JP4754099B2 - 水溶性エンボスフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐ブロッキング性、高級品感、耐ピンホール性に優れた水溶性エンボスフィルムの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリビニルアルコール系フィルム等の水溶性フィルムからなる包材は、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等を収容するための材料として多用されており、かかる包材は、フィルムの水溶性を利用して、直接、水性媒体中へ投入して包材を分解又は溶解せしめて溶液を得たり、使用時に開封した包材をそのまま水に流して捨てる等の用途に用いられている。かかる水溶性フィルムは実用上表面処理が施され、例えば、▲1▼艶消しやブロッキング防止のために水溶性フィルムに梨地模様をつける梨地処理を施こしたり、▲2▼ブロッキング性の改善のために、フィルムに凹凸形状をつけるエンボス加工が行われており、後者の例としては、エンボス加工法として特開平7−290567号公報では、凹部の厚みが15〜25μm(凸部の厚み20〜100μm)で、フィルムの引張強度が2.5〜4.5kg/mm2であるエンボス加工された水溶性フィルムを製造する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、本発明者が上記の従来技術について検討したところ、この従来技術では、耐ブロッキング性の点で、フィルムを多数枚重ねて高温、高湿下で長期間保存したり、長尺のフィルムをロール状に巻いて長期に保存するとその効果に限界があり、又フィルムのいわゆるテカリが発生したり、厚み感や立体感を同時に兼ね備えた高級品感に乏しいことが明らかとなった。市場では高級品感のある製品の需要は高く、又、上記のような過酷な条件下でもブロッキングが起らない水溶性エンボスフィルムが求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、ドラム又はベルト面上の表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmである梨地模様を有するドラム又はベルト上で水溶性フィルムを製膜した後、該フィルムを凹凸形状の深さが100〜400μmである凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロールの間を通過させてエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させる水溶性エンボスフィルムの製造方法が上記の目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明の水溶性フィルムの原料である水溶性樹脂としては、特に限定されず、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、カルボキシメチルセルロース類、澱粉類ポリエチレンオキサイド類、プルラン類等の合成又は天然物誘導体の各種樹脂材料が挙げられるが、中でもポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
【0006】
ポリビニルアルコール系樹脂は、通常、酢酸ビニルを重合したポリ酢酸ビニルをケン化して製造されるものであるが、本発明では必ずしもこれに限定されるものではなく、少量の不飽和カルボン酸類(塩、エステル、アミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸塩類、ポリオキシアルキレンアリルエーテル類等で変性されたものでもよい。
【0007】
かかるポリビニルアルコール系樹脂のなかでも、特にケン化度が70〜100モル%が好ましく、更には75〜99モル%が好ましい。かかるケン化度が70モル%未満では水溶性が悪くなる傾向があり好ましくない。
【0008】
又、平均重合度は300〜4000、更には500〜3000が好ましく、該平均重合度が300未満ではフィルムの強度が劣り、4000を越えると製膜性が悪くなり好ましくない。
【0009】
本発明では、梨地模様を有するドラム又はベルト上で上記の水溶性樹脂を用いて水溶性フィルムを製膜した後、該フィルムを凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロールの間を通過させてエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μm、好ましくは0.4〜5μm、特には0.8〜4μmの梨地模様と、100メッシュ以下、好ましくは20〜80メッシュで、深さが50〜300μm、好ましくは120〜240μmの凹凸模様とを形成させるのが特徴であり、該表面粗さ(Ra)が0.1μm未満では耐ブロッキング性が劣り、逆に8μmを越えると耐ピンホール性が劣り不適当である。
また、凹凸模様が100メッシュを越えると耐ブロッキング性が劣り、また高級品感のあるフィルムが得られなくなり不適当である。
凹凸模様の深さが50μm未満では十分な見掛け膜厚が得られず、300μmを越えると、耐ピンホール性が劣って本発明の目的を達成できない。
【0010】
なお、ここで言う表面粗さ(Ra)は、レーザ顕微鏡(例えば超深度形状測定顕微鏡、株式会社キーエンス製「VK−8510」)により測定されるものであり、また、凹凸模様の深さはJIS B 0601の方法により測定されるものである。
【0011】
上記の条件を満足する凹凸模様としては、格子模様、絹目模様、亀甲模様、菱型模様等を挙げることができ、その中でも高級品感、耐ブロッキング性の面で絹目模様であることが好ましい。
【0012】
次に上記の水溶性樹脂を梨地模様を有するドラム又はベルト上で水溶性フィルムを製膜する方法について述べる。
本発明でドラムとは、通常回転熱ドラムを、ベルトとはエンドレスベルトをそれぞれ示す。
かかるドラムやベルトとしては、面上の表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmであり、更には0.5〜7μm、特には1〜5μmの梨地模様が形成されたものを用いることが好ましい。
【0013】
上記のドラムやベルトへの梨地模様の形成法として具体的には、1)ドラムやベルト表面をサンドブラスト法、ケミカルマット法、エッチング法、フィラー入樹脂コート法で処理する方法、2)トランジスターパルス電源の放電加工機による処理方法等が用いられる。
【0014】
製膜方法としては、上記の水溶性樹脂を、水溶液としてドラム又はベルト上に流延し、次いで乾燥する方法や水溶性樹脂単独又は可塑剤を添加した組成物を加熱溶融してドラム又はベルト上に押出する方法等が挙げられる。
可塑剤としては、例えばグリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等の多価アルコール類の可塑剤や水が挙げられる。かかる製膜時にフェノール系、アミン系等の抗酸化剤、リン酸エステル類等の安定剤の他、着色料、香料、増量剤、消包剤、剥離剤、紫外線吸収剤、無機粉体、界面活性剤等の通常の添加剤を添加しても差し支えない。
上記の製膜方法の中では前者の方法が好ましく、以下かかる方法について説明する。
【0015】
流延法で用いられる樹脂水溶液の濃度は15〜40重量%が好ましく、かかる濃度が15重量%未満では生産性が悪くなり、40重量%を越えると溶液が高粘度で作業性が悪くなり好ましくない。又、水溶液の温度は60〜98℃に保って流延するのが好ましく、かかる温度が60℃未満では溶液が高粘度となり作業性が悪く、98℃を越えると発泡が激しくなり好ましくない。
【0016】
フィルムの乾燥温度は80〜180℃が好ましく、かかる温度が80℃未満では乾燥に時間がかかり作業性が悪く、180℃を越えるとドラムやベルトからの剥離が難しい場合があり好ましくない。
【0017】
上記の乾燥において得られたフィルムの膜厚については、特に限定されないが、10〜120μmであることが好ましく、より好ましくは15〜80μmであり、10μm未満では機械的強度が不足することとなり、120μmを越えると水溶性の低下や製膜効率の低下を招き好ましくない。
また、フィルムの含水率が1.0〜10重量%にされることが好ましく、更には、2〜8重量%になるように調整され、かかる含水率が1.0重量%未満ではフィルムが硬すぎて、次工程でのエンボス加工が十分に行われにくくなり、10重量%を越えるとフィルムの強度が低下する傾向があるので好ましくない。
【0018】
次いで、上記で得られた梨地模様が形成された水溶性フィルムに、凹凸形状が施されたエンボスロールとバックアップロールを用いて以下のエンボス加工により凹凸形状を施すのである。
【0019】
該エンボスロールは100メッシュ以下、更には80メッシュ以下、特には20〜80メッシュであることが好ましく、深さが100〜400μmであり、更には150〜300μmの凹凸形状が刻印されたものを用いるのが好ましい。
【0020】
かかるエンボス加工は上記の製膜を実施した後に連続的に実施されるのが好ましい。
また、エンボス加工を行う面は梨地模様を有する水溶性フィルムのいずれの面でも良いが、梨地模様を有する面とエンボスロール面とを接触させて加工を行うのが耐ブロッキング性の点で好ましい。
【0021】
かかるエンボスロールは、金属ロール又はセラミックロールの表面に、絹目模様の種ロールにて絹目模様を付与して、必要に応じてメッキ加工等を施す方法等で製作される。
金属ロールの素材としては、特に制限されるものではないが、鉄、SUS、軟鋼、硬鋼、クロム鋼、ニッケル鋼、鋳鋼、黄銅等が挙げられ、セラミックロールの素材としては酸化アルミ、二酸化珪素、窒化珪素、炭化珪素等が挙げられる。
【0022】
上記バックアップロールは、例えばウレタン系、シリコーン系、フッ素系、オレフィン系等の合成ゴム等が被覆されたゴムロールや、コットンロール、あるいはペーパロールであることが好ましい。
【0023】
かかるバックアップロールとしてゴムロールを使用する場合は、該ロール表面硬度がA50°〜A95°であるものを用いることが好ましく、更にはA55°〜A95°、特にはA60°〜A95°が有利である。
上記のロールの表面硬度がA50°未満では充分な見かけ膜厚をもつエンボスフィルムが得られず、又、A95°を越えると見かけ膜厚は得られるものの充分な凹凸形状の転写が行えず、又ピンホールが発生し易く好ましくない。
【0024】
また、コットンロールあるいはペーパーロールを使用する場合はロール表面硬度がD50°〜D90°であるものを用いることが好ましく、更にはD55°〜D85°、特にはD60°〜D85°が有利である。
上記のロールの表面硬度がD50°未満では充分な見かけ膜厚のエンボスフィルムが得られず、又、D90°を越えると見かけ膜厚は得られるものの充分な凹凸形状の転写が行えず、又ピンホールが発生し易く好ましくない。
ここで、表面硬度とは、JIS K 6301に準じた測定方法により求められる硬度である。
【0025】
上記のエンボスロールとバックアップロールの間に水溶性フィルムを通過させる時の水溶性フィルムへの押圧力は、通常10〜150kg/cmが好ましく、より好ましくは30〜100kg/cmである。
【0026】
かかる押圧力が10kg/cm未満では充分な深さを有するエンボス加工ができず、100kg/cmを越えるとエンボスフィルムの厚みが部分的に薄くなり機械的強度が低下し、又ピンホールが発生する傾向にあり好ましくない。
【0027】
又、エンボス加工時のエンボスロールの表面温度は100〜200℃で、かつ、バックアップロールの表面温度は50℃以上に調整されることが好ましい。エンボスロールのより好ましい表面温度は105〜170℃であり、特に好ましくは110〜160℃であり、バックアップロールのより好ましい表面温度は60〜110℃であり、特に好ましくは65〜100℃である。
【0028】
エンボスロールの表面温度が100℃未満では充分な深さを有するエンボス加工ができなくなり、200℃を越えるとフィルムの溶解性が低下することとなり好ましくない。又、バックアップロールの表面温度が50℃未満では充分な深さを有するエンボス加工が得られなくなり好ましくない。
【0029】
かくして得られた水溶性エンボスフィルムは、ロール状に巻取られ製品化される。本発明で得られる水溶性エンボスフィルムは、フィルム間に相当強力な圧力が加わっても、又、高温、高湿度の雰囲気下にさらされて保存した時でも耐ブロッキング性に優れ、その上フィルム表面にテカリがなく、高級品感があり、更には耐ピンホール性にも優れるもので、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等の包材として有用で、特に各種薬剤等のユニット包装用として非常に有用である。
【0030】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、例中「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
【0031】
〔ドラムの作製〕
鉄製の回転熱ドラムに表面粗さ(Ra)3μmとなるようにサンドブラスト処理を実施した。かかる処理はブラスト装置(不二製作所製「FDO型」)を用いて、ノズル圧3kg/cm2、セラミック系研磨剤#100で実施した。
〔エンドレスベルトの作製〕
鉄製のエンドレスベルトにフィラー入のフッ素系樹脂をコートして乾燥し、表面粗さ(Ra)3μmとなるように調整した。
【0032】
〔梨地模様の形成〕
ポリビニルアルコール系樹脂[平均重合度1400、ケン化度88モル%]の25%水溶液を90℃に調整して、93℃の回転熱ドラム上へ流延し130℃で乾燥して含水率6%のポリビニルアルコール系フィルムを得た。
【0033】
上記のフィルムに下記のエンボスロールとバックアップロールを用いてエンボス加工を実施した。
〔エンボスロールの作製〕
鉄製エンボスロールの表面に40メッシュの絹目模様の種ロールにて絹目形状(深さ180μm)を施した。
【0034】
〔バックアップロール〕
バックアップロールは合成ゴムが被覆された由利ロール社製のゴムロール(ロールの表面硬度A80°)を用いた。
【0035】
(水溶性エンボスフィルムの製造)
120℃に加熱されたエンボスロールと65℃に加熱されたバックアップロールとの間を押圧力50kg/cm、フィルム通過速度15m/minで、上記フィルムの梨地面とエンボスロールが接触する様に該フィルムを通過させてエンボス加工を施し、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得た。
得られたフィルムについて、以下の評価を行った。
【0036】
(耐ブロッキング性)
A.得られた水溶性エンボスフィルム100mを、張力3kg/m、巻き取り速度10m/minでロール状(支管径約3inch)に巻き取って、横置きにして30℃×80RH%の雰囲気下に3ヶ月間放置後、ロールを解いて、以下のように評価した。
○・・・ブロッキングが認められず、巻芯部分までスムースに巻き解きができた
×・・・巻芯部分にブロッキングが見られ、巻き解き時にフィルムの一部に破損が認められた
【0037】
B.得られた水溶性エンボスフィルム(200×200mm)を100枚重ね、その上に100mmφで10kgのステンレス円柱を置き、60℃×90%RHの雰囲気下に7日間放置した後の様子を以下のように評価した。
○・・・ブロッキングが認められない
△・・・ブロッキングがすこし認められたが、1枚単位に剥がせた。
×・・・ブロッキングが見られ、1枚単位に剥がす時にフィルムが破損したた
【0038】
(テカリ)
得られた水溶性エンボスフィルムに斜め45度の角度から白熱灯でフィルム表面を照らして、反対側45度の方向から目視観察して、以下のように評価した。
○・・・テカリが認めらない
×・・・テカリが認められる
【0039】
(高級品感)
得られた水溶性エンボスフィルムの外観を以下のように評価した。
○・・・立体感があり、高級品感が認められる
×・・・立体感がなく、廉価品に見える
【0040】
実施例2
実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調整してドラムの梨地模様を表面粗さ(Ra)4μmになるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)3.2μmの梨地模様と40メッシュで深さが140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0041】
実施例3
実施例1において、エンボスロールの絹目形状を50メッシュに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と50メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0042】
実施例4
実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを250μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ200μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0043】
実施例5
実施例1において、回転ドラムの替りに同じ表面粗さを有するエンドレスベルトを用いた以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0044】
実施例6
実施例1において、梨地模様を有しない面に絹目形状を有するエンボスロールでエンボス加工を施した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)0.7μmの梨地模様及び40メッシュで深さ140μmの絹目模様が形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0045】
比較例1
実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調整してドラムの梨地模様を表面粗さ(Ra)0.1μmになるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)0.08μmの梨地模様と40メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0046】
比較例2
実施例1において、サンドブラストのノズル圧条件を調整してドラムの梨地模様を表面粗さ(Ra)12μmになるように変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)10μmの梨地模様と40メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0047】
比較例3
実施例1において、エンボスロールの絹目形状を120メッシュに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と120メッシュで深さ140μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0048】
比較例4
実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを80μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ64μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0049】
比較例5
実施例1において、エンボスロールの絹目形状の深さを450μmに変更した以外は同様に行って、表面粗さ(Ra)2.4μmの梨地模様と40メッシュで深さ360μmの絹目模様とが形成された水溶性エンボスフィルムを得て、同様に評価を行った。
【0050】
実施例及び比較例の結果を表1に示す。
Figure 0004754099
【0051】
【発明の効果】
本発明では、ドラム又はベルト面上の表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmである梨地模様を有するドラム又はベルト上で水溶性フィルムを製膜した後、該フィルムを凹凸形状の深さが100〜400μmである凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロールの間を通過させてエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させるので、得られた水溶性エンボスフィルムは、ロール状に巻いて保存したり、高温高湿下で長期間放置したときにも耐ブロッキング性に優れ、テカリがなく、高級品感に優れ、耐ピンホール性に優れるもので、かかるフィルムは、農薬、薬剤、染料、洗剤、肥料、化粧品、生理用品等の包材として有用で、特に各種薬剤等のユニット包装用として非常に有用である。

Claims (5)

  1. ドラム又はベルト面上の表面粗さ(Ra)が0.3〜10μmである梨地模様を有するドラム又はベルト上で水溶性フィルムを製膜した後、該フィルムを凹凸形状の深さが100〜400μmである凹凸形状が刻印されたエンボスロールとバックアップロールの間を通過させてエンボス加工を行い、該フィルム面に表面粗さ(Ra)が0.1〜8μmの梨地模様と100メッシュ以下で深さが50〜300μmの凹凸模様を形成させることを特徴とする水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  2. 水溶性フィルムの梨地模様を有する面とエンボスロールを接触させることを特徴とする請求項1記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  3. 凹凸模様が絹目模様であることを特徴とする請求項1あるいは2記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  4. 水溶性フィルムが流延法で製膜されることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
  5. 水溶性フィルムがポリビニルアルコール系フィルムであることを特徴とする請求項1〜いずれか記載の水溶性エンボスフィルムの製造方法。
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