JP4053479B2 - 水圧転写用ベースフィルムおよび水圧転写用印刷シートの製造法 - Google Patents

水圧転写用ベースフィルムおよび水圧転写用印刷シートの製造法 Download PDF

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本発明は、凹凸のある立体面や曲面を有する成形体に高精細な意匠を付与するのに適した水圧転写用ベースフィルムに関する。
凹凸を有する非平面形状の成形体の表面に印刷を施す方法として、一般に、印刷層が形成された水圧転写用印刷シート(以下、水圧転写用印刷シートを「水圧転写用シート」と略称することがある)をその印刷面を上にして水面に浮かべ、十分膨潤させてから、被転写体である成形体を水中に向けて上方から押しつけ、被転写体の表面に印刷層を転写させるという方法が採用されている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。このような水圧転写用シートには、従来よりポリビニルアルコール(以下、ポリビニルアルコールを「PVA」、ポリビニルアルコールフィルムを「PVAフィルム」と略称することがある)等の水溶性又は水膨潤性の樹脂を原料としたフィルムが水圧転写用ベースフィルムとして用いられている。水圧転写用ベースフィルム(以下、水圧転写用ベースフィルムを「ベースフィルム」と略称することがある)は印刷層の基材として用いられ、印刷適性が優れていること、水面に浮かべたときに膨潤すること、および被転写体へのつきまわり性を有することなどが必要とされ、そのような要求に応えた水圧転写用ベースフィルムが過去に提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4など)。
従来の水圧転写用シートは、水に浮かべると伸展しやすく(膨潤伸展性を示す)、その印刷層も水圧転写用シートの伸展と一緒に変形を起こし、成形体に転写される印刷パターンがベースフィルムに印刷された印刷パターンとは異なったものになるため、高精細な転写印刷ができないという問題があった。この問題を改善するために、水圧転写用シートを水面に浮かべ、該シートをその延伸応力が消失するまで膨潤させた後に、幅方向に漸次強制的に縮小させて設定幅に維持した状態で、被転写体に転写する方法が提案されている(特許文献5)。また、ベースフィルムそのものを改良する試みとして、平均ケン化度70〜98モル%のPVA系樹脂、平均ケン化度70モル%以上のカルボキシル基および/又はスルホン酸基変性PVA系樹脂、およびホウ酸化合物を特定の割合で含有する水圧転写用ベースフィルムが提案されている(特許文献6)。これらの提案の方法によって、水圧転写用シートを水に浮かべた際の膨潤伸展性の問題はある程度改善されるようになったが、従来の方法を用いて、水圧転写法により被転写体に転写しようとしても、高精細な印刷を付与することができないことがあった。その理由を検討したところ、吸湿した際などにベースフィルム表面に皺が発生することがあり、その表面に印刷層を形成しようとしても、高精細な印刷パターンを正確に印刷できないことがわかった。また、PVAを原料とする水圧転写用ベースフィルムは、印刷層を形成する際に湿度や温度の影響を受けやすく、伸展するため、グラビア印刷等の印刷を連続的に行おうとすると、ベースフィルムが長手方向に伸びて印刷パターンが変形し、特に多色印刷時にはこのベースフィルムの伸びによって、最初に印刷された印刷パターンと後から印刷された別色の印刷パターンがうまく重ならずに、ずれてしまうことがわかった。その結果、前記のような水圧転写用シートを用いても、成形体への高精細な転写印刷を行うことはできなかった。
水圧転写用ベースフィルムに高精細な印刷パターンを有する印刷層を形成する方法も知られており、プラスチック製フィルム又は紙に印刷層や剥離層などを形成させてプレ転写シートとし、該プレ転写シートと水圧転写用ベースフィルムを重ねて、押圧しかつ加熱してプレ転写し、その後該プレ転写シートを剥がして水圧転写用シートを製造する方法が提案されている(特許文献7)。しかしながら、この方法により得られる水圧転写用ベースフィルムは、プレ転写する時に水圧転写用ベースフィルムが伸びて印刷パターンが変形したり、プレ転写した印刷パターンがぼやけたりすることがあり、水圧転写用ベースフィルムに高精細な印刷パターンを有する印刷層を形成するという点で必ずしも十分なものとは言えなかった。
この発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開昭51−21914号公報 特開昭54−33115号公報 特開昭54−92406号公報 特開昭54−150208号公報 特開平4−308798号公報 特開2003−11590号公報 特開2000−6595号公報
したがって、本発明の目的とするところは、凹凸を有する非平面形状の成形体の表面に高精細な印刷パターンを転写印刷することができる水圧転写用ベースフィルムを提供し、さらにこのような水圧転写用ベースフィルムを用いた水圧転写用印刷シートの製造法を提供することにある。
本発明者らによる検討の結果、上記課題は、重合度とケン化度を特定したポリビニルアルコールからなり、特定の含水率と厚みを有し、長手方向に張力がかかった時の幅収縮率が制御されている水圧転写用ベースフィルムにより解決されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、重合度500〜3000、ケン化度80〜99.9モル%のポリビニルアルコール(A)からなり、水分率が1.5〜4.0%であり、厚みが20〜50μm、フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率が0.01〜1.5%であることを特徴とする水圧転写用ベースフィルムである。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、レタデーションが40nm以下であることである。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、ポリビニルアルコール(A)を含有する製膜原料をドラム式製膜機の回転するドラム上又はベルト式製膜機の走行するベルト上に吐出して乾燥し、水分率が1.5〜4.0%のときにドラム又はベルトから剥離することにより製造されたものであることである。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、ポリビニルアルコール(A)100重量部に対して、可塑剤(B)が0.5〜10重量部および/又は澱粉類(C)が0.1〜15重量部配合されていることである。
また、本発明の水圧転写用ベースフィルムの好ましい態様の一つは、フィルムの片面にエンボス加工又はマット加工が施されていることである
さらに、本発明の水圧転写用ベースフィルムからは、その表面に印刷層を形成することによって水圧転写用印刷シートを製造することができる。
本発明の水圧転写用ベースフィルムは吸湿時に皺が入ることなく、また、グラビア等の印刷時にフィルムが伸びることがなく、印刷パターンの変形や多色印刷時における印刷パターンのずれが生じることがないため、凹凸を有する非平面形状の成形体の表面に高精細な印刷パターンを転写印刷するのに好適に用いることができる。
本発明において用いられるポリビニルアルコールは、未変性PVAであっても、あるいはPVAの主鎖中にエチレン、プロピレンなどのオレフィン類、アクリル酸およびアクリル酸エステル類、メタクリル酸およびメタクリル酸エステル類、アクリルアミド誘導体、メタクリルアミド誘導体、ビニルエーテル類、ハロゲン化ビニル、アリル化合物、マレイン酸およびその塩またはエステル類、ビニルシリル化合物などのモノマーが1種類又は2種類以上共重合された変性PVAであってもよい。これらのモノマーによる変性量は通常25モル%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。
本発明において、PVAの重合度は500〜3000であり、好ましくは700〜2500であり、より好ましくは1000〜2400である。PVAの重合度が500未満の場合には、ベースフィルムとしての機械的強度が不足する場合があり、特に連続的に印刷を施す際などにフィルムが破れることがある。一方、PVAの重合度が3000を超える場合には、PVAの生産効率が低下したり、あるいは水溶性が低下したりなどして、水圧転写用シートとして経済的な水圧転写速度が得られ難くなる。
また、PVAのケン化度は80〜99.9モル%であり、好ましくは82〜95モル%であり、より好ましくは85〜93モル%である。PVAのケン化度が80モル%未満の場合には、PVAフィルムの水に溶解する速度が低下したり、あるいは水に不溶化したりなどして、水圧転写用シートとして転写工程における工程通過性が悪化したり、印刷時にフィルムが伸びて、印刷パターンが変形したりすることがある。
本発明の水圧転写用ベースフィルムには、柔軟性を付与する目的で、可塑剤が含まれていることが好ましい。使用される可塑剤の種類について特に制限はないが、グリセリン、ジグリセリン、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコール系可塑剤が好適であり、特にグリセリンの使用が好ましい。可塑剤の添加量は、PVA100重量部に対して、好ましくは0.5〜10重量部であり、より好ましくは1〜10重量部である。可塑剤の添加量が0.5重量部未満の場合には、フィルムの耐衝撃性が低下することにより、印刷時にフィルムが裂けることがある。10重量部を超える場合には、フィルムが吸湿して印刷時にフィルムに伸びが生じたり、あるいはブロッキングが生じたりすることがあり、好ましくない。
本発明の水圧転写用ベースフィルムには、ベースフィルムに印刷層を形成する際に必要な機械的強度、印刷層が形成された水圧転写用シートを取扱う際の耐湿性、水面に浮かべた水圧転写用シートの吸水による柔軟化性、水面での延展性および拡散性等を調整することを目的として、澱粉、前記したPVA以外の水溶性高分子などが含まれていることが好ましく、特に澱粉が含まれていることが好ましい。
この目的に使用される澱粉としては、例えば、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、コメ澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉などの天然澱粉類;エーテル化加工、エステル化加工、酸化加工などが施された加工澱粉類などを挙げることができ、これらの中でも加工澱粉類が好ましく用いられる。澱粉の添加は、前記の効果に加えて、フィルム同士の密着やフィルムと金属ロールとの密着を抑制させるという効果をもたらす。フィルム同士が密着すると、ベースフィルムに連続的に印刷を施す際などにフィルムが伸びる原因となるため、好ましくない。澱粉の添加量は、PVA100重量部に対して、好ましくは0.1〜15重量部であり、より好ましくは0.3〜10重量部であり、さらに好ましくは0.5〜5重量部である。
また、水溶性高分子としては、例えば、デキストリン、ゼラチン、にかわ、カゼイン、シェラック、アラビアゴム、ポリアクリル酸アミド、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルメチルエーテル、ビニルメチルエーテルと無水マレイン酸の共重合体、酢酸ビニルとイタコン酸の共重合体、ポリビニルピロリドン、セルロース、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸ソーダなどを挙げることができる。水溶性高分子の添加量は、PVA100重量部に対して、好ましくは15重量部以下であり、より好ましくは10重量部以下である。
また、本発明の水圧転写用ベースフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、水面に浮かべてからの吸水による柔軟化の速度、水中での延展性、水中での拡散に要する時間を調節する目的で、無機塩類や界面活性剤などの添加剤を添加することができる。
無機塩類としては特に制限はなく、例えばホウ酸やホウ砂などが挙げられる。その添加量はPVA100重量部に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは1重量部以下である。5重量部を超えると、ベースフィルムの水溶性が著しく低下するために好ましくない。
界面活性剤としては特に制限はないが、水圧転写用シートの水面での延展性、および印刷面の寸法安定性の観点からノニオン性界面活性剤が好適である。界面活性剤の添加量は、印刷層のベースフィルムへの密着性などの点から、PVA100重量部に対して、好ましくは5重量部以下であり、より好ましくは1重量部以下である。
さらに、本発明の水圧転写用ベースフィルムには、本発明の効果を損なわない範囲であれば、前記した可塑剤および添加剤の他に、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、充填剤などを添加することもできる。これらの添加量は、耐衝撃性などの点から、PVA100重量部に対して、好ましくは10重量部以下であり、より好ましくは5重量部以下である。
本発明の水圧転写用ベースフィルムの厚みは、20〜50μmであり、好ましくは25〜45μmである。厚みが50μmを超える場合には、水面に浮かべたベースフィルムが膨潤するのに時間がかかったり、転写後のベースフィルムの除去に時間がかかったりするために生産性が低下することがあり、好ましくない。また、厚みが20μm未満の場合には、フィルム強度が低下するため、印刷時等に破れたり、水圧転写時に成形体を上から押付けるとフィルムが破れ、転写印刷ができないことがあり、好ましくない。
本発明の水圧転写用ベースフィルムは、含水率が1.5〜4.0%であり、好ましくは1.8〜3.5%であり、より好ましくは2.0〜3.0%である。ベースフィルムの含水率が4.0%を超える場合には、印刷層を形成した時に印刷パターンがぼやけたり、印刷時にフィルムが長手方向に伸びることがあり、好ましくない。1.5%未満の場合には、耐衝撃性が低下することにより、フィルムが裂けやすくなるだけでなく、静電気が発生しやすくなるため、埃やゴミが付着して高精細な印刷ができなくなることがあり、好ましくない。
本発明の水圧転写用ベースフィルムは、フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率が0.01〜1.5%であり、より好ましくは0.05〜1.0%である。ベースフィルムの前記条件での幅収縮率が1.5%を超える場合には、印刷時に印刷層の印刷パターンが変形したり、多色刷り時に印刷パターンのずれが生じたりすることがあり、好ましくない。幅収縮率が0.01%未満の場合には、ベースフィルムに連続的に印刷を施すに際し、張力の変動が生じた時などにフィルムが裂けることがあり、またベースフィルムの印刷工程における通過性の点から好ましくない。
本発明の水圧転写用ベースフィルムは、前記したポリビニルアルコールを含有する製膜原料をドラム式製膜機の回転するドラム上又はベルト式製膜機の走行するベルト上に吐出して乾燥し、水分率が1.5〜4.0%のときにドラム又はベルトから剥離することにより製造することができ、これにより、吸湿時にフィルムの表面に皺が発生するのを抑制することができる。製膜法としては流延法を採用するのが有利であり、連続的に製膜するのが好ましい。
上記した水圧転写用ベースフィルムの製造において、ドラム上又はベルト上での乾燥時にフィルムに張力をかけないようにして水分率を低下させることが、吸湿時にフィルムの表面に皺が発生するのを抑制するうえで重要である。そのため、ドラム又はベルトの金属面にフィルムが固定された状態で十分に乾燥させることが好ましい。
フィルムをドラム又はベルトから剥離するときの水分率が4.0%を超える場合には、後続の熱処理工程においてフィルムの含水率の低下に伴って体積が減少し、張力がかかるために、吸湿時に皺が発生したり、印刷層を形成した水圧転写用シートを水面に浮かべた際に均一に伸展しないため、成形体に転写する印刷パターンが変形することがあり、好ましくない。水分率が1.5%未満の場合には、ドラム又はベルトからのフィルムの剥離性が低下するために、かえって剥離時にフィルムに張力がかかり、吸湿時に皺が発生することがあり、好ましくない。
本発明の水圧転写用ベースフィルムは、レタデーションが40nm以下であることが好ましく、35nm以下がより好ましい。ここで、レタデーションとは、ベースフィルムの複屈折率と膜厚の積(複屈折率×膜厚)で示される。この複屈折率は、製膜工程等で付与されたフィルムの分子配向の度合いによって決まる。レタデーションが40nmを超える場合には、フィルムの長手方向と幅方向の応力の違いが原因のためか、特に吸湿した際にベースフィルムの表面に皺が入り、高精細な印刷パターンを有する印刷層の形成を阻害したり、水面に浮かべた時に水圧転写用シートが不均一な状態で伸展して印刷パターンが変形したりすることがあり、好ましくない。レタデーションを40nm以下にするには、ドラム上又はベルト上でフィルムを十分に乾燥させ、その後の工程において張力をかけないようにして、巻き取ることが必要である。
本発明の水圧転写用ベースフィルムは、印刷層を形成させる工程において印刷適性を向上させたり、あるいはフィルム表面のスリップ性を防止する目的で、表面にマット加工又はエンボス加工が施されていることが好ましい。その具体的な加工方法として、ベースフィルムの製造時に、マット面を有するドラム又はベルトを用いて該フィルムに転写させるオンラインマット処理法、ベースフィルムを一旦ロールに巻き取った後にエンボス処理を施す方法などが挙げられる。マット加工されたベースフィルム表面の表面粗さは、ブロッキング防止性の点から、Raが0.5μm以上であるのが好ましく、より好ましくは1μm以上であり、印刷層を形成させる観点からは1〜5μmが好適である。また、エンボス加工されたベースフィルム表面の表面粗さは、Raが1μm以上であるのが好ましく、より好ましくは3μm以上であり、印刷層を形成させる観点からは3〜20μmが好適である。
水圧転写用印刷シートは、通常水圧転写用ベースフィルムに連続的に印刷を施すことにより製造されるため、その製造に用いられる本発明の水圧転写用ベースフィルムは、ロール状に巻き取られることが好ましい。水圧転写用ベースフィルムの長さおよび幅について特に制限はなく、1〜3000m程度の長さで、0.5〜4m程度の幅のものが好ましく用いられる。
本発明の水圧転写用ベースフィルムには、当業者が通常使用する印刷インクを用い、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、ロールコートなどの印刷方式を採用して、連続的に印刷を施すことにより印刷層を設けることができる。
本発明の水圧転写用ベースフィルムに印刷層を設けた水圧転写用シートは、木板、合板、パーティクルボードなどの木質基材;各種プラスチック成形品;パルプセメント板、スレート板、石綿セメント板、GRC(ガラス繊維補強セメント)成形品、コンクリート板などの繊維セメント製品;石膏ボード、珪酸カルシウム板、珪酸マグネシウム板などの無機質板状物;鉄、銅、アルミニウム等からなる金属板またはこれらの合金板;およびこれらの複合物などに印刷を施すのに使用される。印刷が施される被転写体の表面の形状は平坦であっても、粗面であっても、凹凸形状を有していてもよいが、水圧転写用シートは、凹凸形状を有する成形体等の表面への印刷に好適に用いられる。
本発明の水圧転写用ベースフィルムに印刷層を設けた水圧転写用シートを用いて被転写体の表面に印刷を施す方法は、例えば、印刷層を上にして水圧転写用シートを水面に浮かべる第1工程、印刷層を溶剤等により活性化させる第2工程、水面に浮かんでいる水圧転写用シートの上方から被転写体を被転写面が下方になるようにして降下させる第3工程、水圧転写用シートの印刷層が被転写体の表面に十分に固着した後に、ベースフィルムを除去する第4工程、および印刷層が転写された被転写体を十分に乾燥させて目的製品を得る第5工程からなる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって何ら限定を受けるものではない。なお、以下の実施例および比較例において、ベースフィルムの水分率およびレタデーションは以下の方法により求めた。
水分率:
真空乾燥機(ヤマト製DP33)と真空ポンプ(日立製VR16LP)を用いて、1Pa以下の減圧状態で50℃、2時間の乾燥を行った時の重量変化率をベースフィルムの水分率とした。
水分率=(乾燥前のフィルムの重量−乾燥後のフィルムの重量)/乾燥前のフィルムの重量
レタデーション:
自動複屈折計(KOBRA21SDH、王子計測機器株式会社製)を用い、ベースフィルムについて任意の点のレタデーションを測定した。
ドラム式製膜機を用い、重合度1750、ケン化度88モル%のポリビニルアルコール100重量部、グリセリン5重量部、エーテル化澱粉3重量部、および界面活性剤0.5重量部からなる30%水溶液を、Tダイから、回転する表面温度90℃のドラム上に吐出して乾燥し、水分率が2.7%のときに剥離した後、得られたPVAフィルムに対して、エンボスロール温度100℃、線圧30kg/cmの条件でエンボス加工を行い、厚みが30μmのロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。得られたベースフィルムの含水率は2.4%であった。フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は0.1%であった。また、ベースフィルムのレタデーションは18nmであり、20℃、65%RHの雰囲気で1日調湿を施した後のベースフィルムを目視で観察したが、フィルム表面に皺は発生しなかった。
前述の水圧転写用ベースフィルムを、50℃のプレヒーターを通した後に、顔料、アルキド樹脂、および溶剤からなるグラビアインキを用い、グラビア印刷方式により4色刷りの印刷を行った。得られた水圧転写用印刷シートは、印刷パターンの変形がなく、印刷ずれも認められず、高精細な印刷パターンを有する印刷層を形成することができた。
前述の水圧転写用印刷シートを印刷模様層が上面になるようにして、水温30℃の水面に浮かべた。次いで、その印刷面に、活性剤(ブチルセロソルブアセテート26重量部、ブチルカルビトールアセテート26重量部、ブチルメタクリレート重合体8重量部、ジブチルフタレート20重量部、硫酸バリウム20重量部の混合物)をスプレー塗工法により13g/mの量で塗布した。1分後にABS樹脂製の平板成形体を上方から押し入れ、該成形体の表面に水圧転写用印刷シートを延展、密着させた。
次いで、表面に水圧転写用印刷シートが延展、密着しているABS樹脂製成形体を水中から引き出し、40℃の温水で30分間シャワー洗浄した後、さらに蒸留水でシャワー洗浄し、水圧転写用印刷シートのベースフィルムを除去し、乾燥させて、転写層を有するABS樹脂製成形体を得た。水圧転写用ベースフィルムの除去性は良好で、成形体に高精細な印刷パターンを転写印刷することができた。
ベルト式製膜機を用い、重合度1750、ケン化度88モル%のポリビニルアルコール100重量部およびグリセリン5重量部からなる32%水溶液を、Tダイから、表面温度90℃のベルト上に吐出して乾燥し、水分率が3.6%のときに剥離して、エンボスロール温度100℃、線圧30kg/cmの条件でエンボス加工を行い、厚みが35μmのロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。得られたベースフィルムの含水率は3.1%であった。フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は1.1%であった。また、フィルムのレタデーションは28nmであり、20℃、65%RHの雰囲気で1日調湿を施した後のフィルムを目視で観察したが、フィルム表面に皺は発生しなかった。
前述の水圧転写用ベースフィルムを、50℃のプレヒーターを通した後に、顔料、アルキド樹脂、および溶剤からなるグラビアインキを用い、グラビア印刷方式により4色刷りの印刷を行った。得られた水圧転写用印刷シートは、印刷パターンの変形がなく、印刷ずれも認められず、高精細な印刷パターンを有する印刷層を形成することができた。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂成形体への水圧転写を行ったところ、成形体に高精細な印刷パターンを転写印刷することができた。
比較例1
実施例1において、フィルムをドラムから剥離するときの水分率を7.2%にした以外は実施例1と同様にしてPVAフィルムを製造し、エンボス加工を行い、厚みが30μm、水分率が6.0%のロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。このフィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は3.5%であり、レタデーションは38nmであった。
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行ったところ、印刷パターンがずれ、印刷パターンがぼやけ、高精細な印刷パターンを有する印刷層を形成することはできなかった。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、印刷パターンがずれたり、ぼやけて転写され、高精細な印刷パターンを転写印刷することはできなかった。
比較例2
実施例1において、フィルムをドラムから剥離するときの水分率を1.3%にした以外は実施例1と同様にして、PVAフィルムを製造し、エンボス加工を行い、厚みが30μm、水分率が1.0%のロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。このフィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は0.07%であり、レタデーションは10nmであった。
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行おうとしたところ、印刷時にフィルムが裂けたため、印刷を施すことができなかった。
比較例3
重合度1750、ケン化度72モル%のポリビニルアルコールを用いた以外は実施例1におけるのと同様の組成からなる30%水溶液を、Tダイから、回転する表面温度85℃のドラム上に吐出して乾燥し、水分率が2.6%のときに剥離した後、実施例1と同様にしてエンボス加工を行い、厚みが25μm、水分率が2.2%のロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。このフィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は0.3%であった。また、フィルムのレタデーションは20nmであった。
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行った。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、転写時におけるベースフィルムの水溶性が低下し、印刷抜けが多く認められた。
比較例4
実施例1において、水溶液の濃度を28%にしたこと、ドラムの表面温度を90℃にしたこと、およびフィルムをドラムから剥離するときの水分率を2.5%にしたこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルムを製造し、エンボス加工を行い、厚みが12μmのロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。得られたベースフィルムの含水率は2.2%であった。フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は0.1%であり、フィルムのレタデーションは25nmであった。
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行った。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、水面に浮かべた水圧転写用シートに成形体を押付けた時に該シートが破れてしまい、成形体に高精細な印刷パターンを転写印刷することはできなかった。
比較例5
実施例1において、水溶液の濃度を34%にしたこと、ドラムの表面温度を85℃にしたこと、およびフィルムをドラムから剥離するときの水分率を3.0%にしたこと以外は実施例1と同様にしてPVAフィルムを製造し、エンボス加工を行い、厚みが60μm、水分率が2.4%のロール状の水圧転写用ベースフィルムを得た。このベースフィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率は0.2%であり、レタデーションは28nmであった。
この水圧転写用ベースフィルムに、実施例1と同様にして、4色のグラビア印刷を行った。
得られた水圧転写用印刷シートを用い、実施例1と同様にして、ABS樹脂製成形体への水圧転写を行ったところ、シートが水面で十分に膨潤しなかったために、シートの柔軟性が十分ではなく、成形体への転写印刷をうまく行うことができなかった。そこで、時間をかけてシートを膨潤させたところ、何とか成形体への転写印刷を行うことができたが、転写後のベースフィルムの除去に時間がかかり、生産性が著しく低下した。

Claims (6)

  1. 重合度500〜3000、ケン化度80〜99.9モル%のポリビニルアルコール(A)からなり、水分率が1.5〜4.0%であり、厚みが20〜50μm、フィルムの長手方向に50℃で8.0kg/mの張力を1分間かけた時の幅収縮率が0.1〜1.1%、レタデーションが40nm以下であり、フィルムの片面にエンボス加工又はマット加工が施されていることを特徴とする水圧転写用ベースフィルム。
  2. ポリビニルアルコール(A)を含有する製膜原料をドラム式製膜機の回転するドラム上又はベルト式製膜機の走行するベルト上に吐出して乾燥し、水分率が1.5〜4.0%のときにドラム又はベルトから剥離することにより製造されたものである請求項1に記載の水圧転写用ベースフィルム。
  3. ポリビニルアルコール(A)100重量部に対して、可塑剤(B)が0.5〜10重量部および/又は澱粉類(C)が0.1〜15重量部配合されていることを特徴とする請求項1又は2項記載の水圧転写用ベースフィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水圧転写用ベースフィルムの表面に印刷層を形成することを特徴とする水圧転写用印刷シートの製造法。
  5. 印刷層が2色以上の多色印刷により形成されたものであることを特徴とする請求項4に記載の水圧転写用印刷シートの製造法。
  6. フィルムの片面にエンボス加工又はマット加工が施されている水圧転写用ベースフィルムの表面加工が施されていない平滑面に、印刷層を形成することを特徴とする請求項5に記載の水圧転写用印刷シートの製造法。
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