JP5299176B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを着弾させて画像形成を行う装置(単なる液体吐出装置を含む)を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を媒体に着弾させる、即ち液滴吐出装置ないし液体吐出装置と称されるものを含む)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体、DNA試料、パターニング材料、樹脂などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。また、「画像」とは2次元画像に限らず、3次元画像(立体画像)をも含む意味である。
記録ヘッドとして用いる液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)としては、圧電アクチュエータ等により振動板を変位させ液室内の体積を変化させて圧力を高め液滴を吐出させる圧電型ヘッドや、液室内に通電によって発熱する発熱体を設けて、発熱体の発熱により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、液滴を吐出させるサーマル型ヘッドが知られている。
このような液体吐出方式の画像形成装置(以下、「インクジェット記録装置」ともいう。)においては、特に画像形成スループットの向上、すなわち画像形成速度の高速化が望まれており、本体据え置きの大容量のインクカートリッジ(メインタンク)からチューブを介して記録ヘッド上部のサブタンク(ヘッドタンク、バッファタンクと称されるものを含む。)にインクを供給する方式が行なわれている。このようなチューブを用いてインクを供給する方式(チューブ供給方式)とすることで、キャリッジ部を軽量小型化でき、構造系、駆動系も含めて装置を大幅に小型化できる。
ところで、チューブ供給方式では、画像形成で記録ヘッドから消費されるインクがインクカートリッジからチューブを通って記録ヘッドに供給されることになるが、例えば、柔軟性に富む細いチューブを使うと、チューブをインクが流れる際の流体抵抗が大きいため、インク供給がインク吐出に間に合わず吐出不良となる。特に、広幅の記録媒体に印字する大型マシンでは必然的にチューブが長くなりチューブの流体抵抗が大きくなる。また、高速印字する場合や高粘度のインクを吐出する場合も流体抵抗が増大し、記録ヘッドに対するインク供給不足が課題となる。
そこで、従来、特許文献1に開示されているように、インクカートリッジのインクを加圧状態に保持すると共に、ヘッドのインク供給上流側に差圧弁を設けて、サブタンク内の負圧が所定の圧力より大きい時にインクを供給するようにすることが知られている。
また、特許文献2に開示されているように、ヘッドの上流にばねによって負圧を得る負圧室にポンプでインクを送液して積極的にインク供給圧を制御するもの、特許文献3に開示されているように、負圧室を有していないが、同様にポンプによって積極的に圧力を制御する方式のものも知られている。
一方、簡単な構成で負圧を得る方式としては、大気に連通したインクカートリッジと記録ヘッドをチューブで接続し、単にインクカートリッジを記録ヘッドよりも下方に配置することで、水頭差で負圧を得る方式がある。
この方式では、負圧連動弁を用いて常時加圧する方式や負圧室を設けてポンプで送液する方式よりも圧倒的に簡易な構成でありながらもより安定な負圧を得ることができるものの、この水頭方式では前述したチューブ抵抗による圧力損失の問題がある。
この水頭差によって負圧を得るインク供給システムでこの圧力損失を解決する技術としては、例えば、特許文献4に開示されているように、ヘッドとインクカートリッジを繋ぐチューブにポンプを設け、さらにポンプの上流側と下流側を繋ぐバイパス経路を設けて、このバイパス経路に弁を設けた構成とし、弁を閉じてポンプによって気泡排出した後、弁を開放して所望の水頭力を保つものが知られている。
また、インクを循環させながらヘッドのノズルからインクを吐出させるインクジェット記録装置が知られている(特許文献5)。このようなインクジェット記録装置は、例えば、上流側タンク、インクジェットヘッド及び下流側タンクが導管によって接続されて構成され、上流側タンクの液面及び下流側タンクの液面は一定に保たれ、上流側タンクのインクは上流側流路を経由してインクジェットヘッドに流入し、更にインクジェットヘッドから下流側流路を経由して下流側タンクに流れ込むように循環される。
循環方式の装置としては、ノズルに対向する圧力室と連通する上流ポート及び下流ポートを有するインクジェットヘッドと、上流ポートを介してインクジェットヘッドと連通し、インクを貯留可能な上流側タンクと、下流ポートを介してインクジェットヘッドと連通し、インクを貯留可能な下流側タンクと、下流側タンクから上流側タンクへインクを戻す循環ポンプとを連通して構成される循環系を備え、下流側タンク液面を大気圧に開閉可能な開放弁を持ち、開放弁を閉じて循環ポンプを駆動し、下流側タンク液面を負圧にするとともに帰還流路を介して下流側タンクから上流側タンクへインクを戻してインクを循環させるインク供給機構を備えるものがある(特許文献6)。
特許第3606282号公報 特開2005−342960号公報 特表平5−504308号公報 特開2004−351845号公報 特表2002−533247号公報 特開2008−162262号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、前述したリフィル不足の問題は解決されるが、負圧を制御するための機構が複雑であり、しかも負圧連動弁のシール性能を高度に要求されるという課題がある。また、常時加圧する方式であるため、インク供給経路中にある全ての接続部の気密も高度に要求され、万一故障した際には、インクが噴出する不具合が生じるおそれがある。
また、特許文献2、3に開示の技術では、ポンプによって積極的に圧力を制御することから、インクの消費量等に応じて正確にポンプの送液量を制御する必要があるため、負圧室の圧力を用いたフィードバック制御等が必要となる。また、例えば色の異なる複数種のインクを用いる画像形成装置に適用する場合には、色種ごとにポンプを制御することが求められ、制御が複雑で、装置が大型化するという課題がある。
また、特許文献4に開示の技術でも、色の異なる複数種のインクを用いる画像形成装置に適用する場合には、色種ごとにポンプを制御することが求められ、装置が大型化する課題がある。
一方、インクジェット記録装置において、気泡混入やインク漏洩などの不具合を防ぎ、良好な印刷特性を確保するには、適正な循環流量を維持することが求められる。上述した循環方式の装置において、循環流量は、上流側タンクから、上流側流路、インクジェットヘッド、及び下流側流路を介して下流側タンクに至る流路抵抗と、上流側タンクと下流側タンクの高さの差で決まる。したがって、流量を調節するためには、上流側タンク、下流側タンク、インクジェットヘッド等の位置により調整する必要がある。すなわち、例えば、流量を増やすためには、上流側タンクの高さと下流側タンクの高さの差を大きくする必要があるので、上流側タンクの高さ位置を上げ、下流側タンクの高さ位置を下げなくてはならない。
しかしながら、通常、タンクの配置には物理的な制約がある場合が多く、高さの調節は困難であり、また、高さの差を変えるとこれに伴って流路抵抗が変化するため、所望の流量を確保することが困難である。
また、液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして印刷を行うとき、良好な印刷特性を確保するためには、ノズル近傍のインク圧力は非常に重要であり、ノズル近傍のインク圧力を適正な範囲に保つ必要がある。
この場合、上記の循環方式の装置では、非吐出又は吐出量が少ない時のノズル近傍のインク圧力は上流側タンクから上流側流路を介してヘッド内のノズルに至る流路抵抗、ヘッド内のノズルから下流側流路を介して下流側タンクに至る流路抵抗、及び上流側タンクと下流側タンクの液面高さに依存する。したがって、適切なノズル位置のインク圧力を得るには上流側タンクと下流側タンクの高さを調整する必要がある。
しかしながら、タンクの配置に関する物理的な制約や流路長さの変化により、調整が困難である。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、構成が簡単で、安定した負圧を維持し、更に高速化、ロングチューブ化、インク高粘度化してもリフィル不足を生じないようにするとともに、装置の小型化を図れるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給する液体を貯留する液体タンクと、
前記記録ヘッドに前記液体を供給する第1の流路と、
前記液体タンクに連通し、逆止弁を有する第2の流路と、
前記第1の流路と前記第2の流路を連通させ、前記第1の流路を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化する圧力調整弁と、
前記液体タンク又は前記第2の流路の前記液体タンクと前記逆止弁の間と前記圧力調整弁とを連通する第3の流路と、
前記第3の流路に設けられる送液手段と、
前記第3の流路の前記送液手段と前記圧力調整弁との間、又は、前記第1の流路、若しくは前記第2の流路の前記圧力調整弁と前記逆止弁との間のいずれかに設けられた負圧調整手段と、を備え、
前記ノズルから液滴を吐出する動作を行うときには、前記圧力調整弁を介して前記記録ヘッドと前記液体タンクが連通している状態で、前記送液手段により前記液体を前記液体タンクから前記記録ヘッドに送液し、
前記ノズルから液滴を吐出する動作を終了するときには、前記送液手段を停止するとともに、前記負圧調整手段で前記記録ヘッドのノズル部分における液体の圧力を負圧にする
構成とした。
ここで、前記負圧調整手段は、液体の入口及び出口を有するタンク本体と、液体が流入出している状態から液体の流入が停止した状態に移行すると同時に、前記タンク本体の容積を増加させて負圧を形成する負圧形成手段とを有している構成とできる。
この場合、前記負圧形成手段は、タンク本体の一部の壁面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を押圧する弾性部材と、前記弾性部材の押圧力を抑制する抑制手段とを有し、前記液体が流出入しているときに、前記抑制手段で前記弾性部材による押圧力を抑制して前記タンクケースの容積を減少させ、前記液体の流出入が停止するときに、前記抑制手段による抑制を解除して前記弾性部材で前記可撓性部材を押圧させることで前記タンク本体内の容積を増加する構成とできる。
また、前記負圧形成手段は、タンク本体の一部の壁面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を押圧する弾性部材と、前記液体の流入量に応じて前記弾性部材による前記可撓性部材の押圧力を変化させ、前記液体が流出入しているときに、前記液体の流入量に応じて前記弾性部材による押圧力を抑制して前記タンクケースの容積を減少させ、前記液体の流出入が停止するときに、前記抑制手段による抑制を解除して前記タンク本体内の容積を増加させる手段とを備えている構成とできる。
また、前記液体タンクは可撓性を有する袋からなり、前記液体タンク及び第2の流路、第3の流路の内部に空気を有しないことにより前記液体の脱気度を保持している構成とできる。
また、前記記録ヘッドから液滴を吐出する直前に前記送液手段の駆動を開始し、前記記録ヘッドによる吐出動作が終了した直後に前記送液手段を停止する構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、記録ヘッドのノズルから液滴を吐出するときには、流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化する圧力調整弁を介して記録ヘッドと液体タンクが連通している状態で、送液手段により液体を液体タンクから記録ヘッドに送液する構成としたので、記録ヘッドの吐出量に応じて適正なアシスト圧を自動的に調節しながら記録ヘッドに印加して、チューブ部材の長尺化、吐出流量の増大化、吐出インクの高粘度化等に伴うリフィル不足を回避することができる。さらに、ノズルから液滴を吐出する動作を終了するときには、送液手段を停止するとともに、負圧調整手段で記録ヘッドのノズル部分における液体の圧力を負圧にする構成としたので、液体タンクと記録ヘッドとの高低差がなくとも記録ヘッドのノズル部分における負圧を付与できて装置の小型化を図れる。
本発明の第1実施形態の説明に供する模式的説明図である。 流路抵抗可変ユニットの一例を示す説明図である。 同じく弁体の平面説明図である。 同じく負圧調整手段の動作説明に供する説明図である。 同実施形態の印字動作の説明に供するフロー図である。 同実施形態におけるヘッド内圧力の変化の説明に供する説明図である。 比較例1の説明に供する模式的説明図である。 同比較例1におけるヘッド内圧力の変化の説明に供する説明図である。 比較例2の説明に供する模式的説明図である。 同比較例2におけるヘッド内圧力の変化の説明に供する説明図である。 比較例3の説明に供する模式的説明図である。 同比較例3におけるヘッド内圧力の変化の説明に供する説明図である。 本発明の第2実施形態の説明に供する模式的説明図である。 同実施形態におけるヘッド内圧力の変化の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態の説明に供する模式的説明図である。 本発明の第4実施形態の説明に供する模式的説明図である。 本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置を示す概略正面説明図である。 同じく概略平面説明図である。 同じく概略側面説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1を参照して説明する。なお、図1は同実施形態の説明に供する模式的説明図である。
記録ヘッドを構成する液体吐出ヘッド1は、液滴を吐出する複数のノズル2と、各ノズル2が連通する複数の個別流路3と、各個別流路3に連通する共通流路4を有している。液体タンクであるインクカートリッジ(メインタンク)10は、液体吐出ヘッド1に供給するインクを貯留する。
インクカートリッジ10は可撓性部材からなる変形可能な密閉された袋状部材かで構成している。また、インクカートリッジ10とヘッド1のノズル面2aとは同じ高さ位置に配置し、両者の間に水頭差を設けない配置構成としている。
そして、液体吐出ヘッド1に液体(インク)を供給する第1の流路21と、メインタンク10に連通する第2の流路22と、第1の流路21と第2の流路22を連通させ、第1の流路21を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化する圧力調整弁である流路抵抗可変ユニット25と、第2の流路22に設けられたインクカートリッジ10から流路抵抗可変ユニット25に向かう方向の流れを阻止する逆止弁24と、第2の流路22のインクカートリッジ10と逆止弁24の間と流路抵抗可変ユニット25とを連通する第3の流路23と、第3の流路23に設けられる送液手段であるポンプ(アシストポンプ)26(ポンプP1)と、第3の流路23のポンプ26と流路抵抗可変ユニット25との間に設けられた負圧調整手段27とを備えている。
また、ヘッド1側には維持回復機構51が配設される。この維持回復機構51には、非吐出時にインクの水分乾燥を防止すると同時に、ヘッド1内の気泡を取り除き、ノズル2が詰まったときなどにヘッド1内のインクを吸引する目的で保湿・吸引用のキャップ52が備わっている。ヘッド1内のインクを吸引するときは、ヘッド1のノズル面をキャップ52でキャッピングして、吸引ポンプ53により、インクを廃液タンク56に排出する。ここでは、キャップ52は、保湿用と吸引用を併用しているが、それぞれの役割を独立させたキャップを構成してもよい。また、吸引したインクは、廃液タンク56ではなく、インクカートリッジ10に戻す構成とすることもできる。また、廃液タンク56は、吸引動作だけではなく、ヘッド1からの画像形成に寄与しない空吐出滴を受ける空吐出受けとしての役割を持つことがある。また、ワイパ部材57は、ワイピングユニット58に取り付けられており、このワイパ部材57により、メンテナンス後のヘッド1のノズル面2aを払拭することで、ノズル面のメニスカスが整えられる。なお、キャップ52及びワイパ部材57は図示しない移動機構によってヘッド1のノズル面2aに対して進退される(この例では昇降される。)。
次に、流路抵抗可変ユニット25の一例について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は流路抵抗可変ユニットの模式的説明図、図3は同ユニットの弁体の平面説明図である。
流路抵抗可変ユニット25は、流路形成部材である管部材41と、管部材41内に自由状態で移動可能に収容された可動部材である弁体42とを有している。
管部材41は、第1の流路21を接続するポート43aと、第2の流路22の流路22aを接続するポート43bと、第3の流路23を接続するポート43cとを有している。弁体42は、インクの流れの方向において径の異なる段部を有する段付き軸形状部材であり、上部42t、中央部42m、下部42bの少なくとも3つの段部要素を有し、中央部42mの径が下部42bよりも小径に形成されている。この弁体42は、管部材41の内部で移動可能とされ、内部の流れの状態等に応じて、図2(a)の位置、図2(b)の位置、あるいはその中間の位置をとる。
ここで、弁体42の上部42tには、図3にも示すように、インクの流れ方向に沿う方向に、第1の流路41と第3の流路43とを連通する連通路であって第1の絞り部となる貫通穴44が設けられている。また、弁体42の下部42bと管部材41の流路部分47bとの間で第2の絞り部48が形成され、弁体42が上述したように内部の流れの状態等に応じて移動することにより、第2の絞り部48の絞り量が変化する。
なお、ここでは、図3に示すように、貫通穴44を弁体42の中心軸回りに4等分して均等に配置したが、穴の大きさを小さくして穴の数を増やしたり、逆に穴を大きくして穴の数を減らしたりすることも適宜可能である。ただし、ヘッド1からのインク吐出による流れを利用して、まっすぐ弁体42を移動させるという点で、貫通穴42は弁体上部42tに周方向に均等に配置することが好ましい。
そして、管部材41には、弁体42の中央部42mの位置、すなわち、第1の絞り部44と第2の絞り部48との間に第3の流路23の一部となる横穴(ポート)43cが形成されている。
ここで、この流路抵抗可変ユニット25及びアシストポンプ26によるアシスト原理について説明する。
まず、ヘッド1から滴吐出を行っていない状態、あるいは、吐出流量が少ない条件下では、流路抵抗可変ユニット83は、図2(a)に示すように、弁体42がポート43b側に位置する状態にある。図2(a)に示すように、第1の絞り部となる貫通穴44との流体抵抗の総和が管部材41と弁体42の上部42tのギャップGtよりも管部材41と弁体42の下部42bの間のギャップGbが広く流体抵抗が小さいこと、更に、ポート43aの先には流体抵抗の大きい第1流路21や図示しないヘッド側のフィルタがあるため、矢印Qaで示すポンプ26によって送液されたインクは、流れやすいポート43b側に流れる(矢印C)。したがって、ポンプ26によって発生するインクの流れは、第3の流路23から流路抵抗可変ユニット25内を通じて第2の流路22で形成されるループ経路内を循環するだけであり、ヘッド1の圧力にはほとんど影響を与えない。
一方、ヘッド1の吐出流量が多い条件の場合、流路抵抗可変ユニット83は、図2(b)に示す状態になる。すなわち、管部材41と弁体42の上部42tのギャップGtが狭く、第1の絞り部である管通穴44を通る、矢印Qhで示すヘッド1からの滴吐出によるインクの流れによって、弁体42がポート43a側に引かれ弁体42が移動する(図で上方向に移動する。)。これにより、弁体42の下部42bが管部材41の小径部(流路部分47b:第2の絞り部48)に移動し、管部材41と弁体42の下部42bの間のギャップは小さいギャップGb1となる。矢印Qaで示すようにポンプ26によって送液されるインクは、この狭いギャップGb1を流れようとする(矢印D)ので、圧力が発生する。この圧力が、ヘッド1にインクが流れる際に発生する圧力損失を低減させ、大流量のインク供給を実現することができる。
この流路抵抗可変ユニット25では、ヘッド1の吐出流量が増して圧力損失が大きくなる条件ほど、弁体42の下部42bの周面と管部材41の流路部分47bとのインクの流れ方向の対向長さ(第2の絞り部48の長さ)が長くなって、弁体42の下部42bと管部材41の狭ギャップGb1の長さが長くなり、よりポンプ(アシストポンプ)26による増圧効果を大きくする。これにより、従来のように流量調整弁を他のアクチュエータ等で制御する煩雑さがなく、簡易な構成で自動的に安定したインク供給を実現する
次に、図1に戻って、負圧調整手段27は、図2にも示すように、インクの入口及び出口となるポート31a、31bを有するタンク本体31と、インクが流入出している状態からインクの流入が停止した状態に移行すると同時に、タンク本体31の容積を増加させて負圧を形成する負圧形成手段32とを有している。
負圧形成手段32は、タンク本体31の一部の壁面を形成するフィルム状の可撓性部材33と、タンク本体31内に配設されて可撓性部材32を外方に押圧するばねなどからなる弾性部材34と、弾性部材34の押圧力を抑制する抑制手段35とを有している。抑制手段35は、弾性部材34に可撓性部材32に挟んで対向する移動可能に配設された抑制板36と、この抑制板36を進退させるカム37とを有し、カム37は図示しない駆動手段(例えばモータ)など回転駆動される。また、この駆動手段及びアシストポンプ26などは図示しない制御部(制御手段)によって駆動が制御される。
この負圧調整手段27は、図4(a)に示す状態から同図(b)に示すように、抑制手段35のカム37を回転させて抑制板36をタンク本体31側に押すことによって弾性部材34が内方に押し込まれてタンク本体31内の容積が減少し、この状態からカム37を回転させて図4(a)の状態に戻すことにより、抑制板36による抑制が解除されて弾性部材34が可撓性部材33を外方に押圧するのでタンク本体31内の容積が増加する。
次に、この実施形態における図示しない制御手段によって行われる印字動作について図5のフロー図を参照して説明する。
印字ジョブ信号を受信した後、まず温度センサで装置内の温度を検知しインクの温度を推定する。このインクの温度をもとに、アシストポンプ26で送液する流量を決定する(アシストポンプ駆動条件設定)。
その後、負圧調整手段27のカム37を図4(a)に示す解除位置から図示しない駆動手段を駆動して同図(b)の抑制位置にしてタンクケース31の容積を増加状態から減少させた状態にした後、予め定めた所定時間(例えば1sec)経過後にアシストポンプ26を駆動する。
そして、ヘッド1のノズル面2aを覆っているキャップ52をノズル面2aから離間させて(ヘッドキャッピング解除)、所定の滴数の空吐出を実施した後、印字動作を開始する。
このとき、アシストポンプ26が駆動しているので、第1の流路21を形成するインク供給チューブなどが長いシステムで、高粘度のインクを用いる場合でも、前述したように、インク供給に伴う圧力損失を適切に低減することができるので、インクの供給不足を生じさせることなく良好な印字を行うことができる。
印字終了後(滴吐出動作終了後)、ヘッド1のノズル面2aをキャップ52でキャッピングする。その後、アシストポンプ26を停止させる。なお、ここで、アシストポンプ26は印字終了後直ちに停止させても良い。また、ここでは、インク温度に基づいてアシストポンプ26の送液量を制御しているが、インク供給仕様等の条件によっては、最も低温環境条件で供給不足を起こさない送液量で、全ての温度条件で送液することもできる。
最後に、アシストポンプ26の停止後、予め定めた所定時間(例えば1sec)経過後に負圧調整手段27のカム37を図4(b)の位置から図4(a)の解除位置に戻し、タンク本体31の容積を増加させる。
これにより、ヘッド1、第1の流路21及び流路抵抗可変ユニット25内の流路を通じてインクが負圧調整手段27のタンク本体31の容積増加分引かれることになり、ヘッド1のノズル2部分に負圧が形成される。
この点について図4及び図6をも参照して説明する。
上記のインク供給系において、負圧調整手段27が図4(b)の状態にあるときにヘッド1の圧力は大気圧と等しい状態を形成するものとする。この状態から、負圧調整手段27を図4(a)の状態にすることにより、弾性部材34が可撓性部材33を外方に押圧し、負圧(例えば−40mmAq)を形成し、これによってヘッド1の圧力も負圧となる。
ここで、図6は滴吐出動作の開始から終了後のヘッド内圧力Pの変化の測定結果を示している。すなわち、圧力測定開始から19sec後から20secにかけて、負圧調整手段27のカム37を図4(a)の位置から同図(b)の位置に1secかけて回転させ、20sec後から80secの間はその状態でヘッド1からの滴吐出動作を行った。そして、80secにおいて滴吐出動作を停止するとともに、負圧調整手段27のカム37を図4(b)の位置から同図(a)の位置に1secかけて変化させた。
この図6から分かるように、ヘッド1の圧力変動は非常に少ないものとなった。また、滴吐出動作中のポンプ26による脈動も生じていない。
次に、本実施形態の作用をより明らかにするために比較例との対比において説明する。
まず、比較例1は、図7に示すように、大気開放部511を有するインクカートリッジ510からチューブ512によりヘッド1へインクを供給する自然供給による水頭差方式である。
このようなインク供給系において、8cpの粘度のインクをインクカートリッジ510に充填し、ヘッド1のノズル面2aとインクカートリッジ510の液面の高さ(水頭差)を40mmに設定して、ヘッド1からインクを吐出させた場合のヘッド部における圧力変化を測定した。なお、チューブ512の径は内径φ1.4、長さ1000mm、ヘッド1からの滴吐出量は0.1cc/secとした。
この結果を図8に示している。図8は、測定開始後20secにてヘッド1から滴吐出動作を行い、80sec経過時点で滴吐出動作を停止した場合の、ヘッド部における圧力変化を示している。
この図6から明らかなように、ヘッドからの滴吐出動作に伴って圧力が徐々に低下していった。これは吐出量に対し、サイフォンの原理でチューブ512を介してインクが補給される量が少ないことを意味している。
次に、比較例2は、図9に示すように、本発明の前記実施形態における逆止弁24及び負圧調整手段27を備えない構成とし、インクカートリッジ510とヘッド1との間に水頭差を持たせている。
このインク供給系について、前述したと同様にヘッド1から滴吐出動作を行った場合のヘッド部における圧力変化の測定結果を図10に示している。測定開始後、19sec経過時点で、まず第3の流路23上のポンプ26を稼動し(送液量は0.15cc/secとした)、20sec経過時点でヘッド1から滴吐出動作を開始した。このヘッド1の吐出状態を維持し、80sec経過後にヘッド1の滴吐出動作を停止し、81sec経過時点でポンプ26を停止した。
このとき、図10に示すように、20sec後のヘッド1からの滴吐出動作に伴ってヘッド部での圧力は−40mmAqから−90mmAqへと低下したが、その値を維持し、比較例1のような継続的な低下はなかった。これは、送液ポンプ26により圧力調整弁(流体抵抗可変ユニット25)の圧力が上昇することによってチューブ(第1の流路)21を介してヘッド1への供給量が不足することなく行われたためである。なお、送液ポンプ26の脈動によりヘッド部における圧力も脈動を受けているが、これは送液ポンプの形態により解消することができる。
さらに、比較例3として、図11に示すように、上記比較例2のインクカートリッジ510をヘッド1と水頭差がなくなる高さまで上昇させた位置に配置した。このように水頭差をなくすることで、比較例2の構成ではインクカートリッジの液面とヘッドのノズル面とに水頭差を持たせるために装置全体として高さを低くすることができず大型になってしまうのに対し、比較例3では高さを低く抑えたレイアウトが可能となる。
ところが、このインク供給系について、前述したと同様に、ヘッド部での圧力変化を測定したところ、図12に示すように、図10と比較して、インクカートリッジ510の水頭差を無くした分の40mmAq分圧力が上昇する。そのため、この状態においては、ヘッド1からの滴吐出量が小さい場合には、ヘッド部の負圧を維持することができなくなる。
つまり、比較例2の構成において、比較例3のようにヘッドと液体タンクとの水頭差をなくすると、ヘッドからの滴吐出が不安定になるので、ヘッドと液体タンクとは所定の水頭差が生じる高さ位置関係で配置しなければならず、本発明のように、画像形成装置の高さを低くして装置の小型化を図ることは困難である。
これに対して、上記実施形態では負圧調整手段27を備えることでヘッド1とインクカートリッジ10との水頭差がない場合でも所要の負圧を発生させることができ、装置の高さを低くすることができる。
このように、液体タンクから液体吐出ヘッド(記録ヘッド)に液体を供給する供給流路に圧力調整弁を設け、圧力調整弁に別の経路で液体タンクと連通する流路を設けると共にその経路に送液手段を設ける構成とし、圧力調整弁を液体吐出ヘッドに流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化するものとすると共に、少なくとも液体吐出ヘッドから液体を吐出するときには液体吐出ヘッドと液体タンクが連通している状態で送液手段により液体吐出ヘッドに向けて液体を送出するので、液体吐出ヘッドの吐出量に応じて適正なアシスト圧を自動的に調節しながら液体吐出ヘッドに印加して、液体供給チューブの長尺化、吐出流量の増大化、吐出液体の高粘度化等に伴うリフィル不足を簡易に回避することができる。
そして、送液手段と圧力調整弁との間に負圧調整手段を設けて、ノズルから液滴を吐出する動作を終了するときには、送液手段を停止するとともに、負圧調整手段で前記記録ヘッドのノズル部分における液体の圧力を負圧にする構成とすることで、液体タンクとヘッドとの水頭差をなくして配置することができ、装置の高さを低くすることができて、装置の小型化を図れる。
また、負圧調整手段を備えることで液体タンクは可撓性を有する密閉の袋状部材で形成することができ、液体タンク及び第2の流路、第3の流路の内部に空気を有しないことにより液体の脱気度を保持している構成とすることができる。すなわち、通常、水頭差方式においては、液体タンクを大気開放するため、液体の脱気度は確保できず、ヘッド内の複雑な経路を液体が流れる際に発泡する場合があり、これがノズル詰まりの要因となることが多い。これに対して、内部に空気を有しないことにより、液体の脱気度を保持することで、気泡の発生が抑制されるばかりでなく、細部に入り込んだ気泡を液体に溶解することによって供給経路の気泡を完全に排除でき、負圧の安定及びノズル抜け(滴吐出不良)を防止できる。
また、上述したように、記録ヘッドから液滴を吐出する直前に送液手段の駆動を開始し、記録ヘッドによる吐出動作が終了した直後に送液手段を停止する構成としている。これにより、送液手段を稼動しているときはノズル面における圧力を圧力調整弁の条件によって制御可能であるが、送液手段を停止した状態では水頭差がノズル面での圧力になる。この場合、液体の吐出をしないため、特に圧力制御する必要が無いが、液体の垂れや気泡吸い込みを防止して、メニスカスを保持するためには適切な負圧を与えることが必要であるので、吐出動作が終了した直後に送液手段を停止するようにしている。また、必要以上に送液手段を稼動させないことにより省エネルギー化を図れる。
次に、本発明の第2実施形態におけるインク供給システムついて図13を参照して説明する。なお、図13は同実施形態の説明に供する模式的説明図である。
ここでは、第2の流路22の逆止弁24と流路抵抗可変ユニット83との間に負圧調整手段27を配置している。また、前記実施形態と同様に、インクカートリッジ10は密閉型の可撓性袋とし、ヘッド1と水頭差を設けない位置に配置した。
ここでも、負圧調整手段27が前述した図4(b)の状態でヘッド1の圧力は大気圧と等しい状態を形成する。この状態から、負圧調整手段27を図4(a)の状態にすることにより、タンク本体31の弾性部材34が可撓性部材33を外方に押圧することによって負圧を形成し、ヘッド1の圧力も負圧となる。この状態から、前記と同様の圧力変化を測定した結果を図14に示している。
この図14において、圧力測定開始から19sec経過後から20secにかけて、負圧調整手段27を図4(a)の位置から同図(b)の位置にカム37を回転させ、20sec経過後から80secの間はその状態でヘッド1からの滴吐出動作を行った。そして、80sec経過時点で滴吐出動作を停止するとともに、負圧調整手段27のカム37を図4(b)の位置から同図(a)の位置に1secかけて変化させた。このときのヘッドの圧力変動は、非常に少ないものとなっている。ただし、負圧調整手段27が第2の流路22に設けられているので、滴吐出動作中のポンプ26による脈動は残っている。
次に、本発明の第3実施形態におけるインク供給システムついて図15を参照して説明する。なお、図15は同実施形態の説明に供する模式的説明図である。
ここでは、第2実施形態と同様に、第2の流路22の逆止弁24と流路抵抗可変ユニット83との間に負圧調整手段47を配置している。
この負圧調整手段47は、出入口となるポート51a、51bを有するタンク本体51の内部に隔壁部61にて互いに連通した2つの室51A、51Bを区画して形成し、各室51A、51Bの開口部には可撓性部材53A、53Bを設けるとともに、室51A、51B内に可撓性部材53A、53Bを外方に押圧する弾性部材54A、54Bを、端部を固定して設けている。そして、弾性部材54A、54Bの可撓性部材と反対側は、タンク本体51内に摺動可能に配設した可動板55にて保持している。
この負圧調整手段47のタンク本体51のポート51aに第2の流路22を接続し、第2の流路22からのインクの流れが可動板55に当たるようにしている。
このように構成したので、図15(a)に示すように、第3の流路23のポンプ26によって流体抵抗可変ユニット26に供給されるインクのうち、ヘッド1の吐出に消費される量以外のインクは流体抵抗可変ユニット26から第2の流路22を通じて負圧調整手段47に送液されてタンク本体51内に入る。このタンク本体51内に第2の流路22から流入するインクの流入量に応じて可動板55が移動し(押し下げられ)、この可動板55によって両端部が保持されている弾性部材54A、54Bによる可撓性部材53A、53Bに対する押圧力が変化するので負圧を調整することができる。
そして、ヘッド1からの滴吐出動作が終了したときには、図15(b)に示すように負圧調整手段47へのインク供給が止まって可動板を押し下げる力が無くなるので弾性部材54A、54Bは元の状態に戻る。
このように液体の流入量に応じて弾性部材による可撓性部材を押圧する力、すなわち負圧形成ようのタンク本体の容積が変化することで、負圧が無段階に制御されるようにしている。これにより、前記実施形態のようにカムやその駆動手段が省略でき、構成の簡略化、低コスト化を図れる。
次に、本発明の第4実施形態におけるインク供給システムついて図16を参照して説明する。なお、図16は同実施形態の説明に供する模式的説明図である。
ここでは、第2実施形態と同様に、第2の流路22の逆止弁24と流路抵抗可変ユニット83との間に負圧調整手段67を配置している。
この負圧調整手段67は、出入口となるポート71a、71bを有するタンク本体71の一部の壁面を形成する可撓性部材73を設けるとともに、タンク本体71内に可撓性部材73を外方に押圧する弾性部材74を設けている。そして、弾性部材74の可撓性部材と反対側は、タンク本体71内に揺動可能に配設した揺動板75の一端部側にて保持している。この揺動板75の他端部側であって弾性部材74と反対側にはタンク本体71との間に弾性部材76を介装している。
この負圧調整手段67のタンク本体71のポート71aに第2の流路22を接続し、第2の流路22からのインクの流れが揺動板75の弾性部材76側に供給されるようにしている。
このように構成したので、図16(a)に示すように、第3の流路23のポンプ26によって流体抵抗可変ユニット26に供給されるインクのうち、ヘッド1の吐出に消費される量以外のインクは流体抵抗可変ユニット26から第2の流路22を通じて負圧調整手段67に送液されてタンク本体71内に入る。このタンク本体71内に第2の流路22から流入するインクの流入量に応じて揺動板75が揺動され、この揺動板75によって一端部が保持されている弾性部材74による可撓性部材73に対する押圧力が変化するので負圧を調整することができる。
そして、ヘッド1からの滴吐出動作が終了したときには、図16(b)に示すように負圧調整手段67へのインク供給が止まるので弾性部材74は元の状態に戻る。
次に、本発明に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置の一例について図17ないし図19を参照して説明する。なお、図17は同記録装置の概略正面説明図、図18は同じく概略平面説明図、図19は同じく概略側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、本体フレーム101に立設された左右の側板101L、101Rに横架したガイド部材であるガイドロッド102と、本体フレーム101に横架される後フレーム101Bに取付けられたガイドレール103とで、キャリッジ104を主走査方向(ガイドロッド長手方向)に摺動自在に保持し、キャリッジ104を図示しない主走査モータとタイミングベルトによってガイドロッド2の長手方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ104には、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインク滴を吐出する1又は複数の記録ヘッド110が搭載され、記録ヘッド110は複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
なお、記録ヘッド110としては発熱抵抗体を用いるサーマル方式のもの、圧電素子を用いて振動板を変形させ、また、静電力で振動板を変形させて吐出圧を得るものなど様々な方式があり、いずれの方式のものも本発明に係る画像形成装置に適用することができる。
一方、キャリッジ104の下方には、記録ヘッド110によって画像が形成される用紙120が主走査方向と垂直方向(副走査方向)に搬送される。用紙120は、搬送ローラ121と押えコロ122で挟持されて、記録ヘッド110による画像形成領域(印字部)に搬送され、印写ガイド部材123上に送られ、排紙ローラ対124で排紙方向に送られる。
このとき、主走査方向へのキャリッジ104の走査と記録ヘッド110からのインク吐出を画像データに基づいて適切なタイミングで同調させ、用紙120に1バンド分の画像を形成する。1バンド分の画像形成が完了した後、副走査方向に用紙120を所定量送り、前述と同様の記録動作を行う。これらの動作を繰り返し行い、1ページ分の画像形成を行なう。
一方、記録ヘッド110の上部には吐出するインクを一時的に貯留するためのインク収容部が形成されたサブタンク(バッファタンク、ヘッドタンク)130が一体的に接続される。
このサブタンク130には、装置本体側の主走査方向の一端部側に設けられたカートリッジホルダ177に着脱自在に装着される各色のインクを収容したインクカートリッジ(メインタンク)176とチューブ部材であって第1の流路を形成する液体チューブ171を介して接続されている。
また、装置本体の主走査方向の他端部側には記録ヘッド110の維持回復を行う維持回復機構151が配置されている。この維持回復機構151は、記録ヘッド110のノズル面をキャッピングするキャップ152と、キャップ152内を吸引する吸引ポンプ153と、吸引ポンプ153で吸引されたインクの廃液を排出する排出経路154などを含み、排出経路154から排出される廃液は本体フレーム101側に配置された廃液タンク156に排出される。
ここで、カートリッジホルダ177には、インクカートリッジ176と、前記第1実施液体の負圧調整手段27と送液手段であるポンプ26を含むポンプユニット180と、圧力制御ユニット181が接続されている。カートリッジホルダ177の内部にはポンプユニット180及び圧力制御ユニット181に連通する流路が設けられている。
また、ポンプユニット180はアシストポンプ26及び第3の流路23を備えている。ポンプ78としては、チュービングポンプやダイヤフラムポンプ、ギアーポンプなど様々なポンプを適用することができる。また、圧力制御ユニット181は、流路抵抗可変ユニット25、逆止弁24及び第2の流路22を備えている。
なお、本願発明は、同一色のインクを複数のヘッドに供給する場合や、色ではなく処方の異なるインクを複数のヘッドに供給する場合にも同様に適用することができる。また、複数のノズル列を1ヘッド内に有する液体吐出ヘッドで1ヘッドから異なる種類の液体を吐出する場合のインク供給システムについても適用することができる。また、狭義のインクを吐出する画像形成装置に限定されるものではなく、様々な液体を吐出する液体吐出装置(本発明でいう「画像形成装置」に含まれる。)にも適用することができる。
1 液体吐出ヘッド
2 ノズル
4 共通液室
10 インクカートリッジ(液体タンク)
21 第1の流路
22 第2の流路
23 第3の流路
24 逆止弁
25圧力調整弁(流路抵抗可変ユニット)
26 アシストポンプ
27 負圧調整手段
33 可撓性部材
34 弾性部材
37 カム
104 キャリッジ
110 記録ヘッド
130 サブタンク
141 液体チューブ(第1の流路)
176 インクカートリッジ(メインタンク:液体タンク)
177 カートリッジホルダ
180 ポンプユニット
181 圧力制御ユニット

Claims (6)

  1. 液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給する液体を貯留する液体タンクと、
    前記記録ヘッドに前記液体を供給する第1の流路と、
    前記液体タンクに連通し、逆止弁を有する第2の流路と、
    前記第1の流路と前記第2の流路を連通させ、前記第1の流路を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化する圧力調整弁と、
    前記液体タンク又は前記第2の流路の前記液体タンクと前記逆止弁の間と前記圧力調整弁とを連通する第3の流路と、
    前記第3の流路に設けられる送液手段と、
    前記第3の流路の前記送液手段と前記圧力調整弁との間、又は、前記第1の流路、若しくは前記第2の流路の前記圧力調整弁と前記逆止弁との間のいずれかに設けられた負圧調整手段と、を備え、
    前記ノズルから液滴を吐出する動作を行うときには、前記圧力調整弁を介して前記記録ヘッドと前記液体タンクが連通している状態で、前記送液手段により前記液体を前記液体タンクから前記記録ヘッドに送液し、
    前記ノズルから液滴を吐出する動作を終了するときには、前記送液手段を停止するとともに、前記負圧調整手段で前記記録ヘッドのノズル部分における液体の圧力を負圧にする
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記負圧調整手段は、液体の入口及び出口を有するタンク本体と、液体が流入出している状態から液体の流入が停止した状態に移行すると同時に、前記タンク本体の容積を増加させて負圧を形成する負圧形成手段とを有していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記負圧形成手段は、タンク本体の一部の壁面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を押圧する弾性部材と、前記弾性部材の押圧力を抑制する抑制手段とを有し、前記液体が流出入しているときに、前記抑制手段で前記弾性部材による押圧力を抑制して前記タンクケースの容積を減少させ、前記液体の流出入が停止するときに、前記抑制手段による抑制を解除して前記弾性部材で前記可撓性部材を押圧させることで前記タンク本体内の容積を増加することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記負圧形成手段は、タンク本体の一部の壁面を形成する可撓性部材と、前記可撓性部材を押圧する弾性部材と、前記液体の流入量に応じて前記弾性部材による前記可撓性部材の押圧力を変化させ、前記液体が流出入しているときに、前記液体の流入量に応じて前記弾性部材による押圧力を抑制して前記タンクケースの容積を減少させ、前記液体の流出入が停止するときに、前記抑制手段による抑制を解除して前記タンク本体内の容積を増加させる手段とを備えていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記液体タンクは可撓性を有する袋からなり、前記液体タンク及び第2の流路、第3の流路の内部に空気を有しないことにより前記液体の脱気度を保持していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 前記記録ヘッドから液滴を吐出する直前に前記送液手段の駆動を開始し、前記記録ヘッドによる吐出動作が終了した直後に前記送液手段を停止することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置。
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