JP2006222057A - フレキシブルフラット電気構造体の接続構造 - Google Patents

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憲嗣 榎本
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浩司 大田
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Abstract

【課題】 フレキシブルフラット電気構造体が薄形化しても、接触抵抗のより低い安定した電気的接続が得られるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を提供する。
【解決手段】 フラット導体110を有するフレキシブルフラット電気構造体100の当該フラット導体に複数の突き刺し片12が立設された接続端子10の当該突き刺し片がそれぞれ突き刺され、各突き刺し片がフラット導体に電気的に接続され、フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造であって、接続端子の各突き刺し片が突き刺されるフラット導体の端子接続領域の厚さがこの領域以外におけるフラット導体の導通領域の厚さよりも厚くなっている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に関する。
フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体としては、フラット導体をフラット絶縁被覆で被覆したフレキシブルフラットケーブル(以下「FFC」とする)や、金属板を打ち抜き電気回路を形成した後に樹脂フィルムで絶縁したパターンFFC,フレキシブル絶縁板の表面にフラット導体がプリント印刷やエッチング等で形成されたフレキシブルプリント回路板(以下「FPC」とする)等がある。
これらのフレキシブルフラット電気構造体は、自動車の天井に取付けられる車両灯への配線分岐ボックスや車両ドア内配線等に使用されている。そして、図13(a)に示すように、接続端子10をフレキシブルフラット電気構造体に接続するにあたって、接続板部11の両側に立設された突き刺し片12をフレキシブルフラット電気構造体のフラット導体の個所に突き刺し、突き抜けた突き刺し片12を円弧状に折り曲げて加締めることで、溶接や半田付けを不要にした接続方法が知られている。
また、フレキシブルフラット電気構造体同士を電気的に接続するにあたって、フラット絶縁被覆したまま重ねられたフレキシブルフラット電気構造体のフラット導体形成領域に、図13(b)に示すような突き刺し片22を立設した接続子20を突き刺し、突き抜けた突き刺し片22を円弧状に折り曲げて加締めることで接続する接続方法も知られている。
この場合、フレキシブルフラット電気構造体はFPCや薄型FFCのように35μm程度の非常に薄いフラット導体が用いられることが多い。そのため、接続端子10とFFCを接続する場合、又はFFC同士を接続する場合、接続端子10や接続子20の突き刺し片12,22をフラット絶縁被覆したままのフレキシブルフラット電気構造体に突き刺して、突き刺し片12,22を加締めた時に、薄いフラット導体に対して充分な接触面や接触力を確保できないため、導通状態が安定せず、これら接続部の信頼性が低下してしまう問題があった。
薄いフラット導体を有する機械的強度の弱い薄型フレキシブルフラット電気構造体の接続構造においてこの問題を解決するために、薄型フレキシブルフラット電気構造体よりも機械的強度が強くかつ可撓性を有する補強板状体を重ねて接続したり、フレキシブルフラット電気構造体を重ねて接続する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載されたフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、図14に示すように、例えば35μm〜50μm程度と厚さの薄いフラット導体31に電子部品33が半田付け等で接続されており、このフラット導体31が絶縁体で支持されてFPC30を構成している。また、補強板状体として、例えば150μm〜300μm程度とFPC30のフラット導体31に対して厚さの厚いフラット導体41が絶縁被覆42で被覆されて構成されるFFC40が用いられている。そして、FPC30の裏側にFFC40を重ねることで、フラット導体31とフラット導体41とを重ね合わせている。その上、これらフラット導体31とフラット導体41との重なり領域において、FPC30側に接続子20を配置し、接続子20の図13(b)に示す突き刺し片22をこの重なり領域に突き刺して、突き抜けた突き刺し片22を円弧状に折り曲げて加締めている。これによって、FPC30の接続部が機械的に補強されたフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を実現している。
図15は、この接続構造の断面図であって、厚さの厚いフラット導体であるFFC40をFPC30に重ね合わされることで、FPC30と薄型のフラット導体を備えたFFC又はFPC30同士の接続構造に比べてフラット導体41とフラット導体31が機械的に安定した状態で接続されている。
また、図16に示すように例えば接続端子10と薄型FFC50との接続では、薄型FFC50を絶縁被覆したままその長手方向端部を折り曲げて重ね、重ね合せ個所50aのフラット導体51に対応する部分に突き刺し片12を突き刺し、円弧状に折り曲げて加締めることで両者を接続する構造も提案されている。
特開2004−247275号公報(6−7頁、9頁、図1、図2、図7)
上記の如きフレキシブルフラット電気構造体の接続構造では、重ね合わせるフレキシブルフラット電気構造体が薄型のフレキシブルフラット電気構造体の補強材となって機械的に安定して突き刺し片12,22を突き刺し加締めることができる。しかしながら、この接続構造では、接続後の接触抵抗にばらつきが生じてしまうので、より接触抵抗が低く、電気的に安定した接続構造が望まれていた。
本発明の目的は、接続強度を十分有しかつ接触抵抗のより低い安定した電気的接続が得られるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明によるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、
フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該突き刺し片がそれぞれ突き刺され、前記各突き刺し片が前記フラット導体に電気的に接続され、前記フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
前記接続端子の各突き刺し片が突き刺されるフラット導体の端子接続領域の厚さがこの領域以外におけるフラット導体の導通領域の厚さよりも厚くなっていることを特徴としている。
このようなフレキシブルフラット電気構造体の接続構造によると、端子接続強度を十分確保すると共に、フラット導体に突き刺された端子の突き刺し片に接触するフラット導体の面積が増大してより安定した電気的接続が可能となる。
また、本発明の請求項2に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、
フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該突き刺し片がそれぞれ突き刺され、前記各突き刺し片が前記フラット導体に電気的に接続され、前記フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
前記フレキシブルフラット電気構造体が第1のフレキシブルフラット電気構造体と第2のフレキシブルフラット電気構造体からなり、前記第1のフレキシブルフラット電気構造体の片面が絶縁剥離されて露出した前記第1フラット導体に、前記第2のフレキシブルフラット電気構造体の片面が絶縁剥離されて露出した、前記第1のフラット導体よりも厚さの厚い第2のフラット導体が重ね合わされ、前記接続端子の各突き刺し片が前記第1及び第2のフラット導体の重なり領域において前記第1及び第2のフレキシブルフラット電気構造体に突き刺され、前記第1及び第2のフレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突き刺し片が当該フレキシブルフラット電気構造体に加締められていることを特徴としている。
このようなフレキシブルフラット電気構造体の接続構造によると、薄型導体を有するフレキシブルフラット電気構造体であっても、重ね合わされるフレキシブルフラット電気構造体が機械的に補強材として機能すると共に、絶縁材が剥離されて露出した導体同士が接触して見かけ上一体化し、フラット導体の厚さが増加したように作用する。その結果、端子接続強度を十分確保すると共に、フラット導体に突き刺された端子の突き刺し片に接触するフラット導体の面積が増大してより安定した電気的接続が可能となる。
また、本発明の請求項3に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、
フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該各突き刺し片が突き刺され、前記各突き刺し片が前記フラット導体に電気的に接続され、前記フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
前記フレキシブルフラット電気構造体が折り重ねられた状態で絶縁剥離されて露出したフラット導体面同士が重なり合う折り重ね部が当該フレキシブルフラット電気構造体のフラット導体面に少なくとも1箇所以上形成され、前記フラット導体の折り重ね部に前記各突き刺し片が突き刺されて当該折り重ね部を突き抜け、前記折り重ね部を突き抜けた前記各突き刺し片が当該フレキシブルフラット電気構造体に加締められていることを特徴としている。
このように絶縁部の片側一部を剥離したフレキシブルフラット電気構造体の剥離面同士が向き合うように重ね合わせるか、このような状態を何重かに重ねる構造とすることで、薄型導体のフレキシブルフラット電気構造体の接続部分を機械的に補強すると共に、絶縁部分の剥離された導体同士が接触してフラット導体の厚さが見かけ上増加し、厚さの厚い一体化したフラット導体のように作用する。その結果、端子接続強度を十分確保すると共に、突き刺された端子の突き刺し片に接触するフラット導体面積が増大してより安定した電気的接続が可能となる。
また、本発明の請求項4に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、請求項2又は請求項3記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、前記接続端子は複数の突き刺し片が立設した接続子であることを特徴としている。
露出したフラット導体面同士を重ね合せ、接続子で突き刺してこれらを接続することで、フレキシブルフラット電気構造体同士の電気的に安定した接続を同様に可能とする。
また、本発明の請求項5に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、請求項2又は請求項4に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
前記第2のフレキシブルフラット電気構造体が、前記第1のフレキシブルフラット電気構造体に備わった第1のフラット導体より厚さの厚い第2のフラット導体をフラット絶縁被覆で被覆したフレキシブルフラットケーブルとして構成され、前記各突き刺し片は前記第1及び第2のフラット導体の重なり領域に厚さの薄い前記第1のフラット導体側から厚さの厚い前記第2のフラット導体側に向かって突き刺されていることを特徴としている。
このような構造により、フレキシブルフラット電気構造体が薄型化しても、薄型導体側から接続端子の突き刺し片を突き刺すことで、各突き刺し片の加締め力が機械的強度の強い厚いフラット導体を介して加わることになる。その結果、絶縁端子の加締め時に薄形のフレキシブルフラット電気構造体に対して十分な接触面や接触力を確保できる。また、絶縁材の剥離された導体同士が接触してフラット導体厚さが増加したように作用する。その結果、端子接続強度を十分確保すると共に、突き刺された端子の突き刺し片に接触するフラット導体面積が増大してより安定した電気的接続が可能となる。
本発明のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造によると、端子との接続強度を十分有しかつ端子との接触抵抗を低くでき、信号伝達や電力供給に関してバラツキの少ない安定した信頼性の高いフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を実現できるようになる。
以下、本発明の第1の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について、図面に基づいて具体的に説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第1の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体は、フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該突き刺し片がそれぞれ突き刺され、各突き刺し片がフラット導体に電気的に接続され、フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた各突刺し片が加締められており、接続端子の各突き刺し片が突き刺されるフラット導体の端子接続領域の厚さがこの領域以外におけるフラット導体の導通領域の厚さよりも厚くなっている。
この第1の実施形態におけるフレキシブルフラット電気構造体を実現するに当って、具体的には以下のようなフレキシブルフラットケーブルを用いる。図1(a)及び図1(b)に示すように、このフレキシブルフラットケーブル(FFC)100は、複数の平行に配列されたフラット導体110がフラット絶縁被覆120で被覆されて一本のフラットケーブルを構成しており、かつフラット導体自体の厚さが所定の間隔で異なっている。
かかるフレキシブルフラットケーブル100は、フラット導体110において厚さが厚い端子接続領域111が例えば厚さ150μm程度で、接続端子10のピアッシング(突き刺し)接続に適した導体厚となっており、フラット導体110において厚さの薄い導通領域112が35μm程度の厚さとなっている。そして、図2に示すように、この厚さの厚い導体厚の端子接続領域111(長さB)と厚さの薄い導体厚の導通領域112(長さA)がフレキシブルフラットケーブルの長さLごとに交互に連続して形成されている。ここで、フレキシブルフラットケーブル100のフラット導体110の厚さは、上述した具体的な厚さに限定されるものではないが、厚さの厚い端子接続領域111の厚さが100μm以上で、厚さの薄い導通領域112の厚さが100μmより小さいことが好ましい。
このようにして構成されたフレキシブルフラットケーブル100の厚さの薄い導通領域112は所定の電流を通電する上では十分な断面積を有しているが、ピアッシング接続によりフレキシブルフラットケーブル100のフラット導体110と後述する接続端子10(図3)との接続部を形成する上では強度及び通電性能から見た接触面積が不十分な厚さとなっている。しかしながら、厚さの厚い端子接続領域111は厚さの薄い導通領域112に対して導体自体の厚さが十分厚くなっており、この厚さはフレキシブルフラットケーブル100のピアッシング接続に適した厚さになっている。
なお、導体の厚さが厚い端子接続領域111の長さ(長さB)は接続される接続端子10の端子接続部の長さ(突き刺し片12の形成された部分の長さ)に対して2倍以上の長さを有している。
次いで、第1の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体を実現する方法について説明する。まず、図3(a)に示すようにピアッシング接続に適した厚さの端子接続領域111の長手方向ほぼ中央部分でフレキシブルフラットケーブル100を切断して端末部を形成し、図3(b)に示すように、例えば図中下側から図中上側に向かって接続端子10の突き刺し片12を突き刺し、端子接続領域111に接続端子10の各突き刺し片12を加締める。同様に図3(c)に示すように他方(図中右側)の端子接続領域111に接続端子10の各突き刺し片12を位置決めする。この際、例えば図中下側から図中上側に向かって接続端子10の突き刺し片12を突き刺し、端子接続領域111で端子を加締める。
このようなフレキシブルフラット電気構造体の接続構造によると、端子接続強度を十分確保すると共に、フラット導体110に突き刺された接続端子10の突き刺し片12に接触するフラット導体110の面積が増大してより安定した電気的接続が可能となる。
ここで、端子接続領域111は一定のピッチで形成されており、このピッチは使用する回路の長さに合わせて設計されているのが良い。これによってフレキシブルフラットケーブル100を使用する際には設計された回路構成を基準に切断することができる。
この例で示すように、端子接続領域111の長さは接続しようとする接続端子10の突き刺し片12が形成されたバレル部全長の2倍以上を有しており、このような端子接続領域111のほぼ中央部分から切断して端末部を形成し、各端子接続領域111に接続端子10をピアッシング接続している。これによって、フレキシブルフラットケーブル100の切断箇所の両端をともに端子接続領域111の端末部として使用できるので、フレキシブルフラットケーブル100の有効活用を図ることができる。
かかる構造のフレキシブルフラットケーブル100のフラット導体110を所定のスパンで厚さを変えて製造するに際しては、圧延方法を制御することで容易に製造可能である。このようにすることにより、フレキシブルフラットケーブル100のフラット導体110を形成する銅の使用量を必要最小限にすることができるため、フレキシブルフラットケーブル100の製造コストが低減される。
なお、一方のフレキシブルフラットケーブル100の端子接続領域111における一方のフラット絶縁被覆120を剥離し、この露出した端子接続領域111に同じくフラット絶縁被覆120を剥離して露出した他方のフレキシブルフラットケーブル100の導通領域112を重ね合わせて、この重ね合わせ部に接続端子10をピアッシング接続しても良い。このようにすることによって、端子接続の強度及び通電性能を十分確保しながら一方のフレキシブルフラットケーブル100から他方のフレキシブルフラットケーブル100を分岐させることができる。
また、さらに別の変形例として、厚さの厚い端子接続領域111の長さよりも厚さの薄い導通領域112の長さを短くしても良い。この場合、このフレキシブルフラットケーブル100は端子接続領域111の先端に接続端子10をピアッシング接続するとともに、これ以外の端子接続領域111のフラット絶縁被覆120を剥離して、この露出した端子接続領域111に他のフレキシブルフラットケーブル100の同じくフラット絶縁被覆120を剥離して露出した導通領域112を重ね合わせて適当な接続子20を用いてピアッシング接続することで、フレキシブルフラットケーブル100の分岐構造を併せて実現できる。
なお、上述の実施形態では、導通領域112と端子接続領域111がともにフラット絶縁被覆120で覆われていたが、端子接続領域111には特別にフラット絶縁被覆120を設けずに接続端子10を直接ピアッシング接続するようにしても良い。
続いて、本発明の第2の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第2の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造では、絶縁部が一部剥離された厚さの薄いフラット導体を備えた第1のフレキシブルフラット電気構造体と、絶縁部が一部剥離された厚さの厚いフラット導体を備えかつ平面視で矩形形状を有した第2のフレキシブルフラット電気構造体を、これらフラット導体同士を接触させた状態で一部重ね合わせ、この接触したフラット導体の領域を貫通するように接続端子をフレキシブルフラット電気構造体の重ね合わせ部に突き刺して加締めている。
より詳細には、図4及び図5に示すように、第1のフレキシブルフラット電気構造体としては、薄型フラット導体211として35μm程度の厚さを有し、この薄型フラット導体211がフラット絶縁被覆212で被覆された薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)210が用いられている。また、第2のフレキシブルフラット電気構造体としては、厚型フラット導体221として150μm程度の厚さを有し、フラット絶縁被覆222で被覆された矩形状の厚型フレキシブルフラットケーブル片(FFC)220を用いている。なお、厚型フラット導体221の厚さに関しては、150μm程度に限定されないが、接続端子10を確実に突き刺す必要上、突き刺しの確実性から100μm〜150μm程度の厚さが好ましい。
そして、薄型フレキシブルフラットケーブル210を覆うフラット絶縁被覆212の片側面一部が絶縁被覆の皮剥ぎ作業等によって予め取り除かれ、この部分の薄型フラット導体211が外部に露出している。同様に厚型フレキシブルフラットケーブル片220を覆うフラット絶縁被覆222の片側面一部が絶縁被覆の皮剥ぎ作業等によって予め取り除かれ、この部分の厚型フラット導体221が外部に露出している。そして、これら外部に露出した薄型フラット導体211と厚型フラット導体221がそれぞれ接触するように薄型フレキシブルフラットケーブル210と厚型フレキシブルフラットケーブル片220が互いに重ね合わされている。そして、この接触したフラット導体の部分を貫通するように接続端子10がフレキシブルフラットケーブル重ね合わせ部に突き刺されて円弧状に折り曲げられ加締められている。
図4は、重ね合わされたフレキシブルフラットケーブル210,220と接続端子10との本実施形態による接続状態を示す斜視図であり、図5は、本実施形態による重ね合わされたフレキシブルフラットケーブル210,220と接続端子10との接続状態を示す断面図である。これらの図面から明らかなように、薄型フレキシブルフラットケーブル210の薄型フラット導体露出面を厚型フレキシブルフラットケーブル片220の厚型フラット導体露出面に接するように重ねている。そして、重ねられたフラット導体211,221の位置で薄型フレキシブルフラットケーブル210側から厚型フレキシブルフラットケーブル片220側に接続端子10の突き刺し片12を突き刺し、突き抜けた突き刺し片12の先端を円弧状に折り曲げて厚型フレキシブルフラットケーブル片220上に加締めて接続端子10と薄型フラット導体211とを接続した状態としている。
このような構造を有することで、その接続断面は、図5に示すように、薄型フレキシブルフラットケーブル210がこれに重ねられた厚型フレキシブルフラットケーブル片220によって機械的に補強されたようになり、これによって接続端子10のピアッシング時に薄型フレキシブルフラットケーブル210に対して十分な接触面や接触力を確保しながら接続端子10を薄型フレキシブルフラットケーブル210に接続できる。これと共に薄型フラット導体211と厚型フラット導体221が電気的に接触することで2つのフラット導体211,221が見かけ上一体化して厚さが増加したように作用する。その結果、接続端子10とフラット導体211,221の接触面積が増加して接触抵抗が低下し、信号伝達や電力供給に関してバラツキの少ない安定した信頼性の高いピアッシング接続を可能とする。
このように、本実施形態においては、上述した簡易な構成の厚型フレキシブルフラットケーブル片220を薄型フレキシブルフラットケーブル210の端部に備えるだけで、薄型フレキシブルフラットケーブル210に接続端子10を確実に接続できる点でその効果が大きい。
なお、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に対するこの第2の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性については、後述する実施例において明らかにする。
続いて、本発明の第3の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第3の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造では、絶縁部が一部剥離された厚さの薄いフラット導体を備えた第1のフレキシブルフラット電気構造体と、絶縁部が一部剥離された厚さの薄いフラット導体を備えた第2のフレキシブルフラット電気構造体とを、絶縁部が剥離された部分のフラット導体同士を接触させた状態で一部重ね合わせ、この直接重なり合ったフラット導体の領域を貫通するようにフレキシブルフラット電気構造体の重ね合わせ部に接続端子を突き刺して加締め、これによってフレキシブルフラット電気構造体端部への接続端子の接続と同時にフラット電気構造体の分岐を達成するようになっている。
図6は、上述した第3の実施形態を示す斜視図であり、第1の薄型フレキシブルフラットケーブル310と第2の薄型フレキシブルフラットケーブル320の端末部で絶縁部分を剥離した側の各フラット導体311,321を重ね合わせ、接続端子10を接続して回路分岐させた構造を示している。
具体的には、図6に示すように、第1のフレキシブルフラット電気構造体としては、35μm程度の厚さを有した薄型フラット導体311をフラット絶縁被覆312で被覆した第1の薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)310が用いられている。また、第2のフレキシブルフラット電気構造体としても、35μm程度の厚さを有したフラット絶縁被覆322で被覆した第2の薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)320が用いられている。
そして、各薄型フレキシブルフラットケーブル310,320を覆うフラット絶縁被覆312,322の片側面一部がそれぞれ予め取り除かれ、この部分の薄型フラット導体311,321が外部に露出している。そして、これら外部に露出した薄型フレキシブルフラットケーブルの薄型フラット導体同士がそれぞれ接触するように薄型フレキシブルフラットケーブル310,320が互いに重ね合わされている。そして、この接触したフラット導体311,321の領域を貫通するように接続端子10がフレキシブルフラットケーブル重ね合わせ部に突き刺されて円弧状に折り曲げられ、加締められている。
これによって、フレキシブルフラットケーブル端部への接続端子10の信頼性の高い接続を行うと同時に一方の薄型フレキシブルフラットケーブル310から他方の薄型フレキシブルフラットケーブル320への分岐を達成している。
なお、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に対するこの第3の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性については、後述する実施例で明らかにする。
続いて、本発明の第4の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第4の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造では、絶縁部が一部剥離された厚さの薄いフラット導体を備えたフレキシブルフラット電気構造体の絶縁部の片側一部を剥離したフレキシブルフラット電気構造体の絶縁剥離面同士を向き合うように重ね合わせ、このフラット導体の折り重ね部に接続端子の各突き刺し片を突き刺して当該折り重ね部を突き抜けさせ、折り重ね部を突き抜けた各突き刺し片をフレキシブルフラット電気構造体に加締めている。
具体的には、図7に示すように、フレキシブルフラット電気構造体としては、薄型フラット導体411として35μm程度の厚さを有し、この薄型フラット導体411がフラット絶縁被覆412で被覆された薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)410が用いられている。そして、各薄型フレキシブルフラットケーブル410を覆うフラット絶縁被覆412の片側面一部が予め絶縁被覆の皮剥ぎ作業等によって取り除かれ、この部分の薄型フラット導体411が外部に露出している。そして、これら外部に露出した薄型フレキシブルフラットケーブル410の薄型フラット導体同士がそれぞれ接触するように薄型フレキシブルフラットケーブル410の端部を折り返している。そして、このように折り返すことで接触した薄型フラット導体411の部分を貫通するように接続端子10をフレキシブルフラットケーブル重ね合わせ部に突き刺して円弧状に折り曲げ、薄型フレキシブルフラットケーブルに加締めている。
図7は、本発明による第4の実施形態の加工工程を示す斜視図であって、まず、図7(a)に示すように薄型フラット導体411を有する薄型フレキシブルフラットケーブル410の端末片面の絶縁を剥離し、絶縁剥離部410aを形成して薄型フラット導体411を露出させる。
次いで、図7(b)に示すように、絶縁剥離部410aを内側に導体露出面同士が重なるように折り曲げ、図7(c)に示すように薄型フレキシブルフラットケーブル410の端部が折り返された状態とする。
次いで、図7(d)に示すように、折り重ねられた薄型フレキシブルフラットケーブル410の薄型フラット導体411が直接接触した領域に接続端子10を突き刺し、接続端子10の各突き刺し片12を加締めて接続する。
このような加工工程を経て、薄型フルフレキシブルフラットケーブル410と接続端子10の接続状態は、図8の断面図に示すようになり、折り曲げられ接触した薄型フラット導体411が重ねられて見かけ上一体化し、その厚さが増加したように作用する。その結果、接触抵抗の少ない確実な端子接続を行うことができる。
このように絶縁部の片側一部を剥離したフレキシブルフラット電気構造体の剥離面同士が向き合うように重ね合わせる構造とすることで、特別な厚型のフレキシブルフラット電気構造体を準備することなく、接続端子の安定した電気的接続が可能となる。
なお、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に対するこの第4の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性については、以下の実施例で明らかにする。
続いて、本発明の第5の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第5の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造では、絶縁部が一部剥離された厚さの薄いフラット導体を備えたフレキシブルフラット電気構造体の絶縁部の片側一部を複数箇所剥離したフレキシブルフラット電気構造体をその各剥離面同士が交互に向き合うように重ね合わせ、このフラット導体の折り重ね部に接続端子の各突き刺し片が突き刺されて当該折り重ね部を突き抜け、折り重ね部を突き抜けた各突き刺し片がフレキシブルフラット電気構造体に加締められている。
具体的には、図9に示すように、フレキシブルフラット電気構造体としては、薄型フラット導体511として35μm程度の厚さを有し、このフラット導体511がフラット絶縁被覆512で被覆された薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)510が用いられている。そして、各薄型フレキシブルフラットケーブル510を覆うフラット絶縁被覆512の片側面が複数箇所絶縁被覆の皮剥ぎ作業等によって予め取り除かれ、この部分の薄型フラット導体511が外部に露出している。そして、これら外部に露出した薄型フレキシブルフラットケーブル510の薄型フラット導体511同士がそれぞれ接触するように薄型フレキシブルフラットケーブル510の端部を多重に折り返している。そして、このような折り返し作業によって互いに接触した薄型フラット導体511の複数の重なり部分を一度に貫通するように接続端子10がフレキシブルフラットケーブル重ね合わせ部に突き刺され、この接続端子10の突き刺し片12が円弧状に折り曲げられ薄型フレキシブルフラットケーブル510に加締められている。
図9は、上述した第5の実施形態の2種類の態様を示したものであって、図9(a)では、薄型フレキシブルフラットケーブル510の端末片面のフラット絶縁被覆512を剥離し、端末絶縁剥離部510aを形成して多重に折り曲げ、フラット導体露出面が2箇所で接触して互いに重なるようにした状態で接続端子10をピアッシング接続している。また、図9(b)では、薄型フレキシブルフラットケーブル510の端末絶縁剥離部510aを二重に折り曲げ、絶縁剥離導体同士によって挟まれる空間に他の接続すべき薄型フレキシブルフラットケーブル510の端末片面のフラット絶縁被覆512を剥離して絶縁剥離部510を形成し、この端末絶縁剥離部510aを挿入して重ね合せ、接続端子10をピアッシング接続して薄型フレキシブルフラットケーブル同士を接続している。
このような接続状態とすることで、折り曲げられ接触した薄型フラット導体511が重ねられて見かけ上一体化し、その厚さが増加したように作用する。その結果、接触抵抗の少ない確実なピアッシング接続を行うことが可能となる。
このように絶縁部の片側一部を剥離したフレキシブルフラット電気構造体の剥離面同士が向き合うように多重に重ね合わせる構造とすることで、特別な厚型のフレキシブルフラット電気構造体を準備することなく、より安定した電気的接続ができるようになる。
なお、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に対するこの第5の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性については、後述する実施例で明らかにする。
続いて、本発明の第6の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図10に本発明の第6の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を示す。本発明の第6の実施形態においては、フレキシブルフラット電気構造体として非常に薄い薄型フラット導体611が一部外部に露出したフレキシブルプリント回路板610を用いている。なお、薄型フラット導体611は35μm程度の厚さを有しており、この薄型フラット導体611がエッチング等の化学的処理やプリント印刷によってフレキシブル絶縁板612の表面に形成されている。図10は、本発明による第6の実施形態をその加工工程順に示した斜視図であって、図10(a)に示すように非常に薄い薄型フラット導体611が印刷されたフレキシブルプリント回路板610の端部の導体露出部610aを内側に折り曲げて図10(b)に示すように導体露出面が接するような状態とし、折り曲げることで生じた薄型フラット導体611の重なり部に図示しない接続端子10をピアッシング接続する構造となっている。このような構造を有することによっても、折り曲げられて薄型フラット導体611が互いに接触した状態で重ね合わされて見かけ上一体化し、その厚さが増加したように作用する。その結果、接触抵抗の少ない確実なピアッシング接続を行うことが可能となる。
なお、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に対するこの第6の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性については、後述する実施例で明らかにする。
続いて、本発明の第7の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造について説明する。なお、前述した図13乃至図16と対応する部分には、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
本発明の第7の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を図11に示す。本発明の第7の実施形態においては、フレキシブルフラット電気構造体として、比較的厚いフラット導体を打ち抜いて回路形成し、絶縁板もしくは絶縁フィルムを裏打ちしてパターン化した厚型フレキシブルフラットケーブル720の厚型フラット導体721に薄型フレキシブルフラットケーブル710の端末絶縁剥離部710aに露出した薄型フラット導体711が接するように重ね合わせ、接続子20をピアッシング接続した構造である。なお、比較的厚い厚型フラット導体721は150μm程度の厚さを有している。また、薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)710の薄型フラット導体711は、35μm程度の厚さを有し、この薄型フラット導体711が厚型フラット導体721との接続部を除いてフラット絶縁被覆で被覆されている。
このような構造を有することによっても、薄型フラット導体711が厚型フラット導体721に重ねられてこれらが見かけ上一体化し、その厚さが増加したように作用する。その結果、接触抵抗の少ない確実なピアッシング接続を行うことができる。
なお、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造に対するこの第6の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性については、以下の実施例で明らかにする。
続いて、上述した本発明にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造と従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造のそれぞれについて電気的評価試験を行うことで本発明の優位性を立証したので、その評価試験結果について説明する。
図12は、本発明において提案された幾つかのフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を本実施例とし、従来のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造を比較例とした場合の電気的評価試験結果を示している。
本実施例は、本発明によるフレキシブルフラットケーブルの絶縁剥離を行った35μm厚さのフラット導体面同士を重ね合わせた接続構造(本実施例D)と、本発明によるフレキシブルフラットケーブルの絶縁剥離を行った35μm厚さのフラット導体と同じくフレキシブルフラットケーブルの絶縁剥離を行った150μm厚さのフラット導体を重ねあわせた接続構造(本実施例E)と、フラット導体の端子接続領域の厚さが150μmかつこれ以外の導通領域の厚さが35μmとなった厚さの異なるフラット導体を備えたフレキシブルフラットケーブルの端子接続領域に接続端子を突き刺して加締めた接続構造(本実施例F)とした。
一方、比較例は、フレキシブルフラットケーブルの絶縁剥離を行わない35μmのフラット導体厚さを有するフレキシブルフラットケーブル1枚に接続端子を突き刺して加締めた従来の接続構造(比較例A)、図16に示すようにフレキシブルフラットケーブルの絶縁剥離を行わない35μmのフラット導体厚さを有するフレキシブルフラットケーブル同士を重ねた従来の接続構造(比較例B)、及び図15に示すようにフレキシブルフラットケーブルの絶縁剥離を行わない35μmのフラット導体厚さを有するフレキシブルフラットケーブルと150μmのフラット導体厚さを有するフレキシブルフラットケーブルを重ねた従来の接続構造(比較例C)とした。そして、本実施例と本比較例の電気的評価試験結果を行った。なお、接続端子としては、板厚0.3mmの黄銅端子に突き刺し片を形成したものを用いた。
その結果、図12に示すように、比較例Aは、接触抵抗値が大きく、安定した接続が得られていないことが分かった。また、比較例B及び比較例Cは、いずれも35μmのフラット導体厚さを有するフレキシブルフラットケーブル1枚に接続するよりもずっと接触抵抗値は低下していて実用域にはあるが、ばらつきがやや大きいことが判り、まだ接触抵抗値を下げる余地があることが分かった。
一方、本発明による本実施例D、本実施例E、及び本実施例Fは、その接触抵抗値が長時間に亘り低下していることが明らかに判明した。また、図12には示さないが、接触抵抗値のばらつきについては、比較例における約3mΩ以上が本実施例においては約1mΩ以下に低下していることが分かった。
以上のようにして、本発明にかかるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造の優位性を確認することができた。
このようにして、柔軟で機械的に弱い薄型フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体と接続端子又はフレキシブルフラット電気構造体同士を接続する構造として、薄型フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の露出導体面に他の厚型フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の露出導体面を接するように重ねてこの部分に接続端子をピアッシング接続するか、薄型フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の端末部を絶縁剥離して一重又は多重に折り曲げ、少なくとも一箇所以上の導体露出面同士の重なり部を有する重なり部にピアッシング接続することで、従来の接続構造に比べ接触抵抗値のより低いバラツキの少ない電気的に安定した接続構造にできることが分った。
本発明によるフレキシブルフラット電気構造体の接続構造は、車両製造ライン上において所定の短いタクトタイムで車両の隅々まで配索作業を行わなければならない車両用ワイヤハーネスの接続構造に特に適しているが、本発明の利用分野は必ずしもこれに限定されず、鉄道車両やコピー機等の事務機、ビルや家屋に配索されるフレキシブルフラット電気構造体に広く利用することが可能である。
本発明による第1の実施形態にかかるフレキシブルフラット電気構造体に使用するフレキシブルフラットケーブルの平面図(図1(a))及びIB-IB断面図(図1(b))である。 図1(b)に示したフレキシブルフラットケーブルの切断前の状態をさらに延長して示した断面図である。 図1に示したフレキシブルフラットケーブルの端子接続領域の拡大断面図(図3(a))、図3(a)の端子接続領域を切断した一方の端子接続領域に接続端子を突き刺した状態を示す拡大断面図(図3(b))、及び図3(a)の他方の端子接続領域に接続端子を突き刺した状態を示す拡大断面図(図3(c))である。 本発明による第2の実施形態の接続端子と薄型FFCの接続状態を示す斜視図である。 図4における端子接続状態を示す接続断面図である。 本発明による第3の実施形態の接続端子と薄型FFCの接続状態を示す斜視図である。 本発明による第4の実施形態の端子接続工程を示す斜視図である。 図7における接続状態を示す断面図である。 本発明による第5の実施形態の端子接続方法を概略的に示す側面図(図9(a))及びその変形例の接続方法を概略的に示す側面図(図9(b))である。 本発明による第6の実施形態の端子接続直前までの工程を図10(a)から図10(b)の順に示す斜視図である。 本発明による第7の実施形態の接続状態を示す斜視図である。 従来の接続構造に関する比較例と本発明の接続構造による本実施例に通電して接続部の接触抵抗変化を比較した評価結果グラフである。 本発明及び従来例に使用される接続端子の斜視図(図13(a))及び接続子の斜視図(図13(b))である。 従来のフレキシブルプリント回路板とフレキシブルフラットケーブルの接続状態を示す斜視図である。 図14における接続部の断面図である。 従来の薄型フレキシブルフラットケーブルと接続端子の接続状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 接続端子
11 接続板部
12 突き刺し片
20 接続子
22 突き刺し片
30 FPC
31 フラット導体
33 電子部品
40 FFC
41 フラット導体
42 絶縁被覆
50 薄型FFC
50a 重ね合せ個所
51 フラット導体
100 フレキシブルフラットケーブル(FFC)
110 フラット導体
111 端子接続領域
112 導通領域
120 フラット絶縁被覆
210 薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)
211 薄型フラット導体
212 フラット絶縁被覆
220 厚型フレキシブルフラットケーブル片(FFC)
221 厚型フラット導体
222 フラット絶縁被覆
310 薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)
311 薄型フラット導体
312 フラット絶縁被覆
320 薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)
321 薄型フラット導体
322 フラット絶縁被覆
410 薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)
410a 絶縁剥離部
411 薄型フラット導体
412 フラット絶縁被覆
510 薄型フレキシブルフラットケーブル(FFC)
510a 端末絶縁剥離部
511 薄型フラット導体
512 フラット絶縁被覆
610 フレキシブルプリント回路板
610a 導体露出部
611 薄型フラット導体
612 フレキシブル絶縁板
710 薄型フレキシブルフラットケーブル
710a 端末絶縁剥離部
711 薄型フラット導体
720 厚型フレキシブルフラットケーブル
721 厚型フラット導体

Claims (5)

  1. フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該突き刺し片がそれぞれ突き刺され、前記各突き刺し片が前記フラット導体に電気的に接続され、前記フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
    前記接続端子の各突き刺し片が突き刺されるフラット導体の端子接続領域の厚さがこの領域以外におけるフラット導体の導通領域の厚さよりも厚くなっていることを特徴とするフレキシブルフラット電気構造体の接続構造。
  2. フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該突き刺し片がそれぞれ突き刺され、前記各突き刺し片が前記フラット導体に電気的に接続され、前記フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
    前記フレキシブルフラット電気構造体が第1のフレキシブルフラット電気構造体と第2のフレキシブルフラット電気構造体からなり、前記第1のフレキシブルフラット電気構造体の片面が絶縁剥離されて露出した前記第1フラット導体に、前記第2のフレキシブルフラット電気構造体の片面が絶縁剥離されて露出した、前記第1のフラット導体よりも厚さの厚い第2のフラット導体が重ね合わされ、前記接続端子の各突き刺し片が前記第1及び第2のフラット導体の重なり領域において前記第1及び第2のフレキシブルフラット電気構造体に突き刺され、前記第1及び第2のフレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突き刺し片が当該フレキシブルフラット電気構造体に加締められていることを特徴とするフレキシブルフラット電気構造体の接続構造。
  3. フラット導体を有するフレキシブルフラット電気構造体の当該フラット導体に複数の突き刺し片が立設された接続端子の当該各突き刺し片が突き刺され、前記各突き刺し片が前記フラット導体に電気的に接続され、前記フレキシブルフラット電気構造体を突き抜けた前記各突刺し片が加締められているフレキシブルフラット電気構造体の接続構造において、
    前記フレキシブルフラット電気構造体が折り重ねられた状態で前記フラット導体のうち絶縁剥離され露出したフラット導体面同士が重なり合う折り重ね部が当該フレキシブルフラット電気構造体のフラット導体面に少なくとも1箇所以上形成され、前記フラット導体の折り重ね部に前記各突き刺し片が突き刺されて当該折り重ね部を突き抜け、前記折り重ね部を突き抜けた前記各突き刺し片が当該フレキシブルフラット電気構造体に加締められていることを特徴とするフレキシブルフラット電気構造体の接続構造。
  4. 前記接続端子は複数の突き刺し片が立設した接続子であることを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造。
  5. 前記第2のフレキシブルフラット電気構造体が、前記第1のフレキシブルフラット電気構造体に備わった第1のフラット導体より厚さの厚い第2のフラット導体をフラット絶縁被覆で被覆したフレキシブルフラットケーブルとして構成され、前記各突き刺し片は前記第1及び第2のフラット導体の重なり領域に厚さの薄い前記第1のフラット導体側から厚さの厚い前記第2のフラット導体側に向かって突き刺されていることを特徴とする、請求項2又は請求項4に記載のフレキシブルフラット電気構造体の接続構造。
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