JP4949571B2 - ワイヤハーネス - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体としての自動車には、搭載される種々のランプや種々のモータなどの電子機器にバッテリなどの電源から電力を供給したり制御装置から制御信号を送ったりするためにワイヤハーネスが配索されている。前述したワイヤハーネスは、複数の電線102(図14に一断面を示す)と、コネクタなどを備えている。
【0003】
前記電線102は、図14に示すように、導電性の芯線104と、該芯線104を被覆する絶縁性の被覆部105と、を備えている。芯線104は、複数の導線が束ねられて構成されている。コネクタは、箱状に形成された絶縁性のコネクタハウジングと、導電性の端子金具103(図15に一部の断面を示す)と、を備えている。端子金具103は、前記電線と接続するための電線接続部110と、他の端子金具などと接続するための電気接触部と、を備えている。また、端子金具103は、前記電線接続部110と前記電気接触部とを互いに連ねる底壁112を備えている。端子金具103は、底壁112上に電線102をおく。
【0004】
電線接続部110は、前記電線102をかしめるためのかしめ片113を複数備えている。かしめ片113は、底壁112から立設している。かしめ片113は、底壁112に向かって曲げられることにより底壁112との間に電線102を挟んで、該電線102をかしめる。前記電線102と前記端子金具103とを取り付ける際には、取り付け箇所(皮むき箇所)102aに位置する被覆部105を除去していた。そして、前記かしめ片113を底壁112に向かって曲げることによりかしめ片113で電線102の皮むき箇所102a即ち芯線104をかしめていた。かしめ片113と底壁112などを芯線104に接触させて、電線102の芯線104と端子金具103とを電気的に接続してきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した電線102の被覆部105の一部を除去する際には、互いに接離自在でかつ互いの間の電線102を挟むことができる一対のカッタなどを用いる。一対のカッタは、前記電線102の被覆部105に切り込むことができる。前記一対のカッタ間に電線102を挟んで該カッタを電線102の被覆部105に切り込ませた後、前記電線102またはカッタを、電線102の長手方向に沿ってスライドさせる。すると、前記被覆部105が前記芯線104に対し、カッタとともに電線102の長手方向に沿って移動して、被覆部105の一部が除去される。こうして、電線102の被覆部105の一部を除去してきた。
【0006】
前述した電線102の皮むき方法によると、被覆部105を除去した皮むき箇所102a(図15に示す)では、電線102の全周に亘って被覆部105が除去されることとなる。このため、前記皮むき箇所102aでは、芯線104を覆う被覆部105が存在しない。すなわち、皮むき箇所102aでは、電線102の全周に亘って被覆部105が除去されている。
【0007】
このため、前記皮むき箇所102aでは、電線102の全周に亘って芯線104が露出するため、該電線102の機械的な強度が低下する傾向であった。さらに、電線102の端部を皮むきすると、前記電線102の全周に亘って芯線104が露出するため、複数の導線がばらばらになる虞があった。導線がばらばらになると、かしめ片113が電線102をかしめた際に、一部の導線がかしめ片113間から抜け出て、芯線104と端子金具103との接触が不安定になることが考えられる。また、ばらばらになった導線の一部が、前記端子金具103とは別の端子金具などに接触して、前記導線すなわち芯線104がショートする虞があった。最悪の場合には、電線102の芯線104と端子金具103とを確実に電気的に接続できなくなる虞があった。
【0008】
さらに、複数のカッタ間に電線102を挟んで皮むきするため、カッタなどによって芯線104の一部の導線が傷つく虞があった。最悪の場合には、一部の導線が切断されることも考えられる。この場合でも、芯線104と端子金具103との接触が不安定になることが考えられ、最悪の場合には電線102の芯線104と端子金具103とを確実に電気的に接続できなくなる虞があった。
【0009】
したがって、本発明の目的は、機械的な強度の低下を抑制できかつ端子金具などと確実に電気的に接続できる電線を備えたワイヤハーネスに関する。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のワイヤハーネスは、芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えた電線と、底壁と、該底壁の両縁から立設した前記電線をかしめるかしめ片と、を備えた端子金具と、を備えたワイヤハーネスにおいて、前記電線を、互いに相対するチップとアンビルとの間に挟んでこれらチップとアンビルとを互いに近づける方向に加圧して超音波エネルギを付与することにより、前記電線の周方向において、前記被覆部の一部が除去されて芯線が露出する露出部と、前記露出部を互いの間に位置させる前記被覆部の一対の表面が、互いに同一平面になるように変形した芯線覆い部と、が形成され、前記かしめ片は、前記周方向において前記露出部と前記芯線覆い部とが形成された箇所をかしめていることを特徴としている。
【0017】
請求項に記載の本発明のワイヤハーネスは、請求項に記載のワイヤハーネスにおいて、前記周方向において前記露出部が前記芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられていることを特徴としている。
【0018】
請求項に記載の本発明のワイヤハーネスは、請求項に記載のワイヤハーネスにおいて、前記周方向において前記露出部が一つ設けられ、前記露出部が前記端子金具の底壁に相対した状態で前記かしめ片によりかしめられていることを特徴としている。
【0027】
請求項に記載した本発明のワイヤハーネスによれば、周方向において、露出部と芯線覆い部とが形成されている。このため、電線の全周に亘って芯線が露出することなく、芯線が芯線覆い部の被覆部により覆われている。このため、特に露出部の近傍における電線の機械的な強度の低下を抑制できる。さらに、芯線覆い部に位置する被覆部により芯線が覆われているので、特に露出部の近傍において、芯線を形成する複数の導線がばらばらになることを確実に防止できる。
【0028】
また、端子金具のかしめ片が、露出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかしめている。このため、かしめ片と電線の芯線とが確実に接触する。したがって、電線の芯線と端子金具とを確実に電気的に接続できる。
【0029】
また、電線を、互いに相対するチップとアンビルとの間に挟んでこれらチップとアンビルとを互いに近づける方向に加圧して超音波エネルギを付与することにより、露出部を互いの間に位置させる被覆部の一対の表面が、互いに同一平面になるように芯線覆い部が変形する。したがって、端子金具のかしめ片によりかしめると、前記被覆部の一対の表面が同一平面上に位置するようになるので、前記かしめ片と露出部により露出された芯線とが互いに接触しやすくなる。
【0030】
請求項に記載した本発明のワイヤハーネスによれば、露出部が芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられている。このため、端子金具のかしめ片によりかしめると、前記かしめ片と露出部により露出された芯線とが互いにより接触しやすくなる。
【0031】
請求項に記載した本発明のワイヤハーネスによれば、露出部が一つ設けられている。このため、露出部が端子金具の底壁に相対した状態でかしめ片によりかしめられると、露出部が外部に露出しない。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態にかかる電線と電線を備えたワイヤハーネスを、図1ないし図6を参照して説明する。ワイヤハーネス1は、図2に示すように、電線2と、該電線2に取り付けられた端子金具3を備えている。
【0034】
電線2は、図1及び図3などに示すように、導電性の芯線4と、該芯線4を被覆する絶縁性の被覆部5と、を備えている。芯線4は、複数の導線が撚られて形成されており、断面形状が丸形に形成されている。芯線4を構成する導線は、例えば、銅、銅合金、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの導電性を有する金属からなる。芯線4は、可撓性を有している。
【0035】
被覆部5は、絶縁性と可撓性とを有する合成樹脂からなる。被覆部5は、例えば、ポリ塩化ビニル(Polyvinylchloride:PVC)、ポリプロピレン(Polypropylene:PP)、ポリエステル(Polyester)などからなる。芯線4即ち電線2は、一方向に沿って延びている。
【0036】
電線2は、図1及び図4に示すように、一断面において、前記被覆部5の一部が除去されて芯線4が露出する露出部6と、被覆部5が芯線4を被覆する芯線覆い部7と、が形成されている。露出部6は、図4に示すように、互いの間に芯線4を挟む位置に一対設けられている。露出部6は、電線2の一断面において、前記芯線4を中心として対称となる位置に配されている。即ち、露出部6は、芯線4を中心として互いに逆の位置に配されている。
【0037】
前記露出部6と前記芯線覆い部7とが形成された箇所2aを、以下皮むき箇所と呼ぶ。図示例では、前記皮むき箇所2aは、電線2の端部に配されている。また、前記皮むき箇所2aにおいて、露出部6により露出された芯線4を互いの間に挟む被覆部5の一対の表面5aは、図4に示すように、芯線4から離れるのにしたがって、互いに離れる方向に延びている。
【0038】
端子金具3は、図2に示すように、導電性の板金を折り曲げられるなどして形成されている。端子金具3は、後述する電気接触部11が筒状に形成された所謂雌端子である。端子金具3は、前記電線2と接続するための電線接続部10と、他の端子金具と接続するための電気接触部11と、これら電線接続部10と電気接触部11とを互いに連ねる底壁12と、を備えている。電線接続部10は、一対の電線かしめ片13と、一対の皮むき箇所かしめ片14と、を備えている。なお、一対の皮むき箇所かしめ片14は、本明細書に記したかしめ片をなしている。
【0039】
電線かしめ片13は、それぞれ、底壁12の両縁から立設している。電線かしめ片13は、底壁12に向かって曲げられることにより、底壁12との間に電線2の被覆部5をかしめる。皮むき箇所かしめ片14は、それぞれ、底壁12の両縁から立設している。皮むき箇所かしめ片14は、底壁12に向かって曲げられることにより、底壁12との間に電線2の皮むき箇所2aをかしめる。
【0040】
電気接触部11は、筒状に形成されている。電気接触部11は、その筒孔内に弾性片11aを設けている。電気接触部11内には、他の端子金具としての所謂雄端子の電気接触部などが侵入する。電気接触部11内に雄端子の電気接触部などが侵入すると、前記弾性片11aが該雄端子の電気接触部などを電気接触部11の内面に向かって付勢する。そして、端子金具3は、他の端子金具としての雄端子などと電気的に接続する。
【0041】
また、前記皮むき箇所2aを形成する際には、周知の超音波溶着機(超音波溶接機または超音波接合機ともいう)などを用いる。
【0042】
前記超音波溶着機は、図5及び図6に示すチップ20(工具ホーンともいう)と、このチップ20に相対するアンビル21(図5及び図6に示す)と、電圧可変電源と、発振機と、振動子と、ホーンなどを備えている。超音波溶着機は、図5に示すように、チップ20とアンビル21との間に前記電線2の皮むき箇所2aを挟み、これらのチップ20とアンビル21とを互いに近づける方向に加圧した状態で、電圧可変電源が発振機に印加して、発振機で振動子を振動させてこの振動をホーン経由でチップ20に伝える。そして、超音波溶着機は、チップ20とアンビル21との間に挟んだ電線2の皮むき箇所2aに超音波振動エネルギを付与する。
【0043】
なお、超音波振動エネルギとは、超音波溶着機が電線2の皮むき箇所2aに与えるエネルギを示している。超音波振動エネルギとは、例えば、電圧可変電源が発振機に印加する際の電力値(W:ワット数)に、電圧可変電源が発振機に印加する時間をかけて得られるエネルギである。
【0044】
すると、前記超音波振動エネルギにより、チップ20とアンビル21との間に位置する被覆部5が溶ける。すると、チップ20とアンビル21とが互いに近づく方向に加圧されているので、図6に示すように、溶けた被覆部5がチップ20と芯線4との間及び芯線4とアンビル21との間から除去される。除去された被覆部5は、チップ20とアンビル21との間に位置する。発振機の振動を止めるとともに、チップ20とアンビル21との加圧を止めると、皮むき箇所2aにおいて、前記露出部6と芯線覆い部7とが形成される。
【0045】
こうして、電線2の皮むき箇所2aには、いわゆる超音波溶着(超音波溶接または超音波接合ともいう)が施されて、露出部6が形成される。即ち、電線2に皮むき作業が施される。
【0046】
こうして皮むき作業が施された電線2の芯線覆い部7を底壁12に重ねかつ露出部6が皮むき箇所かしめ片14に相対する格好で端子金具3と電線2とを配す。前記かしめ片13,14を底壁12に向かって曲げて、ワイヤハーネス1を得る。露出部6から露出した芯線4と皮むき箇所かしめ片14とが互いに接触して、端子金具3と電線2とが互いに電気的に接続する。ワイヤハーネス1は、こうして端子金具3が取り付けられた電線2を一本または複数本備えている。
【0047】
本実施形態によれば、チップ20とアンビル21との間に電線2を挟みかつこれらのチップ20とアンビル21とを互いに近づける方向に加圧して超音波振動エネルギを付与する。このため、前記超音波振動エネルギによりチップ20とアンビル21との間に位置する被覆部5が溶ける。チップ20とアンビル21とを互いに近づける方向に加圧しているので、チップ20と芯線4との間と、アンビル21と芯線4との間と、から溶けた被覆部5が除去される。また、除去された被覆部5は、主にチップ20とアンビル21との間に位置することとなる。
【0048】
このため、電線2の一断面において、芯線4が露出する露出部6と、被覆部5により芯線4が覆われる芯線覆い部7とが確実に形成される。したがって、特に露出部6の近傍即ち皮むき箇所2aにおける電線2の機械的な強度の低下を抑制でき、かつ芯線4の導線がばらばらになることを確実に防止できる。このため、芯線4を端子金具3のかしめ片13,14によりかしめると、皮むき箇所かしめ片14と芯線4とを確実に接触させることができる。したがって、電線2を端子金具3と確実に電気的に接続できる。
【0049】
また、チップ20とアンビル21とが互いに近づく方向に加圧されているので、前記皮むき箇所2aにおける互いの間に前記露出部6により露出された芯線4を位置させる被覆部5の一対の表面5aが前記芯線4から離れるのにしたがって、徐々に互いに離れる方向に延びることとなる。
【0050】
このため、端子金具3のかしめ片13,14によりかしめると、前記被覆部5の一対の表面5aが略同一平面上に位置するようになるので、皮むき箇所かしめ片14と露出部6により露出された芯線4とが互いに接触しやすくなる。したがって、電線2を端子金具3と電気的により確実に接続できる。
【0051】
さらに、前記露出部6は前記芯線4を互いの間に挟む位置に一対形成されている。このため、端子金具3のかしめ片13,14によりかしめると、皮むき箇所かしめ片14と露出部6により露出された芯線4とが互いに接触しやすくなる。したがって、電線2を端子金具3と確実に電気的により一層確実に接続できる。
【0052】
また、チップ20とアンビル21との間に電線2を挟んで、これらを互いに近づける方向に加圧して超音波振動エネルギを付与するので、いわゆる超音波溶着(超音波溶接または超音波接合ともいう)を行うこととなる。このため、被覆部5は溶けるが、芯線4は溶けずに固相の状態を維持する。したがって、被覆部5の一部を除去する際に、芯線4及び該芯線4を構成する導線が破損することを確実に防止できる。したがって、電線2を端子金具3と電気的により一層確実に接続できる。
【0053】
また、露出部6が皮むき箇所かしめ片14に相対する格好で、端子金具3を電線2に取り付ける。このため、露出部6を通して芯線4が直接外気に接触することを防止できる。したがって、端子金具3と電線2とを互いに取り付けると、芯線4が露出しない。したがって、芯線4が外気などによって腐食されることを防止できる。
【0054】
また、本実施形態では、図7に示すように、電線2と端子金具3とを固定しても良い。図7に示す場合では、底壁12に露出部6を重ね、皮むき箇所かしめ片14に芯線覆い部7を相対させた格好で、皮むき箇所かしめ片14を底壁12に向かって曲げて、電線2と端子金具3とを固定する。この場合でも、底壁12と露出部6から露出した芯線4が確実に接触するので、電線2と端子金具3とを確実に電気的に接続できる。
【0055】
前述した第1の実施形態では、端子金具3として雌端子を用いている。しかしながら、本発明では雄端子やジョイント端子や中間端子やちょうねじ端子などの多種多様な端子金具を用いても良いことは勿論である。また、前述した実施形態では、皮むき箇所2aを電線2の端部に形成している。しかしながら、本発明では、皮むき箇所2aを電線2の中央部に設けても良いことは勿論である。
【0056】
さらに、前述した第1の実施形態では、前記露出部6を、電線2の一断面において芯線4を中心とした対称となる位置に一対設けている。しかしながら、本発明では、露出部6を一箇所のみ設けても良く、三箇所以上に設けても良いことは勿論である。
【0057】
次に、本発明の第2の実施形態を図8ないし図10を参照して説明する。なお、前述した第1の実施形態と同一箇所には同一符号を付して説明を省略する。本実施形態の電線2は、皮むき箇所2aの一断面では、図8に示すように、露出部6を一つのみ設けている。
【0058】
本実施形態では、前記超音波溶着機により電線2の皮むき箇所2aに付与する超音波振動エネルギを前述した第1の実施形態より小さくしている。このため、図9に示すように、チップ20とアンビル21との間に電線2の皮むき箇所2aを挟んでから、超音波振動エネルギを付与する。すると、図10に示すように、チップ20側のみに露出部6が形成され、かつアンビル21側には露出部6が形成されずに、芯線4が被覆部5により被覆されたままとなる。さらに、本実施形態のワイヤハーネス1は、図8に示すように、露出部6を底壁12に相対した状態で皮むき箇所かしめ片14を底壁12に向かって曲げてかしめている。
【0059】
本実施形態によれば、電線2の一断面において、露出部6が一つのみ設けられている。露出部6を底壁12に相対させた状態で皮むき箇所かしめ片14をかしめている。このため、露出部6を通して芯線4と底壁12とが確実に接触する。したがって、電線2と端子金具3とは、確実に電気的に接続する。
【0060】
また、露出部6が底壁12に相対しているので、露出部6が外部に露出しない。このため、露出部6を通して芯線4が外部に露出しない。したがって、芯線4が外気などにより腐食されることを確実に防止できる。
【0061】
次に、参考例を図11ないし図13を参照して説明する。なお、前述した第1及び第2の実施形態と同一箇所には同一符号を付して説明を省略する。参考例の電線2は、前述した第2の実施形態と同様に、図13に示すように、一断面において露出部6を一つのみ設けている。参考例の電線2にも、前述した第2の実施形態と同様に超音波振動エネルギが付与される。
【0062】
また、参考例のワイヤハーネス1は、図11ないし図13に示すように、端子金具3のかわりに、第2電線としてフレキシブルフラットケーブル(Flexible Flat Cable:以下FFCと呼ぶ)33を備えている。FFC33は、複数の第2芯線としての導体31と、該導体31を被覆する絶縁性の第2被覆部32とを備えている。導体31は、断面矩形状に形成されかつ互いに平行に配されている。導体31は、勿論導電性を有している。
【0063】
第2被覆部32は、一対の絶縁シート36a,36bを備えている。絶縁シート36a,36bは、絶縁性の合成樹脂からなり帯状に形成されている。絶縁シート36a,36bは、互いの間に導体31を挟んで、該導体31を被覆している。
【0064】
FFC33には、図13に示すように、一断面において、前記第2被覆部32が除去されて導体31が露出する第2露出部34と、第2被覆部32が導体31を被覆する第2芯線覆い部35と、が形成されている。第2露出部34は、一断面において一つのみ設けられている。前記第2露出部34は、FFC33の皮むき箇所33aに、前記第2の実施形態の電線2と同様に超音波振動エネルギが付与されることによって形成される。なお、図示例では、第2露出部34は、平面形状が矩形状に形成されている。しかしながら、本発明ではこれに限定されることなく、例えば丸形などの他の形状に形成されても良い。要するに、第2露出部34は、平面形状がいかなる形状であっても良い。
【0065】
前記ワイヤハーネス1は、露出部6と第2露出部34とが互いに相対しているとともに、これらの露出部6と第2露出部34とを通して、芯線4と導体31とが、半田37などを用いたろう付けなどにより接合されている。なお、導電性の接着剤を用いて、芯線4と導体31とを接合しても良いことは勿論である。
【0066】
本参考例によれば、電線2の一断面において露出部6が一つのみ設けられ、FFC33の一断面において第2露出部34が一つのみ設けられている。これらの露出部6と第2露出部34が互いに相対した状態で、芯線4と導体31とが接合している。このため、芯線4と導体31とを確実に電気的に接続できる。また、露出部6を通して芯線4が外部に露出しないとともに、第2露出部34を通して導体31が外部に露出しない。このため、芯線4と導体31とが腐食されることを確実に防止できる。
【0067】
なお、本参考例では、第2電線としてFFC33を用いている。しかしながら本参考例では、第2電線として被覆電線を用いても良く、フレキシブルプリントサーキット(Flexible Printed Circuit:FPC)を用いても良いことは勿論である。
【0068】
又、前述した第1ないし第の実施形態では、電線2の芯線4は、複数の導線が束ねられて構成されている。しかしながら本発明では、電線2の芯線4が一本の導線から構成されていても良いことは勿論である。
【0081】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項に記載の本発明は、周方向において、露出部と芯線覆い部とが形成されている。このため、電線の全周に亘って芯線が露出することなく、芯線が芯線覆い部の被覆部により覆われている。このため、特に露出部の近傍における電線の機械的な強度の低下を抑制できる。さらに、芯線覆い部に位置する被覆部により芯線が覆われているので、特に露出部の近傍において、芯線を構成する複数の導線がばらばらになることを確実に防止できる。
【0082】
また、端子金具のかしめ片が、露出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかしめている。このため、かしめ片と電線の芯線とが確実に接触する。したがって、電線の芯線と端子金具とを確実に電気的に接続できる。
【0083】
また、露出部を互いの間に位置させる被覆部の一対の表面が、互いに同一平面になるように芯線覆い部が変形する。
【0084】
したがって、端子金具のかしめ片により露出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかしめると、前記被覆部の一対の表面が略同一平面上に位置するようになるので、前記かしめ片と露出部により露出された芯線とが互いにより接触しやすくなる。したがって、電線の機械的な強度が低下することを抑制できることにくわえ、電線の芯線と端子金具とをより確実に電気的に接続できる。
【0085】
請求項2に記載の本発明は、露出部が芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられている。このため、端子金具のかしめ片により露出部と芯線覆い部とが形成された箇所をかしめると、前記かしめ片と露出部により露出された芯線とが互いにより一層接触しやすくなる。したがって、電線の機械的な強度の低下を抑制できることにくわえ、電線の芯線と端子金具とをより一層確実に電気的に接続できる。
【0086】
請求項に記載の本発明は、露出部が一つ設けられているため、露出部が端子金具の底壁に相対した状態でかしめ片によりかしめられると、露出部が外部に露出しない。このため、端子金具のかしめ片によりかしめると、前記底壁と露出部により露出された芯線とが互いにより確実に接触する。したがって、端子金具と電気的により確実に接続できることにくわえ、露出部を通して芯線が露出しないので、芯線が外気などにより腐食されることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる電線の斜視図である。
【図2】図1に示された電線を備えたワイヤハーネスの斜視図である。
【図3】図1中のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図2中のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図1に示された電線の皮むき箇所をチップとアンビルとの間に挟んだ状態を示す断面図である。
【図6】図5に示された皮むき箇所に露出部を形成した状態を示す断面図である。
【図7】第1の実施形態のワイヤハーネスの変形例を示す断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態にかかるワイヤハーネスの断面図である。
【図9】図8に示されたワイヤハーネスの電線の皮むき箇所をチップとアンビルとの間に挟んだ状態を示す断面図である。
【図10】図9に示された皮むき箇所に露出部を形成した状態を示す断面図である。
【図11】 参考例にかかるワイヤハーネスを分解して示す斜視図である。
【図12】 参考例にかかるワイヤハーネスの斜視図である。
【図13】図12中のXIII−XIII線に沿った断面図である。
【図14】従来の電線の断面図である。
【図15】従来のワイヤハーネスの断面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤハーネス
2 電線
2a 皮むき箇所(露出部と芯線覆い部とが形成された箇所)
3 端子金具
4 芯線
5 被覆部
5a 表面
6 露出部
7 芯線覆い部
14 皮むき箇所かしめ片(かしめ片)
20 チップ
21 アンビル
31 導体(第2芯線)
32 第2被覆部
33 FFC(第2電線)
34 第2露出部
35 第2芯線覆い部

Claims (3)

  1. 芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えた電線と、
    底壁と、該底壁の両縁から立設した前記電線をかしめるかしめ片と、を備えた端子金具と、を備えたワイヤハーネスにおいて、
    前記電線を、互いに相対するチップとアンビルとの間に挟んでこれらチップとアンビルとを互いに近づける方向に加圧して超音波エネルギを付与することにより、前記電線の周方向において、前記被覆部の一部が除去されて芯線が露出する露出部と、前記露出部を互いの間に位置させる前記被覆部の一対の表面が、互いに同一平面になるように変形した芯線覆い部と、が形成され、
    前記かしめ片は、前記周方向において前記露出部と前記芯線覆い部とが形成された箇所をかしめていることを特徴とするワイヤハーネス。
  2. 前記周方向において前記露出部が前記芯線を互いの間に挟む位置に一対設けられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記周方向において前記露出部が一つ設けられ、
    前記露出部が前記端子金具の底壁に相対した状態で前記かしめ片によりかしめられていることを特徴とする請求項1に記載のワイヤハーネス。
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