戻され、大気連通孔208から
大気中に放出される。このため、インク供給路205,
206内で発生した気泡はインクジェットヘッド201
内へは入っていかず、プリント不良を未然に防止するこ
とができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】インクジェットプリン
タにおいては、より高品質な画像が要求されており、使
用するインクの種類を増大したり、プリント媒体に対す
るインクのプリント性を調整するための処理液を併用す
る傾向にある。
【0015】例えば、写真様画像を出力するインクジェ
ットプリンタでは、通常の黄色, マゼンタ色, シアン
色, 黒色の他に低濃度の黄色, マゼンタ色, シアン色な
どのインクを使用することにより、高階調の画像をプリ
ントできるように工夫している。また、前述した医療画
像用の出力装置においても、白黒画像であっても、より
高度な階調再現性が求められているため、黒色のみの濃
淡インクを多種類使用することにより、上記要求を達成
しようとする試みがなされている。さらに、このような
医療画像においても、CTスキャン画像の擬似カラー
や、内視鏡画像などのカラー画像の要求も高まりつつあ
る。
【0016】これらの要求を満たすためには、使用する
インクの種類やこれらインクを吐出するためのインクジ
ェットヘッドの数を増加させなければならず、その結
果、プリンタ自体が大型化し、製造単価の高いインクジ
ェットヘッドを多数必要となるなどの問題が生じてい
た。
【0017】かかる問題を回避するため、インクジェッ
トヘッドの数を少なくし、インクを交換して使用する方
法も考えられるが、例えば図13に示されたサブタンク
202やインク供給路205, 206内のインクIを除
去した後、新たなインクをここに注入する必要があるた
め、大量のインクIを置換しなければならず、インク交
換に時間がかかる上にインクの無駄が多くなり、しかも
インク交換により混色が生ずるなどの問題が起こる。
【0018】
【発明の目的】本発明の目的は、1つの液体吐出ヘッド
から複数種の液体の吐出を必要に応じて切り換え、これ
によって高品質な画像をプリント媒体に形成できるよう
にした画像形成方法およびその装置を提供することにあ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態は、
液滴を吐出するための液体吐出ヘッドを用い、この液体
吐出ヘッドの吐出口から吐出される液滴によってプリン
ト媒体に画像を形成する方法であって、前記液体吐出ヘ
ッドに供給される第1の液体を貯溜した第1の液体タン
クと前記液体吐出ヘッドとを連通した状態から、前記第
1の液体タンクと前記液体吐出ヘッドとを遮断して前記
液体吐出ヘッドを大気連通させるステップと、大気連通
状態にある前記液体吐出ヘッドの前記吐出口から前記液
体吐出ヘッド内の前記第1の液体を吸引して前記液体吐
出ヘッドから前記第1の液体を排除するステップと、前
記第1の液体が排除される前記液体吐出ヘッドに対し、
この液体吐出ヘッドに供給される第2の液体を貯溜した
第2の液体タンクを連通させるステップとを具えたこと
を特徴とするものである。
【0020】また、本発明の第2の形態は、液滴を吐出
するための液体吐出ヘッドを用い、この液体吐出ヘッド
の吐出口から吐出される液滴によってプリント媒体に画
像を形成する装置であって、前記液体吐出ヘッドに供給
される液体をそれぞれ貯溜する複数の液体タンクと、こ
れら液体タンク前記液体吐出ヘッドとの間に介装され、
当該液体タンクの任意の1つと前記液体吐出ヘッドとを
連通させる複数のタンク連通位置と、大気と前記液体吐
出ヘッドとを連通させる大気連通位置とに切り換え可能
な切換手段と、この切換手段が前記大気連通位置にある
状態で前記吐出口から前記液体吐出ヘッド内の液体を吸
引する吸引手段とを具えたことを特徴とするものであ
る。
【0021】本発明によると、切換手段が第1のタンク
連通位置にあって、これと対応する液体タンクと液体吐
出ヘッドとが連通状態にあり、第1のタンク連通位置に
対応する液体タンク内の液体が液体吐出ヘッドの吐出口
からプリント媒体に吐出され、所定の画像がプリント媒
体に形成される。異なる液体を吐出する必要が生じた場
合には、切換手段を大気連通位置に切り換え、この状態
にて吸引手段を作動させて液体吐出ヘッド内の液体を空
気と置換させる。そして、切り換え手段を作動して所望
のタンク連通位置に切り換え、対応する液体タンクと液
体吐出ヘッドとを連通させ、この状態で液体吐出ヘッド
を作動させることにより、新たなタンク連通位置に対応
する液体タンク内の液体が液体吐出ヘッドの吐出口から
プリント媒体に吐出され、所定の画像がプリント媒体に
形成される。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第1の形態による画像形
成方法において、第2の液体タンクと液体吐出ヘッドと
を連通した状態から、第2の液体タンクと液体吐出ヘッ
ドとを遮断して液体吐出ヘッドを大気連通させるステッ
プと、大気連通状態にある液体吐出ヘッドの吐出口から
液体吐出ヘッド内の第2の液体を吸引して液体吐出ヘッ
ドから第2の液体を排除するステップと、第2の液体が
排除される液体吐出ヘッドに対し、この液体吐出ヘッド
に供給される第3の液体を貯溜した第3の液体タンクを
連通させるステップとをさらに具えるようにしてもよ
く、この場合、第2の液体が洗浄液であることが有効で
あり、第1および第3の液体は、濃度が相互に異なるイ
ンクであってもよい。
【0023】液体吐出ヘッド内の液体を排除して空気と
置換し、新たな液体タンクと液体吐出ヘッドとを連通さ
せる場合、液体吐出ヘッド内の液体を完全に排除し終わ
った後に新たな液体タンクと液体吐出ヘッドとを連通さ
せたり、あるいは液体吐出ヘッド内の液体を排除しなが
ら新たな液体タンクと液体吐出ヘッドとを連通させるよ
うにしてもよい。
【0024】なお、洗浄液としては、インクや液体吐出
ヘッドを変質させたりするおそれがないものでありさえ
すればよく、例えば水とアルコールとの混合液を用いる
ことができる。また、液体吐出ヘッドは、吐出口から液
体を吐出するための吐出エネルギー発生部を有するもの
であってもよく、この場合、吐出エネルギー発生部は、
液体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気
熱変換体を有することが好ましい。
【0025】一方、本発明の第2の形態による画像形成
装置において、3つ以上の液体タンクを具え、これら液
体タンクのうちの1つは、洗浄液を貯溜する洗浄液タン
クであってもよく、複数の液体タンクは、インクおよび
/またはプリント媒体に対するインクのプリント性を調
整するための処理液を貯溜するものであってもよい。こ
の場合、インクは、濃度が異なる複数のインクであって
もよい。
【0026】大気連通位置は、相互に隣合う2つのタン
ク連通位置の間に設定されていてもよく、複数の液体タ
ンクにそれぞれ配管を介して接続し、これら液体タンク
に補充される液体をそれぞれ貯溜する複数の第2液体タ
ンクをさらに具えるようにしてもよい。液体吐出ヘッド
は、吐出口から液滴が吐出されるプリント媒体の搬送方
向と交差する方向に走査移動するものであってもよい。
【0027】また、液体吐出ヘッドは、吐出口から液体
を吐出するための吐出エネルギー発生部を有するもので
あってもよく、この場合、吐出エネルギー発生部は、液
体に膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱
変換体を有することが好ましい。
【0028】
【実施例】本発明による画像形成方法をインクジェット
プリンタに応用した実施例について、図1〜図11を参
照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施
例に限らず、これらをさらに組み合わせたり、同様な課
題を内包する他の分野の技術にも応用することができ
る。
【0029】本実施例におけるインクジェットプリンタ
の概略構造を破断状態で図1に示し、その液体供給系の
概念を図2に示す。すなわち、相互に平行に配設された
2本の走査案内レール11, 12には、ヘッドキャリッ
ジ13およびインクキャリッジ14がこれら走査案内レ
ール11, 12の長手方向に沿って摺動自在に係合保持
されている。ヘッドキャリッジ13には、プリント信号
に基づいて液体、つまりインクやプリント媒体に対する
インクのプリント性を調整するための処理液を吐出する
インクジェットヘッド15が搭載されている。
【0030】インクジェットヘッド15は所定間隔で配
列する複数の吐出口16と、この吐出口16にそれぞれ
連通する液路とを有し、各液路にはこれら液路内に介在
する液体を吐出口16から吐出させるための熱エネルギ
ーを発生する吐出エネルギー発生部としての図示しない
電気熱変換体が組み込まれている。各液路には、毛細管
現象によりインクが供給され、これらの吐出口16の開
口端にて凹メニスカスをそれぞれ形成する。この状態で
電気熱変換体に通電することにより、電気熱変換体に接
するインクが加熱されて膜沸騰し、これが成長して大き
な気泡となり、この気泡の発泡エネルギーにより液路内
の液体が吐出口16から液滴となって吐出される。イン
クジェットヘッド15は、このインクジェットヘッド1
5の電気熱変換体を駆動するための図示しない駆動基板
と共にヘッドカバー17で覆われている。インクジェッ
トヘッド15の駆動基板は、フレキシブルケーブル18
を介して、このインクジェットプリンタ全体の動作を制
御する図示しない制御基板などを収納した基板ボックス
19に接続している。
【0031】一方、インクキャリッジ14には、インク
ジェットヘッド15にインクを供給するための2つのサ
ブタンク20a, 20bが搭載されている。これらサブ
タンク20a, 20bは、後述する本発明の切換手段と
しての切換弁21を介してインクジェットヘッド15に
接続しており、切換弁21の詳細については後述する。
さらに、サブタンク20a, 20bの下方には、これら
サブタンク20a, 20bに供給するインクをそれぞれ
収容する2つのメインタンク22a, 22bが配置さ
れ、これらサブタンク20a, 20bとメインタンク2
2a, 22bとは、可撓性の供給配管23a, 23bお
よび戻し配管24a, 24bをそれぞれ介して相互に接
続状態となっている。
【0032】なお、本実施例では2つのキャリッジ1
3, 14にインクジェットヘッド15とサブタンク20
a, 20bとを別々に搭載するようにしたが、単一のキ
ャリッジにインクジェットヘッド15とサブタンク20
a, 20bとを搭載するようにしてもよく、これらイン
クジェットヘッド15とサブタンク20a, 20bとを
一体化することも可能である。
【0033】第1のメインタンク22aに貯蔵された第
1の液体Aは、第1の供給配管23aの途中に設けられ
た第1の循環ポンプ25aにより第1のサブタンク20
aに送り出され、第1の戻し配管24aを通って第1の
メインタンク22aに戻される。第2のメインタンク2
2bに貯蔵された第2の液体Bも同様に、第2の供給配
管23bの途中に設けられた第2の循環ポンプ25bに
より循環される。これらサブタンク20a, 20bとメ
インタンク22a, 22bとの間の液体循環により、供
給配管23a, 23b内の気泡が、サブタンク20a,
20bの上部にそれぞれ集められ、これらサブタンク2
0a, 20bの上部に多量の気泡が溜まった場合には、
戻し配管24a, 24bを通っててメインタンク22
a, 22bに送られ、各メインタンク22a, 22bの
上部に設けられた大気連通孔26a, 26bから大気中
に排出される。このようにして供給配管23a, 23b
内の気泡除去がなされるため、インクジェットヘッド1
5側へ気泡が入り込むようなおそれがない。
【0034】本実施例で使用する循環ポンプ25a, 2
5bは、液体A, Bに対して悪影響を及ぼすものでなけ
れば特に限定されるものではなく、例えば、チューブを
しごいてインクを送り出すチューブポンプや、シリンダ
内を往復移動するピストンと片開き弁とを組み合わせた
ピストンポンプ、あるいはケーシング内でギヤが回転す
ることによりインクを送り出すギヤポンプ、伸縮するシ
リンダの両端に片開き弁を設けたポンプなど、種々のポ
ンプを用いることができる。
【0035】また、メインタンク22a, 22bに貯蔵
されたインクA, Bの液面は、インクジェットヘッド1
5の吐出口16近傍の液路内の液体の圧力を左右するた
め、メインタンク22a, 22bに貯蔵されたインク
A, Bの液面に対してインクジェットヘッド15の吐出
口16が開口する吐出口面27の高さは、20〜100
mmの範囲内にあることが好ましい。
【0036】さらに、循環ポンプ25a, 25bを駆動
しつつプリント媒体に対するプリント作業を行うことも
可能であるが、この場合、循環インク量を所定値以下に
することが必要である。この値は、液体の粘度および供
給配管23a, 23bおよび戻し配管24a, 24bの
内径に大きく依存するため、具体的な数値を規定するこ
とはできないが、液体A, Bをサブタンク20a, 20
bに圧送して循環する形式の本実施例においては、あま
り大きすぎるとサブタンク20a, 20b内が正圧とな
って、インクジェットヘッド15の吐出口16から液体
が漏出するおそれがあるからである。また、サブタンク
20a, 20bから液体A, Bを吸引して循環させる形
式のものにおいては、この液体A, Bの循環量が多すぎ
る場合、サブタンク20a, 20b内の負圧が大きくな
り過ぎ、インクジェットヘッド15の吐出口16から大
気が吸い込まれてしまうおそれがあるからである。
【0037】ヘッドキャリッジ13およびインクキャリ
ッジ14は、歯付きベルト28に連結され、キャリッジ
走査モータ29により歯付きベルト28を旋回させるこ
とで、走査案内レール11, 12に沿って走査移動す
る。インクジェットヘッド1515の吐出口16と対向
するプラテン30は、キャリッジ13, 14の走査移動
方向に沿って設けられている。プリント媒体としてのプ
リント用紙31は、インクジェットヘッド15の吐出口
16面と平行にキャリッジ13, 14の走査移動方向に
対して直交方向にプラテン30上を間欠搬送される。プ
リント用紙31の搬送は、キャリッジ13, 14の一走
査毎に所定ピッチで間欠的に行われ、この間にインクジ
ェットヘッド15からインクを吐出してプリント用紙3
1の表面に所定の画像がプリントされる。
【0038】また、インクジェットヘッド15の走査移
動領域内で、かつ、プリント用紙31に対するプリント
領域外のホームポジションには、吐出口16からのイン
クの吐出を良好に維持するためのヘッド回復系32が設
けられている。このヘッド回復系32は、インクジェッ
トヘッド15の吐出口面27と対向して配置され、この
インクジェットヘッド15の吐出口16を覆うキャッピ
ング部材33と、インクジェットヘッド15の吐出口面
27を清浄に払拭するためのブレード34とを有し、さ
らにこのキャッピング部材33を介してインクジェット
ヘッド15の吐出口16から液体を吸引するための吸引
ポンプ35と、この吸引ポンプ35によって吸引された
排液を回収する排液タンク36とが設けられている。
【0039】本実施例における切換弁21の概略構造を
表す図3およびそのIV−IV矢視断面構造を表す図4に示
すように、切換弁21は、図示しない駆動源により枢支
ピン37で回動自在に枢支された駆動リンク38と、こ
の駆動リンク38にピン止めされた接続リンク39を介
してシャッタ40を3つの異なる位置に切り換える3位
置切換弁であり、シャッタ40を摺動自在に保持するケ
ーシング41を有する。ケーシング41には、サブタン
ク20a, 20bにそれぞれ連通する第1および第2の
液体供給ポート42a, 42bと、これら液体供給ポー
ト42a, 42bの中間に形成された大気連通ポート4
3と、インクジェットヘッド15に連通するヘッド連通
ポート44とを有し、これら液体供給ポート42a, 4
2bおよび大気連通ポート43とヘッド連通ポート44
とを仕切るシャッタ40がケーシング41に対して摺動
自在に保持されている。2つの液体供給ポート42a,
42bおよび大気連通ポート43は、シャッタ40の摺
動方向に沿って所定間隔で配列し、シャッタ40には3
つの停止位置、つまり図3, 図4に示す第1タンク連通
位置と、図5に示す大気連通位置と、図6に示す第2タ
ンク連通位置とが設定されている。大気連通ポート43
は、図2に示す大気連通路45を介して大気に連通して
いる。シャッタ40には、第1タンク連通位置にて液体
供給ポート42a, 42bとヘッド連通ポート44とを
連通させ、大気連通位置にて大気連通ポート43とヘッ
ド連通ポート44とを連通させ、第2タンク連通位置に
て液体供給ポート42a, 42bとヘッド連通ポート4
4とを連通させる1つの連通孔46が形成されている。
【0040】以下、インクジェットヘッド15とサブタ
ンク20a, 20bとの接続切り換えの手順について、
液体Aから液体Bに切り換える場合を説明する。つま
り、切換弁21の切り換え前は、図3および図4に示す
ようにインクジェットヘッド15とサブタンク20aと
が切換弁21を介して連通状態にあり、インクジェット
ヘッド15の吐出口16から液体Aが吐出される。
【0041】この状態から、上述したホームポジション
にて切換弁21を作動し、シャッタ40を第1タンク連
通位置から大気連通位置に移動してインクジェットヘッ
ド15を大気連通状態に移行させる。そして、インクジ
ェットヘッド15の吐出口16をキャッピング部材33
で覆い、吸引ポンプ35を作動してインクジェットヘッ
ド15および切換弁21内に介在する液体Aを排液タン
ク36に排出する。この時の吸引量は、例えば、毎秒
0. 5ccの割合で2秒間行い、インクジェットヘッド1
5および切換弁21内に介在する液体Aを空気と置き換
えることにより、インクジェットヘッド15内のインク
Aをほとんど吸引排除することができた。
【0042】次に、切換弁21を再び駆動してシャッタ
40を大気連通位置から第2タンク連通位置に移動し、
インクジェットヘッド15と第2サブタンク20bとを
連通させる。この場合、予め吸引ポンプ35の作動を停
止させるようにしてもよいが、シャッタ40が第2タン
ク連通位置に移動し終えるまで吸引ポンプ35を作動さ
せることも可能である。これによって、インクジェット
ヘッド15内に第2サブタンク20b内の液体Bが充填
され、その吐出口6から液体Bを吐出することができ
る。
【0043】このような液体供給系を用い、図1に示し
たインクジェットプリンタに6個のインクジェットヘッ
ド15を搭載してそれぞれ種類の異なるインクを2種類
ずつ切り換え供給できるようにした場合の一例を以下の
表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】表1中、Y, M, C, Kはそれぞれ黄色,
マゼンタ色, シアン色, 黒色のインクを示しており、そ
の後に続く分数の値は、通常の濃度に対する希釈度を示
し、逆の係数は通常の濃度に対する何倍の濃度であるか
を示す。例えば、M/4は、通常の1/4の濃度に希釈
したマゼンタ色インクを表し、2Kは通常の2倍の濃度
の黒色インクを表す。この実施例においては、インクA
のシリーズを用いて写真様多階調カラー画像を出力し、
インクBのシリーズを使用して医療用白黒多階調画像
(CTスキャン画像)の透過画像を出力した。医療用透
過画像では、OD(光学濃度)=3. 0程度の最大濃度
が要求されているため、この表1に示すようなインク濃
度を使用した。このようにインクを切り替えて使用して
も混色などは認められなかった。
【0046】上述した実施例では、切換弁21として摺
動するシャッタ40を利用したが、ロータを用いた切換
弁21を採用することも可能である。
【0047】このような切換弁21の他の実施例の平面
形状を図7に示し、そのVIII−VIII矢視断面構造を図8
に示すが、先の実施例と同一機能の部材には、これと同
一符号を記すに止め、重複する説明は省略するものとす
る。すなわち、本実施例の切換弁21は、インクジェッ
トヘッド15に連通する連通穴47が中央部に形成され
たケーシング41と、このケーシング41の連通穴47
にそれぞれ差し込まれ、シリコーン樹脂などで形成され
た可撓性の第1液体供給チューブ48, 第2液体供給チ
ューブ49, 大気連通チューブ50と、連通穴47に回
転自在に収容され、外周の一部に切り欠き51が形成さ
れた円形のロータ52と、このロータ52と同軸一体に
設けられた駆動ギヤ53と噛み合い、図示しない正逆転
駆動モータに連結された複数の動力伝達ギヤ54とを具
えている。ロータ52は、その切り欠き54が第1液体
供給チューブ48と正対する図7および図8に示すよう
な第1タンク連通位置と、切り欠き54が大気連通チュ
ーブ50と正対する大気連通位置と、切り欠き54が第
2液体供給チューブ49と正対する第2タンク連通位置
とに旋回可能である。
【0048】第1液体供給チューブ48は、第1サブタ
ンク20a(図2参照)に連通し、大気連通チューブ5
0は大気連通路45に連通し、第2液体供給チューブ4
9は第2サブタンク20bに連通している。第1液体供
給チューブ48と第2液体供給チューブ49とは180
°隔てて配置され、これら液体供給チューブ48, 49
の中間位置に大気連通チューブ50が配置されている。
そして、これらチューブ48〜50は連通穴47の内壁
とロータ52の外周との間に位置して押し潰された状態
となっているが、何れか1つのチューブ48〜50がロ
ータ52の切り欠き54と連通穴47の内壁との間に位
置する場合には、そのチューブ内を流体の通過が可能と
なる。
【0049】なお、本実施例ではロータ52の回転に伴
う摩擦抵抗を軽減するためにロータ52の外周に多数の
鋼球55を保持させており、本実施例においても、先の
実施例と同様に第1液体供給チューブ48および第2液
体供給チューブ49内の2つの液体A, Bの混合を未然
に防止して混色などの問題を回避することができる。
【0050】上述した実施例では、液体A, Bとして色
相や濃度の異なる2種類のインクを想定したが、3種類
以上の液体を切り換えて使用することも可能であり、混
色や化学変化を防止するために洗浄液を液体として使用
してもよい。
【0051】このような本発明による液体供給系の概念
を図9に示すが、先の実施例と同一機能の部材には、こ
れと同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するも
のとする。すなわち、インクキャリッジ14には、上述
した2つのサブタンク20a, 20bの他に、使洗浄液
C、例えば水が90%でイソプロピルアルコールが10
%の混合液を貯溜した第3のサブタンク20cが搭載さ
れており、これら3つサブタンク20a〜20cとイン
クジェットヘッド15とは切換弁21を介して個々に連
通可能となっている。
【0052】本実施例における切換弁21の平面構造を
破断状態で図10に示し、そのXI−XI矢視断面構造を図
11に示すが、先の実施例と同一機能の部材には、これ
と同一符号を記すに止め、重複する説明は省略するもの
とする。すなわち、ケーシング41の中央部に形成され
てインクジェットヘッド15に連通するシリンダ嵌合穴
56には、ロータリシリンダ57が回転自在に嵌着され
ており、このロータリシリンダ57には、図示しない駆
動源に接続する操作ロッド58が連結され、この操作ロ
ッド58を介してロータリシリンダ57が図10および
図11に示す第1タンク連通位置と、第2タンク連通位
置と、第3タンク連通位置との他、2つの大気連通位置
との5つの位置にロータリシリンダ57を回転できるよ
うになっている。2つの大気連通位置は、第1タンク連
通位置と第2タンク連通位置との中間位置、ならびに第
2タンク連通位置と第3タンク連通位置との中間位置に
それぞれ設定されている。また、このロータリシリンダ
57にはその下端面と外周面とに開口する接続通路59
が形成されており、インクジェットヘッド15は、シリ
ンダ嵌合穴56を介して常に接続通路59に連通状態と
なっている。
【0053】ロータリシリンダ57の第1タンク連通位
置において、ケーシング41には第1サブタンク20a
とロータリシリンダ57の接続通路59とに連通する第
1液体供給通路60が形成されている。また、ロータリ
シリンダ57の第2タンク連通位置において、ケーシン
グ41には第2サブタンク20bとロータリシリンダ5
7の接続通路59とに連通する第2液体供給通路61が
形成されている。さらに、ロータリシリンダ57の第3
タンク連通位置において、ケーシング41には第3サブ
タンク20cとロータリシリンダ57の接続通路59と
に接続する洗浄液供給通路62が形成されている。同様
に、ロータリシリンダ57の2つの大気連通位置におい
て、ケーシング41にはロータリシリンダ57の接続通
路59にそれぞれ連通する2つの大気連通路63, 64
が形成されている。
【0054】従って、液体Aから液体Bに切り換える場
合や、逆に液体Bから液体Aに切り換える場合には、大
気連通位置において吸引ポンプ35を作動させ、インク
ジェットヘッド15内の液体を空気と置換した後、洗浄
液Cをインクジェットヘッド15に供給してインクジェ
ットヘッド15および切換弁21を洗浄液Cで洗浄し、
さらにこの洗浄液Cを空気と置換してから新たな液体を
インクジェットヘッド15に供給することができるの
で、液体A, Bの混合による化学変化や混色などを確実
に防止することが可能であり、例えば液体A, Bの何れ
か一方をインクとし、他方をプリント媒体に対するイン
クのプリント性を調整するための処理液として使用して
も、インクジェットヘッド15や切換弁21内でのイン
クと処理液との混合に伴うインクの凝固を未然に防止す
ることができる。
【0055】このような液体供給系を3組用意し、これ
を図1に示したインクジェットプリンタに組み込み、さ
らに1つのインクジェットヘッド15に対して1つのサ
ブタンクを有する旧来のインクジェットヘッド6個をこ
のインクジェットプリンタに搭載した場合の一例を以下
の表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】表2中のヘッド7〜ヘッド9が上述した図
9に対応するものであり、ヘッド1〜ヘッド6に加えて
液体Aのシリーズを使用し、写真様多階調カラー画像を
出力した。またヘッド4〜ヘッド6に加えて液体Bのシ
リーズを使用し、医療用白黒多階調画像(CTスキャン
画像)の透過画像や超音波診断の擬似カラー画像を出力
した。何れの場合も、階調性は良好であり、かつインク
を切り替えて使用しても、混色等は認められなかった。
【0058】なお、本発明は、液体の吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生す
る手段(例えば、電気熱変換体やレーザ光など)を具
え、この熱エネルギーにより液体の状態変化を生起させ
るインクジェット方式の画像形成装置において優れた効
果をもたらすものである。かかる方式によれば、プリン
トの高密度化および高精細化が達成できるからである。
【0059】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書や、同第474
0796号明細書に開示されている基本的な原理を用い
て行うものが好ましい。この方式は、いわゆるオンデマ
ンド型およびコンティニュアス型の何れにも適用可能で
あるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体が保持
されているシートや流路に対応して配置される電気熱変
換体に、プリント情報に対応した核沸騰を越える急速な
温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加する
ことにより熱エネルギを発生させ、液体吐出ヘッドの熱
作用面に膜沸騰を生じさせ、結果的にこの駆動信号に一
対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効であ
る。この気泡の成長および収縮により、吐出口を介して
液体を吐出させ、少なくとも1つの液滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書や、同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れたプリントを行うこ
とができる。
【0060】また、液体吐出ヘッドの構成としては、上
述の各明細書に開示されているような吐出口と液路と電
気熱変換体との組合せ構成(電気熱変換体が液路に沿っ
て配置された直線状液流路または電気熱変換体が液路を
挟んで吐出口と正対する直角液流路)の他に、熱作用部
が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特
許第4558333号明細書や、米国特許第44596
00号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものであ
る。加えて、複数の電気熱変換体に対し、共通するスリ
ットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開
昭59−123670号公報や、熱エネルギの圧力波を
吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示した特開
昭59−138461号公報に基いた構成としても、本
発明の効果は有効である。すなわち、液体吐出ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によればプリ
ントを確実に効率良く行うことができるようになるから
である。
【0061】さらに、画像形成装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプの液体吐出ヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのような液体吐出ヘッドとしては、複数の液
体吐出ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成
や、一体的に形成された1個の液体吐出ヘッドとしての
構成の何れでもよい。
【0062】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、走査移動するキャリッジに対して一体的に固定
された液体吐出ヘッド、あるいはキャリッジに対して交
換可能に装着されることでキャリッジとの電気的な接続
や装置本体からの液体の供給が可能となる交換自在のチ
ップタイプの液体吐出ヘッド、あるいは液体吐出ヘッド
自体に一体的に液体を貯えるタンクが設けられたカート
リッジを用いた場合にも、本発明は有効である。
【0063】本発明の画像形成装置の構成として、液体
吐出ヘッドからの液体の吐出状態を適正にするための回
復手段や、予備的な補助手段などを付加することは本発
明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。
これらを具体的に挙げれば、液体吐出ヘッドに対するキ
ャッピング手段や、クリーニング手段, 加圧あるいは吸
引手段, 電気熱変換体やこれとは別の加熱素子あるいは
これらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、
プリントとは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0064】また、搭載される液体吐出ヘッドの種類や
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、プリント色や濃度(明度)を
異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるも
のであってもよい。すなわち、例えば画像形成装置のプ
リントモードとしては黒色などの主流色のみのプリント
モードだけではなく、液体吐出ヘッドを一体的に構成す
るか、複数個の組み合わせによるか何れでもよいが、異
なる色の複色カラーまたは混色によるフルカラーの各プ
リントモードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明
は極めて有効である。この場合、プリント媒体の種類や
プリントモードに応じてインクのプリント性を調整する
ための処理液(プリント性向上液)を専用の液体吐出ヘ
ッドからプリント媒体に吐出することも有効である。
【0065】なお、本発明にかかる画像形成装置の形態
としては、コンピュータなどの情報処理機器の画像出力
端末として用いられるものの他、リーダなどと組合せた
複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装
置や捺染装置の形態を採るものなどであっても良く、プ
リント媒体としては、シート状あるいは長尺の紙や布
帛、あるいは板状をなす木材や石材, 樹脂, ガラス, 金
属などの他に、3次元立体構造物などを挙げることがで
きる。
【0066】
【発明の効果】本発明によると、新たな液体を使用して
プリント作業を行う場合、液体吐出ヘッドを大気に連通
して液体吐出ヘッドに含まれる交換すべき液体を吸引排
除する際に空気と置換させるようにしたので、新たな液
体を液体吐出ヘッドに供給しても、化学変化や混色など
の不具合を未然に防止することができるため、液体吐出
ヘッドの数を増やすことなく多種類の液体を用いてプリ
ント媒体に対するプリント作業を行うことが可能とな
り、階調性や色再現性の良好な画像をプリントすること
ができる。
【0067】特に、洗浄液を併用した場合には、その前
後の液体間での化学変化や混色などの不具合を確実に防
止することが可能であり、プリント品質のより良好な画
像を得ることができる。
【0068】また、切換手段の大気連通位置を相互に隣
合う2つのタンク連通位置の間に設定した場合には、切
換手段の構成を簡略化することができる上、この切り換
え操作を連続的に行うことができる。
【0069】さらに、各液体タンクに補充される液体が
それぞれ貯溜される第2液体タンクを配管を介して各液
体タンクに接続した場合には、液体タンクを小型化して
第2液体タンクから液体を補給すればよいので、液体吐
出ヘッドを走査移動させる必要のある画像形成装置にお
いては、その移動速度をより高速化してプリント速度を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成方法をインクジェットプ
リンタに応用した一実施例の概略構造を破断状態で表す
斜視図である。
【図2】図1に示した実施例におけるインク供給系の概
略構造を表す概念図である。
【図3】図5および図6と共に図2に示した実施例にお
ける切換手段を構成する切換弁の概略構造を表す平面図
であり、シャッタ板が第1タンク連通位置にある状態を
示す。
【図4】図3中のIV−IV矢視断面図である。
【図5】図3および図6と共に図2に示した実施例にお
ける切換手段を構成する切換弁の概略構造を表す平面図
であり、シャッタ板が大気連通位置にある状態を示す。
【図6】図3および図5と共に図2に示した実施例にお
ける切換手段を構成する切換弁の概略構造を表す平面図
であり、シャッタ板が第2タンク連通位置にある状態を
示す。
【図7】切換手段を構成する切換弁の他の実施例の概略
構造を表す平面図である。
【図8】図7中のVIII−VIII矢視断面図である。
【図9】本発明におけるインク供給系の他の実施例の概
略構造を表す概念図である。
【図10】図9に示した実施例における切換手段を構成
する切換弁の概略構造を表す平面図である。
【図11】図10中のXI−XI矢視断面図である。
【図12】従来のインクジェットプリンタにおけるイン
ク供給系の一例の概略構造を表す概念図である。
【図13】従来のインクジェットプリンタにおけるイン
ク供給系の他の一例の概略構造を表す概念図である。
【符号の説明】
11, 12 走査案内レール 13 ヘッドキャリッジ 14 インクキャリッジ 15 インクジェットヘッド 16 吐出口 17 ヘッドカバー 18 フレキシブルケーブル 19 基板ボックス 20a, 20b サブタンク 21 切換弁 22a, 22b メインタンク 23a, 23b 供給配管 24a, 24b 戻し配管 25a, 25b 循環ポンプ 26a, 26b 大気連通孔 27 吐出口面 28 歯付きベルト 29 キャリッジ走査モータ 30 プラテン 31 プリント用紙 32 ヘッド回復系 33 キャッピング部材 34 ブレード 35 吸引ポンプ 36 排液タンク 37 枢支ピン 38 駆動リンク 39 接続リンク 40 シャッタ 41 ケーシング 42a, 42b 液体供給ポート 43 大気連通ポート 44 ヘッド連通ポート 45 大気連通路 46 連通孔 47 連通穴 48 第1液体供給チューブ 49 第2液体供給チューブ 50 大気連通チューブ 51 切り欠き 52 ロータ 53 駆動ギヤ 54 動力伝達ギヤ 55 鋼球 56 シリンダ嵌合穴 57 ロータリシリンダ 58 操作ロッド 59 接続通路 60 第1液体供給通路 61 第2液体供給通路 62 洗浄液供給通路 63, 64 大気連通路 A 第1の液体 B 第2の液体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 四方 誠 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA12 EA22 EA23 EA27 EC07 EC16 EC18 EC41 EC65 ED07 EE17 FA03 FA10 HA42 JA13 JB15 JC06 JC20 KB03 KB10 KB11 KB21 KC02 2C057 AF71 AF99 AG46 AG71 AG73 AG76 AG80 AN01 BA03 BA13

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を吐出するための液体吐出ヘッドを
    用い、この液体吐出ヘッドの吐出口から吐出される液滴
    によってプリント媒体に画像を形成する方法であって、 前記液体吐出ヘッドに供給される第1の液体を貯溜した
    第1の液体タンクと前記液体吐出ヘッドとを連通した状
    態から、前記第1の液体タンクと前記液体吐出ヘッドと
    を遮断して前記液体吐出ヘッドを大気連通させるステッ
    プと、 大気連通状態にある前記液体吐出ヘッドの前記吐出口か
    ら前記液体吐出ヘッド内の前記第1の液体を吸引して前
    記液体吐出ヘッドから前記第1の液体を排除するステッ
    プと、 前記第1の液体が排除される前記液体吐出ヘッドに対
    し、この液体吐出ヘッドに供給される第2の液体を貯溜
    した第2の液体タンクを連通させるステップとを具えた
    ことを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の液体タンクと前記液体吐出ヘ
    ッドとを連通した状態から、前記第2の液体タンクと前
    記液体吐出ヘッドとを遮断して前記液体吐出ヘッドを大
    気連通させるステップと、 大気連通状態にある前記液体吐出ヘッドの前記吐出口か
    ら前記液体吐出ヘッド内の前記第2の液体を吸引して前
    記液体吐出ヘッドから前記第2の液体を排除するステッ
    プと、 前記第2の液体が排除される前記液体吐出ヘッドに対
    し、この液体吐出ヘッドに供給される第3の液体を貯溜
    した第3の液体タンクを連通させるステップとをさらに
    具えたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第2の液体が洗浄液であることを特
    徴とする請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記第1および前記第3の液体は、濃度
    が相互に異なるインクであることを特徴とする請求項2
    または請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記液体吐出ヘッドは、前記吐出口から
    液体を吐出するための吐出エネルギー発生部を有するこ
    とを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の
    画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記吐出エネルギー発生部は、液体に膜
    沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換体
    を有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成方
    法。
  7. 【請求項7】 液滴を吐出するための液体吐出ヘッドを
    用い、この液体吐出ヘッドの吐出口から吐出される液滴
    によってプリント媒体に画像を形成する装置であって、 前記液体吐出ヘッドに供給される液体をそれぞれ貯溜す
    る複数の液体タンクと、 これら液体タンク前記液体吐出ヘッドとの間に介装さ
    れ、当該液体タンクの任意の1つと前記液体吐出ヘッド
    とを連通させる複数のタンク連通位置と、大気と前記液
    体吐出ヘッドとを連通させる大気連通位置とに切り換え
    可能な切換手段と、 この切換手段が前記大気連通位置にある状態で前記吐出
    口から前記液体吐出ヘッド内の液体を吸引する吸引手段
    とを具えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 3つ以上の前記液体タンクを具え、これ
    ら液体タンクのうちの1つは、洗浄液を貯溜する洗浄液
    タンクであることを特徴とする請求項7に記載の画像形
    成装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の液体タンクは、インクおよび
    /またはプリント媒体に対するインクのプリント性を調
    整するための処理液を貯溜することを特徴とする請求項
    7または請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記インクは、濃度が異なる複数のイ
    ンクであることを特徴とする請求項9に記載の画像形成
    装置。
  11. 【請求項11】 前記大気連通位置は、相互に隣合う2
    つの前記タンク連通位置の間に設定されていることを特
    徴とする請求項7から請求項10の何れかに記載の画像
    形成装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の液体タンクにそれぞれ配管
    を介して接続し、これら液体タンクに補充される液体を
    それぞれ貯溜する複数の第2液体タンクをさらに具えた
    ことを特徴とする請求項7から請求項11の何れかに記
    載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記液体吐出ヘッドは、前記吐出口か
    ら液滴が吐出されるプリント媒体の搬送方向と交差する
    方向に走査移動することを特徴とする請求項7から請求
    項12の何れかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記液体吐出ヘッドは、前記吐出口か
    ら液体を吐出するための吐出エネルギー発生部を有する
    ことを特徴とする請求項7から請求項13の何れかに記
    載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記吐出エネルギー発生部は、液体に
    膜沸騰を生じさせる熱エネルギーを発生する電気熱変換
    体を有することを特徴とする請求項14に記載の画像形
    成装置。
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