JP2002367441A - 電線と電線の皮むき方法と電線を備えたワイヤハーネス - Google Patents

電線と電線の皮むき方法と電線を備えたワイヤハーネス

Info

Publication number
JP2002367441A
JP2002367441A JP2001173854A JP2001173854A JP2002367441A JP 2002367441 A JP2002367441 A JP 2002367441A JP 2001173854 A JP2001173854 A JP 2001173854A JP 2001173854 A JP2001173854 A JP 2001173854A JP 2002367441 A JP2002367441 A JP 2002367441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core wire
wire
exposed
electric wire
covering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001173854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4949571B2 (ja
Inventor
Kenichi Hanazaki
健一 花崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2001173854A priority Critical patent/JP4949571B2/ja
Publication of JP2002367441A publication Critical patent/JP2002367441A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4949571B2 publication Critical patent/JP4949571B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Removal Of Insulation Or Armoring From Wires Or Cables (AREA)
  • Processing Of Terminals (AREA)
  • Cable Accessories (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)
  • Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的な強度の低下を抑制できかつ端子金具
と確実に電気的に接続できる電線と電線の皮むき方法と
電線を備えたワイヤハーネスを提供する。 【解決手段】 ワイヤハーネス1は電線2と端子金具3
とを備えている。電線2は芯線4と被覆部5を備えてい
る。電線2は皮むき箇所2aに露出部6と芯線覆い部7
が形成されている。露出部6は芯線4を露出させてい
る。芯線覆い部7は被覆部5が芯線4を覆っている。皮
むき箇所2aがチップとアンビルとの間に挟まれて超音
波振動エネルギが付与されることにより露出部6と芯線
覆い部7が形成される。端子金具3は皮むき箇所かしめ
片14を備えている。皮むき箇所かしめ片14は電線2
の皮むき箇所2aをかしめている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性の芯線と絶
縁性の被覆部とを備えた電線と電線の皮むき方法と電線
を備えたワイヤハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】移動体としての自動車には、搭載される
種々のランプや種々のモータなどの電子機器にバッテリ
などの電源から電力を供給したり制御装置から制御信号
を送ったりするためにワイヤハーネスが配索されてい
る。前述したワイヤハーネスは、複数の電線102(図
14に一断面を示す)と、コネクタなどを備えている。
【0003】前記電線102は、図14に示すように、
導電性の芯線104と、該芯線104を被覆する絶縁性
の被覆部105と、を備えている。芯線104は、複数
の導線が束ねられて構成されている。コネクタは、箱状
に形成された絶縁性のコネクタハウジングと、導電性の
端子金具103(図15に一部の断面を示す)と、を備
えている。端子金具103は、前記電線と接続するため
の電線接続部110と、他の端子金具などと接続するた
めの電気接触部と、を備えている。また、端子金具10
3は、前記電線接続部110と前記電気接触部とを互い
に連ねる底壁112を備えている。端子金具103は、
底壁112上に電線102をおく。
【0004】電線接続部110は、前記電線102をか
しめるためのかしめ片113を複数備えている。かしめ
片113は、底壁112から立設している。かしめ片1
13は、底壁112に向かって曲げられることにより底
壁112との間に電線102を挟んで、該電線102を
かしめる。前記電線102と前記端子金具103とを取
り付ける際には、取り付け箇所(皮むき箇所)102a
に位置する被覆部105を除去していた。そして、前記
かしめ片113を底壁112に向かって曲げることによ
りかしめ片113で電線102の皮むき箇所102a即
ち芯線104をかしめていた。かしめ片113と底壁1
12などを芯線104に接触させて、電線102の芯線
104と端子金具103とを電気的に接続してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した電線102の
被覆部105の一部を除去する際には、互いに接離自在
でかつ互いの間の電線102を挟むことができる一対の
カッタなどを用いる。一対のカッタは、前記電線102
の被覆部105に切り込むことができる。前記一対のカ
ッタ間に電線102を挟んで該カッタを電線102の被
覆部105に切り込ませた後、前記電線102またはカ
ッタを、電線102の長手方向に沿ってスライドさせ
る。すると、前記被覆部105が前記芯線104に対
し、カッタとともに電線102の長手方向に沿って移動
して、被覆部105の一部が除去される。こうして、電
線102の被覆部105の一部を除去してきた。
【0006】前述した電線102の皮むき方法による
と、被覆部105を除去した皮むき箇所102a(図1
5に示す)では、電線102の全周に亘って被覆部10
5が除去されることとなる。このため、前記皮むき箇所
102aでは、芯線104を覆う被覆部105が存在し
ない。すなわち、皮むき箇所102aでは、電線102
の全周に亘って被覆部105が除去されている。
【0007】このため、前記皮むき箇所102aでは、
電線102の全周に亘って芯線104が露出するため、
該電線102の機械的な強度が低下する傾向であった。
さらに、電線102の端部を皮むきすると、前記電線1
02の全周に亘って芯線104が露出するため、複数の
導線がばらばらになる虞があった。導線がばらばらにな
ると、かしめ片113が電線102をかしめた際に、一
部の導線がかしめ片113間から抜け出て、芯線104
と端子金具103との接触が不安定になることが考えら
れる。また、ばらばらになった導線の一部が、前記端子
金具103とは別の端子金具などに接触して、前記導線
すなわち芯線104がショートする虞があった。最悪の
場合には、電線102の芯線104と端子金具103と
を確実に電気的に接続できなくなる虞があった。
【0008】さらに、複数のカッタ間に電線102を挟
んで皮むきするため、カッタなどによって芯線104の
一部の導線が傷つく虞があった。最悪の場合には、一部
の導線が切断されることも考えられる。この場合でも、
芯線104と端子金具103との接触が不安定になるこ
とが考えられ、最悪の場合には電線102の芯線104
と端子金具103とを確実に電気的に接続できなくなる
虞があった。
【0009】したがって、本発明の目的は、機械的な強
度の低下を抑制できかつ端子金具などと確実に電気的に
接続できる電線と電線の皮むき方法と電線を備えたワイ
ヤハーネスに関する。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の本発明の電線は、芯
線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えた電
線において、一断面において、前記被覆部の一部が除去
されて前記芯線が露出する露出部と、前記被覆部が前記
芯線を覆う芯線覆い部とが形成されていることを特徴と
している。
【0011】請求項2に記載の本発明の電線は、請求項
1に記載の電線において、前記一断面において、前記露
出部により露出された芯線を互いの間に位置させる前記
被覆部の一対の表面が、前記芯線から離れるのにしたが
って、徐々に互いに離れる方向に延びていることを特徴
としている。
【0012】請求項3に記載の本発明の電線は、請求項
1または請求項2に記載の電線において、前記一断面に
おいて、前記露出部は前記芯線を互いの間に挟む位置に
一対設けられていることを特徴としている。
【0013】請求項4に記載の本発明の電線は、請求項
1または請求項2に記載の電線において、前記一断面に
おいて、前記露出部は一つ設けられていることを特徴と
している。
【0014】請求項5に記載の本発明の電線の皮むき方
法は、芯線と該芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備え
た電線を、互いに相対するチップとアンビルとの間に挟
んでこれらのチップとアンビルとを互いに近づける方向
に加圧して超音波振動エネルギを付与することを特徴と
している。
【0015】請求項6に記載の本発明のワイヤハーネス
は、芯線と該芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備えた
電線と、前記電線をかしめるかしめ片を備えた端子金具
と、を備えたワイヤハーネスにおいて、前記電線の一断
面において、前記被覆部の一部が除去されて芯線が露出
する露出部と、前記被覆部が前記芯線を覆う芯線覆い部
とが形成されており、前記かしめ片は、前記一断面にお
いて前記露出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかし
めていることを特徴としている。
【0016】請求項7に記載の本発明のワイヤハーネス
は、請求項6に記載のワイヤハーネスにおいて、前記一
断面において、前記露出部により露出された芯線を互い
の間に位置させる前記被覆部の一対の表面が、前記芯線
から離れるのにしたがって、徐々に互いに離れる方向に
延びていることを特徴としている。
【0017】請求項8に記載の本発明のワイヤハーネス
は、請求項6または請求項7に記載のワイヤハーネスに
おいて、前記一断面において、前記露出部は前記芯線を
互いの間に挟む位置に一対設けられていることを特徴と
している。
【0018】請求項9に記載の本発明のワイヤハーネス
は、請求項6または請求項7に記載のワイヤハーネスに
おいて、前記一断面において、前記露出部は一つ設けら
れていることを特徴としている。
【0019】請求項10に記載の本発明のワイヤハーネ
スは、芯線と該芯線を被覆する絶縁性の被覆部とを備え
た電線と、第2芯線と該第2芯線を被覆する絶縁性の第
2被覆部とを備えた第2電線と、を備えたワイヤハーネ
スにおいて、前記電線の一断面において、前記被覆部の
一部が除去されて芯線が露出する露出部と、前記被覆部
が前記芯線を覆う芯線覆い部とが形成され、かつ前記露
出部が一つ設けられているとともに、前記第2電線の一
断面において、前記第2被覆部の一部が除去されて第2
芯線が露出する第2露出部と、前記第2被覆部が前記第
2芯線を覆う第2芯線覆い部とが形成され、かつ前記第
2露出部が一つ設けられているとともに、前記露出部と
前記第2露出部とが相対した状態で前記芯線と第2芯線
とが互いに接合されていることを特徴としている。
【0020】請求項1に記載した本発明の電線によれ
ば、一断面において、露出部と芯線覆い部とが形成され
ている。このため、電線の全周に亘って芯線が露出する
ことなく、芯線が芯線覆い部の被覆部により覆われてい
る。このため、特に露出部の近傍における電線の機械的
な強度の低下を抑制できる。さらに、芯線覆い部に位置
する被覆部により芯線が覆われているので、特に露出部
の近傍において、芯線を形成する複数の導線がばらばら
になることを確実に防止できる。
【0021】請求項2に記載した本発明の電線によれ
ば、芯線覆い部に位置する被覆部の一対の表面が、露出
部により露出された芯線から離れるのにしたがって、徐
々に互いに離れる方向に延びている。このため、前記被
覆部の一対の表面が互いに並行となりかつ互いに略同一
平面上に位置するようになる。したがって、端子金具の
かしめ片によりかしめると、前記被覆部の一対の表面が
略同一平面上に位置するようになるので、前記かしめ片
と露出部により露出された芯線とが互いに接触しやすく
なる。
【0022】請求項3に記載した本発明の電線によれ
ば、露出部が芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられ
ている。このため、端子金具のかしめ片によりかしめる
と、前記かしめ片と露出部により露出された芯線とが互
いにより接触しやすくなる。
【0023】請求項4に記載した本発明の電線によれ
ば、露出部が一つ設けられている。このため、露出部が
端子金具の底壁に相対した状態でかしめ片によりかしめ
られると、露出部が外部に露出しない。
【0024】請求項5に記載した本発明の電線の皮むき
方法によれば、チップとアンビルとの間に電線を挟みか
つこれらのチップとアンビルとを互いに近づける方向に
加圧して超音波振動エネルギを付与する。このため、前
記超音波振動エネルギによりチップとアンビルとの間に
位置する被覆部が溶ける。チップとアンビルとを互いに
近づける方向に加圧しているので、チップと芯線との間
と、アンビルと芯線との間と、のうち少なくとも一方か
ら溶けた被覆部が除去される。また、除去された被覆部
は、主にチップとアンビルとの間に位置することとな
る。
【0025】このため、電線の一断面において、芯線が
露出する露出部と、被覆部により芯線が覆われる芯線覆
い部とが形成される。また、チップとアンビルとが互い
に近づく方向に加圧されているので、互いの間に前記露
出部により露出された芯線を位置させる被覆部の一対の
表面が、露出部により露出された前記芯線から離れるの
にしたがって、徐々に互いに離れる方向に延びることと
なる。さらに、チップとアンビルとを互いに近づく方向
に比較的強く加圧すると、前記露出部は前記芯線を互い
の間に挟む位置に一対形成される。
【0026】また、チップとアンビルとの間に電線を挟
んで、これらを互いに近づける方向に加圧して超音波振
動エネルギを付与するので、いわゆる超音波溶着(超音
波溶接または超音波接合ともいう)を行うこととなる。
このため、被覆部は溶けるが、芯線は溶けずに固相の状
態を維持する。したがって、被覆部の一部を除去する際
に、芯線及び該芯線を構成する導線が破損することを確
実に防止できる。
【0027】請求項6に記載した本発明のワイヤハーネ
スによれば、電線の一断面において、露出部と芯線覆い
部とが形成されている。このため、電線の全周に亘って
芯線が露出することなく、芯線が芯線覆い部の被覆部に
より覆われている。このため、特に露出部の近傍におけ
る電線の機械的な強度の低下を抑制できる。さらに、芯
線覆い部に位置する被覆部により芯線が覆われているの
で、特に露出部の近傍において、芯線を構成する複数の
導線がばらばらになることを確実に防止できる。
【0028】また、端子金具のかしめ片が、露出部と芯
線覆い部とが形成された箇所をかしめている。このた
め、かしめ片と電線の芯線とが確実に接触する。したが
って、電線の芯線と端子金具とを確実に電気的に接続で
きる。
【0029】請求項7に記載した本発明のワイヤハーネ
スによれば、電線の芯線覆い部に位置する被覆部の一対
の表面が、露出部により露出された芯線から離れるのに
したがって、徐々に互いに離れる方向に延びている。こ
のため、前記被覆部の一対の表面が互いに並行となりか
つ互いに略同一平面上に位置するようになる。したがっ
て、端子金具のかしめ片により露出部と芯線覆い部とが
形成された箇所をかしめると、前記被覆部の一対の表面
が略同一平面上に位置するようになるので、前記かしめ
片と露出部により露出された芯線とが互いにより接触し
やすくなる。
【0030】請求項8に記載した本発明のワイヤハーネ
スによれば、露出部が芯線を互いの間に挟む位置に一対
設けられている。このため、端子金具のかしめ片により
露出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかしめると、
前記かしめ片と露出部により露出された芯線とが互いに
より一層接触しやすくなる。
【0031】請求項9に記載した本発明のワイヤハーネ
スによれば、露出部が一つ設けられている。このため、
露出部が端子金具の底壁に相対した状態でかしめ片によ
りかしめられると、露出部が外部に露出しない。
【0032】請求項10に記載した本発明のワイヤハー
ネスによれば、露出部が電線の一断面に一つ設けられ、
第2露出部が第2電線の一断面に一つ設けられている。
露出部と第2露出部とが互いに相対する状態で芯線と第
2芯線とが接合されている。このため、露出部及び第2
露出部が外部に露出しない。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態に
かかる電線と電線を備えたワイヤハーネスを、図1ない
し図6を参照して説明する。ワイヤハーネス1は、図2
に示すように、電線2と、該電線2に取り付けられた端
子金具3を備えている。
【0034】電線2は、図1及び図3などに示すよう
に、導電性の芯線4と、該芯線4を被覆する絶縁性の被
覆部5と、を備えている。芯線4は、複数の導線が撚ら
れて形成されており、断面形状が丸形に形成されてい
る。芯線4を構成する導線は、例えば、銅、銅合金、ア
ルミニウムまたはアルミニウム合金などの導電性を有す
る金属からなる。芯線4は、可撓性を有している。
【0035】被覆部5は、絶縁性と可撓性とを有する合
成樹脂からなる。被覆部5は、例えば、ポリ塩化ビニル
(Polyvinylchloride:PVC)、ポリプロピレン(Pol
ypropylene:PP)、ポリエステル(Polyester)など
からなる。芯線4即ち電線2は、一方向に沿って延びて
いる。
【0036】電線2は、図1及び図4に示すように、一
断面において、前記被覆部5の一部が除去されて芯線4
が露出する露出部6と、被覆部5が芯線4を被覆する芯
線覆い部7と、が形成されている。露出部6は、図4に
示すように、互いの間に芯線4を挟む位置に一対設けら
れている。露出部6は、電線2の一断面において、前記
芯線4を中心として対称となる位置に配されている。即
ち、露出部6は、芯線4を中心として互いに逆の位置に
配されている。
【0037】前記露出部6と前記芯線覆い部7とが形成
された箇所2aを、以下皮むき箇所と呼ぶ。図示例で
は、前記皮むき箇所2aは、電線2の端部に配されてい
る。また、前記皮むき箇所2aにおいて、露出部6によ
り露出された芯線4を互いの間に挟む被覆部5の一対の
表面5aは、図4に示すように、芯線4から離れるのに
したがって、互いに離れる方向に延びている。
【0038】端子金具3は、図2に示すように、導電性
の板金を折り曲げられるなどして形成されている。端子
金具3は、後述する電気接触部11が筒状に形成された
所謂雌端子である。端子金具3は、前記電線2と接続す
るための電線接続部10と、他の端子金具と接続するた
めの電気接触部11と、これら電線接続部10と電気接
触部11とを互いに連ねる底壁12と、を備えている。
電線接続部10は、一対の電線かしめ片13と、一対の
皮むき箇所かしめ片14と、を備えている。なお、一対
の皮むき箇所かしめ片14は、本明細書に記したかしめ
片をなしている。
【0039】電線かしめ片13は、それぞれ、底壁12
の両縁から立設している。電線かしめ片13は、底壁1
2に向かって曲げられることにより、底壁12との間に
電線2の被覆部5をかしめる。皮むき箇所かしめ片14
は、それぞれ、底壁12の両縁から立設している。皮む
き箇所かしめ片14は、底壁12に向かって曲げられる
ことにより、底壁12との間に電線2の皮むき箇所2a
をかしめる。
【0040】電気接触部11は、筒状に形成されてい
る。電気接触部11は、その筒孔内に弾性片11aを設
けている。電気接触部11内には、他の端子金具として
の所謂雄端子の電気接触部などが侵入する。電気接触部
11内に雄端子の電気接触部などが侵入すると、前記弾
性片11aが該雄端子の電気接触部などを電気接触部1
1の内面に向かって付勢する。そして、端子金具3は、
他の端子金具としての雄端子などと電気的に接続する。
【0041】また、前記皮むき箇所2aを形成する際に
は、周知の超音波溶着機(超音波溶接機または超音波接
合機ともいう)などを用いる。
【0042】前記超音波溶着機は、図5及び図6に示す
チップ20(工具ホーンともいう)と、このチップ20
に相対するアンビル21(図5及び図6に示す)と、電
圧可変電源と、発振機と、振動子と、ホーンなどを備え
ている。超音波溶着機は、図5に示すように、チップ2
0とアンビル21との間に前記電線2の皮むき箇所2a
を挟み、これらのチップ20とアンビル21とを互いに
近づける方向に加圧した状態で、電圧可変電源が発振機
に印加して、発振機で振動子を振動させてこの振動をホ
ーン経由でチップ20に伝える。そして、超音波溶着機
は、チップ20とアンビル21との間に挟んだ電線2の
皮むき箇所2aに超音波振動エネルギを付与する。
【0043】なお、超音波振動エネルギとは、超音波溶
着機が電線2の皮むき箇所2aに与えるエネルギを示し
ている。超音波振動エネルギとは、例えば、電圧可変電
源が発振機に印加する際の電力値(W:ワット数)に、
電圧可変電源が発振機に印加する時間をかけて得られる
エネルギである。
【0044】すると、前記超音波振動エネルギにより、
チップ20とアンビル21との間に位置する被覆部5が
溶ける。すると、チップ20とアンビル21とが互いに
近づく方向に加圧されているので、図6に示すように、
溶けた被覆部5がチップ20と芯線4との間及び芯線4
とアンビル21との間から除去される。除去された被覆
部5は、チップ20とアンビル21との間に位置する。
発振機の振動を止めるとともに、チップ20とアンビル
21との加圧を止めると、皮むき箇所2aにおいて、前
記露出部6と芯線覆い部7とが形成される。
【0045】こうして、電線2の皮むき箇所2aには、
いわゆる超音波溶着(超音波溶接または超音波接合とも
いう)が施されて、露出部6が形成される。即ち、電線
2に皮むき作業が施される。
【0046】こうして皮むき作業が施された電線2の芯
線覆い部7を底壁12に重ねかつ露出部6が皮むき箇所
かしめ片14に相対する格好で端子金具3と電線2とを
配す。前記かしめ片13,14を底壁12に向かって曲
げて、ワイヤハーネス1を得る。露出部6から露出した
芯線4と皮むき箇所かしめ片14とが互いに接触して、
端子金具3と電線2とが互いに電気的に接続する。ワイ
ヤハーネス1は、こうして端子金具3が取り付けられた
電線2を一本または複数本備えている。
【0047】本実施形態によれば、チップ20とアンビ
ル21との間に電線2を挟みかつこれらのチップ20と
アンビル21とを互いに近づける方向に加圧して超音波
振動エネルギを付与する。このため、前記超音波振動エ
ネルギによりチップ20とアンビル21との間に位置す
る被覆部5が溶ける。チップ20とアンビル21とを互
いに近づける方向に加圧しているので、チップ20と芯
線4との間と、アンビル21と芯線4との間と、から溶
けた被覆部5が除去される。また、除去された被覆部5
は、主にチップ20とアンビル21との間に位置するこ
ととなる。
【0048】このため、電線2の一断面において、芯線
4が露出する露出部6と、被覆部5により芯線4が覆わ
れる芯線覆い部7とが確実に形成される。したがって、
特に露出部6の近傍即ち皮むき箇所2aにおける電線2
の機械的な強度の低下を抑制でき、かつ芯線4の導線が
ばらばらになることを確実に防止できる。このため、芯
線4を端子金具3のかしめ片13,14によりかしめる
と、皮むき箇所かしめ片14と芯線4とを確実に接触さ
せることができる。したがって、電線2を端子金具3と
確実に電気的に接続できる。
【0049】また、チップ20とアンビル21とが互い
に近づく方向に加圧されているので、前記皮むき箇所2
aにおける互いの間に前記露出部6により露出された芯
線4を位置させる被覆部5の一対の表面5aが前記芯線
4から離れるのにしたがって、徐々に互いに離れる方向
に延びることとなる。
【0050】このため、端子金具3のかしめ片13,1
4によりかしめると、前記被覆部5の一対の表面5aが
略同一平面上に位置するようになるので、皮むき箇所か
しめ片14と露出部6により露出された芯線4とが互い
に接触しやすくなる。したがって、電線2を端子金具3
と電気的により確実に接続できる。
【0051】さらに、前記露出部6は前記芯線4を互い
の間に挟む位置に一対形成されている。このため、端子
金具3のかしめ片13,14によりかしめると、皮むき
箇所かしめ片14と露出部6により露出された芯線4と
が互いに接触しやすくなる。したがって、電線2を端子
金具3と確実に電気的により一層確実に接続できる。
【0052】また、チップ20とアンビル21との間に
電線2を挟んで、これらを互いに近づける方向に加圧し
て超音波振動エネルギを付与するので、いわゆる超音波
溶着(超音波溶接または超音波接合ともいう)を行うこ
ととなる。このため、被覆部5は溶けるが、芯線4は溶
けずに固相の状態を維持する。したがって、被覆部5の
一部を除去する際に、芯線4及び該芯線4を構成する導
線が破損することを確実に防止できる。したがって、電
線2を端子金具3と電気的により一層確実に接続でき
る。
【0053】また、露出部6が皮むき箇所かしめ片14
に相対する格好で、端子金具3を電線2に取り付ける。
このため、露出部6を通して芯線4が直接外気に接触す
ることを防止できる。したがって、端子金具3と電線2
とを互いに取り付けると、芯線4が露出しない。したが
って、芯線4が外気などによって腐食されることを防止
できる。
【0054】また、本実施形態では、図7に示すよう
に、電線2と端子金具3とを固定しても良い。図7に示
す場合では、底壁12に露出部6を重ね、皮むき箇所か
しめ片14に芯線覆い部7を相対させた格好で、皮むき
箇所かしめ片14を底壁12に向かって曲げて、電線2
と端子金具3とを固定する。この場合でも、底壁12と
露出部6から露出した芯線4が確実に接触するので、電
線2と端子金具3とを確実に電気的に接続できる。
【0055】前述した第1の実施形態では、端子金具3
として雌端子を用いている。しかしながら、本発明では
雄端子やジョイント端子や中間端子やちょうねじ端子な
どの多種多様な端子金具を用いても良いことは勿論であ
る。また、前述した実施形態では、皮むき箇所2aを電
線2の端部に形成している。しかしながら、本発明で
は、皮むき箇所2aを電線2の中央部に設けても良いこ
とは勿論である。
【0056】さらに、前述した第1の実施形態では、前
記露出部6を、電線2の一断面において芯線4を中心と
した対称となる位置に一対設けている。しかしながら、
本発明では、露出部6を一箇所のみ設けても良く、三箇
所以上に設けても良いことは勿論である。
【0057】次に、本発明の第2の実施形態を図8ない
し図10を参照して説明する。なお、前述した第1の実
施形態と同一箇所には同一符号を付して説明を省略す
る。本実施形態の電線2は、皮むき箇所2aの一断面で
は、図8に示すように、露出部6を一つのみ設けてい
る。
【0058】本実施形態では、前記超音波溶着機により
電線2の皮むき箇所2aに付与する超音波振動エネルギ
を前述した第1の実施形態より小さくしている。このた
め、図9に示すように、チップ20とアンビル21との
間に電線2の皮むき箇所2aを挟んでから、超音波振動
エネルギを付与する。すると、図10に示すように、チ
ップ20側のみに露出部6が形成され、かつアンビル2
1側には露出部6が形成されずに、芯線4が被覆部5に
より被覆されたままとなる。さらに、本実施形態のワイ
ヤハーネス1は、図8に示すように、露出部6を底壁1
2に相対した状態で皮むき箇所かしめ片14を底壁12
に向かって曲げてかしめている。
【0059】本実施形態によれば、電線2の一断面にお
いて、露出部6が一つのみ設けられている。露出部6を
底壁12に相対させた状態で皮むき箇所かしめ片14を
かしめている。このため、露出部6を通して芯線4と底
壁12とが確実に接触する。したがって、電線2と端子
金具3とは、確実に電気的に接続する。
【0060】また、露出部6が底壁12に相対している
ので、露出部6が外部に露出しない。このため、露出部
6を通して芯線4が外部に露出しない。したがって、芯
線4が外気などにより腐食されることを確実に防止でき
る。
【0061】次に、本発明の第3の実施形態を図11な
いし図13を参照して説明する。なお、前述した第1及
び第2の実施形態と同一箇所には同一符号を付して説明
を省略する。本実施形態の電線2は、前述した第2の実
施形態と同様に、図13に示すように、一断面において
露出部6を一つのみ設けている。本実施形態の電線2に
も、前述した第2の実施形態と同様に超音波振動エネル
ギが付与される。
【0062】また、本実施形態のワイヤハーネス1は、
図11ないし図13に示すように、端子金具3のかわり
に、第2電線としてのフレキシブルフラットケーブル
(Flexible Flat Cable:以下FFCと呼ぶ)33を備
えている。FFC33は、複数の第2芯線としての導体
31と、該導体31を被覆する絶縁性の第2被覆部32
とを備えている。導体31は、断面矩形状に形成されか
つ互いに平行に配されている。導体31は、勿論導電性
を有している。
【0063】第2被覆部32は、一対の絶縁シート36
a,36bを備えている。絶縁シート36a,36b
は、絶縁性の合成樹脂からなり帯状に形成されている。
絶縁シート36a,36bは、互いの間に導体31を挟
んで、該導体31を被覆している。
【0064】FFC33には、図13に示すように、一
断面において、前記第2被覆部32が除去されて導体3
1が露出する第2露出部34と、第2被覆部32が導体
31を被覆する第2芯線覆い部35と、が形成されてい
る。第2露出部34は、一断面において一つのみ設けら
れている。前記第2露出部34は、FFC33の皮むき
箇所33aに、前記第2の実施形態の電線2と同様に超
音波振動エネルギが付与されることによって形成され
る。なお、図示例では、第2露出部34は、平面形状が
矩形状に形成されている。しかしながら、本発明ではこ
れに限定されることなく、例えば丸形などの他の形状に
形成されても良い。要するに、第2露出部34は、平面
形状がいかなる形状であっても良い。
【0065】前記ワイヤハーネス1は、露出部6と第2
露出部34とが互いに相対しているとともに、これらの
露出部6と第2露出部34とを通して、芯線4と導体3
1とが、半田37などを用いたろう付けなどにより接合
されている。なお、導電性の接着剤を用いて、芯線4と
導体31とを接合しても良いことは勿論である。
【0066】本実施形態によれば、電線2の一断面にお
いて露出部6が一つのみ設けられ、FFC33の一断面
において第2露出部34が一つのみ設けられている。こ
れらの露出部6と第2露出部34が互いに相対した状態
で、芯線4と導体31とが接合している。このため、芯
線4と導体31とを確実に電気的に接続できる。また、
露出部6を通して芯線4が外部に露出しないとともに、
第2露出部34を通して導体31が外部に露出しない。
このため、芯線4と導体31とが腐食されることを確実
に防止できる。
【0067】なお、本実施形態では、第2電線としてF
FC33を用いている。しかしながら本発明では、第2
電線として被覆電線を用いても良く、フレキシブルプリ
ントサーキット(Flexible Printed Circuit:FPC)
を用いても良いことは勿論である。
【0068】又、前述した第1ないし第3の実施形態で
は、電線2の芯線4は、複数の導線が束ねられて構成さ
れている。しかしながら本発明では、電線2の芯線4が
一本の導線から構成されていても良いことは勿論であ
る。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
本発明は、一断面において、露出部と芯線覆い部とが形
成されている。このため、電線の全周に亘って芯線が露
出することなく、芯線が芯線覆い部の被覆部により覆わ
れている。このため、特に露出部の近傍における電線の
機械的な強度の低下を抑制できる。
【0070】また、芯線覆い部に位置する被覆部により
芯線が覆われているので、特に露出部の近傍において、
芯線を形成する複数の導線がばらばらになることを確実
に防止できる。したがって、芯線を端子金具のかしめ片
によりかしめると、かしめ片と芯線とを確実に接触させ
ることができる。したがって、端子金具と確実に電気的
に接続できる。
【0071】請求項2に記載の本発明は、芯線覆い部に
位置する被覆部の一対の表面が、露出部により露出され
た芯線から離れるのにしたがって、徐々に互いに離れる
方向に延びている。このため、前記被覆部の一対の表面
が互いに並行となりかつ互いに略同一平面上に位置する
ようになる。
【0072】したがって、端子金具のかしめ片によりか
しめると、前記被覆部の一対の表面が略同一平面上に位
置するようになるので、前記かしめ片と露出部により露
出された芯線とが互いに接触しやすくなる。したがっ
て、電線の機械的な強度の低下を抑制できることにくわ
え、端子金具と確実に電気的により確実に接続できる。
【0073】請求項3に記載の本発明は、露出部が芯線
を互いの間に挟む位置に一対設けられている。このた
め、端子金具のかしめ片によりかしめると、前記かしめ
片と露出部により露出された芯線とが互いにより接触し
やすくなる。したがって、電線の機械的な強度の低下を
抑制できることにくわえ、端子金具と確実に電気的によ
り一層確実に接続できる。
【0074】請求項4に記載の本発明は、露出部が一つ
設けられているため、露出部が端子金具の底壁に相対し
た状態でかしめ片によりかしめられると、露出部が外部
に露出しない。このため、端子金具のかしめ片によりか
しめると、前記底壁と露出部により露出された芯線とが
互いにより確実に接触する。したがって、端子金具と電
気的により確実に接続できることにくわえ、露出部を通
して芯線が露出しないので、芯線が外気などにより腐食
されることを確実に防止できる。
【0075】請求項5に記載の本発明は、チップとアン
ビルとの間に電線を挟みかつこれらのチップとアンビル
とを互いに近づける方向に加圧して超音波振動エネルギ
を付与する。このため、前記超音波振動エネルギにより
チップとアンビルとの間に位置する被覆部が溶ける。チ
ップとアンビルとを互いに近づける方向に加圧している
ので、チップと芯線との間と、アンビルと芯線との間
と、のうち少なくとも一方から溶けた被覆部が除去され
る。また、除去された被覆部は、主にチップとアンビル
との間に位置することとなる。
【0076】このため、電線の一断面において、芯線が
露出する露出部と、被覆部により芯線が覆われる芯線覆
い部とが形成される。したがって、特に露出部の近傍に
おける電線の機械的な強度の低下を抑制でき、かつ芯線
の導線がばらばらになることを確実に防止できる。この
ため、芯線を端子金具のかしめ片によりかしめると、か
しめ片と芯線とを確実に接触させることができる。した
がって、電線を端子金具と確実に電気的に接続できる。
【0077】また、チップとアンビルとが互いに近づく
方向に加圧されているので、互いの間に前記露出部によ
り露出された芯線を位置させる被覆部の一対の表面が前
記芯線から離れるのにしたがって、徐々に互いに離れる
方向に延びることとなる。
【0078】このため、端子金具のかしめ片によりかし
めると、前記被覆部の一対の表面が略同一平面上に位置
するようになるので、前記かしめ片と露出部により露出
された芯線とが互いに接触しやすくなる。したがって、
電線を端子金具と確実に電気的により確実に接続でき
る。
【0079】さらに、チップとアンビルとを互いに近づ
く方向に比較的強く加圧すると、前記露出部は前記芯線
を互いの間に挟む位置に一対形成される。このため、端
子金具のかしめ片によりかしめると、前記かしめ片と露
出部により露出された芯線とが互いに接触しやすくな
る。したがって、電線を端子金具と電気的により一層確
実に接続できる。
【0080】また、チップとアンビルとの間に電線を挟
んで、これらを互いに近づける方向に加圧して超音波振
動エネルギを付与するので、いわゆる超音波溶着(超音
波溶接または超音波接合ともいう)を行うこととなる。
このため、被覆部は溶けるが、芯線は溶けずに固相の状
態を維持する。したがって、被覆部の一部を除去する際
に、芯線及び該芯線を構成する導線が破損することを確
実に防止できる。したがって、電線を端子金具と電気的
により一層確実に接続できる。
【0081】請求項6に記載の本発明は、電線の一断面
において、露出部と芯線覆い部とが形成されている。こ
のため、電線の全周に亘って芯線が露出することなく、
芯線が芯線覆い部の被覆部により覆われている。このた
め、特に露出部の近傍における電線の機械的な強度の低
下を抑制できる。さらに、芯線覆い部に位置する被覆部
により芯線が覆われているので、特に露出部の近傍にお
いて、芯線を構成する複数の導線がばらばらになること
を確実に防止できる。
【0082】また、端子金具のかしめ片が、露出部と芯
線覆い部とが形成された箇所をかしめている。このた
め、かしめ片と電線の芯線とが確実に接触する。したが
って、電線の芯線と端子金具とを確実に電気的に接続で
きる。
【0083】請求項7に記載の本発明は、電線の芯線覆
い部に位置する被覆部の一対の表面が、露出部により露
出された芯線から離れるのにしたがって、徐々に互いに
離れる方向に延びている。このため、前記被覆部の一対
の表面が互いに並行となりかつ互いに略同一平面上に位
置するようになる。
【0084】したがって、端子金具のかしめ片により露
出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかしめると、前
記被覆部の一対の表面が略同一平面上に位置するように
なるので、前記かしめ片と露出部により露出された芯線
とが互いにより接触しやすくなる。したがって、電線の
機械的な強度が低下することを抑制できることにくわ
え、電線の芯線と端子金具とをより確実に電気的に接続
できる。
【0085】請求項8に記載の本発明は、露出部が芯線
を互いの間に挟む位置に一対設けられている。このた
め、端子金具のかしめ片により露出部と芯線覆い部とが
形成された箇所をかしめると、前記かしめ片と露出部に
より露出された芯線とが互いにより一層接触しやすくな
る。したがって、電線の機械的な強度が低下することを
抑制できることにくわえ、電線の芯線と端子金具とをよ
り一層確実に電気的に接続できる。
【0086】請求項9に記載の本発明は、露出部が一つ
設けられているため、露出部が端子金具の底壁に相対し
た状態でかしめ片によりかしめられると、露出部が外部
に露出しない。このため、端子金具のかしめ片によりか
しめると、前記底壁と露出部により露出された芯線とが
互いにより確実に接触する。したがって、端子金具と電
気的により確実に接続できることにくわえ、露出部を通
して芯線が露出しないので、芯線が外気などにより腐食
されることを確実に防止できる。
【0087】請求項10に記載の本発明は、露出部が電
線の一断面に一つ設けられ、第2露出部が第2電線の一
断面に一つ設けられている。露出部と第2露出部とが互
いに相対する状態で芯線と第2芯線とが接合されてい
る。このため、芯線と第2芯線とを確実に電気的に接続
できることにくわえ、露出部及び第2露出部が外部に露
出しない。したがって、露出部及び第2露出部を通して
芯線と第2芯線が外気などにより腐食されることを確実
に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる電線の斜視図
である。
【図2】図1に示された電線を備えたワイヤハーネスの
斜視図である。
【図3】図1中のIII−III線に沿った断面図であ
る。
【図4】図2中のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図1に示された電線の皮むき箇所をチップとア
ンビルとの間に挟んだ状態を示す断面図である。
【図6】図5に示された皮むき箇所に露出部を形成した
状態を示す断面図である。
【図7】第1の実施形態のワイヤハーネスの変形例を示
す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネ
スの断面図である。
【図9】図8に示されたワイヤハーネスの電線の皮むき
箇所をチップとアンビルとの間に挟んだ状態を示す断面
図である。
【図10】図9に示された皮むき箇所に露出部を形成し
た状態を示す断面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態にかかるワイヤハー
ネスを分解して示す斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施形態にかかるワイヤハー
ネスの斜視図である。
【図13】図12中のXIII−XIII線に沿った断
面図である。
【図14】従来の電線の断面図である。
【図15】従来のワイヤハーネスの断面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤハーネス 2 電線 2a 皮むき箇所(露出部と芯線覆い部とが形成された
箇所) 3 端子金具 4 芯線 5 被覆部 5a 表面 6 露出部 7 芯線覆い部 14 皮むき箇所かしめ片(かしめ片) 20 チップ 21 アンビル 31 導体(第2芯線) 32 第2被覆部 33 FFC(第2電線) 34 第2露出部 35 第2芯線覆い部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01R 43/28 H01R 43/28 H02G 1/12 303 H02G 1/12 303 1/14 1/14 A 15/08 15/08 K Fターム(参考) 5E085 BB02 BB05 BB09 BB12 CC01 CC03 CC04 CC09 DD01 DD04 DD05 FF19 HH01 HH11 HH31 JJ03 JJ38 5G309 AA06 FA04 JA03 LA26 5G353 BA01 CA01 DA08 5G355 AA08 BA01 BA11 CA15 5G375 AA11 CA02 CA12 DA05 DB09 EA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆
    部と、を備えた電線において、 一断面において、前記被覆部の一部が除去されて前記芯
    線が露出する露出部と、前記被覆部が前記芯線を覆う芯
    線覆い部とが形成されていることを特徴とする電線。
  2. 【請求項2】 前記一断面において、前記露出部により
    露出された芯線を互いの間に位置させる前記被覆部の一
    対の表面が、前記芯線から離れるのにしたがって、徐々
    に互いに離れる方向に延びていることを特徴とする請求
    項1記載の電線。
  3. 【請求項3】 前記一断面において、前記露出部は前記
    芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられていることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の電線。
  4. 【請求項4】 前記一断面において、前記露出部は一つ
    設けられていることを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の電線。
  5. 【請求項5】 芯線と該芯線を被覆する絶縁性の被覆部
    とを備えた電線を、互いに相対するチップとアンビルと
    の間に挟んでこれらのチップとアンビルとを互いに近づ
    ける方向に加圧して超音波振動エネルギを付与すること
    を特徴とする電線の皮むき方法。
  6. 【請求項6】 芯線と該芯線を被覆する絶縁性の被覆部
    とを備えた電線と、前記電線をかしめるかしめ片を備え
    た端子金具と、を備えたワイヤハーネスにおいて、 前記電線の一断面において、前記被覆部の一部が除去さ
    れて芯線が露出する露出部と、前記被覆部が前記芯線を
    覆う芯線覆い部とが形成されており、 前記かしめ片は、前記一断面において前記露出部と芯線
    覆い部とが形成された箇所をかしめていることを特徴と
    するワイヤハーネス。
  7. 【請求項7】 前記一断面において、前記露出部により
    露出された芯線を互いの間に位置させる前記被覆部の一
    対の表面が、前記芯線から離れるのにしたがって、徐々
    に互いに離れる方向に延びていることを特徴とする請求
    項6記載のワイヤハーネス。
  8. 【請求項8】 前記一断面において、前記露出部は前記
    芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられていることを
    特徴とする請求項6または請求項7記載のワイヤハーネ
    ス。
  9. 【請求項9】 前記一断面において、前記露出部は一つ
    設けられていることを特徴とする請求項6または請求項
    7記載のワイヤハーネス。
  10. 【請求項10】 芯線と該芯線を被覆する絶縁性の被覆
    部とを備えた電線と、第2芯線と該第2芯線を被覆する
    絶縁性の第2被覆部とを備えた第2電線と、を備えたワ
    イヤハーネスにおいて、 前記電線の一断面において、前記被覆部の一部が除去さ
    れて芯線が露出する露出部と、前記被覆部が前記芯線を
    覆う芯線覆い部とが形成され、かつ前記露出部が一つ設
    けられているとともに、 前記第2電線の一断面において、前記第2被覆部の一部
    が除去されて第2芯線が露出する第2露出部と、前記第
    2被覆部が前記第2芯線を覆う第2芯線覆い部とが形成
    され、かつ前記第2露出部が一つ設けられているととも
    に、 前記露出部と前記第2露出部とが相対した状態で前記芯
    線と第2芯線とが互いに接合されていることを特徴とす
    るワイヤハーネス。
JP2001173854A 2001-06-08 2001-06-08 ワイヤハーネス Expired - Fee Related JP4949571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001173854A JP4949571B2 (ja) 2001-06-08 2001-06-08 ワイヤハーネス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001173854A JP4949571B2 (ja) 2001-06-08 2001-06-08 ワイヤハーネス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002367441A true JP2002367441A (ja) 2002-12-20
JP4949571B2 JP4949571B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=19015239

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001173854A Expired - Fee Related JP4949571B2 (ja) 2001-06-08 2001-06-08 ワイヤハーネス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4949571B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013222700A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Swcc Showa Cable Systems Co Ltd 平角線材及び平角線材の製造方法
CN113131306A (zh) * 2021-05-25 2021-07-16 扬州市龙川龙车用电器有限公司 一种耐腐蚀耐氧化的汽车线束制作方法

Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5717735Y2 (ja) * 1977-04-26 1982-04-13
JPS63269465A (ja) * 1987-04-24 1988-11-07 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧着端子付フラツトケ−ブル
JPH01177813U (ja) * 1988-06-06 1989-12-19
JPH0336910A (ja) * 1989-06-30 1991-02-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 絶縁電線の被覆除去方法
JPH0348809U (ja) * 1989-09-18 1991-05-10
JPH046130U (ja) * 1990-04-27 1992-01-21
JPH04289712A (ja) * 1991-03-15 1992-10-14 Sumitomo Wiring Syst Ltd 電線の中間皮剥ぎ方法
JPH05121139A (ja) * 1991-10-24 1993-05-18 Sumitomo Wiring Syst Ltd フラツト導体の接続方法
JP3001020U (ja) * 1994-02-14 1994-08-16 西日本電線株式会社 分岐付ケ−ブル
JPH07130447A (ja) * 1993-11-05 1995-05-19 Yazaki Corp 電線の接続装置及び接続方法
JPH07263050A (ja) * 1994-03-25 1995-10-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 超音波溶接用テープ電線及びその接合構造
JPH07335359A (ja) * 1994-06-13 1995-12-22 Sumitomo Electric Ind Ltd テープ電線の接続方法
JPH09171723A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Furukawa Electric Co Ltd:The 被覆線の製造方法及び製造装置
JPH11149951A (ja) * 1997-11-13 1999-06-02 Sumitomo Wiring Syst Ltd フレキシブル配線体の接合体
JPH11285124A (ja) * 1998-03-30 1999-10-15 Tanaka Seiki Kk 被覆除去装置
JP2002324647A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Sumitomo Wiring Syst Ltd 被覆電線の接続方法、接続装置及び電線接続体
JP2002334733A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Hitachi Cable Ltd フラットケーブル及びフラットケーブルと圧着端子との接合方法

Patent Citations (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5717735Y2 (ja) * 1977-04-26 1982-04-13
JPS63269465A (ja) * 1987-04-24 1988-11-07 Sumitomo Electric Ind Ltd 圧着端子付フラツトケ−ブル
JPH01177813U (ja) * 1988-06-06 1989-12-19
JPH0336910A (ja) * 1989-06-30 1991-02-18 Sumitomo Electric Ind Ltd 絶縁電線の被覆除去方法
JPH0348809U (ja) * 1989-09-18 1991-05-10
JPH046130U (ja) * 1990-04-27 1992-01-21
JPH04289712A (ja) * 1991-03-15 1992-10-14 Sumitomo Wiring Syst Ltd 電線の中間皮剥ぎ方法
JPH05121139A (ja) * 1991-10-24 1993-05-18 Sumitomo Wiring Syst Ltd フラツト導体の接続方法
JPH07130447A (ja) * 1993-11-05 1995-05-19 Yazaki Corp 電線の接続装置及び接続方法
JP3001020U (ja) * 1994-02-14 1994-08-16 西日本電線株式会社 分岐付ケ−ブル
JPH07263050A (ja) * 1994-03-25 1995-10-13 Sumitomo Electric Ind Ltd 超音波溶接用テープ電線及びその接合構造
JPH07335359A (ja) * 1994-06-13 1995-12-22 Sumitomo Electric Ind Ltd テープ電線の接続方法
JPH09171723A (ja) * 1995-12-20 1997-06-30 Furukawa Electric Co Ltd:The 被覆線の製造方法及び製造装置
JPH11149951A (ja) * 1997-11-13 1999-06-02 Sumitomo Wiring Syst Ltd フレキシブル配線体の接合体
JPH11285124A (ja) * 1998-03-30 1999-10-15 Tanaka Seiki Kk 被覆除去装置
JP2002324647A (ja) * 2001-04-25 2002-11-08 Sumitomo Wiring Syst Ltd 被覆電線の接続方法、接続装置及び電線接続体
JP2002334733A (ja) * 2001-05-08 2002-11-22 Hitachi Cable Ltd フラットケーブル及びフラットケーブルと圧着端子との接合方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013222700A (ja) * 2012-04-19 2013-10-28 Swcc Showa Cable Systems Co Ltd 平角線材及び平角線材の製造方法
CN113131306A (zh) * 2021-05-25 2021-07-16 扬州市龙川龙车用电器有限公司 一种耐腐蚀耐氧化的汽车线束制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4949571B2 (ja) 2012-06-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7329141B2 (en) Method for shielding flat circuit body, shielded flat circuit body, and wiring harness
JP2006156052A (ja) 高圧電線の接続構造及び高圧電線の接続方法
JP4387055B2 (ja) 防水コネクタ及びその製造方法
EP2940799B1 (en) Terminal connecting structure and terminal connecting method
JPH06260218A (ja) 電線接合方法
EP1311025A2 (en) Electronic-part mounting structure and mounting method therefor
JP2009037748A (ja) ケーブルコネクタ及びケーブル接続方法
JP2003151371A (ja) シールド層付フラットケーブル
JP2002367441A (ja) 電線と電線の皮むき方法と電線を備えたワイヤハーネス
JP4855572B2 (ja) 平型シールドハーネス及び平型シールドハーネスの製造方法
JP4907763B2 (ja) 平型シールドハーネス及び平型シールドハーネスの製造方法
JP2002141659A (ja) 可撓性プリント基板同士の接続方法
JP2003151667A (ja) フラットケーブル用接続端子及びフラットケーブルと接続端子との接続部
JP2006019025A (ja) コネクタ
JPS62140308A (ja) ワイヤーハーネスの分岐接続部の形成方法
JP2006222057A (ja) フレキシブルフラット電気構造体の接続構造
JP2002334733A (ja) フラットケーブル及びフラットケーブルと圧着端子との接合方法
JPH04359875A (ja) 可撓性平型導体ケーブルの導体間接続導通方法と、それに用いる電気接続子
JP4070114B2 (ja) フラットケーブルの接続構造
JP4807796B2 (ja) ケーブルコネクタ及びケーブル接続方法
JP2002141660A (ja) 可撓性プリント基板同士の接続方法
JP2001230009A (ja) フラットケーブル用圧着端子とその接続方法
JP2004063280A (ja) 平型配線材とフレキシブルプリント配線材の接続構造及びその製造方法
JP2002163935A (ja) 平型シールドハーネス及び平型シールドハーネスの製造方法
JP4568220B2 (ja) 圧着装置及びフラット回路体ユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110816

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111014

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120308

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees