JP2009039927A - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴吐出ヘッドから吐出される液滴の吐出特性のバランスを保つことができる液滴吐出装置を提供すること。
【解決手段】複数の液滴吐出ヘッドと、これら複数の液滴吐出ヘッドと連通する複数の液体貯留室と、複数の液体貯留室の全てに対して、液体を透過せず気体のみを透過する気体透過膜を介して共通に連通する共通空間室と、共通空間室内の圧力を制御するものであって、共通空間室と外部との連通孔を開閉可能な圧力制御弁を備え、吐出モードの際には、圧力制御弁が連通孔を閉鎖した状態で外部に対して密閉された空間となるよう構成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、液滴を吐出する液滴吐出装置に関する。
液滴を吐出する液滴吐出装置において、画像情報に基づいて、液滴吐出ヘッドから記録媒体に向けて液滴を吐出して画像を記録するインクジェットプリンタがある。
このようなインクジェットプリンタにおいて、プリンタ本体に装着されたインクカートリッジと、このインクカートリッジに貯留されたインクが供給されるサブタンクと、このサブタンク内に貯留されたインクを複数のノズルから吐出して画像を印刷するインクジェットヘッドとを備えるものがある。
インクカートリッジとサブタンクは常に連通しているものではなく、サブタンクにインクカートリッジのインクを補充する際に限って両者が連通するように、この両者を接続且つ離脱可能とする接続離脱手段を備えている。
これにより、印刷時にはサブタンクとインクカートリッジとを離脱させてサブタンク内のインクによって印刷を行い、サブタンク内のインクが少なくなったときに、サブタンクとインクカートリッジとを接続させることで、インクカートリッジのインクをサブタンク内へ補充している。
このようなインクジェットプリンタにおいては、サブタンクの内部に貯留されたインクがインクジェットヘッドのノズルから漏れ出さないように構成しなければならない。特に、サブタンクがインクジェットヘッドよりも重力方向において上方に配置される場合は、サブタンク内のインクは重力に従ってインクジェットヘッドのノズルに向かおうとするため、漏れ出し防止のための何らかの対策が不可欠となる。
そのため、漏れ出し防止対策として幾つかの案がすでに提案されているがその一例として、サブタンクの内部にインク吸収体を配置し、その吸収力によりノズルからのインク漏れを防ぐものがある。
また、別の例として、サブタンク内の空間(サブタンク内のインクが存在しない空間)が常に負圧になるようにすることでノズルからのインク漏れを防ぐこともできる。具体的には、サブタンク内の空間から気体を排出してその空間を負圧にした後に、かかる空間を密閉することで、負圧状態を維持するものである。
ところが、この密閉空間の体積は、サブタンク内のインクの消費に伴って拡大していくため、かかる空間の負圧はインクの消費に伴って増加する。これにより、ノズルからのインク吐出特性が変化し、画質が不安定になる虞がある。
そこで、この対策として、特許文献1には、サブタンクとインクカートリッジとがインクの補充の際にのみ接続されるものにおいて、サブタンク内の負圧が増加しないように構成されたインクジェット記録装置が開示されている。なお、以下の説明において、負圧は大気圧よりも小さい圧力であることを意味しており、サブタンク内の負圧が増加するということは、サブタンクの大気圧よりも小さい内圧がさらに低下(減少)することを意味している。
このインクジェット記録装置に備えられたサブタンクは、その筐体の上方に大気と連通する連通部が設けられ、この連通部から重力方向に向けてサブタンク内の底面近傍まで延びるオリフィスが配設されている。そして、このオリフィスの下端には開口部が設けられており、サブタンク内は、この開口部を介して大気と連通されるものである。また、この開口部はサブタンク内の底面近傍に配置されているので、サブタンク内に貯留されるインクの液面高さに関わらず、常に液面よりも重力方向に下方となるものである。
以上のように構成されたサブタンクによれば、開口部においてインクと大気の界面が形成される。そして、この界面の表面張力と大気圧とが釣り合うことにより、開口部からサブタンク内への大気の侵入を防ぐことができる。従って、サブタンク内の空間を密閉された状態に維持することができる。また、サブタンク内の密閉された空間は、ノズルからのインク漏れを防ぐために、サブタンク内の空間から気体を排出して負圧にした後に、かかる空間を密閉して負圧が維持されるようにするものである。
そして、このようなものにおいて、記録動作によりインクが消費されると、サブタンク内の密閉された空間が拡大される。それに伴い、気体の体積と気体の圧力との積が常に一定となる関係を示すボイルの法則に則って、かかる空間の拡大に反比例して圧力が低下するため、サブタンク内の負圧が増加する。また、この負圧の増加により、開口部では、大気をサブタンク内に引き込む力が加わる。
そして、このような負圧の増加が続いて、サブタンク内の負圧が所定値に達したときに、サブタンク内へ大気を引き込む力が開口部の表面張力よりも大きくなる。このときに、大気の圧力と開口部の表面張力との釣り合いが崩れて、開口部からサブタンク内に大気が導入される。これにより、サブタンク内の気体の体積が増加するので、前述のボイルの法則に則って、サブタンク内の負圧を減少させることができる。よって、サブタンク内の負圧の増加を抑えることが可能となる。
特開2004−9450号公報
さらに、ここで特許文献1の記載される構成をカラー画像の印刷を可能とするものに適用したには、複数のサブタンクにブラック、シアン、イエロー、マゼンダのインクが別々に貯留されたものが想定される。
このようなものにおいて、記録される画像のドット径の大きさを左右するインク吐出性能が変化する原因として、液滴吐出ヘッドの流路抵抗などといった設計の時点で決める要因のほかに、サブタンク内の負圧の変化が挙げられる。
そのため、記録動作時において、サブタンク内の負圧の変化が所定の範囲内に収まるようにしながら記録を行っている。従って、ドット径の大きさの変化も所定の範囲内に抑えられるので、良好な画像を形成することができる。
また、カラー画像の印刷では、良好な画像を形成するために、各色のドット径の大きさが、所定の比の関係となるように設定されるものであり、これらのドット径を組み合わせて画像が形成される。
従って、各色のドット径の大きさが所定の範囲内であったとしても、各色ドット径のうちのあるドット径の大きさが所定の比から外れてしまった場合には、画質の劣化が生じる。このことから、画質の劣化を抑えるために、各色のドット径の大きさが所定の比の関係となるように、各色のドット径のバランスを保つことが必要となり、そのためには、各サブタンク内の負圧の大きさのバランスを保つ必要がある。
しかし、印刷される画像によって各サブタンク内で消費されるインクの量は常に異なるために、各サブタンク内に貯留されるインク量のバランスを保ちながら複数色のインクを継続的に消費させることは事実上不可能である。即ち、各サブタンク内の空間の体積のバランスが崩れてしまい、これにより、ドット径の大きさのバランスが崩れてしまうので、結果的に記録される画像の画質が低下するという問題があった。
本発明の目的は、複数のノズルから吐出される液滴の吐出特性のバランスを保つことができる液滴吐出装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の液滴吐出装置は、液滴を吐出するノズルを有する複数の液滴吐出ヘッドと、これら複数の液滴吐出ヘッドの各々にそれぞれ連通するものであって、前記複数の液滴吐出ヘッドに供給する液体を貯留する複数の液体貯留室と、前記複数の液体貯留室の各々に供給する液体をそれぞれ収容する複数の液体タンクと、これら複数の液体タンクに貯留された液体を前記複数の液体貯留室に供給する供給モードの際には前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態にするとともに、前記複数の液体貯留室に貯留された液体を前記液滴吐出ヘッドから吐出する吐出モードの際にはこれらを非連通状態にするよう切り換える第1の連通切替手段と、を有する液滴吐出装置において、前記複数の液体貯留室の全てに対して、液体を透過せず気体のみを透過する気体透過膜を介して共通に連通する共通空間室と、この共通空間室に対して気体の排出と導入を行うポンプ手段と、前記供給モードの際において、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態とし、さらに、この連通状態のまま前記ポンプ手段を駆動して前記共通空間室から気体の排出を行わせる液体供給制御手段と、前記共通空間室内の圧力を制御する圧力制御手段とを備え、前記共通空間室は、少なくとも前記吐出モードの際には、外部に対して密閉された空間となるように構成されており、前記圧力制御手段は、前記共通空間室内の圧力が大気圧よりも小さい所定値を超えた状態からその所定値以下となる状態に変化したとき、再び所定値を超えた状態になるように制御するものであることを特徴とする。
この発明によれば、共通空間室は、気体透過膜を介して複数の液体貯留室の全てに対して連通されているので、この共通空間室と複数の液体貯留室の各々との間では気体の移動が可能となる。また、少なくとも吐出モードの際には、外部に対して密閉された空間となるように構成されているので、共通空間室は密閉された空間となる。さらに、結果として共通空間室と複数の液体貯留室とが互いに連通する1つの密閉された空間となる。そして、吐出モードの際には、複数の液体貯留室の各々に貯留される液体が消費されるので、これら複数の液体貯留室内には、液体が貯留されていない密閉された空間が存在する。
この状態において、ノズルから液体が吐出された場合に、このノズルと繋がる液体貯留室は、その内部の密閉された空間を拡大することとなるが、この密閉された空間は上述した1つの密閉された空間の一部であるために、この1つの密閉された空間が拡大されたものとみなすことが可能となる。よって、この1つの密閉された空間の体積の拡大により、この1つの空間の圧力が減少したものとみなすことができるので、この1つの密閉された空間に属する複数の液滴貯留室内の各々の圧力も同じように減少したものとみなすことができる。
このように、液体が吐出された液体貯留室内の圧力の減少を、共通空間室と複数の液体貯留室とから構成される1つの密閉された空間で圧力が減少したものとみなすことができるので、複数の液体貯留室内の圧力の減少を等しくすることが可能となる。これにより、複数の液体貯留室内の圧力の大きさのバランスを保つことができるので、この複数の液体貯留室内と繋がるノズルから吐出される液滴の吐出特性のバランスを保つことができる。
第2の発明の液滴吐出装置は、前記第1の発明において、前記圧力制御手段は、前記共通空間室と外部とを連通する連通孔を開閉する圧力制御弁であり、前記共通空間室内の圧力が前記所定値を超えているときは前記連通孔を閉鎖するとともに、前記共通空間室内の圧力が前記所定値以下になるときは前記連通孔を一時的に開放して前記共通空間室内の圧力が前記所定値を超えるように制御することを特徴とする。
この発明によれば、共通空間室と外部とを連通する連通孔を開閉する圧力制御弁が設けられている。そして、この圧力制御弁は、共通空間室内の圧力が大気圧よりも小さい所定値を超えているときは、連通孔を閉鎖して共通空間室を外部に対して密閉された状態にし、共通空間室内の圧力が所定値を超えた状態から所定値以下となったときには、連通孔を一時的に開放する。この為、共通空間室内の圧力が所定値以下となったときには、一時的に開放された連通孔を通じて、外部から共通空間室内へ気体を導入することが可能となり、この気体の導入により、共通空間室内の圧力を増加させることができる。従って、共通空間室内の圧力を制御することができるため、複数の液体貯留室内の圧力を制御することが可能となる。
第3の発明の液滴吐出装置は、前記第2の発明において、前記複数の液体貯留室が内部に形成された筐体を備え、この筐体の内部には、前記複数の液体貯留室の他に、前記共通空間室の一部になるとともに、前記複数の液体貯留室の全てに対して前記気体透過膜を介して共通に連通する筐体内共通室が設けられており、さらに、一端が前記筐体内共通室に連通すべく前記筐体に接続され、他端が前記ポンプ手段に接続されたチューブを備えており、前記共通空間室は、前記筐体内共通室と前記チューブの内部空間とを含んでいることを特徴とする。
この発明によれば、一端が筐体内共通室に連通すべく筐体に接続され、他端がポンプ手段に接続されたチューブを備え、共通空間室が、筐体内共通室とチューブの内部空間とを含むように構成したものである。
従って、筐体内共通室とポンプ手段を連通させるために設けられたチューブについて、その内部空間を共通空間室の一部とみなすことができるので、このチューブ内の空間を利用して共通空間室内の体積を実質的に大きくすることが可能となる。よって、不必要な装置の大型化を回避することができる。
第4の発明は、前記第3の発明において、前記連通孔は、前記チューブに設けられていることを特徴とする。
この連通孔は、チューブに設けられているため、この連通孔の開閉を行う圧力制御弁は、チューブの近傍に配置されることとなる。
ここで、例えば、圧力制御弁を配置する場合に、共通空間室の一部である筐体内共通室への配置も考えられる。しかし、筐体内共通室は、複数の液体貯留室の全てと連通するように形成されており、さらに気体透過膜も設けられているので、圧力制御弁を配置する場合には、これらのものと干渉しないように配置しなければならず、圧力制御弁の配置に制約がある。
しかし、圧力制御弁がチューブの近傍に配置される場合であれば、筐体内共通室に接続させる場合のように、複数の液体貯留室及び気体透過膜との配置を考慮することなく、圧力制御弁を配置することができる。従って、筐体内共通室に圧力制御弁を配置する場合に比べて、圧力制御弁の配置を自由に行うことができる。
第5の発明は、前記第4の発明において、前記複数の液滴吐出ヘッドと前記筐体とが搭載されたキャリッジと、前記キャリッジを往復移動させるキャリッジ移動手段と、をさらに備え、前記キャリッジが往復移動される範囲内において、前記チューブは、前記筐体及び前記ポンプ手段の双方に接続された状態を維持することが可能な長さであり、前記ポンプ手段は、前記液滴吐出装置の本体ケース内において、固定されて配置されるものであり、前記連通孔は、前記チューブの前記他端の近傍に設けられており、前記圧力制御弁は前記本体ケース内に固定されていることを特徴とする。
この液滴吐出装置は、吐出モードの際には、キャリッジを往復移動させるものである。このようなものにおいて、往復移動するキャリッジにチューブが追従するためには、このチューブの長さを、キャリッジとポンプ手段との間の距離が最も離れた場合よりも長くする必要がある。これにより、チューブの内部空間も大きくなるため、さらに、共通空間室内の体積を大きくすることができる。
また、往復移動するキャリッジが移動方向を逆転させるとき、キャリッジは加速及び減速をするため、この加速及び減速によりキャリッジの移動に追従するチューブには慣性力が加わる。このことから、チューブとともに圧力制御弁が移動するものにおいては、この慣性力が弁に加わり連通孔が開放されてしまう虞がある。しかし、この圧力制御弁は本体ケースと固定されているため、往復移動による連通孔の開放を防止することができる。
第6の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記複数の液体貯留室となる空間が内部に形成された筐体を備え、この筐体の内部には、前記共通空間室の少なくとも一部になるとともに、前記複数の液体貯留室の全てに対して前記気体透過膜を介して共通に連通する筐体内共通室が設けられており、前記供給モードの際には、前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを連通状態とするとともに、前記吐出モードの際には、前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを非連通状態とする第2の連通切替手段を備え、前記液体供給制御手段は、前記供給モードの際には、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態にするとともに、前記第2の連通切替手段を作動させて前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを連通状態にし、前記吐出モードの際には、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクを非連通状態にするとともに、前記第2の連通切替手段を作動させて前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを非連通状態とすることを特徴とする。
この発明によれば、供給モードの際には、筐体内共通室とポンプ手段とを連通状態とするとともに、吐出モードの際には、筐体内共通室とポンプ手段とを非連通状態とする第2の連通切替手段を備えたので、吐出モードの際にポンプ手段が誤って駆動された場合であっても、共通空間室から気体が排出されたり、共通空間室へ気体が導入されたりすることはない。よって、ポンプ手段の誤動作による吐出特性を変化等の不具合を確実に回避することができる。
第7の発明は、前記第6の発明において、前記複数の液滴吐出ヘッドと前記筐体とが搭載されたキャリッジと、前記キャリッジを往復移動させるキャリッジ移動手段と、をさらに備え、前記液体供給制御手段は、前記吐出モードの際には、前記キャリッジを所定領域で往復移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから液体を吐出させ、前記供給モードの際には、前記所定領域から外れた位置である液体供給位置に前記キャリッジを移動させるものであり、前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクは、前記キャリッジが前記液体供給位置に移動したときに連通状態となるよう配置されており、同様に、前記共通空間室と前記ポンプ手段は、前記キャリッジが前記液体供給位置に移動したときに連通状態となるよう配置されていることを特徴とする。
この発明によれば、供給モードの際には、所定領域から外れた位置である液体供給位置にキャリッジを移動させるものであり、複数の液体貯留室と複数の液体タンクは、キャリッジが液体供給位置に移動したときに連通状態となるよう配置されており、同様に、共通空間室とポンプ手段は、キャリッジが液体供給位置に移動したときに連通状態となるよう配置されている。従って、供給モードの際に、複数の液体貯留室と複数の液体タンクとを連通させるために要する時間と、共通空間室とポンプ手段とを連通させるために要する時間とを、それぞれ個別に費やさなくてもよく、吐出モードから供給モードに切り替わるときの切り替え時間を短縮することができる。よって、動作の迅速な液滴吐出装置を実現することができる。
第8の発明は、前記第6又は第7の発明において、前記第2の連通切替手段は、前記筐体内共通室と一体的に設けられ第1のジョイント部と、この第1のジョイント部と接続されるものであって前記ポンプ手段と一体的に設けられた第2のジョイント部とを含むものであり、前記第1のジョイント部は、前記筐体の内部において、前記連通孔を開放する開放位置と前記連通孔を閉鎖する閉鎖位置との間で移動可能な弁部材と、この弁部材を前記開放位置から前記閉鎖位置に向けて付勢する付勢手段とを、有し、前記第2のジョイント部は、前記第1のジョイント部との接続の際に、前記連通孔に侵入し、前記付勢手段の付勢力に抗って前記弁部材を押し込むことで、前記連通孔を開放する弁開放部材を有するものであり、前記付勢手段の付勢力は、前記共通空間室内の圧力が前記所定値以下になると、大気圧に抗いきれず前記弁部材の前記開放位置への移動を許容する付勢力であることを特徴とする。
この発明によれば、第1のジョイント部は、筐体の内部において、連通孔を開放する開放位置と連通孔を閉鎖する閉鎖位置との間で移動可能な弁部材と、この弁部材を開放位置から閉鎖位置に向けて付勢する付勢手段と、を有して構成される。また、付勢手段の付勢力は、共通空間室内の圧力が所定値以下になると、大気圧に抗いきれず弁部材の開放位置への移動を許容する付勢力となるように構成される。
そして、吐出モードの際に、第1のジョイント部は第2のジョイント部と接続されていないため、弁部材は、付勢手段により連通孔を閉鎖する閉鎖位置に向けて付勢されることとなる。ところが、共通空間室内の圧力が所定値以下になると、弁部材は開放位置への移動するため、共通空間室内の圧力を瞬時に所定値を超えた状態に復帰させることができる。このように、第1のジョイント部を構成する弁部材および付勢手段を、共通空間室内の圧力を安定化させるように機能させることができるため、第2のジョイント部と接続したときに連通孔を開放させるための開閉弁を、共通空間室内の圧力を制御する圧力制御手段としても兼用できる。
これにより、部品点数を減らし液滴吐出装置を安価に提供することが可能となる。また、部品点数を減らすことが可能となるため、筐体内共通室及び共通空間室の圧力を制御するために必要な構成を簡素化することができる。
第9の発明は、前記第1〜第8の何れかの発明において、前記液体供給制御手段は、前記供給モードの際に、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態とし、この連通状態のまま前記ポンプ手段を所定の時間だけ駆動して前記共通空間室への気体の導入を行い、その後、この連通状態を維持したままで、前記ポンプ手段を駆動して前記共通空間室からの気体の排出を行わせることを特徴とする。
この液体供給制御手段は、供給モードの際に、複数の液体タンクから複数の液体貯留室へ液体の補充を行う前に、所定の時間だけポンプ手段を駆動して、複数の液体貯留室内に残留する液体の全てを液体タンクに戻した後に、この残留する液体を含めて、複数の液体タンクに貯留される液体を複数の液体貯留室へ補充することができる。
これにより、例えば、液体貯留室内に残留する液体が増粘して、液滴の吐出特性に影響を及ぼす虞があったとしても、この増粘した液体を液体タンクに戻して液体タンク内に貯留される液体と混合させることが可能となり、液体貯留室内に残留した増粘した液体の粘度を低下させることができる。さらに、複数の液体貯留室内には、液体タンク内の液体が再充填されるため、液滴の吐出特性に影響を及ぼさない粘度の液体を供給することができる。これにより、液滴の吐出が長時間行われなかった場合であっても、複数の液体貯留室内に残留する液体を廃棄することなく、この液体の粘度を低下させて再利用することができるので、廃棄する液体の量を抑えることができる。
本願発明の第1実施形態について説明する。この第1実施形態は、液滴吐出ヘッドから記録媒体に向けて液滴を吐出して画像を記録するインクジェットプリンタに本願発明を適用した一例である。
まず、インクジェットプリンタ1について図1を参照して説明する。図1は、本願発明にかかるインクジェットプリンタの概略的な平面図である。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1(液滴吐出装置)は、本体ケース2内において、図1中の矢印に示す主走査方向に延びるガイド軸3、4を有している。これらガイド軸3、4には、キャリッジ5が主走査方向に移動するように案内するものである。ここで、キャリッジ5を移動させるキャリッジ移動手段として、本体ケース2内には、キャリッジモータ6が設置され、このキャリッジモータ6の駆動軸には、無端ベルト7が巻き付けられている。そして、この無端ベルト7は、キャリッジ5と連結されている。これにより、キャリッジモータ6の駆動軸の回転したときに、この回転により無端ベルト7が駆動軸の回転方向に走行するので、キャリッジ5を主走査方向に沿って往復移動させることが可能となる。
また、キャリッジ5には、主走査方向にサブタンク8a〜8d(液体貯留室)が並んで形成された筐体31が搭載される。また、このサブタンク8a〜8dには、それぞれブラックインク、イエローインク、シアンインク及びマゼンダインクがそれぞれ貯留される。そして、これら4つのサブタンク8a〜8dの内部について、各々の内部を区画する面のうち重力方向における下方に位置する面に連通孔21(図3参照)が各々設けられており、さらに、これらの連通路21とそれぞれ通じるインク流路を通って、インクジェットヘッド9(液滴吐出ヘッド)と連通される。このインクジェットヘッド9は、重力方向における筐体31の下方に位置し、且つキャリッジ5に搭載されている。そして、インクジェットヘッド9は、図示しない複数のノズルを有しており、図1中の紙面に対して垂直方向から見て、キャリッジ5の下方には、図示しない搬送機構によって搬送されてきた印刷用紙(図示省略)へ向けて、複数のノズルからインクの液滴を吐出して印刷を行う。ここで、インクジェットヘッド9は、サブタンク8a〜8dよりノズルに至る流路を別々に備えるものであることから、各サブタンクからノズルへ繋がる構成を、1つのインクジェットヘッドとみなし、インクジェットヘッド9を複数のインクジェットヘッドを備えたユニットとみなすことができる。さらに、キャリッジ5には、サブタンク8a〜8dとそれぞれ繋がるジョイント部10a〜10dが設けられている。
また、本体ケース2内には、4つのサブタンク8a〜8dに供給するインクを貯留した4つのインクカートリッジ11a〜11d(液体タンク)が着脱可能に配置されている。そして、これら4つのインクカートリッジ11a〜11dには、ブラックインク、イエローインク、シアンインク及びマゼンダインクがそれぞれ貯留されている。また、これらのインクカートリッジ11a〜11dは、本体ケース2に装着されたときには、ジョイント部12a〜12dと連通された状態となる。そして、これらのジョイント部12a〜12dは、前述したジョイント部10a〜10dとそれぞれ接続し、インクカートリッジ11a〜11dをサブタンク8a〜8dと連通可能とするものである。このように、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが連通状態となるように、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dとが各々接続可能な位置を液体供給位置という。
さらに、本体ケース2内において、キャリッジ5の移動方向の一端側(図1中紙面の右側)には、ワイパ13が設けられている。このワイパ13は、図示しないワイパ昇降機構によって、重力方向に沿って上下に移動される。このワイパ昇降機構は、図1中の紙面に対して垂直方向から見て、キャリッジ5がワイパ13と重なる位置に移動してきたときに、ワイパ13を重力方向に沿って上昇させることにより、このワイパ13と、インクジェットヘッド9のノズルが形成されたノズル形成面とを当接させる。このように、ワイパ13とノズル形成面とが当接された状態で、キャリッジ5を主走査方向に沿って図1中の右側に移動させることで、ノズル形成面に付着したインクがワイパ13によって払拭される。
また、図1中において、ワイパ13の右側には、パージ処理等で使用するキャップ14が設けられている。このキャップ14は、図1中の重力方向を示す矢印において上の方向を向くように開口した凹形状のものである。また、このキャップ14には、キャップ14を重力方向に沿って上下に移動させるキャップ昇降機構(図示省略)が接続されている。そして、図1中の紙面に対して垂直方向からキャリッジ5を見て、キャリッジ5がキャップ14と重なる位置に移動したときに、キャップ14を上昇させて、キャップ14の開口の周縁部分とノズル形成面とを当接させる。この開口の周縁部分には、ノズル形成面との密着性を高めるために、弾性を有する部材が設けられている。また、キャップ14は、ノズル形成面と当接したときに、例えば、ブラックインクを吐出するノズルと、カラーインクを吐出するノズルとに分けてパージ処理を行うことができるように、キャップ14の内部が2つに分割されている。そして、この2つのうち、各々内部には、貫通孔が内底面にそれぞれ形成されており、さらに、これら貫通孔は、キャップ用チューブ15及び16とそれぞれ通じている。さらに、これらキャップ用チューブ15及び16は、切り替えユニット17を介してパージポンプ18と連通される。この切り替えユニット17により、キャップ14とノズル形成面とが当接された後に、ブラックインクを吐出するノズル若しくはカラーインクを吐出するノズルの何れか一方を選択して、その選択されたノズルと当接するキャップ14の領域と繋がるチューブのみを開放して、キャップ14内とパージポンプ18とが連通状態となるようにし、パージポンプ18を駆動することにより、その連通状態にあるキャップ14の内部を負圧状態とすることができる。これにより、ブラックインクを吐出するノズルとカラーインクとを吐出するノズルを、キャップ14内部の別々の空間にてパージ処理を行わせることが可能となる。また、前述の液体供給位置では、キャップ14がノズル形成面に密着することが可能である。
さらに、本体ケース2内において、図1中における紙面の左側には、インクジェットヘッド9のノズルについて、フラッシング処理が行われたときに、ノズルから吐出されたインクを受け止めるフラッシング受容部19が設けられている。
また、本体ケース2内の主走査方向において、ワイパ13とフラッシング受容部19との間の領域には、搬送機構によって送られてきた印刷用紙に対して、キャリッジ5が主走査方向に往復移動しつつ、インクジェットヘッド9のノズルからインク滴を吐出して、印刷用紙に印刷をおこなう所定領域となる領域である。
さらに、本体ケース2内には、サブタンク8a〜8d内の気体の排出及び気体の導入を行うことができるポンプ60が固定されて配置されている。また、このポンプ60とサブタンク8a〜8dとを連通状態とするものとして、チューブ20が用いられている。また、筐体31には、サブタンク8a〜8dと連通される開口30が設けられている。そして、この開口30には、チューブ20の一端が接続されており、このチューブ20の他端は、ポンプ60と接続されている。そして、このチューブ20は、キャリッジ5が往復移動される範囲内において、ポンプ60と開口30との接続を維持することが可能な長さを有するものである。
また、このチューブ20の他端の近傍には、チューブ20の内部空間と外部とを連通する連通孔(図示省略)が設けられている。そして、この連通孔には、チューブ20の内部空間及びサブタンク8a〜8d内を含む空間内の圧力の大きさによって連通孔を開閉する圧力制御弁50が連通されており、この圧力制御弁50は、本体ケース2内に固定されて配置されている。
また、サブタンク8a〜8dと気体透過膜26a〜26dを介して各々と繋がる凹部27a〜27d、気体流路28a〜28d及び気体流路29により、筐体内共通室が構成される。また、この筐体内共通室と、気体流路29と連通する開口30と接続されるチューブ20の内部空間とを含むものを共通空間室と称する。この共通空間室内は、大気圧よりも小さい状態(負圧状態)である。ここで、前述の圧力制御弁50は、この共通空間室内の圧力を制御する圧力制御手段に相当する。
ここで、サブタンク8a〜8d、インクカートリッジ11a〜11d、圧力制御弁50、及びポンプ60について、さらに詳細に説明する。
図2は、サブタンク8a〜8d、インクカートリッジ11a〜11d、圧力制御弁50、ポンプ60、ジョイント部10a〜10d及び12a〜12dの概略的な平面図を示す。また、図3は、サブタンク8a、インクカートリッジ11a、圧力制御弁50、ポンプ60、ジョイント部10a及び12aの概略的な断面図を示す。ここで、図3については、サブタンク8a〜8d及びインクカートリッジ11a〜11dについて、各サブタンクの構成、及び各インクカートリッジの構成は同様であるので、ここでは、サブタンク8aとインクカートリッジ11aについて説明する。また、同様にジョイント部10a〜10d、12a〜12dについても、各々の構成は同様であるので、ジョイント部10a及び12aについて説明するものとする。
図2に示すように、このチューブ20の一端と接続される開口30は、サブタンク8a〜8dに繋がる気体流路29の一部であり、気体流路29の一端を構成するものである。そして、この気体流路29は、他端が4つに分岐されており、これら4つの他端が、4つの気体流路28a〜28dとそれぞれ連通されている。そして、これら気体流路28a〜28dを通じて凹部27a〜27d(図3参照)と連通し、この凹部27a〜27dの開口に設けられている気体透過膜26a〜26dを介して、4つのサブタンク8a〜8dに連通される。
また、図3に示すように、サブタンク8aは、略長方形の形状を有し、インクカートリッジ11aから供給されたインクをその内部に貯留する。また、サブタンク8aの内部において、重力方向の下方に位置する底面には、連通孔21が形成されている。そして、この連通孔21は、インクジェットヘッド9内に配設されたインク流路(図示省略)と繋がっている。これにより、サブタンク8a内のインクは、連通孔21からインク流路を通じて、インク吐出のためにインクに圧力を付与する圧力室(図示省略)へ流れ、この圧力室にて図示しない圧電アクチュエータによって圧力を付与されて、ノズルから吐出される。
さらに、インクカートリッジ11aは、サブタンク8aよりも大きい略長方形の形状を有し、その内部にはサブタンク8a内に供給されるインクが貯留される。ここで、インクカートリッジ11aの内部には開口22が形成されており、かかる開口22はジョイント部12aと連通するインク補充流路23と繋がっている。
また、ジョイント部12aは、ジョイント部10aと接続可能なものである。このジョイント部10aは、インク補充流路24を通じて、サブタンク8aに繋がる開口25と連通されている。これにより、インクカートリッジ11aからサブタンク8aにインクが供給されるときには、ジョイント部10aと12aとが接続された後に、そのままの状態で、インクカートリッジ11a内のインクは、開口22、及びインク補充流路23を通じてジョイント部12aへ流れ、このジョイント部12aと接続されたジョイント部10aを介して、インク補充流路23と連通状態にあるインク補充流路24へ流れる。そして、このインク補充流路24を通じて、開口25へ流れ、サブタンク8a内にインクが供給される。
ここで、上記の連通孔21、インク補充流路24、開口25については、サブタンク8a〜8dに各々設けられているものであり、開口22及びインク補充流路23についても同様にインクカートリッジ11a〜11dに各々設けられているものである。
また、筐体31内において、上記した凹部27aは、サブタンク8aを区画する面のうち重力方向における上に配置された面を凹ませるように配置されている。また、この凹部27aの開口には、気体透過膜26aが接着などにより配設されている。この気体透過膜26aとは、気体は通過させるが気体以外のインクや固体を通過させない膜であり、例えば多孔質のフッ素樹脂膜などが用いられる。また、凹部27aの上面には、気体流路28aが連結されている。また、この気体流路28aは、図2に示された気体流路29と通じて、筐体31の表面に形成された開口30と連通される。さらに、この開口30は、チューブ20の一端が接続されており、気体流路29とチューブ20の内部空間とが連通されている。また、チューブ20の他端は、ポンプ60と接続されており、さらに、この他端の近傍には、外部と連通する連通孔が設けられており、その連通孔を開閉する圧力制御弁50が本体ケース2内に固定されて接続されている。
ここで、圧力制御弁50について図4を参照して説明する。圧力制御弁50は、図4に示すように、本体ケース51は、その内部に形成された弁空間室52を有し、この弁空間室52と外部とを連通する連通孔53と、この弁空間室52とチューブ20の内部空間とを連通する連通孔54とが形成される。この連通孔54は、上記のチューブ20に設けられた連通孔と繋がるものである。また、この弁空間室52と連通孔53との間には、略円柱形で、且つこの弁空間室52の直径より小さい弁部材挿入口55、及びストッパ空間室56が配設される。
また、弁部材挿入口55には、弁部材57が挿入されている。この弁部材57は、弁部材挿入口55よりも小さい直径の円柱部を備え、この円柱部の両端のうち、一方の端には弁部材挿入口55よりも大きい直径の弁部分58、他方の端にはストッパ部59を備える。弁部分58は、凹形状で、弁空間室52側において、その開口が弁部材挿入口55を覆うように配置されている。また、この弁部材58は、弾性を有する部材で形成されている。さらに、ストッパ部59は弁部材空間室56内の内壁と接続されている。そして、このストッパ部59には、その一部の領域に孔が形成されており、かかる孔により弁部材挿入口55とストッパ空間室56との間で気体の導通を可能とする。
そして、このストッパ部59と、これに繋がる前述の円柱部とにより、弁部材58が弁空間室52内における図4中の下方に位置する内壁に密着するように、円柱部の長さを調節されている。また、この円柱部の長さを調節することにより、弁部材58が弁空間室52内の内壁に密着させる力を調節することができる。
しかし、印字の際にサブタンク8a〜8dの何れかのインクの消費により前述の共通空間室の圧力が減少して所定値以下となったときに、前述の密着させる力は、この圧力と大気圧との差に耐え切れなくなる。この為、弁部分58を内壁に密着させるように維持できなくなり、弁部分58の周縁部分が、図中の連通孔54の方向に変形し、弁部分58の開口の周縁部分が、弁空間室52の内壁から離れる。これにより、弁部分58と弁空間室52の内壁との間に隙間ができるため、共通空間室と外部との間で気体が連通可能な状態となり、かかる隙間を通じて気体が導入される。これにより、共通空間室内の圧力が所定値を超える状態となったときには、この圧力と大気圧との差が小さくなるため、前述の密着させる力により、再び弁部分58が内壁に密着され、共通空間室内を密閉された状態にできる。このように構成することにより、共通空間室内の圧力が、大気圧より小さい所定値を超えた状態となるように制御することができる。
また、圧力制御弁50では、前述の弁部材57では、ストッパ59と円柱部にて弁部分58を外部との連通孔である連通孔53の方向へ向けて付勢するように構成していたが、このストッパ部59に代えて、弁部材58を弁空間室52の内部から連通孔53に向けて付勢させる付勢手段を設け、かかる付勢手段の付勢力により、弁部分58が共通空間室内と外部とを閉鎖された状態とするようにしてもよい。
ここで、圧力制御弁50の変形形態である圧力制御弁150について図5を参照して説明する。図5に示すように、圧力制御弁150は、本体ケース151の内部には、弁空間室152を有し、この弁空間室152と外部とを連通する連通孔153と、この弁空間室152とチューブ20の内部空間とを連通する連通孔154とが形成され、この連通孔154は、上記のチューブ20に設けられた連通孔と繋がるものである。また、弁空間室152の内壁には、連通孔153の周縁にパッキン155が設けられている。そして、弁空間室152には、弁部材157が配置されており、弁部材157の連通孔153とは反対側には、弾性体159が接続されている。この弾性体159は、弁部材157を連通孔153へ向けて付勢しており、これにより、弁部材157がパッキン155に当接される。この為、連通孔153と弁空間室152とは気体の連通が閉鎖された状態となっている。
また、この弾性体159の付勢力の大きさは、共通空間室内の圧力が大気圧より小さい所定値以下の状態において、その圧力と大気圧との圧力差により共通空間室内へ弁部分157を引っ張るように作用する力に比べて小さいものである。また、付勢力の大きさは、前述の所定値を超えた状態では、弁部分157を引っ張るように作用する力よりも大きい。これにより、共通空間室内の圧力が所定値以下となったときには、大気圧と共通空間室内の圧力の差が大きくなるため、弁部材157が弁空間室152内へ引き込まれて、弁部材157とパッキン155の間に隙間ができ、かかる隙間を通じて弁空間室152内へ気体が導入される。また、共通空間室内の圧力が所定値を超えた状態の場合には、付勢手段の付勢力により弁部分157がパッキン155に当接した状態となり、共通空間室内が外部から密閉された状態となる。これにより、弁空間室152内の圧力が増加するため、圧力が所定値を超えた状態となったときには、再び圧力差は所定の大きさよりも小さくなっているため、弾性体159の付勢力により、弁部材157がパッキン155の内壁に当接する。従って、共通空間室内を外部から密閉された状態とすることができる。
次に、ポンプ60について図6を参照して説明する。ここで、本実施形態にて用いるポンプ60の一例として、チューブポンプを適用したものについて説明する。図6に示すように、ポンプ60は、本体ケース61の内部にチューブ20が配設されている。具体的には、チューブ20は、本体ケース61の内部空間に繋がる貫通孔62から内部に配設されるものである。そして、この本体ケース61の内部においてチューブ20は、本体ケース61における図6中の紙面上を上下する中心線から右半分側の内壁に、接触して配置されている。そして、チューブ20は、本体ケース61に設けられたもう1つの貫通孔63を通り、外部に亘って配置され、この外部に配置される他端64に設けられた開口により、チューブ20の内部空間と外部とが連通される。
また、本体ケース61内には、図示しない駆動モータと接続された回転体65が設けられている。この回転体65は、円板状で、且つ本体ケース61の内部空間よりも小さい径を有するものである。また、回転体65の中心に接続された駆動モータによって、その中心を軸にして時計回り及び逆時計回りの何れか一方に回転されるものである。そして、この回転体65の外周で、周方向に180度ずらした位置には、2つのローラ66が配設される。そして、これら2つのローラ66は、チューブ20を押圧して、チューブ20の内部空間を閉鎖可能な大きさである。これにより、チューブ20の内部空間と外部とが非連通状態となる。また、2つのローラ66は、周方向に180度ずらした位置に配置されている為、ポンプ60が駆動されたときに、少なくとも何れか一方のローラ66が、チューブ20を本体ケース61の内壁に押圧することが可能である。これにより、チューブ20の内部空間と外部とを常に非連通状態とすることができるので、チューブ20の内部空間を一部とする上記の共通空間室内についても、他端64の開口による外部との気体の連通を遮断されるため、共通空間室内を密閉された状態とすることができる。
次に、インクジェットプリンタ1の電気的構成について図7を参照して説明する。図7は、インクジェットプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。図7に示すように、インクジェットプリンタ1の制御回路70は、中央集積回路であるCPU71(Central Processing Unit)と、インクジェットプリンタ1を制御するための各種プログラムやデータなどが格納されたROM72(Read Only Memory)、CPU71で処理されるデータを一時的に記憶するRAM73(Random Access Memory)を有する。
CPU71は、PC等の入力装置90から記録する文字や画像のデータを、インターフェースを介して、受信するものである。また、図7に示すように、CPU71は、キャリッジ駆動モータ6を駆動させるキャリッジ駆動回路74及び、キャリッジ5の位置を検出するセンサ(図示省略)と繋がるキャリッジ位置検出回路75と接続されている。また、CPU71には、前回印字からの経過時間を計測するタイマ76及び、前回のインク供給時からのインク消費量を検出する手段と繋がる消費検出回路77が接続されている。また、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとを連通状態、若しくは非連通状態にするために、ジョイント部12a〜12dには、ジョイント部12a〜12dを昇降させるジョイント部昇降機構(図示省略)が設けられており、かかるジョイント部昇降機構と繋がるジョイント部昇降回路78がCPU71には接続されている。また、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが連通状態のときに、ポンプ60を駆動させるポンプ駆動回路79と接続される。さらに、上記の液体供給位置にて、タイマ76により計測された前回印字からの経過時間が所定時間を超えたと判断したときに、パージ処理を行わせるために、キャップ14をインクジェットヘッド9のノズル形成面に当接させるようにキャップ14を昇降させる機構と繋がるキャップ昇降回路80及び、パージポンプ18を駆動させるパージポンプ駆動回路81と接続される。また、インクジェットヘッド9のノズルと連通し、且つ貯留されたインクに圧力を付与することで、ノズルからインクを吐出させる圧力付与手段の駆動を制御するヘッド駆動回路82を備えている。
また、上記のCPU71、キャリッジ駆動回路74、キャリッジ位置駆動回路75、タイマ76、消費検出回路77、ジョイント部昇降回路78により、第1の連通切替手段が構成される。
また、上記のインクジェットプリンタ1では、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが印刷時には非連通状態なので、印刷によりサブタンク8a〜8d内のインクが消費された場合であっても、印刷時ではインクカートリッジ11a〜11dからインクを供給することができない。そこで、サブタンク8a〜8d内のインクがある程度消費されたときには、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dが連通可能な位置である液体供給位置へキャリッジ5を移動させ、かかる位置にてインクカートリッジ11a〜11dからサブタンク8a〜8dへのインクの供給を行わせる。このように、印刷時にインク滴を吐出する動作を吐出モードといい、インクカートリッジ11a〜11dからサブタンク8a〜8dにインクを供給する動作を供給モードという。そして、上記の供給モード及び吐出モードについては、制御回路70により実行される動作である。
ここで、制御回路70による動作について図8を参照して説明する。図8は、制御回路70により行われる供給モード及び吐出モードを本実施形態に適用した場合のフローチャート図である。
まず、CPU71が行わせる動作について説明する。まず、CPU71は、キャリッジ位置検出回路75にて、キャリッジ5が液体供給位置に位置付けされているか否かを判断する。ここで、キャリッジ5が液体供給位置に位置付けされていない場合には、キャリッジ5を液体供給位置に移動させる。また、キャリッジ5が液体供給位置に位置付けされている場合には、キャリッジを液体供給位置で待機させる。そして、次に、キャリッジ5が液体供給位置に位置付けられた状態において、図8に示すように、CPU71には、ユーザーの入力により入力装置90から印刷指令の信号が入力される(ステップS001)。このとき、CPU71は、入力装置90から記録する画像のデータを受信し、かかるデータをRAM73に一時的に保存する。次に、タイマ76に信号を送り、前回印字からの経過時間のデータを、タイマ76より受信する(S002)。ここで、CPU71は、タイマ76により受信したデータより、前回印字からの経過時間が所定時間よりも小さいと判断された場合(S002:NO)、次に、CPU71は、消費検出回路77から信号を受信して、前回インクの供給からのインクの消費量、即ち、サブタンク8a〜8dの各々のインクの残量を検出する(S003)。ここで、ステップS002でいう所定時間とは、前回の印刷からの時間の経過により、インクの増粘が進み、吐出の際に影響を及ぼす程度の経過時間を指す。次に、ステップS003において、インク消費量が所定値を超えていると判断された場合(S003:YES)、CPU71は、ROM72より、供給モードのプログラムを読み出して、実行する。このプログラムにより、最初に、CPU71は、ジョイント部昇降回路78に、ジョイント部12a〜12dを昇降させるための駆動信号を送信して、ジョイント部昇降機構を駆動させる(S004)。このジョイント部昇降機構により、ジョイント部12a〜12dは、ジョイント部10a〜10dとそれぞれ接続状態となる位置まで上昇させられる。また、ジョイント部12a〜12dと10a〜10dとが接続されたときには、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが連通状態となる。ジョイント部12a〜12dが、ジョイント部10a〜10dと各々接続された状態となった後に、次にCPU71は、ポンプ駆動回路79に、ポンプ60を排気駆動させるための信号を送信して、ポンプ60により、サブタンク8a〜8d内の気体を排気させるように駆動させる(S005)。そして、一定時間が経過したときに、ポンプ60を停止させる(S006)。
このように、ポンプ60の駆動を一定時間行わせることにより、サブタンク8a〜8dについて、インクの液面が気体透過膜26a〜26dと接触するまで、即ち、サブタンク8a〜8dの全てについてインクが満たされる状態となるまで、インクカートリッジ11a〜11dからインクを供給することができる。
最後に、ジョイント部昇降回路78に、ジョイント部12a〜12dを下降させるための駆動信号を送信して、ジョイント部昇降機構を駆動させ、ジョイント部12a〜12dを下降させることにより、ジョイント部10a〜10dから離脱させる(S007)。そして、ジョイント部10a〜10dが、ジョイント部12a〜12dから離脱された後に、CPU71は、ステップS001において、RAM73に一時的に保存されたデータを再び読み出して、ヘッド駆動回路82にかかるデータに基づく駆動信号を送信し、インクジェットヘッド9に設けられたノズルからインク滴を吐出させて、印刷用紙に印刷を行わせる。
また、先程のステップS003において、検出されたインク消費量が所定値を下回っていた場合(S003:NO)、RAM73に一時保存されたデータを読み出して、印刷を行わせる。
また、前述の第1の連通切替手段は、上記のステップS003にて、CPU71が、消費検出回路77にて検出されたインク消費量のデータから、インク消費量が所定値を超えたと判断した場合に(S003:YES)、ジョイント部昇降回路78を駆動させて、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dとを接続させ、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが連通された状態となるようにするとともに、上記のステップ3にて、消費検出回路77にて検出されたインクの消費量が所定値を超えていなかった場合(S003:NO)には、ジョイント部昇降回路78の駆動は行わず、キャリッジ駆動回路74を駆動させて、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが連通されない状態にて、印刷を行わせるように作用させるものである。
次に、前述の供給モードにおいて、その変更モードである増粘回復モードについて図8を参照に説明する。図8に示すように、CPU71は、入力装置90から印字指令の信号を受信し(S001)、次に、タイマ76より、前回印字からの経過時間のデータを受信する(S002)。ここで、CPU71は、タイマ76より受信されたデータから、前回印字からの経過時間が所定時間より大きいと判断した場合(S002:YES)、CPU71は、ROM72に格納された増粘回復モードのプログラムを読み出して、実行する。この増粘回復モードのプログラムとしては、まず最初に、CPU71は、ジョイント部昇降回路78に駆動信号を送信して、ジョイント部昇降機構を駆動させる。これにより、ジョイント部12a〜12dが上昇されて、ジョイント部10a〜10dと接続され、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dが連通された状態となる(S008)。次に、CPU71は、ポンプ60からサブタンク8a〜8d内に気体を供給させるように、ポンプ駆動回路79に駆動信号を送信する。これにより、ポンプ60は、外部からサブタンク8a〜8d内に気体を導入する(S009)。そして、ポンプ60を駆動させ続けると、サブタンク8a〜8d内の圧力が増加して所定の大きさに達したときに、サブタンク8a〜8d内のインクは、ジョイント部10a〜10d及びジョイント部12a〜12dを介して、インクカートリッジ11a〜11dの各々へ流れる。そして、サブタンク8a〜8dの全てについて、貯留されるインクが無くなるように、ポンプ60を一定時間だけ駆動させる。CPU71は、一定時間が経過したら、ポンプ60を停止させる(S010)。次に、CPU71は、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dとが接続された状態にて、前述のステップS005と同様に、サブタンク8a〜8d内の気体を排気させるように、ポンプ60を駆動させる(S011)。そして、前述のステップS006と同様に、4つのサブタンク8a〜8dの全てがインクで満たされるまで、ポンプ60の駆動を一定時間行わせ、一定時間が経過したら、CPU71は、ポンプ60を停止させる(S012)。そして、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dを離脱させるように、ジョイント部昇降機構を駆動させる(S013)。そして、タイマ76のタイマカウントをリセットする(S014)。以上の工程により、増粘回復モードのプログラムを終了する。そして、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dとが離脱された後に、CPU71は、印刷を行わせる。
上記のように、サブタンク8a〜8d内にインクを補充する際に、一定条件下において、印刷の前にステップS009〜S013の工程を行わせることで、インクの吐出が長時間行われなかった後に印刷を行うときであっても、サブタンク8a〜8d内のインクに比べて増粘していないインクカートリッジ11a〜11d内のインクと混ぜ合わせて、攪拌することができるので、サブタンク8a〜8d内に残留するインクの粘度を低下させて正常な状態に回復させることが可能となる。これにより、増粘したインクを用いて印刷することを防止することができるとともに、インクの吐出特性に影響を及ぼさない程度の粘度のインクを、インクカートリッジ11a〜11dからサブタンク8a〜8d内に再供給することができる。従って、長時間未使用により増粘したインクを廃棄することなく、再利用することができるので、廃棄するインクの消費量を抑えることが可能となる。
次に、前記第1実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、本実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
まず、第2実施形態について図9、図10を参照して説明する。この第2実施形態についても、本発明のインクジェットプリンタ1を適用したものであるが、サブタンク8a〜8d内とポンプ60との連通における構成について、前記第1実施形態と異なる。尚、前記第1実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略するものとする。
図9、図10に示すように、第2実施形態のインクジェットプリンタ1は、筐体31の内部には、サブタンク8a〜8dが形成され、このサブタンク8a〜8dは、気体透過膜26a〜26dを介して凹部27a〜27d、気体流路28a〜28d、及び気体流路29と連通されている。以下、凹部27a〜27d、気体流路28a〜28d、及び気体流路29により構成されるものを筐体内共通室という。そして、気体流路29には、外部へ繋がる開口部にジョイント部100が設けられている。また、上記の供給モードの際に、このジョイント部100と接続されるものであり、ポンプ60と連通されるジョイント部110が設けられている。
ここで、ジョイント部100は、筐体内共通室と外部とを連通する連通孔を開閉可能であり、前述の吐出モードの際には、連通孔を閉鎖した状態とすることができ、さらに、供給モードの際には、ジョイント部110との接続により、筐体内共通室とポンプ60とを連通状態とすることができる。
次に、ジョイント部100及び110について、図11、図12を参照して説明する。図11は、ジョイント部100及び110とが接続されている状態を示すものであり、図12は、筐体内共通室とポンプ60とが連通状態となるようにジョイント部100及び110とが接続された状態を示すものである。
まず、ジョイント部100について説明する。図11、図12に示すように、ジョイント部100は、本体ケース101の内部にジョイント部空間室102が形成されている。このジョイント部空間室102は、連通孔103を介して、筐体内共通室とつながり、さらに、サブタンク8a〜8dと連通される。また、このジョイント部空間室102には、このジョイント部空間室102と外部とを連通可能とする連通孔104が接続されている。また、ジョイント部空間室102内には、連通孔104の開口面積よりも大きい弁部材105が配置されている。そして、弁部材105には、この弁部材105を連通孔104側へ向けて付勢する弾性体106が接続されている。また、ジョイント部空間室102と連通孔104とを繋ぐ開口の周縁部分には、弾性を有する部材にて構成されるパッキン107が配設されている。そして、上記の弾性体106により、連通孔104へ向けて付勢された弁部材105が、パッキン107を押圧するように作用し、ジョイント部空間室102と連通孔104との間での気体の連通を遮断することができる。このように、弁部材105をパッキン107に向けて押圧することで、連通孔104を閉鎖する位置に弁部材105を移動することができる。
また、図11に示すように、弁部材105をパッキン107に押圧することで、ジョイント部空間室102と外部とを非連通状態とする為、ジョイント部空間室102について、上記の筐体内共通室とともに、共通空間室を構成するものである。
さらに、弁部材105をパッキン107に向けて付勢する弾性部材106の付勢力は、上記の共通空間室内の圧力が大気圧より小さい所定値以下となったときに、大気圧に抗いきれずに、弁部材105がジョイント部空間室102内への移動を許容する程度の大きさである。これにより、ジョイント部100を上記の圧力制御弁50又は圧力制御弁150と同様に、共通空間室内の圧力制御を行わせることができる。
次に、ジョイント部110について説明する。図11、図12に示すように、このジョイント部110は、本体ケース111の内部にジョイント部空間室112が形成されている。そして、ジョイント部空間室112内には、ポンプ60と連通される連通孔113と、ジョイント部空間室112と外部とを連通可能とする連通孔114とが設けられている。この連通孔114は、本体ケース111の外面に開口しており、この開口の周縁にはシール部材115が設けられている。また、連通孔114には、弁開放部材116が嵌合されており、この弁開放部材116は、シール部材115よりも紙面左方向に突出するように配置されている。そして、弁開放部材116には、連通孔114へ向けて弁開放部材116を付勢する弾性体117が接続されている。また、ジョイント部空間室112の内部には、連通孔114とを繋ぐ開口の周縁部分にパッキン118が設けられている。そして、前述の弾性体117により、弁開放部材116の一部がパッキン118を押圧している。
上記の構成から、ジョイント部100と110とが接続されたときには、図12に示すように、弁開放部材116が連通孔102に侵入し、弁部材105をジョイント部空間室102内へ押し込み、これと同時に、弁部材105を付勢する弾性体106の付勢力により、弁開放部材116についても、ジョイント部空間室112内へ押し込む。これにより、弁部材105とパッキン106との間に隙間ができるとともに、弁開放部材116とパッキン118との間にも隙間ができる。また、シール部材115は、ジョイント部100の本体ケース101の外面に密着される。この為、シール部材115により、連通孔104と114とを確実に外部から密閉させて連通させることが可能となる。これにより、ジョイント部100と110とが接続されたときに、サブタンク8a〜8dとポンプ60とを連通させることができるとともに、外部から密閉された状態とすることもできる。
次に、第2実施形態のインクジェットプリンタ1の電気的構成について図7を参照して説明する。この電気的構成について、第1実施形態におけるインクジェットプリンタ1の制御回路70とは、ジョイント部昇降回路78の構成について異なる。尚、上記の第1実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略するものとする。
図7に示すジョイント部昇降回路78において、ジョイント部10a〜10dを昇降させるジョイント部昇降機構に加えて、さらに、ジョイント部110を移動させるジョイント部移動機構を駆動させる駆動信号を送信するように構成される。また、CPU71には、ジョイント部昇降回路78とは別に、ジョイント部110のみを駆動させる駆動回路を接続させてもよい。
ここで、CPU71、キャリッジ位置検出回路75、消費検出回路77、ジョイント部10a〜10dを昇降させるジョイント部昇降機構及び、ジョイント部110を移動させるジョイント部移動機構と接続されたジョイント部昇降回路78により、第2連通切替手段を構成するものである。
次に、第2実施形態のインクジェットプリンタ1における制御回路70の動作について図8を参照して説明する。この制御回路70のおける動作についても、上記の第1実施形態のインクジェットプリンタ1の制御回路70における動作について、ジョイント部を昇降させたり、若しくは移動させたりして接続又は離脱させるステップS004、S007、S008及びS013の構成について異なる。尚、この制御回路70における動作についても、第1実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略するものとする。
図8に示すように、CPU71は、印刷を行う前に、キャリッジ5が液体供給位置に位置付けされているかをキャリッジ位置検出回路75の信号により判断する。そして、キャリッジ5が液体供給位置にて待機した状態において、CPU71は、入力装置90から印刷データを受信した後に、かかるデータをRAM73に一時的に記憶させる(S001)。そして、次に、タイマ76から前回印字からの経過時間のデータを受信し、かかる経過時間を確認する(S002)。そして、CPU71は、タイマ76より受信したデータから、上記の経過時間が所定時間よりも小さいと判断した場合、消費検出回路77の信号からサブタンク8a〜8dの各々のインクの残量を検出する(S003)。次に、ステップS003において、インクの消費量が所定値を超えていると判断した場合(S003:YES)、CPU71は供給モードのプログラムを実行する。このプログラムにより、CPU71は、ジョイント部12a〜12dをジョイント部10a〜10dに接続させるために、ジョイント部昇降回路78へジョイント部昇降機構を駆動させる信号を送信するとともに、ジョイント部110をジョイント部100に接続させるために、ジョイント部昇降回路78へジョイント部移動機構を駆動させる信号を送信する(S004)。これにより、ジョイント部10a〜10dと12a〜12d、及びジョイント部100と110とが接続された状態となるため、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとを連通状態とすることができ、さらに、サブタンク8a〜8dとポンプ60とを連通状態とすることもできる。
次に、CPU71は、ポンプ60を排気駆動させるための信号をポンプ駆動回路79に送信して、ポンプ60によりサブタンク8a〜8d内の気体を排気させる(S005)。そして、一定時間が経過したら、ポンプ60の駆動を停止させる(S006)。そして、CPU71は、ジョイント部12a〜12dをジョイント部10a〜10dから離脱させるために、ジョイント部昇降回路78に、ジョイント部昇降機構を駆動させる信号を送信するとともに、ジョイント部110をジョイント部100から離脱させるために、ジョイント部移動機構を駆動させる信号を送信する(S007)。これにより、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dとが離脱されるとともに、ジョイント部100と110とについても離脱された状態となる為、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11dとが非連通状態とすることができるとともに、サブタンク8a〜8dとポンプ60とについても非連通状態とすることができる。そして、次に、ステップS001にて受信された印刷データをRAM73から読み出して、印刷用紙への印刷を実行する(S007)。
このように、印刷用紙への印刷を実行する際に、サブタンク8a〜8dとインクカートリッジ11a〜11d及びサブタンク8a〜8dとポンプ60とを非連通状態にすることができる。これにより、印刷用紙へ印刷を行う吐出モードの際に、ポンプ60が誤って駆動した場合であっても、サブタンク8a〜8d内へ気体が導入されたり、サブタンク8a〜8d内の気体が排出されたりすることを確実に防ぐことができる。従って、印刷中にポンプ60の誤動作により、サブタンク8a〜8d内の圧力が変化することを抑えることが可能となる。
また、前述した第2実施形態のインクジェットプリンタ1では、サブタンク8a〜8dと連通するジョイント部100、及びポンプ60と連通するジョイント部110が設けられていたが、ジョイント部110のみを設けるように構成してもよい(変更形態1)。この変更形態1にかかるインクジェットプリンタ1について、図13、図14を参照して説明する。図13、図14に示すように、筐体31には、その外面に、気体流路29と連通する開口120が設けられている。そして、気体流路29には、圧力制御弁130が設けられており、この圧力制御弁130によって、サブタンク8a〜8d内と外部との連通孔を開閉可能とする。また、この圧力制御弁130よりサブタンク8a〜8dに位置する気体流路29の一部、凹部27a〜27d、気体流路28a〜28dにより共通空間室が構成される。また、上記の供給モードの際には、ジョイント部10a〜10dと12a〜12dとが接続されて、インクカートリッジ11a〜11dとサブタンク8a〜8dとが連通されるとともに、ジョイント部121が開口120を覆うように、ジョイント部移動機構によってジョイント部121を移動させる。そして、ジョイント部121が開口120を覆った後で、ポンプ60を駆動させて、サブタンク8a〜8dから気体を排出、または外部から導入させる。
ここで、圧力制御弁130について、図15、図16を参照に説明する。図15、図16に示すように、圧力制御弁130は、その本体ケース131の内部には、気体流路29と連通される弁内流路132が形成されている。この弁内流路132の一部の箇所において、略円錐台形状の弁部材133が嵌め込まれている。この弁部材133には、付勢部材134が接続されており、この付勢部材134によって、弁内流路132に向けて付勢されている。これにより、弁部材133が弁内流路132に押し付けられて、かかる箇所に面圧が生じる。この面圧によって、弁部材133と弁内流路132とが密着され、弁内流路132内の気体の連通が閉鎖された状態となる。
そして、前述の供給モードの際には、ポンプ60は、サブタンク8a〜8d内の気体を吸引するように動作したときに、ポンプ60側に位置する弁内流路132内が負圧状態となる。この負圧が、弁部材133と弁内流路132との間に生じる面圧よりも大きくなったとき、図16に示すように、付勢部材134により弁部材133に加えられていた付勢力に抗って、弁部材133が紙面上方に移動する。これにより、弁内流路132との間に隙間が形成されるため、気体が導通する。また、上記の吐出モードの際には、インクの消費により、サブタンク8a〜8d内の圧力が低下し、共通空間室内の圧力が、大気圧よりも小さい所定値以下となったときには、付勢部材134により弁部材133に付勢される付勢力に抗って、弁部材133が紙面上方に移動するため、弁内流路132との間に隙間が形成され、気体が導通する。
これにより、圧力制御弁130により、サブタンク8a〜8d内を密閉された状態にするとともに、吐出モードの際には、共通空間室内の圧力が、大気圧よりも小さい所定値以下となったときには、弁部材133を開放して、弁内流路132内を気体が導通させることができるので、共通空間室内の圧力を制御することができる。従って、サブタンク8a〜8d内を密閉する部材と、共通空間室内の圧力を制御する部材とを別々に設ける必要がなく、筐体31の構成を簡素化することができる。
さらに、前述の実施形態において、サブタンク8a〜8d内に気体の給排気を行うポンプ60に、チューブポンプを用いていたが、本実施形態のポンプ60に遠心ポンプなどを用いてもよい。このような遠心ポンプでは、チューブポンプと異なり、ポンプ自身で気体の給排気が行われる給排気孔を閉鎖することができないため、かかる給排気孔を開閉する開閉部材を設ける必要がある。
また、前述の実施形態にて、共通空間室内の圧力を制御するものとして、圧力制御弁50の代わりに、共通空間室内の圧力を検出するセンサと、このセンサによる検出値に応じて、外部と共通空間室内との連通孔を自動的に開閉する機構を備えたものであってもよい。この連通孔を開閉する機構としては、プランジャなどを用いる。
また、上記にて説明した実施の形態のインクジェットヘッド9は、記録用紙の幅方向に移動しつつ記録用紙に対してインクを噴射するシリアル型のヘッドであるが、記録用紙の全幅に亙って延びる複数のノズル列を有するライン型ヘッドのインクジェットプリンタにも、本発明は適用可能である。
また、インクジェットヘッド9は、インク吐出のためにインクに圧力を付与するものとして、前述の圧電アクチュエータの代わりに、ヒータによりインクを加熱・沸騰させることでインクに圧力を付与する方式のものを用いてもよい。
以上、本発明をインクジェットヘッドに適用した形態について実施形態及びその変更形態を例に挙げて説明したが、本発明を適用可能な形態は、これらの形態に限られるものではない。例えば、インク以外の液滴を吐出する種々の液滴吐出装置に本発明を適用することも可能である。
本発明にかかるインクジェットプリンタの概略的な平面図である。 サブタンク8a〜8d、インクカートリッジ11a〜11d、圧力制御弁50、ポンプ60、ジョイント部10a〜10d及び12a〜12dの平面図である。 サブタンク8a、インクカートリッジ11a、圧力制御弁50、ポンプ60、ジョイント部10a及び12aの断面図である。 圧力制御弁50の断面図である。 圧力制御弁150の断面図である。 ポンプ60の断面図である。 インクジェットプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 制御回路70により行われる動作のフローチャート図である。 第2実施形態のインクジェットプリンタの平面図である。 第2実施形態のインクジェットプリンタの断面図である。 ジョイント部100及び110の断面図である。 図11のジョイント部100及び110の接合時を示す断面図である。 第2実施形態の変更形態1のインクジェットプリンタの平面図である。 第2実施形態の変更形態1のインクジェットプリンタの断面図である。 圧力制御弁130の断面図である。 図15の圧力制御弁130の開放時を示す断面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ
5 キャリッジ
8a〜8d サブタンク
9 インクジェットヘッド
10a〜10d ジョイント部
11a〜11d インクカートリッジ
12a〜12d ジョイント部
20 チューブ
26a〜26d 気体透過膜
27a〜27d 凹部
28a〜28d 気体流路
29 気体流路
30 開口
31 筐体
50 圧力制御弁
60 ポンプ
70 制御回路
100 ジョイント部
110 ジョイント部
130 圧力制御弁
150 圧力制御弁

Claims (9)

  1. 液滴を吐出するノズルを有する複数の液滴吐出ヘッドと、
    これら複数の液滴吐出ヘッドの各々にそれぞれ連通するものであって、前記複数の液滴吐出ヘッドに供給する液体を貯留する複数の液体貯留室と、
    前記複数の液体貯留室の各々に供給する液体をそれぞれ収容する複数の液体タンクと、
    これら複数の液体タンクに貯留された液体を前記複数の液体貯留室に供給する供給モードの際には前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態にするとともに、前記複数の液体貯留室に貯留された液体を前記液滴吐出ヘッドから吐出する吐出モードの際にはこれらを非連通状態にするよう切り換える第1の連通切替手段と、
    を有する液滴吐出装置において、
    前記複数の液体貯留室の全てに対して、液体を透過せず気体のみを透過する気体透過膜を介して共通に連通する共通空間室と、
    この共通空間室に対して気体の排出と導入を行うポンプ手段と、
    前記供給モードの際において、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態とし、さらに、この連通状態のまま前記ポンプ手段を駆動して前記共通空間室から気体の排出を行わせる液体供給制御手段と、
    前記共通空間室内の圧力を制御する圧力制御手段とを備え、
    前記共通空間室は、少なくとも前記吐出モードの際には、外部に対して密閉された空間となるように構成されており、
    前記圧力制御手段は、前記共通空間室内の圧力が大気圧よりも小さい所定値を超えた状態からその所定値以下となる状態に変化したとき、再び所定値を超えた状態になるように制御するものであることを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 前記圧力制御手段は、前記共通空間室と外部とを連通する連通孔を開閉する圧力制御弁であり、前記共通空間室内の圧力が前記所定値を超えているときは前記連通孔を閉鎖するとともに、前記共通空間室内の圧力が前記所定値以下になるときは前記連通孔を一時的に開放して前記共通空間室内の圧力が前記所定値を超えるように制御することを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 前記複数の液体貯留室が内部に形成された筐体を備え、
    この筐体の内部には、前記複数の液体貯留室の他に、前記共通空間室の一部になるとともに、前記複数の液体貯留室の全てに対して前記気体透過膜を介して共通に連通する筐体内共通室が設けられており、
    さらに、一端が前記筐体内共通室に連通すべく前記筐体に接続され、他端が前記ポンプ手段に接続されたチューブを備えており、
    前記共通空間室は、前記筐体内共通室と前記チューブの内部空間とを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出装置。
  4. 前記連通孔は、前記チューブに設けられていることを特徴とする請求項3に記載の液滴吐出装置。
  5. 前記複数の液滴吐出ヘッドと前記筐体とが搭載されたキャリッジと、
    前記キャリッジを往復移動させるキャリッジ移動手段と、
    をさらに備え、
    前記キャリッジが往復移動される範囲内において、前記チューブは、前記筐体及び前記ポンプ手段の双方に接続された状態を維持することが可能な長さであり、
    前記ポンプ手段は、前記液滴吐出装置の本体ケース内において、固定されて配置されるものであり、
    前記連通孔は、前記チューブの前記他端の近傍に設けられており、
    前記圧力制御弁は前記本体ケース内に固定されていることを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出装置。
  6. 前記複数の液体貯留室となる空間が内部に形成された筐体を備え、
    この筐体の内部には、前記共通空間室の少なくとも一部になるとともに、前記複数の液体貯留室の全てに対して前記気体透過膜を介して共通に連通する筐体内共通室が設けられており、
    前記供給モードの際には、前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを連通状態とするとともに、前記吐出モードの際には、前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを非連通状態とする第2の連通切替手段を備え、
    前記液体供給制御手段は、
    前記供給モードの際には、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態にするとともに、前記第2の連通切替手段を作動させて前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを連通状態にし、前記吐出モードの際には、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクを非連通状態にするとともに、前記第2の連通切替手段を作動させて前記筐体内共通室と前記ポンプ手段とを非連通状態とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の液滴吐出装置。
  7. 前記複数の液滴吐出ヘッドと前記筐体とが搭載されたキャリッジと、
    前記キャリッジを往復移動させるキャリッジ移動手段と、
    をさらに備え、
    前記液体供給制御手段は、
    前記吐出モードの際には、前記キャリッジを所定領域で往復移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから液体を吐出させ、
    前記供給モードの際には、前記所定領域から外れた位置である液体供給位置に前記キャリッジを移動させるものであり、
    前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクは、前記キャリッジが前記液体供給位置に移動したときに連通状態となるよう配置されており、同様に、前記共通空間室と前記ポンプ手段は、前記キャリッジが前記液体供給位置に移動したときに連通状態となるよう配置されていることを特徴とする請求項6に記載に液滴吐出装置。
  8. 前記第2の連通切替手段は、前記筐体内共通室と一体的に設けられ第1のジョイント部と、この第1のジョイント部と接続されるものであって前記ポンプ手段と一体的に設けられた第2のジョイント部とを含むものであり、
    前記第1のジョイント部は、前記筐体の内部において、前記連通孔を開放する開放位置と前記連通孔を閉鎖する閉鎖位置との間で移動可能な弁部材と、この弁部材を前記開放位置から前記閉鎖位置に向けて付勢する付勢手段とを、有し、
    前記第2のジョイント部は、前記第1のジョイント部との接続の際に、前記連通孔に侵入し、前記付勢手段の付勢力に抗って前記弁部材を押し込むことで、前記連通孔を開放する弁開放部材を有するものであり、
    前記付勢手段の付勢力は、前記共通空間室内の圧力が前記所定値以下になると、大気圧に抗いきれず前記弁部材の前記開放位置への移動を許容する付勢力であることを特徴とする請求項6又は7に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記液体供給制御手段は、前記供給モードの際に、前記第1の連通切替手段を作動させて前記複数の液体貯留室と前記複数の液体タンクとを連通状態とし、この連通状態のまま前記ポンプ手段を所定の時間だけ駆動して前記共通空間室への気体の導入を行い、その後、この連通状態を維持したままで、前記ポンプ手段を駆動して前記共通空間室からの気体の排出を行わせることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の液滴吐出装置。
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