JP5524271B2 - 平角線材及び平角線材の製造方法 - Google Patents

平角線材及び平角線材の製造方法 Download PDF

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本発明は、平角線材及び平角線材の製造方法に関し、特に、導体が複数に分割されている導体分割型の平角線材及び平角線材の製造方法に関する。
従来、電気自動車用モーターや電磁機械器具用コイルの高効率化を図るために、損失の発生を抑制できる巻線(マグネットワイヤー)が求められている。
コイルの性能を向上させる一つの手法として、コイルの横断面における占積率(コイル断面積に占める導体断面積の割合)を向上させる手法が知られている。この占積率を向上させるためには、断面が矩形状の平角線材を巻線として用いることが有効である。しかし、平角線材を巻線として適用すると、導体断面積が増加することでジュール損を低減できるが、漏れ磁束による渦電流損失が増大する。
そこで、平角線材の導体を複数に分割した導体分割型の平角線材が提案されている(例えば特許文献1、2)。特許文献1には、複数本の素線を撚り合わせたリッツ線を、矩形孔を有するダイスを用いた引抜加工により平角形状に成形し、その外周面に外部絶縁層を形成した平角線材が開示されている。また、特許文献2には、矩形状に成形した複数本の導体をm行×n列に並べて結着樹脂で結着した平角線材が開示されている。
特許文献1、2に記載の導体分割型の平角線材は、占積率を確保できるとともに、コイルの横断面において導体が分割されているので渦電流損失の低減を図ることができる。したがって、コイルの高効率化を見込める線材として期待される。
また最近では、パイプ状の外部導体(例えば銅パイプ)にリッツ線等の集合線材を挿入した状態で引抜加工を行い、さらに外部導体の外周面に外部絶縁層を形成した平角線材も開発されている。このような平角線材は、集合線材の外周が外部導体で覆われているので、平角形状に成形する工程で集合線材がばらけることはなく、導体分割型の平角線材を容易に製造できるという利点がある。
特開2009−199749号公報 特開2007−227242号公報
上述した導体分割型の平角線材をコイル等に適用する場合、電源を接続するために、平角線材の端部には電源リードが接続される。一般には、平角線材と電源リードは、端部(接続部)から所定の長さ(例えば数cm〜数十cm)で絶縁層を除去し、この部分を重ね合わせて溶接することにより、接続される。
しかしながら、外部導体が集合線材を内包する平角線材の場合、外部絶縁層を除去することはできるが、内部絶縁層(集合線材を構成するそれぞれの素線の内部絶縁層)を除去することは困難であるため、内部絶縁層が除去されないまま溶接されることとなる。そのため、溶接の際の熱によって内部絶縁層が溶融、気化して接合不良が生じ、溶接部の品質が悪化する。また、接続作業の度に絶縁層を除去する必要があるため、接続作業が煩雑になる。
一方、製造工程において、予め集合線材を必要長に切断し、端部から内部絶縁層を除去した後、外部導体と組み合わせて、最終形状に成形することも考えられる。しかし、必要長が短い場合には、加工条数が増える、成形加工時のロスが増加する、加工速度が上げにくい等、量産面で問題がある。
本発明の目的は、コイル等に適用する際の接続作業を容易化できるとともに、溶接部の品質を向上でき、量産性に優れた平角線材及び平角線材の製造方法を提供することである。
本発明に係る平角線材は、導体の外周面に内部絶縁層が形成されてなる素線を複数本束ねた集合線材と、
前記集合線材の外周を取り囲む外部導体と、
前記外部導体の外周面に形成された外部絶縁層と、を備え、全長にわたって断面が矩形状に成形されている平角線材であって、
当該平角線材の長手方向に所定の間隔で、前記内部絶縁層及び前記外部絶縁層が除去された前記長手方向に所定長の絶縁除去部が形成されていることを特徴とする。
本発明に係る平角線材の製造方法は、導体の外周面に内部絶縁層が形成されてなる素線の前記内部絶縁層を当該素線の長手方向に所定の間隔で所定長だけ除去する第1工程と、
前記内部絶縁層を除去した部分が重なるように、複数本の前記素線を束ねて集合線材を形成する第2工程と、
前記集合線材に対して帯状の金属板をパイプ状に加工しながら縦添えして、幅方向の端面同士を溶接することにより、前記集合線材を外部導体で被包する第3工程と、
前記外部導体で前記集合線材を被包した線材を引抜加工により、断面が所定の平角形状となるように成形する第4工程と、
前記外部導体の外周面に外部絶縁層を形成する第5工程と、
前記内部絶縁層を除去した部分を特定する第6工程と、
前記第6工程で特定した部分に対応する前記外部絶縁層を除去する第7工程と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、所定間隔で絶縁除去部が形成されており、この絶縁除去部で切断してコイルに適用することで、電源リードとの接続時に絶縁層を除去する必要はなくなるので、接続作業を容易化できる。また、電源リードと接続する際、絶縁除去部が溶接されるので、絶縁層が溶融、気化することによる接合不良が生じることはなく、溶接部の品質が向上する。また、本発明に係る平角線材は長尺で製造することができるので製造速度を大幅に向上できる上、製造後に所定長に切り分けられるので加工ロスも少なく、量産性に優れる。
本発明の一実施の形態に係る平角線材を示す外観斜視図である。 平角線材の製造工程の一例を示すフローチャートである。 平角線材の製造に使用される集合線材を示す縦断面図である。 外部導体で集合線材を被包する様子を示す図である。 外部導体で集合線材を被包した線材を示す縦断面図である。 平角加工後の線材を示す縦断面図である。 図6の破線A1における横断面図である。 図6の破線B1における横断面図である。 外部絶縁層を形成した線材を示す縦断面図である。 図9の破線A2における横断面図である。 図9の破線B2における横断面図である。 外部絶縁層を部分的に除去した平角線材を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る平角線材1を示す外観斜視図である。
図1に示す平角線材1は、断面が矩形状に成形された長尺のコイル用巻線である。平角線材1は、素線10aを複数本(ここでは6本)束ねた集合線材10と、集合線材10を被包する外部導体20と、外部導体20の外周面に形成された外部絶縁層30とを備える。
平角線材1は、コイルに適用される際、コイルに応じた長さ(例えば300mm)に切断される。このとき、切断部位の近傍(切断された平角線材1の両端部)が電源リードとの接続部P1となり、接続部P1で挟まれた部分がコイルに巻回される巻線部P2となる。
本実施の形態では、接続部P1における絶縁層、すなわち素線10aの絶縁層12(以下、内部絶縁層12)と外部絶縁層30が、予め製造工程において除去され、絶縁除去部となっている。言い換えると、平角線材1をコイルに適用する場合、絶縁除去部で切断して切り出されたものが使用される。
ここで、巻線部P2の長さ、すなわち絶縁除去部の間隔は、適用されるコイルに応じて設定されるが、一般的には270〜350mmである。
また、接続部P1の長さ、すなわち絶縁除去部の長さ(絶縁除去長)は、10〜70mmであることが好ましい。絶縁除去長を10mm以上とすることで、複数本の素線10aを束ねたときに、内部絶縁層12を除去した部分を確実に重ならせることができる。また、絶縁除去長を70mm以下とすることで、接続部P1が長くなりすぎて製品ロスが増大するのを防止できる。
また、平角線材1は、幅Wが2.0〜3.0mm、厚さTが1.5〜2.0mmであることが好ましい。平角線材1を上述したサイズとすることにより、一般的なコイルに適用したときに所望の占積率を容易に確保することができる
集合線材10を構成する素線10aは、銅、アルミニウム等の金属材料からなる内部導体11の外周面に内部絶縁層12が形成された構成を有する、いわゆるエナメル線である。複数本の素線10a、10a、・・同士は、それぞれの内部絶縁層12によって絶縁される。
素線10aの内部絶縁層12は、例えば焼付塗装、ディップ塗装、又は電着塗装等により、内部導体11の外周面に長手方向一様に成膜される。ただし、接続部P1(絶縁除去部)に対応する部分の内部絶縁層12は除去されている。
内部絶縁層12としては、以下の樹脂を適用できる。すなわち、内部絶縁層12をディップ塗装により成膜する場合は、ポリアミドイミド系、ポリエステルイミド系、ポリエステル系、ウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ポリイミド系、ポリビニルホルマール系などの樹脂が好適である。内部絶縁層12を電着塗装により成膜する場合は、アクリル系、ポリエステル系、ポリイミド系、エポキシ系、ウレタン系の樹脂が好適である。耐熱性を考慮する場合は、ポリイミド系、ポリアミドイミド系の樹脂が好適である。半田による接続性を考慮する場合は、ウレタン系の樹脂が好適である。また、変形による追随性を考慮する場合は、アクリル系の樹脂が好適である。
集合線材10としては、複数本の素線10aを束ねて撚り合わせたリッツ線や、複数本の自己融着型の素線10aを束ねて接着したストレート型のボンド線などを適用できる。
集合線材10を構成する素線10aの素線径、絶縁厚さ、本数等は、製造する平角線材1のサイズや特性に応じて適宜に設定される。例えば、平角線材1の幅Wを2.0〜3.0mm、厚さTを1.5〜2.0mmとする場合、素線径が1.0〜1.3mm、絶縁厚さが5〜50μmの素線10aを6本束ねた集合線材10を用いるのが好ましい。これにより、平角形状に成形したときの素線10a間の絶縁性が確実に保持されるので、コイルに適用したときの渦電流損失を効果的に低減することができる。
外部導体20は、集合線材10を被包する金属製のパイプである。外部導体20は、例えば平角線材1を製造する過程で、帯状の金属板をパイプ状に加工しながら集合線材10に縦添えして、幅方向の端面同士を接合することにより形成される。集合線材10を被包するためには、帯状の金属板の幅が、集合線材10の外周よりも大きければよい。外部導体20は、予めパイプ状に加工されたもので構成してもよいが、長尺の平角線材1を製造するのが困難となるため、好ましくない。外部導体20と内部導体11とは、素線10aの内部絶縁層12により絶縁される。
外部絶縁層30は、例えば焼付塗装、ディップ塗装、又は電着塗装等により、外部導体20の外周面に長手方向一様に成膜される。ただし、内部絶縁層12と同様に、接続部P1(絶縁除去部)に対応する部分の外部絶縁層30は除去されている。外部絶縁層30としては、内部絶縁層12と同様の樹脂を適用できる。
このように、平角線材1は、内部絶縁層12及び外部絶縁層30が所定間隔で除去された所定長の接続部P1(絶縁除去部)を有する。平角線材1を、接続部P1で切断してコイルに適用することで、電源リードとの接続時に内部絶縁層12及び外部絶縁層30を除去する必要はなくなるので、接続作業を容易化できる。また、電源リードと接続する際、絶縁除去部が溶接されるので、絶縁層が溶融、気化することによる接合不良が生じることはなく、溶接部の品質が向上する。
また、平角線材1は、長尺で製造することができるので製造速度を大幅に向上できる上、製造後に所定長に切り分けられるので加工ロスも少なく、量産性に優れる。
さらには、平角線材1は、コイルに適用されたときに高い占積率を確保できるとともに、導体が分割されているので渦電流損失の低減を図ることができる。具体的には、同サイズの平角線材をコイルに適用した場合に比較して、渦電流損失を30%以上低減することができる。したがって、平角線材1は、モーター用途の巻線として極めて有用である。
図2は、平角線材1の製造工程の一例を示すフローチャートである。ここでは、集合線材10としてリッツ線を用いる場合について説明する。
図2に示すように、まず、サプライボビンから素線10aを引き出して、撚り線機の撚り口へと複数本(例えば6本)の素線10aを供給する(ステップS101)。撚り線機には、予め複数個のサプライボビンを設置しておく。撚り線機としては、例えばプラネタリー型のものを適用できる。
次に、素線10aの内部絶縁層12を所定の間隔L1で所定長L2だけ除去する(ステップS102)。内部絶縁層12の除去には、例えば、公知の回転式の被膜剥離機を適用できる(特開2008−234917号公報、特開平2−84006号公報参照)。サプライボビンから撚り口に至る経路の途中に被膜剥離機を配置し、この被膜剥離機で、素線10aがL1進むごとに、内部絶縁層12をL2だけ剥離するようにすればよい。
ここで、内部絶縁層12を除去する間隔L1は、圧延して平角形状に成形したときの長さが所望の長さ(図1における巻線部P2の長さ)となるように、後述する平角加工(ステップS105)における圧延倍率を考慮して設定される。また、内部絶縁層12の除去長L2は、圧延して平角形状に成形したときの長さが所望の長さ(図1における接続部P1の長さ)となるように、後述する平角加工(ステップS105)における圧延倍率を考慮して設定される。
次に、内部絶縁層12を除去した複数本の素線10aを束ねて撚ることにより、集合線材10としてのリッツ線を形成する(ステップS103)。このとき、内部絶縁層12を除去した部分が重なるように、線速を調整する。
形成されたリッツ線の縦断面(長さ方向に沿う断面)は、図3に示すようになる。なお、図3では、最外層の内部絶縁層12だけを示しており、素線10a同士の境界における内部絶縁層12は省略して内部導体11として示している。後述する図5、6、9、10においても同様である。
次に、集合線材10を外部導体20で被包する(ステップS104)。例えば、集合線材10の長手方向に沿って、パイプ状に加工しながら帯状の外部導体20(例えば銅板)を縦添えする(図4参照)。そして、幅方向の端面同士を突き合わせて、連続的に溶接する。外部導体20の溶接には、例えばTIG溶接を適用できる。集合線材10を外部導体20で被包した線材の縦断面は、図5に示すようになる。
次に、外部導体20で集合線材10を被包した線材を引抜加工により所定の平角形状に成形する(ステップS105)。引抜加工には、例えば、所定の間隔で配置された上下一対の水平ロール及び所定の間隔で配置された左右一対の垂直ロールを有する四方ロール圧延機(カセットローラーダイスとも呼ばれる)や、所定の平角孔を有するダイスを用いることができる。
平角形状に成形された線材の縦断面は、図6に示すようになる。また、図6の破線A1における横断面、破線B1における横断面は、それぞれ図7、8に示すようになる。平角加工により集合線材10及び外部導体20は圧延されるので、内部絶縁層12が除去されていない部分の長さL1’及び内部絶縁層12が除去された部分の長さL2’は、加工前の長さL1、L2よりも長くなる。
なお、図6、7では、内部絶縁層12が除去された部分を明示するため、内部導体11同士の境界及び内部導体11と外部導体20との境界に空隙が形成されているように表されているが、実際には内部導体11同士、及び内部導体11と外部導体20は平角加工により圧着される。後述する図9、10においても同様である。
次に、外部導体20の外周面に外部絶縁層30を形成する(ステップS106)。外部絶縁層30の形成には、例えば焼付塗装、ディップ塗装、又は電着塗装を適用できる。
外部絶縁層30が形成された線材の縦断面は、図9に示すようになる。また、図9の破線A2における横断面、破線B2における横断面は、それぞれ図10、11に示すようになる。
次に、内部絶縁層12が除去されている部分を特定する(ステップS107)。例えば、図9〜11に示す線材に対して、オンラインで超音波探傷器による非破壊検査を行うことで、内部絶縁層12が除去されている部分を特定することができる。具体的には、内部絶縁層12が除去されている部分(図10参照)と、除去されていない部分(図11参照)とで、超音波探傷器による出力(波形)が異なるので、これを利用して内部絶縁層12が除去されている部分を特定する。
また例えば、内部絶縁層12が除去されている部分の特定には、内部導体11と外部導体20間のインピーダンスを測定し、その最小値を示す箇所を求める方法(特開2009−156819号公報参照)や、非破壊検査装置MIRRORCLE−CVシリーズ(光子発生技術研究所製)を使用する方法を適用することもできる。
次に、内部絶縁層12が除去された部分に対応する外部絶縁層30を除去し、巻取ボビンに巻き取る(ステップS108、S109)。外部絶縁層30の除去には、ステップS102と同様の方法を適用できる。このようにして、実施の形態に係る平角線材1が製造される。
製造された平角線材1の縦断面は、図12に示すようになる。また、図12の破線A3における横断面、破線B3における横断面は、それぞれ図7、11に示すようになる。つまり、図1における接続部P1(絶縁除去部)に対応する横断面は図7で示され、巻線部P2に対応する横断面は図11で示される。
このように、実施の形態に係る平角線材1の製造方法は、素線10aの内部絶縁層12を所定の間隔L1で所定長L2だけ除去する第1工程(ステップS102)と、内部絶縁層12を除去した部分が重なるように、複数本の素線10aを束ねて集合線材を形成する第2工程(ステップS103)と、集合線材10に対して帯状の金属板をパイプ状に加工しながら縦添えして、幅方向の端面同士を溶接することにより、集合線材10を外部導体20で被包する第3工程(ステップS104)と、外部導体20で集合線材10を被包した線材を引抜加工により所定の平角形状に成形する第4工程(ステップS105)と、外部導体20の外周面に外部絶縁層30を形成する第5工程(ステップS106)と、内部絶縁層12を除去した部分を特定する第6工程(ステップS107)と、第6工程で特定した部分に対応する外部絶縁層30を除去する第7工程(ステップS108)と、を備える。
この製造方法によれば、部分的に絶縁除去部が形成された平角線材1を容易に製造することができる。
なお、ここでは外部絶縁層30を形成する前に平角加工を行っているが、外部絶縁層30を形成した後に平角加工を行うようにしてもよい。ただし、外部絶縁層30を形成した後に平角加工を行うと、外部絶縁層30が損傷する虞があるので、実施の形態のように、外部絶縁層30を形成する前に平角加工を行うのが好ましい。
[実施例]
実施例では、素線径が1.1mm、絶縁厚さが30μmの素線10aを用いて、プラネタリー型の撚り線機で6本の素線10aを撚り合わせて集合線材10であるリッツ線を形成した。このとき、素線10aが200mm進むごとに、内部絶縁層12を40mmの長さで除去した。また、リッツ線の撚りピッチは50mmとした。
外部導体20には、幅が15mm、厚さが0.15mmの銅テープを用いた。この銅テープをパイプ状に加工しながら集合線材10の周囲に縦添えし、幅方向の端面を突き合わせてTIG溶接により接合し、外部導体20を形成した。
また、外部導体20で集合線材10を被包した線材を、四方ロール圧延機により徐々に成形し、厚さ2mm、幅3mmの平角線材に加工した。圧延倍率は約1.5倍であり、絶縁除去部の間隔は300mm、絶縁除去長は45mmとなった。
平角加工が施された線材には、外部絶縁層30を絶縁厚さ20μmで形成した。そして、超音波探傷器により内部絶縁層12が除去されている部分を特定し、この部分の外部絶縁層30を除去した。
必要長300mmの平角線材を1本ごとに加工していた従来の製法では100本/日であったのに対して、実施例の方法では、8500本/日まで1ライン当たりの製造能力が向上した。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、実施の形態で示した平角線材1の製造方法は、すべてオンラインで行われることを想定しているが、段階的にボビンに巻き取った後、次の工程に移行するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 平角線材
10 集合線材
10a 素線
11 内部導体
12 内部絶縁層
20 外部導体
30 外部絶縁層
P1 接続部(絶縁除去部)
P2 巻線部

Claims (5)

  1. 導体の外周面に内部絶縁層が形成されてなる素線を複数本束ねた集合線材と、
    前記集合線材の外周を取り囲む外部導体と、
    前記外部導体の外周面に形成された外部絶縁層と、を備え、全長にわたって断面が矩形状に成形されている平角線材であって、
    当該平角線材の長手方向に所定の間隔で、前記内部絶縁層及び前記外部絶縁層が除去された前記長手方向に所定長の絶縁除去部が形成されていることを特徴とする平角線材。
  2. 前記集合線材は、複数本の前記素線を撚り合わせてなるリッツ線であることを特徴とする請求項1に記載の平角線材。
  3. 当該平角線材の前記絶縁除去部ではない部分の断面における幅が2.0〜3.0mm、厚さが1.5〜2.0mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の平角線材。
  4. 前記所定の間隔が270〜350mmであり、前記所定長が10〜70mmであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の平角線材。
  5. 導体の外周面に内部絶縁層が形成されてなる素線の前記内部絶縁層を当該素線の長手方向に所定の間隔で所定長だけ除去する第1工程と、
    前記内部絶縁層を除去した部分が重なるように、複数本の前記素線を束ねて集合線材を形成する第2工程と、
    前記集合線材に対して帯状の金属板をパイプ状に加工しながら縦添えして、幅方向の端面同士を溶接することにより、前記集合線材を外部導体で被包する第3工程と、
    前記外部導体で前記集合線材を被包した線材を引抜加工により、断面が所定の平角形状となるように成形する第4工程と、
    前記外部導体の外周面に外部絶縁層を形成する第5工程と、
    前記内部絶縁層を除去した部分を特定する第6工程と、
    前記第6工程で特定した部分に対応する前記外部絶縁層を除去する第7工程と、
    を備えることを特徴とする平角線材の製造方法。
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