JP2002361739A - 水溶性エンボスフィルムの製造方法 - Google Patents

水溶性エンボスフィルムの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ブロッキング性に優れ、テカリがなく、高
級品感があり、耐ピンホール性に優れた水溶性エンボス
フィルムの製造方法を提供すること。 【解決手段】 梨地模様を有するドラム又はベルト上で
水溶性フィルムを製膜した後、該フィルムを凹凸形状が
刻印されたエンボスロールとバックアップロールの間を
通過させてエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗
さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシ
ュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐ブロッキング
性、高級品感、耐ピンホール性に優れた水溶性エンボス
フィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリビニルアルコール系フィ
ルム等の水溶性フィルムからなる包材は、農薬、薬剤、
染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等を収容するため
の材料として多用されており、かかる包材は、フィルム
の水溶性を利用して、直接、水性媒体中へ投入して包材
を分解又は溶解せしめて溶液を得たり、使用時に開封し
た包材をそのまま水に流して捨てる等の用途に用いられ
ている。かかる水溶性フィルムは実用上表面処理が施さ
れ、例えば、艶消しやブロッキング防止のために水溶
性フィルムに梨地模様をつける梨地処理を施こしたり、
ブロッキング性の改善のために、フィルムに凹凸形状
をつけるエンボス加工が行われており、後者の例として
は、エンボス加工法として特開平7−290567号公
報では、凹部の厚みが15〜25μm(凸部の厚み20
〜100μm)で、フィルムの引張強度が2.5〜4.
5kg/mm2であるエンボス加工された水溶性フィル
ムを製造する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者が上
記の従来技術について検討したところ、この従来技術で
は、耐ブロッキング性の点で、フィルムを多数枚重ねて
高温、高湿下で長期間保存したり、長尺のフィルムをロ
ール状に巻いて長期に保存するとその効果に限界があ
り、又フィルムのいわゆるテカリが発生したり、厚み感
や立体感を同時に兼ね備えた高級品感に乏しいことが明
らかとなった。市場では高級品感のある製品の需要は高
く、又、上記のような過酷な条件下でもブロッキングが
起らない水溶性エンボスフィルムが求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、梨
地模様を有するドラム又はベルト上で水溶性フィルムを
製膜した後、該フィルムを凹凸形状が刻印されたエンボ
スロールとバックアップロールの間を通過させてエンボ
ス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.
1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが5
0〜300μmの凹凸模様を形成させる水溶性エンボス
フィルムの製造方法が上記の目的を達成できることを見
出し本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の水溶性フィルムの原料である水溶性樹脂として
は、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール系
樹脂、カルボキシメチルセルロース類、澱粉類ポリエチ
レンオキサイド類、プルラン類等の合成又は天然物誘導
体の各種樹脂材料が挙げられるが、中でもポリビニルア
ルコール系樹脂が特に好ましい。
【0006】ポリビニルアルコール系樹脂は、通常、酢
酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造さ
れるものであるが、本発明では必ずしもこれに限定され
るものではなく、少量の不飽和カルボン酸類(塩、エス
テル、アミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビ
ニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩類、ポリオキシア
ルキレンアリルエーテル類等で変性されたものでもよ
い。
【0007】かかるポリビニルアルコール系樹脂のなか
でも、特にケン化度が70〜100モル%が好ましく、
更には75〜99モル%が好ましい。かかるケン化度が
70モル%未満では水溶性が悪くなる傾向があり好まし
くない。
【0008】又、平均重合度は300〜4000、更に
は500〜3000が好ましく、該平均重合度が300
未満ではフィルムの強度が劣り、4000を越えると製
膜性が悪くなり好ましくない。
【0009】本発明では、梨地模様を有するドラム又は
ベルト上で上記の水溶性樹脂を用いて水溶性フィルムを
製膜した後、該フィルムを凹凸形状が刻印されたエンボ
スロールとバックアップロールの間を通過させてエンボ
ス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.
1〜8μm、好ましくは0.4〜5μm、特には0.8
〜4μmの梨地模様と、100メッシュ以下、好ましく
は20〜80メッシュで、深さが50〜300μm、好
ましくは120〜240μmの凹凸模様とを形成させる
のが特徴であり、該表面粗さ(Ra)が0.1μm未満
では耐ブロッキング性が劣り、逆に8μmを越えると耐
ピンホール性が劣り不適当である。また、凹凸模様が1
00メッシュを越えると耐ブロッキング性が劣り、また
高級品感のあるフィルムが得られなくなり不適当であ
る。凹凸模様の深さが50μm未満では十分な見掛け膜
厚が得られず、300μmを越えると、耐ピンホール性
が劣って本発明の目的を達成できない。
【0010】なお、ここで言う表面粗さ(Ra)は、レ
ーザ顕微鏡(例えば超深度形状測定顕微鏡、株式会社キ
ーエンス製「VK−8510」)により測定されるもの
であり、また、凹凸模様の深さはJIS B 0601
の方法により測定されるものである。
【0011】上記の条件を満足する凹凸模様としては、
格子模様、絹目模様、亀甲模様、菱型模様等を挙げるこ
とができ、その中でも高級品感、耐ブロッキング性の面
で絹目模様であることが好ましい。
【0012】次に上記の水溶性樹脂を梨地模様を有する
ドラム又はベルト上で水溶性フィルムを製膜する方法に
ついて述べる。本発明でドラムとは、通常回転熱ドラム
を、ベルトとはエンドレスベルトをそれぞれ示す。かか
るドラムやベルトとしては、面上の表面粗さ(Ra)が
0.3〜10μm、更には0.5〜7μm、特には1〜
5μmの梨地模様が形成されたものを用いることが好ま
しい。
【0013】上記のドラムやベルトへの梨地模様の形成
法として具体的には、1)ドラムやベルト表面をサンド
ブラスト法、ケミカルマット法、エッチング法、フィラ
ー入樹脂コート法で処理する方法、2)トランジスター
パルス電源の放電加工機による処理方法等が用いられ
る。
【0014】製膜方法としては、上記の水溶性樹脂を、
水溶液としてドラム又はベルト上に流延し、次いで乾燥
する方法や水溶性樹脂単独又は可塑剤を添加した組成物
を加熱溶融してドラム又はベルト上に押出する方法等が
挙げられる。可塑剤としては、例えばグリセリン、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール等の多価ア
ルコール類の可塑剤や水が挙げられる。かかる製膜時に
フェノール系、アミン系等の抗酸化剤、リン酸エステル
類等の安定剤の他、着色料、香料、増量剤、消包剤、剥
離剤、紫外線吸収剤、無機粉体、界面活性剤等の通常の
添加剤を添加しても差し支えない。上記の製膜方法の中
では前者の方法が好ましく、以下かかる方法について説
明する。
【0015】流延法で用いられる樹脂水溶液の濃度は1
5〜40重量%が好ましく、かかる濃度が15重量%未
満では生産性が悪くなり、40重量%を越えると溶液が
高粘度で作業性が悪くなり好ましくない。又、水溶液の
温度は60〜98℃に保って流延するのが好ましく、か
かる温度が60℃未満では溶液が高粘度となり作業性が
悪く、98℃を越えると発泡が激しくなり好ましくな
い。
【0016】フィルムの乾燥温度は80〜180℃が好
ましく、かかる温度が80℃未満では乾燥に時間がかか
り作業性が悪く、180℃を越えるとドラムやベルトか
らの剥離が難しい場合があり好ましくない。
【0017】上記の乾燥において得られたフィルムの膜
厚については、特に限定されないが、10〜120μm
であることが好ましく、より好ましくは15〜80μm
であり、10μm未満では機械的強度が不足することと
なり、120μmを越えると水溶性の低下や製膜効率の
低下を招き好ましくない。また、フィルムの含水率が
1.0〜10重量%にされることが好ましく、更には、
2〜8重量%になるように調整され、かかる含水率が
1.0重量%未満ではフィルムが硬すぎて、次工程での
エンボス加工が十分に行われにくくなり、10重量%を
越えるとフィルムの強度が低下する傾向があるので好ま
しくない。
【0018】次いで、上記で得られた梨地模様が形成さ
れた水溶性フィルムに、凹凸形状が施されたエンボスロ
ールとバックアップロールを用いて以下のエンボス加工
により凹凸形状を施すのである。
【0019】該エンボスロールは100メッシュ以下、
更には80メッシュ以下、特には20〜80メッシュ
で、深さが100〜400μm、更には150〜300
μmの凹凸形状が刻印されたものを用いるのが好まし
い。
【0020】かかるエンボス加工は上記の製膜を実施し
た後に連続的に実施されるのが好ましい。また、エンボ
ス加工を行う面は梨地模様を有する水溶性フィルムのい
ずれの面でも良いが、梨地模様を有する面とエンボスロ
ール面とを接触させて加工を行うのが耐ブロッキング性
の点で好ましい。
【0021】かかるエンボスロールは、金属ロール又は
セラミックロールの表面に、絹目模様の種ロールにて絹
目模様を付与して、必要に応じてメッキ加工等を施す方
法等で製作される。金属ロールの素材としては、特に制
限されるものではないが、鉄、SUS、軟鋼、硬鋼、ク
ロム鋼、ニッケル鋼、鋳鋼、黄銅等が挙げられ、セラミ
ックロールの素材としては酸化アルミ、二酸化珪素、窒
化珪素、炭化珪素等が挙げられる。
【0022】上記バックアップロールは、例えばウレタ
ン系、シリコーン系、フッ素系、オレフィン系等の合成
ゴム等が被覆されたゴムロールや、コットンロール、あ
るいはペーパロールであることが好ましい。
【0023】かかるバックアップロールとしてゴムロー
ルを使用する場合は、該ロール表面硬度がA50°〜A
95°であるものを用いることが好ましく、更にはA5
5°〜A95°、特にはA60°〜A95°が有利であ
る。上記のロールの表面硬度がA50°未満では充分な
見かけ膜厚をもつエンボスフィルムが得られず、又、A
95°を越えると見かけ膜厚は得られるものの充分な凹
凸形状の転写が行えず、又ピンホールが発生し易く好ま
しくない。
【0024】また、コットンロールあるいはペーパーロ
ールを使用する場合はロール表面硬度がD50°〜D9
0°であるものを用いることが好ましく、更にはD55
°〜D85°、特にはD60°〜D85°が有利であ
る。上記のロールの表面硬度がD50°未満では充分な
見かけ膜厚のエンボスフィルムが得られず、又、D90
°を越えると見かけ膜厚は得られるものの充分な凹凸形
状の転写が行えず、又ピンホールが発生し易く好ましく
ない。ここで、表面硬度とは、JIS K 6301に
準じた測定方法により求められる硬度である。
【0025】上記のエンボスロールとバックアップロー
ルの間に水溶性フィルムを通過させる時の水溶性フィル
ムへの押圧力は、通常10〜150kg/cmが好まし
く、より好ましくは30〜100kg/cmである。
【0026】かかる押圧力が10kg/cm未満では充
分な深さを有するエンボス加工ができず、100kg/
cmを越えるとエンボスフィルムの厚みが部分的に薄く
なり機械的強度が低下し、又ピンホールが発生する傾向
にあり好ましくない。
【0027】又、エンボス加工時のエンボスロールの表
面温度は100〜200℃で、かつ、バックアップロー
ルの表面温度は50℃以上に調整されることが好まし
い。エンボスロールのより好ましい表面温度は105〜
170℃であり、特に好ましくは110〜160℃であ
り、バックアップロールのより好ましい表面温度は60
〜110℃であり、特に好ましくは65〜100℃であ
る。
【0028】エンボスロールの表面温度が100℃未満
では充分な深さを有するエンボス加工ができなくなり、
200℃を越えるとフィルムの溶解性が低下することと
なり好ましくない。又、バックアップロールの表面温度
が50℃未満では充分な深さを有するエンボス加工が得
られなくなり好ましくない。
【0029】かくして得られた水溶性エンボスフィルム
は、ロール状に巻取られ製品化される。本発明で得られ
る水溶性エンボスフィルムは、フィルム間に相当強力な
圧力が加わっても、又、高温、高湿度の雰囲気下にさら
されて保存した時でも耐ブロッキング性に優れ、その上
フィルム表面にテカリがなく、高級品感があり、更には
耐ピンホール性にも優れるもので、農薬、薬剤、染料、
洗剤、肥料、化粧品、生理用品等の包材として有用で、
特に各種薬剤等のユニット包装用として非常に有用であ
る。
【0030】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重
量基準を意味する。 実施例1
【0031】〔ドラムの作製〕鉄製の回転熱ドラムに表
面粗さ(Ra)3μmとなるようにサンドブラスト処理
を実施した。かかる処理はブラスト装置(不二製作所製
「FDO型」)を用いて、ノズル圧3kg/cm2、セ
ラミック系研磨剤#100で実施した。 〔エンドレスベルトの作製〕鉄製のエンドレスベルトに
フィラー入のフッ素系樹脂をコートして乾燥し、表面粗
さ(Ra)3μmとなるように調整した。
【0032】〔梨地模様の形成〕ポリビニルアルコール
系樹脂[平均重合度1400、ケン化度88モル%]の
25%水溶液を90℃に調整して、93℃の回転熱ドラ
ム上へ流延し130℃で乾燥して含水率6%のポリビニ
ルアルコール系フィルムを得た。
【0033】上記のフィルムに下記のエンボスロールと
バックアップロールを用いてエンボス加工を実施した。 〔エンボスロールの作製〕鉄製エンボスロールの表面に
40メッシュの絹目模様の種ロールにて絹目形状(深さ
180μm)を施した。
【0034】〔バックアップロール〕バックアップロー
ルは合成ゴムが被覆された由利ロール社製のゴムロール
(ロールの表面硬度A80°)を用いた。
【0035】(水溶性エンボスフィルムの製造)120
℃に加熱されたエンボスロールと65℃に加熱されたバ
ックアップロールとの間を押圧力50kg/cm、フィ
ルム通過速度15m/minで、上記フィルムの梨地面
とエンボスロールが接触する様に該フィルムを通過させ
てエンボス加工を施し、表面粗さ(Ra)2.4μmの
梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様
が形成された水溶性エンボスフィルムを得た。得られた
フィルムについて、以下の評価を行った。
【0036】(耐ブロッキング性) A.得られた水溶性エンボスフィルム100mを、張力
3kg/m、巻き取り速度10m/minでロール状
(支管径約3inch)に巻き取って、横置きにして3
0℃×80RH%の雰囲気下に3ヶ月間放置後、ロール
を解いて、以下のように評価した。 ○・・・ブロッキングが認められず、巻芯部分までスム
ースに巻き解きができた ×・・・巻芯部分にブロッキングが見られ、巻き解き時
にフィルムの一部に破損が認められた
【0037】B.得られた水溶性エンボスフィルム(2
00×200mm)を100枚重ね、その上に100m
mφで10kgのステンレス円柱を置き、60℃×90
%RHの雰囲気下に7日間放置した後の様子を以下のよ
うに評価した。 ○・・・ブロッキングが認められない △・・・ブロッキングがすこし認められたが、1枚単位
に剥がせた。 ×・・・ブロッキングが見られ、1枚単位に剥がす時に
フィルムが破損したた
【0038】(テカリ)得られた水溶性エンボスフィル
ムに斜め45度の角度から白熱灯でフィルム表面を照ら
して、反対側45度の方向から目視観察して、以下のよ
うに評価した。 ○・・・テカリが認めらない ×・・・テカリが認められる
【0039】(高級品感)得られた水溶性エンボスフィ
ルムの外観を以下のように評価した。 ○・・・立体感があり、高級品感が認められる ×・・・立体感がなく、廉価品に見える
【0040】実施例2 実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調
整してドラムの梨地模様を表面粗さ(Ra)4μmにな
るように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(R
a)3.2μmの梨地模様と40メッシュで深さが14
0μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィル
ムを得て、同様に評価を行った。
【0041】実施例3 実施例1において、エンボスロールの絹目形状を50メ
ッシュに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(R
a)2.4μmの梨地模様と50メッシュで深さ140
μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルム
を得て、同様に評価を行った。
【0042】実施例4 実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを
250μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ
(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ2
00μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィ
ルムを得て、同様に評価を行った。
【0043】実施例5 実施例1において、回転ドラムの替りに同じ表面粗さを
有するエンドレスベルトを用いた以外は同様に行って、
表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様及び40メッシ
ュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エン
ボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0044】実施例6 実施例1において、梨地模様を有しない面に絹目形状を
有するエンボスロールでエンボス加工を施した以外は同
様に行って、表面粗さ(Ra)0.7μmの梨地模様及
び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成され
た水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行っ
た。
【0045】比較例1 実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調
整してドラムの梨地模様を表面粗さ(Ra)0.1μm
になるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ
(Ra)0.08μmの梨地模様と40メッシュで深さ
140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフ
ィルムを得て、同様に評価を行った。
【0046】比較例2 実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調
整してドラムの梨地模様を表面粗さ(Ra)12μmに
なるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(R
a)10μmの梨地模様と40メッシュで深さ140μ
mの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを
得て、同様に評価を行った。
【0047】比較例3 実施例1において、エンボスロールの絹目形状を120
メッシュに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(R
a)2.4μmの梨地模様と120メッシュで深さ14
0μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィル
ムを得て、同様に評価を行った。
【0048】比較例4 実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを
80μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(R
a)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ64μ
mの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを
得て、同様に評価を行った。
【0049】比較例5 実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを
450μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ
(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ3
60μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィ
ルムを得て、同様に評価を行った。
【0050】実施例及び比較例の結果を表1に示す。 〔表1〕 耐ブロッキング性 テカリ 高級品感 耐ピンホール性 A B 実施例1 ○ ○ ○ ○ ○ 〃 2 ○ ○ ○ ○ ○ 〃 3 ○ ○ ○ ○ ○ 〃 4 ○ ○ ○ ○ ○ 〃 5 ○ ○ ○ ○ ○ 〃 6 ○ △ ○ ○ ○ 比較例1 ○ × ○ × ○ 〃 2 ○ ○ ○ ○ × 〃 3 × × ○ ○ ○ 〃 4 × × × × ○ 〃 5 ○ ○ ○ ○ ×
【0051】
【発明の効果】本発明では、梨地模様を有するドラム又
はベルト上で水溶性フィルムを製膜した後、該フィルム
を凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップ
ロールの間を通過させてエンボス加工を行い、該フィル
ム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と
100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模
様を形成させるので、得られた水溶性エンボスフィルム
は、ロール状に巻いて保存したり、高温高湿下で長期間
放置したときにも耐ブロッキング性に優れ、テカリがな
く、高級品感に優れ、耐ピンホール性に優れるもので、
かかるフィルムは、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化
粧品、生理用品等の包材として有用で、特に各種薬剤等
のユニット包装用として非常に有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 梨地模様を有するドラム又はベルト上で
    水溶性フィルムを製膜した後、該フィルムを凹凸形状が
    刻印されたエンボスロールとバックアップロールの間を
    通過させてエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗
    さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシ
    ュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させ
    ることを特徴とする水溶性エンボスフィルムの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 水溶性フィルムの梨地模様を有する面と
    エンボスロールを接触させることを特徴とする請求項1
    記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  3. 【請求項3】 凹凸模様が絹目模様であることを特徴と
    する請求項1あるいは2記載の水溶性エンボスフィルム
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 梨地模様を有するドラム又はベルト面上
    の表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmで、かつ凹凸形
    状が刻印されたエンボスロールの凹凸形状の深さが10
    0〜400μmであることを特徴とする請求項1〜3い
    ずれか記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  5. 【請求項5】 水溶性フィルムが流延法で製膜されるこ
    とを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の水溶性エン
    ボスフィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】 水溶性フィルムがポリビニルアルコール
    系フィルムであることを特徴とする請求項1〜5いずれ
    か記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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