JP3088611B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3088611B2
JP3088611B2 JP15195094A JP15195094A JP3088611B2 JP 3088611 B2 JP3088611 B2 JP 3088611B2 JP 15195094 A JP15195094 A JP 15195094A JP 15195094 A JP15195094 A JP 15195094A JP 3088611 B2 JP3088611 B2 JP 3088611B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクを記録ヘッドの
吐出口から吐出させて記録を行なうインクジェット記録
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の記
録装置は、画像情報に基づいて、紙やプラスチック薄板
等の被記録材上にドットパターンからなる画像を形成す
るように構成されている。
【0003】上記記録装置は、記録方式によりインクジ
ェット記録装置、ワイヤードット記録装置、サーマル記
録装置、レーザビーム記録装置に分けることができ、そ
のうちのインクジェット記録装置は、記録ヘッドの吐出
口から記録液(インク)滴を吐出飛翔させ、これを被記
録材に付着させて記録するように構成されている。
【0004】上記インクジェット記録装置は騒音の発生
が極めて少なく、かつ、高速記録が可能であり、しかも
特別な特性の被記録材を必要とせずに普通紙を使用でき
る等、多くの利点を有しており、種々のタイプの記録ヘ
ッドおよびインクジェット記録装置が提案されている。
【0005】中でも熱エネルギーをインクに作用させ
て、熱膨張による圧力を利用してインク滴を吐出させる
方式(バブルジェット方式)の記録ヘッドは、記録信号
に対する応答性がよく、吐出口の高密度化が容易である
等の利点を有している。
【0006】従来、上述したようなインクジェット記録
装置の中でも、特に、往復移動するキャリアに記録ヘッ
ドを搭載し、キャリアの往復移動と被記録材の所定ピッ
チごとの搬送とを繰り返すことで記録ヘッドを被記録材
に対して2次元方向に走査し、記録を行なうシリアル型
のインクジェット記録装置が一般的である。
【0007】シリアル型のインクジェット記録装置にお
いては、吐出用のインクを収容するインクタンクを記録
ヘッド自体に設けたものがある。ところが、記録ヘッド
にインクタンクを設けただけでは、キャリアへの負荷を
考えるとインクの容量を大きくできず、記録量が制限さ
れてしまう。そこで、大量にインクを消費する大画像記
録用の大型のインクジェット記録装置においては、記録
ヘッドにサブインクタンクを設ける一方、サブインクタ
ンクとは別に、容量の大きな主インクタンクを設け、イ
ンク供給チューブを介して主インクタンクからサブイン
クタンクへインクを供給するものがある。この場合、イ
ンク供給チューブと主インクタンクとは着脱自在に設け
られ、主インクタンク内のインクがなくなったら、主イ
ンクタンクを交換できる構成となっている。
【0008】一方、インクタンク内には海綿状のインク
吸収体が設けられており、インクは、このインク吸収体
に吸収された状態でインクタンク内に保持されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように主インクタンクからサブインクタンクへインク
を供給するようにしたものであっても、主インクタンク
とサブインクタンクとはインク供給チューブにより接続
されているので、このチューブの剛性がキャリアの負荷
となり、これが高速記録化の障害となっていた。また、
インク供給チューブと主インクタンクとは着脱自在とな
っているが、両者の接続部でのインクの漏れを防止する
ための機構が複雑になり、故障の原因にもなっていた。
【0010】インク供給チューブに起因する問題点を解
決するために、少なくともサブタンクへのインク供給時
にはサブタンクが主インクタンクに当接する構成とする
とともに、サブタンクへのインク供給時のみに両インク
タンク内のインク吸収体が互いに接触するような開口を
両インクタンクに設けることが考えられる。これにより
インク供給チューブを用いずにサブインクタンクにイン
クの供給を行なえるので、インク供給チューブに起因す
る問題点は解消される。
【0011】ところが、単に両インクタンク内のインク
吸収体を接触させるだけでサブタンクへのインク供給を
行なうようにした構成では、吸収体同士の接触力が弱か
ったり、吸収体表面のインクが乾いていたり、それぞれ
の吸収体の間に隙間が生じていたりすると、インクが確
実にサブインクタンクへ供給されなくなってしまうおそ
れがある。
【0012】そこで本発明は、主インクタンクからサブ
インクタンクへのインクの供給を、インク供給チューブ
を用いずに、しかも確実に行なえるインクジェット記録
装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のインクジェット記録装置は、記録用のインクを
インク吸収体に吸収させて収容する主インクタンクと、
往復移動されるキャリアにインクの吐出により記録を行
なう記録ヘッドと一体的に搭載され、前記主インクタン
クから供給されたインクを一時的にインク吸収体に吸収
させて保持し前記記録ヘッドへ供給するサブインクタン
クとを有するインクジェット記録装置において、前記主
インクタンクおよび前記サブインクタンクには、それぞ
れ前記主インクタンクから前記サブインクタンクへのイ
ンク供給時に前記主インクタンクと前記サブインクタン
クとが相対的に移動することで対向し、前記主インクタ
ンクのインク吸収体と前記サブインクタンクのインク吸
収体とが互いに接触される開口部が設けられ、前記主イ
ンクタンクおよび前記サブインクタンクのそれぞれの開
口部が対向したときに、前記主インクタンクの内圧を相
対的に前記サブインクタンクの内圧よりも高くするポン
プ機構が備えられていることを特徴とする。
【0014】また、前記主インクタンクが前記キャリア
のガイドレールを兼ねているものであってもよい。
【0015】前記ポンプ機構は、前記主インクタンクに
設けられ、前記開口部が対向したときに前記主インクタ
ンクのインク収容部の容積を小さくするピストンを有す
るものでもよく、この場合には、前記主インクタンク
に、前記主インクタンクの内圧が一定の圧力以上になら
ないようにするためのリリースバルブが設けられている
ものであってもよい。
【0016】さらに、前記ポンプ機構は、前記サブイン
クタンクに設けられ、前記開口部が対向したときに前記
サブインクタンクのインク収容部の容積を大きくするピ
ストンを有するものとしてもよく、とくに、前記ピスト
ンは、前記サブインクタンクの内部を前記キャリアの移
動方向に2分し、かつ、前記キャリアの移動方向に摺動
自在に設けられた重錘型のピストンであるものでもよ
い。この場合には、前記サブインクタンクに、前記サブ
インクタンクの内圧が一定の圧力以下にならないように
するためのリリースバルブが設けられているものであっ
てもよい。
【0017】また、前記ポンプ機構は、前記主インクタ
ンクおよび前記サブインクタンクのそれぞれに設けら
れ、前記主インクタンクに設けられたものは、前記開口
部が対向したときに前記主インクタンクのインク収容部
の容積を小さくするピストンを有し、前記サブインクタ
ンクに設けられたものは、前記開口部が対向したときに
前記サブインクタンクのインク収容部の容積を大きくす
るピストンを有するものであってもよい。
【0018】この場合には、前記主インクタンクに、前
記主インクタンクの内圧が一定の圧力以上にならないよ
うにするためのリリースバルブが設けられているもの
や、前記サブインクタンクの内圧が一定の圧力以下にな
らないようにするためのリリースバルブが設けられてい
るものであってもよい。
【0019】そして、前記記録ヘッドは、インク吐出用
の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えて
いるものであってもよく、とくに、前記電気熱変換体に
よって印加される熱エネルギーにより、インクに生じる
膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させるもので
あってもよい。
【0020】
【作用】上記のとおり構成された本発明のインクジェッ
ト記録装置では、主インクタンクからサブインクタンク
へのインク供給時には、主インクタンクの開口部とサブ
インクタンクの開口部とが対向し、それぞれのインク吸
収体が接触する。このとき、ポンプ機構により、主イン
クタンクの内圧がサブインクタンクの内圧よりも相対的
に高くなり、両者の間には差圧が生じる。その結果、そ
れぞれのインク吸収体の接触力が弱かったり、インク吸
収体の表面のインクが乾いていたりしても、前記差圧に
より主インクタンクからサブインクタンクへインクが供
給される。
【0021】ポンプ機構として、例えば、主インクタン
クに設けられて、開口部が対向したときに主インクタン
クのインク収容部の容積を小さくするピストンを有する
ものを用いた場合には、主インクタンクのインク収容部
の容積が小さくなることにより主インクタンクの内圧が
上昇し、サブインクタンクの内圧よりも高くなる。一
方、サブインクタンクに設けられて、開口部が対向した
ときにサブインクタンクのインク収容部の容積が大きく
するピストンを有するものを用いた場合には、サブイン
クタンクのインク収容部の容積が大きくなることにより
サブインクタンクの内圧が低下し、相対的に主インクタ
ンクの内圧が高くなる。
【0022】主インクタンクの開口部とサブインクタン
クの開口部とを対向させる際には、サブインクタンクが
搭載されたキャリアを移動させて両者を対向させるが、
ポンプ機構をサブインクタンクに設けた場合、ピストン
として重錘型のピストンを用いれば、キャリアを移動さ
せ、停止させたときの慣性力によりピストンが駆動され
る。
【0023】また、主インクタンクの内圧は、主インク
タンク内の空気とインクとの体積比や温度変化により変
化する。そのため、主インクタンクの内圧が必要以上に
高くなると、主インクタンクおよびサブインクタンクの
開口部からインクが漏れ出るおそれがある。そこで、主
インクタンクの内圧を高くするポンプ機構を設けた場
合、主インクタンクの内圧が一定の圧力以上にならない
ようにするためのリリースバルブを設けることで、主イ
ンクタンクの内圧は一定の圧力以下に抑えられ、主イン
クタンクの内圧が高くなりすぎることによる両インクタ
ンクの開口部からのインクのもれが防止される。この両
インクタンクの開口部からのインクの漏れは、サブイン
クタンクの内圧が低くなりすぎた場合にも生じるおそれ
があり、サブインクタンクの内圧を低くするポンプ機構
を設けた場合には、サブインクタンクの内圧が一定の圧
力以下にならないようにするためのリリースバルブを設
けることによって、サブインクタンクの内圧が一定の圧
力以上に保たれ、インクの漏れが防止される。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0025】(第1実施例)図1は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第1実施例の概略構成図であり、図2
は、図1に示したインクジェット記録装置の要部構成を
示す断面図である。
【0026】図1および図2に示すように、記録ヘッド
部11とサブインクタンク12とが一体となったキャリ
ア1には貫通孔が設けられ、この貫通孔に、内部にイン
クが収容された円筒状の主インクタンク3が摺動自在に
挿通される。キャリア1には、回転自在に軸支された従
動プーリ8とキャリアモータ9の回転軸に取り付けられ
た駆動プーリ7とに掛け回されたワイヤ6の一部位が、
ワイヤホルダ13において結合されており、キャリアモ
ータ9を駆動してワイヤ6を回転させることにより、キ
ャリア1が矢印A方向に往復移動される。また、キャリ
ア1の移動時のキャリア1の回転を防止するために、主
インクタンク3に向けて突出する回り止めピン14をキ
ャリア1に設け、この回り止めピン14を、主インクタ
ンク3の軸方向に沿って主インクタンク3の外周面に形
成された回り止め溝3bに係合させている。以上の説明
から明らかなように、主インクタンク3はキャリア1の
ガイドレールを兼ねている。
【0027】主インクタンク3の内部およびサブインク
タンク12の内部には、それぞれ海綿状のインク吸収体
3c、12bが設けられており、インクは各インク吸収
体3c、12bに吸収された状態で保持されている。ま
た、主インクタンク3の一端部(図示右端部)にはイン
ク供給口3aが開口する一方、サブインクタンク12の
主インクタンク3との接触部の一部位には開口部12a
が形成され、キャリア1が、主インクタンク3のインク
供給口3aが開口する位置にあるときに、主インクタン
ク3とサブインクタンク12とが互いに連通し、各イン
ク吸収体3c、12bが接触する構成となっている。
【0028】また、主インクタンク3の一端部の、記録
時におけるキャリア1の往復移動の範囲外には、シャッ
タ4がキャリア1の移動方向と平行に摺動自在に被せら
れている。シャッタ4は、シャッタばね5により主イン
クタンク3の他端側(図示左端側)へ付勢されており、
主インクタンク3からサブインクタンク12へのインク
供給時以外は、主インクタンク3のインク供給口3aを
塞いでいる。そして、インク供給時には、キャリア1が
主インクタンク3の一端部側へ移動し、シャッタ4を主
インクタンク3の一端部側へ押し付けることにより、キ
ャリア1の移動とともにシャッタ4がシャッタばね5の
ばね力に抗して移動し、主インクタンク3とサブインク
タンク12とが互いに連通する。
【0029】シャッタ4には、主インクタンク3の内部
を通って他端に向かって延びるロッド4aが一体的に設
けられている。このロッド4aは、主インクタンク3の
一端面および主インクタンク3のインク吸収体3cを貫
通し、先端が主インクタンク3の他端近くまで達してお
り、ロッド4aの先端には、主インクタンク3の内部を
インク吸収体3cが含まれる室(A室)と含まれない室
(B室)とに分けるピストン部4bが一体的に設けられ
ている。従ってピストン部4bは、シャッタ4の移動に
伴って主インクタンク3内を主インクタンク3の軸方向
に移動する。
【0030】ピストン部4bにはA室とB室とを連通す
る孔が形成され、この孔には、ピストン部4bが主イン
クタンク3の他端側へ移動したときにのみ、B室からA
室への空気の流れを許す逆止弁4cが設けられている。
逆止弁4cは、ゴム等の可撓性を有する薄板状の部材で
構成される。また、主インクタンク3のB室には、B室
と主インクタンク3の外部とを連通する大気連通孔3d
が形成されている。これにより、ピストン部4bが主イ
ンクタンク3の一端部側へ移動することにより主インク
タンク3のA室の内圧が上昇する構成となっている。す
なわち、ロッド4a、ピストン部4bおよび逆止弁4c
を含むシャッタ4で、本発明のポンプ機構が構成されて
いる。
【0031】一方、記録ヘッド部11は、インクを吐出
するための複数の吐出口11aを有する。ここで、記録
ヘッド部11について図3を参照して説明する。
【0032】図3に示すように複数の吐出口11aは、
被記録材(不図示)と所定の間隔をおいて対面する吐出
口面11bに所定のピッチで形成されており、共通液室
11cと各吐出口11aとを連通する各液路11dの壁
面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための
電気熱変換体(発熱抵抗体など)11eが配設されてい
る。電気熱変換体11eは電極(不図示)を介して通電
され、これら電気熱変換体11eや電極は、記録ヘッド
部11を構成する基板上に、半導体製造プロセスにより
成膜形成される。共通液室11cはサブインクタンク1
2(図1参照)と連通しており、共通液室11cにはサ
ブインクタンク12からインクが供給される構成となっ
ている。
【0033】サブインクタンク12から共通液室11c
に供給されて一時的に貯えられたインクは、毛管現象に
より液路11dに侵入し、吐出口11aでメニスカスを
形成して液路11dを満たした状態を保つ。このとき、
電極を介して電気熱変換体11eが通電されて発熱する
と、電気熱変換体11e上のインクが急激に加熱されて
液路11d内に気泡が発生し、この気泡の膨張により吐
出口11aからインクが吐出される。
【0034】ここでは、エネルギーを発生させるエネル
ギー発生素子として、電気熱変換体11eを示したが、
これに限らず、瞬間的に吐出圧力を加える機械的エネル
ギーを発生する圧電素子を用いてもよい。
【0035】次に、本実施例のインクジェット記録装置
の動作について説明する。
【0036】記録時には、キャリア1の往復移動と被記
録材の所定ピッチごとの搬送とを繰り返して記録ヘッド
部11を被記録材に対して2次元方向に走査しながら、
その走査に対応して記録ヘッド部11の吐出口11aか
らインクを吐出して記録を行なう。このときのキャリア
1の移動範囲ではキャリア1はシャッタ4に当接しない
ので、主インクタンク3のインク供給口3aはシャッタ
4により塞がれ、また、サブインクタンク12の開口部
12aも、主インクタンク3の外周面により塞がれてい
るので、インクの漏れはない。
【0037】主インクタンク3からサブインクタンク1
2へのインク供給時には、キャリア1は記録時の移動範
囲よりも主インクタンク3の一端側へ移動される。これ
により、シャッタ4がキャリア1に押されて主インクタ
ンク3の一端側へ移動し、サブインクタンク12の開口
部12aが主インクタンク3のインク供給口3aに対向
する位置に来ることで、主インクタンク3とサブインク
タンク12とが互いに連通する。このときのキャリア1
の位置を、インク供給位置という。
【0038】このとき、シャッタ4の移動に伴ってシャ
ッタ4のピストン部4bが主インクタンク3の一端側へ
移動するので、主インクタンク3のA室の体積が小さく
なり、その内圧が上昇する。その結果、主インクタンク
3のA室の内圧はサブインクタンク12の内圧よりも高
くなり、この差圧により主インクタンク3内のインクが
サブインクタンク12に供給される。サブインクタンク
12へインクが供給されると、主インクタンク3の内圧
が低下し、サブインクタンク12の内圧とほぼ等しくな
る。
【0039】このように、主インクタンク3に設けられ
たポンプ機構により、サブインクタンク12へのインク
供給時に主インクタンク3の内圧をサブインクタンク1
2の内圧よりも高くすることで、インク吸収体3c、1
2b同士の接触力が弱かったり、各インク吸収体3c、
12b表面のインクが乾いていたり、あるいは各インク
吸収体3c、12bの間に隙間が生じていても、インク
が確実に供給される。また、インク供給チューブを用い
ずに主インクタンク3からサブインクタンク12へイン
クを供給できるので、インクチューブの剛性によるキャ
リアの負荷増や、インクチューブとインクタンクとの接
続部でのインクの漏れも防止できる。さらに、主インク
タンク3はキャリア1のガイドレールを兼ねているの
で、記録装置内のスペースが有効に利用され、小型のイ
ンクジェット記録装置が実現できる。
【0040】ピストン部4bの移動により主インクタン
ク3のB室の体積が大きくなるが、B室には大気連通孔
3dにより外部と連通しているので、B室の内圧は一定
に保たれている。
【0041】サブインクタンク12へのインクの供給が
終了したら、キャリア1は主インクタンク3の他端側へ
移動される。これにより、シャッタ4はシャッタばね5
のばね力で主インクタンク3の他端側へ移動し、主イン
クタンク3のインク供給口3aが塞がれる。また、シャ
ッタ4の移動に伴ってシャッタ4のピストン部4bも主
インクタンク3の他端側へ移動する。このとき、主イン
クタンク3のA室の体積が大きくなるが、A室には逆止
弁4cを介してB室から空気が流入するのでA室の内圧
は一定に保たれ、インク供給口3aが完全に塞がれる前
における、サブインクタンク12から主インクタンク3
へのインクの逆流が防止される。
【0042】(第2実施例)図4は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第2実施例の要部構成を示す断面図で
ある。
【0043】図4において、シャッタ24は、サブイン
クタンク32へのインク供給時以外に主インクタンク2
3のインク供給口23aを塞ぐ機能のみを持つものであ
り、通常はインク供給口23aを塞ぐ位置にあるが、イ
ンク供給時には、キャリア21に押されることによって
シャッタばね25のばね力に抗して主インクタンク23
の一端側へ移動するものである。
【0044】サブインクタンク32内には、サブインク
タンク32を、インク吸収体32bが含まれるC室と含
まれないD室とに分けるピストン33が、キャリア21
の移動方向と平行に移動自在に設けられている。ピスト
ン33には、キャリア21の一端面(図示右端面)を貫
通して突出するロッド33aが一体的に設けられてい
る。ロッド33aの先端部には、つばが一体的に設けら
れ、このつばとキャリア21の一端面との間には、圧縮
コイルばねであるピストンばね34が設けられている。
【0045】一方、主インクタンク23を支持する支持
部材35の、ロッド33aの先端と対向する部位には、
インク供給時にキャリア21が主インクタンク23の一
端側(図示右側)へ移動することでロッド33aと当接
する突起35aが形成されている。これにより、インク
供給時にキャリア21が図示右方へ移動すると、ピスト
ン33のロッド33aが支持部材35の突起35aに当
接し、その動きが規制される。すなわち、サブインクタ
ンク32に対して、ピストン33はピストンばね34の
ばね力に抗して図示左方に移動される。キャリア21が
図示左方に移動すると、ピストンばね34のばね力によ
り、ピストン33はサブインクタンク32に対して元の
位置に戻される。
【0046】ピストン33にはC室とD室とを連通する
孔が形成され、この孔には、ピストン33がサブインク
タンク32に対して図示右方へ移動したときにのみ、C
室からD室への空気の流れを許す逆止弁36が設けられ
ている。逆止弁36は、ゴム等の弾性を有する膜状の部
材で構成される。また、サブインクタンク32のD室に
は、D室とサブインクタンク32の外部とを連通する大
気連通孔21aが形成されている。これにより、ピスト
ン33がサブインクタンク32に対して図示左方へ移動
することによりサブインクタンク32のC室の内圧が低
下する構成となっている。すなわち、サブインクタンク
32に設けられたピストン33により本発明のポンプ機
構が構成されている。
【0047】その他の構成については第1実施例に示し
たものと同様であるので、その説明は省略する。
【0048】上記構成に基づき、主インクタンク23か
らサブインクタンク32へのインク供給時には、キャリ
ア21はインク供給位置に移動され、主インクタンク2
3とサブインクタンク32とが互いに連通する。
【0049】このとき、サブインクタンク32に設けら
れたピストン33のロッド33aが支持部材35の突起
35aに押され、ピストン33はサブインクタンク32
に対して図示左方へ移動するので、サブインクタンク3
2のC室の体積が大きくなり、その内圧が低下する。そ
の結果、サブインクタンク32のC室の内圧が主インク
タンク23の内圧よりも低くなり、この差圧により主イ
ンクタンク23内のインクがサブインクタンク32に供
給される。サブインクタンク32へインクが供給される
と、サブインクタン32の内圧が上昇し、主インクタン
ク23の内圧とほぼ等しくなる。
【0050】ピストン33の移動によりサブインクタン
ク32のD室の体積が小さくなるが、D室は大気連通孔
21aにより外部と連通しているので、D室の内圧は一
定に保たれている。
【0051】サブインクタンク32へのインクの供給が
終了したら、キャリア21は主インクタンク23の他端
側へ移動される。これにより、シャッタ24はシャッタ
ばね25のばね力で主インクタンク23の他端側へ移動
し、主インクタンク23のインク供給口23aが塞がれ
る。また、キャリア21の移動に伴ってピストン33も
突起35aから離れ、ピストン33はピストンばね34
のばね力によりもとの位置に戻る。このとき、サブイン
クタンク32のC室の体積が小さくなるが、C室には逆
止弁36を介してD室から空気が流入するのでC室の内
圧は一定に保たれ、インク供給口23aが完全に塞がれ
る前における、サブインクタンク32から主インクタン
ク23へのインクの逆流が防止される。
【0052】以上説明したように、本実施例では、イン
ク供給時にサブインクタンク32の内圧を低下させるこ
とにより主インクタンク23とサブインクタンク32と
の間の圧力差を生じさせ、この圧力差を利用してサブイ
ンクタンク32へインクを供給させている。このように
サブインクタンク32の内圧を低下させても、第1実施
例と同様の効果を得ることができる。
【0053】(第3実施例)図5は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第3実施例の要部構成を示す断面図で
ある。
【0054】本実施例は、第1実施例のポンプ機構と第
2実施例のポンプ機構とを組み合せたものである。すな
わち、主インクタンク43に、シャッタ44にロッド4
4aを介してピストン部44bを一体的に設けたポンプ
機構を設け、インク供給時に主インクタンク43の内圧
を上昇させるとともに、サブインクタンク52にも、サ
ブインクタンク52内をピストン53が移動することに
より作用するポンプ機構を設け、インク供給時にサブイ
ンクタンク52の内圧を低下させるようにしたものであ
る。これら主インクタンク43のポンプ機構およびサブ
インクタンク52のポンプ機構は、それぞれ第1実施例
および第2実施例で示したものと同様であるので、その
詳細な説明は省略する。
【0055】このように、主インクタンク43に、イン
ク供給時に主インクタンク43の内圧を上昇させるポン
プ機構を設け、かつ、サブインクタンク52に、インク
供給時にサブインクタンク52の内圧を低下させるポン
プ機構を設けることで、主インクタンク43とサブイン
クタンク52との差圧をより大きくすることができ、主
インクタンク43からサブインクタンク52へのインク
の供給がより確実に行なわれる。
【0056】(第4実施例)図6は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第4実施例の概略構成図であり、図7
は、図6に示したインクジェット記録装置の要部構成を
示す断面図である。
【0057】本実施例も、第2実施例と同様に、キャリ
ア61にポンプ機構を持たせたものである。
【0058】図6に示すように、キャリア61は、互い
に平行に配置された主インクタンク63とリードスクリ
ュ軸66とに摺動自在に嵌合されている。リードスクリ
ュ軸66の一端にはギア68が固定されており、このギ
ア68が、キャリアモータ69の出力軸に固定された駆
動ギア67と噛み合っている。キャリア61のリードス
クリュ軸66との嵌合部には、リードスクリュ軸66の
リード溝66aに係合する係合ピン74が固定されてい
る。これにより、キャリアモータ69を駆動すると各ギ
ア67、68を介してリードスクリュ軸66が回転さ
れ、リードスクリュ軸66の回転に伴ってキャリア61
が図示矢印A方向に往復移動される。
【0059】主インクタンク63の一端部(図示右端
部)には、シャッタ64がキャリア61の移動方向と平
行に摺動自在に設けられている。シャッタ64は、第2
実施例と同様にキャリア61のサブインクタンク72へ
のインク供給時以外に主インクタンク63のインク供給
口63aを塞ぐものであり、通常(図7に示す状態)は
インク供給口63aを塞ぐ位置にあるが、インク供給時
には、キャリア61で図示右方に押されることによっ
て、シャッタばね65のばね力に抗して主インクタンク
63の一端側へ移動し、インク供給口63aを露出させ
るものである。
【0060】キャリア61は、インクを吐出する吐出口
71aを有する記録ヘッド部71と、記録ヘッド部71
へ供給するインクを収容するサブインクタンク72とが
一体となったものである。サブインクタンク72には、
キャリア61がシャッタ64を図示右方へ移動させたと
きに主インクタンク63のインク供給口63aと連通す
る開口部72aが形成されている。
【0061】ここで、サブインクタンク72の内部の構
造について図7を参照して説明する。図7に示すよう
に、サブインクタンク72の内部には、サブインクタン
ク72の内部をキャリア61の移動方向に2分する重錘
ピストン75が、キャリア61の移動方向に摺動自在に
設けられている。重錘ピストン75によって分けられた
2つの室(以下、図示左側の室を「左側室」、図示右側
の室を「右側室」という)には、それぞれ海綿状のイン
ク吸収体72b、72cが収容されている。サブインク
タンク72の右側室には、右側室の内部と外部とを連通
する大気連通孔71aが形成されている。ちなみに、主
インクタンク63についても、その内部にはインク吸収
体63cが収容されるとともに、内部と外部とを連通す
る大気連通孔63dが形成されている。
【0062】重錘ピストン75には、サブインクタンク
72の左側室と右側室とを連通する貫通孔が形成されて
いる。貫通孔には、サブインクタンク72の右側室から
ポート弁76が挿入されている。ポート弁76は、ポー
ト弁76とサブインクタンク72の右側室の内壁との間
に配置されたポート弁ばね77によって弾性的に支持さ
れており、重錘ピストン75に力が加わっていない状態
(図7に示した状態)ではポート弁76は開いている
が、重錘ピストン75が図示右方へ移動することによっ
て重錘ピストン75がポート弁77に押し付けられ、ポ
ート弁77が閉じる構造となっている。また、重錘ピス
トン75は、重錘ピストン75に力が加わっていない状
態では、サブインクタンク72の開口部72aを塞ぐ位
置にある。
【0063】上記構成に基づき、主インクタンク63か
らサブインクタンク72へのインク供給時には、キャリ
ア61を図示右方へ移動させ、インク供給位置に達した
らキャリア61の移動を停止する。すると、重錘ピスト
ン75には慣性力が作用し、ポート弁ばね77のばね力
に抗して図示右方へ移動する。重錘ピストン75の移動
により、ポート弁76が閉じられ、しかも、サブインク
タンク72の左側室の体積が大きくなるので、サブイン
クタンク72の左側室の内圧が低下する。さらに重錘ピ
ストン75が図示右方へ移動すると、最終的には図8に
示すように、サブインクタンク72の開口部72aが左
側室に開放され、サブインクタンク72の左側室と主イ
ンクタンク63とが連通する。このとき、サブインクタ
ンク72の左側室の内圧は主インクタンク63の内圧よ
りも低くなっており、この差圧により主インクタンク6
3内のインクがサブインクタンク72の左側室に流れ込
み、左側室にインクが供給される。
【0064】一方、重錘ピストン75の移動によりサブ
インクタンク72の右側室の体積が小さくなるが、右側
室は大気連通孔71aにより外部と連通しているので、
右側室の内圧は一定に保たれている。
【0065】その後、ポート弁76はポート弁ばね77
のばね力により図示左方に付勢される。これにより、重
錘ピストン75が図示左方に押されてサブインクタンク
72の開口部72aが塞がれる。そして、重錘ピストン
75がさらに押されるとサブインクタンク72の左側室
の内圧が上昇し、図7に示した状態に戻ると、ポート弁
76が再び開かれ、左側室と右側室との差圧により左側
室から右側室へインクが供給される。右側室に供給され
たインクは記録ヘッド部71に供給され、記録に使用さ
れる。
【0066】このように、サブインクタンク72の内部
に重錘ピストン75を設け、キャリア61の移動による
重錘ピストン75の慣性力を利用してポンプを構成する
こともできる。
【0067】なお、本実施例ではキャリア61の駆動を
リードスクリュ軸66の回転により行なうものの例を示
したが、それに限らず、第1実施例と同様にワイヤによ
って行なってもよい。また、本実施例のポンプ機構と第
1実施例のポンプ機構とを組み合せ、より大きな差圧を
発生させてもよい。
【0068】(第5実施例)図9は、本発明のインクジ
ェット記録装置の第5実施例のキャリアの断面図であ
る。
【0069】第4実施例では、重錘ピストンにポート弁
を設けた例を示したが、ポート弁の代りに、図9に示す
ように、重錘ピストン95に、サブインクタンク92の
左側室から右側室へのみのインクの流通を許す逆止弁9
6を設けることもできる。逆止弁96は、ゴムなどの弾
性を有する膜状の部材で構成され、重錘ピストン95に
固定されいている。この場合には、重錘ピストン95が
図示右方へ移動すると、左側室の内圧が右側室の内圧よ
りも低くなるので逆止弁96が閉じられ、図示左方へ移
動すると、その逆になり逆止弁96が開かれる。また、
重錘ピストン95が図示右方へ移動したときに重錘ピス
トン95を図示左方へ付勢するピストンばね94は、サ
ブインクタンク92の右側室の内壁と、重錘ピストン9
5との間に設けられる。その他の構成および動作は第4
実施例と同様であるので、その説明は省略する。
【0070】このように、重錘ピストン95に設けられ
る弁を、膜状の逆止弁96とすることで、第4実施例に
比較してより簡単な構成とすることができる。
【0071】(第6実施例)上述した第4実施例および
第5実施例では、主インクタンクからサブインクタンク
へインクを供給する際に、キャリアをインク供給位置ま
で移動させ、停止すると、サブインクタンクの右側室は
瞬間的に内圧が上昇する。この圧力上昇を利用して、記
録ヘッド部の吐出口からインクの予備吐出を行なうと、
記録ヘッド部内に残留する異物や気泡等を除去すること
ができる。
【0072】この予備吐出は、記録ヘッドの吐出機能回
復のために行なわれるもので、従来は、予備吐出用のポ
ンプ機構を設け、所定のタイミングでこのポンプ機構を
駆動することにより記録ヘッドの回復動作を行なってい
た。すなわち、第4実施例および第5実施例で用いたポ
ンプ機構を予備吐出に利用することにより、予備吐出用
のポンプ機構を設けなくても、サブインクタンクへのイ
ンクの供給と同時に、記録ヘッド部の吐出機能回復動作
を行なうことができる。
【0073】(第7実施例)図10は、本発明のインク
ジェット記録装置の第7実施例の要部構成を示す断面図
である。
【0074】本実施例は、基本的には第1実施例と同様
の構成であり、第1実施例の構成に、主インクタンク1
03のA室の内圧が一定の圧力以上になったときに動作
するリリースバルブ115を付加したものである。リリ
ースバルブ115は、シャッタ104にロッド104a
を介して一体的に設けられるピストン部104bの、主
インクタンク103のB室側の壁面に固定されている。
リリースバルブ115は、板ばね116と、板ばね11
6の自由端部に設けられた、弾性部材からなるポット部
117とで構成される。ポット部117は板ばね116
のばね力により、ピストン部104bに形成された貫通
孔を塞いでいる。
【0075】第1実施例でも説明したように、主インク
タンク103からサブインクタンク112へのインク供
給時には、ピストン部104bおよび逆止弁104cの
作用により主インクタンク103のA室の内圧を上昇さ
せ、サブインクタンク112の内圧との間に差圧を生じ
させることによりサブインクタンク112へインクを供
給している。ところが、主インクタンク103のA室の
内圧は、A室内の空気とインクとの体積比や温度の変化
により変化する。主インクタンク103のA室の内圧が
必要以上に高くなりサブインクタンク112との差圧が
大きくなると、主インクタンク103とキャリア101
とのクリアランスによっては、主インクタンク103の
インク供給口103aとサブインクタンク112の開口
部112aとの間からインクが漏れてしまうおそれがあ
る。
【0076】そこで、本実施例のように、主インクタン
ク103のA室とB室との間に、A室の圧力をB室に逃
すリリースバルブ115を設けることで、主インクタン
ク103のA室の内圧が一定の圧力以上になるとリリー
スバルブ115が開き、A室の内圧の上昇が抑えられ
る。これにより、主インクタンク103のA室の内圧は
常に一定の圧力以下に保たれ、A室の内圧とサブインク
タンク112の内圧との差圧が必要以上に大きくなるの
が防止される。従って、主インクタンク103のインク
供給口103aとサブインクタンク112の開口部11
2aとの間からのインクの漏れが防止され、主インクタ
ンク103からサブインクタンク112へのインクの供
給がより良好に行なえる。
【0077】(第8実施例)図11は、本発明のインク
ジェット記録装置の第8実施例の要部構成を示す断面図
である。
【0078】本実施例は、基本的には第2実施例と同様
の構成であり、第2実施例の構成に、サブインクタンク
132の内圧が一定の圧力以下になったときに動作する
リリースバルブ137を付加したものである。リリース
バルブ137は第7実施例と同様の構成であり、サブイ
ンクタンク132に形成された貫通孔をポット部が塞ぐ
ように、サブインクタンク132の内壁に固定されてい
る。
【0079】第2実施例でも説明したように、サブイン
クタンク132に設けられたピストン133および逆止
弁136の作用でサブインクタンク132の内圧を低下
させることにより、主インクタンク123との間に差圧
を生じさせ、主インクタンク123からサブインクタン
ク132へのインクの供給を行なっている。ところが、
サブインクタンク132の内圧が低くなりすぎ、主イン
クタンク123とサブインクタンク132との差圧が一
定の圧力以上になると、第7実施例でも述べたように主
インクタンク123のインク供給口123aとサブイン
クタンク132の開口部132aとの間からインクが漏
れるおそれがある。
【0080】そこで、サブインクタンク132内にリリ
ースバルブ137を設けることで、サブインクタンク1
32の内圧が一定の圧力以下になるとリリースバルブ1
37が開き、サブインクタンク132の内圧は一定の圧
力以上に保たれる。その結果、主インクタンク123の
内圧とサブインクタンク132の内圧との差圧が必要以
上に大きくなるのが防止され、主インクタンク123の
インク供給口123aとサブインクタンク132の開口
部132aとの間からのインクの漏れが防止されるの
で、主インクタンク123からサブインクタンク132
へのインクの供給がより良好に行なえる。
【0081】(その他の実施例)図5に示した本発明の
インクジェット記録装置の第3実施例においても、第7
実施例や第8実施例で示したようなリリースバルブを設
けることができる。この場合、図5におけるピストン部
44bに第7実施例で示したようなリリースバルブを設
けてもよいし、サブインクタンク52に第8実施例で示
したようなリリースバルブを設けてもよい。さらに、ピ
ストン部44bおよびサブインクタンク52の両方にリ
リースバルブを設けることもできる。特に、ピストン部
44bおよびサブインクタンク52にリリースバルブを
設けた場合には、主インクタンク43の内圧が一定の圧
力以下に保たれ、かつ、サブインクタンク52の内圧が
一定の圧力以上に保たれるので、両者の差圧が大きすぎ
ることによる主インクタンク43とサブインクタンク5
2との間のインクの漏れをより確実に防止できる。
【0082】また、図7に示した本発明のインクジェッ
ト記録装置の第4実施例においても、第8実施例で示し
たようなリリースバルブを設けることができる。この場
合、リリースバルブは、図7におけるサブインクタンク
72の左側室の内壁に設ければよい。
【0083】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて、優れた効果をもたらすものである。
【0084】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(イ
ンク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0085】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、更に優れた記録を行なうことができる。
【0086】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0087】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0088】さらに、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0089】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0090】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0091】本発明においては、上述した各インクに対
して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行する
ものである。
【0092】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダと組み合せた複写装置、さらには
送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの
であってもよい。
【0093】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0094】主インクタンクおよびサブインクタンクに
開口部を設け、互いの開口部が対向したときに主インク
タンクの内圧を相対的にサブインクタンクの内圧よりも
高くするポンプ機構を設けることで、主インクタンクか
らサブインクタンクへのインクの供給を、ポンプ機構に
よりより生ずる差圧を利用して行なうことができる。そ
の結果、各インクタンクのインク吸収体の接触力が弱か
ったり、インク吸収体の表面のインクが乾いていたりし
ても、前記差圧により主インクタンクからサブインクタ
ンクへ確実にインクを供給することができる。また、イ
ンク供給チューブを用いずにインクの供給を行なえるの
で、インク供給チューブに起因するさまざまな問題点も
解決できる。
【0095】また、主インクタンクがキャリアのガイド
レールを兼ねることで、記録装置内のスペースが有効に
利用され、小型のインクジェット記録装置が達成でき
る。
【0096】両インクタンクの内圧に差圧を生じさせる
ポンプ機構は、主インクタンクの内圧を高くするもので
も、サブインクタンクの内圧を低くして相対的に主イン
クタンクの内圧を高くするものでも同様の効果が得られ
る。特に、主インクタンクの内圧を高くするポンプ機構
とサブインクタンクの内圧を低くするポンプ機構との2
つのポンプ機構を設けることで、両インクタンクの差圧
をより大きくすることができ、より効率的にインクの供
給を行なうことができる。
【0097】また、主インクタンクの内圧を高くするポ
ンプ機構を設けた場合、主インクタンクの内圧が一定の
圧力以上にならないようにするためのリリースバルブを
設けることで、主インクタンクの内圧が高くなりすぎる
ことによる両インクタンクの開口部からのインクの漏れ
を防止することができる。一方、サブインクタンクの内
圧を低くするポンプ機構を設けた場合には、サブインク
タンクの内圧が一定の圧力以下にならないようにするた
めのリリースバルブを設けることで、サブインクタンク
の内圧が低くなりすぎることによる両インクタンクの開
口部からのインクの漏れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の第1実施例
の概略構成図である。
【図2】図1に示したインクジェット記録装置の要部構
成を示す断面図である。
【図3】図1に示したインクジェット記録装置の記録ヘ
ッド部の拡大斜視図である。
【図4】本発明のインクジェット記録装置の第2実施例
の要部構成を示す断面図である。
【図5】本発明のインクジェット記録装置の第3実施例
の要部構成を示す断面図である。
【図6】本発明のインクジェット記録装置の第4実施例
の概略構成図である。
【図7】図6に示したインクジェット記録装置の要部構
成を示す断面図である。
【図8】図6に示したインクジェット記録装置におけ
る、主インクタンクからサブインクタンクへのインク供
給時の断面図である。
【図9】本発明のインクジェット記録装置の第5実施例
のキャリアの断面図である。
【図10】本発明のインクジェット記録装置の第7実施
例の要部構成を示す断面図である。
【図11】本発明のインクジェット記録装置の第8実施
例の要部構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1、21、61、101 キャリア 3、23、43、63、103、123 主インクタ
ンク 3a、23a、63a、103a、123a インク
供給口 3b 回り止め溝 3c、63c インク吸収体 3d、63d 大気連通孔 4、24、44、64、104 シャッタ 4a、44a、104a ロッド 4b、44b、104b ピストン部 4c、104c 逆止弁 5、25、65 シャッタばね 6 ワイヤ 7 駆動プーリ 8 従動プーリ 9、69 キャリアモータ 11、71 記録ヘッド部 11a、71a 吐出口 11b 吐出口面 11c 共通液室 11d 液路 11e 電気熱変換体 12、32、52、72、92、112、132 サ
ブインクタンク 12a、32a、72a、112a、132a 開口
部 12b、32b、72b、72c インク吸収体 13 ワイヤホルダ 14 回り止めピン 21a、71a 大気連通孔 33、53、133 ピストン 33a ロッド 34、94 ピストンばね 35 支持部材 35a 突起 36、96、136 逆止弁 66 リードスクリュ軸 66a リード軸 67 駆動ギア 68 ギア 74 係合ピン 75、95 重錘ピストン 76 ポート弁 77 ポート弁ばね 115、137 リリースバルブ 116 板ばね 117 ポット部

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録用のインクをインク吸収体に吸収さ
    せて収容する主インクタンクと、往復移動されるキャリ
    アにインクの吐出により記録を行なう記録ヘッドと一体
    的に搭載され、前記主インクタンクから供給されたイン
    クを一時的にインク吸収体に吸収させて保持し前記記録
    ヘッドへ供給するサブインクタンクとを有するインクジ
    ェット記録装置において、 前記主インクタンクおよび前記サブインクタンクには、
    それぞれ前記主インクタンクから前記サブインクタンク
    へのインク供給時に前記主インクタンクと前記サブイン
    クタンクとが相対的に移動することで対向し、前記主イ
    ンクタンクのインク吸収体と前記サブインクタンクのイ
    ンク吸収体とが互いに接触される開口部が設けられ、 前記主インクタンクおよび前記サブインクタンクのそれ
    ぞれの開口部が対向したときに、前記主インクタンクの
    内圧を相対的に前記サブインクタンクの内圧よりも高く
    するポンプ機構が備えられていることを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記主インクタンクが前記キャリアのガ
    イドレールを兼ねている請求項1に記載のインクジェッ
    ト記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ポンプ機構は、前記主インクタンク
    に設けられ、前記開口部が対向したときに前記主インク
    タンクのインク収容部の容積を小さくするピストンを有
    する請求項1または2に記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記主インクタンクには、前記主インク
    タンクの内圧が一定の圧力以上にならないようにするた
    めのリリースバルブが設けられている請求項3に記載の
    インクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記ポンプ機構は、前記サブインクタン
    クに設けられ、前記開口部が対向したときに前記サブイ
    ンクタンクのインク収容部の容積を大きくするピストン
    を有する請求項1または2に記載のインクジェット記録
    装置。
  6. 【請求項6】 前記ピストンは、前記サブインクタンク
    の内部を前記キャリアの移動方向に2分し、かつ、前記
    キャリアの移動方向に摺動自在に設けられた重錘型のピ
    ストンである請求項5に記載のインクジェット記録装
    置。
  7. 【請求項7】 前記サブインクタンクには、前記サブイ
    ンクタンクの内圧が一定の圧力以下にならないようにす
    るためのリリースバルブが設けられている請求項5また
    は6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記ポンプ機構は、前記主インクタンク
    および前記サブインクタンクのそれぞれに設けられ、 前記主インクタンクに設けられたものは、前記開口部が
    対向したときに前記主インクタンクのインク収容部の容
    積を小さくするピストンを有し、 前記サブインクタンクに設けられたものは、前記開口部
    が対向したときに前記サブインクタンクのインク収容部
    の容積を大きくするピストンを有する請求項1または2
    に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記主インクタンクには、前記主インク
    タンクの内圧が一定の圧力以上にならないようにするた
    めのリリースバルブが設けられている請求項8に記載の
    インクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記サブインクタンクには、前記サブ
    インクタンクの内圧が一定の圧力以下にならないように
    するためのリリースバルブが設けられている請求項8ま
    たは9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは、インク吐出用の熱
    エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えている
    請求項1ないし10のいずれか1項に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、前記電気熱変換体
    によって印加される熱エネルギーにより、インクに生じ
    る膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させる請求
    項11に記載のインクジェット記録装置。
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