JP5282654B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、記録ヘッドからインク滴を、搬送される用紙に対して吐出して、画像形成(記録、印字、印写、印刷も同義語で使用する。)を行なうものであり、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型ヘッドを用いるライン型画像形成装置がある。
なお、本願において、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体にインクを着弾させて画像形成を行う装置(単なる液体吐出装置を含む)を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与する(単に液滴を媒体に着弾させる、即ち液滴吐出装置ないし液体吐出装置と称されるものを含む)をも意味する。また、「インク」とは、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体、DNA試料、パターニング材料などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用いる。また、「用紙」とは、材質を紙に限定するものではなく、上述したOHPシート、布なども含み、インク滴が付着されるものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含むものの総称として用いる。
記録ヘッドとして用いる液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)としては、圧電アクチュエータ等により振動板を変位させ液室内の体積を変化させて圧力を高め液滴を吐出させる圧電型ヘッドや、液室内に通電によって発熱する発熱体を設けて、発熱体の発熱により生じる気泡によって液室内の圧力を高め、液滴を吐出させるサーマル型ヘッドが知られている。
このような液体吐出方式の画像形成装置においては、特に画像形成スループットの向上、すなわち画像形成速度の高速化が望まれており、本体据え置きの大容量のインクカートリッジ(メインタンク)からチューブを介して記録ヘッド上部のサブタンク(ヘッドタンク、バッファタンクと称されるものを含む。)にインクを供給する方式が行なわれている。このようなチューブを用いてインクを供給する方式(チューブ供給方式)とすることで、キャリッジ部を軽量小型化でき、構造系、駆動系も含めて装置を大幅に小型化できる。
ところで、チューブ供給方式では、画像形成で記録ヘッドから消費されるインクがインクカートリッジからチューブを通って記録ヘッドに供給されることになるが、例えば、柔軟性に富む細いチューブを使うと、チューブをインクが流れる際の流体抵抗が大きいため、インク供給がインク吐出に間に合わず吐出不良となる。特に、広幅の記録媒体に印字する大型マシンでは必然的にチューブが長くなりチューブの流体抵抗が大きくなる。また、高速印字する場合や高粘度のインクを吐出する場合も流体抵抗が増大し、記録ヘッドに対するインク供給不足が課題となる。
そこで、従来、特許文献1に開示されているように、インクカートリッジのインクを加圧状態に保持すると共に、ヘッドのインク供給上流側に差圧弁を設けて、サブタンク内の負圧が所定の圧力より大きい時にインクを供給するようにすることが知られている。
また、特許文献2に開示されているように、ヘッドの上流にばねによって負圧を得る負圧室にポンプでインクを送液して積極的にインク供給圧を制御するもの、特許文献3に開示されているように、負圧室を有していないが、同様にポンプによって積極的に圧力を制御する方式のものも知られている。
一方、簡単な構成で負圧を得る方式としては、大気に連通したインクカートリッジと記録ヘッドをチューブで接続し、単にインクカートリッジを記録ヘッドよりも下方に配置することで、水頭差で負圧を得る方式がある。
この方式では、負圧連動弁を用いて常時加圧する方式や負圧室を設けてポンプで送液する方式よりも圧倒的に簡易な構成でありながらもより安定な負圧を得ることができるものの、この水頭方式では前述したチューブ抵抗による圧力損失の問題がある。
この水頭差によって負圧を得るインク供給システムでこの圧力損失を解決する技術としては、例えば、特許文献4に開示されているように、ヘッドとインクカートリッジを繋ぐチューブにポンプを設け、さらにポンプの上流側と下流側を繋ぐバイパス経路を設けて、このバイパス経路に弁を設けた構成とし、バイパス経路に設けた弁の開度を印字によって適宜制御して所望の圧力を保つものが知られている。
一方、インク供給システムにおいて、ポンプ駆動によって生じる脈動を解決する技術としては、例えば、特許文献5、6に開示されているように、2つのバッファタンクを液体吐出ヘッドと2つのチューブポンプとの間にそれぞれ設けることにより、各チューブポンプによる脈動を吸収し、これによりインク循環時におけるヘッド内圧力を適切な一定の値に維持することが知られている。
また、脈動を抑制する技術としては、特許文献7に開示されているように、圧力調整ポンプにより発生する脈流を緩和するための緩衝室と、サブタンクの負圧室と緩衝室との間の連通および遮断を切り替える開閉弁と、緩衝室を介さないで圧力調整ポンプをサブタンクの負圧室に連通させるか、緩衝室に圧力調整ポンプを連通させるかを切り替える三方弁を備え、液体吐出ヘッドの背圧を調整するポンプが発生する脈流を低減するものが知られている。
特許第3606282号公報 特開2005−342960号公報 特表平5−504308号公報 特開2004−351845号公報 特許第3247558号公報 特許第3523511号公報 特開2008−200903号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、前述したリフィル不足の問題は解決されるが、負圧を制御するための機構が複雑であり、しかも負圧連動弁のシール性能を高度に要求されるという課題がある。また、常時加圧する方式であるため、インク供給経路中にある全ての接続部の気密も高度に要求され、万一故障した際には、インクが噴出する不具合が生じるおそれがある。
また、特許文献2、3に開示の技術では、ポンプによって積極的に圧力を制御することから、インクの消費量等に応じて正確にポンプの送液量を制御する必要があるため、負圧室の圧力を用いたフィードバック制御等が必要となる。また、例えば色の異なる複数種のインクを用いる画像形成装置に適用する場合には、色種ごとにポンプを制御することが求められ、制御が複雑で、装置が大型化するという課題がある。
また、特許文献4に開示の技術でも、色の異なる複数種のインクを用いる画像形成装置に適用する場合には、色種ごとにポンプを制御することが求められ、装置が大型化する課題がある。
一方、ポンプを使用することによる脈動を抑える技術に関し、特許文献5、6に記載の画像形成装置にあっては、ポンプを駆動させるのはヘッド内の気泡を循環排出するときのみで、インクリフィル時はチューブポンプのローラによってチューブを押し潰さない状態、即ち、いわゆるスルー状態としているため、ヘッドによる吐出を行うと、サブタンクとヘッドの間の水頭差によってサブタンクのインクは2系統の供給路を介してヘッドに供給されるが、ヘッドで生じた負圧もバッファ室で吸収されてしまうためインクが再供給されるまでの時間が長くなってしまい、インクリフィルが追いつかなくなってしまうという課題がある。
また、特許文献7に記載の画像形成装置にあっては、上述したように多くの弁やそれらの駆動源が必要となり、更にサブタンク、緩衝室それぞれに圧力センサを有して各々の圧力に応じたフィードバック制御が必要となるために、制御が複雑化し、装置が複雑化、大型化するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、チューブを用いたインク供給方式で異なる複数種のインクを供給する場合に、構成が簡単で、安定した負圧を維持し、更に高速化、ロングチューブ化、インク高粘度化してもリフィル不足を生じないようにするとともに、送液手段を用いることによる脈動を抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給する液体を貯留する液体タンクと、
前記記録ヘッドに前記液体を供給する第1の流路と、
前記液体タンクに連通する第2の流路と、
前記第1の流路と前記第2の流路を連通させる圧力調整弁と、
前記第2の流路又は前記液体タンクと前記圧力調整弁とを連通する第3の流路と、
前記第3の流路に設けられる送液手段と、を有し、
前記圧力調整弁は、前記第1の流路を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化するとともに、内部に圧力変動を吸収又は抑制する圧力変動抑制手段を備え、
前記ノズルから液滴を吐出するときには、前記圧力調整弁を介して前記記録ヘッドと前記液体タンクが連通している状態で、前記送液手段により前記液体を前記液体タンクから前記記録ヘッドに送液する
構成とした。
ここで、前記圧力調整弁の圧力変動抑制手段は、空気溜まり部である構成とすることができ、この場合、前記空気溜まり部の開口部は斜面である構成とでき、更に前記空気溜まり部の開口部にはフィルタが設けられている構成とできる。
また、前記圧力調整弁の圧力変動抑制手段は、流路の壁面を形成する変形可能な部材である構成とでき、この場合、前記変形可能な部材は、可撓性フィルム又は発泡体である構成とできる。
本発明に係る画像形成装置は、
液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
前記記録ヘッドに供給する液体を貯留する液体タンクと、
前記記録ヘッドに前記液体を供給する第1の流路と、
前記液体タンクに連通する第2の流路と、
前記第1の流路と前記第2の流路を連通させる圧力調整弁と、
前記第2の流路又は前記液体タンクと前記圧力調整弁とを連通する第3の流路と、
前記第3の流路に設けられる送液手段と、を有し、
前記圧力調整弁は、前記第1の流路を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化し、
前記第3の流路は圧力変動を吸収又は抑制する部材からなり、
前記ノズルから液滴を吐出するときには、前記圧力調整弁を介して前記記録ヘッドと前記液体タンクが連通している状態で、前記送液手段により前記液体を前記液体タンクから前記記録ヘッドに送液する
構成とした。
この場合、前記第3の流路は変形可能な部材である構成とできる。
本発明に係る画像形成装置によれば、記録ヘッドの吐出量に応じて適正なアシスト圧を自動的に調節しながら記録ヘッドに印加して、チューブ部材の長尺化、吐出流量の増大化、吐出インクの高粘度化等に伴うリフィル不足を回避することができ、さらに、送液手段を用いることで生じる脈動を低減ないし抑制することができ、圧力調整弁の正確な制御や脈動によるヘッドの吐出不良を抑制できる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置を示す概略正面説明図である。 同じく概略平面説明図である。 同じく概略側面説明図である。 同装置の記録ヘッドの説明に供する要部拡大説明図である。 同装置のインク供給系(インク供給システム)のサブタンクの模式的断面説明図である。 同じくカートリッジホルダ部分の説明図である。 同じくポンプユニットの説明図である。 同じく圧力制御ユニットの説明図である。 同じくインク供給システムの全体説明図である。 同じく流路抵抗可変ユニットを示す説明図である。 同流路抵抗可変ユニットの弁体の平面説明図である。 同じくヘッド吐出流量とヘッド圧力損失とアシスト流量の関係の一例を示す説明図である。 同インク供給システムにおける本発明の第1実施形態に係る流路可変抵抗ユニットの断面説明図である。 同じく本発明の第2実施形態に係る流路可変抵抗ユニットの断面説明図である。 同じく本発明の第3実施形態に係る流路可変抵抗ユニットの断面説明図である。 同じく本発明の第4実施形態に係る流路可変抵抗ユニットの一例の断面説明図である。 同じく本発明の第4実施形態に係る流路可変抵抗ユニットの他の例の断面説明図である。 本発明の第5実施形態に係るインク供給システムの全体説明図である。 本発明の第6実施形態に係るインク供給システムの全体説明図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのインクジェット記録装置について図1ないし図3を参照して説明する。なお、図1は同記録装置の概略正面説明図、図2は同じく概略平面説明図、図3は同じく概略側面説明図である。
このインクジェット記録装置は、本体フレーム1に立設された左右の側板1L、1Rに横架したガイド部材であるガイドロッド2と、本体フレーム1に横架される後フレーム1Bに取付けられたガイドレール3とで、キャリッジ4を主走査方向(ガイドロッド長手方向)に摺動自在に保持し、キャリッジ4を図示しない主走査モータとタイミングベルトによってガイドロッド2の長手方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ4には、例えば、ブラック(K)のインク滴を吐出する記録ヘッド10Kと、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインク滴を吐出する記録ヘッド10Cが搭載され、記録ヘッド10は複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。記録ヘッド10Cは、少なくとも独立したCMYのインク滴を吐出する少なくとも3列のノズル列を有している。なお、以下では、記録ヘッド10K、記録ヘッド10内のC、M、Yの各色に対応する各ノズル列を、特に注記しない限り、「記録ヘッド10」と称する。
ここで、記録ヘッド10は、図4に示すように発熱体基板12と液室形成部材13から構成され、ヘッドベース部材19に形成された流路から共通流路17及び液室(個別流路)16に順次供給されるインクを液滴として吐出する。この記録ヘッド10は、発熱体14の駆動によるインクの膜沸騰により吐出圧を得るサーマル方式のものであり、液室16内の吐出エネルギー作用部(発熱体部)へのインクの流れ方向とノズル15の開口中心軸とを直角となしたサイドシュータ方式の構成のものである。
なお、記録ヘッドとしては、圧電素子を用いて振動板を変形させ、また、静電力で振動板を変形させて吐出圧を得るものなど様々な方式があり、いずれの方式のものも本発明に係る画像形成装置に適用することができる。
また、サーマル方式のヘッドの中には、他にも吐出方向が異なるエッジシュータ方式があるが、このエッジシュータ方式においては気泡が消滅する際の衝撃により発熱体14を徐々に破壊する、いわゆるキャビテーション現象の問題がある。これに対し、上述したサイドシュータ方式においては気泡が成長し、その気泡がノズル15に達すれば気泡が大気に通じることになり温度低下による気泡の収縮が起こらない。そのため、記録ヘッドの寿命が長いという長所を有する。また、発熱体14からのエネルギーをより効率良くインク滴の形成とその飛行の運動エネルギーへと変換でき、またインクの供給によるメニスカスの復帰も速いという構造上の利点を有する。したがって、本インクジェット記録装置においてはサイドシュータ方式の記録ヘッドを採用している。
一方、キャリッジ4の下方には、記録ヘッド10によって画像が形成される用紙20が主走査方向と垂直方向(副走査方向)に搬送される。図3に示すように、用紙20は、搬送ローラ21と押えコロ22で挟持されて、記録ヘッド10による画像形成領域(印字部)に搬送され、印写ガイド部材23上に送られ、排紙ローラ対24で排紙方向に送られる。
このとき、主走査方向へのキャリッジ4の走査と記録ヘッド10からのインク吐出を画像データに基づいて適切なタイミングで同調させ、用紙20に1バンド分の画像を形成する。1バンド分の画像形成が完了した後、副走査方向に用紙20を所定量送り、前述と同様の記録動作を行う。これらの動作を繰り返し行い、1ページ分の画像形成を行なう。
一方、記録ヘッド10の上部には吐出するインクを一時的に貯留するためのインク室が形成されたサブタンク(バッファタンク、ヘッドタンク)30が一体的に接続される。ここでいう「一体的」とは、記録ヘッド10とサブタンク30がチューブ、管等で接続されることも含んでおり、どちらも一緒にキャリッジ4に搭載されているという意味である。
このサブタンク30には、装置本体側の主走査方向の一端部側に設けられたカートリッジホルダ77に着脱自在に装着される各色のインクを収容した本発明における液体タンクであるインクカートリッジ(メインタンク)76からインク供給経路の一部を形成するチューブ部材であって第1の流路を形成する液体供給チューブ41を介して、各色のインクが供給される。
また、装置本体の主走査方向の他端部側には記録ヘッド10の維持回復を行う維持回復機構51が配置されている。この維持回復機構51は、記録ヘッド10のノズル面をキャッピングするキャップ52と、キャップ52内を吸引する吸引ポンプ53と、吸引ポンプ53で吸引されたインクの廃液を排出する排出経路54などを含み、排出経路54から排出される廃液は本体フレーム1側に配置された図示しない廃液タンクに排出される。
次に、このインクジェット記録装置に適用したインク供給系(インク供給システム)について図5ないし図10をも参照して説明する。なお、図5は同インク供給システムのサブタンクの模式的断面説明図、図6は同じくカートリッジホルダ部分の説明図、図7は同じくポンプユニットの説明図、図8は同じく圧力制御ユニットの説明図、図9は流路抵抗可変ユニットの一例を示す説明図である。
まず、サブタンク30は、インク室103を形成するタンクケース101の一部の開口に外側に向かって凸状に形成された可撓性を有するゴム部材102が設けられ、インク室103の内部には記録ヘッド10との接続部の近傍にフィルタ109が設けられ、インクをろ過して異物などを除去したインクを記録ヘッド10に供給する構成となっている。
このサブタンク30には、インク供給チューブ41の一端部が接続される。インク供給チューブ41の他端部は、図1及び図2に示すように本体据え置きのカートリッジホルダ77に接続される。
カートリッジホルダ77には、インクカートリッジ76と、送液手段であるポンプユニット80と、圧力制御ユニット81が接続されている。
カートリッジホルダ77の内部には、図6に示すように、各色のインクに対応して分岐流路74と流路70、79が形成され、ポンプユニット80に連通するポンプ接続ポート73a、73bと、圧力制御ユニット81に連通する圧力制御ポート72a、72b、72cを備えている。また、ポンプ接続ポート73aと圧力制御ポート72cとは内部流路70で連通している。
ポンプユニット80は、図7に示すように、カートリッジホルダ77のポンプ接続ポート73a、73bとそれぞれ連通するポート85a、85bと、これらのポート85a、85bに連通するポンプ78を備えている。ポンプ78としては、チュービングポンプやダイヤフラムポンプ、ギアーポンプなど様々なポンプを適用することができる。図7のポンプユニット80においては、4色のインクに対応して4つのポンプ78K、78C、78M、78Yを備えているが、これらの4つのポンプは1つのモータ82で連動して駆動する構成としている。
圧力制御ユニット81は、図8に示すように、カートリッジホルダ77の圧力制御ポート72a、72b、72cとそれぞれ連通するポート86a、86b、86cと、これらのポート86a、86b、86cに連通する圧力調整弁である流路抵抗可変ユニット83を備えている。
次に、インク供給システムの全体構成及び動作について図9に示す概略構成図を参照して説明する。なお、図9ではインク供給システムの動作、作用の理解をしやすいように1つの液体吐出ヘッド(記録ヘッド)10に接続する主要構成要素のみを表している。
このインク供給システムは、記録ヘッド10に供給するインクを貯留するインクカートリッジ76と、記録ヘッド10にインクを供給する第1の流路である液体供給チューブ41と、インクカートリッジ76に連通する第2の流路42と、第1の流路である液体供給チューブ41と第2の流路42を連通させる圧力調整弁である流路抵抗可変ユニット83を含む圧力制御ユニット81と、第2の流路42と圧力制御ユニット81とを連通する第3の流路43と、第3の流路43に設けられる送液手段であるポンプ78とを有している。
ここで、流路抵抗可変ユニット83は、内部を流れる液体の流れ方向や流量によって流路抵抗が変化する特性を有するものである。この流路抵抗可変ユニット83は、例えば図10に示すように、流路形成部材である管部材87と、管部材87内に自由状態で移動可能に収容された可動部材である弁体88とを有している。
管部材87は、第1の流路となる液体供給チューブ41を接続するポート86aと、第2の流路42を接続するポート86bと、第3の流路43を接続するポート86cとを有している。弁体88は、液体の流れの方向において径の異なる段部を有する段付き軸形状部材であり、上部88t、中央部88m、下部88bの少なくとも3つの段部要素を有し、中央部88mの径が下部88bよりも小径に形成されている。この弁体88は、管部材87の内部で移動可能とされ、内部の流れの状態等に応じて、図10(a)の位置、図10(b)の位置、あるいはその中間の位置をとる。
ここで、弁体88の上部88tには、図11にも示すように、インクの流れ方向に沿う方向に、第1の流路41と第3の流路43とを連通する連通路であって第1の絞り部となる貫通穴84が設けられている。また、弁体88の下部88bと管部材87の流路部分87bとの間で第2の絞り部182が形成され、弁体88が上述したように内部の流れの状態等に応じて移動することにより、第2の絞り部182の絞り量が変化する。
なお、ここでは、図11に示すように、貫通穴84を弁体88の中心軸回りに4等分して均等に配置したが、穴の大きさを小さくして穴の数を増やしたり、逆に穴を大きくして穴の数を減らしたりすることも適宜可能である。ただし、記録ヘッド10からのインク吐出による流れを利用して、まっすぐ弁体88を移動させるという点で、貫通穴84は弁体上部88tに周方向で均等に配置することが好ましい。
そして、管部材87には、弁体88の中央部88mの位置、すなわち、第1の絞り部181と第2の絞り部182との間に第3の流路43の一部となる横穴(ポート)86cが形成されている。
図9に戻って、インクカートリッジ76には大気連通部90が設けられており、インクカートリッジ76内の液面が記録ヘッド10のノズル面よりも低い位置になるように配置されている。これにより、インクがインク供給全経路に満たされている状態では、記録ヘッド10とインクカートリッジ76の液面の水頭差hにより、記録ヘッド10は負圧に保持されるので、安定して記録ヘッド10からインク滴吐出を行うことができる。
前述したように、吐出するインクの粘度が大きい場合や液体供給チューブ41の流体抵抗が大きい場合、例えばチューブが細かったり長かったりする場合、あるいは、インク吐出流量が大きい場合には、インク供給経路の流体抵抗によりインク供給が追いつかなくなる事態が生じる。具体的には、本インク供給システムでインク供給抵抗となる主要な要素としては、液体供給チューブ41、フィルタ109、ジョイント89がある(図9参照)。
例えば、液体供給チューブ41の直径が2.8mm、長さが2500mmのロングチューブを備える広幅の画像形成装置において、16cPの高粘度インクを吐出した場合には、液体供給チューブ41の流体抵抗は2.7e10[Pa・s/m]となる。また、フィルタ109及びジョイント89の流体抵抗は、この実施形態では、それぞれ1e10[Pa・s/m]、2e9[Pa・s/m]のものとしている。
ここで、記録ヘッド10から安定した吐出ができる圧力損失の限界値を2.5kPaとし、全ノズルから連続してインクを吐出した場合には0.1cc/sの吐出流量となる。その時の圧力損失は、6.9kPaである。圧力制御ユニット81がない場合でも3.94kPaとなるので、単純な水頭差インク供給システムでは自然供給することはできない。
このようにインク供給系の抵抗により圧力損失が増大しリフィルが不足するときに、ポンプ78を駆動して第3の流路43からインクを矢印Qa(Qaはアシスト流量、あるいはアシスト用液体の流れであるが、便宜上矢印の符号としても使用する。)の方向に送り出す。このポンプ78の送液によってインクの供給不足量を補う(リフィルアシスト)ことができる。
記録ヘッド10の吐出流量とポンプ78の送液量(アシスト流量)と記録ヘッド10の圧力の関係の一例を図12に示している。図12は、アシスト流量を0〜2cc/sとしたときのヘッド吐出流量に対するインク供給系の圧力損失の変化を示している。前述したように、アシスト流量が「0」のときは、ヘッドの圧力損失は約7kPaとなり、インクを連続吐出できず、噴射不良となってしまうが、ポンプ78によりアシストすることにより圧力損失が1kPa以下程度となり、連続吐出することができる。
ここで、前述した図10を参照して本インク供給システムのアシスト原理について説明する。
図10(a)は記録ヘッド10から滴吐出を行っていない状態、あるいは、吐出流量が少ない条件での流路抵抗可変ユニット83の状態を示している。この状態では、弁体88はポート86b側にある。図10(a)に示すように、管部材87と弁体88の下部88bの間のギャップGbと、第1の絞り部となる貫通穴84との流体抵抗の総和が管部材87と弁体88の上部88tのギャップGtの流体抵抗よりも大きいこと、更に、ポート86aの先には図9に示すように流体抵抗の大きい液体供給チューブ41やフィルタ109があるため、矢印Qaで示すポンプ78によって送液されたインクは、流れやすいポート86b側に流れる(矢印C)。したがって、ポンプ78によって発生するインクの流れは、図9におけるポンプユニット80と流路抵抗可変ユニット83で形成されるループ経路内を循環するだけであり、液体吐出ヘッド10の圧力にはほとんど影響を与えない。
一方、図10(b)は記録ヘッド10の吐出流量が多い条件での流路抵抗可変ユニット83の状態を示している。管部材87と弁体88の上部88tのギャップGtが狭く、第1の絞り部である管通穴84を通る、矢印Qhで示す記録ヘッド10からの滴吐出によるインクの流れによって、弁体88がポート86a側に引かれ弁体88が移動する(図で上方向に移動する。)。これにより、弁体88の下部88bが管部材87の小径部(流路部分87b:第2の絞り部182)に移動し、管部材87と弁体88の下部88bの間のギャップは小さいギャップGb1となる。矢印Qaで示すようにポンプ78によって送液されるインクは、この狭いギャップGb1を流れようとする(矢印D)ので、圧力が発生する。この圧力が、記録ヘッド10にインクが流れる際に発生する圧力損失を低減させ、大流量のインク供給を実現することができる。
この流路抵抗可変ユニット83では、記録ヘッド10の吐出流量が増して圧力損失が大きくなる条件ほど、弁体88の下部88bの周面と管部材87の流路部分87bとのインクの流れ方向の対向長さ(第2の絞り部182の長さ)が長くなって、弁体88の下部88bと管部材87の狭ギャップGb1の長さが長くなり、よりポンプ(アシストポンプ)78による増圧効果を大きくする。これにより、従来のように流量調整弁を他のアクチュエータ等で制御する煩雑さがなく、簡易な構成で自動的に安定したインク供給を実現することができる。
なお、この画像形成装置では、4色のインクを吐出させるので、図9に示す構成のインク供給システムが色別に4つ設けられる。各色のポンプ78に対応して、ポンプ78を駆動するモータ等のアクチュエータを個別に4つ設けて各記録ヘッド10のインク吐出量に応じて個別にモータを制御する方式とすることもできるが、前述した図7に示すように、色種の個数のポンプ78(78K、78C、78M、78Y)に対して共通にモータ(アクチュエータ)82を1つのみとすることもできる。
複数の色のインク滴を吐出して画像を形成する場合、各記録ヘッド10から吐出されるインクの量はバラバラになるので、例えば、あるヘッドは全ノズルからインクを吐出する状態で、別のヘッドは非吐出の状態である場合もある。そのような場合でも、本発明のインク供給システムでは、記録ヘッド10の吐出流量によって自動的に流路抵抗可変ユニット83の流体抵抗が変化するようになっているので、各ヘッドの吐出流量に応じたポンプの制御は不要である。
すなわち、吐出流量が少なくアシストを必要としないヘッドには少ないアシストとなり、吐出流量が多くアシストを必要とするヘッドには大きなアシストを与える制御を自動的に行なう。
このように複数のインクを有するなど複数のインク供給系を有するシステムにおいても、全てのインク供給系のポンプを1つのアクチュエータでまとめて駆動できるので、装置の構成、制御が簡易になり、低コスト、小型の装置を実現することができる。
また、一般的に、液体の粘度は液体の温度によって変化するので、記録ヘッド10への液体のアシストは、例えば、図2に示すようにキャリッジ4に備えた温度センサ27によって測定した装置周囲の温度や、装置内の温度、インクの温度やそれらの予測値等をフィードバックしてポンプ78の駆動を制御するようにすることが好ましい。それにより、あらゆる温度に対応した使い勝手の良い画像形成装置を実現できる。
また、インク供給経路内に圧力センサを設けて予め決められた流量でのヘッド吐出を行ったときの圧力変化を測定できるようにすれば、それにより圧力損失に直結するインクの粘度を検出できるので、この検出した粘度に基づいてポンプ78の制御パラメータを変更でき、粘度の異なる様々なインクを用いることができる。
また、ユーザが吐出状態を確認しながらポンプ78の制御パラメータを入力するようにすれば、前述した液体粘度の検出手段が不要となるので、装置を簡易なものとすることができる。
このように、液体タンクから液体吐出ヘッド(記録ヘッド)に液体を供給する供給流路に圧力調整弁を設け、圧力調整弁に別の経路で液体タンクと連通する流路を設けると共にその経路に送液手段を設ける構成とし、圧力調整弁を液体吐出ヘッドに流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化するものとすると共に、少なくとも液体吐出ヘッドから液体を吐出するときには液体吐出ヘッドと液体タンクが連通している状態で送液手段により液体吐出ヘッドに向けて液体を送出するので、液体吐出ヘッドの吐出量に応じて適正なアシスト圧を自動的に調節しながら液体吐出ヘッドに印加して、液体供給チューブの長尺化、吐出流量の増大化、吐出液体の高粘度化等に伴うリフィル不足を簡易に回避することができる。
この場合、圧力調整弁は液体吐出側の第1の絞り部と液体タンク側の第2の絞り部を有し、送液手段からの流路が第1の絞り部と第2の絞り部の間に連通され、液体吐出ヘッドに流れる液体の流量に応じて第2の絞り部の絞り量が変化する構成とすることで、流路の絞りを利用した簡易な構成で、液体吐出ヘッドの吐出量に応じて適正なアシスト圧を自動的に調節しながら液体吐出ヘッドに印加することができる。
また、圧力調整弁は可動部材を有し、可動部材が液体吐出ヘッドの吐出量に応じて移動する構成とし、可動部材の移動によって液体タンク側の第2の絞り部の絞り量が変化するようにすることで、流れによる可動部材の移動を利用した簡易な構成で、液体吐出ヘッドの吐出量に応じて適正なアシスト圧を自動的に調節しながら液体吐出ヘッドに印加することができる。
また、可動部材は、液体の流れ方向で径の異なる複数の段部を有する段付き軸状部材からなり、流路を形成する流路形成部材内に自由状態で収容されている構成とすることで、高精度な部品を容易に形成でき、高精度な特性の弁を容易に得ることができる。
そこで、このインク供給システムに適用した本発明の第1実施形態について図13を参照して説明する。なお、図13は流路抵抗可変ユニット83の断面説明図である。
流路抵抗可変ユニット83の管部材87は、ポート86a側の内部流路天面に、円周の凹形状で形成された圧力変動を吸収又は抑制する圧力変動抑制手段としての気泡溜まり部201を有している。
この流路抵抗可変ユニット83の作用について説明すると、流路可変ユニット83内部は、インク初期充填前はインクが充填されていない。インクカートリッジ76が装着済であることが確認された後、液体吐出ヘッド10のノズル面を維持ユニット51のキャップ52でキャッピングした後、吸引ポンプ53を駆動し、液体吐出ヘッド10のノズルを介してインク供給系路内の空気を吸引する(ノズル吸引開始)。これにより、インクカートリッジ76内のインクが第2の流路42及び圧力制御ユニット81を経て液体供給チューブ41、液体吐出ヘッド10に達する。
このとき、気泡溜まり部201内の空気は気液置換されず気泡となり、浮力によって気泡が自動的に気泡溜まり部201にトラップされる。一度気泡溜まり部201にトラップされた気泡は、気泡溜まり部201の側壁との接触面にメニスカスを形成するため、このメニスカスを破壊するほどの高圧でノズル吸引をしない限り気泡溜まり部201内に留まることになる。
印字動作はまず、印字ジョブ信号を受信した後、温度センサ27で機内(装置内)の温度を検知し、インクの温度を推定する。そして、インクの温度に基づいてアシストポンプ78で送液する流量を決定し、アシストポンプ78を駆動する。このとき、アシストポンプ78駆動時に発生する脈動が記録ヘッド10へ伝わり、ノズル圧力が所定の範囲外に達してしまうと印字に悪影響または不吐出を引き起こしてしまうが、本実施形態の構成では、アシストポンプ78駆動時に発生する脈動は気泡溜まり部201に滞在した気泡が膨張・収縮することで吸収(又は抑制)されるため、記録ヘッド10へ圧力変動が伝わることがなく、アシストポンプ78の脈動で印字に悪影響を及ぼすことを防ぐことができる。
その後、記録ヘッド10のノズル面を覆っているキャップ52をノズル面から離間させて(キャッピング解除)、所定の滴数の空吐出を実施した後、印字を開始する。
このとき、前述したように、アシストポンプ78が駆動されているので液体供給チューブ41が長いシステムで高粘度のインクを用いる場合でもインク供給に伴う圧力損失を適切に低減することができ、インクの供給不足を生じさせることなく良好な印字を行うことができる。
印字終了後、キャリッジ4を装置の所定の位置(ホームポジション)に停止させ、記録ヘッド10のノズル面をキャップ52でキャッピングする。その後、アシストポンプ78を停止させる。
なお、前述したように温度センサ27はキャリッジ4に搭載されている(図2参照)が、インクカートリッジ部や記録ヘッド部等別の場所に設けられていてもよい。また、インク供給系路内に設けてインクの温度を直接検知しても良い。
次に、本発明の第2の実施形態について図14を参照して説明する。なお、図14は流路抵抗可変ユニット83の断面説明図である。
この流路抵抗可変ユニット83の管部材87は、ポート86a側の内部流路天面に、円周の凹形状で形成された気泡溜まり部201を有するとともに、この気泡溜まり部201の開口部202は15°〜75°の傾斜面としている。
これにより、流路抵抗可変ユニット83内にインクカートリッジ76のインクを初期充填するとき、気泡溜まり部201以外の空気を効率よく排出することができる。
次に、本発明の第3の実施形態について図15を参照して説明する。なお、図15は流路抵抗可変ユニット83の断面説明図である。
この流路抵抗可変ユニット83の管部材87は、ポート86a側の内部流路天面に、円周の凹形状で形成された気泡溜まり部201を有するとともに、この気泡溜まり部201の開口部202は15°〜75°の傾斜面としている。さらに、開口部202には焼結フィルタや樹脂フィルタなどのフィルタ部材203を溶着又は接着などで取り付けている。
これにより、アシストポンプ78駆動時に発生する脈動は気泡溜まり部201に滞在した気泡が膨張・収縮することに加え、フィルタ部材203が微小変位することによって吸収されるため、ポンプ78で発生する脈動を流路抵抗可変ユニット83内でより効果的に吸収することができる。
次に、本発明の第4の実施形態の異なる例について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16及び図17は流路抵抗可変ユニット83の断面説明図である。
まず、図16に示す流路抵抗可変ユニット83の管部材87は、ポート86aの外側に同心円状の可撓性を有するゴム部材やフィルム部材などの変形可能な部材である弾性部材205が接着又は溶着などで取付けられている。
また、図17に示す流路抵抗可変ユニット83の管部材87は、ポート86c部分を除く流路部分87bの外周に可撓性を有するゴム部材やフィルム部材などの変形可能な部材である弾性部材205が接着又は溶着などで取付けられている。
これにより、アシストポンプ78駆動時に発生する脈動は、流路抵抗可変ユニット83の管部材87のポート86aの外側もしくはポート86c部分を除く流路部分87bの外周の弾性部材205が変位することで吸収ないし抑制されるので、記録ヘッド10へ圧力変動が伝わることがない。
次に、本発明の第5の実施形態について図18を参照して説明する。なお、図18は同実施形態に係るインク供給システムの概略構成図である。
ここでは、第3の流路43は、少なくとも圧力制御ユニット81とアシストポンプ78の間の流路を変形可能な部材、例えば柔軟なエラストマチューブ206で形成し、さらに圧力制御ユニット81とアシストポンプ78の間に圧力変動抑制手段としてのインク収容室であるバッファ室207を配置している。
これにより、アシストポンプ78駆動時に発生する脈動は、エラストマチューブ206のコンプライアンスによって低減されるとともに、バッファ室207によって吸収される。なお、バッファ室207内はインクのみを収容してもよいが、意図的に所定量の空気をトラップする構造にすることでより高いダンピング効果を得ることができる。
次に、本発明の第6の実施形態について図19を参照して説明する。なお、図19は同実施形態に係るインク供給システムの概略構成図である。
ここでは、第3の流路43は、少なくとも圧力制御ユニット81とアシストポンプ78の間の流路を変形可能な部材、例えば柔軟なエラストマチューブ206で形成し、さらに圧力制御ユニット81とアシストポンプ78の間に圧力変動抑制手段としてのインク収容室であるフィルタユニット208を配置している。
これにより、フィルタユニット208内のフィルタが微小変位することによって、第5の実施形態と同様の効果を得られるとともに、インク中に含まれる微小異物をフィルタでろ過することもできるので、異物によって流路抵抗可変ユニット83内の弁体88の動作が阻害されることを防ぐことができる。
なお、以上の説明においては、複数のヘッドに異なる色のインクが供給される例で本願発明の動作、効果を説明したが、同一色のインクを複数のヘッドに供給する場合や、色ではなく処方の異なるインクを複数のヘッドに供給する場合にも同様に適用することができる。また、複数のノズル列を1ヘッド内に有する液体吐出ヘッドで1ヘッドから異なる種類の液体を吐出する場合のインク供給システムについても適用することができる。また、狭義のインクを吐出する画像形成装置に限定されるものではなく、様々な液体を吐出する液体吐出装置(本発明でいう「画像形成装置」に含まれる。)にも適用することができる。
4 キャリッジ
10 記録ヘッド
30 サブタンク
41 インク供給チューブ(第1の流路)
42 第2の流路
43 第3の流路
76 インクカートリッジ(メインタンク:液体タンク)
77 カートリッジホルダ
78 ポンプ(アシストポンプ)
80 ポンプユニット
81 圧力制御ユニット
83 流体抵抗制御ユニット
87 管部材(流路形成部材)
88 弁体
201 気泡溜まり部
202 開口部
203 フィルタ
206 エラストマチューブ(変形可能な部材)
207 バッファ室
208 フィルタユニット

Claims (8)

  1. 液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給する液体を貯留する液体タンクと、
    前記記録ヘッドに前記液体を供給する第1の流路と、
    前記液体タンクに連通する第2の流路と、
    前記第1の流路と前記第2の流路を連通させる圧力調整弁と、
    前記第2の流路又は前記液体タンクと前記圧力調整弁とを連通する第3の流路と、
    前記第3の流路に設けられる送液手段と、を有し、
    前記圧力調整弁は、前記第1の流路を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化するとともに、内部に圧力変動を吸収又は抑制する圧力変動抑制手段を備え、
    前記ノズルから液滴を吐出するときには、前記圧力調整弁を介して前記記録ヘッドと前記液体タンクが連通している状態で、前記送液手段により前記液体を前記液体タンクから前記記録ヘッドに送液する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記圧力調整弁の圧力変動抑制手段は、空気溜まり部であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記空気溜まり部の開口部は斜面であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記空気溜まり部の開口部にはフィルタが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記圧力調整弁の圧力変動抑制手段は、流路の壁面を形成する変形可能な部材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記変形可能な部材は、可撓性フィルム又は発泡体であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 液滴を吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドに供給する液体を貯留する液体タンクと、
    前記記録ヘッドに前記液体を供給する第1の流路と、
    前記液体タンクに連通する第2の流路と、
    前記第1の流路と前記第2の流路を連通させる圧力調整弁と、
    前記第2の流路又は前記液体タンクと前記圧力調整弁とを連通する第3の流路と、
    前記第3の流路に設けられる送液手段と、を有し、
    前記圧力調整弁は、前記第1の流路を流れる液体の流量に応じて内部の流路抵抗が変化し、
    前記第3の流路は圧力変動を吸収又は抑制する部材からなり、
    前記ノズルから液滴を吐出するときには、前記圧力調整弁を介して前記記録ヘッドと前記液体タンクが連通している状態で、前記送液手段により前記液体を前記液体タンクから前記記録ヘッドに送液する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記第3の流路は変形可能な部材であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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